JP2003005581A - カラー画像形成装置及び該装置の制御方法 - Google Patents

カラー画像形成装置及び該装置の制御方法

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JP2003005581A JP2001194180A JP2001194180A JP2003005581A JP 2003005581 A JP2003005581 A JP 2003005581A JP 2001194180 A JP2001194180 A JP 2001194180A JP 2001194180 A JP2001194180 A JP 2001194180A JP 2003005581 A JP2003005581 A JP 2003005581A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カブリの発生を回避しつつ、残像(ゴース
ト)及び画像流れの発生を抑制するとともに、文字中抜
けのない鮮明な画像を形成することができるタンデム型
カラー画像形成装置を提供する。 【解決手段】 無端状ベルト体16の周回路に各々感光
体と該感光体を現像させる現像装置4を有するプロセス
ユニット21を複数設けるとともに、モルファスシリコ
ン感光体を用いた第1プロセスユニットと、該第1プロ
セスユニットの前記ベルト体の回動方向上流側に、研磨
剤を含有したトナーを用いた第2プロセスユニットとを
備え、非画像形成時に、前記第2プロセスユニットから
前記ベルト体上にトナーを転写し、そのトナーにより前
記第1プロセスユニットの第1アモルファスシリコン感
光体の表面を研磨するように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を利
用した複写機、プリンタ、ファクシミリ又はこれらの複
合機等のカラー画像形成装置及び該装置の制御方法に関
し、特に、無端状ベルト体の周回路に各々感光体と該感
光体を現像させる現像装置を有するプロセスユニットを
複数含み、研磨剤を含有したトナーを用いて感光体面を
研磨可能に構成したタンデム型のカラー画像形成装置及
び該装置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、無端状に配置されたベルト体
の一面側に感光体と該感光体上の潜像を現像する現像装
置を含むプロセスユニットを複数配設したタンデム型の
カラー画像形成装置は、特開昭63−249164号公
報で知られている。この公報には、感光体から直接に記
録紙に転写する方式と、感光体から中間転写体を介して
記録紙に2次転写する方式が記載されている。
【0003】前者の方式は、図6に記載するように搬送
ベルト2を用いた画像形成装置120Aは、記録紙15
を搬送する無端状の搬送ベルト2上に複数の画像形成部
であるプロセスユニット121(A〜D)を並べて配置
し、また、搬送ベルト2の回転方向の上流側には記録紙
15を搬送ベルト2に吸着させるための吸着ロール13
を備え、下流側には記録紙を搬送ベルト2から分離する
分離手段14を設けた構成となっている。
【0004】各プロセスユニット121は、感光体ドラ
ム1の周囲に、感光体ドラム1の表面を一様に帯電する
帯電器5、感光体ドラム1上に静電潜像を形成するため
の露光手段(不図示)、トナーによって静電潜像を現像
する現像器4、感光体ドラム1上のトナー像を記録紙1
5上に転写する転写ロール3、感光体1上の転写残トナ
ーをクリーニングするクリーナ7、感光体1上を除電す
る除電器6を備えている。
【0005】また、後者の方式は、図7に記載するよう
に中間転写ベルト16を用いた画像形成装置120B
は、中間転写を行う無端状の中間転写ベルト16上に複
数の画像形成部であるプロセスユニット121を並べて
配置し、中間転写ベルト16の回転方向の下流側に中間
転写べルト16上に一次転写されたトナーを記録紙15
に一括転写する二次転写ローラ17を備え、さらに下流
側に中間転写ベルト16の転写残トナーをクリーニング
するクリーニングブレード18を配置した構成となって
いる。尚、各プロセスユニット121は搬送ベルト2を
用いた図6の画像形成装置120Aの場合と同様であ
る。
【0006】このような構成で長期間印字を繰り返す
と、感光体上にトナーが付着したり、感光体表面の傷に
紙粉が溜まり画像の鮮明度が低下したり、帯電時に発生
するイオン生成物が感光体表面上に付着して吸水性が高
まり、その結果高湿度環境下で静電潜像が軸方向にリー
クして画像が乱れる像流れ現象、文字中抜け現象などが
発生する。
【0007】そのために、前記無端状ベルトの表面層に
設けられた離型性の高いシリコーン樹脂やフッソ樹脂中
に研磨剤を分散させるとともに、表面層粗さを適宜設定
し、一定枚数の画像形成後、装置の主電源オンオフ時、
あるは手動操作時などに前記無端ベルトと前記感光体と
の線速度を異ならせて前記無端ベルト表面と感光体ドラ
ム表面を摺動させ感光体ドラム面を清浄する技術が特開
平11−15226号公報によって知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術における上述したタンデム型の画像形成装置において
は、前記無端ベルトの移動方向に順次並べて複数色の現
