JP2012014037A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像剤などの制御対象の温度を所定の範囲に制御することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、用紙に現像剤像を転写し加熱定着することで用紙に画像を形成する装置であり、用紙を加熱定着する定着器と、機内温度を検出する機内温度センサと、機内温度センサが検出した機内温度に基づき、画像形成を実行する印刷モードと機内温度を低下させる冷却モードとを切り替える制御手段とを備えている。制御手段は、印刷ジョブを実行している場合において、機内温度が第1閾値Th1を超えたときに印刷モードから冷却モードに切り替える第1切替動作を実行し、機内温度が第2閾値Th2を下回ったときに冷却モードから印刷モードに切り替える第2切替動作を実行する。そして、制御手段は、第2切替動作を実行した後は、第1閾値Th1として前回の第1切替動作のときよりも小さい値を用いる。
【選択図】図2

Description

本発明は、記録シートに画像を形成する画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、静電潜像が形成された感光体にトナーを供給することでトナー像を形成し、用紙などの記録シートに感光体に形成されたトナー像を転写した後、トナー像が転写された記録シートを加熱定着することで、記録シートに画像を形成している。
このような画像形成装置において、画像形成動作の実行により装置内部(機内)の温度が上昇すると、制御対象であるトナー(現像剤)などの温度も上昇する。そこで、例えば、特許文献1には、機内に設けられたセンサが検出した温度から、トナーカートリッジ付近の温度を推測し、トナーの凝集などが発生する温度を超えることがないように、画像形成動作の中断や冷却ファンの駆動により機内を冷却することで、トナーカートリッジ付近の温度を制御する画像形成装置が示されている。
特開2010−2752号公報
ところで、トナーは、画像形成動作の実行により機内温度が上昇していくと、センサで検出される温度の上昇率よりも比較的早く温度が上昇し、また、画像形成動作の中断などにより機内温度が下がっていっても、センサで検出される温度の下降率より比較的ゆっくりと温度が下がる傾向がある。そのため、従来技術の制御により画像形成動作の実行(印刷)と中断(冷却)を繰り返すと、図11に示すように、トナー温度は、センサで検出される温度(検出温度)に対して上昇する方向に徐々にずれていき、凝集などが発生する温度(所定の範囲)を超えてしまうおそれがあった。
本発明は、以上のような背景に鑑みてなされたものであり、制御対象の温度を所定の範囲に制御することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記した目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、記録シートに現像剤像を転写し加熱定着することで記録シートに画像を形成する画像形成装置であって、記録シートを加熱定着する定着器と、機内温度を検出する機内温度センサと、前記機内温度センサが検出した機内温度に基づき、画像形成を実行する第1モードと機内温度を低下させる第2モードとを切り替える制御手段とを備え、前記制御手段は、印刷ジョブを実行している場合において、機内温度が第1閾値を超えたときに前記第1モードから前記第2モードに切り替える第1切替動作を実行し、機内温度が第2閾値を下回ったときに前記第2モードから前記第1モードに切り替える第2切替動作を実行し、前記第2切替動作を実行した後は、第1閾値として前回の第1切替動作のときよりも小さい値を用いることを特徴とする。
このように構成された画像形成装置によれば、制御手段が、第2切替動作を実行した後は、第1閾値として前回の第1切替動作のときよりも小さい値を用いるので、前回の第1切替動作のときよりも機内温度が低い段階で、次の第1切替動作を実行することができる。これにより、現像剤などの制御対象の温度上昇を抑えることができるので、制御対象の温度を所定の範囲に制御することが可能となる。
本発明によれば、制御手段が、第2切替動作を実行した後は、第1閾値として前回の第1切替動作のときよりも小さい値を用いるので、制御対象の温度を所定の範囲に制御することができる。
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の一例としてのカラープリンタの概略構成を示す図である。 第1実施形態の制御における機内温度の変化を示すタイムチャート(a)と、印刷ジョブを示すタイムチャート(b)である。 第1閾値および第2閾値のテーブルである。 第1実施形態に係る新たな印刷ジョブが入力されたときの第1閾値および第2閾値の設定制御を示すフローチャートである。 SX時およびDX時における機内温度の変化の傾向と印刷ジョブの入力間隔を示す説明図(a)〜(c)である。 第2実施形態に係る新たな印刷ジョブが入力されたときの第1閾値および第2閾値の設定制御を示すフローチャートである。 変形例に係る新たな印刷ジョブが入力されたときの第1閾値および第2閾値の設定制御を示すフローチャートである。 他の変形例に係る新たな印刷ジョブが入力されたときの第1閾値および第2閾値の設定制御を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る第1閾値の設定制御を説明するためのタイムチャートである。 第4実施形態に係る第1閾値および第2閾値の設定制御を説明するためのタイムチャートである。 従来技術の制御におけるセンサで検出された温度(検出温度)とトナー温度の変化を示すタイムチャートである。
[第1実施形態]
次に、本発明の第1実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、本実施形態に係る画像形成装置(カラープリンタ1)の概略構成について説明した後、本発明の特徴部分に係る機内温度の制御について説明する。
