JP6415358B2 - トナー粒子の製造方法 - Google Patents
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Description
また、これら装置の世界的な需要の高まりにつれて、さまざまな使用環境下、とりわけ温度、湿度の異なる環境下においても安定して高画質の画像を得ることができる装置が求められている。さらには、過酷な環境下における多数枚の複写又はプリントによっても、画質低下のない高耐久性が要求されるようになっている。
トナーの低温定着性を改善するための一般的な方法としては、使用する結着樹脂のガラス転移温度(Tg)を低くする方法が挙げられる。しかしながら、単に結着樹脂のTgを低下させるだけでは、トナーの耐熱保存性が損なわれてしまい、低温定着性と耐熱保存性を両立させることは困難であるとされている。
しかし、単純に結晶性樹脂を添加しただけでは、トナーの耐熱保存性が悪化する場合があるだけでなく、トナーの製造条件や高温での保存によって結晶性樹脂の結晶化度が変化し、それに伴ってトナーの性能が劣化する場合がある。そのため、該結晶性樹脂の特性を活用するために、種々の工夫がなされたトナーが提案されている。具体的には、結晶性樹脂を、該結晶性樹脂の融点未満の温度に長時間置くことで、該結晶性樹脂の結晶を成長させ、耐熱保存性の向上、及び高温放置による結晶化度の変化を抑える工夫がなされている。
特許文献2では、非晶性ポリエステルに結晶性ポリエステルを添加したトナーにおいて、該結晶性ポリエステルの融点未満の特定の温度で加熱処理を行う方法が提案されている。上記したトナーでは、結着樹脂に非晶性ポリエステルを用いているため、トナーの製造工程において結晶性ポリエステルが結着樹脂に相溶する。そのため、その後の加熱処理における結晶化度向上の効率が非常に低くなるだけでなく、一部の成分については相溶したままになってしまい、充分な耐熱保存性が得られない場合がある。
特許文献3には、結着樹脂としての非結晶性ポリエステル樹脂中に結晶性ポリエステル樹脂を含有したトナーを、溶解懸濁法による製造工程中で結晶性樹脂の融点未満の温度に
保持する工程を含むトナーの製造方法が提案されている。しかし、このトナーにおいても、結着樹脂と結晶性樹脂が非常に相溶しやすいため、トナー中の結晶性樹脂の結晶化度を十分に向上させることができず、低温定着性と耐熱保存性が両立できない。
以上のように、結晶性樹脂を導入したトナーにおいて、結晶性樹脂の添加による定着性能を充分に活かしながら、保存性に対する弊害を抑えるために種々の工夫がなされているが、充分な性能が効率的に得られるトナーの製造方法は未だ提案されていなかった。
(i)TgA−15(℃)以上、TmA(℃)以下;
(ii)温度変動幅が20℃以下;
(iii)温度変動速度が0.35℃/分以下、
但し、TgA(℃)は、該アニール処理前樹脂粒子のガラス転移点を表し、TmA(℃)は、該アニール処理前樹脂粒子に含まれる該ブロックポリマーに由来する吸熱ピークのオンセット温度を表す。
従来の組合せとしてポリエステル系の結着樹脂と、結晶性ポリエステルを用いたときの
アニール工程前後の吸熱特性の変化を図1に示す。単純に結晶性ポリエステル由来の吸熱ピークにおける吸熱量が、若干増加しており、結晶性樹脂の結晶化度が向上したことがわかる。一方で、本発明における結着樹脂と結晶性樹脂を用いた場合のアニール工程前後の吸熱特性の変化を図2に示す。結晶性樹脂由来の吸熱ピークとは異なる温度に新たに吸熱ピークが発生し、さらにアニール工程を続けることで元の結晶性樹脂由来の吸熱ピークと融合される挙動を示し、その吸熱量の変化は非常に大きなものとなった。このことから、本発明における結着樹脂と結晶性樹脂を用いた場合には、従来とは異なる現象によって、アニール工程による効果が大幅に向上していると考えられる。
一方で、本発明における結着樹脂と結晶性樹脂を用いた場合には、結着樹脂中に結晶性樹脂が微分散した状態が観察される。これは結晶性ポリエステルにビニルポリマー部位を導入することにより、ポリエステル系結着樹脂に対する相溶性が低下し、結果として結晶性樹脂の微分散ドメインが形成されるものと推測される。この状態からアニール工程を行った場合、形成された微分散ドメイン内で、速やかに結晶核の形成が行われ、この核形成工程により、元の結晶性樹脂とは異なる温度に吸熱ピークが発生すると考えられる。アニール工程を続けることで、結晶核は成長するため、吸熱ピークは元の結晶性樹脂と同等の温度まで上昇する。本工程では、結晶核の形成によって結晶成長効率が飛躍的に向上すると考えられ、結果として前述したように大幅な吸熱量増加に繋がったものと考えられる。以上のように本発明者らは、ポリエステル系樹脂を主成分とする結着樹脂と、ビニルポリマー部位及びポリエステル部位を有するブロックポリマーとを用いたトナー粒子において、アニール工程での特有の現象を見出し、本発明に至った。
