JP2001060012A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2001060012A
JP2001060012A JP11236070A JP23607099A JP2001060012A JP 2001060012 A JP2001060012 A JP 2001060012A JP 11236070 A JP11236070 A JP 11236070A JP 23607099 A JP23607099 A JP 23607099A JP 2001060012 A JP2001060012 A JP 2001060012A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高速カラー印字に適する高性能なカラープリン
タを提供する。 【解決手段】感光体8の表面に静電潜像を形成するとと
もに、静電潜像に対応した着色トナー像を感光体8の表
面に形成する現像機12と、トナー像を被転写材13に
転写する転写器14と、転写後に感光体8表面の残留ト
ナーを除去するクリーニング手段15と、転写後に残余
静電潜像を除去する除電手段16とを配設した画像形成
要素7a、7b、7c、7dを複数配列するとともに、
黒色トナー像を形成する画像形成要素7aに搭載される
感光体1の表面保護層5をフッ素含有量が12〜35原
子%のa−SiCもしくはa−Cにより構成して動的押
し込み硬さを90kgf/mm2 以上にせしめ、かつ黒
色トナー像以外の着色トナー像を形成する画像形成要素
7b、7c、7dに搭載される感光体をOPCにより構
成したタンデム型電子写真方式の画像形成装置18。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフッ素含有のアモル
ファスシリコンカーバイドもしくはアモルファスカーボ
ンからなる表面保護層をもつ感光体を搭載したタンデム
型電子写真方式の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】すでに製品化されているカラープリンタ
としてはタンデム型電子写真方式の画像形成装置がある
が、それに搭載する感光体はOPCにより構成している
(特開平4−287075号および特開平7−3066
24号参照)。
【0003】しかしながら、OPC感光体を搭載した画
像形成装置を高速カラー印字に応用しようとすると、O
PC感光体では磨耗性および耐久性に劣るために適して
いなかった。
【0004】そこで、すべてをアモルファスシリコン光
導電層からなる感光体(以下、アモルファスシリコンを
a−Siと略記する)にした画像形成装置が提案されて
いるが、帯電能が低く、シアン、マゼンタ、イエローの
各色においてコントラストが得られないという課題があ
る。
【0005】この課題を解消するために、黒色トナー像
を形成する場合にa−Si光導電層とアモルファスシリ
コンカーバイド表面保護層(以下、アモルファスシリコ
ンカーバイドをa−SiCと略記する)との積層構造の
感光体を用いて、その他の着色トナー像を形成する場合
にOPC感光体を用いるようになした画像形成装置が提
案されている(特開平10−333393号および特開
平11−24358号参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うにa−SiC表面保護層からなる感光体を使用する
と、とくに高湿環境下で耐刷をおこなうと、画像流れと
呼ばれる画像不良が発生していた。
【0007】この画像流れの発生を防止するために、ヒ
ーターを用いて感光体を加熱して、その原因となる水分
を飛散させる技術が提示されているが、これによって画
像流れが改善されたが、その反面、感光体の帯電能が低
下したり、感光体表面にトナーが固着したり、画像形成
装置の消費電力が増大し、しかも、他のOPC感光体に
は、このようなヒーター加熱をおこなわないことで、余
分に複雑な装置構成になり、生産コストが上がってい
た。
【0008】本発明者は上記事情に鑑みて鋭意研究に努
めたところ、タンデム型電子写真方式のカラープリンタ
においては、実際上カラー印字をおこなうだけでなく、
モノクロ(黒色)での印字も頻繁におこなわれ、モノク
ロ印字の方がカラー印字と比べ、使用頻度が多い場合も
あることに着目し、その上で、黒色トナー像を形成する
画像形成要素に搭載される感光体の表面保護層をフッ素
含有量が12〜35原子%のa−SiCもしくはアモル
ファスカーボン(a−C)により構成して動的押し込み
硬さを90kgf/mm2 以上にしたことで、黒色トナ
ー像を形成する画像形成要素に搭載される感光体に対し
感光体用ヒーターを使用しなくても画像流れの発生が解
消され、共通の画像形成装置に異種の感光体を搭載して
も、画像流れおよび画像劣化が生じなくなり、高速カラ
ー印字用のカラープリンタとして十分に実用性がある画
