JP6726852B2 - 止血および創傷治癒に使用するための乾燥組成物 - Google Patents

止血および創傷治癒に使用するための乾燥組成物 Download PDF

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Description

本開示は、止血および創傷治癒手技に使用するのに適した乾燥組成物の調製方法に関する。乾燥組成物は、水性媒体を添加すると再構築を行い、ペーストに空気を機械的に混ぜ込まなくとも柔らかく軽い堅牢度のペーストを効率的に形成する。
コラーゲンおよびゼラチンなどのタンパク質系止血材料は、外科手技用に、固形スポンジ状でおよび固めていないまたは詰めていない粉として市販されている。この固めていないまたは詰めていない粉を、生理食塩水またはトロンビン溶液などの流体と混合すると、混合条件および材料の相対比に応じてペーストまたはスラリーを形成させることができ、形成物は、びまん性出血の場合、特に、でこぼこした表面または手の届きにくい領域でそうなっている場合に用いる止血組成物として有用である。
従来の止血ペーストは、通常、生体適合性重合体(ゼラチンなど)と液体(トロンビン溶液など)を機械的に攪拌混合することにより均一な組成物とすることで、使用時に調製される。混合によるペーストの形成は、通常、混練する、または2つのシリンジ間を行き来させるなど、大変な混合を必要とする。
国際公開第03/055531号パンフレット(特許文献1)は、粉状の止血剤(ゼラチン粉末など)を一定量含有する容器に関する。適切な量の液体を添加したら、蓋を閉じて容器を震盪撹拌することで、容器内での機械的混合が行われる。次いで、得られるパテ様止血ペーストを容器から取り出して患者に塗布することで、止血を促進することができる。
Surgiflo(登録商標)Haemostatic Matrix(Ethicon)は、トロンビンを含む止血ゼラチンペーストを作成するキットであるが、このペーストは、ゼラチンマトリクス・トロンビン溶液の混合物を、つないだ2つのシリンジの間で、合計で少なくとも6回行き来させることにより、調製される。Floseal(登録商標)Haemostatic Matrix(Baxter)も同様な止血ゼラチンペースト作成キットであるが、ただしこちらは、ゼラチンマトリクス・トロンビン溶液の混合物を、つないだ2つのシリンジの間で、合計で少なくとも20回行き来させる必要がある。実質的に均質なペースト組成物が得られたら、シリンジからその止血ペーストを押し出すことにより、そのペーストを出血に塗布して止血を促進することができる。
米国特許出願公開第2005/0284809号(特許文献2)は、流動性止血ペーストを形成させるために必要な機械力および時間が少なくなるように、水性液体をより吸収しやすくした止血ペーストを調製する方法に関する。米国特許出願公開第2005/0284809号のペーストは、圧縮した止血粉末粒子から調製されるものであり、そしてペーストを調製するために、ペーストを、つないだシリンジの間で、合計で少なくとも5回行き来させなければならない。
国際公開第2011/151400号(特許文献3)は、凝固誘導剤(トロンビンなど)および生体適合性重合体(ゼラチンなど)を含む乾燥止血組成物を作るプロセスに関する。凝固誘導剤と生体適合性重合体を混合してペーストを形成し、このペーストを凍結乾燥させる。得られる乾燥組成物を、先に述べたとおり、希釈剤とともに、つないだ2つのシリンジの間で、合計で少なくとも20回行き来させることにより、この組成物を再構築する。
つないだシリンジ間で行き来させることにより、液体成分とゼラチンマトリクス成分との十分な混合を確実にする。行き来の間に、空気がペーストに混ざり込むが、これは再構築されたペーストの堅牢度に影響を及ぼす。しかしながら、混合手順および操作は時間がかかるものであり、外科医は止血剤を待っている間、手技を中断(abrupt)しなければいけなくなるが、出血に対応する手術室(OR)において、そのようなことは受け入れられない。混合はまた、止血ペーストの滅菌を損なう可能性があるとともに、場合によっては止血ペーストの堅牢度に悪影響を及ぼす可能性がある。ペースト堅牢度は、創傷へのペースト塗布およびペースト付着の両方に関して重要なパラメーターである。
国際公開第2013/185776号パンフレット(特許文献4)は、創傷治癒および止血用途に適した、乾燥ペースト組成物を開示し、この乾燥ペースト組成物は、水性媒体を添加すると自然に再構築を行って、すなわちどのような撹拌も必要とせずに、流動性ペーストを形成する。乾燥組成物は、架橋した生体適合性重合体、1種または複数のポリオール、および水性媒体を混合してペーストを調製し、次いでペーストを凍結乾燥させて、乾燥組成物を得ることにより、調製される。
国際公開第WO2014/202760号パンフレット(特許文献5)は、創傷治癒および止血用途に適した、乾燥組成物を開示し、この乾燥組成物は、水性媒体を添加すると自然に再構築を行って、すなわちどのような撹拌も必要とせずに、流動性ペーストを形成する。乾燥組成物は、架橋した生体適合性重合体および水性媒体を混合してペーストを調製し、ペーストを減圧に供して膨張させ、膨張したペーストを凍結させ、次いで膨張し凍結したペーストを乾燥させて、乾燥組成物を得ることにより、調製される。
上記のとおり、ペースト堅牢度は、組織に対するペーストの止血効果および付着に重要となり得る。また、再構築されたペーストの堅牢度も、そのペーストがどの種類の手術に対して最も適しているのかを決定する重要なパラメーターとなり得る。例えば、ある種の手術では、ペースト堅牢度は柔らかい方が好ましい場合がある。ペーストの堅牢度に関して外科医の好みも様々であり、外科医によっては他の外科医よりも柔らかい堅牢度を好む。すなわち、当該分野では、再構築を行ったペーストの堅牢度をより容易に制御することができる乾燥ペースト組成物を開発することが求められている。
国際公開第03/055531号パンフレット 米国特許出願公開第2005/0284809号 国際公開第2011/151400号 国際公開第2013/185776号パンフレット 国際公開第WO2014/202760号パンフレット 米国特許第6,066,325号明細書 国際公開第2011/047753号パンフレット
本開示は、上記の問題を解決するものである、すなわち、水性媒体を添加すると、どのような機械混合も必要とせずに、実質的に均質なペーストを形成する乾燥組成物を提供する。再構築されたペーストの柔らかく軽い堅牢度は、アルカリ性化合物および酸性化合物の存在により制御されるが、これらの化合物は、乾燥組成物を湿らせた際に反応してガスを発生させることができる。酸と塩基の反応で発生したガスは、再構築を行っている組成物の内部で膨張し、その結果、機械混合手順により空気を導入することを必要とせずに、所望の柔らかさおよび軽さの堅牢度を有するペーストが得られる。
乾燥組成物を湿らせた際のガスの放出は、少なくとも3つの代替方法で達成することができる:
1.アルカリ性化合物を含む乾燥組成物を調製し、酸性化合物を含む液体で再構築を行うことによる。
2.乾燥組成物を含む乾燥組成物を調製し、アルカリ性化合物を含む液体で再構築を行うことによる。
3.アルカリ性化合物および酸性化合物の両方を含む乾燥組成物を調製し、水性媒体、例えば水で再構築を行うことによる。
アルカリ性化合物および酸性化合物は、水性媒体の存在下で反応してガスを放出することができる。
すなわち、第一の実施形態において、本発明は、乾燥組成物を調製する方法に関し、本方法は以下の工程を含む:
a)粉末状の生体適合性重合体、水性媒体、およびアルカリ性化合物を混合して、ペーストを得る工程、および
b)ペーストを乾燥させる工程、
このアルカリ性化合物は、水性媒体中、酸性化合物と反応してガスを放出することができる。
第二の実施形態において、本発明は、乾燥組成物を調製する方法に関し、本方法は以下の工程を含む:
a)粉末状の生体適合性重合体、水性媒体、および酸性化合物を混合して、ペーストを得る工程、および
b)ペーストを乾燥させる工程、
この酸性化合物は、水性媒体中、アルカリ性化合物と反応してガスを放出することができる。
第三の実施形態において、アルカリ性化合物または酸性化合物いずれかを含む乾燥組成物に、さらに以下を加える:
a)乾燥組成物がすでにアルカリ性化合物を含む場合は、ペースト乾燥後に、乾燥状の酸性化合物、または
b)乾燥組成物がすでに酸性化合物を含む場合は、ペースト乾燥後に、乾燥状のアルカリ性化合物、
この酸性化合物とアルカリ性化合物は、水性媒体中、反応してガスを放出することができる。
上記方法で調製された乾燥組成物は、適切な液体を添加されると、再構築を行い、柔らかく「ふわふわした」堅牢度を有するペーストを効率的に形成する。ペーストは、外部刺激、例えばどのような種類の混合または攪拌からも独立して、形成される。
本開示はさらに、上記の方法で得ることができる乾燥組成物、乾燥組成物からの再構築方法、およびその使用に関する。
本開示はさらに、所望の柔らかさの堅牢度を有するペーストおよびその使用に関する。
実施例1の様々なポリオールを含むゼラチンペーストを凍結乾燥させたものの再構築時間の平均+/−標準偏差。ペーストは、凍結乾燥する前に減圧膨張させてなかった。凍結乾燥ペースト組成物に様々なポリオールが含まれることで、ペーストの自然な再構築は約30秒以内で起こるようになった。 実施例3のゼラチンペーストを凍結乾燥させたものおよび減圧膨張し凍結乾燥させたものの再構築時間の平均+/−標準偏差。減圧膨張は、マンニトールを含むペーストの自然な再構築時間を大幅に短縮した。 図3〜図14は、乾燥前にペーストの減圧膨張が含まれる本開示の方法の様々な実施形態を示す。 ペーストが加えられる前の、容器として使用するシリンジの実施形態として可能な2つを示す。概念1は、標準の使い捨てシリンジを包含し、概念2は、シリンジ本体に凍結乾燥バイパスがある使い捨てシリンジを包含する。圧力弁は閉じられている。 ある量のペーストを入れた概念1および2のシリンジを示す。 バイパスを有する凍結乾燥プランジャーが嵌合したシリンジ(凍結乾燥プランジャー;概念1)、またはシリンジ本体にバイパスを有し、標準プランジャーが嵌合したシリンジ(概念2)を示す。概念1および2のバイパスは両方とも、生成物槽と容器外部との気体の連通を可能にする。低真空にすることにより、ペーストの膨張がもたらされる、すなわちペーストの体積は、減圧する前より大きくなる。 ペーストを凍結した後の概念1および2のシリンジを示す。凍結により、膨張したペースト構造に固定される。 減圧凍結乾燥が行われている概念1および2のシリンジを示す。凍結乾燥は、凍結したペーストの体積を変化させない。 折り畳み式板でバイパスが閉鎖されている、概念1および2のシリンジを示す。シリンジは、生成物槽に減圧状態で乾燥ペーストを含有している。 凍結乾燥機の減圧を解除した後の、概念1および2のシリンジを示す。生成物槽内部の減圧および生成物槽外部の大気圧は、プランジャーを、乾燥ペースト生成物と接触するまで移動させる。 プランジャーロッドおよびフランジを組み立てた後の、概念1および2のシリンジを示す。 概念1のシリンジを放射線照射により滅菌するところを示す。 乾燥ペーストからの再構築について2つの異なる実施形態を示す。第一の実施形態(上)において、シリンジは、滅菌したHOまたは生理食塩水を収容するポリ袋が嵌合している。第二の実施形態(下)において、シリンジは、滅菌したHOまたは生理食塩水を収容するプラスチック容器が嵌合しており、このプラスチック容器は可動式プランジャーが嵌合している。 弁を開けた後の、図12の2つの実施形態を示す。弁を開けることにより、生成物槽(低圧)と液体容器(常圧)の間の圧力差から、液体が自動的に生成物槽に流れ込む。ペーストは、液体と接触することで、自然に再構築される。ペースト使用前の機械撹拌は不要である。 アプリケーター型先端が嵌合したシリンジに入った、すぐに使えるペーストを示す。 ゼラチンペーストを減圧膨張するのに用いた圧と最終乾燥ペースト組成物の密度との相関を示す:圧が低いほど、乾燥組成物の密度も低い。 本開示のシリンジの1つの実施形態による注射外筒の斜視図を示す。 本開示のシリンジの1つの実施形態による注射外筒の斜視図を示す。 本開示のシリンジの1つの実施形態による注射外筒の斜視図を示す。 本開示のシリンジの1つの実施形態による注射外筒の斜視図を示す。 本開示のシリンジの注射外筒の2つの異なる実施形態の近位斜視図を示す。 本開示のシリンジの注射外筒の2つの異なる実施形態の近位斜視図を示す。 本開示のシリンジの1つの実施形態による注射外筒の切断側面図であり、圧力弁が2つの異なる位置にある。 本開示のシリンジの1つの実施形態による注射外筒の切断側面図であり、圧力弁が2つの異なる位置にある。 別の実施形態の圧力弁を示す。 本開示のシリンジの圧力槽の別の実施形態を、図19aの圧力弁とともに示す、正面像である。 図19bの圧力槽内部にある図19aの圧力弁の構造の切断正面像を示す。 図19bの圧力槽内部にある図19aの圧力弁の構造の切断正面像を示す。 図19の圧力槽内部にある図19aの圧力弁の切断側面図である。 図19の圧力槽内部にある図19aの圧力弁の切断側面図である。 注射外筒を、図19の圧力弁および圧力槽とともに示す、斜視図である。 注射外筒を、図19の圧力弁および圧力槽とともに示す、斜視図である。 マンニトールを様々な量(湿潤ペーストでの%w/w)で含む乾燥ゼラチンペースト組成物の、減圧膨張した場合としなかった場合の、再構築時間の平均+/−標準偏差を示す。減圧膨張は、ペースト乾燥物からの自然再構築時間を大幅に短縮し、ペースト乾燥物のマンニトール濃度を高めることでさらにいっそう短縮される。 PEGを含む場合(湿潤ペーストでのwt%)と含まない場合の、減圧膨張して乾燥させたゼラチンペースト組成物の再構築時間の平均+/−標準偏差を示す。PEGは、PEGを含まない組成物を減圧膨張させたものと比べて、再構築時間を短縮した。 NaHCOを様々な濃度で含む乾燥組成物から再構築されたペーストの堅牢度を示す(実施例7)。結果は、乾燥組成物中のNaHCO濃度が上がるにつれてペーストの堅牢度が柔らかくなることを示す。
図面は例示にすぎず、本発明の範囲を制限するものとは決して見なされない。
定義
「常圧」は、本明細書中、「大気圧」という用語と同義に用いられる。これは周囲の圧、すなわち、プロセスが行われる場所の圧である。
「バール」(単位)。1バールは、圧の非SI単位であり、100,000Paに完全に等しいと定義される。1バールは、地球の海面での大気圧とほぼ等しい。
「生理活性作用剤」は、in vivoまたはin vitroで実証可能なある薬理作用(たいていは有益なものである)を提供する任意の作用剤、薬物、化合物、組成物、または混合物である。すなわち、ある作用剤がヒトまたは動物の身体で細胞組織と相互作用するまたは細胞組織に影響を及ぼすならば、それは生理活性であるとみなされる。本明細書中使用される場合、この用語はさらに、個体において局所的または全身的な作用をもたらす任意の生理学的または薬理学的活性物質を含む。生理活性作用剤は、タンパク質(酵素など)であってもよい。生理活性作用剤のさらなる例として、オリゴ糖、多糖、任意選択でグリコシル化されたペプチド、任意選択でグリコシル化されたポリペプチド、オリゴヌクレオチド、ポリヌクレオチド、脂質、脂肪酸、脂肪酸エステル、および二次代謝産物それぞれを含む、またはそれぞれのみからなる作用剤が挙げられるが、それらに限定されない。生理活性作用剤は、個体(ヒトまたは他の任意の動物など)の治療に関連して、予防、治療のいずれかとして用いることができる。「生理活性作用剤」という用語は、本明細書中使用される場合、細胞(真核細胞または原核細胞など)を包含しない。
「生体適合性」は、ある材料が持つ、宿主にどのような望ましくない局所的作用も全身作用も実質的に及ぼすことなく、その材料の目的とする機能を発揮する能力を示す。
「生物学的に吸収可能な」または「再吸収可能な」は、本文脈において、そのような粉末を形成する材料が、身体内で分解されて、血流中へ輸送することができる大きさのより小さな分子になることができることを記載するのに用いる用語である。この分解および吸収により、この粉末材料は、徐々に、塗布部位から取り除かれていく。例えば、ゼラチンは、組織のタンパク質分解酵素により分解されて、吸収可能なより小さい分子となることができ、これにより、ゼラチンは、組織に塗布された場合は約4〜6週間の内に吸収され、出血面および粘膜に塗布された場合は3〜5日の内に吸収されるのが、典型的である。
「炭酸塩」は、本明細書中使用される場合、炭酸(CO −)および重炭酸(HCO−)塩を含む。
「膨張」は、本明細書中、体積の増加および密度の低下と定義される。したがって、ある材料が膨張したと言う場合、その材料の合計体積は、その合計重量を変えることなく膨張前よりも大きくなっている。
「ゲル」は、固形の、ゼリー様材料であり、柔らかく弱いものから固く強いものまで幅広い性質を持つことができる。ゲルは、実質的に希薄な架橋系であると定義され、定常状態では流動性を示さない。重量で見ると、ゲルはほとんど液体であるが、それでもゲルは液体に含まれる三次元の架橋ネットワークのおかげで固体のように振る舞う。ゲルに構造(硬度)を持たせるとともに、粘性(粘着すること)の一因となっているのは流体内の架橋である。このように、ゲルは、固体が連続相となり液体が不連続相となった液体含有固体に、分子が分散したものである。ゲルは、ペーストでもスラリーでもない。例えば、架橋していないゼラチン粒子は可溶性であり、水などの水性媒体と接触するとゲルを形成することができる。ゲルは、膨張性気体または空気を含んだ孔を有さない。
「止血」は、出血の減少または停止を引き起こすプロセスである。止血は、血液が身体または血管の外側に存在すると起こり、出血および失血を止めるための身体の本能的な反応である。止血の間、3つの段階が短時間で立て続けに起こる。血管が収縮することで、失われる血液を減らそうとする血管攣縮が第一の反応である。第二段階では、血小板の栓が形成され、血小板は互いにくっついて、血管壁の破損を覆う一時的なシールを形成する。第三の最終段階は、凝固または凝血と呼ばれる。凝固は、血小板の栓を、「分子糊」として作用するフィブリン糸で補強する。したがって、止血化合物は、止血を刺激することができる。
「国際単位(IU)」。薬理学において、国際単位とは、生物活性または作用に基づき、物質の量を測定する単位である。国際単位は、IU、UI、またはIEと略記される。国際単位は、ビタミン、ホルモン、ある種の医薬、ワクチン、血液製剤、および同様な生物活性物質を定量するのに用いられる。
本開示による「ペースト」は、練り歯磨きのように、展性のあるパテ様堅牢度を有する。ペーストは、粉砕固体/粉末状固体と液体を混合した粘りのある流体混合物である。ペーストは、十分に大きな負荷または応力がかかるまでは固体のように振る舞うが、かかった時点で、流体のように流れる物質である、すなわちペーストは流動性がある。流動性があるものは、塗布した際に、でこぼこした表面に効率的に沿う。ペーストは、典型的には、母体をなす流体に顆粒状材料が含まれている懸濁液からなる。個々の粒子は、浜辺の砂のように互いに密集しあって、無秩序なガラス状または無定形構造を形成し、ペーストにそれら粒子の持つ固体様特性を与えている。ペーストの非常に珍しい性質のいくつかは、この「互いに密集している」ことでもたらされている;これにより、ペーストは脆い物質の性質を示すようになる。ペーストは、ゲル/ゼリーではない。「スラリー」は、粉末/粉砕固体と液体(水など)を混合した流体混合物である。スラリーは、ある意味、粘りのある流体のように振る舞い、重力に従って流れ、粘性がそれほど高くなければポンプでくみ上げることができる。スラリーは、機能的には希薄な水性ペーストと見なすことができるが、スラリーは一般に、ペーストよりも多くの水を含有する。本開示によるペーストは、膨張性気体(空気など)を含む区画である孔を有する。実質的に水不溶性の粉末粒子(架橋したゼラチン粒子など)は、水性媒体と混合するとペーストを形成する。
「パーセンテージ」。特に記載が無いかぎり、パーセンテージは重量パーセンテージ、%w/wまたはwt%である。
比は、重量対重量(w/w)で示される。
「減圧」は、本明細書中、大気圧より低い圧、すなわちある特定のプロセスを行う場の周囲の圧よりも低い圧とみなされる。
「自然に」。「自然に」という用語は、内在する力または原因により生じる現象を記載するのに用いられ、この現象は、外部の作用剤または刺激と無関係であり、短期間のうちに、すなわち好ましくは約30秒たたないうちに、より好ましくは約20秒たたないうちに、さらにより好ましくは約10秒たたないうち、または約5秒たたないうちに、例えば約3秒たたないうちになど、例えば、約2秒たたないうちに、起こるものである。
「真空」は、本明細書中、気圧が常圧、すなわち周囲の大気圧よりも低い領域と定義される。地球の海面では、大気圧は、25℃で、約1bar、すなわち1000mbarである。以下の表は、地球の海面での「低」、「中」、および「高」真空におけるおおよその圧を、ミリバール(mbar)単位でしめす。
発明の詳細な説明
本開示は、適切な量の水性媒体が添加されると、実質的に均質な、柔らかく軽い(「フワフワした」または「空気のような」)ペーストを形成する、乾燥組成物に関する。乾燥組成物は、どのような機械混合も必要とせずに、再構築を行うことができる。
機械混合をしない再構築および再構築されたペーストの柔らかい堅牢度は、水性媒体の存在下、互いに反応することでガスを発生することができる酸および塩基を接触させることにより、達成することができる。酸および塩基は、乾燥組成物を湿潤させると、すなわち乾燥組成物からの再構築の際に、互いに反応することができる。
好適な実施形態において、乾燥組成物は、塩基として炭酸塩を用いて調製される。酸を含む水性媒体を添加した際、酸が炭酸イオンと反応して炭酸を形成し、炭酸は直ちに分解してCOになる。COガスは、ペースト内部で膨張し、それにより液体が乾燥組成物内部に効率的に分配されるようになる。得られるペーストは、柔らかく望ましい堅牢度を有する。
本開示の方法により得られる乾燥組成物および再構築されたペーストの利点は、多数あるが、そのような利点として以下が挙げられる:
・ペーストを調製するのにかかる時間が短くなる、これは、出血をより早く止めることができることを意味する。
・作業工程が少なくなるので、調製中にペーストの滅菌が損なわれる危険性が低下する。
・ペースト調製中に間違いを起こす危険性が低下する。
・最適な堅牢度のペーストが毎回得られる。
・短時間での確実で一貫した再構築である。
・溶液中では不安定な生理活性作用剤を乾燥前のペーストに添加することができ、したがって、そのような作用剤を本発明の乾燥組成物中に存在させることができる。例えば、トロンビンを乾燥前のペーストに添加することができ、そうすることで、時間がかかり間違いを起こしやすいトロンビン希釈工程を回避することができる。
