JP6501613B2 - トナーの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、トナージェット方式記録法等の方法によって形成される静電潜像を現像してトナー画像を形成するために用いるトナーの製造方法に関する。
近年、複写機やプリンター、ファックスにおいては、省エネルギー化が大きな技術的課題として考えられており、定着装置にかかる熱量の大幅な削減が望まれている。従って、トナーにおいては、より低エネルギーでの定着が可能な、いわゆる「低温定着性」のニーズが高まっている。
ここでトナーの低温定着性を改善するための一般的な方法としては、使用する結着樹脂のガラス転移温度(Tg)を低くする方法が挙げられる。しかしながら、単に結着樹脂のTgを低下させるだけでは、トナーの耐熱保存性が損なわれてしまい、低温定着性と耐熱保存性を両立させることは困難とされている。
そこで、トナーの低温定着性と耐熱保存性とを両立させるため、シャープメルト性に優れた結晶性樹脂を結着樹脂として使用する方法が検討されている。ここで結晶性樹脂は、高分子鎖が規則的に配列した構造を有しており、融点未満の温度領域では軟化しにくく、融点を境に急激に溶融して粘度低下を起こす性質を有している。このような特性から、結晶性樹脂は近年特に注目されており、これをトナーの材料として用いる検討が盛んに行われている。
しかし、単純に結晶性樹脂を添加しただけでは、トナーの耐熱保存性が悪化する場合があるだけでなく、トナーの製造条件や高温での保存によって結晶性樹脂の結晶化度が変化し、それに伴ってトナーの性能が劣化する場合がある。そのため、この結晶性樹脂の特性を活用するために、種々の工夫がなされたトナーが提案されている。具体的には、結晶性樹脂を、樹脂自体の融点未満の温度に長時間置くことが提案されている。これにより、結晶性樹脂の結晶が成長するので、耐熱保存性が向上し、ひいては高温放置による結晶化度の変化を抑えることができる。
特許文献1では、結晶性樹脂を含有したトナーを45℃以上65℃以下の温度で保管する工程を含むトナーの製造方法が提案されている。
特許文献2では、非晶性ポリエステルに結晶性ポリエステルを添加したトナーにおいて、この結晶性ポリエステルの融点未満の特定の温度で加熱処理を行う方法が提案されている。
特許文献3では、結晶性樹脂を含有した懸濁重合トナーを、製造工程中で結晶性樹脂の融点未満の温度に保持する工程が含まれるトナーの製造方法が提案されている。
特開2006−065015号公報 特開2009−128652号公報 特開2012−2833号公報
しかしながら、本発明者らの検討の結果、特許文献1に記載のトナーの製造方法では、上述した温度範囲で保管する工程により、一部のトナーが凝集する場合があることがわかった。また、乾式トナーで上記保管工程を行うと、トナー表面近傍に存在していた結晶性樹脂が、結晶成長に伴いトナー表面に移行する現象が生じ、画像濃度やその他のトナーの現像性能が低下する恐れがある。また特許文献2に記載の非晶性ポリエステルに結晶性ポリエステルを添加したトナーは、結着樹脂として非晶性ポリエステルが用いられているため、トナーの製造工程において結晶性ポリエステルが結着樹脂に相溶する。そのため、その後の加熱処理における結晶化度向上の効率が非常に低くなるだけでなく、一部の成分については相溶したままになってしまい、充分な耐熱保存性が得られない場合があることがわかった。さらに特許文献3に記載の製造方法では、結着樹脂と結晶性樹脂とが非相溶になるため、トナー中の結晶性樹脂の分散状態が均一になりにくく、その状態から結晶性樹脂の結晶化度を向上させても充分な低温定着性と耐熱保存性とが両立できない場合があった。
以上のように、結晶性樹脂を導入したトナーにおいて、結晶性樹脂の添加による定着性能を充分に活かしながら、保存性に対する弊害を抑えるために種々の工夫は従来からなされている。しかし、充分な性能が効率的に得られるトナーの製造方法について、改善の余地があるものであった。
本発明は、上述した従来の問題点を解決するためになされるものであり、その目的は、低温で定着が可能であり、かつ、充分な耐熱保存性を有し、高温保存による性能の変化が少ないトナーの製造方法を提供することにある。
本発明のトナーの製造方法は、スチレンアクリル系樹脂を主成分とする結着樹脂と、着色剤と、ポリエステル部位を有する結晶性樹脂とを有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
前記製造方法が、
重合性単量体と、前記着色剤と、前記結晶性樹脂とを有する重合性単量体組成物を水系媒体中に分散させて重合性単量体組成物分散液を調製する重合性単量体組成物分散液調製工程、
前記重合性単量体を重合させて前記結着樹脂を含有する樹脂組成物分散液を調製する樹脂組成物分散液調製工程、及び、
前記樹脂組成物分散液中に含まれる有機溶媒を除去して前記水系媒体中に樹脂粒子が分散した樹脂粒子分散液を調製する樹脂粒子分散液調製工
をこの順に有し、
前記樹脂組成物分散液中に含まれる前記有機溶媒が、残留した前記重合性単量体を含有し、
前記樹脂粒子分散液調製工程において、工程開始時における前記樹脂組成物分散液に含まれる前記有機溶媒が半減するまでの時間t1/2(分)について、下記式(A)の関係が成り立つことを特徴とする。
0<(50/t1/2)≦0.65 (A)
本発明によれば、低温で定着が可能であり、かつ、充分な耐熱保存性を有し、高温保存による性能の変化が少ないトナーが得られるトナー粒子の製造方法を提供することができる。
本発明は、スチレンアクリル系樹脂を主成分とする結着樹脂と、着色剤と、ポリエステル部位を有する結晶性樹脂とを含有するトナー粒子を有するトナーを製造する方法である。
本発明のトナーの製造方法は、下記(i)乃至(iii)の工程をこの順に有する。
(i)重合性単量体と、着色剤と、結晶性樹脂とを含有する重合性単量体組成物を水系媒体中に分散させて重合性単量体組成物分散液を調製する工程(重合性単量体組成物調製工程)
(ii)重合性単量体を重合して結着樹脂を含む樹脂組成物分散液を調製する工程(樹脂組成物分散液調製工程)
(iii)樹脂組成物分散液中に含まれる有機溶媒を除去して水系媒体中に樹脂粒子が分散した樹脂粒子分散液を調製する工程(樹脂粒子分散液調製工程)
尚、本発明においては、上記(i)及び(ii)の工程に代えて、下記(ia)の工程を行ってもよい。
(ia)有機溶媒と、結着樹脂と、着色剤と、結晶性樹脂とを混合して混合液を調製し、上記混合液を水系媒体中に分散させて樹脂組成物分散液を調製する樹脂組成物分散液調製工程
本発明においては、樹脂粒子分散液調製工程において、工程開始時における樹脂組成物分散液に含まれる有機溶媒が半減するまでの時間をt1/2(分)について、下記式(A)の関係が成り立っている。
0<(50/t1/2)≦0.65 (A)
本発明者らは、トナー粒子に含まれる結晶性樹脂の結晶化度を向上させる工程(以下、アニール工程と呼ぶ)について鋭意検討を重ねた。その結果、スチレンアクリル系樹脂を主成分とする結着樹脂と結晶性樹脂とを有するトナー粒子を製造する過程で行われる、有機溶媒を除去する工程に着目した。具体的には、有機溶媒の除去をする際にある特定の条件で行うことにより、アニール工程による効果、具体的には結晶性樹脂の結晶化度が飛躍的に向上することを見出した。
アニール工程による結晶化度の変化は、示差走査熱量分析装置を用いてトナー粒子のアニール工程前後の吸熱量を比較することにより確認できる。本発明の製造方法によれば、アニール工程に先立つ有機溶媒を除去する工程を行う際に有機溶媒を除去する速度を適切な範囲とする。これにより、従来の製造方法と比べアニール工程前後のトナー粒子の吸熱量が大きく増加する。本発明の方法では、従来製法と比べ、アニール工程の効率が向上し、結晶化度の上昇が大きくなったものと推測される。
以下に本発明の製造方法を具体的に説明するが、これらに限定されるものではない。
[第一の実施形態]
本発明の製造方法の第一の実施形態は、懸濁重合法を利用する方法、具体的には、重合性単量体含む組成物を水系媒体中で造粒した上で当該重合性単量体を重合させてトナー粒子を有するトナーを製造する方法である。以下、懸濁重合法を利用したトナーの製造方法を工程ごとに説明する。
(1)重合性単量体組成物調製工程
