JP2006235550A - 像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像を担持した記録材を加熱するフィルム加熱方式の像加熱装置について、フィルム穴開き、フィルム破れ、定着性、スリップなどの軽減を図り、画質面を向上し、ユーザーの画質及び装置に対する不安感を無くすとともに、装置の破壊、破損を防止することで、信頼性を大きくする。
【解決手段】ニップ幅Wnよりも小さい幅Wkの加熱体3を使用し、さらに加熱体上流側(記録材導入側)のニップ部稜線部T1と、加熱体3を支持しているフィルムガイドFgの上流側のニップ部稜線部Cとの位置関係を、フィルムガイドFgにおける上流側のニップ部稜線部Cの方がニップ側に0.1<(突出量F)<0.5mmの範囲突出させ、かつ加熱体上流端面とフィルムガイドの加熱体側の上流側端面との隙間を0<(隙間G)<0.5mmの範囲とすることを特徴とする。さらにフィルムガイドFgにおける上流側の突出部の形状は前記ニップのニップ面に対して略平行とする
【選択図】図7

Description

本発明は、複写機・レーザービームプリンタ・ファクシミリ等の画像形成装置に搭載する画像加熱定着装置として用いれば好適なフィルム加熱方式の像加熱装置に関する。
電子写真技術や静電記録技術を用いた複写機やプリンタ等の画像形成装置において、記録材に形成担持させた未定着画像を記録材面に永久固着画像として加熱定着させる画像加熱定着装置としては、所謂熱ローラ方式の像加熱装置が広く用いられていた。
近時は、クイックスタートや省エネルギーの観点から所謂フィルム加熱方式の像加熱装置が実用化されている。この装置は、基本的には、支持部材に保持させた加熱体と、この加熱体との間に加熱体に摺動する可撓性部材を挟んでニップを形成する加圧部材と、を有する。そしてニップの可撓性部材と加圧部材との間に画像を担持した記録材を導入して挟持搬送させて可撓性部材を介して加熱体の熱エネルギーを記録材に付与するものである。加熱体としては一般に所謂セラミックヒータが用いられている。可撓性部材としては一般に円筒体やエンドレスベルト体の形態で、薄肉の耐熱性樹脂フィルムや金属フィルムが用いられる。加圧部材は一般に耐熱弾性加圧ローラが用いられる。
このフィルム加熱方式の像加熱装置は、加熱体及び可撓性部材として低熱容量の部材を用いてオンデマンドタイプの装置を構成することができる。すなわち、画像形成装置の画像形成実行時のみ熱源としての加熱体に通電して所定の定着温度に発熱させた状態にすればよい。そのため、画像形成装置の電源オンから画像形成実行可能状態までの待ち時間が短く(クイックスタート性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さい(省電力)等の利点がある。
本出願人は先の出願に係る特許文献1に、上述したようなフィルム加熱方式の加熱装置について、ニップの記録材搬送方向における幅(ニップ幅)をWn、加熱体の記録材搬送方向における幅(加熱体幅)をWkとしたときに、「Wn<Wk」にした構成と、「Wn>Wk」にした構成の、各場合の長所短所を記載した。
1)即ち、「Wn<Wk」は、加熱体幅Wkをニップ幅Wnよりも大きく設計し、加熱体のエッジがニップ幅Wnの外になるようにしたものである。このような構成にすれば加熱体に摺動する可撓性部材の内面が加熱体のエッジに強く押しつけられないので、可撓性部材内面の磨耗を抑えることができる。ところが、加熱体幅Wkをニップ幅Wnより大きくすると、加熱体には記録材搬送方向においてニップ内に存在する部分とニップから外れた部分が存在することになる。ニップ内に存在する加熱体部分からの熱は可撓性部材を介して加圧部材に伝熱するが、ニップから外れた加熱体部分の熱は加圧部材には伝わらず、可撓性部材に伝熱するだけである。したがって、加熱体に記録材搬送方向において温度勾配が生じ、この温度勾配により加熱体が割れやすくなってしまう。
2)「Wn>Wk」は、ニップ幅Wn内の加熱体幅Wkを収めるものである。この場合は長所短所が上記の「Wn<Wk」の場合とは逆になる。すなわち、加熱体には記録材搬送方向においてニップから外れた部分が存在しないのでニップから外れた部分が存在することによる加熱体の温度勾配に起因する加熱体の割れを防止できる。しかし、ニップ内に加熱体エッジが存在するため可撓性部材の内面をその加熱体エッジが強く摺擦してしまい、可撓性部材の摺擦された部分が薄くなり、可撓性部材の強度が落ちてしまう。
特許文献1には、上記2)の「Wn>Wk」の構成における可撓性部材の加熱体エッジとの摺擦による磨耗・破損を防止するために、加熱体を保持する支持部材の加熱体嵌め込み溝穴部分よりも少なくとも記録材搬送方向上流側の支持部材部分を、加熱体エッジで可撓性部材の内面を摺擦しないように、加熱体のニップ側の面より突出させた凸形状にした構成が提案されている。このような構成を用いることによって、加熱体と支持部材とに摺動する可撓性部材が直接加熱体エッジに接触することがないため可撓性部材の破損を防止することができる。
特開2003−186321号公報
本発明は、特許文献1に記載の「Wn>Wk」の構成のフィルム加熱方式の像加熱装置を更に改善発展させたものである。
