JP2001187138A - 液体入りシリンジ - Google Patents

液体入りシリンジ

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JP2001187138A
JP2001187138A JP37370499A JP37370499A JP2001187138A JP 2001187138 A JP2001187138 A JP 2001187138A JP 37370499 A JP37370499 A JP 37370499A JP 37370499 A JP37370499 A JP 37370499A JP 2001187138 A JP2001187138 A JP 2001187138A
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gasket
cylindrical body
liquid
injection needle
syringe
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English (en)
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Masashi Takemoto
昌史 竹本
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Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゴム栓などで封止することなく予め注射針を接
続させておきながら、液体の漏れを防ぎ、注射針を傷め
ず、誤刺を防ぎながら、簡単に使用することができる液
体入りシリンジを提供する。 【解決手段】筒状体1内に第一ガスケット5と第二ガス
ケット7を有し、その間に液体を封入した空間を有し、
第一ガスケット5には突起13が設けられ、かつ、排出
口2には注射針9が取り付けられており、第一ガスケッ
ト5が底部内面4に押し当てられると突起13により第
一ガスケット5が変形し液体が排出される液体入りシリ
ンジ。なお、注射針9は予め被包部材15により覆われ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予め排出口に注射
針を取り付けておくことができる注射器兼容器に関す
る。
【0002】
【従来の技術】薬液、栄養剤などを予め容器に充填、保
管し、その容器そのものを注射器とし、簡単な操作で使
用できる注射器兼容器としては、すでに実開昭57−7
9539号、特開昭48−16489等が知られてい
る。さらに、一つのシリンジ内に二種類の薬品、例え
ば、薬剤粉末と溶解液又は薬液と薬液等を保存し、投与
の際に両者を混合して投与できるようにした注射器と容
器を兼ねたシリンジとしては、特開昭51−11691
号、特開平2−5973号、実公昭49−14465号
等が知られている。
【0003】これらの注射器兼容器は、予め針の取り付
けられていないものは、排出口からの薬液、栄養剤など
の漏れを防ぐために排出口の液密を保つにゴムキャップ
等が装着されており、それを外して注射針を装着し、投
与を行うものである。その為、作業が繁雑である。
【0004】また、予め注射針の取り付けられているも
のは、注射針先端からの薬液、栄養剤などの漏れを防ぐ
ために注射針先端の液密を保つゴムキャップ等が装着さ
れており、そのキャップを外して投与を行うものである
が、注射針先端に接触するように封止部材が装着されて
いるため注射針先端を傷つけてしまい、投与の際の刺通
抵抗が増す可能性がある。また、注射針先端で封止部材
が傷つけられ、その破片が注射針先端に付着する可能性
もある。さらには、封止部材はゴム等の弾性体であるた
め、注射針が封止部材を刺通してしまい人体等に突き刺
さる可能性もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点を鑑みて、液体の漏れを防ぎ、注射針を傷めず、
誤刺を防ぎながら、簡単に使用することができる、すな
わち安全性、衛生性及び操作性に優る液体入りシリンジ
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、以下の本
発明により解決される。 (1)本発明は、先端に排出口を有する底部と後端に開
口部を有する筒状体と、前記筒状体内部を液密に摺動す
る複数のガスケットとからなり、それぞれのガスケット
同士の間には液体を封入した空間を有する複室シリンジ
において、前記筒状体底部の内面及び/又は最後端のガ
スケット以外の各ガスケットの前記筒状体内部との摺動
