JP2006258962A - 定着装置及び画像形成装置及び定着装置の制御方法 - Google Patents

定着装置及び画像形成装置及び定着装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は封筒に塗布された接着剤が定着時に液状化することを防止することを課題とする。
【解決手段】 画像形成装置10の制御装置19は、記録用紙設定部34の通常記録用紙設定部34a、フラップ糊付き封筒設定部34bにより設定された記録媒体の種別に応じて定着ローラ41の温度を制御する制御手段を有する。また、制御装置19は、フラップ糊付き封筒設定部34bによりフラップ糊付き封筒が設定された場合に定着ローラ41の加熱温度がフラップ糊付き封筒に塗布された接着剤のガラス転移点と融点との間の所定温度以下となるように温度制御を行なうことにより封筒に塗布された接着剤が液状化することを防止すると共に、封筒に印字されたトナーの定着も良好に行なえる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フラップに糊が塗布された封筒にトナー画像を転写し、転写されたトナー画像を定着させるように構成された定着装置及び画像形成装置及び定着装置の制御方法に関する。
画像情報に基づき記録媒体(紙、OHP、封筒など)上に記録画像を出力する画像形成記録装置においては、顔料入り乾式トナーの記録媒体への定着手段として、トナーを溶融・定着させる熱定着方式が広く用いられている。
このような定着装置においては、記録媒体が通紙される過程で加熱及び加圧を与えるニップ部を設けた構成である。このニップ部は、印字面側に、加熱手段としての電熱ヒータを内蔵した定着ローラなどからなる加熱定着部と、記録媒体が通過する際の記録媒体の非印字面側に圧接される加圧ベルトなどからなる加圧部とを有する。そのため、記録媒体は、ニップ部を通過する際に加熱定着ローラと加圧ベルトとの間で加熱及び加圧されて転写されたトナー画像が定着される。
また、上記のような熱定着方式の定着装置を有する画像形成装置においては、種種の用紙に印刷を行なっており、例えば、所定サイズの用紙や郵便物などを入れる封筒も印刷している。記録媒体としての封筒は、例えば、印刷物などを出し入れするための挿入口をフラップと呼ばれる折り返し部分を折り返し、フラップとフラップが対向する封筒背面とを接着して封止するように構成されている。また、フラップの接着面には、例えば、水分が補給されることにより接着成分が溶融して接着可能となる糊付け用の接着剤が予め塗布されている。この接着剤は、加熱により吸湿性が高まる性質をもった成分を有している。
図1は記録媒体としてのフラップ糊付き封筒の一例を示す図である。図1に示されるように、フラップ糊付き封筒200は、四角形のオモテ面202と、オモテ面202の一辺から引き出されたフラップ204と、残る3辺から折り返された裏面206(206a〜206c)からなる。そして、フラップ糊付き封筒200は、3辺から折り返された各裏面206(206a〜206c)の重なり合った部分を接着することにより、オモテ面202と裏面206とで袋状に構成される。尚、フラップ糊付き封筒200は、図1でフラップ204を開いた状態を示しているが、印刷時にはフラップ204を折り返して裏面206と重なるように閉じた状態で搬送される。
また、フラップ204の裏面には、接着剤208が固化(乾燥)された状態で塗布されている。この接着剤208は、例えば、ポリビニルアルコール(PVAL)等を主成分とした接着剤であり、乾燥状態では固化して接着せず、水分を供給することにより液状化してフラップ204を裏面206に接着することが可能になる親水性を有する。
従って、フラップ糊付き封筒200の使用者は、手紙などを挿入した後に接着剤208に水を塗って液状化させてフラップ204を裏面206に接着してフラップ糊付き封筒200を閉じた状態にして郵便ポストなどに投函する。
このようなフラップ糊付き封筒200が搬送される定着装置では、オモテ面202が宛名を印刷する印字面(加熱定着部側)となり、裏面206を非印字面(加圧部側)として定着を行なう。また、定着装置においては、封筒200の3辺およびフラップ204が折り返され重なり合った箇所の用紙厚が厚いため、良好なトナーの定着を実現するには、定着温度を高く、定着時間を長く設定する必要がある。
ところが、フラップ糊付き封筒200は、フラップ204に固化された接着剤208が裏面に塗布されているため、定着時の加熱温度によって封筒内部に含まれる水分が蒸発し、その蒸発する水分の量が多いと、接着剤208が蒸発した水分を吸収して液状化(ガラス転移)する。接着剤が液状化すると、定着後にフラップ204が封筒裏面206と重なりあった部分で貼り付いてしまい、手紙などの封筒内への挿入に支障をきたすことになる。
そのため、定着装置においては、上記フラップ糊付き封筒200が搬送される場合には、トナーの定着性とフラップ貼り付き防止とを両立させる必要がある。
このような問題に対しては、下記の従来技術が開示されている。
(1)給紙装置において、封筒フラップに爪部材を引っ掛けてフラップを開放して送ることにより貼り付きをなくす構成のものがある(例えば、特許文献1参照)。
(2)給紙装置において、フラップを吸引、乾燥させる手段を設ける構成のものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開平5−27511号公報 特開平5−6054号公報
