JP2007226054A - 画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】感光体やブレードの磨耗を抑制し、装置やプロセスカートリッジの寿命やメンテナンスサイクルを長くすると共に、画像形成時の像流れの発生を抑制する画像形成方法を提供する。
【解決手段】架橋構造を持つ樹脂を含む表面層を有する感光体31を用い、ブレード342の感光体と当接する部分の材料が3.92≦M≦29.42、0<α≦0.294、S≧250を満たし、感光体と中間転写体との周速差の絶対値が0より大きく、感光体と中間転写体との当接部に研磨剤が存在する画像形成方法(但し、Mは100%モジュラス、αは応力−歪曲線において歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}、SはJIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸びを表す)
【選択図】図2

Description

本発明は、電子写真法による画像の形成を行う複写機等に利用できる画像形成方法およびこれを用いた画像形成装置に関するものである。
電子写真方式を用いた画像形成装置では、従来より定期的なメンテナンスが必要で、そのためのメンテナンスコストがユーザーの利用上、負担が大きく課題であった。また、環境対応の観点からも、画像形成装置やプロセスカートリッジの長寿命化が望まれている。
長寿命の画像形成装置やプロセスカートリッジを成立させるためには、磨耗型寿命の律速要因であるところの(1)像担持体を削れにくくすること、像担持体表面を摺擦する(2)ブレードが像担持体をいためないこと、同時に(3)ブレード自身が削れにくいことが必要である。
さらに、特に像担持体が削れにくいシステムの場合には、像担持体表面に電荷を付与する帯電手段からの放電による放電生成物に起因する高湿環境下の像流れが発生し易くなる。このため、共に耐摩耗性に優れた像担持体とクリーニングブレードとを組み合わせた長寿命の画像形成装置やプロセスカートリッジにおいては、像流れの発生を抑制することが重要な課題である。
この課題に対し、研磨領域をもつ中間転写体で劣化した像担持体表面を直接研磨する方式が提案されている(特許文献1参照)。この方式では、ベルト長が長くなるばかりか、研磨作用により像担持体表面をリフレッシュさせるため、像担持体表面の研磨量を制御することが困難であるだけでなく、経時的には中間転写体の研磨領域の研磨性能低下を抑えることが難しい。また、課題としている放電生成物だけを有効に除去する方法としては、十分とは言えない。
一方、現像同時クリーニング方式においてブレード摺擦部材を利用する場合に、ブレード摺擦部をトナーが通過するときに像担持体表面をリフレッシュする方式も提案されている(特許文献2参照)。この方式では、トナーのブレード通過が短時間であり、リフレッシュ効果が低く、トナーや添加剤による効果が十分発揮されないことに加え、ブレード端面の欠けや偏磨耗等の新たな課題が懸念される。
特開平4−305666号公報 特開2002−82573号公報
本発明は、上記問題点を解決することを課題とする。すなわち、本発明は、像担持体およびクリーニングブレードの磨耗を抑制して、画像形成装置やプロセスカートリッジの寿命やメンテナンスサイクルを長くすると共に、画像形成時の像流れの発生を抑制することができる画像形成方法およびこれを用いた画像形成装置を提供することを課題とする。
上記課題は以下の本発明により達成される。すなわち、本発明は、
<1>
架橋構造を持つ樹脂を含む表面層を有し、一方向に回転可能な像担持体表面を帯電する帯電工程と、帯電された前記像担持体表面を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記像担持体表面に形成されたトナー像を、前記像担持体表面と当接し且つ回転可能な中間転写体表面に転写する転写工程と、前記トナー像を前記中間転写体に転写した後の前記像担持体表面をこれに当接するクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング工程とを含み、
前記クリーニングブレードの前記像担持体表面と当接する部分の材料が下式(1)〜(3)を満たし、
前記像担持体の周速と前記中間転写体の周速との差の絶対値が0より大きく、
少なくとも前記像担持体と前記中間転写体との当接部に研磨剤が存在することを特徴とする画像形成方法である。
・式(1) 3.92≦M≦29.42
・式(2) 0<α≦0.294
・式(3) S≧250
〔但し、式(1)〜(3)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
<2>
前記現像剤が前記トナーとキャリアとを含み、
前記キャリアが、樹脂マトリックスと該樹脂マトリックス中に分散する磁性体粉とを含むことを特徴とする<1>に記載の画像形成方法である。
<3>
前記研磨剤が酸化セリウムであることを特徴とする<1>に記載の画像形成方法である。
<4>
前記クリーニング工程が、前記像担持体表面と前記クリーニングブレードとの当接部に前記研磨剤と潤滑剤とを介在させて行われ、且つ、前記潤滑剤がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする<1>に記載の画像形成方法である。
<5>
前記クリーニングブレードの前記像担持体に対する垂直抗力が35N/m以上であることを特徴とする<1>に記載の画像形成方法である。
<6>
架橋構造を持つ樹脂を含む表面層を有し、一方向に回転可能な像担持体と、該像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記像担持体表面を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、前記像担持体表面に当接した状態で前記像担持体表面に転写されたトナー像がその表面に転写される回転可能な中間転写体と、前記像担持体表面に当接し且つ前記トナー像を前記中間転写体に転写した後の前記像担持体表面をクリーニングするクリーニングブレードとを含み、
前記クリーニングブレードの前記像担持体表面と当接する部分の材料が下式(4)〜(6)を満たし、
前記像担持体の周速と前記中間転写体の周速との差の絶対値が0より大きく、
少なくとも前記像担持体と前記中間転写体との当接部に研磨剤が存在することを特徴とする画像形成装置である。
・式(4) 3.92≦M≦29.42
・式(5) 0<α≦0.294
・式(6) S≧250
〔但し、式(4)〜(6)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
<7>
前記現像剤が前記トナーとキャリアとを含み、
前記キャリアが、樹脂マトリックスと該樹脂マトリックス中に分散する磁性体粉とを含むことを特徴とする<6>に記載の画像形成装置である。
<8>
前記研磨剤が酸化セリウムであることを特徴とする<6>に記載の画像形成装置である。
<9>
前記クリーニングが、前記像担持体表面と前記クリーニングブレードとの当接部に前記研磨剤と潤滑剤とを介在させて行われ、且つ、前記潤滑剤がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする<6>に記載の画像形成装置である。
<10>
前記クリーニングブレードの前記像担持体に対する垂直抗力が35N/m以上であることを特徴とする<6>に記載の画像形成装置である。
<11>
画像形成装置本体に対して脱着可能なプロセスカートリッジを有し、前記プロセスカートリッジが、少なくとも前記像担持体および前記クリーニングブレードを含むことを特徴とする<6>に記載の画像形成装置である。
以上に説明したように本発明によれば、像担持体およびクリーニングブレードの磨耗を抑制して、画像形成装置やプロセスカートリッジの寿命やメンテナンスサイクルを長くすると共に、画像形成時の像流れの発生を抑制することができる画像形成方法およびこれを用いた画像形成装置を提供することができる。
本発明の画像形成方法は、架橋構造を持つ樹脂を含む表面層を有し、一方向に回転可能な像担持体表面を帯電する帯電工程と、帯電された前記像担持体表面を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記像担持体表面に形成されたトナー像を、前記像担持体表面と当接し且つ回転可能な中間転写体表面に転写する転写工程と、前記トナー像を前記中間転写体に転写した後の前記像担持体表面をこれに当接するクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング工程とを含み、前記クリーニングブレードの前記像担持体表面と当接する部分の材料が下式(1)〜(3)を満たし、前記像担持体の周速と前記中間転写体の周速との差の絶対値が0より大きく、少なくとも前記像担持体と前記中間転写体との当接部に研磨剤が存在することを特徴とする。
・式(1) 3.92≦M≦29.42
・式(2) 0<α≦0.294
・式(3) S≧250
〔但し、式(1)〜(3)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
本発明に用いられる像担持体は、表面層が架橋構造を持つ樹脂を含むために、高強度であり、像担持体表面の機械的耐久性に優れ磨耗が起こりにくい。また、クリーニングブレードの像担持体表面と当接する部分の材料が式(1)〜(3)を満たす物性を有するため高硬度で且つ高い伸び特性を示し、耐磨耗性に優れると共に耐欠け性にも優れる。それゆえ長期に渡って優れたクリーニング性を維持できる。
このように、本発明の画像形成方法に用いられる像担持体およびクリーニングブレードは共に磨耗が起こりにくいため、長期に渡って使用しても像担持体やクリーニングブレードの性能劣化が起こりにくく画像形成装置やプロセスカートリッジの寿命やメンテナンスサイクルを長くすることができる。
なお、上述したような表面が高強度で磨耗しにくい像担持体を用いた場合には、像流れが発生し易くなるが、本発明では、像担持体と中間転写体との周速に差があるため、像担持体と中間転写体との当接部に存在するトナー及びトナーとともに移動する研磨剤及び必要に応じて用いられる潤滑剤からなる外添剤、もしくは遊離したそれらの外添剤の、像担持体周方向への転がり運動が発生し、これにより、極めて僅かではあるが像担持体表面が削られる。一方、画像形成時には、帯電工程で発生した放電生成物が像担持体表面に付着・堆積するが、同時に像担持体と中間転写体との当接部で、上述したようなトナー及びトナーとともに移動する研磨剤及び必要に応じて用いられる潤滑剤からなる外添剤、もしくは遊離したそれらの外添剤による像担持体表面の摺擦が行われるため、像流れの発生を抑制することができる。
なお、研磨剤は、例えば、トナーに外添されたものや、像担持体表面および/または中間転写体外周面に配置された研磨剤供給手段を利用して像担持体と中間転写体との当接部にコンスタントに供給される。このため、像担持体と中間転写体との当接部における研磨剤による像担持体表面の研磨レートは常に一定に保たれ、経時的にも長期に渡って安定して像流れの発生を抑制することができる。
一方、上述したような像流れの発生防止を目的とした像担持体表面の研磨は、クリーニングブレードを用いて行うことも可能である。しかしながら、一般的に像担持体表面とクリーニングブレードとの当接部(クリーニング部)における像担持体回転方向の接触長さは、像担持体表面と中間転写体表面との当接部(転写部)における像担持体回転方向の接触長さよりも短いために、クリーニング部における研磨剤による研磨効果は転写部と比べると不十分となりやすい。また、これを補うために、像担持体に対するクリーニングブレードの当接圧を高くする方法もあるが、この場合にはクリーニングブレード先端部の欠けや偏磨耗が発生してしまうため、画像形成装置やプロセスカートリッジの寿命やメンテナンスサイクルが短くなってしまうことは避けられない。
なお、このように従来採用されていた像担持体表面を削って像流れの原因となる放電生成物を除去する方法では、一般的に像担持体1000回転当りの像担持体表面の磨耗レートが40〜60nm程度であった。
一方、本発明のように表面が高強度の像担持体と耐摩耗性に優れたクリーニングブレードとを組み合わせて用いる最大のメリットは、両者の長寿命化が図れ、結果として画像形成装置やプロセスカートリッジの長寿命化やメンテナンスサイクルを長くできる点にある。このため、従来、表面が高強度の像担持体と耐摩耗性に優れたクリーニングブレードとを組み合わせて用いる場合には、像流れを抑えるために従来のように数十nm/1000回転程度の磨耗レートで像担持体の表面を削るというアプローチは採用できず、また、仮に可能であったとしても上述したメリットを相殺することになるため、その他の方法(例えば、感光体内部または近傍に専用のヒーターを設置することで感光体を暖めたり、研磨のための特別なサイクルを用いたりすること)により像流れを抑制していた。
しかしながら、本発明者らが鋭意検討したところ、表面が高強度の像担持体では、40〜60nm程度/1000回転といった従来の磨耗レートの1/10程度でも十分に像流れを抑制できることを見出した。このような従来よりも微小な磨耗レートであれば、実用上、像担持体の寿命にも殆ど影響を与えない。そこで、本発明者らは、その他の特性にも悪影響を与えない範囲で、表面が高強度の像担持体と耐摩耗性に優れたクリーニングブレードとを有するシステムで像担持体表面の磨耗レートを従来の1/10程度に制御するためには、研磨剤の利用を前提として上述したように像担持体と中間転写体との周速に差を設けることが有効であることを見出した。
ここで、像担持体と中間転写体との周速差の絶対値は、像流れの抑制効果を高めるという観点からは大きい方が好ましいが、大きすぎる場合にはバンディング(プロセス方向に直行する方向の微細な濃淡、すなわち帯状の画像欠陥)が発生してしまう場合がある。このため像担持体と中間転写体との周速差の絶対値は、相対速度差(100×|像担持体周速−中間転写体周速|/中間転写体周速)で、1〜5%の範囲内が好ましく、2〜4%の範囲内がより好ましい。
なお、現像剤としては、トナーを含む一成分現像剤以外にも、トナーとキャリアとを含む二成分系現像剤を用いることができる。トナーやキャリアとしては公知のものが利用でき、キャリアとしては、公知のキャリアが利用でき、例えば、一般的によく利用されているフェライト等の磁性体からなる芯材を樹脂でコーティングした樹脂コートキャリアを利用することができる。
しかしながら、この樹脂コートキャリアは、現像機内で加わるストレスによって破壊された場合に、芯材部分が破片となって像担持体と中間転写体との当接部に運ばれる。このような破片は、研磨剤と比べて鋭利な突起を有する上にサイズも大きいために本発明のように像担持体と中間転写体との周速差の絶対値が0を超えるように像担持体と中間転写体と回転させつつ画像形成を行う場合には、当接部内で転がり運動し、像担持体表面または中間転写体表面を傷つけてしまう場合がある。
それゆえ、本発明で二成分系現像剤を用いる場合には、キャリアとして、キャリアが、樹脂マトリックスと該樹脂マトリックス中に分散する磁性体粉とを含むキャリアを用いることが好ましい。このようなキャリアは現像機内で加わるストレスによって破壊されても、樹脂コートキャリアのように像担持体表面を傷つけるような破片が殆ど発生しないため、像担持体表面に傷が発生するのを抑制することができる。また、キャリアが 球形に近いほうが当接部内での転がりを促進させるため、望ましい。なお、上述したキャリアの詳細については後述する。
次に、本発明の画像形成方法を利用した画像形成装置について説明する。本発明の画像形成装置は、本発明の画像形成方法を利用できる構成を有するものであればその構成は特に限定されないが、具体的には以下の構成を有するものであることが好ましい。
すなわち、本発明の画像形成装置は、架橋構造を持つ樹脂を含む表面層を有し、一方向に回転可能な像担持体と、該像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記像担持体表面を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、前記像担持体表面に当接した状態で前記像担持体表面に転写されたトナー像がその表面に転写される回転可能な中間転写体と、前記像担持体表面に当接し且つ前記トナー像を前記中間転写体に転写した後の前記像担持体表面をクリーニングするクリーニングブレードとを含むものであることが好ましい。
但し、上記構成において、クリーニングブレードの像担持体表面と当接する部分の材料としては上記式(1)〜(3)を満たすものが用いられ、像担持体の周速と中間転写体の周速との差の絶対値が0より大きく、また、少なくとも像担持体と中間転写体との当接部には研磨剤が存在する態様で利用される。
また、本発明の画像形成装置は、画像形成装置本体に対して脱着可能であり、且つ、少なくとも像担持体とクリーニングブレードとを含むプロセスカートリッジを有しているものであってもよい。
次に、本発明の画像形成方法や画像形成装置に用いられるクリーニングブレードや、像担持体等の各種の部材や、本発明の画像形成装置の具体例について以下により詳細に説明する。
(クリーニングブレード)
本発明に用いられるクリーニングブレードは、上述したように少なくとも像担持体表面と当接する部分の材料が、下式(1)〜(3)を満たすものが用いられる。
このクリーニングブレードは、像担持体表面と当接する部分の材料(以下、当該部分を「エッジ部」あるいは「エッジ先端」と称し、当該部分を構成する材料を「エッジ部材料」あるいは「エッジ先端材料」と称す場合がある)が、式(1)を満たすため、良好なクリーニング性を発揮しつつ、耐磨耗性にも優れる。
100%モジュラスMが、3.92MPa(40kgf/cm2)未満の場合には、耐磨耗性が不充分となり、長期に渡り良好なクリーニング性を維持することができない。また、29.42MPa(300kgf/cm2)を超える場合には、エッジ部材料が硬過ぎるため、像担持体表面に対する追従性が悪化し、良好なクリーニング性を発揮できない。加えて、像担持体表面を傷つけやすくなる場合がある。
なお、100%モジュラスMは、5〜20MPaの範囲内であることが好ましく、6.5〜15MPaの範囲内であることがより好ましい。
また、エッジ部材料が、式(2)および式(3)を満たすため、耐欠け性に優れる。
