JP4668510B2 - 可撓性容器入り局所止血用医薬組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は可撓性容器入り局所止血用医薬組成物である。詳細には局所止血用医薬組成物の投与時に起こりがちな医療過誤、とりわけ内視鏡処置時に投与される際における医療過誤の防止を図る為に、特に可撓性容器に封入された局所止血用医薬組成物に関するもので、医療の分野で利用される。
【0002】
【従来の技術】
上部消化管等において、潰瘍などから滲み出るような出血が内視鏡検査で認められるような場合、内視鏡の先端から出血部位に局所用の止血剤を噴霧若しくは灌注して出血を止めるのが一般的である。これらの目的に使用される止血剤としてはエピネフリン注射液等の血管収縮剤、アルギン酸ナトリウム、トロンビンなどがあげられる。それらの製剤の中で、従来トロンビン液剤はバイアル瓶に封入されている。
バイアル瓶に封入されたトロンビン液剤の例としては、例えば特許文献1等が挙げられ、医療過誤防止のための色素を配合した局所止血用組成物として記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−104996号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
止血用製剤の中で、バイアル瓶入りの局所投与用の薬剤は、例えばトロンビンの局所用液剤にみられるように、これまでパッケージやバイアル等にメーカーが独自に「禁注射」、「注射を禁ず」などの表示をしている。しかし、一方で止血用製剤にもトラネキサム酸等の抗プラスミン薬やエタンシラートのように、静脈注射による全身投与あるいは皮下・筋注が認められている薬液があり、また、「バイアルは注射剤」との思い込みから、本来局所投与用である薬剤が誤って血管内に注射され患者が死亡するという事故が起きており、医療過誤防止の側面から、抜本的な誤用防止の方策が求められていた。
【0005】
一般にバイアル瓶入りの製剤は、使用時に注射針付き注射筒で薬液を注射筒内に吸引・採取し、局所止血剤においては、その後に注射針を取外して、注射筒のノズルを内視鏡鉗子口や内視鏡に装着された薬液噴霧・散布用の洗浄チューブの送液口金に接続して薬液を投与する方法がとられている。このため、医療現場の操作が煩雑で医療過誤を誘引する原因となる可能性が指摘されていたが、本発明者らは、操作過程における他の液剤との識別性の付与並びに即時注射可能な形態の発生回避を解決すべき抜本的課題とした。
【0006】
さらにバイアル瓶入りの薬剤は、使用後にガラス瓶、ゴム栓、アルミ製キャップ(プラスチックキャップ+アルミ巻締め)を分離し、さらに注射針、注射筒も分別廃棄しなければならず大変面倒であり改善が望まれていた。
【0007】
なお、トロンビン製剤については分包形態の細粒製剤も開発されていたが、当該製剤は、使用時に適当な容器に入れ、リン酸緩衝液等の適当な溶剤で溶解してから使用する必要がある。従って、出血の場合の緊急時などの対応において、より使用し易い形態のトロンビン製剤が求められていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者らは、バイアル容器とは全く異なる後述の可撓性容器に予め封入された局所止血用医薬組成物を提供することにより、医療現場の操作性を向上させ、形状からの識別を容易とし、かつ、操作過程から注射筒(とりわけ注射針が装着された注射筒)を用いる工程を取り去ることができることを見出し、医療過誤を低減させる等の前述の課題を解決して本発明を完成した。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の態様について以下に説明する。
態様1
[1−1] 本発明は可撓性容器に封入された局所止血用医薬組成物である。ここで、可撓性容器とは、可撓性の材質および構造からなる可撓性部位を、容器の一部もしくは全てに有し、当該可撓性部位を変形、押圧、収縮等させることにより、内容物を駆出させるための機能を持たせた容器である。
[1−2] 特に、内視鏡処置時に投与されるために可撓性容器に封入された態様1−1の局所止血用医薬組成物である。当該組成物は通常室温では液体である。
【0010】
[1−3] 可撓性容器が以下の1)〜6)の特徴を少なくとも2つ以上有する態様1−1もしくは1−2の局所止血用医薬組成物である。
1)可撓性部位がプラスチック製である。
2)可撓性部位に蛇腹(ベロース)構造を含む。
3)可撓性容器の容器本体口部雄ネジ元部と蛇腹部との間の部分がドーム状もしくは円錐状の形状である。
4)少なくとも内容物封入前は、ノズル付きキャップと可撓性容器本体とに分離可能である。