上記従来の装置(特許文献1、2)では、共に定着装置よりも画像形成記録装置の上流側の加熱されない部位でフラップを開放する構成であるため、プラップ貼り付きを無くすことができるが、そのための構成としてフラップを開放するための機構(特許文献1)やフラップを吸引、乾燥させる機構(特許文献2)が必要になるので、構成が複雑化すると共に装置が高価になるという問題がある。
そこで、本発明は装置構成の簡素化と共にフラップ糊付き封筒のフラップ貼り付きを防止し、且つトナーの定着性も確保することで上記課題を解決した定着装置及び画像形成装置及び定着装置の制御方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下のような手段を有する。
請求項1記載の発明は、未定着トナー画像が形成された記録媒体を加熱する加熱手段と、該加熱手段により加熱された状態で前記記録媒体を加圧する加圧手段とを有するニップ部に前記記録媒体を通過させて前記未定着トナー画像を前記記録媒体に定着させる定着装置において、前記記録媒体としてフラップ糊付き封筒を前記ニップ部に供給することを設定するフラップ糊付き封筒設定手段と、該フラップ糊付き封筒設定手段によりフラップ糊付き封筒が設定された場合に前記ニップ部の温度が前記フラップ糊付き封筒に塗布された接着剤に応じて予め設定された温度しきい値以下となるように前記加熱手段を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、前記ニップ部の近傍の温度を検出する温度センサを設け、前記制御手段は、前記温度センサにより検出された検出温度が前記フラップ糊付き封筒に塗布された接着剤のガラス転移点と融点との間の所定温度以下となるように前記加熱手段の温度制御を行なうことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、前記加熱手段の温度を検出する第1の温度センサと、前記加圧手段の温度を検出する第2の温度センサと、前記第2の温度センサにより検出された加圧温度が前記フラップ糊付き封筒に塗布された接着剤の前記ガラス転移点と融点との間の所定温度以下で、且つ前記第1の温度センサにより検出された加熱温度が前記未定着トナー画像を定着しうる範囲となるように前記加熱手段の温度制御を行なう制御手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、前記制御手段が、前記記録媒体に対する印字要求が出力されてから前記加熱手段による加熱及び前記加圧手段による加圧を行なう定着する過程における前記加熱手段により加熱された前記記録媒体が前記ニップ部を通過し加圧手段の温度変化を推定する温度変化推定手段と、前記温度変化推定手段により推定された温度を維持するように前記加熱手段及び前記記録媒体の搬送を制御する温度抑制制御手段と、を有することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、前記制御手段が、前記加圧手段の温度しきい値を前記封筒の水分率に応じて変更することを特徴とする。
請求項6記載の発明は、前記請求項1乃至5の何れかに記載の定着装置と、トナー画像を前記記録媒体上に転写する転写手段と、前記転写手段に現像されたトナー画像を供給する現像手段と、前記記録媒体を前記転写装置及び前記定着装置に搬送する搬送手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、未定着トナー画像が形成された記録媒体を加熱する加熱手段と、該加熱手段により加熱された状態で前記記録媒体を加圧する加圧手段とを有するニップ部に前記記録媒体を通過させて前記未定着トナー画像を前記記録媒体に定着させる定着装置の制御方法において、前記記録媒体としてフラップ糊付き封筒を前記ニップ部に供給することを設定された場合に前記ニップ部の温度が前記フラップ糊付き封筒に塗布された接着剤に応じて予め設定された温度しきい値以下となるように前記加熱手段を制御することを特徴とする。
本発明によれば、記録媒体としてフラップ糊付き封筒をニップ部に供給することを設定された場合にニップ部の温度がフラップ糊付き封筒に塗布された接着剤に応じて予め設定された温度しきい値以下となるように加熱手段を制御するため、定着工程で加熱、加圧した際に接着剤の液状化することを防止できるので、従来のようにフラップの接着剤が張り付かないようにフラップを開放させたり、フラップを吸引、乾燥されるための構成を付加する必要が無く、その分構成が簡素化されて製造コストを安価に抑えることが可能になる。また、加圧温度がフラップ糊付き封筒に塗布された接着剤のガラス転移点と融点との間の所定温度以下で、且つ加熱温度が未定着トナー画像を定着しうる範囲となるように加熱手段の温度制御を行なうことにより、フラップの張り付き防止とトナーの定着とを両立させることができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図2は本発明になる定着装置の一実施例を用いた画像形成装置を示す側断面図である。図2に示されるように、画像形成装置10は、中間転写ベルト12を4回転させ、4色の画像をかさね合わせてカラー画像の形成が可能なカラーレーザプリンタである。
画像形成装置10は、概略、用紙カセット(紙供給部)20、現像ユニット(現像手段)25、定着ユニット(定着装置)40、感光体ベルトユニット60、中間転写ベルトユニット(転写手段)70とを有する構成である。