まず少なくとも重合性単量体、結晶性樹脂及び着色剤を有する重合性単量体組成物を調製する。尚、調製される重合性単量体組成物の粘度を調整するために有機溶媒を適宜投入してよい。このとき投入される有機溶媒は、後述する有機溶媒除去工程(樹脂粒子分散液調製工程)にて除去できるものであれば特に限定されるものではない。例えば、残留した(未反応の)重合性単量体そのものであってもよいし、重合性単量体以外の有機溶媒であってもよい。
また、本工程で投入される着色剤は、他の組成物を混合する前に予め媒体撹拌ミル等を用いて有機溶媒中に分散させてもよいし、全ての組成物を混合した後に分散させてもよい。尚、本発明においては、上記重合性単量体組成物中には必要に応じて離型剤、極性樹脂、顔料分散剤、荷電制御剤等を適宜加えてもよい。
(2)造粒工程(重合性単量体組成物分散液調製工程)
次に、分散安定剤を含む水系分散媒を調製する。そして、高剪断力を有する撹拌機を設置した撹拌槽に当該水系分散媒を投入する。次に、この撹拌槽に重合性単量体組成物を添加し、撹拌することにより重合性単量体組成物を水系分散媒中に分散させる。以上の工程を経て、重合性単量体組成物分散液が調製される。
尚、重合性単量体組成物分散液は別の方法で得ることができる。例えば、まず一般的な撹拌槽に分散安定剤を含む水系分散媒を投入し、さらに重合性単量体組成物を投入しながら撹拌することで、重合性単量体組成物予備分散液を調製する。その後に、撹拌槽から連続的に重合性単量体組成物予備分散液を抜き出し、インライン型の高速撹拌機を通過させる。以上の工程により、連続的に重合性単量体組成物分散液を得ることができる。
尚、得られた重合性単量体組成物分散液を再度上述の撹拌槽に戻すことで重合性単量体組成物分散液自体を循環させてもよい。
重合性単量体組成物分散液を調製する際に、重合性単量体組成物分散液に含まれる滴径の分布は、得られるトナー粒子の粒径分布にそのまま反映されるので、上記滴径を均一にすることが重要であり望ましい。
(3)重合工程(樹脂組成物分散液調製工程)
次に、得られた重合性単量体組成物分散液に含まれる重合性単量体を重合させることにより、樹脂組成物分散液を得ることができる。尚、重合性単量体を重合する際は、温度調節可能な一般的な撹拌槽を用いて行うことができる。
重量性単量体の重合を行う際は、重合温度を40℃以上、一般的には50℃以上90℃以下の範囲で設定して行われる。重合を行う際に重合温度は終始一定でもよいが、所望の分子量分布を得る目的で重合工程の後半に昇温を行ってもよい。撹拌に用いられる撹拌翼は、後述する樹脂粒子分散液を滞留させることなく浮遊させ、かつ撹拌槽内の温度を均一に保てるようなものならばどのようなものを用いてもよい。
(4)有機溶媒除去工程(樹脂粒子分散液調製工程)
重合工程が終了した時点で、樹脂組成物分散液には有機溶媒が含まれている。樹脂組成物分散液に含まれる有機溶媒としては、未反応の重量性単量体、重合性単量体組成物の粘度を調整するために用いられた重量性単量体以外の有機溶媒が挙げられる。そこで、樹脂組成物分散液に含まれる有機溶媒を除去する工程を行う。樹脂組成物分散液から有機溶媒を除去することで、樹脂粒子分散液が調製される。
有機溶媒を除去する工程は、撹拌手段が設置された撹拌槽内にある樹脂組成物分散液を、加熱、撹拌することによって行う。また本工程において、有機溶媒を除去する際の加熱条件は下記式(A)の関係が満たされるよう適宜調整される。
0<(50/t1/2)≦0.65 (A)
式(A)において、t1/2は、本工程(有機溶媒除去工程、樹脂粒子分散液調製工程)開始時における樹脂組成物分散液に含まれる有機溶媒が半減するまでの時間(分)を表す。尚、本工程においては、t1/2について式(A)の関係が満たされていれば、樹脂組成物分散液の温度は、一定温度に保たれていてもよいし、徐々に昇温又は降温を行ってもよい。また樹脂組成物分散液の温度を調節するのみでは式(A)の関係を満たすことが難しい場合には、撹拌槽内に撹拌層内の圧力を加減する手段等を適宜組み合わせることができる。ここで式(A)中の50/t1/2が0.65より大きいと、有機溶媒の除去速度が速すぎることになり、結晶性樹脂が樹脂粒子全体に均一に相溶した状態のままでトナー粒子が得られるため好ましくない。一方、50/t1/2が0.65以下であると、本工程にて有機溶媒を除去する際に結晶性樹脂が移動してドメインを形成しやすくなるため、樹脂粒子中で結晶性樹脂のドメインが均一に微分散された樹脂粒子分散液を得ることができる。これにより引き続くアニール工程でのアニールの効率が向上する。また本発明においては、本工程における樹脂組成物分散液の温度の最大値T1は、結着樹脂のガラス転移温度Tg以上であり、かつ結晶性樹脂の融点Tm以上であることが好ましい。T1がTg以上であることにより、有機溶媒の除去効率が向上する。また、T1がTm以上であることによって結晶性樹脂が動きやすくなり、結着樹脂中で結晶性樹脂のドメインを形成しやすくなる。
(5)アニール工程
次に、樹脂粒子中の結晶性樹脂の結晶化度を向上させるために、樹脂粒子分散液の温度を一定に保つことによってアニール工程を行う。アニールを行うことで、結晶性樹脂の結晶化度が上がるため、結晶性樹脂の結着樹脂への相溶分が減少すると共に結着樹脂のガラス転移温度が上がることによって、得られるトナー粒子の耐熱性が向上する。
本発明において、アニールを行う際は、樹脂粒子分散液の温度T2を、下記式(B)の関係が成り立つように設定するのが好ましい。
TgA−15(℃)≦T2≦TmA(℃) (B)
式(B)において、TgAは、樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子のガラス転移点を表し、TmAは、樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークのオンセット温度を表す。
本工程において、T2がTgA−15(℃)より小さいと、アニールが不十分となる。一方、T2がTmAより大きいとアニールがほとんど起こらない。
本発明において、アニール工程中は温度の変動はできるだけ少ないことが望ましい。また、アニール工程を行う時間は60分以上であることが好ましい。即ち、T2は、60分以上維持するのが好ましい。アニール工程時間が60分より小さいとアニールが不十分となる。尚、アニール工程を行う時間の上限は特に定めらないが、1200分以上維持しても効果に大きな変化は生じないため、製造効率との兼ね合いから適宜決定すればよい。
(6)固液分離工程、洗浄工程及び乾燥工程
アニール工程の後、トナー粒子の表面に付着した分散安定剤を除去する目的で、トナー粒子分散液を酸又はアルカリで処理をする。このようにしてトナー粒子から分散安定剤を除去した後は、一般的な固液分離法によりトナー粒子を水系媒体と分離するが、トナー粒子から酸又はアルカリ及びそれらに溶解した分散安定剤成分を完全に取り除くため、再度水を添加してトナー粒子を洗浄することが好ましい。この洗浄工程を何度か繰り返し、十分な洗浄が行われた後に、再び固液分離することでトナー粒子が得られる。尚、得られたトナー粒子は必要であれば公知の乾燥手段により乾燥させてもよい。
(7)分級工程
以上の工程を経て得られたトナー粒子において、例えば、シャープな粒度分布が要求される場合は、風力分級機等を利用して分級を行うことにより、所望の粒度分布から外れるトナー粒子を分別して取り除くことができる。
[第二の実施形態]
本発明の製造方法の第二の実施形態は、溶解懸濁法を利用する方法、具体的には、有機溶媒と結着樹脂等とを混合することで得られる混合液を水系媒体中で造粒する工程を経てトナー粒子を製造する方法である。以下、本実施形態、即ち、溶解懸濁法を利用したトナー粒子の製造方法を工程ごとに説明する。
(1)混合液調製工程
まず少なくとも有機溶媒と、結着樹脂と、着色剤と、結晶性樹脂とを混合して混合液を調製する。混合液を調製する際は、着色剤の分散性向上の目的で、ホモジナイザー、ボールミル、コロイドミル、超音波分散機等の分散機を用いてもよい。また予めこれらの分散機のいずれかを用いて有機溶媒中に顔料を分散させたものを用いてもよい。上記混合液中には、必要に応じて離型剤、極性樹脂、顔料分散剤、荷電制御剤等を適宜加えてもよい。尚、本実施形態において、用いられる有機溶媒としては、通常用いられる有機溶媒であるならば特に限定されない。また有機溶媒には、結着樹脂を合成する際に用いられた重合性単量体の未反応分が含まれていてもよい。
(2)造粒工程(樹脂組成物分散液調製工程)