5)ノズルは、容器中心軸から仰角10°乃至90°に屈曲もしくは湾曲した構造を備える。
6)ノズル先端は、内視鏡鉗子口や薬液噴霧・散布用の洗浄チューブの送液口金と連通できる。
かかる容器に封入される局所止血用医薬組成物においては、適当な血管収縮薬、アルギン酸ナトリウム、トロンビンなどを有効成分として用いることができる。
【0011】
[1−4] 殊に、少なくともトロンビンを有効成分として含有することを特徴とする態様1−1ないし1−3記載の局所止血用医薬組成物である。
特に、トロンビン液剤は、常法により得られたトロンビンにポリオールなどの安定化剤と緩衝剤を添加して混合した後、撹拌して均一化することによって調製されたトロンビン液剤を無菌ろ過した後、可撓性容器に充填されて医療機関に提供される。医療機関においては、経内視鏡的あるいは経口等により局所の出血部位に対して使用される。
【0012】
[1−5] 更に、組成中に40〜55%(W/V:重量/容量)のグリセリンを含むことを特徴とする態様1−4の局所止血用医薬組成物である。
本発明の局所止血用組成物として、典型的に用いられるトロンビンの液剤は、通常、安定化剤として10〜60%(W/V)、より好ましくは40〜55%(W/V)のポリオールとりわけグリセリンが使用される。グリセリンの量が多いと粘度が高くなる為、内視鏡や洗浄チューブを介して出血部に散布するとき片手による押圧が難しくなるか、押圧しても十分な拡散が得られない等の不具合がある。また、トロンビンを溶液状態で長期間保存できるようにする為には、一定量のグリセリンを添加することが必要であるが、本発明においては、55%(W/V)以下で40%(W/V)以上のグリセリンを含有させることが好ましい。
【0013】
態様2
本発明に用いられる可撓性容器について以下に詳述する。
[2−1] 本発明の局所止血用医薬組成物の封入に用いられる可撓性容器において、可撓性容器とは、可撓性の材質および構造からなる可撓性部位を、容器の一部もしくは全てに有し、当該可撓性部位を変形、押圧、収縮等させることにより、内容物を駆出させるための機能を持たせた容器である。好ましくは、以下に記載する特徴1〜6の2つ以上、より好ましくは3つ以上、更に好ましくは全てを有する容器である。
容器の形状としては、球体、筒体等種々の形状を採り得るが、通常、開口を有する有底筒状体が好ましく、筒状体は適当な長さの円筒体,角筒体のいずれでもよい。角筒体は断面形状が三角形、四角形、六角形のほか、八角形体等の多角形であっ
てもよい。
【0014】
[2−2]
特徴1:可撓性部位がプラスチック製である。
可撓性部位の材質は、本来、可撓性をもたらす素材であり封入される医薬品の安定性や吸着に問題を生じないかぎり特に限定されない。例えばプラスチック樹脂のほか、天然ゴムや合成天然ゴム等のエラストマーから形成されているものであっても良い。好ましくは、一定の形状を付与する為、プラスチック製のものが望ましい。
本発明において、可撓性容器本体を構成するプラスチックとしては、弾力性、可撓性を備えているものであれば特に制限はなく、後述される熱可塑性樹脂およびその混合物や積層体から適宜選択してよいが、特にポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂は、成形性に優れていることと医療分野への使用の安全性が確立している点で好ましい。
【0015】
ポリエチレンは、高密度であるか低密度であるかを問わず、広い範囲から適宜選択できるが、容器本体の可撓性部位は柔軟性や透明性の観点からすると、低密度ポリエチレンが適当である。ポリプロピレンとしては、ホモポリマー或いはエチレン、1−ブテン等の少量(一般に10重量%以下、好ましくは5重量%以下)のオレフィンとの共重合体が利用可能で、医療用容器として汎用されているグレードのものが適当である。
【0016】
[2−3]
特徴2:可撓性部位に蛇腹(ベロース)構造を含む。
可撓性部位としては、容器本体に可撓性の機能が備えられており、外部から力を加えて可撓性部分を変形もしくは収縮させることで、内溶液をスムーズに排出できる形状であれば、形状は特に限定されるものではない。例えば、単純な輸液バッグからなるもの或いは弾性のあるバルーンを使用することもできる。
【0017】
局所用止血剤としての利用方法、とりわけ経内視鏡的投与の際の片手での操作性を考慮すると、容器の大きさとしては片手の手のひらに収まるサイズが好ましく、また、可撓性部位には所定の圧を加えたときに初めて収縮が起きる一定の形状、特に蛇腹形状を有することが望ましい。