像形成装置が提供されることを見出した。
【0009】したがって本発明は上記知見により完成さ
れたものであり、その目的はa−SiC表面保護層から
なる感光体を使用するに当たり、感光体加熱用ヒーター
を設けない程度にまで表面の疎水性を高め、表面保護層
の硬度を高めて優れた耐久性を得て、さらに電位特性の
バラツキをなくすことで、高信頼性かつ低コストを達成
した高速カラー印字に適した画像形成装置を提供するこ
とにある。
【0010】また、本発明の他の目的はモノクロ印字に
対する耐久性を高めることで、カラー印字との間で使い
分けしても、全体としての印字性能を長期間にわたって
維持し、これによって長期信頼性の画像形成装置を提供
することにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は感光体用のヒー
ターを設けないことで、構造上簡単となり、製造歩留り
が向上し、さらに部品点数が少なくなることで優れた耐
久性が得られ、その結果、低コストかつ高信頼性の画像
形成装置を提供することにある。
【0012】ちなみに、画像流れを解消するために、特
開平9−204056号には、a−SiC:H表面保護
層の元素比率と自由表面の動的押し込み硬さとを規定す
ることで、ヒーターを用いないでもクリーニング手段な
どにより表面を適度に研磨して、表面層に吸着した放電
生成物などを除去し、これによって画像流れを解消する
技術が提示されているが、その反面、弾性ローラ(摺擦
ローラ)などの研磨手段を設けなければならず、設計上
および構成上煩雑になり、製造歩留りを低下させたり、
耐久性および信頼性が劣る原因になっていた。
【0013】特公平7−3597号には、a−Siを主
成分とする感光体層の上に水素化アモルファスカーボン
(以下、水素化アモルファスカーボンをa−C:Hと略
記する)からなる表面保護層を積層し、ついでフッ素を
含むガスでプラズマ放電処理をおこない、表面近傍中に
CF、CF2 等の官能基を形成し、これによって疎水性
を高め、オゾンの照射による疎水性の劣化を抑制して耐
環境性が高める技術が提示されているが、感光体用ヒー
ターを設けないでもよい程度の高い疎水性能は達成され
ていない。
【0014】また、特開平10−177265号によれ
ば、上記のようなプラズマ放電処理をおこなうと、膜の
表面がエッチングされるにしても、成膜とエッチングを
交互に複数回繰り返すことで表面保護層を形成する技術
が提案されているが、同技術によれば、表面保護層をB
N膜で形成し、1回のエッチングによってエッチングさ
れる膜厚を20Å以上にすることが記載され、このよう
な方法にてBN膜を形成すると成膜速度が低くなり、製
造コストが高くなる。さらに表面保護層をBN膜で形成
しても、硬度が低く、耐久性に劣ったり、原子レベルに
おける結合状態が不安定であるために、電位特性にバラ
ツキが生じていた。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のタンデム型電子
写真方式の画像形成装置は、感光体と、この感光体の表
面に電荷を付与する帯電手段と、感光体の帯電領域に対
して光照射する露光手段とから成り、これら帯電手段と
露光手段とにより感光体の表面に静電潜像を生ぜしめる
とともに、静電潜像に対応した着色トナー像を感光体の
表面に形成する現像手段と、着色トナー像を被転写材に
転写する転写手段と、転写後に感光体表面の残留トナー
を除去するクリーニング手段と、転写後に残余静電潜像
を除去する除電手段とを配設した画像形成要素を複数配
列するとともに、黒色トナー像を形成する画像形成要素
に搭載される感光体の表面保護層をフッ素含有量が12
〜35原子%のa−SiCもしくはa−Cにより構成し
て動的押し込み硬さを90kgf/mm2 以上にせし
め、かつ黒色トナー像以外の着色トナー像を形成する画
像形成要素に搭載される感光体をOPC(有機感光体)
により構成したことを特徴する。
【0016】
【発明の実施の形態】感光体の構成 本発明の黒色トナー像を形成する画像形成要素に係る感
光体は導電性基板の上に少なくとも光導電層と表面保護
層との積層構造を基本とするものである。
【0017】図2は本発明の黒色トナー像を形成する画
像形成要素に係る感光体1の具体的な層構成である。
【0018】導電性の基板2の上に感光層を真空蒸着
法、活性反応蒸着法、イオンプレーテイング法、RFス
パッタリング法、DCスパッタリング法、RFマグネト
ロンスパッタリング法、DCマグネトロンスパッタリン
グ法、熱CVD法、プラズマCVD法などで成膜形成し
たり、塗布法にて有機材を形成してもよい。
【0019】この感光層は、たとえばキャリア注入阻止
層3、OPCやa−Siからなる光導電層4、表面保護
層5とを順次積層してなる。
【0020】上記基板2は銅、黄銅、SUS、Al、N
iなどの金属導電体からなり、あるいはガラス、セラミ