式(2)に示されるαが0.294を超える場合、エッジ部材料の柔軟性に欠ける。それゆえ、現像剤として二成分現像剤を用いる場合にはBCO(Bead Carry Over;二成分現像剤を用いた場合にキャリアの一部が静電吸引力によって像担持体表面に転移してしまう現象)の発生に伴い、像担持体表面に埋没・固着した異物等のように、像担持体表面に存在する異物、特に表面に埋没・固着した異物が、像担持体表面とクリーニングブレードとの当接部を繰り返し通過することにより、クリーニングブレードのエッジ先端に大きな応力が繰り返し加わった際に、この応力を効率的に分散できるように変形できないため、比較的短期間の内にエッジ欠けが発生してしまう。従って、早期に欠けが発生するため、長期に渡って良好なクリーニング性を維持することができない。
なお、αは0.2以下であることが好ましく、0.1以下であることがより好ましく、物性上の限界下限値である0に近ければ近いほどよい。
さらに、式(3)に示される破断伸びSが250%未満である場合、上述したような像担持体表面の異物とエッジ先端が強い力で衝突した際に、エッジ先端が伸びて追従変形できなくなるため比較的短期間の内にエッジ欠けが発生してしまう。従って、早期に欠けが発生するため、長期に渡って良好なクリーニング性を維持することができない。
なお、破断伸びSは300%以上であることが好ましく、350%以上であることがよ
り好ましく、エッジ欠けに対しては大きい程好ましい反面、破断伸びSが500%より大きい場合は像担持体表面に対する追従性(密着性)が増し、像担持体表面との摩擦力が増大し、結果としてエッジ磨耗が増大し易くなる場合がある。それゆえ、エッジ磨耗の観点から破断伸びSは500%以下であることが好ましく、450%以下であることがより好ましく、400%以下であることが更に好ましい。
また、画像形成装置のクリーニングブレード周辺温度つまり使用環境温度は概ね10〜60℃の範囲である。従って、像担持体表面と当接する部分の材料のガラス転移温度Tgが使用環境温度を上回るとゴムらしさが無くなりクリーニングブレードの当接圧が安定しなくなる場合がある。それゆえ、像担持体表面と当接する部分の材料のガラス転移温度Tgは使用環境温度の下限値(10℃)以下であることが好ましい。
一方、像担持体表面と当接する部分の材料の反発弾性Rは、当該材料のガラス転移温度Tgが10℃以下である場合、低温程反発弾性は小さくなる傾向にある。特に、反発弾性Rが10%未満ではエッジ先端のスティック&スリップ挙動が鈍くなり、ある当接姿勢で変形した状態で摺擦する部分が発生し易くなる場合がある。
スティック&スリップ挙動により当接姿勢が解放されない場合には、エッジ先端の姿勢が保たれたまま摺擦が起こるため、局所的な塑性変形が発生しやすくなる。このような局所的な塑性変形が発生すると、エッジ先端と像担持体表面との密着性が低下し、クリーニング不良が発生し易くなる場合がある。このような局所的な塑性変形を抑制する為にはエッジ先端は常にスティック&スリップ挙動が行われている事が好ましく、そのためには、使用環境温度の実質的な下限値である温度10℃以上の環境下において、反発弾性Rは、10%以上であることが好ましく、15%以上がより好ましく、20%以上が更に好ましい。
なお、式(1)に示す100%モジュラスMは、JISK6251に準拠して、ダンベル状3号形試験片を用い、引張速度500mm/minで計測し、100%歪み時の応力より求めた。尚、測定装置は、東洋精機(株)製、ストログラフAEエラストマを用いた。
また、式(2)に示すαは、応力−歪曲線から求められるものであるが、ここで、応力および歪量は以下に説明する手順・方法により求めたものである。すなわち、JISK6251に準拠して、ダンベル状3号形試験片を用い、引張速度500mm/minで計測し、100%歪み時の応力と200%歪み時の応力より求めた。尚、測定装置は、東洋精機(株)製、ストログラフAEエラストマを用いた。
さらに、本発明において、被クリーニング部材表面と当接する部分の材料のガラス転移温度や、後述するソフトセグメント材料やハードセグメント材料のガラス転移温度は、粘弾性測定装置により温度分散を測定し、tanδ(損失正接)のピーク温度として求めた。
ここで、tanδ値は、以下に説明する貯蔵及び損失弾性率から導かれるものである。
線形弾性体に、正弦波の歪みを定常振動的に与えたとき、応力は式(4)で表される。
|E*|は複素弾性率と呼ばれる。また、レオロジー学の理論より、弾性体成分は式(5)、及び粘性体成分は式(6)で表される。ここで、E’は貯蔵弾性率、E’’は損失弾性率と呼ばれる。δは応力と歪みとの位相差角を表し、”力学的損失角”と呼ばれるものである。
tanδ値は、式(7)の様にE”/E’で表され、”損失正弦”と呼ばれるものであり、その値が大きい程、その線形弾性体は、ゴム弾性を有するものとなる。
・式(4) σ=|E*|γcos(ωt)
・式(5) E’=|E*|cosδ
・式(6) E”=|E*|sinδ
・式(7) tanδ=E”/E’
tanδ値は、レオペクトラ−DVE−V4(レオロジ−(株)製)によって静止歪み5%、10Hz 正弦波引張加振を温度範囲−60〜100℃で測定した。
以上に説明したように本発明に用いられるクリーニングブレードは、耐磨耗性および耐欠け性の双方共に優れ、長期に渡り良好なクリーニング性能を維持することができる。
このため、BCOの発生に伴い、像担持体表面に埋没・固着した異物等のように、像担持体表面に存在する異物、特に表面に埋没・固着した異物に対応するために、従来のように画像形成装置内に別途耐磨耗性や耐欠け性を向上させるための装置を新たに設ける必要が無いため、装置の大型化・高コスト化を防止できる。
加えて、クリーニングブレードの寿命が長くなるため、本発明に用いられるクリーニングブレードを具備したプロセスカートリッジや、クリーニング装置、画像形成装置の長寿命化や、メンテナンスコストの低減が容易である。これに加えて、本発明では、表面の耐磨耗性を向上させた像担持体を組み合わせて利用するため、上述したメリットをより一層享受することができる。
本発明に用いられるクリーニングブレードにおいては、少なくともエッジ部材料が式(1)〜(3)を満たす材料から構成されるが、エッジ部のみならず、その他の部分が式(1)〜(3)を満たす材料から構成されていてもよい。
また、式(1)〜(3)を満たす材料は、エラストマー材料であれば特に限定されないが、ハードセグメントおよびソフトセグメントを含むエラストマー材料であることが特に好ましい。エラストマー材料が、ハードセグメントおよびソフトセグメントの双方を含むことにより、式(1)〜(3)に示す物性を満たすことが容易となり、耐磨耗性および耐欠け性の双方を、より高いレベルで両立させることができるためである。
なお、「ハードセグメント」および「ソフトセグメント」とは、エラストマー材料中で、前者を構成する材料の方が、後者を構成する材料よりも相対的に硬い材料からなり、後者を構成する材料の方が前者を構成する材料よりも相対的に柔らかい材料からなるセグメントを意味する。
ここで、ハードセグメントおよびソフトセグメントを含むエラストマー材料のガラス転移温度は、−50〜30℃の範囲内であることが好ましく、−30〜10℃の範囲内であることが好ましい。ガラス転移温度が30℃を超えると、クリーニングブレードを使用する実用温度域において脆化が起こる場合がある。また、ガラス転移温度が−30℃未満では、実使用領域において十分な硬度、応力が得られない場合がある。
従って、上述したガラス転移温度を実現するためには、エラストマー材料のハードセグメントを構成する材料(以下、「ハードセグメント材料」と称す場合がある)のガラス転移温度は、30〜100℃の範囲内であることが好ましく、35〜60℃の範囲内であることがより好ましく、ソフトセグメントを構成する材料(以下、「ソフトセグメント材料」と称す場合がある)のガラス転移温度は、−100〜−50℃の範囲内であることが好ましく、−90〜−60℃の範囲内であることがより好ましい。
また、上述したようなガラス転移温度を有するハードセグメント材料およびソフトセグメント材料を用いる場合、ハードセグメント材料およびソフトセグメント材料の総量に対するハードセグメントを構成する材料の重量比(以下、「ハードセグメント材料比」と称す場合がある)が46〜96重量%の範囲内であることが好ましく、50〜90重量%の範囲内であることがより好ましく、60〜85重量%の範囲内であることが更に好ましい。
ハードセグメント材料比が、46重量%未満の場合には、エッジ先端の耐磨耗性が不充分となり、早期に磨耗が起こることにより、長期に渡って良好なクリーニング性が維持できなくなる場合がある。また、ハードセグメント材料比が96重量%を超える場合には、エッジ先端が硬くなり過ぎて、柔軟性や伸張性が不充分となり、早期に欠けが発生することにより、長期に渡って良好なクリーニング性が維持できなくなる場合がある。
ハードセグメント材料とソフトセグメント材料との組み合わせとしては、特に限定されず、一方が他方に対して相対的に硬く、他方が一方に対して相対的に柔らかい組み合わせとなるように公知の樹脂材料から選択できるが、本発明においては、以下のような組み合わせが好適である。
すなわち、ハードセグメント材料としては、ポリウレタン樹脂を用いることが好ましい。この場合のポリウレタン樹脂の重量平均分子量は、1000〜4000の範囲内であることが好ましく、1500〜3500の範囲内であることがより好ましい。
重量平均分子量が1000未満の場合は、クリーニングブレードが低温環境下で使用される場合にハードセグメントを構成するポリウレタン樹脂の弾性が失われるために、クリーニング不良が生じやすくなる場合がある。また、重量平均分子量が4000を超える場合は、ハードセグメントを構成するポリウレタン樹脂の永久歪みが大きくなり、エッジ先端が、像担持体表面に対して当接力を保持することができなくなり、クリーニング不良が生じる場合がある。
なお、上述したようなハードセグメント材料として用いられるポリウレタン樹脂としては、例えば、ダイセル化学社製、プラクセル205やプラクセル240などが挙げられる。
また、ハードセグメント材料としてポリウレタン樹脂を用いる場合のソフトセグメント材料としては、(1)イソシアネート基に対して反応可能な官能基を有する樹脂を用いることが好ましい。また、この樹脂の物性は、(2)ガラス転移温度が0℃以下、(3)25℃における粘度が600〜35000mPa・s範囲内、(4)重量平均分子量が700〜3000の範囲内であることが好ましい。これらの物性が満たされない場合には、クリーニングブレードを作製する際の成形性が不充分となったり、クリーニングブレード自体の特性が不充分となる場合がある。
なお、物性は、より好ましくは、ガラス転移温度が−10℃以下、25℃における粘度が1000〜3000mPa・s範囲内、重量平均分子量が900〜2800の範囲内である。また、クリーニングブレードを遠心成型を利用して作製する場合、25℃における粘度が600〜3500mPa・s範囲内であることが好ましい。
上記(1)〜(4)項に示す構造および物性を満たすソフトセグメント材料としては、公知の樹脂から適宜選択することができるが、少なくとも末端にイソシアネート基に対して反応可能な官能基を有する柔軟性のある樹脂であることが好ましい。また樹脂は、柔軟性の点から、直鎖構造を有する脂肪族系の樹脂であることが好ましい。具体例としては、2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂や、2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂、あるいは、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂等を用いることが好ましい。
2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂としては、例えば、総研化学社製のアクトフロー(グレード:UMB−2005B、UMB−2005P、UMB−2005、UME−2005等)を挙げることができ、2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂としては、例えば、出光興産社製、R−45HT等を挙げることができる。
また、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、従来の一般的なエポキシ樹脂のように硬くて脆い性質を有するものではなく、従来のエポキシ樹脂よりも柔軟強靭性であるものが好ましい。
このようなエポキシ樹脂としては、例えば、分子構造の面では、その主鎖構造中に、主鎖の可動性を高くできるような構造(柔軟性骨格)を有するものが好適であり、柔軟性骨格としては、アルキレン骨格や、シクロアルカン骨格、ポリオキシアルキレン骨格等を挙げることができるが、特にポリオキシアルキレン骨格が好適である。
また、物性面では、従来のエポキシ樹脂と比べて、分子量に比して粘度が低いエポキシ樹脂が好適である。具体的には、重量平均分子量が900±100の範囲内程度であり、25℃における粘度が15000±5000mPa・sの範囲内であることが好ましく、15000±3000mPa・sの範囲内であることがより好ましい。このような特性を有するエポキシ樹脂としては、例えば、大日本インキ化学工業製、EPLICON EXA−4850−150等を挙げることができる。
本発明に用いられるクリーニングブレードは、上述したように少なくともエッジ部分が、式(1)〜式(3)を満たす材料からなるものであれば特に限定されないが、全体がこのような材料から構成されていてもよい。また、クリーニングブレードが2以上の層を積層してなる場合には、像担持体表面に当接する層が式(1)〜式(3)を満たす材料からなることが好ましい。
本発明に用いられるクリーニングブレードの作製方法は、クリーニングブレードの作製に用いる原材料に応じて、従来公知の方法が利用でき、例えば、遠心成形や押し出し成形等を利用して、シートを形成し、所定の形状に切断加工したり、また、2つ以上のシートを貼り合わせたりすることによりクリーニングブレードを作製することができる。
なお、本発明に用いられるクリーニングブレードは像担持体表面のクリーニング以外にも、画像形成装置内において、表面のクリーニングが要求される部材であれば、例えば、中間転写体や、帯電ロール、転写ロール、被転写材搬送ベルト、用紙搬送ロール等のクリーニングに利用することもできる。
本発明に用いられるクリーニングブレードを用いれば、上述したような各種の像担持体表面に付着したトナーや外添剤、放電生成物やタルク、紙粉などの付着物を、長期に渡って安定的にクリーニングすることができる。さらに、二成分系現像剤を用いた場合にはBCOの発生により像担持体表面に埋没・固着したようなキャリア片等の異物に起因する欠けの発生を抑制することもできる。
なお、像流れの発生をより確実に抑制するためにはクリーングブレードの像担持体に対する垂直抗力は35N/m以上であることが好ましく、40N/m以上であることがより好ましい。但し、垂直抗力が大きすぎる場合には、クリーニングブレード先端部の欠けや偏磨耗、像担時体の駆動トルク増大等が発生し、経時的にクリーニング性能が早期に劣化しやすくなる場合や、大型のモータが必要となる場合があるため、実用上は55N/m以下であることが好ましい。
−像担持体(感光体)−
本発明に用いられる像担持体としては、架橋構造を持つ樹脂を含む表面層を有するものであれば特に限定なく用いることができるが、このような像担持体としては、導電性基体上に少なくとも感光層が設けられた構成を有する有機感光体が利用できる。なお、感光層は、電荷発生層と電荷輸送層とこの順に積層させた層構成を有するような機能分離型のものでもよく、感光層と導電性基体や、感光層と表面保護層との間に必要に応じて中間層を設けることもできる。
ここで、架橋構造を持つ樹脂を含む表面層は、感光層上に別途形成される表面保護層として機能するものであってもよく、感光層の少なくとも最表面近傍を構成する層として機能するものであってもよい(なお、以下の説明においては、表面層は、基本的に感光層上に別途形成されることを前提に説明する)。また、架橋構造を持つ樹脂は電荷輸送性を有していることが好適である。
なお、以下の説明においては、本発明に用いられる像担持体が、機能分離型の有機感光体である場合を前提としてより詳細に説明するが、本発明に用いられる像担持体の層構成は以下の説明に限定されるものではない。
導電性基体としては、アルミニウム、銅、鉄、ステンレス、亜鉛、ニッケル等の金属ドラム;シート、紙、プラスチック、ガラス等の基材上にアルミニウム、銅、金、銀、白金、パラジウム、チタン、ニッケル−クロム、ステンレス鋼、銅−インジウム等の金属を蒸着したもの;酸化インジウム、酸化スズ等の導電性金属化合物を上記基材に蒸着したもの;金属箔を上記基材にラミネートしたもの;カーボンブラック、酸化インジウム、酸化スズ−酸化アンチモン粉、金属粉、ヨウ化銅等を結着樹脂に分散し、上記基材に塗布することによって導電処理したもの等が挙げられる。また、導電性基体の形状は、ドラム状、シート状、プレート状のいずれであってもよい。
また、導電性基体として金属製パイプ基体を用いる場合、当該金属製パイプ基体の表面は素管のままのものであってもよいが、予め表面処理により基体表面を粗面化しておくことも可能である。かかる粗面化により、露光光源としてレーザービーム等の可干渉光源を用いた場合に、感光体内部で発生し得る干渉光による木目状の濃度ムラを防止することができる。表面処理の方法としては、鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニング等が挙げられる。
特に、感光層との密着性向上や成膜性向上の点では、例えば、アルミニウム基体の表面に陽極酸化処理を施したものを導電性基体として用いることが好ましい。
電荷発生層は、電荷発生材料を真空蒸着法により蒸着させて形成するか、有機溶剤及び結着樹脂を含む溶液を塗布することにより形成される。
電荷発生材料としては、非晶質セレン、結晶性セレン、セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金、その他のセレン化合物;セレン合金、酸化亜鉛、酸化チタン等の無機系光導電体;又はこれらを色素増感したもの、無金属フタロシアニン,チタニルフタロシアニン,銅フタロシアニン,錫フタロシアニン,ガリウムフタロシアニンなどの各種フタロシアニン化合物;スクエアリウム系、アントアントロン系、ペリレン系、アゾ系、アントラキノン系、ピレン系、ピリリウム塩、チアピリリウム塩等の各種有機顔料;又は染料が用いられる。
また、これらの有機顔料は一般に数種の結晶型を有しており、特にフタロシアニン化合物ではα型、β型などをはじめとしてさまざまな結晶型が知られているが、目的にあった感度その他の特性が得られる顔料であるならば、これらのいずれの結晶型でも用いることが可能である。
