JP5863739B2 - 像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真複写機、電子写真プリンタ等の画像形成装置に搭載される定着装置定着装置として用いる像加熱装置に関する。
電子写真式の複写機やプリンタに搭載される定着装置として、フィルム加熱方式のものが知られている。このタイプの定着装置は、セラミックス製の基板上に発熱抵抗体を有するヒータと、ヒータと接触する定着フィルムと、定着フィルムを介してヒータとニップ部を形成する加圧ローラなどを有している。未定着トナー画像を担持する記録材は定着装置のニップ部で挟持搬送されつつ加熱され、記録材上のトナー画像が記録材に定着される。
上記ヒータを用いた定着装置では、ヒータに電力を供給する電源回路の異常時にヒータの基板(以下、基板と記す)が割れる所謂「暴走時ヒータ割れ」を回避することが求められている。上記電源回路に用いられるトライアックやリレーなどの故障時に一次電流が制御されずにヒータに投入されることがある。この場合、ヒータに異常昇温が発生して基板に過度の熱応力がかかり、これによって基板が割れ、ヒータとしての使用が不能になることがある。或いは、ヒータに異常昇温が発生してヒータを支持するヒータホルダが溶融することなどによる機械的応力がヒータにかかり、これによって基板が割れ、ヒータとしての使用が不能になることがある。
この「暴走時ヒータ割れ」を回避するためには、一次電流がヒータに流れ込んだ際に、ヒータに異常昇温が発生して基板が熱応力や機械的応力により割れてしまう前に、温度ヒューズやサーモスイッチ等を動作させて、一次電流を遮断する方法がある。この場合、温度ヒューズやサーモスイッチ等の通電遮断部材が動作するまでの時間よりも長い時間、基板が熱応力や機械的応力に抗することが求められる。
特許文献1には、基板表面に設けられた発熱抵抗体の発熱量に応じて、発熱量の大きい部分の基板裏面に放熱部材を設けることによって、極力温度を均一化し、暴走時のヒータ割れまでの時間を延長するようにした技術が開示されている。
特開2007−121955号公報
しかしながら、本発明者らの検証によると、ヒータ制御が暴走した時に基板のヒューズ等の通電遮断部材が接触する部分で割れが生じやすいことが判明した。
この原因として、通電遮断部材は熱容量が大きく、基板の通電遮断部材との接触部分は、通電遮断部材に熱を奪われ周辺よりも温度が低下し、基板上で温度差が大きくなり熱応力が生じやすくなる。また、通電遮断部材が基板に接触しているため、通電遮断部材が基板を圧迫する機械的応力も発生することから、基板に対するストレスはさらに大きくなる。
基板上に樹脂スペーサ等を介して通電遮断部材を設ける場合もある。この場合においても、樹脂スペーサが溶融し、通電遮断部材が基板と直に接触すると、前述した基板の割れが発生することがある。特に、基板に対する通電遮断部材の組み立て誤差などにより、通電遮断部材が基板の正規の取付け位置に対し傾いて基板と接触してしまう場合がある。この場合、温度ヒューズやサーモスイッチ等、硬い金属部材の端部が基板に接触することになる。この場合、基板において温度ヒューズやサーモスイッチとの接触部の一点に機械的応力が集中するため、非常に強い力が基板にかかることになり、暴走時のヒータ割れを生じる可能性が高くなる。
さらに、フィルム加熱方式の定着装置では、ヒータホルダに貫通穴を設けて通電遮断部材を支持させて基板と接触させる構造を採っている。従って、ヒータホルダに穴をあける必要があり、ヒータホルダの強度も通電遮断部材を配設した部分で低くなる。ヒータの通常使用時はヒータホルダによって十分に通電遮断部材を支持することができる。しかし、ヒータの暴走時に、ヒータホルダが溶融した際、ヒータホルダの穴があいている部分で通電遮断部材を支えることができず、通電遮断部材が沈み込みヒータと接触することにより、さらなる機械的応力を受け、ヒータ割れに至る可能性が高くなる。
近年、電子写真式の複写機やプリンタでは、FPOT(First Page OutTime、最初の一ページ目を出力するまでの時間)短縮や、PPM(Pages Per Minute、一分あたり出力枚数)アップの要求が強い。その要求に応じたスペックを満たすためには、定着装置のヒータに従来よりも大電力を投入する必要がある。こうした状況において、少しでも暴走時ヒータ割れを防止できる定着装置が求められている。
本発明の目的は、ヒータに異常昇温が発生した際の暴走時ヒータ割れを防止できるようにした像加熱装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る像加熱装置は
筒状のフィルムと、
基板と、前記基板の上に形成された発熱抵抗体と、を有し、前記フィルムに接触しているヒータと、
前記フィルムと接触してニップ部を形成しているバックアップ部材と、
前記ヒータの異常昇温により作動し前記ヒータへの電力の供給を遮断するための電力遮断部材と、
前記ヒータの温度を検知するための温度検知部材と、
前記ヒータの前記フィルムと接触する面と反対側の面に接触しており前記基板よりも熱伝導率が高い熱伝導部材と、
を備え、前記ニップ部においてトナー像が形成された記録材を搬送しながら前記トナー像を加熱する像加熱装置において、
前記熱伝導部材は、前記ヒータの長手方向において、前記装置で使用可能な最大サイズの記録材よりも幅狭い記録材が通過する前記ヒータの領域と、前記幅の狭い記録材が通過しない前記ヒータの領域と、に跨って接触しており
前記電力遮断部材と前記温度検知部材は、前記熱伝導部材の前記ヒータに接触している面と反対側の面に接触していることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る像加熱装置は
筒状のフィルムと、
基板と、前記基板の上に形成された発熱抵抗体と、を有し、前記フィルムに接触しているヒータと、
前記フィルムと接触してニップ部を形成しているバックアップ部材と、
前記ヒータの異常昇温により作動し前記ヒータへの電力の供給を遮断するための電力遮断部材と、
前記ヒータの温度を検知するための温度検知部材と、
前記ヒータの前記フィルムと接触している面と反対側の面に接触しており前記基板よりも熱伝導率が高い熱伝導部材と、
を備え、前記ニップ部においてトナー像が形成された記録材を搬送しながら前記トナー像を加熱する像加熱装置において、
前記電力遮断部材と前記温度検知部材は、前記熱伝導部材の前記ヒータに接触している面と反対側の面に接触しており、
前記熱伝導部材と前記ヒータとの接触面積は、前記電力遮断部材と前記熱伝導部材との接触面積と、前記温度検知部材と前記熱伝導部材との接触面積と、のいずれよりも広いことを特徴とする。
本発明によれば、ヒータに異常昇温が発生した際の暴走時ヒータ割れを防止できるようにした像加熱装置の提供を実現できる。
実施例1に係る画像形成装置の概略構成を表わす横断面図である。 実施例1に係る定着装置の概略構成を表わす横断面図である。 (a)は実施例1に係るヒータの発熱抵抗体が形成された側の概略図である。(b)は実施例1に係るヒータを記録材の搬送方向からみた概略図である。 (a)は実施例1に係るヒータの基板に設けられた熱伝導層を表わす図である。(b)はヒータホルダに支持されたヒータ、サーミスタ、及び、温度ヒューズをヒータホルダの上面側から見た図である。(c)は基板、発熱抵抗体絞り部、熱伝導層、温度ヒューズの短手方向の位置関係を表す横断面図である。 (a)はサーミスタと基板との接触状態を表わすヒータ及びヒータホルダの長手方向の断面図である。(b)は温度ヒューズと熱伝導層との接触状態を表わすヒータ及びヒータホルダの長手方向の断面図である。 ヒータに電力を供給する電源回路の説明図である。 従来のヒータを用いた時の温度ヒューズの接触部と接触部以外の部分とのヒータ温度の昇温速度を表わす図である。 (a)は実施例2に係る熱伝導層を設けたヒータを表わす図である。(b)は(a)に示す熱伝導層に温度ヒューズを配設したヒータを表わす図である。 (a)は実施例3に係るアルミニウム板の正面図である。(b)は実施例3に係る温度ヒューズとアルミニウム板とが接触した状態であるヒータ及びヒータホルダの長手方向の断面図である。 (a)は実施例4に係るサーモスイッチの構造を表わす図である。(b)は実施例4に係る基板に熱伝導層を介してサーモスイッチを配設したヒータ及びヒータホルダの長手方向の断面図である。 実施例5に係るヒータと、サーモスイッチスペーサと、サーモスイッチと、の位置関係を表わすヒータとヒータホルダの長手方向の断面図である。 実施例6に係るヒータと、熱伝導層と、温度ヒューズと、サーミスタと、の位置関係を表わすヒータとヒータホルダの長手方向の断面図である。 実施例7に係るヒータと、アルミニウム板と、温度ヒューズと、サーミスタの位置関係を表わす説明図である。 (a)は実施例8に係るヒータの発熱抵抗体が形成された側の概略図である。(b)は実施例8に係る熱伝導層に温度ヒューズを配設した状態のヒータを表わす説明図である。
