JP5366427B2 - フィルム、及びそのフィルムを備える像加熱装置 - Google Patents

フィルム、及びそのフィルムを備える像加熱装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真複写機、電子写真プリンタなどの画像形成装置に搭載する加熱定着装置(定着器)の定着フィルムに用いれば好適なフィルム、及びそのフィルムを備える像加熱装置に関する。
電子写真方式の複写機やプリンタ等の画像形成装置に搭載する加熱定着装置(定着器)として、フィルム加熱方式のものが知られている。特許文献1にはこのタイプの加熱定着装置が記載されている。この加熱定着装置は、セラミック製の基板上に通電発熱抵抗層を有するヒータ、そのヒータと接触しつつ移動する定着フィルム、その定着フィルムと接触しニップ部を形成する加圧ローラと、を有する。未定着のトナー画像を担持した記録材は加熱定着装置のニップ部で挟持搬送されつつ加熱され、これにより記録材上のトナー画像は記録材に加熱定着される。このタイプの加熱定着装置は、ヒータへの通電を開始し定着可能温度まで昇温するのに要する時間が短いというメリットを有する。したがって、この加熱定着装置を搭載するプリンタは、プリント指令の入力後、1枚目の画像を出力するまでの時間(FPOT:First Print Out Time)を短く出来る。またこのタイプの加熱定着装置は、プリント指令を待つ待機中の消費電力が少ないというメリットもある。
上記のフィルム加熱方式の加熱定着装置では、複写機、プリンタの高速化に伴い、従来よりも瞬時の加熱により、記録材上の未定着のトナー画像を記録材上に加熱定着する必要がある。
そこで、特許文献2、特許文献3に開示されるように、定着フィルムの基層として、耐熱性樹脂の代わりに良熱伝導性の薄肉金属スリーブを用いることで、記録材への熱伝達効率を向上させている。
また、フィルム加熱方式の加熱定着装置では、定着フィルムの回転中において定着フィルムに長手方向への寄りが発生する場合があるが、この寄り力をコントロールすることは難しい。特に、加圧ローラと定着フィルムの平行度のズレが大きくなったり、定着フィルムと加圧ローラの長手方向両端の加圧力の差が大きくなったりすると、定着フィルムに強い寄り力が発生してしまう。すると、寄り力が発生した側のフィルム端部に強いストレスが加わるため、定着フィルムの端部破損を生じる場合がある。
そこで、特許文献4では、定着フィルムのフィルム端部を定着フランジのフィルム端部規制面で受け止めて定着フィルムの寄り規制を行うことを提案している。
特開平4−44075号公報 特開平10−319753号公報 特開2001−225134号公報 特開2002−323821号公報
フィルム加熱方式の加熱定着装置において、定着フィルムの基層として薄肉金属スリーブを用いた場合に、下記に示すような問題が発生する可能性がある。
画像形成装置の更なる高速化に対応できる加熱定着装置を実現しようとした場合、定着性を確保するために、ニップ部に加圧力を付勢する加圧手段を強化することは一般的な手法である。加圧手段を強化しニップ部への加圧力を増加する場合、加圧ローラと定着フィルムの平行度のずれや、加圧ローラに設けられている弾性層の厚みムラなどに起因する寄り力は、より強いものになる。
また、加熱定着装置の長寿命化を図る場合、ヒータに設けられている保護摺動層と定着フィルムの基層の内周面が長時間摺擦を続けることにより、保護摺動層と基層内周面の表面性は損なわれ、摩擦力が強く発生する。摩擦力が強くなると、定着フィルムに生じる寄り力もまた強くなってしまう。
このように、加熱定着装置に高速化、長寿命化が求められ、定着フィルムの基層の端面が受ける寄り力は強くなっている一方で、基層端面の形状については特に考慮がなされていない。寄り力によって定着フィルムは長手方向に寄ってしまうが、この定着フィルムの寄りを定着フランジの端部規制面によって規制している。寄り力が強くなると、基層端面に大きな応力がかかるようになる。
ここで、定着フィルムの基層端面の形状の先端が丸まっている場合、その基層端面と定着フランジの端部規制面との接触面積は小さくなってしまう。
図10は定着フィルム71の基層端面の形状が丸まっている場合における基層端面71aと定着フランジ75の端部規制面76が接触している様子を表わす図である。
図10に示す状態で定着フィルムを長い時間耐久すると、定着フィルム71の基層端面71aは点接触であるため、その基層端面71aが強い寄り力に耐え切れず、定着フィルム71はフィルム破れに至る可能性がある。
一方、定着フィルムの基層端面のエッジが角張っているような場合、定着フィルムの基層端面と定着フランジの端部規制面との接触面積は大きい。
図11の(a)は定着フィルム71の基層端面71aのエッジ71a1が角張っている場合における基層端面71aと定着フランジ75の端部規制面76が接触している様子を表わす図である。図11の(b)は(a)に示す定着フィルム71の基層端面71aのエッジ71a1の一部と定着フランジ75の端部規制面76が接触している様子を表わす図である。
図11(a)に示すように定着フィルム71の基層端面71aのエッジ71a1が角張っているような場合、定着フィルム71に強い寄り力が発生しても、定着フィルム71の基層端面71aと定着フランジの端部規制面76との接触面積は大きい。そのため、端部規制面76で定着フィルム71の寄り力を分散して受けることができる。しかし、図11の(b)に示すように定着フィルム71が加圧ローラ(不図示)に対して平行度がずれた場合、基層端面71aのエッジ71a1の一部が定着フランジ75の端部規制面76と接触する。こうなると端部規制面76に接触するエッジ71a1の一点に寄り力が集中してしまい、そのため定着フィルム71はフィルム破れに至る可能性がある。
