JP2003323095A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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JP2003323095A
JP2003323095A JP2002131328A JP2002131328A JP2003323095A JP 2003323095 A JP2003323095 A JP 2003323095A JP 2002131328 A JP2002131328 A JP 2002131328A JP 2002131328 A JP2002131328 A JP 2002131328A JP 2003323095 A JP2003323095 A JP 2003323095A
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Atsushi Suzuki
淳 鈴木
Bunro Noguchi
文朗 野口
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 可視像の転写後に像担持体表面に残留する現
像剤や異物のクリーニング性を向上すると共に、像担持
体表面への現像剤成分の融着を防止し、長期に亘って品
位の高い出力画像が得られる画像形成装置を提供する。 【解決手段】 表層の材質にアリレート樹脂を含有し、
その周面に露光により静電潜像が形成される像担持体を
用い、当該像担持体上に形成された静電潜像を可視像化
するための現像手段を具備し、1次転写部において前記
現像手段によって得られた可視像を、前記像担持体に対
し互いの表面が速度差を持って接する様に配された中間
転写体表面に1次転写した後、2次転写部で前記一次転
写像を被転写材へ2次転写することにより画像形成を行
う画像形成装置であって、現像剤として、少なくとも結
着樹脂と着色剤を含有するトナー粒子と、無機微粉体及
びハイドロタルサイト類化合物を有する現像剤を用い
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真方式によっ
て画像形成を行うプリンター、複写機、ファクシミリ等
の画像形成装置、及びこれらに用いられるプロセスカー
トリッジに関するものである。特に、樹脂製の中間転写
体を具備し、弾性ブレードを利用して像担持体のクリー
ニングを行う画像形成装置に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】図6に示すのは、像担持体と、現像剤を
内包する現像装置、更に弾性ブレードを利用した像担持
体のクリーニング装置等を備え、像担持体上に形成され
た現像剤像を、中間転写体を介して記録材上に転写する
ことで画像形成を行うモノカラー画像形成装置の一例を
示す模式図である。
【0003】図6において、101は円筒状に形成され
た像担持体としての感光ドラムである。
【0004】感光ドラム101は、図6に示す様にアル
ミニウム等からなる芯金101a上に、電荷発生層10
1bを形成し、その上層に電荷輸送層101cを形成し
た所謂有機感光体である。
【0005】この様な電子写真方式の画像形成装置では
像担持体として、有機光導電性化合物を使用した有機感
光体が一般に用いられる。前述した通り、有機感光体で
は、電気的、機械的双方の特性を満足させるために、電
荷輸送層と電荷発生層を積層させた機能分離型構成を採
る物が多く利用される。
【0006】ところが、セレン、酸化亜鉛、硫化カドミ
ウム等の無機光導電性化合物を主成分とした感光層を有
する無機感光体と異なり、材質的に柔らかい物が用いら
れることが多い有機感光体には、無機感光体に対して機
械的劣化に対する耐久性が劣るため、耐久特性を向上さ
せるために様々な試みがなされて来た。
【0007】特開平10−073943号公報では、有
機感光体の表面層にポリアリレート樹脂を用いることに
より、帯電時のオゾン及び窒素酸化物による電気的劣化
や、清掃部材等の摺擦による感光体表面の損傷や摩耗等
の機械的劣化を減少させた電子写真感光体が提案されて
いる。
【0008】従来のポリカーボネート樹脂を表面層とし
て有する場合の問題点を解決し、優れた耐ソルベントク
ラック性を有すると共に、機械的強度が強く、且つ直接
帯電による耐電気特性が良好で、しかも残留電位が小さ
く製造が容易な電子写真感光体が提案され、本従来例の
画像形成装置でもこれらの技術を用いた感光ドラムが使
用されている。
【0009】ここで、図6に示した画像形成装置で行わ
れる、画像形成動作の詳細について説明する。
【0010】帯電ローラ102の芯金102aには、画
像形成装置本体に備えられた電源103から芯金102
aに接触させた摺動電極(図不指示)を介して、ACバ
イアスとDCバイアスを重畳した振動電圧が印加され
る。これにより、感光ドラム101は図6中矢印R10
1方向に回転しながら、その周面を一様に接触帯電処理
されて、所定の電位を得る。
【0011】次いで、この感光ドラム101の帯電処理
面に対して、画像形成装置側に搭載されたレーザースキ
ャナ104から発せられるレーザー光によって走査露光
がなされ、目的の画像情報の静電潜像が形成される。
【0012】一方、現像ローラ105は、画像形成装置
の現像剤106を収納した現像剤収容部107の、感光
ドラム101に対向した開口部に回転自在、且つ前記感
光ドラム101に接する様に設置され、図6中矢印R1
02方向に回転することによって、その周面に現像剤1
06を担持する。
【0013】また、現像ローラ105には、現像剤規制
部材としての弾性ブレード108が、図6中矢印R10
2で示す、現像ローラ105の回転方向とは逆向きに伸
びた自由端の腹部で当接している。現像ローラ105に
担持された現像剤106は、弾性ブレード108が当接
する箇所を通過する際に、その層厚を規制され、現像ロ
ーラ105上に薄層の現像剤106層が形成される。
【0014】続いて、現像ローラ105上の現像剤10
6が、現像ローラ105の回転により、図6中矢印R1
01方向に回転する感光ドラム101に対向した現像部
へと搬送され、電源109から現像ローラ105印加さ
れるDCバイアスによる電気的作用力によって、感光ド
ラム101上に形成されている静電潜像に付着すること
で、現像剤像が得られる。
【0015】一方、前記感光ドラムに接する様に配設さ
れた中間転写ベルト110は、駆動ローラ110a、従
動ローラ110b及び二次転写対向ローラ110cの三
本のローラにより支持されており、適当なテンションが
維持されるようになっている。また、中間転写ベルト1
10は、駆動ローラ110aを駆動させることにより、
感光ドラム101に対して順方向に略同速度で移動す
る。
【0016】そこで、中間転写ベルト110の裏面から
像担持体に対向する様に配設された一次転写ローラ11
1に対し、正極のDCバイアスを印加することによっ
て、現像剤像が感光ドラム101表面から中間転写ベル
ト110表面へと一次転写される。
【0017】その後、やはり中間転写ベルト110の裏
面より当接配置された二次転写対向ローラ112に対向
し、中間転写ベルト110表面(像担持面)に当接配置
された二次転写ローラ113に、現像剤106と逆極性
のバイアス印加が行われる。この際、露光による静電潜
像の作像に合わせて給紙カセット114やマルチフィー
ダー(不図示)から給紙された転写材である記録紙P
が、中間転写ベルト110と二次転写ローラ113の間
を通過することにより、中間転写ベルト110上に担持
された現像剤像は、記録紙P表面に二次転写される。
【0018】記録紙Pは続いて定着装置115に搬送さ
れ、記録紙P上に定着画像が完成する。
【0019】一方、一次転写時に感光ドラム101上に
残った現像剤106は、再び帯電される前に、クリーニ
ングブレード116によって掻き落とされ、廃現像剤容
器部117内に蓄積される。
【0020】以上、従来例の説明に用いた画像形成装置
では、転写効率に優れ、ドット再現性の高い画像が得易
い現像剤106として、形状係数SF−1の値が100
〜160であり、且つSF−2の値が100〜140で
ある、少なくとも結着樹脂と着色剤が含有されたトナー
粒子が使用される。
【0021】また、現像剤106には諸特性の向上を図
る目的で、前述のトナー粒子に加えて、無機微粉体等が
添加される。
【0022】尚、上述の形状係数を示すSF1、SF2
とは、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用
い、倍率500倍に拡大したトナー粒子を、100個無
作為にサンプリングし、インターフェースを介し、その
画像情報をニレコ社製の画像解析装置(Luzex3)
に導入して解析を行った上で、下式より算出された値で
ある。 SF1={(MXLNG)2/(AREA)}×(π/
4)×100 SF2={(PERI)2/(AREA)}×(1/4
π)×100 但し、AREA:トナー投影面積、MXLNG:絶対最
大長、PERI:周長である。
【0023】トナーの形状係数SF1はトナー粒子の丸
さの度合を示し、100が完全な球形である。また、数
値が増すに従って、球形から徐々に不定形となる。
【0024】形状係数SF2は、トナー粒子の凹凸度合
を示し、100が最も滑らかであり、数値が増すにした
がってトナー表面の凹凸が顕著となる。
【0025】ところが、略球形状を成すトナーではトナ
ーと無機微粉体との付着力が、非球形状のトナー粒子に
比べて弱い傾向にある。この様なトナー粒子を画像形成
に用いた場合、画像形成動作を経るに従って外添剤がト
ナー表面から徐々に遊離し易い。
【0026】加えて前述した様に、無機微粉体はトナー
よりその粒径が小さいため、像担持体表面が移動し、前
期像担持体に当接される弾性ブレードにビビリが生じる
と、この際に生じる像担持体表面と弾性ブレードとの僅
かな間隙を、すり抜け易い傾向が有る。
【0027】この問題を解決するために、現像剤に略球
形状のトナー粒子を使用して画像形成動作を行う画像形