像装置が配設され、色重ねを行う最初の現像装置と、後
段の現像装置とでは、記録紙における画像転写開始位置
が後段の感光体ドラム位置に到達するには時間的にずれ
がある。そのために、後段の感光体ドラムと現像装置の
機械的駆動を時間的に遅らすことによって、色重ねのス
タート位置を合致させることが可能であるが、そのよう
に構成すると、構成及び制御動作が複雑となる。そし
て、高速機の場合には所定速度に到達するにはタイムラ
グが存在し、短時間で所定速度に到達するのは高度な技
術を必要とする。
【0009】よって、後続の感光体ドラムと現像装置の
機械的駆動を、最初の感光体と現像装置の機械的駆動と
同時に開始し、記録紙の画像転写開始位置に同期して後
続の感光体ドラムの現像を開始するように制御すること
によって前記後段の感光体ドラムと現像装置の機械的駆
動速度を所定速度に到達するタイムラグを解消すること
ができる。そして、非画像形成時における無端ベルトに
よる感光体ドラムの清掃時においても複数の感光体ドラ
ムを同時に回転駆動させることによって感光体の駆動機
構を簡略化することができる。
【0010】しかしながら、表面層に研磨剤が含有され
た無端状ベルトを用いて清掃工程を行うと、該無端状ベ
ルト表面は同時に複数の感光体ドラム表面を研磨するこ
ととなる。一方、感光体にはシリコンドラムとOPC
(有機半導体)が存在するが、表面硬度はシリコンドラ
ムのほうが高い。また、カラー画像形成装置といえども
黒色トナーの使用頻度が高いので、耐久性の面からも黒
色トナーを用いてトナー像が形成される感光体にシリコ
ンドラムを用いることが望ましい。
【0011】よって、シリコンドラムとOPCドラムと
を用いて画像形成装置を構成することが望ましいが、そ
のような場合には、研磨剤が含有された表面を有するベ
ルト体を用いると、OPC感光体まで研磨する結果とな
り、好ましくない。
【0012】本発明は、上記の問題を解決すべくなされ
たものであり、タンデム方式のカラー画像形成装置にお
いて、カブリの発生を回避しつつ、残像(ゴースト)及
び画像流れの発生を抑制するとともに、文字中抜けのな
い鮮明な画像を形成することができる画像形成装置の提
供を目的とする。また、本発明の他の目的は、温湿度条
件が変化しても、十分な画像濃度が得られるカラー画像
形成装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的の達成を図る
ため、本発明は、無端状ベルト体の周回路に各々感光体
と該感光体を現像させる現像装置を有するプロセスユニ
ットを複数設けたタンデム型のカラー画像形成装置にお
いて、アモルファスシリコン感光体を用いた第1プロセ
スユニットと、該第1プロセスユニットの前記ベルト体
の回動方向上流側に、研磨剤を含有したトナーを用いた
第2プロセスユニットとを備え、非画像形成時に、前記
第2プロセスユニットから前記ベルト体上にトナーを転
写し、そのトナーにより前記第1プロセスユニットの第
1アモルファスシリコン感光体の表面を研磨するように
構成したことを特徴とする。
【0014】本発明は、無端状ベルト体の周回路に各々
感光体と該感光体を現像させる現像装置を有するプロセ
スユニットを複数設けている。そして、それらは、アモ
ルファスシリコン感光体を用いた第1プロセスユニット
と、前記ベルト体の回動方向上流側に配設され、研磨剤
を含有したトナーを用いた第2プロセスユニットと分け
ることができる。
【0015】そして、両者の位置関係は、研磨剤を含有
したトナーを用いた前記第2プロセスユニットは、アモ
ルファスシリコン感光体を有する前記第1プロセスユニ
ットの上流側に配置されている。
【0016】よって、本発明は、非画像形成時に、前記
第2プロセスユニット内の感光体に研磨剤含有トナーを
載せ、該感光体表面から前記ベルト体上にトナーを転写
することによって、研磨剤含有トナーのトナー層を前記
無端状ベルト体の表面に形成することができる。そし
て、その研磨剤含有トナーによるトナー層は下流側の前
記第1プロセスユニットのアモルファスシリコン感光体
に到達し、該感光体の表面を研磨することができる。
【0017】この研磨剤含有トナーによるトナー層の研
磨剤はアモルファスシリコン感光体の表面を研磨するこ
とによって、小さく分裂したり、角が取れて丸くなった
りして、研磨能力が低下する。よって、前記第1プロセ
スユニットより下流側に研磨剤含有トナーによるトナー
層が到達して、そこに配置されているプロセスユニット
内の感光体を研磨することがない。
【0018】また、研磨剤を含有したトナーを用いた前
記第2プロセスユニットは、アモルファスシリコン感光
体を有する前記第1プロセスユニットの上流側に隣接し
て配置構成することも本発明の有効な手段である。かか
る技術手段によると、前記第2プロセスユニットと第1
プロセスユニットとの間に研磨剤を含有したトナーを用
いる第3のプロセスユニットを配置した場合のように、
清掃時に該第3のプロセスユニットとベルト体とを非接
触とする機構を設ける必要がなく構成が簡単化する。
【0019】また、アモルファスシリコン感光体を用い
た前記第1プロセスユニットは、前記ベルト体の回転方
向最下流側に配置構成することも本発明の有効な手段で
ある。
【0020】かかる技術手段によると、研磨を必要とす
るアモルファスシリコン感光体が前記ベルト体の回転方