・本明細書に開示される生成物の調製は非常に簡単で速いので、使用されない可能性のある流動性止血材を予め用意する理由がなくなり、手術室でかかる費用が最小限になる。
・再構築されたペーストは、柔らかい堅牢度を有し、手術の種類によってはその方が望ましい場合がある。
上記の要因は全て、患者の安全性の向上をもたらす。
生体適合性重合体
生体適合性重合体が粉末状であり、粉末粒子が水性媒体に実質的に不溶性である場合、それらを混合すると、生体適合性重合体からペーストを形成することができる。すなわち、粉末状の生体適合性重合体は、実質的に水不溶性の粉末粒子からなる。好ましくは、作用剤は、止血および/または創傷治癒に使用するのに適した架橋生体適合性重合体、例えば粉末状の架橋止血剤(例えば、架橋ゼラチン粉末など)である。架橋により、生体適合性重合体は、水性媒体に、実質的に不溶性になる。
粉末状の生体適合性重合体は、止血および創傷治癒手技で使用するのに適した生体適合性重合体の、中実、多孔質、または非多孔質粒子からなる。
1つの実施形態において、本開示の組成物は、粉末状の1種または複数の生体適合性重合体、たとえば、1種類の生体適合性重合体または2種以上の生体適合性重合体の混合物を含む。
本開示の生体適合性重合体は、生物学的重合体であっても非生物学的重合体であってもよい。適切な生物学的重合体として、タンパク質、例えばゼラチン、コラーゲン、アルブミン、ヘモグロビン、カゼイン、フィブリノーゲン、フィブリン、フィブロネクチン、エラスチン、ケラチン、およびラミニン;あるいはそれらの誘導体または組み合わせが挙げられる。特に好適であるのは、ゼラチンまたはコラーゲン、より好ましくはゼラチンの使用である。他にも適した生物学的重合体として、多糖類、例えばグリコサミノグリカン、デンプン誘導体、キシラン、セルロース誘導体、ヘミセルロース誘導体、アガロース、アルギン酸化合物、およびキトサン;あるいはそれらの誘導体または組み合わせが挙げられる。適切な非生物学的重合体は、2つの機構、すなわち(1)重合体主鎖の解体または(2)水溶性をもたらす、側鎖の分解、のいずれかにより分解可能であるように選択されるだろう。非生物学的重合体の例として、合成物、例えばポリアクリラート、ポリメタクリラート、ポリアクリルアミド、ポリビニル樹脂、ポリラクチド・グリコリド、ポリカプロラクトン、およびポリオキシエチレン;あるいはそれらの誘導体または組み合わせが挙げられる。異なる種類の重合体の組み合わせも可能である。
好適な実施形態において、生体適合性重合体は、生物学的に吸収可能である。適切な生物学的に吸収可能な材料の例として、ゼラチン、コラーゲン、キチン、キトサン、アルギン酸化合物、セルロース、酸化セルロース、ポリグリコール酸、ポリ酢酸、およびそれらの組み合わせが挙げられる。当然ながら、それらの様々な形、例えば直鎖または架橋した形、塩、エステルなどの形も、本開示では企図されている。好適な実施形態において、生物学的に吸収可能な材料はゼラチンである。ゼラチンは、生物学的吸収性が高い。そのうえさらに、ゼラチンは、生体適合性が高く、これは、血流に入った場合または動物(ヒトなど)の組織と長期間接触した場合に、ヒトなどに対し無毒であることを意味する。
ゼラチンは、典型的には、ブタ原料に由来するが、他の動物原料(ウシまたは魚原料など)に由来するものでもよい。ゼラチンは、合成されたもの、すなわち遺伝子組換え手段により作られたものでもよい。
好適な実施形態において、生体適合性重合体は架橋している。架橋により、通常、重合体は、水性媒体に実質的に不溶性になる。当業者に既知の任意の適切な架橋法を用いることができ、そのような架橋法として化学的架橋法および物理的架橋法の両方が挙げられる。
本開示の1つの実施形態において、重合体は、乾燥加熱などの物理的手段により、架橋されている。乾燥加熱処理は、通常、100℃〜250℃、例えば約110℃〜約200℃などの温度で行われる。詳細には、この温度は、110〜160℃の範囲、例えば、110〜140℃の範囲、または120〜180℃の範囲、または130〜170℃の範囲、または130〜160℃の範囲、または120〜150℃の範囲が可能である。架橋を行う時間の長さは、当業者により最適化することができ、通常は、約10分間〜約12時間、例えば約1時間〜約10時間など、例えば、約2時間〜約10時間、例えば約4時間〜約8時間など、例えば、約5時間〜約7時間、例えば約6時間などの長さである。
別の実施形態において、重合体は、化学的手段により、すなわち化学架橋剤に接触させることにより、架橋されている。適切な化学架橋剤の例として、アルデヒド(詳細にはグルタルアルデヒドおよびホルムアルデヒド)、アシルアジド(azide)、カルボジイミド(caboiimides)、ジイソシアン酸ヘキサメチレン、ポリエーテルオキシド、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、タンニン酸、アルドース糖(例えばD−フルクトース)、ゲニピン、および色素を利用した光酸化が挙げられるが、これらに限定されない。具体的な化合物として、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)、ジチオビス(プロパン酸ジヒドラジド)(DTP)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド(EDAC)が挙げられるが、これらに限定されない。
好適な実施形態において、生体適合性重合体は、ゼラチンまたはコラーゲンが架橋したスポンジ、詳細にはゼラチンが架橋したスポンジ(市販のスポンゴスタン(登録商標)スポンジおよびSurgifoam(登録商標)スポンジなど)から得ることができる。架橋したスポンジを、当該分野で既知の方法(高性能ミキサーでの回転床、押出、顆粒化、および処理、または粉砕(例えば、ハンマーミルまたは遠心ミルの使用による)など)により微粒子化して、粉末状の架橋生体適合性重合体を得る。
Ethicon製のスポンゴスタン(登録商標)/Surgifoam(登録商標)は、ゼラチン系の架橋した吸収性止血スポンジである。このスポンジは、>35gの血液/gを吸収し、4〜6週間の内に、ヒトの体内に完全に吸収される。
1つの実施形態において、粉末状の生体適合性重合体は、微粒子化した多孔質ゼラチンスポンジ(これは乾熱処理により架橋されている)から得られる架橋ゼラチン粒子を含むか、またはそれのみからなる。そのようなゼラチン粒子は多孔質であるだろう。
微粒子化した多孔質ゼラチンスポンジは、不連続気相を含む発泡体を作る目的で、ある量の溶解性ゼラチンと水性媒体を混合し、この発泡体を乾燥させ、乾燥させた発泡体を乾熱に曝すことにより架橋させることで、乾燥架橋スポンジを得ることにより、調製することができる。得られる架橋スポンジは、当該分野で既知の方法により微粒子化することができる。ゼラチン発泡体は、通常、ゼラチン濃度が約1重量%〜70重量%、通常は3重量%〜20重量%である。乾燥は、通常、約20℃〜約40℃で、約5〜20時間行われる。乾燥した発泡体は、通常、約110℃〜約200℃の温度に約15分間〜約8時間、例えば約150℃〜約170℃に約5〜7時間などで、曝すことで架橋させる。
別の実施形態において、生体適合性重合体は、ゼラチンヒドロゲルから得られる架橋したゼラチン粒子を含むか、またはそれのみからなる。ゼラチンヒドロゲルは、ある量のゼラチンを水性緩衝液に溶解させて非架橋ヒドロゲルを形成させることにより調製することができ、このヒドロゲルは、典型的には、1重量%〜70重量%、通常は3重量%〜10重量%の固形分を有する。ゼラチンを、例えば、グルタルアルデヒド(例えば0.01%〜0.05%w/w、水性緩衝液中、0℃〜15℃で一晩)、過ヨウ素酸ナトリウム(例えば0.05M、48時間0℃〜15℃に維持)、または1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(「EDC」)(例えば、0.5%〜1.5%w/w、室温で一晩)いずれかと接触させることにより、あるいは、約0.3〜3メガラドのガンマ線または電子線照射に曝すことにより、架橋させる。得られる架橋したヒドロゲルを、分割して乾燥させることにより、ゼラチン粉末を得ることができる。あるいは、ゼラチン粒子を、アルコール(好ましくはメチルアルコールまたはエチルアルコール)に、1重量%〜70重量%、通常は3重量%〜10重量%の固形分で懸濁させ、架橋剤、典型的にはグルタルアルデヒド(例えば、0.01%〜0.1%w/w、室温で一晩)に接触させることにより、架橋させることができる。グルタルアルデヒドで架橋させる場合、架橋は、シッフ塩基を介して形成され、この架橋は、続いて行われる還元、例えば水素化ホウ素ナトリウムでの処理により安定化させることができる。架橋後、得られる顆粒を水に入れて洗い、任意選択でアルコールに入れてすすぎ、乾燥させてゼラチン粉末を得る。1つの実施形態において、架橋したゼラチン粒子は、本質的に米国特許第6,066,325号明細書(特許文献6)に記載されるとおりに調製される。そのようなゼラチン粒子は非多孔質であるだろう。
架橋した粉末粒子は、1つの実施形態において、大きさが約1000ミクロン未満、すなわち、1×1mmのふるいを通過できるようになっている。
1つの実施形態において、粉末粒子の少なくとも90%は1μm〜1200μmの直径を有する。
1つの実施形態において、平均粒子径は、1μm〜1000μm、例えば10μm〜800μmなど、例えば、50μm〜600μm、例えば100μm〜500μmなど、例えば、200μm〜400μm、例えば約300μmなどである。
用途によっては、粒子径が小さくなるほど、より滑らかなペーストを得ることができるので望ましい。したがって、1つの実施形態において、平均粒子径は、100μm未満、例えば50μm未満など、例えば、30μm未満、例えば20μm未満など、例えば、10μm未満である。ペーストが滑らかであるほど望ましい用途の一例は、骨出血の抑制である。
ある特定の粒径分布を持つ粒子は、粉末組成物を、1つまたは複数のある特定のメッシュサイズの篩に通して、ある特定のメッシュサイズを通過するおよび/またはある特定のメッシュサイズに保持される粉末を集めることにより得ることができる。例えば、粒径分布が約200μm〜1000μmである粉末粒子は、1×1mm篩を通過することができるが、0.2×0.2mm篩に保持される粉末を集めることにより、得ることができる。
1つの実施形態において、粉末状の生体適合性重合体と水性媒体を混合して得られるペーストは、約10%〜約60%の生体適合性重合体を、例えば、約10%〜約50%の生体適合性重合体、例えば約10%〜約40%などの生体適合性重合体、例えば、約10%〜約30%の生体適合性重合体、例えば約12%〜約25%などの生体適合性重合体、例えば、約14%〜約25%の生体適合性重合体、例えば約15%〜約25%などの生体適合性重合体、例えば、約16%〜約20%の生体適合性重合体、例えば約17%〜約20%などの生体適合性重合体、例えば、約18%〜約20%の生体適合性重合体を含む。
1つの実施形態において、粉末状の生体適合性重合体と水性媒体を混合して得られるペーストは、10%超の生体適合性重合体、例えば15%超などの生体適合性重合体、例えば、16%超の生体適合性重合体、例えば17%超などの生体適合性重合体、例えば、18%超の生体適合性重合体、例えば19%超などの生体適合性重合体、例えば、20%超の生体適合性重合体を含む。
1つの実施形態において、粉末状の生体適合性重合体と水性媒体を混合して得られるペーストは、40%未満の生体適合性重合体、例えば30%未満などの生体適合性重合体、例えば、25%未満の生体適合性重合体、例えば20%未満などの生体適合性重合体を含む。
好適な実施形態において、粉末状の生体適合性重合体と水性媒体を混合して得られるペーストは、約10%〜約30%の生体適合性重合体、より好ましくは約15%〜約25%の生体適合性重合体、例えば約20%などの生体適合性重合体を含む。
乾燥後、組成物は、約40%〜80%の生体適合性重合体、例えば約45%〜80%の生体適合性重合体など、例えば約50%〜80%の生体適合性重合体、例えば約55%〜80%の生体適合性重合体などを含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、約40%〜80%の生体適合性重合体、例えば約45%〜75%などの生体適合性重合体、例えば約50%〜70%の生体適合性重合体を含む
1つの実施形態において、本発明の乾燥組成物は、約30%超の生体適合性重合体、例えば約40%超の生体適合性重合体など、例えば約45%超の生体適合性重合体、例えば約50%超の生体適合性重合体など、例えば約55%超の生体適合性重合体、例えば約60%超の生体適合性重合体など、例えば約65%超の生体適合性重合体、例えば約70%超の生体適合性重合体など、例えば約75%超の生体適合性重合体、例えば約80%超の生体適合性重合体などを含む。
1つの実施形態において、本発明の乾燥組成物は、約80%未満の生体適合性重合体、例えば約70%未満の生体適合性重合体など、例えば約65%未満の生体適合性重合体、例えば約60%未満の生体適合性重合体など、例えば約55%未満の生体適合性重合体、例えば約50%未満の生体適合性重合体などを含む。
ガスを発生させることができる酸塩基反応
再構築されたペーストに機械攪拌なしでガスを導入することは、アルカリ性化合物および酸性化合物の存在により達成され、このアルカリ性化合物およびこの酸性化合物は、水性媒体の存在下でガスを生成することができる。
本開示の乾燥組成物に水性媒体を加えて再構築を行うとき、ガスは酸性化合物とアルカリ性化合物の反応の結果として生成される。ガスは、再構築が行われている組成物の内部で膨張し、その結果、組成物に機械的に空気を導入する(例えば2つの連結したシリンジ間で組成物を行き来させるなどにより)ことを必要とせずに、柔らかく軽い堅牢度を有するペーストが得られる。
乾燥組成物を湿らせた際のガスの放出は、少なくとも3つの代替方法で達成することができる:
1.アルカリ性化合物を含む乾燥組成物を調製し、酸性化合物を含む水性媒体で再構築を行うことによる。
2.酸性化合物を含む乾燥組成物を調製し、アルカリ性化合物を含む水性媒体で再構築を行うことによる。
3.アルカリ性化合物および酸性化合物の両方を含む乾燥組成物を調製し、水性媒体で再構築を行うことによる。
3つの選択肢全てについて、アルカリ性化合物および酸性化合物は、水性媒体の存在下、互いに反応してガスを生成することができなければならない。
第三の選択肢の場合、アルカリ性化合物および酸性化合物は、ガスの放出が望まれる前、すなわち再構築前に水性媒体と接触しないことが重要である。第三の選択肢は、例えば、アルカリ性化合物を湿潤ペーストに混ぜ込み、ペーストを乾燥させ、乾燥状の酸性化合物を乾燥ペーストに加えることにより、またはその逆で、酸性化合物を湿潤ペーストに混ぜ込み、ペーストを乾燥させ、乾燥状のアルカリ性化合物を乾燥ペーストに加えることにより、達成することができる。アルカリ性化合物および酸性化合物は、乾燥条件では反応することはなく、組成物を湿らせた際にのみ反応することになる。乾燥状で加えられる酸性またはアルカリ性化合物は、少なくとも部分的に水溶性でなければならない。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、約0.1%〜約10%のアルカリ性化合物、例えば、約0.5%〜約8%のアルカリ性化合物、例えば約1%〜約6%などのアルカリ性化合物、または約1%〜約5%などのアルカリ性化合物を含む。任意選択で、乾燥組成物は、さらに、約0.1%〜約10%の酸性化合物、例えば、約0.5%〜約8%の酸性化合物、例えば約1%〜約5%などの酸性化合物を含み、酸性化合物は、ペーストを乾燥させた後に、乾燥状で加えられる。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、少なくとも1%のアルカリ性化合物、例えば、少なくとも1.5%のアルカリ性化合物、例えば少なくとも2%などのアルカリ性化合物、例えば、少なくとも2.5%のアルカリ性化合物、例えば少なくとも3%などのアルカリ性化合物、例えば、少なくとも3.5%のアルカリ性化合物、例えば少なくとも4%などのアルカリ性化合物、例えば、少なくとも4.5%のアルカリ性化合物、例えば少なくとも5%などのアルカリ性化合物を含む。任意選択で、乾燥組成物は、さらに、上記のとおり酸性化合物を含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、10%未満のアルカリ性化合物、例えば、8%未満のアルカリ性化合物、例えば7%未満などのアルカリ性化合物、例えば、6%未満のアルカリ性化合物、例えば5%未満などのアルカリ性化合物、例えば4%未満のアルカリ性化合物、例えば3%未満などのアルカリ性化合物を含む。任意選択で、乾燥組成物は、さらに、上記のとおり酸性化合物を含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、約0.1%〜約10%の酸性化合物、例えば、約0.5%〜約8%の酸性化合物、例えば約0.5%〜約5%などの酸性化合物または約1%〜約5%などの酸性化合物を含む。任意選択で、乾燥組成物は、さらに、約0.1%〜約10%のアルカリ性化合物、例えば、約0.5%〜約8%のアルカリ性化合物、例えば約1%〜約5%などのアルカリ性化合物を含み、アルカリ性化合物は、ペーストを乾燥させた後に、乾燥状で加えられる。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、少なくとも0.1%の酸性化合物、例えば、少なくとも0.2%の酸性化合物、例えば少なくとも0.3%などの酸性化合物、例えば、少なくとも0.4%の酸性化合物、例えば、少なくとも0.5%の酸性化合物、例えば少なくとも0.6%などの酸性化合物、例えば、少なくとも0.7%の酸性化合物、例えば少なくとも0.8%などの酸性化合物、例えば、少なくとも0.9%の酸性化合物、例えば少なくとも1.0%などの酸性化合物、例えば、少なくとも1.5%の酸性化合物を含む。任意選択で、乾燥組成物は、さらに、上記のとおりアルカリ性化合物を含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、10%未満の酸性化合物、例えば、8%未満の酸性化合物、例えば7%未満などの酸性化合物、例えば、6%未満の酸性化合物、例えば5%未満などの酸性化合物、例えば、4%未満の酸性化合物、例えば3%未満などの酸性化合物を含む。任意選択で、乾燥組成物は、さらに、上記のとおり酸性化合物を含む。
好適な実施形態において、生成したガスは二酸化炭素(CO)である。COを生成させる1つの方法は、水性媒体の存在下、炭酸塩を酸性化合物と接触させることによる。すなわち、好適な実施形態において、アルカリ性化合物は炭酸塩であり、さらにより好ましくは、薬学上許容される炭酸塩である。
炭酸塩と、酸性化合物を含む水性媒体、すなわち酸性溶液とを接触させると、乾燥組成物中の炭酸塩は、酸と反応して炭酸を形成し、炭酸は直ちに分解してCOになる。COガスは、再構築が行われている組成物の内部で膨張し、それにより、再構築されたペーストの柔らかく軽い堅牢度を確保する。例えば、重炭酸ナトリウム(炭酸水素ナトリウムまたは一般的にベーキングソーダとしても知られる)と酸の反応は、塩化ナトリウムおよび炭酸を生成し、炭酸は直ちに分解して二酸化炭素および水になる:
NaHCO+HCl→NaCl+HCO
CO→HO+CO(g)
例えば、水性媒体中で重炭酸ナトリウムを酢酸と接触させた場合、結果として酢酸ナトリウム、水、および二酸化炭素になる:
NaHCO+CHCOOH→CHCOONa+HO+CO(g)
1つの実施形態において、炭酸塩は、重炭酸ナトリウム(NaHCO)、炭酸ナトリウム(NaCO)、重炭酸カリウム(KHCO)、炭酸カリウム(KCO)、重炭酸カルシウム(Ca(HCO)、炭酸カルシウム(CaCO)、炭酸マグネシウム(MgCO)、重炭酸マグネシウム(Mg(HCO)、重炭酸アンモニウム(NHHCO)、炭酸アンモニウム((NHCO)、重炭酸ガドリニウム(Gd(HCO、炭酸ガドリニウム(Gd(CO)、重炭酸リチウム(LiHCO)、炭酸リチウム(LiCO)、重炭酸ルビジウム(RbHCO)、炭酸ルビジウム(RbCO)、炭酸亜鉛(ZnCO)、重炭酸亜鉛(Zn(HCO、炭酸鉄(II)(FeCO)、重炭酸鉄(II)(Fe(HCO)、炭酸銀(AgCO)、重炭酸銀(AgHCO)、炭酸金(III)Au(CO、炭酸金(I)(AuCO)、およびそれらの混合物からなる群より選択される。
1つの実施形態において、炭酸塩のカチオンは、金属である。
1つの実施形態において、炭酸塩のカチオンは、ナトリウムである、すなわち炭酸塩は、重炭酸ナトリウムまたは炭酸ナトリウムであり、好ましくは重炭酸ナトリウムである。
1つの実施形態において、炭酸塩のカチオンは、カルシウムである、すなわち炭酸塩は、重炭酸カルシウムまたは炭酸カルシウムである。カルシウムはトロンビンの活性化因子であることから、再構築されたペースト中にカルシウムが存在することは、トロンビンを含む実施形態では、そのことがトロンビン活性の向上を招く可能性があるので、有用となる場合がある。
1つの実施形態において、炭酸塩のカチオンは、カリウムである、すなわち炭酸塩は、重炭酸カリウム(KHCO)または炭酸カリウム(KCO)である。
1つの実施形態において、炭酸塩は、少なくとも部分的に水溶性である。例えば、炭酸塩は、20℃および1大気圧で、約1g/100g水を超える水溶性、例えば、少なくとも約5g/100g水の水溶性を有する。例えば、重炭酸ナトリウムは、20℃および1大気圧で、約9.6g/100g水の溶解性を有する。酸性化合物を含む乾燥組成物に、乾燥状の炭酸塩を加える場合、組成物が湿らされる、すなわち再構築が行われるときに、炭酸塩が乾燥組成物中に分布している酸性化合物と効果的に接触できるようにするため、炭酸塩は少なくとも部分的に水溶性であることが重要である。
他の実施形態において、炭酸塩は、本質的に水不溶性である。例えば、炭酸カルシウムは、20℃および1大気圧で、0.001g/100g水未満の溶解性を有し、炭酸銀は、20℃および1大気圧で、0.01g/100g水未満の溶解性を有する。乾燥組成物に炭酸塩を本質的に均質に分布させて調製する、すなわち乾燥前のペーストに炭酸塩を加えることにより調製する場合、炭酸塩は水溶性である必要はない。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、約0.1%〜約10%の炭酸塩、例えば、約0.5%〜約8%の炭酸塩、例えば約1%〜約6%などまたは1%〜約5%などの炭酸塩を含む。任意選択で、乾燥組成物はさらに、乾燥状の酸性化合物を含む。
