JP5031454B2 - クリーニング装置、並びに、これを備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、像担持体の表面に付着した不要なトナーを静電的に回収するクリーニング装置、並びに、これを備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
電子写真式の画像形成装置では、一般に、潜像担持体や中間転写体などの像担持体上からトナー像を転写した後にその像担持体表面上に残留する不要なトナー(転写残トナー)をクリーニング装置によって除去する。このクリーニング装置としては、構成が簡単でかつクリーニング性能も優れていることから、クリーニングブレードにより掻き取るブレードクリーニング方式のものが広く利用されている。
一方で、近年では、高画質化の要求に応えるべく、トナーを小粒径化する傾向にある。また、低コスト化を図るために、トナーを重合法により形成して球形に近い形状とする傾向にある。なお、重合法等によって形成される球形に近いトナー(球形トナー)は、従来の粉砕トナー(異形トナー)に比べて転写効率が高いなどの特徴もある。これにより、近年の高画質化の要求に応えることが可能であるとともに、転写残トナーとして廃棄されるトナー量が少なくなるという効果も得られる。
小粒径のトナーや球形トナーをブレードクリーニング方式でクリーニングする場合、これらのトナーをクリーニングブレードで完全に堰き止めることが困難であるために、一部のトナーがクリーニングブレードをすり抜けるという現象が起こりやすい。この場合であっても、クリーニングブレードの線圧を極端に高くすれば、具体的には、A4サイズの画像を横方向にした画像を形成できる画像形成装置では線圧を100[gf/cm]以上とすれば、トナーをクリーニングブレードでほぼ完全に堰き止めることも可能である。しかし、その分、像担持体やクリーニングブレードの磨耗によってこれらの寿命が極端に短くなる。具体的には、ブレードクリーニング方式の一般的な線圧である20[gf/cm]の場合には、φ30[mm]の感光体の寿命(感光層が1/3程度削れる時の寿命)が約100k枚であるのに対し、線圧が100[gf/cm]の場合には、感光体の寿命が約20k枚となり、その寿命はおよそ1/5となる。また、線圧が20[gf/cm]の場合には、クリーニングブレードの寿命(削れてクリーニング不良が発生する時の寿命)は約120k枚であるのに対し、線圧が100[gf/cm]の場合には、クリーニングブレードの寿命が約20k枚となり、その寿命はおよそ1/6となる。そのため、寿命を短くすることなく、小粒径のトナーや球形トナーを有効にクリーニングする方式として、像担持体表面上のトナーを静電作用によりクリーニングする静電クリーニング方式が種々提案されている。
特許文献1には、クリーニングブラシ(クリーニング部材)に所定極性のバイアスを印加することで、像担持体表面上に付着している当該所定極性とは逆極性に帯電した不要トナーをクリーニングブラシの起毛に静電的に吸着させ、像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置が開示されている。このクリーニング装置は、クリーニングブラシの起毛に静電的に吸着したトナーをクリーニングブラシから除去するための除去手段が設けられている。この除去手段は、芯金上に抵抗層が形成された構成をもつ回収ローラ(回収部材)に、クリーニングブラシに印加されるバイアスと同極性のバイアスを印加した構成となっている。この除去手段は、クリーニングブラシと回収ローラとの間に生じる電位差により、クリーニングブラシの起毛に静電的に吸着したトナーを回収ローラ表面に静電的に移送することで、クリーニングブラシからトナーを除去する。
また、特許文献2には、像担持体表面上に付着している不要トナーをクリーニングブラシにより機械的に又は静電的に回収して、像担持体表面をクリーニングするクリーニング装置が開示されている。このクリーニング装置は、クリーニングブラシの起毛に付着したトナーをクリーニングブラシから除去するための除去手段として、芯金上を絶縁層で覆った構成をもつ回収ローラに所定極性のバイアスを印加した構成を採用している。これにより、クリーニングブラシの起毛に付着したトナーが回収ローラ表面に静電的に移送し、クリーニングブラシからトナーを除去することができる。
特開2005−265907号公報 特開昭59−100480号公報
ところが、上記特許文献1に記載のクリーニング装置は、その回収ローラの抵抗層の体積抵抗率が500Vの電圧印加時に105〜108[Ω・cm]となるように調整されている。本発明者らの研究の結果、このような抵抗値をもつ回収ローラを用いた場合、像担持体表面上の不要トナーがわずかではあるがクリーニングブラシと対向するクリーニング領域を通過してしまい、クリーニング不良が発生する。この原因を解明するため、本発明者らは、クリーニング領域を通過したトナー1個1個の電荷をホソカワミクロン製E−Spartアナライザーにより測定した。すると、クリーニング領域を通過したトナーは、いずれもクリーニングブラシに印加されるバイアス(以下「クリーニングバイアス」という。)の極性と同極性であった。そして、このようにトナーがクリーニングバイアスと同極性になるのは、そのトナーがいったんクリーニングブラシに付着した後に、回収ローラと接触したことが原因であることが、本発明者らの研究により判明した。これは、回収ローラの抵抗値が上記のような範囲であると、回収ローラと接触したトナーに電荷が注入され、回収ローラに印加されているバイアスと同極性すなわちクリーニングバイアスと同極性に帯電してしまうことに起因する。
このようなクリーニング不良を抑制する方法としては、上記特許文献2のクリーニング装置のように回収ローラの表面層を絶縁層で構成する方法が考えられる。この方法によれば、回収ローラにトナーが接触しても回収ローラからトナーへ電荷注入が発生するようなことはないので、上記のようなクリーニング不良を解消することが可能となる。
ところが、回収ローラの表面層を絶縁層で構成しても、経時的にはクリーニング性が悪化するという現象が確認された。この原因については、クリーニングブラシと回収ローラとの間の電界が弱まったため、クリーニングブラシに付着したトナーを回収ローラで十分に回収できなくなった結果であることは、容易に推測できた。しかし、回収ローラに印加したバイアス値に変動は見られず正常値のままであった。そこで、本発明者らは、回収ローラの表面電位に着目し、その表面電位を測定したところ、回収ローラの表面電位が経時的に低下することが判明した。
ここで、静電クリーニング方式によるトナーの回収メカニズムについて説明する。
図40(a)及び(b)は、像担持体表面から回収ローラ表面までのトナーの移送と、像担持体表面電位Vopc、クリーニングブラシの表面電位Vb、回収ローラの表面電位Vrとの関係で示した説明図である。
回収ローラには、その表面層を絶縁層で構成したものを用いている。また、トナーは、負極性に帯電しており、像担持体上での帯電量をQ1とし、クリーニングブラシ上で帯電量をQ2とし、回収ローラ上での帯電量をQ3とし、像担持体表面電位Vopcは0[V]であるとする。そして、像担持体上のトナーは、像担持体とクリーニングブラシとの間の電位差(V1=Vb)によって形成される電界の作用を受けてクリーニングブラシへ移動する。この移動を一次クリーニングという。また、クリーニングブラシ上のトナーは、クリーニングブラシと回収ローラとの間の電位差(V2=Vr−Vb)によって形成される電界の作用を受けて回収ローラへ移動する。この移動を二次クリーニングという。
ここで、二次クリーニングにおいて、図40(a)のように、クリーニングブラシと回収ローラとの間の電位差V2を十分に確保できれば、クリーニングブラシ上のトナーを回収ローラへ移動させるための十分な電界を形成できる。しかし、何らかの原因で回収ローラの表面電位が下がり、図40(b)のように、クリーニングブラシと回収ローラとの間の電位差V2が小さくなると、クリーニングブラシ上のトナーを回収ローラへ移動させるための十分な電界を形成できなくなり、二次クリーニングを行うことができなくなる。
そこで、このような回収ローラの表面電位が下がる原因について検討したところ、回収ローラ上のトナーをブレード等によって回収ローラから除去する場合に、回収ローラの表面電位が低下することを確認した。これは、回収ローラ上のトナーを回収ローラから除去するときに、回収ローラ表面とトナーとの間で比較的強い剥離放電が発生し、回収ローラの表面にカウンターチャージが蓄積されるためだと推測される。そして、回収ローラの表面層が絶縁層であるため、このようなカウンターチャージにより低下する表面電位を回収ローラの芯金に印加されるバイアスで十分に回復することができず、回収ローラの表面電位が経時的に低下するものと考えられる。
なお、回収ローラの表面電位が経時的に低下してクリーニング性が経時的に悪化するという問題は、表面層が絶縁層で構成された回収ローラによりクリーニング部材に付着したトナーを静電的に回収する構成であれば、同様に生じる問題である。
したがって、クリーニングブラシ等のクリーニング部材にクリーニングバイアスを印加せずに像担持体表面上のトナーを機械的に回収する場合であっても、上記構成を採用した場合には、同様の問題が発生する。
また、像担持体をクリーニングするクリーニング装置に限らず、不要なトナーが付着し得る記録材搬送部材などの表面移動部材をクリーニングする場合でも、上記構成を採用した場合には、同様の問題が発生する。
本発明は、以上の検討結果に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、クリーニング部材に付着した不要トナーを静電的に回収する回収部材による回収効率が経時的に低下するのを抑制できるクリーニング装置、並びに、これを備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、被クリーニング体の表面に接触するように表面移動して、該被クリーニング体の表面上に付着する所定極性のトナーを除去するクリーニング部材と、該クリーニング部材の表面に接触するように表面移動し、該クリーニング部材の表面に付着したトナーを回収する回収部材と、上記所定極性とは逆極性のバイアスを上記回収部材に印加することにより、上記クリーニング部材と該回収部材との接触部で該クリーニング部材上のトナーを該回収部材へ移動させる回収電界を発生させる回収電界発生手段と、該回収部材の表面に付着したトナーを該回収部材の表面から剥離させる剥離部材とを備えたクリーニング装置において、上記回収部材は、上記回収電界発生手段によりバイアスが印加される導体の外周面上に、絶縁層からなる表面層を有するものであり、上記回収部材の表面に接触する接触帯電部材に対し、上記回収電界発生手段が印加するバイアスよりも絶対値が大きな上記所定極性とは逆極性のバイアスを印加することにより、上記所定極性とは逆極性の電荷を該回収部材の表面に付与する電荷付与手段を設けたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1記載のクリーニング装置において、上記クリーニング部材に上記所定極性とは逆極性のバイアスを印加するクリーニングバイアス印加手段を有することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2記載のクリーニング装置において、上記接触帯電部材は、上記回収部材の表面移動方向に対して直交する幅方向全域にわたって、該回収部材の表面に接触するものであることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクリーニング装置において、上記電荷付与手段は、上記接触帯電部材と上記回収部材との接触点近傍における該接触帯電部材と該回収部材との空隙に放電を生じさせる電圧よりも高い電圧を該接触帯電部材に印加することにより、該回収部材の表面に電荷を付与するものであることを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクリーニング装置において、上記電荷付与手段は、上記剥離部材によりトナーを剥離した後であって上記被クリーニング体の表面と接触する前における上記回収部材の表面部分に電荷を付与するものであることを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のクリーニング装置において、上記回収部材は、上記表面層と上記導体との間に中抵抗層を有することを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、単一の潜像担持体上に複数色のトナー像を順次形成し、最終的に該複数色のトナー像が互いに重なり合った合成トナー像を記録材上に転写させることで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記潜像担持体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