JP2007078814A - 定着装置及びその定着装置を具備する画像形成装置 - Google Patents

定着装置及びその定着装置を具備する画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 定着ローラと加熱ローラに巻き掛けられて回転駆動される定着ベルトと、その定着ベルトに圧接した加圧ローラとの間に記録媒体を通過させて、記録媒体に担持されたトナー像を定着する定着装置において、トナー像の定着不良の発生を防止する。
【解決手段】 待機状態から定着動作を実行するとき、その実行に先立って、定着ベルト21を回転させながら、該定着ベルト21の温度を、定着動作時の定着ベルト21の目標温度よりも高い温度に上昇させるウォームアップ動作を行い、その後に定着ベルト21と加圧ローラ24の間に記録媒体Pを通過させて定着動作を実行する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複数の支持ローラに巻き掛けられて回転駆動される定着ベルトと、該定着ベルトに圧接する少なくとも1つの加圧部材と、前記定着ベルトを加熱する加熱手段とを具備し、該定着ベルトと加圧部材との間に、定着すべきトナー像を担持した記録媒体を、該トナー像が定着ベルトに接する向きにして通過させ、その通過時に前記トナー像に熱と圧力を加えて該トナー像を記録媒体に定着する定着装置、及びその定着装置を具備する画像形成装置に関するものである。
電子複写機、プリンタ、ファクシミリ又はその複合機などとして構成される画像形成装置に、上記形式の定着装置を採用することは従来より周知である(例えば特許文献1参照)。この種の定着装置においては、定着動作時に、定着ベルトの温度が、トナー像の定着に適した目標温度となるように、加熱手段を制御している。ところが、定着装置の待機状態から定着動作を開始したとき、その開始直後の時期に、定着ベルトの温度が定着動作時の目標温度よりも低くなり、これによってトナー像の定着不良が発生するおそれがある。
特開2002−123111号公報
本発明の目的は、定着動作の開始直後の時期においても、トナー像の定着不良が発生することを防止できる冒頭に記載した形式の定着装置と、その定着装置を具備する画像形成装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、冒頭に記載した形式の画像形成装置において、待機状態から定着動作を実行するとき、その実行に先立って、前記定着ベルトを回転させながら、該定着ベルトの温度を、定着動作時の定着ベルトの目標温度よりも高い温度に上昇させるウォームアップ動作を行い、その後に定着ベルトと加圧部材の間に記録媒体を通過させて定着動作を実行することを特徴とする定着装置を提案する(請求項1)。
また、上記請求項1に記載の定着装置において、立ち上げ動作終了時点から所定時間内に定着動作を開始するときは、前記ウォームアップ動作を行うことなく定着動作を実行する用に構成すると有利である(請求項2)。
さらに、上記請求項1又は2に記載の定着装置において、定着動作終了時点から所定時間内に次の定着動作を開始するときは、前記ウォームアップ動作を行うことなく定着動作を実行するように構成すると有利である(請求項3)。
また、上記請求項2又は3に記載の定着装置において、前記所定時間は、プリント要求された記録媒体の種類によって設定されると有利である(請求項4)。
さらに、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の定着装置において、前記加圧部材の温度が所定温度以上であるときは、前記ウォームアップ動作を行うことなく定着動作を実行するように構成すると有利である(請求項5)。
また、上記請求項5に記載の定着装置において、前記所定温度は、プリント要求された記録媒体の種類によって設定されると有利である(請求項6)。
さらに、上記請求項2乃至6のいずれかに記載の定着装置において、環境温度が予め決められた温度以下であるときは、前記所定時間内であり、又は所定温度以上であるときも、前記ウォームアップ動作を行った後に定着動作を実行するように構成すると有利である(請求項7)。
また、上記請求項2乃至7のいずれかに記載の定着装置において、入力電圧が所定値以下であるときは、前記所定時間内であり、又は所定温度以上であるときも、前記ウォームアップ動作を行った後に定着動作を実行するように構成すると有利である(請求項8)。