なお、上述した電荷発生材料の中でも、フタロシアニン化合物が好ましい。この場合、感光層に光が照射されると、感光層に含まれるフタロシアニン化合物がフォトンを吸収してキャリアを発生させる。このとき、フタロシアニン化合物は、高い量子効率を有するため、吸収したフォトンを効率よく吸収してキャリアを発生させることができる。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、以下のものを例示することができる。即ちビスフェノールAタイプあるいはビスフェノールZタイプなどのポリカーボネート樹脂およびその共重合体、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコン−アルキド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾールなどである。
これらの結着樹脂は、単独であるいは2種以上混合して用いることが可能である。電荷発生材料と結着樹脂との配合比(電荷発生材料:結着樹脂)は、重量比で、10:1〜1:10の範囲が望ましい。また電荷発生層の厚みは、一般には0.01〜5μmの範囲内であることが好ましく0.05〜2.0μmの範囲内であることがより好ましい。
また電荷発生層は、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として少なくとも1種の電子受容性物質を含有してもよい。電荷発生層に用いられる電子受容性物質としては、例えば無水琥珀酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピークリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸などを挙げることができる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系や、Cl,CN,NO2等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特によい。
電荷発生材料を樹脂中に分散させる方法としては、ロールミル、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、ダイノーミル、サンドミル、コロイドミルなどの方法を用いることができる。
電荷発生層を形成する為の塗布液の溶媒として公知の有機溶剤、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n―ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤等が挙げられる。
電荷輸送層としては、公知の技術によって形成されたものを使用できる。電荷輸送層は、電荷輸送材料と結着樹脂とを用いて形成されていてもよく高分子電荷輸送材を用いて形成されていてもよい。
電荷輸送材料としては、p−ベンゾキノン、クロラニル、ブロマニル、アントラキノン等のキノン系化合物、テトラシアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノビニル系化合物、エチレン系化合物等の電子輸送性化合物、トリアリールアミン系化合物、ベンジジン系化合物、アリールアルカン系化合物、アリール置換エチレン系化合物、スチルベン系化合物、アントラセン系化合物、ヒドラゾン系化合物などの正孔輸送性化合物があげられる。
これらの電荷輸送材料は単独または2種以上混合して用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、これらの電荷輸送材料は単独あるいは2種以上混合して用いることができるが、モビリティーの観点から、例えば、以下の構造式(1)〜(3)に示す材料を利用することが好ましい。
Figure 2007226054
構造式(1)中、R14は、水素原子またはメチル基を示す。また、nは1又は2を意味する。Ar6及びAr7は置換又は未置換のアリール基あるいは、−C(R18)=C(R19)(R20)、―CH=CH―CH=C(Ar)2を表わし、置換基としてはハロゲン原子、炭素数が1〜5の範囲のアルキル基、炭素数が1〜5の範囲のアルコキシ基、又は炭素数が1〜3の範囲のアルキル基で置換された置換アミノ基を示す。
Figure 2007226054
構造式(2)中R15、R15'は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭
素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、を表わす。R16、R16'、R17
、R17'は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル
基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜2のアルキル基で置換されたアミノ基、置換又は未置換のアリール基、あるいは、−C(R18)=C(R19)(R20)、―CH=CH―CH=C(Ar)2を表わす。
なお、構造式(1)および構造式(2)の置換基において、R18、R19、R20は水素原子、置換又は未置換のアルキル基、置換又は未置換のアリール基を表す。mおよびnは0〜2の整数である。
Figure 2007226054
構造式(3)中、R21は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、置換又は未置換のアリール基、または、―CH=CH―CH=C(Ar)2を表す。
22、R23は同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜2のアルキル基で置換されたアミノ基、置換又は未置換のアリール基を表す。
なお、構造式(1)〜構造式(3)の置換基において、Arは、置換又は未置換のアリール基を表す。
さらに電荷輸送層に用いる結着樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド樹脂や、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシラン、特開平8−176293号公報や特開平8−208820号公報に示されているポリエステル系高分子電荷輸送材など高分子電荷輸送材を用いることもできる。これらの結着樹脂は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。電荷輸送材料と結着樹脂との配合比(重量比)は10:1〜1:5が好ましい。
また、高分子電荷輸送材を単独で用いることもできる。高分子電荷輸送材としては、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリシランなどの電荷輸送性を有する公知のものを用いることができる。特に、特開平8−176293号公報や特開平8−208820号公報に示されているポリエステル系高分子電荷輸送材は、高い電荷輸送性を有しており、とくに好ましいものである。高分子電荷輸送材はそれだけでも電荷輸送層として使用可能であるが、上記結着樹脂と混合して電荷輸送層を形成してもよい。
電荷輸送層の厚みは一般的には、5〜50μmが好ましく、10〜30μmがより好ましい。塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。さらに電荷輸送層を設けるときに用いる溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族炭化水素類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロンゲン化脂肪族炭化水素類、テトラヒドロフラン、エチルエーテル等の環状もしくは直鎖状のエーテル類等の通常の有機溶剤を単独あるいは2種以上混合して用いることができる。
また、複写機中で発生するオゾンや酸化性ガス、あるいは光、熱による感光体の劣化を防止する目的で、感光層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤等の添加剤を添加することができる。例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機燐化合物等があげられる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペリジン等の誘導体があげられる。
また、感度の向上、残留電位の低減、繰り返し使用時の疲労低減等を目的として、少なくとも1種の電子受容性物質を含有させることができる。本発明に用いる感光体に使用可能な電子受容物質としては、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水マレイン酸、無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼン、m−ジニトロベンゼン、クロラニル、ジニトロアントラキノン、トリニトロフルオレノン、ピクリン酸、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、フタル酸等や、一般式(I)で示される化合物をあげることができる。これらのうち、フルオレノン系、キノン系やCl,CN,NO2等の電子吸引性置換基を有するベンゼン誘導体が特に好ましい。
像担持体の表面層には、少なくとも架橋構造を有する樹脂が含まれる。架橋構造を有する樹脂としては、架橋構造を有するフェノール系樹脂、ウレタン系樹脂、シロキサン系樹脂等が挙げられる。これらの架橋構造を有する樹脂は優れた体磨耗性を有しているため、長期に渡って使用しても、像担持体表面の磨耗や傷の発生を抑制することができる。なお、架橋構造を有する樹脂は、電荷輸送性を有するものであることが好ましい。
架橋構造を有する樹脂としては種々の材料を用いることが出来るが、特性上フェノール樹脂、ウレタン樹脂、シロキサン樹脂などが好ましく、特にシロキサン系樹脂からなるものが好ましい。このうち特に、一般式 (I)や(II)で示される化合物から誘導される構造を有するものが強度、安定性に優れ特に好ましい。
F−[D−Si (R2(3-a)ab (I)
一般式(I)中、Fは正孔輸送能を有する化合物から誘導される有機基、Dは可とう性サブユニット、R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数、bは1〜4の整数を表わす。
なお、一般式(I)中のDで示される可とう性サブユニットとしては、−(CH2)n−基を必ず含み、これに−COO−、−O−、−CH=CH−、−CH=N−基を組み合わせた2価の直鎖基であってもよい。なお、−(CH2)n−基のnは1〜5の整数を表す。また、Qで表される加水分解性基としては、−OR基(但し、Rはアルキル基を表す)を表す。
F−((X)nR1−ZH)m (II)
一般式(II)中、Fは正孔輸送能を有する化合物から誘導される有機基、R1はアルキレン基、Zは、−O−、−S−、−NH−、又は、−COO−、mは1〜4の整数を示す。Xは、−O−、又は、−S−を表し、nは0または1を示す。
一般式(I)、(II)で示される化合物のさらに好ましいものとして、有機基Fが特に下記一般式(III)で示されるものを用いたものを挙げることができる。
Figure 2007226054
一般式(III)中、Ar1〜Ar4はそれぞれ独立に置換又は未置換のアリール基を示し、Ar5は置換若しくは未置換のアリール基又はアリ−レン基を示し、且つ、Ar1〜Ar5のうち2〜4個は、一般式(I)中の−D−Si(R2(3-a)aで表される結合手を有する。Dは可とう性サブユニット、R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数を表わす。
一般式(III) におけるAr1〜Ar4はそれぞれ独立に置換または未置換のアリール基を示し、具体的には、以下の構造群1に示されるものが好ましい。
Figure 2007226054
なお、構造群1中に示されるArは下記構造群2から選択されるものが好ましく、Z’は下記構造群3から選択されるものが好ましい
Figure 2007226054
Figure 2007226054
構造群1〜3中、R6 は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルキル基もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたフェニル基、または未置換のフェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基から選択される。
7〜R13は、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、もしくは炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたフェニル基、または未置換のフェニル基、炭素数7〜10のアラルキル基、ハロゲンから選択される。
mおよびsは0または1を表わし、qおよびrは1から10の整数、tは1から3の整数を示す。ここで、Xは一般式(I)中に示した−D−Si(R2(3-a)aで表わされる基を示す。
また構造群3中に示されるWは下記構造群4で示されるものが好ましい。なお、構造群4中、s’は0〜3の整数を示す。
Figure 2007226054
また、一般式(III)におけるAr5の具体的構造としては、k=0の時は、上記構造群1に示したAr1〜Ar4のm=1の構造が、k=1の時は、上記構造群1に示したAr1〜Ar4のm=0の構造が挙げられる。
なお、一般式(III)で示される化合物の具体例としては、以下の表1〜7に示す化合物(III−1)〜(III−61)を挙げることができるが、本発明に用いられる一般式(III)で示される化合物は、これらのみに限定されるものではない。
また、表1〜7中の「Ar1」〜「Ar5」の欄に示される構造式中、ベンゼン環に結合する”−S”基は、表1〜7中の「S」の欄に示される一価の基(一般式(I)中の−D−Si(R2(3-a)aで表される構造に相当する基)を意味する。
Figure 2007226054
Figure 2007226054
Figure 2007226054
Figure 2007226054
Figure 2007226054
Figure 2007226054
Figure 2007226054
一般式(II)の具体例としては、以下の(II)−1〜(II)〜26に示す化合物を挙げることができるが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
Figure 2007226054
Figure 2007226054
Figure 2007226054
また、強度、膜抵抗などの種々の物性をコントロールするために、下記一般式(IV)で示される化合物を添加することもできる。
Si (R2(4-c)c (IV)
一般式(IV)中、R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、cは1〜4の整数を表わす。
一般式(VI)で示される化合物の具体例としては以下のようなシランカップリング剤があげられる。
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン等の四官能性アルコキシシラン(c=4);メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パ−フルオロアルキルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パ−フルオロデシルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パ−フルオロオクチルトリエトシキシラン等の三官能性アルコキシシラン(c=3);ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン等の二官能性アルコキシシラン(c=2);トリメチルメトキシシラン等の1官能アルコキシシラン(c=1)等をあげることができる。膜の強度を向上させるためには3および4官能のアルコキシシランが好ましく、可とう性、製膜性を向上させるためには2および1官能のアルコキシシランが好ましい。
また、主にこれらのカップリング材より作製されるシリコン系ハードコート剤も用いることができる。市販のハードコート剤としては、KP−85、X−40−9740、X−40−2239(以上、信越シリコーン社製)、およびAY42−440、AY42−441、AY49−208 (以上、東レダウコーニング社製)などを用いることができる。
また、強度を高めるために、一般式(V)に示すような2つ以上のケイ素原子を有する化合物を用いることも好ましい。
B−(Si(R2(3-a)a2 (V)
一般式(V)中、Bは2価の有機基、R2は水素、アルキル基、置換あるいは未置換のアリール基、Qは加水分解性基を表わし、aは1〜3の整数を表わす。
具体的には、以下の表8に示す材料を好ましいものとしてあげることができるが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
Figure 2007226054
さらに、膜特性のコントロール、液寿命の延長、などのため、アルコール系、ケトン系溶剤に可溶な樹脂を添加しても良い。このような樹脂としてはとしては、ポリビニルブチラ−ル樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタ−ル化ポリビニルアセタ−ル樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、Kなど)、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂などがあげられる。特に、電気特性上ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。
また、放電ガス耐性、機械強度、耐傷性、粒子分散性、粘度コントロール、トルク低減、磨耗量コントロール、ポットライフの延長などの目的で種々の樹脂を添加することができる。特にシロキサン系の樹脂の場合はアルコールに溶解する樹脂を加えることが好ましい。
アルコール系溶剤に可溶な樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマ−ルやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタ−ル樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、Kなど)、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、フェノール樹脂などがあげられる。特に、電気特性上ポリビニルアセタ−ル樹脂が好ましい。