、複数の潜像担持体それぞれに互いに異なる色のトナー像を形成し、最終的に各潜像担持体上のトナー像が互いに重なり合った合成トナー像を記録材上に転写させることで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記複数の潜像担持体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、潜像担持体上に形成された複数色のトナー像を中間転写体の表面に互いに重なり合うように転写することで該中間転写体上に合成トナー像を形成し、該合成トナー像を最終的に記録材上に転写させることで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記中間転写体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、像担持体上に形成されたトナー像を記録材上に転写するための転写領域を記録材が通過するように、記録材を表面に担持して搬送する記録材搬送部材を備えた画像形成装置において、上記記録材搬送部材の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、潜像担持体上に形成したトナー像を最終的に記録材上に転写させることで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記潜像担持体は、フィラーを分散させた感光体であり、該潜像担持体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、潜像担持体上に形成したトナー像を最終的に記録材上に転写させることで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記潜像担持体は、充填材で補強された表面層を有する有機感光体、架橋型電荷輸送材料を使用した有機感光体、又は、充填材で補強された表面層を有し、かつ、架橋型電荷輸送材料を使用した有機感光体であり、該潜像担持体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、潜像担持体上に形成したトナー像を最終的に記録材上に転写させることで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記潜像担持体は、アモルファスシリコン感光体であり、該潜像担持体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、請求項7乃至13のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記トナー像を構成するトナーとして、形状係数SF1が100〜150であるものを用いることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、少なくとも、表面移動する像担持体と、該像担持体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段とを一体的に支持し、かつ、画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、上記クリーニング手段として、請求項1乃至6のいずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
本発明においては、被クリーニング体の表面上に付着する所定極性のトナーをクリーニング部材により除去したことでクリーニング部材の表面に付着したトナーを、回収電界により回収部材の表面に静電的に回収する。なお、被クリーニング体から不要なトナーを除去する方法は、クリーニング部材にクリーニングバイアスを印加して静電的に回収する方法でも、クリーニングバイアスを印加せずにクリーニング部材により機械的に回収する方法でもよい。ここで、回収部材の表面に付着したトナーは剥離部材によって回収部材の表面から剥離されるが、回収部材の表面層は絶縁層で構成されているため、上述したように、回収部材の表面電位が経時的に低下していく。回収部材の表面電位が低下すると、クリーニング部材と回収部材との接触部に発生する回収電界が弱くなるため、回収部材によるトナーの回収効率が低下する。本発明では、電荷付与手段により、トナーの帯電極性とは逆極性の電荷を回収部材の表面に付与することができるので、回収部材の表面電位が低下した分の電荷を、電荷付与手段により補うことができる。その結果、回収部材の表面電位が経時的に低下するのを抑制できる。
以上、本発明によれば、クリーニング部材に付着した不要トナーを静電的に回収する回収部材による回収効率が経時的に低下するのを抑制できるという優れた効果がある。
以下、本発明を画像形成装置であるプリンタに適用した一実施形態について説明する。
図1は本実施形態に係るプリンタ全体の概略構成を示す説明図である。
被クリーニング体である像担持体としての潜像担持体である感光体1の周囲には、帯電ローラ2aで感光体1の表面を約−700[V]となるように一様に帯電する帯電装置2、帯電された感光体1の表面にレーザ光Lで静電潜像(約−120[V])を形成する図示しない露光装置、感光体1の表面上の静電潜像に所定極性(本実施形態では負極性)に帯電したトナーを付着させることでトナー像を形成する現像装置6、感光体1上のトナー像を給紙カセット3から搬送された転写紙Pに転写ローラ12aで転写する転写装置5、転写後に感光体1上に残った転写残トナーを除去するクリーニング装置7、感光体1上の残留電位を除去する除電ランプ8、が設けられている。なお、本実施形態では、帯電ローラ2aを感光体1の表面に近接配置して帯電処理を行う非接触帯電ローラ方式を採用するが、これに限られない。例えば帯電器としては、コロナチャージャ、接触帯電ローラ、接触のブラシ帯電器、接触磁気ブラシ帯電などがある。
転写装置5の下方には、記録材としての転写紙Pを複数枚重ねて収容する給紙カセット3が配設されている。この給紙カセット3は、一番上の転写紙Pに押し当てている給紙ローラ3aを所定のタイミングで回転駆動させ、その転写紙Pを給紙搬送路に給紙する。給紙搬送路内では、送り出された転写紙Pが複数の搬送ローラ対13を経た後、レジストローラ対14のローラ間に挟まれて止まる。レジストローラ対14は、挟み込んだ転写紙Pを、上述のようにして感光体1上に形成されたトナー像に重ね合わせ得るタイミングで転写ローラ12aと感光体1との間の転写ニップに向けて送り出す。これにより、感光体1上のトナー像と、レジストローラ対14によって送り出された転写紙Pとが転写ニップで同期して密着する。そして、感光体1上のトナー像は、転写バイアスの作用を受けて転写紙P上に静電転写される。
転写ローラ12aには、記録材搬送部材としての紙搬送ベルト12が巻き付いている。紙搬送ベルト12は、転写ローラ12aと駆動ローラ12bとに張架されてており、図中反時計回りに無端移動する。また、紙搬送ベルト12の図中左側方には、定着装置9、排紙ローラ対10が設けられている。トナー像が静電転写された転写紙Pは、紙搬送ベルト12により定着装置9へ送られる。定着装置9内に入った転写紙Pは、加熱処理及び加圧処理が施される。これにより、トナーが圧力を受けながら熱溶融して転写紙Pにトナー像が定着する。そして、転写紙Pは定着装置9内から排紙ローラ対10を経て機外へと排出される。
転写されずに感光体上に残った転写残トナーはクリーニング装置7によって回収される。転写残トナーを除去された感光体1の表面は除電ランプ8で初期化され、次回の画像形成プロセスに供される。また、紙搬送ベルト12上に転移してしまった不要なトナーは、ベルトクリーニング装置15によって紙搬送ベルト12上から除去される。
図2は、感光体1の周囲の概略構成を示す説明図である。
帯電装置2は、図中矢印Aの方向に回転する感光体1の表面に帯電ローラ2aを近接配置して帯電処理を行う非接触帯電ローラ方式のものであるが、これに限られない。
現像装置6は、現像ケーシング61の内部に、トナーと磁性キャリアとで構成される二成分現像剤(以下、単に「現像剤」という。)を収容している。現像剤は、現像ケーシング61の内部で、撹拌搬送スクリュー62a,62bにより循環搬送されており、第1撹拌搬送スクリュー62aにより搬送されている現像剤に接触するように、現像剤担持体としての現像ローラ63が配置されている。現像ローラ63は、固定配置された磁界発生手段の周囲を現像スリーブが回転駆動する構成となっており、磁界発生手段の磁力によって現像剤を現像ローラ63の表面に担持する。現像ローラ63の表面に担持された現像剤は、現像剤規制部材としての現像ドクタ64により層厚が規制された後、現像ローラ63の回転に伴って感光体1の表面と対向する現像領域へ搬送される。現像ローラ63の現像スリーブには現像バイアス(約−450[V])が印加されており、現像領域において現像電界が形成される。これにより、露光装置からのレーザ光Lにより形成された静電潜像にトナーが静電的に付着し、トナー像となる。このトナー像は、感光体1の回転に伴って転写ニップへ搬送され、レジストローラ対14により送り込まれた転写紙Pに、転写装置5によって転写される。この転写の際、転写装置5の転写ローラ12aには、トナーの正規極性(本実施形態では負極性)とは逆極性である正極性の転写バイアス(+10[μA])が印加され、感光体1と転写ローラ12aとの間に転写電界が形成される。この転写電界の作用により、感光体1の表面上のトナー像は転写紙P上に転写される。そして、転写後に感光体1の表面に残留した転写残トナーは、クリーニング装置7により感光体表面から除去される。
ここで、トナーの帯電量分布変化について説明する。なお、帯電量分布は、細川ミクロン製E−スパートアナライザにより計測したもので、縦軸が収集した個数に対する比率を、横軸がトナー1個の帯電量を示す。今回の収集個数は転写残トナーが少ないため、500個とした。
図3は、使用環境が、高温高湿環境の場合(30℃、90%)、常温常湿環境の場合(20℃、50%)、低温低湿環境の場合(10℃、15%)での現像後における感光体表面上のトナーの帯電量分布を示すグラフである。トナーは、キャリアとの摩擦帯電で帯電するため、湿度が高くなると帯電しにくくなり、帯電量が下がる。したがって、図示のように、高温高湿環境ほど帯電量分布が帯電量の低い側へシフトする。
図4は、常温常湿環境下における、現像後の感光体表面上のトナーの帯電量分布と、転写後の感光体表面上の転写残トナーの帯電量分布とを示すグラフである。図5は、高温高湿環境下における、現像後の感光体表面上のトナーの帯電量分布と、転写後の感光体表面上の転写残トナーの帯電量分布とを示すグラフである。図6は、低温低湿環境下における、現像後の感光体表面上のトナーの帯電量分布と、転写後の感光体表面上の転写残トナーの帯電量分布とを示すグラフである。これらのグラフからわかるように、高温高湿環境では、常温常湿環境の場合に比べて転写残トナーの中の正極性に帯電したトナー(逆帯電トナー)の量が増加しており、低温低湿環境では、逆に転写残トナーの中の負極性に帯電したトナー(正規帯電トナー)の量が増加している。
以上のように、転写残トナーには、負極性のままのトナーと正極性に帯電してしまうトナーとが混在した状態になり、その比率は環境によって変わってくる。なお、これらの比率は、転写条件を変化させることでも変わる。すなわち、ほとんどの条件下において、転写残トナーには、負極性のトナーと正極性のトナーとが混在した状態になる。したがって、転写残トナーを感光体表面から除去するためには両極性のトナーを感光体表面から除去できる構成が必要となる。
そこで、本実施形態のクリーニング装置7は、図2に示すように、以下のような構成をとっている。すなわち、クリーニング装置7は、電源701から正極性の電圧が印加されたクリーニング部材としての第1ブラシローラ71と、電源702から負極性の電圧が印加された第2ブラシローラ72とを、感光体1の表面移動方向に沿って並べて配置した構成をとっている。転写後に感光体1の表面に残留した転写残トナーは、感光体1の回転に伴って、まず第1ブラシローラ71との対向部に進入する。第1ブラシローラ71には正極性のDC電圧(例えば+300[V])が印加されており、正極性と負極性とが混在した転写残トナーのうちの負極性のトナーが第1ブラシローラ71の起毛に静電的に吸着する。よって、第1ブラシローラ71の対向部を通過した感行体上の転写残トナーは、正極性のトナーのみとなり、これが第2ブラシローラ72との対向部に搬送される。第2ブラシローラ72には、第1ブラシローラ71とは逆の負極性のDC電圧(例えば−400[V])が印加されており、第1ブラシローラ71によるクリーニング後に残った正極性のトナーを静電的に吸着する。
第1ブラシローラ71に吸着した負極性のトナーは、第1ブラシローラ71よりも絶対値が大きい正極性の電圧が電源703により印加された第1回収ローラ73へ電位勾配により移動する。そして、第1回収ローラ73上のトナーは、剥離部材としての第1回収ローラ用ブレード75により掻き落とされ、トナー排出スクリュー77で機外に排出され、廃トナーボトルに収容されるか、又は現像装置6に戻される。