感光体ベルトユニット60は、現像ユニット25からトナー画像を形成される感光体ベルト13を有する。この感光体ベルト13は、駆動モータ15からモータ駆動系16を介して駆動される感光体ベルト駆動ローラ14により矢印A方向に搬送される。中間転写ベルト12は、感光体ベルト13と接触するニップ部Nの搬送力により従動搬送される。また、駆動モータ15は、モータドライバ18により一定回転数を維持するように制御される。
また、感光体ベルト13は、例えば、ポリカーボネイド樹脂、ポリエチレン・テレフタレート樹脂、ポリイミド等樹脂の基材に、導電層、感光層を積層形成したものであり、厚さは0.075〜0.15mmである。
中間転写ベルトユニット70は、感光体ベルト13に形成されたトナー画像を転写される中間転写ベルト12を有する。この中間転写ベルト12は、例えば、ポリカーボネイド樹脂、ポリエチレン・テレフタレート樹脂、ポリイミド等樹脂のシームレスベルトであり、トナーの転写を行うために、半導電体に加工され、10〜1011Ω・cmの体積抵抗をを有する。また、中間転写ベルト12は、その厚さが0.075〜0.15mmに形成されている。
また、中間転写ベルト12は、感光体側ローラ17と転写側ローラ32に巻き掛けされており、感光体ベルト13は中間転写ベルト12を介して感光体側ローラ17に巻き付けられる。感光体側ローラ17は転写側ローラ32よりも大径とされ、感光体ベルト13とのニップ幅を少なくとも20mm以上になるように設けられている。
中間転写ベルトテンションローラ33は、中間転写ベルト12の張力付与手段であり、ばね等の付勢力により中間転写ベルト12を押圧して張力を与える。中間転写ベルト12は、表面にマーカが貼り付けられ、光センサ31が反射光の有無によりマーカの通過を検知する。光センサ31から出力された検知信号は、制御装置19に入力され、制御装置19は、中間転写ベルト12が一定周期で搬送されるように演算を行なって、モータドライバ18に指示(制御信号)を与える。
現像ユニット25は、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色の現像ユニット101〜104を有する画像形成手段を構成している。現像ユニット101〜104は、夫々各色のトナーを貯えるとともに、感光体ベルト13に対向する端部にトナーを薄層形成するための現像ローラ29が設けられている。
感光体ベルト13上にトナー画像を形成する際は、リトラクト手段26を矢印D方向に回動させて、現像ユニット25をE方向に移動させ、現像ローラ29を感光体ベルト13に接触させる。画像形成後は、さらにリトラクト手段26を矢印D方向に回動させ、現像ユニット25を復帰させて現像ローラ29を感光体ベルト13から離脱させる。
ファーブラシ28は、中間転写ベルト12の残トナーを除去する消去手段である。このファーブラシ28は、図示されないリトラクト手段により、中間転写ベルト2上の画像が記録媒体としてのフラップ糊付き封筒200に転写された後、中間転写ベルト12に接触する位置に移動して中間転写ベルト12の残トナーを除去し、その後中間転写ベルト12から離脱方向に復帰する。
転写ローラ23は、トナー画像をフラップ糊付き封筒200に転写する転写手段であり、図示されないリトラクト手段により、転写プロセスでフラップ糊付き封筒200を中間転写ベルト12に押し付けて中間転写ベルト12のトナー画像をフラップ糊付き封筒200に転写する。そして、フラップ糊付き封筒200を蓄積する用紙カセット20は、装置下方で装置設置面に略水平に配置される。
画像形成装置10の内部には、装置設置面水平方向に対し、用紙搬送経路C、中間転写ベルト12、感光体ベルト13、現像器25の順に配置される。さらに、用紙搬送経路C上には、用紙カセット20、ピックアップローラ21、レジストローラ22、転写ローラ23、定着ユニット40が配置される。
定着ユニット40には、定着ローラ41の温度を検出する温度センサ(第1の温度センサ)37a、加圧ベルト48の温度を検出する温度センサ(第2の温度センサ)37bが設けられている。この温度センサ37a,37bにより検出された温度検出信号は、制御装置19に供給され、制御装置19において、定着ローラ41の温度が設定温度に達したか否かが判定される。
そして、転写ローラ23と中間転写ベルトユニット70との間を通過する過程で未定着トナー画像が形成されたフラップ糊付き封筒200は、定着ユニット40を通過する過程で加熱、加圧されて未定着トナーを定着される。
また、制御装置19には、記録用紙の種別を設定するための記録用紙設定部34が接続されている。この記録用紙設定部34には、通常の記録用紙を供給することを設定する通常記録用紙設定部34aと、フラップ糊付き封筒200(図1参照)を記録媒体として設定するフラップ糊付き封筒設定部(フラップ糊付き封筒設定手段)34bとを有する。
制御装置19は、後述するように記録用紙設定部34の通常記録用紙設定部34a、フラップ糊付き封筒設定部34bにより設定された記録媒体の種別に応じて定着ローラ41の温度を制御する制御手段を有する。また、制御装置19の記憶部19aには、フラップ糊付き封筒設定部34bによりフラップ糊付き封筒が設定された場合にニップ部の温度がフラップ糊付き封筒に塗布された接着剤に応じて予め設定された温度しきい値以下となるように温度制御を行なう制御プログラムと、加圧温度がフラップ糊付き封筒に塗布された接着剤のガラス転移点と融点との間の所定温度以下で、且つ加熱温度が未定着トナー画像を定着しうる範囲となるように加熱手段の温度制御を行なう制御プログラム、記録媒体の種別に応じた加熱温度の温度しきい値データ等が格納されている。