成装置において、弾性ブレードを線圧55〔g/cm〕
以上105〔g/cm〕以下の当接圧で像担持体表面に
当接させ、転写工程後に像担持体表面に残存する残留現
像剤を、弾性ブレードを用いて像担持体表面から除去す
る際に発生するクリーニング不良を防止する手段が提案
されている。
【0028】尚、上述の線圧とは図7に示す測定装置を
用いて、次の通りに定義されたものである。
【0029】まず1〔cm〕幅に切断したクリーニング
ブレード116をモータ118により図中矢印A方向へ
移動可能なブレード台119に取付け、クリーニングブ
レード116を所望の設定角に設定した上で荷重センサ
120に当接させる。次に、ブレード台119を求めた
い侵入量δ分だけ荷重センサ120方向に移動させ、こ
の際の荷重センサ120の出力値をアンプ121で増幅
して電圧計122で読み取る。そして、予め求めておい
た単位電圧あたりの荷重を、前記単位長さあたりの当接
圧と置き換え、この様にして得られた値を線圧と定めて
いる。
【0030】一方、ハイドロタルサイト類を含有したト
ナーとしては、特許第2584306号において、感光
体表面からのNOX等の除去を目的とし、Mg−Al系
が提案されている。
【0031】また、特許第2682331号、特開平6
−138697号公報等に帯電安定性を目的として、例
えばMg−Al系に2価金属(Zn等)の1種又は2種
を追加した3又は4元系のハイドロタルサイト類を含有
したトナーの提案がなされている。
【0032】更に、特開平11−327197号公報に
おいては、形状係数SF−1の値が100〜160であ
り、且つSF−2の値が100〜140である略球形状
のトナーにハイドロタルサイト類を含有させた、厳しい
環境下でも帯電安定性、転写性に優れた現像剤が提案さ
れている。
【0033】一方、前述した現像剤には、その電荷を高
めて安定化させることを主目的とし、該トナーよりも微
小な粉体を外添している。外添剤には、前述したハイド
ロタルサイト以外にも、シリカ系の微粉体等が用いら
れ、これら微粉体は個々のトナー粒子の表面に塗された
様な状態で付着している。
【0034】尚、中間転写ベルト110としては、例え
ば厚さ0.5〜2mm程度のクロロプレーンゴム、EP
DM(エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体)、
NBR(ニトリルブタジエンゴム)、ウレタンゴム等の
ゴム材料が一般に用いられる。また、場合によっては、
これらの材料にカーボン、ZnO、SnO2、TiO2
の導電性充填材を分散させることにより、体積抵抗率を
調節することもある。
【0035】更に、中間転写ベルト110が組み込まれ
る画像形成装置本体のレイアウトに応じ、中間転写ベル
ト110を二本のローラによって懸架する様にして、装
置本体の構成を簡略化したものも考案されている。
【0036】また、中間転写方式の画像形成装置では、
感光ドラム上に形成されたイエロー、マゼンタ、シア
ン、場合によってはブラックの各単色画像をそれぞれ中
間転写ベルト上に重ね合わせ、最後に一括してフルカラ
ー画像を転写紙上に転写を行う。
【0037】中間転写ベルトを利用した転写方式は、前
述したモノカラー画像形成装置以外に、図8に示す様な
フルカラー画像形成装置でも利用される。
【0038】このフルカラー画像形成装置は、主に像担
持体としての感光ドラム123と、感光ドラム123を
一様に帯電する帯電手段としての帯電ローラ124と、
画像情報の露光を行うレーザースキャナ125と、複数
の現像器126a、126b、126c、126dを支
持する回転式現像装置126を備えている。
【0039】図8において、感光ドラム123は、図8
中矢印R103方向に回転されており、その周面が帯電
ローラ119によって一様に帯電される。
【0040】その後、レーザースキャナ125により、
感光ドラム123上に順次静電潜像が形成される。これ
らの潜像は、現像器126a〜126d内に充填される
各色の現像剤、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シア
ン(C)、ブラック(Bk)にそれぞれ対応した静電潜
像である。
【0041】まず1色目、例えばイエロー現像剤に対応
する静電潜像を感光ドラム123上に形成されると、回
転式現像装置126に収容されたイエロー現像器126
aが感光ドラム123に対向されて現像が行われる。前
述の通り、感光ドラム123上に形成されたイエローの
現像剤像は、一次転写部127において中間転写ベルト
128上に一次転写される。
【0042】また、感光ドラム123上の残留トナー
は、弾性ブレード等を利用したクリーニング装置129
で清掃される。その後、2色目、例えばマゼンタ現像剤
に対応する静電潜像が感光ドラム123上に形成され、
マゼンタ現像剤が収容されたマゼンタ現像器126bに
より、マゼンタの現像剤像が形成される。前述のマゼン
タ現像剤像は、一次転写部127において、既に1色目
のイエローの現像剤像が転写されている中間転写ベルト
128上に重ねて転写される。
【0043】これらの動作を、イエロー(Y)、マゼン
タ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)に対応する
4回行った後、中間転写ベルト128上に4層に重ねら
れた現像剤像は、2次転写部129において記録紙Pに
一括転写された後、定着装置131によって融解固着さ
れる。
【0044】また、前述二次転写部129における一括
転写の後、中間転写ベルト128上に残留する現像剤
は、所定のタイミングで中間転写ベルト128に当接・
離間する様に構成された中間転写ベルト用クリーニング
装置132により、次画像の形成が行なわれるまでに除
去される。
【0045】この様に、中間転写ベルト128を備える
フルカラー画像形成装置では、中間転写ベルト125に
転写材である記録紙Pを巻き付ける必要がないため、記
録紙Pとして封筒や厚紙を用いることが出来る。また、
記録紙Pの厚みによるカラーレジストレーションの変化
が無く、幅広い記録紙Pで高品位な出力画像が得られる
というメリットがある。
【0046】また、図9に示す画像形成装置の様に、現
像剤106の補給や感光ドラム101交換等のメンテナ
ンスを容易にすることを目的とし、例えば図6の画像形
成装置における複数の画像プロセスの構成要素(感光ド
ラム101・帯電ローラ102・現像ローラ105・現
像剤収容部107等)を一体化して、画像形成装置本体
と着脱可能なプロセスカートリッジ133としたものが
実用化されている。
【0047】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で説明した
画像形成装置では、例えば形状係数SF−1の値が10
0〜160であり、且つSF−2の値が100〜140
である略球形状のトナーに、ハイドロタルサイト類を含
有させた現像剤が使用される。
【0048】また、像担持体として表面層にポリアリレ
ート樹脂を用いた、耐磨耗性に優れる感光ドラムが使用
され、且つ現像剤像の転写後にその表面に残留する現像
剤や異物の除去に、弾性ブレードが利用される。
【0049】この様な構成を採る画像形成装置では、前
述した感光ドラムの清掃工程における、感光ドラム表面
に対する弾性ブレードの押圧を比較的大きく設定しなけ
ればならず、現像剤に含まれるトナー及びハイドロタル
サイト等がドラム表面へ固着する、「融着」と呼ばれる
不良現象が発生し易い傾向があった。
【0050】前述の傾向は特に高温高湿環境下において
顕著であり、出力画像上に黒点状若しくは白点状に現れ
るばかりでなく、融着が発生した部位を再度弾性ブレー
ドで摺擦することによってドラム表面に発生する傷の原
因となることもある。
【0051】また、耐久性を高める目的でポリアリレー
ト樹脂を用いて形成された感光ドラム表層は磨耗しづら
く、感光ドラム表面の融着物は削り取られること無く長
期に亘って沈着するため、次第に感光ドラムの表面性は
低下し、弾性ブレードが感光ドラム表面を擦過する際の
抵抗を増す原因となる。
【0052】加えて、感光ドラム表面に帯電に接触式の
帯電装置を用い、前記帯電装置に直流バイアスに交流バ
イアスを重畳したバイアスを印加する場合には、感光ド
ラム表面に帯電生成物が生じ易く、感光ドラムの表面性
低下に大きく作用する。
【0053】以上の通り、感光ドラムの表面性が低下す
ると、弾性ブレードや感光ドラム等の部材を傷めるばか
りでなく、弾性ブレードの「ビビリ」が生じ、感光ドラ
ム表面より略球形状のトナーを除去することも困難とな
る。
【0054】一方、中間転写体ベルトとして、主にゴム
を主原料とするものを用いた場合、中間転写ベルトとし
て十分な機能を満たすために必要な特性の改善を図るこ
とから、処方や製法上が複雑化し、安価にこれを提供す
ることが比較的困難であった。
【0055】本発明はこの様な問題を鑑みてなされたも
のであり、その第1の発明の目的は、表層の材質にアリ
レート樹脂を含有し、その周面に露光により静電潜像が
形成される像担持体と、上記の如き構成の現像剤を用
い、当該像担持体上に形成された静電潜像を可視像化す
るための現像手段を具備し、1次転写部において前記現
像手段によって得られた可視像を、前記像担持体に対し
互いの表面が速度差を持って接する様に配された中間転
写体表面に1次転写した後、2次転写部で前記一次転写
像を被転写材へ2次転写することにより画像形成を行う
画像形成装置で、可視像の転写後に像担持体表面に残留
する現像剤や異物のクリーニング性を向上すると共に、
像担持体表面への現像剤成分の融着を防止し、長期に亘
って品位の高い出力画像が得られる画像形成装置を提供
することである。
【0056】第2の発明の目的は、上記の如き像担持体
に順次対向され、上記の如き現像剤を用いて、像担持体
上に形成された静電潜像を可視像化するための複数の現
像手段を具備し、前記現像手段によって得られた各々の
可視像を1次転写部において、互いの表面が速度差を持
って接する様に配された中間転写体表面に繰り返し1次
