JPH1043295A - 送液装置 - Google Patents

送液装置

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JPH1043295A
JPH1043295A JP8203584A JP20358496A JPH1043295A JP H1043295 A JPH1043295 A JP H1043295A JP 8203584 A JP8203584 A JP 8203584A JP 20358496 A JP20358496 A JP 20358496A JP H1043295 A JPH1043295 A JP H1043295A
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JP
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liquid
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bag
heating
tube
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JP8203584A
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English (en)
Inventor
Naoki Sekino
直己 関野
Takeo Usui
健夫 碓井
Satoshi Takekoshi
聡 竹腰
Kenji Noda
賢司 野田
Masahide Oyama
雅英 大山
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型かつ簡単な構造で液体の加温および送液が
可能な送液装置の提供を目的としている。 【解決手段】本発明は、可撓性の容器2内に封入された
液体を、容器2に接続される管路9を介して、体内に送
出する送液装置1において、容器2を外側から包囲する
膨縮可能な本体3と、本体3内に気体を供給して本体3
を膨脹させ、本体3によって包囲された容器2を加圧す
る加圧手段5と、本体3に設けられ且つ本体3に包囲さ
れた容器2を加温する発熱部15、を有する加温手段
と、を具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は体内に液体を送り込
むための送液装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内視鏡観察下で患者の体腔内を
観察したり治療したりする際、出血や体液で治療部位が
明瞭に観察できない場合には、生理食塩水等の透明な液
体を体腔内に送って洗浄することが行なわれる。また、
内視鏡観察下で前立腺の切除あるいは子宮内や関節内の
手術を行なう場合などには、液体を体腔内に注入して体
腔を膨らませ、処置に必要な観察視野を確保するように
している。
【0003】このように体腔内に液体を送液するための
送液装置は、例えば特開平7−100205号公報に開
示されている。この公報に開示された送液装置は、滅菌
された液体が充填された変形可能なプラスチック容器を
密閉容器内に収納し、密閉容器内に圧縮空気を供給して
プラスチック容器を加圧変形させることで、プラスチッ
ク容器内の液体を送出するようにしている。
【0004】また、米国特許第5419772号明細書
には、液体が充填された可撓性の袋を加圧手段によって
包囲し、この加圧手段に空気を送り込んで袋を加圧変形
することで、袋内の液体を送出する、送液装置が開示さ
れている。さらに、米国特許第5178606号明細書
には、液体の圧力、流量および温度をコントロールしな
がら、液体を体内に送液する送液装置が開示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、 前述した
従来の装置にはそれぞれ以下に述べるような問題点があ
る。すなわち、特開平7−100205号公報に開示さ
れた送液装置は、プラスチック容器を密閉容器に対して
出し入れするために密閉容器に扉等の開閉手段を設ける
必要があり、また、密閉容器を耐圧構造にする必要があ
るため、装置がかなり大掛かりなものとなっている。ま
た、液体の温度を制御する機構が設けられていないた
め、比較的大量の液体を体腔内に送り込む内視鏡下外科
手術では、術中に患者が体温低下等の合併症を引き起こ