上記樹脂の分子量は2000〜100000が好ましく、5000〜50000がさらに好ましい。分子量は2000より小さいと所望の効果が得られなくなり、100000より大きいと溶解度が低くなり添加量が限られてしまったり、塗布時に製膜不良の原因になったりする。添加量は1〜40重量%が好ましく、さらに好ましくは1〜30重量%であり、5〜20重量%が最も好ましい。1重量%よりも少ない場合は所望の効果が得られにくくなり、40重量%よりも多くなると高温高湿下での画像ボケが発生しやすくなる恐れがある。また、それらの樹脂は単独で用いてもよいが、それらを混合して用いてもよい。
また、ポットライフの延長、膜特性のコントロールのため、下記一般式(VI)で示される繰り返し構造単位を持つ環状化合物、もしくはその化合物からの誘導体を含有させることも出来る。
Figure 2007226054
一般式(VI)中、A1、A2はそれぞれ独立に一価の有機基を示す。
一般式(VI)で示される繰り返し構造単位を持つ環状化合物として、市販の環状シロキサンをあげることができる。具体的には、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状ジメチルシクロシロキサン類、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェニルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7,9−ペンタメチル−1,3,5,7,9−ペンタフェニルシクロペンタシロキサン等の環状メチルフェニルシクロシロキサン類、ヘキサフェニルシクロトリシロキサン等の環状フェニルシクロシロキサン類、3−(3,3,3−トリフルオロプロピル)メチルシクロトリシロキサン等のフッ素含有シクロシロキサン類、メチルヒドロシロキサン混合物、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、フェニルヒドロシクロシロキサンなどのヒドロシリル基含有シクロシロキサン類、ペンタビニルペンタメチルシクロペンタシロキサンなどのビニル基含有シクロシロキサン類等の環状のシロキサン等をあげることができる。これらの環状シロキサン化合物は単独で用いても良いが、それらを混合して用いても良い。
更に、感光体表面の耐汚染物付着性、潤滑性を改善するために、各種微粒子を添加することもできる。それらは、単独で用いることもできるが、併用してもよい。微粒子の一例として、ケイ素含有微粒子を挙げることができる。ケイ素含有微粒子とは、構成元素にケイ素を含む微粒子であり、具体的には、コロイダルシリカおよびシリコーン微粒子等が挙げられる。ケイ素含有微粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒子径1〜100nm、好ましくは10〜30の酸性もしくはアルカリ性の水分散液、あるいはアルコール、ケトン、エステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。表面層中のコロイダルシリカの固形分含有量は、特に限定されるものではないが、製膜性、電気特性、強度の面から表面層の全固形分中の0.1〜50重量%の範囲、好ましくは0.1〜30重量%の範囲で用いられる。
ケイ素含有微粒子として用いられるシリコーン微粒子は、球状で、平均粒子径1〜500nm、好ましくは10〜100nmの、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、シリコーン表面処理シリカ粒子から選ばれ、一般に市販されているものを使用することができる。シリコーン微粒子は、化学的に不活性で、樹脂への分散性に優れる小径粒子であり、さらに十分な特性を得るために必要とされる含有量が低いため、架橋反応を阻害することなく、感光体の表面性状を改善することができる。即ち、強固な架橋構造中に均一に取り込まれた状態で、感光体表面の潤滑性、撥水性を向上させ、長期間にわたって良好な耐摩耗性、耐汚染物付着性を維持することができる。本発明の感光体における表面層中のシリコーン微粒子の含有量は、表面層の全固形分中の0.1〜30重量%の範囲であり、好ましくは0.5〜10重量%の範囲である。
また、その他の微粒子としては、4弗化エチレン、3弗化エチレン、6弗化プロピレン、弗化ビニル、弗化ビニリデン等のフッ素系微粒子や”第8回ポリマー材料フォ−ラム講演予稿集 p89”に示される様な、前記フッ素樹脂と水酸基を有するモノマーを共重合させた樹脂からなる微粒子、ZnO−Al23、SnO2−Sb23、In23−SnO2、ZnO−TiO2、ZnO−TiO2、MgO−Al23、FeO−TiO2、TiO2、SnO2、In23、ZnO、MgO等の半導電性金属酸化物をあげることができる。
また、同様な目的でシリコーンオイル等のオイルを添加することもできる。シリコーンオイルとしては、たとえば、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、フェニルメチルシロキサン等のシリコーンオイル、アミノ変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、カルボキシル変性ポリシロキサン、カルビノ−ル変性ポリシロキサン、メタクリル変性ポリシロキサン、メルカプト変性ポリシロキサン、フェノール変性ポリシロキサン等の反応性シリコーンオイル等をあげることができる。
また、上記微粒子の表面層表面への露出率は40%以下であることが好ましい。前記範囲を超えると、粒子単体の影響が大きくなり、低抵抗化による像流れなどが発生しやすくなる。前記範囲内の更に好ましい範囲は30%以下であり、表面に露出した粒子がクリーニング部材で効果的にリフレッシュされ、長期に渡り、感光体表面のトナー成分フィルミング抑制、放電生成物の除去、トルクの低減によるクリーニング部材の摩耗低減が維持される。
また、可塑剤、表面改質剤、酸化防止剤、光劣化防止剤等の添加剤を使用することもできる。可塑剤としては、例えば、ビフェニル、塩化ビフェニル、ターフェニル、ジブチルフタレート、ジエチレングリコールフタレート、ジオクチルフタレート、トリフェニル燐酸、メチルナフタレン、ベンゾフェノン、塩素化パラフィン、ポリプロピレン、ポリスチレン、各種フルオロ炭化水素等が挙げられる。
表面層にはヒンダ−トフェノール、ヒンダ−トアミン、チオエーテル又はホスファイト部分構造を持つ酸化防止剤を添加することができ、環境変動時の電位安定性・画質の向上に効果的である。酸化防止剤としては以下のような化合物、例えばヒンダ−トフェノール系として「Sumilizer BHT−R」、「Sumilizer MDP−S」、「Sumilizer BBM−S」、「Sumilizer WX−R」、「Sumilizer NW」、「Sumilizer BP−76」、「Sumilizer BP−101」、「Sumilizer GA−80」、「Sumilizer GM」、「Sumilizer GS」以上住友化学社製、「IRGANOX1010」、「IRGANOX1035」、「IRGANOX1076」、「IRGANOX1098」、「IRGANOX1135」、「IRGANOX1141」、「IRGANOX1222」、「IRGANOX1330」、「IRGANOX1425WL」、「IRGANOX1520L」、「IRGANOX245」、「IRGANOX259」、「IRGANOX3114」、「IRGANOX3790」、「IRGANOX5057」、「IRGANOX565」以上チバスペシャリティ−ケミカルズ社製、「アデカスタブAO−20」、「アデカスタブAO−30」、「アデカスタブAO−40」、「アデカスタブAO−50」、「アデカスタブAO−60」、「アデカスタブAO−70」、「アデカスタブAO−80」、「アデカスタブAO−330」以上旭電化製、ヒンダートアミン系として「サノールLS2626」、「サノールLS765」、「サノールLS770」、「サノールLS744」、「チヌビン144」、「チヌビン622LD」、「マークLA57」、「マークLA67」、「マークLA62」、「マークLA68」、「マークLA63」、「スミライザ−TPS」、チオエーテル系として「スミライザ−TP−D」、ホスファイト系として「マーク2112」、「マークPEP・8」、「マークPEP・24G」、「マークPEP・36」、「マーク329K」、「マークHP・10」が挙げられ、特にヒンダートフェノール、ヒンダートアミン系酸化防止剤が好ましい。さらに、これらは架橋膜を形成する材料と架橋反応可能な例えばアルコキシシリル基などの置換基で変性してもよい。
表面層の形成に用いるコーティング液や、このコーティング液作製時に触媒を添加もしくは用いることが好ましい。用いられる触媒としては塩酸、酢酸、リン酸、硫酸などの無機酸、蟻酸、プロピオン酸、シュウ酸、パラトルエンスルホン酸、安息香酸、フタル酸、マレイン酸などの有機酸、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、アンモニア、トリエチルアミンなどのアルカリ触媒、さらにいかに示すような系に不溶な固体触媒を用いることもできる。
例えば、アンバーライト15、アンバーライト200C、アンバ−リスト15E(以上、ロ−ム・アンド・ハース社製);ダウエックスMWC−1−H、ダウエックス88、ダウエックスHCR−W2(以上、ダウ・ケミカル社製);レバチットSPC−108、レバチットSPC−118(以上、バイエル社製);ダイヤイオンRCP−150H(三菱化成社製);スミカイオンKC−470、デュオライトC26−C、デュオライトC−433、デュオライト−464(以上、住友化学工業社製);ナフィオン−H(デュポン社製)などの陽イオン交換樹脂;アンバーライトIRA−400、アンバーライトIRA−45(以上、ロ−ム・アンド・ハ−ス社製)などの陰イオン交換樹脂;Zr(O3PCH2CH2 SO3H)2 ,Th(O3PCH2CH2COOH)2などのプロトン酸基を含有する基が表面に結合されている無機固体;スルホン酸基を有するポリオルガノシロキサンなどのプロトン酸基を含有するポリオルガノシロキサン;コバルトタングステン酸、リンモリブデン酸などのヘテロポリ酸;ニオブ酸、タンタル酸、モリブデン酸などのイソポリ酸;シリカゲル、アルミナ、クロミア、ジルコニア、CaO、MgOなどの単元系金属酸化物;シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、ゼオライト類など複合系金属酸化物;酸性白土、活性白土、モンモリロナイト、カオリナイトなどの粘土鉱物;LiSO4 ,MgSO4などの金属硫酸塩;リン酸ジルコニア、リン酸ランタンなどの金属リン酸塩;LiNO3 ,Mn(NO32などの金属硝酸塩;シリカゲル上にアミノプロピルトリエトキシシランを反応させて得られた固体などのアミノ基を含有する基が表面に結合されている無機固体;アミノ変性シリコーン樹脂などのアミノ基を含有するポリオルガノシロキサンなどが挙げられる。
また、コーティング液の作製の際に、光機能性化合物、反応生成物、水、溶剤などに不溶な固体触媒を用いると、塗工液の安定性が向上する傾向にあるため好ましい。系に不溶な固体触媒とは、触媒成分が一般式(I)、(II)、(III)、(V)で示される化合物や、他の添加剤、水、溶剤等に不溶であれば特に限定されない。これらの固体触媒の使用量は特に制限されないが、加水分解性基を有する化合物の合計100質量部に対して0.1〜100質量部が好ましい。また、これらの固体触媒は、前述の通り、原料化合物、反応生成物、溶剤などに不溶であるため、反応後、常法にしたがって容易に除去することができる。反応温度及び反応時間は原料化合物や固体触媒の種類及び使用量に応じて適宜選択されるものであるが、反応温度は通常0〜100℃、好ましくは10〜70℃、より好ましくは15〜50℃であり、反応時間は好ましくは10分〜100時間である。反応時間が前記上限値を超えるとゲル化が起こりやすくなる傾向にある。
コーティング液作製工程において系に不溶な触媒を用いた場合は、強度、液保存安定性などを向上させる目的で、さらに系に溶解する触媒を併用することが好ましい。そのような触媒としては、前述のものに加え、アルミニウムトリエチレート、アルミニウムトリイソプロピレート、アルミニウムトリ(sec−ブチレート)、モノ(sec−ブトキシ)アルミニウムジイソプロピレート、ジイソプロポキシアルミニウム(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムビス(エチルアセトアセテート)モノアセチルアセトネート、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)、アルミニウムジイソプロポキシ(アセチルアセトネート)、アルミニウムイソプロポキシ−ビス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(トリフルオロアセチルアセトネート)、アルミニウムトリス(ヘキサフルオロアセチルアセトネート)等の有機アルミニウム化合物を使用することができる。
また、有機アルミニウム化合物以外には、ジブチルスズジラウリレート、ジブチルスズジオクチエ−ト、ジブチルスズジアセテート等の有機ズズ化合物;チタニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)、チタニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)等の有機チタニウム化合物;ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(ブトキシ)ビス(アセチルアセトネート)、ジルコニウムビス(イソプロポキシ)ビス(アセチルアセトネート)等のジルコニウム化合物;等も使用することができるが、安全性、低コスト、ポットライフ長さの観点から、有機アルミニウム化合物を使用するのが好ましく、特にアルミニウムキレート化合物がより好ましい。これらの触媒の使用量は特に制限されないが、加水分解性基を有する化合物の合計100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、0.3〜10質量部が特に好ましい。
また、有機金属化合物を触媒として用いた場合は、ポットライフ、硬化効率の面から、ともに多座配位子を添加することが好ましい。このような多座配位子としては、以下に示すようなもの及びそれらから誘導されるものを挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
具体的には、アセチルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、ジピバロイルメチルアセトン等のβ−ジケトン類;アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル等のアセト酢酸エステル類;ビピリジン及びその誘導体;グリシン及びその誘導体;エチレンジアミン及びその誘導体;8−オキシキノリン及びその誘導体;サリチルアルデヒド及びその誘導体;カテコ−ル及びその誘導体;2−オキシアゾ化合物等の2座配位子;ジエチルトリアミン及びその誘導体;ニトリロトリ酢酸及びその誘導体等の3座配位子;エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)及びその誘導体等の6座配位子;等を挙げることができる。さらに、上記のような有機系配位子の他、ピロリン酸、トリリン酸等の無機系の配位子を挙げることができる。多座配位子としては、特に2座配位子が好ましく、具体例としては、上記の他、下記一般式(VII)で表される2座配位子が挙げられる。中でも下記一般式(VII)で表される2座配位子がより好ましく、下記一般式(VII)中のR5とR6とが同一のものが特に好ましい。R5とR6とを同一にすることで、室温付近での配位子の配位力が強くなり、コーティング液のさらなる安定化を図ることができる。
Figure 2007226054
一般式(VII)中、R5、R6はそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、もしくはフッ化アルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基を示す。
多座配位子の配合量は、任意に設定することができるが、用いる有機金属化合物の1モルに対し、0.01モル以上、好ましくは0.1モル以上、より好ましくは1モル以上とするのが好ましい。
コーティング液の製造は、無溶媒下で行うこともできるが、必要に応じてメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テトラヒドロフラン;ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類;等の他、種々の溶媒が使用できる。このような溶媒としては、沸点が100℃以下のものが好ましく、任意に混合して使用することができる。溶媒量は任意に設定できるが、少なすぎると有機ケイ素化合物が析出しやすくなるため、有機ケイ素化合物1質量部に対し0.5〜30質量部、好ましくは、1〜20質量部とするのが好ましい。
コーティング液を硬化させる際の反応温度及び反応時間は特に制限されないが、得られるケイ素樹脂の機械的強度及び化学的安定性の点から、反応温度は好ましくは60℃以上、より好ましくは80〜200℃であり、反応時間は好ましくは10分〜5時間である。また、コーティング液の硬化により得られる表面層を高湿度状態に保つことは、表面層の特性の安定化を図る上で有効である。さらには、用途に応じてヘキサメチルジシラザンやトリメチルクロロシランなどを用いて表面層に表面処理を施して疎水化することもできる。
架橋構造を有する樹脂に電荷輸送性材料を添加したり、電荷輸送性機能を付与した場合には、優れた機械強度を有する上に光電特性も十分であるため、これをそのまま積層型感光体の電荷輸送層として用いることもできる。その場合、ブレードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等の通常の方法を用いることができる。ただし、1回の塗布により必要な膜厚が得られない場合、複数回重ね塗布することにより必要な膜厚を得ることができる。複数回の重ね塗布を行なう場合、加熱処理は塗布の度に行なっても良いし、複数回重ね塗布した後でも良い。
単層型感光層の場合は、前記の電荷発生物質と結着樹脂とを含有して形成される。結着樹脂としては、前記電荷発生層および電荷輸送層に用いられる結着樹脂と同様のものを用いることができる。単層型感光層中の電荷発生物質の含有量は、10から85重量%程度、好ましくは20から50重量%である。単層型感光層には、光電特性を改善する等の目的で電荷輸送物質や高分子電荷輸送物質を添加してもよい。その添加量は5〜50重量%とすることが好ましい。また、一般式(I)で示される化合物を加えてもよい。塗布に用いる溶剤や塗布方法は、上記と同様のものを用いることができる。膜厚は5〜50μm程度が好ましく、10〜40μmとするのがさらに好ましい。
