JP2009009070A - 画像形成装置および感光体クリーニング方法 - Google Patents

画像形成装置および感光体クリーニング方法 Download PDF

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彰久 丸山
Toru Teshigahara
亨 勅使川原
Naotoshi Ishikawa
尚稔 石川
Yasuhiro Oda
康弘 織田
Yoshio Ikeda
美穂 池田
Nobuo Momotake
信男 百武
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Abstract

【課題】本発明は、低摩耗感光体を用いた場合においても画像流れの発生を効果的に防止でき、感光体表面の磨耗も抑制できる画像形成装置、および感光体クリーニング方法の提供を目的とする。
【解決手段】感光体13と、帯電ローラ36と、感光体13の表面に形成された潜像を現像してトナー画像を形成する現像ユニット12と、感光体13の表面のトナー画像が転写される中間転写ベルト14とを備え、感光体13と中間転写ベルト14との間にトナーが介在する状態で、感光体13と中間転写ベルト14との相対周速差が感光体13の周速の0.5%以上になるように感光体13と中間転写ベルト14とを回転させる感光体クリーニング動作を行う画像形成装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置および感光体クリーニング方法に関する。
電子写真式の画像形成装置においては、帯電器を放電させて感光体の表面を帯電させ、次いで感光体表面を光で像様に露光して静電潜像を形成する。そして、このようにして感光体表面に形成された潜像に現像器でトナーを付着させてトナー画像とし、得られたトナー画像を中間転写体に転写し、更に記録用紙やOHPフィルムなどの記録媒体に転写する。
このように、感光体の表面を放電によって帯電させているから、放電によって窒素酸化物などの放電生成物が発生し、感光体の表面に付着、堆積する。感光体の表面に付着、堆積した放電生成物が高湿度環境下で吸湿すると、感光体表面の電気抵抗が低下して電荷保持力が低下するので、感光体表面の電荷が面方向に沿ってリークして静電潜像が崩れる。静電潜像が崩れた箇所には、現像器でトナーを付着させてもトナー像が形成されない所謂像流れが生じる。
そこで、従来は、感光体の表面を、比較的柔らかく削り易い材質で形成し、感光体の表面をクリーニングブレードで削り取って表面の放電生成物も一緒に削り取ることにより、像流れの発生を防止していた。
近年、低摩耗感光体を用いることにより、感光体表面層の膜減りおよびスクラッチ傷の発生を抑制することが検討されている。しかしながら、低摩耗感光体は、表面が削り難いので、感光体として低磨耗感光体を用いると、クリーニングブレードだけでは表面の放電生成物を充分に除去できず、像流れが発生し易くなると考えられる。
感光体表面に生成した放電生成物の除去方法としては、感光体表面をクリーニングブレードで削る方法の他、感光体表面を帯電させること無く感光体を回転させつつクリーニングブレードのめくれが生じない程度の微量のトナーを感光体の表面に供給し、感光体表面に生成した放電生成物を前記トナーとともにクリーニングブレードで掻き取る方法が提案されている(特許文献1)。
また、前記除去方法としては、中間転写体と感光体とを周速差を付与して回転させた状態で接触させ、中間転写体で感光体の表面を摺擦、研磨する方法もある(特許文献2)。
更に、中間転写体で感光体の表面を摺擦、研磨する画像形成装置において、感光体の表層にアリレート樹脂を含有した材質を用いることが提案され(特許文献3、4)、前記感光体を使用することに加えて現像剤にハイドロタルサイト化合物を配合し、前記ハイドロタルサイト化合物によって感光体表面の放電生成物を吸着除去することが提案されている(特許文献5)。
特開2003−005608号公報 特開平4−305666号公報 特開2004−093862号公報 特開2004−093864号公報 特開2003−323095号公報
しかしながら、放電生成物の付着した感光体の表面は、クリーニングブレードとの間の摩擦が大きくなるので、感光体表面にトナーを供給してクリーニングブレードで掻き取る方法は、クリーニングブレードの磨耗が大きくなるという問題がある。
また、中間転写体と感光体とを周速差を付与して回転させた状態で接触させ、中間転写体で感光体の表面を摺擦、研磨する方法は、固い表面同士が摩擦することによって感光体および中間転写体の一方または両方の表面に傷を生じさせる可能性があり、この傷が画像欠陥の原因になるという問題がある。
更に、アリレート樹脂を含有する材質によって感光体の表面を形成した場合においても、中間転写体で感光体の表面を直接摺擦、研磨したのでは、感光体の磨耗レートが過大になる。
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、低摩耗感光体を用いた場合においても画像流れの発生を効果的に防止でき、感光体表面の磨耗も抑制できる画像形成装置、および感光体クリーニング方法の提供を目的とする。
請求項1に記載の発明は、感光体と、前記感光体の表面を帯電させる帯電器と、前記感光体の表面に形成された潜像をトナーによって現像してトナー画像を形成する現像器と、前記感光体の表面に形成されたトナー画像が転写される中間転写体とを備え、感光体と中間転写体との間にトナーが介在する状態で、感光体と中間転写体との相対周速差が感光体の周速の0.5%以上になるように感光体と中間転写体とを回転させる感光体クリーニング動作を行うことを特徴とする画像形成装置に関する。
請求項1に記載の画像形成装置においては、感光体と中間転写体との間にトナーが存在した状態において、感光体と中間転写体との相対周速差が感光体の周速の0.5%以上になるように感光体と中間転写体とを回転させる感光体クリーニング動作を行っているから、感光体と中間転写体とが直接に接触することによる傷や磨耗の発生を防止しつつ、感光体表面に発生した放電生成物をトナーの転がり摩擦によって効果的に除去できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において現像器から感光体に所定のタイミングでトナーを供給しつつ、前記感光体クリーニング動作を行うものに関する。