さないよう何等かの処置を講じなければならず、装置の
機能性という点で問題があった。
【0006】これに対し、米国特許第5419772号
に開示された送液装置は、可撓性の袋を包囲する加圧手
段に空気を送り込むだけで袋内の液体を送出するように
しているため、構造が簡単ではあるが、特開平7−10
0205号公報の送液装置と同様に液体の温度を制御す
る機構が設けられていないため、やはり機能性という点
で問題があった。
【0007】一方、米国特許第5178606号に開示
された送液装置は、注入する液体の温度をコントロール
するようになっているが、液体を入れた容器を温水槽に
漬けて、ローラーポンプによって送液するため、装置が
かなり大型で複雑なものとなっている。
【0008】本発明は上記事情に着目してなされたもの
であり、その目的とするところは、小型かつ簡単な構造
で液体の加温および送液が可能な送液装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、可撓性の容器内に封入された液体を、前
記容器に接続される管路を介して、体内に送出する送液
装置において、前記容器を外側から包囲する膨縮可能な
本体と、前記本体内に気体を供給して本体を膨脹させ、
本体によって包囲された前記容器を加圧する加圧手段
と、前記本体に設けられ且つ本体に包囲された前記容器
を加温する発熱部、を有する加温手段と、を具備してい
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施形態について説明する。図1は本発明の第1の実施
形態を示している。図1の(a)に示すように、本実施
形態に係る加温送液装置1は、滅菌された生理食塩水等
の液体が封入されたバック2を外側から包み込むことが
できる本体3を有している。本体3には、本体3による
バック2の包み込み状態を保持できるように、マジック
テープ等の留め部4が設けられている。また、本体3は
空気等の気体を溜めるための内部空間Sを有しており、
この内部空間S内に気体を送り込むための加圧手段5
(例えばふいご式の手動ポンプ)と内部空間S内の圧力
を表示する圧力メーター6とが管路を介して本体3に接
続されている。
【0011】加温送液装置1は、その上端部をフック7
に引掛けることにより、バック2とともに吊り下げられ
るようになっている。なお、このようにしてバック2を
吊り下げる場合には、バック2に設けられた接続部8が
下側に位置するようにする。
【0012】バック2の接続部8はゴム等の弾性部材で
形成されており、チューブ9の先端に設けられた針状の
穿刺部材(図示せず)を接続部8に突き刺してバック2
の内部空間S内に突出させることにより、内部空間Sと
チューブ9とが連通するようになっている。
【0013】図1の(b)に示すように、本体3は、バ
ック2に密着される電熱線等からなる発熱層15と、発
熱層15の外側に設けられた(積層された)断熱層16
とを有している。この場合、断熱層16の一部は発熱層
15と断熱層16との間に介挿している。発熱層15に
は電源ケーブル17が接続されており、この電源ケーブ
ル17はスイッチ部18と電源コネクタ19とを介して
商用電源に接続されるようになっている。なお、スイッ
チ部18は、電源のON/OFFを切換えられると同時
に、サーモスタット等の温度制御手段を内蔵している。
【0014】次に、上記構成の加温送液装置1を用いて
体腔内に液体を送液する場合について説明する。まず、
本体3によってバック2を包み込むように加温送水装置
1をバック2に取り付け、これによって発熱層15をバ
ック2に密着させるとともに、留め部4によってこの密
着状態を保持する。この状態で、本体3をバック2とと
もにフック7に吊り下げるとともに、発熱層15に接続
された電源ケーブル17を電源コネクタ19を介して商
用電源に電気的に接続する。そして、内部空間S内が所
定の圧力に達するまで、加圧手段5により空気を本体3
の内部空間S内に供給する(これにより、本体3は膨脹
してバック2を外側から圧迫する)。この場合、加圧手
段5による内部空間S内への送気は、内部空間S内の圧
力の値を圧力メーター6によって確認しながら行なう。
また、これと平行して、スイッチ部18をON操作し、
バック2内の液体を体温付近の温度(38〜40℃)ま
で加温する。
【0015】次に、バック2の接続部8に穿刺部材を介
