JP2004053893A - 像担持体表面クリーニングユニット、それを用いた像担持体表面クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

像担持体表面クリーニングユニット、それを用いた像担持体表面クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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船橋 栄二
Hiroyoshi Ando
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Abstract

【課題】常時、小粒子径のトナーが大量にクリーニング装置に突入しても、確実に像担持体表面から除去し、かつ外添剤等の像担持体表面への固着をなくすことにより、長期にわたって良好な画質を維持可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】少なくとも像担持体10表面に当接配置されたブラシ部材12と、該ブラシ部材12に当接配置された回収ロール16と、該回収ロール16に当接配置されたブレード18とを有する像担持体表面クリーニングユニットにおいて、前記回収ロール16が熱硬化性樹脂であることを特徴とする像担持体表面クリーニングユニットを構成部材として有する画像形成装置により課題は解決される。
【選択図】        図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真複写機等の画像形成装置において、転写後に感光体等の像担持体表面に付着したトナー等の現像剤を除去するクリーニングユニット、それを用いた像担持体表面クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、電子写真複写機等の画像形成装置におけるクリーニング装置としては、ゴムなどの弾性材料からなるクリーニングブレードを用い、その一端のエッジを感光体等の像担持体表面に当接させて、表面に付着したトナー等の現像剤を除去するような構成がよく知られている。このクリーニング装置のメリットは、構成が簡単でコストも安価であり、トナーの除去を効率的に行えるという点である。
【0003】
この方式では、クリーニングブレードの当接エッジを長期にわたって均一な圧力で安定して像担持体表面に当接させることが非常に重要である、しかしながら、エッジへのトナーの融着、紙粉の引っ掛かり、ブレード材料の劣化によるエッジの欠け等によるクリーニング不良の発生が起こりやすい。加えて、画質の向上を達成するために従来より粒子径の小さなトナーを使用するシステムにおいては、転写後の像担持体表面へのトナーの付着力がファン・デル・ワールス力の増加に伴い極端に高くなるため、クリーニングブレードを使用した場合にはブレードの当接圧力を高く設定しなければならない。そのため、ブレードと像担持体表面との摩擦力が増大しブレードめくれが発生しやすいという欠点を有している。
【0004】
上記のような小粒子径トナーを使用するシステムにおける有効なクリーニング方法として、例えば特開平1−312578号公報に示されるようなものが知られている。これは、クリーニングブレードの上流部に像担持体に接触回転する補助ブラシを配設したもので、前述のようにファン・デル・ワールス力等により像担持体表面に強固に付着したトナーを、ブラシの回転接触による機械的せん断力で像担持体表面から一旦引き剥がし、その付着力を弱めてクリーニングブレードでクリーニングしやすくしたものである。この方式の場合には、クリーニングブレードだけの方式に比べて、ブレードの当接圧力をそれほど高く設定しなくても小粒子径トナーのクリーニングを行えるというメリットがある。
【0005】
ところで、一般にトナーには、その粉体流動性、帯電性、転写性、及びクリーニング性を確保するために外添剤と呼ばれるさらに粒子径(平均粒子径で約1〜50ナノメートル)の小さな物質が混合されている。この外添剤の混合量は、トナーの比表面積で決まるため、トナーの粒子径が小さければ小さいほど外添剤混合量が多くなる。さらに、当然のことながら、画像形成時にトナーの消費量が多ければ多いほどクリーニング部に到達する外添剤も増える。例えば、4色のトナーを順次現像するフルカラー画像形成装置では、写真原稿等が多いため、消費されるトナー量が、通常の白黒原稿に比べて約10倍も多く、従って外添剤の量も非常に多くなる。
【0006】
フルカラー画像形成において、前述したブレードクリーニング方式、或いは、補助ブラシとクリーニングブレードを組み合わせたクリーニング方式では、ブレードエッジ部に非常に小さな外添剤が凝集し、さらに像担持体移動時のブレードエッジの振動(いわゆるスティック−スリップ現像)に伴い、この凝集外添剤が像担持体表面に固着し、フィルミング等の重大な画質欠陥を発生させる。
【0007】
このような技術的課題を解決する手段として、ベルト状のクリーニング部材、いわゆるウェッブによるクリーニング方式が、従来から良く知られている。なかでも、特開昭60−6977号公報では、ベルトを像担持体表面に近接させ、ベルトにトナーと逆極性のバイアスを印加すると共に、像担持体に超音波振動を与えるものが記載されている。この方法では、かなり効率よくトナーを除去することが可能で、さらにトナーや外添剤を像担持体表面に押し付けることがないので、それらの像担持体表面への固着がない。
しかし、この方法においても、前述の如く付着力が強く、且つ多量の外添剤を完全に除去することは困難であるため、画像形成の繰り返しに伴い外添剤が像担持体に堆積し、やはり画質の劣化が発生してしまう。
【0008】
また、特開平3−196083号公報には、ベルトの材質の一部に直径15μm 以下の超極細繊維織物を用いたものが記載されている。この方式によれば、トナーの粒子径が小さくても十分にクリーニングすることが可能であるが、クリーニング装置に到達するトナー量が多い場合には、十分にその機能を果たすことができないことがある。例えば、前述のような4色のトナーを順次現像してフルカラー画像形成装置では、写真現像等が多いため、消費されるトナー量が、通常の白黒原稿に比べて約10倍も多い。そのため、像担持体表面へのベルトの当接部においてトナーが溢れ、その一部がベルトをすり抜けたり像担持体へ固着したりする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、常時、小粒子径のトナーが大量にクリーニング装置に突入しても、確実に像担持体表面から除去し、かつ外添剤等の像担持体表面への固着をなくすことにより、長期にわたって良好な画質を維持するようにしたクリーニングユニット、それを用いた像担持体表面クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述各問題に鑑みて本発明者は鋭意検討した結果、本発明の如き結論に達した。