蛇腹の形状については特に規定されないが、単純な蛇腹のほか、薬液が十分に駆出されるべく押圧収縮時に容器本体内に間隙が殆ど無くなる蛇腹の形状、例えば実開昭62−180445号、実開平6−3349号等に開示されるべローズを付与したものなどが挙げられる。また、蛇腹の径は、蛇腹底部(指掛け押圧部)へむかって少しずつ小さくなるように設定することも可能である。
蛇腹の数については特に規定されないが、押圧収縮時の操作性、薬液の駆出性や製造のしやすさ等により適宜設定することが可能である。3〜10段程度であることが好ましい。
蛇腹部は、例えば容器本体の開口に向けて圧縮可能に設けられるが、蛇腹部は押圧・圧縮後復元しない、すなわち圧縮されたままの状態となるように形成するか,または、容器本体を含めてそのような材質で形成してもよい。例えば,硬質プラスチックで形成し、蛇腹の一山(または一腹)ごと、または2段階または3段階に分けて圧縮できるようにしてもよい。
【0018】
或いは容器内に間隙が残る場合であっても、間隙を置換するに十分な量の気体(好ましくは除菌された空気や窒素ガス等の不活性ガス)を予め薬液と共に封入することによりノズルを下に向けた容器から薬液を十分に駆出できるが、このとき容器の内容積はそれに見合ったものであることが必要である。
とりわけ、本発明においては、内視鏡や洗浄チューブの管空からも薬液を極力駆出することが望ましく、かかる場合、当該管空の内容積を更に算入して可撓性容器の内容積を設定するとよい。
【0019】
本発明の可撓性容器により投与される薬液の量は、およそ5ml〜20mlである。また、蛇腹を有する可撓性容器の圧縮後の最終的な間隙は通常5ml〜30mlである。また洗浄チューブ等の内容積は通常3ml〜5ml程度である。従って本発明の可撓性容器の内容積はおよそ10ml〜50ml、好ましくは20ml〜40mlと設定される。
[2−4]
特徴3:可撓性容器の容器本体口部雄ネジ元部と蛇腹部との間の部分が湾曲状もしくは円錐状の形状である。
蛇腹部から容器本体口部雄ネジ部にかけての形状は、容器の長さ方向(軸方向)断面形状において、円筒状のように角があるもの(いかり肩形状)、円錐状のように直線的なもの、ドーム(dome)状のように湾曲状(なで肩形状)のもの等いずれであっても良いが、薬液が極力容器内に残らないような形状であることが望ましい。このため、頂端が開口して容器本体口部に接する截頭円錐状のように断面が直線的な形状又はドーム状のように角のない断面が湾曲状の形状(なで肩形状)を付与することが好ましい。これらの形状は、少なくとも容器の内周面の形状がこのようであればよい。
【0020】
[2−5]
特徴4:少なくとも内容物封入前は、ノズル付きキャップと可撓性容器本体とに分離可能である。
可撓性容器は、ノズルから容器本体まで同一素材で一体成形されていてもかまわない。かかる場合には、所望の可撓性(或いは剛性)に従ってその厚さを変化させることができる熱可塑性樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、および、プロピレン、エチレンおよび/またはスチレンの共重合体を列挙し得る。その他、ポリ塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、ポリビニリデンクロライド、ポリビニルフルオライド、ポリトリフルオルクロルエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリオレフィン系樹脂およびこれらの混合物や積層体も挙げられる。なお、一体成形の場合には、更に自動ブロー充填シール成形法により、薬液収容部の成形と薬液の充填および薬液吐出用ノズルの取り付けを同時に行うことも可能である。
汎用される薬液充填の便からは、容器本体とノズル付きキャップとが別々に成形され、薬液等の充填の前または後に、嵌合もしくはネジ込み等により両者が結合可能なものが好ましい。
可撓性容器の容器本体口部下部に、例えば10個程度のネジ戻り防止突起を付け、更に、ノズル付キャップの雌ネジ下部に、例えば4個程度のネジ戻り防止リブを設けることにより、ネジの緩みを防止する機構を備えることも可能である。
【0021】
殊に、容器を片手で保持した際に、親指部分を可撓性部位とりわけ容器本体の蛇腹の底部(指掛け押圧部)にあてがい、ノズル付きキャップの側にその他の指で確実に容器を保持できる部分(指掛け部)が存在し、両者を一体として使用する際、片手だけで外部から圧縮に十分な力を掛けることができ、内容液を排出させられる構造となることが望ましい。通常この底部の大きさは、蛇腹部分に比べてやや小さめの直径になるようにするが、圧縮に十分な力を掛けられれば特に制限はなく、親指部分で押せる直径のものであれば良い。また、片手で保持した際に、手のひらを底部にあてがい、ノズル付きキャップの指掛け部に、例えば人差し指と中指とをかけ、容器全体を包み込むようにして、圧縮することも可能である。