してチューブ9の一端を接続し、このチューブ9の他端
を人体11の体腔12内に挿入された送水管10の操作
部13に接続する。なお、送水管10の操作部13には
開閉バルブ14が設けられており、この開閉バルブ14
を開閉操作することによって加温送液装置1から体腔1
2内への液体の流れを制御できるようになっている。無
論、送水管10の代わりに体腔12内を観察する図示し
ない内視鏡の送液チャンネルにチューブ9を接続しても
良い。
【0016】以上の作業が完了したら、図示しない内視
鏡によって体腔12内を観察しながら、開閉バルブ14
を開ける。これにより、体温付近に加温されたバック2
内の液体がチューブ9から送水管10を介して一定量で
体腔12内に送り込まれる。これにより、体腔12内が
液体によって洗浄される。
【0017】以上説明したように、本実施形態の加温送
液装置1は、バック2を外側から覆う本体3に空気を溜
める内部空間Sと発熱層15とを設けただけの簡単な構
成で、バック2内に封入された液体を加温してこれを送
液することができる。すなわち、バック2を包み込むよ
うに本体3をバック2に装着して発熱層15をバック2
に密着させれば、滅菌された液体が封入されたバック2
をそのままの状態で加温でき、しかも、本体3の内部空
間S内に空気を供給することでバック2を加圧変形させ
れば、バック2内の加温された液体を体腔12内に簡単
に送液できる。すなわち、小型かつ簡単な構造で液体の
加温および送液を行なうことができる。したがって、術
中に大量の液体を体内に注入しても、患者が体温低下等
の合併症を起こすこともない。
【0018】図2は本発明の第2の実施形態を示してい
る。図示のように、本実施形態の加温送液装置101
は、複数のバック2…を備え付けることができるように
その本体3が大きく形成されている。また、送水管10
の操作部13に接続するチューブ9は、切換えバルブ2
0を介して、各バック2…に接続される複数のチューブ
21に連結されるようになっている。なお、それ以外の
構成は第1の実施形態と同一である。
【0019】このような構成では、バック2の一方が空
になった場合に、切換えバルブ20を操作して他方のバ
ック2を使用することができる。つまり、複数のバック
2…を備え付けることができるようにしたことにより、
大量に洗浄液を消費する場合でもバック2を新たに付け
替える手間を省くことができる。
【0020】図3は本発明の第3の実施形態を示してい
る。本実施形態に係る加温送液装置201の本体3(第
1の実施形態と同一構成)には、その内部空間Sと連通
するチューブ22が接続されている。このチューブ22
は制御装置23とチューブ24とを介してコンプレッサ
ー25に接続されている。また、本体3の発熱層15は
電源ケーブル26を介して制御装置23に電気的に接続
されている。なお、制御装置23およびコンプレッサー
25はそれぞれ、電源ケーブル26,27を介して商用
電源に接続されるようになっている。そして、この場
合、制御装置23は、本体3の内部空間S内に所定圧の
空気を送るようにコンプレッサー25の動作をON/O
FF制御し、また、発熱層15を所定の温度に制御す
る。
【0021】このような構成の加温送液装置201を用
いて体腔12内に液体を送液する場合には、まず、本体
3によってバック2を包み込むように加温送水装置20
1をバック2に取り付け、これによって発熱層15をバ
ック2に密着させるとともに、留め部4によってこの密
着状態を保持する。この状態で、本体3をバック2とと
もにフック7に吊り下げるとともに、発熱層15に接続
された電源ケーブル26と本体3に取り付けられたチュ
ーブ22とを制御装置23に接続し、制御装置23およ
びコンプレッサー25を、電源ケーブル26,27を介
して、商用電源に接続する。
【0022】続いて、第1の実施形態と同様に、バック
2の接続部8に穿刺部材を介してチューブ9の一端を接
続し、このチューブ9の他端を人体11の体腔12内に
挿入された送水管10の操作部13に接続する。
【0023】以上の作業が終了したら、制御装置23の
図示しないスイッチを入れることによって、本体3の加
圧と加温とを開始する。これにより、バック2が所定の
圧力と温度とに制御される。そして、この状態で、送水
管10の開閉バルブ14を開けると、体温付近に加温さ
れたバック2内の液体がチューブ9から送水管10を介
して一定量で体腔 12内に送り込まれ、体腔12内が
液体によって洗浄される。
