JPH09325575A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09325575A
JPH09325575A JP8163890A JP16389096A JPH09325575A JP H09325575 A JPH09325575 A JP H09325575A JP 8163890 A JP8163890 A JP 8163890A JP 16389096 A JP16389096 A JP 16389096A JP H09325575 A JPH09325575 A JP H09325575A
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JP
Japan
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image
charging
image forming
image carrier
forming apparatus
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JP8163890A
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English (en)
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Norio Hashimoto
典夫 橋本
Masaru Shimura
大 紫村
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1の像担持体1の帯電手段として接触帯電
部材2を、転写手段として第2の像担持体(中間転写
体)5を使用した画像形成装置において、第1の像担持
体1の削れの低減、削れ粉による中間転写体の汚れの低
減、第1の像担持体の振動による画像転写不良の低減
等。 【解決手段】 第1の像担持体1に接触させ、電圧を印
加して帯電処理する帯電部材2として、導電性支持体2
1、該導電性支持体上の弾性層22、該弾性層上の少な
くとも一つの被覆層23を有し、該帯電部材の表面粗度
が8μm以下であり、かつ、該帯電部材のマイクロ硬度
AがA≦65°である部材を用いたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成装置に関す
る。より詳しくは、帯電手段として接触帯電部材を、転
写手段として中間転写体を用いた画像形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】便宜上、電子写真方式の画像形成装置を
例にして説明する。
【0003】従来、電子写真方式の画像形成装置におい
て、被帯電体としての感光体(像担持体)を一様に帯電
処理する工程手段としてはコロナ放電装置が広く利用さ
れていた。これはコロナ放電装置を感光体に非接触に対
向させて配設し、コロナ放電装置から放出されるコロナ
シャワーに感光体面をさらして感光体面を所定の極性・
電位に一様に帯電させるものである。
【0004】近年は、コロナ放電装置に代えて、オゾン
レス・低電力・エコロジー・コストダウンなどの利点が
ある接触帯電装置を用いた画像形成装置が実用化されて
いる。
【0005】接触帯電装置は、ローラ、ブレード、ファ
ーブラシ、磁気ブラシなどの形態の導電性の接触帯電部
材を被帯電体としての感光体に接触させて配設し、この
接触帯電部材に所定の帯電バイアスを印加することで、
感光体面を所定の極性・電位に一様に帯電させるもので
ある。
【0006】接触帯電部材に印加する帯電バイアスに関
して、直流電圧のみとする系(DC帯電方式)と、直流
電圧成分と交流(交番)電圧成分を含む振動電圧(時間
とともに電圧値が周期的に変化する電圧)とする系(A
C帯電方式)がある。特には、本出願人の先の提案に係
る特公平3−52058号公報に開示のように、接触帯
電部材に所定の直流電圧成分と所定の交流電圧成分(接
触帯電部材に直流電圧を印加したときの被帯電体の帯電
開始電圧値の2倍以上のピーク間電圧を有する交番電
圧)を有する振動電圧を印加する方式は均一帯電性等に
優れる。
【0007】一方、画像形成装置としてはフルカラー
化、高寿命化等のニーズが高まっている。
【0008】フルカラー画像形成装置の一例として、ロ
ーラ形状体(ドラム形状体)・ベルト形状体等の第2の
像担持体としての中間転写体を用いたものがある。この
中間転写体を使用した画像形成装置は、回転可能な第1
の像担持体としての感光体に帯電工程を含む作像プロセ
スにより顕画像を形成し、該顕画像を回転可能な第2の
像担持体としての中間転写体の表面に第1の転写部位に
おいて転写(1次転写)する、該顕画像形成・転写の工
程を複数回繰り返すことにより中間転写体の表面に複数
色の現像剤によるカラー画像もしくは多重画像を合成形
成させ、該合成画像を第2の転写部位において第3の像
担持体としての転写材の表面に転写手段により一括転写
(2次転写)させるものである。画像転写を受けた転写
材は定着手段に導入されて画像の定着処理を受ける。
【0009】このような中間転写体を用いた画像形成装
置は、カラー画像情報を合成再現した画像形成物を出力
する装置、若しくはカラー画像形成機能を具備させた画
像形成装置として有効であり、各成分色画像の重ね合わ
せズレ(色ズレ)のない画像を得ることができる。
【0010】現像剤であるトナーとしては重合法による
球形形状のトナーが実用化されている。これは、トナー
の内部に定着を容易にするためワックス(Wax)を折
り込むなどの機能分離型トナーとすることができ、カラ
ー用として適している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述例の中
間転写体を用いた画像形成装置において、第1の像担持
体としての感光体の帯電処理手段として、接触帯電部材
例えば帯電ローラを接触させてAC帯電する接触帯電装
置を採択した場合にあっては、感光体の繰り返しの帯電