すなわち、この像加熱装置においては、加熱体は支持部材に設けた溝穴に嵌め込んで支持部材に保持させている。この場合、一般に、コストの低減や、加熱体と支持部材との熱膨張差による応力緩和等の観点から加熱体を接着剤を用いて溝穴に対して固着することはせずに、加熱体をただ溝穴に嵌め込んだ形態で支持部材に保持させている。そのため、加熱体は可撓性部材との摺擦力により溝穴内を可撓性部材の移動方向下流側に寄り移動して、加熱体の下流側端面が溝穴の下流側端面(壁面)に突き当たって受け止められた状態となって溝穴内に保持される。そのため、加熱体の上記寄り移動側とは逆側である、加熱体の上流側端面と溝穴の上流側端面(壁面)との間には加熱体幅と溝穴幅との公差で多少とも隙間部(空壁)が形成される。そして記録材上に例えばステープル・砂粒・小石・埃など小さくて硬い異物が付着している状態で記録材がニップに挿入されると、その異物が上記の隙間部に可撓性部材を介して入り込もうとすることで、薄肉である可撓性部材に小さい穴が開いてしまうことが判明した。
これは、上記の隙間部に異物が挟まり、可撓性部材にテンションが張られている状態で、且つ可撓性部材を介して異物とは反対側に可撓性部材をバックアップする部材が存在しないことの2つが要因となって、異物が柔らかい加圧部材側ではなく、そのバックアップの無い抵抗の少ない隙間部に入り込もうとするため薄肉である可撓性部材に小さい穴が開いてしまうのである。
可撓性部材に穴開きが発生すると、印字率が高い画像を出力した際、その定着後の画像上に「白点」や「黒点」などの画像不良が可撓性部材周期で発生する場合がある。この画像不良は、穴開きのレベル(大きさ)によっては顕著になる場合があり、約1.0mm程度の穴開きが可撓性部材に存在すると、可撓性部材周期で白点が存在してしまい、文字の欠損が発生してしまう。
特許文献1には、上記の隙間部と異物とに起因する可撓性部材の穴開きの問題、及びその対策に関する記述は無い。
本発明の目的は、この種の像加熱装置において、装置に侵入してくる異物による可撓性部材へのダメージを軽減させることにある。
また本発明の他の目的は、この種の像加熱装置において、可撓性部材の走行性を良好にしつつ、記録材への熱伝導を良好にすることにある。
上記目的を達成するための本発明に係る像加熱装置の代表的な構成は、加熱体と、前記加熱体を保持する支持部材と、前記加熱体と前記支持部材と摺動する可撓性部材と、前記可撓性部材を介して前記支持部材・前記加熱体に圧接してニップを形成する加圧部材を有し、前記ニップの前記可撓性部材と前記加圧部材の間に画像を担持した記録材を導入して挟持搬送させて前記可撓性部材を介して前記加熱体の熱エネルギーを前記記録材に付与する像加熱装置であり、前記ニップの記録材搬送方向における幅をWn、前記加熱体の記録材搬送方向における幅をWkとしたとき、両者間における関係は、Wn>Wkの式を満足し、さらに前記加熱体の記録材搬送方向上流側の稜線部と、前記支持部材の加熱体保持部分の記録材搬送方向上流側の稜線部との位置関係は、支持部材側の前記稜線部の方が前記ニップ側に突出しており、その突出量Fは、0.1mm<突出量F<0.5mm、の範囲であることを特徴とする。
また、上記目的を達成するための本発明に係る像加熱装置の他の代表的な構成は、加熱体と、前記加熱体を保持する支持部材と、前記加熱体と前記支持部材と摺動する可撓性部材と、前記可撓性部材を介して前記支持部材・前記加熱体に圧接してニップを形成する加圧部材を有し、前記ニップの前記可撓性部材と前記加圧部材の間に画像を担持した記録材を導入して挟持搬送させて前記可撓性部材を介して前記加熱体の熱エネルギーを前記記録材に付与する加熱装置であり、前記ニップの記録材搬送方向における幅をWn、前記加熱体の記録材搬送方向における幅をWkとしたとき、両者間における関係は、Wn>Wkの式を満足し、さらに前記加熱体の記録材搬送方向上流側の稜線部と、前記支持部材の加熱体保持部分の記録材搬送方向上流側の稜線部との位置関係は、支持部材側の前記稜線部の方が前記ニップ側に突出しており、その突出量Fは0mmかつ、前記加熱体の記録材搬送方向上流側の端面と前記支持部材の加熱体保持部分の記録材搬送方向上流側の端面との間の隙間部の幅Gは0mmであることを特徴とする。
上記の装置構成により、装置に侵入してくる異物による可撓性部材の穴開きや破れなどのダメージを軽減させることができる。また、定着性の向上、スリップ防止などを図り、画質面を向上し、装置の信頼性を大きくすることができる。
(1)画像形成装置例
図1は本発明に係る像加熱装置を画像加熱定着装置として搭載できる画像形成装置の一例の概略構成模型図である。
本例の画像形成装置は、転写式電子写真プロセス利用のレーザービームプリンタである。21は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラム)であり、矢印の時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。この感光ドラム21は、OPC、アモルファスシリコン等の感光材料をアルミニウムやニッケル等のシリンダ状の基板上に形成して構成されている。