なお、ノズル付きキャップの裏側には、キャップに適当な強度を与える為の構造(例えばリブ)を、複数箇所に設けても良い。このリブの形状は、特に制限はないが蛇腹部から容器本体口部雄ネジ部にかけての外面形状が、容器本体の断面形状において円筒状のように角があるもの(いかり肩形状)、円錐状のように直線的なもの、或いはドーム状のように角のない湾曲状(なで肩形状)のもの等である場合には、それら形状に対応するように適宜設定され得る。
また、ノズル付きキャップの指掛け部位には、ノズルの屈曲方向を認知できるような指掛りの突起または窪みを設けても良い。この突起または窪みは、ノズルの屈曲方向を認知できる形状であれば特に制限はない。例えば、細長の突起が挙げられる。
【0022】
ノズルの素材は、上述のように可撓性容器本体と同じでもよいが、洗浄チューブや内視鏡鉗子口に連通時固定されるべく、十分な剛性を有すべく高密度のポリエチレンやポリプロピレン、ABS樹脂、ポリカーボネート等に代表される硬質プラスチックを用いることが好ましい。
【0023】
[2−6]
特徴5:ノズルは、容器が筒体の場合その中心軸から仰角10°乃至90°に屈曲もしくは湾曲した構造を備える。
内容液が排出する先端のノズル部分の形状も特に限定されるものではないが、局所止血用薬剤を内視鏡や洗浄チューブ連通時にできるだけ可撓性容器の圧縮等の操作を容易とし、かつ薬液が蛇腹部内に極力残らないような角度に容器を保持する形状が望ましい。このため、ノズルの噴出方向については容器の軸線から所定の仰角を付与したものが好ましい。
従って、好ましくは、本発明のノズルは、容器中心軸から仰角10°乃至90°に屈曲もしくは湾曲した構造を備える。より好ましくは、仰角10°〜40°である。屈曲もしくは湾曲は、ノズル全体もしくはノズルの基部から先端にかけての特定の場所であってもよい。特に好ましくは、ノズルが仰角10°〜20°で「く」の字に屈曲したものである。
【0024】
[2−7]
特徴6:ノズル先端は、内視鏡鉗子口や薬液噴霧・散布用の洗浄チューブの送液口金と連通できる。
本薬剤は、薬液を注射筒に再度充填することなく内視鏡等の処置に供する為、充填した薬液を容器から直接内視鏡等に注入する必要がある。このため可撓性容器と内視鏡鉗子口や薬液噴霧・散布用の洗浄チューブの送液口金(送液口部)とが、直接もしくは適当な長さや形状のチューブやアプリケーター等の補助具を介して連通できることが必要である。従って、好ましくは可撓性容器のノズルが、直接内視鏡鉗子口や薬液噴霧・散布用の洗浄チューブの送液口金に接続できる大きさと形状であるものが良い。
【0025】
その他、本可撓性容器を用いて局所止血薬を投与する際、複数回に分けて投与することもある。このとき特に患部からの血液等を吸い込む等の不具合を防ぐ為、更に、ノズル先端もしくはノズル内部に逆止弁(特徴7)を設けてもよい。適当な例として実開昭62-180445号公報、実開昭59-85236号公報に記載の薬液注入器の弁などが参照される。
また、ノズルには、薬液や必要に応じ気体を充填後に封入する為のキャップ(以下、ノズルキャップと記す)が取り付けられる。このとき、適当なエラストマーを素材とするノズルキャップが使用できるほか、ノズル外周に雄ネジが施され、雌ネジが施されたプラスチック製のノズルキャップとが螺合できる形態(特徴8)が好ましい。
更に、当該容器には、「筋注射」や「注射を禁ず」等の、薬物の識別もしくは取扱に関するラベルを適宜貼付するための部位(特徴9)を設けることができる。かかるラベルの貼付により、従来の単なる注射筒とは異なり、投与直前ないしは投与中においても当該薬物を認識し注意を払うことができる。
なお、必要に応じ、かかる貼付部位の可撓性を高くすることにより、使用時、貼付部位を蛇腹部と一緒に押しつぶしたり、或いは、逆に貼付部位を外套管に見立てて剛性を高くしたり、更には薬液排出後、蛇腹部を貼付部位内に押し込んでコンパクトにしまう工夫を行っても良い。また、ノズル付きキャップの形状が、その指掛け部の下方部分にはかまを蛇腹部まで付ける形状である場合には、はかま表面をラベルを貼付するための部位とすることが可能である。はかま表面をラベル貼付部位とする場合には、ラベルに代えて直接注意文字を印刷または凸設等にしてもよい。
【0026】
さらに、容器の圧縮には可撓性部位を覆うシリンダー等の外套管とピストン等とを有する注入装置(特徴10)を用いても良い。すなわち、外套管で可撓性部位をおおい、容器の底部をピストン等で押して使用することも可能である。このような外套管は、可撓性容器と一体になっていても、着脱式であっても良い。尚、着脱式の場合には、外套管の一方の端は容器のノズルが充分に管外にでるが容器自体は抜け落ちないように適当な脱落防止機構を有するものとし、他方の端から挿入されたピストンで押圧するように構成される。好適には円筒の一端に可撓性容器断面の直径よりやや小さい穴が形成された外套管が好ましい。