以下、本発明を図面に基づいて詳しく説明する。
[実施例1]
(1−1)画像形成装置全体の説明
図1は本発明に係る像加熱装置を定着装置として搭載する画像形成装置の一例の概略構成模式図である。この画像形成装置は、電子写真プロセスを利用したレーザービームプリンタであり、記録材搬送方向と直交する方向において記録材の中央を記録材搬送路の中央基準に合致させて記録材の搬送を行うようになっている。
本実施例に示す画像形成装置は、記録材Pに未定着トナー画像(画像)を形成する画像形成部Aと、記録材に形成された未定着トナー画像を記録材に定着する定着部(以下、定着装置(像加熱装置)と記す)Cなどを有している。
画像形成部Aにおいて、7はプロセスカートリッジである。プロセスカートリッジ7は、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)1と、帯電ローラ(帯電手段)2と、現像装置(現像手段)4と、クリーニングブレード(クリーニング手段)6を一体的にカートリッジ化したものである。そしてこのプロセスカートリッジ7は、画像形成装置の筐体を構成する画像形成装置本体Bに取り外し可能に装着されている。
本実施例に示す画像形成装置は、ホストコンピュータやネットワーク上の端末機等の外部装置から出力されるプリント指令に応じて感光ドラム1が矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)にて回転するようになっている。この回転過程で感光ドラム1の外周面(表面)が帯電ローラ2により所定の極性・電位に一様に帯電処理される。感光ドラム1表面の一様帯電面は、レーザスキャナユニット(露光手段)3から出力される、外部装置からの画像情報に応じて変調制御(ON/OFF制御)されたレーザビームLによって走査露光がなされる。これにより感光ドラム1表面に目的の画像情報に応じた静電潜像が形成される。
この静電潜像は、現像装置4の現像ローラ4aによってトナーを用いて現像され、トナー画像として可視化される。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像との組み合わせで用いられることが多い。
一方、給送ローラ9の回転により給紙カセット13内に積載収納されている記録材Pが1枚ずつ繰り出され第1のシートパス11を通じてレジストローラ対10に搬送される。この記録材Pはレジストローラ対10により第2のシートパス12を通じて感光ドラム1表面と転写ローラ5の外周面(表面)とで形成された転写ニップ部Tnに所定の搬送タイミングにて送り出される。
そしてこの記録材Pは転写ニップ部Tnで感光ドラム1表面と転写ローラ5表面とで挟持されその状態に搬送(挟持搬送)される。この搬送過程において転写ローラ5にトナーと逆極性の転写バイアスが印加される。これによって感光ドラム1表面のトナー画像が転写ニップ部Tnで記録材P上に静電的に転写され、これにより記録材Pは未定着のトナー画像を担持する。
未定着トナー画像(トナー像)を担持した記録材Pは感光ドラム1表面から分離して転写ニップ部Tnから排出され、第3のシートパス14を通じて定着装置Cの定着ニップ部(ニップ部)Nに導入される。そしてこの記録材Pが定着ニップ部Nを通過することによって未定着トナー画像は記録材Pに定着される。定着装置Cを出た記録材Pは第4のシートパス15を通じて排出ローラ対8に搬送される。排出ローラ対8はその記録材Pを搬送して排出トレイ16上に排出する。
記録材P分離後の感光ドラム1表面はクリーニングブレード6によって転写残りトナー等が除去されて清浄面化され、感光ドラム1は次の画像形成に供される。
(1−2)定着装置(像加熱装置)C
以下の説明において、定着装置及びこの定着装置を構成する部材に関し、長手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向をいう。短手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向をいう。長手幅とは長手方向の寸法をいう。短手幅とは短手方向の寸法をいう。
図2は本実施例に係る定着装置Cの概略構成を表わす横断面模式図である。この定着装置Cはフィルム加熱方式の定着装置である。図3はセラミックヒータ203の説明図であって、(a)はセラミックヒータ203の発熱抵抗体203bが形成された側の概略図、(b)はセラミックヒータ203を記録材の搬送方向からみた概略図である。
本実施例に示す定着装置Cは、可撓性を有する耐熱性の筒状の定着フィルム(定着部材)201と、加圧ローラ(加圧部材)202と、セラミックヒータ203と、ヒータホルダ(支持部材)204と、金属ステー(剛性部材)211などを有している。定着フィルム201と、加圧ローラ202と、セラミックヒータ(以下、ヒータと記す)203と、ヒータホルダ204と、金属ステー211は、何れも長手方向に長い部材である。ヒータ203の長手幅は270mm、短手幅は6mmである。定着フィルム201の長手幅は230mmである。加圧ローラ202の後述する弾性層202bの長手幅は220mmである。
ヒータホルダ204は、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、LCP(液晶ポリマー)等の耐熱性の高い樹脂材料により横断面略半円弧状樋型に形成されている。このヒータホルダ204は、ヒータホルダ204の短手方向下面中央に長手方向に沿って形成された溝204aでヒータ203を支持している。また、このヒータホルダ204は、ヒータホルダ204の短手方向両側の外側弧状ガイド面204bで定着フィルム202を適切な形状を保ちつつ回転するようにガイドするようになっている。
金属ステー211は、剛性を有する所定の金属材料などによってヒータホルダ204の短手幅よりも幅の狭い横断面略逆U字形状に形成してある。この金属ステー211は、金属ステー211の短手方向の中心をヒータホルダ204の短手方向の中心に合致させた状態にヒータホルダ204の短手方向上面に配設されている。
ヒータ203を支持し、かつ剛性ステー211を配設したヒータホルダ204の外周には定着フィルム201がルーズに外嵌されている。定着フィルム201としては、薄いポリイミドやPEEK等の樹脂材料、又はSUS、ニッケル等の金属材料よりなる筒状の基層(不図示)の外周面上に、フッ素樹脂等の離型性に優れた表面層(離型層)を設けたものを用いている。
定着フィルム201の熱容量は、従来の熱ローラ方式の定着装置に用いられる定着ローラと比較して非常に小さい。そのため、ヒータ203に電力を供給することで、ごく短時間のうちに後述する定着ニップ部Nを昇温させることが可能となる。このことにより、ウェイトタイムなしに、定着装置Cを立ち上げ、必要な時に素早く定着画像を得ることが可能となる。
図3の(a)、(b)に示されるように、ヒータ203は、アルミナや窒化アルミ等のセラミック製の細長い基板203aを有している。本実施例における基板203aの短手方向の幅は6.0mmである。そしてこの基板203aの定着フィルム201の内面と対向する表面には、基板203aの長手方向に沿って銀・パラジウム合金等により細線状の2本の発熱抵抗体203bがスクリーン印刷等によって形成してある。発熱抵抗体203bの短手方向の幅は1.0mmである。2本の発熱抵抗体203bはそれぞれ基板203a短手方向の端部から0.3mm内側の位置に形成されている。基板203aの定着フィルム201の内面と対向する面を表面、その反対側の面を裏面とする。
本実施例においては、基板203aとして厚さ1mmのアルミナ製の基板(熱伝導率20W/mK)を用いている。そしてこの基板203aの表面に、Ag/Pd(銀パラジウム)ペーストをアルミナ基板の長手方向に沿って2本形成し、これらを発熱抵抗体203bとしている。