請求項2に記載の画像形成装置においては、現像器から感光体に、所定のタイミングでトナーを供給しつつ感光体クリーニング動作を行っているから、感光体クリーニング動作を行うタイミングは画像形成時、即ち作像時には限定されない。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において作像時に前記感光体クリーニング動作を行うものに関する。
請求項3に記載の画像形成装置においては、作像時、具体的には感光体表面に形成されたトナー画像を中間転写体に転写するときに、中間転写体の周速度を感光体の周速度よりも高く設定することにより、中間転写体と感光体との間にトナーが存在する状態で感光体の表面が中間転写体によって擦られ、これによって感光体表面の放電生成物が除去される。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において非作像時に前記感光体クリーニング動作を行うものに関する。
請求項4に記載の画像形成装置においては、非作像時、たとえば一のトナー画像の形成および記録媒体への転写が終了してから次の画像の形成指示が入力されるまでの間に、感光体表面にトナーを供給して感光体クリーニング動作を行う。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載の画像形成装置において、前記感光体クリーニング動作時において、前記感光体と中間転写体との相対周速差が感光体の周速の0.5%以上5%以下に設定されるものに関する。
画像形成時において、前記感光体と中間転写体との相対周速差が感光体の周速の5%を超えると、感光体から中間転写体にトナー画像が正確に転写されなくなる。しかし、請求項5に記載の画像形成装置においては、前記感光体と中間転写体との相対周速差は感光体の周速の5%以下であるから、感光体から中間転写体にトナー画像を転写する際に、通常の用途で問題になるほどの画像の歪みが生じることがない。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、前記感光体クリーニング動作時において、前記感光体と中間転写体との相対周速差を感光体の周速の0.5%以上15%以下に設定するものに関する。
感光体クリーニング動作時における感光体と中間転写体との相対周速差が感光体の周速の15%を超えると、感光体動作開始時に中間転写体および感光体に瞬間的に加わる負荷が大きくなる。
しかしながら、請求項6に記載の画像形成装置においては、感光体クリーニング動作時における感光体と中間転写体との相対周速差は感光体の周速の15%以内であるから、感光体および中間転写体の何れにも過大な負荷が生じることが防止される。
請求項7に記載の発明は、請求項4または6に記載の画像形成装置において、前記帯電器をoffとした状態で前記感光体クリーニング動作を行うものに関する。
請求項7に記載の画像形成装置においては、感光体クリーニング動作中は帯電器をoffとしているから、感光体クリーニング動作中に感光体表面に新たに放電生成物が生成することが防止される。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか1項に記載の画像形成装置において、前記感光体にクリーニングブレードを当接させた状態で前記感光体クリーニング動作を行うものに関する。
請求項8に記載の画像形成装置においては、前記感光体にクリーニングブレードを当接させた状態で前記感光体クリーニング動作を行うから、感光体クリーニング動作で生じた感光体表面の放電生成物を吸着したトナーおよび前記感光体クリーニング動作では除去されなかった放電生成物がクリーニングブレードで除去される。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか1項に記載の画像形成装置において、前記感光体と中間転写体とを押圧荷重0.5gf/cm以上、ニップ幅0.5mm以上の条件で押圧させた状態で前記感光体クリーニング動作を行うものに関する。
前記感光体と中間転写体との押圧荷重およびニップ幅が小さいと充分な放電生成物除去効果が得られない場合があるが、請求項9に記載の画像形成装置においては、押圧荷重およびニップ幅を前記範囲内に設定しているために、短時間で放電生成物が確実に除去される。なお、作像中に感光体クリーニング動作を行う場合は、前記押圧荷重を5gf/cm以上に設定することが好ましい。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9の何れか1項に記載の画像形成装置において、前記感光体クリーニング動作時のトナー介在量が感光体表面1m当り0.02〜1.5gであるものに関する。
感光体クリーニング動作時における感光体表面へのトナーの供給量が過小のときは、感光体表面がトナーで充分に覆われないから、トナーの転がり摩擦による放電生成物除去効果が充分得られない場合があり、前記トナーの供給量が過大のときは、感光体と中間転写体との間にトナーが多層で存在するためにトナーの転がり摩擦が阻害されるために充分な放電生成物除去効果が得られないことがある。
請求項10に記載の画像形成装置においては、感光体クリーニング動作時のトナー介在量を感光体表面1m当り0.02〜1.5gに設定しているから、感光体クリーニング動作時には感光体の表面はトナーで充分に覆われるが、感光体と中間転写体との間にトナーが多数の層として存在する可能性は低いと考えられる。したがって、充分な放電生成物除去効果が得られる。
請求項11に記載の発明は、請求項1、2,4,6〜9の何れか1項に記載の画像形成装置において電源投入時に前記感光体クリーニング動作を行うものに関する。