炭酸塩を含む乾燥組成物を、水性媒体の存在下で酸性化合物と接触させると、上記で説明したとおり、COが生成する。炭酸塩を含む乾燥組成物は、酸性化合物を含む水性媒体、すなわち酸性溶液で再構築が行われてもよいし(第一選択肢)、あるいは炭酸塩を含む乾燥組成物に、乾燥後、さらに乾燥状の酸性化合物が加えられているならば、乾燥組成物は、酸性化合物もアルカリ性化合物も含まない水性媒体で再構築が行われてもよい(第三選択肢)。後者の場合、酸が水性媒体に溶解することから、水性媒体を添加した際に酸性溶液が形成される。
1つの実施形態において、炭酸塩を含む乾燥組成物は、約1〜約6の範囲のpH、例えば約1.5〜約5などのpH、例えば、約2〜約4のpHを有する酸性溶液の添加により再構築が行われる。再構築液の最適pHは、再構築中の効率的なガス発生の必要性と、できる限り7に近いpHを持つ再構築ペーストを得たいという要望との兼ね合いにより、当業者が決定することができる。
1つの実施形態において、炭酸塩などのアルカリ性化合物を含む乾燥組成物は、約1%〜約10%の酸性化合物、例えば約1%〜約8%などの酸性化合物、例えば、約1.5%〜約6%の酸性化合物、例えば約2%〜約5%などの酸性化合物、例えば、約2%〜約4%の酸性化合物を含む酸性溶液を加えることにより、再構築が行われる。
1つの実施形態において、酸性溶液は、約1〜約4、例えば約1〜約3など、例えば、約1.5〜約2.5、例えば約2などのpHを有する。
1つの実施形態において、酸性溶液は、約4未満、例えば約3未満など、例えば、約2.5未満のpHを有する。
好ましくは、本発明で使用されるアルカリ性化合物および酸性化合物は、生理学的に許容される化合物である。生理学的に許容されるという用語は、本明細書中、薬学上許容されるという用語と同義で使用される。
1つの実施形態において、再構築液中の酸性化合物は、酢酸、クエン酸、酒石酸、およびシュウ酸からなる群より選択される。
1つの実施形態において、酸性化合物は、酢酸である。
1つの実施形態において、酸性化合物は、クエン酸である。
1つの実施形態において、酸性化合物は、酒石酸である。
1つの実施形態において、酸性化合物は、シュウ酸である。
上記の第二選択肢によれば、酸性化合物を含む乾燥組成物が調製され、乾燥組成物からの再構築の際、この乾燥組成物が、アルカリ性化合物と接触させられる。例えば、酸性化合物を含む乾燥組成物は、アルカリ性化合物を含む水性媒体、例えば炭酸塩を含む水性媒体で再構築を行うことができる。酸性化合物を含む乾燥組成物に、組成物の乾燥後、さらに乾燥状のアルカリ性化合物が加えられているならば、乾燥組成物は、酸性化合物もアルカリ性化合物も含まない水性媒体で再構築が行われてもよい(第三選択肢)。しかしながら、組成物が湿らされる際に、アルカリ性化合物が乾燥組成物中に分布している酸性化合物と効果的に接触できるようにするため、アルカリ性化合物は少なくとも部分的に水溶性であることが重要である。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、酢酸、クエン酸、シュウ酸、および酒石酸からなる群より選択される酸性化合物を含む。この組成物は、炭酸塩などのアルカリ性化合物を含む溶液を加えることにより、適切に再構築を行うことができる。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、酢酸を含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、クエン酸を含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、シュウ酸を含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、酒石酸を含む。
酸性化合物を含む乾燥組成物は、約1%〜約10%のアルカリ性化合物、例えば約1%〜約8%などのアルカリ性化合物、例えば、約1.5%〜約6%のアルカリ性化合物、例えば約2%〜約5%などのアルカリ性化合物、例えば、約2%〜約4%のアルカリ性化合物を含むアルカリ性溶液を加えることにより、再構築を行うことができる。
1つの実施形態において、アルカリ性溶液は、約7.5〜約9、例えば約8〜約9など、例えば、約8〜約9.5のpHを有する。
1つの実施形態において、アルカリ性溶液は、約7.5超、例えば約7.8超など、例えば、約8.0超、例えば約8.5超などのpHを有する。
代替実施形態において、アルカリ性化合物と酸性化合物の反応は、貴ガス、例えばヘリウム(He)、ネオン(Ne)、またはアルゴン(Ar)などの生成を引き起こす。
さらに別の実施形態において、アルカリ性化合物と酸性化合物の反応は、水素(H)、窒素(N)、または酸素(O)の生成を引き起こす。
水性媒体
水性媒体は、本開示の方法において、最初にペーストを調製するために使用され、このペーストは続いて乾燥させられて、乾燥組成物になる。水性媒体は、乾燥組成物から再構築を行うためにも使用される。
本開示の水性媒体は、ペーストを調製するのに適していれば、当業者に既知のどのような水性媒体でも、例えば水または生理食塩水であってもよい。水は、例えば、WFI(注射用水)の場合がある。水性媒体は、好ましくは、滅菌されており、手術用途に適合している。
本開示の水性媒体は、1つの実施形態において、生理食塩水である。
1つの実施形態において、水性媒体は、塩化カルシウム溶液である。
1つの実施形態において、水性媒体は、水である。
水性媒体は、湿潤ペーストを得るのに十分な量で、粉末状の作用剤と最初に混合する。作業の効率化のため、場合によっては、乾燥前のペーストは、使用時(例えば手術用途など)のペーストよりも含水量が少ない、すなわちより濃厚であることが、望ましいこともある。そうすれば乾燥プロセスにおいて除去しなければならない水がより少なくなる。
1つの実施形態において、本開示のペーストは、乾燥前、含水量が99%未満、好ましくは含水量が95%未満である。
1つの実施形態において、本開示のペーストは、乾燥前、含水量が約50%〜約90%、例えば含水量が約55%〜約85%など、例えば、含水量が約60%〜約80%、例えば含水量が約70%などである。
乾燥後、乾燥組成物は、約5%未満の水、例えば約3%未満の水など、好ましくは約2%未満の水、より好ましくは約1.5%未満の水、さらにより好ましくは約1%未満の水、さらにはそれ未満の水を含む。したがって、1つの実施形態において、乾燥組成物は、約0.1〜約5%の水、例えば約0.1%〜約2%の水などを含む。
乾燥後の止血組成物の残留含水量が低いことは、乾燥組成物で微生物が増殖する危険性を低下させるので望ましい。そのうえさらに、水性条件下では不安定な生理活性作用剤(例えばトロンビンなど)を組成物が含む場合には、残留含水量が低いことは、必須である。トロンビンが本開示の組成物中に存在する場合、乾燥組成物の残留含水量は、好ましくは水約3%未満、より好ましくは水約2%未満、例えば水1%未満などである。
1つの実施形態において、乾燥組成物の残留含水量は、約0.5%以下である。そのように低い残留含水量は、例えば工業用凍結乾燥装置を用いることで可能である。
親水性化合物
1つの実施形態において、本開示の乾燥組成物は、1種または複数の親水性化合物を含む。親水性化合物は、通常、極性または電荷を帯びた官能基を有し、この基が化合物を水溶性にしている。ペーストが、乾燥前に、1種または複数の親水性化合物を含んでいることは、ペーストの濡れ性に有益な効果をもたらし、したがって、乾燥組成物からの再構築効率および最効率速度を向上させる。
1つの実施形態において、親水性化合物は、親水性重合体である。親水性重合体は、天然物でも合成物でもよいし、直鎖でも分岐鎖でもよいし、任意の適切な長さを有することができる。
1つの実施形態において、親水性重合体は、ポリエチレンイミン(PEI)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、ポリ(スチレンスルホナート)(PSS)、ポリ(アクリル酸)(PAA)、ポリ(アリルアミン塩酸塩)、およびポリ(ビニル酸)からなる群より選択される。1つの実施形態において、親水性化合物はポリエチレングリコール(PEG)である。
1つの実施形態において、親水性化合物は、塩化セチルピリジニウム、ドクサートナトリウム、グリシン、ヒプロメロース、フタル酸ヒプロメロース、レシチン(Lechitin)、リン脂質、ポロキサマー、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシエチレン、ポリビニルアルコール、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタンエステル(ソルビタン脂肪酸エステル)、およびトリカプリリンからなる群より選択される。
1つの実施形態において、親水性化合物は、重合体ではない。
1つの実施形態において、親水性化合物は、巨大分子ではない。
1つの実施形態において、親水性化合物は、1000Da未満、例えば500Da未満などの分子量を有する。
1つの実施形態において、親水性化合物は、オリゴマー、例えば単量体サブユニットが10未満など、例えば単量体サブユニットが5未満のオリゴマーである。
1つの実施形態において、親水性化合物は、二量体、三量体、または四量体である。
1つの実施形態において、親水性化合物は、単量体である。
1つの実施形態において、親水性化合物は、20個未満のC原子、例えば18個以下のC原子、または12個以下のC原子、例えば6個などのC原子を含む。
好適な実施形態において、親水性化合物はポリオールである。すなわち、本発明の1つの実施形態に従って、1種または複数のポリオールを、ペーストを乾燥させる前に、ペーストに含ませる場合がある。ポリオールは、乾燥ペースト組成物の再構築速度を大きく向上させるとともに、再構築されたペーストが確実に最適な堅牢度を持つのに役割を果たす。
本明細書中で定義されるとおりのポリオールとは、複数のヒドロキシル官能基を有する化合物である。ポリオールとして、糖類(単糖類、二糖類、および多糖類)および糖アルコールならびにそれらの誘導体が挙げられる。好ましくは、ポリオールは、多糖ではない。
単糖類として、グルコース、フルクトース、ガラクトース、キシロース、およびリボースが挙げられるが、これらに限定されない。
二糖類として、スクロース(ショ糖)、ラクツロース、ラクトース、マルトース、トレハロース、およびセロビオースが挙げられるが、これらに限定されない。
多糖類として、デンプン、グリコーゲン、セルロース、およびキチンが挙げられるが、これらに限定されない。
糖アルコールは、ポリアルコールとしても知られているが、炭水化物が水素化されたものであり、炭水化物のカルボニル基(アルデヒドまたはケトン、還元糖)が還元されて第一級または第二級ヒドロキシル基になっている(すなわちアルコールである)。糖アルコールが一般式H(HCHO)n+1Hを有するのに対し、糖類は、H(HCHO)HCOを有する。本開示の方法に用いることができるいくつかの一般的な糖アルコールとして、以下が挙げられるが、これらに限定されない:グリコール(2炭素)、グリセロール(3炭素)、エリスリトール(4炭素)、トレイトール(4炭素)、アラビトール(5炭素)、キシリトール(5炭素)、リビトール(5炭素)、マンニトール(6炭素)、ソルビトール(6炭素)、ズルシトール(6炭素)、フシトール(6炭素)、イジトール(6炭素)、イノシトール(6炭素;環状糖アルコール)、ボレミトール(7炭素)、イソマルト(12炭素)、マルチトール(12炭素)、ラクチトール(12炭素)、ポリグリシトール。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、単一種の親水性化合物、例えば単一種のポリオールを含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、1種より多い親水性化合物、例えば2種、3種、4種、5種、6種、またはそれより多種の異なる親水性化合物を含む。
好適な実施形態において、親水性化合物は、ポリオールである。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、2種のポリオール、例えば、マンニトールとグリセロール、またはトレハロースとグリコールを含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、1種または複数の糖アルコール、例えば、グリコール、グリセロール、エリスリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、マンニトール、ソルビトール、ズルシトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ボレミトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、およびポリグリシトールからなる群より選択される1種または複数の糖アルコールを含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、1種または複数の糖アルコールおよび1種または複数の糖類、例えば1種の糖アルコールおよび1種の糖などを含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、1種の糖アルコールおよび任意選択で1種または複数の追加の親水性化合物、例えば1種または複数のポリオールを含み、追加の親水性化合物は糖アルコールでも糖でもよい。
1つの実施形態において、乾燥組成物は唯一のポリオールとして糖を含むことはない。1つの実施形態において、乾燥組成物は唯一のポリオールとして糖を含むことはない。
本発明の1つの実施形態において、乾燥組成物はマンニトールを含む。
本発明の1つの実施形態において、乾燥組成物はソルビトールを含む。
本発明の1つの実施形態において、乾燥組成物はグリセロールを含む。
本発明の1つの実施形態において、乾燥組成物はトレハロースを含む。
本発明の1つの実施形態において、乾燥組成物はグリコール(プロピレングリコールなど)を含む。
本発明の1つの実施形態において、乾燥組成物はキシリトールを含む。
本発明の1つの実施形態において、乾燥組成物はマルチトールを含む。
本発明の1つの実施形態において、乾燥組成物はソルビトールを含む。
1つの実施形態において、本発明によるペーストは、乾燥前、約1%〜約40%の1種または複数の親水性化合物、例えば、約1%〜約30%の1種または複数の親水性化合物、例えば約1%〜約25%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約1%〜約20%の1種または複数の親水性化合物、例えば約1%〜約15%の1種または複数の親水性化合物など、例えば約1%〜約14%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約1%〜約13%の1種または複数の親水性化合物、例えば約1%〜約12%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約1%〜約11%の1種または複数の親水性化合物、例えば約1%〜約10%の1種または複数の親水性化合物などを含む。
1つの実施形態において、本発明によるペーストは、乾燥前、約2%〜約40%の1種または複数の親水性化合物、例えば、約2%〜約30%の1種または複数の親水性化合物、例えば約2%〜約25%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約2%〜約20%の1種または複数の親水性化合物、例えば約2%〜約18%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約2%〜約17%の1種または複数の親水性化合物、例えば約2%〜約16%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約2%〜約15%の1種または複数の親水性化合物、例えば約2%〜約14%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約2%〜約13%の1種または複数の親水性化合物、例えば約2%〜約12%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約2%〜約11%の1種または複数の親水性化合物、例えば約2%〜約10%の1種または複数の親水性化合物などを含む。
1つの実施形態において、本発明によるペーストは、乾燥前、約3%〜約40%の1種または複数の親水性化合物、例えば、約3%〜約30%の1種または複数の親水性化合物、例えば約3%〜約25%などの1種または複数の親水性化合物、例えば、約3%〜約20%の1種または複数の親水性化合物、例えば約3%〜約18%などの1種または複数の親水性化合物、例えば、約3%〜約17%の1種または複数の親水性化合物、例えば約3%〜約16%などの1種または複数の親水性化合物、例えば、約3%〜約15%の1種または複数の親水性化合物、例えば約3%〜約14%などの1種または複数の親水性化合物、例えば、約3%〜約13%の1種または複数の親水性化合物、例えば約3%〜約12%などの1種または複数の親水性化合物、例えば、約3%〜約11%の1種または複数の親水性化合物、例えば約3%〜約10%などの1種または複数の親水性化合物を含む。
1つの実施形態において、本発明によるペーストは、乾燥前、約4%〜約40%の1種または複数の親水性化合物、例えば、約4%〜約30%の1種または複数の親水性化合物、例えば約4%〜約25%などの1種または複数の親水性化合物、例えば、約4%〜約20%の1種または複数の親水性化合物、例えば約4%〜約18%などの1種または複数の親水性化合物、例えば、約4%〜約17%の1種または複数の親水性化合物、例えば約4%〜約16%などの1種または複数の親水性化合物、例えば、約4%〜約15%の1種または複数の親水性化合物、例えば約4%〜約14%などの1種または複数の親水性化合物、例えば、約4%〜約13%の1種または複数の親水性化合物、例えば約4%〜約12%などの1種または複数の親水性化合物、例えば、約4%〜約11%の1種または複数の親水性化合物、例えば約4%〜約10%などの1種または複数の親水性化合物を含む。
1つの実施形態において、本発明によるペーストは、乾燥前、約5%超の1種または複数の親水性化合物を含み、したがって、1つの実施形態において、本発明によるペーストは、乾燥前、約5%〜約40%の1種または複数の親水性化合物、例えば、約5%〜約30%の1種または複数の親水性化合物、例えば約5%〜約25%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約5%〜約20%の1種または複数の親水性化合物、例えば約5%〜約18%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約5%〜約17%の1種または複数の親水性化合物、例えば約5%〜約16%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約5%〜約15%の1種または複数の親水性化合物、例えば約5%〜約14%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約5%〜約13%の1種または複数の親水性化合物、例えば約5%〜約12%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約5%〜約11%の1種または複数の親水性化合物、例えば約5%〜約10%の1種または複数の親水性化合物などを含む。
1つの実施形態において、本発明によるペーストは、乾燥前、約6%〜約40%の1種または複数の親水性化合物、例えば、約6%〜約30%の1種または複数の親水性化合物、例えば約6%〜約25%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約6%〜約20%の1種または複数の親水性化合物、例えば約6%〜約18%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約6%〜約17%の1種または複数の親水性化合物、例えば約6%〜約16%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約6%〜約15%の1種または複数の親水性化合物、例えば約6%〜約14%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約6%〜約13%の1種または複数の親水性化合物、例えば約6%〜約12%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約6%〜約11%の1種または複数の親水性化合物、例えば約6%〜約10%の1種または複数の親水性化合物などを含む。
1つの実施形態において、本発明によるペーストは、乾燥前、約1%超の1種または複数の親水性化合物、例えば約2%超の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約3%超の1種または複数の親水性化合物、例えば約4%超の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約5%超の1種または複数の親水性化合物、例えば約6%超の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約7%超の1種または複数の親水性化合物、例えば約8%超の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約9%超の1種または複数の親水性化合物、例えば約10%超の1種または複数の親水性化合物などを含む。