また、以下の説明において、方向は、カラープリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における左側を「前(手前)」、右側を「後(奥)」とし、手前側を「右」、奥側を「左」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
<カラープリンタの概略構成>
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1は、記録シートの一例としての用紙Sにトナー像(現像剤像)を転写し、加熱定着することで用紙Sに画像を形成する装置である。また、カラープリンタ1は、用紙Sの両面に画像を形成可能に構成されている。このカラープリンタ1は、本体筐体2内(以下、機内ともいう。)に、給紙部3と、画像形成部4と、搬送部5とを主に備えている。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、給紙トレイ31と、用紙押圧板32と、給紙機構33とを主に備えている。給紙トレイ31に収容された用紙Sは、用紙押圧板32によって上方に寄せられ、給紙機構33によって画像形成部4に供給される。
画像形成部4は、露光装置41と、4つのプロセスカートリッジ42と、転写ユニット43と、定着器44とを主に備えている。
露光装置41は、本体筐体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ光源と、符号を省略して示すポリゴンミラー、複数のレンズおよび複数の反射鏡とを主に備えている。画像データに基づいてレーザ光源から出射されたレーザ光は、ポリゴンミラーや反射鏡で反射されたり、レンズを通過したりして、各感光体ドラム42Aの表面で高速走査される。
プロセスカートリッジ42は、給紙トレイ31と露光装置41の間で前後に並んで配置され、感光体ドラム42Aと、帯電器42Bと、符号を省略して示す現像ローラ、供給ローラ、層厚規制ブレードおよびトナー(現像剤)を収容するトナー収容部とを主に備えている。各プロセスカートリッジ42は、トナー収容部内に収容されるトナーの色が相違するのみであり、構成は略同一である。
転写ユニット43は、給紙トレイ31とプロセスカートリッジ42の間に設けられ、駆動ローラ43Aと従動ローラ43Bの間で張設された無端状の搬送ベルト43Cと、4つの転写ローラ43Dとを主に備えている。搬送ベルト43Cは、外側の面が各感光体ドラム42Aに接しており、その内側には各転写ローラ43Dが各感光体ドラム42Aとの間で搬送ベルト43Cを挟持するように配置されている。
定着器44は、トナー像が転写された用紙Sを加熱定着する装置であり、プロセスカートリッジ42の後方に設けられている。この定着器44は、円筒状の加熱ローラ44Aと、加熱ローラ44Aと対向配置されて加熱ローラ44Aを押圧する加圧ローラ44Bと、加熱ローラ44Aの内部に配置されて加熱ローラ44Aの表面を加熱するヒータHとを主に備えている。ヒータHは、通電により発熱するように構成されている。
画像形成部4では、感光体ドラム42Aの表面が、帯電器42Bにより一様に帯電された後、露光装置41からのレーザ光によって露光されることで、感光体ドラム42A上に画像データに基づく静電潜像が形成される。また、トナー収容部内のトナーは、供給ローラを介して現像ローラに供給され、現像ローラと層厚規制ブレードの間に進入して一定厚さの薄層として現像ローラ上に担持される。
そして、現像ローラ上に担持されたトナーが、静電潜像が形成された感光体ドラム42Aに供給されることで、静電潜像が可視像化され、感光体ドラム42A上にトナー像が形成される。その後、給紙部3から供給された用紙Sが、感光体ドラム42Aと搬送ベルト43C(転写ローラ43D)の間を搬送されることで、各感光体ドラム42A上に形成されたトナー像が用紙S上に順次重ね合わせて転写される。
トナー像が転写された用紙Sは、加熱ローラ44Aと加圧ローラ44Bの間を搬送されることでトナー像が加熱定着される。以上のようにして、用紙S上に画像を形成することができる。画像が形成された用紙Sは、搬出ローラ45によって定着器44(画像形成部4)から搬送経路51に搬出される。
搬送部5は、画像形成部4から搬出された用紙Sを本体筐体2の外部(以下、機外ともいう。)または再度画像形成部4に向けて搬送する構成であり、搬送経路51と、排出ローラ52と、前後に揺動可能に構成されたフラッパ53と、再搬送経路54と、複数の搬送ローラ55とを主に備えている。
搬送経路51は、後方に揺動したフラッパ53(実線参照)の前方から上方に向けて延びた後、進路を前方へ湾曲させるように延びている。また、再搬送経路54は、前方に揺動したフラッパ53(鎖線参照)の後方から下方に向けて延び、進路を前方へ湾曲させて給紙トレイ31の下を前方に向けて延びた後、さらに進路を上方へ湾曲させて給紙機構33に向かうように延びている。
排出ローラ52は、用紙Sを機外に向けて搬送するときに正回転し、片面に画像が形成された用紙Sを再度画像形成部4に向けて搬送するときに逆回転して用紙Sを機内に引き戻すように構成されている。
搬送部5では、用紙Sの片面のみに画像を形成する場合には、画像形成部4から搬出された用紙Sが、搬送経路51を搬送され、正回転する排出ローラ52によって機外に排出されて排紙トレイ22上に載置される。
また、用紙Sの両面に画像を形成する場合には、用紙Sの全体が機外に完全に排出される前に排出ローラ52が逆回転することで、用紙Sが再度機内に引き戻されて再搬送経路54に搬送される。その後、用紙Sは、搬送ローラ55によって再搬送経路54を搬送され、再び画像形成部4に搬送される。両面に画像が形成された用紙Sは、搬出ローラ45によって搬送経路51に搬出され、正回転する排出ローラ52によって機外に排出されて排紙トレイ22上に載置される。
<機内温度の制御>
次に、本発明の特徴部分に係る機内温度の制御について説明する。