このように定着フィルムの基層端面の形状は、フィルム破れを発生させないためには非常に重要である。
本発明の目的は、フィルムの母線方向への移動を規制する規制部材を備える像加熱装置に用いられるフィルムであって、フィルムの規制部材側の端面の破れを低減できるようにしたフィルム、及びそのフィルム備える像加熱装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係るフィルムの構成は、記録材が担持するトナー像を加熱する像加熱装置に用いられる筒状のフィルムであって、金属で形成された基層を有し、前記フィルムが前記フィルムの母線方向に移動した時に前記基層の前記母線方向の端面のうち少なくとも一部が前記像加熱装置に備えた規制部材の規制面に接触して前記フィルムの移動が規制されるフィルムにおいて、前記基層の前記フィルムの母線方向の端面はエッジが丸められ、前記フィルムの周方向に沿う円弧状の溝が形成されていることを特徴とする。
上記目的を達成するための本発明に係る像加熱装置の構成は、金属で形成された基層を有する筒状のフィルムと、前記フィルムを加熱するヒータと、前記フィルムと自身との間にニップ部を形成する加圧部材と、前記フィルムが前記フィルムの母線方向に移動した時に前記基層の前記母線方向の端面のうち少なくとも一部に接触して前記フィルムの移動を規制する規制面を有する規制部材と、を備え、前記ニップ部でトナー像を担持した記録材を搬送しながら前記トナー像を加熱する像加熱装置において、前記端面はエッジが丸められ、前記フィルムの周方向に沿う円弧状の溝が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、フィルムの母線方向への移動を規制する規制部材を備える像加熱装置に用いられるフィルムであって、フィルムの規制部材側の端面の破れを低減できるようにしたフィルム、及びそのフィルム備える像加熱装置提供を実現できる。
本発明を図面に基づいて詳しく説明する。
参考例1
(1)画像形成装置例
図9は本発明に係るフィルム備える像加熱装置を加熱定着装置として搭載できる画像形成装置の一例の構成模式図である。この画像形成装置は電子写真方式のレーザープリンタであって、ホストコンピュータ等の外部装置(不図示)より入力する画像情報に応じた画像を記録材に形成する。
本参考例に示す画像形成装置は、外部装置からプリント指令を入力すると、像担持体としてのドラム形状の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)51を矢印方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動する。その感光ドラム51は感光ドラム51の外周面(表面)が帯電器52により所定の極性・電位に一様に帯電される。その感光ドラム51表面の帯電面に対して露光手段としてのレーザースキャナ53により画像情報の書き込みがなされる。レーザースキャナ53は、外部装置からプリンタに入力される画像情報の時系列電気デジタル画素信号に応じて変調されたレーザー光Lを出力する。そしてレーザースキャナ53はそのレーザー光Lにより感光ドラム51の帯電面を走査露光する。これにより、感光ドラム51表面に画像情報に応じた静電潜像が形成される。その静電潜像は現像器54によりトナー(現像剤)を用いてトナー画像(現像像)として現像される。感光ドラム51表面のトナー画像(以下、トナー像と記す)は感光ドラム51の回転によって感光ドラム51表面とこの感光ドラム51表面に対向して配置されている転写ローラ57の外周面(表面)との間の転写ニップ部に送られていく。
以上が画像形成部の構成である。
一方、給送カセット58のシート積載台58a上に積載されている記録材(転写用紙、OHPシート)Pは、所定の制御タイミングで駆動される給送ローラ59により一枚ずつピックアップされ、搬送ローラ60と搬送コロ60aとによりレジスト部へと送られる。レジスト部では、記録材Pの先端をレジストローラ61とレジストコロ61a間のニップ部で一旦受け止めて記録材Pの斜行矯正を行い、所定の搬送タイミングでその記録材Pを転写ニップ部へと給送する。即ち、レジスト部では、感光ドラム51表面のトナー像の先端部位が転写ニップ部に到達したとき、記録材Pの先端部位も転写ニップ部に到達するように記録材Pの搬送タイミングが制御される。
転写ニップ部に給送された記録材Pは感光ドラム51と転写ローラ57とにより挟持搬送される。そしてその記録材Pの搬送過程において転写ローラ57に印加される転写バイアスにより感光ドラム51表面のトナー像が記録材Pに転写され、記録材Pはそのトナー像を後述の加熱定着装置(定着器)62の定着フィルム10側の面上に担持する。転写ニップ部で未定着トナー像を担持した記録材Pは感光ドラム51表面から分離されて加熱定着装置62へと搬送される。
加熱定着装置62は、未定着トナー像を担持した記録材Pに後述のニップ部(定着ニップ部)Fで熱と圧力を付与することによって未定着トナー像を記録材Pに加熱定着し、その記録材Pをニップ部Fから排出する。
加熱定着装置62のニップ部Fから排出された記録材Pは中間排出ローラ63により排出ローラ64に搬送される。そして排出ローラ64がその記録材Pを排出トレイ65上に排出する。
記録材P分離後の感光ドラム51表面は、クリーナー55により転写残トナーが除去され、繰り返して作像に供される。