ここで、「ポリエステル系樹脂を主成分とする」とは、結着樹脂の50質量%以上がポリエステル系樹脂であることを意味する。本発明において、結着樹脂は、全てポリエステル系樹脂であることが好ましいが、本発明の効果を損なわない範囲で、従来公知のトナーに用いられる結着樹脂を含めることも可能である。
ビニルポリマー部位は上記スチレンなどを主成分とすることが好ましい。副成分として、スチレン以外のビニルモノマーを使用することもできる。副成分として使用できるビニルモノマーは、特に限定されるものではないが、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルメチルエーテル、ビニ
ルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン、ビニルナフタリン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、又は、アクリルアミドなどを挙げることができる。
ここで、該樹脂粒子の製造が終了したかどうかの判断については、有機溶媒を除去し、樹脂粒子分散液を製造する工程での、該樹脂粒子の脱溶媒率(質量%)によって行う。本発明では、脱溶媒率が99.0%以上に達した時点で、樹脂粒子の製造が終了したとみなし、該樹脂粒子を用いてアニール工程を行う。
樹脂粒子が溶解懸濁法で製造されることで、結着樹脂中にブロックポリマーが微分散する状態を形成することができる。その結果、上記したような本発明の効果が得られる。なお、ブロックポリマーの添加量は、結着樹脂100質量部に対し、5.0質量部以上50.0質量部以下が好ましく、10.0質量部以上40.0質量部以下がより好ましい。
本発明におけるアニール工程は、該樹脂粒子のガラス転移点TgA−15(℃)以上、該アニール処理前の樹脂粒子に含まれる該ブロックポリマーの結晶化に伴う発熱が終了する温度TcA(℃)以下の間の温度で行われることがより好ましい。TcA(℃)以下であることで、ブロックポリマーの結晶成長速度をより早めることができ、かつ低分子量成分などの低融点成分についても充分に結晶化を行うことができるため、アニールによる効果がより大きくなる。これにより、より優れた耐熱性や現像性を得ることができる。
該TgA(℃)、TmA(℃)、TcA(℃)については、各々の樹脂を構成する単量体の種類や、分子量で制御することができる。なお、該TgA(℃)、TmA(℃)、TcA(℃)の測定方法については後述する。
アニール工程における温度変動速度が0.35℃/分以下であることで、ブロックポリマーの結晶核が効率的に形成され、ブロックポリマーのドメインを微分散状態に保ちながら、効率的に結晶成長を行うことができる。
また、アニール工程中における、樹脂粒子分散液の最高温度と最低温度の差である温度変動幅を20℃以下、好ましくは15℃以下とすることで、ブロックポリマーの結晶核の形成と、結晶成長が充分な速度で行われるため、ブロックポリマーを微分散かつ高結晶化度の状態にすることができる。アニール工程中の温度変動が複数回生じる場合、その各温度変動において温度変動幅が上記範囲を満たしていればよい。
また、アニール工程に係る時間が60分以上であることで、ブロックポリマーの結晶化に伴う耐熱性の向上効果が得られる。アニール工程時間の上限としては特に定められるものではないが、1200分以上維持しても効果に大きな変化は生じないため、製造効率と
の兼ね合いから決定すればよいと思われる。また、アニール工程時間については合計時間が上記範囲に入っていればよく、数回にわけてアニール工程を行うこともできる。合計の維持時間は120分以上480分以下であることが好ましい。
低温定着性と耐熱性の両立、及びアニール効率という観点から、該ブロックポリマーのポリエステル部位が、下記式(1)で示されるユニット、及び下記式(2)で示されるユニットを有することが好ましい。
HOOC−(CH2)m−COOH 式(A)
[式中、mは、6以上14以下の整数を示す]
HO−(CH2)n−OH 式(B)
[式中、nは、6以上16以下の整数を示す]
ジカルボン酸は、ポリエステル部位に同じ部分骨格を生成するものであれば、カルボキシル基が(好ましくは炭素数1〜4の)アルキルエステル化した化合物又は酸無水物化した化合物などを用いてもよい。
が得らにくくなる傾向にある。
該ビニルポリマー部位のTgB(℃)は、ビニルポリマー部位を生成する単量体の種類や、ビニルポリマー部位の分子量で制御することができる。