即ち本発明は、
<1>少なくとも像担持体表面に当接配置されたブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールと、該回収ロールに当接配置されたブレードとを有する像担持体表面クリーニングユニットにおいて、少なくとも前記回収ロール表面が熱硬化性樹脂層からなる像担持体表面クリーニングユニットである。
<2>前記熱硬化性樹脂層の厚みが100μm以上である<1>に記載の像担持体表面クリーニングユニットである。
【0011】
<3>前記回収ロール表面のJIS−K6902における磨耗量が20mg以下である<1>に記載の像担持体表面クリーニングユニットである。
【0012】
<4>前記回収ロール表面のJIS−K7202におけるロックウェル硬さ(Mスケール)が100以上である<1>に記載の像担持体表面クリーニングユニットである。
【0013】
<5>前記回収ロールが有機フィラー又は無機フィラーの何れかを一種又は複数種、或いは有機フィラーと無機フィラーの両方を各一種又は複数種充填されている<1>に記載の像担持体表面クリーニングユニットである。
【0014】
<6>前記回収ロールの500V印加時の電気抵抗が1×10〜1×1010Ωの範囲である<1>に記載の像担持体表面クリーニングユニットである。
【0015】
<7>少なくとも像担持体表面に当接配置されたブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加することを特徴とする<1>に記載の像担持体表面クリーニングユニットである。
【0016】
<8>少なくとも像担持体表面に当接配置されたブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールと、該回収ロールに当接配置されたブレードとを有する像担持体表面クリーニングユニットを複数備え、各像担持体表面クリーニングユニット毎に異なる極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備えた像担持体表面クリーニング装置である。
【0017】
<9>前記回収ロール表面が熱硬化性樹脂層からなる<8>に記載の像担持体表面クリーニング装置である。
【0018】
<10>少なくとも像担持体表面に当接配置されたブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールと、該回収ロールに当接配置されたブレードとを有する像担持体表面クリーニングユニットを2つ備え、一方の像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと異なる極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加し、他方の像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと同極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備えた像担持体表面クリーニング装置である。
【0019】
<11>前記回収ロール表面が熱硬化性樹脂層からなる<10>に記載の像担持体表面クリーニング装置である。
【0020】
<12>少なくとも像担持体表面に当接配置されたブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールと、該回収ロールに当接配置されたブレードとを有する像担持体表面クリーニングユニットを2つ備え、可動する前記像担持体の可動方向に対して上流に位置する像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと異なる極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加し、下流に位置する像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと同極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備えた像担持体表面クリーニング装置である。
【0021】
<13>前記回収ロール表面が熱硬化性樹脂層からなる<12>に記載の像担持体表面クリーニング装置である。
【0022】
<14>少なくともブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールと、該回収ロールに当接配置されたブレードとを有する像担持体表面クリーニングユニットを2つ備え、一方の像担持体表面クリーニングユニットに現像器内のトナーと異なる極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加し、他方の像担持体表面クリーニングユニットに現像器内のトナーと同極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備えたプロセスカートリッジである。
【0023】
<15>前記回収ロール表面が熱硬化性樹脂層からなる<14>に記載のプロセスカートリッジである。
【0024】
<16>画像情報に応じた静電潜像を形成する像担持体と、該像担持体に形成された静電潜像をトナーによりトナー像として可視化する現像器と、前記像担持体に担持されたトナー像を中間転写体上に転写する中間転写手段と、前記中間転写体上のトナー像を被記録体に転写する転写手段と、前記像担持体表面をクリーニングする像担持体表面クリーニングユニットとを備える画像形成装置であって、複数配置された各像担持体それぞれに前記像担持体クリーニングユニットを2つ備え、各像担持体に配置された前記像担持体表面クリーニングユニットの内、一方の像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと異なる極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加し、他方の像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと同極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備えた画像形成装置である。
【0025】