請求項11に記載の画像形成装置においては、電源投入時に感光体クリーニング動作を行うから、感光体表面の放電生成物が除去された状態で画像形成動作に移行できる。
請求項12に記載の発明は、請求項1〜11の何れか1項に記載の画像形成装置において、前記画像形成装置内の湿度が所定値以上であって所定時間以上作像が行われなかったときに前記感光体クリーニング動作を行うものに関する。
高湿度時には、感光体の表面に付着、堆積した放電生成物が吸湿して感光体表面の電荷保持能力が低下し、像流れが生じ易い。特に、高湿度時において、画像形成装置が画像形成動作後長時間放置された場合には、前記像流れが生じ易い。
そこで、請求項12に記載の画像形成装置においては、高湿度時に長時間放置されたときに前記感光体クリーニング動作を行うことにより、感光体表面の放電生成物を作像前に除去し、高湿度時における像流れの発生を防止する。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜12の何れか1項に記載の画像形成装置において、前記感光体クリーニング動作時に感光体と中間転写体との間に存在するトナーの平均粒径が3〜9μmであり、[前記トナーの粒子投影像の周長/前記トナーの粒子投影面積と面積が同一な円の周長]×100で与えられる形状係数が125〜135であるものに関する。
請求項13に記載の画像形成装置においては、感光体クリーニング動作において形状係数が125〜135のトナーが使用されているが、前記トナーの形状は、ポテト状〜回転楕円体状〜半径方向にやや潰れた球状であり、不定形状または完全な球状のトナーに比較して高い放電生成物除去効果が得られる。
請求項14に記載の発明は、請求項1〜13の何れか1項に記載の画像形成装置において、前記中間転写体は、表面粗さRzが1.5μm以下であり、ダイナミック硬度が20〜45であるものに関する。
請求項14に記載の画像形成装置においては、前記中間転写体の表面粗さRzおよびダイナミック硬度の何れも過大ではないから、感光体クリーニング動作中に万が一感光体と中間転写体とが直接接触した場合においても、感光体表面の磨耗や傷付きを最小限に抑えることができる。
請求項15に記載の発明は、感光体と、前記感光体の表面を帯電させる帯電器と、前記感光体の表面に形成された潜像をトナーによって現像してトナー画像を形成する現像器と、前記感光体の表面に形成されたトナー画像が転写される中間転写体とを備える画像形成装置において、感光体と中間転写体との間にトナーが介在する状態で、感光体と中間転写体との相対周速差が感光体の周速の0.5%以上になるように感光体と中間転写体とを回転させる感光体クリーニング動作を行うことを特徴とする感光体クリーニング方法に関する。
請求項15に記載の感光体クリーニング方法においても、請求項1のところで述べたように、感光体と中間転写体との間にトナーを存在させて感光体と中間転写体との相対周速差が感光体の周速の0.5%以上になるように感光体と中間転写体とを回転させる感光体クリーニング動作を行うことにより、感光体表面に発生した放電生成物をトナーの転がり摩擦によって効果的に除去される。
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の感光体クリーニング方法において、現像器から感光体に、所定のタイミングでトナーを供給しつつ、前記感光体クリーニング動作を行うものに関する。
請求項16に記載の感光体クリーニング方法においては、現像器から感光体に所定のタイミングでトナーを供給しつつ感光体クリーニング動作を行っているから、感光体クリーニング動作を行うタイミングは作像時には限定されない。
請求項17に記載の発明は、請求項15に記載の感光体クリーニング方法において、作像時に前記感光体クリーニング動作を行うものに関する。
請求項17に記載の感光体クリーニング方法においては、作像時に中間転写体の周速度を感光体の周速度よりも高く設定することにより、中間転写体と感光体との間にトナーが存在する状態で感光体の表面が中間転写体によって擦られ、これによって感光体表面の放電生成物が除去される。
請求項18に記載の発明は、請求項16に記載の感光体クリーニング方法において、非作像時に前記感光体クリーニング動作を行うものに関する。
請求項18に記載の感光体クリーニング方法においては、非作像時に感光体表面にトナーを供給して感光体クリーニング動作を行う。
請求項1の発明によれば、前記感光体クリーニング動作において感光体表面に発生した放電生成物をトナーの転がり摩擦によって効果的に除去している。したがって、低摩耗感光体を用いた場合においても画像流れの発生を効果的に防止でき、感光体表面の磨耗も抑制できる画像形成装置が提供される。また、専用の摺擦手段が不要になることにより、装置の小型化、低コスト化を図ることができる。
請求項2の発明によれば、感光体クリーニング動作を行うタイミングを作像時および非作像時の何れにも設定できる。
請求項3に記載の発明においては、前述のように、画像形成と感光体クリーニング動作とを同時に行うから、画像形成とは別にクリーニング動作を行う必要がない。
請求項4に記載の発明においては、前述のように、一のトナー画像の形成および記録媒体への転写が終了してから次の画像の形成指示が入力されるまでの間に感光体クリーニング動作を行う。したがって、ユーザに感光体クリーニング動作を気付かれ難い画像形成装置が提供される。
請求項5に記載の発明においては、前述のように前記感光体と中間転写体との相対周速差が小さいから、請求項3に記載の発明の特長を有する上に、感光体から中間転写体にトナー画像を転写する際の画像の歪みが実用上問題になるほどでは無い点でも好ましい。
請求項6に記載の発明においては、非画像形成時に感光体クリーニング動作を行うから、感光体と中間転写体との間の相対速度差を大きく取ることにより、短時間で感光体をクリーニングできる。また、相対速度差を15%以下としているから、前述のように感光体と中間転写体との間に過大な負荷が生じることが防止される。画像形成装置のスタート直後や停止直前のように中間転写体と感光体との間に充分なトナーが介在していないときに感光体クリーニング動作を行った場合においても、中間転写体と感光体との両方に擦過傷が生じる危険が少ない。