更に、基板203aの表面の長手方向一端側には、2本の発熱抵抗体203bに個別に電気的に接続された2つの給電電極203cが銀等によりスクリーン印刷等によって形成してある。また、基板203aの表面の長手方向他端側には、2本の発熱抵抗体203bに電気的に接続された導電部203dが銀等によりスクリーン印刷等によって形成してある。
本実施例においては、基板203aの表面の長手方向一端側にAgペーストを塗布・焼成して2つの給電電極203cを形成し、他端側にAgペーストを塗布・焼成して導電部203dを形成している。上記2本の発熱抵抗体203bは導電部203dと直列に接続されている。直列に接続された2本の発熱抵抗体203bの総抵抗を測定したところ、18Ωであった。
更に、基板203a表面には、2本の発熱抵抗体203bと、2本の給電電極203cの一部と、導電部203dを覆うようにガラスコート(保護層)203eが形成してある。このガラスコート203eは、2本の発熱抵抗体203bと、2本の給電電極203cの一部と、導電部203dを定着フィルム201内面との摺動によるダメージから防止する共に、基板203a表面と定着フィルム201内面との摺動性を確保している。
加圧ローラ202は、鉄やアルミニウム等からなる芯金202aを有している。そしてこの芯金202aの長手方向両端部の軸部(不図示)間の外周面上にシリコーンゴム、シリコーンスポンジ等よりなる弾性層202bが形成され、更にこの弾性層202bの外周面上にフッ素樹脂等よりなる離型層202cが形成されている。
上記加圧ローラ202は、加圧ローラ202の芯金202aの長手方向の両端部の軸部が定着装置Cの装置フレーム(不図示)の長手方向両側の側板に軸受を介して回転可能に支持されている。この加圧ローラ202の上方には、加圧ローラ202の外周面(表面)と定着フィルム201の外周面(表面)が対向するようにヒータホルダ204が配置されている。そしてこのヒータホルダ204は、ヒータホルダ204の長手方向両端部が定着装置Cの上記装置フレームの長手方向両側の側板に加圧ローラ202の径方向に移動可能に支持されている。
ヒータホルダ204の短手方向上面に配設された金属ステー211の長手方向の両端部は加圧ばねなどの加圧部材(不図示)により所定の加圧力で定着フィルム201の母線方向と直交する垂直方向に加圧されている。この金属ステー211はヒータホルダ204を介して定着フィルム201表面を加圧ローラ202表面に加圧する。これにより加圧ローラ202の弾性層202bを潰し、加圧ローラ202表面と定着フィルム201表面とでトナー画像の定着に必要な所定の短手幅の定着ニップ部(ニップ部)Nを形成している。
次に、図4を参照して、ヒータホルダ204に支持される温度ヒューズ206(通電遮断部材)及びサーミスタ205(温度検知部材)について説明する。図4において、(a)はヒータ203の基板203aの裏面に設けられた熱伝導層207を表わす図である。(b)はヒータホルダ204に支持されたヒータ204、サーミスタ205、及び、温度ヒューズ206をヒータホルダ204の上面側から見た図である。(c)は基板203a、発熱抵抗体203b、熱伝導層207、温度ヒューズ206の短手方向の関係を表す横断面図である。
図4(a)に示されるように、基板203aの裏面には、後述する温度ヒューズ206と対応する領域にAgペーストが塗布・焼成され、厚み約10μmの熱伝導層(熱伝導部材)207が形成してある。この熱伝導層207は、温度ヒューズ206と基板203aとの間に形成され、基板203aと面接触している。そしてこの熱伝導層207の材料は、給電電極203c、導電部203dと同じAgペースト(ペーストされた銀)であるので、導電性を有している。
熱伝導層207の大きさは、長手幅15mm、短手幅5mmとした。図4(b)に示されるように、熱伝導層207は、基板203aの長手方向において、装置Cで搬送可能な最大幅の記録材よりも幅の小さい記録材が通過しない領域とオーバーラップする長さに形成されている。また図4(c)に示されるように、熱伝導層207は、基板203aの短手方向において、温度ヒューズ206が位置する領域と発熱抵抗体203bが位置する領域を含むように形成されている。熱伝導層207が基板203aと接触する面積は、温度ヒューズ206が熱伝導層207と接触する面積より広い。
Agの熱伝導率は、429W/mK、密度は10.5g/cm^3、比熱は0.235J/gKである。従って、熱伝導層207の熱伝導率は基板(アルミナ基板)203aよりも大きい(429W/mK>20W/mK)。
図4(b)に示されるように、ヒータホルダ204には、基板203aの厚み方向に貫通する2つの穴204c1,204c2が設けられている。穴204c1の内部にはサーミスタ(温度検知部材)205が収納されており、このサーミスタ205は穴204c1に設けられた係止部(不図示)などにより基板203a裏面と接触するように支持されている。一方、穴204c2の内部には温度ヒューズ206が収納されており、この温度ヒューズ206は穴204c2に設けられた係止部(不図示)などにより基板203a裏面の熱伝導層207と接触するように支持されている。
次に、図5を参照して、基板203a裏面と接触しているサーミスタ205と、基板203a裏面の熱伝導層207と接触している温度ヒューズ206について説明する。図5において、(a)はサーミスタ205と基板203a裏面との接触状態を表わすヒータ203及びヒータホルダ204の長手方向の断面図である。(b)は温度ヒューズ206と熱伝導層207との接触状態を表わすヒータ203及びヒータホルダ204の長手方向の断面図である。
図5(a)に示されるように、サーミスタ205は、サーミスタ205の外側カバーを構成する筐体205a上に、ヒータ203への接触状態を安定させるためのセラミックペーパ205b等を介して、サーミスタ素子205cを配置してなるものである。サーミスタ素子205cは、ジュメット線205e等により、後述する電源回路PSの二次回路に接続されている。サーミスタ素子205c上には、さらにポリイミドテープ等の絶縁物205dで被覆されている。そしてこの絶縁物205dを基板203a裏面に接触させている。このサーミスタ205は、記録材Pが必ず通過するヒータ203の長手幅の中央と対応する位置に配設されている。
温度ヒューズ206は、ヒータ203が異常昇温した際に、ヒータ203の異常発熱を感知し、後述する電源回路PSの一次回路を遮断する過熱保護部品である。図5(b)に示されるように、温度ヒューズ206は、温度ヒューズ206の外側カバーを構成する円筒状の金属筐体206a内に、所定の温度で溶融するヒューズエレメント(不図示)が搭載されている。そしてこのヒューズエレメントがリード線206bを介して一次回路に接続されている。この温度ヒューズ206は、異常昇温時に、ヒューズエレメントが溶断することによって一次回路を遮断するようになっている。
本実施例における温度ヒューズ206の金属筐体206aは円筒形状部206a2を有する。円筒形状部206a2が熱伝導層207に接触し得る長手幅は約10mmである。円筒形状部206a2の短手幅(直径)は約4mmである。
温度ヒューズ206は、熱伝導層207上に、熱伝導グリスを介して設置され、温度ヒューズ206が熱伝導層207に対して浮くことによる、動作不良を防止する構成であっても良い。熱伝導グリスとして、たとえば、東レダウコーニング社製SC−102、熱伝導率は2.45W/mKのものを用いることができる。
図6はヒータ203に電力を印加する電源回路PSの説明図である。図6において、100はCPUとROMやRAMなどのメモリからなる温調制御部である。102は商用交流電源(以下、AC電源と記す)である。101はトライアック(給電制御回路)である。電源回路PSは、AC電源102と、温度ヒューズ206と、トライアック101と、一方の給電電極203cと、一方の発熱抵抗体203bと、導電部203dと、他方の発熱抵抗体203bと、他方の給電電極203cなどを直列に接続した一次回路を有する。この一次回路には図示していないがトライアック101をオン/オフするリレーなどが接続されている。
また、電源回路PSは、温調制御部100と、一方のサーミスタ接点205sと、サーミスタ205と、他方のサーミスタ接点205sなどを直列に接続した二次回路を有している。
温調制御部100は、基板203aの長手方向の中央部に配設されたサーミスタ205が検知するヒータ203の温度情報を取り込む。そしてその温度情報に基づきトライアック101を駆動制御して、ヒータ203の温度を所定の定着温度(目標温度)に維持するように発熱抵抗体に対する電力供給を制御するようになっている。