本参考例の画像形成装置は、感光ドラム51と帯電器52と現像器54とクリーナー55を一体化してプロセスカートリッジ56としている。そしてそのカートリッジ56はプリンタの筐体を構成する画像形成装置本体66に対して取り外し可能に装着されている。
画像形成装置本体66には冷却ファン67が設けられている。この冷却ファン67は、適宜回転され、外気を画像形成装置本体66内に取り込んで画像形成部、電装基板等の昇温箇所を冷却する。冷却ファン67の近傍には、サーミスタ等の温度検知手段68が設けられ、冷却ファン67によって機外の空気を取り込んだ際に、画像形成装置が設置されている環境の温度を検知する。そして、その検知結果を加熱定着装置62の温度制御シーケンスにフィードバックしている。
給送カセット58のシート積載台58aにはサイズの異なる各種記録材を積載するための移動可能な規制ガイド(不図示)が設けられている。その規制ガイドを記録材Pのサイズに応じて変位させその記録材Pをシート積載台58a上に積載することによって、サイズの異なる各種記録材を給送カセット58から給送ローラ59により一枚ずつピックアップすることができる。
(2)加熱定着装置
以下の説明において、加熱定着装置及び加熱定着装置を構成する部材に関し、長手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向である。また長手方向とは後述する加熱用回転体の回転方向に直交する方向でもある。短手方向とは、記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向である。幅とは短手方向の寸法である。また、記録材に関し、幅方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向である。
図1は加熱定着装置62の横断側面模式図である。図2は図1の加熱定着装置62の縦断側面模式図である。図3は図1の加熱定着装置62を記録材Pの導入側から見た図である。
この加熱定着装置62は、加圧ローラ20を回転駆動し定着フィルム10を加圧ローラ20の搬送力により回転させる加圧ローラ駆動方式・フィルム加熱方式の所謂テンションレスタイプの装置である。
本参考例に示す加熱定着装置62は、加熱体としてのヒータ30と、加熱用回転体(可撓性部材)としての円筒状の定着フィルム10と、加熱体保持部材としてのヒータホルダー41と、を有する。また、加熱定着装置62は、剛性加圧部材としての加圧ステー42と、加圧力付勢手段としての加圧手段43と、定着フィルム10の端部規制部材すなわち定着フィルム10の長手方向への移動を規制する規制部材としての定着フランジ45と、を有する。ヒータ30、定着フィルム10、ヒータホルダー41、加圧ステー42及び加圧ローラ20は、何れも長手方向に細長い部材である。
2−1)定着フィルム
図4は定着フィルム10の横断側面模式図である。
定着フィルム10は、耐熱性と可撓性を有する材料によりエンドレスのスリーブ状に形成されている基層11と、その基層11の外周面上に設けられている離型性層12と、を有する。また、定着性向上、画質向上のために、その基層11の外周面上で、離型層12の内周面側との間にシリコーンゴムなどの弾性層(不図示)を設けても良い。
基層11として、厚み15〜100μm程度で、耐熱性を有し熱伝導率の高いSUS(ステンレス)、Ni(ニッケル)等の金属材料によって可撓性を有するように薄肉のエンドレスのスリーブ状に形成したものを用いている。
つまり、基層11は、少なくとも可撓性を有するようにSUS、Ni等の金属材料によってエンドレスのスリーブ状に形成されている。
上記基層11の外周面上には、離型性層(以下、離型層と記す)12として、PFA、PTFE、FEPなどのフッ素樹脂を単品もしくはブレンドしてコーティングするか、あるいはチューブを被覆している。PFAとはパーフルオロアルコキシ樹脂のことであり、PTFEとはポリテトラフルオロエチレン樹脂のことであり、FEPとはテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂のことである。
離型層12の厚みは、耐久性の観点から5μm以上であることが必要である。また離型層12が厚すぎると、熱伝導度が下がってしまい定着性に悪影響を与えてしまうことから、50μm以下にする必要がある。以上に述べたように、耐久性と定着性を両立させるためには、離型層12の厚みとしては5μm以上50μm以下としている。
基層11の外周面と離型層12の内周面の間に弾性層13を設ける場合、記録材Pの担持する未定着トナー像Tを包み込むことによって均一に熱を与えることができる。そのため、記録材Pとトナー像Tとで形成される凹凸に追従し、ハーフトーン画像などでのガサツキを抑え、均一で十分な定着性を得ることが可能となる。
定着フィルム10において、定着フィルム10の外径は熱容量が抑えられるため小さい方が好ましい。しかしながら、外径を小さくしすぎるとニップ部Fの幅が細くなってしまうために極度に小さくすることはできない。
従って、本参考例の定着フィルム10は、画像形成装置の速度(プロセススピード)等の条件を考慮し、基層11の材料にはSUSを用い、基層11の肉厚(厚み)は35μm、基層11の内径は30mmとしている。離型層12としては、PFAのコーティングを用い、離型層12の厚みは14μmである。
2−2)ヒータホルダー