転写した後、2次転写部で前記多重転写された可視像を
被転写材へ一括転写することによって画像形成を行う多
色画像形成装置で、可視像の転写後に像担持体表面に残
留する現像剤や異物のクリーニング性を向上すると共
に、像担持体表面への現像剤成分の融着を防止し、長期
に亘って品位の高い出力画像が得られる多色画像形成装
置を提供することである。
【0057】第3の発明の目的は、厳しい環境下でも帯
電安定性に優れ、耐久時のチャージアップ、放置時のチ
ャージダウンによる出力画像の濃度低下並びにカブリ等
の画像欠陥を防止することである。
【0058】第4の発明の目的は、幅広い転写条件下で
再転写を防止し、高い転写効率が得られるようにするこ
とである。
【0059】第5の発明の目的は、像担持体上の静電潜
像現像時における現像剤の飛散を抑え、飛散した現像剤
による画像形成装置や出力画像等の汚染を防止すること
である。
【0060】第6の発明の目的は、上記の画像形成装置
において、像担持体から略球形状の現像剤を効果的に除
去し、クリーニング不良を抑止することである。
【0061】第7の発明の目的は、上記の画像形成装置
において、像担持体に対して弾性ブレードを高い押圧で
当接させるために必要とされる、像担持体への弾性ブレ
ードの侵入量δを小さく抑え、侵入量δを極端に増加さ
せた際に起こる、腹当たり(弾性ブレードが像担持体に
エッジで当接しない状態)となることを防ぎ、クリーニ
ング不良を抑止することである。
【0062】第8の発明の目的は、製造時に厚さムラを
生じ辛く成形安定性に富み、十分な耐久強度を有すると
共に、材料コストが抑えられた中間転写ベルトを用いる
ことで、中間転写ベルト方式の利便を安価に提供するこ
とである。また、中間転写ベルトの剛性が高くなり過ぎ
て、駆動に要するトルクが増大することを防止し、画像
形成装置本体の大型化やコスト増加を防ぐことも併せて
目的とする。
【0063】第9の発明の目的は、走行の安定化を図る
と共に、張架により中間転写ベルト内部に発生する応力
を抑制し、長期使用における中間転写ベルトの疲労を低
減することを目的とする。また、多色画像形成装置用の
中間転写ベルトとして使用する際には、色ズレと呼ばれ
る現象の発生を低減し、品位の高い多色画像が得られる
様にすることも併せて目的とする。
【0064】第10の発明の目的は、遠心成型や押出し
成型等の生産性に優れる製法に適し、繋ぎ目の段差や引
張り強度の低下が無いシームレスベルトを比較的安価に
形成することで、使用者に対して中間転写ベルト方式の
利便を安価に提供することである。
【0065】第11の発明の目的は、上記の画像形成装
置において、消耗品を多く抱える像担持体及び中間転写
ベルト周りの構造物を、一括して交換可能とすることに
より、僅かな労力のみで、長期間に亘り高品位な出力画
像が得られる画像形成装置を提供することである。
【0066】
【課題を解決するための手段及び作用】本出願に関する
それぞれの発明の手段と作用は、以下の通りである。
【0067】本出願に係わる第1の発明では、表層の材
質にアリレート樹脂を含有し、その周面に露光により静
電潜像が形成される像担持体を用い、当該像担持体上に
形成された静電潜像を可視像化するための現像手段を具
備し、1次転写部において前記現像手段によって得られ
た可視像を、前記像担持体に対し互いの表面が速度差を
持って接する様に配された中間転写体表面に1次転写し
た後、2次転写部で前記一次転写像を被転写材へ2次転
写することにより画像形成を行う画像形成装置であっ
て、現像剤として、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有
するトナー粒子と、無機微粉体及びハイドロタルサイト
類化合物を有する現像剤であり、該トナーの画像解析装
置で測定した形状係数SF−1の値が100〜160で
あり、且つSF−2の値が100〜140である現像剤
を用い、1次転写後に前記像担持体表面に残存する残留
現像剤を、少なくとも該像担持体表面に当接された弾性
ブレードから成るクリーニング手段により除去すると共
に、前記現像剤に含有されるハイドロタルサイト類化合
物の総量が、現像剤100質量部に対して0.1質量部
以上であり、且つ前記中間転写体がマイクロ硬度85度
(JIS A)以上である樹脂製ベルトを、複数のロー
ラ間に張架して構成されたことを特徴とする画像形成装
置を用いる。
【0068】上記手段を用い、現像剤中に含有するハイ
ドロタルサイト類化合物の量を上述の水準以上に増加さ
せることで、より高いすり抜け性を有していた現像剤の
流動性を容易にコントロールすることが可能となり、弾
性ブレードを用いて像担持体表面から現像剤を除去し易
くなる。
【0069】更に、中間転写体にマイクロ硬度85度
(JIS A)以上である樹脂製ベルトを用い、像担持
体に対し互いの表面が速度差を持って接する様に配設さ
せて、この際に互いの部材に適度な摺擦力を生じさせる
ことで、過多に含有されたハイドロタルサイトが核とな
り、それぞれの部材表面に融着が生じることを防止出来
る。
【0070】本出願に係わる第2の発明では、上記装置
が、像担持体に順次対向され、像担持体上に形成された
静電潜像を可視像化するための複数の現像手段を具備
し、前記現像手段によって得られた各々の可視像を1次
転写部において、互いの表面が速度差を持って接する様
に配された中間転写体表面に繰り返し1次転写した後、
2次転写部で前記多重転写された可視像を被転写材へ一
括転写することによって画像形成を行う多色画像形成装
置と言う手段を用いる。
【0071】上記手段を用い、多色画像形成装置におい
て、それぞれの色に対応した各現像剤中に具有するハイ
ドロタルサイト類化合物の量を上述の水準以上に増加さ
せることで、より高いすり抜け性を有していた各現像剤
の流動性を容易にコントロールすることが可能となり、
弾性ブレードを用いて像担持体表面から現像剤を除去し
易くなる。
【0072】更に、中間転写体にマイクロ硬度85度
(JIS A)以上である樹脂製ベルトを用い、像担持
体に対し互いの表面が速度差を持って接する様に配設さ
せて、この際に互いの部材に適度な摺擦力を生じさせる
ことで、過多に含有されたハイドロタルサイトが核とな
り、それぞれの部材表面に融着が生じることを防止出来
る。
【0073】本出願に係わる第3の発明では、上記画像
形成装置において、現像剤に含有される該無機微粉体
を、シリカ、アルミナ、チタニアあるいはその複酸化物
の中から選ばれる化合物とする、と言う手段を用いる。
【0074】上記手段を用いれば、厳しい環境下でも現
像剤の帯電安定性が向上し、耐久時のチャージアップ、
放置時のチャージダウンによる出力画像の濃度低下並び
にカブリ等の画像欠陥を防止することが出来る。
【0075】本出願に係わる第4の発明では、上記画像
形成装置において、現像剤に含有される該無機微粉体を
疎水化処理する、という手段を用いる。
【0076】上記手段を用いれば、幅広い転写条件下で
再転写を防止し、高い転写効率が得られるようにするこ
とが出来る。
【0077】本出願に係わる第5の発明では、上記画像
形成装置において、像担持体上に形成された静電潜像の
該現像器による可視像化工程を、像担持体上の静電潜像
と、現像器に具備された現像剤担持体に担持された現像
剤層とを接触させながら行なう、と言う手段を用いる。
【0078】上記手段を用いれば、画像形成装置におい
て、像担持体上の静電潜像現像時における現像剤の飛散
を抑え、飛散した現像剤による画像形成装置や出力画像
等の汚染を防止することが出来る。
【0079】本出願に係わる第6の発明では、上記画像
形成装置において、該クリーニング手段を支持部材に保
持し、線圧55〔g/cm〕以上95〔g/cm〕以下
の当接圧で像担持体表面に当接する、と言う手段を用い
る。
【0080】上記手段を用いれば、像担持体から略球形
状の現像剤を効果的に除去出来る様になるため、クリー
ニング不良を抑止することが可能となる。
【0081】本出願に係わる第7の発明では、上記画像
形成装置において、該弾性ブレードを、硬度60〔°〕
以上75〔°〕以下(JIS A)のポリウレタンゴム
から形成する、と言う手段を用いる。
【0082】上記手段を用いれば、像担持体への弾性ブ
レードの侵入量δが小さく設定した際でも、高い押圧を
持って像担持体表面に当接することが出来る。
【0083】従って、侵入量δを極端に増加させた際に
起こる、腹当たり(弾性ブレードが像担持体にエッジで
当接しない状態)が回避出来る。
【0084】また、移動する像担持体表面に対し、柔軟
に変形してこれに追従することが出来るため、幅広い条
件下でクリーニング不良の発生を抑止することが出来
る。
【0085】本出願に係わる第8の発明では、上記画像
形成装置において、該中間転写体の肉厚を40〜300
μmとする、と言う手段を用いる。
【0086】上記肉厚に形成される中間転写体は、製造
過程において厚さムラを生じ辛く、成形安定性に富むた
め、樹脂製のベルト状部材が容易に製造出来る様にな
る。従って、材料コストが抑えられた中間転写ベルトを
用いることで、中間転写ベルト方式の利便を安価に提供
出来る。
【0087】また、画像形成装置本体に取付けて長期に
亘って画像形成を行った際にも、十分な耐久強度を有す
る。
【0088】更に、中間転写ベルトの剛性が高くなり過
ぎ、駆動に要するトルクが増大することを防止し、画像
形成装置本体の大型化やコスト増加を回避出来る。
【0089】本出願に係わる第9の発明では、上記画像
形成装置において、複数のローラ間に樹脂ベルトを常時
100〜1000g/cmの張力で張架し、中間転写体
とする、と言う手段を用いる。
【0090】上記手段を用いれば、中間転写ベルトの走
行の安定化が図られると同時に、張架により中間転写ベ
ルト内部に発生する応力が抑制され、長期使用における
中間転写ベルトの疲労を低減することが出来る。また、
多色画像形成装置用の中間転写ベルトとして使用する際
には、色ズレと呼ばれる現象の発生が抑制され、品位の
高い多色画像が得られる。