向最下流側に配置されているので、該感光体を研磨した
研磨剤含有トナー層は、該感光体を研磨後はファーブラ
シによって削り取られ最上流側に到達することはなく、
研磨を必要としない他の感光体を研磨することはない。
【0021】また、非画像形成時に、前記第1プロセス
ユニットのアモルファスシリコン感光体と前記ベルト体
とで周速差を設けて回転駆動させることが望ましい。か
かる技術手段によると、感光体とベルト体は互いに相手
をこすることが可能であり、両者が摺擦することとなっ
て、より研磨を行うことができる。
【0022】また、前記複数のプロセスユニットの内、
使用頻度が高いプロセスユニットにアモルファスシリコ
ン感光体を用いることも本発明の有効な手段である。こ
の際には、アモルファスシリコン感光体に対しては黒ト
ナーを用いることが望ましい。
【0023】一般的に画像欠陥としては、カブリの発
生、残像(ゴースト)の発生、画像の流れ、文字の中抜
けなどがある。これらは感光体表面への不純物、紙粉、
異物等の付着などを原因としてあげることができる。そ
してそれはカラーにおいては3色の組合わせで目立たな
い場合であっても、特に黒トナーを用いる文章において
顕著に現出する。かかる技術手段によると、感光体表面
の異物などを研磨により取り去ることができるととも
に、ベルト体表面に捕捉されたトナー層にそれらを取り
込んで排除することが可能であり、カブリ、残像(ゴー
スト)、画像の流れ、文字中抜け等がない鮮明な画像を
形成することが可能であり、画像欠陥のない画像品質が
向上した画像形成を行うことができる。
【0024】また、前記ベルト体の表面にはトナー粒子
を捕捉可能な凹凸面を形成するとともに、非画像形成時
に前記凹凸面にトナー層を形成し、前記プロセスユニッ
ト内の前記トナー粒子を用いて感光体表面を研磨するよ
うに構成することも本発明の有効な手段である。
【0025】前記ベルト体表面は適宜粗面であることが
望ましい。前記凹凸面の凹部のなかに研磨剤を含有した
トナーが捕捉されると、凹部周囲の凸部により該トナー
が保持され、研磨の際にトナー内の研磨剤が揺動するこ
とが少なく、感光体表面の異物に研磨剤が食い込み良好
な研磨を行うことができる。そして、この凹部が研磨剤
粒子の大きさに近づくと、多くの研磨剤粒子を取り込む
ことができないので、研磨剤粒子が凹部内に埋没して研
磨能力が低下する。また、凹部が大きいと多くの研磨剤
粒子を含有したトナー層を形成でき、研磨能力が上がり
すぎて過研磨となってかえって感光体表面が荒れて転写
不良を発生する。
【0026】よって、その際には、前記ベルト体は表面
をフッソコートしたウレタンゴムで形成されるととも
に、前記凹凸面は表面粗さがRz5〜10μmであるこ
とが望ましい。
【0027】かかる技術手段によると、感光体ドラム1
をアモルファスシリコンの表面保護層の材料として、a
−Si(1-X)X(0.5≦X≦0.95)の感光体に用
いた場合、表面粗さがRz5〜10μmにおいて、研削
能力が劣ることもなく、転写不良となることもないこと
が実験により確認されている。
【0028】また、機内温度検知手段と機内湿度検知手
段を設け、前記感光体周囲の機内温度及び機内湿度をグ
ルーピング化させて研磨条件を決定する研磨条件設定手
段を設け、前記検知手段の信号に基づいて非印字時の前
記ベルト体による前記感光体表面の研磨時間を設定する
ことも本発明の有効な手段である。
【0029】かかる技術手段によると、機内の高温、高
湿度下においては、帯電時に発生するイオン生成物が感
光体表面上に付着して吸水性が高まり、その結果高湿度
環境下で静電潜像が軸方向にリークして画像が乱れる像
流れ現象などが発生する。よって、そのイオン生成物の
程度に対応して研磨時間を変化させることによって、感
光体の清掃を良好に行うことができる。
【0030】また、機内温度検知手段と機内湿度検知手
段を設け、前記感光体周囲の機内温度及び機内湿度検知
の信号に基づいて非印字時の前記感光体と前記ベルト体
の線速比を変化させることも本発明の有効な手段であ
る。
【0031】かかる技術手段によると、感光体とベルト
体の線速比を変化させることによってベルト体による研
磨程度を周囲の機内温度、湿度程度に合わせて良好に感
光体表面を研磨することができる。
【0032】また、カラー画像形成装置の制御方法にか
かる発明においては、無端状ベルト体の周回路に各々感
光体と該感光体を現像させる現像装置を有するプロセス
ユニットを複数含み、前記ベルト体と前記感光体との周
速差により感光体面を研磨可能に構成したタンデム型の
カラー画像形成装置の制御方法において、前記ベルト体
の表面にはトナー粒子を捕捉可能な凹凸面を形成すると
ともに、前記ベルト体の周回方向に沿って、研磨を要す
る第1の感光体と、該感光体より周回方向上流側に隣接
して研磨剤を含有したトナーで現像される第2の感光体
を配置し、非画像形成時に、まず、前記第2の感光体表
面に研磨剤を含有したトナー粒子を付着させた後に、該
トナー粒子を前記凹凸面に転写することによって、前記
凹凸面に研磨剤を含有したトナー層を形成し、該トナー
層によって前記第1の感光体表面を研磨するように構成
したことを特徴とする。
【0033】かかる発明によると、前記ベルト体の表面
にはトナー粒子を捕捉可能な凹凸面を形成し、前記ベル