ヒータホルダー41は、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等の耐熱性樹脂により横断面半円形状樋型に形成されている。このヒータホルダー41は、熱伝導率が低いほどヒータ30により定着フィルム10内面を加熱するときの熱効率が高くなる。よってヒータホルダー41を形成する耐熱性樹脂中に中空のフィラー、例えばガラスバルーン、シリカバルーン等を内包してあっても良い。ヒータホルダー41の下面(加圧ローラ20側の面)には、ヒータホルダー41の長手方向に沿って凹溝41aが設けられている。そしてこの凹溝41aからヒータ30の後述する保護摺動層34が露出するように凹溝41aによりヒータ30の基板31を保持している。そしてそのヒータホルダー41の外周には定着フィルム10がルーズに外嵌されている。定着フィルム10が外嵌されたヒータホルダー41は、ヒータホルダー41の長手方向両端部が装置フレーム(不図示)に保持されている。
2−3)加圧ローラ
加圧ローラ20は、芯軸部23と、その芯軸部23の外周面上に設けられている弾性層22と、その弾性層22の外周面上に設けられている離型層21と、を有する。
芯軸部23は、アルミ、或いは鉄などの材料により丸軸状に形成されている。芯軸部23の材料はアルミ、或いは鉄などに限られず高強度、低熱容量で断熱効果の高いセラミック多孔質体を用いても良い。
弾性層22は、シリコーンゴム(ソリッドゴム層)、或いは断熱効果をもたせるためにシリコーンゴムを発泡して形成されたスポンジ層などからなる。弾性層22は、シリコーンゴム、或いはスポンジ層に限られずより断熱効果を持たせるためにシリコーンゴム層内に中空フィラーや、あるいは吸水性ポリマーおよび水を添加することで形成された多孔質を有する気泡ゴム層などでもよい。上記に述べた弾性層22の上には、パープルアロアルコキシ樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂離型性層21を形成する。この離型層21はチューブを被覆させたものでも表面を塗料でコートしたものであってもよい。
この加圧ローラ20は、定着フィルム10の下方においてヒータホルダー41に保持されているヒータ30と対向して配置されている。そしてこの加圧ローラ20は、芯軸部23の長手方向両端部が上記装置フレームに回転自在に保持されている。
比較的高速の画像形成装置に搭載される加熱定着装置62では、ニップ部Fにおいて適正なニップ幅が形成でき、かつ熱容量をある程度確保する必要がある。そのため、肉厚(厚み)が3.5mmのソリッドゴムを用いて弾性層22を形成した加圧ローラ20を使用した。離型層21としては、耐久性を考慮し、50μmの厚みのPFAチューブを被覆させている。また、加圧ローラ20の外径をφ30mmとしている。
2−4)ヒータ
図5はヒータ30の一例の構成模式図である。
ヒータ30は、定着フィルム10の内周面(基層11の内周面)と接触しながら定着フィルム10を急速加熱する板状発熱体である。このヒータ30は長手方向に細長い基板31を有する。基板31は、アルミナや窒化アルミ等の絶縁性のセラミックス基板、或いはポリイミド、PPS、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂基板である。その基板31の表面(加圧ローラ20側の面)には、基板31の長手方向に沿って例えばAg/Pd(銀パラジウム)、RuO 、Ta N等の通電発熱抵抗層32がスクリーン印刷等により線状もしくは細帯状に塗工して形成してある。通電発熱抵抗層32は、厚み10μm程度、幅1〜5mm程度である。また、基板31の表面には、通電発熱抵抗層32に給電するための給電電極33が基板31の長手方向両端部の内側に設けられている。また、基板31の表面には、通電発熱抵抗層32の熱効率を損なわない範囲で通電発熱抵抗層32を保護する保護摺動層34を設けてあってもよい。ただし、保護摺動層34の厚みは十分薄く、通電発熱抵抗層32の表面性を良好にする程度が好ましい。保護摺動層34としては、ポリイミドやポリアミドイミドなどの耐熱性樹脂やガラスコートなどが用いられることが多い。
上記ヒータ30において、基板31として熱伝導性の良好な窒化アルミ等を使用する場合には、通電発熱抵抗層32は基板31の裏面(加圧ローラ20と反対側の面)に形成してあっても良い。
2−5)加圧ステー
加圧ステー42は剛性を有する金属等の材料により横断面下向きU字形状に形成してある。この加圧ステー42は、定着フィルム10の内側においてヒータホルダー41の上面(加圧ローラ20と反対側の面)の短手方向中央に配置されている。そして装置フレームに保持されている定着フランジ45を介して加圧ステー42の長手方向両端部を加圧ばね等の加圧手段43により加圧ローラ20の軸線に向けて付勢する。これによってヒータ30の基板31の表面を定着フィルム10を介して加圧ローラ20表面に加圧し加圧ローラ20の弾性層22が基板31に沿って弾性変形する。これによって加圧ローラ20表面と定着フィルム10表面との間にトナー像Tの加熱定着に必要な所定幅のニップ部(定着ニップ部)Fが形成される。
2−6)加熱定着装置の加熱定着動作
制御手段としての回転駆動・温調制御部44は、プリント指令に応じて所定の回転駆動制御シーケンスを実行し、駆動源であるモータMを駆動して加圧ローラ20の芯軸部23の長手方向端部に設けられている駆動ギアGを回転させる。これにより加圧ローラ20は所定の周速度(プロセススピード)で矢印方向へ回転する。その際、ニップ部Fにおける加圧ローラ20表面と定着フィルム10表面との摩擦力によって定着フィルム10に加圧ローラ20の回転方向とは逆向きに回転する回転力が作用する。これにより、定着フィルム10は、定着フィルム10内面がヒータ30の保護摺動層34に接触しながらヒータホルダー41の外周を加圧ローラ20と略同じ周速度で矢印方向へ従動回転する。