一方、第2ブラシローラ72に吸着したトナーは、第2ブラシローラ72より絶対値が大きい負極性の電圧が電源704により印加された第2回収ローラ74へ電位勾配により移動する。そして、第2回収ローラ74上のトナーは、第2回収ローラ用ブレード76により掻き落とされ、トナー排出スクリュー77で機外に排出され、廃トナーボトルに収容されるか、又は現像装置6に戻される。
なお、上述したように、小粒径のトナーや球形トナーは、上述したように、ブレードクリーニング方式では十分にクリーニングすることが困難であるため、静電クリーニング方式を採用するのであるが、本実施形態では、回収ローラ73,74の表面に付着したトナーを回収ローラ用ブレードでクリーニングする構成を採用している。この構成において、小粒径のトナーや球形トナーを用いても、回収ローラ73,74の表面に付着したトナーをクリーニングすることができる。その理由は以下のとおりである。
すなわち、回収ローラ73,74は、ブラシローラ71,72に付着したトナーをブラシローラ71,72と回収ローラ73,74との間の電位勾配により回収ローラ73,74側に移動させることができる機能があればよい。すなわち、回収ローラ73,74の表面の条件は、感光体1の場合とは異なり、制約が少ない。よって、回収ローラ73,74として、摩擦係数の低い材料でコーティングしたり、金属ローラに摩擦係数の低い絶縁性チューブを巻いたりして、トナーとの機械的付着力を小さくすることができる。よって、小粒径のトナーや球形トナーを用いても、回収ローラ73,74の表面からブレードによりトナーを除去することができる。
ここで、転写残トナーの中には、帯電量が低いトナーが存在し、そのようなトナーは、バイアスが印加されたブラシローラ71,72や回収ローラ73,74と接触する領域で電荷が注入されやすく、容易に極性が反転する。例えば、感光体1と第2ブラシローラ72との対向部Eで電荷注入を受けて正極性のトナーが極性反転すると、そのトナーは第2ブラシローラ72に吸着しないまま対向部Eを通過し、クリーニング残トナーとなる。また、例えば、第2ブラシローラ72と第2回収ローラ74との対向部Fで電荷注入を受けて正極性のトナーが極性反転すると、そのトナーは第2回収ローラ74に移動しないまま再び感光体1と対向する対向部Eに搬送され、感光体1の表面に戻されてしまい、クリーニング残トナーとなる。したがって、このようなクリーニング残トナーを少なくするためには、対向部E,Fにおける電荷注入の発生をできる限り少なくすることが望まれる。
本実施形態のブラシローラ71,72の起毛は、絶縁性の繊維中に導電剤を分散させて抵抗値を調整したものが用いられている。電荷注入は、このような起毛内に含有される導電剤を通じてトナーに電荷が流れ込むことで起きると考えられている。したがって、図7や図8に示すように繊維中の導電剤が繊維表層にまで分散したような起毛をもつブラシローラ71,72では、転写残トナーと接触したときに導電剤とトナーとが直接接触する機会が増え、導電剤からトナーに電荷が流れ込みやすく、電荷注入が起きやすい。
一方で、図9や図10に示すように導電剤の周囲を絶縁性繊維が被覆したような芯鞘構造の起毛は、繊維の断面を除いて表層には導電剤が露出しない。よって、このような起毛をもつブラシローラ71,72であれば、転写残トナーと接触したときに導電剤とトナーとが直接接触する機会が減り、電荷注入が起きにくい。
しかし、図9や図10に示すような芯鞘構造の起毛をもつブラシローラ71,72であっても、起毛がブラシローラ芯金の周面の法線方向に沿って設けられた直毛ブラシであると、導電剤とトナーとが直接接触することが起こる。具体的に説明すると、起毛の芯部を構成する導電剤は、繊維断面すなわち起毛の先端面では露出した状態になる。直毛ブラシの場合、図11に示すように、起毛の先端面が感光体1の表面に対向して、感光体表面上のトナーと起毛の先端面とが接触しやすい。そのため、起毛の先端面に露出する導電剤がトナーと接触して電荷注入が起きることがある。
そこで、本実施形態では、ブラシローラ71,72として、円柱状の芯金周面に設けられた起毛が芯金周面法線方向よりも回転方向後方側に傾斜している、いわゆる斜毛ブラシ(倒毛ブラシとも言う。)を用いている。このような斜毛ブラシの場合、図12に示すように、起毛の先端面が感光体1の表面に対向することがほとんどないので、感光体表面上のトナーと起毛の先端面とが接触しにくい。よって、起毛の先端面に露出する導電剤がトナーと接触して電荷注入が起きることがほとんどない。
なお、ブラシローラ71,72の起毛を構成する絶縁性の繊維としては、ナイロン、ポリエステル(PET(ポリエチレンテレフタレート))、アクリル、レーヨン等の絶縁材を用いることができる。なお、芯鞘構造の代表的な繊維は、特開平10−310974号公報、特開平10−131035号公報、特開平1−292116号公報、特公平7−33637号公報、特公平7−33606号公報、特公平3−64604号公報等に開示されたものを利用できる。
ここで、本実施形態で用いるクリーニング装置7の具体的構成について示す。
(ブラシローラ71,72)
起毛(繊維) :導電性ポリエステル
起毛の長さ :3[mm]
起毛の断面径 :Φ5[mm]
起毛の原糸抵抗:108[Ω・cm]
ブラシ植毛密度:10万[本/inch2
感光体表面への食い込み量:1[mm]
(回収ローラ73,74)
芯金の材料 :SUS
表面層の材質 :アクリルコート層
表面層の厚さ :10[μm]
ローラ径 :Φ10[mm]
ブラシローラへ食い込み量:1[mm]
(回収ローラ用ブレード75,76)
ブレードの材料:ポリウレタンゴム
ブレード当接角:20[°]
回収ローラへの食い込み量:1[mm]
(各種印加電圧)
電源701:+300[V]
電源702:−450[V]
電源703:+600[V]
電源704:−750[V]
電源705:+1800[V]
電源706:−2100[V]
なお、ブラシローラ71,72の斜毛量(毛倒れ量)は、感光体1や回収ローラ73,74の径などに応じて適宜設定されるもので、感光体1や回収ローラ73,74上のトナーとブラシローラ71,72の起毛先端面とが互いに接触しないように適宜設定される。ブラシローラ71,72の斜毛方法は、起毛の長さが長めに設定された直毛ブラシをブラシローラ71,72の径と同じの内径に作られた冶具内に収容し、熱を加えながらブラシローラ71,72又は冶具を回転させることで斜毛させることができる。
また、ブラシローラ71,72の径や回収ローラ73,74の径は、感光体1の径やプロセス線速に応じて適宜設定される。具体的には、ブラシローラ71,72の直径は例えばΦ6〜24[mm]とし、回収ローラ73,74の直径は例えばΦ6〜24[mm]とする。また、ブラシローラ71,72の抵抗値は、体積抵抗率で105〜1010[Ω・cm]の範囲内とするのが好ましい。
また、第1ブラシローラ71と第2ブラシローラ72に印加するバイアスの極性は、逆にしてもよい。
〔実験例1〕
ここで、感光体1と第2ブラシローラ72との対向部Eや、第2ブラシローラ72と第2回収ローラ74との対向部Fで、電荷注入が発生していることを確認するために行った実験(以下、本実験を「実験例1」という。)について説明する。
図13は、本実験例1で用いた第1実験機の概略構成を示す説明図である。
この第1実験機は、本実施形態の装置から転写装置5と第1ブラシローラ71を外し、更に第2ブラシローラ72として直毛ブラシを用いたものである。ただし、本実験例1では、第2ブラシローラ72に正極性のバイアスを印加する。本実験例1では、実験用静電潜像を現像して得た入力トナー像(ほぼ100%が負極性のトナー)を第2ブラシローラ72との対向部Eに入力させる。そして、この入力トナー像の先端が第2ブラシローラ72との対向部Eから第2ブラシローラ72の周長の2倍分(2回転分)を過ぎた所で感光体1の駆動を停止し、第2ブラシローラ72によるクリーニング後の感光体表面上に付着しているトナーの帯電量分布(q/d分布)を計測した。
第2ブラシローラ72が入力トナー像をクリーニングし始めてから1回転して感光体1の表面と再び対向したとき、感光体1の表面と対向した第2ブラシローラ72の起毛部分は、すでに第2回収ローラ74との対向部Fを1度通過している。よって、その対向部Fで電荷注入が発生していれば、第2ブラシローラ72が2回転した後の感光体1の表面上には、対向部Fでの電荷注入の影響を受けたトナーが第2ブラシローラ72の1回転分だけ感光体1の表面上に付着する。よって、その感光体1の表面に付着しているトナーの帯電量分布(q/d分布)を計測することで、対向部Fでの電荷注入の有無を判断することが可能である。
ただし、第2ブラシローラ72を2回転させた後の感光体表面に付着しているトナーは、対向部Eでの電荷注入の影響も受けている可能性がある。しかし、実際には、電荷注入のほとんどは対向部Fで発生している。そこで、これを確認するために、図14に示すように、図13に示す構成から第2回収ローラ74と回収ローラ用ブレード76を更に取り外した第2実験機を製作し、同じ実験を行った。
また、図14に示す第2実験機の第2ブラシローラ72を斜毛ブラシに変更した図15に示す第3実験機についても、同じ実験を行った。
図16は、本実験例1の結果を示すグラフである。
このグラフは、横軸に第2ブラシローラ72への印加電圧をとり、縦軸にクリーニング残IDをとったものである。なお、第1実験機における第2回収ローラ74への印加電圧は第2ブラシローラ72への印加電圧と常に一定の電位差(例えば300[V])となるように設定した。クリーニング残IDは、次のように計測したものである。まず、第2ブラシローラ72によるクリーニング後の感光体1の表面上のトナーをスコッチテープ(商品名)でテープ転写し、紙上に貼り付けてそれを分光測色計(X−rite社製Xライト)により計測する。次に、スコッチテープのみを同種の紙に貼り付けて分光測色計で計測する。そして、前者の計測結果から後者の計測結果を差し引いた値をクリーニング残IDとした。クリーニング残IDとクリーニング残トナーの個数とは相関関係があり、クリーニング残トナーの個数が多いとクリーニング残IDの値が高くなるという関係にある。
図16のグラフを見ると、第2回収ローラ74を備えた第1実験機の場合、第2ブラシローラ72の印加電圧が+400[V]までは、その印加電圧の上昇に伴ってクリーニング残IDが小さくなるが、印加電圧が+400[V]を超えるとクリーニング残IDが徐々に高くなった。また、第2回収ローラ74を備えていない直毛ブラシを採用した第2実験機の場合、第2ブラシローラ72の印加電圧が+200[V]まではその印加電圧の上昇に伴ってクリーニング残IDが小さくなるが、印加電圧が+200[V]を超えるとクリーニング残IDが徐々に高くなった。一方、第2回収ローラ74を備えていない斜毛ブラシを採用した第3実験機の場合、第2ブラシローラ72の印加電圧が+400[V]まではその印加電圧の上昇に伴ってクリーニング残IDが小さくなり、印加電圧が+400[V]を超えてもクリーニング残IDが高くなることはなかった。
ここで、第2ブラシローラ72の印加電圧が低い領域でクリーニング残IDが高いときのクリーニング残トナーは、転写残トナーに作用する電界が小さすぎて第2ブラシローラ72に静電的に吸着できずにそのまま通過したトナーである。よって、このときのクリーニング残トナーは、すべて負極性のトナーである。一方、第2ブラシローラ72の印加電圧が高い領域でクリーニング残IDが高いときのクリーニング残トナーは、すべて電荷注入を受けて極性が反転した逆帯電トナーである。このときのクリーニング残トナーはすべて正極性のトナー(逆帯電トナー)である。
図16のグラフにおいて、第2回収ローラ74を備えた直毛ブラシを採用する第1実験機と、第2回収ローラ74を備えていない直毛ブラシを採用する第2実験機とを比較する。このとき、印加電圧が高い領域におけるクリーニング残IDの差分に相当するクリーニング残トナー(逆帯電トナー)は、第2ブラシローラ72と第2回収ローラ74との対向部Fで生じたものである。
また、第2回収ローラ74を備えていない斜毛ブラシを採用する第3実験機を見ると、印加電圧が高い領域におけるクリーニング残IDはほぼゼロであり、どの箇所でも電荷注入は発生していない。すなわち、斜毛ブラシを採用することで、電荷注入を効果的に抑制できることが確認された。
また、この第3実験機と上記第2実験機とを比較したとき、印加電圧が高い領域におけるクリーニング残IDの差分に相当するクリーニング残トナー(逆帯電トナー)は、感光体1の表面と第2ブラシローラ72との対向部Eで生じたものである。
〔実験例2〕
次に、第2回収ローラ74の表面層を絶縁層で構成することによりクリーニング性が向上することを確認するために行った実験(以下、本実験を「実験例2」という。)について説明する。