<17>前記トナーが、球形トナーである<16>に記載の画像形成装置である。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0027】
<像担持体表面クリーニングユニット及び像担持体表面クリーニング装置>
初めに、本発明の像担持体表面クリーニングユニット及び、複数の像担持体表面クリーニングユニットを備えてなる像担持体表面クリーニング装置を図1に基づいて説明する。
本発明の像担持体表面クリーニングユニットは、少なくとも像担持体10表面に当接配置された、外部電源14に接続したブラシ部材12と、該ブラシ部材12に当接配置された、外部電源14’に接続した回収ロール16と、該回収ロール16に当接配置されたブレード18とを有する像担持体表面クリーニングユニットにおいて、前記回収ロール16表面が熱硬化性樹脂層であることを特徴とする。
【0028】
前記回収ロール16の表面は熱硬化性樹脂層であり、加熱によって硬化(架橋)を進行させることにより形成される為、成形後の収縮が起こり難く回収ロールに求められる寸法精度に対し非常に優位である。本発明の回収ロールに用いる熱硬化性樹脂としてはフェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等を挙げることが出来るが、中でもフェノール樹脂は寸法精度が高く、成形がし易く、且つ成形品の表面平滑性に優れ、更には安価であることから本発明の回収ロールに用いる材料として最適である。
【0029】
前記回収ロール16の表面を形成する熱硬化性樹脂層の厚みは、100μm以上であることが好ましく、300μm以上がより好ましく、500μmが特に好ましい。
回収ロール16の表面は、ブラシ部材12及びブレード18と絶えず接触状態にあるためその表面が徐々に磨耗する。しかし、熱硬化性樹脂層の厚みが100μm以上あれば回収ロール16の寿命を長く保つことができる。
また、通常熱硬化性樹脂層は電気的にトナーや紙粉等の微粉末を吸着する為に、その電気抵抗が半導電領域に調整されているが、該熱硬化性樹脂層の厚みが100μm未満と薄い場合には、印加バイアスがリークし易くブラシ部材との間に電位差を維持する事が出来ないため電気的にトナーや紙粉等の微粉末を吸着出来なくなるという問題を生ずる。
【0030】
前記回収ロール16表面のJIS−K6902における磨耗量は、20mg以下であることが好ましく、18mg以下であることがより好ましく、15mg以下であることが特に好ましい。
回収ロール16の表面は、ブラシ部材12及びブレード18と絶えず接触状態にある。従って、回収ロール16の表面は磨耗に強い材料から構成されることが求められる。前記磨耗量が20mg以下であると、回収ロール16の寿命を長く保つことが可能となり、回収ロール16の交換回数を減らすことが可能となる。
又、磨耗量が小さい為にブラシ部材12やブレード18の当接圧や食い込み量を大きく設定でき、長期に渡り像担持体10を安定してクリーニング可能となる。
【0031】
回収ロール16表面のJIS−K7202におけるロックウェル硬さ(Mスケール)は、100以上であることが好ましく、110以上がより好ましく、120以上が特に好ましい。
回収ロール16の表面はロックウェル硬さ(Mスケール)が100以上である為、硬く寸法精度の高い成形が可能となる。さらに、耐磨耗性に優れる回収ロールとなり得る。
【0032】
回収ロール16は、有機フィラー又は無機フィラーの何れかを一種又は複数種、或いは有機フィラーと無機フィラーの両方を各一種又は複数種充填していることが好ましい。
有機フィラー又は無機フィラーを、回収ロール16に充填することにより、回収ロール16の剛性を増加させるとともに、電気抵抗を所定の範囲に調整することができる。
前記有機フィラーとしては、例えば、カーボンブラック、炭素粉、グラファイト、磁性粉、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化チタン等の金属酸化物、硫化銅、硫化亜鉛等の金属硫化物、ストロンチウム、バリウム、希土類等の所謂ハードフェライト、マグネタイト、銅、亜鉛、ニッケル及びマンガン等のフェライト、またはこれらの表面を必要に応じ導電処理したもの、銅、鉄、マンガン、ニッケル、亜鉛、コバルト、バリウム、アルミニウム、錫、リチウム、マグネシウム、シリコン、リン等の異なる金属元素を含んだ酸化物、水酸化物、炭酸塩又は金属化合物等から選ばれ高温中で焼成して得られる金属酸化物の固溶体、所謂複合金属酸化物等が挙げられる。
この中でも、カーボンブラック、塩化スズ又は酸化チタンが好ましい。
前記無機フィラーとしては、例えば、錫、鉄、銅、アルミ等の金属粉体又は金属繊維、ガラス繊維等が挙げられる。
この中でも、鉄粉体が好ましい。
【0033】
回収ロール16の500V印加時の電気抵抗は、1×10〜1×1010Ωの範囲にあることが好ましく、5×10〜5×10Ωがより好ましく、1×10〜1×10Ωが特に好ましい。
回収ロール16の電気抵抗が1×10より低い場合には、電荷注入が起こりブラシ部材12が掻き取ったトナーや紙粉等の微粉末の極性が反転し、電気的に吸着することが不可能となることがある。一方、回収ロール16の電気抵抗が1×1010Ωを上回ると、回収ロール16に電荷が蓄積される所謂チャージアップが起こり、やはり電気的にトナーや紙粉等の微粉末を吸着することが不可能となることがある。
【0034】
本発明の像担持体表面クリーニングユニットを構成する、像担持体10に当接配置されたブラシ部材12と、該ブラシ部材12に当接配置された回収ロール16とには、電位差のあるクリーニングバイアスが印加されていることが好ましい。
本発明の像担持体表面クリーニングユニットは、ブラシ部材12と回収ロール16とに電位差を設けることによって、効率的に像担持体10表面に付着したトナーや紙粉等の微粉末を静電的に吸着移動させるものである。ブラシ部材12と回収ロール16との電位差の絶対値は、100V以上であり、好ましくは200V以上である。また、ブラシ部材12のクリーニングバイアスの絶対値よりも回収ロール16のクリーニングバイアスの絶対値が大きいと、トナーや紙粉等の微粉末を効率よく回収ロールに吸着移動させることができるため好ましい。
【0035】
ブラシ部材12と回収ロール16とに、電位差のあるクリーニングバイアスを印加することにより、機械的せん断力とこの電位差によって像担持体10表面から掻き取られた残留トナーや外添剤等は、静電的に回収ロール16へ移動する。ブラシ部材12と回収ロール16に印加される電位差のあるクリーニングバイアスにより、残留トナーや外添剤等は先ずブラシ部材12と像担持体10との間に形成される電界によって、像担持体10表面からブラシ部材12への静電誘引力で引っ張られ、像担持体10表面から除去される。
