JPH11344851A - カラー画像形成装置 - Google Patents

カラー画像形成装置

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JPH11344851A
JPH11344851A JP10167741A JP16774198A JPH11344851A JP H11344851 A JPH11344851 A JP H11344851A JP 10167741 A JP10167741 A JP 10167741A JP 16774198 A JP16774198 A JP 16774198A JP H11344851 A JPH11344851 A JP H11344851A
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JP
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image
toner
color
intermediate transfer
developing
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JP10167741A
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Inventor
Akihiko Takeuchi
竹内  昭彦
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Canon Inc
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  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の中抜けや飛び散りの発生がなく、しか
もベタ画像やハーフトーン画像を良好に得ることができ
る、中間転写体を用いたカラー画像形成装置を提供する
ことである。 【解決手段】 カラー画像形成装置の中間転写ベルト5
1は、厚さ0.5〜2mm、硬度60゜〜90゜(JI
S−A)の弾性体の基層を有する。現像器4K(4Y、
4M、4C)を接触現像手段とする。そして接触現像手
段により、中間転写ベルト51上でベタ画像のトナー量
WB (mg/cm2 )とライン画像のトナー量WL (m
g/cm2 )の比K=WL /WB が1.2以下となるよ
うに、現像する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体上に形成
した各色のトナー像を中間転写体に重ね合わせて転写
し、この中間転写体上の複数色のトナー像を転写材に転
写するカラー画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真方式のカラー画像形成装
置において、像担持体としての感光ドラムの他に、第2
の像担持体として中間転写体を備えたものが知られてい
る。これは、感光ドラム上に形成したトナー像を一旦、
中間転写体に転写するいわゆる一次転写を複数回繰り返
して、中間転写体上に複数色のトナー像を重ねた後、こ
れら複数色のトナー像を紙等の転写材上に一括して二次
転写するものである。
【0003】図7に、従来の中間転写体を使用したカラ
ー画像形成装置の一例を示す。
【0004】カラー画像形成装置は、第1の像担持体と
して感光ドラム101を備え、この感光ドラム101は
矢印R1方向に回転自在に支持され、感光ドラム101
の周囲には、各色の現像器、すなわちブラック(K)、
マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の4色
の現像剤(トナー)がそれぞれ収納された4個の現像器
105、106、107および108が配置されてい
る。これらの現像器105〜108は、図示しない離接
手段によって感光ドラム101に当接され、感光ドラム
101上の静電潜像の現像に供される。
【0005】感光ドラム101は、帯電器102によっ
て表面を一様に帯電され、レーザ露光光学系103等に
よる走査光(レーザ光)104によって静電潜像が形成
される。静電潜像は、上記の現像器105等により選択
的に現像され、トナーが付着したトナー像として可視化
される。この感光ドラム101上のトナー像は、第2の
像担持体である中間転写体としての中間転写ベルト10
9上に、一次転写ローラ110によって順次に一次転写
される。
【0006】上記の静電潜像の形成、現像、一次転写が
4色のイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックについて
行われ、これにより中間転写ベルト109上に4色のト
ナー像を重ねたカラー画像が形成される。ついで、これ
ら4色のトナー像は、二次転写ローラ111と中間転写
ベルト109とによって挟持、搬送される転写材Pに一
括して転写される。
【0007】上述の一次転写および二次転写についてさ
らに説明する。
【0008】感光ドラム101が、たとえば負の帯電特
性を有するOPC(有機光半導体)感光体である場合、
現像器105〜108は、負極性のトナーを使用してレ
ーザ光104による露光部を現像する。従って、現像
時、一次転写ローラ110には、一次転写ローラ110
とともに一次転写手段を構成するバイアス電源120に
より、正極性の転写バイアスが印加される。
【0009】中間転写ベルト109は、従来、必要に応
じて抵抗調整がなされた、体積抵抗率1011〜1016Ω
cm程度の厚さ100〜200μmの、PVdF(ポリ
フッ化ビニリデン)、ナイロン、PET(ポリエチレン
テレフタレート)、ポリカーボネート等の樹脂フィルム