【0091】本出願に係わる第10の発明では、上記画
像形成装置において、該中間転写体を、少なくともポリ
イミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアリ
レート、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリ
フルオロエチレン(PCTFE)、ポリビニリデンフル
オライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PV
F)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体(PFEP)、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PF
A)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(P
ETFE)のいずれかを主成分とする樹脂製ベルトで構
成する、と言う手段を用いる。
【0092】上記手段を用いれば、遠心成型や押出し成
型等の生産性に優れる製法に適し、繋ぎ目の段差や引張
り強度の低下が無いシームレスベルトを比較的安価に形
成することが可能となり、使用者に対して中間転写ベル
ト方式の利便を安価に提供することが出来る。
【0093】本出願に係わる第11の発明では、上記画
像形成装置において、少なくとも像担持体と、1次転写
後に前記像担持体表面に残存する残留現像剤を除去する
ためのクリーニング手段と、マイクロ硬度85度(JI
S A)以上である樹脂製ベルトを、複数のローラ間に
張架して構成した中間転写体とを一体化し、画像形成装
置本体と着脱自在なプロセスカートリッジと少なくとも
像担持体と、1次転写後に前記像担持体表面に残存する
残留現像剤を除去するためのクリーニング手段と、マイ
クロ硬度85度(JIS A)以上である樹脂製ベルト
を、複数のローラ間に張架して構成した中間転写体とを
一体化し、画像形成装置本体と着脱自在なプロセスカー
トリッジとする、と言う手段を用いる。
【0094】上記手段を用いれば、消耗品を多く抱える
像担持体及び中間転写ベルト周りの構造物を、一括して
交換することが可能となるため、僅かな労力のみで、長
期間に亘り高品位な出力画像が得られる画像形成装置を
提供することが出来る。
【0095】
【発明の実施の形態】[実施例1]図1に示すのは、本発
明の第1の実施例である画像形成装置の模式図である。
【0096】本実施例の画像形成装置は、像担持体上に
形成された静電潜像を現像手段で可視像化した後、マイ
クロ硬度87度(JIS A)である樹脂製ベルトを、
複数のローラ間に張架して構成された中間転写体を介し
て記録紙上に転写する機構を有し、且つ転写後に像担持
体上に残留する現像剤や異物の除去に弾性ブレードを用
いている。
【0097】また、像担持体として、表層の材質にアリ
レート樹脂が含有された有機感光ドラムを用い、また現
像剤として、形状係数SF−1の値が100〜160で
あり、且つSF−2の値が100〜140であるトナー
粒子と、無機微粉体及びハイドロタルサイト類化合物を
混合した物を用い、前記現像剤に含有されるハイドロタ
ルサイト類化合物の総量を、現像剤100質量部に対し
て0.2質量部としている。
【0098】図1において、1は像担持体として直径3
2mmに形成され、その表層材質にアリレート樹脂が含
有された感光ドラム、2は接触帯電部材としての帯電ロ
ーラ、3は例えばソリッドゴム上にトナーへの帯電付与
性を考慮して樹脂コーティングを施した、現像剤担持体
としての現像ローラである。
【0099】また、現像ローラ3は、画像形成装置の現
像剤4を収納した現像剤収容部5の、感光ドラム1に対
向した開口部に回転自在に設置されており、図1中矢印
R1方向に回転する現像ローラ3の表面上に現像剤4が
担持される。
【0100】また、現像ローラ3には、現像剤規制部材
としての弾性ブレード6が、図1中矢印R1で示す現像
ローラ3の回転方向とは逆向きに伸びた自由端の腹部で
当接している。現像ローラ3に担持された現像剤4は、
弾性ブレード6が当接する箇所を通過する際に、その層
厚を規制され、これにより現像ローラ3上に薄層の現像
剤4層が形成される。
【0101】本実施例の画像形成装置では現像剤とし
て、形状係数SF−1の値が100〜160、SF−2
の値が100〜140であり、結着剤と着色剤を含有す
るトナー粒子に、無機微粉体であるシリカを現像剤10
0質量部に対して0.1質量部、更に現像剤100質量
部に対して0.2質量部のハイドロタルサイト類化合物
を混合したものを用いる。
【0102】一方、帯電ローラ2の芯金2aには、画像
形成装置本体に備えられた電源7から芯金2aに接触さ
せた摺動電極(図不指示)を介して、ACバイアスとD
Cバイアスを重畳した振動電圧が印加される。これによ
り、感光ドラム1の周面は接触帯電処理され、所定の電
荷を得る。
【0103】次いで、この感光ドラム1の帯電処理面に
対して、画像形成装置側に搭載されたレーザースキャナ
8から発せられるレーザー光によって走査露光がなさ
れ、目的の画像情報の静電潜像が形成される。
【0104】上記の現像ローラ3上の現像剤4は、現像
ローラ3の回転で、図1中矢印R2方向に周速70mm
/secで回転する感光ドラム1と対向した現像部へと
搬送される。前述の現像部では、画像形成装置本体に備
えられた電源9から、現像ローラ3にDCバイアスが印
加され、ドラム1上に形成されている潜像に対して、電
気的作用力によって現像剤が付着することで可視像化が
行われる。
【0105】一方、前記感光ドラム1に接する様に配設
された中間転写ベルト10は、駆動ローラ10a、従動
ローラ10b及び二次転写対向ローラ10cの三本のロ
ーラにより支持されており、適当なテンションが維持さ
れるようになっている。また、中間転写ベルト10は、
駆動ローラ10aを駆動させることにより、感光ドラム
1に対して互いの表面が速度差を持って移動する。
【0106】尚、本実施例の画像形成装置では、ポリビ
ニリデンフルオライド(PVDF)を主材料として形成
した、マイクロ硬度87度(JIS A)の中間転写ベ
ルト10を用いた。
【0107】また上記以外にも、例えば、ポリイミド、
ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポ
リエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアリレート、
エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロ
エチレン(PCTFE)、ポリビニルフルオライド(P
VF)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体(PFEP)、テトラフルオロエチレン
−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PF
A)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(P
ETFE)等の何れかを主材料としても良い。
【0108】上記手段を用いることで、遠心成型や押出
し成型等の生産性に優れる製法に適し、繋ぎ目の段差や
引張り強度の低下が無いシームレスベルトを、比較的安
価に形成することが可能となり、使用者に対して中間転
写ベルト方式の利便を安価に提供することが出来る。
【0109】尚、中間転写ベルト10の膜厚を300μ
m以上とした場合、ベルト部材の柔軟性が損なわれ、円
滑な走行を妨げることになり、装置稼動時にベルトの撓
みや寄り等を生じ易くなる。また、前記ベルト部材を懸
架するフレームにはかなりの剛性が要求され、中間転写
ベルト方式に利便を安価に提供する目的と相反すること
となる。一方、40μm未満の肉厚では、中間転写体と
して懸架された際の引張りに弱く、繰り返し使用した際
に緩みを生じて徐々に伸びが発生する等、実使用上の問
題点を多々有する。
【0110】したがって、本実施例の画像形成装置では
該ベルト部材の肉厚を40〜300μmとし、中間転写
ベルト10を構成した。
【0111】加えて、本実施例の画像形成装置では、感
光ドラム1と中間転写ベルト10との表面速度の比率を
102%、即ち中間転写ベルト10表面の移動速度が感
光ドラム1表面の移動方向と同方向に102%速くなる
様に設定した。
【0112】中間転写ベルト10の裏面から感光ドラム
1に対向する様に配設された一次転写ローラ11に対
し、正極のDCバイアスを印加することによって、現像
剤像が感光ドラム1表面から中間転写ベルト10表面へ
と一次転写される。
【0113】その後、やはり中間転写ベルト10の裏面
より当接配置された二次転写対向ローラ12に対向し、
中間転写ベルト10表面(像担持面)に当接配置された
二次転写ローラ13に、現像剤4と逆極性のバイアス印
加が行われる。この際、露光による静電潜像の作像に合
わせて給紙カセット14やマルチフィーダー(不図示)
から給紙された転写材である記録紙Pが、中間転写ベル
ト10と二次転写ローラ13の間を通過することによ
り、中間転写ベルト10上に担持された現像剤像は、記
録紙P表面に二次転写される。
【0114】記録紙Pは続いて定着装置15に搬送さ
れ、記録紙P上に定着画像が完成する。
【0115】一方、一次転写時に感光ドラム1上に残っ
た現像剤4は、再び帯電される前に、弾性ブレードを板
金に取付けた部材、即ちクリーニングブレード16によ
って掻き落とされ、廃現像剤容器部17内に蓄積され
る。
【0116】尚、図2に示す通り、クリーニングブレー
ド16の先端部と感光ドラム1とが交わる点での接線
と、クリーニングブレード16とのなす角である設定角
θを27°とし、クリーニングブレード16の先端部が
変形せずにそのまま感光ドラム1へ侵入した際の仮想量
侵入量δである侵入量δを1.2mmと定めた。
【0117】但し、侵入量δを極端に増加させた際に、
クリーニングブレード16が感光ドラム1にエッジで当