処理で感光体表面が放電により削られてしまいその削り
粉が第2の像担持体としての中間転写体に遷移し中間転
写体を汚染し、中間転写体の1次転写及び2次転写作用
を損なってしまうことがある。
【0012】また、現像剤に球形形状トナーを使用した
場合、感光体表面はクリーニングに最適な表面性を保つ
必要があるが、上述の削れにより表面性が変わってしま
うとクリーニング不良を起こすことがある。
【0013】また、第1の像担持体たる感光体が振動し
第2の像担持体たる中間転写体との接触部すなわち画像
転写部で振動による画像乱れが生じることもある。
【0014】そこで本発明は、第1の像担持体の帯電手
段として接触帯電部材を、転写手段として第2の像担持
体(中間転写体)を使用した画像形成装置において、第
1の像担持体の削れを低減することができ、削れ粉によ
る中間転写体表面の汚れを防止し、1次転写及び2次転
写作用を発揮できるようにすること、第1の像担持体の
振動をも低減することができ、中間転写体との転写ニッ
プでの画像乱れを防止することもできるようにするこ
と、さらに、球形形状トナーを用いた画像形成装置を構
成することを可能とすること等を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする画像形成装置である。
【0016】(1)回転可能な第1の像担持体の表面に
帯電部材を接触させ電圧を印加して帯電する工程を含む
作像プロセスにより顕画像を形成し、該顕画像を回転可
能な第2の像担持体の表面に第1の転写部位において転
写する、該顕画像形成・転写の工程を複数回繰り返すこ
とにより第2の像担持体表面に複数色の現像剤によるカ
ラー画像もしくは多重画像を合成形成させ、該合成画像
を第2の転写部位において第3の像担持体に一括転写さ
せる画像形成装置において、前記帯電部材は導電性支持
体、該導電性支持体上の弾性層、該弾性層上の少なくと
も一つの被覆層を有し、該帯電部材の表面粗度が8μm
以下であり、かつ、該帯電部材のマイクロゴム硬度Aが
A≦65°であることを特徴とする画像形成装置。
【0017】(2)帯電部材がローラ体であることを特
徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0018】(3)帯電部材に印加される電圧が振動電
圧であることを特徴とする(1)または(2)に記載の
画像形成装置。
【0019】(4)第1の像担持体は有機光導電体であ
ることを特徴とする(1)ないし(3)の何れか1つに
記載の画像形成装置。
【0020】(5)第1の像担持体は最外層にフッ素系
樹脂を分散させた樹脂層を含有する有機光導電体である
ことを特徴とする(1)ないし(3)の何れか1つに記
載の画像形成装置。
【0021】(6)現像剤に球形形状現像剤を用いたこ
とを特徴とする(1)ないし(5)の何れか1つに記載
の画像形成装置。
【0022】(7)第1の像担持体の帯電処理面に対し
て画像変調された露光により静電潜像が形成され、その
静電潜像が現像剤により顕画されることを特徴とする
(1)ないし(6)の何れか1つに記載の画像形成装
置。
【0023】〈作 用〉 1)被帯電体としての第1の像担持体に接触させ、電圧
を印加して第1の像担持体を帯電処理する帯電部材とし
て、導電性支持体、該導電性支持体上の弾性層、該弾性
層上の少なくとも一つの被覆層を有し、表面粗度が8μ
m以下であり、かつマイクロゴム硬度AがA≦65°で
ある帯電部材を用いることで、第1の像担持体の接触帯
電に伴う削れ、AC帯電における振動現象・AC帯電音
を低減することができる。
【0024】2)これにより、第2の像担持体としての
中間転写体を用いた画像形成装置にあっては、第1の像
担持体の帯電処理手段として、帯電部材を接触させてA
C帯電する接触帯電装置を採択した場合にも、第1の像
担持体の繰り返しの帯電処理で該像担持体表面が放電に
より削られてしまうことが緩和されて、該像担持体表面
の削れ粉による第2の像担持体としての中間転写体表面
の汚れを防止し、1次転写及び2次転写作用を良好に発
揮できる。また、第1の像担持体の振動をも低減するこ
とができ、中間転写体との転写ニップでの画像乱れを防
止することもできる。AC帯電音も低減される。
【0025】3)さらに、保護層を施した像担持体と組
み合わせて上記帯電部材を用いることにより、像担持体
表面の粗度変化を小さくできるので、クリーニング不良
を防止でき、耐久性を確保できる。また、現像剤として
球形形状トナーを用いた画像形成装置を構成することが
可能となる。
【0026】4)上記構成の帯電部材は、図11に示す
ように、被帯電体たる第1の像担持体上の放電領域30
2の形状を被帯電体の長手方向に対して略直線とするこ
とになる。301は第1の像担持体と帯電部材の帯電ニ
ップ部である。
【0027】帯電部材の表面粗度が8μmを越えると、
帯電部材表面の凹凸により図12に示すように放電領域
302が波打ったような状態を示し、放電の集中する部
分303が生じることとなる。
【0028】放電の集中を起こしている状態で被帯電体
を繰り返し使用した場合、第1の像担持体の表面は疲労
し表面削れを生じる。前述例の中間転写体を用いた画像
形成装置にあっては、第1の像担持体の表面削れ粉が第
2の像担持体としての中間転写体上に遷移しやすくなる
とともに、クリーニングブレードなどにより削り取られ
やすくなり、相乗的に第1の像担持体の疲労が進むこと
となる。
【0029】また、帯電部材の表面粗度が8μm以下と
いう条件を満たしていても、帯電部材のマイクロゴム硬
度AがA≦65°を満たしていない場合は、十分につぶ
れず、帯電部材と第1の像担持体との接触面に隙間が生
じやすい。
【0030】これは、後述の実施形態例及び比較例の結
果に基づいて得られた図13に示される被帯電体たる感
光体表面の削れ量と帯電部材(帯電ローラ)のマイクロ
ゴム硬度Aとの関係よりわかる。つまり、図13による
と、帯電部材のマイクロゴム硬度Aの値が大きくなると
削れ量は大きくなる傾向にあり、A≒65°付近で傾き
が変化し、A>65°では特に感光体表面の削れ量が大