本実験例2では、まず、図13に示した上記第1実験機の第2回収ローラ74の表面層を、それぞれ、導体、抵抗体で形成した実験機について、上記実験例1と同じ実験を行った。なお、各実験機の第2回収ローラ74の表面層の抵抗値は、三菱化学製ハイレスタで測定したものである。なお、この実験において、表面層が導体のものは、円柱状のSUSで構成されたローラであり、表面層が抵抗体のものは、SUSからなる芯金にPVDFを被覆したローラ(抵抗値は12[logΩ]程度)と、SUSからなる芯金をフッ素コートしたローラ(抵抗値は8[logΩ]程度)の2つである。
図17は、上記実験の結果を示すグラフである。
このグラフは、横軸に第2ブラシローラ72への印加電圧をとり、縦軸にクリーニング残IDをとったものである。また、第2回収ローラ74への印加電圧は、第2ブラシローラ72への印加電圧と常に一定の電位差(例えば300[V])となるように設定した。このグラフからわかるように、第2回収ローラ74の表面層が導体の場合も抵抗体の場合も、第2ブラシローラ72の印加電圧が+100[V]までは、その印加電圧の上昇に伴ってクリーニング残IDが小さくなるが、印加電圧が+100[V]を超えるとクリーニング残IDが徐々に高くなった。しかも、各印加電圧におけるクリーニング残IDもほぼ同様の結果となった。上述したとおり、第2ブラシローラ72の印加電圧が高い領域でクリーニング残IDが高いときのクリーニング残トナーは、すべて電荷注入を受けて極性が反転した逆帯電トナーである。したがって、この実験結果からすれば、第2回収ローラ74の表面層を比較的高抵抗(12[logΩ]程度)の抵抗体にしても、電荷注入に対する抑制効果は得られないことがわかる。
次に、図13に示した上記第1実験機の第2回収ローラ74の表面層を、それぞれ、導体、絶縁体で形成し、かつ、第2ブラシローラ72を斜毛ブラシとした実験機について、電源702による第2ブラシローラ72への印加電圧を+500[V]に固定した状態で、電源704による第2回収ローラ74への印加電圧を変動させたときのクリーニング残IDを計測する実験を行った。なお、この実験において、表面層が導体のものは、円柱状のSUSで構成されたローラであり、表面層が絶縁体のものは、SUSからなる芯金をアクリルコートしたローラである。また、この実験は、図3に示したように電荷注入により逆帯電トナーが発生しやすい高温高湿環境下において行った。
図18は、上記実験の結果を示すグラフである。
このグラフは、横軸に第2回収ローラ74への印加電圧をとり、縦軸にクリーニング残IDをとったものである。第2回収ローラ74の表面層が導体の場合、第2回収ローラ74の印加電圧が+600[V]を超えると、クリーニング残IDが高くなった。これに対し、第2回収ローラ74の表面層が絶縁体である場合、第2回収ローラ74の印加電圧を高くしてもクリーニング残IDが高くなることはなかった。ここで、第2回収ローラ74の印加電圧が高い領域でクリーニング残IDが高いときのクリーニング残トナーは、すべて電荷注入を受けて極性が反転した逆帯電トナーである。したがって、この実験結果からすれば、第2回収ローラ74の表面層を絶縁体とすることで、電荷注入を防止できることが確認された。
なお、第2回収ローラ74の表面層を絶縁体としない場合でも、第2ブラシローラ72や第2回収ローラ74に印加する電圧を電荷注入が起きない最適値ように調整することは可能である。しかし、実際の使用環境における温度や湿度の環境は様々であり、温度湿度環境が変化すれば、クリーニングに最適な印加電圧値が変わってくる。これは、図4乃至図6に示したように、転写残トナーの帯電量分布が温度湿度環境によって変化するためである。よって、どのような温度湿度環境でも最適なクリーニングを実現できるようにするためには、印加電圧を十分に高く設定しておくことが望まれるが、印加電圧を高く設定すると電荷注入が起きて逆にクリーニング不良が発生する。したがって、どのような温度湿度環境でも最適なクリーニングを実現できるように印加電圧を十分に高く設定しても、電荷注入が起きないような条件が必要となる。そして、第2回収ローラ74の表面層を絶縁層で構成すれば、図18に示したように印加電圧を十分に高く設定しても電荷注入が起きないので、この条件を満たすことができる。
以上のように、第2回収ローラ74の表面層を絶縁層で構成すれば、印加電圧を十分に高く設定しても電荷注入が起きないので、様々な環境下においてクリーニング不良を抑制できる。なお、回収ローラ73,74の表面層を構成する絶縁層としては、PVDFチューブ層、PFAチューブ層、PIチューブ層、アクリルコート層、シリコーンコート層(例えばシリコーン粒子を含有したPC(ポリカーボネイト)をコートした層)、セラミックス層、フッ素コーティング層などが挙げられる。
ところが、第2回収ローラ74の表面層を絶縁層で構成しただけでは、上述したように、経時的にはクリーニング性が悪化するという現象が確認された。これは、第2回収ローラ74に静電的に付着したトナーを第2回収ローラ用ブレード76により除去する際に、第2回収ローラ74の表面とトナーとの間で比較的強い剥離放電が発生し、第2回収ローラ74の表面にカウンターチャージが生じて、第2回収ローラ74の表面電位が下がったためだと考えられる。
そこで、本実施形態では、表面層が絶縁層で構成された第2回収ローラ74の表面に電荷を付与する電荷付与手段を備えている。電荷の付与は、電圧を印加した部材を第2回収ローラ74の表面に接触させるだけでもよいが、効率が悪いため、放電により電荷を付与することが好ましい。具体的には、例えば、コロナ放電を利用した電荷付与手段や、電圧を印加した部材と第2回収ローラ74の表面との間での放電を発生させる電荷付与手段などを利用するのが好ましい。
また、第2回収ローラ74の表面に電荷を付与する箇所は、第2回収ローラ用ブレード76の当接箇所に対して第2回収ローラ74の表面移動方向上流側でも下流側でもよい。しかし、第2回収ローラ74の表面に対する電荷付与がトナーによって妨げられないように、第2回収ローラ用ブレード76の当接箇所に対して第2回収ローラ74の表面移動方向下流側で電荷を付与するのが好ましい。
また、このような電荷付与手段を設ける場合、第2回収ローラ74の軸部に電源704により電圧を印加しない構成とすることも可能であるが、電源704により電圧を印加する構成としてもよい。
また、電荷付与手段が用いる電圧は、DCでも、ACでも、DC+ACでも、電荷が付与できるものであれば、表面層が絶縁層で構成された第2回収ローラ74の表面に電荷を付与できるものであればいずれでもよい。
〔実施例1〕
次に、表面層が絶縁層で構成された第2回収ローラ74の表面に電荷を付与する電荷付与手段の一実施例(以下、本実施例を「実施例1」という。)について説明する。なお、本実施例1は、コロナチャージャを利用して第2回収ローラ74の表面へ電荷を付与するものである。
図19は、本実施例1におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。
本実施例1では、第2回収ローラ用ブレード76の当接箇所に対して第2回収ローラ74の表面移動方向Dの下流側で、電荷付与手段を構成するコロナチャージャ81が第2回収ローラ74の表面に対向するように配置されている。このコロナチャージャ81は、コロトロン方式でもスコロトロン方式でもよい。放電ワイヤ81aは、図20(a)に示すようなノコ刃形状のものであっても、図20(b)に示すようなナイフエッジ形状のものであってもよい。
具体的な構成の一例を下記に示す。
(第ブラシローラ7
起毛(繊維):導電性ポリエステル
起毛の長さ :3[mm]
起毛の断面径:Φ12[mm]
軸部印加電圧:−450[V]
(第回収ローラ7
芯金の材料 :SUS
表面層の材質:アクリルコート層
表面層の厚さ:10[μm]
ローラ径 :Φ10[mm]
軸部印加電圧:−750[V]
(第ブラシローラ7
起毛(繊維):導電性ポリエステル
起毛の長さ :3[mm]
起毛の断面径:Φ12[mm]
軸部印加電圧:+300[V]
(第回収ローラ7
芯金の材料 :SUS
表面層の材質:アクリルコート層
表面層の厚さ:10[μm]
ローラ径 :Φ10[mm]
軸部印加電圧:+600[V]
(回収ローラ用ブレード75,76)
材質:ポリウレタンゴム
(第1回収ローラ用のコロナチャージャ)
チャージャ方式 :スコロトロン
放電ワイヤの印加電圧:+4.5[kV]
グリッド電圧:+650[V]
(第2回収ローラ用のコロナチャージャ81)
チャージャ方式 :スコロトロン
放電ワイヤの印加電圧:−4.0[kV]
グリッド電圧:−800[V]
なお、コロナチャージャの放電ワイヤに、AC電圧をDC電圧に重畳させた電圧を印加してもよい。この場合の電圧条件の一例としては、第回収ローラ用のコロナチャージャ81の印加電圧を、−750[V]のDC電圧にピーク間電圧が7.5[kV]で周波数が200[Hz]のAC電圧を重畳させた電圧とし、第回収ローラ用のコロナチャージャの印加電圧を、+600[V]のDC電圧にピーク間電圧が7.5[kV]で周波数が200[Hz]のAC電圧を重畳させた電圧とする。
ただし、各種印加電圧の条件等は、回収ローラ73,74の線速(表面移動速度)や温度や湿度等の環境条件などによって適宜変更される。
〔実施例2〕
次に、表面層が絶縁層で構成された第2回収ローラ74の表面に電荷を付与する電荷付与手段の他の実施例(以下、本実施例を「実施例2」という。)について説明する。なお、本実施例2は、DC電圧を印加した帯電ローラを利用して第2回収ローラ74の表面へ電荷を付与するものである。
図21は、本実施例2におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。
本実施例2では、第2回収ローラ用ブレード76の当接箇所に対して第2回収ローラ74の表面移動方向Dの下流側で、電荷付与手段を構成する接触帯電部材としての帯電ローラ82が第2回収ローラ74の表面に接触するように配置されている。
具体的な構成の一例を下記に示す。
ブラシローラ71,72、回収ローラ73,74、回収ローラ用ブレード75,76の構成は、上記実施例1と同じである。
(第1回収ローラ用の帯電ローラ)
印加電圧:+1800[V]
(第2回収ローラ用の帯電ローラ82)
印加電圧:−2100[V]
本実施例2では、帯電ローラ82への印加電圧としてDC電圧を用いた例であるが、AC電圧をDC電圧に重畳した電圧を用いてもよい。
この場合の具体的な構成の一例を下記に示す。
(第1回収ローラ用の帯電ローラ)
印加DC電圧 :+650[V]
印加AC電圧のピーク間電圧:2.5[kV]
印加AC電圧の周波数 :600[Hz]
(第2回収ローラ用の帯電ローラ82)
印加DC電圧 :−800[V]
印加AC電圧のピーク間電圧:2.5[kV]
印加AC電圧の周波数 :600[Hz]
なお、各種印加電圧の条件等は、回収ローラ73,74の線速(表面移動速度)や温度や湿度等の環境条件などによって適宜変更される。
また、本実施例2では、帯電ローラと回収ローラとのニップに対して回収ローラ表面移動方向上流側と下流側で隣接する微小空隙で発生する放電により回収ローラの表面に電荷を付与するものであるが、帯電ローラの抵抗値を低くしたり、ローラ表面の改質を行ったりすることで、電荷注入により回収ローラの表面に電荷を付与する構成としてもよい。
〔実施例3〕
次に、表面層が絶縁層で構成された第2回収ローラ74の表面に電荷を付与する電荷付与手段の更に他の実施例(以下、本実施例を「実施例3」という。)について説明する。なお、本実施例3は、DC電圧を印加した帯電ブラシローラを利用して第2回収ローラ74の表面へ電荷を付与するものである。
図22は、本実施例3におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。
本実施例3では、第2回収ローラ用ブレード76の当接箇所に対して第2回収ローラ74の表面移動方向Dの下流側で、電荷付与手段を構成する接触帯電部材としての帯電ブラシローラ83が第2回収ローラ74の表面に接触するように配置されている。
具体的な構成の一例を下記に示す。
ブラシローラ71,72、回収ローラ73,74、回収ローラ用ブレード75,76の構成は、上記実施例1と同じである。
(第1回収ローラ用の帯電ブラシローラ)
起毛(繊維):ナイロン全体にカーボンを分散させた繊維(図8に示した構造の繊維)
軸部印加電圧:+1850[V]
(第2回収ローラ用の帯電ブラシローラ83)
起毛(繊維):ナイロン全体にカーボンを分散させた繊維(図8に示した構造の繊維)
軸部印加電圧:−2150[V]
本実施例3では、帯電ブラシローラ83への印加電圧としてDC電圧を用いた例であるが、AC電圧をDC電圧に重畳した電圧を用いてもよい。
この場合の具体的な構成の一例を下記に示す。
(第1回収ローラ用の帯電ブラシローラ)
印加DC電圧 :+650[V]
印加AC電圧のピーク間電圧:2.5[kV]
印加AC電圧の周波数 :600[Hz]
(第2回収ローラ用の帯電ブラシローラ83)
印加DC電圧 :−800[V]
印加AC電圧のピーク間電圧:2.5[kV]
印加AC電圧の周波数 :600[Hz]
なお、各種印加電圧の条件等は、回収ローラ73,74の線速(表面移動速度)や温度や湿度等の環境条件などによって適宜変更される。