図1に示すように、カラープリンタ1は、本体筐体2内に、機内温度センサ91と、制御手段10とをさらに備えている。
機内温度センサ91は、本体筐体2内の適宜な位置、例えば、本体筐体2内の左側寄りに設けられ、本体筐体2内(望ましくはトナー収容部付近)の温度(以下、機内温度という。)を検出する。機内温度センサ91が検出した機内温度は、制御手段10に出力される。
制御手段10は、図示しないCPU、RAM、ROM、入出力インターフェースなどを有しており、外部から入力される印刷ジョブ(画像形成開始の情報や、片面のみに画像を形成するのか両面に画像を形成するのかという情報、印刷枚数の情報、画像データなどを含むジョブ)や、機内温度センサ91などの各種センサからの出力に基づいて、カラープリンタ1の各部の動作を制御する。
本実施形態において、制御手段10は、機内温度センサ91が検出した機内温度に基づき、第1モードの一例としての印刷モードと、第2モードの一例としての冷却モードとを切り替える。印刷モードは、前記したように、画像データ(印刷ジョブ)に基づいて用紙Sに画像を形成し、機外に排出する一連の動作(画像形成)を実行するモードであり、冷却モードは、画像形成(前記した給紙部3や画像形成部4の動作)を停止するモードである。本実施形態では、制御手段10は、冷却モードのときに主な熱源であるヒータHへの通電量を小さくする(通電量を0にする場合も含む)ように構成されているので、冷却モードの実行によって機内温度を低下させることができる。
以下、制御手段10による制御の詳細について説明する。
図2に示すように、制御手段10は、外部から印刷ジョブが入力され、その印刷ジョブを実行している場合において、機内温度が第1閾値Th1を超えたときに印刷モードから冷却モードに切り替える第1切替動作を実行し、機内温度が第2閾値Th2を下回ったときに冷却モードから印刷モードに切り替える第2切替動作を実行する。
そして、制御手段10は、第2切替動作を実行した後は、第1閾値Th1として前回の第1切替動作のときよりも小さい値を用いてその後の制御を実行し、また、2回目以降の第1切替動作を実行した後は、第2閾値として前回の第2切替動作のときよりも小さい値を用いてその後の制御を実行する。
図3に示すように、第1閾値Th1および第2閾値Th2は、機内温度センサ91が検出した機内温度に対応して、制御手段10のROMなどに予めテーブルとして記憶されている。制御手段10は、印刷ジョブを実行しているときの適宜なタイミングで、機内温度センサ91が検出した機内温度に基づき、テーブルを参照して第1閾値Th1および第2閾値Th2を設定する。
図3において、テーブルの機内温度「〜30」とは、機内温度が30℃以下である場合を示し、「〜30」より下に示す「〜X」は、機内温度がX−1℃より大きくX℃以下である場合を示す。具体的に、機内温度「〜35」は、機内温度が34℃より大きく35℃以下である場合を示す。なお、図3に示す、第1閾値Th1および第2閾値Th2の値や、機内温度と第1閾値Th1、第2閾値Th2との対応関係は一例であり、これに限定されるものではない。
以上の閾値の設定および動作モードの切替について、図2(a)を参照しながらより詳細に説明する。
制御手段10は、印刷ジョブ(一例として、図2(b)に示す連続する1つの印刷ジョブ)が入力されると、入力された印刷ジョブに基づいて画像形成(印刷モード)を実行するとともに、機内温度センサ91から機内温度を取得する。
例えば、印刷ジョブが入力されたときの機内温度が30℃であった場合、制御手段10は、テーブルを参照して、第1閾値Th11として42℃を設定し、第2閾値Th21として39℃を設定する。なお、制御手段10は、設定した第1閾値Th11および第2閾値Th21をRAMなどに記憶し、新たな第1閾値Th1および第2閾値Th2が設定されたときまで保持する。
印刷モードの実行によって、機内温度が上昇していき、第1閾値Th11(42℃)を超えたとき、制御手段10は、印刷モードから冷却モードに切り替える第1切替動作(1回目)を実行する。このとき、画像形成は停止され、ヒータHへの通電量が小さくなる。
冷却モードの実行によって、機内温度が下がっていき、第2閾値Th21を下回ったとき、制御手段10は、冷却モードから印刷モードに切り替える第2切替動作(1回目)を実行する。これにより、画像形成(印刷モード)が再開される。
なお、印刷枚数が少ない場合のように、印刷ジョブの実行時間が短い場合には、二点鎖線で示すように、機内温度が第1閾値Th11を超える前に画像形成(印刷モード)が終了することもある。この場合には、定着器44が後述する待機状態となってヒータHへの通電量が小さくなるので、機内温度は低下する。
制御手段10は、第2切替動作を実行したとき、そのときの機内温度である第2閾値Th21(39℃)に基づき、テーブルを参照して、第1閾値Th12として41℃を設定し、第2閾値Th22として38℃を設定する。そして、制御手段10は、前の第1閾値Th11および第2閾値Th21に替えて、新たに設定した第1閾値Th12および第2閾値Th22を記憶(保持)する。
1回目の第2切替動作の後、印刷モードの実行により機内温度が再び上昇していき、第1閾値Th12を超えたとき、制御手段10は、第1切替動作(2回目)を実行する。また、2回目の第1切替動作の後、冷却モードの実行により機内温度が下がっていき、第2閾値Th22を下回ったとき、制御手段10は、第2切替動作(2回目)を実行する。
制御手段10は、印刷ジョブを実行している間、前記したような処理を繰り返し、第1閾値Th13を超えたときに第1切替動作(3回目)を実行し、第2閾値Th23を下回ったときに第2切替動作(3回目)を実行する。さらに、制御手段10は、第1閾値Th14を超えたときに第1切替動作(4回目)を実行し、第2閾値Th24を下回ったときに第2切替動作(4回目)を実行する。
そして、制御手段10は、第1閾値Th1を所定回数小さい値に変更した後は、第1閾値Th1を一定値とし、同様に、第2閾値Th2を所定回数小さい値に変更した後は、第2閾値Th2を一定値とする。