ックなどの絶縁体の表面に導電性薄膜を被覆したものな
どがある。この基板2はシート状、ベルト状もしくはウ
ェブ状可とう性導電シートでもよく、このようなシート
にはSUS、Al、Niなどの金属シート、あるいはポ
リエステル、ナイロン、ポリイミドなどの高分子樹脂フ
ィルムの上にAl、Niなどの金属もしくは酸化スズ、
インジウム・スズ・オキサイド(ITO)などの透明導
電性材料や有機導電性材料を蒸着などにより被覆して導
電処理したものを用いる。
【0021】上記キャリア注入阻止層3はa−Si、a
−SiC、アモルファスシリコンナイトライドなどによ
り形成する。
【0022】上記光導電層4はa−Si以外にSe、S
e−Te、As2 Se3 などのSe合金、ZnO、Cd
S、CdSeなどのII−VI族化合物の粒子を樹脂に分散
したもの、ポリビニルカルバゾール等の有機半導体材料
などがあり、これでもって単層型とする。あるいは光導
電層4を電荷発生層と電荷輸送層に分けた機能分離型に
してもよい。
【0023】光導電層4をa−Siにて構成した場合
(このa−Siにカーボンを入れたa−SiCでもよ
い)、この光導電層5の厚みを30μm以上にするとO
PC感光体の帯電能に相当に近づけることができる。さ
らにはその厚みを30〜100μm、好適には30〜7
0μmにするのが望ましく、30μm未満の場合には帯
電能力が低くなり、100μmを越えると残留電位が高
くなる傾向にある。
【0024】そして、上記表面保護層5については、シ
リコンカーバイド(SiC)もしくはカーボン(C)か
らなるフッ素含有のアモルファス層により構成し、フッ
素含有量を12〜35原子%に規定し、さらに動的押し
込み硬さを90kgf/mm2 以上、好適には90〜5
00kgf/mm2 、最適には150〜500kgf/
mm2 にしたことを特徴である。
【0025】すなわち、フッ素含有量は表面保護層5を
構成する各種原子の全量に対し12〜35原子%、好適
には18〜26原子%にするとよく、12原子%未満の
場合には画像流れが発生し、35原子%を超えると結合
状態において終端部が増え、原子間のネットワークが少
なくなり、C−C、Si−Si、Si−Cというような
原子間結合が減少し、これによって膜強度が弱くなり、
その結果、膜削れおよびキズが発生する。
【0026】しかも、本発明においては、フッ素含有量
を規定するとともに、硬度を高めている。すなわち、上
述のようにフッ素を12〜35原子%にまで多く含有さ
せる処理(フッ素を含むガスのプラズマ化)をおこなっ
て、表面をエッチングすると、その表面の硬度にバラツ
キが生じやすくなり、低い硬度になる場合もあり、そこ
で、原料ガスを希釈ガスでもって希釈させたり、高周波
電力を高くする、というような製造条件でもって動的押
し込み硬さを90kgf/mm2 以上にまで高めてい
る。ただし、500kgf/mm2 以下にすることで、
高い画質が達成される。
【0027】さらに一回のエッチング量を少なくするこ
とで、膜強度のバラツキを小さくするとともに、硬度を
高めている。
【0028】本発明にて規定する動的押し込み硬さは島
津製作所製の超微小硬度計DYNAMICULTRA MICRO HARDNES
S TESTER (DUH−201・202)を使用してダイ
ナミック硬さでもって表す。この測定方法によれば、電
磁石により圧子(三角すい圧子)を試料に押しつけ、こ
の押圧力を0.1〜2gfの荷重まで一定の割合で増加
させ、圧子が試料に侵入していく過程で、圧子の試料へ
の侵入深さを自動計測するものであって、その際に生じ
るくぼみの大きさを顕微鏡にて測定し、塑性変形分から
硬さの値を得る。
【0029】かくして上記構成のように表面保護層5の
動的押し込み硬さを90kgf/mm2 以上に、フッ素
含有量を12〜35原子%にしたことで、優れた耐刷性
が得られ、たとえば研磨性の粒子を含むトナーやブレー
ドなどでもって適度に研磨され、これによって優れた耐
久性が得られ、画像流れが発生しない高画質が得られる
感光体となった。
【0030】表面保護層5の形成方法 つぎに上記構成の表面保護層5の形成方法を図3および
図4により述べる。図3(イ)〜(ニ)は表面保護層5
の形成方法Aを示す各工程図であって、図4(イ)〜
(ホ)は表面保護層5の他の形成方法Bを示す各工程図
である。
【0031】〔表面保護層5の形成方法Aについて〕以
下、図3の各工程(イ)〜(ニ)を述べる。 (イ)工程:光導電層4の上にグロー放電法によりシリ
コンカーバイド(SiC)もしくはカーボン(C)から
なるアモルファス層6aを成膜形成する。
【0032】(ロ)工程:フッ素を含むガスによりエッ
チング処理する。このエッチング処理はCF4 ガス、N
3 ガス、SF6 ガス、C2 6 ガス、F2 ガス、Cl
3 ガス、CHF3 ガス、CH2 2 ガス、CH3 Fガ
スなどのガスを用いて、たとえばCF4 ガスを使用した