回転する感光ドラム21は、まず初めに、その表面が帯電装置としての帯電ローラ22によって一様に帯電される。本例ではマイナスの所定電位に一様に帯電される。
次に、その回転感光ドラム21の一様帯電面に対して、像露光手段であるレーザースキャナー23から出力される、画像情報に応じてON/OFF制御されたレーザービームLによる走査露光がなされ、感光ドラム21上に画像情報に対応した静電潜像が形成される。
この静電潜像は現像装置24でトナー画像として現像(可視化)される。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法等が用いられ、イメージ露光と反転現像との組み合わせで用いられることが多い。
記録材Pはカセット25から給紙ローラ26によって取り出され、レジストローラ27に送られる。記録材Pは、レジストローラ27によって感光ドラム21の表面に形成されたトナー画像と同期を取られて、感光ドラム21と転写ローラ28とで形成される転写ニップ部に供給される。転写ニップ部における感光ドラム21表面のトナー画像と記録材Pの同期取りはレジストセンサで行っても良い。
転写ニップ部において、感光ドラム21上のトナー画像は不図示の電源による転写バイアスの作用で記録材Pに転写される。
感光ドラム21面から分離され、未定着のトナー画像を保持した記録材Pは加熱定着装置29へ搬送され、定着ニップ部で加熱・加圧されてトナー画像が記録材P上に定着され永久画像となり機外へ排出される。
一方、転写後に感光ドラム21上に残留する転写残留トナーは、クリーニング装置30により感光ドラム21表面より除去される。
(2)加熱定着装置29
図2は加熱定着装置29の要部の横断面模型図である。この加熱定着装置29は、フィルム加熱方式、加圧部材駆動方式の所謂テンションレスタイプの像加熱装置である。
ここで、以下の説明において、装置構成部材の長手方向とは記録材搬送路面内において記録材搬送方向に直交する方向に並行な方向である。また幅または幅方向(短手方向)とは記録材搬送方向における寸法または並行な方向である。または上流側と下流側は記録材搬送方向または可撓性部材移動方向に関して上流側と下流側である。
3は加熱体としてのセラミックヒータ、Fgはこの加熱体3を保持する支持部材、2は可撓性部材としての円筒状の耐熱性フィルム(定着フィルム)、4は加圧部材としての弾性加圧ローラである。図3は支持部材Fgを上側から見た外観斜視模型図である。図4は、支持部材Fgと、加熱体3と、フィルム2の分解斜視模型図である。
支持部材Fgは横断面略半円樋型の耐熱材製部材である。加熱体3はこの支持部材Fgの下面の略中央部に部材長手に沿って設けた溝穴1aに嵌め込んで保持させてある。円筒状のフィルム2は加熱体3を保持させた支持部材Fgにルーズに外嵌させてある。すなわち、この円筒状のフィルム2の内周長と加熱体3を含む支持部材Fgの外周長はフィルム2の方を例えば3mm程度大きくしてある。したがってフィルム2は支持部材Fgに対し周長が余裕をもってルーズに外嵌している。
加圧ローラ4は、芯金4aと、シリコンゴム等の離型性の良い耐熱ゴム層4bからなる。この加圧ローラ4は芯金4aの両端部をそれぞれ不図示の装置側板間に軸受を介して回転自由に支持させて配設される。そしてこの加圧ローラ4に対して、上記の支持部材Fg・加熱体3・フィルム2のアセンブリを並行に配列して、加熱体3と加圧ローラ4とをフィルム2を挟ませて不図示の支持部材加圧手段により加圧ローラ4の弾性に抗して所定の押圧力をもって圧接させて記録材搬送方向において所定幅Wnのニップ部(定着ニップ部)を形成させている。
本例の定着装置において、円筒状のフィルム2の内径は30mm、加熱体3の記録材搬送方向における幅Wk(図5)は6.5mmである。加圧ローラ4の芯金4aはφ14mm、ゴムを含んだ部分4bの外径はφ20mm、硬度は45°(ASKER−C 総加重5.88N)である。ニップ部を形成させる加圧力は98.07Nを加重している。この状態におけるニップ部の幅Wnは7.0mmである。
フィルム2は熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるために、フィルム膜厚は100μm以下、好ましくは50μm以下20μm以上の耐熱性フィルムが好ましい。例えば、PTFE、PFA、FEPの単層、あるいはポリイミド、ポリアミドイミド、PEEK、PES、PPS等の外周表面にPTFE、PFA、FEP等をコーティングした複合層フィルムを使用できる。金属フィルムを使用することもできる。本例ではポリイミドフィルムの外周表面にPTFEをコーティングしたものを用いている。
加圧ローラ4は駆動系Mにより矢印の反時計方向に所定の周速度にて回転駆動される。この加圧ローラ4の回転駆動に従動してフィルム2が、その内面が加熱体3の下表面に密着して摺動しながら支持部材Fgの外回りを矢印の時計方向Yfに回転する。
支持部材Fgは加熱体3を保持するとともに、フィルム2の回転をガイドするフィルムガイドとしても機能している。1bは支持部材Fgの長手に沿って所定間隔で配列して具備させた複数のフィルム内面ガイドリブである。