上記制御部100による発熱抵抗体203bへの電力供給制御として、電源波形の半波毎に通電の実行と停止を制御するゼロクロス波数制御や、電源波形の半波毎に通電する位相角を制御する位相制御等の多段階電力制御方法を用いている。
(1−3)定着装置Cの動作
プリント指令に応じて駆動制御部(不図示)が駆動モータ(不図示)を回転駆動する。この駆動モータの出力軸の回転は加圧ローラ202の軸芯202aの長手方向端部に設けられている駆動ギア(不図示)に伝達され、これにより加圧ローラ202は矢印方向へ所定の周速度(プロセススピード)で回転する。
加圧ローラ202の回転は定着ニップ部Nにおいて加圧ローラ202表面と定着フィルム201表面との摩擦力によって定着フィルム201表面に伝わる。これにより定着フィルム201は、定着フィルム201内面がヒータ203のガラスコート203eとヒータホルダ31の短手方向下面の両端面に接触しながら加圧ローラ202の回転に追従して矢印方向へ回転(移動)する。
プリント指令に応じて温調制御部100がトライアック101をオンする。これによりAC電源102から給電端子203cを介してヒータ203の発熱抵抗体203bに通電する。すると、発熱抵抗体203bが急速に昇温しヒータ203は定着フィルム201を定着フィルム201内面側から加熱する。
ヒータ203の温度はサーミスタ205(中央部)によって検知される。温調制御部100は、サーミスタ205からの温度情報を取り込み、この温度情報に基づいてヒータ203の温度を所定の定着温度(目標温度)に維持するようにトライアック101を制御する。
加圧ローラ202を回転し、かつヒータ203の温度を所定の定着温度に維持した状態で、トナー画像(画像)Tを担持する記録材Pはトナー画像担持面を上向きにして導入ガイド212を介して定着ニップ部Nに通紙(導入)される。この記録材Pは定着ニップ部Nで定着フィルム201表面と加圧ローラ202表面とで挟持されその状態に搬送(挟持搬送)される。この搬送過程において定着フィルム201から熱を受けてトナー画像Tが溶融し定着ニップ部Nの圧力を受けることによってトナー画像Tは記録材上に定着される。トナー画像Tが定着された記録材Pは定着フィルム201表面から分離しながら定着ニップ部Nより排出される。
(1−4)定着装置Cの暴走試験
本実施例の定着装置Cが、ヒータ203の制御ができない暴走状態に陥った場合にどのような挙動を示すか、暴走試験を行った。
暴走時に、ヒータ203に最も大きな熱応力がかかるのは、画像形成装置に投入されうる最大電力が連続して定着装置Cに投入された場合である。
そこで、電源回路PSの一次回路におけるトライアックショート、リレーショートの二重故障を想定して、120Vの電圧が直接ヒータ203に投入されるように、トライアック101及びリレーをショートさせた一次回路を作製し、不図示のコンセントにつなぐ。このとき、ヒータ203の発熱抵抗体203bの抵抗値が18Ωであるので、ヒータ203には、800Wの電力が投入されることとなる。
この一次回路を直接、画像形成装置の定着装置Cのヒータ203に接続して、電源接続からどれくらいの時間でヒータ割れが発生するかを測定する。
さらに、温度ヒューズ206は、一次回路から切り離した。そして別途低圧電源を用意し、その温度ヒューズ206に数Vの電圧を印加し、温度ヒューズ206に流れる電流をモニタする。温度ヒューズ206が切れると、低圧電源からの電流が遮断される。このため、一次電流投入と、温度ヒューズ206への低圧電源からの通電を同時に行い、温度ヒューズ206に流れる電流が遮断されるまでの時間を測定することによって、温度ヒューズ206が切れるまでの時間も別途測定することができる。
このことにより、実際の使用時に一次回路の故障によりヒータ203に暴走が発生した際に、基板203aに割れが生じる前に温度ヒューズ206が作動するかどうかを検証することができる。
実際に、本実施例の定着装置Cと、比較例の定着装置を用いて、ヒータ制御の暴走試験を行った。比較例の定着装置は、基板203a裏面にAgペーストを塗布・焼成せず、温度ヒューズ206が熱伝導グリスを介して直接基板203aに接触するように構成されている。この比較例の定着装置は上記の点を除いて本実施例の定着装置Cと同じ構成としてある。
上記方法により、本実施例の定着装置Cを用いてヒータ制御の暴走試験を行った結果、温度ヒューズ206は6.3秒で切れたのに対して、ヒータ203が割れるまでには、10.3秒を要した。このことから、温度ヒューズ切れからヒータ割れまでには、約4秒のマージンがあることが分かる。
この時、最終的に基板203aが割れた箇所は、サーミスタ205に対応する(接触する)位置であった。これは、最もヒータ割れの発生しやすい温度ヒューズ206の配設箇所のヒータ割れが生じにくくなった結果、次にヒータ203の割れが生じやすい箇所として、サーミスタ205の接触部分で割れが生じやすくなったためと考えられる。
また、比較例の定着装置を用いて、本実施例の定着装置Cと同様の暴走試験を実施した。すると、温度ヒューズ206が切れるまでの時間は、本実施例の定着装置Cと同様6.3秒であったのに対し、ヒータ割れまでの時間は6.0秒と、大幅にマージンが少なくなった。また、ヒータ割れが生じた箇所は、温度ヒューズ206の接触位置であった。これは、基板203aのうち温度ヒューズ206の接触部分は、非接触部分よりも温度が低下し、この接触部分と非接触部分の温度差で熱応力が生じて基板が割れやすくなったと考えられる。
特に、前述したように本実施例の温度ヒューズ206は円筒形状部206a2を有しており、その円筒形状部の円筒面206a21で熱伝導層207の平面部207aに接触している(図4(c)参照)。つまり、温度ヒューズ206と熱伝導層207との接触領域は線接触もしくは点接触(温度ヒューズ206が傾いている場合)となる。熱伝導層207は温度ヒューズ206によって非常に小さい面積で集中的に熱が奪われるので、その部分の温度はより低下しやすい。
実際に、暴走試験の際に、温度ヒューズ206と対応する箇所(接触箇所)と、発熱抵抗体203bと対応する箇所(接触箇所)の温度差を測定した。その2箇所の温度差を測定するに当たり、ヒータ203の基板203a表面の記録材通過領域において、温度ヒューズ206と対応する箇所と、発熱抵抗体203bと対応する箇所に、それぞれ、K熱電対を貼付した。そしてこの温度ヒューズ206と対応する箇所と、発熱抵抗体203bと対応する箇所の温度差を測定したところ、本実施例の定着装置Cにおいては暴走試験開始から10秒時点においても27℃であった。これに対し、比較例の定着装置では暴走試験開始から6秒時点で66℃となっていた。
このときの基板203aにかかる熱応力を概算する。
σ=EαΔT (σ:熱応力、E:ヤング率、α:線膨脹係数、ΔT:温度差)
である。アルミナのヤング率は3.5×10^5(MPa)、線膨脹係数は7.8×10^−6(/℃)であることから、本実施例の定着装置Cにおいて、暴走試験開始から10秒時点で基板203aにかかる熱応力は、73.7MPa/mm^2となる。
一方、比較例の定着装置において同様の計算をすると、暴走試験開始から6秒時点で基板203aにかかる熱応力は、約180MPa/mm^2であった。アルミナの引張強度は約255MPa/mm^2であるものの、実際の基板203aには、加圧ローラ202等からの機械的応力もかかっているため、経験的に150〜200MPa/mm^2の熱応力が生じるとヒータ割れに至ることが多い。
本実施例の定着装置Cは、基板203a裏面に設けられた熱伝導層207と接触して温度ヒューズ206が存在する。そのため、最も熱応力、機械的応力とも大きくなる基板203aの温度ヒューズ206配設箇所における熱応力を大幅に減少させ、比較例の定着装置に比べヒータ割れに対する延命効果を得ることができたと考えられる。実施例1の構成においては、ヒータ制御の暴走時に基板203aは熱伝導層207を介して温度ヒューズ206から熱を奪われることになる。
熱伝導層207が基板203aと接触する面積は温度ヒューズ206が熱伝導層207と接触する面積より広い。そのため、基板203aは比較例よりも広い面積で温度ヒューズ206に熱を奪われることになり、奪熱領域の分散により基板203aの温度が低下しにくいのである。