乾燥後、乾燥組成物は、約10%〜約60%の1種または複数の親水性化合物、例えば約10%〜約50%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約10%〜約50%、例えば約10%〜約45%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約10%〜約40%、例えば約10%〜約35%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約10%〜約30%の1種または複数の親水性化合物を含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、約15%〜約60%の1種または複数の親水性化合物、例えば約15%〜約50%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約15%〜約50%、例えば約15%〜約45%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約15%〜約40%、例えば約15%〜約35%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約15%〜約30%の1種または複数の親水性化合物を含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、約20%〜約60%の1種または複数の親水性化合物、例えば約20%〜約50%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約20%〜約50%、例えば約20%〜約45%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約20%〜約40%、例えば約20%〜約30%の1種または複数の親水性化合物などを含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、約25%〜約60%の1種または複数の親水性化合物、例えば約25%〜約50%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約25%〜約45%の1種または複数の親水性化合物、例えば約25%〜約40%の1種または複数の親水性化合物など、例えば、約25%〜約35%の1種または複数の親水性化合物、例えば約25%〜約30%の1種または複数の親水性化合物などを含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、生体適合性重合体よりも少ない親水性化合物を含む、すなわち、親水性化合物:生体適合性重合体比は、1:1未満、例えば約0.9:1以下など、例えば、約0.8:1以下、例えば約0.7:1以下など、例えば、約0.6:1以下、例えば約0.5:1以下など、例えば約0.4:1以下など、例えば、約0.3:1以下、例えば約0.2:1以下など、例えば、約0.1:1以下である。親水性化合物:生体適合性重合体比は、乾燥前のペーストにおいても同一である。
1つの実施形態において、親水性化合物:生体適合性重合体比は、約0.1:1〜1:1、例えば約0.2:1〜1:1など、例えば、約0.3:1〜1:1、例えば約0.4:1〜1:1などである。1つの実施形態において、親水性化合物:生体適合性重合体比は、約0.1:1〜0.8:1、例えば約0.1:1〜0.7:1など、例えば、約0.1:1〜0.6:1、例えば約0.1:1〜0.5:1など、例えば、0.1:1〜0.45:1である。さらにより好ましくは、親水性化合物:生体適合性重合体比は、約0.15:1〜0.8:1、例えば約0.15:1〜0.7:1など、例えば、約0.15:1〜0.6:1、例えば約0.15:1〜0.5:1など、例えば、約0.15:1〜0.5:1、例えば0.15:1〜0.45:1などである。好適な実施形態において、親水性化合物:生体適合性重合体比は、約0.2:1〜0.8:1、例えば約0.2:1〜0.7:1など、例えば、約0.2:1〜0.6:1、例えば約0.2:1〜0.5:1など、例えば、0.2:1〜0.45:1である。
1つの実施形態において、親水性化合物:生体適合性重合体比は、約0.3:1〜0.8:1、例えば約0.3:1〜0.7:1など、例えば、約0.3:1〜0.6:1、例えば約0.3:1〜0.5:1など、例えば、約0.35:1〜0.5:1、例えば約0.35:1〜0.45:1などである。
1つの実施形態において、親水性化合物は、ポリエチレングリコール(PEG)ではない。
追加化合物
乾燥組成物は、以下のうち一種または複数をさらに含む場合がある:DMSO(ジメチルスルホキシド)、2−メチル−2,4−ペンタンジオール(MPD)および/または以下の表に記載する化合物の一種または複数。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、1種または複数の抗微生物剤、例えば1種または複数の抗菌剤などを含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、塩化ベンザルコニウムを含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、抗微生物剤を含まない。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、押出性向上剤、すなわちペーストをシリンジから押し出しやすくすることができる化合物を、さらに含む。
ある特定の押出性向上剤(アルブミンなど)を適切な量で加えると、その向上剤がゼラチンペースト組成物を、例えばシリンジから、押し出すのに必要な力の量を低下させるので、ゼラチン濃度をより高くして使用できるようになることが、すでに示されている。ゼラチン濃度をより高くして使用するということは、ひいては、そのような製品の止血性能を改善できるということである。押出性向上剤を適切な量で加えることが必要である。適切な量とは、好ましくは、押出効果を得る、すなわち、たとえ比較的高含量の生体適合性重合体(例えば架橋ゼラチン)の場合であっても流動性ペーストにすることができ、その結果、外科医が、例えばアプリケーター型先端を有するシリンジを用いて、止血ペースト組成物を、正確に塗布することができるほど十分な多さでありながら;一方で、その量は、止血組成物の良くない機能的性質が出てこないぐらい低い。
押出性向上剤は、好ましくは、アルブミン、特にヒト血清アルブミンである。
乾燥前のペーストにおいて、押出性向上剤(アルブミンなど)は、好ましくは、約0.1%〜約10%、例えば約0.2%〜約8%など、例えば、約0.3%〜約7%、好ましくは約0.5%〜約5%、より好ましくは約1%〜約4%の量で存在する。
乾燥組成物において、押出性向上剤(アルブミンなど)は、好ましくは、約0.3%〜約30%、例えば約0.5%〜約25%など、例えば、約1%〜約20%、好ましくは約2%〜約15%の量で存在する。
1つの実施形態において、押出性向上剤は、乾燥組成物には存在せず、そのかわり、再構築中にペースト組成物に導入される。例えば、押出性向上剤は、ペーストの再構築に使われる水性媒体に存在し、それにより押出性向上剤を含む湿潤ペースト組成物を得ることができる。再構築されたペースト中の押出性向上剤濃度は、乾燥前のペーストに押出性向上剤を加える場合と同じになる。
1つの実施形態において、本発明による再構築された湿潤ペースト組成物は、40N以下、好ましくは35N未満、特に好ましくは30N未満、さらには20N未満の、平均押出力(例えば、国際公開第2013/060770号パンフレット(特許文献6)の実施例1に記載の試験法を用いて)を有する。
本発明による押出性向上剤の別のクラスのものは、リン脂質、例えばホスファチジルコリンおよびホスファチジルセリンなど、または複雑混合物、例えばレシチンまたは大豆油などである。
生理活性作用剤
1つの実施形態において、乾燥組成物は、1種または複数の生理活性作用剤を含む、すなわち1種または複数の生理活性作用剤が、乾燥前のペーストに含まれている。生理活性作用剤が、プロセス全体を通じてその生理活性を保持すること、および生理活性作用剤が最終的な再構築されたペーストにおいてその生理活性を保持することは、必須である。多くの生理活性作用剤が溶液中で不安定であり、特に酵素および他のタンパク質は、水が存在すると、分解してしまうか、その二次構造を失ってしまう場合がある。
1つの実施形態において、生理活性作用剤は、トロンビンである。
1つの実施形態において、トロンビンは、ヒトトロンビンである。
1つの実施形態において、トロンビンは、組換えトロンビンである。
通例では、例えば市販されている止血キット、例えばFloseal(登録商標)およびSurgiflo(登録商標)などを用いて、止血ペーストが必要な時に手術場所で直接、トロンビン溶液を、乾燥したまたは予め湿らせたゼラチン粉末と混合して、止血ペーストを作る。溶液のトロンビンは非常に不安定でありすぐに自己分解してしまうので、このトロンビン溶液は、ペーストを作る直前に作らなければならない。手術場所でトロンビン溶液を作ることは、時間がかかるとともに、トロンビンの正確な希釈および量に関して間違いを起こす危険性が関わってくる。
本開示は、乾燥前のペーストにトロンビンを添加することを可能にし、それにより、手術場所での時間がかかり間違いを起こしやすいトロンビン希釈工程および添加を必要とせずに、適切な水性媒体で再構築を行った際に、所望量のトロンビンを含むようになっている、トロンビンを含む乾燥止血組成物をもたらす。このように、本開示の乾燥組成物にトロンビンを含ませることができるということは、従来の止血ペースト作製法に勝る明らかな利点となる。
本開示に従って、トロンビンをペーストに含ませて凍結乾燥により乾燥させることができ、再構築されたペーストではトロンビン活性の低下が本質的に測定されない。
トロンビンは、乾燥前の本開示のペーストに、再構築された乾燥組成物が確実に効果的な止血を行うのに十分な量で加えることができる。1つの実施形態において、トロンビンは、約100IU/mlペースト〜約500IU/mlペースト、例えば約150IU/mlペースト〜約450IU/mlペーストなど、例えば、約200IU/mlペースト〜約400IU/mlペースト、例えば約250IU/mlペースト〜約350IU/mlペーストなどの範囲の濃度で加えることができる。
1つの実施形態において、トロンビンは、乾燥前のペーストに、約50IU/gペースト〜約5000IU/gペースト、好ましくは約100IU/gペースト〜約1000IU/gペースト、例えば約200IU/gペースト〜約800IU/gペーストなどの範囲の濃度で加えることができる。そのような実施形態において、乾燥組成物は、トロンビンを含むだろう。別の実施形態において、乾燥組成物はトロンビンを含まず、トロンビンは、乾燥組成物から再構築を行う際、乾燥ペースト組成物にトロンビン含有液体を用いて再構築を行うことにより、加えることができる。
他の実施形態において、乾燥組成物は、トロンビンを含まず、トロンビンは、トロンビンを含む液体で乾燥ペースト組成物から再構築を行うことにより、乾燥組成物からの再構築の際に加えることができる.
1種または複数の生理活性作用剤としては、例えばトロンビン、またはトロンビンとフィブリノーゲンの組み合わせ、またはトロンビンおよびフィブリノーゲンと第XIII因子の組み合わせ、またはトロンビンおよびフィブリノーゲンおよび第XIII因子とトラネキサム酸の組み合わせが可能である。
トロンビンとは「トリプシン様」セリンプロテアーゼタンパク質であり、このタンパク質は、ヒトでは、F2遺伝子によりコードされる。凝固カスケードにおいて、プロトロンビン(凝固第II因子)がタンパク質分解により切断されることで、トロンビンが形成され、最終的に失血を食い止める。トロンビンは、次いで、セリンプロテアーゼとして働くが、セリンプロテアーゼは、多くの他の凝固関連反応を触媒するほかにも、溶解性フィブリノーゲンを不溶性のフィブリン鎖に変換する。血液凝固経路において、トロンビンは、因子XIをXIaに、VIIIをVIIIaに、VをVaに、およびフィブリノーゲンをフィブリンに変換するように働く。
本発明に従って好適な生理活性作用剤は、トロンビンである。1つの実施形態において、このトロンビンは、プロトロンビンとして添加される。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、骨および/または腱および/または組織の治癒を刺激する1種または複数の生理活性作用剤、例えば、マトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)、インシュリン様成長因子1(IGF−I)、血小板由来成長因子(PDGF)、血管内皮増殖因子(VEGF)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、およびトランスフォーミング成長因子β(TGF−β)からなる群より選択される1種または複数の成長因子を含む。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、1種または複数の骨形成タンパク質(BMP)を含む。骨形成タンパク質(BMP)は、TGF−βスーパーファミリーのなかのサブグループである。骨形成タンパク質(BMP)は、サイトカインとしておよびメタボロゲンとしても知られる成長因子のグループである。BMPは、最初に、それらが持つ骨および軟骨形成の誘導能力によって発見されたが、今では、形態形成の中心的な信号のグループを構成し、体中の組織構築を指揮すると見なされている。
1つの実施形態において、本開示の乾燥組成物は、1種または複数のマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)を含む。MMPは、亜鉛依存性エンドペプチダーゼである。MMPは、創傷後の治癒過程の間、細胞外基質(ECM)の分解および再造形で非常に重要な役割を担っている。MMP−1、MMP−2、MMP−8、MMP−13、およびMMP−14を含むある種のMMPは、コラーゲン分解酵素活性を有する、すなわち他の多くの酵素と異なり、それらはI型コラーゲン原繊維を分解することができる。
これらの成長因子は全て、治癒過程の間、異なる役割を果たす。IGF−1は、炎症の第一段階の間コラーゲンおよびプロテオグリカン産生を増加させ、PDGFも、創傷後の初期段階の間存在して、DNA合成および細胞増殖に合わせて他の成長因子の合成を促進する。TGF−βの3種のアイソフォーム(TGF−β1、TGF−β2、TGF−β3)は、創傷治癒および瘢痕形成に役割を果たすことが知られている。VEGFは、血管新生を促進すること、ならびに内皮細胞の増殖および移動を誘導することが周知である。
1つの実施形態において、本開示の乾燥組成物は、細胞外基質(ECM)のフレークまたは粒子を含む。ECMは、動物組織の細胞外部分であり、通常、様々な重要な機能を行うだけでなく、動物細胞を構造的に支持している。ECMは、組織の機能的再生を促進するので、治癒において非常に有益な効果を有することがわかっている。
本発明のペーストと組み合わせて用いることができる生物学的作用剤の種類は、莫大である。一般に、本発明の組成物を介して投与できる生物学的作用剤として、制限なく以下を挙げることができる:抗感染薬(抗生物質および抗ウイルス剤など);鎮痛薬および鎮痛合剤;駆虫剤;抗関節炎薬;抗痙攣薬;抗鬱薬;抗ヒスタミン薬;抗炎症剤;抗偏頭痛製剤;抗悪性腫瘍薬;抗パーキンソン症候群薬;抗精神病薬;解熱薬、鎮痙薬;抗コリン薬;交感神経模倣薬;キサンチン誘導体;カルシウムチャンネル遮断薬およびβ遮断薬(ピンドロールなど)を始めとする心血管系製剤および抗不整脈薬;降圧薬;利尿薬;血管拡張薬(一般的な冠血管用、末梢用、および脳血管用を含む);中枢神経系刺激薬;ホルモン(エストラジオールなど)および他のステロイド(コルチコステロイドを含む);免疫抑制剤;筋肉弛緩薬;副交感神経遮断薬;覚醒剤;天然起原のまたは遺伝子改変タンパク質、多糖類、糖タンパク質、またはリポタンパク質;オリゴヌクレオチド、抗体、抗原、コリン作動薬、化学療法薬、放射性作用剤、骨誘導剤、細胞分裂阻害薬、ヘパリン中和剤、凝血原および止血剤、例えば、プロトロンビン、トロンビン、フィブリノーゲン、フィブリン、フィブロネクチン、ヘパリナーゼ、第X/Xa因子、第VII/VIIa因子、第VIII/VIIIa因子、第IX/IXa因子、第XI/XIa因子、第XII/XIIa因子、第XIII/XIIIa因子、組織因子、バトロキソビン、アンクロッド、エカリン、フォン・ビルブランド因子、コラーゲン、エラスチン、アルブミン、ゼラチン、血小板表面糖タンパク質、バソプレッシン、バソプレッシン類似体、エピネフリン、セレクチン、凝血原毒液、プラスミノーゲン活性化因子阻害薬、血小板活性化剤、および止血活性を持つ合成ペプチド。
ペーストの作成
本発明の方法に従って、粉末状の生体適合性重合体およびアルカリ性化合物を、適切な量の水性媒体と混合してペーストとし、これを続いて乾燥させる。あるいは、粉末状の生体適合性重合体を、適切な量の水性媒体の存在下、酸性化合物と混合してペーストとし、ペーストを続いて乾燥させる。混合は、実質的に均質なペースト組成物を得るのに有効な条件下で行われ、当業者に既知の任意の適切なやり方で、例えば、内容物を手作業で混合すること、または電動混合装置(ハンドミキサー、キッチンミキサー、または業務用ミキサーなど)を用いることなどにより、行うことができる。
生体適合性重合体の粉末粒子は、通常、水性媒体に実質的に不溶性であり、これによりペーストの形成が可能となる。架橋していることが、一般に、生体適合性重合体(ゼラチンなど)を、水不溶性にしている。
混合容器でペーストを混合することにより、ペースト全体に実質的に均質に分散した不連続気相を導入する、すなわち、混合されたペーストは、ガス(空気など)のポケットまたは孤立した気体を有することになる。
1つの実施形態において、ペーストは、水性媒体、気体、およびある量の粉末粒子を、混合容器中、ペースト全体に実質的に均質に分散した不連続気相を有するペーストの形成をもたらす条件下で、混合することにより、作成される。気体は、例えば、空気、窒素、二酸化炭素、キセノン、アルゴン、またはそれらの混合物が可能である。
特定の実施形態において、ペーストは、以下の工程により調製される:
・入れられた液体を混合する手段を備えた混合容器に、ある体積の液体を入れる工程、
・ある体積のこの液体にある体積のガスを入れる工程、入れる間、この液体とこのガスを一緒に混合してこの液体を含む連続液相中にこのガスを含む不連続気相が分散して含まれている発泡体を形成するのに有効な条件下、この混合手段を作動させる、
・この発泡体に、ある量の生体適合性重合体粉末粒子を入れる工程、この生体適合性重合体は止血に用いるのに適しており、かつこの液体に実質的に不溶性である;および
・この不連続気相およびこの粒子がこの液相全体に実質的に均質に分散して含まれている実質的に均質なペースト組成物を形成するのに有効な条件下、この発泡体とこの粉末粒子を一緒に混合し、それによりペースト組成物を形成する工程。
1つの実施形態において、実質的に均質なペースト組成物は、連続液相を含む、すなわち、ペーストを閉鎖空間に収容した状態でペーストに力を加えると、その液相が放出され得る。
1つの実施形態において、粉末粒子は、毛細管力により水を保持するのに十分な大きさの孔およびチャンネルを含む。そのような粒子を用いてペーストが作成される場合、ペーストを密閉空間に入れた状態でペーストに力を加えると、水をペーストから放出させることができる。
次いで、得られたペーストを、ペーストの減圧膨張、凍結、および乾燥に適した容器に移す。好ましくは、ペーストを移し入れる溶液は、再構築にも、および再構築されたペースト組成物を、例えば止血を必要とする部位に塗布するのにも適している。
ペーストの混合は、一般に、室温(20〜25℃)で行うことができる。しかしながら、トロンビンまたは他の敏感な作用剤(他の酵素など)がペーストに含まれている場合は、周知のとおりトロンビンは濡れると自己分解しやすいため、トロンビンのタンパク質分解活性を回避または低下させるために、冷却温度で、および/または短時間のうちに、ペーストの混合を行うことが推奨される。したがって、トロンビンまたは他の敏感な生理活性作用剤をペーストに含めようとする場合、ペーストの混合は、通常、室温より低い温度、例えば約2℃〜約25℃など、例えば約2℃〜約15℃、例えば約2C〜約10Cなど、好ましくは約4℃で行われる。
ペースト中でトロンビンの生物活性を保持する他のまたは追加のやり方は、トロンビンが湿潤状態にある時間、すなわち混合時間を、最小限に抑えることである。したがってトロンビンまたは他のタンパク質分解活性酵素をペーストに含めようとする場合、ペーストの混合は、通常、約5分間〜約10時間、例えば約5分間〜約5時間など、例えば約5分間〜約2時間、好ましくは約5分間〜約1時間、例えば約5分間〜約30分間などのうちに行われる。
トロンビン活性の損失を回避するために低温でペーストの混合を行うことは、必須ではない。なぜなら、ペーストの混合を周辺温度で行っても、トロンビン活性の検出可能な低下は見られなかったからである(実施例2)。
湿潤ペーストの密度は、通常、約0.5g/ml〜約1g/ml、例えば約0.6g/ml〜約0.9g/mlなど、例えば、約0.7g/ml〜約0.8g/mlの範囲である。
容器
本開示のペーストの調製および乾燥中の収容には、当業者に既知の任意の適切な容器(バイアル、ジャー、チューブ、トレイ、カートリッジ、またはシリンジなど)を使用することができる。
1つの実施形態において、ペーストは、1つの容器で、例えば巨大混合ボウルで一括調製され、乾燥のため別の容器に移される/等分割され、この場合の他の容器は、シリンジ、バイアル、ジャー、チューブ、トレイ、およびカートリッジなどのアプリケーターから選択される。好ましくは、他の容器は、流動性止血組成物を、それを必要としている患者に吐出するのに適した医薬送達デバイスである。
1つの実施形態において、乾燥の間ペースト組成物を収容する容器は、シリンジなどのアプリケーターである。
本発明による「ジャー」とは、口の広く開いたほぼ円柱状の固い容器である。ジャーは、その口に、開閉可能な密閉ユニット/蓋を備えていてもよい。
容器は、任意の適切な材料、例えばプラスチック、ガラス、セラミック、または金属(ステンレス鋼など)製のものが可能である。
適切なプラスチック材料の例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、ペーストは、流動性止血組成物を吐出するのに適したアプリケーターに充填され、その中で乾燥させられる。
1つの実施形態において、本開示は、以下を備える容器に関する:
a.本開示に従う乾燥組成物の入った生成物槽、および
b.弁。
1つの実施形態において、本開示の容器は、本明細書中定義されるとおりの乾燥組成物および弁を備える部分シリンジ組立体である。
好ましくは、乾燥組成物は、容器中に存在する乾燥組成物に水性媒体を添加した際、自然に再構築を行って流動性ペーストを形成する。
1つの実施形態において、生成物槽内部の圧は、生成物槽外部の圧よりも低い。
1つの実施形態において、容器は、乾燥中、生成物槽と容器外部との気体連通を可能にするバイパスを備える。
ペーストの減圧膨張が関与する本発明の実施形態において、容器がバイパスを備えていない場合、減圧膨張および乾燥中の気体の連通は、弁を通じて行うことも可能である。
本開示の乾燥組成物は、用いた容器の形に応じて、様々な形、状態、および大きさで調製され得る。乾燥組成物は、例えば、プラグ状、ディスク状、ロッド状、チューブ状、円錐シリンダー状、球状、半球状、錠剤状、ペレット状、顆粒状、またはシート状になり得る。