きくなっていることがわかる。
【0031】このように帯電部材と感光体との接触面に
隙間が生じた場合には、図14で示されているように帯
電ニップ部301にも島状の放電領域304が生じてし
まう。これは、放電領域の増加及び放電の集中を引き起
こし、帯電部材の表面粗度が8μmを越えると場合と同
様に被帯電体としての感光体のダメージを部分的に促進
してしまうことになる。
【0032】本発明における帯電部材の表面粗度は8μ
m以下であるが、製造の容易性の点で0.1μm以上で
あることが好ましく、特に0.1〜3μmであることが
好ましい。
【0033】また、帯電部材のマイクロゴム硬度は45
°〜55°であることが特に好ましい。
【0034】本発明における帯電部材の表面粗度はJI
S−B0601で規定される10点平均粗さに基づくも
のであるが、KosakaLaboratory製 Surfcoder(SE33
00)を用いて、帯電部材としての帯電ローラの周方向
4カ所とそれぞれの長手方向3カ所(中央部及び両端
部)の計12カ所について測定長2.5mmで測定した
10点平均粗さの平均値とする。
【0035】マイクロゴム硬度は KOBUNSI-KEIKI製 MIC
RO-DUROMETER(MD−1)を用いて帯電ローラを直接測
定した。このマイクロゴム硬度の測定原理はJIS−A
と実質的に同じであり、ただバネ・針を小さくして薄物
でもはがれるようにしたもので、JIS−A相当であ
る。
【0036】
【発明の実施の形態】
〈第1の実施形態例〉(図1〜図6) (1)画像形成装置例 図1は本発明に従う画像形成装置の一例の概略構成図で
ある。本例の画像形成装置は、接触帯電装置、中間転写
体を用いた、電子写真方式、レーザービーム走査露光方
式のフルカラー画像形成装置(カラーレーザープリン
タ)である。
【0037】1は第1の像担持体としての回転ドラム型
の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)である。
本例の感光ドラム1はアルミニウム等のシリンダ状の基
体の外周面にOPC(有機光導電体)等の感光材料層を
形成した外径略60mmのOPC感光体である。この感
光ドラム1の詳しい構成については後記(2)項で述べ
る。この感光ドラム1は矢示の反時計方向に120mm
/secの周速度(プロセススピード)をもって回転駆
動される。
【0038】2はこの感光ドラム1の表面に所定の押圧
力で接触させて配設した接触帯電部材としての帯電ロー
ラである。この帯電ローラ2の詳しい構成については後
記(4)項で述べる。この帯電ローラ2は感光ドラム1
の回転に伴い従動回転し、帯電バイアス印加用高圧電源
S1から所定の帯電バイアスが印加されることで、回転
感光ドラム1の表面が所定の極性・電位に一様に接触帯
電処理される。本例では感光ドラム1の表面が暗部電位
D として−700vに一様帯電される。
【0039】3は画像露光装置としてのレーザースキャ
ナである。このレーザースキャナ3は目的の画像情報の
時系列電気デジタル画素信号に対応してON/OFF制
御(強度変調)されたレーザビームLを出力して回転感
光ドラム1の帯電処理面を走査露光する。31はレーザ
ースキャナ3からのレーザービームLを回転感光ドラム
1の露光部位に偏向するミラーである。このレーザビー
ム走査露光により回転感光ドラム1の帯電処理面の露光
部の電位が明部電位VL として−100vとなり、暗部
電位VD −700vとの電位コントラストで露光パター
ンに対応した静電潜像が回転感光ドラム面に形成されて
いく。
【0040】このように形成された回転感光ドラム1面
の静電潜像は現像装置4によりトナー画像として顕像化
(現像、可視化)される。この現像装置4は自動切り換
え式のカラー現像装置であり、イエロートナーYが内包
された第1の現像器41、マゼンタトナーMが内包され
た第2の現像器42、シアントナーCが内包された第3
の現像器43、ブラックトナーBKが内包された第4の
現像器44を有していて、切り換え信号に基づいて所要
の現像器が感光ドラム1の現像部位に所定に位置するよ
うに作動制御される。
【0041】現像方法としては、ジャンピング現像法、
2成分現像法、FEED現像法などが用いられ、イメー
ジ露光と反転現像とを組み合わせて用いられることが多
い。
【0042】トナーは本例では通常の粉砕法で製造され
た平均粒径7μmのトナーを用いている。
【0043】トナー粒度の測定は、例えば、次のように
する。測定装置としては、コールターカウンターTA−
2型(コールター社製)を用い、個数平均分布、体積平
均分布を出力するインターフェース(日科機製)及びC
X−1パーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続
し、電解液は一級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl
水溶液を調製する。
【0044】測定法としては、前記電解水溶液100〜
150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくは、
アルキルベンゼンスルホン酸塩を、0.1〜5ml加
え、更に測定試料を0.5〜50mg加える。試料を懸
濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理
を行い、前記コールターカウンターTA−2型により、
アパーチャーとして100μアパーチャーを用いて2〜
40μmの粒子の粒度分布を測定して、体積平均分布を
求める。これらの求めた体積平均分布より体積平均粒径
を求める。
【0045】5は第2の像担持体としての総外径180
mmの中間転写ドラムであり、感光ドラム1に対して所
定の押圧力をもって圧接され、感光ドラム1の回転に順
方向の矢示の時計方向に感光ドラム1の回転周速度と略
等速で回転駆動される。中間転写ドラム5は第3の像担
持体としての転写材Pの長さよりも若干長い周長を有し
ている。この中間転写ドラム5の詳しい構成については
後記(3)項で述べる。感光ドラム1と中間転写ドラム