本実施形態においては、第1閾値Th1および第2閾値Th2を何度か小さい値に変更した後は、第1閾値Th1および第2閾値Th2がそれぞれ一定値となるようにテーブルが設定されている。したがって、制御手段10が前記したような処理を繰り返すことで、5回目以降の第1切替動作のために設定される第1閾値Th15,Th16,Th17は、一定値(38℃)となり、5回目以降の第2切替動作のために設定される第2閾値Th25,Th26,Th27は、一定値(36℃)となる。
印刷ジョブの実行が終了すると、制御手段10は、印刷モードを終了する。その後は、定着器44が待機状態となってヒータHへの通電量が小さくなるので、機内温度は低下することとなる。新たに印刷ジョブが入力されると、制御手段10は、画像形成を実行するとともに、機内温度センサ91から機内温度を取得して前記した処理を実行する。
なお、本発明において、設定された第1閾値Th1は、第2切替動作により実際に印刷モードが実行され、かつ、機内温度が当該第1閾値Th1を超えたことを条件として、実際に制御に用いられる。また、設定された第2閾値Th2は、第1切替動作により実際に冷却モードが実行され、かつ、機内温度が当該第2閾値Th2を下回ったことを条件として、実際に制御に用いられることとなる。
したがって、6回目の第2切替動作を実行したとき、そのときの機内温度である第2閾値Th26(36℃)に基づき、制御手段10は、それぞれ第1閾値Th17および第2閾値Th27を設定し、保持する。しかしながら、印刷ジョブの終了によって、7回目の第1切替動作(冷却モード)が実行されないので、第2閾値Th27が今回の制御に用いられることはない。また、6回目の第2切替動作により実際に印刷モードが実行されているが、機内温度が第1閾値Th17を超える前に印刷モードが終了しているので、第1閾値Th17が今回の制御に用いられることはない。
以上説明したように、本実施形態の機内温度の制御によれば、制御手段10が、第2切替動作を実行した後は、第1閾値Th1として前回の第1切替動作のときよりも小さい値を用いるので、前回の第1切替動作のときよりも機内温度が低い段階で、次の第1切替動作を実行することができる。これにより、温まりやすく、冷めにくいトナーの温度上昇を抑えることができるので、図2(a)に参考として示すトナー温度を所定の範囲に制御することが可能となる。
また、制御手段10が、2回目以降の第1切替動作を実行した後は、第2閾値Th2として前回の第2切替動作のときよりも小さい値を用いるので、前回の第2切替動作のときよりも機内温度を低下させることができる。これによっても、トナーの温度上昇を抑えることができるので、トナーの温度を所定の範囲に制御することが可能となる。
なお、印刷枚数が多い場合のように、印刷ジョブの実行時間が長い場合において、第1閾値Th1や第2閾値Th2の値をどんどん小さくしていくと、第1閾値Th1や第2閾値Th2(機内温度)がそれ以上、下がらない温度(例えば、カラープリンタ1が設定された雰囲気の温度)に達する可能性がある。そうすると、第2切替動作(印刷モード)が実行されても、すぐに第1切替動作(冷却モード)が実行され、印刷モードの実行時間が短くなってしまうおそれがある。また、機内温度センサ91が検出する機内温度とトナー温度との差は、第1閾値Th1および第2閾値Th2を繰り返し変更するうちに小さくなる傾向がある。
そこで、本実施形態においては、制御手段10が、第1閾値Th1および第2閾値Th2を所定回数小さい値に変更した後は、第1閾値Th1および第2閾値Th2を一定値とするので、第1閾値Th1や第2閾値Th2の値をどんどん小さくしていく場合と比較して、印刷モードの実行時間を確保することが可能となる。これにより、印刷ジョブが終了するまでの待ち時間を短くすることができる。
次に、新たな印刷ジョブが入力されたときの第1閾値Th1および第2閾値Th2の設定についてより詳細に説明する。
図4に示すように、制御手段10は、新たな印刷ジョブの入力によって画像形成(印刷モード)を実行する場合において、定着器44の待機状態が所定時間継続していないときは、新たな印刷ジョブが入力される前の第1閾値Th1および第2閾値Th2を保持してその後に制御に用いる。また、制御手段10は、新たな印刷ジョブの入力によって画像形成(印刷モード)を実行する場合において、定着器44の待機状態が所定時間継続していたときは、機内温度センサ91が検出した機内温度に基づき新たに第1閾値Th1および第2閾値Th2を設定してその後の制御に用いる。
ここで、定着器44の待機状態とは、カラープリンタ1が印刷ジョブを実行していない(印刷ジョブが入力されていない)ときであって、印刷モードのときと比較してヒータHへの通電量が小さい状態をいう。具体的には、加熱ローラ44Aの温度を定着温度よりも低い温度に維持し、印刷ジョブの入力を待つレディモードや、消費電力を抑える節電モードなどの状態をいう。定着器44が待機状態のときには、印刷モードを終了したときと同様に、機内温度は低下することとなる。
また、制御手段10は、所定時間として、用紙Sの片面のみに画像を形成するとき(以下、SX時という。)には第1の所定時間TSXを設定し、用紙Sの両面に画像を形成するとき(以下、DX時という。)には第2の所定時間TDXを設定する。本実施形態において、第2の所定時間TDXは、第1の所定時間TSXよりも長い時間であり、一例として、第2の所定時間を5分、第1の所定時間を10秒などと設定することができる。
ここで、DX時の第2の所定時間TDXをSX時の第1の所定時間TSXよりも長い時間に設定したのは、DX時には、第1面に転写されたトナー像の加熱定着によって用紙Sが加熱され、この加熱された用紙Sが第2面への画像形成のために機内に長時間留まるので、SX時よりも機内温度(トナー温度)が上昇しやすいからである(図5(a)参照)。
以上の新たな印刷ジョブが入力されたときの制御について、図4を参照しながらより詳細に説明する。