そして、加圧ローラ4とフィルム2が上記のように回転され、加熱体3に通電がなされて所定の定着温度に温調された状態において、定着ニップ部のフィルム2と加圧ローラ4との間に未定着トナー画像tを担持した記録材Pを導入し挟持搬送させる。これにより、フィルム2を介して付与される加熱体3からの熱とニップ部の加圧力により、未定着トナー画像tを記録材Pに永久固着画像taとして熱圧定着させるものである。
図5は加熱体3の構成と通電系の説明図である。本例の加熱体3であるセラミックヒータは、Al、AlN等のセラミック材でできたヒータ基板5の表面に、発熱部材(以下、抵抗発熱体と記す)6(61・62)として例えばAg/Pd(銀パラジウム)等の電気抵抗材料を厚み約15μm、記録材搬送方向における幅Wtを1〜3mmにしてスクリーン印刷等により塗工して形成具備させてある。そして、その上に保護層7としてガラスやフッ素樹脂等をコートしてある。ヒータ基板5の抵抗発熱体6の形成面側とは反対面側には加熱体温度検知素子としてのサーミスター8を設けてある。このサーミスター8は通紙可能な記録材の最小サイズの幅内に収まる位置に配置してある。この加熱体3の保護層7面側がフィルム2の内面が密着して摺動するヒータ表面側である。この加熱体であるヒータを表面側を下向きに露呈させてフィルムガイドFgの前記の溝穴1aに嵌め込んで保持させてある。
また加熱体3は給電回路14から通電発熱体6に通電がなされることで該抵抗発熱体6の発熱で迅速に昇温する。加熱体3の温度状態がサーミスター8で検知される。そのサーミスター8の出力をA/Dコンバーター11でA/D変換して制御回路(CPU)12に取り込む。制御回路12はその情報をもとにトライアック13で給電回路14のAC電圧を位相制御、波数制御等することにより加熱体3の抵抗発熱体6に対する通電電力を制御して、加熱体3の温度を所定の定着温度に温調制御するようにしてある。
本例の加熱体3は抵抗発熱体2本タイプのものである。一本目の抵抗発熱体61は加熱体幅上流端部から2.0mmから1.0mmの幅、二本目の抵抗発熱体62はその一本目の抵抗発熱体61の幅下流側端部から0.5mm離れた地点から1.0mmの幅で形成し、その抵抗発熱体端部から加熱体幅下流側端部までを2.0mmとしている。加熱体幅Wkは6.5mm、定着ニップ部幅Wnは7.0mmである。
給電電極63→一本目の抵抗発熱体61→つなぎ電極64→二本目の抵抗発熱体62→給電電極65の経路で給電されて、抵抗発熱体61と抵抗発熱体62が発熱する。
(3)侵入異物によるフィルムダメージの軽減対策
先ず図6により従来例の定着装置における、侵入異物によるフィルムダメージを説明する。前述したように、加熱体3は支持部材Fgに設けた,加熱体保持部分である溝穴1aに嵌め込んで保持させている。この場合、加熱体3を接着剤を用いて溝穴1aに対して固着することはせずに、加熱体3をただ溝穴1aに嵌め込んだ形態で支持部材に保持させている。そのため、(a)のように、加熱体3はフィルム2との摺擦力により溝穴1a内をフィルム移動方向の下流側に寄り移動して、加熱体3の下流側端面3aが溝穴1aの下流側端面(壁面)1cに突き当たって受け止められた状態となる。加熱体3はこの状態で溝穴1a内に保持される。そのため、加熱体3の上記寄り移動側とは逆側である、加熱体3の上流側端面3bと溝穴1aの上流側端面(壁面)1dとの間には加熱体幅と溝穴幅との公差で多少とも隙間部(空壁)Khが生じる。そして記録材P上に例えばステープル、砂粒、小石、埃など小さくて硬い異物Iが付着している状態で記録材Pがニップに挿入されると、(b)のように、その異物Iが上記の隙間部Khにフィルム2を介して入り込もうとすることで、薄肉であるフィルム2に小さい穴が開いてしまいやすい。これは、上記の隙間部Khに異物Iが挟まり、フィルム2にテンションが張られている状態で、且つフィルム2を介して異物Iとは反対側にフィルム2をバックアップする部材が存在しないことの2つが要因となって、異物Iが柔らかい加圧ローラ4側ではなく、そのバックアップの無い抵抗の少ない隙間部Khに入り込もうとするため薄肉であるフィルム2に小さい穴が開いてしまうのである。
また、上記のような原因で、フィルム2に穴が開いてしまうことは、この穴の部分に支持部材Fgに設けているリブ1bの先端1b´(図2)がフィルム2の回転摺動の際引っ掛かることで、さらに穴が大きくなってしまう状態がある。さらにその引っ掛かり量が大きい場合には、この穴部分からフィルムが裂けてしまい、最終的にはフィルム破れに至る場合がある。
図7は本実施例の定着装置構成を示すものである。すなわち、ニップの記録材搬送方向における幅をWn、加熱体3の記録材搬送方向における幅をWkとしたとき、両者間における関係は、Wn>Wkの式を満足し、さらに加熱体3の上流側の稜線部T1(加熱体3の上流側エッジ部)と、支持部材Fgの加熱体保持部分(溝穴1a)の記録材搬送方向上流側の稜線部(溝穴1aの上流側端面(壁面)1dの頂部)Cとの位置関係は、支持部材Fg側の稜線部Cの方がニップ側に突出しており、そのニップ面(Ni面)からの突出量Fは、0.1mm<突出量F<0.5mmの範囲であることを特徴とする。また、加熱体3の上流側端面3bと支持部材Fgの加熱体保持部分である溝穴1aの上流側端面1dとの間の隙間部Khの幅Gは、0<隙間部幅G<0.5mm、の範囲であることを特徴とする。Bはニップ形成の為の突出あご部(支持部材(フィルムガイド)Fgの編曲点)、Dは加熱体保持部分である溝穴1aの加熱体座面上流端部、DDは同じく溝穴1aの加熱体座面下流端部である