ト体の周回方向に沿って、研磨を要する第1の感光体
と、該感光体より周回方向上流側に隣接して研磨剤を含
有したトナーで現像される第2の感光体を配置したこと
を特徴とする。かかる場合は、研磨を要する第1の感光
体をアモルファスシリコンドラムを用い、また、該感光
体より周回方向上流側に隣接して研磨剤を含有したトナ
ーで現像される第2の感光体を有機半導体(OPC)を
配置することができる。
【0034】そして、前記第1の感光体表面に摺擦する
前記ベルト体の表面には研磨剤含有トナー粒子を捕捉可
能な凹凸面を形成して、非画像形成時に、まず、前記第
2の感光体を現像する現像装置内の現像ロールに現像バ
イアスを印加して前記第2の感光体表面に研磨剤を含有
したトナー粒子を飛翔させてトナーを付着させた後に、
該トナー粒子を前記凹凸面に転写することによって、前
記凹凸面にトナー層を形成し、該トナー層によって前記
第1の感光体表面を研磨するように構成した。
【0035】そして、現像バイアスは前記ベルト体が駆
動ローラと従動ローラとの循環路を一周するに相当する
時間前記第2の感光体表面トナー粒子を載せ、offす
る。よって、後続する感光体は前記凹凸面に捕捉された
該トナー粒子よって研磨されるが、研磨剤は前記第1の
感光体表面に摺擦して研磨能力が低下しているので、ほ
とんど研磨されることがない。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施の形
態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その
相対配置などは特に特定的な記載がない限りは、この発
明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく単なる説明
例に過ぎない。
【0037】以下、本発明の実施の形態について、図面
を参照して説明する。図1は本発明にかかる実施の形態
を示すタンデム型画像形成装置の模式図、図2は本画像
形成装置を制御するブロック構成図、図3は温湿度と研
磨時間を示す図、図4は実施例と比較例との像流れ状態
を示す図、図5は研磨動作時のタイミングチャートであ
る。
【0038】まず、図1を参照して、実施の形態におけ
るカラー画像形成装置の構成について説明する。同図に
おいて、画像形成装置20は、無端状に形成された中間
転写ベルト16が、駆動ローラ11及び従動ローラ12
間に架設され、矢印方向に循環周回可能に配設されてい
る。該中間転写ベルト16はウレタンゴムを遠心形成
し、その表面をフッソコートし、Rz5〜10μmの範
囲の表面粗さを有している。
【0039】尚、この中間転写ベルト16の表面粗さの
決定に際しては、後述する感光体ドラム1を後述のアモ
ルファスシリコンの表面保護層の材料として、a−Si
(1-X )X(0.5≦X≦0.95)を用い、感光体ドラ
ム1と中間転写ベルト16との線速比が1.2となるよ
うに駆動速度を決定して、このシリコンドラム感光体よ
り中間転写ベルト16の周回方向の上流側において、中
間転写ベルト表面に研磨剤含有トナーを捕捉させて、該
トナーを用いてシリコンドラム感光体表面を研磨して試
験した結果、Rz=5μm未満では研磨能力に劣り、R
z10μmを超えると転写不良となるためである。
【0040】よって、前記ベルト体表面は粗面であるこ
とが望ましい。その理由は、前記凹凸面の凹部のなかに
研磨剤を含有したトナーが捕捉されると、凹部周囲の凸
部により該トナーが保持され、研磨の際にトナー内の研
磨剤が揺動することが少なくなる。すなわち、凹部内に
感光剤含有トナー層が保持され、感光体表面の異物に研
磨剤が食い込み良好な研磨を行うことができる。そし
て、この凹部が研磨剤粒子の大きさに近づくと、多くの
研磨剤粒子を取り込むことができないので、研磨剤粒子
が凹部内に埋没して研磨能力が低下する。また、凹部が
大きいと多くの研磨剤粒子を含有したトナー層を形成で
き、研磨能力が上がりすぎて過研磨となってかえって感
光体表面が荒れて転写不良を発生すると理解される。
【0041】該中間転写ベルト16の上側には、イエロ
ー用現像装置4A、シアン用現像装置4B、マゼンタ用
現像装置4C、及びブラック用現像装置4Dが配設さ
れ、これらの現像装置4を含むプロセスユニット21
(A〜D)が中間転写ベルト16の移動方向に沿って配
設され、マゼンタ用現像装置4Cには研磨剤含有トナー
が装填され、他の現像装置内には研磨剤を含有しないト
ナーが装填されている。
【0042】また、静電潜像担持体1Dは、アモルファ
スシリコンの感光層を含む、厚さ10〜25μmの感光
体を表面に有している。そして、この静電潜像担持体1
Dは、基材の上に、阻止層、アモルファスシリコン(a
−Si)の感光層及び表面保護層を順次に積層して感光
体を構成する。なお、感光体の感光層の材料は、アモル
ファスシリコンであれば、特に制限されない。アモルフ
ァスシリコンとしては、例えばa−Si、a−SiC、
a−SiO、a−SiON等の無機材料を挙げることが
できる。
【0043】また、表面保護層の厚さtは0.3〜5μ
mである。また、表面保護層の材料としては、a−Si
Cのうち、Si(シリコン)とC(炭素)との比率が特
定のものを使用することが望ましい。このようなa−S
iCとしては、a−Si(1-x )X(0.3≦X<1.