また、回転駆動・温調制御部44は、プリント指令に応じて所定の温度制御シーケンスを実行し、電源37からヒータ30の給電電極33を通じて通電発熱抵抗層32に通電する。その通電により通電発熱抵抗層32が発熱しヒータ30は急速昇温して定着フィルム10を加熱する。ヒータ30の温度は基板31の裏面に設けられている温度検知手段としてのサーミスタ等の温度検知素子35により検知され、その温度検知素子35はヒータ30の温度検知信号を回転駆動・温調制御部44に出力する。この温度検知素子35は、ヒータ30の長手方向におけるニップ部Fの記録材搬送領域においてプリンタに使用可能な各種サイズの記録材Pが必ず通過する領域に配置されている。回転駆動・温調制御部43は、温度検知素子35から温度検知信号を取り込み、その温度検知信号に基づいてヒータ30が所定の温調温度(目標温度)を維持するように通電発熱抵抗層32への通電を制御する。つまり、回転駆動・温調制御部44は、温度検知素子35からの温度検知信号に基づきヒータ30が所定の温調温度を維持するように通電発熱抵抗層32に印加される電圧のデューティー比や波数などを適切に制御している。
加圧ローラ20及び定着フィルム10の回転が安定し、かつヒータ30の温度が所定の温調温度に維持された状態で、未定着トナー像Tを担持する記録材Pがニップ部Fの記録材搬送領域内に導入される。その記録材Pはニップ部Fで定着フィルム10表面と加圧ローラ20表面とにより挟持搬送される。その搬送過程において記録材Pにはヒータ30により加熱されている定着フィルム10の熱とニップ部Fの圧力が加えられ、その熱と圧力によってトナー像Tは記録材Pの面上に加熱定着される。
ここで、上記温度検知素子35は基板31の裏面に限られずSUSなどの板バネ(不図示)等の支持部材によって定着フィルム10内面に弾性的に接触させるようにしてもよい。
また、ヒータ30の基板31の裏面には、サーモスイッチ、温度ヒューズ等のサーモプロテクタ36が配置されている。サーモプロテクタ36の入力端子(不図示)は電源37と直列接続され、出力端子(不図示)はヒータ30の通電発熱抵抗層32に直列接続されている。これにより、ヒータ30が温度検知素子35の故障等により暴走状態になったときにヒータ30の異常昇温をサーモプロテクタ36が検出し、通電発熱抵抗層32への通電をシャットダウンする構成となっている。
2−7)定着フランジ
上記2−6)の定着動作時において、定着フィルム10はニップ部Fにおいて回転駆動される加圧ローラ20との摩擦によって従動回転する。このとき、加圧ローラ20と定着フィルム10は、必ずしも完全に平行ではなく製造上生じるわずかな交差角を有する場合がある。交差角が生じた場合、その交差角によって定着フィルム10は長手方向(定着フィルム10の母線方向)に送られ寄りが発生する。また、定着フィルム10の長手方向両端部側において、加圧バネなどの加圧手段45の加圧力の差によってニップ部Fのニップ幅に不均一が生まれる。また、定着フィルム10の長手方向両端部側において、従動回転する定着フィルム10の送り速度に差が生じる。このような場合には、定着フィルム10に長手方向へ移動しようとする寄り力が発生する場合がある。また、定着フィルム10の長手方向両端部側において、加圧ローラ20の弾性層22の厚みムラや硬度ムラによってニップ部Fのニップ幅に不均一が生まれる場合には、従動回転する定着フィルム10の送り速度に差が生じる。このような場合にも、定着フィルム10に長手方向へ移動しようとする寄り力が発生する場合がある。
定着フランジ45は、定着フィルム10の基層11の端部の端面(以下、フィルム基層端面と記す)14と対向する平面な端部規制面46で上記の定着フィルム10の寄りを受けることによって、定着フィルム10の長手方向の定着フィルム位置を規制する。そこで、定着フランジ45の端部規制面46にグリスなどの潤滑材(不図示)を塗布することにより、定着フィルム10のフィルム基層端面14と端部規制面46との摺擦を滑らかにすることも可能である。
(3)定着フィルムの基層端部の端面形状
図6は図2に示すA部分を拡大した部分拡大図であって、定着フィルム10のフィルム基層端面14及びそのフィルム基層端面14と接触する定着フランジ45の端部規制面46の部分拡大図である。
本参考例では、寄り力によるフィルム破れ対策として、定着フランジ45の端部規制面46と定着フィルム10のフィルム基層端面14の接触領域が大きくなるようにしている。
具体的には、定着フランジ45の平面な端部規制面46に対し、定着フィルム10のフィルム基層端面14が接触可能な平行な面を成し、そのフィルム基層端面14の基層11の厚み方向の寸法をh、基層11の厚みをtとし、平面率HをH=h/tと定義する。そしてその平面率Hが一定の割合以上になるようにしている。
このようにフィルム基層端面14の平面率Hを規定することで、端部規制面46に接触するフィルム基層端面14全体に応力を分散させることができる。そのため、寄り力の局所的な応力集中によるフィルム基層端面14の破れ(以下、フィルム破れと記す)を防止できる。
また、製造上生じる定着フィルム10と加圧ローラ20の交差角や、加圧手段43の加圧力の差などで生じる交差角が発生した場合を考慮する。このような場合、定着フィルム10は定着フランジ45の端部規制面46に対しわずかに角度を持って接触するようなことがまれにある。その場合、フィルム基層端面14の一部に応力が集まりやすい。このとき、フィルム基層端面14のエッジが鋭角に切り立っていると、このフィルム基層端面14のエッジに局所的に応力が集中してしまい、フィルム基層端面14の一部に亀裂が入り、そこからフィルム破れに至る可能性がある。