さらに、本発明は、上記目的を達成するため、請求項1乃至8のいずれかに記載の定着装置を具備する画像形成装置を提案する(請求項9)。
本発明によれば、トナー像の定着不良の発生を防止することができる。
以下、本発明の実施形態例を説明し、併せて前述の従来の欠点を図面に即してより具体的に明らかにする。
図1は、画像形成装置本体11内に配置された作像装置1と、定着装置2とを有する画像形成装置の部分断面概略図である。図1に示した作像装置1は、ドラム状の感光体として構成された第1乃至第4の像担持体3Y,3C,3M,3BKを有し、その各像担持体上にイエロートナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像及びブラックトナー像がそれぞれ形成される。第1乃至第4の像担持体3Y乃至3BKに対向して中間転写ベルト4が配置され、この中間転写ベルト4は、ローラ5,6,7に巻き掛けられて矢印A方向に駆動される。
第1の像担持体3Yは、図1における時計方向に回転駆動され、このとき帯電ローラ8によって像担持体3Yが所定の極性に帯電され、次いでその帯電面に、レーザ書き込みユニット9から出射する光変調されたレーザビームLが照射される。これによって像担持体3Yに静電潜像が形成され、その静電潜像が現像装置10によってイエロートナー像として可視像化される。
中間転写ベルト4を挟んで、像担持体3Yと反対側に一次転写ローラ12が配置され、この一次転写ローラ12に転写電圧が印加されることにより、像担持体3Y上のトナー像が、矢印A方向に走行する中間転写ベルト4上に一次転写される。トナー像転写後の像担持体3Y上に付着する転写残トナーはクリーニング装置13によって除去される。全く同様にして、図1に示した第2乃至第4の像担持体3C,3M,3BK上にシアントナー像、マゼンタトナー像及びブラックトナー像がそれぞれ形成され、これらのトナー像がイエロートナー像の転写された中間転写ベルト4上に順次重ねて一次転写され、中間転写ベルト4上に重ねトナー像が形成される。
一方、図1に示すように、画像形成装置本体11内の下部には、例えば転写紙より成る記録媒体Pを収容した給紙カセット14と、給紙ローラ15を有する給紙装置16が配置され、給紙ローラ15の回転によって最上位の記録媒体Pが矢印B方向に送り出される。送り出された記録媒体Pは、レジストローラ対17によって、所定のタイミングで、支持ローラ5に巻き掛けられた中間転写ベルト4の部分と、これに対置された二次転写ローラ18との間に給送される。このとき、二次転写ローラ18には所定の転写電圧が印加され、これによって中間転写ベルト4上の重ねトナー像が記録媒体Pに二次転写される。
トナー像を二次転写された記録媒体Pは、矢印Cで示すように、さらに上方に搬送されて定着装置2を通り、このとき記録媒体上のトナー像が熱と圧力の作用により定着される。定着装置2を通過した記録媒体は、画像形成装置本体11の上部の排紙部19に排出される。また、トナー像転写後の中間転写ベルト4上に付着する転写残トナーはクリーニング装置20によって除去される。
図2は図1に示した定着装置2の拡大断面図である。ここに示した定着装置は、定着ローラ22として構成された支持ローラと、加熱ローラ23として構成された支持ローラの2つのローラに巻き掛けられて矢印F方向に回転駆動される定着ベルト21と、この定着ベルト21の表面に圧接する加圧部材の一例である加圧ローラ24とを有している。また定着ベルト21にはテンションローラ39が圧接し、これによって定着ベルト21に適度な張力が付与されている。
上述のように、本例の定着装置2においては、定着ベルト21は、定着ローラ22と加熱ローラ23より成る2つの支持ローラに巻き掛けられているが、定着ベルトを3つ以上の支持ローラに巻き掛けることもできる。また、本例の定着装置においては、加圧ローラ24より成る1つの加圧部材が定着ベルト21に圧接しているが、複数の加圧部材を定着ベルト21に圧接させることもできる。このように、定着装置は、複数の支持ローラに巻き掛けられて回転駆動される定着ベルトと、この定着ベルトに圧接する少なくとも1つの加圧部材を有しているのである。
図2に示した定着装置2においては、定着ローラ22に巻き掛けられた定着ベルト部分に加圧ローラ24が圧接しているが、定着ローラ22に接していない定着ベルト部分に加圧ローラ24を圧接させ、或いは定着ローラ22に接している定着ベルト部分と当該定着ローラ22に接していない定着ベルト部分とに亘って加圧ローラ24を圧接させることもできる。