場合であれば、真空度0.35torr、基板温度270
℃、高周波電力200Wという条件でもってプラズマ化
し、これによってアモルファス層6aの表面から内部に
漸次フッ素を侵入させると同時に、表面がエッチングさ
れる。6bはアモルファス層6aのうちフッ素が侵入し
ていない領域(フッ素未侵入領域)、6cはフッ素化領
域、6dはアモルファス層6aのうち上層領域のエッチ
ング処理された領域(エッチング領域)である。
【0033】また、エッチングレートが膜質に影響する
こともわかり、エッチングレートを50〜500Å/
分、好適には100〜250Å/分に規定することで、
膜表面に対するダメージが小さくなり、膜剥がれや画像
欠陥等が発生しなくなるとともに、十分にフッ素化処理
される。
【0034】フッ素化領域6cにおいては、エッチング
処理されたことで、水素原子がフッ素原子に置換された
り、終端部にフッ素原子が結合し、C−F、C−F2
C−F3 などの官能基が生成され、とくにC−F2 が多
く生成される。そして、これらの生成物は疎水性を高め
るのに顕著な効果がある。これら各官能基の量はフーリ
エ変換赤外分光光度計により測定する。
【0035】(ハ)工程:(ロ)工程のエッチング処理
によりフッ素化領域6cが形成されるが、そのエッチン
グ処理をさらに進行させると同時にエッチング領域6d
もさらに大きくすることで、実質上フッ素未侵入領域6
bがない程度にまでエッチング処理を進める。これによ
ってアモルファス層6aの全体がフッ素化されるまでエ
ッチング処理してフッ素化アモルファス層6eとなす。
【0036】(ニ)工程:(イ)工程〜(ハ)工程を一
サイクルとして、このサイクルを繰り返すことで複数の
フッ素化アモルファス層6eを積層する。たとえば、
(イ)工程にてアモルファス層6aを2000Åの厚み
で成膜形成し、(ロ)工程および(ハ)工程によって1
000〜1500Åにする。そして、このようなサイク
ルを5回繰り返すことで、すなわちフッ素化アモルファ
ス層6eを5層積層することで、表面保護層5を形成す
る。
【0037】かくして表面保護層5の形成方法Aによれ
ば、結合エネルギの大きなC−F系の官能基が形成され
ることで、表面自由エネルギが大幅に小さくなり、耐酸
化性に優れ、これにより、放電生成物が付着されにくく
なり、現像剤に働く力がほとんど静電引力となって転写
性が改善され、その結果、画像流れが発生しなくなっ
た。そして、放電生成物がわずかに付着されても、表面
硬度が高くなったことで、研磨性粒子を含むトナーを使
用して適度に表面が研磨され、表面層に吸着した放電生
成物などを除去できる。さらにクリーニング手段や紙な
どでもって容易にクリーニングができ、トナーの付着を
抑制したり、防止できる。
【0038】本発明においては、(イ)工程〜(ハ)工
程により単層のフッ素化アモルファス層6eでもって表
面保護層5となしてもよいが、(ロ)工程のエッチング
処理が長くなると、フッ素化領域6cの表面が荒れ、こ
れによって膜の密着性が劣ったり、電子写真特性が低下
する傾向にあり、そのためにアモルファス層6aの膜厚
を小さくし、さらにエッチング処理時間を短くすること
で、膜厚の小さいフッ素化アモルファス層6eを成膜形
成し、このようなフッ素化アモルファス層6eを積層す
ることで、個々のフッ素化アモルファス層6eの表面粗
さを小さくして、膜の密着性が高めたり、電子写真特性
を向上できる。望ましくは2層〜15層〔(ニ)工程に
おけるサイクル数:2〜15〕、最適には3層〜10層
〔(ニ)工程におけるサイクル数:3〜10〕のフッ素
化アモルファス層6eを積層することで表面保護層5を
構成する。
【0039】〔表面保護層5の形成方法Bについて〕つ
ぎに図4に示すような表面保護層5の他の形成方法Bを
述べる。この形成方法Bにおいては、上述した形成方法
Aに比べて(ハ)工程を除いている。すなわち、(ロ)
工程のエッチング処理によりフッ素化領域6cが形成さ
れるが、フッ素未侵入領域6bが残存する程度にエッチ
ング処理を進める。そして、つぎの(ホ)工程にて、
(イ)工程および(ロ)工程を一サイクルとして、この
サイクルを繰り返すことでフッ素化領域6cとフッ素未
侵入領域6bとを交互に積層させ、表面保護層5をな
す。
【0040】このようにフッ素未侵入領域6bが表面保
護層5内に存在してもよいが、前述の形成方法Aのよう
にフッ素未侵入領域6bが存在しない方が成膜の信頼性
が向上し、安定した電子写真特性が得られ、さらに生産
歩留りも高められる。
【0041】表面保護層5の形成方法Aおよび形成方法
Bのいずれにおいても、アモルファス層6aの膜厚を
0.01〜1μm、好適には0.05〜0.5μmにす
るとよく、この範囲内であれば、適度な量でもってエッ
チングされ、膜全体に対しフッ素化が容易になるという
点でよい。
【0042】フッ素化領域6cについても、膜厚を0.