5との接触部T1が第1の転写部位(1次転写部)であ
る。S2はこの中間転写ドラム5に対する1次転写バイ
アス印加用高圧電源である。
【0046】而して、回転感光ドラム1面に形成された
トナー画像は、中間転写ドラム5に転写バイアス印加電
源S2によりトナーの帯電極性とは逆極性の電圧(1次
転写バイアス)が印加されることにより、第1の転写部
位T1を通過していく過程において回転中間転写ドラム
5の表面に静電転写(1次転写)される。
【0047】1次転写が終了した感光ドラム1はその表
面に若干量残存するトナー(転写残トナー)がクリーニ
ング装置6により除去されて表面が清掃され、繰り返し
て作像に供される。
【0048】フルカラー画像形成においては、 .感光ドラム1に対する、目的のカラー画像の第1色
目としてのイエロー成分像に対応する静電潜像の形成→
その静電潜像の第1の現像器41によるイエロートナー
Yでの現像→そのイエロートナー画像の回転中間転写ド
ラム5に対する1次転写 .感光ドラム1に対する、目的のカラー画像の第2色
目としてのマゼンタ成分像に対応する静電潜像の形成→
その静電潜像の第2の現像器42によるマゼンタトナー
Mでの現像→そのマゼンタトナー画像の回転中間転写ド
ラム5に対する1次転写 .感光ドラム1に対する、目的のカラー画像の第3色
目としてのシアン成分像に対応する静電潜像の形成→そ
の静電潜像の第3の現像器43によるシアントナーCで
の現像→そのシアントナー画像の回転中間転写ドラム5
に対する1次転写 .感光ドラム1に対する、目的のカラー画像の第4色
目としてのブラック成分像に対応する静電潜像の形成→
その静電潜像の第4の現像器44によるブラックトナー
BKでの現像→そのブラックトナー画像の回転中間転写
ドラム5に対する1次転写 上記の〜の作像動作・1次転写が順次に行なわれ
て、回転中間転写ドラム5の外周面にイエロートナー画
像・マゼンタトナー画像・シアントナー画像・ブラック
トナー画像の都合4つのトナー画像が互いに位置合わせ
(レジストレーション)されて積層(重畳)されて目的
のカラー画像に対応したフルカラートナー画像が合成形
成される。
【0049】9は転写材搬送手段兼用の2次転写ベルト
であり、バイアスローラ91とテンションローラ92間
に懸回張設されており、中間転写ドラム5の回転に順方
向の矢示の反時計方向に中間転写ドラム5の回転周速度
と略等速で回転駆動される。バイアスローラ91は不図
示の揺動機構により、2次転写ベルト9を中間転写ドラ
ム5に圧接させた実線示の第1位置と、中間転写ドラム
5から非接触に離間させた第2位置とに位置切り換え制
御される。バイアスローラ91が第1位置に保持された
時の中間転写ドラム5と2次転写ベルト9との接触部T
2が第2の転写部位(2次転写部)である。S3はバイ
アスローラ91に対する転写バイアス印加用高圧電源で
ある。
【0050】バイアスローラ91は常時は2次転写ベル
ト9を中間転写ドラム5から非接触に離間させた第2位
置に保持されており、回転中間転写ドラム5に対する繰
り返しの1次転写の最後であるブラックトナー画像の1
次転写が開始されて合成フルカラートナー画像部の先端
部が第2の転写部位T2に到達する少し前時点において
第1位置に切り換えられて保持される。また電源S3か
らバイアスローラ91に対してトナーの帯電極性とは逆
極性の電圧(2次転写バイアス)が印加される。さらに
不図示の給紙機構部から第2の転写部位T2に対して第
3の像担持体としての転写材Pが所定のタイミング、す
なわち中間転写ドラム5上の合成フルカラートナー画像
部の先端部が第2の転写部位T2に到達したときに、転
写材Pの先端部も第2の転写部位T2に丁度到達して、
フルカラートナー画像部の先端部と、転写材Pの先端部
とが一致するタイミングをもって給送される。
【0051】そして第2の転写部位T2において回転中
間転写ドラム5側の合成フルカラートナー画像が転写材
Pの面に一括転写(2次転写)されていく。
【0052】第2の転写部位T2を通過した転写材Pは
中間転写ドラム5の面から分離され、2次転写ベルト9
で定着装置10に搬送導入されて転写トナー画像の定着
処理(転写トナー画像の永久固着画像化)を受けて、機
外へと排出される。
【0053】(2)感光ドラム1 図2は本例で用いた感光ドラム1の層構成模型図であ
る。
【0054】本例の感光ドラム1は、外径が略60mm
のアルミニウム製の導電性ドラム基体(芯金)11と、
その外周面に形成した厚さ0.2μmのフタロシアニン
化合物からなる電荷発生層12と、さらにその外周面に
形成した厚さ25μmの、バインダーとしてのポリカー
ボネート中にヒドラゾン化合物を分散した電荷輸送層1
3とからなるOPC感光ドラムである。
【0055】この感光ドラム表面の水に対する接触角及
び滑り性を測定したところ、接触角が85°、滑り性は
全く滑らずに測定不能であった。
【0056】なおここでの滑り性とはヘイドン社製の滑
り性試験機により測定されるもので、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)の滑り性を1とした際の、被測定
物の滑り性を対PET比で示したもので、その値が小さ
いほど、滑り性に優れていることを示している。
【0057】(3)中間転写ドラム5 図3は本例で用いた第2の像担持体としての中間転写ド
ラム5の層構成模型図である。
【0058】本例の中間転写ドラム5は、導電性ドラム
基体(芯金)51と、その外周面に形成した、少なくと
もゴム、エラストマー、樹脂よりなる弾性層52と、更
にその外周面に形成した、一層以上の被覆層(表層)5
3を有するのものである。
【0059】a)導電性ドラム基体51としては、アル
ミニウム、鉄、銅及びステンレス等の金属や合金、カー
ボンや金属粒子等を分散した導電性樹脂等を用いること
が可能であり、その形状としては、円筒状や、円筒の中
心に軸を貫通したもの、円筒の内部に補強を施したもの
等が挙げられるが、本例においては厚さ3mmのアルミ
ニウムの円筒体の内部に補強を施したものである。