次に、画像形成装置10において、画像を形成するプロセスについて説明する。画像形成装置10で画像を形成する場合は、帯電ブラシ30で感光体ベルト13の感光層を帯電させ、レーザ光学ユニット27から画像に応じたレーザ光を感光体ベルト13の感光層に照射して電位を除去する。そして、現像ユニット25のトナーが付着している現像ローラ29を回転させながら感光体ベルト13に接触させ、画像に応じたトナー層を感光体ベルト13上に形成する。
本実施例においては、均一なトナー画像を形成するために現像ローラ29の回転方向は矢印G方向で、感光体ベルト13と同一方向とし、ローラ周速(回転速度)を感光体ベルト13より速くしている。さらに、感光体ベルト13上のトナー層は、一旦中間転写ベルト22上に転写される。
本実施例の画像形成装置10では、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色の現像ユニット101〜104を有し、感光体ベルト13上に4色のトナーが1色づつ形成された画像を中間転写ベルト12上に重ね合わせてカラー画像を形成する。
用紙カセット20に収められるフラップ糊付き封筒200は、ピックアップローラ21により1枚づつ繰り出され、レジストローラ22でスキューを補正される。そして、フラップ糊付き封筒200の用紙先端が、転写ローラ23と中間転写ベルト12との間に達する直前に、図示されていないリトラクト手段が転写ローラ23を中間転写ベルト12に押し当て、フラップ糊付き封筒200を中間転写ベルト12に押圧する。このとき、転写ローラ23に高電圧を付与し、中間転写ベルト2上のトナー画像をフラップ糊付き封筒200に転写する。
その後、フラップ糊付き封筒200は、定着ユニット40に達し、フラップ糊付き封筒200の表面に転写されたトナー画像が熱と圧力により定着される。
画像転写後の中間転写ベルト12上に残った残留画像は、回転するファーブラシ28を中間転写ベルト12に接触させて取り除かれる。尚、本実施例ではファーブラシ28の回転方向を中間転写ベルト12の回転方向と逆の矢印F方向に回転させており、中間転写ベルト12上の画像消去能力が高められている。
図3は定着ユニット40を拡大して模式的に示した断面側面図である。図3に示されるように、定着ユニット40は、加熱定着部40Aを構成する定着ローラ41と、加圧部40Bを構成する加圧ベルト43とを有し、定着ローラ41を回転駆動して加圧ベルト43を従動で回転させる構成とされている。
定着ローラ41は、中心部にハロゲンランプなどからなる電熱ヒータ44が収納され、電熱ヒータ44の周囲にはアルミ、鉄などからなる中空芯金45が設けられている。また、中空芯金45の外周には、シリコンゴムなどからなる円筒形状の弾性層46が設けられ、さらに弾性層46の外周には、トナーの離型性確保のためにフッ素樹脂層などからなる円筒形状の耐熱性離型層47が設けられている。
定着ローラ41の表面には、加圧ベルト48が巻き掛けられており、加圧ベルト48はその内面が加圧部材49a〜49cにより加圧されて、ニップ部42を形成している。加圧部材49a〜49cを押圧する加圧手段としては、加圧バネ52a〜52cが用いられる。
また、加圧部材49a,49bと加圧ベルト48との間には、低摩擦部材54が設けられている。低摩擦部材54は、例えば1層もしくは複数層の繊維により構成され、潤滑剤を含浸させた構成であってもよい。この構成により、初期的および経時的な加圧ベルト48内面と加圧部材料49a,49bの間の低摩擦化を図ることができ、定着ローラ41の回転により従動回転する加圧ベルト48の回転の安定化と、定着ローラ41の回転トルクの低減を実現している。
また、加圧部材49a,49bは、支持部材51に取り付けられており、支持部材51は支点53回りに揺動可能な揺動アーム50に取り付けられている。揺動アーム50は、軸方向の両端に設けられており、一対の揺動アーム50は一対の加圧バネ52bによりフラップ糊付き封筒200を加圧するように付勢される。
定着ユニット40には、定着ローラ41の表面温度検出のための温度センサ37aと、加圧ベルト48の表面温度検出のための温度センサ37bが設けられている。温度センサ37a,37bとしては、定着ローラ41、加圧ベルト48に接触して温度を検出する接触式のサーミスタ等でも良いし、非接触温度検出方式(赤外線方式など)のものを用いてもよい。
記録媒体としてフラップ糊付き封筒200は、フラップ204とは反対面(オモテ面202)が印字面であり、未定着トナー57が設けられた状態で、定着ローラ41に加圧ベルト48が圧接されたニップ部42に進入する。そして、ニップ部42を通過する過程で加熱加圧されて未定着トナー57が封筒オモテ面202に定着される。従って、フラップ糊付き封筒200は、オモテ面202が定着ローラ41と接触し、フラップ204は加圧ベルト48と接触しながら定着される。
図4は感光体ベルトユニット60の構成を示す側面図である。図4に示されるように、感光体ベルトユニット60は、感光体ベルト13が従動ローラ61、感光体ベルトテンションローラ62、感光体ベルト駆動ローラ14に巻き掛けされるように構成されている。感光体ベルトテンションローラ62は、ばね66のバネ力がテンションアーム67を介して付与され、感光体ベルト13に対して張力を付与する。