請求項7に記載の発明においては、前述のように感光体クリーニング動作中に感光体表面に新たに放電生成物が生成することが防止されるから、感光体クリーニング時間を大幅に短縮できる。したがって感光体の磨耗や傷付きを少なくできるから、寿命を延長できる。また、ユーザの待機時間を短縮できる故に利便性も向上する。
請求項8に記載の発明においては、前述のように感光体クリーニング動作で生じた感光体表面の放電生成物を吸着したトナーおよび前記感光体クリーニング動作では除去されなかった放電生成物がクリーニングブレードで除去されるから、感光体クリーニング時間が短縮される。したがって感光体の磨耗や傷付きを少なくできるから、寿命を延長できる上、ユーザの待機時間を短縮できるから利便性も向上する。
請求項9に記載の発明においては、前述のように、押圧荷重およびニップ幅をそれぞれ0.5gf/cm以上および0.5mm以上に設定することにより、短時間で充分な放電生成物除去効果が得られる。したがって感光体クリーニング動作を行う時間は短時間でよいから、感光体の寿命が長くなる上、ユーザの待機時間も短縮できる。
請求項10の発明によれば、前述のように感光体の表面はトナーで充分に覆われるものの、感光体と中間転写体との間にトナーが多数の層として存在することは殆どないから、短時間の感光体クリーニング動作で充分な放電物除去効果が得られる。
請求項11に記載の発明によれば、前述のように、画像形成動作開始前に感光体クリーニング動作が終了するから、感光体クリーニング動作が画像形成動作の妨げとならず、ユーザにとって利便性の高い画像形成装置が提供される。
請求項12に記載の発明によれば、高湿度で長時間放置されたときのように像流れが発生し易い条件のときに感光体クリーニング動作を行っているから、感光体クリーニング動作の頻度を必要最小限に留めることができる。したがって、感光体の寿命が長く、ユーザにとって利便性の高い画像形成装置が提供される。
請求項13に記載の発明によれば、形状係数を125〜135のトナーを使用することにより、高い放電生成物除去効果が得られるから、感光体クリーニング動作をより短時間で終了させることができる。したがって、前記発明に係る画像形成装置においては、感光体の磨耗や傷付きを最小限に抑えることができ、またユーザの利便性の上からも好ましい。
請求項14に記載の発明によれば、前述のように感光体クリーニング動作中に感光体と中間転写体とが直接接触した場合においても、感光体表面の磨耗や傷付きを最小限に抑えることができる。
請求項15に記載の発明によれば、前述のように、前記感光体クリーニング動作において感光体表面に発生した放電生成物をトナーの転がり摩擦によって効果的に除去しているから、低摩耗感光体を用いた画像形成装置においても、画像流れの発生を効果的に防止でき、感光体表面の磨耗も抑制できる。また、前記画像形成装置においては、専用の摺擦手段が不要になるから、小型化、低コスト化を図ることができる。
請求項16に記載の発明によれば、感光体クリーニング動作を行うタイミングを作像時と非作像時との何れに設定してもよい。
請求項17に記載の発明においては、前述のように、画像形成と感光体クリーニング動作とを同時に行う。したがって、画像形成とは別に感光体クリーニング動作を行う必要がない。
請求項18に記載の発明においては、前述のように、一のトナー画像の形成および記録媒体への転写が終了してから次の画像の形成指示が入力されるまでの間に感光体クリーニング動作を行う故に、ユーザに感光体クリーニング動作を気付かれ難い点で好ましい。
本発明に係る画像形成装置の一例であるプリンター10を図1に示す。プリンター10は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色の現像ユニット12C、12M、12Y、12Kと感光体13C、13M、13Y、13Kが中間転写ベルト14に面して並列して配置され、中間転写ベルト14が1周する間に4色のトナー像を重ね合せる、いわゆるタンデム式のフルカラープリンターである。中間転写ベルト14は、本発明の画像形成装置が備える中間転写体に相当する。感光体13C、13M、13Y、13Kは何れも低摩耗タイプである。
プリンター10は、図1に示すように底部に給紙トレイ16を備える。この給紙トレイ16にセットされた用紙Pの搬送方向の先端部には給紙ローラ18が当接しており、この給紙ローラ18と図示しない用紙捌き手段によって、用紙Pが1枚ずつ給紙トレイ16から搬送方向下流側へ給紙される。そして、給紙ローラ18の搬送方向下流側には、2組の搬送ローラ20が配置されており、用紙Pは、この搬送ローラ20からの搬送力で上方の転写部22へ搬送される。
転写部22には、中間転写ベルト14が巻き掛けられたベルト搬送ローラ24Aと、このベルト搬送ローラ24Aに圧接された二次転写ローラ26が配設されている。ベルト搬送ローラ24Aと二次転写ローラ26とのニップ部には、中間転写ベルト14が挟み込まれており、用紙Pはこのニップ部を通過する際に中間転写ベルト14からトナー像を転写される。
そして、転写部22の上方且つ搬送方向下流側には定着ユニット28が配設されている。この定着ユニット28には、高温になるヒートローラ28Aと、このヒートローラ28Aに圧接されたバックアップローラ28Bが配設されており、用紙Pが、ヒートローラ28Aとバックアップローラ28Bとのニップ部を通過する際に、トナーが溶融、凝固して用紙Pに定着する。そして、用紙Pは、定着ユニット28の搬送方向下流側に配置された排紙ローラ29によって排紙部31に排紙される。
プリンター10の内部には、環境測定手段としての湿度センサー900と温度センサー902とが設けられている。
更に、プリンター10の内部にはCPUや不揮発性メモリ等を含む制御部950を備えている。そして、この制御部950は、湿度センサー900及び温度センサー902の測定結果などの各種情報が送られると共に、当該プリンター10の各種制御全般をつかさどる。