新たな印刷ジョブが入力されたとき(START)、制御手段10は、入力された印刷ジョブに、用紙Sの片面のみに画像を形成するSXの指示が含まれているのか、用紙Sの両面に画像を形成するDXの指示が含まれているのかを判定する(S110)。
そして、入力された印刷ジョブにSXの指示が含まれている場合(S110,SX)、制御手段10は、新たな印刷ジョブが入力される直前までに定着器44の待機状態が第1の所定時間TSX(例えば10秒)以上継続していたか否か判定する(S120)。
直前の印刷ジョブとの時間的間隔が大きい場合のように、待機状態が第1の所定時間TSX以上継続していたとき(S120,Yes)、制御手段10は、機内温度センサ91が検出した機内温度に基づき、新たに第1閾値Th1および第2閾値Th2を設定する(S121)。具体的には、前記したとおり、機内温度(例えば、30℃)に基づいて、図3に示すテーブルを参照して、第1閾値Th1(42℃)および第2閾値Th2(39℃)を設定する。
一方、直前の印刷ジョブとの時間的間隔が小さい場合のように、待機状態が第1の所定時間TSX以上継続していないとき(S120,No)、制御手段10は、新たな印刷ジョブが入力される前の第1閾値Th1および第2閾値Th2を保持する(S122)。具体的には、制御手段10は、直前の印刷ジョブを実行していたときに(最後に)設定した第1閾値Th1および第2閾値Th2をそのまま引き継ぎ、その後の制御に用いる。
入力された印刷ジョブにDXの指示が含まれている場合(S110,DX)も、SXの場合と同様の処理が実行される。すなわち、制御手段10は、新たな印刷ジョブが入力される直前までに定着器44の待機状態が第2の所定時間TDX(例えば5分)以上継続していたか否か判定する(S130)。
そして、待機状態が第2の所定時間TDX以上継続していたとき(S130,Yes)、制御手段10は、機内温度センサ91が検出した機内温度に基づき、新たに第1閾値Th1および第2閾値Th2を設定する(S131)。また、待機状態が第2の所定時間TDX以上継続していないとき(S130,No)、制御手段10は、新たな印刷ジョブが入力される前の第1閾値Th1および第2閾値Th2を保持する(S132)。
制御手段10は、以上のようにして設定した第1閾値Th1および第2閾値Th2を用いて、図2を参照して説明した機内温度の制御を実行する。
ここで、本実施形態のカラープリンタ1は、SX時およびDX時において、図5(b)に示す、定着器44の待機状態の継続時間D1が所定時間(TSXまたはTDX)未満となる状況で印刷ジョブが入力されたとき、図5(a)にSX1,DX1で示すように、機内温度が上昇しやすくなっている。一方、図5(c)に示す、定着器44の待機状態の継続時間D2が所定時間以上となる状況で印刷ジョブが入力されたとき、図5(a)にSX2,DX2で示すように、機内温度が上昇しにくくなっている。
前記したように、定着器44が待機状態のとき機内温度は低下するので、定着器44が待機状態であるときはカラープリンタ1の放熱状態を意味する。したがって、前記した機内温度の上昇しやすさの違いは、例えば、放熱時間の時間的な割合の大小(図5(b)のとき小さく、図5(c)のとき大きい)で説明することができる。
このようなカラープリンタ1において、定着器44の待機状態が所定時間継続していないとき(放熱時間の割合が小さいとき)、すなわち、機内温度が上昇しやすいときに、前の第1閾値Th1および第2閾値Th2を保持する(引き継ぐ)ことで、機内温度と第1閾値Th1との差を前の印刷ジョブの実行を終了したときと同等に保持することができるので、早期に第1切替動作(冷却モード)を実行することが可能となる。
一方、定着器44の待機状態が所定時間継続していたとき(放熱時間の割合が大きいとき)、すなわち、機内温度が上昇しにくいときに、新たに第1閾値Th1および第2閾値Th2を設定することで、機内温度の上昇とともに第1閾値Th1および第2閾値Th2の値を大きくしていくことができるので、印刷モードの実行時間を長くすることが可能となる。
なお、本実施形態では、DX時の第2の所定時間TDXがSX時の第1の所定時間TSXよりも長く設定されているので、SX時と、SX時よりも機内温度が上昇しやすいDX時のそれぞれに対応した正確な制御が可能となる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態では、先に説明した実施形態と同様の構成要素については、同一符号を付して、その説明を省略することとする。
前記第1実施形態のカラープリンタ1は、機内温度が上昇しやすいとき(定着器44の待機状態が所定時間継続していないとき)に前の第1閾値Th1および第2閾値Th2を保持し、機内温度が上昇しにくいとき(定着器44の待機状態が所定時間継続していたとき)に新たに第1閾値Th1および第2閾値Th2を設定するように構成されていた(図4参照)。
しかしながら、機内温度の上昇しやすさ、上昇しにくさは、定着器44の待機状態の継続時間(放熱時間の割合)だけが原因となるわけはない。すなわち、機内温度の上昇しやすさ、上昇しにくさは、画像形成装置の構成(具体的には、筐体の大きさ、筐体内の隙間の多少、各部の配置、定着器(ヒータ)の出力や種類、冷却用ファンの有無やサイズなど)や、設置された雰囲気の温度、セットされた用紙Sの温度などの諸条件に応じて変わることがある。
例えば、本実施形態のカラープリンタ(図示省略)が、SX時において、前記第1実施形態とは逆に、短い時間間隔(継続時間D1)で印刷ジョブが入力されたときに機内温度が上昇しにくくなっており(図5(b)のときSX2の傾向を示し)、長い時間間隔(継続時間D2)で印刷ジョブが入力されたときに機内温度が上昇しやすくなっている(図5(c)のときSX1の傾向を示す)とする。
なお、このように、図5(b)のときSX2の傾向を示し、図5(c)のときSX1の傾向を示す原因の一例としては、機内温度に対してセットされた用紙Sの温度が低い場合などが挙げられる。この場合、短い時間間隔で印刷ジョブが入力されることで、定着器44の待機状態の継続時間は短くなる(放熱時間の割合は小さくなる)が、印刷モードのときに冷たい用紙Sが短時間に連続して供給されるので、用紙Sに機内の熱が奪われ、機内温度が上昇しにくくなる。