感光体ベルトテンションローラ62と感光体ベルト駆動ローラ14との間には、第1の補助ローラ64、第2の補助ローラ65が配置されており、中間転写ベルト12とのニップ部42の幅(搬送方向の距離)を規定する。これらは、感光体ベルトユニット60として感光体ベルトユニットフレーム68に配置される。
図5は中間転写ベルトユニット70の構成を示す側面図である。図5に示されるように、中間転写ベルトユニット70は、中間転写ベルト12が光体側ローラ17と転写側ローラ32に掛け回され、中間転写ベルトテンションローラ33をばね38により押し上げることで張力が与えられる。これらは、中間転写ベルトユニット70として中間転写ベルトユニットフレーム29に配置される。
次に、制御装置19が実行する定着温度制御処理について、図6のフローチャートを参照して説明する。尚、フラップ糊付き封筒200のフラップ貼りつきに関係する温度条件は、加圧ベルト48の表面温度Tb(加圧部温度Tb)であり、トナーの定着に関係するのが定着ローラ41の表面温度Th(加熱定着部温度Th)である。
図6に示されるように、制御装置19は、ステップS11(以下「ステップ」を省略する)で、記録用紙設定部34の設定データを読み込み、フラップ糊付き封筒設定部34bにより記録媒体の種別がフラップ糊付き封筒に設定され、当該フラップ糊付き封筒200の印字命令があるか否かをチェックする。このS11において、フラップ糊付き封筒200の印字命令があると、定着ユニット40での温度制御を開始する。すなわち、S12で加圧ベルト48の表面温度Tbを温度センサ37bにより検出し、加圧部温度Tbが予め設定された温度しきい値Tbc(ガラス転移点と融点との間の所定温度)以下であるか否かを判定する。
本実施例では、接着剤(ポリビニルアルコール(PVAL))のガラス転移点(85°C程度)、融点(230°C)に対して、例えば、温度しきい値Tbcを140°C程度に設定してある。
尚、S12で設定された温度しきい値Tbcは、湿度に応じた封筒の水分率で決まるため、空気中に含まれる湿度を測定し、測定された湿度に基づいて温度しきい値Tbcの設定値の変更処理を行っている。上記S12において、温度センサ37bにより検出された加圧ベルト48の表面温度Tbが温度しきい値Tbcより高い場合には、S13に進み、電熱ヒータ44への通電を切断して温度の低下を待ち、温度しきい値Tbc以下になるのを待つ。
上記S12において、加圧ベルト48の表面温度Tbが温度しきい値Tbcより低い場合には、S14に進み、定着ローラ41の表面温度Thを温度センサ37aにより検出し、検出された表面温度Thが上限温度しきい値Thu以上であるか否かを判定する。このS14において、温度センサ37aにより検出された定着ローラ41の表面温度Thが上限温度しきい値Thuより高い場合には、S15に進み、電熱ヒータ44への通電を切断して温度の低下を待ち、上限温度しきい値Thu以下になるのを待つ。
上記S14において、定着ローラ41の表面温度Thが上限温度しきい値Thuより低い場合には、S16に進み、定着ローラ41の表面温度Thを温度センサ37aにより検出し、検出された表面温度Thが下限温度しきい値Thd以上であるか否かを判定する。このS16において、定着ローラ41の表面温度Thが下限温度しきい値Thdより低い場合には、S17に進み、電熱ヒータ44へ通電して加熱温度を上昇させ、所定時間経過するのを待って上記S12に戻る。
また、S16において、定着ローラ41の表面温度Thが下限温度しきい値Thdより高い場合には、S18に進み、定着ローラ41を回転させてフラップ糊付き封筒200の印字を開始する。
このように、温度センサ37a,37bにより検出された加熱定着部温度Th、加圧部温度Tbに基づいて電熱ヒータ44への通電の投入・切断を制御することにより、定着ローラ41の温度Thが良好なトナー定着が得られる温度範囲Thd<Th<Thuとなるように制御される。以上の定着ユニット40の温度制御処理が終了した段階で印字処理が開始される。
ここで、上記温度制御に係る各温度の変化について図7に示すグラフを参照して説明する。図7に示すグラフは、フラップ糊付き封筒200を印字する前後の加熱定着部温度Thと加圧部温度Tbの時間変化を示したものである。
封筒印字命令が与えられた時点の加圧部温度Tbを確認する(その温度をTb0と称す)。Tb0>Tbcのため、電熱ヒータ44への通電を切断して加圧部温度がTbcまで低下するまで待機する(加熱定着部、加圧部非回転状態)。時刻t1にて、加圧部温度Tb1<Tbcであり、かつ加熱定着部温度Thが、上記温度制御処理によりフラップ糊付き封筒200のオモテ面202の定着を考慮して決まる所定温度範囲内(Thd<Th<Thu)であるため、印字動作に入る。
印字動作に入って、フラップ糊付き封筒200が定着ユニット40のニップ部42を通過するのが時刻t2からt3である。時刻t2でフラップ糊付き封筒200の先端が定着ユニット40のニップ部42に進入しているが、その時点の加圧部温度Tb2が、フラップ貼りつき発生印字時ベルト温度Tbcr(接着剤208が水分を吸収して液状化するガラス転移点の温度)より小さいので、フラップ204に塗布された接着剤208が固化(乾燥)したままであり、フラップ貼り付きは発生しない。