次いで、上記混合液を、分散安定剤を含有する水系媒体中に投入し、高速攪拌機もしくは超音波分散機といった高剪断力分散機を用いて懸濁させ、造粒を行うことにより樹脂組成物分散液を調製する。
(3)有機溶媒除去工程(樹脂粒子分散液調製工程)
次いで、樹脂組成物分散液に含まれる有機溶媒を蒸発除去することによって、樹脂組成物分散液に含まれる樹脂を析出させ、樹脂粒子とすることにより、樹脂粒子分散液を得る。尚、有機溶媒を除去する際に課される条件は、第一の実施形態と同様とすることができる。例えば、工程開始時に樹脂組成物分散液に含まれる有機溶媒が半減するまでの時間t1/2について、下記式(A)の関係が満たされるようにする。
0<(50/t1/2)≦0.65 (A)
(4)アニール工程
次に、得られた樹脂粒子分散液に対してアニール工程を行う。尚、アニールの条件は第一の実施形態と同様とすることができる。
(5)固液分離工程、洗浄工程及、乾燥工程及び分級工程
次に、得られた樹脂粒子分散液に対して、固液分離工程、洗浄工程及、乾燥工程及び分級工程を順次行う。尚、各工程を行う際の条件は、第一の実施形態と同様とすることができる。
[使用される材料]
次に、本発明のトナー粒子の製造方法に使用される材料を具体的に例示するが、本発明において使用が可能な材料は以下の説明にて示されたものに限定されるものではない。
本発明において、結着樹脂はスチレンアクリル系樹脂を主成分とする。具体的には、結着樹脂の全質量に対して、スチレンアクリル系樹脂が50質量%以上含有することが好ましい。
(1)重合性単量体
結着樹脂となるスチレンアクリル系樹脂を合成する際に用いられる重合性単量体としては、ラジカル重合が可能なビニル系重合性単量体を用いることが可能である。またビニル系重合性単量体としては、単官能性重合性単量体あるいは多官能性重合性単量体を使用することができる。
単官能性重合性単量体として、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン等のスチレン誘導体類;メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、iso−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレート、tert−ブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ジメチルフォスフェートエチルアクリレート、ジエチルフォスフェートエチルアクリレート、ジブチルフォスフェートエチルアクリレート、2−ベンゾイルオキシエチルアクリレート等のアクリル系重合性単量体類;メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、iso−プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、iso−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、ジエチルフォスフェートエチルメタクリレート、ジブチルフォスフェートエチルメタクリレート等のメタクリル系重合性単量体類等が挙げられる。
多官能性重合性単量体として、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−(アクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシジエトキシ)フェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−(メタクリロキシポリエトキシ)フェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタリン、ジビニルエーテル等が挙げられる。
スチレンアクリル系樹脂を合成する際に使用される重合性単量体の組み合わせとしては、例えば、下記(1a)乃至(1f)に示す組み合わせが挙げられる。
(1a)スチレン誘導体類及びアクリル系重合性単量体類
(1b)スチレン誘導体類及びメタクリル系重合性単量体類
(1a)スチレン誘導体類及びアクリル骨格を有する多官能性重合性単量体類
(1b)スチレン誘導体類及びメタクリル骨格を有する多官能性重合性単量体類
(1e)スチレン骨格を有する多官能性重合性単量体類及びアクリル系重合性単量体類
(1f)スチレン骨格を有する多官能性重合性単量体類及びメタクリル系重合性単量体類
尚、本発明において、上記(1a)乃至(1f)のいずれかで列挙した重合性単量体は、一種類を単独で用いてもよいし、二種以上組み合わせて用いてもよい。また重合性単量体の一つとして用いられるスチレン誘導体やスチレン骨格を有する多官能性重合性単量体類を用いることで、トナーの現像特性及び耐久性を向上させることができる。
(2)結晶性樹脂
ポリエステル部位を有する結晶性樹脂としては、低温定着性と耐熱性との両立、及びアニール効率という観点から、ポリエステル部位が、下記式(2a)で示されるジカルボン酸と、下記式(2b)で示されるジオールとを重縮合させて得られる結晶性ポリエステル樹脂を用いることができる。
HOOC−(CH2m−COOH (2a)
(式(2a)において、mは、6乃至14の整数を示す。)
HO−(CH2n−OH (2b)
(式(2b)において、nは、6乃至16の整数を示す。)
式(2a)中のm及び式(2b)中のnがそれぞれ上記範囲にあることで、トナー粒子中におけるポリエステル樹脂の分散を、より微分散にすることが出来、かつアニール時の結晶成長速度がより早くなる。これにより、耐熱性を維持しながら、より優れた低温定着性をトナー粒子に付与することが出来る。
式(2a)中のmのより好ましい範囲としては7乃至10であり、式(2b)中のnのより好ましい範囲としては6乃至12である。また本発明においては、m及びnについて、14≦m+n≦22の関係を満たすことが好ましい。ここでm+nが22以下であると良好な定着性が得られるので好ましい。またm+nが14以上であると良好な耐熱保存性及び現像性が得られるので好ましい。
また、ポリエステル部位を有する結晶性樹脂として、結晶性ポリエステルとその他のポリマーとを有するブロックポリマーを用いることもできる。尚、一般的なブロックポリマーの定義は、線状に連結した複数のブロックで構成されたポリマー(高分子学会 国際純正応用化学連合高分子命名法委員会による高分子科学の基本的術語の用語集)であり、本発明もこの定義に従う。
ブロックポリマーに含まれるポリエステル部位には上述した結晶性ポリエステル樹脂と同じものを用いることができる。ブロックポリマーに含まれるその他のポリマーとして、例えば、ビニルポリマーを用いることができる。このビニルポリマーの組成としては、スチレン、メチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート等の公知のビニルモノマーが挙げられる。特に、スチレンを主成分とするビニルポリマーの場合、ポリエステル系樹脂を主成分とする結着樹脂との相溶性や相分離構造の形成の観点から、より好ましい形態が得られる。
本発明において、結晶性樹脂として用いられるブロックポリマーの融点のピーク温度は55℃以上100℃以下であることが好ましい。上記範囲にあることで、結晶性樹脂であるブロックポリマーの添加によりトナー粒子の低温定着性が発揮されると共に、トナー粒子の耐熱性の低下を抑えることができる。尚、結晶性樹脂であるブロックポリマーの融点のピーク温度は、ブロックポリマーに含まれるポリエステル部位を構成する単量体の種類や分子量で制御することができる。
本発明において、結晶性樹脂であるブロックポリマーの重量平均分子量(Mw)は、20000以上45000以下であることが好ましい。20000以上であることで、結着樹脂に相溶した結晶性樹脂であるブロックポリマーが、アニール工程においてより速やかに再結晶化する。またブロックポリマーのMwを45000以下にすることで、ブロックポリマーの溶融粘度をトナー粒子の低温定着性に適したものにすることができる。尚、結晶性樹脂であるブロックポリマーの重量平均分子量(Mw)は、ブロックポリマー製造時の合成温度や合成時間によって制御することが可能である。
本発明のトナー粒子にはポリエステル系樹脂を結着樹脂の一部として添加することもできる。結着樹脂の一部として添加するポリエステル系樹脂としては、アルコールモノマーとカルボン酸モノマーとが縮重合したものが用いられる。アルコールモノマーとしては、例えば、以下のものが挙げられる。具体的には、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