定着ベルト21は、例えば、ニッケルやポリイミドなどの基材と、その基材上に設けられたPFAやPTFEなどの離型層とから成り、或いはその中間にシリコーンゴムなどの弾性層を設けた耐熱性の無端ベルトにより構成される。また、定着ローラ22は、例えば、金属より成る中空の芯金25と、その芯金25の表面に設けられたシリコーンゴムより成る弾性層26と、さらにその弾性層26の表面に積層されたフッ素樹脂より成る表層27とによって構成されている。また、加熱ローラ23は、例えば、アルミニウム又は鉄などの金属製の中空ローラより成る。さらに、加圧ローラ24は、例えば、アルミニウム又は鉄などの金属から成る中空状の芯金35と、その表面に設けられたシリコーンゴムなどの弾性層36と、その弾性層36上に積層されたPFAやPTFEより成る表層37とによって構成されている。加圧ローラ24の表面硬度は、例えば、30Hs、定着ローラ22の表面硬度は、例えば40Hsに設定され、定着ベルト21と、これに圧接した加圧ローラ24との間にニップが形成されている。
さらに、定着装置2は、定着ベルト21を加熱する加熱手段を有している。図示した例では、加熱ローラ23の内部と、加圧ローラ24の内部のそれぞれ配設された第1及び第2の加熱源28,29より成る加熱手段が設けられていて、第2の加熱源29によって加圧ローラ24も加熱されるように構成されている。加熱源28,29としては、例えばハロゲンヒータを用いることができる。また定着ローラ22の内部にも加熱源を設けることもでき、さらに加熱ローラ23の内部にだけ加熱源28を設けて定着ベルト21を加熱するように構成することもできる。或いは、定着ベルト21の外部から、この定着ベルト21を加熱したり、誘導加熱方式で定着ベルト21を加熱することもできる。
加熱ローラ23に接触する定着ベルト部分の表面と、加圧ローラ24の表面には、それぞれ第1及び第2の温度センサ30,31が対向配置され、その各温度センサ30,31によって、上記定着ベルト部分の表面温度と、加圧ローラ24の表面温度が検知され、その検知結果に基づいて、後述するように各加熱源28,29への通電が制御される。
定着動作時に、加熱ローラ23、定着ローラ22及び加圧ローラ24はそれぞれ図2に矢印G,D,Eで示した方向に回転し、定着ベルト21が矢印F方向に回転駆動される。この状態で、定着ベルト21と加圧ローラ24との間のニップに、定着すべきトナー像Tを担持した記録媒体Pが送り込まれ、そのトナー像Tが定着ベルト21に接触する。このとき、定着ベルト21の温度がトナー像の定着に適した目標温度に保たれるように、第1の温度センサ30の検知結果に基づいて、第1の加熱源28への通電のオン、オフが制御される。これにより、記録媒体Pが定着ベルト21と加圧ローラ24とのニップを通過するとき、記録媒体Pに担持されたトナー像に熱と圧力が加えられ、そのトナー像のトナーが溶融して、該トナー像が記録媒体Pに定着される。定着ベルトと加圧部材との間に、定着すべきトナー像を担持した記録媒体を、該トナー像が定着ベルトに接する向きにして通過させ、その通過時にトナー像に熱と圧力を加えて、該トナー像を記録媒体に定着するのである。
上述した定着装置2と、画像形成装置の構成は従来と変わりはない。ここで従来の定着装置においては、その定着装置の待機状態から定着動作を実行したとき、定着ベルトの温度が、定着動作時の目標温度よりも大きく低下し、これによってトナー像の定着不良が発生するおそれがあった。以下、この点を、図面に即してより具体的に明らかにする。
図7は、従来の定着装置の立ち上げ動作時の定着ベルト21の温度変化と、それ以降の定着ベルト21の温度変化の一例を示すグラフである。定着装置の立ち上げ動作とは、後述する待機時の定着ベルト21の温度よりも低い温度にあった定着ベルト21の温度を、所定の立ち上げ温度まで上昇させる動作を意味する。例えば、画像形成装置の電源のオンに伴って、定着ベルト21の温度を立ち上げ温度に上昇させたり、定着ベルト21の温度を、省エネモード時の低い温度から立ち上げ温度に上昇させる動作が立ち上げ動作の代表例である。図7は、画像形成装置の電源オン時の定着装置の立ち上げ動作を示している(図3及び図4も同じ)。