次に、転写部22において用紙Pに転写すべき画像を形成する画像形成部30について説明する。なお、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色を区別する際には、符号の後にC、M、Y、Kを付加して説明するが、各色を区別する必要がない場合は、符号の後のC、M、Y、Kは省略することがある。
画像形成部30は、感光体13Y、13M、13C、13Kと、感光体13Y、13M、13C、13Kの表面に形成された潜像をトナーで現像して単色のトナー画像を形成する現像器12Y、12M、12C,12Kと、感光体13Y、13M、13C、13Kの表面に形成された単色のトナー画像が重ね合わされて転写され、フルカラー画像とされる中間転写ベルト14とを備える。
中間転写ベルト14は、ポリイミド樹脂などの材質から形成されたエンドレスベルト状の部材であり、ダイナミック硬度が20〜45であり、感光体13が当接する側の面である表面の粗さである表面粗さRzが1.5μm以下であることが好ましい。中間転写ベルト14は、上述したベルト搬送ローラ24Aと、ベルト搬送ローラ24Aの下方に配設されたベルト搬送ローラ24Bと、ベルト搬送ローラ24Bの斜め上方、且つ用紙搬送路の反対側に配設されたベルト搬送ローラ24Cに巻き掛けられている。
中間転写ベルト14のベルト搬送ローラ24Bとベルト搬送ローラ24Cとの間の、斜め下方を向いた面が、感光体13C、M、Y、Kからトナー像を転写される転写面14Aとなっている。この転写面14Aに面して、現像ユニット12C、12M、12Y、12Kと、感光体13C、13M、13Y、13Kが並列して配置されており、感光体13C、13M、13Y、13Kが転写面14Aに当接している。中間転写ベルト14の内側には一次転写ローラ32C、32M、32Y、32Kが配設されている。中間転写ベルト14は、一次転写ローラ32C、32M、32Y、32Kによって感光体13C、13M、13Y、13Kにニップされている。中間転写ベルト14を感光体13C、13M、13Y、13Kにニップする荷重は0.5gf/cm以上が好ましく、中間転写ベルト14が感光体13C、13M、13Y、13Kに接触する幅であるニップ幅は0.5mm以上が好ましく、特に1.5mm以上が好ましい。
感光体13は、表面13Aが低摩耗性感光性材料で形成された低摩耗性感光体である。そして、図2に示すように、感光体13の表面13Aには、回転方向に順に、中間転写ベルト14、除電ランプ48、クリーニングブレード34、帯電ローラ36、現像ローラ38が当接している。現像ローラ38は、感光体13の回転方向と逆方向に回転している。即ち、現像ローラ38の表面は、ニップ部においては感光体13の表面に対して同方向に移動している。また、帯電ローラ36と現像ローラ38との間には、感光体13の表面13Aをライン露光するLEDアレイヘッド40が配置されている。帯電ローラ36は、本発明の画像形成装置における帯電器に相当する。
帯電ローラ36には、交流電圧と直流電圧とを重畳した電圧を印加可能な重畳電源42が接続されている。帯電ローラ36はこの電圧により、感光体13の表面13Aを均一に帯電することができる。
クリーニングブレード34は、先端が感光体13の表面13Aに2〜5gf/mmの線圧で押圧されている。クリーニングブレード34で掻き取られたトナーを回収する残留トナー回収ボックス44が感光体13の回転方向に沿ってクリーニングブレード34の下流側に隣接して設けられている。
つぎに、感光体13にトナー像を形成すると共に、このトナー像を中間転写ベルト14に転写するまでの流れを説明する。
感光体13が図中反時計回りに回転すると、まず、感光体13の表面13Aが、帯電ローラ36によって均一に所定の極性(正極性)の所定電位(例えば、−500v)に帯電する。更に、感光体13が回転すると、感光体13の表面13Aが、LEDアレイヘッド40によって露光され、露光された部分の電位が低下し((例えば、−200v)、静電潜像が形成される。その後、感光体13の帯電極性と同極性に帯電しているトナーを、現像ローラ38によって、静電潜像部(電位低下部)に電気的に付着させることで、静電潜像を現像(可視化)し、感光体13上にトナー像を形成する。そして、このトナーと逆極性の転写電圧が印加された一次転写ローラ32によって、トナー像が電気的に引き寄せられる。これによって、トナー像が、感光体13から中間転写ベルト14へ転写される。
感光体13は、表面のトナー像が転写されたあと、除電ランプ48によって除電される。そして、表面に残留したトナーはクリーニングブレード34によって除去される。
ところで、帯電ローラ36で感光体13を帯電する際、放電生成物(放電時に発生するオゾンや窒素酸化物などの活性物質、及びそれ等の反応生成物)が発生する。特に、本実施形態のように、交流電圧と直流電圧とを重畳した電圧を印加するAC+DC接触帯電方式では、放電生成物が多く発生する。
感光体13に付着した放電生成物は、感光体13の回転に伴い、クリーニングブレード34との摩擦で除去される。しかし、除去されなかった放電生成物が感光体13の表面13Aに徐々に付着していく。そして、高湿度下において、感光体13の表面13Aに付着した放電生成物が、空気中の水分と反応して硝酸となり、感光体13の表面抵抗を低下させる。この表面抵抗の低下により静電潜像が乱れることで、形成されるトナー像にも乱れが生じ、白抜け等の画像不良が発生する。これを像流れという。
しかしながら、実施形態1に係るプリンター10においては、画像形成部30において画像を形成している作像時、または画像を作成していない非作像時に、以下に述べる感光体クリーニング動作を行うことにより、感光体13に生じた放電生成物を除去することができる。
作像時において感光体クリーニング動作をおこなうときは、中間転写ベルト14の周速をVi、感光体13C、13M、13Y、13Kの周速をVpとすると、トナー画像を感光体13から中間転写ベルト14に転写するときに、感光体13と中間転写ベルト14との相対周速差が
(Vi−Vp)/Vi=±0.5〜±5%