また、本実施例3では、帯電ブラシローラの起毛と回収ローラの表面との間に生じる微小空隙で発生する放電により回収ローラの表面に電荷を付与するものであるが、帯電ローラの抵抗値を低くしたり、ローラ表面の改質を行ったりすることで、電荷注入により回収ローラの表面に電荷を付与する構成としてもよい。
〔実施例4〕
次に、表面層が絶縁層で構成された第2回収ローラ74の表面に電荷を付与する電荷付与手段の更に他の実施例(以下、本実施例を「実施例4」という。)について説明する。なお、本実施例4は、DC電圧を印加した帯電ブレードを利用して第2回収ローラ74の表面へ電荷を付与するものである。
図23は、本実施例4におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。
本実施例4では、第2回収ローラ用ブレード76の当接箇所に対して第2回収ローラ74の表面移動方向Dの下流側で、電荷付与手段を構成する接触帯電部材としての帯電ブレード84を第2回収ローラ74の表面に対してトレーリング方式で接触させたものである。
具体的な構成の一例を下記に示す。
ブラシローラ71,72、回収ローラ73,74、回収ローラ用ブレード75,76の構成は、上記実施例1と同じである。
(第1回収ローラ用の帯電ブレード)
材料:ポリウレタンにカーボンを分散させたもの
印加電圧:+1850[V]
(第2回収ローラ用の帯電ブレード84)
材料:ポリウレタンにカーボンを分散させたもの
印加電圧:−2150[V]
本実施例4では、帯電ブレード84への印加電圧としてDC電圧を用いた例であるが、AC電圧をDC電圧に重畳した電圧を用いてもよい。
この場合の具体的な構成の一例を下記に示す。
(第1回収ローラ用の帯電ブレード)
印加DC電圧 :+650[V]
印加AC電圧のピーク間電圧:2.5[kV]
印加AC電圧の周波数 :600[Hz]
(第2回収ローラ用の帯電ブレード84)
印加DC電圧 :−750[V]
印加AC電圧のピーク間電圧:2.5[kV]
印加AC電圧の周波数 :600[Hz]
なお、各種印加電圧の条件等は、回収ローラ73,74の線速(表面移動速度)や温度や湿度等の環境条件などによって適宜変更される。
また、本実施例4では、帯電ブレードと回収ローラとの接触部に対して回収ローラ表面移動方向上流側と下流側で隣接する微小空隙で発生する放電により回収ローラの表面に電荷を付与するものであるが、帯電ブレードの抵抗値を低くしたり、ブレード表面の改質を行ったりすることで、電荷注入により回収ローラの表面に電荷を付与する構成としてもよい。
また、本実施例4では、帯電ブレード84をトレーリング方式で回収ローラ表面に接触させているが、図24に示すように帯電ブレード84’をカウンター方式で回収ローラ表面に接触させてもよい。
〔実施例5〕
次に、表面層が絶縁層で構成された第2回収ローラ74の表面に電荷を付与する電荷付与手段の更に他の実施例(以下、本実施例を「実施例5」という。)について説明する。なお、本実施例5は、軟X線照射装置を利用して第2回収ローラ74の表面へ電荷を付与するものである。
図25は、本実施例5におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。
本実施例5では、第2回収ローラ用ブレード76の当接箇所に対して第2回収ローラ74の表面移動方向Dの下流側で、電荷付与手段を構成する非接触帯電手段としての軟X線照射装置85を第2回収ローラ74の表面に対向配置したものである。この軟X線照射装置85としては、例えば、特開2000−267399号公報に開示のものを使用することができる。
〔実施例6〕
次に、表面層が絶縁層で構成された第2回収ローラ74の表面に電荷を付与する電荷付与手段の更に他の実施例(以下、本実施例を「実施例6」という。)について説明する。なお、本実施例6は、回収ローラ用ブレード75,76としても用いる帯電ブレードにDC電圧を印加して、これにより第2回収ローラ74の表面へ電荷を付与するものである。
図26は、本実施例6におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。
本実施例6では、回収ローラ用ブレードとしても用いる帯電ブレード86に電源806を接続し、この帯電ブレード86により、回収ローラの表面に付着するトナーの除去と、回収ローラの表面への電荷付与を行う。
具体的な構成の一例を下記に示す。
ブラシローラ71,72、回収ローラ73,74の構成は、上記実施例1と同じである。
(第1回収ローラ用の帯電ブレード)
材料:ポリウレタンにカーボンを分散させたもの
印加電圧:+1850[V]
(第2回収ローラ用の帯電ブレード86)
材料:ポリウレタンにカーボンを分散させたもの
印加電圧:−2150[V]
本実施例6では、帯電ブレード86への印加電圧としてDC電圧を用いた例であるが、AC電圧をDC電圧に重畳した電圧を用いてもよい。
この場合の具体的な構成の一例を下記に示す。
(第1回収ローラ用の帯電ブレード)
印加DC電圧 :+650[V]
印加AC電圧のピーク間電圧:2.5[kV]
印加AC電圧の周波数 :600[Hz]
(第2回収ローラ用の帯電ブレード84)
印加DC電圧 :−750[V]
印加AC電圧のピーク間電圧:2.5[kV]
印加AC電圧の周波数 :600[Hz]
なお、各種印加電圧の条件等は、回収ローラ73,74の線速(表面移動速度)や温度や湿度等の環境条件などによって適宜変更される。
また、本実施例6では、帯電ブレードと回収ローラとの接触部に対して回収ローラ表面移動方向上流側と下流側で隣接する微小空隙で発生する放電により回収ローラの表面に電荷を付与するものであるが、帯電ブレードの抵抗値を低くしたり、ブレード表面の改質を行ったりすることで、電荷注入により回収ローラの表面に電荷を付与する構成としてもよい。
参考例7
次に、回収ローラ73,74へのバイアス印加方法の一参考例(以下、本参考例を「参考例7」という。)について説明する。なお、本参考例7は、上記実施例6の場合と同様に、回収ローラ用ブレード75,76としても用いる帯電ブレードにDC電圧を印加して、これにより第2回収ローラ74の表面へ電荷を付与するものであるが、回収ローラ73,74の軸部には電圧を印加しない。
図27は、本参考例7におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。
参考例7では、回収ローラ用ブレードとしても用いる帯電ブレード86に電源806を接続し、この帯電ブレード86により、回収ローラの表面に付着するトナーの除去と、回収ローラの表面への電荷付与を行う。ここで、本参考例7では、電源703,704を省略し、回収ローラ73,74の軸部をアースに接続していて、回収ローラ73,74の軸部には電圧を印加しない。すなわち、回収ローラ73,74へのバイアス印加は、すべて帯電ブレード86により行う。
なお、本参考例7では、回収ローラ表面への電荷付与手段が上記実施例6の場合を例に挙げて説明したが、電源703,704を省略する本参考例7の構成は、その他の実施例で説明した電荷付与手段であっても同様に採用できる。
参考例8
次に、ブラシローラ71,72へのバイアス印加方法の一実施例(以下、本実施例を「参考例8」という。)について説明する。なお、本参考例8は、上記実施例6の場合と同様に、回収ローラ用ブレード75,76としても用いる帯電ブレードにDC電圧を印加して、これにより第2回収ローラ74の表面へ電荷を付与するものであるが、ブラシローラ71,72へのバイアス印加は、その軸部とその表面の両方からバイアスを印加する。
図28は、本参考例8におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。
参考例8では、ブラシローラ71,72の表面(起毛先端部分)に電極ローラ87が接触している。この電極ローラ87は、ブラシローラの芯金とともに、電源702に接続されている。よって、本参考例8では、ブラシローラの軸部と表面の両方からバイアスを印加することになる。このような構成により、ブラシローラの起毛先端部と感光体1の表面との間で発生する電界を良好に維持できるので、感光体1からブラシローラ71,72へのトナーの移動の安定化を図ることができる。
なお、本参考例8では、回収ローラ表面への電荷付与手段が上記実施例6の場合を例に挙げて説明したが、ブラシローラの軸部と表面の両方からバイアスを印加する本参考例8の構成は、その他の実施例で説明した電荷付与手段であっても同様に採用できる。
また、ブラシローラの軸部と表面にバイアスを印加するための電源は、別個独立の電源を用いてもよい。
なお、上述した実施例1〜8において、回収ローラ用ブレード75,76として、例えば、特開2005−275086号公報の図2に例示されているような金属板を用いてもよい。この金属板としては、厚さが0.08[mm]のSUS板を用い、回収ローラ73,74に対して0.08[mm]程度食い込ませて配置する。
〔実験例3〕
次に、回収ローラの表面層を絶縁層で構成するだけで回収ローラの表面に電荷を付与しないとクリーニング不良が発生することを確認するために行った実験(以下、本実験を「実験例3」という。)について説明する。
図29は、本実験例3における実験機の構成を示す説明図である。
この実験機は、上記実施例6のクリーニング装置を搭載したプリンタから転写装置5と第1ブラシローラ71を外したものを用い、第2ブラシローラ72と第2回収ローラ74の表面電位Vb,Vrを計測するための計測システムを設けたものである。ただし、第2回収ローラ74の表面に電荷を付与する電荷付与手段は設けられていない。本実験例3では、実験用静電潜像を現像して得た入力トナー像(ほぼ100%が負極性のトナー)を第2ブラシローラ72との対向部に入力させる。そして、このときの第2ブラシローラ72と第2回収ローラ74の表面電位の変化を測定した。
ここで、第2ブラシローラ72と第2回収ローラ74の表面電位Vb,Vrは、表面電位計(Trek社製344)101,102で測定し、図示しないレコーダ(キーエンス社製NR−2000)で記録した。
第2回収ローラ74の表面電位Vrの計測方法は、表面電位計102のプローブ102aを第2回収ローラ74の表面に近接させ(2mm程度)、このときに表面電位計102で計測される値を第2回収ローラ74の表面電位Vrとした。
一方、第2ブラシローラ72の表面電位Vbの計測方法は、第2回収ローラ74と同様の方法では正しい計測ができない。これは、第2ブラシローラ72の表面が多数の起毛先端の集合体だからである。そこで、本実験例3では、表面電位計101のプローブ101aを第2ブラシローラ72の表面に近接させず、金属板M1を第2ブラシローラ72の起毛先端部に接触させ、その金属板M1と電気的に接続された金属板M2に表面電位計101のプローブ101aを近接させ、このときに表面電位計101で計測される値を第2ブラシローラ72の表面電位Vbとした。
図30は、本実験例3の結果を示すグラフである。
本実験例3の実験機においては、クリーニング性が徐々に悪化する結果となった。図30に示すグラフを見ると、第2回収ローラ74の表面電位Vrが時間とともに低下していることが分かる。そして、第2ブラシローラ72の表面電位Vbと第2回収ローラ74の表面電位Vrとの間の電位差は、経時的には30[V]程度まで小さくなった。この経時での電位差の状態は、図40(b)に示した状態であり、第2ブラシローラ72上のトナーを第2回収ローラ74へ移動させるための十分な電界を形成できなくなる。
〔実験例4〕
次に、表面層を絶縁層で構成した回収ローラの表面に電荷を付与することで、クリーニング不良が改善されることを確認するために行った実験(以下、本実験を「実験例4」という。)について説明する。
図31は、本実験例4における実験機の構成を示す説明図である。
この実験機は、上記実験例3の実験機の第2回収ローラ用ブレード76に代えて、電源806が接続された帯電ブレード86を用いたものである。そして、上記実験例3と同様の実験を行った。
図32は、本実験例4の結果を示すグラフである。
本実験例4の実験機においては、クリーニング性が経時的に良好に維持された。図32に示すグラフを見ると、第2回収ローラ74の表面電位Vrに経時変化がないことが分かる。そして、第2ブラシローラ72の表面電位Vbと第2回収ローラ74の表面電位Vrとの間の電位差は、経時的にほぼ一定に維持された。この状態は、図40(a)に示した状態であり、第2ブラシローラ72上のトナーを第2回収ローラ74へ移動させるための十分な電界が経時的に安定して形成される。
〔感光体例1〕
次に、本実施形態のプリンタで好適に用いられる感光体の一例(以下「感光体例1」という。)について説明する。
本感光体例1の感光体は、導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりアモルファスシリコン(a−Si)からなる光導電層を有するアモルファスシリコン感光体(以下「a−Si系感光体」という。)である。なかでもプラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適なものとして用いられている。