更に、当該外套管には、他に可撓性容器の着脱を容易にするために、管の外周の一部を切り欠いた適当な大きさの窓を備えていても良い。当該窓は、単なる切リ欠き部に代表される開放式もしくは蝶番やスライド扉付等の開閉式のものであっても良い。
【0027】
[2−8]
以上の特徴7〜10の各々は、特徴1〜6の2以上の特徴と適宜組み合わされて、本発明の容器の特徴を構成することができる。
例えば、前記特徴10を組み合わせた場合には、本発明の局所止血用医薬組成物の封入に用いられる可撓性容器は、以下に記載する少なくとも2つ以上の以下の特徴を有する局所止血用医薬組成物を封入する為の容器である。
1)可撓性部位がプラスチック製である。
2)可撓性部位に蛇腹(ベロース)構造を含む。
3)可撓性容器の容器本体口部雄ネジ元部と蛇腹部との間の部分がドーム状もしくは円錐状の形状である。
4)少なくとも内容物封入前は、ノズル付きキャップと可撓性容器本体とに分離可能である。
5)ノズルは、容器中心軸から仰角10°乃至90°に屈曲もしくは湾曲した構造を備える。
6)ノズル先端は、内視鏡鉗子口や薬液噴霧・散布用の洗浄チューブの送液口金と連通できる。
7)外套管でおおわれている。
【0028】
以下に、可撓性容器の形態の一具体例を挙げ、図面に基づき説明する。
本可撓性容器は、図1に示すごとく、薬液を封入する可撓性容器本体1と、本体口部101に嵌合もしくは螺着するノズル付きキャップ2とノズルキャップ3より構成される。容器本体1は、その口部の外周に雄ネジ102を、底部に指掛け押圧部103を設け、胴部104には、薬液押出し用の蛇腹部105並びにラベル貼付部106を有し、蛇腹部105が押潰し可能に形成されている。ノズル付きキャップ2は、その肩部に指掛け部201を、下部に容器本体1の口部の雄ネジ102に嵌合する雌ネジ202とノズルの口部(注出口)の外周に雄ネジ203を有し、またノズル付きキャップ肩部の内側に補強リブ204を有し、ノズルキャップ3はノズルの口部(注出口)の外周の雄ネジ203に螺合する雌ネジ301を設けた形となっている。
【0029】
図2は、図1に示されたノズル付きキャップ2の一例で、図2(a)はその一部破断正面図を示し、図2(b)は底面側から矢印方向に見た図(半分の部分)を示す。図2はノズル付きキャップ2の内側に設けられて、容器本体1の上部の肩部に当接してキャップ2の容器本体1への結合を強固にする補強リブ204を示す。設ける補強リブ204の形状は容器本体の外形に沿うように設計され、またリブの数は容器等の材質等に応じて任意に定めてよい。
【0030】
図3は、図1に示された薬液を封入する可撓性容器本体1の一例である。その容器本体口部101の外周に雄ネジ102を、底部に指掛け押圧部103を設け、胴部104には、薬液押出し用の蛇腹部105並びにラベル貼付部を兼ねた薬液押出し時の液溜り部106を有し、蛇腹部105が押潰し可能に形成されている。
また、本可撓性容器は、図4に示すごとく、薬液を封入する可撓性容器本体1と、本体口部101に嵌合もしくは螺着するノズル付きキャップ2とノズルキャップ3より構成される。容器本体1は、その口部の外周に雄ネジ102を、底部に指掛け押圧部103を設け、胴部104には、薬液押出し用の蛇腹部105を有し、蛇腹部105が押潰し可能に形成されている。ノズル付きキャップ2は、その肩部に指掛け部201を、下部に容器本体1の口部の雄ネジ102に嵌合する雌ネジ202とノズルの口部(注出口)の外周に雄ネジ203を有し、またノズル付きキャップ肩部の内側に補強リブ204並びにラベル貼付部207を有し、雌ネジ202下部にネジ戻り防止リブ206を有し、指掛け部201に使用時のノズル屈曲方向を認知できる突起205を有している(図4(a)参照)。ノズルキャップ3はノズルの口部(注出口)の外周の雄ネジ203に螺合する雌ネジ301を設けた形となっている。
【0031】
図5は、図4に示されたノズル付きキャップ2の一例で、図5(a)はその一部破断正面図を示し、図5(b)は底面側から矢印方向に見た図(半分の部分)を示す。図5はノズル付きキャップ2の内側に設けられて、容器本体1の上部の肩部に当接してキャップ2の容器本体1への結合を強固にする補強リブ204を示す。設ける補強リブ204の形状は容器本体の外形に沿うように設計され、またリブの数は容器等の材質等に応じて任意に定めてよい。雌ネジ202下部にネジ戻り防止リブ206を有し、このリブ206は90°方向4箇所に設けられている。さらに、指掛け部201に使用時のノズル屈曲方向を認知できる突起205が設けられている。