以下に、溶解懸濁法を用いた樹脂粒子の具体的な製造方法を説明するが、以下に限定されるものではない。
有機溶媒中に結着樹脂及びブロックポリマーを加え、樹脂溶液を調製する。着色剤の分散性向上の目的でホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機のような分散機を用いてもよい。また予めこれらの分散機で有機溶媒中に顔料を分散させたものを用いてもよい。上記樹脂溶液中には、必要に応じて着色剤や離型剤、極性樹脂、顔料分散剤、荷電制御剤などを適宜加えることができる。
次いで系全体を昇温し、樹脂溶液中の有機溶媒を蒸発除去することによって、溶液中の樹脂を析出させ、樹脂粒子とすることにより、樹脂粒子分散液を得る。
得られた樹脂粒子分散液に前述の条件に従ってアニール処理を行う。該アニール処理は、樹脂粒子分散液の温度が高い場合には、冷却する過程で行ってもよいし、一度樹脂粒子の水分散液を冷却した後に、再加熱によって行ってもよい。この時、粒子の凝集や合一を防ぐ目的で、界面活性剤や無機微粒子のような分散安定剤を追加してもよい。その後、必要に応じて洗浄を行い、通常の方法によって乾燥、分級を行うことでトナー粒子を得ることができる。
本発明のトナーにおける、結着樹脂の主成分として用いられるポリエステルとしては、アルコールモノマーとカルボン酸モノマーが縮重合したものが用いられる。アルコールモノマーとしては以下のものが挙げられる。
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどのビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、又は1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン。
フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸のようなアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸のような不飽和ジカルボン酸類又はその無水物。
また、その他にも以下のモノマーを使用することが可能である。
グリセリン、ソルビット、ソルビタン、さらには例えばノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルなどの多価アルコール類;トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物などの多価カルボン酸類。
それらの中でも、特に、下記一般式(3)で表されるビスフェノール誘導体を2価アルコールモノマー成分とし、2価以上のカルボン酸又はその酸無水物、又はその低級アルキルエステルとからなるカルボン酸成分(例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸など)を酸モノマー成分と
して、これらのポリエステルユニット成分で縮重合した樹脂が良好な帯電特性を有するので好ましい。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、又は以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー用の着色剤として、例えば、以下に示す着色剤を用いることができる。
マゼンタ着色剤としては、モノアゾ化合物、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。具体的にはC.I.ピグメントレッド2,3,5,6,7,23,48:2,48:3,48:4,57:1,81:1,122,144,146,150,166,169,177,184,185,202,206,220,221,238,254,269、C.I.ピグメントバイオレッド19などが例示できる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が利用できる。具体的にはC.I.ピグメントブルー1,7,15,15:1,15:2,15:3,15:4,60,62,66が挙げられる。
するワックス;脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸のようなビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドのような脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物などが挙げられる。