接しない状態(腹当たり)で当接する場合があるが、弾
性ブレードの像担持体への侵入量δを小さく抑えられる
ために腹当たりを防止でき、これに起因するクリーニン
グ不良の発生を防ぐ像担持体としての感光ドラム101
に対する弾性ブレード105の当接圧を可能な限り高く
する場合、弾性ブレード105の感光ドラム101への
侵入量δを小さく抑えることが出来る。
【0118】尚、感光ドラム1に対するクリーニングブ
レード16の侵入量が1.6mmを超えない範囲で55
〔g/cm〕以上の当接圧が得られる様に、クリーニン
グブレード16の硬度の設定を行った。
【0119】その過程で、クリーニングブレード16の
硬度を高めすぎると、環境条件によっては感光ドラム1
に対するクリーニングブレード16の追従性が損なわれ
る等、弾性ブレードとしての機能を果たさなくなること
が判明している。
【0120】以上から、硬度60〔°〕以上85〔°〕
以下(JIS A)の範囲にあるのものを用いることが
適していると判断し、本実施例の画像形成装置では、硬
度70〔°〕(JIS A)のものを使用した。
【0121】本実施例の画像形成装置において、現像剤
4に対するハイドロタルサイト類化合物の混合量を、現
像剤100質量部に対し0.05質量部、0.1質量
部、0.2質量部、0.3質量部の4水準を準備し、ハ
イドロタルサイト類化合物を含まない現像剤を用いた際
との比較を行うために耐久評価を行った。
【0122】評価は出力画像の様子(点状若しくは尾引
き上のドットの有無、縦筋等の欠陥の有無)、感光ドラ
ム1のクリーニング不良の有無、感光ドラム1表面及び
中間転写ベルト10表面の融着レベル(付着物の多少)
に着目して行い、2000枚の画像出力を行った際の評
価結果を下表1に示した。
【0123】尚、出力画像の評価に用いる画像パターン
は以下1)〜3)に示す通りとし、何れの画像にも欠陥
が生じない場合を○、淡いハーフトーンでのみ視認出来
る場合を△、全面黒画像及び全面白画像の何れかで視認
出来る場合を×とした。 1)ハーフトーン(600線ハーフトーン) 2)全面黒(べた黒) 3)全面白
【0124】
【表1】
【0125】表1に示した通り、現像剤に対してハイド
ロタルサイト類化合物の混合を行わない、若しくはハイ
ドロタルサイト類化合物の混合量を、現像剤に対して
0.05質量部とした場合には、感光ドラム1表面に残
留する転写残現像剤のクリーニング不良が発生した。
【0126】一方、ハイドロタルサイト類化合物の混合
量を、現像剤100質量部に対して0.1質量部以上と
した場合には、前述したクリーニング不良の発生は無
く、良好な出力画像上が得られた。
【0127】以上の結果より、樹脂製の中間転写ベルト
10を用い、そのマイクロ硬度(JIS A)を85度
以上とし、ハイドロタルサイト類化合物の混合量を、現
像剤100質量部に対して0.1質量部以上とすること
で、クリーニング不良を防止出来ることが判った。
【0128】次に、本実施例の画像形成装置において、
マイクロ硬度(JIS A)が、85度、87度、90
度である4通りの中間転写ベルト10を用いてそれぞれ
耐久試験を行い、中間転写ベルト10をマイクロ硬度8
2度(JIS A)とした場合や、中間転写ベルト10
の材質をエピクロルヒドリンゴムとNBRゴムとを混合
して形成する、マイクロ硬度67度(JIS A)の導
電性ゴムとした場合との比較を行った。
【0129】評価は出力画像の様子(点状若しくは尾引
き上のドットの有無、縦筋等の欠陥の有無)、感光ドラ
ム1のクリーニング不良の有無、感光ドラム1表面及び
中間転写ベルト10表面の融着レベル(付着物の多少)
に着目して行い、2000枚の画像出力を行った際の評
価結果を下表2に示した。
【0130】尚、出力画像の評価に用いる画像パターン
は以下1)〜3)に示す通りとし、何れの画像にも欠陥
が生じない場合を○、淡いハーフトーンでのみ視認出来
る場合を△、全面黒画像及び全面白画像の何れかで視認
出来る場合を×とした。 1)淡いハーフトーン(600線ハーフトーン) 2)全面黒(べた黒) 3)全面白
【0131】
【表2】
【0132】表2に示した通り、中間転写ベルト10の
材質に導電性ゴムを用いてマイクロ硬度(JIS A)
を67度とした際には、感光ドラム1表面に多数の融着
が見られ、出力画像上にも前述の融着部に対応した位置
に尾引き状の白抜けが発生した。
【0133】また、中間転写ベルト10のマイクロ硬度
(JIS A)を82度とした際にも、同様に出力画像
上に白抜けが発生したが、前述の導電ゴム製の中間転写
ベルト10を用いた際に比較して良いと判断出来た。
【0134】一方、中間転写ベルト10のマイクロ硬度
(JIS A)を85度以上とした際には、感光ドラム
表面に融着物は見られず、良好な出力画像上が得られ
た。以上の結果より、樹脂製の中間転写ベルト10を用
い、そのマイクロ硬度(JIS A)を85度以上とす
ることで、感光ドラム1表面への融着を抑止し、出力画
像への影響を防止出来ることが判った。
【0135】また、本実施例の画像形成装置において、
感光ドラム1に対する中間転写体10の表面速度の比率
を、感光ドラム1表面と同方向に100.5%、102
%、105%の3通りに変化させて耐久試験を行い、中
間転写ベルト10表面の移動速度を、感光ドラム1と同
一方向に100%とした(両部材の速度差が無い)場合
との比較評価を行った。
【0136】評価は出力画像の様子(点状若しくは尾引
き上のドットの有無、縦筋等の欠陥の有無)、感光ドラ
ム1のクリーニング不良の有無、感光ドラム1表面及び
中間転写ベルト10表面の融着レベル(付着物の多少)
に着目して行い、2000枚の画像出力を行った際の評
価結果を下表3に示した。
【0137】尚、出力画像の評価に用いる画像パターン
は以下1)〜3)に示す通りとし、何れの画像にも欠陥
が生じない場合を○、淡いハーフトーンでのみ視認出来
る場合を△、全面黒画像及び全面白画像の何れかで視認
出来る場合を×とした。 1)淡いハーフトーン(600線ハーフトーン) 2)全面黒(べた黒) 3)全面白
【0138】
【表3】
【0139】表3に示した通り、感光ドラム1表面と中
間転写ベルト表面の速度の比率を100%とした際に
は、感光ドラム1表面に多数の融着が見られ、出力画像
上にも前述融着部に対応した位置に尾引き状の白抜け部
が発生した。
【0140】また、感光ドラム1表面と中間転写ベルト
表面の速度の比率を100.5%とした際にも、感光ド
ラム1表面に僅かな融着が見られたが、出力画像上で前
述融着部に対応した位置に画像欠陥が発生しないため、
このレベルを実用上問題無いと判断した。
【0141】以上の結果より、感光ドラム1表面と中間
転写ベルト表面を速度差が生じる様に構成することで、
感光ドラム1表面への融着を抑止し、出力画像への影響
を防止出来ることが判った。
【0142】また、感光ドラム1表面と中間転写ベルト
表面の速度の比率は100.5%以上であれば、上述の
効果が得られる。
【0143】以上述べた様に、本実施例の画像形成装置
では、現像剤中に具有するハイドロタルサイト類化合物
の量を上述の水準以上に増加させることで、感光ドラム
1表面に残留する現像剤のクリーニング不良を抑止出来
た。
【0144】更に、中間転写ベルト10にマイクロ硬度
87度(JIS A)である樹脂製ベルトを用い、感光
ドラム1に対し互いの表面が速度差を持って接する様に
配設させて、過多に含有されたハイドロタルサイトが核
となり、それぞれの部材表面に融着が生じることを防止
出来た。
【0145】[実施例2]図3に示すのは、本発明の第2
の実施例であるフルカラー画像形成装置の模式図であ
る。
【0146】このフルカラー画像形成装置は、主に像担
持体としての感光ドラム18と、感光ドラム18を一様
に帯電する帯電手段としての帯電ローラ19と、画像情
報の露光を行うレーザースキャナ20と、イエロー
(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B
k)に対応した4色の現像器21a、21b、21c、
21dを支持する回転式現像装置21を備えている。
【0147】また、本実施例のフルカラー画像形成装置
では、感光ドラム18上に順次形成される可視像を、駆
動ローラ23a、従動ローラ23b及び二次転写対向ロ
ーラ23cの3本のローラ間に、マイクロ硬度87度
(JIS A)である樹脂製ベルトを張架してなる中間
転写体ベルト23表面に重ねて転写した後、記録紙P上
に一括転写することによってフルカラー画像を形成し、
且つ転写後に感光ドラム18上に残留する現像剤や異物
を、弾性ブレードを用いて除去することを特徴とする。
【0148】尚、像担持体として、表層の材質にアリレ
ート樹脂が含有された有機感光ドラムを用い、また現像
剤として、形状係数SF−1の値が100〜160であ
り、且つSF−2の値が100〜140であるトナー粒
子と、無機微粉体及びハイドロタルサイト類化合物を混
合した物を用い、各色の現像剤に含有されるハイドロタ
ルサイト類化合物の総量を、各々現像剤100質量部に
対して0.1質量部(4色の総量で4.0質量部)とす
ることを特徴とする。
【0149】図3において、感光ドラム18は図3中矢
印R3方向に回転されており、その周面が帯電ローラ1
9によって一様に帯電される。
【0150】その後、レーザースキャナ20により、感
光ドラム18上に順次静電潜像が形成される。これらの
潜像は、現像器21a〜21d内に充填される各色の現
像剤、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン
(C)、ブラック(Bk)にそれぞれ対応した静電潜像
である。
【0151】まず1色目、例えばイエロー現像剤に対応
する静電潜像を感光ドラム18上に形成されると、回転
式現像装置21に収容されたイエロー現像器21aが感
光ドラム18に対向されて現像が行われる。
【0152】本実施例の画像形成装置では各々の色の現
像剤として、形状係数SF−1の値が100〜160、
SF−2の値が100〜140であり、結着剤と着色剤