になるように周速Viを設定する。なお、転写部22において中間転写ベルト14から用紙Pにトナー画像を転写するときに中間転写ベルト14に負荷が加わる故に、中間転写ベルト14の周速を感光体13の周速よりも高く設定すれば、中間転写ベルト14の回転を安定化させることができるから好ましい。なお、感光体13と中間転写ベルト14との相対周速差が
−0.5%<(Vi−Vp)/Vi<0.5%
のときは、感光体13の表面13Aの放電生成物が充分に除去されないことがあり、
(Vi−Vp)/Vi>5%、または
(Vi−Vp)/Vi<−5%、
のときは、中間転写ベルト14に転写されるトナー画像の歪みが過大になる。なお、現像ユニット12から感光体に供給されるトナーは、平均粒径は3〜9μmであり、形状係数が125〜135であることが好ましい。
非作像時に感光体クリーニング動作を行うときは、現像ユニット12から感光体13の表面13Aにトナーを供給するとともに、中間転写ベルト14の周速Viを感光体13の周速Vpよりも大きく設定する感光体クリーニング動作を行うことにより、感光体13の表面13A上の放電生成物を除去してもよい。このときは、感光体13と中間転写ベルト14との相対周速差が
(Vi−Vp)/Vi=±0.5%〜±15%
になるように周速Viを設定するとともに、現像ユニット12から感光体13の表面13Aに1m当り0.02〜1.5gの供給量でトナーを供給し、同時に帯電ローラ36をoffとすることが好ましい。
感光体クリーニング動作時には、感光体13C、13M、13Y、13Kの表面は、中間転写ベルト14との間に存在するトナーを介して擦られるから、感光体13の表面に生成した放電生成物は前記トナーで擦られて効果的に除去されるが、感光体13の表面13Aが中間転写ベルト14で直接擦られる訳ではないので、感光体13の表面13Aが傷ついたり、磨耗が過大になったりすることはない。
感光体13の表面13Aに生成した放電生成物が付着したトナーは、作像時においては、大部分が中間転写ベルト14に転移し、残りは残留トナーとして表面13A上に残留する。そして、表面13A上の放電生成物を含有する残留トナーはクリーニングブレード34によって除去され、残留トナー回収ボックス44に回収される。また、非作像時においては、殆どが中間転写ベルト14に転移することなく、感光体13の表面13A上に残存するが、やはり同様にクリーニングブレード34によって除去され、残留トナー回収ボックス44に回収される。
このようにして感光体13の表面13A上の放電生成物が除去されるから、感光体13として低摩耗型感光体を用いた場合においても、高湿度下での像流れの発生が抑えられる。
なお、非作像時における感光体クリーニング動作のタイミングとしては、画像形成部30で1のトナー画像が形成されて用紙Pに転写されてから次の画像の形成指示が入力されるまでの間のほか、プリンター10において電源を投入してから画像形成部30で1のトナー画像が形成されるまでの間、湿度センサー900において所定値、たとえば70%以上の湿度を所定時間、たとえば2時間以上連続して検出したときなどが挙げられる。
1.実施例1
実施形態1に係るプリンターを使用した。感光体13として低摩耗感光体を用いた。感光体13の外径は何れも30mmであった。また、転写ニップ幅を1.5mmに、1次転写ローラ32から感光体に及ぼされる荷重を10f/cmに設定した。また、帯電ローラ36における帯電電圧を50kVに設定した。そして、200キロサイクルのランニングを行った後の像流れ発生状況、感光体13の磨耗状況および表面粗さを評価した。結果を図3〜図5に示す。
なお、前記ランニングテストにおいては、作像時に、感光体クリーニング動作を行った。感光体クリーニング動作においては、感光体13と中間転写ベルト14との相対周速差(Vi−Vp)/Viを−5%〜5%の範囲で変化させた。
像流れについては、グレードG1、G2、G3、G4、G5に対応する像流れ画像見本と実際に得られたサンプルの画像とを目視で比較することにより行った。なお、像流れグレードG1〜G5は数字が大きくなる程グレードが低いことを示し、グレードG0は像流れが全く生じていないことを、G2は像流れが生じているものの殆ど視認できないことを、G5はサンプルの全面に像流れが生じたことを示す。実用上問題ないレベルはG0〜G2の範囲である。
図3から明らかなように、感光体13と中間転写ベルト14との相対周速差(Vi−Vp)/Viが0〜±0.5%のときは、像流れはグレードG5であり、サンプルの画質は極めて悪かった。これに対し、相対周速差(Vi−Vp)/Viが±0.5〜5%のときは、像流れはグレードG0〜G2であり、実用になるレベルであった。
次に、感光体13と中間転写ベルト14との相対周速差(Vi−Vp)/Viを3%に固定して感光体13と中間転写ベルト14とのニップ幅および転写荷重を変化させたときの像長さの発生状況を図6に示す。図6から明らかなように、感光体13と中間転写ベルト14との間の押圧荷重が0.5gf/cm以上でニップ幅が0.5mm以上のとき、像流れグレードG0〜G2と良好な画質が得られた。
2.実施例2
画像形成装置として、富士ゼロックス(株)製コピープリンターDCC450改造機を用いて以下の実験を実施した。前記改造機においては、感光体駆動モータの回転数を可変とし、中間転写ベルト14の感光体13に対する相対周速差が感光体13の周速の−20〜+20%になる範囲で感光体13の回転速度を変更可能とした。実験条件を、像流れの発生ストレス条件である高温高湿度(28℃、湿度85%)において放電条件過多(帯電ローラ印加交流電流値を1.5倍に設定)に設定し、2000枚のプリントを実施した後、プリンターを12時間放置した。その後、濃度30%のシアンの全面H/T画像を形成し、得られた全面H/T画像における筋状の濃度低下部分を、グレードG1、G2、G3、G4、G5に対応する像流れ画像見本と目視で比較することにより、前記画像の像流れのレベルを評価した。なお、トナーとしては、特許第3141783号公報に記載されたもの、即ちスチレンおよびn−ブチルアクリレートの乳化重合で獲られた樹脂の微細粒子分散液と、シアン着色剤を分散させた着色剤分散液と、パラフィンワックスおよび界面活性剤を分散させた離型剤分散液とを混合して前記樹脂のガラス転移点以下の温度に加熱して得られた平均粒径が5μmの凝集粒子からなるトナーを用いた。