図7において、tの時点で画像形成装置の電源がオンされ、これに伴って図2に示した第1の加熱源28への通電が開始され、該加熱源28が発熱する。第2の加熱源29には通電されず、この加熱源29はオフしている。同時に図2に示した加熱ローラ23、定着ローラ22及び加圧ローラ24がそれぞれ矢印G,D,E方向に回転を開始し、定着ベルト21が矢印F方向に回転する。図7に示した「回転」は、このように定着ベルト21が回転駆動されることを示し、「停止」は定着ベルト21が回転していないことを示している(図3乃至図6においても同じ)。
上述のように第1の加熱源28が発熱することにより、加熱ローラ23と定着ベルト21が加熱され、図7にtで示した時点で、定着ベルト21の温度が所定の立ち上げ温度Tに達する。この時点で定着装置2の立ち上げ動作を終了するが、定着ベルト21の回転は、立ち上げ動作を終了した後も、少しの間だけ続けられ、tの時点で定着ベルト21の回転が止められる。
上述のようにして定着装置の立ち上げ動作を終了した後、プリント要求がなければ、定着ベルト21の温度が待機時の待機温度Tに維持されるように、第1及び第2の加熱源28,29への通電のオン、オフが制御される。このような待機状態にあるときに、tの時点でプリント要求があると、定着ベルト21が図2に矢印Fで示した方向に回転を開始すると共に、定着ベルト21の温度が、定着動作時の目標温度Tに維持されるように、第1の過熱源28への通電のオン、オフが制御される。この状態で、前述のように定着ベルト21と加圧ローラ24とのニップに記録媒体が送り込まれ、該記録媒体に担持されたトナー像の定着動作が行われる。定着動作時には、第2の加熱源29への通電は行われず、第2の加熱源29はオフしている。図7のtの時点で定着動作が終了し、その後にプリント要求がなければ、定着装置は待機状態となり、定着ベルト21の温度が待機温度Tとなるように第1及び第2の加熱源28,29への通電のオン、オフが制御される。この場合も、定着ベルト21の回転は、定着動作終了後も、わずかな時間だけ続行され、tの時点でその回転が停止される。
上述した従来の定着装置においては、図7から判るように、tの時点で定着動作が開始されたとき、定着ベルト21の実際の温度が、定着動作時の目標温度Tよりも大幅に低くなり、かかる低い温度の定着ベルト21と加圧ローラ24との間を通過する記録媒体上のトナー像を充分に定着することができず、トナー像の定着不良が発生するおそれがある。特に図2に示した形式の定着装置においては、その待機時に、定着ベルト21の一部が、加熱ローラ23に巻き掛けられた状態で、定着ベルト21が停止しているので、加熱ローラ23に巻き掛けられた定着ベルト部分とその近傍の定着ベルト部分は待機温度Tに加熱されているものの、加熱ローラ23に掛かっていないベルト部分は、待機温度Tよりも大幅に低い温度となっている。従来の定着装置においては、定着動作の開始によって、定着ベルト21と加圧ローラ24との間に記録媒体が送り込まれたとき、上述の低温度となった定着ベルト部分がトナー像に接触することにより、トナー像の定着不良が発生するのである。
そこで、本例の定着装置2は、待機状態から定着動作を実行するとき、その実行に先立って、定着ベルト21を回転させながら、該定着ベルト21の温度を、定着動作時の定着ベルトの目標温度Tよりも高い温度に上昇させるウォームアップ動作を行い、その後に定着ベルト21と加圧部材の間に記録媒体を通過させて定着動作を実行するように構成されている。図3はかかる構成の具体例を示すグラフである。図3において、tの時点で画像形成装置の電源がオンされ、tの時点で立ち上げ動作を終了し、tの時点でプリント要求がなされるところまでは、図7に示した従来の定着装置と変りはない。よって、その同一部分についての重複した説明は省略する。
の時点でプリント要求がなされると、加熱ローラ23と定着ローラ22と加圧ローラ24が回転を開始し、定着ベルト21が図2に矢印Fで示した方向に回転駆動される。同時に、第1の加熱源28への通電によって、定着ベルト21が加熱ローラ23を介して加熱され、このとき第2の加熱源29への通電はオフされる。このように、定着動作を開始する前に、定着ベルト21の温度を上昇させるウォームアップ動作を実行し、tの時点で、定着ベルト21の全体の温度が、定着動作時の目標温度Tよりも高い温度(この例では立ち上げ温度Tと同じ温度)に達したことが第1の温度センサ30により検知されたときに、そのまま定着ベルト21を回転させながら定着動作に移行し、定着ベルト21と加圧ローラ24との間に記録媒体Pを通過させて、記録媒体上のトナー像を定着する。このときも、第2の加熱源29への通電はオフされると共に、定着ベルト21の温度が定着動作時の目標温度Tとなるように、第1の加熱源28への通電のオン、オフが制御される。その際、定着ベルト21の温度は、定着動作開始前のウォームアップ動作によって上昇しているので、定着動作時に定着ベルト21の温度がトナー像の定着不良が発生するような低い温度となることはない。このようにしてトナー像の定着不良の発生を確実に防止することができる。