を含有するトナー粒子に、無機微粉体であるシリカを現
像剤100質量部に対して0.1質量部、更に現像剤1
00質量部に対して0.1質量部のハイドロタルサイト
類化合物を混合したものを用いる。
【0153】続いて、感光ドラム18上に形成されたイ
エローの現像剤像は、一次転写部22において中間転写
ベルト23上に一次転写される。
【0154】また、感光ドラム18上の残留トナーは、
弾性ブレードを利用したクリーニング装置24で清掃さ
れる。その後、2色目のマゼンタ現像剤に対応する静電
潜像が感光ドラム18上に形成され、マゼンタ現像剤が
収容されたマゼンタ現像器21により、マゼンタの現像
剤像が形成される。前述のマゼンタ現像剤像は、一次転
写部22において、既に1色目のイエローの現像剤像が
転写されている中間転写ベルト23上に重ねて転写され
る。
【0155】これらの動作を、イエロー(Y)、マゼン
タ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)に対応する
4回行った後、中間転写ベルト23上に4層に重ねられ
た現像剤像は、二次転写部25において記録紙Pに一括
転写され、その後定着装置26によって融解固着され
る。
【0156】また、前述二次転写部25における一括転
写の後、中間転写ベルト23上に残留する現像剤は、所
定のタイミングで中間転写ベルト23に当接・離間する
様に構成された中間転写ベルト用クリーニング装置27
により、次画像の形成が行なわれるまでに除去される。
【0157】尚、本実施例の画像形成装置で用いられる
中間転写ベルト23は、本発明に係わる第1の実施例で
説明した通りの材質を用いてマイクロ硬度87度(JI
SA)形成し、感光ドラム18表面に対して中間転写ベ
ルト23表面が100.5%の速度差を持って駆動され
る様に構成してある。
【0158】また、本実施例の画像形成装置の様に、中
間転写ベルト23上に多色の画像を重ねてフルカラー画
像を形成するフルカラー画像形成装置では、特に各色間
のレジストレーションが狂う(ここではこの現象を色ズ
レと称す)場合がある。
【0159】前述した色ズレを低減するためには、中間
転写ベルト23に100g/cm以上の張力をかけ、中
間転写ベルト23の走行の安定化を図る必要がある。し
かしながら、前述した張力が1000g/cmを超える
と、内部応力によるベルト部材の疲労が激しくなり、中
間転写ベルト23の耐久性が著しく損なわれる。
【0160】以上から、本実施例の画像形成装置では、
該中間転写ベルト23を、複数のローラ間に常時100
〜1000g/cmの張力で懸架し、走行する様に構成
した。
【0161】本実施例の画像形成装置において、各色の
現像剤に対するハイドロタルサイト類化合物の混合量
を、現像剤100質量部に対し0.05質量部、0.0
8質量部、0.1質量部、0.15質量部の4水準を準
備し、ハイドロタルサイト類化合物を含まない現像剤を
用いた際との比較を行うために耐久評価を行った。
【0162】評価は出力画像の様子(点状若しくは尾引
き上のドットの有無、縦筋等の欠陥の有無)、感光ドラ
ム17のクリーニング不良の有無、感光ドラム17表面
及び中間転写ベルト22表面の融着レベル(付着物の多
少)に着目して行い、2000枚の画像出力を行った際
の評価結果を下表4に示した。
【0163】尚、出力画像の評価に用いる画像パターン
は以下1)〜3)に示す通りとし、何れの画像にも欠陥
が生じない場合を○、淡いハーフトーンでのみ視認出来
る場合を△、全面黒画像及び全面白画像の何れかで視認
出来る場合を×とした。 1)淡いハーフトーン(600線ハーフトーン) 2)全面黒(べた黒) 3)全面白
【0164】
【表4】
【0165】表4に示した通り、現像剤に対してハイド
ロタルサイト類化合物の混合を行わない、若しくはハイ
ドロタルサイト類化合物の混合量を、現像剤100質量
部に対して0.05質量部とした場合には、感光ドラム
1表面に残留する転写残現像剤のクリーニング不良が発
生した。
【0166】一方、各色のハイドロタルサイト類化合物
の混合量を、各々現像剤100質量部に対して0.1質
量部以上とした場合には、前述したクリーニング不良の
発生は無く、良好な出力画像が得られた。
【0167】以上の結果より、樹脂製の中間転写ベルト
22を用い、そのマイクロ硬度(JIS A)を87度
とし、各色のハイドロタルサイト類化合物の混合量を、
各々現像剤100質量部に対して0.1質量部以上とす
ることで、融着を引き起こすこと無くクリーニング不良
を防止出来ることが判った。
【0168】また、ハイドロタルサイト類化合物の混合
量が、各々現像剤100質量部に対して0.1質量部以
上であれば、その量がそれぞれの色の現像剤で異なって
いても同様の効果が得られる。
【0169】更に、本実施例の画像形成装置において、
1)感光ドラム17表面の移動速度と中間転写ベルト2
2表面の移動速度に差が無い場合、2)転写ベルト22
にマイクロ硬度67度のもの(導電性ゴム)を用いた場
合の2通りの構成について、同様の耐久評価を行った際
の結果を以下の表5に示す。
【0170】
【表5】
【0171】表5に示した通り、感光ドラム1表面と中
間転写ベルト22表面の速度の比率を100%とした際
には、感光ドラム1表面に多数の融着が見られ、出力画
像上にも前述の融着部に対応した位置に尾引き状の白抜
け部が発生した。
【0172】また、中間転写ベルト22の材質に導電性
ゴムを用いてマイクロ硬度(JISA)を67度とした
際にも、感光ドラム17表面に多数の融着が見られ、出
力画像上にも前述の融着部に対応した位置に尾引き状の
白抜けが発生した。
【0173】尚、上述通り、それぞれの融着発生レベル
は本発明に係わる第1の実施例で説明した際よりも悪化
しているが、これは4色分の現像剤に混合したハイドロ
タルサイト類化合物の総量が、実施例1の場合を遥かに
上回るためである。
【0174】[実施例3]図4に示すのは、本発明の第3
の実施例である画像形成装置の模式図である。
【0175】本実施例の画像形成装置では、本発明の第
1の実施例である画像形成装置において、画像形成を行
う画像形成プロセスの構成要素のうち、像担持体である
感光ドラム1と、該感光ドラム1表面を帯電する帯電手
段の一部である帯電ローラ2と、現像剤4を収容する現
像剤収容部5と、前記現像剤4を用いて静電潜像の現像
を行う現像ローラ3等の現像手段と、クリーニングブレ
ード16及び廃現像剤容器17とを一体化し、画像形成
装置本体と着脱可能なプロセスカートリッジ28として
構成したものである。
【0176】本実施例の画像形成装置では、本発明に係
わる第1の実施例である画像形成装置と同様に、現像剤
4中に具有するハイドロタルサイト類化合物の量を、現
像剤100質量部に対して0.2質量部とすることで、
感光ドラム1表面に残留する現像剤のクリーニング不良
を抑止できた。
【0177】また、中間転写ベルト10にマイクロ硬度
85度(JIS A)以上である樹脂製ベルトを用い、
感光ドラム1に対し互いの表面が速度差を持って接する
様に配設させて、過多に含有されたハイドロタルサイト
が核となり、それぞれの部材表面に融着が生じることを
防止できた。
【0178】更に、プロセスカートリッジを交換すると
いう簡単な操作を行うだけで、現像剤4補給に加え、感
光ドラム1等の消耗部材の交換が行える様になるため、
諸々のメンテナンス作業に係わる使用者の労力を軽減で
き、安定した出力画像を容易に得られる様になった。
【0179】[実施例4]図5に示すのは、本発明の第4
の実施例であるフルカラー画像形成装置の模式図であ
る。
【0180】本実施例の画像形成装置では、本発明の第
2の実施例である画像形成装置において、中間転写ベル
ト23を従動ローラ23bと、駆動ローラ23a及び二
次転写対向ローラ23cを一体化し、それぞれの機能を
併せ持つ駆動ローラ23dの2軸で懸架したことを特徴
とする。
【0181】また、画像形成を行う画像形成プロセスの
構成要素のうち、像担持体である感光ドラム1と、該感
光ドラム1表面を帯電する帯電手段の一部である帯電ロ
ーラ2と、現像剤4を収容する現像剤収容部5と、前記
現像剤4を用いて静電潜像の現像を行う現像ローラ3等
の現像手段と、クリーニングブレード16及び廃現像剤
容器17、更には中間転写ベルト23をも一体化し、フ
ルカラー画像形成装置本体と着脱可能なプロセスカート
リッジ27として構成したものである。
【0182】本実施例のフルカラー画像形成装置では、
本発明に係わる第2の実施例である画像形成装置と同様
に、各々の色の現像剤中に具有するハイドロタルサイト
類化合物の量を、それぞれ現像剤100質量部に対して
0.1質量部とすることで、感光ドラム1表面に残留す
る現像剤のクリーニング不良を抑止できた。
【0183】また、中間転写ベルト10にマイクロ硬度
85度(JIS A)以上である樹脂製ベルトを用い、
感光ドラム1に対し互いの表面が速度差を持って接する
様に配設させて、過多に含有されたハイドロタルサイト
が核となり、それぞれの部材表面に融着が生じることを
防止できた。
【0184】更に、プロセスカートリッジを交換すると
いう簡単な操作を行うだけで、現像剤4補給に加え、感
光ドラム1や中間転写ベルト23等の消耗部材の交換が
行える様になるため、諸々のメンテナンス作業に係わる
使用者の労力を軽減でき、安定した出力画像を容易に得
られる様になった。
【0185】尚、中間転写ベルト23の材質にポリビニ
リデンフルオライド(PVDF)等を用いることで、遠
心成型や押出し成型等の生産性に優れる製法に適し、繋
ぎ目の段差や引張り強度の低下が無いシームレスベルト
を比較的安価に形成することが可能となり、また中間転
写ベルト23を2軸懸架として構成を簡略化すること
で、中間転写ベルト23を消耗品としてプロセスカート
リッジに組込んだ際でも、交換コストを安価に抑えるこ
とが可能となった。
【0186】
【発明の効果】本出願に関するそれぞれの発明の効果
は、以下の通りである。
【0187】本出願に係わる第1の発明では、表層の材
質にアリレート樹脂を含有し、その周面に露光により静