005〜0.5μm、好適には0.03〜0.3μmに
するとよく、この範囲内であれば、耐久性および電位特
性の双方を高めるという点でよい。
【0043】そして、このように成膜した表面保護層5
の膜厚を0.1〜1.5μm、好適には0.2〜1.0
μmにするとよく、この範囲内であれば、耐久性および
電位特性の双方を高めるという点でよい。
【0044】さらに形成方法Bについては、フッ素未侵
入領域6bの膜厚を0.001〜0.05μm、好適に
は0.001〜0.01μmにするとよく、この範囲内
であれば、適度な量でもってエッチングされて均等な膜
厚が得られ、安定した膜厚となり、しかも、画像流れが
発生しなくなるという点でよい。
【0045】この形成方法Bにおいても、(イ)工程と
(ロ)工程により単一のフッ素化領域6cと単一のフッ
素未侵入領域6bとの積層でもって表面保護層5となし
てもよいが、フッ素化領域6cの表面の荒れを防ぐため
に、望ましくは2積層〜15積層〔(ホ)工程における
サイクル数:2〜15〕、最適には3積層〜10積層
〔(ホ)工程におけるサイクル数:3〜10〕の範囲に
て表面保護層5を構成する。
【0046】〔アモルファス層6aの材質について〕
(イ)工程にて成膜形成するアモルファス層6aはシリ
コンカーバイド(SiC)またはカーボン(C)からな
るが、a−C膜はa−SiC膜に比べて硬度が小さいこ
とから、a−SiC膜にて形成するのがよい。そのため
に原子組成比率SiX 1-X のX値を0.5以下、好適
には0.3以下、最適には0.1以下にするとよい。そ
して、このようにSiを減少させたままで含有させるこ
とで耐コロナ性が向上する。ただし、a−C膜について
は、ガス希釈することで硬度を大きくすることができる
が、a−SiC膜にて得られる程度の硬度が得られな
い。
【0047】画像形成装置の構成 図1は本発明の画像形成装置であって、まずは図5に本
発明に係るプリンタ様式の画像形成要素7の原理を示
す。8は感光体であり、この感光体8の周面に帯電手段
であるコロナ帯電器9と、その帯電後に光照射する露光
手段である露光器10(LEDヘッド)と、トナー像を
感光体8の表面に形成するためのトナー11を備えた現
像手段である現像機12と、そのトナー像を被転写材1
3に転写する転写手段である転写器14と、その転写後
に感光体表面の残留トナーを除去するクリーニング手段
15と、その転写後に残余静電潜像を除去する除電手段
16とを配設した構成である。また、17は被転写材1
3に転写されたトナー像を熱もしくは圧力により固着す
るための定着器である。
【0048】このカールソン法は次の〜の各プロセ
スを繰り返し経る。 感光体8の周面をコロナ帯電器9により帯電する。 露光器10により画像を露光することにより、感光体
8の表面上に電位コントラストとしての静電潜像を形成
する。 この静電潜像を現像機12により現像する。この現像
により着色トナーが静電潜像との静電引力により感光体
表面に付着し、可視化する。 感光体表面のトナー像を紙などの被転写材13の裏面
よりトナーと逆極性の電界を加えて、静電転写し、これ
により、画像を被転写材13の上に得る。 感光体表面の残留トナーをクリーニング手段15によ
り機械的に除去する。 感光体表面を強い光で全面露光し、除電手段16によ
り残余の静電潜像を除去する。
【0049】なお、画像形成要素7はプリンターの構成
であるが、露光器10に代えて原稿からの反射光を通す
レンズやミラーなどの光学系を用いれば、複写機の構成
の画像形成装置となる。
【0050】次に図1の画像形成装置18において、7
aはブラック用の画像形成要素(図中Kで表示する)、
7bはイエロー用の画像形成要素(図中Yで表示す
る)、7cはシアン用の画像形成要素(図中Cで表示す
る)、7dはマゼンタ用の画像形成要素(図中Mで表示
する)である。そして、画像形成要素7a(K)に上記
感光体1を搭載し、他の各画像形成要素7b(Y)、7
c(C)、7d(M)に公知のOPC感光体(有機感光
体)を搭載する。また、搬送ベルト19の上に被転写材
13としての用紙を乗せて、それを矢印方向へ移動させ
る。
【0051】かくして上記構成の画像形成装置18によ
れば、画像流れおよび画像劣化が生じなくなり、さらに
印字ムラが生じなくなり、鮮明なカラー画像が得られる
カラー用の画像形成装置が提供できる。しかも、画像形
成要素7a(K)の感光体1の耐久性能を向上させたこ
とで、高速カラー印字ができるとともに、カラー印字と
モノクロ印字との間で使い分けしても、全体としての品
質を長期間にわたって維持できる。
【0052】
【実施例】画像形成要素7a(K)の感光体について (例1)〜(例8)により画像形成要素7a(K)の感
光体を詳述する。 (例1)純度99.9%のAlからなる円筒状の基板の
上に表1に示すような成膜条件(この条件は一チェンバ
内での値である)でもってグロー放電分解法により電荷
注入阻止層3および光導電層4を積層した。
【0053】
【表1】