有機金属化合物、キレート化合物、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、ノンメタルカルボン酸系化合物又はその誘導体が挙げられる。また、スルホン酸基、スルホン酸塩基又は、スルホン酸エステル基を有するスルホン酸樹脂を好ましく用いることができる。
<TgA、TmA、TcA、Tmp、TgB、トナー粒子のガラス転移点の測定方法>
TgA、TmA、TcA、Tmp、TgBは示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
装置検出部の温度補正はインジウムと亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、測定サンプル2mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れ、リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲0℃から120℃の間で、昇温速度1℃/min、振幅温度幅±0.318℃/minの設定でモジュレーション測定を行う。この昇温過程で、温度0℃から120℃の範囲において比熱変化が得られる。
樹脂粒子のガラス転移点TgA(℃)、及びトナー粒子のガラス転移点は、可逆比熱変化曲線の比熱変化が出る前と出た後の、各ベースラインの延長した直線から縦軸方向に等距離にある直線とガラス転移の階段状変化部分の曲線が交わる点の温度とする。
なお、ブロックポリマーのビニルポリマー部位のガラス転移点TgB(℃)は、ブロックポリマーのポリエステル部位を加水分解させて測定を行う。具体的な方法は、ブロックポリマー30mgにジオキサン5ml、10質量%の水酸化カリウム水溶液1mlを加え、温度70℃で6時間振とうさせてポリエステル部位を加水分解させる。その後、溶液を乾燥させ、得られた固形分をエタノールに分散及び溶解させる。さらにろ過、洗浄によっ
て溶解物を取り除くことでビニルポリマー部位が得られる。その後の操作は、TgAの測定と同様にして行う。
ブロックポリマーの結晶化に伴う発熱が終了する温度TcA(℃)は、ブロックポリマーを、測定温度100℃から0℃の間で、降温速度1℃/minの設定で測定を行った際の発熱ピークにおける、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、低温側の曲線にこう配が最大になる点で引いた接線の交点の温度とする。
ブロックポリマーのポリエステル部位とビニルポリマー部位の質量比は核磁気共鳴分光分析(1H−NMR)[400MHz、CDCl3、室温(25℃)]を用いて行った。測定装置:FT NMR装置JNM−EX400(日本電子社製)
測定周波数:400MHz
パルス条件:5.0μs
周波数範囲:10500Hz
積算回数:64回
得られたスペクトルの積分値からポリエステル部位とビニルポリマー部位の質量比(C/A比)を算出した。
本発明におけるSP値(=δi)は、Fedorsの式(1)を用いて求めた。ここでのΔei、及びΔviの値は著「コーティングの基礎科学」54〜57頁、1986年(槇書店)の表3〜9による原子及び原子団の蒸発エネルギーとモル体積(25℃)」を参照にした。
δi=[Ev/V]1/2=[Δei/Δvi]1/2 式(1)
Ev:蒸発エネルギー
V:モル体積
Δei:i成分の原子又は原子団の蒸発エネルギー
Δvi:i成分の原子又は原子団のモル体積
例えば、ヘキサンジオールは、原子団(−OH)×2+(−CH2)×6から構成され、SP値は下記式で求められる。
δi=[Δei/Δvi]1/2=[{(5220)×2+(1180)×6}/{(13)×2+(16.1)×6}]1/2
SP値(δi)は11.95となる。
ブロックポリマーや結晶性ポリエステルなどの重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で、測定サンプルをテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置 :高速GPC装置「HLC−8220GPC」[東ソー(株)製]
カラム :LF−604の2連[昭和電工(株)製]
溶離液 :THF
流速 :0.6mL/min
オーブン温度 :40℃
試料注入量 :0.020mL
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソー社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
トナーの重量平均粒子径(D4)及び個数平均粒子径(D1)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。なお、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