この装置構成により、従来例の定着装置と同様に、加熱体3と支持部材Fgとに摺動するフィルム2が加熱体3の上流側稜線部であるエッジ部T1に直接に摺擦することが防止される。
そして、上記のように0.1mm<突出量F<0.5mmにしてニップの上流側ニップ面側に凸形状部を設けることで、異物Iが付着している状態で記録材Pがニップに挿入されても、図8のように、異物Iが加熱体3のエッジ部T1に引っかかる前に異物Iをフィルム2に載せて隙間部Khをジャンプさせてエッジ部T1よりもニップ中心側の位置T2に持ち運ばせることができる。これにより、異物Iが図6の(b)のように隙間部Khにフィルム2を介して入り込むことによるフィルム2の穴開きを防止することが可能となる。その結果画像不良を防止することが出来る。
また、上記のように0<隙間部幅G<0.5mmにすることで異物Iが加熱体3のエッジ部T1に引っかかる状態自体を防止して上記と同様に、フィルムへの穴開きを防止することが可能となり、画像不良を防止することが可能となる。
そしてフィルムに生じた穴が支持部材Fgに設けてあるリブ1bの先端部1b´(図2)に引っ掛かることで発生するフィルム破れも同時に防止することが可能となる。
従来例の定着装置(図6)と本実施例の定着装置(図7)とにそれぞれ異物Iの付着した記録材Pを通紙し、その後のフィルムの表面状態を観察する。図9の(a)は従来例の定着装置のときのフィルムのダメージ状態を、(b)は本実施例の定着装置のときのフィルムのダメージ状態を示す模式図である。
ここで、比較検討を行う際に使用するテスト記録材Pについて、図10の(a)と(b)を用いて説明する。この記録材Pは意図的に記録材の先端部付近A及び後端部付近Bに異物としてのステイプルを施し、記録材にステイプルの針が付いたままの状態のものである。先ず、Aのステイプルは紙先端に施す。A−1は通紙方向と垂直の状態でステイプルし、そのステイプルの針背側((b)を参照)は加圧ローラ4側になるようにする。次にA−2は、通紙方向と平行の状態でステイプルし、そのステイプルの針背側も加圧ローラ4側になるようにする。次にA−3は、通紙方向と45°をなす状態でステイプルし、そのステイプルの針背側も加圧ローラ4側になるようにする。次にA−4は、A−3とは反対向きで且つ通紙方向と45°をなす状態ステイプルし、そのステイプルの針背側も加圧ローラ4側になるようにする。
次に、Bのステイプルについてである。B−1は通紙方向と45°をなす状態でステイプルし、そのステイプルの針背側はフィルム2側になるようにする。次にB−2は、B−1とは反対向きで且つ通紙方向と45°をなす状態ステイプルし、そのステイプルの針背側もフィルム2側になるようにする。次にB−3は通紙方向と平行の状態でステイプルし、そのステイプルの針背側もフィルム2側になるようにする。最後にB−4は通紙方向と垂直の状態でステイプルし、その針背側もフィルム2側になるようにする。
この状態の記録材Pを10枚通紙し終わった毎に、1枚高印字画像を印刷し、フィルムの状態を間接的に確認する。高印字画像とは、本試験の画像形成装置は600dpiの装置であり、1dot/2spaceの横線画像を出力している。フィルムに異常が発生した場合は、フィルムに異常がある位置において定着が甘いポイントが発生し、定着不良という形で画像不良が発生する。このようなサイクルを合計10回、つまり100枚行った後、定着装置を分解しフィルム2の表面状態を確認する。
図9の(a)において、黒く塗りつぶしている部分は、「穴」が開いている状態を示し、実線で示している部分は、「キズ」がフィルムについた状態を示す。穴は文字通りフィルムに貫通穴が発生している状態である。一方、キズについては、フィルムの一番トップ部分の層に若干ダメージが与えられた状態を示している。
次に、これら穴・キズが画像上にどのような不良として出力されるかを図11の(a)と(b)に模式図として示す。(a)は従来例の定着装置で印字したときのような画像であり、白く抜けている部分はフィルムの穴開きによって画像が定着されていない状態を示す。もしこの位置に文字がかかれている場合は、画像が欠損してしまう状態となる。従来例の定着装置を使用した場合では、このような状態が多く発生してしまう可能性があった。反対に、本実施例の定着装置では、(b)に示している画像のように、細い点もしくはキズ形状の画像が出力されるが、レベルとしては極軽微な画像不良である。この場合、この部分に文字など書かれている場合でも、画像の欠損は極わずかであり、問題のないレベルである。
今ここに本実施例の定着装置の決定を行う為に試験を行った内容の説明を行う。この検証は、加熱体3に対しての支持部材突出部の突出量Fと、加熱体3と支持部材Fgとの隙間部Khの幅Gとの関係を振りながら検証を行った。
これを図12の表1で説明する。突出量Fを0から0.6mmまで0.1mm刻み、同様に隙間部幅Gも0から0.6mmまで0.1mm刻み、穴開き及びキズレベルとそれに伴う弊害である定着性について確認を行った。