【0024】以上説明したように、本実施形態の加温送
液装置201は、本体3の内部空間S内に空気を所定圧
になるまで供給する手段すなわち加圧手段が自動化され
ているため、操作者による加圧作業の手間を省くことが
できると同時に、常に所定の圧力を自動的に維持してお
くことが可能になり、洗浄操作時に常に一定の吐出量を
得ることができる。
【0025】図4は本発明の第4の実施形態を示してい
る。図示のように、本実施形態に係る加温送液装置30
1の本体3(第1の実施形態と同一構成)には、その内
部空間Sと連通するチューブ22が接続されている。こ
のチューブ22は制御装置321を介してガスボンベ2
8に接続されている。また、本体3の発熱層15は電源
ケーブル26を介して制御装置321に電気的に接続さ
れている。なお、制御装置321は、ガスボンベ28の
圧力を減圧するレギュレータやガスの送気を開閉するバ
ルブを内蔵しており、電源ケーブル26を介して商用電
源に接続されるようになっている。無論、ガス供給源と
してガスボンベ28を使用せず、例えば手術室等の壁に
設置されている医療ガス配管システムの空気圧供給源を
ガス供給源として使用し、前記空気圧供給源を制御装置
321に接続する構成としても良い。
【0026】このような構成の加温送液装置301を用
いて体腔12内に液体を送液する場合には、まず、本体
3によってバック2を包み込むように加温送水装置30
1をバック2に取り付け、これによって発熱層15をバ
ック2に密着させるとともに、留め部4によってこの密
着状態を保持する。この状態で、本体3をバック2とと
もにフック7に吊り下げるとともに、発熱層15に接続
された電源ケーブル26と本体3に取り付けられたチュ
ーブ22とを制御装置321に接続し、制御装置321
を電源ケーブル26を介して商用電源に接続する。
【0027】続いて、第3の実施形態と同様に、バック
2の接続部8に穿刺部材を介してチューブ9の一端を接
続し、このチューブ9の他端を人体11の体腔12内に
挿入された送水管10の操作部13に接続する。
【0028】以上の作業が終了したら、制御装置321
の図示しないスイッチを入れることによって、本体3の
加圧と加温とを開始する。これにより、バック2が所定
の圧力と温度とに制御される。そして、この状態で、送
水管10の開閉バルブ14を開けると、体温付近に加温
されたバック2内の液体がチューブ9から送水管10を
介して一定量で体腔12内に送り込まれ、体腔12内が
液体によって洗浄される。
【0029】図5は本発明の第5の実施形態を示してい
る。図5の(b)に示すように、本実施形態に係る加温
送液装置401の本体403は、バック2に密着される
発熱層415と、発熱層415の外側に設けられた(積
層された)断熱層16とを有している。発熱層415の
内部には化学物質が封入されており、発熱層415から
延びる引き金29を操作することによって発熱層415
内に封入された化学物質が化学反応を起こして発熱する
ようになっている。
【0030】また、本体 403の外表面には3種類の
温度シール30が貼り付けられている。この温度シール
30は、例えば35℃以上でL表示シール、40℃以上
でM表示シール、45℃以上でH表示のシールの色がそ
れぞれ可逆的に変化し、バック2の概略の温度が分かる
ようになっている。なお、それ以外の構成は第1の実施
形態と同一である。
【0031】このような構成の加温送液装置401を用
いて体腔12内に液体を送液する場合には、まず、本体
403によってバック2を包み込むように加温送水装置
401をバック2に取り付け、これによって発熱層41
5をバック2に密着させるとともに、留め部4によって
この密着状態を保持する。この状態で、本体403をバ
ック2とともにフック7に吊り下げるとともに、引き金
29を操作して発熱層415を発熱させる。この時、温
度シール30によってバック2の温度が表示される。ま
た、同時に、本体403の内部空間S内が所定の圧力に
達するまで、加圧手段5により空気を本体403の内部
空間S内に供給する。
【0032】続いて、バック2の接続部8に穿刺部材を
介してチューブ9の一端を接続し、このチューブ9の他
端を人体11の体腔12内に挿入された送水管10の操
作部13に接続する。そして、この状態で、送水管10
の開閉バルブ14を開けると、体温付近に加温されたバ
ック2内の液体がチューブ9から送水管10を介して一