【0060】b)弾性層52の厚みは、転写ニップの形
成、回転による色ズレ、材料コスト等の観点から1〜7
mmが望ましく、また被覆層53の膜厚は、その下層の
弾性層52の柔軟性を、更にその上層あるいは感光ドラ
ム1表面に反映させるために、薄層にすることが好まし
く、具体的には50〜200μmが望ましく、中間転写
ドラム5の総外径は180mmであり、本例において
は、弾性層52の厚みを5mm、被覆層53の膜厚を5
0μmとした。
【0061】上記弾性層52を構成可能な材料として
は、具体的なゴム材質としては、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴ
ム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロ
ロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、アク
リルゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム等が挙げられる。
【0062】抵抗値としては体積抵抗率で107 〜10
11Ωcm(1kv印加時)が望ましい。本例において
は、アクリロニトリル−ブタジエンゴムに、導電材(導
電剤)としてケッチェンブラックを分散してその体積抵
抗率を制御したものを用いた。
【0063】なお、導電材としては、例えば、カーボン
ブラック、アルミニウム粉末、ニッケル粉末等を用いる
ことも可能であるとともに、樹脂に導電材を分散させる
構成ではなく、導電性樹脂を用いることも可能であり、
具体的には、4級アンモニウム塩含有ポリメタクリル酸
メチル、ポリビニルアニリン、ポリビニルピロール、ポ
リジアセチレン及びポリエチレンイミン等が挙げられ
る。抵抗値としては体積抵抗率で107 〜1011Ωcm
(1kv印加時)が望ましい。
【0064】体積抵抗率の測定は、上記弾性層52を1
00mm四方、厚さを適宜のシート状に切り出し Advan
test社製R8340A及びR12704を用い、印加電
圧1kv、discharge 5sec、charge30sec、及
びmeasure 30secの条件で測定した。
【0065】c)被覆層53に用いられる材質として
は、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等に、導
電材として酸化チタン、酸化スズ等の金属酸化物を分散
し、抵抗値制御したものが望ましい。また被覆層53と
してシート状の樹脂を巻き付ける構成でも構わない。
【0066】本例においては、被覆層53には、ウレタ
ン樹脂をバインダーに、抵抗値制御の導電材としてほう
酸アルミニウムウィスカー、離型性向上を目的としてP
TFEパウダーを分散したものを用いた。抵抗値として
は被覆層抵抗が体積抵抗率108 〜1012Ωの範囲内が
望ましい。
【0067】弾性層52、被覆層53を含む実使用抵抗
値は5×105 〜1×109 Ωの範囲が望ましい。本例
では107 Ω(1kvが印加時)の物を使用した。
【0068】なお、実使用抵抗値の測定方法は、図4に
示すように、回転駆動するアルミシリンダ901に中間
転写ドラム5を実機使用状態と同等な総圧1kgfの当
接圧で当接させることにより従動回転させつつ、中間転
写体5の導電性ドラム基体51に対し、高圧電源903
により一定の直流電圧VDCを印加する。これにより中間
転写ドラム5の弾性層52、被覆層53を通過して流れ
る電流は、アルミシリンダ901に流入し、標準抵抗9
02を介して接地され、標準抵抗902の両端の電圧を
Vr〔v〕とすると、中間転写ドラム5の抵抗値Rcは
次式によって与えられるものである。
【0069】Rc〔Ω〕=106 /Vr〔v〕 (4)帯電ローラ2 図5は本例で用いた接触帯電部材としての帯電ローラ2
の層構成模型図である。
【0070】本例の帯電ローラ2は、外径8mmの給電
電極を兼ねた導電性軸21(導電性支持体)上に同心一
体に外径14mmになるように弾性層22及び少なくと
も1層の被覆層23を形成したものである。
【0071】この帯電ローラ2は感光ドラム1に並行に
配列して導電性軸21の両端部を軸受部材で回転自由に
保持させ、かつ付勢部材で感光ドラム1面に所定の押圧
力をもって弾性に抗して押圧接触させてある。Nは帯電
ローラ2と感光ドラム1との接触ニップ部(帯電ニップ
部)である。本例の場合は、帯電ローラ2は感光ドラム
1の回転に従動して回転する。帯電ローラ2は回転駆動
させてもよいし、非回転のものにすることもできる。導
電性軸21に対して電源S1より所定の帯電バイアスが
印加されることで、回転感光ドラム1面が所定の極性・
電位に一様に接触帯電処理される。
【0072】a)弾性層22は、すでに説明した本発明
の帯電部材に特定の物性(表面粗度、マイクロゴム硬度
A)を満足するものであればいずれでもよく、材料とし
てはEPDM、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エピク
ロルヒドリンゴム等が挙げられるが、A≦65°満たす
ためにはこれらの素材を発泡加硫させたスポンジである
ことが好ましい。硬度の調整は発泡剤と基材ゴムとの比
率、発泡加硫条件(温度、時間等)等で調整される。
【0073】また、弾性層の厚みは2.0mm〜10m
mであることが好ましく、厚すぎると抵抗値が高くなり
やすく、薄いと硬度が十分低くなりにくい。なお、弾性
層の導電性を調整する方法としては、弾性層にカーボン
ブラック、金属及び金属酸化物等の導電性物質を含有さ
せること等が挙げられる。
【0074】b)被覆層23は弾性層22上に設けられ
る層であり、弾性層22からのオイルの浸みだしの防止
をはかると共に弾性層22の抵抗ムラをキャンセルし、
抵抗の均一化をはかる、帯電ローラ2の表面を保護す
る、硬度を調整する、感光ドラムに対する耐圧を高め
る、等の機能を果たしている。被覆層23はすでに説明
した本発明の帯電部材に特定の物性を満足するものであ
ればいずれでもよく、図5のものは1層の例を示してい