1つの実施形態において、容器は、医薬送達デバイスである。
医薬送達デバイス
1つの実施形態において、ペーストは、流動性止血組成物を吐出するのに適した医薬送達デバイス(シリンジなど)に充填されて、その中で乾燥される。デバイスに移すのは、ペーストを減圧膨張させる前に行う。乾燥前にペーストの減圧膨張が関与する本発明の実施形態において、デバイスに移すのは、減圧膨張前に行われる。
1つの実施形態において、医薬送達デバイスは、弁を備える使い捨てシリンジである。1つの実施形態において、シリンジは、凍結乾燥バイパスチャンネルを備え、このバイパスチャンネルが、シリンジの生成物槽と容器外側、すなわち外部環境との気体の連通手段となる。バイパスは、生成物槽と外部との気体の連通を可能にする開放状態、および閉鎖状態をとることができる。バイパスは、生成物槽と外部との気体の連通を可能にするならばどこに位置していてもよく、例えば、図5に示すとおり、シリンジ本体またはプランジャーに位置していてもよい。シリンジが、シリンジ本体にバイパスを備える場合(図5、概念2)、このシリンジは、標準的なプランジャーと嵌合することができる。
本開示の1つの実施形態は、ペースト凍結乾燥物(本開示の乾燥組成物など)を減圧状態で保持するシリンジに関し、本シリンジは、ペーストを収容するための、開口近位端および第一の流体開口を持つ遠位端を有する減圧槽を備える注射外筒、第二の流体開口を持ち、液体容器との接続に適合した連結部、ならびに連結部と減圧槽の遠位端を接続する圧力槽、圧力槽に配置された、第一の位置では第一および/または第二の流体開口を密閉し、第二の位置では第一および第二の流体開口間に流体経路を形成するように構成された圧力弁、開口近位端を通って減圧槽中で軸方向に移動するように作られているプランジャー、ならびに任意選択で1つまたは複数の減圧バイパスチャンネルを備える。シリンジは、好ましくは使い捨てシリンジである。
ペーストを凍結乾燥させる場合、減圧槽に作ることができる真空は、乾燥前にペーストを膨張させるために重要である。さらに、シリンジの減圧槽においてペースト乾燥物を真空に、すなわち周囲の常圧より低い圧レベルで保持することにより、ペーストの調製時の液体添加および使用が容易になる。なぜなら、液体は、減圧槽の減圧により、減圧槽に吸引されるからである。
プランジャーを操作するときにフリンジを扱いやすくする目的で、注射外筒は、減圧槽の近位端において、フランジを備えることができる。そのうえさらに、減圧槽および/または圧力槽の内部は、有利なように、円柱状にすることができる。
連結部は、標準的な型の連結部、例えばルアーロックまたはルアースリップコネクター、好ましくはオス側ルアーロックまたはルアースリップコネクターが可能である。連結部には、一致するコネクターとの接続を確実にするためにねじ部を持たせてもよい。このねじ部は、図18a、図18b、図20a、および図20bに示すとおり、連結部の内側に持たせることができる。
本開示のシリンジの1つの実施形態において、圧力弁は、溝を有する。この溝は、圧力弁が第二の位置にあるときに、流体の通路となることができる。1つの例を、図18aおよび図18bに示す。図18aおよび図18bにも示すとおり、圧力弁5は、溝12により軸方向で分割された2つの円柱状区分を有することができ、溝12により形成された空隙が、圧力弁5が第二の位置にあるときに、流体の通路となる。この配置では、圧力弁は、図18からわかるとおり、圧力弁の長軸に沿って対称に回転することができる、すなわち、圧力弁は、圧力弁の機能に干渉することなく、圧力槽の内側で回転することができる、すなわち、圧力弁が第一の位置にあるとき、減圧槽は圧力弁の回転位置とは無関係に密閉されており、圧力弁が第二の位置にあるとき、圧力弁の回転位置とは無関係に、減圧槽と連結部の間に流体の接続が形成される。
圧力弁には、圧力弁が第一の位置にあるときに第一および第二流体開口を密閉できるように、ゴム性材料とするおよび/またはゴム性表面を持たせることができる。
圧力槽は、好ましくは、減圧槽と第二の流体開口の間に位置する。そのうえさらに、圧力弁は、好ましくは、圧力槽に位置し、圧力槽において第一の位置にあるときに第一および第二流体開口を密閉するように、および圧力槽において第二の位置にあるときに第一流体開口と第二流体開口の間に流体通路となる/を作成するように構成されている。例えば、圧力弁は、好ましくは、第一および第二の位置の両方で、圧力槽に、例えば圧力槽の内側に位置する。すなわち、好ましくは、圧力弁は、第一および第二の流体開口の間の流体通路を制御する間、圧力槽の内側にあり続ける。
本開示のシリンジの1つの実施形態において、圧力槽は、減圧槽の遠位端に隣接する近位端、および連結部の近位端に隣接する遠位端を有する。さらに、連結部は、圧力槽の遠位端に隣接する近位端、および液体容器と接続するようになっている遠位端を有することができる。第二の流体開口は、例えば図18および図20に示すとおり連結部を通って延びるチャンネルを形成することができる。これらの図からもわかるとおり、第二の流体開口は、圧力槽の遠位端に隣接する近位端、および流体の入り口および出口用の遠位端を有することができる。したがって、圧力弁は、第一の位置にあるときに、第一の流体開口の遠位端および第二の流体開口の近位端を密閉するように構成することができる。
すなわち、本開示のシリンジを用いると、減圧槽中の乾燥組成物を再構築してペーストを得るための液体は、シリンジの遠位端から、連結部の第二の流体開口を介して、圧力槽を通して、減圧槽まで提供されることが可能である。再構築されたペーストの送達もまた、シリンジの遠位端を通じて行なわれる。この解決法は、減圧槽と遠位流体開口の間に位置する圧力弁を持つ専用の圧力槽を提供することにより可能となり、これにより、圧力槽から圧力弁を取り除くことなく、また第二流体開口に接触することなく、第一流体開口と第二流体開口の間の流体通路の遮断および開放を制御することが可能になる。つまり、外部の液体容器をシリンジの連結部と接続することができるが、その時圧力弁は第一の位置のままである、すなわち、流体通路は遮断(密閉)されている。圧力弁を第二の位置に切り替えることで、流体通路を開放すると、液体は、乾燥組成物の再構築のため、液体容器からシリンジの減圧槽へと移動することができる。したがって、本開示のシリンジは、乾燥ペースト組成物(止血ペーストなど)から再構築を行うときに、安全、簡単、かつ迅速に使用できる。
本開示のシリンジのさらなる実施形態において、圧力弁の第一および第二の位置は、シリンジの長軸に対して放射状に配置される。そのうえさらに、圧力弁は、圧力弁が第一の位置にあるときに、圧力槽から突き出ていてもよい。そしてさらに、圧力弁は、圧力弁が第二の位置にあるときに、圧力槽と同一平面になっても、例えば圧力槽に完全に一体化してもよい。圧力弁は、圧力弁の圧力槽から突き出ている端に弁フランジを備えていてもよい。この弁フランジは、この第一の位置にあるときに、圧力槽から突き出していてもよく、また弁フランジは、第二の位置にあるときに、圧力槽と同一平面になってもよい。そうすると、弁フランジは、圧力弁用の停止フランジとして機能することができる、すなわち、圧力弁が第二の位置にあるときに、弁フランジが圧力槽と隣接するように、圧力弁を構成することができる。
本開示のシリンジのさらに別の実施形態において、圧力弁の第一および第二の位置は、例えば図3〜13に示すとおり、回転式に変えられ、図3〜12は閉鎖位置および図13は開放位置である。これらの図でも例示されるとおり、圧力弁は、圧力弁が第二の位置にあるときに流体通路となる貫通チャンネルを有することができる。そのうえさらに、圧力弁は、圧力弁が第二の位置にあるときに流体通路を形成する貫通放射状チャンネルを持つ円柱状区画を有することができる。
さらなる実施形態において、圧力弁および圧力槽は、圧力弁の第二の位置が固定位置であるように構成される。圧力弁を、この固定位置で、軸移動および/または回転移動について固定させることができる。これにより、いったん圧力弁が第二の位置に動かされると、圧力弁が確実にそこにとどまることを助けることができるので、それにより、必要なときにペーストをシリンジから放出できることを確実にする。圧力弁および圧力槽は、さらに、第一の位置が部分的に固定される位置であるように構成することができ、例えば、圧力弁は、圧力槽から外す/外れることはできないが、第二の位置に動くことだけはできる。これにより、減圧槽内の減圧を確実に保持することを助けることができる。
本開示のシリンジのさらなる実施形態において、圧力弁は、開口部を有し、この開口部は、好ましくは、圧力弁が第二の位置にあるときに流体通路の少なくとも一部分となる、すなわち、好ましくはこの開口部は、圧力槽に挿入されたときに、注射外筒の長軸方向に延びるように、圧力弁を横方向に通過して延びる。
さらなる実施形態において、圧力弁および圧力槽は、圧力弁が、この第一の位置において放射状移動が制限されている(注射外筒の長軸方向に対して外側への放射状移動が制限されているなど)ように構成される。この放射状移動の制限は、圧力弁上および/または圧力槽内側の1つまたは複数の突起により提供することができる。例えば、圧力弁は1つまたは複数の突起を有し、好ましくはそれらは横方向に(流体通路に対して放射状など)突き出してる。放射状移動の制限はまた、圧力槽の内側壁を狭めることによっても提供することができ、この狭窄は、第一の位置にある圧力弁の放射方向の移動を制限するように構成することができる。例えば、この狭窄は、圧力弁の1つまたは複数の突起が、圧力弁の第一の位置において狭窄と隣接するように、これまたはこれらの突起と一致するように構成することができる。狭窄は、図19cおよび19dに例示するとおり、圧力槽の内側壁の1つまたは複数の「肩部」により提供することができる。
さらなる実施形態において、圧力弁は、この第一の位置において、圧力槽から横方向および/または放射状に突き出しており、この実施形態において、圧力弁は、この第二の位置において、圧力槽と同一平面になるまたは完全に沈み込む。圧力弁は、上面が提供されていてもよく、この上面が、この第一の位置において、圧力槽の上面と同一平面になることができる。これらの上面は、図19および図20に示すとおり、互いに丸めるおよび/または一致することができる。
圧力弁および圧力槽は、圧力弁が圧力槽のある片側から(圧力槽のある片側のみを通じてなど、例えば、圧力槽の開口、例えば、圧力槽の底部開口を通じてなど、この場合圧力槽の頂部開口は圧力弁が第一の位置にある場合に延びる方向の先にあることができる)挿入できるように構成することができる。
本開示のシリンジは、好ましくは、ペースト組成物を減圧槽内部で凍結乾燥できるように、構成されている。1つまたは複数の減圧バイパスチャンネルは、減圧槽と周辺雰囲気/大気との間で流体(気体など)の連通を提供するように構成することができる、すなわち、減圧バイパスチャンネルは、本明細書中記載されるとおり、凍結乾燥バイパスチャンネルとして機能することができる。1つの実施形態において、シリンジは、減圧槽内側でプランジャーが少なくとも第一の軸位置にあるときに、プランジャーが密閉式に減圧槽と係合するように、かつ減圧槽内側でプランジャーが少なくとも第二の軸位置にあるときには、上記1つまたは複数の減圧バイパスチャンネルを介して、プランジャーを横断する流体連通が確立されるように、構成される。すなわち、プランジャーが第二の軸位置にあるときには、減圧を確立することおよび組成物を凍結乾燥させることが可能であり、一方、プランジャーが第一の位置にあるときには減圧槽内の減圧を保持することができる。しかしながら、代替として、上記1つまたは複数の減圧バイパスチャンネルは、プランジャーの位置とは無関係に、例えば減圧槽に直接位置する(第二の)圧力弁を介して、減圧槽と周辺大気との間に直接、流体連通を提供することができるように、構成される。あるいは、1つまたは複数の減圧バイパスチャンネルを、プランジャーに形成することができる。
したがって、1つまたは複数の減圧バイパスチャンネルは、減圧槽内側で、プランジャーが予め定められた軸位置にあるときには、減圧槽とプランジャーの間の閉鎖を破るように構成することができる。そのうえさらに、上記1つまたは複数の減圧バイパスチャンネルは、減圧槽に形成することができる。例えば、上記1つまたは複数の減圧バイパスチャンネルは、例えば減圧槽の近位端の、内側表面に形成された、1つまたは複数の長軸方向の溝であることが可能である。
本開示のシリンジの1つの実施形態において、注射外筒は、一体の材料で形成される。注射外筒は、有利なことに、1回のサイクルの射出成形による製造に適しているおよび/または適合していることができる、すなわち注射外筒は、有利なことに、1回のサイクルの射出成形により製造することができる。すなわち、減圧槽、圧力槽、および連結部は、例えば図16〜図18に示すとおり、1つの要素を形成するように、一体化および/または組み合わせることができる。このことは、減圧槽内に確実に真空を確立して保持することができる助けとなるだろう。
しかしながら、代替として、減圧槽、圧力槽、および連結部を別々の要素として形成し、シリンジの製造中に組み立てるように構成することができる。
さらに、圧力槽と連結部を1つの要素として形成し、シリンジの製造中に減圧槽と組み立てるように構成することができる。あるいは、減圧槽と圧力槽を1つの要素として形成し、シリンジの製造中に連結部と組み立てるように構成することができる。
本開示のシリンジの注射外筒1、1’を図16〜図18に例示する。図16aの注射外筒1は、減圧槽、圧力槽3、連結部4、およびフランジ8を備えていて、1つの部品として形成されており、1回のサイクルの射出成形による製造に適している。圧力槽3に挿入される圧力弁5は、弁フランジ6を備えている。図16aにおいて、圧力弁は、第一の位置にあるが、一方図16bでは、圧力弁は第二の位置に動かされている。このことは、図16c(圧力弁の第一の位置)および16d(第二の位置)でより明らかである。圧力弁5が第二の位置にあるとき、弁フランジ6は、圧力槽3と隣接する。
図18aおよび図18bの切断図は、圧力弁5の構成をより明らかに示す。図18aの第一の位置では、圧力弁は、減圧槽2の内部体積2’の出口11と連結部4の出口7の間の流体連通を遮断する。図18bの圧力弁5が第二の位置にあるとき、圧力槽3および連結部4の出口7を介して、周囲と減圧槽2の内部体積2’の間に流体連通が提供される(点線/矢印で示されるとおり)、すなわち、流体が減圧槽2’に流入して、乾燥組成物と混ざり合い、例えば湿潤ペーストを形成することができ、続いてこのペーストを、注射外筒1、1’に配置されたプランジャー(図示せず)を操作することにより、出口7から制御しながら放出することができる。図17aの注射外筒1’は、フランジを持たない。
図18からわかるとおり、圧力弁5は、圧力弁が第二の位置にあるときに流体開口となる外周溝12を持つシリンダーの様に形成される。すなわち、圧力弁5は、中央に位置するロッド13により互いに接続されている2つの中空シリンダーの様に形成される。たとえロッド13が流体通路の中央に位置しているとしても、出口7から減圧槽2に流入する液体、および注射外筒1、1’から出口7を通って放出されるペーストは、ロッド13を容易に通過することができる。圧力弁5は、図18に示すとおり、回転対称である。
連結部4は、内側ねじ山10を備えており、これは図18で一番はっきりとわかる。内側ねじ山10は、(湿潤)ペーストを形成しようとするときに、液体を減圧槽に吸引する前に、外側液体容器(一致するねじ山を持つ連結部を有する)との、確実で、締まった、干渉のない、接続を提供する助けとなるだろう。
減圧バイパスチャンネル9は、図16〜図18で、減圧槽2の近位端において長軸方向に延びる溝として提示される。プランジャー(図示せず)が、注射外筒1、1’においてこれらの減圧チャンネルより下に配置される場合、プランジャーは、減圧槽と密閉式に係合する。しかしながら、プランジャーの遠位部分がバイパス減圧チャンネル9と同一平面になると、この密閉は締まったものではなくなる。なぜなら、減圧槽2’と周辺大気の間で、減圧バイパスチャンネル9を介してプランジャーを横断する流体、とくに空気の接続が、確立されるからである。すなわち、減圧槽2’内でペーストを凍結乾燥する間、注射外筒の近位端で吸引することにより、圧力槽2’内に真空を確立することができ、それにより乾燥ペーストを膨張させることができる。凍結乾燥および膨張プロセスの終了時、プランジャーを減圧バイパスチャンネルより下の位置に動かすことができ、それにより、減圧槽2と密閉式に係合し、その後も凍結乾燥ペーストを減圧に保持することができる。
本開示のシリンジの別の例の注射外筒1’’は、図20に例示されるが、これは、図19により詳細に示されるとおり、別の実施形態の圧力弁5’および圧力槽3’を有し、図19aでは、圧力弁のみを拡大して示す。この圧力弁5’は、薄型で、実質的に四角形をしている。開口部17は、圧力槽3’内で、圧力弁が第二の位置にあるときに、流体通路となる。圧力弁5’の外側形状は、圧力槽3’の内側形状と一致する。図19bは、圧力槽3’内で、圧力弁5’が第一の位置にあるときの圧力弁5’を示し、このとき、流体通路は遮断されていて減圧槽2内の真空を維持することができる。図19bでは、圧力弁5’は、圧力槽3’から上方へ突き出しているのがわかる、すなわち、圧力弁5’は、注射外筒2の長軸に対して圧力槽3’から放射状に突き出している。図19cおよび19dでは、圧力槽3’内の圧力弁5’の配置が見えるように、圧力槽3’は切断されている。図19cでは、圧力弁5’は第一の位置にある、すなわち圧力槽3’から放射状に延びている。圧力弁5’および圧力槽3’は、圧力弁5’上の突起14が圧力槽3’の内側壁の狭窄15と隣接することにより、圧力弁が第一の位置において放射状移動に制限があるように構成されている、すなわち、圧力弁5’は、第一の位置にあるときに、それ以上外側に動くことができない。このことは、圧力弁5’が偶発的に圧力槽3’から外れてしまい、それにより減圧槽2の内の真空密閉が破れてしまうことがないようにするのを確実にする助けとなる。図19dでは、圧力弁5’は第二の位置にある。圧力弁5’は、ここでは完全に圧力槽3’に沈み込んでいる。圧力弁5’の丸め込まれた上面は、圧力弁5’および圧力槽3’の上面が互いに同一平面になるように、圧力槽3’の対応する丸め込まれた上面と一致する。
図20a〜図20bは、圧力槽3’内側の圧力弁5’の切断側面図を示し、図20aでは、圧力弁が第一の位置にあり、図20bでは第二の位置にある。図20aに見られるとおり、流体通路7は、圧力弁5’で遮断されているが、図20bでは、水平の点状矢印で示されるとおり、圧力弁5’の開口部17により、流体接続が確立される。図20bはまた、圧力弁5’がこの第二の位置にあるときに、どうやって圧力槽3’から突き出さないかも示す。このことは、圧力弁5’が第二の位置にあることによりいったん流体通路が確立されると、圧力弁5’は圧力槽3’内に沈み込むため、その位置は簡単には変更されないことを確実にする助けとなる。
図20aの点状矢印は、開口16を示し、ここを通じて圧力弁5’を圧力槽3’に挿入することができる。注射外筒1’’はまた、1回のサイクルの射出成形に適している。製造後、圧力弁5’を開口16から挿入することができる。圧力弁5’も、それ自体、1回のサイクルの射出成形に適している。図19aおよび図20cに示す3つの上部穴18は、圧力弁5’を射出成形に適したものにするために提供される。
止血シート
1つの実施形態において、乾燥組成物は、シート状である、すなわち、実質的に平坦な組成物である。
シート状の乾燥組成物は、本発明のペーストをある表面に薄く均一に塗り広げ、ペーストを乾燥させることにより、実質的に平坦な乾燥シート組成物として得ることにより、得ることができる。シート状の乾燥組成物は、液体と接触すると、自然に再構築を行ってペーストを形成する。すなわち、シート状の乾燥組成物は、従来使用されてきた手術用スポンジが持つ比較的広範囲を覆うことができるという利点と、ペーストが持つ湿潤した際にでこぼこした表面に容易に同化するという利点の両方を有する。
シート状の乾燥組成物は、柔らかく柔軟性がある。
1つの実施形態において、本発明は、止血および/または創傷治癒に使用するためのシート状の乾燥組成物に関する。
1つの実施形態において、シートは、使用前、すなわち創傷に貼付けられる前に、予め濡らされることはない。この場合、シートは、出血している創傷において、血液、創傷滲出液、および/または他の体液と接触することで、in situで再構築を行う。
乾燥シート組成物の高さは、1つの実施形態において、約0.5mm〜約10mm、好ましくは約1mm〜5mm、より好ましくは約1mm〜3mm、例えば約2mmなどである。
乾燥シート組成物の寸法(幅および奥行き)は、シートの用途に依存し、当業者により選択することができる。乾燥シート材料は、例えば、長方形、正方形、または円形であってもよい。例えば、乾燥シート組成物は、例えば、約5cm×10cm、2cm×6cm、6cm×8cm、または8cm×12cmの長方形をしていてもよい。
乾燥シート組成物は、使用前に、任意の所望の形状に切ることができる。
減圧膨張
本開示の1つの実施形態において、ペーストを減圧(低真空)に供することにより、ペーストを膨張させてから、ペーストを乾燥させる。減圧膨張は、封じ込められている空気または他のガスが湿潤ペーストの間質の孔または区画内で膨張することにより、ペーストの全体積の増加をもたらす。乾燥前のペーストの減圧膨張は、ペースト乾燥物からの再構築時間を顕著に削減する。例えば、医薬送達デバイスに入っている、減圧膨張させた乾燥ゼラチンペースト組成物は、乾燥ゼラチンペースト組成物を内部に収容している医薬送達デバイスにある量の水性媒体を加えた際、どのような機械的攪拌も必要とせずに、数秒以内に再構築を行い、患者に直接送達するのに適したすぐ使えるペーストになる。
減圧膨張は、ペースト内部に封じ込められているエアポケットを膨張させ、膨張したエアポケットは、乾燥組成物中に保持される。おそらく、乾燥組成物中に存在するエアポケットが大きいほど、乾燥組成物と液体の間の接触面積が大きくなるので、乾燥組成物が湿潤しやすくなる。このことはまた、形成されたチャンネルによる、乾燥組成物中への液体の自由な分配も促進する。
本発明者らはまた、1つのバッチのペーストから等分割したペーストの体積は、最初に分割した試料の体積の方が、最後のものよりも概して大きいことを発見した。これは、乾燥前にペーストの部分的崩壊が時間とともに起こり、ペースト密度にばらつきをもたらすためであると考えられる。密度のそのようなばらつきは、再構築時間に望ましくないばらつきを招く可能性がある。乾燥前にペーストを減圧膨張することは、ペースト密度における「バッチ内」ばらつきを縮小、さらには排除さえもする可能性があり、したがってペースト乾燥物の一貫して速い再構築を導くことができる。したがって、減圧膨張は、再構築時間に関して、より高度の再現性を提供する。