の時点で定着動作を終了すると、待機状態となり、定着ベルト21の温度が待機温度Tとなるように、第1及び第2の加熱源28,29への通電のオン、オフが制御されると共に、tの時点で定着ベルト21の回転が停止されることは、図7に示した従来の定着装置の場合と変りはない。
図3に示した例では、定着装置2の待機時の定着ベルト21の待機温度Tは、定着装置の立ち上げ動作を終了したときの定着ベルト21の立ち上げ温度Tよりも低く設定されているが、定着ベルト21の待機温度Tを、定着ベルト21の立ち上げ温度Tと等しくするか、又はこの立ち上げ温度Tよりも高い温度に設定することもできる。また、定着動作時の定着ベルト21の目標温度Tは、記録媒体の種類、例えばその紙質や厚さなどによって決められるが、図3に示した例では、この目標温度Tが、立ち上げ温度Tと待機温度Tよりも低くなっている。図3には示していないが、定着ベルト21の温度を、待機温度Tや、目標温度Tよりも低い温度で待機させる省エネモードを設定することもできるが、この省エネモードから定着動作を開始させるときは、画像形成装置の電源オン時と同様に定着装置の立ち上げ動作が実行される。
上述した各温度T,T,Tの関係は、図4乃至図6に示した例の場合も、また図7に示した従来例においても変りはない。また、本例の定着装置においては、その立ち上げ時と、定着動作時と、その前に行われるウォームアップ動作時には、第1の加熱源28にだけ通電され、待機時に、第1の加熱源28と第2の加熱源29への通電が行われる。この点も、図4乃至図7に示した例の場合も変りはない。
上述した定着装置2においては、図3に示したように、定着装置の立ち上げ動作時に、定着ベルト21の温度を、定着動作時の目標温度Tよりも高い立ち上げ温度Tまで上昇させているので、立ち上げ動作を終了した時点から所定時間内に定着動作を開始するときは、未だ定着ベルト21の温度が充分に高いので、図3に示した前述のウォームアップ動作を行うことなく定着動作を実行しても、トナー像の定着不良が発生することはない。その具体例を図4に示す。ここに示した例では、tの時点で定着装置の立ち上げ動作を終了して待機状態となるが、その時点tから所定時間内であるtの時点にプリント要求があったとき、図3に示したウォームアップ動作を行うことなく、即座に定着動作を実行する。定着ベルト21の回転を開始すると共に、定着ベルト21の温度が定着動作時の目標温度Tとなるように、第1の加熱源28への通電のオン、オフ制御して、定着ベルト21と加圧ローラ24の間に記録媒体を通過させて記録媒体上のトナー像を定着するのである。その際、tの時点での定着ベルト21の温度は、待機時の定着ベルト21の待機温度Tよりも高いので、tの時点から即座に定着動作を開始しても、定着ベルト21の温度が目標温度Tから大きく低下することはなく、トナー像の定着不良が発生することはない。次の表1は、図4に示した立ち上げ動作終了時点tから、0秒、30秒及び60秒経過した各時点で、図3に示したウォームアップ動作を行うことなく、即座に定着動作を行ったとき、トナー像の定着不良が起こらなかったことを示すと共に、立ち上げ動作終了時点tから75秒経過した時点で、即座に定着動作を行ったときは、トナー像の定着不良が起こる可能性のあることを示している。この例の場合には、前述の所定時間を60秒に設定すればよい。但し、この所定時間の値は、定着装置の構成や、トナーの種類等によって異なることは当然である。
Figure 2007078814
また、上述した各構成の定着装置において、定着動作終了の時点から所定時間内に次の定着動作を開始するときは、未だ定着ベルト21の温度は高くなっているので、図3に示したウォームアップ動作を行うことなく、次の定着動作を即座に実行しても、トナー像の定着不良の発生を防止することができる。その具体例を図5に示す。ここに示した例においては、tの時点で定着動作が終了するが、この時点tから所定時間内であるtの時点にプリント要求があったとき、図3に示したウォームアップ動作を行うことなく、即座に定着動作を実行する。このようにしても、定着ベルト21の温度が高くなっているので、トナー像の定着不良は発生しない。