図6は、図4に示された可撓性容器本体1の一例である。その容器本体口部101の外周に雄ネジ102を、底部に指掛け押圧部103を設け、胴部104には、薬液押出し用の蛇腹部105を有し、蛇腹部105が押潰し可能に形成されている。また、容器本体口部101の下部にネジ戻り防止突起107を有している。
【0032】
使用に際しては、図7および図8に示すように、可撓性容器Aのノズルキャップ3を取り外し、ノズル付きキャップ2のノズル先端を洗浄チューブ(または内視鏡)4の接続口(送液口金又は内視鏡鉗子口)41に圧入嵌合し、容器本体1の底部の指掛け押圧部103に指をかけて押圧することにより,蛇腹部105が押し潰されて容器本体1内の薬液が洗浄チューブ4内に噴出される。
本具体例においては、各部位は、例えば、可撓性容器本体1は低密度ポリエチレン、ノズル付きキャップ2とノズルキャップ3はポリプロピレンから構成される。
【0033】
図9ないし図11は、利用者が可撓性容器を直接手で押し潰す方法に代えて、施用器を用いて行う方法を示す。なお、以下の説明において、可撓性容器については同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図9は、注射器と同様な外形を有する射出器を用いた例で、射出器5はシリンダー状の射出器本体51と射出器本体51内に挿入される押圧棒52とからなる。射出器5は通常、射出器本体51内に挿入した可撓性容器Aが外部から見えることと、軽量化の点でポリスチレン、ポリプロピレン等の透明な無色又は着色プラスチックで作られるが、金属製としてもよい。
【0034】
射出器本体51は、先端に可撓性容器Aの先端のノズルが露出し得る大きさ孔53を有し、後端に押圧棒52を挿入するための挿入口54を備えている。射出器本体には作業性をよくするために指掛け板55を設けるとよい。図9では、射出器本体後端の挿入口54の位置に設けているが、この位置に限定されない。可撓性容器Aは通常、射出器本体51の挿入口54から挿入されるが、射出器本体51の長さ方向の適当な箇所に挿入口を設けて挿入できるようにしてもよい。射出器本体51内に挿入した可撓性容器を押圧棒で押圧・圧縮して止血剤を射出させる。
【0035】
図10〜11は、側面に可撓性容器を押圧するときの指の案内切欠きを設けた筒体からなる押圧補助器を用いた例である。可撓性容器を押圧するとき、容器への指の掛け方や押し方によって、容器の蛇腹部が偏って押圧・圧縮される場合がある。
本実施例では、直立円筒体部61の側面に長さ方向に設けた可撓性容器Aを押圧するときの指の案内切欠き部62を有し、筒体部61の底部に可撓性容器Aのノズル用の開口63を有する漏斗状の底部64とからなる押圧補助器6を用いた例を示す。
筒体部61の上部は開口していて、ここから可撓性容器Aを挿入し、容器Aの底(指掛け押圧部103)に指を掛けて、指を案内切欠き部62に沿って押し下げることによって容器Aの内容物を押出す。本例の場合、安定して容器を加圧・圧縮することができるので、容器Aのノズルを長くすることができる。
【0036】
図11は、図10に示す押圧補助器6の各部材を分離した形で示しているが、可撓性容器Aは、通常、容器本体1及びノズル用チューブ2bとノズル2aは一体としたものとし、ノズルキャップ3を付けた形として利用者に供給する。押圧補助器6はプラスチック製の簡易な構造で、安価なものとすることができるので、可撓性容器Aと分離した形で供給するほかに、両者をセットとして供給することもできる。
ノズル用チューブ2bは、硬質または半硬質のプラスチック製として特定のカーブを有するものとしてもよく、直線状のチューブとしてもよい。また、軟質チューブとしてもよい。
射出器5や押圧補助器6を使用する場合には、可撓性容器Aを安定した形で圧縮することができるので、可撓性容器Aを底103のあるボトル状容器とすることなく、可撓性容器の底部に内容物の充填口を設け、該充填口から容器内に内容物を注入充填し、充填口をプラスチックシートやアルミ箔/ポリエチレン等のラミネートフィルムをヒートシールして封止する形の容器とすることができる。更に、プラスチックキャップを施すこともできる。
【0037】
本発明の可撓性容器は、内容物が止血剤のように使用すべき量がほぼ正しく流出することが望ましいものであることから、容器の形状も内容物が蛇腹の間に残留したり、内容物を充分に押出せない形状であることは好ましくない。
図12は上記要望に対応するための可撓性容器で、容器本体1の蛇腹12の数を3段とし、ノズルを下に向けたとき、すなわち容器Aを逆立ちさせたとき、ノズル側の蛇腹の容器内壁面12bがなだらかな下方に流れる曲面となるようにしたものである。図12(A)は容器本体1の側面図、(B)は容器本体1にノズル付きキャップ2をした装着した可撓性容器の一部破断側面図を示す。