るが、複数層でもよい。
【0075】材料としてはヒドリンゴム、ウレタンゴ
ム、ナイロン樹脂等が挙げられる。この被覆層23の厚
みは10〜1000μmが好ましく、抵抗値は105
ら109 Ω・cmであることが望ましい。また、表層に
近づくにつれ抵抗値は大きくなっていることが好まし
い。被覆層23の導電性を調整する方法としては、被覆
層23にカーボンブラック、金属及び金属酸化物等の導
電性物質を含有させること等が挙げられる。また、硬度
調整は無機材・樹脂材等の充填、加硫条件、架橋度等で
調整される。
【0076】c)帯電ローラ2の実使用抵抗値は103
〜1×106 Ωの範囲が好ましい。特に好ましくは10
4 〜1×105 Ωである。なお、この測定は前述図4の
中間転写ドラム5の実使用抵抗値の測定方法と同様に測
定したものである。加圧量は実使用と同じ条件とし13
50gfとした。
【0077】d)ここで、本発明の効果を確認するた
め、本発明の帯電部材に特定の物性を満足する下記3種
の帯電ローラ200、210、220と、その物性を満
足しない下記3種の比較例の帯電ローラ230、24
0、250を作製した。
【0078】.帯電ローラ200 帯電ローラ200は、図6の(a)の層構成のように、
芯金21上に、弾性層22と第1被覆層231 を同時に
押し出した後、金型内で発泡加硫させ、その後第2被覆
層232 をロールコーティング法によって形成した。
【0079】弾性層22は厚さ2.5mmのEPDMス
ポンジ、第1被覆層231 は厚さ250μmのヒドリン
ゴム、第2被覆層232 は厚さ10μmのナイロン樹脂
である。
【0080】また、実使用抵抗値は5×104 Ωとなる
よう調整した。硬度Aは54°、表面粗さは6μmとし
た。
【0081】.帯電ローラ230 帯電ローラ230は比較例の帯電ローラであり、上記
の帯電ローラ200の第1被覆層231 の厚みを100
μmにして硬度46°、表面粗さ10μmを得たもので
ある。ただし実使用抵抗値は5×104 Ωとなるよう調
整した。
【0082】.帯電ローラ250 帯電ローラ250は、上記の帯電ローラ200の弾性
層22の発泡率をかえて、硬度66°、表面粗さ6μm
を得たものである。ただし実使用抵抗値は5×104 Ω
となるよう調整した。
【0083】.帯電ローラ210 帯電ローラ210は、図6の(a)の層構成のように、
芯金21上に、弾性層22を押し出した後、金型内で発
泡加硫させ、その後第1被覆層231 、第2被覆層23
2 をディップコーティング法によって形成した。
【0084】弾性層22は厚さ2.5mmのウレタンス
ポンジ、第1被覆層231 は厚さ250μmのウレタン
アクリル、第2被覆層232 は厚さ10μmのナイロン
樹脂である。
【0085】また、実使用抵抗値は5×104 Ωとなる
よう調整した。硬度は55°、表面粗さは1.5μmと
した。
【0086】.帯電ローラ240 帯電ローラ240は比較例の帯電ローラであり、上記
の帯電ローラ210から第2被覆層232 をなくして、
硬度70°、表面粗さ4.5μmを得たものである。た
だし実使用抵抗値は5×104 Ωとなるよう調整した。
【0087】.帯電ローラ220 帯電ローラ220は、図6の(b)の層構成のように、
芯金21上に、弾性層22を押し出した後、金型内で発
泡加硫させた後研磨し、その後被覆層23をディップコ
ーティング法によって形成した。
【0088】弾性層22は厚さ2.5mmのウレタンス
ポンジ、被覆層23は厚さ250μmのウレタンアクリ
ルである。また、実使用抵抗値は5×104 Ωとなるよ
う調整した。硬度は62°、表面粗さは7.0μmとし
た。
【0089】以上の〜の各種帯電ローラについて、
夫々前述図1のカラープリンタに感光ドラム1の接触帯
電部材として装着し、繰り返しプリントを行い、感光ド
ラム1の削れ量及び中間転写ドラム5が汚れることによ
る画像不良を確認した。
【0090】実験条件は、帯電周波数1000Hz、ピ
ーク間電圧2500Vの交流電圧を印加するAC帯電、
A4横送り画像1000枚カラープリントである。
【0091】結果を表1に示す。
【0092】
【表1】 以上より、本発明によれば、中間転写体を用いた画像形
成装置の画像品質をより安定して構成できるという効果
がある。
【0093】また、本発明のような構成であれば、感光
体の振動要因を低減することも可能であり、感光体の振
動による、中間転写体との接触部での画像乱れを防止す
ることも可能である。実際の振動量は、感光体の形状、
大きさ、重さにより変化するものであるが、本発明によ
れば、帯電ローラ自身の振動が低減することになるので
感光体の形状、大きさ、重さは他の要因で選択できるも
のである。
【0094】〈第2の実施形態例〉(図7) 本例は、上述第1の実施形態例のプリンタにおいて、感
光ドラム1として下記の構成のものを用いている。本例
で用いた感光ドラムは、図7の層構成模型図のように、
外径が略60mmのアルミニウムからなるドラム基体1
1の外周面に、厚さ0.2μmのフタロシアニン化合物
からなる電荷発生層12を形成し、更にその外周面に、
厚さ25μmの、バインダーとしてのポリカーボネート
中にヒドラゾン化合物を分散した電荷輸送層13を形成
した。
【0095】電荷輸送層13中には、フッ素系樹脂粒子
としての商品名テフロン(4フッ化エチレン樹脂、粒径
およそ0.2μm)を10重量%分散させた。これは、
感光ドラム表面の離型性を向上させることが目的である
が、電荷輸送層本来の特性を損なわないためにも、添加
するテフロン量としては20重量%程度を上限とするこ
とが好ましい。この、感光ドラム表面の水に対する接触
角、及び滑り性を測定したところ、接触角が95°、滑
り性は0.8であった。
【0096】本例においては、感光ドラムの表面の滑り
性がアップするためクリーニングブレードが表面を削り
にくくなる。
【0097】実際、第1の実施形態例で用いた帯電ロー
ラ200、210、220を用いた場合、60%程度の
削れ量であった。ただし、比較例の帯電ローラ230、
240、250の場合はさほどの効果はみれなかった。