【0054】ついで表面保護層5を形成方法Aにより設
ける。まず、表2に示す(イ)工程の成膜条件によりカ
ーボン(C)からなるアモルファス層6aを2000Å
の厚みで成膜形成する。
【0055】
【表2】
【0056】つぎに表3に示す(ロ)工程の条件により
エッチング処理する。
【0057】
【表3】
【0058】表3のエッチング処理を続けることで、
(ハ)工程を経ることで、実質上フッ素未侵入領域6b
がない程度にまでエッチング処理を進め、これによって
膜厚1000Åのフッ素化アモルファス層6eとなす。
【0059】しかる後に(ニ)工程、すなわち(イ)工
程〜(ハ)工程を一サイクルとして、このサイクルを5
回繰り返すことでフッ素化アモルファス層6eを5層積
層し、動的押し込み硬さが250kgf/mm2 であ
り、フッ素含有量が24原子%の表面保護層5を形成し
た。
【0060】かくして得られた本発明の感光体を前記画
像形成装置7(京セラ株式会社製エコシスLS−355
0、乾式現像:トナー平均粒径8μm)に搭載し、この
装置7に設けられた感光体加熱用ヒーターのスイッチン
グを常時OFFにして、感光体加熱をおこなわなかっ
た。そして、カールソン法で画像形成して、30万枚の
ランニングテストをおこない、画像流れと画質を測定し
たところ、表4に示すような結果(a−C:H:Fから
なる表面保護層)が得られた。
【0061】
【表4】
【0062】画像流れは33℃、85%湿度の環境下で
8時間放置し、その画質を3段階にて評価し、○印は
画像変化がまったくない場合であり、△印は一部画像
が流れた場合であり、×印は全面にわたって画像が流
れた場合である。
【0063】画質は3段階にて評価し、黒ベタ、白ベタ
およびハーフトーン画像にて評価し、○印は黒ベタ濃
度・白ベタにおいてかぶりにまったく問題なく、また、
ハーフトーン画像にスジがまったく発生していない場合
であり、△印はハーフトーン画像の一部にスジが発生
している場合であり、×印はハーフトーン画像の全面
にわたってスジが発生している場合である。
【0064】比較例として、a−SiC:Hからなる表
面保護層やa−C:Hからなる表面保護層を表5および
表6に示すような成膜条件にて形成し、その他の層構成
を表1の通りにして、それぞれの感光体を作製し、同様
に評価したところ、表4に示すような結果が得られた。
なお、表6に示すSiH4 ガス量は8.3SCCMから
2.5SCCMに漸次減少させている。
【0065】このようなa−SiC:Hからなる表面保
護層の動的押し込み硬さは350kgf/mm2 であ
り、a−C:Hからなる表面保護層の動的押し込み硬さ
は200kgf/mm2 であった。
【0066】
【表5】
【0067】
【表6】
【0068】表4に示す結果から明らかなとおり、本発
明のようなa−C:H:Fからなる表面保護層を形成し
たことで、画像流れおよび画質の双方が向上しているこ
とがわかる。
【0069】(例2)(例1)にて得られた感光体に対
し、水素ガスの導入量を変えることで、表面保護層5の
動的押し込み硬さ64kgf/mm2 、98kgf/m
2 、290kgf/mm2 、490kgf/mm2
設定し、それぞれの感光体について(例1)と同様に画
像流れと画質を評価測定したところ、表7に示すような
結果が得られた。ただし、いずれの感光体もフッ素含有
量が12〜35原子%の範囲内にある。
【0070】
【表7】
【0071】この表から明らかなとおり、表面保護層の
動的押し込み硬さを90kgf/mm2 以上にすること
で、画像流れおよび画質の双方が向上していることがわ
かる。
【0072】(例3)(例1)にて得られた感光体に対
し、表8に示すようにRF電力を変えることで、表面保
護層5のフッ素量を規定した各種感光体A〜Gを作製し
た。
【0073】
【表8】
【0074】これらの感光体を画像形成装置7に搭載
し、画像流れと画質を評価測定したところ、表9と表1
0に示すような結果が得られた。
【0075】
【表9】
【0076】
【表10】
【0077】これらの表から明らかなとおり、本発明の
試料である感光体C〜Fは画像流れと画質の双方とも優
れている。しかし、感光体Gはフッ素含有量が多くなる
ことで結合状態において終端部が増え、原子間のネット
ワークが少なく、膜強度が弱くなったため、膜削れおよ
びキズが発生した。
【0078】(例4)(例1)にて作製した感光体につ
いて、a−SiCの表面保護層を表11に示すようなエ
ッチング条件でもって、表12に示すようにCF4 ガス
流量をさまざまに変えることでエッチングも変え、これ
によって試料a〜h(感光体a〜h)を作製した。
【0079】
【表11】
【0080】
【表12】
【0081】そして、各感光体a〜hに対し同様に画像
流れと画質を評価測定したところ、表13と表14に示
すような結果が得られた。
【0082】
【表13】
【0083】
【表14】
【0084】以上のとおり、本発明の試料c〜fによう
にエッチングレートを50〜500Å/分にしたこと