0)が好ましく、さらに、a−Si(1-X)X(0.5≦
X≦0.95)がより好ましい。その理由は、このよう
なa−SiCは、10 −1013Ω・cmという特
に高い抵抗値を有しており、優れた飽和帯電電位、耐摩
耗性、耐環境性(耐湿性)が得られるためである。
【0044】プロセスユニット21(A〜D)を代表し
てA部拡大図にて説明すると、現像装置4Bには磁気ロ
ール10B、該磁気ロール10Bに近接して現像ロール
9Bが配設されている。該現像装置4B内には、非磁性
トナーとキャリアが収納され、図示しない撹拌手段によ
って撹拌可能に構成されている。尚、この非磁性トナー
は平均粒径9μmで、研磨剤を外添処理し、現像装置内
で正に帯電するように構成されている。該現像ロール9
Bに対面して静電潜像担持体(感光体)1Bが配設され
ている。
【0045】該静電潜像担持体1Bの周囲には帯電器5
B、除電器6B、クリーナ(クリーニング装置)7B及
び転写ロール3Bが配設されている。そして、画像情報
を含んだ光情報は帯電器5Bと現像装置4Bとの間から
図示しない露光器によって静電潜像担持体(感光体)1
B上に静電潜像を形成するように構成されている。
【0046】図2は本画像形成装置を制御するブロック
構成図であり、制御回路31の入力端には機内温度及び
機内湿度を検知する温湿度検知手段30と接続されると
ともに、温湿度データに対応してグルーピング化された
図3に示すテーブルが記憶されている記憶手段37が接
続されている。また、制御回路31には前記テーブルを
用いて研磨条件を決定する研磨条件設定手段が設けら
れ、該制御回路の出力端には各駆動部を駆動する駆動回
路32に接続され、該駆動回路32は静電潜像担持体
(感光体)1(A〜D)を回転駆動するドラム駆動手段
33、中間転写ベルト16(または後述する無端状の搬
送ベルト2)を駆動するベルト駆動手段34、記録紙駆
動手段35、及びプロセスユニット駆動手段36に接続
されている。
【0047】そして、制御回路31からプリント開始信
号によって、現像装置内のキャリアとトナーが撹拌さ
れ、トナーが摩擦帯電されてキャリア表面に付着し、磁
気ロール10Bの表面にキャリアによる磁気ブラシが形
成され、現像ロール9B上にトナーの薄層が形成され
る。
【0048】中間転写ベルト16が各色の静電潜像担持
体1(A,B,C,D)に達するタイミングに合うよう
に、帯電器5(A,B,C,D)による静電潜像担持体
1(A,B,C,D)の帯電、露光器からの画像信号に
よる感光体1(A,B,C,D)への露光と潜像の形
成、現像ロール9(A,B,C,D)上のトナーによる
該潜像の現像が行われ、中間転写ベルト16が感光体1
(A,B,C,D)に達すると、転写ロール3(A,
B,C,D)による転写バイアスが印加され中間転写ベ
ルト16に順次異なるカラートナー像が色重ね転写され
る。
【0049】一方、従動ローラ12に中間転写ベルト1
6を介して対向配置された二次転写ローラ17が配設さ
れている。この二次転写ローラ17及び前記転写ロール
3(A,B,C,D)は、カーボンを含浸させて抵抗調
整をした発泡EPDMをロール状に成形して用いてい
る。転写ロール3(A,B,C,D)は中間転写ベルト
を挟んで感光体1(A,B,C,D)に圧接させ、−5
00〜−1000VのDC電圧を印加して中間転写ベル
ト16にトナー像を転写し、二次転写ロール17は記録
紙15に圧接して−500〜−2500VのDC電圧を
印加して中間転写ベルト16上のトナー像を転写する。
【0050】駆動ローラ11と対向してファーブラシに
よるクリーニング手段19が配設されている。中間転写
ベルト16上の残留トナーは−500〜−1000Vの
高圧を印加して除去される。
【0051】図示しない給紙カセットから搬送された記
録紙15は、従動ローラ12に中間転写ベルト16を介
して対向配置された二次転写ローラ17と中間転写ベル
ト16との間に搬送され、中間転写ベルト16上のカラ
ートナー像が記録紙15に転写される。そして、図示し
ない定着装置で定着され、排紙される。
【0052】次に、このように構成された実施の形態の
動作を説明する。静電潜像担持体1(A,B,C,D)
の表面は帯電器5(A,B,C,D)によって+250
Vに一様に帯電され、不図示の露光手段により静電潜像
が形成される。そして、静電潜像担持体1(A,B,
C,D)と非接触の状態で対向配置されている現像ロー
ル9(A,B,C,D)に、振幅1.1KV、周波数
3.0Hz、DUTY比45%の矩形波を印加する。
【0053】現像装置4(A,B,C,D)内では、磁
気ロール10(A,B,C,D)は、非磁性トナーを帯
電させて保持するキャリアによる磁気ブラシを発生させ
る。また、現像ロール9(A,B,C,D)の表面に
は、磁気ブラシから供給されたトナーによりトナー薄層
が形成される。そして、静電潜像担持体1(A,B,
C,D)は、トナー薄層のトナーを静電潜像に応じて選
択的に飛翔させて現像を行う。
【0054】現像されたトナー像は静電潜像担持体1
(A,B,C,D)に向かって中間転写ベルト16を挟
んで圧接した一次転写ロール3(A,B,C,D)によ
って中間転写ベルト16上に転写される。こうして各プ
ロセスユニット21(A,B,C,D)において形成さ
れた、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各トナ
ー像は中間転写ベルト16上に順に色重ね合わされて転
写され、二次転写ローラ17によって記録紙15上に一
括転写される。
【0055】次に、非画像形成時における静電潜像担持
体1Dの研磨動作を説明する。電源が投入されると、温
湿度検知手段により検知した温湿度データが制御回路3
1に送られ、制御回路では予め記憶していたテーブルに
基づき図3に示すような研磨時間設定を行う。
【0056】研磨時間が決定されると、静電潜像担持体
1Dと中間転写ベルト16との線速比が1.2となるよ
うに駆動速度を決定する。この線速比は中間転写ベルト
16に捕捉された研磨剤含有トナーによって静電潜像担
持体1Dの表面を研磨できればよいので、どちらか一方
の速度に対して他方の速度が約20%速く、または遅く
駆動するように設定することができる。本実施の形態に
おいては、静電潜像担持体1Dのドラム線速を79.2
mm/s、中間転写ベルト16の線速を66mm/sに
設定した。
【0057】前記設定速度に則って、制御回路31はド
ラム駆動手段33及びベルト駆動手段34を駆動して図
5のタイミングチャートに示すようにドラム駆動モータ
及び中間転写ベルト駆動モータを回転始動する。中間転
写ベルト16上のトナーは両者の線速差によって静電潜
像担持体1Dの表面を研磨する。ところで、一次転写ロ
ール3(A,B,C,D)に正バイアスが印加されてい
る場合は、静電潜像担持体1(A,B,C,D)の表面
上のトナーは中間転写ベルト16に転写されず、クリー
ニングブレード8(A,B,C,D)によってトナーは