−中間転写体−
本発明に用いられる中間転写体としては、ドラム状や無端ベルト状の公知の中間転写体を用いることができるが、中間転写ベルトを用いることが好ましい。中間転写ベルトは中間転写ドラムと比べて像担持体との当接部の周方向の接触幅を大きくすることができる上に、周方向の接触幅の調整も容易であるため、像担持体表面の研磨レートを、像担持体の寿命を悪化させない範囲で、像流れの防止に適した範囲に調整することが容易だからである。なお、像流れの抑制と像担持体の長寿命との両立という観点からは像担持体と中間転写ベルトとの当接部の回転方向の接触長さは1〜3mmの範囲内であることが好ましい。また、当接部の圧力としては、通常の一次転写を達成するための圧力範囲と共存させることが必要であり、20〜40N/mの範囲であることが望ましい。
中間転写ベルトとしては公知のものが利用でき、例えば、基材のみからなる半導電性の無端ベルトや、基材の外周面側に弾性層を設けた半導電性の無端ベルト、また、基材の外周面側に弾性層と表面層とをこの順に積層した半導電性の無端ベルト等を用いることができる。本発明においては、ポリイミド樹脂からなる厚さ80〜100ミクロンの無端ベルトを用いた。硬度は、市販の微小硬度計による硬度測定結果たとえば、20〜50度の範囲である。
−トナー−
本発明に用いられるトナーとしては、公知のトナーであれば特に限定されないが、外添剤として少なくとも研磨剤または潤滑剤、もしくは両方が外添されていることが特に好ましい。
また、トナーの形状係数SF1は140未満であることが好ましい。この形状係数SFが140以上になると、良好な転写性等が得られにくくなり、得られる画像の高画質化が困難となる場合がある。
なお、形状係数SF1とは下式(8)で定義される値である。
・式(8) SF1=(ML2/A)×(π/4)×100
ここで、MLはトナーの最大長(μm)、Aはトナーの投影面積(μm2)を表す。
形状係数SF1はルーゼックス画像解析装置(株式会社ニレコ製、FT)を用いて以下のように測定することができる。
まず、スライドグラス上に散布したトナーの光学顕微鏡像をビデオカメラを通じてルーゼックス画像解析装置に取り込み、50個以上のトナーについて最大長(ML)と投影面積(A)を測定する。次に、個々のトナーについて、式(8)に基づきSF1を算出し、これを平均した値を形状係数SFとして求めた。
一方、本発明に用いられるトナーは、高い画質を得るためには、その体積平均粒子径は好ましくは2〜8μmである。
本発明に用いられるトナーは、結着樹脂及び着色剤を含有し、必要に応じて離型剤やその他の添加剤を含有したものである。その結着樹脂は、従来よりトナーに用いられている結着樹脂を用いることができ、特に制限されない。
結着樹脂としては、具体的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル系単量体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル系単量体;アクリル酸、メタクリル酸、スチレンスルフォン酸ナトリウム等のエチレン性不飽和酸単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;エチレン、プロピレン、ブタジエン等のオレフィン類などの単量体からなる単独重合体、それらの単量体を2種以上組み合せた共重合体、又はそれらの混合物を挙げられる。
さらには、これら単独重合体、共重合体又は混合物に、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂等、非ビニル縮合系樹脂、又は、それらと前記ビニル系樹脂との混合物、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等を挙げることができる。
上記着色剤は、従来より公知の着色剤を用いることができ、特に制限されない。例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレレートなどの種々の顔料や、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料などを1種又は2種以上を併せて使用することができる。
本発明に用いられるトナーに必要に応じて添加できる離型剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類;シリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪酸アミド類;カルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス;ミツロウのごとき動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物系又は石油系のワックス、及びそれらの変性物などを挙げることができる。これらのうちの少なくとも1種をトナー粒子内に含有させるのがよい。
また、トナーには、上記成分の他に、さまざまな特性を制御するために、種々の成分を含有させることができる。例えば、磁性トナーとして用いる場合、磁性粉(例えばフェライトやマグネタイト)、還元鉄、コバルト、ニッケル、マンガン等の金属、合金又はこれら金属を含む化合物などを含有させることもできる。さらに必要に応じて、4級アンモニウム塩、ニグロシン系化合物やトリフェニルメタン系顔料等の通常使用される帯電制御剤を適宜選択して含有させてもよい。
さらに、トナーには、必要に応じて研磨剤や潤滑剤、転写助剤等の公知の外添剤を外添することができる。なお、像担持体表面や中間転写体外周面に直接研磨剤を供給する研磨剤供給手段を配置しない場合には、トナーに研磨剤を外添することが必要である。また、トナーには研磨剤と共に潤滑剤を添加することがより好ましい。
研磨剤としては、トナー用の公知の研磨剤が利用できるが、例えば、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化マグネシウム、アルミナ、炭化ケイ素、酸化亜鉛、シリカ、酸化チタン、窒化ホウ素、ピロリン酸カルシウム、ジルコニア、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、炭酸カルシウム、等が挙げることができ、これらの複合材料を用いてもよい。なお、これらの中でも、本発明においては少なくとも酸化セリウムを用いることが好ましい。また、研磨剤は必要に応じて2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
研磨剤の体積平均一次粒径(以下、「粒径」と略す場合がある)は、特に限定されるものではないが、100nm〜3.0μmの範囲内が好ましく、200nm〜2.0μmの範囲内がより好ましい。粒径が100nmよりも小さい場合には、像担持体表面に付着した放電生成物等の付着物の研磨・除去効果が十分に得られず、像流れが発生しやすくなる場合がある。また、粒径が3.0μmよりも大きい場合には像担持体表面に傷が発生し易く、像担持体の寿命が短くなる場合がある。
なお、研磨剤や潤滑剤等の外添剤の体積平均一次粒径は、マルチサイザー(日科機社製)を用い、アパーチャー径を100μmとして測定することができる。
研磨剤の添加量は、トナー粒子およびこの表面に外添された全ての添加剤に対して、0.1〜2.0質量%の範囲内であることが好ましく、0.3〜1.0質量%の範囲内であることがより好ましい。添加量が、0.1質量%よりも小さい場合には、付着物の研磨・除去効果が不充分であり、像担持体上に付着した放電生成物等の除去が不十分となる場合がある。また、2.0質量%よりも大きい場合にはトナークラウドが発生し易くなる場合がある。
また、トナーに外添される潤滑剤としては滑性粒子を用いることもできる。
この滑性粒子は、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩や、グラファイト、二硫化モリブデン、滑石、脂肪酸等の固体潤滑剤や、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレフィン類、加熱により軟化点を有するシリコーン類、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等のような脂肪族アミド類やカルナウバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等のような植物系ワックス、ミツロウのような動物系ワックス、モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等のような鉱物、石油系ワックス、及びそれらの変性物が使用でき、これら列挙した材料を単独あるいは併用しても良い。これらの中でも、本発明においては、ステアリン酸亜鉛を用いることが好ましい。
滑性粒子の体積平均一次粒径としては、0.1〜10μmの範囲内が好ましく、0.2〜8μmの範囲内がより好ましい。なお、滑性粒子を粉砕することにより、粒度分布を小さくし、粒径を揃えてもよい。滑性粒子の添加量は、トナー粒子およびこの表面に外添された全ての添加剤に対して0.05〜2.0質量%の範囲内が好ましく、0.1〜1.5質量%の範囲内がより好ましい。
なお、像担持体表面や中間転写体外周面に直接研磨剤を供給する研磨剤供給手段を配置する場合には、上述した潤滑剤を固形化したものに研磨剤粒子を分散させた固体潤滑剤を利用することができる。
具体的には、感光体や中間転写体表面に当接するように配置された回転可能なブラシと、このブラシの先端が一定深さで食い込むように配置された固体潤滑剤とを有する研磨剤供給手段が利用できる。これにより、感光体や中間転写体の回転に伴い、コンスタントに研磨剤や潤滑剤を感光体や中間転写体表面に供給することができる。
本発明に用いられるトナーを製造する方法は、特に制約されるものではないが、例えば、通常の粉砕法や、分散媒中で作製する湿式溶融球形化法や、懸濁重合、分散重合、乳化重合凝集法等の既知の重合法によるトナー製造法などを用いることができる。
また、本発明に用いられるトナーには、上述した研磨剤、潤滑剤の他にも、例えば平均粒径10〜300nm程度のシリカおよびチタニア等の無機微粒子などの種々の外添剤を適宜量外添することができる。
−キャリア−
二成分現像剤に使用し得るキャリアとしては、特に制限はなく、公知のキャリアを用いることができる。例えば、(1)酸化鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物などの芯材のみからなるキャリア(ノンコートキャリア)や、(2)これら芯材の表面に樹脂層を設けた樹脂コートキャリア、(3)上述したような磁性体からなる磁性体粉をマトリックス樹脂中に分散させた構造を有する樹脂分散型キャリア等を用いることができる。
樹脂コートキャリアに使用される被覆樹脂としては、キャリア用の樹脂層材料として用いられているものであれば公知の樹脂が利用でき、二種類以上の樹脂をブレンドして用いても良い。樹脂層を構成する樹脂としては大別すると、トナーに帯電性を付与するための帯電付与樹脂と、トナー成分のキャリアへの移行を防止するために用いられる表面エネルギーの低い樹脂とが挙げられる。
ここで、トナーに負帯電性を付与するための帯電付与樹脂としては、アミノ系樹脂、例えば、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド樹脂、およびエポキシ樹脂等があげられ、さらにポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、スチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エチルセルロース樹脂等のセルロース系樹脂等があげられる。
また、トナーに正帯電性を付与するための帯電付与樹脂としては、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられる。
トナー成分のキャリアへの移行を防止するために用いられる表面エネルギーの低い樹脂としては、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等があげられる。
また、樹脂層には、抵抗調整を目的として導電性微粒子を添加してもよい。導電性微粒子としては金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が挙げられる。これらの導電粉は平均粒径1μm以下のものが好ましい。更に、必要に応じて、複数の導電性樹脂等を併用することができる。
また、樹脂層には、帯電制御を目的として樹脂微粒子を含有しても良い。樹脂微粒子を構成する樹脂としては、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が利用できる。
熱可塑性樹脂の場合、ポリオレフィン系樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン;ポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えば、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテルおよびポリビニルケトン;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリコン樹脂またはその変性品;フッ素樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン;ポリエステル;ポリカーボネート等が挙げられる。
熱硬化性樹脂の例としては、フェノール樹脂;アミノ樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂;エポキシ樹脂などが挙げられる。
また、ノンコートキャリアや、樹脂コートキャリアの芯材としては、鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物、ガラスビーズ等が挙げられるが、キャリアを磁気ブラシ法に用いるためには、磁性材料であることが好ましい。
芯材の体積平均粒径としては、一般的には10〜500μmであり、好ましくは30〜100μmである。
樹脂コートキャリアを作製する場合に、芯材表面に樹脂をコーティングして樹脂被覆層を形成するには、前記被覆樹脂および必要に応じて各種添加剤を適当な溶媒に溶解した被覆層形成用溶液を用いて芯材を被覆する方法が挙げられる。溶媒としては、特に限定されるものではなく、使用する被覆樹脂、塗布適性等を勘案して適宜選択すればよい。
具体的な樹脂被覆方法としては、キャリアの芯材を被覆層形成用溶液中に浸漬する浸漬法、被覆層形成用溶液をキャリアの芯材表面に噴霧するスプレー法、キャリアの芯材を流動エアーにより浮遊させた状態で被覆層形成用溶液を噴霧する流動床法、ニーダーコーター中でキャリアの芯材と被覆層形成溶液とを混合し、溶剤を除去するニーダーコーター法が挙げられる。
なお、ノンコートキャリアや、樹脂コートキャリアの芯材が多結晶材料からなる場合には、平均粒径2.0μm以下の結晶粒からなる多結晶材料を用いることが好適である。
芯材を構成する多結晶材料の平均粒径が上述した範囲のように小さいと、キャリアが破壊された場合に、芯材が小さく細かく割れてしまう傾向にあるため、角の尖った微粉が発生し難くなる。このため、キャリアの破壊によりキャリア破片が発生しても、従来のノンコートキャリアや樹脂コートキャリアが破壊された場合と比べると、破片中に含まれる角の尖った成分が少ないため、像担持体と中間転写体との当接部で、破片が転がり運動しても感光体表面に傷が発生するのをより抑制することができ、さらに破片に起因したクリーニングブレードの欠けの発生も抑制できる。
これに加えて、多結晶材料を構成する個々の結晶粒が小さいために、キャリアにストレスが加わった際に、芯材の一部分に応力が集中しても、一部分に集中した応力を芯材全体に均一に分散・吸収することができ、キャリアが破壊され難く、キャリアの破壊による破片の発生量自体も抑制することが可能である。
多結晶材料に含まれる結晶粒の平均粒径が2.0μmを超えると、キャリアが破壊された場合に、芯材が大きく粗く割れてしまう傾向にあるため、角の尖った破片が発生し易くなる。これに加えて、多結晶材料を構成する個々の結晶粒が大きいために、キャリアにストレスが加わった際に、芯材の一部分に偏った応力が集中しても応力を均一に分散させることができないため、キャリアが破壊され易くなる。
それゆえ、このような観点からは、多結晶材料に含まれる結晶粒の平均粒径は1.5μm以下であることがより好ましい。但し、平均粒径が小さすぎる場合には、多結晶材料の結晶性が低下して、芯材自体の機械的強度が低下し、結果としてキャリアが破壊され易くなる場合もあるため、多結晶材料の平均粒径は、1.0μm以上であることが好ましい。
また、多結晶材料に含まれる結晶粒の粒度分布は下式(9)を満たすことが好ましい
・式(9) D85/D50<1.5
ここで式(9)中、D50は前記結晶粒の粒度分布の小径側から累積が50個数%となる粒径を表し、D85は前記結晶粒の粒度分布の小径側から累積が85個数%となる粒径を表す。
粒度分布が広くなると、例え平均粒径が小さくても、個々の結晶粒の中には粗大なものも存在することになるため、キャリアが破壊された場合に、芯材が割れる際に、場合によっては大きく粗く割れてしまう可能性が高くなり、角の尖った破片が発生し易くなるためである。また、粗大結晶粒子が存在する場合、外的応力を分散させる効果が小さくなるだけでなく、芯材内部に比較的大きな空包を有してしまう場合があり芯材自体の強度が弱くなってしまう場合がある。
このような観点からD85/D50は1.3以下であることが好ましく、単分散に近いほど好ましい。
芯材に用いられる多結晶材料を構成する結晶粒の平均粒径や粒度分布は、使用する材料に応じて焼成温度等を調整することにより容易に制御でき、例えば、同一組成であれば、一般的には焼成温度をより低温にすることによって平均粒径を小さく、また粒度分布を狭くする方向に制御できる。
なお、芯材に含まれる多結晶材料の平均粒径および粒度分布は以下のようにして測定した。
平均粒度及び粒度分布は集束イオンビーム加工観察装置(FB−2100、日立ハイテクノロジー社製)によりサンプルを白金蒸着し、印加電位40kV、150nAの条件下で切削し、電流値にて切削エネルギーを調整し芯材の断面を作製し観察を実施した。
芯材断面の画像は、加速電圧5kv、5000倍にて撮影した。次に撮像された画像中に観察される個々の結晶粒の長径を定規にて測定し、これを実寸長さに換算した。尚、測定および画像処理は15個の芯材の断面について実施した。