一方、カルボン酸モノマーとして、例えば、以下のものが挙げられる。具体的には、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸等のアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6乃至18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物等が挙げられる。
また上述した化合物の他、以下のモノマーを使用することが可能である。例えば、グリセリン、ソルビット、ソルビタン、さらには例えばノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテル等の多価アルコール類;トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の多価カルボン酸類等が使用可能である。
これら化合物の中でも、特に、下記(2−1)及び(2−2)に示される成分で縮重合した樹脂が良好な帯電特性を有するので好ましい。
(2−1)下記一般式(2c)で表されるビスフェノール誘導体である2価アルコールモノマー成分
Figure 0006501613
(式(2c)において、Rは、エチレン基又はプロピレン基を表し、x及びyは、それぞれ1以上の整数を表す。ただしx+yの平均値は2乃至10である。)
(2−2)2価以上のカルボン酸、その酸無水物及びその低級アルキルエステルから選択されるカルボン酸成分(例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等)である酸モノマー成分
(3)着色剤
本発明のトナー粒子は、着色剤を含有しており、着色剤としては従来知られている種々の染料や顔料等、公知の着色剤を用いることができる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、又は以下に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用される。ここで、シアントナー、マゼンタトナー、イエロートナー用の着色剤として、例えば、以下に示す着色剤を用いることができる。
イエロー着色剤としては、顔料系としては、モノアゾ化合物、ジスアゾ化合物、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属錯体メチン化合物、アリルアミド化合物に代表される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントイエロー74,93,95,109,111,128,155,174,180,185が挙げられる。
マゼンタ着色剤としては、モノアゾ化合物、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド2,3,5,6,7,23,48:2,48:3,48:4,57:1,81:1,122,144,146,150,166,169,177,184,185,202,206,220,221,238,254,269、C.I.ピグメントバイオレッド19等が例示できる。
シアン着色剤としては、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、アントラキノン化合物、塩基染料レーキ化合物が利用できる。具体的には、C.I.ピグメントブルー1,7,15,15:1,15:2,15:3,15:4,60,62,66が挙げられる。
本発明のトナー粒子を磁性トナーとして用いる場合には、トナー粒子に磁性体を含有させればよい。この場合、磁性体は着色剤の役割をかねることもできる。本発明にて用いられる磁性体としては、マグネタイト、ヘマタイト、フェライト等の酸化鉄;鉄、コバルト、ニッケル等の金属が挙げられる。またこれらの金属とアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウム等の金属との合金及びその混合物も使用可能である。
(4)離型剤
本発明のトナー粒子には離型剤を含めてもよいが、離型剤としては特に制限はなく公知のものが利用できる。例えば、以下の化合物が挙げられる。具体的には、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス;酸化ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワックス、サゾールワックス、エステルワックス、モンタン酸エステルワックス等の脂肪酸エステルを主成分とするワックス;脱酸カルナバワックス等の脂肪酸エステル類を一部又は全部を脱酸化したもの;脂肪族炭化水素系ワックスにスチレン、アクリル酸等のビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス類;ベヘニン酸モノグリセリド等の脂肪酸と多価アルコールとの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加等によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物等が挙げられる。
(5)荷電制御剤
また、本発明のトナー粒子は、荷電制御剤が含まれていても良い。中でも、トナー粒子を負荷電性に制御する荷電制御剤が含まれることが好ましい。ここで荷電制御剤としては、以下のものが挙げられる。具体的には、有機金属化合物、キレート化合物、モノアゾ金属化合物、アセチルアセトン金属化合物、尿素誘導体、含金属サリチル酸系化合物、含金属ナフトエ酸系化合物、4級アンモニウム塩、カリックスアレーン、ケイ素化合物、ノンメタルカルボン酸系化合物及びその誘導体等が挙げられる。また、スルホン酸基、スルホン酸塩基、あるいはスルホン酸エステル基を有するスルホン酸樹脂も好ましく用いることができる。
(6)有機溶媒
上述の通り、本発明の第一の実施形態で行われる重合性単量体組成物の粘度調整において、重合性単量体以外の有機溶媒が用いられることがある。また第二の実施形態で行われる樹脂を含む混合液の調製においては、重合性単量体以外の有機溶媒が用いられる。重合性単量体以外の有機溶媒は、重合性単量体、結晶性樹脂、離型剤等のトナー粒子に含まれる材料と相溶するものであれば特に限定されない。樹脂粒子分散液調製工程で行われる有機溶媒の除去の観点から水の沸点以下でもある程度の蒸気圧がある有機溶媒が好ましい。例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等を用いることができる。尚、本発明においては、上述したように、結着樹脂を合成する際に生じ得る未反応の重合性単量体も有機溶媒に含まれる。
(7)分散安定剤
また、水系媒体中に添加する分散安定剤としては、公知の界面活性剤、有機分散剤又は無機分散剤を使用することができる。これらの中でも無機分散剤は重合温度や時間経過によっても安定性が崩れにくく、洗浄も容易でトナー粒子に悪影響を与えにくいため、好適に使用することができる。無機分散剤としては、以下のものが挙げられる。具体的には、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛等のリン酸多価金属塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム等の無機塩;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカ、ベントナイト、アルミナ等の無機酸化物等が挙げられる。尚、これらの無機分散剤は、重合性単量体を重合し終えた後に酸あるいはアルカリを加えると水に溶解するため、トナー粒子からほぼ完全に取り除くことができる。
[トナー]
尚、本発明の製造方法で製造されるトナー粒子を、外添剤と混合することによってトナーが得られる。外添剤としては、シリカ微粒子等が挙げられる。
[トナー粒子の評価方法]
以下に、本発明で規定するトナー粒子の各物性値の測定方法を記載する。
(1)Tg、Tm、TmA、吸熱量の測定方法
Tg、Tm及びTmAは、示差走査熱量分析装置「Q1000」(TA Instruments社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定することができる。尚、装置検出部の温度補正はインジウム及び亜鉛の融点を用い、熱量の補正についてはインジウムの融解熱を用いる。