表中における記号の「○」「△」「×」はそれぞれ、「問題無し」「マージナル=許容不可レベル」「NG」を示す。つまり「○」以上であれば問題の発生が無い状態を示すものである。
状態AA)
隙間部幅Gを0.6mmと固定し、突出量Fを振っていった場合、0.1mmよりも小さくすると穴開きレベルは「△」であるが、0.2mm以上になると効果が無く「×」レベルになることが判る。その反面、定着性は突出量Fが0から良好な結果を示しているが、0.4mmから大きくなるに従って悪化していく。また、隙間部幅Gを0.4mmと固定し、突出量Fを振っていった場合、0.1mmよりも小さくすると穴開きレベルは「△」であるが、0.2mm以上になると効果が発揮され「○」レベルになることが判る。その反面、定着性は突出量Fが0から0.5mmまでは良好な結果を示しているが、0.6mm以上では悪化しているのが判る。
状態BB)
突出量Fを0mmに固定し、隙間部幅Gを振っていった場合、穴開きレベルは0mmでは効果があるものの0.1mm以上になると効果が薄れていき「△」レベルとなることが判る。その反面、定着性には全く関係が無く、良好な状態を維持している。また、突出量Fを0.4mmに固定し、隙間部幅Gを振っていった場合、穴開きレベルは0.5mmまでは効果があり「○」レベルであるものの0.6mm以上になると効果が薄れていき「△」レベルとなることが判る。同様に、定着性に関しても、0.5mmまでは効果があるものの、0.6mm以上では効果が薄れていくことが判る。
このように、穴開き対策のための装置構造は、先に示した「突出量F」と「隙間部幅G」との関係で穴開きレベルと定着性レベルに大きく影響することがわかる。
ここで上記状態AA)の突出量0.4mm以降から定着性が甘くなる傾向があることについて検証説明を行う。なお、突出量Fが少ない場合、穴開きに効果が無いことは先に説明したためここでは省く。定着性を良好にするためには、加圧力や加圧ローラの硬度、つまりニップなどの影響が多大にあり、その他にも加熱体3から供給される熱量の影響も多大にある。加熱体3には発熱体6が形成されており、この発熱体6からの熱量は発熱体位置だけには留まらず、加熱体全体に広がっていくものである。例えは、発熱体6の温度、つまり加熱体3の幅方向央部が190℃とした場合、加熱体幅方向端部位置での温度は約120℃程度に発熱体6からの熱量が伝達されている。定着性には、この端部部分の熱量の影響も考慮されている。ここで突出量Fが0.4mmから0.5mm程度ある場合、支持部材上流端部のエッジCに邪魔をされて、適正なニップが形成できない状態が発生してしまい、ニップが細い状態となり、結果として定着性が甘い状態となるのである。本実施例にも記載しているようにフィルム穴開きと定着性との関係にはトレードオフの関係があるため、その突出量Fに関して範囲の規定必要なのである。
次に先の状態BB)であるが、穴開きに関しては加熱体3と支持部材Fgとの間に隙間がない状態である0mmであれば、フィルム2が加熱体3のポイントT1、すなわち加熱体3の上流側エッジに引っかかることが無い状態となり、フィルム破れに関して隙間の影響は極少ないのである。定着性についても同様であり、段差が無い分、支持部材Fgがニップ形成の邪魔をしないため、定着性は良好のままを維持している。ただ、突出量Fを0.4mmに固定した場合の説明の様に隙間部幅Gを徐々に広げていくと、隙間部幅0.6mm以上の時の様に加熱体エッジT1に異物Iが確実に引っかってしまう構成となり、フィルム2に穴が開いてしまう。
つまり、突出量Fと隙間部幅Gとの間には穴開きと定着性との関係がトレードオフ的な関係が成り立っていることがわかる。図12の表1から判るように、本実施例では、表中の隙間部幅Gを0から0.5mmの範囲とし、突出量Fを0.1から0.5mmの範囲とすることでフィルム2の穴開きと定着性を満足させることが出来る構成をとる。
もしくは、突出量0mmかつ隙間部幅0mmという構成をとることでフィルム2の穴開きと定着性を満足させることが出来る構成となる。
ここで、本実施例で用いたステイプルによる通紙方法は、検討をより簡単にかつ再現性を高くするために考案した方法である。ここで、フィルム2に穴が開きやすいステイプル状態を説明する。フィルム2に穴が開きやすい状態としては。ステイプルは、フィルム側に針背側がくると穴が開きやすい。なぜならば、針背側の位置には図11の(b)に記載しているように、ステイプルにエッジ部Eが存在している為であり、図6に記載しているポイントT1部、すなわち加熱体3の上流側エッジ部に引っかかりやすい状態となっているためである。
次に、ステイプルの角度であるが、ステイプルは記録材に対して比較的ルーズに固定されているため、記録材の搬送方向に平行であれば、定着ニップに入ったと同時にステイプルが押し倒され、エッジ部が寝てしまい、立たない状態となる。よって穴開きが発生しづらくなるのである。その他に記録材の搬送方向に対して垂直であれば、定着ニップに入ったと同時に倒れることはないが、エッジ部自体が存在しない為穴開きが発生しづらい状態なのである。フィルムに穴が開きやすいステイプルの状態は記録材搬送方向に対して角度を持っている状態、つまりその角度は45°前後ものである。このステイプルの状態の場合、定着ニップにステイプルが入ったと同時に倒れることは無く、且つステイプルのエッジがフィルムに接触する状態であるため、図6などに記載しているポイントT1に引っかかり、フィルム2に穴が開きやすい状態となるのである。このような、ステイプルのついた状況は再利用・二面目印字など市場で容易にありえるため、本実施例を用いることで穴開きによる不具合や市場トラブルを防止することが出来る。