面以外の部分には突起が設けられ、かつ、前記排出口に
は注射針が取り付けられており、さらに前記注射針には
当該注射針の針先先端部に接触しない被包部材が取り付
けられていることを特徴とする液体入りシリンジであ
る。
【0007】(2)本発明は、先端に排出口を有する底
部と後端に開口部を有する筒状体と、前記筒状体内部を
液密に摺動する複数のガスケットとからなり、それぞれ
のガスケット同士の間には液体を封入した空間を有する
複室シリンジにおいて、前記筒状体底部の内面及び/又
は最後端のガスケット以外の各ガスケットの前記筒状体
内部との摺動面以外の部分に突起が設けられ、かつ、前
記排出口には注射針が取り付けられており、さらに前記
注射針には当該注射針の針先先端部に接触しない被包部
材が取り付けられており、前記被包部材を前記注射針か
ら取り外した後、最後端のガスケットを押圧すると前記
筒状体底部の内面と最先端のガスケットが接触すること
により前記筒状体底部の内面及び/又は先端のガスケッ
トに設けられた前記突起によって最先端のガスケットが
変形し前記筒状体の内面と最先端のガスケットとの間に
第一の隙間が形成され、さらに最後端のガスケットを押
圧することにより前記先端のガスケットと先端から2番
目のガスケットとの間に封入した液体を前記第一の隙間
を通じて前記排出口を介して前記注射針から排出した
後、前記最先端のガスケットと前記先端から2番目のガ
スケットが接触することにより前記最先端のガスケット
を変形させたまま前記最先端のガスケット及び/又は前
記先端から2番目のガスケットに設けられた前記突起に
よって前記先端から2番目のガスケットが変形すること
により前記筒状体の内面と前記先端から2番目のガスケ
ットとの間に第二の隙間が形成され、さらに前記最後端
のガスケットを押圧することにより前記先端から2番目
のガスケットと先端から3番目のガスケットとの間に封
入した液体を前記第二の隙間を通じて前記排出口を介し
て前記注射針から排出する操作を繰り返すことにより、
最終的に前記最後端のガスケットと後端から2番目のガ
スケットとの間に封入した薬剤までを順次排出すること
ができることを特徴とする上記(1)に記載の液体入り
シリンジである。
【0008】(3)本発明は、先端に排出口を有する底
部と後端に開口部を有する筒状体と、前記筒状体内部を
液密に摺動する先端側の第一ガスケットと後端側の第二
ガスケットとからなり、前記第一ガスケットと前記第二
ガスケットとの間には液体を封入した空間を有する二室
シリンジにおいて、前記筒状体底部の内面及び/又は前
記第二ガスケットの前記筒状体底部の内面との接触面に
は突起が設けられ、かつ、前記排出口には注射針が取り
付けられており、さらに前記注射針には当該注射針の針
先先端部に接触しない被包部材が取り付けられているこ
とを特徴とする液体入りシリンジである。
【0009】(4)本発明は、先端に排出口を有する底
部と後端に開口部を有する筒状体と、前記筒状体内部を
液密に摺動する先端側の第一ガスケットと後端側の第二
ガスケットとからなり、前記第一ガスケットと前記第二
ガスケットとの間には液体を封入した空間を有する二室
シリンジにおいて、前記筒状体底部の内面及び/又は前
記第二ガスケットの前記筒状体底部の内面との接触面に
は突起が設けられ、かつ、前記排出口には注射針が取り
付けられており、さらに前記注射針には当該注射針の針
先先端部に接触しない被包部材が取り付けられており、
前記被包部材を前記注射針から取り外した後、前記第二
ガスケットを押圧すると前記筒状体底部の内面と前記第
一ガスケットが接触することにより前記筒状体底部の内
面及び/又は前記第一ガスケットに設けられた前記突起
によって前記第一ガスケットが変形し前記筒状体の内面
と前記第一ガスケットとの間に第一の隙間が形成され、
さらに前記第二ガスケットを押圧することにより前記第
一ガスケットと前記第二ガスケットとの間の液体を前記
隙間を通じて前記排出口を介して前記注射針から排出す
ることができることを特徴とする上記(3)に記載の液
体入りシリンジである。
【0010】本発明の液体入りシリンジに封入する液体
としては、時に限定しないが各種ビタミン剤、抗生物
質、神経系・感覚器官・循環器官・呼吸器官・消化器官
用薬、ホルモン剤、診断用薬、外皮用薬、滋養強壮剤、
血液用薬、代謝性薬品、腫瘍用薬、アレルギー用薬、ワ
クチン、化学療法剤などの薬液があげられる。また、ガ
スケットを3個以上設けて液体を封入した空間を2以上
設ける場合には、それぞれの空間に種類の異なる液体を
封入してもよい。このとき、封入する液体の区分が特に
限定されず、水溶性薬剤液と脂溶性薬剤液、酸安定性の
薬液とアルカリ安定性の薬液などを分けて封入すること