定量で体腔12内に送り込まれ、体腔12内が液体によ
って洗浄される。
【0033】以上説明したように、本実施形態の加温送
液装置401は、発熱層415が化学物質の化学反応に
よって発熱するようになっているため、通常の電源を用
いることなく簡単な構成と操作で液体を加温することが
できる。
【0034】図6ないし図8は本発明の第6の実施形態
を示している。図6に示すように、本実施形態に係る加
温送液装置601は筐体40を有している。筐体40の
前面の下部には開口部41が設けられている。筐体40
の下側には電源スイッチ43とポテンショメータ44と
を有する制御部50が設置されている。また、筐体40
の上面は開閉可能な扉42によって形成されている。
【0035】図7に示すように、筐体40は、その内部
に、生理食塩水等の液体が封入された複数のバック2…
を互いに上方に積み重ねるようにして収納できるように
なっている。筐体40の上面を形成する扉42の内側に
は2つのコイルバネ48,49の一端が固定されてい
る。また、各コイルバネ48,49の他端には、筐体4
0内に収納される複数のバック2…を下方に向けて押圧
するための押圧板50が固定されている。
【0036】筐体40の内面には、その上面(扉42の
内側面)を除く部位に、平面状のヒーター45が張り付
けられている。また、筐体40の底面には温度センサ4
6が設けられている。この場合、ヒーター45と温度セ
ンサ46はそれぞれ、制御部50内に配置された制御装
置47と電気的に接続されている。また、制御部50側
に設けられた前記ポテンショメータ44も制御装置47
に電気的に接続されている。また、制御装置47は電源
ケーブル26を介して商用電源に接続されるようになっ
ている。なお、これらの回路構成を示したブロック図が
図8に示されている。
【0037】上記構成の加温送液装置601を用いてバ
ック2内の液体を加温して送液する場合には、まず、バ
ック 2を必要数だけ筐体40内に積み重ねて扉42を
閉じる。これによって、最も上側に位置するバック2に
押圧板50が押し当てられ、積層状態の全てのバック2
…がコイルバネ48,49の付勢力に伴う押圧板50の
押圧力により加圧される。そして、この場合、最も下側
に位置するバック2は、押圧板50による押圧力と上側
に積層されたバック2…の重量とによって、その内圧が
上昇する。
【0038】続いて、電源スイッチ43をONにし、ヒ
ーター45への通電を行なう。この場合、制御装置47
は、温度センサ46で測定された筐体40内の温度とポ
テンショメータ44で設定された設定温度とに基づいて
ヒーター45への通電を制御し、筐体 40内の温度を
ポテンショメータ44で設定された設定温度に維持す
る。したがって、各バック2…内の液体の温度は、ポテ
ンショメータ44で設定された設定温度とほぼ等しい温
度まで加温されて維持される。
【0039】次に、最も下側に位置するバック2の接続
部8に穿刺部材を介してチューブ9の一端を接続し、こ
のチューブ9の他端を体内に挿入される送水管10の操
作部13に接続する。そして、この状態で、送水管10
の開閉バルブ14を開けると、設定温度に加温されたバ
ック2内の液体がチューブ9から送水管10を介して一
定量で体内に送り込まれ、体内が液体によって洗浄され
る。
【0040】なお、最も下側に位置するバック2の液体
が全て吐出された後は、筐体40の前面の開口部41か
らその空のバック2を引き抜く。これにより、空のバッ
ク2の上側に位置していたバック2が押圧板50の押圧
力によって押し下げられて、開口部41に位置する。
【0041】以上説明したように、本実施形態の加温送
液装置601は、複数のバック2…を加温状態で備える
ことができるため、液体を大量に消費する場合でも加温
の手間が省ける。また、次に使用するバック2が簡単な
操作で準備されるため、バック2の交換が容易になる。
【0042】図9および図11は本発明の第7の実施形
態を示している。図9に示すように、本実施形態に係る
加温送液装置701は、生理食塩水等の液体が封入され
たバック2から延びるチューブ9の一部を収納する筐体
49を加温手段として有している。なお、バック2を加
圧して送液する手段は前述した各実施形態のいずれかと
同一である。
【0043】筐体49には、ヒンジ55を介して、蓋5
6が回動可能に取り付けられている。また、筐体49に
は、前記チューブ9を筐体49内に導入し且つ筐体49
内から導出させるための一対の開口部(切り欠き)52