一方、回収ロール16にはブラシ部材12よりも絶対値の高く、且つ同極性のクリーニングバイアスが印加されており、ブラシ部材12に付着した残留トナーや外添剤等は回収ロール16に再付着させることができる。
【0036】
本発明の像担持体表面クリーニング装置20は、少なくとも像担持体10表面に当接配置されたブラシ部材12と、該ブラシ部材12に当接配置された回収ロール16と、該回収ロール16に当接配置されたブレード18を有する像担持体表面クリーニングユニットを複数備え、各像担持体表面クリーニングユニット毎に異なる極性であり、且つブラシ部材12と該ブラシ部材12に当接配置された回収ロール16とに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備える。図1は、前記像担持体表面クリーニングユニットを2つ備えた場合の像担持体表面クリーニング装置を表す。
像担持体10表面に残留するトナー等は、後述する転写部材の転写電界の影響でその極性にバラツキを生じており、後述する現像器内のトナーに対して正極から逆極に反転した物まで混在する。そこで本発明においてはブラシ部材12と回収ロール16とブレード18から成る像担持体表面クリーニングユニットを一つの像担持体に対して複数設置し、各像担持体表面クリーニングユニット毎に異なる極性であり、且つブラシ部材12と該ブラシ部材12に当接配置された回収ロール16とに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を設けることにより後述する現像器内のトナーに対して正極の転写残トナー及び逆極に反転した転写残トナーまで効率的なクリーニングを可能とする。
【0037】
本発明の像担持体表面クリーニング装置20が2つの像担持体表面クリーニングユニットを構成要素として含む場合、一方の像担持体表面クリーニングユニットに現像器内のトナーと異なる極性であり、且つブラシ部材12と該ブラシ部材12に当接配置された回収ロール16とに電位差のあるクリーニングバイアスを印加し、他方の像担持体表面クリーニングユニットに現像器内のトナーと同極性であり、且ブラシ部材12と該ブラシ部材12に当接配置された回収ロール16とに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備えることが好ましい。
像担持体10表面に残留するトナー等は、後述する転写部材の転写電界の影響でその極性にバラツキを生じているが、その大半は後述する現像器内のトナーに対して正極のままで存在する。そこで本発明においては、一方の像担持体表面クリーニングユニットにトナーと異なる極性でブラシ部材12と回収ロール16とに電位差のあるクリーニングバイアスを印加し、転写残トナーの大半を占める正極トナーを静電的に吸着移動させ、他方の像担持体表面クリーニングユニットに現像器内のトナーと同極性であり、且つブラシ部材12と回収ロール16とに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する事で、逆極性に反転したトナーを静電的に吸着移動させる。
本発明の像担持体表面クリーニング装置20が2つの像担持体表面クリーニングユニットを備える場合、可動する像担持体の可動方向に対して上流に位置するブラシ部材12A及び回収ロール16Aが後述する現像器内のトナーの極性に対して逆極で、下流に位置するブラシ部材12B及び回収ロール16Bが後述する現像器内のトナーの極性に対して正極であると、効率よくトナーを吸着できるため好ましい。
【0038】
更に、像担持体表面クリーニング装置20を構成する回収ロール16の表面は、熱硬化性樹脂層であることが好ましい。回収ロール16の表面が熱硬化性樹脂層であれば、回収ロール16の寿命を長くできる等の利点が得られ、像担持体表面クリーニング装置20自体の寿命を長くすることができる。
【0039】
ブラシ部材12は、回転するシャフト外周上に無数の繊維を配したロール状に形成されている。前記ブラシ部材12は像担持体10に対しブラシの先端が僅かに食い込む位置に配置され、像担持体10の周面移動方向と逆方向に前記ブラシ部材12の周面が回転移動し、この際像担持体10と摺接する事によって像担持体10表面からトナーや外添剤を剥離し、回収ロール16へと運ぶ働きを担っている。具体的なブラシ部材12の材料としてはナイロン、アクリル、ポリオレフィン、ポリエステル等の樹脂繊維を挙げる事が出来、導電性粉末やイオン導電剤を配合して導電性を付与したり、繊維一本一本の内部あるいは外部に導電層が形成されたもの等を用いることができ、その抵抗値としては繊維単体で10〜10Ωのものが好ましい。繊維の太さは30デニール以下、好ましくは20デニール以下であり、繊維の密度は2万本/inch以上、好ましくは3万本/inch以上である。
【0040】
回収ロール16は、その外周面が前記ブラシ部材12外周面に僅かに食い込む位置に配置され、ブラシロールに付着した残留トナーや外添剤等を担持し、該回収ロール16に当接配置されたブレード18により、その表面に担持した残留トナーや外添剤等が回収される様に構成されている。
回収ロール16は、ブラシ部材12の回転方向に対して正回転又は逆回転する。
【0041】
回収ロール16にはクリーニングブレード又はスクレーパ等から適宜選択されるブレード18が当接しており、回収ロール16に付着したトナー等はブレード18によって当該回収ロール16から除去される。ブレード18は高耐久性及び低コストの観点よりステンレスあるいはリン青銅の金属薄板から形成され、その厚さは0.02〜2mm程度であるものが好適に用いられる。
【0042】
<プロセスカートリッジ>
本発明のプロセスカートリッジを図1に基づいて説明する。
本発明のプロセスカートリッジは、少なくとも、ブラシ部材12と、該ブラシ部材12に当接配置された回収ロール16と、該回収ロール16に当接配置されたブレード18を有する像担持体表面クリーニングユニットを2つ備え、一方の像担持体表面クリーニングユニットに後述する現像器内のトナーと異なる極性であり、且つブラシ部材12と該ブラシ部材12に当接配置された回収ロール16とに電位差のあるクリーニングバイアスを印加し、他方の像担持体表面クリーニングユニットに現像器内のトナーと同極性であり、且つブラシ部材12と該ブラシ部材12に当接配置された回収ロール16とに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備える。