そこで、フィルム基層端面14は、定着フランジ45の端部規制面46に接触する平面14aを有するだけでなく、エッジ14a1を端部規制面46と接触しないように丸めるような処理も施している。このようにフィルム基層端面14を平面14aとエッジ14a1とを有するような形状に形成することによって、定着フィルム10が定着フィルム10の長手方向に寄ることで発生するフィルム破れを防止できるようになる。これだけでなく、定着フィルム10が定着フランジ45の端部規制面46に対しわずかに角度を持って接触するようなことが生じた場合でも、フィルム基層端面14のエッジ14a1への局所的な応力の集中を防止できフィルム破れを抑制できる。
フィルム基層端面14のエッジを丸める処理方法としては、フィルム基層端面14が所定の形状になるように設置されたサンドペーパーなどの研磨材にフィルム基層端面14を回転させながらフィルム基層端面14のエッジを押し当てる方法などがある。エッジを丸める処理方法はこれに限られず所望の丸める形状が出せればどのような処理方法でも構わない。
ここでフィルム基層端面14において、平面率Hの耐久性の関係を調べるために、平面率Hの異なる定着フィルム10を組み込んだ6つの定着器を用意した。
それぞれの定着器における定着フィルム10のフィルム基層端面14の平面率Hは、100%、95%、90%、70%、50%、40%である。またそれぞれの定着器において、加圧手段43としては約186N(19kgf)の加圧バネを用いている。これらの定着器を画像形成装置に装着し、30万枚の通紙耐久を行い、画像不良及び定着フィルムにフィルム破れが発生するか否かを確認した。通紙耐久は、プロセススピード266mm/sec、1分間当り45枚の印字枚数(以下、45ppmと記す)の画像形成装置を用い、記録材は普通紙としてextra80g(A4サイズ、坪量80g/m)を用いた。
その結果を表1に示す。ここで表中の○、×について説明する。○はフィルム破れの発生無く良好な状態を示し、×はフィルム破れが発生した状態を示している。
平面率Hの数値が100%、及び95%の場合、フィルム基層端面に鋭角なエッジが残ってしまっているために、通紙耐久中にそのエッジに応力が集中してしまい、フィルム基層端面14のある一部でフィルム破れが発生した。
平面率Hが40%になると、23万枚目あたりでフィルム基層端面14に複数の亀裂が発生し、その後フィルム破れに至っている。これはフィルム基層端面14の平面率Hが低いために、フィルム基層端面14での寄り力を分散する効果が少なかったために長期の耐久には耐えることが出来ずにフィルム破れに至ってしまった。
平面率Hが50%から90%の間では、フィルム基層端面のエッジが十分に丸められているために応力が集中することがそれほどなく、フィルム基層端面の広い領域で応力を分散することが出来る。そのため、30万枚の長期の通紙耐久でもフィルム破れが発生することなく良好な結果を得ることが出来た。
以上の結果より、フィルム基層端面のエッジを丸め、かつ平面率Hを50%以上90%以下(50%≦H≦90%)の範囲に設定することで、定着器の定着フィルムのフィルム破れの発生を抑えることが出来た。
従って本参考例の加熱定着装置は、定着フィルム10に強い寄り力が発生しても、定着フィルム10のフィルム基層端面14を平面14aで定着フランジ45の端部規制面46に広く接触させることができる。またフィルム基層端面14のエッジ14a1を丸めることにより、フィルム基層端面14の一部に局所的な応力を集中させないようにしている。これによって高速化、長寿命化により定着フィルム10の寄り力が強くなりやすくても、フィルム破れは発生しにくくなる。
[実施例1]
加熱定着装置の実施例を説明する。
本実施例では、加熱定着装置及びこの加熱定着装置を構成する部材に関し、参考例1と同じ部材・部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。参考例2についても同様とする。
図7は本実施例の加熱定着装置62における定着フィルム10のフィルム基層端面14及びそのフィルム基層端面14と接触する定着フランジ45の端部規制面46の部分拡大図である。
本実施例2に示す加熱定着装置62は、定着フランジ45の端部規制面46と定着フィルム10のフィルム基層端面14の摺動性を向上させることにより、フィルム破れの発生を抑制することが可能となる加熱定着装置である。
例えば、画像形成装置の更なる高速化に対応できる加熱定着装置62を実現しようとした場合、定着性を確保するために、ニップ部Fに加圧力を付勢する加圧手段43を強化することは一般的な手法である。加圧手段を強化しニップ部への加圧力を増加する場合、加圧ローラ20と定着フィルム10に交差角が発生した場合に生じる寄り力は、より強いものになる。
また、加熱定着装置62の長寿命化を図る場合、ヒータ30の保護摺動層34と定着フィルム10の基層11内面が長時間摺擦を続けることにより、お互いの表面性は損なわれ、摩擦力が強く発生する。摩擦力が強くなると、定着フィルム10に生じる寄り力もまた強くなってしまう。
このように加熱定着装置62を高速化や高寿命化などに対応させる場合には、定着フィルム10に生じる寄り力が強まり、フィルム基層端面14にかかる応力が強くなることがある。この強い寄り力によるフィルム破れの発生は、フィルム基層11の厚みを厚くすることなどで抑制することができる。