が形成されている。さらに、筐体49の底面または内壁
面には、加熱部53が設けられている。この場合、加熱
部53は、ジュール熱を発する通常の電熱線であっても
良いが、マイクロ波によって直接に液体を加温すること
ができるマイクロ波照射装置であっても良い。
【0044】図10に示すように、チューブ9は、加温
されやすいように、コイル状に筐体49内に収納され
る。無論、図11に示すように、熱を受けやすいように
チューブ9を折り返して筐体49内に収納しても良い。
【0045】このような構成の加温送液装置701を用
いて体内に液体を送液する場合には、まず、バック2の
接続部8に穿刺部材を介してチューブ9の一端を接続
し、体内に液体を挿入する送水管または内視鏡(図示せ
ず)にチューブ9の他端を接続する。そして、チューブ
9の途中の一部を図10または図11のような状態で筐
体49内に収納する。この場合、蓋56を開けた状態で
チューブ9を筐体49の切り欠き52に沿って筐体49
内に収納し、蓋51を閉める。そして、この状態で、加
熱部53に電気を供給し、筐体49に収納されたチュー
ブ9の内部に満たされた生理食塩水を加熱する。したが
って、前述した各実施形態と同様にして、所定温度に加
温されたチューブ9内の液体を体内に送液することがで
きる。
【0046】図12は本発明の第8の実施形態を示して
いる。図12の(a)に示すように、本実施形態に係る
加温送液装置801は、保持用のスタンド等に固定され
る生食バック60から延びる可撓性のチューブ61の一
部を巻装して加温する加温手段62を有している。な
お、バック60を加圧して送液する手段は前述した各実
施形態のいずれかと同一である。
【0047】図12の(b)に示すように、加温手段6
2は、前記保持用のスタンドに固定される円筒状の金属
(例えばアルミ性)部材63からなる。金属部材63の
中空部分にはヒーター65が設けられている。ヒーター
65には、電源に接続される導線66が接続している。
また、金属部材63の外周には、その略全長にわたっ
て、チューブ61を巻き付けるための螺旋状の溝64が
設けられている。
【0048】このような構成の加温送液装置801を用
いて体内に液体を送液する場合には、まず、生食バック
60に可撓性チューブ61の一端を接続し、このチュー
ブ61の他端を患者の手術部分に生理食塩水を吹き付け
るノズルに接続する。そして、チューブ61の途中部分
を金属部材63の螺旋状の溝64に巻き付ける。
【0049】次に、ヒーター65に接続された導線66
に電力を供給し、ヒーター65を発熱させて金属部材6
3を熱する。この場合、供給される電力は金属部材63
を約40℃に暖めるように調整される。この状態で、金
属部材63の螺旋状の溝64に巻き付けられたチューブ
61に生理食塩水を通すと、金属部材63の熱がチュー
ブ 61を介して生理食塩水に伝わり、生理食塩水が約
35℃前後に暖められる。したがって、前述した各実施
形態と同様にして、所定温度に加温されたチューブ61
内の液体を前記ノズルを介して手術部分に吹き付けるこ
とができる。
【0050】以上のように、本実施形態の加温送液装置
801によれば、生食バック60から患者に至る管路の
途中に加温手段を設けたため、予め生食バック60を加
温する必要が無くなる。したがって、手術の準備の工数
を削減できる。また、手術中に生理食塩水が切れた場合
でも、加温されていない生食バック60をそのまま取り
付けられるため、手術の中断の心配がない。さらに、患
者に生理食塩水を噴射する直前に加温するため、生理食
塩水が冷めてしまう心配もなく、患者にとって安全な加
温送液装置を実現できる。
【0051】図13は図12で示した加温手段62の変
形例を示している。図示の加温手段62´は、チューブ
61の外周に巻き付けられたヒーター67からなる。こ
の構成では、ヒーター67に電流を流すと、発熱により
チューブ61が約40℃に加温されるようになってい
る。チューブ61を通る生理食塩水は約36℃に加温さ
れ患者の患部に供給される。加温手段62´がチューブ
61の外周に巻き付けられるヒーター67のみによって
構成されているため、スペースを取らないコンパクトで
且つ取扱いしやすい装置を実現できる。なお、ヒーター
67はチューブの61の内周または内外周の間に一体成
形しても良い。
【0052】以上説明してきた技術内容によれば、以下
に示すような各種の構成が得られる。 1.液体を封入