具体的には、測定サンプル2mgを精秤し、アルミニウム製のパンの中に入れる。リファレンスとして空のアルミニウム製のパンを用い、測定範囲0℃から120℃までの間で、昇温速度1℃/min、振幅温度幅±0.318℃/minの設定でモジュレーション測定を行う。この昇温過程で、温度0℃から120℃の範囲において比熱変化が得られる。
樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子のガラス転移点Tg(℃)可逆比熱変化曲線の比熱変化が出る前と出た後の、各ベースラインの延長した直線から縦軸方向に等距離にある直線とガラス転移の階段状変化部分の曲線が交わる点の温度とする。トナー粒子のガラス転移点も、樹脂粒子のガラス転移点Tgと同様の方法で測定することができる。
樹脂粒子における結晶性樹脂由来の吸熱ピークのオンセット温度TmA(℃)は、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、融解ピークの低温側の曲線にこう配が最大になる点で引いた接線の交点の温度とする。また、測定によって得られた吸熱ピークの頂点の温度はTm(℃)であり、吸熱量(J/g)は結晶性樹脂由来の吸熱量である。
(2)分子量の測定方法
樹脂粒子及び結晶性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、それぞれゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、例えば、以下のようにして測定する。
まず、室温で、ブロックポリマー及びトナー粒子をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られたTHF溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。尚、サンプル溶液は、THFに可溶な成分の濃度が0.8質量%となるように調整する。
このサンプル溶液を用いて、具体的には、以下の条件で測定する。
装置 :高速GPC装置「HLC−8220GPC」[東ソー(株)製]
カラム :LF−604の2連[昭和電工(株)製]
溶離液 :THF
流速 :0.6ml/min
オーブン温度 :40℃
試料注入量 :0.020ml
ここで試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(例えば、商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソ−社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
(3)重量平均粒子径(D4)、個数平均粒子径(D1)の測定方法
トナーの重量平均粒子径(D4)及び個数平均粒子径(D1)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用される電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、上記専用ソフトの設定を行うが、この設定は、例えば、以下のように行う。
上記専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
上記専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
以下に、上記専用ソフトを用いた具体的な測定方法を説明する。
(3−1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(3−2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で3質量倍に希釈した希釈液を0.3ml加える。
(3−3)発振周波数50kHzの発振器2個を、位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispersion System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを2ml添加する。
(3−4)上記(3−2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(3−5)上記(3−4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(3−6)サンプルスタンド内に設置した上記(3−1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した上記(3−5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(3−7)測定データを装置付属の上記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒子径(D4)及び個数平均粒子径(D1)を算出する。尚、上記専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」は、重量平均粒子径(D4)である。また、上記専用ソフトでグラフ/個数%と設定したときの、「分析/個数統計値(算術平均)」画面の「平均径」は、個数平均粒子径(D1)である。
(4)除去率の測定方法
樹脂粒子分散液調製工程を行う際に、樹脂組成物分散中の有機溶媒がどのくらい除去されたかを示す除去率については、ガスクロマトグラフィー(GC)により、例えば、以下のようにして測定する。
樹脂粒子分散液500mgを精秤しサンプルビンに入れる。これに精秤した10gのアセトンを加えてフタをした後、よく混合し、発振周波数42kHz、電気的出力125Wの卓上型超音波洗浄器(例えば、商品名「B2510J−MTH」、ブランソン社製)にて超音波を30分間照射する。その後、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マイショリディスク」(東ソー社製)を用いて濾過を行い、濾液2μlをガスクロマトグラフィーで分析する。そして、予め使用した有機溶媒を用いて作成した検量線により、残留している有機溶媒の残存量を算出する。そして、算出された残存量を基に下記式(4−1)より除去率(質量%)を求める。
100×(1−(残存量)/(使用した有機溶媒の総量)) (4−1)
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。尚、実施例中で使用される「部」は全て質量部を表す。また、実施例12は参考例である。
(結晶性ポリエステル1の製造)
撹拌機、温度計、窒素導入管、脱水管及び減圧装置を備えた反応容器に、セバシン酸100.0部及び1,12−ドデカンジオール106.5部を添加した後、反応溶液を撹拌しながら温度130℃まで加熱した。次に、エステル化触媒であるチタン(IV)イソプロポキシド0.7部を加えた後、反応溶液を温度160℃に昇温し5時間かけて縮重合反応を行った。その後、反応溶液を温度180℃に昇温し、減圧させながら所望の分子量となるまで反応させることで結晶性ポリエステル1を得た。このとき、結晶性ポリエステル1の重量平均分子量(Mw)は19000、融点(Tm)は83℃であった。
(ブロックポリマー1の製造)
撹拌機、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器に、結晶性ポリエステル1(100.0部)と、脱水クロロホルム440.0部とを添加して結晶性ポリエステル1を完全に溶解させた。次に、トリエチルアミン5.0部を加えた後、氷冷させながら、2−ブロモイソブチリルブロミド15.0部を徐々に加えた。その後、室温(25℃)で一昼夜反応溶液を撹拌した。
次に、メタノール550.0部を入れた容器に、上記反応溶液を徐々に滴化して樹脂分を再沈殿させた後、この樹脂分を濾過、精製、乾燥させることで結晶性ポリエステル1−2を得た。
次いで、撹拌機、温度計及び窒素導入管を備えた反応容器に、下記に示される試薬、溶媒を添加した。
結晶性ポリエステル1−2:100.0部
スチレン:155.0部
臭化銅(I):3.5部
ペンタメチルジエチレントリアミン:8.5部