で、画像変化がまったくなく、さらに黒ベタ濃度・白ベ
タにおいてかぶりにまったくなくなった。
【0085】(例5)(例1)〜(例4)はa−C:
H:Fからなる表面保護層を形成した場合であるが、以
下、これに代えてa−SiC:H:Fからなる表面保護
層を形成した場合を説明する。
【0086】表1に示すような成膜条件でもって電荷注
入阻止層3および光導電層4を積層し、その上にa−S
iC:H:Fからなる表面保護層5を形成方法Aにより
設ける。その場合、表15に示す(イ)工程の成膜条件
によりa−SiC:Hからなるアモルファス層6aを2
000Åの厚みで成膜形成する。
【0087】
【表15】
【0088】つぎに表16に示す(ロ)工程の条件によ
りエッチング処理する。
【0089】
【表16】
【0090】表16のエッチング処理を続けることで、
(ハ)工程を経ることで、実質上フッ素未侵入領域6b
がない程度にまでエッチング処理を進め、これによって
膜厚1000Åのフッ素化アモルファス層6eとなす。
【0091】しかる後に(ニ)工程、すなわち(イ)工
程〜(ハ)工程を一サイクルとして、このサイクルを5
回繰り返すことでフッ素化アモルファス層6eを5層積
層し、動的押し込み硬さが300kgf/mm2 であ
り、フッ素含有量が21原子%の表面保護層5を形成し
た。
【0092】かくして得られた本発明の感光体を前記画
像形成装置7(京セラ株式会社製エコシスLS−355
0、乾式現像:トナー平均粒径8μm)に搭載し、この
装置7に設けられた感光体加熱用ヒーターのスイッチン
グを常時OFFにして、感光体加熱をおこなわなかっ
た。そして、カールソン法で画像形成して、30万枚の
ランニングテストをおこない、画像流れと画質を測定し
たところ、表17に示すような結果(a−SiC:H:
Fからなる表面保護層)が得られた。
【0093】
【表17】
【0094】比較例として、(例1)に示すa−Si
C:Hからなる表面保護層やa−C:Hからなる表面保
護層を記す。
【0095】表17に示す結果から明らかなとおり、本
発明のようなa−SiC:H:Fからなる表面保護層を
形成したことで、画像流れおよび画質の双方の点が著し
く向上していることがわかる。
【0096】(例6)(例5)にて得られた感光体に対
し、水素ガスの導入量を変えることで、表面保護層5の
動的押し込み硬さ75kgf/mm2 、94kgf/m
2 、310kgf/mm2 、520kgf/mm2
設定し、それぞれの感光体について画像流れと画質を評
価測定したところ、表18に示すような結果が得られ
た。ただし、いずれの感光体もフッ素含有量が12〜3
5原子%の範囲内にある。
【0097】
【表18】
【0098】この表から明らかなとおり、表面保護層の
動的押し込み硬さを90kgf/mm2 以上にすること
で、画像流れおよび画質の双方が向上していることがわ
かる。
【0099】(例7)(例5)にて得られた感光体に対
し、表19に示すようにRF電力を変えることで、表面
保護層5のフッ素量を規定した各種感光体A〜Gを作製
した。
【0100】
【表19】
【0101】これらの感光体を画像形成装置7に搭載
し、画像流れと画質を評価測定したところ、表20と表
21に示すような結果が得られた。
【0102】
【表20】
【0103】
【表21】
【0104】これらの表から明らかなとおり、本発明の
試料である感光体C〜Fは画像流れと画質の双方とも優
れている。しかし、感光体Gはフッ素含有量が多くなる
ことで結合状態において終端部が増え、原子間のネット
ワークが少なく、膜強度が弱くなったため、膜削れおよ
びキズが発生した。
【0105】(例8)(例5)にて作製した感光体につ
いて、表22に示すようなエッチング条件でもって、表
23に示すようにCF4 ガス流量をさまざまに変えるこ
とでエッチングも変え、これによって試料a〜h(感光
体a〜h)を作製した。
【0106】
【表22】
【0107】
【表23】
【0108】そして、各感光体a〜hに対し同様に画像
流れと画質を評価測定したところ、表24と表25に示
すような結果が得られた。
【0109】
【表24】
【0110】
【表25】
【0111】以上のとおり、本発明の試料c〜fによう
にエッチングレートを50〜500Å/分にしたこと
で、画像流れと画質の双方とも優れている。
【0112】画像形成装置18について (例1)にて作製した画像形成要素7a(K)の感光体
(外形寸法:φ180mm、長さ372mm)を用いる
とともに、他の各画像形成要素7b(Y)、7c
(C)、7d(M)に搭載するOPC感光体について
は、Alからなる円筒状の基板の上に下引層(中間層)
と、膜厚1μm以下のキャリア発生層と、膜厚15〜4
0μmのキャリア輸送層とが順次積層されたものであっ
て、下引層は水溶性もしくはアルコール可溶性の樹脂、
熱硬化性や光硬化性樹脂からなし、また、キャリア発生
層は樹脂バインダ中に微粒子の顔料が分散されたもので
構成し、さらにキャリア輸送層は正孔移動度の大きな電