本発明の像担持体表面クリーニングユニットはブラシ部材12と回収ロール16とブレード18とからなり、これらを一つのプロセスカートリッジとして用いる事ができる。本発明の像担持体表面クリーニングユニットをプロセスカートリッジ化することでメンテナンスフリーを実現すると共に、プロセスカートリッジを交換するだけで高品質の画像形成を容易に繰り返すことが出来る。また、回収ロール16表面が熱硬化性樹脂層であると、回収ロール16の寿命を長くできる等の利点が得られ、プロセスカートリッジの寿命を長くすることができるため好ましい。
【0043】
<画像形成装置>
以下、本発明の像担持体表面クリーニング装置を備える画像形成装置(本発明の画像形成装置)の一例を図2に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、図に示す主要部のみを説明し、その他はその説明を省略する。
【0044】
図2は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成図である。図2に示す画像形成装置は、矢印B方向に回転する感光体(像担持体)10と、その周囲に配される、感光体10表面を所定の電位に帯電させる帯電部材(帯電手段)22、帯電された感光体10表面を画像信号に基づくレーザー光線23よって露光して静電潜像を形成する露光装置(露光手段)24、帯電されたトナー(現像剤)を供給して前記静電潜像を現像する現像器(現像手段)26、現像されたトナー像を記録紙(転写材)P上に転写する転写部材(転写手段)28、及び、転写後の感光体10表面に残留するトナーを除去する像担持体表面クリーニング装置20が順に配設されている。ここで、図2に示す画像形成装置には、像担持体表面クリーニング装置20として、前述の本発明の像担持体表面クリーニング装置が用いられており、該像担持体表面クリーニング装置の各構成要素は、図1と同一の符号が付されている。
【0045】
まず、感光体10はその表面を帯電部材22によって−600V〜−800V程度の電位に帯電される。感光体10は、導電性の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗であるが、露光装置24からレーザー光線23が照射されると、レーザー光線23が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体10の表面に、図示しない制御部から送られてくる画像データに従って、露光装置24を介してレーザー光線23を出力する。レーザー光線23は、感光体10の表面の感光層に照射され、それにより、印字パターンの静電潜像が感光体10の表面に形成される。
【0046】
このようにして感光体10表面に形成された静電潜像は、感光体10の矢印B方向への回転により所定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体10上の静電潜像が、現像器26によって可視像(トナー像)化される。
【0047】
感光体10の表面が現像器26を通過することにより、感光体10表面の除電された潜像部にのみトナーが静電的に付着し、潜像がトナーによって現像される。感光体10は、引続き矢印B方向に回転し、感光体10表面に現像されたトナー像が所定の転写位置へ搬送される。
【0048】
感光体10表面のトナー像が転写位置へ搬送されると、転写部材28に所定の転写バイアスが印加され、感光体10から転写部材28に向う静電気力がトナー像に作用し、感光体10表面のトナー像が記録紙P上へ転写される。また、感光体10表面の残留トナーは、像担持体表面クリーニング装置20により除去される。
【0049】
図2に示す画像形成装置は、像担持体表面クリーニング装置20として本発明の像担持体表面クリーニング装置を用いているため、転写部材の転写電界の影響で正極から逆極に反転した物まで混在する像担持体10表面に残留するトナー等を効率的にクリーニングすることが可能である。
【0050】
次に、本発明の画像形成装置の他の一例を示す。
図3は、4連タンデム方式のフルカラー画像形成装置を示す概略構成図である。図3に示す画像形成装置は、色分解された画像データに基づくイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する電子写真方式の第1〜第4の画像形成ステーション31Y、31M、31C、31K(画像形成手段)を備えている。これらの画像形成ステーション(以下、単にステーションと称する)31Y、31M、31C、31Kは、略水平方向に互いに所定距離離間して並設されている。
【0051】
各ステーション31Y、31M、31C、31Kの下方には、各ステーションを通して中間転写体としての中間転写ベルト36が延設されている。用いられる中間転写ベルト36は、例えば、ポリイミド、ポリカーボネイト、フッ素系樹脂などの樹脂材料に、カーボンやイオン導電物質などの導電性付与のための物質を分散させ、表面抵抗率を1010〜1012Ω/□程度(測定電圧:100V)に調整して形成されている。中間転写ベルト36は、横方向に互いに離間して配置された図示しない駆動ロール及び支持ロール(支持部材)32に巻回されて張架され、第1ステーション31Yから第4ステーション31Kに向う方向に無端走行されるようになっている。なお、支持ロール32は、図示しないバネ等により図示しない駆動ロールから離れる方向に付勢されており、両者の間に張架された中間転写ベルト36に所定のテンションが与えられている。また、中間転写ベルト36の像担持側面には、図示しない駆動ロールと対向して図示しない中間転写体クリーニング装置が備えられている。
【0052】
前述した第1〜第4ステーション31Y、31M、31C、31Kは、略同一の構成を有しているため、ここでは中間転写ベルト36の走行方向上流側に配設されたイエロー画像を形成する第1ステーション31Yについて代表して説明する。なお、第1ステーション31Yと同一の機能を有する部材に、イエロー(Y)の代わりに、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)を付した同一参照符号を付すことにより、第2〜第4ステーション31M、31C、31Kの説明を省略する。
【0053】