電潜像が形成される像担持体を用い、当該像担持体上に
形成された静電潜像を可視像化するための現像手段を具
備し、1次転写部において前記現像手段によって得られ
た可視像を、前記像担持体に対し互いの表面が速度差を
持って接する様に配された中間転写体表面に1次転写し
た後、2次転写部で前記一次転写像を被転写材へ2次転
写することにより画像形成を行う画像形成装置であっ
て、現像剤として、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有
するトナー粒子と、無機微粉体及びハイドロタルサイト
類化合物を有する現像剤であり、該トナーの画像解析装
置で測定した形状係数SF−1の値が100〜160で
あり、且つSF−2の値が100〜140である現像剤
を用い、1次転写後に前記像担持体表面に残存する残留
現像剤を、少なくとも該像担持体表面に当接された弾性
ブレードから成るクリーニング手段により除去すると共
に、前記現像剤に含有されるハイドロタルサイト類化合
物の総量が、現像剤100質量部に対して0.1質量部
以上であり、且つ前記中間転写体がマイクロ硬度85度
(JIS A)以上である樹脂製ベルトを、複数のロー
ラ間に張架して構成されたことを特徴とする画像形成装
置を用いた。
【0188】上記手段を用いることにより、現像剤中に
含有するハイドロタルサイト類化合物の量を上述の水準
以上に増加させることで、より高いすり抜け性を有して
いた現像剤の流動性を容易にコントロールすることが可
能となり、弾性ブレードを用いて像担持体表面から現像
剤を除去し易くなった。
【0189】更に、中間転写体にマイクロ硬度85度
(JIS A)以上である樹脂製ベルトを用い、像担持
体に対し互いの表面が速度差を持って接する様に配設さ
せて、この際に互いの部材に適度な摺擦力を生じさせる
ことで、過多に含有されたハイドロタルサイトが核とな
り、それぞれの部材表面に融着が生じることを防止出来
た。
【0190】本出願に係わる第2の発明では、上記装置
が、像担持体に順次対向され、像担持体上に形成された
静電潜像を可視像化するための複数の現像手段を具備
し、前記現像手段によって得られた各々の可視像を1次
転写部において、互いの表面が速度差を持って接する様
に配された中間転写体表面に繰り返し1次転写した後、
2次転写部で前記多重転写された可視像を被転写材へ一
括転写することによって画像形成を行う多色画像形成装
置と言う手段を用いた。
【0191】上記手段を用いることにより、多色画像形
成装置において、それぞれの色に対応した各現像剤中に
具有するハイドロタルサイト類化合物の量を上述の水準
以上に増加させることで、より高いすり抜け性を有して
いた各現像剤の流動性を容易にコントロールすることが
可能となり、弾性ブレードを用いて像担持体表面から現
像剤を除去し易くなった。
【0192】更に、中間転写体にマイクロ硬度85度
(JIS A)以上である樹脂製ベルトを用い、像担持
体に対し互いの表面が速度差を持って接する様に配設さ
せて、この際に互いの部材に適度な摺擦力を生じさせる
ことで、過多に含有されたハイドロタルサイトが核とな
り、それぞれの部材表面に融着が生じることを防止出来
た。
【0193】本出願に係わる第3の発明では、上記画像
形成装置において、現像剤に含有される該無機微粉体
を、シリカ、アルミナ、チタニアあるいはその複酸化物
の中から選ばれる化合物とする、と言う手段を用いた。
【0194】上記手段を用いることにより、厳しい環境
下でも現像剤の帯電安定性が向上し、耐久時のチャージ
アップ、放置時のチャージダウンによる出力画像の濃度
低下並びにカブリ等の画像欠陥を防止することが出来
た。
【0195】本出願に係わる第4の発明では、上記画像
形成装置において、現像剤に含有される該無機微粉体を
疎水化処理する、という手段を用いた。
【0196】上記手段を用いることにより、幅広い転写
条件下で再転写を防止し、高い転写効率が得られるよう
にすることが出来る。
【0197】本出願に係わる第5の発明では、上記画像
形成装置において、像担持体上に形成された静電潜像の
該現像器による可視像化工程を、像担持体上の静電潜像
と、現像器に具備された現像剤担持体に担持された現像
剤層とを接触させながら行なう、と言う手段を用いた。
【0198】上記手段を用いることにより、画像形成装
置において、像担持体上の静電潜像現像時における現像
剤の飛散を抑え、飛散した現像剤による画像形成装置や
出力画像等の汚染を防止することが出来た。
【0199】本出願に係わる第6の発明では、上記画像
形成装置において、該クリーニング手段を支持部材に保
持し、線圧55〔g/cm〕以上95〔g/cm〕以下
の当接圧で像担持体表面に当接する、と言う手段を用い
た。
【0200】上記手段を用いることにより、像担持体か
ら略球形状の現像剤を効果的に除去出来る様になるた
め、クリーニング不良を抑止することが可能となった。
【0201】本出願に係わる第7の発明では、上記画像
形成装置において、該弾性ブレードを、硬度60〔°〕
以上75〔°〕以下(JIS A)のポリウレタンゴム
から形成する、と言う手段を用いる。
【0202】上記手段を用いれば、像担持体への弾性ブ
レードの侵入量δが小さく設定した際でも、高い押圧を
持って像担持体表面に当接することが出来た。
【0203】従って、侵入量δを極端に増加させた際に
起こる、腹当たり(弾性ブレードが像担持体にエッジで
当接しない状態)が回避出来る。
【0204】また、移動する像担持体表面に対し、柔軟
に変形してこれに追従することが出来るため、幅広い条
件下でクリーニング不良の発生を抑止することが出来
る。
【0205】本出願に係わる第8の発明では、上記画像
形成装置において、該中間転写体の肉厚を40〜300
μmとする、と言う手段を用いた。
【0206】上記肉厚に形成される中間転写体は、製造
過程において厚さムラを生じ辛く、成形安定性に富むた
め、樹脂製のベルト状部材が容易に製造出来る様にな
る。従って、材料コストが抑えられた中間転写ベルトを
用いることで、中間転写ベルト方式の利便を安価に提供
出来た。
【0207】また、画像形成装置本体に取付けて長期に
亘って画像形成を行った際にも、十分な耐久強度を有す
る。
【0208】更に、中間転写ベルトの剛性が高くなり過
ぎ、駆動に要するトルクが増大することを防止し、画像
形成装置本体の大型化やコスト増加を回避出来た。
【0209】本出願に係わる第9の発明では、上記画像
形成装置において、複数のローラ間に樹脂ベルトを常時
100〜1000g/cmの張力で張架し、中間転写体
とする、と言う手段を用いた。
【0210】上記手段を用いることにより、中間転写ベ
ルトの走行の安定化が図られると同時に、張架により中
間転写ベルト内部に発生する応力が抑制され、長期使用
における中間転写ベルトの疲労を低減することが出来
た。また、多色画像形成装置用の中間転写ベルトとして
使用する際には、色ズレと呼ばれる現象の発生が抑制さ
れ、品位の高い多色画像が得られた。
【0211】本出願に係わる第10の発明では、上記画
像形成装置において、該中間転写体を、少なくともポリ
イミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケ
トン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアリ
レート、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリ
フルオロエチレン(PCTFE)、ポリビニリデンフル
オライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PV
F)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
レン共重合体(PFEP)、テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PF
A)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(P
ETFE)のいずれかを主成分とする樹脂製ベルトで構
成する、と言う手段を用いた。
【0212】上記手段を用いることにより、遠心成型や
押出し成型等の生産性に優れる製法に適し、繋ぎ目の段
差や引張り強度の低下が無いシームレスベルトを比較的
安価に形成することが可能となり、使用者に対して中間
転写ベルト方式の利便を安価に提供することが出来た。
【0213】本出願に係わる第11の発明では、上記画
像形成装置において、少なくとも像担持体と、1次転写
後に前記像担持体表面に残存する残留現像剤を除去する
ためのクリーニング手段と、マイクロ硬度85度(JI
S A)以上である樹脂製ベルトを、複数のローラ間に
張架して構成した中間転写体とを一体化し、画像形成装
置本体と着脱自在なプロセスカートリッジと少なくとも
像担持体と、1次転写後に前記像担持体表面に残存する
残留現像剤を除去するためのクリーニング手段と、マイ
クロ硬度85度(JIS A)以上である樹脂製ベルト
を、複数のローラ間に張架して構成した中間転写体とを
一体化し、画像形成装置本体と着脱自在なプロセスカー
トリッジとする、と言う手段を用いた。
【0214】上記手段を用いることにより、消耗品を多
く抱える像担持体及び中間転写ベルト周りの構造物を、
一括して交換することが可能となるため、僅かな労力の
みで、長期間に亘り高品位な出力画像が得られる画像形
成装置を提供することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である、画像形成装置の
模式図である。
【図2】感光ドラムに対するクリーニングブレードの当
接状態を説明する模式図である。
【図3】本発明の第2の実施例である、フルカラー画像
形成装置の模式図である。
【図4】本発明の第3の実施例である、画像形成装置の
模式図である。
【図5】本発明の第4の実施例であるフルカラー画像形
成装置の模式図である。