クリーナ7(A,B,C,D)内に回収されることとな
る。
【0058】さて、マゼンタ用プロセスユニットの現像
装置4Cが駆動して現像ロールに現像バイアスが印加す
ると、感光体ドラム1Cに研磨剤含有トナーが飛翔す
る。それに同期して一次転写ロール3Cが逆バイアスに
反転すると中間転写ベルト16表面に感光体ドラム1C
上のトナーが転写される。また、他の現像器は現像バイ
アスが印加されないので、感光体ドラムにトナーは飛翔
しない。尚、正バイアスとはトナーの帯電極性と同じ電
圧を印加することであり、逆バイアスとはトナーの帯電
極性と反対の電圧を印加することである。そして、中間
転写ベルト16には前記研磨剤が含有されたマゼンタ色
のトナーの層が転写されてそのトナー層を有した中間転
写ベルト16のフッソコートされた凹凸面が後続の静電
潜像担持体1Dを摺接することとなる。よって、前記凹
凸面に転写されている研磨剤含有トナーによって静電潜
像担持体1D表面を研磨する。そして、現像装置4Cに
おける現像バイアスの印加時間は、後続の感光体ドラム
1Dの表面を、少なくとも1周研磨可能な長さのトナー
が転写できる時間継続して終わる。
【0059】その間に感光体ドラム1Dの表面はトナー
に含有する研磨剤によって研磨される。一方、二次転写
ローラ17は正バイアスを印加しているので、中間転写
ベルト16上のトナーが二次転写ローラ17に転写され
ることはなく、また、ファーブラシのクリーニング手段
19は逆バイアスが印加しているので、中間転写ベルト
16のトナーを除去することとなる。そして、中間転写
ベルト16表面にはトナーが除去された状態で静電潜像
担持体1A及び1Bに向かって回動するが、そのときは
中間転写ベルト16上面には研磨剤含有のトナー層がな
いので、静電潜像担持体1A及び1Bの研磨が行われる
ことはない。
【0060】上述の動作は、温度及び湿度の条件により
1回若しくは複数回行われ、予め設定された時間になる
と、転写ロール3Cの一次転写バイアスが正バイアスに
反転した後にoffし、二次転写バイアス、ファーブラ
シバイアスの順でoffし、静電潜像担持体1(A,
B,C,D)と中間転写ベルト16のそれぞれの駆動を
停止する。その後に、制御回路31からプリント開始信
号によって、ファーブラシクリーニング手段19に逆バ
イアスが印加し、中間転写ベルト16が駆動を開始し、
中間転写ベルト16のクリーニングが行われ、プロセス
ユニット21(A,B,C,D)に中間転写ベルト16
の一次転写表面が送られる。
【0061】また、本実施の形態は、最終段のプロセス
ユニット21Dに属する感光体1Dにシリコンドラムを
用いたが、3段目若しくは2段目のプロセスユニット2
1C,21Bに属する感光体1C,1Bにシリコンドラ
ムを用いてもよい。今2段目のプロセスユニット21B
に属する感光体1Bにシリコンドラムを用いた場合は、
初段のプロセスユニット21Aの現像装置から研磨剤含
有トナーを感光体1Aに飛翔し、一次転写ロール3Aに
よって該トナーを転写して研磨剤含有トナー層を中間転
写ベルト16に形成し、該トナー層内の研磨剤によって
シリコンドラム1Bを研磨すると、シリコンドラム1B
の研磨によって研磨剤が消耗され、後続の感光体1C,
1Dには研磨能力がなくなったか、または研磨能力が低
減したトナー層が接触するので、研磨されることはな
い。
【0062】また、3段目のプロセスユニット21Cに
属する感光体1Cにシリコンドラムを用いた場合は、2
段目のプロセスユニット21Bの現像装置から研磨剤含
有トナーを感光体1Bに飛翔し、一次転写ロール3Bに
よって該トナーを転写して研磨剤含有トナー層を中間転
写ベルト16に形成し、該トナー層内の研磨剤によって
シリコンドラム1Cを研磨すると、シリコンドラム1C
の研磨によって研磨剤が消耗され、後続の感光体1Dに
は研磨能力がなくなったか、または研磨能力が低減した
トナー層が接触するので、研磨されることはない。
【0063】また、4段目のプロセスユニット21Dに
属する感光体1Dにシリコンドラムを用い、2段目のプ
ロセスユニット21Bの現像装置に研磨剤含有トナーを
用いた場合は、該研磨工程においては3段目の感光体1
Cを図示しない機構によってベルト体16と離間して非
接触の状態となるように構成することによって、2段目
のプロセスユニット21Bの現像装置から研磨剤含有ト
ナーを感光体1Bに飛翔し、一次転写ロール3Bによっ
て該トナーを転写して研磨剤含有トナー層を中間転写ベ
ルト16に形成し、該トナー層内の研磨剤によってシリ
コンドラム1Dを研磨することができる。その際には、
感光体1Cはベルト体16と離間しているので、研磨さ
れることはない。
【0064】そして、このように研磨を必要とするアモ
ルファスシリコン感光体がベルト体の回転方向最下流側
に配置されているので、該感光体を研磨した研磨剤含有
トナー層は、該感光体を研磨後はファーブラシによって
削り取られ最上流側に到達することはなく、研磨を必要
としない他の感光体を研磨することはない。
【0065】また、前記複数のプロセスユニットの内、
使用頻度が高いプロセスユニットにアモルファスシリコ
ン感光体を用いることが望ましい。そして、その際に
は、アモルファスシリコン感光体に対しては、市場の需
要が多く、従って安価な黒トナーを用いることがよい。
【0066】一般的に画像欠陥としては、カブリの発
生、残像(ゴースト)の発生、画像の流れ、文字の中抜
けなどがある。これらは感光体表面への不純物、紙粉、
異物等の付着などを原因としてあげることができる。そ
してそれはカラーにおいては3色の組合わせで目立たな
い場合であっても、特に黒トナーを用いる文章において
顕著に現出する。よって、黒トナーを用いる感光体表面
の異物などを研磨により取り去ることができるととも
に、ベルト体表面に捕捉されたトナー層にそれらを取り
込んで排除することが可能であり、カブリ、残像(ゴー
スト)、画像の流れ、文字中抜け等がない鮮明な画像を
形成することが可能であり、画像欠陥のない画像品質が
向上した画像形成を行うことができる。
【0067】また、本実施の形態においては、研磨を必
要とする感光体以外は研磨する必要がないのであるか
ら、研磨剤含有トナー層の研磨能力を抑えた研磨剤を用
いるべきである。すなわち、中間転写ベルト16が1周
周回するごとに新しい研磨剤含有トナー層を中間転写ベ
ルトに転写してシリコンドラム表面を研磨するようにな
し、その回数によって制御するように構成することが望
ましい。図3に示すように本実施の形態においては、1
分以上の研磨時間を必要としている。
【0068】また、非画像形成時に、研磨を必要とする
プロセスユニットのアモルファスシリコン感光体と前記
ベルト体とで周速差を設けて回転駆動させることが望ま
しい。かかる技術手段によると、感光体とベルト体は互
いに相手をこすることが可能であり、両者が摺擦するこ
ととなって、より研磨を行うことができる。尚、本実施
の形態においては、感光体とベルト体との周速差を1.