ここで、印字時(加熱定着部、加圧部回転)の封筒先端加圧部温度Tb2と、待機時(加熱定着部、加圧部非回転)の対応する加圧部温度Tb1は、図8のグラフに示すような比例関係がみられる。従って、封筒先端加圧部温度Tb2(縦軸)と加圧部温度Tb1(横軸)との間には、このような対応関係があるので、記録媒体として用いられる封筒に応じて図8の縦軸で印字時のフラップ貼り付き加圧部温度最小値Tbcrが与えられれば、待機時の対応する加圧ベルト48の加圧部温度Tbcは、図8のグラフから決まる。
また、印字時のフラップ貼り付き加圧部温度Tbcrは、封筒の水分率と図9に示すような関係がみられ、封筒の水分率が増加すると、低い印字時加圧部温度(Tbcrがガラス転移点と融点との間の所定温度以下に低下)でフラップ張り付きが発生する。従って、フラップ糊付き封筒200にトナーが定着するか否かを判定する加圧部温度しきい値Tbc(Tbcrに対応)は、封筒水分率によって変更する必要がある。各封筒の封筒水分率を画像形成記録装置10内で検出するのが難しいため、雰囲気湿度の検出値を基に加圧部温度しきい値Tbcを可変にして制御するのがフラップ貼り付きを防ぐ上で有効である。
そのため、本実施例では、制御装置19において、湿度に応じて封筒の水分率が決まるため、空気中に含まれる湿度を測定し、測定された湿度に基づいて前述したS12における温度しきい値Tbcの設定値を変更する温度しきい値の補正処理を行っている。これにより、S12では、封筒の水分率に応じた温度しきい値が設定されており、定着工程でのフラップ貼り付きを防止できる。
次に、定着ユニット(定着装置)40の構成としては、前述した図3に示す構成に限るものではない。ここで、上記以外の構成のものとして定着ユニット(定着装置)40の変形例について図10乃至図12を参照して説明する。
図10は、定着ユニット40の変形例1を示す図である。図10に示されるように、この変形例1では、加熱定着部40Aが定着ローラ41Aにより構成され、加圧部40Bが加圧ローラ41Bにより構成されている。
定着ローラ41Aは、上記定着ローラ41と同一構成である。また、加圧ローラ41Bは、定着ローラ41Aと同様な構成であるが、中心部に電熱ヒータ44が設けられていない。すなわち、加圧ローラ41Bは、中空芯金45Bの周囲にシリコンゴムなどからなる弾性層46Bが設けられ、その周囲に耐熱性離型層47Bが設けられている。加圧ローラ41Bの中空芯金45Bは加圧バネ52により定着ローラ41Aに加圧されている。
従って、フラップ糊付き封筒200は、回転する定着ローラ41Aと加圧ローラ41Bとの間を通過する過程で加熱及び加圧されて転写されたトナーが定着される。
図11は、定着ユニット40の変形例2を示す図である。図11に示されるように、この変形例2では、加熱定着部41Cが定着ベルト48Cにより構成され、加圧部41Bが加圧ローラ41Bにより構成される。加圧ローラ41Bは、上記変形例1と同様であり、その説明は省略する。
定着ベルト48Cは、内部に電熱ヒータ44Cを有する定着ニップ形成部材55Cが設けられている。さらに、定着ニップ形成部材55の内側には、低摩擦部材54Cが設けられている。
この変形例2では、加圧ローラ41Bを回転することにより定着ベルト48Cが従動回転する。そして、低摩擦部材54Cにより定着ベルト48Cの駆動トルク低減が図られている。
図12は、定着ユニット40の変形例3を示す図である。図12に示されるように、この変形例3では、加熱定着部41Dが定着ベルト48Dにより構成され、加圧部41Eが加圧ベルト48Eにより構成されている。定着ベルト48D、加圧ベルト48Eの内部には、非回転加圧部材56D、56Eと、回転型加圧部材57D、57Eとが設けられている。さらに、非回転加圧部材56D、56Eとベルト48D,48Eとの間には、低摩擦部材54D、54E(図12中、破線で示す)が設けられている。非回転加圧部材56Dの内部には、電熱ヒータ44が設けられている。また、非回転加圧部材56D、回転型加圧部材57Dは、夫々加圧バネ59a,59bにより加圧部41E側に押圧されており、この押圧力により搬送されたフラップ糊付き封筒200を加圧する。
ベルト48D,48Eの回転駆動は、例えば回転型加圧部材57Dをモータにより回転駆動することにより可能となる。また、低摩擦部材54D、54Eを設けることにより、非回転型加圧部56D、56Eとベルト48D,48Eとの間の摩擦を低減できるので、ベルト48D,48Eを駆動するための駆動トルクの低減を図れる。このような構成とすることにより、上記変形例1,2よりもニップ部42を幅広くすることが可能になり、高速定着を実現することができる。
以上述べたように、図10乃至図12で示すように、定着ユニット40の印字面側に加熱定着部として定着ローラ・定着ベルトを用いる構成、非印字面側に加圧部として加圧ローラ・加圧ベルトを用いる構成においても、加熱定着部表面温度を検出する温度センサ37a、加圧部表面温度を検出する温度センサ37bからの検出温度データを用いて、加圧部表面温度Tbがフラップ204の接着剤208が液状化する所定の温度しきい値Tbcr(ガラス転移点と融点との間の所定温度)以下で、加熱定着部温度Thが所定範囲内(上限温度しきい値Thu以下で下限温度しきい値Thd以上)になるような条件でフラップ糊付き封筒200の定着を行なうことにより、フラップ204の貼りつきが防止され、且つ、印字面の良好な定着を実現することができる。