なお、測定、解析を行う前に、以下のように前記専用ソフトの設定を行う。
前記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
前記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250mL丸底ビーカーに前記電解水溶液200mLを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100mL平底ビーカーに前記電解水溶液30mLを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3mL加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2ml添加する。(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒子径(D4)及び個数平均粒子径(D1)を算出する。なお、前記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒子径(D4)であり、前記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」が個数平均粒子径(D1)である。
樹脂粒子中の脱溶媒率は、ガスクロマトグラフィー(GC)により、以下のようにして測定する。
樹脂粒子分散液約500mgを精秤しサンプルビンに入れる。これに精秤した約10gのアセトンを加えてフタをした後、よく混合し、発振周波数42kHz、電気的出力125Wの卓上型超音波洗浄器(例えば、商品名「B2510J−MTH」、ブランソン社製)にて超音波を30分間照射する。その後、ポア径が0.2μmの耐溶媒性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー社製)を用いて濾過を行い、濾液2μLをガスクロマトグラフィーで分析する。そして、予め使用した溶媒を用いて作成した検量線により、残留している溶媒の残存量を算出する。その後、
100×(1−(残存量)/(使用した溶媒の総量))
の式より脱溶媒率(質量%)を求めた。
撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管、及び、減圧装置を備えた反応容器に、セバシン酸100.0部及び、1,12−ドデカンジオール106.5部を添加して撹拌しながら温度130℃まで加熱した。エステル化触媒としてチタン(IV)イソプロポキシド0.7部を加えた後、温度160℃に昇温し5時間かけて縮重合する。その後、温度180℃に昇温し、減圧させながら所望の分子量となるまで反応させて結晶性ポリエステル1を得た。結晶性ポリエステル1の重量平均分子量(Mw)は19000、融点(Tm)は84℃であった。
撹拌機、温度計、及び、窒素導入管を備えた反応容器に結晶性ポリエステル1を100.0部、脱水クロロホルム440.0部を添加して完全に溶解させた後、トリエチルアミン5.0部を加え、氷冷させながら、2−ブロモイソブチリルブロミド15.0部を徐々に加えた。その後、室温(25℃)で一昼夜撹拌した。
メタノール550.0部を入れた容器に、上記の溶解液を徐々に滴化して樹脂分を再沈殿させた後、濾過、精製、乾燥させて結晶性ポリエステル1−2を得た。
次いで、撹拌機、温度計、及び、窒素導入管を備えた反応容器に上記で得られた結晶性ポリエステル1−2を100.0部、スチレン100.0部、臭化銅(I)3.5部、及び、ペンタメチルジエチレントリアミン8.5部を添加して撹拌しながら、温度110℃で重合反応を行った。所望の分子量となったところで反応を停止して、メタノール250.0部で再沈殿、濾過、精製し、未反応のスチレン及び触媒を除去した。その後、50℃に設定した真空乾燥機で乾燥してポリエステル部位とビニルポリマー部位を有するブロックポリマー1を得た。
表1に示すような原料に変更すること以外は結晶性ポリエステル1の製造方法と同様にして結晶性ポリエステル2〜5を得た。結晶性ポリエステルの重量平均分子量Mw及びS
P値も合わせて表1に示す。
表2に示すような原料に変更すること以外はブロックポリマー1の製造方法と同様にしてブロックポリマー2〜11を得た。
また、ここまでで得られたブロックポリマー1〜11、及び結晶性ポリエステル1の物性を表3に示す。
冷却管、攪拌機、及び、窒素導入管のついた反応槽中に、以下の材料を秤量した。
テレフタル酸 22.6質量部
無水トリメリット酸 1.8質量部
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
75.6質量部
チタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート) 0.2質量部
その後、200℃に加熱し、窒素を導入しつつ生成する水を除去しながら8時間反応させ、その後、10.0mmHgに減圧し1時間反応させ、樹脂1を合成した。
GPCで求めた樹脂1の分子量は、重量平均分子量(Mw)5500、数平均分子量(Mn)2500であり、ピーク分子量(Mp)3000、ガラス転移温度(Tg)は55℃であった。
イオン交換水1152.0質量部に0.1モル/リットル−リン酸ナトリウム(Na3PO4)水溶液390.0質量部を投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて撹拌しながら、60℃に加温した後、1.0モル/リットル−塩化カルシウム(CaCl2)水溶液58.0質量部を添加してさらに撹拌を続け、リン酸三カルシウム(Ca3(PO4)2)からなる分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
銅フタロシアニン顔料(ピグメントブルー15:3)10部と酢酸エチル60部を湿式アトライタ(日本コークス工業製)に投入して5時間分散し、顔料分散液を得た。
・結着樹脂 100.0部
・ブロックポリマー1 30.0部
・顔料分散液 42.0部
・パラフィンワックス 10.0部
(HNP−51:日本精鑞製 融点74℃)
・酢酸エチル 100.0部
上記の組成の混合物を湿式アトライタ(日本コークス工業製)に投入して2時間分散し、樹脂溶液を得た。
これを上記水系媒体に投入し、クレアミックス(エム・テクニック社製)にて15000回転/分を維持しつつ10分間の造粒工程を行った。その後、プロペラ翼で、150回転/分で攪拌しながら90℃以上で8.0時間保持することで、溶媒の除去を行い、樹脂粒子分散液1を得た。
その後、樹脂粒子分散液1の一部を抜き取り、攪拌を続けながら温度を20℃まで冷却した。この樹脂粒子分散液1の脱溶媒率を測定したところ100.0(質量%)であった。抜き取った分散液にpH1.5以下となるまで塩酸を加えた後に洗浄・乾燥したものを樹脂粒子1とした。得られた樹脂粒子1における重量平均粒径は5.5μm、TgA(℃)は43℃、TmA(℃)は65℃、TcAは52℃であった。
ブロックポリマー1の代わりにブロックポリマー2〜11又は結晶性ポリエステル1を用いること以外は樹脂粒子1の製造方法と同様にして樹脂粒子2〜12を得た。
得られた樹脂粒子1〜12の物性を表4に示す。
樹脂粒子分散液1〜11を用いて、表5に示す条件でアニール処理を行った後、攪拌を続けながら温度を20℃まで冷却した。その後、樹脂粒子1の製造と同様に塩酸の添加・洗浄・乾燥を行ってトナー粒子1〜17を得た。
樹脂粒子1の製造と全く同様に溶媒の除去工程を行った後、降温を50℃で止め、そのまま300分温度を保持することによって、アニール工程とした。アニール工程中の温度変動幅は2℃、最大の温度変動速度は0.1℃/分であった。アニール工程終了後、攪拌を続けながら温度を20℃まで冷却した。その後、実施例1の製造と同様に塩酸の添加・洗浄・乾燥を行ってトナー粒子18を得た。
樹脂粒子分散液1、8、12を用いて、表5に示す条件でアニール処理を行った後、攪拌を続けながら温度を20℃まで冷却した。その後、樹脂粒子1の製造と同様に塩酸の添加・洗浄・乾燥を行ってトナー粒子19〜24を得た。
得られたトナー粒子1〜24の物性を、表6にまとめて示す。
実施例1〜18及び比較例1〜6で得られた各トナー粒子について、トナー粒子100.0部に対して一次粒子の個数平均粒径が40nmのシリカ微粒子1.0部を加え、FMミキサー(日本コークス工業製)を用いて混合しトナーを得た。
[耐熱性]
各トナー5gを50ccポリカップに取り、温度50℃/湿度10%RHで3日間放置し、凝集塊の有無を調べ評価した。
(評価基準)
A:凝集塊発生せず(耐熱性に特に優れる)。
B:軽微な凝集塊が発生、軽い振とうで解れる(耐熱性に優れる)。
C:軽微な凝集塊が発生、軽く指で押すと解れる(耐熱性に問題はない)。
D:凝集塊が発生、軽く指で押しても崩れない(耐熱性にやや劣り、使用上問題がある)。
E:完全に凝集(耐熱性に劣り、使用上問題がある)。
市販のカラーレーザープリンター(HP Color LaserJet 3525dn、HP社製)を、一色のプロセスカートリッジだけの装着でも作動するよう改造して評価を行った。このカラーレーザープリンターに搭載されていたシアンカートリッジから中に入っているトナーを抜き取り、エアーブローにて内部を清掃した後、代わりに評価するトナー(300g)を充填した。常温常湿下(23℃、60%RH)、受像紙として、キヤノン製オフィスプランナー(64g/m2)を用い、ベタ画像を出力し、該ベタ画像について反射濃度計であるマクベス濃度計(マクベス社製、SPIフィルターを使用)を用い、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウト画像に対する相対的な反射濃度を測定した。評価基準を以下に示す。