次に、フィルム破れ問題に関して記述する。穴開きの発生に伴ってフィルム破れの可能性が浮上してくる。支持部材Fgにはフィルムの走行性を保つためと、フィルムの熱量を奪わない為に図2〜4の様にリブ1bが設けられている。異物が付着し、従来例の定着装置ように支持部材に対策を施していない場合、フィルム2に穴が開いてしまい、さらにこの穴の大きさが大きい場合には、フィルムが回転摺動している状態で、フィルムの穴部分がこのリブ1bの先端1b´(図2)に引っ掛かり、フィルムに亀裂が入ってしまうことがある。最悪ケースでは、フィルム2を周方向に裂いてしまう可能性がある。そこで、本実施例のような支持部材形状にすることで、フィルムの穴開きを防止することが可能となり、さらにこのフィルム破れという現象を防止することが可能となる。
本実施例は、加熱体3と支持部材Fgとの高さ関係(F)及び隙間部幅関係(G)は実施例1と同じであるが、さらに、その支持部材Fgの上流側における形状をニップ面と略並行にする状態を作る。すなわち、支持部材Fgの加熱体保持部分である溝穴1aよりも記録材搬送方向上流側の突出部の形状は、ニップのニップ面に対して略平行であることを特徴とする。
この状態を、図13に示す。図13では、ニップ上流側のポイントBからCにかけての面とニップ面(Ni面)に着目してもらいたい。従来例の定着装置では図14のように支持部材FgはBC面の角度が、ニップのニップ面の上流側部分に向かった角度を持っている。本実施例でのBC面はニップ面に対して略平行の状態を形成させている。
今この角度について説明を行う。この角度が大きい場合、つまり従来例の定着装置の場合、ポイントBがニップ側に突出している形状となっており、この部分は、加圧ローラの硬度が低い場合にニップと大きく接触する状態となり、フィルム2の回転摺動抵抗を大きくしてしまう状態となる。この時に高温高湿環境下におかれた装置で、かつ吸湿した記録材であり、かつ高印字率の画像を印字する。そのとき、加圧ローラ4によって搬送される記録材を経由して回転駆動されているフィルム2が回転せずに画像を乱してしまうという「スリップ」現象が発生する。この現象は、フィルムの摺動抵抗が大きい場合、フィルムの回転を阻害する状態の時に発生しやすい。高温高湿環境下におかれた記録材は、多くの場合、多くの水分を含有しており、記録材上の未定着像を定着する際に、定着の熱量によって多量の水分を定着ニップ内に放出してしまう。また、高印字率の画像では、その画像よってフィルム側へ逃げる水分が遮られ、加圧ローラ側だけに偏って放出されてしまう。そうなることで加圧ローラによる記録材の搬送力、つまり摩擦が極端に減ることで、本来、加圧ローラから記録材を経由して回転駆動力を得ていたフィルムの回転力が阻害され、フィルムが回転しづらい状態となる。その結果、フィルムスリップという現象が発生し、画等が後端側に引きずられてしまうような画像不良を出してしまうのである。
そこで、本実施例では、スリップ現象を発生させないようにニップ面とBC面の角度を略並行とすることで、スリップの発生原因の一つである、フィルムの摺動抵抗を少なくすることで画像不良を解決することが可能となる。また上流側を遮らない状態とすることでトナー面側からも水蒸気をニップ外に放出することが可能となり、フィルムスリップを防止することが出来る。
ここで、図15に記載している略並行の角度θは、−10°<θ<10°が好ましい。マイナス側が多き過ぎると、定着性向上の為にこの位置でプレヒート効果によって確保していた定着性が悪化してしまう、このプレヒートは、ニップ内だけで記録材を暖めるのではなく、ニップ外でも記録材を暖める役目をしており、定着性を確保する位置役を担っている。しかし、マイナス側が多いと、このプレヒート効果を充分に発揮させることができなくなってしまう。反対にプラス側が大きい場合には、先にも述べたフィルム内部の摺動抵抗が大きくなりすぎ、フィルムスリップを発生させてしまうのである。より好ましくは、全ての状態をよくし、弊害を発生させないようにする為に、0°<θ<10°の範囲が良い。本実施例を用いることで、従来例よりも実施例1と同等のフィルム穴開き問題を解決しつつ、定着性と定着スリップの問題も解決することが出来、画像性能においてもより効果を増す結果となっている。
[変形構成等]
1)加熱体3は所謂セラミックヒータに限られず、例えば、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータや、電磁誘導発熱部材などの他の加熱体を用いることができる。また、セラミックの絶縁基板の代わりに、金属板の面を絶縁処理したものを用いることもできる。
2)可撓性部材はエンドレスのものに限られない。ロール巻きの長尺の有端フィルムを繰り出し側から巻取り側にニップ部を経由させて走行移動させる装置構成にすることもできる。