図13は実施例2の定着温度制御処理を説明するためのフローチャートである。尚、実施例2の画像形成装置の構成は、前述した図2と同様な構成であるが、加圧部の温度センサ37bを設けられていない。そして、実施例2の制御装置19では、加熱定着部の温度センサ37aによって検出された検出温度データに基づいて温度制御を行なう。
図13に示されるように、制御装置19は、S21で、記録用紙設定部34の設定データを読み込み、フラップ糊付き封筒設定部34bにより記録媒体の種別がフラップ糊付き封筒に設定され、当該フラップ糊付き封筒200の印字命令があるか否かをチェックする。このS21において、フラップ糊付き封筒200の印字命令があると、定着ユニット40の温度制御を開始する。すなわち、S22で電熱ヒータ44への通電を切断した時(加熱定着部および加圧部非回転)の加熱定着部温度Thの低下する勾配(図14のグラフを参照)から加圧部温度Tbを推定値Tb*と推定する(温度変化推定手段)。
次のS23では、加圧部温度Tbの推定値Tb*が予め設定された温度しきい値Tbc以下であるか否かを判定する。S23において、加圧部温度Tbの推定値Tb*が予め設定された温度しきい値Tbc以下であるときは、S24に進み、電熱ヒータ44への通電切断時間を算出し、その切断時間が経過するまで待機状態を維持する(温度抑制制御手段)。
また、上記S23において、加圧部温度Tbの推定値Tb*が予め設定された温度しきい値Tbc以上であるときは、S25に進み、定着ローラ41の表面温度Thを温度センサ37aにより検出し、検出された表面温度Thが上限温度しきい値Thu以上であるか否かを判定する。このS25において、温度センサ37aにより検出された定着ローラ41の表面温度Thが上限温度しきい値Thuより高い場合には、S26に進み、電熱ヒータ44への通電を切断して温度の低下を待ち、上限温度しきい値Thu以下になるのを待つ。
上記S25において、定着ローラ41の表面温度Thが上限温度しきい値Thuより低い場合には、S27に進み、定着ローラ41の表面温度Thを温度センサ37aにより検出された表面温度Thが下限温度しきい値Thd以上であるか否かを判定する。このS27において、定着ローラ41の表面温度Thが下限温度しきい値Thdより低い場合には、S28に進み、電熱ヒータ44へ通電して加熱温度を上昇させ、所定時間経過するのを待って上記S25に戻る。
また、S27において、定着ローラ41の表面温度Thが下限温度しきい値Thdより高い場合には、S29に進み、定着ローラ41を回転させてフラップ糊付き封筒200の印字を開始する。
このように、温度センサ37aにより検出された定着側の温度勾配に基づいて加圧側のベルト温度を推定することにより、電熱ヒータ44への通電の投入・切断を制御することができ、定着ローラ41の温度Thが良好なトナー定着が得られる温度範囲Thd<Th<Thuとなるように制御される。
ここで、加熱定着部温度Thの低下する勾配から加圧部温度Tbを推定する方法について説明する。
発熱量無の条件の加熱定着部温度Th, 加圧部温度Tb、熱伝達係数U、放熱面積F、比熱C、質量mとすると、放熱時の加熱定着部温度Thの時間(t)変化は、数式(1)で示される。
Figure 2006258962
従って、温度低下勾配は、加熱定着部温度Thと加圧部温度Tbの温度差が大きければ大きい。定着時の加熱定着部温度Thは、ほぼ一定温度のため、加圧部温度Tbの高低の影響を受ける。図3に示す構成の定着ユニット4で、加圧ベルト温度Tbと定着ローラ温度勾配の関係を試験した結果を図14のグラフに示す。この実験結果から、加圧ベルト温度Tbと定着ローラ温度勾配との間には比例関係が成り立ち、加圧ベルト温度Tbが低ければ、定着温度降下勾配絶対値が大きくなることが分かる。従って、図14のグラフを用いることにより定着温度降下勾配から加圧部温度を推定できる。
次に、加圧部温度が推定できたとして、どれだけの時間電熱ヒータ44への通電を切断して放置すれば加圧ベルト48の温度がTbcまで低下するかの算出法について述べる。
発熱量無の条件の加圧部温度Tb, 雰囲気温度Ta、熱伝達係数U’、放熱面積F’、比熱C’、質量m’とすると、放熱時の加圧部温度Tbの時間(t)変化は、数式(2)で示される。
Figure 2006258962
この式(2)から、加圧部温度Tbと雰囲気温度Taの差が大きければ、加圧部温度の降下勾配が大きいことを示している。通常雰囲気温度Taはほぼ一定であるから、加圧部温度Tbが高ければ加圧部温度降下勾配絶対値が大きいことを意味する。
前述した図3の構成の定着ユニット40で、加圧ベルト温度Tbと加圧ローラ温度勾配の関係を試験した結果を図15のグラフに示す。この実験結果から、加圧ベルト温度Tbが高ければ、定着温度降下勾配絶対値は大きくなることが分かる。これから、加圧ベルト温度推定値Tb*,図15に示したTb*での加圧部温度降下勾配絶対値をαとすると、電熱ヒータ44への通電を切断する時間Δtは、数式(3)で示される。
Figure 2006258962
このように、本実施例のフラップ糊付き封筒200の定着方法による定着温度制御を行なうことにより、加圧部表面温度を検出する温度センサ37bを設けることなく加圧部表面温度が推定でき、加圧部表面温度推定値が所定温度以下で、加熱定着部温度が所定範囲内になるような条件でフラップ糊付き封筒200の定着を行なうことにより、安価な手段で、フラップ204の貼り付きを防止すると共に、印字面の良好なトナー定着も実現することができる。