以上のような場合、SX時において、第1閾値Th1および第2閾値Th2を保持する条件と、第1閾値Th1および第2閾値Th2を新たに設定する条件とを、前記第1実施形態とは逆にすることが望ましい。
そこで、本実施形態の制御手段10は、新たな印刷ジョブの入力によって画像形成を実行する場合において、新たな印刷ジョブがSXの印刷ジョブであるときに、定着器44の待機状態が所定時間継続していたときは、前の第1閾値Th1および第2閾値Th2を保持してその後の制御に用い、定着器44の待機状態が所定時間継続していないときは、機内温度に基づき新たに第1閾値Th1および第2閾値Th2を設定してその後の制御に用いるように構成されている。すなわち、本実施形態において、SX時の条件は、前記第1実施形態と逆になっている。
一方、本実施形態の制御手段10は、新たな印刷ジョブの入力によって画像形成を実行する場合において、新たな印刷ジョブがDXの印刷ジョブであるときに、定着器44の待機状態が所定時間継続していないときは、前の第1閾値Th1および第2閾値Th2を保持してその後の制御に用い、定着器44の待機状態が所定時間継続していたときは、機内温度に基づき新たに第1閾値Th1および第2閾値Th2を設定してその後の制御に用いるように構成されている。なお、このDX時の条件は、前記第1実施形態と同じである。
ちなみに、本実施形態においても、機内温度が上昇しやすいDX時の所定時間(第4の所定時間TDX)は、SX時の所定時間(第3の所定時間TSX)よりも長い時間であり、一例として、第4の所定時間を5分、第3の所定時間を10秒などと設定することができる。なお、第3の所定時間TSXは、前記第1実施形態の第1の所定時間TSXと同じであってもよいし、異なっていてもよい。同様に、第4の所定時間TDXは、前記第1実施形態の第2の所定時間TDXと同じであってもよいし、異なっていてもよい。
以上の本実施形態における新たな印刷ジョブが入力されたときの制御について、図6を参照しながら簡単に説明すると、制御手段10は、SX時(S110,SX)において、新たな印刷ジョブが入力される直前までに定着器44の待機状態が第3の所定時間TSX(例えば10秒)以上継続していたか否か判定する(S220)。
そして、待機状態が第3の所定時間TSX以上継続していないとき(S220,No)、制御手段10は、新たに第1閾値Th1および第2閾値Th2を設定する(S221)。一方、待機状態が第3の所定時間TSX以上継続していたとき(S220,Yes)、制御手段10は、新たな印刷ジョブが入力される前の第1閾値Th1および第2閾値Th2を保持する(S222)。
なお、本発明においては、第1閾値Th1および第2閾値Th2を保持する条件と、第1閾値Th1および第2閾値Th2を新たに設定する条件とが、DX時の場合に、前記第1実施形態と逆になる場合もありうる。
すなわち、図7に示すように、制御手段10は、DX時(S110,DX)において、新たな印刷ジョブが入力される直前までに定着器44の待機状態が第4の所定時間TDX以上継続していたか否か判定する(S230)。そして、待機状態が第4の所定時間TDX以上継続していないとき(S230,No)、制御手段10は、新たに第1閾値Th1および第2閾値Th2を設定する(S231)。一方、待機状態が第4の所定時間TDX以上継続していたとき(S230,Yes)、制御手段10は、新たな印刷ジョブが入力される前の第1閾値Th1および第2閾値Th2を保持する(S232)。
また、本発明においては、図8に示すように、第1閾値Th1および第2閾値Th2を保持する条件と、第1閾値Th1および第2閾値Th2を新たに設定する条件とが、SX時およびDX時の両方の場合で、前記第1実施形態(図4参照)と逆になる場合もありうる。
以上説明した本実施形態によっても、機内温度が上昇しにくいときに、新たに第1閾値Th1および第2閾値Th2を設定することで、印刷モードの実行時間を長くすることが可能となる。また、機内温度が上昇しやすいときに、前の第1閾値Th1および第2閾値Th2を保持することで、早期に冷却モードを実行することが可能となる。
なお、図4および図6〜8に示したような設定は、画像形成装置ごとに固定条件として設定してもよいし、1台の画像形成装置において、何らかのパラメータの変化、例えば、装置が設置された雰囲気の温度変化などに応じて変更するように構成してもよい。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態のカラープリンタ1は、外気温度センサ92をさらに備えている(図1参照)。外気温度センサ92は、本体筐体2内の適宜な位置、例えば、本体筐体2内の右側寄りに設けられ、カラープリンタ1が設置された雰囲気の温度(以下、外気温度という。)を検出する。外気温度センサ92が検出した外気温度は、制御手段10に出力される。
本実施形態において、制御手段10は、前記第1実施形態と同様の制御を実行するように構成されている。さらに、本実施形態の制御手段10は、新たな印刷ジョブの入力によって画像形成を実行する場合において、外気温度センサ92が検出した外気温度TPOAと機内温度センサ91が検出した機内温度TPINとの差ΔTPが、第1の所定値TP1以内(外気温度TPOAと機内温度TPINとの差ΔTPの絶対値が第1の所定値TP1以下)であるときは、第1閾値Th1を当該第1閾値Th1の上限値(42℃(図3参照))に設定する。
具体的には、例えば、図9に示すように、制御手段10は、外気温度TPOA(35.5℃)と印刷ジョブが入力されたときの機内温度TPIN(36℃)との差ΔTPの絶対値(=0.5)が、第1の所定値TP1(一例として「1℃」とする。)以下であるとき、第1閾値Th1を42℃(第1閾値Th1の上限値)に設定する。これによれば、印刷ジョブが入力されたときの機内温度TPIN(36℃)に基づき図3のテーブルを参照して第1閾値Th1’を38℃に設定した場合と比較して、印刷モードの実行時間tを長くすることができる。