第1ステーション31Yは、像担持体として作用する感光体10Yを有している。感光体10Yの周囲には、感光体10Yの回転方向に順に、感光体10Yの表面を所定の電位に帯電させる帯電部材(帯電手段)22Y、帯電された表面を色分解された画像信号に基づく図示しないレーザー光線によって露光して静電潜像を形成する図示しない露光装置、帯電したトナー(現像剤)を供給して前記静電潜像を現像する現像器26Y、現像したトナー像を中間転写ベルト36上に転写する1次転写ロール(1次転写手段)30Y、及び、1次転写後に感光体10Yの表面に残存するトナー等を除去する像担持体表面クリーニング装置20Yが配設されている。なお、1次転写ロール30Yは、中間転写ベルト36の内側に配置され、感光体10Yに対向した位置に設けられている。更に、各1次転写ロール30Y、30M、30C、30Kには、1次転写バイアスを印加するバイアス電源(図示せず)がそれぞれ接続されている。各バイアス電源は、図示しない制御部(制御手段)による制御によって、各1次転写ロールに印加する転写バイアスを可変する。また、像担持体表面クリーニング装置20Yは、本発明の像担持体表面クリーニング装置を用いる。すなわち、本発明の像担持体クリーニングユニットを2つ備え、像担持体に配置された像担持体表面クリーニングユニットの内、一方の像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと異なる極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加し、他方の像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと同極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備えた像担持体表面クリーニング装置である。
さらに、回収ロール表面を熱硬化性樹脂層とすることで、回収ロールの寿命を長くできる等の利点が得られ、像担持体表面クリーニング装置20Y自体の寿命を長くすることができるので好ましい。
【0054】
以下、第1ステーション31Yにおいてイエロー画像を形成する動作について説明する。まず、動作に先立って、帯電部材22Yによって感光体10Yの表面が−600V〜−800V程度の電位に帯電される。
感光体10Yは、導電性の基体上に感光層を積層して形成されている。この感光層は、通常は高抵抗であるが、レーザー光線が照射されると、レーザー光線が照射された部分の比抵抗が変化する性質を持っている。そこで、帯電した感光体10Yの表面に、図示しない制御部から送られてくるイエロー用の画像データに従って、図示しない露光装置により図示しないレーザー光線が出力される。図示しないレーザー光線は、感光体10Yの表面の感光層に照射され、それにより、イエロー印字パターンの静電潜像が感光体10Yの表面に形成される。
【0055】
静電潜像とは、帯電によって感光体10Yの表面に形成される像であり、レーザー光線によって、感光層の被照射部分の比抵抗が低下し、感光体10Yの表面の帯電した電荷が流れ、一方、レーザー光線が照射されなかった部分の電荷が残留することによって形成される、いわゆるネガ潜像である。
【0056】
このようにして感光体10Y上に形成された静電潜像は、感光体10Yの回転により所定の現像位置まで回転される。そして、この現像位置で、感光体10Y上の静電潜像が、現像器26Yによって可視像(トナー像)化される。
【0057】
現像器26Y内には、例えば、少なくともイエロー着色剤とワックスと結着樹脂と脂肪族炭化水素−炭素数9以上の芳香族炭化水素共重合石油樹脂にて形成された体積平均粒子径が7μmのイエロートナーが収容されている。イエロートナーは、現像器26Yの内部で攪拌されることで摩擦帯電し、感光体10Y表面の帯電荷と同極性(−)の電荷を有している。感光体10Yの表面が現像器26Yを通過していくことにより、感光体10Y表面の除電された潜像部にのみイエロートナーが静電的に付着し、潜像がイエロートナーによって現像される。感光体10Yは、引続き回転し、感光体10Y表面に現像されたトナー像が所定の1次転写位置へ搬送される。
【0058】
感光体10Y表面のイエロートナー像が1次転写位置へ搬送されると、1次転写ロール30Yに所定の1次転写バイアスが印加され、感光体10Yから1次転写ロール30Yに向う静電気力がトナー像に作用し、感光体10Y表面のトナー像が中間転写ベルト36表面に転写される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性の(+)極性であり、例えば第1ステーション31Yでは制御部(図示せず)によって+10μA程度に定電流制御されている。
【0059】
また、第2ステーション31M以降の1次転写ロール30M、30C、30Kに印加される1次転写バイアスも同様に制御されている。
こうして、第1ステーション31Yにてイエロートナー像の転写された中間転写ベルト36は、第2〜第4ステーション31M、31C、31Kを通して順次搬送され、各色のトナー像が同様に重ねられて多重転写される。
【0060】
第1〜第4ステーションを通して全ての色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト36は、矢印C方向に周動搬送され、中間転写ベルト36内面に接する支持ロール32と中間転写ベルト36の像担持面側に配置される2次転写ロール(2次転写手段)34とから構成された2次転写部へと至る。
一方、記録紙(転写材)Pが、図示しない供給機構を介して2次転写ロール34と中間転写ベルト36との間に所定のタイミングで給紙され、所定の2次転写バイアスが支持ロール32に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と同極性(−)であり、中間転写ベルト36から記録紙Pに向う静電気力がトナー像に作用し、中間転写ベルト36表面のトナー像が記録紙P表面に転写される。なお、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、定電圧で制御されている。
【0061】
その後、記録紙Pは図示しない定着装置へと送り込まれトナー像が加熱・加圧され、色重ねされたトナー像が溶融されて、記録紙P表面へ永久定着される。カラー画像の定着が完了した記録紙Pは、矢印D方向に搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了される。
【0062】
本発明の画像形成装置に使用され得るトナーとしては、球形トナーが好ましい。球形トナーとは、高転写効率を達成するために、平均形状係数(ML/4πA)が100〜130、好ましくは100〜125の範囲で表される球形状を有するトナーである。この平均形状係数(ML/4πA)が130より大きくなると転写効率が低下してしまい、プリントサンプルの画質の低下が目視で確認できてしまう。
以下に、平均形状係数の測定方法について述べる。