記録媒体としてのフラップ糊付き封筒の一例を示す図である。 本発明になる定着装置の一実施例を用いた画像形成装置を示す側断面図である。 定着ユニット40を拡大して模式的に示した断面側面図である。 感光体ベルトユニット60の構成を示す側面図である。 中間転写ベルトユニット70の構成を示す側面図である。 制御装置19が実行する定着温度制御処理を説明するためのフローチャートである。 フラップ糊付き封筒200を印字する前後の加熱定着部温度Thと加圧部温度Tbの時間変化を示すグラフである。 封筒先端加圧部温度Tb2と待機時の加圧部温度Tb1との関係を示すグラフである。 フラップ貼り付き加圧部温度Tbcrと封筒の水分率との関係を示すグラフである。 定着ユニット40の変形例1を示す図である。 定着ユニット40の変形例2を示す図である。 定着ユニット40の変形例3を示す図である。 実施例2の定着温度制御処理を説明するためのフローチャートである。 加圧ベルト温度Tbと定着ローラ温度勾配の関係を試験した実験結果を示すグラフである。 加圧ベルト温度Tbと加圧ローラ温度勾配の関係を試験した実験結果を示すグラフである。
符号の説明
10 画像形成装置
12 中間転写ベルト
13 感光体ベルト
15 駆動モータ
19 制御装置
20 用紙カセット
25 現像ユニット
34 記録用紙設定部
34a 通常記録用紙設定部
34b フラップ糊付き封筒設定
37a,37b 温度センサ
40 定着ユニット
40A 加熱定着部
40B 加圧部
41 定着ローラ
42 ニップ部
43 加圧ベルト
44 電熱ヒータ
60 感光体ベルトユニット
70 中間転写ベルトユニット
200 フラップ糊付き封筒
204 フラップ
208 接着剤

Claims (7)

  1. 未定着トナー画像が形成された記録媒体を加熱する加熱手段と、該加熱手段により加熱された状態で前記記録媒体を加圧する加圧手段とを有するニップ部に前記記録媒体を通過させて前記未定着トナー画像を前記記録媒体に定着させる定着装置において、
    前記記録媒体としてフラップ糊付き封筒を前記ニップ部に供給することを設定するフラップ糊付き封筒設定手段と、
    該フラップ糊付き封筒設定手段によりフラップ糊付き封筒が設定された場合に前記ニップ部の温度が前記フラップ糊付き封筒に塗布された接着剤に応じて予め設定された温度しきい値以下となるように前記加熱手段を制御する制御手段と、
    を備えたことを特徴とする定着装置。
  2. 前記ニップ部の近傍の温度を検出する温度センサを設け、
    前記制御手段は、前記温度センサにより検出された検出温度が前記フラップ糊付き封筒に塗布された接着剤のガラス転移点と融点との間の所定温度以下となるように前記加熱手段の温度制御を行なうことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記加熱手段の温度を検出する第1の温度センサと、
    前記加圧手段の温度を検出する第2の温度センサと、
    前記第2の温度センサにより検出された加圧温度が前記フラップ糊付き封筒に塗布された接着剤の前記ガラス転移点と融点との間の所定温度以下で、且つ前記第1の温度センサにより検出された加熱温度が前記未定着トナー画像を定着しうる範囲となるように前記加熱手段の温度制御を行なう制御手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の定着装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記記録媒体に対する印字要求が出力されてから前記加熱手段による加熱及び前記加圧手段による加圧を行なう定着する過程における前記加熱手段により加熱された前記記録媒体が前記ニップ部を通過し加圧手段の温度変化を推定する温度変化推定手段と、
    前記温度変化推定手段により推定された温度を維持するように前記加熱手段及び前記記録媒体の搬送を制御する温度抑制制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の定着装置。
  5. 前記制御手段は、前記加圧手段の温度しきい値を前記封筒の水分率に応じて変更することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の定着装置。
  6. 前記請求項1乃至5の何れかに記載の定着装置と、
    トナー画像を前記記録媒体上に転写する転写手段と、
    前記転写手段に現像されたトナー画像を供給する現像手段と、
    前記記録媒体を前記転写装置及び前記定着装置に搬送する搬送手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 未定着トナー画像が形成された記録媒体を加熱する加熱手段と、該加熱手段により加熱された状態で前記記録媒体を加圧する加圧手段とを有するニップ部に前記記録媒体を通過させて前記未定着トナー画像を前記記録媒体に定着させる定着装置の制御方法において、
    前記記録媒体としてフラップ糊付き封筒を前記ニップ部に供給することを設定された場合に前記ニップ部の温度が前記フラップ糊付き封筒に塗布された接着剤に応じて予め設定された温度しきい値以下となるように前記加熱手段を制御することを特徴とする定着装置の制御方法。
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