子供与性を備えて、キャリア輸送材料を樹脂バインダ中
に分散溶解した層である。
【0113】かくして得られた本発明の画像形成装置1
8について、画像形成要素7a(K)の感光体を稼働さ
せながら10万枚の耐刷試験をおこなったところ、画像
流れおよび画像劣化が生じなくなり、さらに印字ムラが
生じなくなり、これにより、鮮明なカラー画像、必要に
応じてモノクロ画像が得られるカラー用の画像形成装置
が提供できた。しかも、画像形成要素7a(K)の感光
体1の耐久性能を向上させたことで、高速カラー印字が
できるとともに、カラー印字とモノクロ印字との間で使
い分けしても、全体としての品質を長期間にわたって維
持できる。
【0114】しかるに画像形成要素7a(K)の感光体
に対し(例1)にて比較例として使用したa−SiC:
Hからなる表面保護層を形成したものを使用すると、カ
ラー画像、必要に応じてモノクロ画像を印字形成する
と、とくに高温高湿下(33℃、85%)において画像
流れが発生した。ただし、画質に傷等はなかった。
【0115】また、画像形成要素7a(K)の感光体に
従来周知のOPC感光体を用いると、画像流れが発生し
ないが、その反面、ハーフトーン画像にスジができてい
た。
【0116】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の画像形成装置に
よれば、黒色トナー像を形成する画像形成要素に搭載さ
れる感光体の表面保護層をフッ素含有量が12〜35原
子%のa−SiCもしくはa−Cにより構成して動的押
し込み硬さを90kgf/mm2 以上にしたことで、感
光体加熱用ヒーターを設けない程度にまで表面の疎水性
を高め、表面保護層の硬度を高めて優れた耐久性を得
て、さらに画像流れおよび画像劣化が生じなくなり、電
位特性のバラツキをなくすことで、高信頼性かつ低コス
トを達成した高速カラー印字に適した画像形成装置が提
供できた。
【0117】また、本発明によれば、感光体用のヒータ
ーを設けないことで、構造上簡単となり、製造歩留りが
向上し、さらに部品点数が少なくなることで優れた耐久
性が得られ、その結果、低コストかつ高信頼性の画像形
成装置が提供できた。
【0118】しかも、本発明によれば、モノクロ印字に
対する耐久性を高めることで、カラー印字との間で十分
に使い分けができ、全体としての印字性能を長期間にわ
たって維持できた長期信頼性の画像形成装置が提供でき
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の概略図である。
【図2】発明の実施形態に係る感光体の層構成を示す断
面図である。
【図3】(イ)〜(ニ)は本発明の画像形成装置に係る
感光体の表面保護層の作製方法を示す工程図である。
【図4】(イ)、(ロ)および(ホ)は本発明の画像形
成装置に係る感光体の表面保護層の他の作製方法を示す
工程図である。
【図5】本発明の画像形成要素の概略図である。
【符号の説明】
1、8 感光体 2 基板 4 光導電層 5 表面保護層 6a アモルファス層 6b フッ素未侵入領域 6c フッ素化領域 6d エッチング領域 6e フッ素化アモルファス層 7、7a、7b、7c、7d画像形成要素 9 コロナ帯電器 10 露光器 11 トナー 12 現像機 13 被転写材 14 転写器 15 クリーニング手段 16 除電手段 18 画像形成装置 19 搬送ベルト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体と、該感光体の表面に電荷を付与す
    る帯電手段と、感光体の帯電領域に対し光照射する露光
    手段とから成り、これら帯電手段と露光手段とにより感
    光体の表面に静電潜像を生ぜしめるとともに、該静電潜
    像に対応した着色トナー像を感光体の表面に形成する現
    像手段と、該着色トナー像を被転写材に転写する転写手
    段と、該転写後に感光体表面の残留トナーを除去するク
    リーニング手段と、該転写後に残余静電潜像を除去する
    除電手段とを配設した画像形成要素を複数配列するとと
    もに、黒色トナー像を形成する画像形成要素に搭載され
    る感光体の表面保護層をフッ素含有量が12〜35原子
    %のアモルファスシリコンカーバイドもしくはアモルフ
    ァスカーボンにより構成して動的押し込み硬さを90k
    gf/mm2 以上にせしめ、かつ黒色トナー像以外の着
    色トナー像を形成する画像形成要素に搭載される感光体
    をOPCにより構成したことを特徴する画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003005581A (ja) * 2001-06-27 2003-01-08 Kyocera Corp カラー画像形成装置及び該装置の制御方法

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