次に、反応溶液を撹拌しながら、温度110℃に加熱して重合反応を行った。所望の分子量となったところで反応を停止して、メタノール250.0部で再沈殿、濾過、精製し、未反応のスチレン及び触媒を除去すると共に精製物を得た。その後、この精製物を50℃に設定した真空乾燥機で乾燥させることで、結晶性ポリエステル部位とビニルポリマー部位とを有するブロックポリマー1を得た。尚、ブロックポリマー1の重量平均分子量(Mw)は33000であり、融点(Tm)は79℃であった。
[実施例1]
(1)樹脂粒子分散液1の製造
(1−1)樹脂組成物分散液の調製工程
まず下記に示される試薬、溶媒を混合して混合物を調製した。
・スチレン 64.0部
・n−ブチルアクリレート 16.0部
・銅フタロシアニン顔料(ピグメントブルー15:3) 6.0部
・サリチル酸アルミニウム化合物 0.7部
(ボントロンE−88:オリエント化学社製)
・極性樹脂 4.0部
(スチレン−2−ヒドロキシエチルメタクリレート−メタクリル酸−メタクリル酸メチル共重合体(質量比95:2:2:3)、酸価10mgKOH/g、ガラス転移点(Tg)=80℃、重量平均分子量(Mw)=15000)
・離型剤 パラフィンワックス 9.0部
(HNP−51:日本精鑞製:融点77℃)
・ブロックポリマー1 20.0部
次に、この混合物に15mmのセラミックビーズを入れた後、湿式アトライター(日本コークス工業製)を用いて2時間分散させることで、重合性単量体組成物1を得た。
一方、別の容器に、下記に示される試薬、溶媒を投入して水溶液を調製した。
イオン交換水:1152.0質量部
0.1モル/リットル−リン酸ナトリウム(Na3PO4)水溶液:390.0質量部
次に、この水溶液を、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて撹拌しながら、60℃に加温した。その後、1.0モル/リットル−塩化カルシウム(CaCl2)水溶液58.0質量部を添加した後さらに撹拌を続けることで、リン酸三カルシウム(Ca3(PO42)からなる分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
次に、調製した重合性単量体組成物1に重合開始剤であるt−ブチルパーオキシピバレート8.6部を添加した後、この重合性単量体組成物1を上記水系媒体に投入した。次に、上記クレアミックスにて15000回転/分を維持しつつ10分間の造粒工程を行った。その後、一般的な撹拌機を備えた重合性単量体組成物1撹拌槽で、攪拌しながら70℃を保持して8時間重合を行うことによって樹脂組成物分散液1を得た。
(1−2)樹脂粒子分散液の調製工程
次に、樹脂組成物分散液1を90℃に昇温して45分間加熱、次いで95℃に昇温して45分間加熱、次いで100℃へと段階的に昇温撹拌を行うことによって有機溶媒の除去を行った。尚、本工程では、適宜重合性単量体組成物1のサンプリングを行い、樹脂組成物分散液に含まれる有機溶媒の除去率の測定を行った。本実施例では、樹脂粒子分散液調製工程が開始されてから樹脂組成物分散液に含まれる有機溶媒が工程開始時の50%になるまでの時間は125分であったため、50/t1/2は0.40であった。そして樹脂組成物分散液に含まれる有機溶媒が完全に除去された(有機溶媒除去率が100%となった)時点で樹脂粒子分散液調製工程を終了させた。これにより樹脂粒子分散液1を得た。尚、樹脂粒子分散液1中の樹脂粒子のガラス転移温度Tgは54℃であり、樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークのオンセット温度TmAは70℃であった。
(2)トナー粒子1の製造
本実施例では、樹脂粒子分散液1を撹拌しながら50℃に加熱した上でこの温度(50℃)で180分保持することによって、アニール工程を行った。ここでアニール工程前後における樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークの吸熱量の増加分ΔHは11.9(J/g)であった。次に、アニール工程終了後の樹脂粒子分散液にpH1.5以下となるまで塩酸を加えることで得られた粒子を洗浄・乾燥させることによりトナー粒子1を得た。尚、得られたトナー粒子1の重量平均粒径は5.6μmであった。
[実施例2]
(トナー粒子2の製造)
実施例1(1)と同様の方法で調製した樹脂粒子分散液1を撹拌しながら50℃で60分保持することによって、アニール工程を行った。ここでアニール工程前後における樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークの吸熱量の増加分ΔHは10.6(J/g)であった。次に、アニール工程終了後の樹脂粒子分散液にpH1.5以下となるまで塩酸を加えることで得られた粒子を洗浄・乾燥させることによりトナー粒子2を得た。得られたトナー粒子2の重量平均粒径は5.5μmであった。
[実施例3]
(トナー粒子3の製造)
実施例1(1)と同様の方法で調製した樹脂粒子分散液1を撹拌しながら40℃で180分保持することによって、アニール工程を行った。ここでアニール工程前後における樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークの吸熱量の増加分ΔHは10.2(J/g)であった。次に、アニール工程終了後の樹脂粒子分散液にpH1.5以下となるまで塩酸を加えることで得られた粒子を洗浄・乾燥させることによりトナー粒子3を得た。得られたトナー粒子3の重量平均粒径は5.2μmであった。
[実施例4]
(トナー粒子4の製造)
実施例1(1)と同様の方法で調製した樹脂粒子分散液1を撹拌しながら65℃で180分保持することによって、アニール工程を行った。ここでアニール工程前後における樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークの吸熱量の増加分ΔHは9.7(J/g)であった。次に、アニール工程終了後の樹脂粒子分散液にpH1.5以下となるまで塩酸を加えることで得られた粒子を洗浄・乾燥させることによりトナー粒子4を得た。得られたトナー粒子4の重量平均粒径は5.8μmであった。
[実施例5]
(トナー粒子5の製造)
実施例1(1)と同様の方法で調製した樹脂粒子分散液1を撹拌しながら50℃で50分保持することによって、アニール工程を行った。ここでアニール工程前後における樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークの吸熱量の増加分ΔHは8.3(J/g)であった。次に、アニール工程終了後の樹脂粒子分散液にpH1.5以下となるまで塩酸を加えることで得られた粒子を洗浄・乾燥させることによりトナー粒子5を得た。得られたトナー粒子5の重量平均粒径は6.0μmであった。
[実施例6]
(トナー粒子6の製造)
実施例1(1)と同様の方法で調製した樹脂粒子分散液1を撹拌しながら35℃で180分保持することによって、アニール工程を行った。ここでアニール工程前後における樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークの吸熱量の増加分ΔHは7.5(J/g)であった。次に、アニール工程終了後の樹脂粒子分散液にpH1.5以下となるまで塩酸を加えることで得られた粒子を洗浄・乾燥させることによりトナー粒子6を得た。得られたトナー粒子6の重量平均粒径は5.7μmであった。
[実施例7]
(トナー粒子7の製造)
実施例1(1)と同様の方法で調製した樹脂粒子分散液1を撹拌しながら72℃で180分保持することによって、アニール工程を行った。ここでアニール工程前後における樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークの吸熱量の増加分ΔHは7.3(J/g)であった。次に、アニール工程終了後の樹脂粒子分散液にpH1.5以下となるまで塩酸を加えることで得られた粒子を洗浄・乾燥させることによりトナー粒子7を得た。得られたトナー粒子7の重量平均粒径は5.9μmであった。
[実施例8]
(1)樹脂粒子分散液2の製造
実施例1(1−2)において、樹脂組成物分散液1を80℃に昇温して30分間加熱、次いで83℃へと段階的に昇温し、加熱撹拌を行うことによって有機溶媒を除去して樹脂粒子分散液を調製した。これを除いては、実施例1(1)と同様の方法により樹脂粒子分散液2を調製した。尚、樹脂粒子分散液調製工程において減圧手段により容器内の圧力を53.4kPaに保持した。