図13は、可撓性容器Aの容器本体1の頭部11を大きくし、下方に向けて小さくなるように蛇腹12の各段(各蛇腹)を構成したものである。このような形状とすることにより、容器本体1を圧縮したとき容器底部の蛇腹は容器の頭部1内に収斂し、内容物は充分に押し出される。図13(A)は容器本体1の側面図、(B)は容器本体1にノズル付きキャップ2をした装着した可撓性容器の一部破断側面図を示す。
【0038】
本発明の可撓性容器における好ましい態様は、上述してきたように、従来の点眼剤などの医薬品に汎用されている円柱状や楕円状などのプラスチック薬液容器比べ、内視鏡鉗子口や薬液噴霧・散布用の洗浄チューブの送液口金に連通して、親指で容器底部を押すと、その圧力で蛇腹部が圧縮され内溶液が容易に押出しやすい構造となっている。またノズルに仰角を施して「く」の字形状とすることにより、本発明容器を適度な角度(θ)で内視鏡鉗子口や洗浄チューブの送液口金に連通/保持させることが可能となることで、内溶液をノズル先端からより容易に押出すことができる。
【0039】
従って、本発明においてもっとも好適な止血用医薬組成物は、可撓性部位がプラスチック製であり、可撓性部位に蛇腹(ベロース)構造を含み、少なくとも内容物封入前は、ノズル付きキャップと可撓性容器本体とに分離可能であり、ノズルは、容器中心軸からの傾斜角度(θ)を仰角10°乃至90°好ましくは10°〜40°に屈曲もしくは湾曲した構造を備え、ノズル先端は、内視鏡鉗子口や薬液噴霧・散布用の洗浄チューブの送液口金と連通できる可撓性容器に封入された、少なくともトロンビンを有効成分として含有し、薬液組成中に40〜55%(W/V)のグリセリンを含むことを特徴とする局所止血用医薬組成物である。
【0040】
本発明の可撓性容器は、必須の構成要素として可撓性容器本体1とノズル付きキャップ2およびノズルキャップ3を備えているにすぎないので、構造がきわめて簡素であり、製造容易であり、製造コストを低減できる。
なお、この様に意図して設計されたプラスチック容器は、局所止血用剤だけではなく、内視鏡を用いて上部もしくは下部消化管内に塗布あるいは散布されるような医薬組成物、検査薬等に広く応用できる。特に静注等による医療過誤を防止する目的において優れている。
【0041】
【実施例】
〔実施例1〕
L−アルギニン0.87gと塩化ナトリウム2.8gに精製水を加えて溶解した後、酢酸を1.2g添加する。これに水酸化ナトリウムを適量加えてpHを6.3に調整する。この溶液に濃グリセリン100g添加した後、トロンビン溶液を18.2mLを加え、静かに混合する。0.1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムにてpHを6.3に調整した後、精製水を加えて全量を200mLとした。この調製液をメンブランフィルターで無菌ろ過した後に、図1に示したプラスチック容器に5mLずつ分注し封入した。
〔実施例2〕
L−アルギニン0.87gと塩化ナトリウム2.8gに精製水を加えて溶解した後、酢酸を1.2g添加する。これに水酸化ナトリウムを適量加えてpHを6.3に調整する。この溶液に濃グリセリン100g添加した後、トロンビン溶液を18.2mLを加え、静かに混合する。0.1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムにてpHを6.3に調整した後、精製水を加えて全量を200mLとした。この調製液をメンブランフィルターで無菌ろ過した後に、図4に示したプラスチック容器に5mLずつ分注し封入した。
【0042】
〔対照例1〕
L−アルギニン0.87g と塩化ナトリウム2.8gに精製水を加えて溶解した後、酢酸を1.2g添加する。これに水酸化ナトリウムを適量加えてpHを6.3に調整する。この溶液に濃グリセリン100 g添加した後、トロンビン溶液を18.2mLを加え、静かに混合する。0.1mol/Lの塩酸または水酸化ナトリウムにてpHを6.3に調整した後、精製水を加えて全量を200 mLとした。この調製液をメンブランフィルターで無菌ろ過した後に、内容積20mLのガラス製バイアルに5mLずつ充填し、ゴム栓およびアルミキャップで封栓した。
【0043】
〔実験例1〕
実施例1および対照例1につき、両者を使用する際に注射剤として間違える可能性について10人のパネラーに確認してもらった。また、実際に薬液を内視鏡下で散布することを想定した実験を行い、使用の簡便性を評価した。
表1に試験結果を示す。いずれのパネラーも注射剤と異なるものであるとの認識を示し、医療過誤防止に効果があると確認できた。
【0044】
【表1】
Figure 0004668510