【図6】中間転写体を具備する、従来のモノカラー画像
形成装置の一例を示す模式図である。
【図7】クリーニングブレードの線圧の測定方法を説明
する模式図である。
【図8】中間転写体を具備する、従来のフルカラー画像
形成装置の一例を示す模式図である。
【図9】中間転写体を具備し、プロセスカートリッジを
装着して画像形成を行なう、従来の画像形成装置の模式
図である。
【符号の説明】
1. 感光ドラム 2. 帯電ローラ 3. 現像ローラ 4. 現像剤 5. 現像剤収容部 6. 弾性ブレード(現像ブレード) 7. 感光ドラム帯電用電源 8. レーザースキャナ 9. 現像ローラ用電源 10. 中間転写ベルト 11. 一次転写ローラ 12. 二次転写対向ローラ 13. 二次転写ローラ 15. 定着装置 16. クリーニングブレード 17. 廃現像剤容器 18. 感光ドラム 19. 帯電ローラ 20. レーザースキャナ 21. 回転式現像装置 22. 一次転写部 23. 中間転写ベルト 24. クリーニング装置 25. 二次転写部 26. 定着装置 27. 中間転写ベルト用クリーニング装置 28. プロセスカートリッジ 29. プロセスカートリッジ 101. 感光ドラム 102. 帯電ローラ 103. 電源(一次帯電用) 104. レーザースキャナ 105. 現像ローラ 106. 現像剤 107. 現像剤収容部 108. 弾性ブレード(現像ブレード) 109. 電源(現像用) 110. 中間転写ベルト 111. 一次転写ローラ 112. 二次転写対向ローラ 113. 二次転写ローラ 114. 給紙カセット 115. 定着装置 116. クリーニングブレード 117. 廃現像剤容器部 118. モータ 119. ブレード台 120. 荷重センサ 121. アンプ 122. 電流計 123. 感光ドラム 124. 帯電ローラ 125. レーザースキャナ 126. 回転式現像装置 126a〜126d. イエロー(Y)、マゼンタ
(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の各現像器 127. 一次転写部 128. 中間転写ベルト 129. クリーニング装置 130. 2次転写部 131. 定着装置 132. 中間転写ベルト用クリーニング装置 133. プロセスカートリッジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 9/08 374 G03G 9/08 375 375 15/01 L 15/01 114A 114 15/16 15/16 103 103 21/00 318 Fターム(参考) 2H005 AA08 AA15 CB07 CB13 EA07 2H068 AA03 AA13 BB27 FA27 2H134 GA01 HD01 HD04 HD05 HD11 HD19 KD08 KF05 KG02 KG03 KG04 KG07 KG08 KH01 KJ02 2H200 GA16 GA23 GA34 GA44 GA47 GA51 GB12 HB12 HB22 JA01 JC03 JC07 JC15 JC17 LA01 LA19 LA38 LB02 LB13 MA02 MA20 MC02 MC20 2H300 EA04 EB02 EB09 EB12 EC05 EC09 EF03 EF08 EH16 EH26 EH27 EJ02 EJ09 EJ12 EJ42 EJ47 EL01 EL07 EL09 FF05 GG01 GG02 GG03 GG11 HH12 HH19 HH23 HH40 KK03 KK11 MM04 MM30

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表層の材質にアリレート樹脂を含有し、
    その周面に露光により静電潜像が形成される像担持体を
    用い、当該像担持体上に形成された静電潜像を可視像化
    するための現像手段を具備し、1次転写部において前記
    現像手段によって得られた可視像を、前記像担持体に対
    し互いの表面が速度差を持って接する様に配された中間
    転写体表面に1次転写した後、2次転写部で前記一次転
    写像を被転写材へ2次転写することにより画像形成を行
    う画像形成装置であって、 現像剤として、少なくとも結着樹脂と着色剤を含有する
    トナー粒子と、無機微粉体及びハイドロタルサイト類化
    合物を有する現像剤であり、該トナーの画像解析装置で
    測定した形状係数SF−1の値が100〜160であ
    り、且つSF−2の値が100〜140である現像剤を
    用い、 1次転写後に前記像担持体表面に残存する残留現像剤
    を、少なくとも該像担持体表面に当接された弾性ブレー
    ドから成るクリーニング手段により除去すると共に、前
    記現像剤に含有されるハイドロタルサイト類化合物の総
    量が、現像剤100質量部に対して0.1質量部以上で
    あり、且つ前記中間転写体がマイクロ硬度85度(JI
    S A)以上である樹脂製ベルトを、複数のローラ間に
    張架して構成されたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 像担持体に順次対向され、像担持体上に
    形成された静電潜像を可視像化するための複数の現像手
    段を具備し、前記現像手段によって得られた各々の可視
    像を1次転写部において、互いの表面が速度差を持って
    接する様に配された中間転写体表面に繰り返し1次転写
    した後、2次転写部で前記多重転写された可視像を被転
    写材へ一括転写することによって画像形成を行う多色画
    像形成装置であることを特徴とする請求項1に記載の画
    像形成装置。
  3. 【請求項3】 該無機微粉体が、シリカ、アルミナ、チ
    タニアあるいはその複酸化物の中から選ばれる化合物で
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 該無機微粉体が、疎水化処理されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  5. 【請求項5】 該現像器による像担持体上に形成された
    静電潜像の可視像化工程が、像担持体上の静電潜像と、
    現像器に具備された現像剤担持体に担持された現像剤層
    とを接触させながら行なわれることを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 該クリーニング手段は、支持部材に保持
    され、線圧55〔g/cm〕以上95〔g/cm〕以下
    の当接圧で像担持体表面に当接されていることを特徴と
    する請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 該弾性ブレードは、硬度60〔°〕以上
    75〔°〕以下(JIS A)のポリウレタンゴムから
    成ることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載
    の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 該中間転写体の肉厚が40〜300μm
    であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記
    載の画像形成装置。
  9. 【請求項9】 該中間転写体を、複数のローラ間に常時
    100〜1000g/cmの張力で張架し、中間転写体
    としたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記
    載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 該中間転写体を、少なくともポリイミ
    ド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケト
    ン、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリアリレ
    ート、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂、ポリテ
    トラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフ
    ルオロエチレン(PCTFE)、ポリビニリデンフルオ
    ライド(PVDF)、ポリビニルフルオライド(PV
    F)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピ
    レン共重合体(PFEP)、テトラフルオロエチレン−
    パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PF
    A)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(P
    ETFE)のいずれかを主成分とする樹脂製ベルトで構
    成したことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記
    載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 少なくとも像担持体と、1次転写後に
    前記像担持体表面に残存する残留現像剤を除去するため
    のクリーニング手段と、マイクロ硬度85度(JIS
    A)以上である樹脂製ベルトを、複数のローラ間に張架
    して構成した中間転写体とを一体化し、画像形成装置本
    体と着脱自在なプロセスカートリッジとしたことを特徴
    とする請求項1乃至10のいずれかに記載の画像形成装
    置。
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