ここで、平均粒径は、上述したように個々の結晶粒の長径を測定し、粒度分布の小径側から50個数%の粒子の粒径(D50)として求めた。また、D85/D50は、粒度分布の小径側から85個数%の粒径(D85)と平均粒径(D50)との比を表したものである。
なお、芯材の断面に観察される個々の結晶粒は、必ずしもその中心部の断面として現れるものではないため、断面画像の2値化処理により得られた粒度分布(以下、「生粒度分布」と称す)には、結晶粒の中心部以外に端の部分の断面に起因する測定結果も含まれることになる。
このため、上述のD50およびD85の値は、結晶粒の端の部分の断面に起因する測定結果を生粒度分布から近似的に除外するために、生粒度分布の小径側から50個数%までの値を除いて得られた粒度分布を用いて求めた。
一方、樹脂分散型キャリアは樹脂マトリックスと該樹脂マトリックス中に分散する磁性体粉とを含む構成を有するものであれば公知の樹脂分散型キャリアが利用できるが、樹脂マトリックスと該樹脂マトリックス中に分散する磁性体粉とを含むコア粒子を、樹脂で被覆した樹脂層を設けた構成を有するものを利用することが好適である。なお、コア粒子を被覆する樹脂組成物としては、樹脂コートキャリアと同様のものが利用できる。
このような樹脂分散型キャリアは、感光体表面を傷つけるのに十分な硬度を有する磁性体成分が、比較的微小なサイズの磁性体粉としてキャリア中で分散して存在している。このため樹脂分散型キャリアが破壊されても、発生する磁性体粉からなる破片は一般的な樹脂コートキャリアやノンコートキャリアが破壊された際に発生する磁性体からなる破片と比べて小さく、像担持体と中間転写体との当接部で、破片が転がり運動しても感光体表面に傷が発生するのをより抑制することができ、さらに破片に起因したクリーニングブレードの欠けの発生も抑制できる。
樹脂マトリックス中に分散させる磁性体粉を構成する材料としては、上述したノンコートキャリアや樹脂コートキャリアに用いる芯材用の材料と同様のものを利用できる。
また、磁性体粉のサイズとしては、キャリアの粒径にもよるものの個数平均粒径で0.02〜5μmの範囲内であることが好ましい。また、樹脂マトリックス中には2種以上の磁性体粉を分散させてもよい。なお、磁性体粉の個数平均粒径は以下のようにして求めることができる。すなわち、透過型電子顕微鏡により5000〜20000倍に拡大した写真画像を用い、ランダムに粒径0.01μm以上の粒子を300個以上抽出し、画像処理解析装置(ニレコ社(株)製、Luzex III)により水平方向フェレ径をもって金属酸化物粒径として測定し、平均化処理して個数平均粒径を算出する。
磁性体粉を分散させるマトリックス樹脂としては、ビニル樹脂;ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂の如き非ビニル縮合樹脂;あるいはこれらと前記ビニル系樹脂との混合物を用いることができる。
ビニル樹脂を形成するためのビニル系モノマーとしては例えば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン等スチレン誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン及び不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレン等の不飽和ジオレフィン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;メタクリル酸;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸エステル類;マレン酸、マレイン酸ハーフエステル;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体;アクロレイン類などが挙げられる。これらの中から1種又は2種以上使用して重合させたビニル樹脂が用いられる。
磁性体粉とこれを分散させたマトリックス樹脂とを含むコア粒子を製造する方法としては、ビニル系又は非ビニル系の熱可塑成樹脂、磁性金属酸化物、その他硬化剤等の添加剤を混合機により十分に混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等の混練機を用いて溶融、混練して、これを冷却後、粉砕、分級を行ってコア粒子を得ることができる。この際、得られたコア粒子を熱あるいは機械的に球形化することが好適である。
コア粒子を製造する他の方法としては、上記樹脂と前述した磁性金属酸化物を溶融混練し、粉砕してコア粒子とする方法の他に、モノマーと金属酸化物を混合し、モノマーを重合してコア粒子を得る方法もある。このとき、重合に用いられるモノマーとしては、前述したビニル系モノマーの他にエポキシ樹脂を形成するためのビスフェノール類とエピクロルヒドリン;フェノール樹脂を形成するためのフェノール類とアルデヒド類;尿素樹脂を形成するための尿素とアルデヒド類、メラミンとアルデヒド類等が用いられる。例えば、硬化系フェノール樹脂を用いたキャリアコアの製造方法としては、水性媒体中でフェノール類とアルデヒド類を塩基性触媒の存在下で前述した金属酸化物および分散安定剤を入れ、懸濁重合しコア粒子を得る。
特に好ましいコア粒子を製造する方法としては、コア粒子の強度をアップさせたり、コート樹脂をより良好にコートするためにバインダー樹脂を架橋させて用いるのが好ましい。例えば、溶融混練時に架橋成分を添加し混練時に架橋させる方法;硬化型樹脂を形成するためのモノマーを使用し、金属酸化物の存在下でモノマーを重合させてコアを得る方法;あるいは架橋成分を入れたモノマー組成物を金属酸化物の存在下で重合する方法を挙げることができる。
また、コア粒子を樹脂により被覆する方法としては、コア粒子を浮遊流動させながらコート樹脂溶液をスプレーしコア粒子表面にコート膜を形成させる方法やスプレードライ法が挙げられる。またその他のコート方法として、剪断応力を加えながら溶媒を徐々に揮発させるコート方法によってもコア粒子を樹脂で被覆することもできる。かかる方法としては具体的にはコート樹脂のガラス転移点以上で溶媒揮発後に固着したキャリア粒子を解砕する方法、及び剪断応力を加えつつ被膜を硬化、解砕する方法によっても製造することができる。
なお、樹脂分散型キャリア中に含まれる磁性体粉の含有量は、50重量%〜99重量%が好ましい。金属酸化物の量が50重量%未満であると帯電性が不安定になりやすくなる場合があり、99重量%を越えるとキャリア粒子の強度が低下して、キャリア粒子が破壊され易くなる場合がある。
以上に説明したキャリアを用いた二成分現像剤ではトナーとキャリアとの混合比(重量比)が、トナー:キャリア=1:100〜30:100程度の範囲であり、3:100〜20:100程度の範囲がより好ましい。
−クリーニングブレード、画像形成装置、クリーニング装置の具体例−
次に、本発明に用いられるクリーニングブレード、並びに、これを用いた画像形成装置及びクリーニング装置の具体例について、図面を用いてより詳細に説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の一例を示す概略模式図であり、いわゆるタンデム型の画像形成装置について示したものである。
図1中、21は本体ハウジング、22、22a〜22dは作像エンジン、23はベルトモジュール、24は記録材供給カセット、25は記録材搬送路、30は各感光体ユニット、31は感光体ドラム(像担持体)、33は各現像ユニット、34はクリーニング装置、35、35a〜35dは、トナーカートリッジ、40は露光ユニット、41はユニットケース、42はポリゴンミラー、51は一次転写装置、52は二次転写装置、53はベルトクリーニング装置、61はフィードロール、62はテイクアウェイロール、63はレジストロール、66は定着装置、67は排出ロール、68は排出トレイ、71は手差し供給装置、72はフィードロール、73は両面記録用ユニット、74は案内ロール、76は搬送路、77は搬送ロール、230は中間転写ベルト、231、232は張架ロール、521は二次転写ロール、531はクリーニングブレードを表す。
図1に示すタンデム型画像形成装置は、本体ハウジング21内に四つの色(本実施の形態ではブラック、イエロ、マゼンタ、シアン)の作像エンジン22(具体的には22a〜22d)を横方向に配列し、その上方には各作像エンジン22の配列方向に沿って循環搬送される中間転写ベルト230が含まれるベルトモジュール23を配設する一方、本体ハウジング21の下方には用紙等の記録材(図示せず)が収容される記録材供給カセット24を配設すると共に、この記録材供給カセット24からの記録材の搬送路となる記録材搬送路25を垂直方向に配置したものである。
本実施の形態において、各作像エンジン22(22a〜22d)は、中間転写ベルト230の循環方向上流側から順に、例えばブラック用、イエロ用、マゼンタ用、シアン用(配列は必ずしもこの順番とは限らない)のトナー像を形成するものであり、各感光体ユニット30と、各現像ユニット33と、共通する一つの露光ユニット40とを備えている。
ここで、感光体ユニット30は、例えば感光体ドラム31と、この感光体ドラム31を予め帯電する帯電装置(図1中、不図示。後述する図2に示す帯電ロール32)と、感光体ドラム31上の残留トナーを除去するクリーニング装置34とを一体的にサブカートリッジ化したものである。
また、現像ユニット33は、帯電された感光体ドラム31上に露光ユニット40にて露光形成された静電潜像を対応する色トナー(本実施の形態では例えば負極性)で現像するものであり、例えば感光体ユニット30からなるサブカートリッジと一体化されてプロセスカートリッジ(所謂CRU:Customer Replaceable Unit)を構成している。
尚、感光体ユニット30を現像ユニット33から切り離して単独のCRUとしてもよいことは勿論である。また、図1中、符号35(35a〜35d)は各現像ユニット33に各色成分トナーを補給するためのトナーカートリッジである(トナー補給経路は図示せず)。
一方、露光ユニット40は、ユニットケース41内に例えば四つの半導体レーザ(図示せず)、一つのポリゴンミラー42、結像レンズ(図示せず)及び各感光体ユニット30に対応するそれぞれミラー(図示せず)を格納し、各色成分毎の半導体レーザからの光をポリゴンミラー42で偏向走査し、結像レンズ、ミラーを介して対応する感光体ドラム31上の露光ポイントに光像を導くようにしたものである。
また、本実施の形態において、ベルトモジュール23は、例えば一対の張架ロール(一方が駆動ロール)231,232間に中間転写ベルト230を掛け渡したものであり、各感光体ユニット30の感光体ドラム31に対応した中間転写ベルト230の裏面には一次転写装置(本例では一次転写ロール)51が配設され、この一次転写装置51にトナーの帯電極性と逆極性の電圧を印加することで、感光体ドラム31上のトナー像を中間転写ベルト230側に静電的に転写するようになっている。更に、中間転写ベルト230の最下流作像エンジン22dの下流側の張架ロール232に対応した部位には二次転写装置52が配設されており、中間転写ベルト230上の一次転写像を記録材に二次転写(一括転写)するようになっている。
本実施の形態では、二次転写装置52は、中間転写ベルト230のトナー像担持面側に圧接配置される二次転写ロール521と、中間転写ベルト230の裏面側に配置されて二次転写ロール521の対向電極をなすバックアップロール(本例では張架ロール232を兼用)とを備えている。そして、例えば二次転写ロール521が接地されており、また、バックアップロール(張架ロール232)にはトナーの帯電極性と同極性のバイアスが印加されている。
更にまた、中間転写ベルト230の最上流作像エンジン22aの上流側にはベルトクリーニング装置53が配設されており、中間転写ベルト230上の残留トナーを除去するようになっている。
また、記録材供給カセット24には記録材をピックアップするフィードロール61が設けられ、このフィードロール61の直後には記録材を送出するテイクアウェイロール62が配設されると共に、二次転写部位の直前に位置する記録材搬送路25には記録材を所定のタイミングで二次転写部位へ供給するレジストレーションロール(レジストロール)63が配設されている。一方、二次転写部位の下流側に位置する記録材搬送路25には定着装置66が設けられ、この定着装置66の下流側には記録材排出用の排出ロール67が設けられており、本体ハウジング21の上部に形成された排出トレイ68に排出記録材が収容されるようになっている。
更に、本実施の形態では、本体ハウジング21の側方には手差し供給装置(MSI)71が設けられており、この手差し供給装置71上の記録材はフィードロール72及びテイクアウェイロール62にて記録材搬送路25に向かって送出されるようになっている。
更にまた、本体ハウジング21には両面記録用ユニット73が付設されており、この両面記録用ユニット73は、記録材の両面に画像記録を行う両面モード選択時に、片面記録済みの記録材を排出ロール67を逆転させ、かつ、入口手前の案内ロール74にて内部に取り込み、適宜数の搬送ロール77にて内部の記録材戻し搬送路76に沿って記録材を搬送し、再度レジストロール63側へと供給するものである。
なお、本実施の形態においては、中間転写ベルト230を張架ロール231または232を介して回転させる不図示の駆動源と、感光体ドラム31を回転させる不図示の駆動源との回転速度を調整することにより、中間転写ベルト230の周速と感光体ドラム31の周速とに所定の速度差を設ける。また、トナーとしては外添剤として少なくとも研磨剤が添加されたものが用いられる。
次に、図1に示すタンデム型画像形成装置内に配置されたクリーニング装置34について詳述する。
図2は、本発明に用いられるクリーニング装置の一例を示す模式断面図であり、図1中に示すクリーニング装置34と共にサブカートリッジ化された感光体ドラム31、帯電ロール32や、現像ユニット33も同時に示した図である。
図2中、32は帯電ロール(帯電装置)、331はユニットケース、332は現像ロール、333は搬送オーガー、334は搬送パドル、335はトリミング部材、341はクリーニングケース、342はクリーニングブレード、344はフィルムシール、345は搬送オーガを表す。
クリーニング装置34は、残留トナーが収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するクリーニングケース341を有し、このクリーニングケース341の開口下縁には感光体ドラム31に接触配置されるクリーニングブレード342を図示外のブラケットを介して取り付ける一方、クリーニングケース341の開口上縁には感光体ドラム31との間が気密に保たれるフィルムシール344を取り付けたものである。尚、符号345はクリーニングケース341内に収容された廃トナーを側方の廃トナー容器に導く搬送オーガである。なお、クリーングブレード342の少なくともエッジ先端材料としては式(1)〜(3)を満たすものが用いられる。
次に、クリーニング装置34に具備されるクリーニングブレードについて図面を用いて詳述する。
図3は、本発明に用いられるクリーニングブレードの一例を示す模式断面図であり、図2中に示すクリーニングブレード342を、これに当接する感光体ドラム31と共に示した図である。ここで、図3中、342aはクリーニングエッジ側の層、342bは背面側の層を表す。
図3に示すクリーニングブレード342は、感光体ドラム31と当接するクリーニングエッジ側の層342aと、クリーニングエッジ側の層342aの感光体ドラム31が設けられた面と反対側の面に設けられた背面側の層342bとの二層からなり、ポリウレタンゴムからなる弾性材料で形成されたものである。
背面側の層342bを構成するポリウレタン材料としては、エステル系ポリウレタン、エーテル系ポリウレタンを挙げることができるが、エステル系ポリウレタンが好ましい。
なお、エステル系のウレタンゴムを製造する際には、ポリエステルポリオールとポリイソシアネートとを用いることができる。
ここで、ポリイソシアネートとしては、2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、パラフェニレンジイソシアネート(PPDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、3,3−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート(TODI)などを挙げることができる。特に、性能及びコスト面で好適なものはMDIである。
また、上述したポリエステルポリオールを用いてウレタンゴムを製造するには、ポリエステルポリオール及び鎖延長剤としての短鎖ポリオールに、ポリイソシアネートを配合し、反応させる。反応はプレポリマー法やワンショット法など、ポリウレタンの一般的な製造方法を用いることができる。
クリーニングエッジ側の層342aは、上記背面側の層342bの形成に用いた材料に加えて、2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂や、2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂、あるいは、2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂等のような既述した(1)〜(4)項に示す条件を満たすソフトセグメント材料を用いて作製することができる。
ここで、クリーニングエッジ側の層342aは厚みが0.5mm、背面側の層342bは厚みが1.5mmに調整されている。なお、クリーニングブレード342は、例えば、予めシート状に作製したクリーニングエッジ側の層342aおよび背面側の層342bを、接着剤、両面テープ等を用いて各層の材料を貼り合わせて作製することができる。また、遠心成形を利用して作製する場合には、各層の原料を成形機に注入する際に、時間差を設けて順次注入することにより作製することもできる。
尚、本実施の形態では、各作像エンジン22(22a〜22d)の全てのクリーニング装置34において、クリーニングブレード342として本発明に用いられるクリーニングブレードが用いられているほか、ベルトクリーニング装置53で用いられるクリーニングブレード531も本発明に用いられるクリーニングブレードが用いられてもよい。
また、本実施の形態で用いられる現像ユニット(現像装置)33は、例えば図2に示すように、現像剤が収容され且つ感光体ドラム31に対向して開口するユニットケース331を有している。ここで、このユニットケース331の開口に面した箇所に現像ロール332が配設されると共に、ユニットケース331内には現像剤攪拌搬送のための搬送オーガー333が配設されている。更に、現像ロール332と搬送オーガー333との間には必要に応じて搬送パドル334を配設することができる。