次の表2は、定着動作が終了した時点からの時間と、ウォームアップ動作を行うことなく、即座に次の定着動作を行ったときのトナー像の定着性との関連の一例を示している。この例の場合も、定着動作終了時点から60秒経過するまでに、次の定着動作を開始すれば、トナー像の定着性は良好であるが、75秒経過してしまうと、次の定着動作時にトナー像の定着性が低下する。従って、この場合も、所定時間を60秒に設定すればよい。
Figure 2007078814
上述のように、立ち上げ動作終了時点から所定時間内に定着動作を開始するときは、前述のウォームアップ動作を行うことなく定着動作を実行し、また定着動作終了時点から所定時間内に次の定着動作を開始するときも、前述のウォームアップ動作を行うことなく定着動作を実行するのであるが、その所定時間を、プリント要求された記録媒体の種類によって設定することが好ましい。例えば、厚さの厚い記録媒体を用いるときは、薄い記録媒体を用いるときよりも、上記所定時間を短く設定する。表3は、定着動作終了時点からの時間と、図3に示したウォームアップ動作を行うことなく次の定着動作を開始したときのトナー像の定着性との関係の一例を紙種ごとに示したものである。表3における○はトナー像の定着性が良好であることを示し、△はトナー像の定着性に多少問題があり、×は定着性が不良であることを示している(他の表においても同じ)。この例では、記録媒体が厚紙のときは、所定時間を30秒とし、普通紙のときは60秒とし、薄紙であるときは、75秒とすればよい。画像形成装置の操作パネルに入力された紙種情報や、パソコンからの紙種情報を取得して、最適な所定時間を設定することができる。
Figure 2007078814
図2に示した定着装置においては、加圧ローラ24の内部にも第2の加熱源29が設けられ、定着装置の待機時にこの第2の加熱源29によって加圧ローラ24を加熱している。このように加熱される加圧ローラ24の温度が所定温度以上であるときは、図3に示したウォームアップ動作を行うことなく定着動作を実行しても、加圧ローラ24への熱の移動が減少するので、トナー像の定着不良が発生することを阻止できる。これは、加圧ローラ24内に加熱源を設けない場合も同様である。
図6は、その一例を示すグラフである。図6に示すように、加圧ローラ24の温度が所定温度以上の状態で、t10の時点にプリント要求があったときは、図3に示したウォームアップ動作を行うことなく定着動作を開始する。このようにしても、その定着動作時に加圧ローラ24に多量の熱が奪われることがないので、トナー像の定着不良が発生することはない。
次の表4は、加圧ローラ24の温度と、その温度で、図3に示したウォームアップ動作を行うことなく定着動作を開始したときのトナー像の定着性との関係の一例を示している。ここに示した例では、加圧ローラ24の温度が100℃以上のときは、ウォームアップ動作を行うことなく定着動作を行っても、トナー像の定着不良が発生していない。従って、この場合には、所定温度を100℃に設定すればよい。
Figure 2007078814
上述の所定温度も、プリント要求された記録媒体の種類のよって設定することが好ましい。例えば、厚さの厚い記録媒体を用いる場合には、薄い記録媒体を用いる場合よりも、所定温度を高く設定する。その一例を表5に示す。また、この場合も、画像形成装置の操作パネルに入力された紙種情報や、パソコンからの紙種情報を取得し、最適な所定温度を設定することができる。
Figure 2007078814
ところで、画像形成装置の設置された場所の環境温度が低い場合には、定着装置2の温度も低くなるので、定着動作時にトナー像の定着不良が発生しやすくなる。そこで画像形成装置本体に図示していない温度センサを設け、このセンサにより検知された環境温度が予め決められた温度以下であるときは、立ち上げ動作終了時点から前述の所定時間内、又は定着動作終了時点から前述の所定時間内に定着動作を開始するときも、さらには加圧ローラ24の温度が所定温度以上のときに定着動作を開始するときも、図3に示したウォームアップ動作を行った後に、定着動作を実行することが好ましい。環境温度が予め決められた温度以下であるときは、前述の所定時間内であり、又は前述の所定温度以上であるときも、前述のウォームアップ動作を行った後に定着動作を実行するのである。このようにすることによって、低温度環境下におけるトナー像の定着不良の発生を防止することができる。次の表6は、上述した時間と環境温度とトナー像の定着性との関係の一例を示す。この例では、予め決められた環境温度を、例えば17℃に設定すればよい。