3)加圧部材はローラ体に限られず、回動ベルト体にすることもできる。また、可撓性部材は加圧部材以外の駆動部材で移動駆動させて、加圧部材は従動させる装置構成にすることもできる。
4)本発明の像加熱装置は、実施例の画像加熱定着装置としてばかりでなく、画像を担持した記録材を加熱してつや等の表面性を改質する像加熱装置、記録材上の未定着画像を仮定着させる像加熱装置等としても使用することができる。
画像形成装置の一例の概略構成模型図である。 加熱定着装置(像加熱装置)の要部の横断面模型図である。 支持部材を上側から見た外観斜視模型図である。 支持部材と、加熱体と、フィルムの分解斜視模型図である。 加熱体の構成と通電系の説明図である。 従来例の定着装置のニップ部分の説明図である。 実施例1の定着装置のニップ部分の説明図である。 異物が加熱体のエッジ部にひっかかる前に隙間部をジャンプして持ち運ばれた状態の説明図である。 (a)は従来の定着装置を使用し、異物を通紙させた際のフィルムダメージの説明図、(b)は実施例1の定着装置を使用し、異物を通紙させた際のフィルムダメージの説明図である。 (a)は通紙する記録材に異物としてのステイプルをした際のステイプル配置及びその方向を示した図、(b)は通紙する記録材に施したステイプルの説明図である。 (a)は従来例の定着装置を使用し、異物を通紙させた後の画像であり、フィルムに穴が開いた時の画像の説明図、(b)は従来の定着装置を使用し、異物を通紙させた後の画像であり、フィルムにキズがついた時の画像の説明図である。 実施例1の定着装置を用い、突出量を振った時のフィルム穴と定着性との関係の表である。 実施例2におけるニップ面と支持部材上流側の面との角度を示した図である。 従来例の定着装置にニップ部における支持部材上流側の角度とニップ面との角度を表した図である。 ニップ部における支持部材上流側の角度とニップ面との角度を表した図である。
符号の説明
Fg・・加熱体支持部材(フィルムガイド)、2・・フィルム、3・・加熱体、4・・加圧部材(加圧ローラ)、5・・ヒータ基板、6・・発熱部材(抵抗発熱体)、7・・表面保護層、8・・加熱体温度検知素子(サーミスター)、P・・記録材、Wn・・定着ニップ部幅、Wk・・加熱体幅、Wt・・抵抗発熱体幅、T1・・加熱体上流端部/稜線部、T2・・加熱体上流端部/稜線部よりもニップ中心側の位置、Ni・・ニップ面、Kh・・加熱体とフィルムガイドとの隙間、Yf・・フィルムの回転方向、I・・異物

Claims (4)

  1. 加熱体と、前記加熱体を保持する支持部材と、前記加熱体と前記支持部材と摺動する可撓性部材と、前記可撓性部材を介して前記支持部材・前記加熱体に圧接してニップを形成する加圧部材を有し、前記ニップの前記可撓性部材と前記加圧部材の間に画像を担持した記録材を導入して挟持搬送させて前記可撓性部材を介して前記加熱体の熱エネルギーを前記記録材に付与する像加熱装置であり、
    前記ニップの記録材搬送方向における幅をWn、前記加熱体の記録材搬送方向における幅をWkとしたとき、両者間における関係は、Wn>Wkの式を満足し、さらに前記加熱体の記録材搬送方向上流側の稜線部と、前記支持部材の加熱体保持部分の記録材搬送方向上流側の稜線部との位置関係は、支持部材側の前記稜線部の方が前記ニップ側に突出しており、その突出量Fは、0.1mm<突出量F<0.5mm、の範囲であることを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記加熱体の記録材搬送方向上流側の端面と前記支持部材の加熱体保持部分の記録材搬送方向上流側の端面との間の隙間部の幅Gは、0<隙間部幅G<0.5mm、の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 加熱体と、前記加熱体を保持する支持部材と、前記加熱体と前記支持部材と摺動する可撓性部材と、前記可撓性部材を介して前記支持部材・前記加熱体に圧接してニップを形成する加圧部材を有し、前記ニップの前記可撓性部材と前記加圧部材の間に画像を担持した記録材を導入して挟持搬送させて前記可撓性部材を介して前記加熱体の熱エネルギーを前記記録材に付与する加熱装置であり、
    前記ニップの記録材搬送方向における幅をWn、前記加熱体の記録材搬送方向における幅をWkとしたとき、両者間における関係は、Wn>Wkの式を満足し、さらに前記加熱体の記録材搬送方向上流側の稜線部と、前記支持部材の加熱体保持部分の記録材搬送方向上流側の稜線部との位置関係は、支持部材側の前記稜線部の方が前記ニップ側に突出しており、その突出量Fは0mmかつ、前記加熱体の記録材搬送方向上流側の端面と前記支持部材の加熱体保持部分の記録材搬送方向上流側の端面との間の隙間部の幅Gは0mmであることを特徴とする像加熱装置。
  4. 前記支持部材の加熱体保持部分よりも記録材搬送方向上流側の突出部の形状は、前記ニップのニップ面に対して略平行であることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の像加熱装置。
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