ができる。なお、粉末剤や顆粒剤などの固形の薬剤を先
端側の空間に、後端側の空間に液体を封入し、後端側の
液体で個体剤を溶かしながら排出することもできる。
【0011】本発明の液体入りシリンジは、液体を封入
後、高圧蒸気滅菌などの熱滅菌などの滅菌処理を行い供
給することが望ましいが、これらの滅菌処理が封入する
液体に悪影響を与えるおそれがある場合には、滅菌処理
したシリンジに液体を無菌的に充填し無菌状態を保ち供
給することが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の液体入りシリンジの第一
の実施形態について図面に基づき説明する。図1は本発
明の液体入りシリンジの一形態に係る二室を有するシリ
ンジAの部分断面図である。シリンジAは主として筒状
体1、筒状体1の内部を液密に摺動する第一ガスケット
5及び第二ガスケット7から構成される。筒状体1の先
端には、例えばルアーチップ状、カテーテルチップ状な
どに成形された排出口2が設けられている。排出口2に
は注射針9をハブを介して取り付けることもでき、注射
針を取り外し、チューブなどを直接接合することもでき
る。また、図2に示すシリンジBのように注射針109
を接着、融着、嵌合等により排出口102取り付けても
良い。
【0013】筒状体1は第二ガスケット7により密封さ
れた空間を有し、この空間は第一ガスケット5により二
室に区画されており、後室11には液体の薬剤14が充
填されている。前室10は空になっており、これによっ
て薬剤14が排出口2から漏れ出すことがなくなる。な
お、前室10には場合によっては、注射針9を通り抜け
難い粉末や顆粒の固形の薬剤を封入してもよい。
【0014】シリンジAには排出口2または注射針9の
ハブ付近から注射針9の針先先端部を気密に覆う被包部
材15が設けられている。被包部材15は、その内部と
注射針9の針先先端部が接触することなく気密に覆い、
注射針9の針先先端部の穿刺性能を維持するとともに、
使用直前まで注射針9の滅菌処理または無菌状態を維持
することができる。被包部材15の形状としては、特に
限定しないが、一端が閉塞され他端に開口部を有する筒
状構造のものがあげられる。開口部は排出口2または注
射針9のハブの外周に気密に嵌合できる形状、口径であ
ることが望ましい。
【0015】第一ガスケット5には、図3に示すよう
に、先端面6の一部に突起13が設けられている。突起
13のサイズ、形状、位置等は任意に選択できる。サイ
ズについては大きくすると後述する操作の際にガスケッ
トが大きく変形し隙間12が大きくなるため排出する薬
液が粘性を有する場合に排出しやすくなるが、大きくし
すぎると隙間12に残留する薬剤14の残留量が多くな
り好ましくない。形状については特に限定することな
く、図に示すような山状や、凸状、三角状、半円状のも
のなどがあげられる。突起13は耐久性を考えると第一
ガスケット5と同一材料で一体成形されていることが好
ましいが、第一ガスケット5から外れることがなければ
別の材質又は同一材質で成形したものを第一ガスケット
5に融着や接着して用いても良い。また、第二ガスケッ
ト7には押子8を接続することができる。
【0016】本発明の薬剤入りシリンジに使用する材質
としては以下のものがあげられる。筒状体1としては、
低密度あるいは高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブタジエン−1等のポリオレフィン類、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン共重合体、
ポリメタクリル酸メチル、ポリビニルアルコール、エチ
レン−ビニルアルコール共重合体、アクリルニトリル共
重合体、ポリエチレンテレフタレート類などのプラスチ
ックスや、ガラスなどがあげられる。
【0017】第一ガスケット5及び第二ガスケット7
は、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、
ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコー
ンゴムのような各種ゴム材料(特に加硫処理したもの)
や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、
オレフィン系、スチレン系等の各種エラストマー、ある
いはそれらの混合物等で、筒状体1の内壁と液密を保
ち、後述する変形が可能な程度の弾性を有するものであ
れば良い。
【0018】注射針9は、例えば、ステンレス鋼、アル
ミニウム、チタン等の各種金属材料や、ポリカーボネー
トポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ
アミド、硬質ポリ塩化ビニル、ポリ−(4−メチルペン
テン−1)、ポリアセタール、ポリメタクリル酸メチ
ル,ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリ
エステル、フッ素樹脂、ブタジエン−スチレン供重合
体、環状ポリオレフィン樹脂、ポリフェニレンサルファ
イド(PPS)、液晶ポリマー等の各種硬質樹脂が挙げ
られる。また、強度を確保するためにこれらの樹脂中
に、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維等の強化繊維
を添加しても良い。
【0019】被包部材15は、例えば、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリスチレン、硬質ポリ塩化ビニ
ル、ポリカーボネート、ABS樹脂、ポリエステル、ポ
リフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマーの
ような各種樹脂や、ステンレス鋼、アルミニウム等の金
属材料が挙げられる。
【0020】次に、シリンジAの操作方法を説明する。
まず、被包部材15を外し、筒状体1を持ち、人差し指
と中指をフランジ3に引っかけ、親指で押子8をX方向
に押すと、薬剤14を封入した後室11は第一ガスケッ
ト5及び第二ガスケット7により密封されているためそ
の体積を維持したまま先端方向に押し出されていく。こ
の結果、図4に示すように、第一ガスケット5は先端部
に位置する。この時、第一ガスケット5の突起13は、
筒状体1の底部内面4に接触し、更に押子8を押すと図
5に示すように第一ガスケット5が変形し第一ガスケッ
ト5と筒状体1の内面との間に隙間12が形成される。
その時の先端部の拡大図を図6に示す。更に押子8を押
すと隙間12を通じて薬液14が第二ガスケット7によ
り押し出され、図7に示すように第一ガスケット5の後
端と第二ガスケット7の先端が当たって操作が終了す
る。
【0021】(2)本発明の液体入りシリンジの第二の
実施形態について図面に基づき説明する。図8は本発明
の液体入りシリンジの一形態に係る二室を有するシリン
ジCの部分断面図である。シリンジCの各部の構成は図
8に示すように第一の実施形態のシリンジAと一部を除
き同一である。相違する点は、第一ガスケット5の先端
面6の一部に設けられた突起13がなく、拡大図9に示
すように、筒状体201の底部内面204の一部に突起
213が設けられていることである。突起213は耐久
性を考えると筒状体201と同一材質で一体成形されて
いることが好ましいが、筒状体201から外れることが
なければ別の材質又は同一材質で成形したものを筒状体
201に融着や接着して用いても良い。
【0022】次に、シリンジBの操作方法を説明する。
まず、被包部材215を外し、筒状体201を持ち、人
差し指と中指をフランジ203に引っかけ、親指で押子
208をX方向に押すと、液体214を封入した後室2
11は第一ガスケット205及び第二ガスケット207
により密封されているためその体積を維持したまま先端
方向に押し出されていく。この結果、図10に示すよう
に、第一ガスケット205は先端部に位置する。この
時、筒状体201の底部内面204の一部に設けられた
突起213は、第一ガスケット205の先端面206に
接触し、更に押子208を押すと図11に示すように第
一ガスケット205が変形し第一ガスケット205と筒
状体201の内面との間に隙間212が形成される。そ
の時の先端部の拡大図を図12に示す。更に押子208
を押すと隙間212を通じて薬液214が第二ガスケッ
ト307により押し出され、図13に示すように第一ガ
スケット205の後端と第二ガスケット207の先端が
当たって操作が終了する。
【0023】(3)本発明の液体入りシリンジの第三の
実施形態について図面に基づき説明する。図14は本発
明の液体入りシリンジの一形態に係る三室を有するシリ
ンジDの部分断面図である。基本的な操作は上述した二
室を有するシリンジA及びCと同様であり、被包部材3
15を外し、押子308をX方向に押し込むことによ
り、中室311a及び後室311bに封入されている3
14a、314bを順次排出する。
【0024】この時、第一ガスケット305には図15
に示すとおり先端側突起313a及び後端側突起313
bが設けられ、先端側突起313aにより筒状体301
の底部内面304に接触した時に第一ガスケット305
は自ら変形し、後端側突起313bにより第二ガスケッ
ト307が接触してきた時にそれを変形させることがで
きる。なお、三室を有するシリンジの場合、上述したよ