まず、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置(株式会社ニレコ製、FT)に取り込み、500個以上のトナーについて周囲長(ML)と投影面積(A)を測定し、個々のトナーについて、周囲長の2乗/(4π×投影面積)、即ち、ML/(4πA)を算出し、これを平均した値を形状係数として求めた。なお形状係数は、この値が100に近い程、トナー粒子の投影面における形状が真球に近いことを意味するものである。
【0063】
画像形成装置をタンデム型とする事は高速での画像形成を可能とする反面、像担持体の消耗が激しく、そのクリーニング方法も非常に大きな技術課題となっていた。本発明の画像形成装置は像担持体を複数配置したタンデム型画像形成装置であって、その像担持体毎に像担持体表面クリーニングユニットが複数設けられている。この構成により高速での画像形成においても像担持体表面の磨耗を少なく抑えつつ確実にクリーニング性能を維持することが可能となる。
【0064】
図4は、図3における像担持体表面クリーニング装置20をプロセスカートリッジ化した場合の、プロセスカートリッジの着脱状況を示す。像担持体表面クリーニング装置20をプロセスカートリッジ化することにより、複写機本体40のメンテナンスを容易にすることができる。又、像担持体10をプロセスカートリッジとは別に着脱可能にすることにより、複写機本体40のメンテナンスをさらに容易にすることができる。
【0065】
以上、本発明の好ましい実施の形態を説明したが、本発明はその要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。例えば、本発明の導電部材は、静電記録プロセスや磁気記録プロセス等を有する画像形成装置に用いることもできる。
【0066】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0067】
[実施例1]
図2に示した白黒画像形成装置(50枚/分、A4横送り)に、ブラシ部材と回収ロールとスクレーパーとからなるクリーニングユニットを2つ備える本発明のプロセスカートリッジを装着し20万枚の画像形成テストに供した。実施例に供した装置の概略は以下の通りである。
【0068】
<像担持体>
膜厚30μmのポリカーボネート製CT層を備えた有機感光体を用いた。
【0069】
<第1のクリーニングユニット>
第1のクリーニングユニットを構成するブラシ部材の表面には、太さ2デニール(約17ミクロン)、毛足長さ4mm、電気抵抗1×10Ω、密度5万本/inchの導電性ナイロンが配される。該ブラシ部材の感光体への食い込み量は、約1.5mmで、像担持体の回転方向に対して逆回転に周速60mm/sの速度で回転させた。該ブラシ部材への印加バイアスは+200Vとした。
【0070】
回収ロール表面は、表面が導電性カーボンを分散したフェノール樹脂層からなり、該回収ロールの500V印加時の電気抵抗、回収ロール表面の熱硬化性樹脂層の厚み、曲げ弾性率、JIS−K6902における磨耗量及びJIS−K7202におけるロックウェル硬度(M)はそれぞれ、1×10Ω、1000μm、100MPa、2mg及び120のものを用いた。
また、回収ロールの周速は70mm/s、該回収ロールへの印加バイアスは+600V、ブラシ部材への食い込み量は1.5mmとした。
【0071】
スクレーパーは、材質SUS304、厚み80μm、回収ロールへの食い込み量1.3mm、フリーレングス8.0mmとした。
【0072】
<第2のクリーニングユニット>
第1のクリーニングユニットにおいて、ブラシ部材への印加バイアスを−400V、回収ロールへの印加バイアスを−800Vとした以外は同様の条件とした。
【0073】
上記構成による画像形成テストの結果は、20万枚目の画像においてもクリーニング不良による画像不良は生じることがなく、また感光体上に画像に現れる様な鋭い傷は無く、トナーフィルミングも生じなかった。
一方、いずれのブラシ部材にもトナーの蓄積やへたり等の異常は観察されず、いずれの回収ロールにも特に大きな変化は観察されず、その削れ量は外径が1μm小さくなる程度であった。更に、いずれのスクレーパーにも特に大きな変化や削れ等は殆ど観察されなかった。
【0074】
[実施例2]
図3に示したタンデム型フルカラー画像形成装置(60枚/分、A4横送り)にブラシ部材と回収ロールとスクレーパーとからなるクリーニングユニットを2つ備える本発明のプロセスカートリッジを装着し60万枚の画像形成テストに供した。像担持体及びプロセスカートリッジの構成は実施例1と同様とした。
【0075】
上記構成による画像形成テストの結果は、60万枚目の画像においてもクリーニング不良による画像不良は生じることがなく、また感光体上に画像に現れる様な鋭い傷は無く、トナーフィルミングも生じなかった。
一方、いずれのブラシ部材にもトナーの蓄積やへたり等の異常は観察されず、いずれの回収ロールにも特に大きな変化は観察されず、その削れ量は外径が2μm小さくなる程度であった。更に、いずれのスクレーパーにも特に大きな変化や削れ等は殆ど観察されなかった。
【0076】
[比較例]
クリーニングユニットを構成する回収ロールとして、アルミニウム合金の表面に硬質アルマイト処理により形成される多孔性の表面に厚さ50μmのテフロン(R)を複合させた回収ロールを用いたところ、最初は良好なトナー回収性能を示すものの、数千枚の通紙に要する時間でスクレーパーにより処理層が削り取られてしまうため、長期にわたりトナー回収性能を維持することができなかった。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明による像担持体表面クリーニングユニット、それを用いた像担持体表面クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置においては、以下の如き効果が期待できる。
▲1▼本発明のクリーニングユニット及び像担持体表面クリーニング装置を用いることにより、回収ロールの削れ量が大幅に低減され長寿命化が図れる。
▲2▼高速画像形成装置においても、確実にクリーニングが行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】クリーニングユニットの概略図である。
【図2】画像形成装置の概略図である。
【図3】タンデム型フルカラー画像形成装置の概略図である。
【図4】プロセスカートリッジの着脱状況を示す図である。
【符号の説明】
10、10K、10C、10M、10Y 像担持体(感光体)
12、12A、12B ブラシ部材
14、14’、14A、14A’、14B、14B’ 外部電源
16、16A、16B 回収ロール
18、18A、18B ブレード