a−Si感光体の層構成は、例えば以下のようなものである。
図33は、層構成を説明するための模式的構成図である。
図33(a)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上にa−Si:H、Xからなり光導電性を有する光導電層502が設けられている。Hは水素原子、Xはハロゲン原子(F、Cl、Br、I)である。
図33(b)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、a−Si:H、Xからなり光導電性を有する光導電層502と、アモルファスシリコン系表面層503とから構成されている。
図33(c)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、a−Si:H、Xからなり光導電性を有する光導電層502と、アモルファスシリコン系表面層503と、アモルファスシリコン系電荷注入阻止層504とから構成されている。
図33(d)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、光導電層502が設けられている。この光導電層502はa−Si:H、Xからなる電荷発生層505ならびに電荷輸送層506とからなり、その上にアモルファスシリコン系表面層503が設けられている。
感光体1の支持体としては、導電性でも電気絶縁性であってもよい。導電性支持体としては、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれらの合金、例えばステンレス等が挙げられる。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なくとも感光層を形成する側の表面を導電処理した支持体も用いることができる。支持体の形状は平滑表面あるいは凹凸表面の円筒状または板状、無端ベルト状であることができ、その厚さは、所望通りの画像形成装置用感光体を形成し得るように適宜決定するが、画像形成装置用感光体としての可撓性が要求される場合には、支持体としての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄くすることができる。しかしながら、支持体は製造上および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は10[μm]以上とされる。
a−Si感光体には、図33(c)に示したように、必要に応じて導電性支持体と光導電層との間に導電性支持体側からの電荷の注入を阻止する働きのある電荷注入阻止層を設けるのがいっそう効果的である。すなわち、電荷注入阻止層は感光層が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、支持体側より光導電層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能が発揮されない、いわゆる極性依存性を有している。そのような機能を付与するために、電荷注入阻止層には伝導性を制御する原子を光導電層に比べ比較的多く含有させる。電荷注入阻止層の層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から好ましくは0.1〜5[μm]、より好ましくは0.3〜4[μm]、最適には0.5〜3[μm]とされるのが望ましい。
光導電層は必要に応じて下引き層上に形成され、光導電層502の層厚は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは1〜100[μm]、より好ましくは20〜50[μm]、最適には23〜45[μm]とされるのが望ましい。
電荷輸送層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を輸送する機能を主として奏する層である。
この電荷輸送層は、その構成要素として少なくともシリコン原子と炭素原子と弗素原子とを含み、必要であれば水素原子、酸素原子を含むa−SiC(H、F、O)からなり、所望の光導電特性、特に電荷保持特性、電荷発生特性および電荷輸送特性を有する。本発明においては酸素原子を含有することが特に好ましい。
電荷輸送層の層厚は所望の電子写真特性が得られることおよび経済的効果などの点から適宜所望にしたがって決定され、電荷輸送層については、好ましくは5〜50[μm]、より好ましくは10〜40[μm]、最適には20〜30[μm]とされるのが望ましい。
電荷発生層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を発生する機能を主として奏する層である。
この電荷発生層は、構成要素として少なくともSi原子を含み、実質的に炭素原子を含まず、必要であれば水素原子を含むa−Si:Hから成り、所望の光導電特性、特に電荷発生特性、電荷輸送特性を有する。
電荷発生層の層厚は所望の電子写真特性が得られることおよび経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは0.5〜15[μm]、より好ましくは1〜10[μm]、最適には1〜5[μm]とされる。
a−Si感光体には、必要に応じて、上述のようにして支持体上に形成された光導電層の上に、更に表面層を設けることが出来、アモルファスシリコン系の表面層を形成することが好ましい。この表面層は自由表面を有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性において所望の目的を達成するために設けられる。
表面層の層厚としては、通常0.01〜3[μm]、好適には0.05〜2[μm]、最適には0.1〜1[μm]とされるのが望ましいものである。層厚が0.01[μm]よりも薄いと感光体を使用中に摩耗等の理由により表面層が失われてしまい、3[μm]を超えると残留電位の増加等の電子写真特性低下がみられる。
〔感光体例2〕
次に、本実施形態のプリンタで好適に用いられる感光体の他の例(以下「感光体例2」という。)について説明する。
本感光体例2の感光体は、架橋型電荷輸送材料を使用した有機感光体である。
保護層のバインダー構成として、架橋構造からなる保護層も有効に使用される。架橋構造の形成に関しては、1分子内に複数個の架橋性官能基を有する反応性モノマーを使用し、光や熱エネルギーを用いて架橋反応を起こさせ、3次元の網目構造を形成するものである。この網目構造がバインダー樹脂として機能し、高い耐摩耗性を発現するものである。
電気的な安定性、耐刷性、寿命の観点から、上記反応性モノマーとして、全部もしくは一部に電荷輸送能を有するモノマーを使用することは非常に有効な手段である。このようなモノマーを使用することにより、網目構造中に電荷輸送部位が形成され、保護層としての機能を十分に発現することが可能となる。
電荷輸送能を有する反応性モノマーとしては、同一分子中に電荷輸送性成分と加水分解性の置換基を有する珪素原子とを少なくとも1つずつ以上含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とヒドロキシル基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とカルボキシル基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とエポキシ基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とイソシアネート基とを含有する化合物等が挙げられる。これら反応性基を有する電荷輸送性材料は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
さらに好ましくは、電荷輸送能を有するモノマーとして、電気的・化学的安定性が高いこと、キャリアの移動度が速いこと等から、トリアリールアミン構造を有する反応性モノマーが有効に使用される。
これ以外に塗工時の粘度調整、架橋型電荷輸送層の応力緩和、低表面エネルギー化や摩擦係数低減などの機能付与の目的で1官能及び2官能の重合性モノマー及び重合性オリゴマーを併用することができる。これらの重合性モノマー、オリゴマーとしては、公知のものが利用できる。
また、本感光体例2においては、熱または光を用いて正孔輸送性化合物の重合または架橋を行うが、熱により重合反応を行う際には、熱エネルギーのみで重合反応が進行する場合と重合開始剤が必要となる場合があるが、より低い温度で効率よく反応を進行させるためには、開始剤を添加することが好ましい。
光により重合させる場合は、光として紫外線を用いることが好ましいが、光エネルギーのみで反応が進行することはごく稀であり、一般には光重合開始剤が併用される。
この場合の重合開始剤とは、主には波長400[nm]以下の紫外線を吸収してラジカルやイオン等の活性種を生成し、重合を開始させるものである。なお、本実施形態においては、上述した熱及び光重合開始剤を併用することも可能である。
このように形成した網目構造を有する電荷輸送層は、耐摩耗性が高い反面、架橋反応時に体積収縮が大きく、あまり厚膜化するとクラックなどを生じる場合がある。このような場合には、保護層を積層構造として、下層(感光層側)には低分子分散ポリマーの保護層を使用し、上層(表面側)に架橋構造を有する保護層を形成しても良い。
本実施形態で好適に使用できる感光体の具体例としては、メチルトリメトキシシラン182部、ジヒドロキシメチルトリフェニルアミン40部、2−プロパノール225部、2%酢酸106部、アルミニウムトリスアセチルアセトナート1部を混合して保護層用の塗布液を調製し、その塗布液を電荷輸送層の上に塗布・乾燥し、110℃、1時間の加熱硬化を行い、膜厚5[μm]の保護層を形成したものを用いることができる。
また、下記の化1に示す構造式(I)の正孔輸送性化合物を30部、下記の化2に示す構造式(II)のアクリルモノマー及び光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)0.6部を、モノクロロベンゼン50部/ジクロロメタン50部の混合溶媒中に溶解し、表面保護層用塗料を調製し、この塗料をスプレーコーティング法により先の電荷輸送層上に塗布し、メタルハライドランプを用いて500[mW/cm2]の光強度で30秒間硬化させることによって、膜厚5[μm]の表面保護層を形成したものも好適に使用できる。
Figure 0005031454
Figure 0005031454
〔感光体例3〕
次に、本実施形態のプリンタで好適に用いられる感光体の更に他の例(以下「感光体例3」という。)について説明する。
本感光体例3の感光体は、保護層に耐摩耗性を向上する目的でフィラーを添加した感光体である。有機フィラーとしては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機フィラーとしては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。これらのフィラーは単独もしくは2種類以上混合して用いられる。これらフィラーは、保護層用塗工液に適当な分散機を用いることにより分散できる。また、フィラーの平均粒径は、0.5[μm]以下、好ましくは0.2[μm]以下にあることが保護層の透過率の点から好ましい。また、本発明において保護層21中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。
〔トナー例〕
次に、本実施形態のプリンタで好適に用いられるトナーの一例について説明する。
本実施形態のトナーとしては、形状係数SF1が100〜150であるものが好ましい。
図34は形状係数SF1を求めるための説明図であり、図35は形状係数SF2を求めるための説明図である。
形状係数SF1とは、図34に示すように、球状物質の形状における丸さの割合を示す数値であり、球状物質を二次元平面上に投影してできる楕円状図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じた値で表される。つまり、SF1は下記の数式(1)により算出される。
SF1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・・(1)
また、形状係数SF2は、図35に示すように、物質の形状における凹凸の割合を示す数値であり、物質を二次元平面上に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで割って、100/4πを乗じた値で表される。つまり、SF2は下記の数式(2)により算出される。
SF2={(PELI)2/AREA}×(100/4π)
形状係数SF2については、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、トナー像を100回無作為にサンプリングし、その画像情報は、インターフェースを介して、ニコレ社製画像解析装置(LUSEX3)に導入して解析を行い、上式より算出したものである。