また、本実施例において、樹脂粒子分散液調製工程を開始してから樹脂組成物分散液中の有機溶媒が半減するまでの時間は172分であり、50/t1/2は0.29であった。有機溶媒が100%除去された時点で樹脂粒子分散液除去工程を終了させることで、樹脂粒子分散液2を得た。ここで樹脂粒子分散液2中の樹脂粒子のガラス転移温度Tgは55℃であり、樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークのオンセット温度TmAは71℃であった。
(2)トナー粒子8の製造
樹脂粒子分散液2を撹拌しながら50℃で180分保持することによって、アニール工程を行った。ここでアニール工程前後における樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークの吸熱量の増加分ΔHは9.9(J/g)であった。次に、アニール工程終了後の樹脂粒子分散液にpH1.5以下となるまで塩酸を加えることで得た粒子を洗浄・乾燥させることでトナー粒子8を得た。得られたトナー粒子8の重量平均粒径は5.6μmであった。
[実施例9]
(1)樹脂粒子分散液3の製造
実施例1(1−2)において、樹脂組成物分散液1を77℃に昇温して加熱撹拌を行うことによって有機溶媒除去工程を行った他は、実施例1(1)と同様の方法により樹脂粒子分散液3を調製した。尚、樹脂粒子分散液調製工程において減圧手段により容器内の圧力を41.9kPaに保持した。
また本実施例において、樹脂粒子分散液調製工程を開始してから樹脂粒子分散液中の有機溶媒が半減するまでの時間は208分であり、50/t1/2は0.24であった。有機溶媒が100%除去された時点で樹脂粒子分散液調製工程を終了させることで、樹脂粒子分散液3を得た。ここで樹脂粒子分散液3中の樹脂粒子のガラス転移温度Tgは55℃であり、樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークのオンセット温度TmAは71℃であった。
(2)トナー粒子9の製造
樹脂粒子分散液3を撹拌しながら50℃で180分保持することによって、アニール工程を行った。ここでアニール工程前後における樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークの吸熱量の増加分ΔHは8.9(J/g)であった。次に、アニール工程終了後の樹脂粒子分散液にpH1.5以下となるまで塩酸を加えることで得た粒子を洗浄・乾燥させることでトナー粒子9を得た。得られたトナー粒子9の重量平均粒径は5.5μmであった。
[実施例10]
(1)樹脂粒子分散液4の製造
実施例1(1−2)において、樹脂組成物分散液1を95℃に昇温して60分間加熱撹拌を行い、次いで100℃へと段階的に昇温し、さらに加熱撹拌を行うことによって有機溶媒を除去した。これを除いては、実施例1(1)と同様の方法により樹脂粒子分散液4を調製した。
また本実施例において、樹脂粒子分散液調製工程を開始してから樹脂粒子分散液中の有機溶媒が半減するまでの時間は79分であり、50/t1/2は0.63であった。有機溶媒が100%された時点で樹脂粒子分散液調製工程を終了させることで、樹脂粒子分散液4を得た。ここで樹脂粒子分散液4中の樹脂粒子のガラス転移温度Tgは53℃であり、樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークのオンセット温度TmAは69℃であった。
(2)トナー粒子10の製造
樹脂粒子分散液4を撹拌しながら50℃で180分保持することによって、アニール工程を行った。ここでアニール工程前後における樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークの吸熱量の増加分ΔHは9.3(J/g)であった。次に、アニール工程終了後の樹脂粒子分散液にpH1.5以下となるまで塩酸を加えることで得た粒子を洗浄・乾燥させることでトナー粒子10と得た。得られたトナー粒子10の重量平均粒径は5.9μmであった。
[実施例11]
(1)樹脂粒子分散液5の製造
実施例1(1−1)において、ブロックポリマー1を結晶性ポリエステル1に置き換えた他は実施例1(1)と同様の方法により樹脂粒子分散液5を調製した。尚、樹脂粒子分散液5中の樹脂粒子のガラス転移温度Tgは55℃であり、樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークのオンセット温度TmAは74℃であった。
(2)トナー粒子11の製造
樹脂粒子分散液5を撹拌しながら50℃で180分保持することによって、アニール工程を行った。ここでアニール工程前後における樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークの吸熱量の増加分ΔHは12.3(J/g)であった。次に、アニール工程終了後の樹脂粒子分散液にpH1.5以下となるまで塩酸を加えることで得た粒子を洗浄・乾燥させることでトナー粒子11を得た。得られたトナー粒子11における重量平均粒径は5.4μmであった。
[実施例12]
(1)樹脂粒子分散液6の製造
(1−1)樹脂組成物分散液の調製
還流冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応容器内を窒素雰囲気にした後、この反応容器内に下記材料を入れた。
・トルエン 100.0部
・スチレン 75.0部
・n−ブチルアクリレート 25.0部
・t−ブチルパーオキシピバレート 3.0部
次に、上記容器の内容物を毎分200回転で撹拌した後、70℃で加熱しながら10時間さらに撹拌することで結着樹脂溶解液1を得た。次いで、容器内に下記材料を投入した。
・結着樹脂溶解液1 160.0部
・ブロックポリマー1 20.0部
・離型剤 パラフィンワックス 7.0部
(HNP−51:日本精鑞製 融点77℃)
・銅フタロシアニン顔料(ピグメントブルー15:3) 6.0部
・サリチル酸アルミニウム化合物 1.0部
(ボントロンE−88:オリエント化学社製)
・トルエン 120.0部
次に、容器内の内容物を、15mmのセラミックビーズを入れた湿式アトライター(日本コークス工業製)を用いて10時間混合分散させることで樹脂組成物溶解液1を得た。 一方、別の容器内に下記材料を投入した。
イオン交換水:1152.0質量部
0.1モル/リットル−リン酸ナトリウム(Na3PO4)水溶液:390.0質量部
次に、クレアミックス(エム・テクニック社製)を用いて当該容器内の水溶液を撹拌しながら、60℃に加温した。その後、1.0モル/リットル−塩化カルシウム(CaCl2)水溶液58.0質量部を添加してさらに撹拌を続けることで、リン酸三カルシウム(Ca3(PO42)からなる分散安定剤を含む水系媒体を調製した。
次に、樹脂組成物溶解液1を上記水系媒体に投入した後、クレアミックスにて15000回転/分を維持しつつ10分間造粒工程を行うことで樹脂組成物分散液Aを得た。
(1−2)樹脂粒子分散液の調製工程
樹脂組成物分散液Aを90℃に昇温して60分間加熱した後、次いで95℃に昇温して60分間加熱し、次いで100℃へと段階的に昇温撹拌を行うことによって有機溶媒の除去(樹脂粒子組成物調製工程)を行った。このとき樹脂組成物分散液Aを適宜サンプリングして樹脂組成物分散液Aに含まれる有機溶媒の除去率の測定を行った。本実施例では、工程を開始してから有機溶媒が半減するまでの時間は156分であり、50/t1/2は0.32であった。樹脂組成物分散液Aに含まれる有機溶媒が100%除去された時点で本工程を終了させることで、樹脂粒子分散液6を得た。尚、樹脂粒子分散液6中の樹脂粒子のガラス転移温度Tgは54℃であり、樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークのオンセット温度TmAは70℃であった。
(2)トナー粒子12の製造
樹脂粒子分散液6を撹拌しながら50℃で180分保持することによって、アニール工程を行った。ここでアニール工程前後における樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークの吸熱量の増加分ΔHは11.9(J/g)であった。次に、アニール工程終了後の樹脂粒子分散液6にpH1.5以下となるまで塩酸を加えることで得た粒子を洗浄・乾燥させることによりトナー粒子12を得た。得られたトナー粒子12の重量平均粒径は5.6μmであった。