20、20K、20C、20M、20Y 像担持体表面クリーニング装置
22、22K、22C、22M、22Y 帯電部材
23 レーザー光線
24 露光装置
26、26K、26C、26M、26Y 現像器
28 転写部材
30K、30C、30M、30Y 一次転写ロール
31K、31C、31M、31Y ステーション
32 支持ロール
34 二次転写ロール
36 中間転写体(中間転写ベルト)
40 複写機本体

Claims (17)

  1. 少なくとも像担持体表面に当接配置されたブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールと、該回収ロールに当接配置されたブレードとを有する像担持体表面クリーニングユニットにおいて、少なくとも前記回収ロール表面が熱硬化性樹脂層からなる像担持体表面クリーニングユニット。
  2. 前記熱硬化性樹脂層の厚みが100μm以上である請求項1に記載の像担持体表面クリーニングユニット。
  3. 前記回収ロール表面のJIS−K6902における磨耗量が20mg以下である請求項1に記載の像担持体表面クリーニングユニット。
  4. 前記回収ロール表面のJIS−K7202におけるロックウェル硬さ(Mスケール)が100以上である請求項1に記載の像担持体表面クリーニングユニット。
  5. 前記回収ロールが有機フィラー又は無機フィラーの何れかを一種又は複数種、或いは有機フィラーと無機フィラーの両方を各一種又は複数種充填されている請求項1に記載の像担持体表面クリーニングユニット。
  6. 前記回収ロールの500V印加時の電気抵抗が1×10〜1×1010Ωの範囲である請求項1に記載の像担持体表面クリーニングユニット。
  7. 少なくとも像担持体表面に当接配置されたブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加することを特徴とする請求項1に記載の像担持体表面クリーニングユニット。
  8. 少なくとも像担持体表面に当接配置されたブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールと、該回収ロールに当接配置されたブレードとを有する像担持体表面クリーニングユニットを複数備え、各像担持体表面クリーニングユニット毎に異なる極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備えた像担持体表面クリーニング装置。
  9. 前記回収ロール表面が熱硬化性樹脂層からなる請求項8に記載の像担持体表面クリーニング装置。
  10. 少なくとも像担持体表面に当接配置されたブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールと、該回収ロールに当接配置されたブレードとを有する像担持体表面クリーニングユニットを2つ備え、一方の像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと異なる極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加し、他方の像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと同極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備えた像担持体表面クリーニング装置。
  11. 前記回収ロール表面が熱硬化性樹脂層からなる請求項10に記載の像担持体表面クリーニング装置。
  12. 少なくとも像担持体表面に当接配置されたブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールと、該回収ロールに当接配置されたブレードとを有する像担持体表面クリーニングユニットを2つ備え、可動する前記像担持体の可動方向に対して上流に位置する像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと異なる極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加し、下流に位置する像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと同極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備えた像担持体表面クリーニング装置。
  13. 前記回収ロール表面が熱硬化性樹脂層からなる請求項12に記載の像担持体表面クリーニング装置。
  14. 少なくともブラシ部材と、該ブラシ部材に当接配置された回収ロールと、該回収ロールに当接配置されたブレードとを有する像担持体表面クリーニングユニットを2つ備え、一方の像担持体表面クリーニングユニットに現像器内のトナーと異なる極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加し、他方の像担持体表面クリーニングユニットに現像器内のトナーと同極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備えたプロセスカートリッジ。
  15. 前記回収ロール表面が熱硬化性樹脂層からなる請求項14に記載のプロセスカートリッジ。
  16. 画像情報に応じた静電潜像を形成する像担持体と、該像担持体に形成された静電潜像をトナーによりトナー像として可視化する現像器と、前記像担持体に担持されたトナー像を中間転写体上に転写する中間転写手段と、前記中間転写体上のトナー像を被記録体に転写する転写手段と、前記像担持体表面をクリーニングする像担持体表面クリーニングユニットとを備える画像形成装置であって、複数配置された各像担持体それぞれに前記像担持体クリーニングユニットを2つ備え、各像担持体に配置された前記像担持体表面クリーニングユニットの内、一方の像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと異なる極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加し、他方の像担持体表面クリーニングユニットに、現像器内のトナーと同極性であり、且つブラシ部材と該ブラシ部材に当接配置された回収ロールとに電位差のあるクリーニングバイアスを印加する手段を備えた画像形成装置。
  17. 前記トナーが、球形トナーである請求項16に記載の画像形成装置。
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