2としたが、それ以外でもよい。そして、画像形成時よ
りも非画像形成時の周速差を大きくすることによって、
研磨性を向上することができる。
【0069】また、本実施の形態においては、図3に示
すように条件によって研磨時間を可変した場合について
説明したが、時間を長くする代わりに周速差を大きくす
るようにしてもよい。周速差が大きいほど研磨能力が向
上することができる。
【0070】[実施例]前記実施の形態に記載したカラ
ー画像形成装置を33℃湿度85%の環境下に、電源投
入時に前記清掃工程を行い、初期状態(1枚目)と、1
万枚、5万枚、10万枚目の画像形成を行い、像流れ状
態を評価した。10万枚に至っても像流れの状態とはな
らなかった。
【0071】[比較例1]特別に研磨ロールを用いて、
印字時において静電潜像担持体を研磨した以外は、前記
実施の形態に記載したカラー画像形成装置を使用し、電
源投入時における前記清掃工程を行わず、33℃湿度8
5%の環境下に、初期状態(1枚目)と、1万枚、5万
枚、10万枚目の画像形成を行い、像流れ状態を評価し
た。10万枚に至っても像流れの状態とはならなかった
が、ジッターが発生していた。これは、印字時において
ドラム表面を研磨しているために、静電潜像担持体1の
回転ムラが原因と判断される。
【0072】[比較例2]前記実施の形態に記載したカ
ラー画像形成装置の電源投入時における前記清掃工程を
行わず、33℃湿度85%の環境下に、初期状態(1枚
目)と、1万枚、5万枚、10万枚目の画像形成を行
い、像流れ状態を評価した。1万枚で許容レベルである
が、像流れ状態となり、5万枚で許容レベルを超えて像
流れ状態となり、その後10万枚目に至るまで像流れ状
態の程度が悪化した。
【0073】尚、本実施の形態は、上述のように中間転
写ベルト上の第1転写像を記録紙に一括転写する方式を
説明したが、図6に記載した搬送ベルト2によって搬送
される記録紙15上に直接に感光体ドラム1からのトナ
ー像を色重ね方式で転写する方式に適用可能である。そ
の際には、駆動ローラ11側にファーブラシクリーニン
グ手段を19を配置し用いることにより非画像形成時の
研磨工程を行うことができる。
【0074】また、無端状ベルト体の移動方向に沿って
配置される各プロセスユニット21の順序は、特別に限
定しなくてもよいが、清掃時においては、研磨される感
光体のトナーを黒色とすれば、隣接する上流側の位置に
配置される現像装置のトナー粒子は黒色以外のトナーと
なる。
【0075】また、本実施の形態は、温度、湿度条件に
より研磨時間を変えているが、画像形成の総合印字枚数
(例えば、3千枚毎)によって所定時間(例えば、3分
間)研磨するようにしてもよい。
【0076】また、本実施の形態においては、静電潜像
担持体1のドラム線速を79.2mm/s、中間転写ベ
ルト16の線速を66mm/sの線速比1.2に設定し
ているが、線速比は1.1〜1.4に設定することがで
きる。線速比が1.1より小さいと、研磨性に劣り、
1.4より大きいと、静電潜像担持体にしろ中間転写ベ
ルトにしろトルクが増大する。
【0077】すなわち、中間転写ベルト16の線速をあ
げると、駆動ローラ11、及びファーブラシクリーニン
グ手段19の線速をあげる必要があり、強力なモータを
必要とする。また、静電潜像担持体の回転速度を上げる
と、それに対向して現像装置内に配置される現像ロール
の回転速度を静電潜像担持体の線速より速く回転させる
ことによって現像ロールから静電潜像担持体へ飛翔する
トナーの供給が増加し、現像ロールへトナーを供給する
磁気ロールの回転を現像ロールの線速より上げる必要が
あり、そのために磁気ロールには高トルクが必要とな
り、過回転となってトナーを運ぶキャリアが劣化する。
【0078】また、本実施の形態においては、非磁性ト
ナーを用いたが、磁性トナーを用いてもよい。
【0079】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
カラー画像形成装置によれば、非画像形成時に、研磨さ
れる感光体の上流側の感光体表面から研磨剤含有トナー
をベルト体上に転写することによって、研磨剤含有トナ
ーのトナー層を前記ベルト体の表面に形成し、その研磨
剤含有トナーによるトナー層を用いて下流側の感光体の
表面を研磨することにより、感光体表面の異物などを取
り去ることができるとともに、ベルト体の凹凸面に捕捉
したトナー粒子によるトナー層にそれらを取り込んで排
除することが可能であり、カブリ、残像(ゴースト)、
画像の流れ、文字中抜け等がない鮮明な画像を形成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる実施の形態を示すタンデム型
画像形成装置の模式図である。
【図2】 本画像形成装置を制御するブロック構成図で
ある。
【図3】 温湿度と研磨時間を示す図である。
【図4】 実施例と比較例との像流れ状態を示す図であ
る。
【図5】 研磨動作時のタイミングチャート図である。
【図6】 タンデム型のカラー画像形成装置の一構成を
示す模式図である。
【図7】 タンデム型のカラー画像形成装置の他の構成
を示す模式図である。
【符号の説明】