なお、補足すると、これまで説明してきた実施形態のように、定着器44(ヒータH)への通電量を小さくすることで機内を冷却するような構成においては、機内温度TPINは外気温度TPOAよりも低くはなりにくい。そのため、外気温度TPOAと機内温度TPINとの差ΔTPが小さい(第1の所定値TP1以内である)とき、カラープリンタ1の機内は、外気温度TPOAを基準として十分に冷えていると考えられる。このような場合に、第1閾値Th1の上限値に設定することで、印刷モードの実行時間tを長くできるので、印刷ジョブが終了するまでの待ち時間を短くすることが可能となる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
本実施形態のカラープリンタ1は、前記第3実施形態と同様に、外気温度TPOAを検出する外気温度センサ92を備えている(図1参照)。
本実施形態において、制御手段10は、外気温度センサ92が検出した外気温度TPOAが第2の所定値TP2以上であるとき、第1閾値Th1および第2閾値Th2を第2閾値Th2の上限値(39℃(図3参照))以上に設定する。
より詳細に、本実施形態において、制御手段10は、外気温度TPOA(例えば40℃)が第2の所定値TP2(一例として「38℃」とする。)以上であるとき、まず、冷却モードが第5の所定時間TC以上継続しているか否か、および、機内温度TPINが外気温度TPOA以下であるか否かを判定する。
そして、図10に示すように、冷却モードが第5の所定時間TC(例えば60分)以上継続し、かつ、機内温度TPINが外気温度TPOA(40℃)以下である場合(時刻t1参照)、第1閾値Th1および第2閾値Th2を第2閾値Th2の上限値(39℃)以上に設定する。
具体的には、例えば、第1閾値Th1を当該第1閾値Th1の上限値+3〜5℃などに設定し、第2閾値Th2を当該第2閾値Th2の上限値+3〜5℃などに設定する。図10では、一例として、第1閾値Th1を45℃(42℃+3℃)とし、第2閾値Th2を42℃(39℃+3℃)とした。
外気温度TPOAが高い場合(第2の所定値TP2以上である場合)、機内温度TPINが下がるまでには時間がかかり、冷却モードの継続時間が長くなる。特に、外気温度をTPOAが第2閾値Th2の上限値(39℃)以上である場合、機内温度TPINが図3のテーブルを参照して設定される第2閾値Th2を下回らないので、第2切替動作(印刷モード)を実行することができず、印刷ジョブが終了するまでの待ち時間が長くなるおそれがある。
そこで、本実施形態では、外気温度TPOAが第2の所定値TP2以上であるとき、第1閾値Th1および第2閾値Th2を第2閾値Th2の上限値以上に設定することで、外気温度TPOAが高い場合(特に外気温度TPOAが第2閾値Th2の上限値以上である場合)であっても、第2切替動作および第1切替動作を実行することが可能となる。これにより、印刷モードを確実に実行することができるので、印刷ジョブが終了するまでの待ち時間を短くすることが可能となる。
なお、前記したような制御において、機内温度TPINの過剰な上昇を抑制するため、所定の時間の間だけ、第1閾値Th1および第2閾値Th2を外気温度TPOA以上に設定して制御を実行するように構成してもよい。そして、所定の時間が経過した後は、第1切替動作(冷却モード)を実行することが望ましい。また、機内温度TPINの過剰な上昇を抑制するため、外気温度TPOAや機内温度TPINが所定の温度を超えた場合に、第1切替動作(冷却モード)を実行するように構成してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。具体的な構成については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
前記実施形態では、印刷ジョブが入力されたときや第2切替動作を実行したときに第1閾値Th1および第2閾値Th2を設定する例を示したが、これに限定されるものではない。すなわち、本発明では、第1閾値および第2閾値を実際に用いる時点よりも前のタイミングであれば、第1閾値および第2閾値を設定するタイミングは特に限定されるものではない。例えば、第1切替動作の後に実際に冷却モード(第2モード)が実行されたことを条件として第2閾値を設定してもよいし、第2切替動作の後に実際に印刷モード(第1モード)が実行されたことを条件として第1閾値を設定してもよい。
前記実施形態では、第1閾値Th1および第2閾値Th2が機内温度に対応して予めテーブルとして記憶されており、制御手段10は、機内温度に基づき、テーブルを参照して第1閾値Th1および第2閾値Th2を設定する構成を例示したが、これに限定されるものではない。例えば、第1閾値および第2閾値が予め機内温度の関数(計算式)として記憶されており、制御手段は、この計算式に基づき第1閾値および第2閾値を設定(算出)する構成であってもよい。
前記実施形態では、第2モードとして、画像形成を停止するモードを例示したが、これに限定されるものではない。例えば、画像形成の停止とともに、冷却用のファンを駆動するモードであってもよいし、記録シート間の間隔を大きくして画像形成を実行しつつ、冷却用のファンを駆動するモードであってもよい。また、冷却用のファンの回転数を第1モードのときよりも大きくするモードであってもよいし、冷却用のファン(複数)を第1モードのときよりも多数駆動するモードであってもよい。
前記実施形態では、DX時の第2の所定時間TDXがSX時の第1の所定時間TSXよりも長い例を示したが、これに限定されず、第1の所定時間と第2の所定時間が同じであってもよい。すなわち、本発明は、SX時とDX時とで同じ所定時間を用いて制御を実行してもよい。
前記実施形態では、加熱ローラ44Aと加圧ローラ44Bとを主に備える定着器44を例示したが、これに限定されず、例えば、フィルム定着方式の定着器などであってもよい。