減圧の圧は、ペーストが崩壊することなく十分な度合いに膨張するように選択される。したがって、圧は、低すぎてはならない。低すぎるとペーストの崩壊をもたらす。ペーストの減圧膨張は、例えば、凍結乾燥機で行うことができる。
ペーストの減圧膨張は、物理の普遍的法則の1つ、理想気体の法則、の結果であり、この法則は、気体の体積が圧の低下の際に増加するように律する。理想気体の状態方程式は以下のとおりである:
PV=nRT
式中、Pは気体の圧であり、Vは気体の体積であり、nは気体を構成する物質の量(モル単位)であり、Tは気体の温度であり、Rは理想(すなわち普遍)気体定数である。
湿潤ペーストを常圧より低い圧に供すると、ペーストの間質の空間(孔)内で空気または他の気体の膨張をもたらし、この膨張が次いでペーストの全体積の増加およびペースト密度の低下を招く。ペースト組成物を乾燥させて乾燥ペースト組成物とした後、拡大した孔径は、透過性および濡れ性の上昇をもたらし、したがって乾燥組成物の再構築速度の上昇をもたらす。したがって、1つの実施形態において、本開示は、湿潤ペーストを減圧に供することによりペースト密度を調節してペースト体積を適合させる方法に関する。
1つの実施形態において、ペースト密度は、減圧膨張の結果として、少なくとも0.95倍、例えば少なくとも0.90倍など、例えば、少なくとも0.85倍、例えば少なくとも0.80倍など、例えば、少なくとも0.75倍、例えば少なくとも0.70倍など、例えば、少なくとも0.65倍、例えば少なくとも0.60倍など、例えば、少なくとも0.55倍、例えば減圧膨張の結果として少なくとも0.50倍などに低下する。好ましくは、ペースト密度は、減圧膨張の結果として、少なくとも0.8倍に低下する。
1つの実施形態において、ペースト密度は、減圧膨張の結果として、約0.75倍に低下する。
ペーストを減圧膨張する前の、湿潤ペーストの密度は、例えば、約0.5g/ml〜約1g/ml、例えば約0.6g/ml〜約0.9g/mlなど、例えば、約0.7g/ml〜約0.8g/mlの範囲が可能である。
例えば、膨張前のゼラチンペーストの密度は、通常、約0.60g/ml〜約0.80g/ml、例えば約0.65g/ml〜約0.75g/mlなど、例えば約0.7g/mlなどの範囲である。
減圧膨張後の湿潤ペーストの密度は、減圧膨張前の湿潤ペーストの密度より低い。例えば、減圧膨張後、湿潤ペーストの密度は、例えば、約0.1g/ml〜約0.8g/ml、より好ましくは約0.2g/ml〜約0.7g/ml、例えば、約0.2g/ml〜約0.6g/ml、例えば約0.2g/ml〜約0.5g/mlなどの範囲が可能である。
例えば、膨張後のゼラチンペーストの密度は、通常、約0.2g/ml〜約0.6g/ml、より好ましくは約0.3g/ml〜約0.6g/ml、例えば約0.4g/ml〜約0.5g/mlなどの範囲である。
ペーストの体積は、ペーストを減圧に供することにより、概算で、少なくとも約1.05倍、例えば少なくとも1.1倍など、例えば、少なくとも1.2倍、例えば少なくとも1.3倍など、例えば、少なくとも1.4倍、例えば少なくとも1.5倍など、例えば、少なくとも1.6倍、例えば少なくとも1.7倍など、例えば、少なくとも1.8倍、例えば少なくとも1.9倍など、例えば、少なくとも2.0倍に増加する。
1つの実施形態において、ペーストの体積は、湿潤ペーストの減圧膨張の結果として、約1.05倍〜約2.0倍、例えば約1.1倍〜約1.8倍など、例えば、約1.2倍〜約1.6倍に増加する。
乾燥後、乾燥ペースト組成物の密度は、水の除去によりさらに低下する。したがって、減圧膨張した湿潤ペーストの乾燥後、乾燥ペースト組成物の密度は、通常、約0.1mg/ml〜約100mg/ml、より好ましくは約1mg/ml〜約50mg/ml、例えば約5mg/ml〜約40mg/mlなどの範囲内である。
例えば、本開示の方法により調製された、ゼラチンを含む減圧膨張乾燥組成物は、通常、約1mg/ml〜約40mg/ml、例えば約5mg/ml〜約35mg/mlなど、例えば、約10mg/ml〜約35mg/mlの密度を有する。
1つの実施形態において、減圧膨張した乾燥組成物の密度は、約1mg/ml〜約40mg/ml、より好ましくは約5mg/ml〜約40mg/ml、例えば約5mg/ml〜約38mg/mlなど、例えば、約5mg/ml〜約36mg/ml、例えば約5mg/ml〜約34mg/mlなど、例えば、約5mg/ml〜約32mg/ml、例えば約5mg/ml〜約30mg/mlなど、例えば、約5mg/ml〜約28mg/ml、例えば約5mg/ml〜約26mg/mlなど、例えば、約5mg/ml〜約24mg/ml、例えば約5mg/ml〜約22mg/mlなど、例えば、約5mg/ml〜約20mg/mlの範囲内である。
1つの実施形態において、ペーストは、常圧より少なくとも10mbar低い、例えば、常圧より少なくとも50mbar低い、例えば常圧より少なくとも100mbar低いなど、例えば、常圧より少なくとも150mbar低い、例えば常圧より少なくとも200mbar低いなど、例えば、常圧より少なくとも250mbar低い、例えば常圧より少なくとも300mbar低いなど、例えば、常圧より少なくとも350mbar低い、例えば常圧より少なくとも400mbar低いなど、例えば、常圧より少なくとも450mbar低い、例えば常圧より少なくとも500mbar低いなど、例えば、常圧より少なくとも550mbar低い、例えば常圧より少なくとも600mbar低いなど、例えば、常圧より少なくとも650mbar低い、例えば常圧より少なくとも700mbar低いなど、例えば、常圧より少なくとも750mbar低い、例えば常圧より少なくとも800mbar低いなど、例えば、常圧より少なくとも850mbar低い、例えば常圧より少なくとも900mbar低いなどの減圧に供される。
減圧の圧は、好ましくは、圧が常圧より少なくとも50mbar低いが、常圧より900mbar超で低いことはなく、例えば常圧より少なくとも100mbar低いが、常圧より800mbar超で低いことはないように、選択される。
減圧の圧は、好ましくは、圧が、常圧より1000mbar超で下がってはいない、例えば常圧より900mbar超で下がってはいないなど、例えば、常圧より800mbar超で下がってはいない、例えば常圧より700mbar超で下がってはいないなど、例えば、常圧より600mbar超で下がってはいない、例えば常圧より500mbar超で下がってはいないなどであるように、選択される。
1つの実施形態において、減圧の圧は、1000mbar未満〜100mbar、例えば950mbar〜100mbarなど、例えば、900mbar〜100mbar、例えば850mbar〜100mbarなど、例えば、800mbar〜100mbar、例えば750mbar〜100mbarなど、例えば、700mbar〜100mbar、例えば650mbar〜100mbarなど、例えば、600mbar〜100mbar、例えば550mbar〜100mbarなど、例えば、500mbar〜100mbar、例えば450mbar〜100mbarなど、例えば、400mbar〜100mbar、例えば350mbar〜100mbarなど、例えば、300mbar〜100mbar、例えば250mbar〜100mbarなど、例えば、200mbar〜100mbarである。
1つの実施形態において、減圧の圧は、1000mbar未満〜200mbar、例えば1000mbar〜250mbarなど、例えば、1000mbar〜300mbar、例えば1000mbar〜350mbarなど、例えば、1000mbar〜400mbar、例えば1000mbar〜450mbarなど、例えば、1000mbar〜500mbar、例えば1000mbar〜550mbarなど、例えば、1000mbar〜600mbar、例えば1000mbar〜650mbarなど、例えば、1000mbar〜700mbar、例えば1000mbar〜750mbarなど、例えば、1000mbar〜800mbar、例えば1000mbar〜850mbarなど、例えば、1000mbar〜900mbar、例えば1000mbar〜950mbarなどである。
好適な実施形態において、減圧の圧は、約900mbar〜500mbarである。
膨張速度は、吸引ポンプおよび減圧槽の大きさに、すなわち、減圧槽の圧をどれだけ速く所望のレベルに低下させることができるかに依存する。本開示による低真空レベルは、ほとんど即座に達成されるので、ペーストの膨張は、吸引ポンプを稼働させてから基本的に即座に起こる。
減圧膨張は、通常、ペーストの凍結点より高い温度で行われる。1つの実施形態において、減圧膨張は、周辺温度または周辺温度より低い温度で、例えば約0℃〜約25℃など、例えば約2℃〜約20℃など、例えば、約2℃〜約15℃、例えば約2℃〜約10℃など、例えば約4℃〜約20℃など、例えば、約4℃〜約15℃、例えば約4℃〜約10℃などの温度で行われる。ペーストが、敏感な生理活性作用剤(トロンビンなど)を含む場合、減圧膨張は、好ましくは周辺温度より低い温度で行われる。
本発明のペーストを所望の度合いまで膨張させたら、ペーストが凍結するのに十分な長さの時間、ペーストの凍結点および/またはペーストのガラス転移温度未満の温度にペーストを供して、ペーストを凍結させる。凍結は、減圧を解除することなく起こり、したがってペーストの凍結は膨張したペーストの構造を適切に固定する。すなわち、その後圧力がさらに変化しても、凍結したペーストの体積に影響することはない。凍結は、好ましくは、凍結乾燥機で行われる。
ペーストの凍結点および/またはペーストのガラス転移温度未満の温度は、当業者により決定することができる。凍結ペーストに望ましい温度は、ペーストの凍結点およびガラス転移温度のうち低い方よりも約5℃低い。例えば、ペーストの凍結点が−35℃ならば、ペーストは、〜約−40℃に冷却されるべきである。
ペーストの乾燥
本開示の方法に従って、ペーストを乾燥させて、乾燥組成物とする。ペーストは、当業者に既知の任意の適切な方法で乾燥させることができる。
好適な実施形態において、ペーストは、凍結乾燥される。当業者に既知の任意の適切な凍結乾燥技法および装置を用いることができる。
凍結乾燥を用いて乾燥組成物を調製する場合、膨張、凍結、および乾燥は、有利なことに、単独の装置で連続プロセスとして行うことができる。
凍結乾燥のさらなる利点は、乾燥組成物を収容する容器内部の減圧を維持することが可能ということであり、この減圧は、乾燥組成物からの再構築で役割を果たす。
凍結乾燥(低温乾燥とも知られる)は、傷みやすい材料を保存するのに、またはそのような材料の輸送をより簡単にするために用いられる典型的な脱水プロセスである。凍結乾燥は、材料を凍結し、次いで周囲の圧を下げて、材料中の凍結水を固相から気相へ直接昇華させることにより行われる。
凍結乾燥機は、基本的に3種に分類される:マニホールド凍結乾燥機、ロータリー凍結乾燥機、およびトレイ型凍結乾燥機である。2つの構成要素が、凍結乾燥機全種類に共通する:乾燥させようとする物質が入った容器内の気体常圧を下げるための真空ポンプ、および−40〜−80℃に冷却した表面に水分を凝結させることで除去する冷却装置である。マニホールド、ロータリー、およびトレイ型の凍結乾燥機は、乾燥した物質が冷却装置と接する方法において異なっている。マニホールド凍結乾燥機では、短い通常は円形をした管を用いて、乾燥生成物の入った複数の容器を冷却装置と連結する。ロータリー凍結乾燥機およびトレイ型凍結乾燥機は、乾燥物質用に単独の大きな貯留容器を有する。
ロータリー凍結乾燥機は、通常、ペレット、キューブおよび他の注ぎ込み可能な物質を乾燥させるのに用いられる。ロータリー乾燥機は、円筒形貯留容器を有し、この容器を乾燥中回転させることで、物質をくまなくより均一に乾燥させる。トレイ型凍結乾燥機は、通常、棚のある長方形の貯留容器を有し、生成物(薬学的溶液および組織抽出物など)をトレイ、バイアル、および他の容器などに入れて、その棚に乗せることができる。
マニホールド凍結乾燥機は、通常、研究室環境で、液状物質を小さな容器で乾燥させる場合、および生成物を短時間の内に使用したい場合に用いられる。マニホールド凍結乾燥機は、生成物を含水量5%未満に乾燥させることができる。加熱しない場合、一次乾燥(非結合水の除去)のみを行うことができる。二次乾燥のためにはヒーターを付ける必要があり、これにより、結合水の除去およびさらなる含水量の低下をもたらすことができる。
トレイ型凍結乾燥機は、典型的には、マニホールド乾燥機よりも大きくて洗練されている。トレイ型凍結乾燥機は、様々な材料の乾燥に用いられる。トレイ型凍結乾燥機は、長期貯蔵用に最も乾燥した生成物とするのに用いられる。トレイ型凍結乾燥機は、生成物をしかるべき位置で凍結させ、一次(非結合水の除去)および二次(結合水の除去)凍結乾燥の両方を行い、こうして、可能なかぎり最も乾燥した最終生成物とする。トレイ型凍結乾燥機は、生成物をバルクで、またはバイアルもしくは他の容器中で乾燥させることができる。バイアル中で乾燥させる場合、凍結乾燥機には密栓機構が提供され、この機構により栓を定位置に押し込んで、バイアルを密閉してから、バイアルを大気に曝すことができる。これは、ワクチンなどの、長期貯蔵用に用いられる。
凍結乾燥可能な生成物の範囲を広げるため、生成物の品質を改善するため、およびより少ない労力でより速く生成物を得るため、改良された凍結乾燥技法が開発中である。
1930年代以来、業務用凍結乾燥は、1種類の装置に依存してきた:トレイ型凍結乾燥機である。2005年に、それまでよりも速くかつ労力の少ない集中凍結乾燥法が、バルク材料用に開発された。この凍結乾燥プロセスは、単独容器から自由流動する粉末を作ることができることを証明した。「撹拌式凍結乾燥」AFD技法として知られる、この新規プロセスは、連続動作を用いることで、物質移動を改善し、その結果切断処理時間を改善しながら、乾燥トレイへおよびトレイから下流のサイズ減少装置への移動の必要性も取り除いた。
完全凍結乾燥プロセス全体では4つの段階がある:前処理、凍結、一次乾燥、および二次乾燥である。
前処理は、凍結前に行われる生成物のあらゆる処理法を含む。前処理として、生成物の濃縮、配合補正(すなわち、成分を添加して安定性を向上させるおよび/または処理しやすくする)、蒸気圧の高い溶媒の減少、または表面積の増加を挙げることができる。多くの場合、生成物を前処理する決定は、凍結乾燥の理論的知見およびその必要条件に基づいて行われるか、あるいはサイクル時間または生成物の品質に対する考慮から要求される。前処理の方法として、以下が挙げられる:凍結濃縮、溶液相濃縮、生成物外観を保持するための配合、反応性生成物を安定化するための配合、表面積を増加させるための配合、および蒸気圧の高い溶媒の減少。
研究室では、凍結は、材料を凍結乾燥フラスコに入れ、そのフラスコを浴(シェルフリーザーと呼ばれる)中で回転させ、浴を機械的冷却、ドライアイスとメタノール、または液体窒素により冷却することで、行われることが多い。大規模では、凍結は、通常、凍結乾燥機械を用いて行われる。この工程では、材料をその三重点、すなわち材料の固相と液相が同時に存在し得る最低温度より冷却することが重要である。これにより、続く工程で、溶解ではなく昇華が起こることを確実にする。結晶が大きいほど、凍結乾燥させやすい。より大きな結晶を作るためには、生成物をゆっくりと凍結させる必要があるが、温度を周期的に上げ下げすることによっても可能である。この周期的プロセスはアニーリングと呼ばれる。他の場合では、材料を素早くその共融点より低温に下げることを目的として、凍結を急速に行ったほうが好ましい。そうすることで、氷晶の形成を回避する。通常は、凍結温度は、−40℃〜−80℃である。凍結段階は、凍結乾燥プロセス全体において、最も重要である。なぜなら、凍結が正しく行われないと生成物が損なわれる恐れがあるからである。
無定形材料は、共融点を持たないが、そのかわり臨界点を有し、一次および二次乾燥の間、生成物が再溶解または崩壊するのを防ぐため、生成物をこの温度より低く維持しなければならない。
一次および二次乾燥段階の間、圧は下げられており(数ミリバール以下の領域まで)、水の昇華のため、材料には十分な熱が供給される。必要な熱量は、昇華する分子の昇華潜熱を用いて計算することができる。この最初の乾燥段階では、材料中の水の約95%が昇華される。この段階はゆっくり行ってもよい(工業的には数日かかってもよい)。なぜなら、加熱しすぎると、材料の構造を変化させる可能性がでてくるからである。
この段階では、圧は、中真空を採用することで制御される。吸引は、昇華を速めるので、計画的乾燥プロセスとして有用になる。そのうえさらに、低温のチャンバ形冷却装置および/またはプレート形冷却装置により、水蒸気が再固化するための表面が提供される。この冷却装置は、材料の凍結を維持するのには何の関係なく;それよりも、水蒸気が真空ポンプに達するのを防ぐものである。水蒸気はポンプ性能を落とす可能性がある。冷却装置温度は、通常−50℃未満である。
重要なことを強調しておくと、この領域の圧において、熱は主に伝導または放射により与えられる;空気密度が低いため、対流効果は無視できる。
水の蒸気圧は、水蒸気が飽和しているときの圧である。それより圧が高いと、水は凝縮する。水蒸気圧は、水が飽和している任意の気体混合物における水蒸気の部分圧である。水蒸気圧は、凍結乾燥が起こるのに必要な温度および圧を決定する。水蒸気圧(mTorr=ミリトル;mB=ミリバール)を以下の表に示す:
二次乾燥段階は、未凍結水分子を除去することを目的とする。なぜなら、氷は一次乾燥段階で除去されているからである。凍結乾燥プロセスのこの部分は、材料の吸着等温式に支配される。この段階では、温度は一次乾燥段階よりも高温に上げられ、0℃より高い温度さえ可能であり、上げることで、水分子と凍結材料の間に形成されていた任意の物理化学相互作用を破壊する。脱着を促進するため、通常、この段階でも圧は下げられている(典型的には、マイクロバールの領域)。しかしながら、圧力を上げることが有益な生成物も同様に存在する。
凍結乾燥プロセスが完了したら、不活性ガス(窒素など)で真空を解除し、それから材料を密閉する。
1つの実施形態において、生成物槽における減圧は保持され、これにより再構築用の液体の添加が容易になる。
操作の終了時点において凍結乾燥した生成物に含まれる最終残留水量は、一般に、非常に低く、例えば2%程度またはそれ未満である。
凍結乾燥プロセスは、ペーストを「ケーキ様」乾燥組成物に変化させ、この「ケーキ様」乾燥組成物が、適切な量の水性媒体(水など)の添加で、すぐに使えるペーストを自然に形成する、すなわち、このペーストを形成させるために機械的混合/再構築は必要ない。
乾燥させる前のペーストの減圧膨張が関与する本開示の代替実施形態において、膨張したペーストを乾燥させる前に凍結させることはない。ペーストを凍結乾燥により乾燥させることもない。そうではなくて、低真空を維持して、その間、膨張したペーストが乾燥するまで温度を上げていくことにより、ペーストを乾燥させる。上昇させた温度は、典型的には、約30〜200℃、例えば約50℃〜約150℃などの範囲である。
外側包装材
1つの実施形態において、乾燥組成物は、例えば医薬送達デバイス(本明細書中開示されるシリンジなど)または他の収容ユニットに収容された状態で、さらに外側包装材に収容され、それにより、その製品を使用時まで滅菌に保つことができる。こうすることで、使用者は、外側包装を取り去って乾燥組成物を滅菌場に移すことができる。
外側包装材は、通常、柔軟、半剛直、または剛直材料で作られており、典型的には、プラスチック、アルミ箔、および/またはプラスチック積層体などの材料からなり、プラスチックは、PET、PETG、PE、LLDPE、CPP、PA、PETP、METPET、Tyvekからなる群より選択することができ、任意選択で、ポリウレタンなどの接着で接着されているか共押出しされている。
1つの実施形態において、外側包装材は、アルミ箔製外側包装材である。
外側包装材は、好ましくは、水分を完全に遮断するバリアを形成する。
外側包装材は、好ましくは、放射線照射などの滅菌処理に持ちこたえることができる。
滅菌
本開示の乾燥組成物は、好ましくは、滅菌されている。これは、無菌製造により、または当該分野で既知の任意の適切な滅菌技法により可能である。滅菌は、好ましくは、包装工程後、すなわち乾燥組成物が外側包装材に収容された後に行われる。すなわち、好適な実施形態において、滅菌は、最終滅菌である。
滅菌は、感染性病原体(真菌、細菌、ウイルス、プリオン、および胞子体など)を効果的に殺傷または除去する任意のプロセスを示す。乾燥組成物の滅菌は、例えば、熱、化学物質、および放射線照射を用いることで達成することができる。加熱滅菌として、オートクレーブ加熱(高温蒸気を使用する)および乾熱が挙げられる;放射線照射滅菌として、X線、ガンマ線およびベータ線、UV光、および素粒子が挙げられる;化学滅菌として、エチレンオキシドガス、オゾン、塩素漂白、グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、オルトフタルアルデヒド、過酸化水素、および過酢酸の使用が挙げられる。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、組成物に滅菌性を提供するように、放射線照射、例えばイオン化放射線照射により滅菌される。そのような放射線照射として、e−ビーム(ベータ放射線照射)またはガンマ放射線照射を挙げることができる。組成物が照射される時間をはじめとして滅菌用の放射線照射レベルおよび条件は、滅菌組成物を提供するものである。滅菌条件は、現在入手可能な止血用の固めていない粉末の製造で現在利用されているものと同様である。本開示を利用したならば、当業者なら、滅菌組成物を得るために必要な放射線照射のレベルをすぐに決定できるだろう。
トロンビンまたは他の敏感な生理活性作用剤が乾燥生成物に存在する場合、滅菌は、通常、最終滅菌として、約25kGy以下のベータ線またはガンマ線照射を用いて行われる。
1つの実施形態において、滅菌は、エチレンオキシドを用いて行われる。
乾熱による滅菌は、典型的には、乾燥止血組成物を、100℃〜250℃、例えば約110℃〜約200℃などの温度に加熱することで行うことができる。詳細には、この温度は、110〜160℃の範囲、例えば110〜140℃の範囲、または120〜180℃の範囲、または130〜170℃の範囲、または130〜160℃の範囲、または120〜150℃の範囲が可能である。加熱による滅菌は、乾燥組成物がトロンビンを含有する場合は、通常、用いない。なぜなら、加熱処理は、トロンビンを不活性化する可能性があるからである。