比較例の定着装置においても、基板の温度ヒューズ配設箇所に熱伝導グリスが塗布されているものの、熱伝導グリスの熱伝導率は、基板の材料であるアルミナの熱伝導率より低い。そのため、基板の温度を均一化するには不十分であり、基板の温度を均一化するためには、少なくとも基板の熱伝導率より高い熱伝導率を持つ材料からなる熱伝導層が必要であることが分かる。
以上説明したように、本実施例の定着装置Cは、ヒータ203の基板203a裏面に設けられた基板203aよりも熱伝導率の大きい熱伝導層207に、温度ヒューズ206の金属筐体206aを接触させている。この熱伝導層207により、ヒータ203が異常昇温したときの基板203aの温度ヒューズ206配設箇所の熱応力の不均一化を最低限に抑えることができる。それによって暴走時のヒータ割れまでの時間を延長することができ、暴走時にヒータ割れが発生する以前に温度ヒューズ206を動作させることができる。よって、ヒータ203に異常昇温が発生した際の暴走時ヒータ割れを防止することができる。
[実施例2]
定着装置Cの他の例を説明する。図7は熱伝導層を設けていないヒータを用いた従来の定着装置の定着ニップ部に一枚目の記録材が突入する時点における、温度ヒューズ接触部と温度ヒューズ接触部以外のヒータ昇温速度の違いを表わす図である。図8は本実施例に係る定着装置におけるヒータ203と熱伝導層207と温度ヒューズ206の関係を表わす説明図である。(a)は基板203aの裏面に熱伝導層207を設けた状態を表わす図である。(b)は(a)に示す熱伝導層207に温度ヒューズ206を配設した状態を表わす図である。
本実施例に示す定着装置Cは、基板203a裏面に設けられる熱伝導層207を必要最小限に抑え、かつ熱伝導グリスも省略するように構成したものである。これによって、温度ヒューズ206自体の持つ熱容量により、ヒータ203の立ち上げ時に基板203aの温度が温度ヒューズ206配設箇所で低下することを防止しつつ、暴走時のヒータ割れに対しても効果的な定着装置Cを得ることが可能となる。
温度ヒューズ206を基板203a裏面に直接接触させて配設した場合、温度ヒューズ自体の熱容量のため、特に室温から電力を投入してヒータ203を定着温度まで立ち上げる際に、温度ヒューズ配設箇所とそれ以外の箇所で、温度差が生じる。
図7に示すように、一枚目の記録材Pが突入する時点において、温度ヒューズ206接触部と非接触部とで温度差が生じる。温度ヒューズ206の接触部の温度は温度ヒューズ206の非接触部の温度よりも低いため、温度ヒューズ206接触部でトナー画像の光沢が減少したり、定着性が低下する、といった現象が発生することがある。
本実施例の定着装置Cは、基板203aの温度ヒューズ206の接触部においても基板203aの温度低下を抑制し効果的に暴走時のヒータ割れを防止することを可能とするものである。
図8(a)に示されるように、基板203a裏面において温度ヒューズ206の金属筐体206aの端部206a1と対応する領域の二か所に、Agペーストを塗布・焼成して、厚み約10μmの熱伝導層207を設けている。この二か所の熱伝導層207の位置は温度ヒューズ206の金属筐体206aの端部206a1と対応している。1つの熱伝導層207の大きさは、長手幅が幅3mm、短手幅が5mmである。そしてこの二か所の熱伝導層207に、熱伝導グリスは用いず、温度ヒューズ206の金属筐体206aの端部206a1を直接接触させている。
温度ヒューズ206は、温度ヒューズ206の金属筐体206aの形状が円筒状であることが多い。このため、金属筐体206aの設置の仕方によっては、若干傾いた状態で、金属筐体206aの端部206a1が基板203a裏面に接触する場合がある。この場合、基板203a裏面と接触した側の金属筐体206aの端部206a1の、ごく狭い領域において暴走時の温度分布が変化するため、温度ヒューズ206が傾いて設置された場合は、ヒータ割れが生じやすいことが分かっている。
このように温度ヒューズ206が傾いて設置された場合に、温度ヒューズ206が基板203a裏面に接触するポイントをカバーするように熱伝導層207を設けることが、暴走時のヒータ割れを防止するうえで効果的である。
本実施例の定着装置Cを搭載した画像形成装置を用いてヒータ203を立ち上げたところ、立ち上げ時の基板203a裏面の温度は、温度ヒューズ206配設箇所とそれ以外の箇所で、同様の温度推移となった。また、一枚目の記録材Pにおいても、光沢の減少等の画像不良は発生しなかった。
また、本実施例の定着装置Cを用いて、実施例1と同様の暴走試験を行ったところ、温度ヒューズ206が切れるまでの時間として、7.2秒を要したのに対して、ヒータ割れまでの時間は9.8秒であった。このことから、暴走時のヒータ割れに対して、十分なマージンがあることが分かった。
上記暴走試験の際に、実施例1と同様にヒータ203の基板203a表面の記録材通過領域において、温度ヒューズ206と対応する箇所と、発熱抵抗体203bと対応する箇所に、それぞれ、K熱電対を貼付し、温度測定を行った。その結果、暴走試験開始から9秒時点での発熱抵抗体203bの対応箇所と温度ヒューズ206の対応箇所の温度差は28℃であり、熱応力は76.4MPa/mm^2であった。
また、比較例として、基板203a裏面にAgペーストを塗布・焼成せずに、温度ヒューズ206を直接、熱伝導グリスを介せずに設置した定着装置を用いて、本実施例と同様の暴走試験を実施した。比較例の定着装置は、上記の点を除いて、本実施例の定着装置Cと同じ構成としてある。暴走試験を実施した結果、温度ヒューズ206が切れるまでの時間としては、7.4秒を要したのに対して、ヒータ割れまでの時間は6.2秒であった。また、ヒータ203が割れた箇所は、温度ヒューズ206の金属筐体端部206a1が接触している箇所であった。
このとき、暴走試験開始から6秒時点での基板203a上の、発熱抵抗体203cの対応箇所と温度ヒューズ206の対応箇所の温度差は、65℃であり、熱応力は177.4MPa/mm^2であった。
比較例の定着装置においても、実施例1の比較例と同様、熱伝導層が存在しない場合は、基板203aの温度ヒューズ206の金属筐体端部206a1が接触している箇所で大きな熱応力及び機械的応力がかかり、ヒータ割れに至ったと考えられる。
以上説明したように、本実施例の定着装置Cは、ヒータ203の基板203a裏面の二か所に設けられた基板203aよりも熱伝導率の大きい熱伝導層207に、温度ヒューズ206の金属筐体206aの端部206a1を接触させている。この熱伝導層207により、ヒータ203が異常昇温したときの基板203aの温度ヒューズ206配設箇所の熱応力の不均一化を最低限に抑えることができる。よって、実施例1と同様な作用効果を奏し得る。
[実施例3]
定着装置Cの他の例を説明する。図9は本実施例に係る定着装置Cにおけるヒータ203とアルミニウム板208と温度ヒューズ206の関係を表わす説明図である。図9において、(a)はアルミニウム板208の正面図である。(b)は温度ヒューズ206とアルミニウム板208が接触している状態を表わすヒータ203及びヒータホルダ204の長手方向の断面図である。
本実施例に示す定着装置Cは、基板203a裏面に熱伝導層207を設ける代わりに、アルミニウム板208を基板203a裏面に配設することにより、熱伝導層207と同様の効果を得られるように構成したものである。本実施例の定着装置Cは上記の点を除いて実施例1の定着装置Cと同じ構成としてある。
図9(a)に示されるように、アルミニウム板は、アルミニウム板と基板203aとの接触面積がアルミニウム板と温度ヒューズ206との接触面積より広くなるサイズであれば良い。本実施例では、アルミニウム板208として、長手幅20mm、短手幅5mm、厚み0.3mmのものを用いた。アルミニウム板208の熱伝導率は、237W/mKである。従って、アルミニウム板208の熱伝導率は基板(アルミナ基板)203aよりも大きい(237W/mK>20W/mK)。
特に、熱伝導部材の熱伝導率として基板203aの厚み方向の熱伝導率は重要である。なぜなら、温度ヒューズ206は熱伝導部材としてのアルミニウム板を介してヒータ203の温度を検知するからである。よって、グラファイト板のような厚み方向の熱伝導率が面方向の熱伝導率に対して大幅に小さくなるような異方性を有するものは本実施例の熱伝導部材として使用することは難しい。グラファイトシートの厚み方向の熱伝導率はアルミナ等のセラミック製の基板203aの熱伝導率よりも小さくなるからである。