うな第一ガスケットを用いることに限定されず、第一ガ
スケット及び第二ガスケットのそれぞれの先端側に突起
を設けても良い。以上、本発明の実施の形態について説
明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0025】
【発明の効果】本発明により、予め注射針が取り付けら
れていながら、注射針先端の液密を保つゴムキャップ等
が装着する必要のない液体入りシリンジを提供すること
ができる。本発明の液体入りシリンジは、1種類の液
体、もしくは予め混合しておくと不安定な2種以上の液
体を分離して充填し密封しておき、使用時に同時あるい
は連続して排出する操作において、安全性、衛生性及び
操作性に優れている。すなわち、本発明の液体入りシリ
ンジは、注射針の先端を傷つけることなく、注射針の先
端により指を傷つけることなく、注射針先端の異物の付
着が無く、滅菌又は無菌状態を保ちながら、1種類の液
体、あるいは予め混合しておくと不安定な2種以上の液
体を分離して充填して密封しておき、使用時に後端のガ
スケットを押し込むだけで同時にあるいは連続して液体
を排出することができる。
【0026】また、本発明の液体入りシリンジは容易に
製造できる。すなわち、シリンジの筒状体にバイパス路
を形成するといった複雑な製造工程が不要で、筒状体内
部又はガスケットに突起を設けるという容易な工程によ
り製造することができる。
【0027】本発明の液体入りシリンジは、特に医療用
の使用に有用であり、すなわち液体として薬液を使用す
る際に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るシリンジAの部分
断面図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係るシリンジBの部分
断面図である。
【図3】シリンジAに使用する第一ガスケット5の外観
図であり、(a)は正面図、(b)は先端方向から見た
側面図である。
【図4】シリンジAの使用状態の一例を示すの部分断面
図である。
【図5】シリンジAの第一ガスケット変形時の部分断面
図である。
【図6】図4の第一ガスケット5付近を拡大した部分断
面図である。
【図7】シリンジAの使用状態の一例を示すの部分断面
図である。
【図8】本発明の実施の一形態に係るシリンジCの部分
断面図である。
【図9】(a)はシリンジCの先端底部付近の断面図、
(b)は線分a−bの断面図である。
【図10】シリンジCの使用状態の一例を示すの部分断
面図である。
【図11】シリンジCの第一ガスケット変形時の部分断
面図である。
【図12】図10の第一ガスケット205付近を拡大し
た部分断面図である。
【図13】シリンジCの使用状態の一例を示すの部分断
面図である。
【図14】本発明の実施の一形態に係るシリンジCの部
分断面図である。
【図15】シリンジCに使用する第一ガスケット305
の外観図であり、(a)は正面図、(b)は先端方向か
ら見た側面図である。
【符号の説明】
A,B,C,D 液体入りシリンジ 1,101,201,301 筒状体 2,102,202,302 排出口 3,103,203,303 フランジ 4,104,204,304 底部内面 5,105,205,305 第一ガスケット 6,106,206,306 第一ガスケットの先端面 7,107,207,307 第二ガスケット 8,108,208,308 押子 9,109,209,309 注射針 10,110,210,310 前室 311a 中室 11,111,211,311b 後室 13,113 突起(ガスケットに設けられたもの) 213 突起(筒状体底部内面に設けられたもの) 313a 先端側突起 313b 後端側突起 14,114,214,314a,314b 液体 15,115,215,315 被包部材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端に排出口を有する底部と後端に開口部
    を有する筒状体と、前記筒状体内部を液密に摺動する複
    数のガスケットとからなり、それぞれのガスケット同士
    の間には液体を封入した空間を有する複室シリンジにお
    いて、前記筒状体底部の内面及び/又は最後端のガスケ
    ット以外の各ガスケットの前記筒状体内部との摺動面以
    外の部分には突起が設けられ、かつ、前記排出口には注
    射針が取り付けられており、さらに前記注射針には当該
    注射針の針先先端部に接触しない被包部材が取り付けら
    れていることを特徴とする液体入りシリンジ。
  2. 【請求項2】先端に排出口を有する底部と後端に開口部