1つの実施形態において、乾燥止血組成物は、包装後に滅菌されない。乾燥止血組成物が無菌製造技法により製造される場合、外側包装材に入れられる時点で生成物は既に滅菌状態にあるので、それ以上滅菌する必要がない。すなわち、1つの実施形態において、本開示は、無菌技法により製造された組成物に関する。
再構築
本発明者らは、本開示の方法により調製された乾燥組成物が、効果的に再構築を行って、止血および創傷治癒手技で使用するのに適した柔らかさの堅牢度を有する流動性ペーストを形成することを見出した。乾燥組成物は、自然に、すなわち、どのような機械混合も必要とせずに、再構築を行う。
乾燥組成物は、適切な水性媒体を加えることにより、再構築を行う。水性媒体は、任意の適切な機構により加えることができる。好ましくは、水性媒体は、滅菌されており、外科用途に適している。
水性媒体は、生体適合性重合体を所望量で含有する湿潤ペーストを得るのに十分な量で加えられる。1つの実施形態において、乾燥組成物に加えられる液体の体積は、乾燥手順により除去された液体の体積と基本的に一致する。ペースト組成物が希薄なほうが望ましい場合、乾燥手順により最初に除去された液体よりも多い液体をペースト乾燥物に加えることができる。
好ましくは、ペーストは、乾燥ペースト組成物が中に収容されている容器(医薬送達デバイスなど)に、さらにより好ましくは乾燥させる間ペーストを収容していたのと同じ容器に、ある量の液体を加えることにより再構築させることができる。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、乾燥組成物を収容する第一容器に、ある量の水性媒体を収容する第二容器を取り付けることにより、再構築を行う。
好ましくは、再構築液体を含む容器は、空気または別の気体を本質的に含まない。このことの利点は、再構築が、容器がお互いに関して空間的にどのような向きにあるかと無関係になることである。
1つの実施形態において、第一容器の生成物槽内は真空である、すなわち第一容器の生成物槽内の圧は、周囲の圧よりも低い、すなわち常圧よりも低い。
1つの実施形態において、第二容器内の圧は、第一容器内の圧よりも高く、この圧の差により、第二容器から第一容器へと自動的に液体が流れるようになる。これは、例えば、第一容器を常圧より低い圧とし、一方第二容器内の圧を約常圧とすることにより、達成することができる。そうすると、2つの容器を隔てる弁を開放すると、水性媒体が、圧の差のために、自動的に、第一容器の生成物槽に流れ込む。その結果、ペーストが再構築される。例えば図12〜図13を参照。
すなわち、1つの実施形態において、本開示は、乾燥組成物から再構築を行う方法に関し、本方法は以下の工程を含む:
a)乾燥ペースト組成物を収容した生成物槽および弁を有する第一容器を用意する工程、好ましくは、生成物槽内の圧は、周囲の常圧より低い、
b)水性媒体の入った第二容器を用意する工程、好ましくは、第二容器内の圧は、第一容器の生成物槽内の圧よりも高い、
c)適切な接続手段を用いて、第一容器と第二容器を接続する工程、および
d)弁を開放する工程。
1つの実施形態において、第二容器は、ポリ袋などの折り畳める容器である。第一容器に取り付けて弁を開放すると、図12〜図13に示すとおり、ポリ袋は圧の差により潰れていき、それにより液体はポリ袋から生成物槽へと流れ込んでいきペーストが再構築される。
別の実施形態において、第二容器は、プランジャーを有する折り畳めない容器、例えば硬質プラスチックまたは半硬質プラスチック製容器などである。第一容器に取り付けて弁を開放すると、図12〜図13に示すとおり、プランジャーにより、水性媒体の容器から生成物槽へと液体が流れることができ、プランジャーに外部から手作業で圧を加え得ることなく、ペーストが再構築される。
1つの実施形態において、すぐに使えるペーストは、容器に収容された乾燥組成物に液体を加えて約30秒たたないうちに、好ましくは約20秒たたないうちに、より好ましくは約10秒たたないうちに、さらにより好ましくは約5秒たたないうちに、例えば約3秒たたないうちなど、例えば、約2秒たたないうちに、自然に形成される。再構築されたペーストは、通常、使用前のさらなる撹拌または他の形態の操作を必要としない。すなわち、乾燥組成物が医薬送達デバイス(シリンジなど)に入っている場合、組成物は、液体添加後直ちに、例えば止血目的ならペーストを医薬送達デバイスから出血している創傷へ押し出すことにより、患者に直接塗布することができる。
好適な実施形態において、すぐに使えるペーストは、約10秒たたないうちに、例えば約5秒たたないうちに、例えば約3秒たたないうちになど、例えば、約2秒たたないうちに形成される。
再構築後、容器、例えば、シリンジ(本明細書中開示されるシリンジなど)には、図14に示すとおり、より正確な様式でペーストを投与するのに適したアプリケーター型先端を嵌合させることができる。
1つの実施形態において、アプリケーター型先端は、折り曲げ可能または曲げ伸ばし可能であり、使用者が選択した所望の立体配置を維持することができるので、アプリケーター型先端は、容易な到達および生成物の正確な設置に最適な角度のままで存在する。さらに、アプリケーター型先端は、看護用包帯ばさみまたは同様な種類のはさみで所望の長さに切断することができる。こうした特長により、ペーストを正確かつ簡便に塗布することが可能になる。1つの実施形態において、アプリケーター型先端は、本質的に国際公開第2011/047753号パンフレット(特許文献7)に記載されるとおりである。
1つの実施形態において、再構築されたペーストは、約100g×秒〜約10,000g×秒、例えば約500g×秒〜約5000g×秒など、例えば、約1000g×秒〜約3000g×秒、例えば約1500g×秒〜約2000g×秒などの範囲の堅牢度を有する。
1つの実施形態において、再構築されたペーストは、約5000g×秒未満、例えば、約4000g×秒未満、例えば約3000g×秒未満など、例えば約2000g×秒未満の堅牢度を有する。
止血ペースト
1つの実施形態において、本開示は、止血手順で使用するのに適したペーストに関する。止血ペーストは、本明細書中開示される方法により得ることができる。本開示のペーストは、当該分野で現在既知のペーストと比べて、望ましい柔らかく軽い堅牢度を有する。
本開示のペーストは、生体適合性重合体を含み、好ましくは、5000g×秒未満の堅牢度を有する。
生体適合性重合体は、通常、実質的に水不溶性粒子の形状をしている。好ましくは、生体適合性重合体は、止血および/または創傷治癒に使用するのに適した架橋生体適合性重合体、例えば本明細書中いずれかの場所で記載されるとおりの架橋ゼラチン粒子である。
ペーストは、本明細書中いずれかの場所で記載されるとおりの、当業者に既知のペースト調製に適した任意の水性媒体を用いて作ることができる。
1つの実施形態において、ペーストの堅牢度は、約4500g×秒未満である。
1つの実施形態において、ペーストの堅牢度は、約4000g×秒未満である。
1つの実施形態において、ペーストの堅牢度は、約3500g×秒未満である。
1つの実施形態において、ペーストの堅牢度は、約3000g×秒未満である。
1つの実施形態において、ペーストの堅牢度は、約2500g×秒未満である。
1つの実施形態において、ペーストの堅牢度は、約2000g×秒未満である。
1つの実施形態において、ペーストの堅牢度は、約100g×秒〜約5000g×秒、例えば約500g×秒〜約4000g×秒など、例えば、約500g×秒〜約3500g×秒、例えば約500g×秒〜約3000g×秒など、例えば、約500g×秒〜約2500g×秒、例えば約500g×秒〜約2000g×秒などの範囲内である。
1つの実施形態において、ペーストの堅牢度は、約1000g×秒〜約4000g×秒、例えば、約1000g×秒〜約3500g×秒、例えば約1000g×秒〜約3000g×秒など、例えば、約1000g×秒〜約2500g×秒、例えば約1000g×秒〜約2000g×秒などの範囲内である。
本開示のペーストは、本明細書中いずれかの場所で記載されるとおりの親水性化合物を1種または複数さらに含むことができる。例えば、ペーストは、親水性化合物としてポリオール、例えば糖アルコールなどを、少なくとも1%、より好ましくは少なくとも2%、例えば少なくとも3%など、例えば、少なくとも4%、例えば少なくとも5%などの濃度で含むことができる。1つの実施形態において、糖アルコールは、マンニトールである。
本開示のペーストは、本明細書中いずれかの場所で記載されるとおりのさらなる化合物および/または生理活性作用剤および/または押出性向上剤を1種または複数さらに含むことができる。好ましくは、本開示のペーストは、生理活性作用剤としてトロンビンを含む。
特定の実施形態において、本開示は、止血で使用するのに適したペーストに関し、このペーストは以下を含み:
a)生体適合性重合体を約10%〜約40%、
b)水性媒体、例えば水など、および任意選択で以下の1種または複数
c)親水性化合物を約1%〜約20%、
d)生理活性作用剤、および
e)押出性向上剤、
このペーストは、5000g×秒未満の堅牢度を有する。
1つの実施形態において、本開示は、上記ペーストの入ったシリンジに関する。
医療用途
本開示はさらに、止血および/または創傷治癒を促進することを必要としてる個体における、止血および/または創傷治癒を促進するための、本明細書中開示される乾燥組成物またはペーストの使用に関する。
本開示のペーストは、柔らかい堅牢度を有し、これはある種の手術において好ましい場合がある。また、ペーストの堅牢度に関して外科医の好みも様々であり、外科医によっては、他の外科医よりも柔らかい堅牢度を好む。したがって、本開示の乾燥組成物およびペーストは、より柔らかいペースト堅牢度を好む外科医の需要を満たすことができる。
本開示のペーストは、例えば、一連の外科手技の中で出血制御が望まれる場面に用いることができる。ペースト状の止血製品は、でこぼこした表面に効率的に同化することができ、したがって、止血スポンジでは上手く行かない、粗いまたはでこぼこした表面で迅速な止血を提供するのに有用である。
現在入手可能な止血ペースト(例えば、Floseal(登録商標)およびSurgiflo(登録商標))は、通常、医療施術者、すなわち医師または看護師が必要とする時点で、手術場所で、ある量の生体適合性重合体を収容した容器(シリンジなど)に液体を加えることで直接調製される。生体適合性重合体は、液体で予め濡れていてもよいし、基本的に乾燥(自由流動する粉末)していてもよい。すなわち、ペーストは、極度に緊張の高まった状況下で調製されることが多く、したがって、看護師が止血の準備にではなく、医師の要求に対して集中し続けることができるように、ペーストの調製プロセスが簡潔かつ迅速であってできるだけ速く確実に止血でき、かつペーストの調製に間違いがまったく起こらないことが必須である。ペーストの堅牢度が特定の外科手技に適していること、生成物の堅牢度が調製のたびに変化しないこと、および再構築されたペーストの堅牢度が、実質的に時間とともに変化することがない(調製後)ことも重要である。
現在利用可能な流動性ペースト製品を再構築するためには時間がかかりかつ複雑な場合が多い調製工程を必要とするため、こうしたペースト製品は、手術で必要とされる場合に備えて、手術前に、ORにおいて予め用意されることが多い。その結果、外科医が予想したほど大量には製品を使用しなかった場合に、未使用の製品はたいてい廃棄される。未使用の製品は、再構築された製品の使用期限が過ぎた場合にも廃棄される。このことが、ORの費用を不必要に高くしている。
本開示のペーストの調製は、簡単かつ迅速である−乾燥組成物は、水性媒体と接触して数秒以内に再構築を行って流動性ペーストを形成する。重要なことは、機械攪拌工程を必要としないことである。つまり、外科手技前にペーストをあらかじめ調製する必要がなく、OR費用を最小限に抑えることができる。
本開示の乾燥組成物の再構築は機械攪拌と無縁であることから、再構築されたペーストの堅牢度は、正確な量の液体が加えられる場合、常に同じになる。これは、従来のペーストでは常にそうなるとは限らず、従来のペーストの堅牢度は、加えられた力および攪拌に費やした時間に依存する場合がある。機械攪拌を必要としないことはまた、ペーストの調製に費やされる時間が短くなることを意味し、止血ペーストをより速く患者に塗布できること、および簡潔な調製方法が止血ペーストの調製中に起こり得る間違いの可能性を低下させることという事実の両方により、ひいては患者の安全性の向上につながることを意味する。
トロンビンが乾燥組成物に含まれる場合、本発明は、現在の流動物作製法に関わる、時間がかかりかつ間違いを起こしやすいトロンビンの希釈および添加工程を回避している点で、さらに、従来のペーストに勝る利点を有する。
本発明の乾燥組成物の別の顕著な利点は、例えば現行の止血流動物キットと比較して、構成要素の少ないキットを制作できることである。ORで流動性ペースト組成物を調製するのに必要なものは、医薬送達デバイスに入れられた本明細書中記載されるとおりの乾燥組成物、および再構築用の水性媒体を収容する容器で全てである。この2つを接続すると、水性媒体が乾燥組成物を収容する医薬送達デバイスに自動的に吸い込まれることで、トロンビンをはじめとする止血実効に必要な作用剤全てを含有するすぐに使える流動性ペーストが、自然に形成される。つまり、本開示の方法に従って調製された製品を用いると、アダプターを介した追加のシリンジ、針、および混合ボウルは、必要ではない。このことは、製造費用を削減できることを意味し、患者の安全性も高く保証する。なぜなら、ORスタッフにとって、手術の間把握すべき構成要素が少ないからである。止血剤の調製に針を使用ないことは、ORスタッフの安全性も保証する。
1つの実施形態において、本開示は、出血を止める/止血を促進する必要がある個体において、出血部位に、本開示のペーストを塗布することにより、出血を止める/止血を促進する方法に関する。
本開示のペーストは、任意の種類の手術に用いることができ、そのような手術として、一般手術、心胸郭手術、血管手術、形成手術、小児手術、結腸直腸手術、移植手術、腫瘍手術、外傷手術、内分泌手術、乳房手術、皮膚手術、耳鼻咽喉手術、婦人科手術、口腔および顎顔面手術、歯科手術、整形手術、脳神経手術、眼科手術、足科手術、泌尿器手術が挙げられる。
1つの実施形態において、本開示は、骨創傷治癒を促進する必要がある個体において、創傷に、本開示のペーストを塗布することにより、創傷治癒を促進する方法に関する。
「創傷」は、様々な起こり方(例えば、長期間ベッドに寝ていることによる床ずれおよび外傷に由来する創傷)で生じた、様々な特性を持つ、皮膚および/またはその下の(皮下)組織の損傷を広く示す。創傷は、その深さに応じて、4つのグレードのいずれかに分類することができる:i)グレードI:上皮に限られた創傷;ii)グレードII:真皮に到達している創傷;iii)グレードIII:皮下組織に到達している創傷;およびiv)グレードIV(すなわち全厚創傷):骨がむき出しになった創傷(例えば、大転子または仙骨などの骨圧点)。本開示は、上記創傷のどの種類に対しても行われる本開示のペーストを用いた治療に関する。
創傷の治療は、原理上、創傷の治癒をもたらすか、または創傷の治癒の加速をもたらすことができる。治癒の加速は、例えば、創傷治癒促進物質の投与の結果であってもよい。あるいは、創傷治癒は、細菌またはウイルスの感染を防ぐことにより、または創傷治療プロセスの長期化をいずれにしろもたらす可能性があるような感染の危険性を低下させることにより、促進されてもよい。
1つの実施形態において、本開示は、骨および/または腱の治癒を促進する必要がある個体において、損傷した骨/腱に、本開示のペーストを塗布することにより、それらの治癒を促進する方法に関する。
本明細書中示される「個体」は、任意の哺乳類が可能であり、そのような哺乳類として、齧歯目の哺乳類(マウスおよびハムスターなど)、およびウサギ目の哺乳類(ウサギなど)が挙げられるが、それらに限定されない。哺乳類は、ネコ科(ネコ)およびイヌ科(イヌ)を含む食肉目に属するものであることが好ましい。哺乳類は、ウシ科(ウシ)およびイノシシ科(ブタ)を含む偶蹄目、またはウマ科(ウマ)を含む奇蹄目に属するものであることがより好ましい。哺乳類は、霊長目、セボイド目、またはシモイド目(サル)、あるいは真猿亜目(ヒトおよび類人猿)に属するものであることが特に好ましい。特別に好ましい哺乳類は、ヒトである。
1つの実施形態において、本開示は、創傷の治療に使用するための、例えば出血を止めるためのまたは創傷治癒を促進するための、本明細書中開示されるとおりの乾燥組成物に関する。
止血キット
本開示はさらに、本開示の乾燥組成物、および乾燥組成物の量に見合う量の水性媒体を含み、水性媒体が添加されると、止血ペーストとして用いるのに適した堅牢度の止血ペーストが機械攪拌を必要とせずに形成される、止血キットに関する。
したがって、1つの実施形態において、本開示は以下を含む止血キットに関する:
a)本開示の方法により得られた乾燥組成物が入った第一容器、
b)水性媒体が入った第二容器、および
c)任意選択の外側包装材。
さらなる実施形態において、本開示は以下を含む止血キットに関する:
a)乾燥組成物が入った本開示のシリンジ、
b)水性媒体が入った容器、および
c)任意選択の外側包装材。
乾燥組成物は、どのような乾燥組成物でもよく、詳細には、水性媒体を添加すると、止血ペーストとして用いるのに適した堅牢度の止血ペーストが、自然に、すなわち数秒以内に形成される乾燥組成物、例えば、本開示の方法により得られる乾燥組成物などである。
1つの実施形態において、乾燥組成物は、トロンビンを含む。
1つの実施形態において、本キットは、さらに、1つまたは複数のアプリケーター型先端を含む。
本キットは、任意選択で、キットの使用説明書を含むことができる。
材料
ゼラチン粉末50g(架橋ゼラチンスポンジを粉砕したもの)
緩衝液200ml
ポリオールxg
50%塩化ベンザルコニウム(BAC)
0.9%生理食塩水
装置
凍結乾燥機:Christ Alpha 1−4 LSC
ミキサー:Kenwood、MajorKM616
方法
緩衝液:
BAC(50%)2.0g±0.1gを青キャップの付いた250mLビンに入れる
BACに生理食塩水98.0g±0.5gを加える
磁気撹拌子で2分間混合する−これをBAC原液とする
BAC原液10g±0.5gを加える
2000mLの印まで水を加える
フラスコに栓をして、数回上下をひっくり返す
磁気撹拌子で5±1分間混合する
ペースト:
ミキサーで撹拌しながら、緩衝液200mlにポリオールxgを溶解させる。溶解したポリオールにゼラチン粉末50gを加え、均質なペーストが得られるまで、約5分間、混合する。
凍結乾燥:
得られるペーストを、凍結乾燥バイパスチャンネルを有する10mlの使い捨てプラスチックシリンジに充填し(シリンジ1本あたり5.5ml)、最低でも4時間−30℃下に置いた。凍結したペーストを凍結乾燥機に移し、乾燥するまで約15時間凍結乾燥させた。乾燥サイクルが終わったら、凍結乾燥体の板を折り畳み、それによりプランジャーを動かして凍結乾燥バイパスチャンネルを閉じた。次いで、生成物槽内の減圧はそのままに、凍結乾燥機槽内の圧を常圧に戻した。
再構築:
乾燥組成物が入ったシリンジと水(8ml)が入った折り畳みポリ袋を接続することで、乾燥止血組成物から再構築を行った。機械的な混合または撹拌は一切行わなかった。生成物槽内の減圧を利用して乾燥組成物に水を加え、ペーストが再形成されるまで組成物には手を触れずに放置した。シリンジの生成物槽内の減圧により、水は、水を収容する容器からシリンジへと自動的に引き込まれた。
結果
様々な配合について、再構築にかかる時間、すなわちどのような種類の機械的振盪撹拌もせずに、止血目的に適したペーストが自然に形成されるのに必要な時間を調べた。
上記の記述に従って、様々なポリオールを含むペーストを作り、乾燥させ、再構築を行った。ペーストの内容を以下の表に示す。
乾燥組成物でのポリオール:ゼラチン比は、約0.4:1であった。
上記の表に従って作った、各種ポリオールを含むペーストが自然に再構築されるのにかかった時間を以下の表および図2に示す。実験は、各種ポリオールについて5回繰り返した。
この実験は、水性媒体を添加すると約30秒たたないうちに自然に再構築されるゼラチンペースト凍結乾燥物を作るのに様々な種類のポリオールが使用可能であることを示す。再構築されたペーストは、止血ペーストとして直接使用するのに適した堅牢度を有する。
トロンビン
以下のペースト配合物に、2500IU/生成物の理論濃度でトロンビンを含ませた。ペーストは、室温(約20℃)で作り、実施例1に記載のとおりに混合した。
ペースト乾燥物は、自然に再構築される時間が約5秒であった。ペースト配合の内容を、ペースト(湿潤)状態および乾燥組成物(乾燥)状態それぞれについて、以下の表に示す。
乾燥組成物中のポリオール:ゼラチン比は、約0.75:1であった。
ペーストを、実施例1に記載のとおり、凍結乾燥により乾燥させ、再構築を行った。
再構築されたペーストでトロンビン活性を測定した。結果を以下の表に示す。
再構築されたペーストでトロンビン活性の損失は観測されなかった。
これらの結果は、トロンビン活性の損失を回避するためにペーストの混合を低温で行うことは厳密には必要ではないことを示す、というのも混合を周辺温度で行ってもトロンビン活性の低下は見られなかったからである。
凍結乾燥前のペーストの減圧膨張
マンニトールを含むゼラチンペーストを、基本的に実施例1に記載のとおりに調製し、等分割して10mlの使い捨てシリンジに入れた。各シリンジに、ペースト4gを入れた。ペースト配合の内容を、ペースト(湿潤)状態および乾燥組成物(乾燥)状態それぞれについて、以下の表に示す。
調製したペーストは、実施例1に記載のとおり直接凍結乾燥させる(標準凍結乾燥)か、または約850mbarの低真空に供し、続いてこの真空を解除することなく−40℃の凍結工程を行い、最後に基本的に実施例1に記載のとおり凍結乾燥させた(減圧膨張して凍結乾燥)。減圧膨張は、周辺温度、すなわち約20℃で行った。ペーストを減圧、すなわち真空に供すると、ペーストは、ほぼ即座に体積が膨張した。
減圧膨張の前は、ゼラチンペーストの密度は、およそ約0.7g/mlであった。減圧膨張後、ペーストの密度は、およそ約0.5g/mlであり、これはペーストの密度が約0.72倍に低下すると同時にペースト体積が約1.4倍に増加することに相当した。
凍結乾燥させた生成物は、基本的に実施例1に記載のとおり、凍結乾燥させた生成物に生理食塩水5.5mlを加えることにより再構築を行い、ペーストが完全に生理食塩水を吸収するのにかかる時間を測定した。シリンジの生成物槽内の真空が、液体を自動的に引き込む。減圧膨張させたペーストおよび標準ペーストの両方とも、再構築後は、柔らかく湿潤であり、互角の吸収容量を示した。再構築されたペーストの堅牢度は、患者に使用するのに適していると判断された。再構築されたペーストは、ややオフホワイト/黄色がかった色をしていた。