しかし、上記のような状況で、フィルム基層端面14と定着フランジ45の端部規制面46が滑らかに摺擦できない場合には、定着フィルム10と加圧ローラ20にはより大きな交差角が生じてしまう可能性がある。こうなると交差角が大きく生じることによりフィルム基層端面14と定着フランジ45の端部規制面46との接触面積が小さくなってしまうために、非常に強い寄り力が基層端面14の局部にかかることにより、フィルム破れに至りやすくなる。このような場合では、定着フィルム10の基層11の厚みを厚くするだけでは、フィルム破れを十分に防止することは出来ない。上記のようなフィルム破れを防止する為には、フィルム基層端面14と定着フランジ45の端部規制面46とを長期において滑らかに摺擦させ続けさせることが必要となる。
従って、本実施例の定着フィルム10は、画像形成装置の速度(プロセススピード)や加熱定着装置の寿命等の条件を考慮し、基層11の材料にはSUSを用い、基層11の肉厚(厚み)は42μm、基層11の内径は35mmとしている。離型層12としては、PFAのコーティングを用い、離型層12の厚みは16μmである。
また、フィルム基層端面14としては、フィルム基層端面14の平面率Hを50%から90%の範囲に収め、かつフィルム基層端面14のエッジ14a1を丸めることは参考例1と同じである。フィルム基層端面14に関し、参考例1と異なる点は、フィルム基層端面14に定着フィルム10の周方向の曲率に沿った円弧状の溝15(図7)を凹部として有する点である。
図7に示すようにフィルム基層端面14の平面14aには、溝15が2本形成してある。2本の溝15は、それぞれ、定着フィルム10の厚み方向の開口寸法が2μm程度、厚み方向の深さが2μm程度である。このような溝15をフィルム基層端面14に設けることによって、定着フランジ45の端部規制面46に塗布されているグリスなどの潤滑材47をこの溝15内に保持させることが可能となる。このような溝15の形成方法としては、同心円状に回転保持された定着フィルム10のフィルム基層端面14に、レーザーマーカーを照射することにより形成する方法や、化学薬品によるエッチングなどがある。
この溝15に潤滑材47を保持させることで長期の通紙耐久においても、フィルム基層端面14と定着フランジ45の端部規制面46との摺擦を滑らかに維持することが可能となり、これによりフィルム破れを防止することが可能となる。
本実施例の加熱定着装置62の定着フィルム10の特徴であるフィルム基層端面14の溝15の効果を確認するために、通紙耐久を実施し定着フィルムにフィルム破れが発生したか否かを確認した。通紙耐久に用いた加熱定着装置の定着フィルムには、フィルム基層端面の平面に溝として基層の厚み方向の開口寸法2μm、厚み方向の深さ2μmのものが2本刻まれている。定着フィルムのフィルム基層端面が摺動する定着フランジの端部規制面には、潤滑材としてフッ素系グリスを塗布している。
また、通紙耐久に用いた加熱定着装置のニップ部の加圧力は約226N(23kgf)である。そして、通紙耐久に用いた画像形成装置はプロセススピード311mm/sec、1分間当り52枚の印字枚数(以下、52ppmと記す)の画像形成装置であり、記録材は普通紙としてExtra80g(A4サイズ、坪量80g/m)を用いた。この条件で40万枚の通紙耐久を行い、定着フィルム10がフィルム破れに至るかを確認した。
通紙耐久の結果は、通紙耐久が終わるまで、フィルム基層端面14に亀裂も発生することが無く良好な結果であった。本通紙耐久のような条件では、定着フィルムのフィルム基層端面と定着フランジの端部規制面との摺擦を長期の耐久を通じて滑らかに維持しなければならない。本実施例の定着フィルム10においては、フィルム基層端面14の平面14aに設けられている溝15に摺動グリス47を保持することが可能である。よって少しずつそのフィルム基層端面14の溝15からグリス47が摺擦部に染み出すことによって、定着フィルム10と定着フランジ45の端部規制面46との摺擦を滑らかに維持することが可能となる。このため高速化し、高寿命化した加熱定着装置においても、定着フィルムのフィルム破れを抑制することが可能となっている。
本実施例では、溝15の開口寸法と深さをそれぞれ2μmとしたが、潤滑材47を保持できればこれらの値にこだわるものではなく、1〜5μmでも良い。また溝15の数は、1本でも3本以上でも良い。また溝15は、フィルム基層端面14の平面14a上で定着フィルム10の円周方向に定着フィルム10と同心円状に一周繋がっている必要は無く、円弧方向に不連続に刻まれていれば良い。即ち、途中で他の円弧状の溝に繋がっていたり、フィルム基層端面14の内周面や外周面などで途切れていても良い。このような同心円方向の溝15の付け方としては、同心円で回転保持された定着フィルム10のフィルム基層端面14に毛ブラシや、サンドペーパーなどを押し当てることにより可能となる。
[参考例2]
加熱定着装置の他の参考例を説明する。
本参考例に示す加熱定着装置62は、高速化、高寿命化に対応し、かつコストやサイズの面から、定着フィルム10の基層11として、厚みが薄い基層11を使用する場合の加熱定着装置に関するものである。
高速化、高寿命化に対応した加熱定着装置62でフィルム破れを防止する為には、フィルム基層端面14と定着フランジ45の端部規制面46の摺動性を滑らかに維持しなければならないのは定着フィルム10の基層11が厚くても薄くても同様である。そのためには、フィルム基層端面14に、定着フランジ45の端部規制面46に塗布しているグリス47を維持できる溝などの凹みが必要である。