1 静電潜像担持体(感光体) 3 転写ロール 4 現像装置 16 中間転写ベルト(ベルト体) 21 プロセスユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 21/14 G03G 21/00 372 (72)発明者 佐藤 謡次郎 三重県度会郡玉城町野篠字又兵衛704番地 19 京セラ株式会社三重工場玉城ブロック 内 Fターム(参考) 2H027 DA11 DA14 ED02 ED24 EE02 EE03 2H030 AA00 AA06 AB02 AD01 AD16 AD17 BB42 BB71 2H134 GA01 GB02 GB05 GB06 GB08 HF14 KG04 KG07 KG08 KH01 KJ02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無端状ベルト体の周回路に各々感光体と
    該感光体を現像させる現像装置を有するプロセスユニッ
    トを複数設けたタンデム型のカラー画像形成装置におい
    て、 アモルファスシリコン感光体を用いた第1プロセスユニ
    ットと、 該第1プロセスユニットの前記ベルト体の回動方向上流
    側に、研磨剤を含有したトナーを用いた第2プロセスユ
    ニットとを備え、 非画像形成時に、前記第2プロセスユニットから前記ベ
    ルト体上にトナーを転写し、そのトナーにより前記第1
    プロセスユニットの第1アモルファスシリコン感光体の
    表面を研磨するように構成したことを特徴とするカラー
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】 研磨剤を含有したトナーを用いた前記第
    2プロセスユニットは、アモルファスシリコン感光体を
    有する前記第1プロセスユニットの上流側に隣接して配
    置されることを特徴とする請求項1記載のカラー画像形
    成装置。
  3. 【請求項3】 アモルファスシリコン感光体を用いた前
    記第1プロセスユニットは、前記ベルト体の回転方向最
    下流側に配置したことを特徴とする請求項1記載のカラ
    ー画像形成装置。
  4. 【請求項4】 非画像形成時に、前記第1プロセスユニ
    ットのアモルファスシリコン感光体と前記ベルト体とで
    周速差を設けて回転駆動させることを特徴とする請求項
    1記載のカラー画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記複数のプロセスユニットの内、使用
    頻度が高いプロセスユニットにアモルファスシリコン感
    光体を用いたことを特徴とする請求項1記載のカラー画
    像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記ベルト体の表面にはトナー粒子を捕
    捉可能な凹凸面を形成するとともに、 非画像形成時に前記凹凸面にトナー層を形成し、前記プ
    ロセスユニット内の前記トナー粒子を用いて感光体表面
    を研磨するように構成したことを特徴とする請求項1記
    載のカラー画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記ベルト体は表面をフッソコートした
    ウレタンゴムで形成されるとともに、前記凹凸面は表面
    粗さがRz5〜10μmであることを特徴とする請求項
    1、または6記載のカラー画像形成装置。
  8. 【請求項8】 機内温度検知手段と機内湿度検知手段を
    設け、前記感光体周囲の機内温度及び機内湿度をグルー
    ピング化させて研磨条件を決定する研磨条件設定手段を
    設け、 前記検知手段の信号に基づいて非印字時の前記ベルト体
    による前記感光体表面の研磨時間を設定することを特徴
    とする請求項1記載のカラー画像形成装置。
  9. 【請求項9】 機内温度検知手段と機内湿度検知手段を
    設け、前記感光体周囲の機内温度及び機内湿度検知の信
    号に基づいて非印字時の前記感光体と前記ベルト体の線
    速比を変化させることを特徴とする請求項1記載のカラ
    ー画像形成装置。
  10. 【請求項10】 無端状ベルト体の周回路に各々感光体
    と該感光体を現像させる現像装置を有するプロセスユニ
    ットを複数含み、前記ベルト体と前記感光体との周速差
    により感光体面を研磨可能に構成したタンデム型のカラ
    ー画像形成装置の制御方法において、 前記ベルト体の表面にはトナー粒子を捕捉可能な凹凸面
    を形成するとともに、 前記ベルト体の周回方向に沿って、研磨を要する第1の
    感光体と、該感光体より周回方向上流側に隣接して研磨
    剤を含有したトナーで現像される第2の感光体を配置
    し、 非画像形成時に、まず、前記第2の感光体表面に研磨剤
    を含有したトナー粒子を付着させた後に、該トナー粒子
    を前記凹凸面に転写することによって、前記凹凸面に研
    磨剤を含有したトナー層を形成し、 該トナー層によって前記第1の感光体表面を研磨するよ
    うに構成したことを特徴とするカラー画像形成装置の制
    御方法。
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