(評価基準)
A:反射濃度が1.40以上である(現像性に特に優れる)。
B:反射濃度が1.30以上1.40未満である(現像性に優れる)。
C:反射濃度が1.25以上1.30未満である(現像性に問題はない)。
D:反射濃度が1.20以上1.25未満である(現像性にやや劣り、使用上問題がある)。
E:反射濃度が1.20未満である(現像性に劣り、使用上問題がある)。
(評価基準)
A:反射濃度が1.40以上である(経時変化特性に特に優れる)。
B:反射濃度が1.30以上1.40未満である(経時変化特性に優れる)。
C:反射濃度が1.25以上1.30未満である(経時変化特性に問題はない)。
D:反射濃度が1.20以上1.25未満である(経時変化特性にやや劣り、使用上問題がある)。
E:反射濃度が1.20未満である(経時変化特性に劣り、使用上問題がある)。
定着ユニットを外したカラーレーザープリンター(HP Color LaserJet 3525dn、HP社製)を用意し、シアンカートリッジからトナーを取り出して、代わりに評価するトナーを充填した。次いで、受像紙(キヤノン製オフィスプランナー 64g/m2)上に、充填したトナーを用いて、縦2.0cm横15.0cmの未定着のトナー画像(0.6mg/cm2)を、通紙方向に対し上端部から1.0cmの部分に形成した。次いで、取り外した定着ユニットを定着温度とプロセススピードを調節できるように改造し、これを用いて未定着画像の定着試験を行った。
まず、常温常湿環境下(23℃、60%RH)、プロセススピードを200mm/s、定着線圧20.0kgfに設定し、初期温度を100℃として設定温度を5℃ずつ順次昇温させながら、各温度で上記未定着画像の定着を行った。
低温定着性の評価基準は以下の通りである。低温側定着開始点とは、低温オフセット現象(トナーの一部が定着器に付着してしまう現象)が観察されない下限温度のことである。
A:低温側定着開始点が110℃以下(低温定着性が特に優れている)。
B:低温側定着開始点が115℃又は120℃(低温定着性に優れている)。
C:低温側定着開始点が125℃又は130℃(低温定着性に問題はない)。
D:低温側定着開始点が135℃又は140℃(低温定着性にやや劣り、使用上問題がある)。
E:低温側定着開始点が145℃以上(低温定着性に劣り、使用上問題がある)。
結果を表7に示した。
Claims (5)
- 有機溶媒に、ポリエステル系樹脂を主成分とする結着樹脂並びにポリエステル部位及びビニルポリマー部位を有するブロックポリマーを溶解して樹脂溶液を調製する工程、
該樹脂溶液を水系媒体中に分散させて樹脂溶液分散液を製造する工程、及び
該樹脂溶液分散液に含有される有機溶媒を除去して水系媒体中にアニール処理前樹脂粒子が分散した樹脂粒子分散液を製造する工程を含むトナー粒子の製造方法であって、
該樹脂粒子分散液を、以下の(i)乃至(iii)を満たす温度条件下で、60分以上保持するアニール工程を更に有することを特徴とするトナー粒子の製造方法:
(i)TgA−15(℃)以上、TmA(℃)以下;
(ii)温度変動幅が20℃以下;
(iii)温度変動速度が0.35℃/分以下、
但し、TgA(℃)は、該アニール処理前樹脂粒子のガラス転移点を表し、TmA(℃)は、該アニール処理前樹脂粒子に含まれる該ブロックポリマーに由来する吸熱ピークのオンセット温度を表す。 - 前記アニール工程の温度範囲が、TgA−15(℃)以上、前記アニール処理前樹脂粒子に含まれるブロックポリマーの結晶化に伴う発熱が終了する温度TcA(℃)以下である請求項1に記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記ブロックポリマーのビニルポリマー部位のガラス転移点TgB(℃)が、前記TmA(℃)以上である請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記ブロックポリマーにおけるポリエステル部位(C)とビニルポリマー部位(A)の質量比(C/A)が40/60〜70/30である請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナー粒子の製造方法。
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