しかし、基層11の厚みが薄い場合に、フィルム基層端面14のエッジを丸めつつ、フィルム基層端面14に同心円方向の2〜5μm程度の幅を持つ溝を設け、かつ平面率Hを所定の範囲で維持することは、製造上のバラツキなどを考慮すると困難である。
そこで本参考例では、フィルム基層端面14の平面14aに端部規制面46と接触しない5μm程度の円形状の凹み16(図8)をフィルム基層端面14の同心円方向に連続して並べている。
図8の(a)は本参考例の加熱定着装置における定着フィルム14のフィルム基層端面14の凹部の説明図、(b)は(a)に示すフィルム基層端面14の線分B−B’での断面図である。本参考例の場合のフィルム基層端面14の平面率Hは、フィルム基層端面14の全面積における平面14aと円形状の凹み16のそれぞれの総面積を算出し、単位面積あたりの平面率Hとして考慮すればよい。
そのため、フィルム基層端面14に設ける円形状の凹み16の半径や凹み16の総数を調整することにより、フィルム基層端面14でのグリス47の保持能力を維持しながら、平面率Hをフィルム破れの抑制に必要な範囲に安定して収めることが可能になる。
また、フィルム基層端面14に円形状の凹み16を形成する方法としては、レーザーマーカーにより刻印する方法やサンドブラストを用いる方法などがある。円形状の凹み16を任意の深さ、任意の半径で形成するためには、レーザーマーカーを用いる場合、レーザーの出力や、スポット径を調整することで可能となる。サンドブラストを用いる場合、粒子を吹き付ける強さや粒子の径により調整することができる。
本参考例では、フィルム基層端面14の凹み16の形状を円形状として説明したが、凹み16の形状はこれに限るわけではなく、例えば四角形状或いは三角形状でも良い。形状を変える方法としては、例えばレーザーマーカーの場合、ビームのスポットを走査することで任意の形状の凹みを作製することが可能である。
参考例1の加熱定着装置の横断側面模式図 参考例1の加熱定着装置の縦断側面模式図 参考例1の加熱定着装置を記録材の導入側から見た図 定着フィルムの横断側面模式図 ヒータの一例の構成模式図 図2に示すA部分を拡大した部分拡大図であって、定着フィルムのフィルム基層端面及びそのフィルム基層端面と接触する定着フランジの端部規制面の部分拡大図 実施例1の加熱定着装置における定着フィルムのフィルム基層端面及びそのフィルム基層端面と接触する定着フランジの端部規制面の部分拡大図 (a)は参考例2の加熱定着装置における定着フィルムのフィルム基層端面の凹部の説明図、(b)は(a)に示すフィルム基層端面14の線分B−B’での断面図 画像形成装置の一例の構成模式図 従来の定着フィルムのフィルム基層端面の形状が丸まっている場合における基層端面と定着フランジの端部規制面が接触している様子を表わす図 (a)は定着フィルムのフィルム基層端面のエッジが角張っている場合におけるフィルム基層端面と定着フランジの端部規制面が接触している様子を表わす図である。(b)は(a)に示す定着フィルムのフィルム基層端面のエッジの一部と定着フランジの端部規制面が接触している様子を表わす図
符号の説明
10・・・定着フィルム、11・・・基層、14・・・基層端面、14a・・・平面、14a1・・・エッジ、15・・・溝、16・・・凹み、20・・・加圧ローラ、30・・・ヒータ、45・・・定着フランジ、N・・・ニップ部、P・・・記録材、T・・・トナー画像

Claims (6)

  1. 記録材が担持するトナー像を加熱する像加熱装置に用いられる筒状のフィルムであって、金属で形成された基層を有し、前記フィルムが前記フィルムの母線方向に移動した時に前記基層の前記母線方向の端面のうち少なくとも一部が前記像加熱装置に備えた規制部材の規制面に接触して前記フィルムの移動が規制されるフィルムにおいて、
    記端面はエッジが丸められ、前記フィルムの周方向に沿う円弧状の溝が形成されていることを特徴とするフィルム。
  2. 前記フィルムの移動が前記規制部材によって規制されている時に、前記基層の厚みをtとし、前記端面のうち前記規制面と接触する領域の前記フィルムの厚み方向の長さをhとすると、50%≦h/t≦90%を満たすことを特徴とする請求項1に記載のフィルム。
  3. 金属で形成された基層を有する筒状のフィルムと、前記フィルムを加熱するヒータと、前記フィルムと自身との間にニップ部を形成する加圧部材と、前記フィルムが前記フィルムの母線方向に移動した時に前記基層の前記母線方向の端面のうち少なくとも一部に接触して前記フィルムの移動を規制する規制面を有する規制部材と、を備え、前記ニップ部でトナー像を担持した記録材を搬送しながら前記トナー像を加熱する像加熱装置において、
    前記端面はエッジが丸められ、前記フィルムの周方向に沿う円弧状の溝が形成されていることを特徴とする像加熱装置。
  4. 前記フィルムの移動が前記規制部材によって規制されている時に、前記基層の厚みをtとし、前記端面のうち前記規制面と接触する領域の前記フィルムの厚み方向の長さをhとすると、50%≦h/t≦90%を満たすことを特徴とする請求項3に記載の像加熱装置。
  5. 前記ヒータは前記フィルムの内面に接触し、前記フィルムを介して前記加圧部材と共に前記ニップ部を形成することを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の像加熱装置。
  6. 前記端面には潤滑剤が塗布されていることを特徴とする請求項3乃至請求項5の何れか1項に記載の像加熱装置。
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