また、本実施形態において、図36に示すように、感光体1とクリーニング装置7とを枠体301内に一体に支持し、プリンタ本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジ300としてもよい。なお、本実施形態では、感光体1及びクリーニング装置7のほか、帯電ローラ2a及び現像装置6も一体に支持したプロセスカートリッジであるが、少なくとも、感光体1及びクリーニング装置7を一体に支持したものであればよい。
また、本実施形態においては、いわゆるモノクロの画像形成装置の例であるが、カラーの画像形成装置であってもよい。以下、上記実施形態におけるクリーニング装置7をカラー画像形成装置に適用した場合の具体例を説明する。
〔カラー画像形成装置例1〕
図37は、クリーニング装置7をいわゆるタンデム型のフルカラー画像形成装置であるプリンタに適用した例を示す図である。
このプリンタは、水平面上に設置したときに、水平方向に長尺な状態となるように、複数のローラ92,93,95,96に張架された像担持体としての中間転写ベルトである中間転写ベルト91を備えている。この中間転写ベルト91は、図中矢印Gの向きに表面移動する。中間転写ベルト91における水平方向に延在する平面部分には、4つの感光体1Y,1M,1C,1Kが並んで配設されている。各感光体1Y,1M,1C,1Kの周囲には、それぞれ、上記実施形態と同様に、帯電装置2Y,2M,2C,2K、現像装置6Y,6M,6C,6K、除電ランプ8Y,8M,8C,8K、クリーニング装置7Y,7M,7C,7K等が設けられている。また、プリンタは、複数枚の記録材としての転写紙Pを収納する図示しない給紙カセットを備えている。給紙カセット内の転写紙Pは、図示しない給紙ローラにより1枚ずつ図示しないレジストローラ対でタイミング調整された後、2次転写ローラ94と中間転写ベルト91との間の2次転写領域に送り出される。
図37のプリンタにおいて画像形成を行う場合、まず、各感光体1Y,1M,1C,1Kを図37中反時計方向に回転駆動するとともに中間転写ベルト91を図37中反時計方向に回転駆動する。そして、各感光体1Y,1M,1C,1Kの表面を帯電装置2Y,2M,2C,2Kで一様に帯電した後、各感光体1Y,1M,1C,1Kの表面に対して画像データで変調されたレーザー光LY,LM,LC,LKを照射して、各感光体1Y,1M,1C,1Kの表面に各色の静電潜像を形成する。各感光体1Y,1M,1C,1Kの表面上の各色静電潜像には、各現像装置6Y,6M,6C,6Kにより各色トナーがそれぞれ付着し、これにより各色トナー像が形成される。この各色トナー像は、中間転写ベルト91上に互いに重なり合うように1次転写される。中間転写ベルト91上の各色トナー像は、互いに重なり合った状態で、2次転写ローラ94により2次転写領域に搬送されてきた転写紙P上に転写される。このようにしてトナー像が転写された転写紙Pは、図示しない定着部に搬送され、転写紙Pを加熱、加圧して、転写紙P上のトナー像を転写紙Pに定着させる。定着後の転写紙Pは、図示しない排紙トレー上に排出する。転写後の各感光体1Y,1M,1C,1Kの表面に残留した転写残トナーは、クリーニング装置7Y,7M,7C,7Kで除去される。また、中間転写ベルト91の表面に残留した転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置97で除去される。この中間転写ベルトクリーニング装置97も、上記クリーニング装置7と同様の構成を備えている。
図37に示すタンデム型のフルカラー画像形成装置において、感光体1Y,1M,1C,1Kの表面に残留した転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段として、クリーニング装置7を用いることで、上述したように、球形トナーであっても、感光体表面から転写残トナーを経時的に良好に除去することができる。同様に、転写紙Pに転写されずに中間転写ベルト91の表面に残留した転写残トナーも、中間転写ベルトクリーニング装置97により、球形トナーであっても、中間転写ベルト表面から転写残トナーを経時的に良好に除去することができる。
〔カラー画像形成装置例2〕
図38は、クリーニング装置7をいわゆる1ドラム型のフルカラー画像形成装置であるプリンタに適用した例を示す図である。
このプリンタでは、図示しない本体筐体内に1つの感光体1が収納されている。この感光体1の周囲には、上記実施形態と同様に、帯電装置2、4つの現像装置6C,6M,6Y,6K、転写手段としての中間転写部90、クリーニング装置7、除電ランプ8等が設けられている。なお、4つの現像装置6C,6M,6Y,6Kは、それぞれ、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の各色に対応している。また、このプリンタは、複数枚の記録材としての転写紙Pを収納する図示しない給紙カセットを備えている。給紙カセット内の転写紙は、図示しない給紙ローラにより1枚ずつ図示しないレジストローラ対でタイミング調整された後、2次転写ローラ94と中間転写ベルト91との間の2次転写領域に送り出される。
図38のプリンタにおいて画像形成を行う場合、まず、感光体1を図38中反時計方向に回転駆動するとともに中間転写部90の中間転写ベルト91を図38中時計方向に回転駆動する。そして、感光体1の表面を帯電装置2で一様に帯電した後、感光体1の表面に対してC用画像データで変調されたレーザー光Lを照射して、感光体1の表面にC用静電潜像を形成する。そして、このC用静電潜像を現像装置6CによりCトナーで現像を行う。これにより得られたC用トナー像は、中間転写部90の中間転写ベルト91上に1次転写される。その後、感光体1の表面に残留した転写残トナーをクリーニング装置7で除去した後、再び感光体1の表面を帯電装置2で一様に帯電する。次に、感光体1の表面に対してM用画像データで変調されたレーザー光Lを照射して、感光体1の表面にM用静電潜像を形成する。そして、このM用静電潜像を現像装置6MによりMトナーで現像を行う。これにより得られたM用トナー像は、中間転写部90の中間転写ベルト91上に既に1次転写されているC用トナー像と重なり合うようにして、中間転写ベルト91上に1次転写される。以後、Y及びKについても、同様に中間転写ベルト91上に1次転写する。このようにして互いに重なり合った状態の中間転写ベルト91上の各色トナー像は、2次転写ローラ94により2次転写領域に搬送されてきた転写紙P上に転写される。このようにしてトナー像が転写された転写紙Pは、紙搬送ベルト12によって、図示しない定着部に搬送される。この定着部で、転写紙Pを加熱、加圧して、転写紙P上のトナー像を転写紙Pに定着させる。定着後の転写紙Pは、図示しない排紙トレー上に排出する。転写後の感光体1の表面に残留した転写残トナーは、クリーニング装置7で除去される。また、中間転写ベルト91の表面に残留した転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置97で除去される。この中間転写ベルトクリーニング装置97も、上記クリーニング装置7と同様の構成を備えている。
図38に示す1ドラム型のフルカラー画像形成装置において、感光体1の表面に残留した転写残トナーをクリーニングするクリーニング手段として、クリーニング装置7を用いることで、上述したように、球形トナーであっても、感光体表面から転写残トナーを経時的に良好に除去することができる。同様に、転写紙Pに転写されずに中間転写ベルト91の表面に残留した転写残トナーも、中間転写ベルトクリーニング装置97により、球形トナーであっても、中間転写ベルト表面から転写残トナーを経時的に良好に除去することができる。
なお、紙搬送ベルト12に付着したトナーを除去するベルトクリーニング装置15も、上記クリーニング装置7と同様の構成としてもよい。用紙ジャムが起こる等により紙搬送ベルト12の表面もトナーで汚れる場合があるからである。
以上、本実施形態におけるクリーニング装置7は、被クリーニング体としての感光体1の表面に接触するように表面移動して、感光体表面上に付着する所定極性のトナーを除去するクリーニング部材としてのブラシローラ71,72と、ブラシローラ71,72の表面に接触するように表面移動してブラシローラ表面に付着したトナーを回収する回収部材としての回収ローラ73,74と、ブラシローラ71,72と回収ローラ73,74との接触部でブラシローラ上のトナーを回収ローラへ移動させる回収電界を発生させる回収電界発生手段としての電源701〜706,801〜806と、回収ローラ73,74の表面に付着したトナーを回収ローラ表面から剥離させる剥離部材としての回収ローラ用ブレード75,76とを備えている。そして、回収ローラ73,74の表面層を絶縁層で構成している。これにより、転写残トナーへの電荷注入が抑制され、クリーニング不良を抑制できる。また、本クリーニング装置7は、上記ブラシローラ71,72での除去対象であるトナーの極性とは逆極性の電荷を回収ローラ73,74の表面に付与する実施例1〜6で説明した電荷付与手段を備えている。これにより、経時的に回収ローラ73,74の表面電位が低下する場合であっても、その低下分の電荷を電荷付与手段により補うことができるので、回収ローラ73,74の表面電位が経時的に低下して回収ローラ73,74による回収効率が経時的に低下するのを抑制できる。
また、本実施形態では、ブラシローラ71,72にその除去対象であるトナーの極性とは逆極性のバイアスを印加するクリーニングバイアス印加手段としての電源701,702や電極ローラ87を備えている。これにより、感光体1の表面上のトナーをブラシローラ71,72に静電的に付着させてクリーニングを行う静電クリーニングを実現できる。よって、このようなクリーニングバイアスを印加しないで機械的なクリーニングを行うものに比べてクリーニング性の向上を図ることができる。
また、本実施形態において、上記電荷付与手段として、上記実施例2〜4及び6で説明したように、回収ローラ73,74の表面に接触する接触帯電部材としての帯電ローラ82、帯電ブラシローラ83、帯電ブレード84により、回収ローラ73,74の表面に電荷を付与するものを用いると、構成の簡素化や小型化を実現できる。この場合、上記接触帯電部材を、回収ローラ73,74の表面移動方向に対して直交する幅方向全域にわたって回収ローラ73,74の表面に接触するようにする。これにより、回収ローラ73,74の表面全域にわたって表面電位の経時的な低下を抑制できる。また、このような接触帯電部材を用いる場合、接触帯電部材と回収ローラ73,74との接触点近傍における接触帯電部材と回収ローラ73,74との空隙に放電を生じさせる電圧よりも高い電圧を接触帯電部材に印加することにより、回収ローラ73,74の表面に電荷を付与するのが好ましい。この場合、効率的な電荷付与が可能となる。
また、本実施形態では、回収ローラ用ブレード75,76によりトナーを剥離した後であって感光体1の表面と接触する前における回収ローラ73,74の表面部分に、電荷付与手段により電荷を付与する。これにより、回収ローラ73,74の表面に対する電荷付与がトナーによって妨げられるような事態が生じず、回収ローラ73,74の表面に対してムラのない電荷付与が可能となる。
また、本実施形態において、回収ローラ73,74は、その表面層の内側が導体である芯金で構成されている。これにより、ブラシローラ71,72と回収ローラ73,74との間の電界が安定する。電界が安定になると、ブラシローラ71,72から回収ローラ73,74へのトナーの移動を安定化することができる。なお、この導体に電圧を印加しない場合には、この導体をグランドに落とすことが好ましい。この導体を電気的にフロートの状態にすると、ブラシローラ71,72と回収ローラ73,74との間の電界が不安定になりやすいためである。
また、本実施形態では、回収ローラ73,74の芯金にバイアスを印加するバイアス印加手段としての電源703,704を備えているので、回収ローラ73,74の表面電位をより安定化させることができる。
ここで、回収ローラ73,74の表面層と芯金との間に、1×104〜3×1012[Ω・cm]の範囲の中抵抗層を設けると、次のような効果が得られる。
なお、この中抵抗層の抵抗値測定は、ハイレスタ(三菱化学製)によりΦ2[mm]の電極を用いて中抵抗層の抵抗値を測定し、その抵抗値から下記の計算式(1)を用いて体積抵抗率を計算したものである。
(体積抵抗率)=(測定した抵抗値)×(電極面積)/(中抵抗層の層厚)・・・(1)
図39(a)は、表面層173Aと芯金173Bとの間に中抵抗層173Cを備えた回収ローラ173の軸方向に直交する断面を示す説明図である。
図39(b)は、この回収ローラ173の等価回路を示す説明図である。
図39(c)は、回収ローラ173から中抵抗層173Cを除去した場合の等価回路を示す説明図である。