図9(b)に示されるように、アルミニウム板208は、横断面略コの字形状に折り曲げ加工され、長手方向両側の折り曲げ部208aをヒータホルダ204に凹部204dに差し込むことによって、ヒータホルダ204に固定される。温度ヒューズ206は、ヒータホルダ204の穴204c2を通して、温度ヒューズ206の金属筐体206aの円筒形状部206a2の円筒面206a21をアルミニウム板208の平面部208bに接触させてある。
本実施例の定着装置Cを用いて、実施例1と同様の暴走試験を行った。その結果、温度ヒューズ206が切れるまでの時間は、実施例1と同様約6.3秒だったのに対して、ヒータ203が割れるまでの時間は13.2秒と、ヒータ割れに対するさらなる延命効果が得られた。
アルミニウム板208は、実施例1のAgに比して材料自身の熱伝導率は低い。しかしながら、アルミニウム板208の厚みは、実施例1のAgペーストの10μmの約30倍の0.3mmであるため、熱の移動量は大きく、基板203aの温度均一化をする効果が大きくなっている。実際、実施例1と同様、基板203a表面の記録材通過領域において、温度ヒューズ206と対応する箇所と、発熱抵抗体203bと対応する箇所に、それぞれ、K熱電対を貼付し、温度測定を行った。その結果、暴走試験開始から13秒時点での発熱抵抗体203bの対応箇所と温度ヒューズ206の対応箇所の温度差は28℃であり、熱応力は76.4MPa/mm^2であった。
また、アルミニウム板208自体が剛性を持っているため、ヒータホルダ204が溶融した際においても、ヒータ203の局所的な沈み込みが抑えられ、このことがさらなる延命効果につながったものと考えられる。
以上説明したように、本実施例の定着装置Cは、ヒータ203の基板203a裏面に設けられた基板203aよりも熱伝導率の大きいアルミニウム板208に、温度ヒューズ206の金属筐体206aを接触させている。このアルミニウム板208により、ヒータ203が異常昇温したときの基板203aの温度ヒューズ206配設箇所の熱応力の不均一化を最低限に抑えることができる。よって、実施例1と同様な作用効果を奏し得る。
[実施例4]
定着装置Cの他の例を説明する。図10は本実施例に係る定着装置Cにおけるヒータ203と熱伝導層207とサーモスイッチ209の関係を表わす説明図である。図10において、(a)はサーモスイッチ209の構造を表わす図である。(b)は基板203aに熱伝導層207を介してサーモスイッチ209を配設した状態を表わすヒータ203及びヒータホルダ204の長手方向の断面図である。
本実施例に示す定着装置Cは、温度ヒューズ206の代わりに、サーモスイッチ209を通電遮断部材として用いた点を除いて、実施例1の定着装置Cと同じ構成としてある。
図10(a)に示されるように、サーモスイッチ209は、サーモスイッチ209の外装カバーを構成する筐体209aと、感熱部209bと、リード線接続部209cなどを有している。感熱部209bの内部には、バイメタル(不図示)が配置され、感熱部209bが所定温度以上の温度を検知すると、バイメタルが反転し、バイメタル上のピン(不図示)を押し上げる。このピンで筐体209aの内部に設けられている接点(不図示)を切り離すことにより、一次電流の遮断を行う。
図10(b)に示されるように、サーモスイッチ209は、熱伝導層207上に、前述した熱伝導グリスを介して設置され、サーモスイッチ209が熱伝導層207に対して浮くことによる、動作不良を防止している。
本実施例の定着装置Cを用いて、実施例1と同様の暴走試験を行ったところ、サーモスイッチ209が切れるまでの時間は、3.5秒であったのに対して、ヒータ203が割れるまでの時間は、実施例1と同様、10.3秒であった。このことから、サーモスイッチ209を使用することにより、サーモスイッチ209動作とヒータ割れとの間に、より大きなマージンを確保することが可能となった。
以上説明したように、本実施例の定着装置Cは、ヒータ203の基板203a裏面に設けられた基板203aよりも熱伝導率の大きい熱伝導層207に、サーモスイッチ209の感熱部209bを接触させている。この熱伝導層207により、ヒータ203が異常昇温したときの基板203aの温度ヒューズ206配設箇所の熱応力の不均一化を最低限に抑えることができる。よって、実施例1と同様な作用効果を奏し得る。
[実施例5]
定着装置Cの他の例を説明する。図11は本実施例に係る定着装置Cにおけるヒータ203と、サーモスイッチスペーサ210と、サーモスイッチ209と、の位置関係を表わすヒータ203とヒータホルダ204の長手方向の断面図である。
本実施例に示す定着装置Cは、実施例4と同様のサーモスイッチ209と基板203a裏面との間に樹脂製のサーモスイッチスペーサ(スペーサ)210を介在させる構成とした点を除いて、実施例1の定着装置Cと同じ構成としてある。
図11に示されるように、サーモスイッチスペーサ210は、横断面略L字形状に形成されている。このサーモスイッチスペーサ210は、ヒータ203の通常使用時(ヒータ203の温調制御時)に、サーモスイッチの感熱部209bと基板203aとの間に0.5mmの空隙を設けるように感熱部209bを支持するようになっている。
サーモスイッチスペーサ210の樹脂材料として、ヒータ203の通常使用時には溶融せず、暴走時の異常昇温時に限って溶融するような融点を持つ材料を用いることが好ましい。つまり、暴走時の異常昇温時に限って溶融する熱溶融性を有する樹脂材料が好ましい。更に、ヒータホルダ204の融点よりも低い樹脂材料を使用することにより、ヒータホルダ204が溶融して、基板203a上の熱伝導層207にサーモスイッチ209が接触することによって、サーモスイッチ209を動作させることが可能となる。ここで、サーモスイッチスペーサ210の熱伝導率は基板203aよりも小さい。
サーモスイッチ209の動作温度としては、最大で250℃程度のため、この動作温度以上高い定着温度が必要になった場合は、サーモスイッチ209の感熱部209bを基板203a裏面に接触させて用いることができない。そのため、本実施例のような、熱溶融性を有する樹脂材料からなるサーモスイッチスペーサ210を用いた構成が採られる。
本実施例の定着装置Cでは、ヒータ203の通常使用時においてサーモスイッチ209は感熱部209bが基板203裏面と非接触の状態で用いられる。暴走時にはサーモスイッチスペーサ209が溶融することにより、サーモスイッチ209の感熱部209bが基板203a裏面上の熱伝導層207と接触する。そのため、サーモスイッチ209の動作温度より高い温度で、ヒータ203を使用することができ、かつ暴走時にはヒータ203の駆動を停止することが可能になる。また、基板203a上に熱伝導層207が存在するため、実施例1と同様、サーモスイッチ209接触時にかかる熱応力が小さくなることで、基板203aの割れを防止することが可能となる。
本実施例の定着装置Cを用いて、実施例1と同様の暴走試験を行ったところ、サーモスイッチ209が切れるまでの時間は、5.6秒であったのに対して、ヒータ203が割れるまでの時間は、11秒であった。このことから、サーモスイッチ209動作と、ヒータ割れとの間には十分なマージンがあることが分かる。
[実施例6]
定着装置Cの他の例を説明する。図12は本実施例に係る定着装置Cにおけるヒータ203と、熱伝導層207と、温度ヒューズ206と、サーミスタ205と、の位置関係を表わすヒータ203とヒータホルダ204の長手方向の断面図である。
本実施例に示す定着装置Cは、基板203a裏面に設けた単一の熱伝導層207に、温度ヒューズ206とサーミスタ205を接触させた点を除いて、実施例1と同じ構成としてある。サーミスタ205は、熱伝導層207を介してヒータ203の温度を検知する。
図12に示されるように、基板203aの裏面には、少なくとも温度ヒューズ206と対応する領域とサーミスタ205と対応する領域を含むようにAgペーストが塗布・焼成され、厚み約10μmの熱伝導層207が形成してある。
温度ヒューズ206は、温度ヒューズ206の金属筐体206aが熱伝導層207上に前述の熱伝導グリスを介して配設されている。サーミスタ205は、サーミスタ205の絶縁物205d(図5(a)参照)が熱伝導層207上に接触した状態に設置されている。熱伝導層207と基板203aとの接触面積がサーミスタ205と熱伝導層207との接触面積より大きくなるようにする。