中間転写ベルト14の感光体13に対する相対周速差を感光体13の周速の0.3%および5%に設定したとき、および現像ユニット12の無いときおよび有るときのそれぞれについてトナー画像の像流れについて評価した。なお、現像ユニット12からの感光体13へのトナーの供給量は0.1g/1m(感光体13の表面13A)に固定した。結果を図7に示す。
図7から明らかなように、現像ユニット12においてトナーを供給した場合において、前記相対周速差が0.3%のときは像流れのグレードはG5であり、画像の全面に像流れが生じていたが、前記相対周速差が5%のときは像流れのグレードはG1であり、目視では像流れの発生は認められなかった。これに対して、現像ユニット12においてトナーを供給しなかった場合においては、前記相対周速差が0.3%のとき、および前記相対周速差が5%のときは、それぞれ像流れのグレードはG5、G4であり、画像全体に像流れが生じていた。
次に、現像ユニット12を装着し、感光体13に0.1g/1mの供給量でトナーを供給しつつ、中間転写ベルト14の感光体13に対する相対周速差を変化させて像流れの程度を評価した。結果を図8に示す。
図8から解るように、相対周速差が0%および0.3%のときは、それぞれ像流れのグレードはG5およびG3であったが、相対周速差が0.5%のときは、像流れのグレードはG2と実用になるレベルであった。相対周速差が1〜10%のときは、像流れのグレードはG1であり、目視では殆ど像流れの発生が認められなかった。このことから、相対周速差が0.5%以上あれば、像流れの程度を実用になるレベルに抑えることができることがわかる。但し、前記相対周速差が10%を超えると、中間転写ベルト14および感光体13に瞬間的に加わる付加が大きく、特に駆動停止時には中間転写ベルト14と感光体13との間にトナーが供給されないために、中間転写ベルト14と感光体13の一部に摺擦傷などの欠陥が生じる可能性があると考えられる。したがって、前記相対周速さは10%以下が好ましいと考えられる。
最後に、前記相対周速差を感光体13の周速の3%に固定し、感光体13へのトナー供給量即ちトナー介在量を0.1g/1mに設定して押圧荷重およびニップ幅をそれぞれ0.1〜1.5gf/cmおよび0.1〜4mmの範囲で変化させたときの像流れの程度を評価した。結果を図9および図10に示す。
図9から明らかなように、押圧荷重が0.1gf/cmおよび0.3gf/cmのときは、得られた画像の像流れグレードはそれぞれG5およびG3であったが、押圧荷重が0.5gf/cmのときは、G2であり、0.7〜1.5gf/cmのときはG1であった。このことから、押圧荷重は0.5gf/cm以上が好ましいことが判る。
また、図10から明らかなように、ニップ幅が0.1mmおよび0.3mmのときは、得られた画像の像流れグレードはそれぞれG5およびG3であったが、ニップ幅が0.5mmのときはG2であり、ニップ幅が1〜4mmのときはG1であった。このことから、ニップ幅は0.5mm以上が好ましいことが判る。なお、ニップ幅が4mmを超えると1次転写ローラ32の変形が著しくなるため、本実施例ではニップ幅の最大値を4mmに設定したが、プリンターの構成が異なれば、更に大きなニップ幅も可能であることは言うまでもない。
3.実施例3
実施例2において、図11に示すように、感光体13と中間転写ベルト14との相対周速差(Vi−Vp)/Viを0.3%、0.5%、3%の3点に設定するとともに、現像ユニット12からの感光体13へのトナー供給量(トナー介在量)を0g/1m、0.02g/1m、0.05g/1m、0.1g/1m、0.3g/1m、0.5g/1m、1g/1m、1.5g/1m、2.5g/1mの9点設定し、得られる画像の像流れグレードを評価した。但し、感光体13と中間転写ベルト14との相対周速差を0.3%に設定したときは、トナー供給量は、0g/1m、0.3g/1m、1g/1m、2.5g/1mの4点とした。結果を図11および図12に示す。
図11および図12から明らかなように、相対周速差が0.3%のときはトナー供給量の如何によらず、像流れグレードはG5と画像の全面に像流れが生じていた。
一方、相対周速差を0.5%に増加させると、トナー供給量が0g/1mのときは、像流れグレードはG4であったが、トナー供給量が0.02g/1mのときは、像流れグレードはG2と実用上問題ないレベルの画像が得られた。更に、トナー供給量が0.05〜1g/1mのときは、像流れグレードはG1と目視では殆ど像流れが認められなかった。そして、トナー供給量が1.5g/1mに増加しても、像流れグレードはG2と、実用上問題ないレベルであった。しかし、トナー供給量が2.5g/1mのときは、像流れグレードはG3.5となった。
一方、相対周速差を更に増加させて3%とすると、トナー供給量が0g/1mのときも像流れグレードはG2と実用上問題ないレベルであり、トナー供給量が0.02g/1mになると、像流れグレードはG1と目視では殆ど像流れが認められないレベルに向上した。更に、トナー供給量が0.05〜0.5g/1mのときは、像流れグレードはG0と像流れは全く発生せず、トナー供給量が1g/1mのときも、像流れグレードはG0.5と良好であった。そして、トナー供給量が1.5g/1mに増加しても、像流れグレードはG2と、実用上問題ないレベルであった。しかし、トナー供給量が2.5g/1mのときは、像流れグレードはG2.5となった。
このように、相対周速差が0.5%以上と本発明の範囲内に有る場合においても、感光体13の表面13Aへのトナー供給量、即ち感光体13の表面13Aと中間転写ベルト14との間のトナー介在量を感光体表面1m当り0.02〜1.5gに設定することが好ましいことが判る。