現像に際しては、現像ロール332に現像剤を供給した後、例えばトリミング部材335にて現像剤を層厚規制した状態で、感光体ドラム31に対向する現像領域に搬送される。
本実施の形態では、現像ユニット33としては、例えばトナーとキャリアとからなる二成分現像剤を使用するが、トナーのみからなる一成分現像剤を使用するものであっても差し支えない。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の作動を説明する。先ず、各作像エンジン22(22a〜22d)が各色に対応した単色トナー像を形成すると、各色の単色トナー像は中間転写ベルト230表面に、元の原稿情報と一致するように順次重ね合わせて一次転写される。続いて、中間転写ベルト230表面に転写されたカラートナー像は、二次転写装置52にて記録材表面に転写され、カラートナー像が転写された記録材は定着装置66による定着処理を経た後、排出トレイ68へと排出される。
一方、各作像エンジン22(22a〜22d)において、感光体ドラム31上の残留トナーはクリーニング装置34にて清掃され、また、中間転写ベルト230上の残留トナーはベルトクリーニング装置53にて清掃される。
このような作像過程において、夫々の残留トナーはクリーニング装置34(又はベルトクリーニング装置53)によって清掃される。
なお、クリーニングブレード342は、図2に示されるようにクリーニング装置34内のフレーム部材に直接固定するのではなく、バネ材を介して固定されてもよい。
図4は、本発明に用いられるクリーニングブレードの固定方法の一例を示す概略模式図であり、図中、342がクリーニングブレード、342cがバネ材、342dがホルダーを意味する。図4に示されるようにクリーニングブレード342は、その片面(感光体と当接しない側の面)が、板状のバネ材342cに接合固定されており、このバネ材342cのクリーニングブレードが固定された側と反対側の部分はホルダー342dに取り付けられている。バネ材342cとしては、塑性変形が起こりにくく、ヤング率の温度依存性の低いSUS等の金属部材が利用できる。
図4に示したようにバネ材やホルダを介してクリーニング装置のフレーム部材にクリーニングブレードを固定した場合には、クリーニングブレードの加圧に関してはバネ材が担うため、クリーニング装置のフレーム部材に対してクリーニングブレードを固定した場合と比べると、クリーニングブレードのへたりを抑制すると共に当接圧の環境依存性も小さくできる。それゆえ、長期に渡って感光体に対するクリーニングブレードの当接圧が安定し、優れたクリーニング性能が維持できる。
以下に、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の説明において「部」は「質量部」を意味する。
−クリーニングブレードの作製−
<クリーニングブレードA1>
まず、ポリオール成分として、ポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学社製、プラクセル205、平均分子量529、水酸基価212KOHmg/g)及びポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学社製、プラクセル240、平均分子量4155、水酸基価27KOHmg/g)とからなるハードセグメント材料と、2つ以上のヒドロキシル基を含むアクリル樹脂(綜研化学社製、アクトフローUMB−2005B)からなるソフトセグメント材料とを、8:2(質量比)の割合で混合した。
次に、このハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合物100質量部に対して、イソシアネート化合物として4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン工業社製、ミリオネートMT、以下「MDI」という)を6.26質量部加えて、窒素雰囲気下で70℃で3時間反応させた。
なお、この反応で使用したイソシアネート化合物量は、反応系に含まれる水酸基に対するイソシアネート基の比(イソシアネート基/水酸基)が0.5となるように選択したものである。
続いて、上記イソシアネート化合物を更に34.3質量部加え、窒素雰囲気下で70℃で3時間反応させて、プレポリマーを得た。
なお、プレポリマーの使用に際して利用したイソシアネート化合物の全量は40.56質量部である。
次に、このプレポリマーを100℃に昇温し、減圧下で1時間脱泡した後、プレポリマー100質量部に対して、1,4−ブタンジオールとトリメチロールプロパンとの混合物(質量比=60/40)を7.14質量部加え、3分間泡をかまないように充分に混合し、140℃に金型を調整した遠心成形機にて1時間硬化反応させ平板を得た。この平板を110℃で24時間架橋後冷却し、所定寸法にカットして厚さ2mmのクリーニングブレードA1を得た。
<クリーニングブレードA2>
ハードセグメント材料としてはクリーニングブレードA1の作製に用いたのと同様のハードセグメント材料を用い、ソフトセグメント材料としては2つ以上のヒドロキシル基を含むポリブタジエン樹脂(出光興産社製、R−45HT)を用い、ハードセグメント材料とソフトセグメント材料と8:2の割合で混合した。
この混合物を用いた以外は実施例1と同様にしてクリーニングブレードを作製し、クリーニングブレードA2を得た。
<クリーニングブレードA3>
ハードセグメント材料としてはクリーニングブレードA1の作製に用いたのと同様のハードセグメント材料を用い、ソフトセグメント材料としては2つ以上のエポキシ基を含むエポキシ樹脂(大日本インキ化学工業製、EPICLON EXA−4850−150)を用い、ハードセグメント材料とソフトセグメント材料と8:2の割合で混合した。
この混合物を用いた以外は実施例1と同様にしてクリーニングブレードを作製し、クリーニングブレードA3を得た。
<クリーニングブレードB1>
ハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合物の代わりに、ポリオール成分のみを用い、このポリオール成分として用いたコロネート4086(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部に対して、イソシアネート化合物としてニッポラン4038(日本ポリウレタン工業(株)製)6.8質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、クリーニングブレードを作製し、クリーニングブレードB1を得た。
<クリーニングブレードB2>
ハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合物の代わりに、ポリオール成分のみを用い、このポリオール成分として用いたコロネート4370(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部に対して、イソシアネート化合物としてニッポラン4379(日本ポリウレタン工業(株)製)75質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、クリーニングブレードを作製し、クリーニングブレードB2を得た。
<クリーニングブレードB3>
ハードセグメント材料とソフトセグメント材料との混合物の代わりに、ポリオール成分のみを用い、このポリオール成分として用いたコロネート4370(日本ポリウレタン工業(株)製)100質量部に対して、イソシアネート化合物としてニッポラン4379(日本ポリウレタン工業(株)製)85質量部を用いた以外は、実施例1と同様にして、クリーニングブレードを作製し、クリーニングブレードB3を得た。
以上に説明したクリーニングブレードの物性値を以下の表9に示す。
Figure 2007226054
−感光体の作製−
<感光体Aの作製>
(下引き層の作製)
酸化亜鉛(平均粒子径70nm、テイカ社製、比表面積値15m2/g)100質量部をテトラヒドロ500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM503:信越化学社製)1.3質量部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、130℃で3時間)焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛顔料を得た。
前記表面処理を施した酸化亜鉛110質量部を500質量部のテトラヒドロフランと攪拌混合し、アリザリン0.5質量部を50質量部のテトラヒドロフランに溶解させた溶液を添加し、50℃にて5時間攪拌した。その後、減圧ろ過にてアリザリンを付与させた酸化亜鉛をろ別し、さらに60℃で減圧乾燥を行いアリザリン付与酸化亜鉛顔料を得た。
このアリザリン付与酸化亜鉛顔料60質量部と硬化剤(ブロック化イソシアネート、スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)13.5質量部とブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)15質量部とをメチルエチルケトン85質量部に溶解した溶液38質量部と、メチルエチルケトン25質量部とを混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間の分散を行い分散液を得た。
得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005質量部、シリコーン樹脂粒子(トスパール145、GE東芝シリコーン社製)40質量部を添加し、下引層塗布用液を得た。この塗布液を浸漬塗布法にて直径30mm、長さ340mm、肉厚1mmのアルミニウム基材上に塗布し、170℃、40分の乾燥硬化を行い厚さ18μmの下引層を形成した。
(電荷発生層の作製)
電荷発生物質としてのCukα線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.3゜,16.0゜,24.9゜,28.0゜の位置に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン15部、結着樹脂としての塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー社製)10部、n−酢酸ブチル200部からなる混合物を、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散した。得られた分散液にn−酢酸ブチル175部、メチルエチルケトン180部を添加し、攪拌して電荷発生層用の塗布液を得た。この電荷発生層用塗布液を下引層上に浸漬塗布し、常温で乾燥して、厚みが0.2μmの電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層の作製)
N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン45質量部及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量:4万)55質量部をクロルベンゼン800質量部に加えて溶解し、電荷輸送層用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布し、130℃、45分の乾燥を行って膜厚が15μmの電荷輸送層を形成した。
(表面保護層の作製)
下記構造式(A)で表される化合物3.5質量部、レジトップPL−4852(群栄化学製)3質量部、ポリビニルフェノール樹脂(Aldrich製)0.5質量部、イソプロピルアルコール10質量部、並びに3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)0.2質量部を加えて保護層用塗布液を調製した。この塗布液を電荷輸送層の上に浸漬塗布法により塗布し、室温で30分風乾した後、150℃で1時間加熱処理して硬化させ、膜厚約3.5μmの表面保護層を形成して感光体Aを作製した。
Figure 2007226054
<感光体Bの作製>
(下引き層の作製)
ホーニング処理を施した外径30mmφの円筒状のAl基板上にジルコニウム化合物(商品名:オルガチックスZC540、マツモト製薬社製)100部、シラン化合物(商品名:A1100、日本ユニカー社製)10部、イソプロパノール400部、及びブタノール200部からなる溶液を浸漬塗布し、150℃にて、10分間加熱乾燥し、0.1μmの下引き層を形成した。
(電荷発生層の作製)
X線回折スペクトルにおけるブラッグ角 (2θ±0.2°) が、7.5°、9.9°、12.5°、16.3° 、18.6°、25.1°、28.3°に強い回折ピークを持つヒドロキシガリウムフタロシアニンの1部をポリビニルブチラール(エスレックBM−S、積水化学)1部および酢酸n−ブチル100部と混合し、ガラスビーズとともにペイントシェーカーで1時間処理して分散した後、得られた塗布液を下引き層上に浸漬コートし、100℃で10分間加熱乾燥して膜厚約0.15μmの電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層の作製)
次いで、下記構造式(B)で示される電荷輸送性化合物2部、ビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量4万、三菱エンジニアリングプラスチック製ユーピロン)3部をクロロベンゼン20部に溶解させた塗布液を前記電荷発生層上に浸漬コーティング法で塗布し、110℃、40分の加熱を行なって膜厚15μmの電荷輸送層を形成した。
Figure 2007226054
(表面保護層の作製)
下記に示す構成材料を、イソプロピルアルコール5部、テトラヒドロフラン3部、蒸留水0.3部に溶解させ、イオン交換樹脂(ローム・アンド・ハース社製、アンバーリスト15E) 0.5部を加え、室温で攪拌することにより24時間加水分解を行った。
−構成材料−
・下記構造式(C)として示す化合物:2部
・メチルトリメトキシシラン:2部
・テトラメトキシシラン:0.3部
・コロイダルシリカ(国産化学社製):0.1部
・フッ素グラフトポリマー(ZX007C:富士化成製):0.5部
加水分解したものからイオン交換樹脂を濾過分離した液1部に対し、アルミニウムトリスアセチルアセトナート(Al(aqaq)3)を0.1部、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BHT)0.4部を加え、このコーティング液を前記電荷輸送層の上にリング型浸漬塗布法により塗布し、室温で30分風乾した後、170℃で1時間加熱処理して硬化し、膜厚約3.5μmの表面保護層を形成し、感光体Bを得た。
Figure 2007226054
<感光体Cの作製>
(下引層の形成)
4質量部のポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水化学社製)を溶解したn−ブチルアルコール170質量部に、有機ジルコニウム化合物(アセチルアセトンジルコニウムブチレート)30質量部および有機シラン化合物(γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)3質量部を添加、混合撹拌して下引層形成用の塗布液を得た。
この塗布液を、ホーニング処理により粗面化された外径30mmのアルミニウム基材の上に浸漬塗布し、室温で5分間風乾を行った後、支持体を10分間で50℃に昇温し、50℃、85%RH(露点47℃)の恒温恒湿槽中に入れて、20分間加湿硬化促進処理を行った。その後、熱風乾燥機に入れて170℃で10分間乾燥を行い下引層を形成した。
(電荷発生層の形成)
電荷発生材料として、塩化ガリウムフタロシアニンを用い、その15質量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニオンカーバイト社製)10質量部およびn−ブチルアルコール300質量部からなる混合物をサンドミルにて4時間分散して分散液を得た。この分散液を、上記下引層上に浸漬塗布し、乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層の形成)
次に、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン40質量部とビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量40,000)60質量部とを、テトロヒドロフラン235質量部及びモノクロロベンゼン100質量部に十分に溶解混合して得られた塗布液を、電荷発生層まで形成したアルミニウム支持体上に浸漬塗布し、120℃で40分乾燥することにより、膜厚24μmの電荷輸送層を形成し、感光体Cを得た。
(トナーの作製)
−樹脂微粒子分散液の調製−
スチレン370g、n−ブチルアクリレート30g、アクリル酸8g、ドデカンチオール24g、及び四臭化炭素4gを混合して溶解したものを、非イオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成社製)6g及びアニオン性界面活性剤(ネオゲンSC:第一工業製薬社製)10gをイオン交換水550gに溶解したものにフラスコ中で乳化分散させ、10分間ゆっくり混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4gを溶解したイオン交換水50gを投入した。窒素置換を行った後、前記フラスコ内を攪拌しながら、内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。その結果、平均粒径が150nmであり、ガラス転移温度Tgが58℃、重量平均分子量Mwが11500の樹脂粒子が分散された樹脂微粒子分散液が調製された。この分散液の固形分濃度は40質量%であった。
−着色剤分散液(1)の調製−
カーボンブラック(モーガルL:キャボット社製)60g、ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成社製)6g、及びイオン交換水240gを混合して溶解したものを、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して平均粒径が250nmである着色剤(カーボンブラック)粒子が分散された着色剤分散剤(1)を調製した。
−着色剤分散液(2)の調製−
Cyan顔料(C.I.Pigment Blue15:3)60g、ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成社製)5g、及びイオン交換水240gを混合して溶解したものを、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して平均粒径が250nmである着色剤(Cyan顔料)粒子が分散された着色剤分散剤(2)を調製した。