した可撓性の容器に管路を接続し、この管路の先端に接
続した挿入具を介して生体の体腔内に液体を送り込む送
液装置において、前記可撓性の容器を外側から包囲する
本体と、前記本体に気体を送る加圧手段と、前記本体に
内蔵される発熱部を有する加温手段と、を備えたことを
特徴とする送液装置。
【0053】2.液体を封入した可撓性の容器に管路を
接続し、この管路の先端に接続した挿入具を介して生体
の体腔内に液体を送り込む送液装置において、前記可撓
性容器を複数個収納可能な筐体と、前記筐体内部に設け
られ、前記可撓性容器を保温するための加熱手段と、前
記可撓性容器を押して圧力を上昇させる押圧手段と、を
備えたことを特徴とする送液装置。
【0054】3.本体に内蔵される発熱部が柔軟な面状
のヒータであることを特徴とする第1項に記載の送液装
置。 4.液体が封入された容器に接続された管路の先端に接
続した挿入具を介して生体の体腔内に液体を送り込む送
液装置において、前記管路の一部もしくは全部を加熱す
るための加熱手段を備えたことを特徴とする送液装置。
【0055】5.前記加熱手段が、前記管路の一部もし
くは全部を収納可能な筐体と、前記筐体に設けられ、前
記管路の一部もしくは全部を着脱するための手段と、前
記筐体に設けられ、前記管路の一部もしくは全部を加熱
するための加熱手段と、を備えたことを特徴とする第4
項に記載の送液装置。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の送液装置
によれば、小型かつ簡単な構造で液体の加温および送液
を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態に係る加温送
液装置の全体図、(b)は(a)の加温送液装置の本体
の断面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る加温送液装置の
本体の断面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係る加温送液装置の
全体図である。
【図4】本発明の第4の実施形態に係る加温送液装置の
全体図である。
【図5】(a)は本発明の第5の実施形態に係る加温送
液装置の全体図、(b)は (a)の加温送液装置の本
体の断面図である。
【図6】本発明の第6の実施形態に係る加温送液装置の
斜視図である。
【図7】図6の加温送液装置の内部構造を示す図であ
る。
【図8】図6の加温送液装置の制御部の回路構成を示す
ブロック図である。
【図9】本発明の第7の実施形態に係る加温送液装置の
全体を概略的に示す図である。
【図10】図9の加温送液装置の加温手段を構成する筐
体内にチューブを収納する第1の態様を示す図である。
【図11】図9の加温送液装置の加温手段を構成する筐
体内にチューブを収納する第2の態様を示す図である。
【図12】(a)は本発明の第8の実施形態に係る加温
送液装置の全体を概略的に示す図、(b)は(a)の加
温送液装置の加温手段の構成を示す斜視図である。
【図13】図12で示した加温手段の変形例を示す斜視
図である。
【符号の説明】
1,201,301,401…加温送液装置 2…バック(容器) 3…本体 5…加圧手段 9…チューブ(管路) 15…発熱層(発熱部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野田 賢司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 大山 雅英 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性の容器内に封入された液体を、前
    記容器に接続される管路を介して、体内に送出する送液
    装置において、 前記容器を外側から包囲する膨縮可能な本体と、 前記本体内に気体を供給して本体を膨脹させ、本体によ
    って包囲された前記容器を加圧する加圧手段と、 前記本体に設けられ且つ本体に包囲された前記容器を加
    温する発熱部、を有する加温手段と、を具備することを
    特徴とする送液装置。
JP8203584A 1996-08-01 1996-08-01 送液装置 Withdrawn JPH1043295A (ja)

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