本実施例の定着装置Cを用いて、実施例1と同様の暴走試験を行ったところ、温度ヒューズ206が切れるまでの時間は、実施例1と同様6.3秒であったのに対して、ヒータ203が割れるまでの時間は、13.0秒となった。これは、実施例1における暴走試験でサーミスタ205の対応位置で生じていたヒータ割れが防止されたと考えられる。このことによって、温度ヒューズ206動作と、ヒータ割れとの間にはさらに大きなマージンを確保することが可能となった。
熱伝導層207上には、温度ヒューズ206、サーミスタ205だけでなく、必要に応じて基板203a裏面に設置されるその他の素子を設置してもよい。この場合、熱伝導層207上に設置される温度ヒューズ206、サーミスタ205及びその他の素子に対して、基板203a裏面の温度均一化がなされることとなる。
以上説明したように、本実施例の定着装置Cは、ヒータ203の基板203a裏面に設けられた基板よりも熱伝導率の大きい熱伝導層207に、温度ヒューズ206の金属筐体206aと、サーミスタ205の絶縁物205dを接触させている。この熱伝導層207により、ヒータ203が異常昇温したときの基板203aの温度ヒューズ206配設箇所のみならず、サーミスタ205配設箇所の熱応力の不均一化も最低限に抑えることができる。よって、実施例1と同様な作用効果を奏し得る。
[実施例7]
定着装置Cの他の例を説明する。図13は本実施例に係る定着装置Cにおけるヒータ203と、アルミニウム板208A,208Bと、温度ヒューズ206と、サーミスタ205の位置関係を表わす説明図である。
本実施例に示す定着装置Cは、基板203a裏面の熱伝導層として第1の熱伝導部材としてのアルミニウム板208A,第2の熱伝導部材としてのアルミニウム板208Bを設けている。アルミニウム板208Aに温度ヒューズ206を接触させ、アルミニウム板208Bにサーミスタ205を接触させたものである。この点を除いて、実施例1の定着装置Cと同じ構成としてある。
本実施例の定着装置Cは、基板203a裏面において、電源回路PSの一次回路に接続された温度ヒューズ206と、二次回路に接続されたサーミスタ205を、別々のアルミニウム板208A,208Bに設置して、電気的に分離させたものである。つまり、アルミニウム板208Aはアルミニウム板208Bに対して非導通になるように構成されている。これによって、万一のヒータ割れ時においても、一次電流が二次回路に流れ込むことのないようにすることができる。
熱伝導部材としての条件を満たす、熱伝導率の高い材料は、金属やグラファイトなど、導電性のものが圧倒的に多い。こうした導電性の部材を基板203a裏面に設け、この熱伝導部材に温度ヒューズ206とサーミスタ205を設置した場合、何らかの原因でヒータ203が割れた際に、二次回路に、コンセントからの一次電流が直接流れ込む可能性がある。例えば、温度ヒューズ206の金属筐体206aを通じて、一次電流がサーミスタ205に流れ込む可能性が考えられる。
また、一次回路故障による暴走が発生した後は、サーミスタ205の絶縁物205d(図5(a)参照)は、ヒータ203が高温になることによって炭化している可能性がある。その場合は絶縁物205dとしての役割を果たすことができず、一次電流が直接サーミスタ素子205c(図5(a)参照)に流れ込むことになり、二次回路故障が発生する可能性がある。二次回路故障が発生した場合、単なる定着装置Cの故障にとどまらず、オペレーションパネルや電装基板等、交換部位が多岐に及び、修理の手間・コストが大きくなるため、可能な限り二次回路故障は避けることが望ましい。
本実施例では、熱伝導部材として、温度ヒューズ206と接触するアルミニウム板208Aと、サーミスタ205と接触するアルミニウム板208Bの二枚のアルミニウム板を用いている。そしてこの二枚のアルミニウム板208A,208Bを、基板203a裏面の長手方向に所定の間隔をおいて離隔させ、その状態に固定して配置している。アルミニウム板208Aとアルミニウム板208Bの間隔は5mmとしてある。これにより、温度ヒューズ206の金属筐体206aと接触するアルミニウム板208Aと、サーミスタ205の絶縁物205dと接触するアルミニウム板208Bと、を電気的に分離状態(非導通状態)にすることができる。
上記アルミニウム板208Aと基板203aとの接触面積は温度ヒューズ206とアルミニウム板208Aとの接触面積より大きい。また上記アルミニウム板208Bと基板203aとの接触面積はサーミスタ205とアルミニウム板208Bとの接触面積より大きい。
本実施例の定着装置Cを用いて、実施例1と同様の暴走試験を行ったところ、温度ヒューズ206が切れるまでの時間は、実施例1と同様6.3秒であったのに対して、ヒータ203が割れるまでの時間は、13.5秒であった。このことから、本実施例の定着装置Cにおいては、電源回路PSの一次回路と二次回路を分離しつつ、暴走時のヒータ割れ前に、確実に温度ヒューズ206を動作させることが可能となる。
以上説明したように、本実施例の定着装置Cは、ヒータ203の基板203a裏面に電気的に分離して配設された2つのアルミニウム板208A,208Bのうち、一方のアルミニウム板208Aに温度ヒューズ206の金属筐体206aを接触させている。そして他方のアルミニウム板208Bにサーミスタ205の絶縁物205dを接触させている。
この2つアルミニウム板208A,208Bにより、温度ヒューズ206とサーミスタ205を電気的に分離でき、かつヒータ203が異常昇温したときの基板203aの温度ヒューズ206配設箇所の熱応力の不均一化を最低限に抑えることができる。よって、温度ヒューズ206とサーミスタ205を電気的に短絡させることなく動作でき、更に実施例1と同様な作用効果も奏し得る。
[実施例8]
定着装置Cの他の例を説明する。図14は本実施例に係る定着装置Cにおけるヒータ203と熱伝導層207と温度ヒューズ206の関係を表わす説明図である。図14において、(a)はヒータ203の基板203aの表面に発熱抵抗体絞り部203b’を設けた状態を表す概略図である。(b)は基板203aの裏面に熱伝導層207を介して温度ヒューズ206を配設した状態のヒータ203を表す図である。
本実施例に示す定着装置Cは、基板203aの温度ヒューズ206接触部に対応する領域Fに発熱抵抗体絞り部203b’を設け、熱伝導層207を介して温度ヒューズ206を配設するよう構成したものである。これによって、温度ヒューズ206自体の持つ熱容量により、ヒータ203の立ち上げ時に基板203aの温度が温度ヒューズ206配設箇所で低下することを防止しつつ、暴走時のヒータ割れに対しても効果的な定着装置Cを得ることが可能となる。
図14(a)に示されるように、基板203aの裏面の温度ヒューズ206接触部と対応する領域Fに発熱抵抗体絞り部203b’、領域F以外の加熱領域に発熱抵抗体203bを設けている。発熱抵抗体絞り部203b’の長手方向長さは、10mmとした。発熱抵抗体絞り部203b’の抵抗は、領域F以外の加熱領域に設けられた発熱抵抗体203bの抵抗の1.05倍となるよう発熱抵抗体の短手方向の幅が調整されている。
図14(b)に示されるように、基板203a裏面においては、温度ヒューズ206と対応する領域にAgペーストが塗布・焼成され、厚み約10μmの熱伝導層207が形成してある。そしてこの熱伝導層207に、熱伝導グリスを介して温度ヒューズ206を接触させている。
暴走時において、発熱抵抗体203bと発熱抵抗体絞り部203b’とでは発熱量に差があるため熱応力が大きく、この境界でヒータ割れが生じ易い。この場合、熱伝導層207を、抵抗抵発熱体絞り部203b’の熱を長手方向に均すよう、発熱抵抗体絞り部203b’の長手領域より広く設けることが、暴走時のヒータ割れを防止するうえで効果的である。本実施例では、熱伝導層207の長手幅を15mmとし、発熱抵抗体絞り部203b’が位置対応する領域よりも広く設けている。
本実施例の定着装置Cを搭載した画像形成装置を用いてヒータ203を立ち上げたところ、立ち上げ時の基板203a裏面の温度は、温度ヒューズ206配設箇所とそれ以外の箇所で、同様の温度推移となった。また、一枚目の記録材Pにおいても、光沢の減少等の画像不良は発生しなかった。
また、本実施例の定着装置Cを用いて、実施例1と同様の暴走試験を行ったところ、温度ヒューズ206が切れるまでの時間として、5.8秒を要したのに対して、ヒータ割れまでの時間は10.0秒であった。このことから、暴走時のヒータ割れに対して、十分なマージンがあることが分かった。