−着色剤分散液(3)の調製−
Magenta顔料(C.I.Pigment Red122)60g、ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成社製)5g、及びイオン交換水 240gを混合して溶解したものを、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して平均粒径が250nmである着色剤(Magenta顔料)粒子が分散された着色剤分散剤(3)を調製した。
−着色分散液(4)の調製−
Yellow顔料(C.I.Pigment Yellow180)90g、ノニオン性界面活性剤(ノニポール400:三洋化成社製)5g、及びイオン交換水 240gを混合して溶解したものを、ホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間攪拌し、その後、アルティマイザーにて分散処理して平均粒径が250nmである着色剤(Yellow顔料)粒子が分散された着色剤分散剤(4)を調製した。
−離型剤分散液の調製−
パラフィンワックス(HNP0190:日本精蝋社製、融点85℃)100g、カチオン性界面活性剤(サニゾールB50:花王社製)5g、及びイオン交換水240gを混合し、95℃に加熱して、丸型ステンレス鋼製フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて10分間分散した後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が550nmである離型剤粒子が分散された離型剤分散液を調製した。
−トナー母粒子K1の作製−
樹脂微粒子分散液234部、着色剤分散液(1)30部、離型剤分散液40部、ポリ水酸化アルミニウム(浅田化学社製、Paho2S)0.5部、及びイオン交換水600部を、丸型ステンレス鋼鉄フラスコ中でホモジナイザー(ウルトラタラックスT50:IKA社製)を用いて混合し、分散した後、加熱用オイルバス中でフラスコ内を攪拌しながら40℃まで加熱した。40℃で30分保持した後、体積平均粒径D50が4.5μmの凝集粒子が生成していることを確認した。さらに加熱用オイルバスの温度を上げて56℃で1時間保持したところ、凝集粒子の体積平均粒径D50は5.3μmとなった。その後、この凝集粒子を含む分散液に26部の樹脂微粒子分散液を追加した後、加熱用オイルバスの温度を50℃にして30分間保持した。この凝集粒子を含む分散液に、1N水酸化ナトリウム液を加えることにより系のpHを7.0に調整した後、ステンレス製フラスコを密閉し、磁気シールを用いて攪拌を継続しながら80℃まで加熱し、4時間保持した。冷却後、反応生成物を濾別し、イオン交換水で4回洗浄した後、凍結乾燥してトナー母粒子K1を作製した。トナー母粒子K1の体積平均粒径D50は5.9μm、形状係数SF1の平均値は132であった。
−トナー母粒子C1の作製−
着色粒子分散液(1)の代わりに、着色粒子分散液(2)を用いた以外は、上記トナー母粒子K1と同様にしてトナー母粒子C1を作製した。このトナー母粒子C1の体積平均粒径D50は5.8μm、形状係数SF1の平均値は131であった。
−トナー母粒子M1の作製−
着色粒子分散液(1)の代わりに、着色粒子分散液(3)を用いた以外は、前記トナー母粒子K1と同様にしてトナー母粒子M1を作製した。このトナー母粒子M1の体積平均粒径D50は5.5μm、形状係数SF1の平均値は135であった。
−トナー母粒子Y1の作製−
着色粒子分散液(1)の代わりに、着色粒子分散液(4)を用いた以外は、前記トナー母粒子K1と同様にしてトナー母粒子Y1を作製した。このトナー母粒子Y1の体積平均粒径D50は5.9μm、形状係数SF1の平均値は130であった。
−外添剤の外添−
前記トナー母粒子K1、C1、M1、及びY1のそれぞれ100部に、アナターゼ型酸化チタン(平均粒径20nm、i−ブチルトリメトキシシラン処理)1部、シリカ(ゾルゲル法により作製、体積平均粒径140nm、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)処理)2部、酸化セリウム(体積平均粒径0.7μm)0.8部、ステアリン酸亜鉛(ZNS−S:旭電化工業社製)0.3部を加え、5リットルヘンシェルミキサーを用い、周速30m/sで15分間ブレンドを行った後、45μmの目開きのシーブを用いて粗大粒子を除去し、トナーを作製した。
<キャリアの作製>
(樹脂分散型キャリアの作製)
・フェノール:10質量部
・ホルムアルデヒド溶液(ホルムアルデヒド約40重量%、メタノール約10重量%、残りは水):6質量部
・マグネタイト:31質量部(粒径0.24μm、比抵抗5×105 Ωcm)
・α−Fe23:53質量部(粒径0.60μm、比抵抗8×109 Ωcm)
上記材料と塩基性触媒として28重量%アンモニア水4質量部、及び、水15質量部をフラスコに入れ、攪拌、混合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、3時間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、水100質量部を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物を水洗し、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以下)に50〜60℃で乾燥して、マグネタイトとヘマタイトとをフェノール樹脂をバインダーとして結合して磁性体粉が樹脂中に分散した球状のコア粒子を得た。
これを多分割分級機〔エルボウジェットラボEJ−L−3(日鉄鉱業社製)〕を用いて分級を行い、微粉をカットした。
続いて、得られたコア粒子の表面に熱硬化性のシリコーン樹脂を以下の方法でコートした。コート樹脂量が1.2重量%になるようトルエンを溶媒として10重量%のキャリアコート溶液を作製した。このコート溶液を用いて剪断応力を連続して印加しつつ溶媒を揮発させてコア粒子へコートした。
その後、コート処理されたコア粒子を250℃で1時間キュアし、解砕した後100メッシュの篩で分級してキャリア粒子を得た。得られたキャリア粒子の個数平均粒径は約40μmであった。
(樹脂コートキャリアの作製)
トルエン14部、スチレン−メタクリレート共重合体(成分比:モル比90/10)2部、及びカーボンブラック(Regal330R、キャボット社製)0.2部を混合し、10分間スターラーで撹拌させて、カーボンブラックが分散した被覆層形成用溶液を調製した。次に、この被覆液とフェライト粒子(体積平均粒径:50μm)100部とを真空脱気型ニーダーに入れて、60℃において30分撹拌した後、さらに加温しながら減圧して脱気し、乾燥させることによりキャリアを作製した。
<現像剤の作製>
また、上記で得られた各々のキャリア100部と、各色のトナー5部と、をV−ブレンダーにより40rpmで20分間攪拌し、212μmの目開きを有するシーブで篩分することにより現像剤を作製した。
なお、以下の説明においては、キャリアとして樹脂分散型キャリアを用いて作製した現像剤を現像剤Aと称し、樹脂コートキャリアを用いて作製した現像剤を現像剤Bと称する場合がある。
<評価>
以上に説明したクリーニングブレードA1〜A3、B1〜B3と、感光体A〜Cと、以下の表10に示すような組み合わせとなるように画像形成装置(富士ゼロックス社製、DocuCenter Color 400CP)に取りつけると共に、これらの構成に対して、樹脂分散型キャリアを含む現像剤Aおよび樹脂コートキャリアを含む現像剤Bを以下の表10に示すように組み合わせて用いて、感光体および中間転写体の周速を変えて各種評価を行った結果を以下の表10に示す。
Figure 2007226054
なお、表10に示す像流れ、感光体傷(感光体表面粗さ)、感光体磨耗レート、エッジ磨耗、エッジ欠けの評価方法および評価基準は以下の通りである。
−像流れ−
像流れの評価は、高湿環境下(28℃、85RH%)にて、A4用紙(210×297mm、富士ゼロックス社製、P紙)全面に画像面積率30%乃至50%のハーフトーン画像を1000枚連続してプリントした後、装置を同様の高湿環境下にて約10時間放置した。放置後、感光体の一部分を純水を含ませた不織布で軽く拭き取り、感光体表面をクリーニングした。
続いて、同様のハーフトーン画像を再度プリントして得られたサンプルについて、不織布で軽く拭き取った部分に対応する画像部(像流れの原因となる放電生成物が除去された領域に対応する画像)の画像濃度Aと、不織布で拭き取らなかった部分に対応する画像部(像流れの原因となる放電生成物の付着が進行・蓄積している領域に対応する画像)の画像濃度Bとを、X−rite社製の濃度測定器(X−rite404A)により測定し、画像濃度Aと画像濃度Bとの差から像流れの発生具合を評価した。
像流れの評価基準は以下の通りである。なお、許容範囲は、G0〜G2である。
Figure 2007226054
−感光体傷(感光体表面粗さ)−
感光体傷は、A4用紙(210×297mm、富士ゼロックス社製、P紙)に5万枚の画像を形成する前後の感光体表面粗さRaを評価することにより実施した。
なお、表面粗さRaは、表面粗さ形状測定機(SURFCOM1500D−3DF、東京精密社製)を用いて測定した。なお、測定条件は、検出器S1500用標準/測定力0.7mN、測定子DT43801/先端形状2μmR60°円錐ダイヤモンド、測定面積3×3mm、測定ピッチX0.02mm/Y0.02mm、測定速度0.6mm/sとした。
−感光体磨耗レート−
感光体磨耗レートは、試験前と試験後の感光体の膜厚を渦電流式の膜厚計で計測しその差分にて算出し、感光体1000cycle当りの感光体磨耗レートとして算出した。
−エッジ磨耗−
エッジ磨耗の評価に際しては、高温高湿環境(28℃、85RH%)下にて、感光体の積算回転数が100KサイクルになるまでA4用紙(210×297mm、富士ゼロックス社製、P紙)を用いて画像形成させた後のクリーニングブレードのエッジ先端の磨耗と、クリーニング不良とを併せて評価して判断した。
なお、テストに際しては、感光体とクリーニングブレードとの当接部における潤滑効果を小さくした過酷な条件で評価するために、形成する画像の像密度を1%とした。
続いてテスト後のエッジ先端の磨耗深さを、クリーニングブレードの断面側からキーエンス社製、レーザー顕微鏡VK−8510により観察した時に、感光体表面側のエッジ欠落部最大深さを計測した。
また、クリーニング不良の評価は、上記のテスト終了後に、未転写ベタ画像(ベタ画像サイズ:400mm×290mm)が形成されたA3用紙を、感光体とクリーニングブレードとの間に給紙して、未定着画像の搬送方向最後端部分が感光体とクリーニングブレードとの当接部を通過し終えた直後に実機を停止し、トナーの擦り抜け有無を目視で確認し、顕著な擦り抜けが認められる場合をクリーニング不良とした。
なお、エッジ先端の磨耗や欠けにより、トナーを塞き止める部位が欠落している場合はエッジ磨耗深さや欠け深さが大きい程、上述したテストでクリーニング不良が発生し易くなるため、上記テストはエッジ先端の磨耗や欠けの定性的評価に有用である。
エッジ磨耗の評価基準を以下の表12に示す。なお、許容範囲はG0〜G2である。
Figure 2007226054
−エッジ欠け−
エッジ欠けは、感光体表面に付着した異物が、感光体とクリーニングブレードとの当接部を何度も通過する事により発生する。それゆえ、クリーニングブレードの弾性が低下して、クリーニングブレードが異物と衝突した際のストレスが大きくなりやすい条件である低温低湿(10℃、15%RH)環境下において、5Kサイクル毎に5mm幅のトナーバンドを作製しつつ感光体ドラムを100Kサイクル走行させた後のエッジ欠けの深さ及び個数を測定した。
エッジ欠け深さは、クリーニングブレードの断面側をキーエンス社製、レーザー顕微鏡VK−8510により観察した際に、感光体表面側のエッジ欠落部深さを計測した。この際、幅が5μm以上の欠けの個数を評価した。エッジ欠けの評価基準を以下の表13に示す。なお、許容範囲はG0〜G2である。
Figure 2007226054
本発明の画像形成装置の一例を示す概略模式図である。 本発明のクリーニング装置の一例を示す模式断面図である。 本発明のクリーニングブレードの一例を示す模式断面図である。 本発明のクリーニングブレードの固定方法の一例を示す概略模式図である。
符号の説明
21 本体ハウジング
22、22a〜22d 作像エンジン
23 ベルトモジュール
24 記録材供給カセット
25 記録材搬送路
30 感光体ユニット
31 感光体ドラム
32 帯電ロール
33 各現像ユニット
34 クリーニング装置
35、35a〜35d トナーカートリッジ
40 露光ユニット
41 ユニットケース
42 ポリゴンミラー
51 一次転写装置
52 二次転写装置
53 ベルトクリーニング装置
61 フィードロール
62 テイクアウェイロール
63 レジストロール
66 定着装置
67 排出ロール
68 排出トレイ
71 手差し供給装置
72 フィードロール
73 両面記録用ユニット
74 案内ロール
76 搬送路
77 搬送ロール
230 中間転写ベルト
231、232 張架ロール
331 ユニットケース
332 現像ロール
333 搬送オーガー
334 搬送パドル
335 トリミング部材
341 クリーニングケース
342 クリーニングブレード
342a クリーニングエッジ側の層
342b 背面側の層
342c バネ材
342d ホルダー
344 フィルムシール
345 搬送オーガ
521 二次転写ロール
531 クリーニングブレード

Claims (11)

  1. 架橋構造を持つ樹脂を含む表面層を有し、一方向に回転可能な像担持体表面を帯電する帯電工程と、帯電された前記像担持体表面を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程と、前記像担持体表面に形成されたトナー像を、前記像担持体表面と当接し且つ回転可能な中間転写体表面に転写する転写工程と、前記トナー像を前記中間転写体に転写した後の前記像担持体表面をこれに当接するクリーニングブレードによりクリーニングするクリーニング工程とを含み、
    前記クリーニングブレードの前記像担持体表面と当接する部分の材料が下式(1)〜(3)を満たし、
    前記像担持体の周速と前記中間転写体の周速との差の絶対値が0より大きく、
    少なくとも前記像担持体と前記中間転写体との当接部に研磨剤が存在することを特徴とする画像形成方法。
    ・式(1) 3.92≦M≦29.42
    ・式(2) 0<α≦0.294
    ・式(3) S≧250
    〔但し、式(1)〜(3)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
  2. 前記現像剤が前記トナーとキャリアとを含み、
    前記キャリアが、樹脂マトリックスと該樹脂マトリックス中に分散する磁性体粉とを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記研磨剤が酸化セリウムであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  4. 前記クリーニング工程が、前記像担持体表面と前記クリーニングブレードとの当接部に前記研磨剤と潤滑剤とを介在させて行われ、且つ、前記潤滑剤がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  5. 前記クリーニングブレードの前記像担持体に対する垂直抗力が35N/m以上であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  6. 架橋構造を持つ樹脂を含む表面層を有し、一方向に回転可能な像担持体と、該像担持体表面を帯電する帯電手段と、帯電された前記像担持体表面を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段と、前記像担持体表面に当接した状態で前記像担持体表面に転写されたトナー像がその表面に転写される回転可能な中間転写体と、前記像担持体表面に当接し且つ前記トナー像を前記中間転写体に転写した後の前記像担持体表面をクリーニングするクリーニングブレードとを含み、
    前記クリーニングブレードの前記像担持体表面と当接する部分の材料が下式(4)〜(6)を満たし、
    前記像担持体の周速と前記中間転写体の周速との差の絶対値が0より大きく、
    少なくとも前記像担持体と前記中間転写体との当接部に研磨剤が存在することを特徴とする画像形成装置。
    ・式(4) 3.92≦M≦29.42
    ・式(5) 0<α≦0.294
    ・式(6) S≧250
    〔但し、式(4)〜(6)中、Mは100%モジュラス(MPa)を表し、αは、応力−歪曲線において、歪量が100%〜200%の間における歪量変化(Δ歪量)に対する応力変化(Δ応力)の割合{Δ応力/Δ歪量=(歪量200%における応力−歪量100%における応力)/(200−100)}(MPa/%)を表し、Sは、JIS K6251(ダンベル状3号形試験片使用)に基づいて測定された破断伸び(%)を表す。〕
  7. 前記現像剤が前記トナーとキャリアとを含み、
    前記キャリアが、樹脂マトリックスと該樹脂マトリックス中に分散する磁性体粉とを含むことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記研磨剤が酸化セリウムであることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  9. 前記クリーニングが、前記像担持体表面と前記クリーニングブレードとの当接部に前記研磨剤と潤滑剤とを介在させて行われ、且つ、前記潤滑剤がステアリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  10. 前記クリーニングブレードの前記像担持体に対する垂直抗力が35N/m以上であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  11. 画像形成装置本体に対して脱着可能なプロセスカートリッジを有し、前記プロセスカートリッジが、少なくとも前記像担持体および前記クリーニングブレードを含むことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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