[比較例1]
(1)樹脂粒子分散液7の製造
実施例1(1−2)において、樹脂組成物分散液1を95℃に昇温して30分間加熱し、次いで100℃へと段階的に昇温しながら、加熱撹拌を行うことによって有機溶媒を除去した。これを除いては、実施例1(1)と同様の方法により、樹脂粒子分散液7を調製した。
尚、本比較例において、樹脂粒子分散液調製工程を開始から樹脂組成物分散液中の有機溶媒が半減するまでの時間は71分であり、50/t1/2は0.70であった。有機溶媒の除去率が100%となった時点で本工程を終了させることで、樹脂粒子分散液7を得た。尚、樹脂粒子分散液7中の樹脂粒子のガラス転移温度Tgは52℃であり、樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークのオンセット温度TmAは69℃であった。
(2)トナー粒子13の製造
樹脂粒子分散液7を撹拌しながら50℃で180分保持することによって、アニール工程を行った。ここでアニール工程前後における樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークの吸熱量の増加分ΔHは6.5(J/g)であった。次に、アニール工程終了後の樹脂粒子分散液にpH1.5以下となるまで塩酸を加えることで得た粒子を洗浄・乾燥させることでトナー粒子13を得た。尚、得られたトナー粒子13の重量平均粒径は6.1μmであった。
[トナーの製造]
実施例1乃至12及び比較例1で得られた各トナー粒子について、トナー粒子100.0部に対して一次粒子の個数平均粒径が40nmのシリカ微粒子1.0部を加え、FMミキサー(日本コークス工業製)を用いて混合することによりトナーを得た。
[トナーの製造評価]
得られた各トナーについて、以下の方法に従って性能の評価を行った。
(1)定着性
定着ユニットを外したカラーレーザープリンター(HP Color LaserJet 3525dn、HP社製)を用意し、シアンカートリッジからトナーを取り出して、代わりに評価するトナーを充填した。次いで、受像紙(キヤノン製オフィスプランナー 64g/m2)上に、充填したトナーを用いて、縦2.0cm横15.0cmの未定着のトナー画像(0.6mg/cm2)を、通紙方向に対し上端部から1.0cmの部分に形成した。次いで、取り外した定着ユニットを定着温度とプロセススピードを調節できるように改造し、これを用いて未定着画像の定着試験を行った。
まず、常温常湿環境下(23℃、60%RH)、プロセススピードを200mm/s、定着線圧20.0kgfに設定し、初期温度を100℃として設定温度を5℃ずつ順次昇温させながら、各温度で上記未定着画像の定着を行った。
低温定着性の評価基準は以下の通りである。尚、低温側定着開始点とは、低温オフセット現象(トナーの一部が定着器に付着してしまう現象)が観察されない温度の下限をいうものである。
A:低温側定着開始点が115℃以下(低温定着性が特に優れている)
B:低温側定着開始点が120℃以上125℃以下(低温定着性に優れている)
C:低温側定着開始点が130℃以上135℃以下(低温定着性に問題はない)
D:低温側定着開始点が140℃以上145℃以下(低温定着性にやや劣り、使用上問題がある)
E:低温側定着開始点が150℃以上(低温定着性に劣り、使用上問題がある)
(2)耐熱性
各トナー5gを50ccポリカップに取り、温度50℃/湿度10%RHで3日間放置し、凝集塊の有無を調べ、下記評価基準に基づいて評価した。
(評価基準)
A:凝集塊発生せず(耐熱性に特に優れる)
B:軽微な凝集塊が発生、軽い振とうで解れる(耐熱性に優れる)
C:軽微な凝集塊が発生、軽く指で押すと解れる(耐熱性に問題はない)
D:凝集塊が発生、軽く指で押しても崩れない(耐熱性にやや劣り、使用上問題がある)
E:完全に凝集(耐熱性に劣り、使用上問題がある)
(3)現像性
市販のカラーレーザープリンター(HP Color LaserJet 3525dn、HP社製)を、一色のプロセスカートリッジだけの装着でも作動するよう改造して評価を行った。このカラーレーザープリンターに搭載されていたシアンカートリッジから中に入っているトナーを抜き取り、エアーブローにて内部を清掃した後、代わりに評価するトナー(300g)を充填した。常温常湿下(23℃、60%RH)、受像紙として、キヤノン製オフィスプランナー(64g/m2)を用い、ベタ画像を出力した。ここでこのベタ画像について反射濃度計であるマクベス濃度計(マクベス社製、SPIフィルターを使用)を用い、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウト画像に対する相対的な反射濃度を測定した。尚、現像性の評価基準は以下に示す通りである。
(評価基準)
A:反射濃度が1.40以上である(現像性に特に優れる)
B:反射濃度が1.30以上1.40未満である(現像性に優れる)
C:反射濃度が1.25以上1.30未満である(現像性に問題はない)
D:反射濃度が1.20以上1.25未満である(現像性にやや劣り、使用上問題がある)
E:反射濃度が1.20未満である(現像性に劣り、使用上問題がある)
さらに、各トナーを温度45℃/湿度10%RHの環境に30日間放置したものを用い、上記した反射濃度の測定を行い、現像性の経時変化を評価した。経時変化の評価基準は以下に示す通りである。
(評価基準)
A:反射濃度が1.40以上である(経時変化特性に特に優れる)
B:反射濃度が1.30以上1.40未満である(経時変化特性に優れる)
C:反射濃度が1.25以上1.30未満である(経時変化特性に問題はない)
D:反射濃度が1.20以上1.25未満である(経時変化特性にやや劣り、使用上問題がある)
E:反射濃度が1.20未満である(経時変化特性に劣り、使用上問題がある)
性能評価の結果を表1に示した。
Figure 0006501613

Claims (5)

  1. スチレンアクリル系樹脂を主成分とする結着樹脂と、着色剤と、ポリエステル部位を有する結晶性樹脂とを有するトナー粒子を有するトナーの製造方法であって、
    前記製造方法が、
    重合性単量体と、前記着色剤と、前記結晶性樹脂とを有する重合性単量体組成物を水系媒体中に分散させて重合性単量体組成物分散液を調製する重合性単量体組成物分散液調製工程、
    前記重合性単量体を重合させて前記結着樹脂を含有する樹脂組成物分散液を調製する樹脂組成物分散液調製工程、及び、
    前記樹脂組成物分散液中に含まれる有機溶媒を除去して前記水系媒体中に樹脂粒子が分散した樹脂粒子分散液を調製する樹脂粒子分散液調製工
    をこの順に有し、
    前記樹脂組成物分散液中に含まれる前記有機溶媒が、残留した前記重合性単量体を含有し、
    前記樹脂粒子分散液調製工程において、工程開始時における前記樹脂組成物分散液に含まれる前記有機溶媒が半減するまでの時間t1/2(分)について、下記式(A)の関係が成り立つことを特徴とするトナーの製造方法。
    0<(50/t1/2)≦0.65 (A)
  2. 前記樹脂粒子分散液調製工程における前記樹脂組成物分散液の温度の最大値T1が、前記トナー粒子のガラス転移温度Tg以上であり、かつ、前記結晶性樹脂の融点Tm以上である請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記Tmが55℃以上100℃以下である請求項に記載のトナーの製造方法。
  4. 前記製造方法が、
    前記樹脂粒子分散液調製工程の後、前記樹脂粒子分散液の温度T2を、下記式(B)の関係が成り立つように設定し前記T2を60分以上維持する工程
    をさらに有する請求項1〜3のいずれか項に記載のトナーの製造方法。
    TgA−15(℃)≦T2≦TmA(℃) (B)
    (式(B)において、TgAは、樹脂粒子分散液に含まれる樹脂粒子のガラス転移点を表し、TmAは、樹脂粒子に含まれる結晶性樹脂由来の吸熱ピークのオンセット温度を表す。)
  5. 前記重合性単量体が、スチレン及びn−ブチルアクリレートを含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
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