【0045】
〔実験例2〕
実施例1について、内視鏡鉗子口と薬液噴霧・散布用の洗浄チューブの送液口金に連通して薬液を押出した場合の可撓性容器内の残留液量を5人のパネラーにより試験した。
表2に試験結果を示す。いずれのパネラーの残留液量は数%とごくわずかであった。
【0046】
【表2】
Figure 0004668510
【0047】
【発明の効果】
本発明は、注射筒あるいは注射剤容器とは明確に識別できる可撓性容器に封入した局所止血用医薬組成物を提供するものである。また、本発明の医薬組成物は、投与操作の過程で注射筒を使用する工程を意図的に取り去られているため、医療現場での煩雑な操作の短縮、細菌汚染の防止、異物混入防止、並びに、従来バイアル瓶入り内服局所投与用の薬剤に起こりがちな医療過誤の根本的な防止が図れる。さらには容器全体について適当なプラスチック素材を適宜選択することにより、構造簡素にして製品コストが安価であり、しかも使用後各パーツを分別することなくそのまま廃棄処分に付することができるため感染性医療廃棄物の廃棄も容易化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可撓性容器の一例を示す一部破断正面図である。
【図2】本発明の可撓性容器のノズル付きキャップの一例を示す一部破断正面図(a)と一部欠損底面矢視図(b)である。
【図3】本発明の可撓性容器(図1)の容器本体(薬液収容部)である。
【図4】本発明の可撓性容器の一例を示す一部破断正面図である。
【図5】本発明の可撓性容器のノズル付きキャップの一例を示す一部破断正面図(a)と一部欠損底面矢視図(b)である。図5(b)の斜視図を図(c)に示す。
【図6】本発明の可撓性容器(図4)の容器本体(薬液収容部)である(図(a))。図(a)の斜視図を図(b)に示す。
【図7】可撓性容器の使用の状態を示す斜視図(可撓性容器は薬液噴霧・散布用の洗浄チューブの送液口金に連通している。)である。
【図8】可撓性容器を内視鏡鉗子口に直接連通して薬液を押出している状況を示す斜視図である。
【図9】可撓性容器を装填した射出器を示す斜視図である。
【図10】押圧補助器の使用例を示す斜視図である。
【図11】図10の押圧補助器の分解斜視図である。
【図12】可撓性容器の他の実施例を示す斜視図である。
【図13】可撓性容器の他の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 可撓性容器本体(薬液収容部)
101 容器本体口部
102 容器本体口部雄ネジ
103 指掛け押圧部
104 容器本体胴部
105 蛇腹部
106 ラベル貼付部
107 ネジ戻り防止突起
2 ノズル付きキャップ
201 指掛け部
202 雌ネジ
203 ノズル口部外周雄ネジ
204 補強リブ
205 突起
206 ネジ戻り防止リブ
207 ラベル貼付部
3 ノズルキャップ
301 ノズルキャップ雌ネジ
4 洗浄チューブ
41 液送口金又は内視鏡鉗子口
5 射出器
6 押圧補助器

Claims (6)

  1. 内容物を入れる容器本体と、該本体の口部に螺着するノズル付きキャップとを、内容物の封入前は分離可能に備え、
    前記容器本体は、蛇腹(ベローズ)構造を含むプラスチック製の可撓性部位を有するものであり、且つ、前記口部の雄ネジ元部と前記蛇腹構造との間の部分においてドーム状もしくは円錐状の容器内面を有するものであり、
    前記ノズル付きキャップのノズルは、内視鏡鉗子口や薬液噴霧・散布用の洗浄チューブの送液口金と連通できるように適合されたノズル先端部を有し、且つ、該ノズルは、前記容器本体の中心軸から仰角10°乃至90°に屈曲もしくは湾曲した構造を備えることを特徴とする、
    封入された内容物の局所止血用医薬組成物を手による圧縮操作により押し出すことができる可撓性容器。
  2. 可撓性容器を片手で保持し圧縮容易とするべく、容器本体の底部に、親指又は手のひらをあてがう指掛け押圧部を設けるとともに、ノズル付きキャップに、その他の指を掛ける指掛け部を設けてなることを特徴とする、請求項1記載の可撓性容器。
  3. 内視鏡処置時に使用される請求項1または請求項2記載の可撓性容器
  4. 局所止血用医薬組成物がトロンビンである、請求項1乃至請求項3のうちいずれか一項記載の可撓性容器。
  5. 請求項1乃至請求項4のうちいずれか一項記載の可撓性容器に封入された、少なくともトロンビンを有効成分として含有する局所止血用医薬組成物。
  6. 組成中に40〜55%(W/V)のグリセリンを含む、請求項記載の局所止血用医薬組成物。
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