前記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタ1を例示したが、これに限定されず、例えば、モノクロ画像を形成可能なプリンタであってもよい。また、画像形成装置は、プリンタに限定されず、例えば、複写機や複合機などであってもよい。
前記実施形態では、記録シートの一例として、いわゆる普通紙や厚紙などの用紙Sを示したが、これに限定されず、例えば、OHPシートなどであってもよい。
1 カラープリンタ
10 制御手段
44 定着器
91 機内温度センサ
92 外気温度センサ
S 用紙
DX 第2の所定時間
SX 第1の所定時間
Th1 第1閾値
Th2 第2閾値
TP1 第1の所定値
TP2 第2の所定値
TPIN 機内温度
TPOA 外気温度

Claims (12)

  1. 記録シートに現像剤像を転写し加熱定着することで記録シートに画像を形成する画像形成装置であって、
    記録シートを加熱定着する定着器と、
    機内温度を検出する機内温度センサと、
    前記機内温度センサが検出した機内温度に基づき、画像形成を実行する第1モードと機内温度を低下させる第2モードとを切り替える制御手段とを備え、
    前記制御手段は、印刷ジョブを実行している場合において、
    機内温度が第1閾値を超えたときに前記第1モードから前記第2モードに切り替える第1切替動作を実行し、
    機内温度が第2閾値を下回ったときに前記第2モードから前記第1モードに切り替える第2切替動作を実行し、
    前記第2切替動作を実行した後は、第1閾値として前回の第1切替動作のときよりも小さい値を用いることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、2回目以降の第1切替動作を実行した後は、第2閾値として前回の第2切替動作のときよりも小さい値を用いることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、第1閾値を所定回数小さい値に変更した後は、第1閾値を一定値とすることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、第2閾値を所定回数小さい値に変更した後は、第2閾値を一定値とすることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、新たな印刷ジョブの入力によって画像形成を実行する場合に、
    前記定着器の待機状態が所定時間継続していないときは、前記新たな印刷ジョブが入力される前の第1閾値および第2閾値を保持することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、新たな印刷ジョブの入力によって画像形成を実行する場合に、
    前記定着器の待機状態が所定時間継続していたときは、前記機内温度センサが検出した機内温度に基づき新たに第1閾値および第2閾値を設定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記所定時間として、記録シートの片面のみに画像を形成するときには第1の所定時間を設定し、記録シートの両面に画像を形成するときには第2の所定時間を設定し、
    前記第2の所定時間は、前記第1の所定時間よりも長いことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、新たな印刷ジョブの入力によって画像形成を実行する場合に、
    前記新たな印刷ジョブが記録シートの片面のみに画像を形成する印刷ジョブであり、前記定着器の待機状態が第3の所定時間継続していたとき、または、前記新たな印刷ジョブが記録シートの両面に画像を形成する印刷ジョブであり、前記定着器の待機状態が第4の所定時間継続していないときは、前記新たな印刷ジョブが入力される前の第1閾値および第2閾値を保持し、
    前記新たな印刷ジョブが記録シートの片面のみに画像を形成する印刷ジョブであり、前記定着器の待機状態が第3の所定時間継続していないとき、または、前記新たな印刷ジョブが記録シートの両面に画像を形成する印刷ジョブであり、前記定着器の待機状態が第4の所定時間継続していたときは、前記機内温度センサが検出した機内温度に基づき新たに第1閾値および第2閾値を設定することを特徴とする請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記第1閾値および前記第2閾値は、前記機内温度センサが検出した機内温度に対応して予めテーブルとして記憶されており、
    前記制御手段は、前記機内温度センサが検出した機内温度に基づき、前記テーブルを参照して前記第1閾値および前記第2閾値を設定することを特徴とする請求項2から請求項8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記第2モードは、画像形成を停止するモードであることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 外気温度を検出する外気温度センサを備え、
    前記制御手段は、新たな印刷ジョブの入力によって画像形成を実行する場合に、
    前記外気温度センサが検出した外気温度と前記機内温度センサが検出した機内温度との差が、第1の所定値以内であるときは、第1閾値を当該第1閾値の上限値に設定することを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 外気温度を検出する外気温度センサを備え、
    前記制御手段は、前記外気温度センサが検出した外気温度が第2の所定値以上であるとき、第1閾値および第2閾値を第2閾値の上限値以上に設定することを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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