    を有する筒状体と、前記筒状体内部を液密に摺動する複
    数のガスケットとからなり、それぞれのガスケット同士
    の間には液体を封入した空間を有する複室シリンジにお
    いて、前記筒状体底部の内面及び/又は最後端のガスケ
    ット以外の各ガスケットの前記筒状体内部との摺動面以
    外の部分に突起が設けられ、かつ、前記排出口には注射
    針が取り付けられており、さらに前記注射針には当該注
    射針の針先先端部に接触しない被包部材が取り付けられ
    ており、 前記被包部材を前記注射針から取り外した後、 最後端のガスケットを押圧すると前記筒状体底部の内面
    と最先端のガスケットが接触することにより前記筒状体
    底部の内面及び/又は先端のガスケットに設けられた前
    記突起によって最先端のガスケットが変形し前記筒状体
    の内面と最先端のガスケットとの間に第一の隙間が形成
    され、 さらに最後端のガスケットを押圧することにより前記先
    端のガスケットと先端から2番目のガスケットとの間に
    封入した液体を前記第一の隙間を通じて前記排出口を介
    して前記注射針から排出した後、前記最先端のガスケッ
    トと前記先端から2番目のガスケットが接触することに
    より前記最先端のガスケットを変形させたまま前記最先
    端のガスケット及び/又は前記先端から2番目のガスケ
    ットに設けられた前記突起によって前記先端から2番目
    のガスケットが変形することにより前記筒状体の内面と
    前記先端から2番目のガスケットとの間に第二の隙間が
    形成され、 さらに前記最後端のガスケットを押圧することにより前
    記先端から2番目のガスケットと先端から3番目のガス
    ケットとの間に封入した液体を前記第二の隙間を通じて
    前記排出口を介して前記注射針から排出する操作を繰り
    返すことにより、最終的に前記最後端のガスケットと後
    端から2番目のガスケットとの間に封入した薬剤までを
    順次排出することができることを特徴とする請求項1に
    記載の液体入りシリンジ。
  3. 【請求項3】先端に排出口を有する底部と後端に開口部
    を有する筒状体と、前記筒状体内部を液密に摺動する先
    端側の第一ガスケットと後端側の第二ガスケットとから
    なり、前記第一ガスケットと前記第二ガスケットとの間
    には液体を封入した空間を有する二室シリンジにおい
    て、前記筒状体底部の内面及び/又は前記第二ガスケッ
    トの前記筒状体底部の内面との接触面には突起が設けら
    れ、かつ、前記排出口には注射針が取り付けられてお
    り、さらに前記注射針には当該注射針の針先先端部に接
    触しない被包部材が取り付けられていることを特徴とす
    る液体入りシリンジ。
  4. 【請求項4】先端に排出口を有する底部と後端に開口部
    を有する筒状体と、前記筒状体内部を液密に摺動する先
    端側の第一ガスケットと後端側の第二ガスケットとから
    なり、前記第一ガスケットと前記第二ガスケットとの間
    には液体を封入した空間を有する二室シリンジにおい
    て、前記筒状体底部の内面及び/又は前記第二ガスケッ
    トの前記筒状体底部の内面との接触面には突起が設けら
    れ、かつ、前記排出口には注射針が取り付けられてお
    り、さらに前記注射針には当該注射針の針先先端部に接
    触しない被包部材が取り付けられており、 前記被包部材を前記注射針から取り外した後、 前記第二ガスケットを押圧すると前記筒状体底部の内面
    と前記第一ガスケットが接触することにより前記筒状体
    底部の内面及び/又は前記第一ガスケットに設けられた
    前記突起によって前記第一ガスケットが変形し前記筒状
    体の内面と前記第一ガスケットとの間に第一の隙間が形
    成され、 さらに前記第二ガスケットを押圧することにより前記第
    一ガスケットと前記第二ガスケットとの間の液体を前記
    隙間を通じて前記排出口を介して前記注射針から排出す
    ることができることを特徴とする請求項3に記載の液体
    入りシリンジ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015527133A (ja) * 2012-07-31 2015-09-17 ニプロ ヘルスケア システムズ, エルエルシー 注入ポンプから流体を分配するためのデバイスおよび方法

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