Figure 2007078814
また、画像形成装置への入力電圧がわずかに変動することは一般に避けられないが、この入力電圧が低くなると、定着動作時の定着ベルト21の温度が低くなって、トナー像の定着不良が発生しやすくなる。そこで、画像形成装置本体に図示していない電圧検知装置を配置し、これによって画像形成装置への入力電圧を検知し、その入力電圧値が所定値以下であるときは、立ち上げ動作終了時点から前述の所定時間内、又は定着動作終了時点から前述の所定時間内に定着動作を開始するときも、さらには加圧ローラ24の温度が所定温度以上のときに定着動作を開始するときも、図3に示したウォームアップ動作を行った後に、定着動作を実行することが好ましい。入力電圧が所定値以下であるときは、前述の所定時間内であり、又は前述の所定温度以上であるときも、前述のウォームアップ動作を行った後に定着動作を実行するのである。このようにすることにより、入力電圧が低下したときのトナー像の定着不良の発生を防止できる。次の表7は、上述した時間と、画像形成装置への入力電圧と、トナー像の定着性の関係の一例を示している。この例の場合、入力電圧の所定値は、例えば95Vに設定するとよい。
Figure 2007078814
画像形成装置の一例を示す概略断面図である。 図1に示した定着装置の拡大断面図である。 定着ベルトの温度の変化の一例を示すグラフである。 定着ベルトの温度の変化の他の例を示すグラフである。 定着ベルトの温度の変化のさらに他の例を示すグラフである。 定着ベルトの温度の変化のさらに別の例を示すグラフである。 従来の定着装置の定着ベルトの温度の変化の一例を示すグラフである。
符号の説明
2 定着装置
21 定着ベルト
P 記録媒体
T トナー像

Claims (9)

  1. 複数の支持ローラに巻き掛けられて回転駆動される定着ベルトと、該定着ベルトに圧接する少なくとも1つの加圧部材と、前記定着ベルトを加熱する加熱手段とを具備し、該定着ベルトと加圧部材との間に、定着すべきトナー像を担持した記録媒体を、該トナー像が定着ベルトに接する向きにして通過させ、その通過時に前記トナー像に熱と圧力を加えて該トナー像を記録媒体に定着する定着装置において、
    待機状態から定着動作を実行するとき、その実行に先立って、前記定着ベルトを回転させながら、該定着ベルトの温度を、定着動作時の定着ベルトの目標温度よりも高い温度に上昇させるウォームアップ動作を行い、その後に定着ベルトと加圧部材の間に記録媒体を通過させて定着動作を実行することを特徴とする定着装置。
  2. 立ち上げ動作終了時点から所定時間内に定着動作を開始するときは、前記ウォームアップ動作を行うことなく定着動作を実行する請求項1に記載の定着装置。
  3. 定着動作終了時点から所定時間内に次の定着動作を開始するときは、前記ウォームアップ動作を行うことなく定着動作を実行する請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記所定時間は、プリント要求された記録媒体の種類によって設定される請求項2又は3に記載の定着装置。
  5. 前記加圧部材の温度が所定温度以上であるときは、前記ウォームアップ動作を行うことなく定着動作を実行する請求項1乃至3のいずれかに記載の定着装置。
  6. 前記所定温度は、プリント要求された記録媒体の種類によって設定される請求項5に記載の定着装置。
  7. 環境温度が予め決められた温度以下であるときは、前記所定時間内であり、又は所定温度以上であるときも、前記ウォームアップ動作を行った後に定着動作を実行する請求項2乃至6のいずれかに記載の定着装置。
  8. 入力電圧が所定値以下であるときは、前記所定時間内であり、又は所定温度以上であるときも、前記ウォームアップ動作を行った後に定着動作を実行する請求項2乃至7のいずれかに記載の定着装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の定着装置を具備する画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011118281A (ja) * 2009-12-07 2011-06-16 Sharp Corp 定着装置、画像形成装置、プログラムおよび記録媒体

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