乾燥ペースト組成物からの再構築時間を、以下の表および図2に示す。実験は5回繰り返した(n=5)。
本発明者らは、期せずして、ペーストを凍結前に減圧に供することにより、止血ペースト乾燥物からの再構築が、減圧膨張していないペーストからよりも7倍超速いことを見いだした。再構築は、どのような種類の機械的振盪も、混合も、撹拌も必要とせず、止血目的で直接使用するのに適した堅牢度のすぐに使える止血ペーストが、数秒以内に形成された。
減圧膨張させたペーストの乾燥物の密度
マンニトールを含むゼラチンペーストを、実施例1および3に記載のとおりに調製した。ペーストを、様々な減圧レベル(1000mbar(減圧なし)、850mbar、および600mbar)で減圧膨張させ、次いで実施例3に記載のとおり、凍結させ、凍結乾燥させた。
乾燥ペースト組成物の密度を、以下の表および図15に示す。
乾燥組成物は、自然に再構築を行って、止血および/または創傷治癒使用に適した柔らかく湿潤したペーストを形成した。
結果は、ペーストを乾燥前に膨張させるのに様々な圧を使用できることを示す。
結果はさらに、膨張に用いた圧が乾燥ペースト組成物の密度に影響を及ぼすことを示す。実際、圧と乾燥組成物密度の間には高い相関があるように見え、圧が低いほど、最終的な乾燥ペースト組成物の密度も低くなる。
減圧膨張およびポリオール濃度の効果
様々な量のマンニトール(マンニトールなし、中量のマンニトール(約3.9%)、または大量のマンニトール(約7.4%))を含むゼラチンペーストを、基本的に実施例1に記載のとおり調製したが、ただしVirtis Genesis 35凍結乾燥機を用いた。ペーストの塊を等分割して、減圧バイパスを有する10ml使い捨てシリンジに入れた。各シリンジに、ペースト4gを入れた。ペースト配合の内容を、ペースト(湿潤)および乾燥組成物(乾燥)それぞれについて、以下の表に示す。
調製したペーストは、実施例1に記載のとおり直接凍結乾燥させる(無膨張)か、または約850mbarの低真空に供し、続いてこの真空を解除することなく−40℃の凍結工程を行い、最後に基本的に実施例1に記載のとおり凍結乾燥させた(減圧膨張)。減圧膨張は、周辺温度、すなわち約20℃で行った。
凍結乾燥させた生成物は、シリンジ中で凍結乾燥させた生成物に生理食塩水5.5mlを加えることにより再構築を行い、ペーストが完全に生理食塩水を吸収するのにかかる時間を測定した。機械的混合は行わなかった。再構築されたペーストは、柔らかく湿潤であり、互角の吸収容量を示した。しかしながら、マンニトールを含まず膨張させなかったゼラチンペーストの堅牢度は、マンニトール含有ペーストおよび/または減圧で膨張させたペーストよりも劣っていた。再構築されたペーストは、わずかにオフホワイト/黄色がかった色をしていた。
乾燥ペースト組成物からの平均再構築時間を、以下の表および図21に示す。実験は5回繰り返した(n=5)。
再構築されたペーストの堅牢度は、マンニトール含有ペーストおよび/または減圧で膨張させたペーストよりも明らかに劣っていた。
ゼラチンペーストを凍結乾燥する前に減圧膨張させると、マンニトールの有無に関わらず、ゼラチン乾燥ペースト組成物の再構築時間を大幅に短縮した。実際、減圧膨張は、ゼラチンペーストの自然再構築時間を約3倍以上短縮することができた。自然再構築時間は、乾燥組成物にマンニトールが含まれることで、さらに改善された、すなわち短縮された。マンニトールは、再構築されたペーストの堅牢度も改善した。
ポリエチレングリコール(PEG)を7.4%含有するゼラチンペーストも、上記のとおり調製し、減圧膨張させ、凍結乾燥させた。ペースト配合の内容を、ペースト(湿潤)状態および乾燥組成物(乾燥)状態それぞれについて、以下の表に示す。
PEGを含む乾燥ペースト組成物の平均再構築時間は、8.2+/−2.4秒であった(n=5)。PEG含有ゼラチンペーストを減圧膨張して乾燥させたものは、対照物(どのような親水性化合物も添加されてないゼラチンペーストを減圧膨張したもの)よりも約1.7倍速く再構築を行い、堅牢度も勝っていた。結果を図22に示す。
本発明者らはまた、1つのバッチのペーストから等分割したペースト体積は、最初に分割した試料の体積の方が、最後のものよりも概して大きいことを発見した。これは、ペーストの部分的崩壊が時間とともに起こり、ペースト密度に望ましくないばらつきをもたらすためであると考えられる。密度のそのようなばらつきは、再構築時間に望ましくないばらつきを招く可能性がある。乾燥前にペーストを減圧膨張することは、1つのバッチのペーストから等分した最初の分割分と最後の分割分との間に生じる可能性があるペースト密度のばらつきを縮小、さらには排除さえもすることができると思われる。
まとめると、これらの結果は、乾燥前の減圧膨張が、再構築速度を大幅に改善し、また再構築時間に関してより一貫した結果をもたらすことができることを示す。自然再構築速度は、乾燥ペースト組成物に含まれるポリオールの量を増やすことにより、さらに改善することができる。また、親水性化合物(ポリオールなど)が乾燥ペースト組成物に含まれていることは、再構築されたペーストの堅牢度も改善した。
重炭酸ナトリウムを含有する再構築されたペーストの堅牢度に対するポリオールおよび減圧膨張の効果
材料
ポリオールを含まないペースト:
50gのゼラチン粉末(Surgifoamスポンジを粉砕したもの)
200mlの0.005%BACw/w含有MQ水
1%NaHCO3(Sigma)
ポリオール含有ペースト:
50gのゼラチン粉末(Surgifoamスポンジを粉砕したもの)
200mlの0.005%BACw/w含有MQ水
20gのD−マンニトール(Sigma)
1%NaHCO3(Sigma)
乾燥ペースト組成物から再構築を行うのに2.5%クエン酸溶液を使用した。溶液のpHは約2であった。
装置
凍結乾燥機:Genesis 35
ミキサー:Kenwood、Major KM616
生地分析器:TA.XT.plus、Stable micro systems
方法
ペーストの調製
ポリオールを含まないペーストを調製するため、ゼラチン粉末50gを混合ボウルに入れ、0.005%BACw/wのMQ水溶液200mlを加えて、均質なペーストが得られるまで攪拌した(Kenwoodミキサーで約10分間混合)。得られるペーストを秤量して、1%w/wNaHCO3含有ペーストが得られる量でNaHCO3を加えた。さらに2分間、NaHCO3をペーストに混ぜ込んだ。
ポリオール含有ペーストは、上記手順と同様にして作成したが、ただしD−マンニトール20gを溶解させた0.005%BACw/w含有MQ水200mlを加えた。
凍結乾燥
得られるペーストを、凍結乾燥シリンジに、5.5gの分量で詰め、シリンジを凍結乾燥器に入れた。凍結させる前に、試料の一部に約450,000mtorr(約600mbar)の減圧をかけた。凍結の前に減圧膨張に供さない試料の一部は、凍結乾燥器に入れて直ちに凍結させた。その後、試料を−40℃未満に凍結させた。次いで、試料を凍結乾燥器中で乾燥するまで乾燥させた。
再構築
各シリンジに2.5%クエン酸溶液7.0mlを加えることにより、ペースト乾燥物から再構築を行った。具体的には、ペースト乾燥物の入ったシリンジとクエン酸溶液の入った別のシリンジを接続し、弁を解放して2つのシリンジ間の連通を可能にすることにより、再構築液を加えた。ペースト乾燥物の入ったシリンジ内部の減圧のおかげで、再構築液は、ペースト乾燥物の入ったシリンジへと自動的に吸引された。全ての試料が、どのような機械攪拌も必要とせずに自然に再構築を行った。以下の結果のセクションに示す表によれば、試料の自然な再構築時間は、試料ごとに様々であった。
生地分析
再構築されたペーストの堅牢度を、生地分析器(TA.XT.plus、Stable micro systems)で試験した。
結果
湿潤状態および乾燥状態での組成物の内容は、以下のとおりであった:
堅牢度は、得られる曲線下の面積として計算した。結果を以下の表に示す。同じく試料の平均再構築時間も示す。全ての試料が、機械攪拌せずに自然に再構築を行ったが、再構築時間は、群間で異なっていた。
NaHCOを含ませると、外観検査では、NaHCOなしで調製したペーストよりも濃いように思われるペースト(乾燥前)が得られることが観測された。これは、NaHCOなしで調製したペーストの凍結乾燥物、例えば本明細書中の実施例5の試料と比較して、より長い再構築時間が観測されたことの説明になるかもしれない。
試験した4群の試料(+/−ポリオール、+/−減圧膨張)間で、ペースト堅牢度に有意差はない(P=0.3、ウェルシュのt−検定)。
結論
ペースト堅牢度は、ポリオールの添加に反応して、または減圧膨張に曝されたことに反応して有意に変化することはなかった。4種の試験条件全てで、柔らかく滑らかな堅牢度が達成されたが、もっとも、再構築時間は、ポリオールの有無および凍結乾燥前の減圧膨張の使用に応じて変化した。再構築の際、乾燥組成物中のNaHCOは、再構築液中の酸と反応して、COが形成されることになる。COは、ペースト内部で膨張し、それにより、ポリオールの有無および減圧膨張への曝露にかかわらず、堅牢度を変化させる。
重炭酸ナトリウムの濃度を変化させることの、再構築されたペーストの堅牢度に対する効果
材料
NaHCO含有ペースト:
100gのゼラチン粉末(Surgifoamスポンジを粉砕したもの)
400mlの0.005%BACw/w含有MQ水
40gのD−マンニトール(Sigma)
xgのNaHCO3(Sigma)
標準ペースト(対照):
50gのゼラチン粉末(Surgifoamスポンジを粉砕したもの)
200mlの0.005%BACw/w含有MQ水
20gのD−マンニトール(Sigma)
乾燥ペースト組成物から再構築を行うのに2.5%クエン酸溶液を使用した。溶液のpHは約2であった。
装置
凍結乾燥機:Genesis 35
ミキサー:Kenwood、Major KM616
生地分析器:TA.XT.plus、Stable micro systems
方法
ペーストの調製
0.005%BACw/wのMQ水溶液400mlに、攪拌下、マンニトール40gを完全に溶解させた。マンニトールの溶解した溶液に、ゼラチン粉末100gを加え、実質的に均質なペーストが得られるまで混ぜ込んだ(Kenwoodミキサーで約10分間混合)。得られるペーストを2つの同サイズ分量に分割し(265,6g)、各分量に、以下の表に従ってxgのNaHCOを加え、さらに2分間混合した。
標準ペーストを、同様な様式で調製したが、ただしNaHCOの添加および最終混合工程は除いた。
凍結乾燥
得られるペーストを、凍結乾燥シリンジに、5.5gの分量で詰め、シリンジを凍結乾燥器に入れた。凍結させる前に、試料に約450,000mtorr(約600mbar、すなわち大気圧より約400mbar低い)の減圧をかけた。その後、試料を−40℃未満に凍結させた。次いで、試料を乾燥するまで凍結乾燥器に入れておいて乾燥させた。
再構築
2.5%クエン酸溶液7.0mlを加えることにより、ペースト乾燥物から再構築を行った。具体的には、ペースト乾燥物の入ったシリンジとクエン酸溶液の入った別のシリンジを接続し、弁を解放して2つのシリンジ間の連通を可能にすることにより、再構築液を加えた。ペースト乾燥物の入ったシリンジ内部の減圧のおかげで、再構築液は、ペースト乾燥物の入ったシリンジへと自動的に吸引された。ペースト乾燥物は、どのような機械攪拌も必要とせずに10秒たたないうちに自然に再構築を行った。
生地分析
様々な配合物の堅牢度を、生地分析器(TA.XT.plus、Stable micro systems)で試験した。TA設定は、実施例6で示したとおりであった。
結果
湿潤状態および乾燥状態での組成物の内容は、以下のとおりであった:
再構築されたペーストの堅牢度は、得られる曲線下の面積として計算した。結果を以下の表に示す。
結果は、図23にも示す。
この試験は、対照(0%NaHCO)と比較して、乾燥前にペースト中に0.5%重炭酸ナトリウム(乾燥組成物中の約1.9%に相当)が存在すると、曲線下の面積が約45%減少し、一方乾燥前にペースト中に1%重炭酸ナトリウム(乾燥組成物中の約3.7%に相当)が存在すると、曲線下の面積が約71%減少することを示す。曲線下の面積は、ペーストの堅牢度または柔らかさの尺度である。
炭酸ナトリウムを含有する再構築されたペーストは、重炭酸ナトリウムを含まない再構築されたペーストよりも視覚的に白かった。ペーストに含まれるガスが多いほど、ペーストの色は明るくなるだろう。
結論
再構築されたペーストの堅牢度は、NaHCOの濃度が上がるほど柔らかくなる。これは、おそらく、乾燥ペースト組成物の再構築の際、塩基のNaHCOがクエン酸と反応したときに形成されるCOによるものである。形成されたCOは、ペースト内部で膨張し、それによりペーストの堅牢度を変化させる。止血ペーストの用途によっては、より柔らかくより軽い堅牢度が望ましい。
乾燥組成物に酸を組み込むことおよび塩基を用いて再構築することの効果
材料
ペースト:
50gのゼラチン粉末(Surgifoamスポンジを粉砕したもの)
200mlの0.005%BACw/w含有MQ水
20gのD−マンニトール(Sigma)
1%酒石酸(Sigma)
乾燥ペースト組成物から再構築を行うのに2.5%NaHCO溶液を使用した。溶液のpHは約8.2であった。
装置
凍結乾燥機:Genesis 35
ミキサー:Kenwood、Major KM616
生地分析器:TA.XT.plus、Stable micro systems
方法
ペーストの調製
ペーストを調製するため、ゼラチン粉末50gを混合ボウルに入れ、D−マンニトール20gを溶解させた0.005%BACw/w含有MQ水200mlを加えて、均質なペーストが得られるまで攪拌した(Kenwoodミキサーで約10分間混合)。得られるペーストを秤量して、1%w/w酒石酸含有ペーストが得られる量で酒石酸を加えた。さらに2分間、酒石酸をペーストに混ぜ込んだ。
凍結乾燥
得られるペーストを、凍結乾燥シリンジに、5.5gの分量で詰め、シリンジを凍結乾燥器に入れた。凍結させる前に、試料に約450,000mtorr(約600mbar)の減圧をかけた。その後、試料を−40℃未満に凍結させ、乾燥するまで凍結乾燥器に入れておいて乾燥させた。
再構築
各シリンジに2.5%NaHCO溶液7.0mlを加えることにより、ペースト乾燥物から再構築を行った。具体的には、ペースト乾燥物の入ったシリンジと再構築溶液の入った別のシリンジを接続し、弁を解放して2つのシリンジ間の連通を可能にすることにより、再構築液を加えた。ペースト乾燥物の入ったシリンジ内部の減圧のおかげで、再構築液は、ペースト乾燥物の入ったシリンジへと自動的に吸引された。
生地分析
再構築されたペーストの堅牢度を、生地分析器(TA.XT.plus、Stable micro systems)で試験した。
結果
湿潤状態および乾燥状態での組成物の内容は、以下のとおりであった:
堅牢度は、得られる曲線下の面積として計算した。平均堅牢度および再構築時間を以下の表に示す。
試料は、どのような機械攪拌も必要とせずに自然に再構築を行った。
乾燥前のペーストに酸を組み込み、塩基を用いて再構築を行うことにより得られた再構築されたペーストの堅牢度は、乾燥前のペーストに塩基を組み込み、酸を用いて再構築を行うことにより得られた再構築されたペーストの堅牢度と同様であった(実施例6および7を参照)。
結論
再構築に際して、柔らかく滑らかな堅牢度が達成された。再構築の際、乾燥組成物中の酒石酸は、再構築液中のNaHCOと反応して、COを形成する。COは、ペースト内部で膨張し、それによりペーストの堅牢度を変化させる。

Claims (31)

  1. 止血ペーストを形成するための乾燥組成物の調製方法であって、以下の工程:
    a)水性媒体に実質的に不溶性である粉末粒子からなる生体適合性重合体、水性媒体、およびアルカリ性化合物を混合してペーストを得る工程、および
    b)該ペーストを乾燥させる工程、
    を含み、
    該アルカリ性化合物は、水性媒体中で酸性化合物と反応してガスを放出することができる、
    方法。
  2. 止血ペーストを形成するための乾燥組成物の調製方法であって、以下の工程:
    a)水性媒体に実質的に不溶性である粉末粒子からなる生体適合性重合体、水性媒体、および酸性化合物を混合してペーストを得る工程、および
    b)該ペーストを乾燥させる工程、
    を含み、
    該酸性化合物は、水性媒体中でアルカリ性化合物と反応してガスを放出することができる、
    方法。
  3. 工程a)で得られる前記ペーストを、工程b)の前に、i)減圧に供し、それにより前記ペーストを膨張させ、およびii)該膨張したペーストを凍結させる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 工程a)の前記ペーストをさらに、1種または複数の親水性化合物と混合する、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記生体適合性重合体は架橋している、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記生体適合性重合体は、ゼラチンを含む、またはゼラチンからなる、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記ゼラチンは、乾熱処理により架橋してあるゼラチンスポンジを微粒子化したものから得られる、請求項に記載の方法。
  8. 前記ガスは、COである、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記アルカリ性化合物は、炭酸塩である、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記炭酸塩は、重炭酸ナトリウム(NaHCO)である、請求項に記載の方法。
  11. 前記酸性化合物は、酢酸、クエン酸、シュウ酸、および酒石酸からなる群より選択される、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記乾燥組成物は、約0.1%〜約10%の前記アルカリ性化合物または前記酸性化合物を含む、請求項1から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記乾燥組成物は、約10%〜約60%の1種または複数の親水性化合物を含む、請求項4から12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記1種または複数の親水性化合物は、1種または複数のポリオールである、請求項4から13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記1種または複数のポリオールは、糖アルコール、糖類、および/またはそれらの誘導体から選択される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記1種または複数のポリオールは、糖アルコールである、請求項15に記載の方法。
  17. 前記糖アルコールは、グリコール、グリセロール、エリスリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、マンニトール、ソルビトール、ズルシトール、フシトール、イジトール、イノシトール、ボレミトール、イソマルト、マルチトール、ラクチトール、ポリグリシトール、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記糖アルコールは、マンニトールである、請求項17に記載の方法。
  19. 前記1種または複数の親水性化合物は、ポリエチレングリコール(PEG)である、請求項4から13のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記乾燥は、凍結乾燥である、請求項1から19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記乾燥は、水分量が約5%未満である乾燥組成物をもたらす、請求項1から20のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記乾燥組成物は、さらに、止血、創傷治癒、骨治癒、組織治癒、および/または腱治癒を刺激することができる1種または複数の生理活性作用剤を含む、請求項1から21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記生理活性作用剤はトロンビンである、請求項22に記載の方法。
  24. 前記乾燥組成物は、さらに、アルブミンを含む、請求項1から23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 工程a)で得られた前記ペーストを、前記ペーストの乾燥に適した容器に移す、請求項1から24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 前記容器は、乾燥組成物から再構築を行うのに、およびペーストを吐出するのに適した医薬送達デバイスである、請求項25に記載の方法。
  27. 前記容器は、シリンジである、請求項25または26に記載の方法。
  28. 前記乾燥組成物は、シート状をしている、請求項1から27のいずれか1項に記載の方法。
  29. さらに、以下を加える工程
    i)前記乾燥組成物がアルカリ性化合物を含むならば、工程b)の後、乾燥状の酸性化合物、または
    ii)前記乾燥組成物が酸性化合物を含むならば、工程b)の後、乾燥状のアルカリ性化合物、
    を含み、それによりアルカリ性化合物および酸性化合物を含む乾燥組成物を得る、
    請求項1から28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 請求項1から29のいずれか1項に記載の方法によって得られた乾燥組成物から再構築を行う方法であって、乾燥組成物に水性媒体を加える、工程含み、
    該水性媒体は、
    i)前記乾燥組成物がアルカリ性化合物を含むならば、酸性化合物を含み、
    ii)前記乾燥組成物が酸性化合物を含むならば、アルカリ性化合物を含み、または
    iii)前記乾燥組成物が請求項29に記載の方法に従って、アルカリ性化合物および酸性化合物の両方を含むならば、酸性化合物もアルカリ性化合物も含まず、
    該酸性化合物と該アルカリ性化合物は、該水性媒体の存在下で反応してガスを放出する方法。
  31. 前記乾燥組成物は、前記水性媒体の添加の際、機械攪拌することなく、再構築を行ってペーストになる、請求項30に記載の方法。
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