上記暴走試験の際に、実施例1と同様にヒータ203の基板203a表面の記録材通過領域において、温度ヒューズ206と対応する箇所と、発熱抵抗体203bと対応する箇所に、それぞれ、K熱電対を貼付し、温度測定を行った。その結果、暴走試験開始から10秒時点での発熱抵抗体203bの対応箇所と温度ヒューズ206の対応箇所の温度差は35℃であり、熱応力は95.6MPa/mm^2であった。
また、比較例として、基板203a裏面にAgペーストを塗布・焼成せずに、温度ヒューズ206を熱伝導グリスを介して設置した定着装置を用いて、本実施例と同様の暴走試験を実施した。比較例の定着装置は、上記の点を除いて、本実施例の定着装置Cと同じ構成としてある。暴走試験を実施した結果、温度ヒューズ206が切れるまでの時間としては、6.0秒を要したのに対して、ヒータ割れまでの時間は5.7秒であった。また、ヒータ203が割れた箇所は、発熱抵抗体絞り部203b’の長手端部位置であった。
このとき、暴走試験開始から5.5秒時点での基板203a上の、発熱抵抗体203cの対応箇所と温度ヒューズ206の対応箇所の温度差は、65℃であり、熱応力は177.4MPa/mm^2であった。
比較例の定着装置においては、熱伝導層が存在しない場合は、基板203aの温度ヒューズ206の金属筐体端部206a1が接触し、かつ発熱抵抗体203bと発熱抵抗体絞り部203b’との境界である箇所に大きな熱応力及び機械的応力がかかる。そのため、比較例の定着装置はヒータ割れに至ったと考えられる。
以上説明したように、本実施例に示す定着装置Cは、基板203aの温度ヒューズ206接触部に対応する領域Fに発熱抵抗体絞り部203b’を設け、熱伝導層207を介して温度ヒューズ206を接触させている。この熱伝導層207により、ヒータ203が異常昇温したときの基板203aの発熱抵抗体絞り部203b’と温度ヒューズ206配設箇所の熱応力を最低限に抑えることができる。よって、実施例1と同様な作用効果を奏し得る。
実施例1乃至実施例8の定着装置は、記録材が担持する未定着トナー画像を記録材に加熱定着する装置としての使用に限られず、記録材に仮定着されたトナー画像を加熱してトナー画像の表面に光沢性を付与する像加熱装置として使用することもできる。
201:定着フィルム、202:加圧ローラ、203a:基板、203b:発熱抵抗体、203:ヒータ、205:サーミスタ、206:温度ヒューズ、206b2:円筒形状部、206a21:円筒面、207:熱伝導層、207a:平面部、208:アルミニウム板、208a:平面部、208A:アルミニウム板、208B:アルミニウム板、209:サーモスイッチ、C:定着装置、N:定着ニップ部、P:記録材、T:未定着トナー画像

Claims (16)

  1. 筒状のフィルムと、
    基板と、前記基板の上に形成された発熱抵抗体と、を有し、前記フィルムに接触しているヒータと、
    前記フィルムと接触してニップ部を形成しているバックアップ部材と、
    前記ヒータの異常昇温により作動し前記ヒータへの電力の供給を遮断するための電力遮断部材と、
    前記ヒータの温度を検知するための温度検知部材と、
    前記ヒータの前記フィルムと接触する面と反対側の面に接触しており前記基板よりも熱伝導率が高い熱伝導部材と、
    を備え、前記ニップ部においてトナー像が形成された記録材を搬送しながら前記トナー像を加熱する像加熱装置において、
    前記熱伝導部材は、前記ヒータの長手方向において、前記装置で使用可能な最大サイズの記録材よりも幅の狭い記録材が通過する前記ヒータの領域と、前記幅の狭い記録材が通過しない前記ヒータの領域と、に跨って接触しており、
    前記電力遮断部材と前記温度検知部材は、前記熱伝導部材の前記ヒータに接触している面と反対側の面に接触していることを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記熱伝導部材と前記ヒータとの接触面積は、前記電力遮断部材と前記熱伝導部材との接触面積よりも広いことを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 前記熱伝導部材と前記ヒータとの接触面積は、前記温度検知部材と前記熱伝導部材との接触面積よりも広いことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の像加熱装置。
  4. 前記電力遮断部材は円筒状の部材であって、その円筒部が前記熱伝導部材の平面部に接触していることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の何れか一項に記載の像加熱装置。
  5. 前記熱伝導部材は、第1の熱伝導部材と、前記第1の熱伝導部材と電気的に導通しない第2の熱伝導部材と、を有し、
    前記第1の熱伝導部材に前記電力遮断部材が接触しており、前記第2の熱伝導部材に前記温度検知部材が接触していることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の像加熱装置。
  6. 前記電力遮断部材は一次回路に接続されており、前記温度検知部材は二次回路に接続されていることを特徴とする請求項5に記載の像加熱装置。
  7. 前記第1の熱伝導部材が前記ヒータに接触している領域は、前記ヒータの一方の長手端部の前記幅の狭い記録材が通過しない領域を含み、前記第2の熱伝導部材が前記ヒータに接触している領域は、前記ヒータの他方の長手端部の前記幅の狭い記録材が通過しない領域を含むことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の像加熱装置。
  8. 前記電力遮断部材は、温度ヒューズであることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の像加熱装置。
  9. 前記ヒータは前記フィルムの内面に接触しており前記フィルムを介して前記バックアップ部材と共に前記ニップ部を形成していることを特徴とする請求項1乃至請求項の何れか一項に記載の像加熱装置。
  10. 前記熱伝導部材は、アルミニウムで形成された板材であることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか一項に記載の像加熱装置。
  11. 筒状のフィルムと、
    基板と、前記基板の上に形成された発熱抵抗体と、を有し、前記フィルムに接触しているヒータと、
    前記フィルムと接触してニップ部を形成しているバックアップ部材と、
    前記ヒータの異常昇温により作動し前記ヒータへの電力の供給を遮断するための電力遮断部材と、
    前記ヒータの温度を検知するための温度検知部材と、
    前記ヒータの前記フィルムと接触している面と反対側の面に接触しており前記基板よりも熱伝導率が高い熱伝導部材と、
    を備え、前記ニップ部においてトナー像が形成された記録材を搬送しながら前記トナー像を加熱する像加熱装置において、
    前記電力遮断部材と前記温度検知部材は、前記熱伝導部材の前記ヒータに接触している面と反対側の面に接触しており、
    前記熱伝導部材と前記ヒータとの接触面積は、前記電力遮断部材と前記熱伝導部材との接触面積と、前記温度検知部材と前記熱伝導部材との接触面積と、のいずれよりも広いことを特徴とする像加熱装置。
  12. 前記熱伝導部材は、第1の熱伝導部材と、前記第1の熱伝導部材と電気的に導通しない第2の熱伝導部材と、を有し、
    前記第1の熱伝導部材に前記電力遮断部材が接触しており、前記第2の熱伝導部材に前記温度検知部材が接触していることを特徴とする請求項11に記載の像加熱装置
  13. 前記電力遮断部材は一次回路に接続されており、前記温度検知部材は二次回路に接続されていることを特徴とする請求項12に記載の像加熱装置。
  14. 前記電力遮断部材は、温度ヒューズであることを特徴とする請求項11乃至請求項13の何れか1項に記載の像加熱装置
  15. 前記ヒータは前記フィルムの内面に接触しており前記フィルムを介して前記バックアップ部材と共に前記ニップ部を形成していることを特徴とする請求項11乃至請求項14の何れか一項に記載の像加熱装置。
  16. 前記熱伝導部材は、アルミニウムの板材であることを特徴とする請求項11乃至請求項15の何れか一項に記載の像加熱装置。
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