回収ローラ173の等価回路は、図39(b)に示すようにCR直列回路となる。この等価回路において、中抵抗層173Cは抵抗成分Rであり、表面層(絶縁層)173Aがコンデンサ成分Cである。なお、回収ローラ173の表面は、コンデンサCの図中下側の対向板に相当し、回収ローラ173の表面に電荷を供給すると、図39(b)に示す等価回路の当該対向板に電荷が溜まることになる。図39(b)と図39(c)とを比較すると、図39(c)の等価回路は抵抗成分Rが無いため、時定数がゼロとなり、回収ローラ173の表面への充電は瞬時に行われることになる。実際には抵抗成分Rが無いということはないが、抵抗成分Rが非常に小さい場合、回収ローラ表面の電荷に分布ムラが生じてしまうという不具合が生じる。これは、抵抗成分Rが非常に小さいために過充電されてしまうためだと考えられる。一方、図39(b)の等価回路は十分に大きな抵抗成分Rが存在するため、時定数を適度に大きくでき、過充電を抑制することができるので、回収ローラ表面に生じる電荷の分布ムラを抑制できる。なお、表面層173Aと芯金173Bとの間に中抵抗層173Cを備えた回収ローラ173の具体例を下記の表1に示す。
Figure 0005031454
実施形態に係るプリンタ全体の概略構成を示す説明図である。 同プリンタに設けられた感光体周囲の概略構成を示す説明図である。 使用環境が、高温高湿環境の場合(30℃、90%)、常温常湿環境の場合(20℃、50%)、低温低湿環境の場合(10℃、15%)での現像後における感光体表面上のトナーの帯電量分布を示すグラフである。 常温常湿環境下における、現像後の感光体表面上のトナーの帯電量分布と、転写後の感光体表面上の転写残トナーの帯電量分布とを示すグラフである。 高温高湿環境下における、現像後の感光体表面上のトナーの帯電量分布と、転写後の感光体表面上の転写残トナーの帯電量分布とを示すグラフである。同ブラシローラの製造方法の一例を説明するための説明図である。 低温低湿環境下における、現像後の感光体表面上のトナーの帯電量分布と、転写後の感光体表面上の転写残トナーの帯電量分布とを示すグラフである。 同プリンタに設けられるクリーニング装置のブラシローラにおける起毛の一例を示す断面図である。 同ブラシローラの起毛における他の一例を示す断面図である。 同ブラシローラの起毛における更に他の一例(芯鞘構造)を示す断面図である。 同ブラシローラにおける芯鞘構造の起毛の他の一例を示す断面図である。 同ブラシローラとして直毛ブラシを用いたときの感光体表面と起毛先端部との接触状態を示す説明図である。 同ブラシローラとして斜毛ブラシを用いたときの感光体表面と起毛先端部との接触状態を示す説明図である。 実験例1で用いた第1実験機の概略構成を示す説明図である。 実験例1で用いた第2実験機の概略構成を示す説明図である。 実験例1で用いた第3実験機の概略構成を示す説明図である。 実験例1の結果を示すグラフである。 実験例2において、回収ローラの表面層を導体と抵抗体でそれぞれ形成した実験機についての実験結果を示すグラフである。 実験例2において、回収ローラの表面層を導体と絶縁体でそれぞれ形成した実験機についての実験結果を示すグラフである。 実施例1におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。 (a)及び(b)は、それぞれ、同クリーニング装置のコロナチャージャの放電ワイヤの例を示す説明図である。 実施例2におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。 実施例3におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。 実施例4におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。 同クリーニング装置の変形例を示す説明図である。 実施例5におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。 実施例6におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。 参考例7におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。 参考例8におけるクリーニング装置の要部を示す説明図である。 実験例3における実験機の構成を示す説明図である。 実験例3の結果を示すグラフである。 実験例4における実験機の構成を示す説明図である。 実験例4の結果を示すグラフである。 (a)〜(d)は、感光体例1における感光体の層構成の例をそれぞれ説明するための模式的構成図である。 形状係数SF1を求めるための説明図である。 形状係数SF2を求めるための説明図である。 プロセスカートリッジの概略構成図である。 タンデム型フルカラー画像形成装置の要部構成図である。 1ドラム型のフルカラー画像形成装置の要部構成図である。 (a)は、表面層と芯金との間に中抵抗層を備えた回収ローラの軸方向に直交する断面を示す説明図である。(b)は、同回収ローラの等価回路を示す説明図である。(c)は、同回収ローラから中抵抗層を除去した場合の等価回路を示す説明図である。 (a)及び(b)は、像担持体表面から回収ローラ表面までのトナーの移送と、像担持体表面電位Vopc、クリーニングブラシの表面電位Vb、回収ローラの表面電位Vrとの関係で示した説明図である。
符号の説明
1 感光体
2 帯電装置
5 転写装置
6 現像装置
7 クリーニング装置
12 紙搬送ベルト
15 ベルトクリーニング装置
71 第1ブラシローラ
72 第2ブラシローラ
73 第1回収ローラ
74 第2回収ローラ
75 第1回収ローラ用ブレード
76 第2回収ローラ用ブレード
77 トナー排出スクリュー
81 コロナチャージャ
81a 放電ワイヤ
82 帯電ローラ
83 帯電ブラシローラ
84,86 帯電ブレード
85 軟X線照射装置
86 帯電ブレード
87 電極ローラ
91 中間転写ベルト
94 2次転写ローラ
97 中間転写ベルトクリーニング装置
101,102 表面電位計
101a,102a プローブ
173 回収ローラ
173A 表面層
173B 芯金
173C 中抵抗層
300 プロセスカートリッジ
701,702,703,704,705,706,806 電源

Claims (15)

  1. 被クリーニング体の表面に接触するように表面移動して、該被クリーニング体の表面上に付着する所定極性のトナーを除去するクリーニング部材と、
    該クリーニング部材の表面に接触するように表面移動し、該クリーニング部材の表面に付着したトナーを回収する回収部材と、
    上記所定極性とは逆極性のバイアスを上記回収部材に印加することにより、上記クリーニング部材と該回収部材との接触部で該クリーニング部材上のトナーを該回収部材へ移動させる回収電界を発生させる回収電界発生手段と、
    該回収部材の表面に付着したトナーを該回収部材の表面から剥離させる剥離部材とを備えたクリーニング装置において、
    上記回収部材は、上記回収電界発生手段によりバイアスが印加される導体の外周面上に、絶縁層からなる表面層を有するものであり、
    上記回収部材の表面に接触する接触帯電部材に対し、上記回収電界発生手段が印加するバイアスよりも絶対値が大きな上記所定極性とは逆極性のバイアスを印加することにより、上記所定極性とは逆極性の電荷を該回収部材の表面に付与する電荷付与手段を設けたことを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1記載のクリーニング装置において、
    上記クリーニング部材に上記所定極性とは逆極性のバイアスを印加するクリーニングバイアス印加手段を有することを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項1又は2記載のクリーニング装置において、
    上記接触帯電部材は、上記回収部材の表面移動方向に対して直交する幅方向全域にわたって、該回収部材の表面に接触するものであることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクリーニング装置において、
    上記電荷付与手段は、上記接触帯電部材と上記回収部材との接触点近傍における該接触帯電部材と該回収部材との空隙に放電を生じさせる電圧よりも高い電圧を該接触帯電部材に印加することにより、該回収部材の表面に電荷を付与するものであることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクリーニング装置において、
    上記電荷付与手段は、上記剥離部材によりトナーを剥離した後であって上記被クリーニング体の表面と接触する前における上記回収部材の表面部分に電荷を付与するものであることを特徴とするクリーニング装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載のクリーニング装置において、
    上記回収部材は、上記表面層と上記導体との間に中抵抗層を有することを特徴とするクリーニング装置。
  7. 単一の潜像担持体上に複数色のトナー像を順次形成し、最終的に該複数色のトナー像が互いに重なり合った合成トナー像を記録材上に転写させることで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    上記潜像担持体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  8. 複数の潜像担持体それぞれに互いに異なる色のトナー像を形成し、最終的に各潜像担持体上のトナー像が互いに重なり合った合成トナー像を記録材上に転写させることで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    上記複数の潜像担持体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  9. 潜像担持体上に形成された複数色のトナー像を中間転写体の表面に互いに重なり合うように転写することで該中間転写体上に合成トナー像を形成し、該合成トナー像を最終的に記録材上に転写させることで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    上記中間転写体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  10. 像担持体上に形成されたトナー像を記録材上に転写するための転写領域を記録材が通過するように、記録材を表面に担持して搬送する記録材搬送部材を備えた画像形成装置において、
    上記記録材搬送部材の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  11. 潜像担持体上に形成したトナー像を最終的に記録材上に転写させることで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    上記潜像担持体は、フィラーを分散させた感光体であり、
    該潜像担持体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  12. 潜像担持体上に形成したトナー像を最終的に記録材上に転写させることで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    上記潜像担持体は、充填材で補強された表面層を有する有機感光体、架橋型電荷輸送材料を使用した有機感光体、又は、充填材で補強された表面層を有し、かつ、架橋型電荷輸送材料を使用した有機感光体であり、
    該潜像担持体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  13. 潜像担持体上に形成したトナー像を最終的に記録材上に転写させることで、該記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    上記潜像担持体は、アモルファスシリコン感光体であり、
    該潜像担持体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段として、請求項1乃至6いずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項7乃至13のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記トナー像を構成するトナーとして、形状係数SF1が100〜150であるものを用いることを特徴とする画像形成装置。
  15. 少なくとも、表面移動する像担持体と、該像担持体の表面に付着した不要なトナーを除去するクリーニング手段とを一体的に支持し、かつ、画像形成装置本体に対して着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
    上記クリーニング手段として、請求項1乃至6のいずれかの1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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