図1は、実施形態1に係るプリンターの全体的な構成を示す概略図である。 図2は、実施形態1に係るプリンターの備える画像形成部の構成を示す概略図である。 図3は、実施例1において中間転写ベルトと感光体との相対周速差を変化させたときの像流れグレードの変化を示すグラフである。 図4は、実施例1において中間転写ベルトと感光体との相対周速差を変化させたときの感光体の磨耗レートの変化を示すグラフである。 図5は、実施例1において中間転写ベルトと感光体との相対周速差を変化させたときの感光体の表面粗さの変化を示すグラフである。 図6は、実施例1において中間転写ベルトと感光体との間の転写荷重およびニップ幅と像流れグレードとの関係を示す表である。 図7は、実施例2において、コピープリンターでトナー供給を行ったときおよび行わなかったときの像流れグレードを示す表である。 図8は、実施例2において中間転写ベルトと感光体との相対周速差を変化させたときの像流れグレードの変化を示すグラフである。 図9は、実施例2において中間転写ベルトと感光体との間の押圧荷重を変化させたときの像流れグレードの変化を示すグラフである。 図10は、実施例2において中間転写ベルトと感光体との間のニップ幅を変化させたときの像流れグレードの変化を示すグラフである。 図11は、実施例3において中間転写ベルトと感光体との相対速度差およびトナー供給量を変化させたときの像流れグレードの変化を示す表である。 図12は、実施例3において中間転写ベルトと感光体との相対速度差およびトナー供給量を変化させたときの像流れグレードの変化を示すグラフである。
符号の説明
10 フルカラープリンター(画像形成装置)
13 感光体(像担持体)
13A 表面(像担持体表面)
34 上流側固定型ブラシ(当接部材)
36 帯電ローラ(帯電手段)
40 LEDアレイヘッド(露光手段)
41 現像ローラ(現像手段)

Claims (18)

  1. 感光体と、前記感光体の表面を帯電させる帯電器と、前記感光体の表面に形成された潜像をトナーによって現像してトナー画像を形成する現像器と、前記感光体の表面に形成されたトナー画像が転写される中間転写体とを備え、
    感光体と中間転写体との間にトナーが介在する状態で、感光体と中間転写体との相対周速差が感光体の周速の0.5%以上になるように感光体と中間転写体とを回転させる感光体クリーニング動作を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 現像器から感光体に、所定のタイミングでトナーを供給しつつ、前記感光体クリーニング動作を行う請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 作像時に前記感光体クリーニング動作を行う請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 非作像時に前記感光体クリーニング動作を行う請求項2に記載の画像形成装置。
  5. 前記感光体クリーニング動作時において、前記感光体と中間転写体との相対周速差を感光体の周速の0.5%以上5%以下に設定する請求項3に記載の画像形成装置。
  6. 前記感光体クリーニング動作時において、前記感光体と中間転写体との相対周速差を感光体の周速の0.5%以上15%以下に設定する請求項4に記載の画像形成装置。
  7. 前記帯電器をoffとした状態で前記感光体クリーニング動作を行う請求項4または6の何れかに記載の画像形成装置。
  8. 前記感光体にクリーニングブレードを当接させた状態で前記感光体クリーニング動作を行う請求項1〜7の何れか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記感光体と中間転写体とを押圧荷重0.5gf/cm以上、ニップ幅0.5mm以上の条件で押圧させた状態で前記感光体クリーニング動作を行う請求項1〜8の何れか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記感光体クリーニング動作時のトナー介在量は感光体表面1m当り0.02〜1.5gである請求項1〜9の何れか1項に記載の画像形成装置。
  11. 電源投入時に前記感光体クリーニング動作を行う請求項1、2、4、6〜9の何れか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記画像形成装置内の湿度が所定値以上であって所定時間以上作像が行われなかったときに前記感光体クリーニング動作を行う請求項1〜11の何れか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記感光体クリーニング動作時に感光体と中間転写体との間に存在するトナーの平均粒径は3〜9μmであり、[前記トナーの粒子投影像の周長/前記トナーの粒子投影面積と面積が同一な円の周長]×100で与えられる形状係数は125〜135である請求項1〜12の何れか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記中間転写体は、表面粗さRzが1.5μm以下であり、ダイナミック硬度が20〜45である請求項1〜13の何れか1項に記載の画像形成装置。
  15. 感光体と、前記感光体の表面を帯電させる帯電器と、前記感光体の表面に形成された潜像をトナーによって現像してトナー画像を形成する現像器と、前記感光体の表面に形成されたトナー画像が転写される中間転写体とを備える画像形成装置において、
    感光体と中間転写体との間にトナーが介在する状態で、感光体と中間転写体との相対周速差が感光体の周速の0.5%以上になるように感光体と中間転写体とを回転させる感光体クリーニング動作を行うことを特徴とする感光体クリーニング方法。
  16. 現像器から感光体に、所定のタイミングでトナーを供給しつつ、前記感光体クリーニング動作を行う請求項15に記載の感光体クリーニング方法。
  17. 作像時に前記感光体クリーニング動作を行う請求項15に記載の感光体クリーニング方法。
  18. 非作像時に前記感光体クリーニング動作を行う請求項16に記載の感光体クリーニング方法。
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