これは、放電量が減少しないためと考えられる。
【0098】本例の場合、感光ドラム1からのトナーの
離型性が向上するので、1次転写に必要な最低電流を下
げることができる。従って、1次転写電流による感光ド
ラムの1次転写メモリを打ち消すために必要な帯電電流
をすくなくできるため、感光ドラム表面にダメージを与
える放電電流を減少させることができるという効果もあ
る。
【0099】さらに、電源容量を維持しながら装置のス
ピードアップがはかれるという効果もある。
【0100】〈第3の実施形態例〉(図8) 本例は、感光ドラム1として下記の構成のものを用いて
いる。本例で用いた感光ドラムは、図8の層構成模型図
のように、外径が略60mmのアルミニウムからなるド
ラム基体11の外周面に、厚さ0.2μmの電荷発生層
12を形成し、更にその外周面に厚さ15μmの電荷輸
送層13を形成し、更にまたその外周面に、ディッピン
グにより厚さ3μmの表面離型層14を形成したもので
ある。
【0101】表面保護層14は、紫外線硬化性を有する
アクリルをバインダーとし、これにフッ素系樹脂粒子と
しての、その粒径がおよそ0.3μmのテフロンを35
重量%分散させてある。
【0102】このように、電荷輸送層13と、離型性向
上を目的とした表面離型層14とを2層に機能分離する
ことにより、表面離型層14には多量のフッ素系樹脂粒
子を添加することが可能となり、前記第2の実施形態例
に示した電荷輸送層13にフッ素系樹脂粒子を添加した
場合よりも、その表面の滑り性を向上させることが可能
となる。
【0103】具体的には、本例で用いた感光ドラム表面
の水に対する接触角、及び滑り性を測定したところ、接
触角は、100°、滑り性は0.4であった。
【0104】なお、上記表面離型層14に添加するフッ
素系樹脂粒子量としては、過剰に添加した場合には、バ
インダーによる結着力が相対的に弱まってしまうことに
起因して、膜強度が低下して脆くなってしまうために、
45重量%程度を上限とすることが好ましい。
【0105】〈第4の実施形態例〉(図9・図10) 次に、トナーについて説明する。
【0106】今回検討に用いたトナーは、例えば懸濁重
合法で製造され、低軟化物質を5〜30重量%含み、そ
の形状係数SF1が100〜120、形状係数SF2が
100〜120、粒径が5〜7μmの実質的球形である
非磁性一成分微粒径重合トナーである。
【0107】トナーの形状が球形に限りなく近づくと、
転写効率が高くなる傾向にあり、これは、個々のトナー
の表面エネルギーが小さくなって、流動性が高まり、感
光ドラムなどに対する吸着力(鏡映力)が弱まることに
より、転写電界の影響が受けやすくなるためと考えられ
る。
【0108】なお、上記形状係数SF1とは、図9に示
すように、球状物質の形状の丸さの割合を示す数値であ
り、球状物質を2次元平面上に投影してできる楕円状図
形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割っ
て、100π/4を乗じた値で表される。
【0109】つまり次式、 SF1={(MXLNG)2 /AREA}×(100π
/4) で定義されるものである。
【0110】形状係数SF2は、図10に示すように、
物質の形状の凹凸の割合を示す数値であり、物質を2次
元平面上に投影してできる図形の周長PERIを図形面
積AREAで割って、100π/4を乗じた値で表され
る。
【0111】つまり次式、 SF2={(PERI)2 /AREA}×(100π/
4) で定義されるものである。
【0112】本例では、日立製作所製FE−SEM(S
−800)を用い、トナー像を100回無作為にサンプ
リングし、その画像情報は、インターフェースを介し
て、ニコレ社製画像解析装置(LUSEX3)に導入し
て解析を行い、上式より算出したものである。
【0113】上記重合トナーはその製造法上、略球形と
なり、本例においては、コアにエステル系ワックスを内
包し、樹脂層にスチレン−ブチルアクリレート、表層に
スチレン−ポリエステルという構成からなる重合トナー
を用いた。その比重は約1.05である。
【0114】上記のように、コアにワックスを内包する
ことで、定着工程でオフセット防止効果が得られるとと
もに、表層に樹脂層を設けることにより帯電効率のアッ
プを図ることが可能となり、更にトリボ(Q/M)安定
化のためにオイル処理シリカを外添しており、上記トナ
ーのトリボはおよそ−20〔μC/g〕であった。
【0115】ここで、上記球形形状トナーは、クリーニ
ングブレードもしくは感光ドラムに欠損が生じた場合、
ブレードをすり抜けやすくなり、いわゆるクリーニング
不良を引き起こすことがある。
【0116】前述の第3の実施形態例のプリンタにおい
て、トナーとして上述のような球形形状のトナーを用
い、また前述の帯電ローラ200、210、220を用
いた場合、感光ドラム1の削れ量は、第1の実施形態例
の10%程度であった。結果、クリーニング不良は発生
しなかった。転写起因の画像不良も生じなかったことは
当然である。
【0117】本例によれば、第1、第2の実施形態例の
効果をさらに向上させることができるとともに、重合球
形トナーを使用できるので、トナーの内部に定着を容易
にするためのWaxを織り込む等の機能分離型トナーと
することができる、カラー画像を再現させる色剤の選択
の幅が広がる等の効果がある。
【0118】〈その他〉 1)本発明における帯電部材は、実施形態例のローラ型
(帯電ローラ)に限らず、ブレード型(帯電ブレー
ド)、パッド型、ロッド型など任意の形状・形態のもの
にすることができる。
【0119】2)AC帯電の場合に接触帯電部材に印加
する帯電バイアスの交流電圧成分は正弦波、矩形波、三
角波等適宜である。また直流電源を周期的にオン/オフ
することによって形成された矩形波であってもよい。こ
の時交流バイアスを制御するとは、そのピーク間電圧を
制御すればよい。このように交流電圧成分としては周期
的にその電圧値が変化するようなバイアスが使用でき
る。
【0120】3)被帯電体は放電現象による帯電が支配
的のものでも、電荷注入現象による帯電が支配的なもの
でもよい。被帯電体は注入帯電方式の場合には表面抵抗
が109 〜1014Ω・cmの層をもつものが望ましい。
【0121】4)第1の像担持体の帯電面に対する情報
書き込み手段としての画像露光装置は、実施形態例で示
したようなデジタル的な潜像を形成するレーザー走査露
光手段に限られるものではなく、アナログ的な画像露光
やLEDなどの他の発光素子でも構わないし、蛍光灯等
の発光素子と液晶シャッタ等の組み合わせによるものな
ど、画像情報に対応した静電潜像を形成できるものであ
るなら何でもよい。
【0122】また像担持体は静電記録誘電体などであっ
てもよい。この場合は、該誘電体面を所定の極性・電位
に一様に帯電した後、除電針ヘッド、電子銃等の除電手
段で選択的に除電して目的の静電潜像を書き込み形成す
る。
【0123】5)静電潜像のトナー現像方式・手段は任
意であり、反転現像方式でも正規現像方式でもよい。
【0124】6)転写方法としては、実施形態例の転写
ベルトに限らず、ローラ転写、ブレード転写やその他の
接触転写方式、コロナ放電器等を用いた非接触転写方式
であってもよい。
【0125】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
1の像担持体の帯電手段として接触帯電部材を、転写手
段として第2の像担持体(中間転写体)を使用した画像
形成装置について、第1の像担持体の削れを低減するこ
とができ、削れ粉による中間転写体表面の汚れを防止
し、1次転写及び2次転写作用を発揮できる。また、第
1の像担持体の振動をも低減することができ、中間転写
体との転写ニップでの画像乱れを防止することもでき
る。帯電音も低減できる。さらに、球形形状トナーを用
いた画像形成装置を構成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態例における画像形成装置例の概
略構成図
【図2】感光ドラムの層構成模型図
【図3】中間転写ドラムの層構成模型図
【図4】中間転写ドラムあるいは帯電ローラの実使用抵
抗値の測定法の説明図
【図5】帯電ローラの層構成模型図
【図6】各種帯電ローラの構成図
【図7】第2の実施形態例における感光ドラムの層構成
模型図
【図8】第3の実施形態例における感光ドラムの層構成
模型図
【図9】球形形状トナーの形状係数SF1の定義を説明
する図
【図10】球形形状トナーの形状係数SF2の定義を説
明する図
【図11】本発明に係る接触帯電部材(帯電ローラ)を
用いた場合の被帯電体(感光体)上の放電跡形状を示す
【図12】大きい表面粗度を有する接触帯電部材を用い
た場合の被帯電体上の放電跡形状を示す図
【図13】画像形成装置において1000枚プリント後
の感光体削れ量と帯電ローラのマイクロ硬度との関係を
示す図
【図14】 硬度条件を満たしていない帯電ローラを用
いた場合の被帯電体上の放電跡形状を示す図
【符号の説明】
1 第1の像担持体(被帯電体、感光ドラム) 2 接触帯電部材(帯電ローラ) 21 導電性芯金(導電性支持体) 22 弾性層 23 被覆層 231 ・232 第1及び第2の被覆層 3 画像露光装置(レーザースキャナ) 4 カラー現像装置 5 第2の像担持体(中間転写ドラム) 6 クリーニング装置 9 転写ベルト 10 定着装置 T1 1次転写部位 T2 2次転写部位 S1〜S3 バイアス印加用高圧電源 P 第3の像担持体としての転写材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転可能な第1の像担持体の表面に帯電
    部材を接触させ電圧を印加して帯電する工程を含む作像
    プロセスにより顕画像を形成し、該顕画像を回転可能な
    第2の像担持体の表面に第1の転写部位において転写す
    る、該顕画像形成・転写の工程を複数回繰り返すことに
    より第2の像担持体表面に複数色の現像剤によるカラー
    画像もしくは多重画像を合成形成させ、該合成画像を第
    2の転写部位において第3の像担持体に一括転写させる
    画像形成装置において、 前記帯電部材は導電性支持体、該導電性支持体上の弾性
    層、該弾性層上の少なくとも一つの被覆層を有し、 該帯電部材の表面粗度が8μm以下であり、かつ、該帯
    電部材のマイクロゴム硬度AがA≦65°であることを
    特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 帯電部材がローラ体であることを特徴と
    する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 帯電部材に印加される電圧が振動電圧で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形
    成装置。
  4. 【請求項4】 第1の像担持体は有機光導電体であるこ
    とを特徴とする請求項1ないし3の何れか1つに記載の
    画像形成装置。
  5. 【請求項5】 第1の像担持体は最外層にフッ素系樹脂
    を分散させた樹脂層を含有する有機光導電体であること
    を特徴とする請求項1ないし3の何れか1つに記載の画
    像形成装置。
  6. 【請求項6】 現像剤に球形形状現像剤を用いたことを
    特徴とする請求項1ないし5の何れか1つに記載の画像
    形成装置。
  7. 【請求項7】 第1の像担持体の帯電処理面に対して画
    像変調された露光により静電潜像が形成され、その静電
    潜像が現像剤により顕画されることを特徴とする請求項
    1ないし6の何れか1つに記載の画像形成装置。
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CN107831644B (zh) * 2016-09-16 2022-01-28 富士胶片商业创新有限公司 图像形成设备

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