を無端状に形成したものが用いられ、背面ローラ11
2、駆動ローラ115およびテンションローラ116に
掛け渡される。
【0010】このように、中間転写ベルト109として
薄膜のフィルムを用いることにより、一次転写ニップN
1において、数100〜数1000pFの大きな静電容
量を確保できるため、安定した転写電流を得ることがで
きる。
【0011】つぎに、二次転写ローラ111、背面ロー
ラ112およびバイアス電源121によって構成された
二次転写手段により、転写材Pに対するトナー像の二次
転写が行われる。中間転写ベルト109の内側に配置し
た、接地または適当なバイアスを印加した低抵抗の背面
ローラ112を対向電極とし、これと中間転写ベルト1
09の外側に配置した低抵抗の二次転写ローラ111と
で、中間転写ベルト109を挟み込んで二次転写ニップ
部N2を構成する。そして二次転写ローラ111に対し
てバイアス電源121によって正極性の転写バイアスを
印加し、この二次転写ローラ111を転写材Pの裏面側
から当接させることにより、二次転写を行う。
【0012】一次転写が終了した感光ドラム101は、
表面に残った一次転写残りトナーがクリーナ119によ
って除去、回収され、さらに残留電荷が露光器117に
よって除去され、つぎの画像形成に供される。二次転写
が終了した中間転写ベルト109の表面は、クリーナ1
13によって二次転写残りトナーが除去された後、除電
帯電器114によって除電される。除電帯電器114と
しては、ACコロナ帯電を用いることが多い。また除電
効率を上げるために、中間転写ベルト109の内側に対
向電極を設けるのが一般的である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の画像形成装置には、以下のような問題があった。
【0014】(1)中間転写ベルト109の表面の硬度
が高いと、一次転写された中間転写ベルト109上のト
ナー像に中抜けが発生しやすい。
【0015】(2)中間転写ベルト109に対するトナ
ーの静電気力による吸着が弱いと、中間転写ベルトを張
架しているローラ112、115、116等の外周面
で、中間転写ベルトが屈曲したり、表面の伸縮が繰り返
されたときに、中間転写ベルトの表面に順次重ねられて
くるイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像
が乱れることがある。
【0016】本発明者の検討によれば、上記(1)の問
題に関し、硬度の高いPVdF等の樹脂フィルム(ロッ
クウエル硬度測定でHRR80〜115程度)を中間転
写ベルト109として用いた場合、一次転写時に感光ド
ラム101と中間転写ベルト109の間でトナーの凝集
が発生し、文字などの線画像に中抜け現象が発生した。
【0017】これを解決するためには、図8(a)に示
すように、中間転写ベルト109を基層109aとその
上の表面層109bとで構成し、少なくともその基層1
09aについて、厚さ0.5〜2mm程度の弾性体(J
IS−A測定で60゜〜90゜程度)を用いればよいこ
とが見出された。
【0018】しかしながら、中間転写ベルト109を弾
性体を含む構成としていると、図8(b)に示すよう
に、中間転写ベルト109が、ローラ部、たとえばロー
ラ115のところで湾曲および伸縮(湾曲部では、直線
部に比較し、ベルト表面が伸び内側面が縮む)を受けた
ときに、中間転写ベルト109上のイエロートナーtY
のトナー像上層に乗ったマゼンタトナーtMが、イエロ
ートナーtYからの電気的反発を受けつつ、中間転写ベ
ルト109の湾曲、伸縮のショックを受けるため、図8
(b)のように飛び散る。
【0019】このようなトナーの飛び散り(画像の飛び
散り)は、各色トナー像を形成するトナーの量が多く、
かつ複数色のトナーを中間転写ベルト上で重ねてフルか
らーの文字等を形成する場合に、顕著に発生する。これ
は、中間転写ベルト上でトナー像を重ねた場合、上層に
重ねられたトナー像(後から転写されたトナー像)のト
ナーが飛び散りやすいからである。
【0020】すなわち、この画像飛び散りは、前述の
(2)に記したような、中間転写ベルトに対するトナー
の静電吸着力以外に、基本的な要因とも言うべき、中間
転写ベルト上のトナー量とも密接に関係するものであ
る。しかも、中間転写ベルト表面の伸縮が大きいという
点で、上記(1)の中抜けに対して有効な弾性体を含む
ベルトを用いることにより、飛び散りが悪化してしまう
という問題が生じる。
【0021】もちろん、この飛び散りを改善するため
に、中間転写ベルト上のトナー量を減少させることが考
えられるが、飛び散りの悪いライン画像のトナー量を減
少させると、本来飛び散りの目立たないベタ画像やハー
フトーン画像の濃度が著しく低下し、貧弱な画像となっ
てしまうという別の問題を生じ、好ましくない。
【0022】本発明の目的は、画像の中抜けや飛び散り
の発生がなく、しかもベタ画像やハーフトーン画像を良
好に得ることができる、中間転写体を用いた画像形成装
置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
第1の像担持体と、第1の像担持体上に順次形成した各
色の潜像を、これに対応した色の現像剤で現像してトナ
ー像として可視化する複数の現像手段と、第1の像担持
体上に形成した各色のトナー像が第1の転写部位で重ね
合わせて転写される第2の像担持体とを有し、第2の像
担持体上に形成された複数色のトナー像を第2の転写部
位で転写材上に一括して転写するカラー画像形成装置に
おいて、前記第2の像担持体は、厚さ0.5〜2mm、
硬度60゜〜90゜(JIS−A)の弾性層を有する中
間転写ベルトであり、そして前記複数の現像手段のうち
の少なくとも有彩色の現像剤を用いる現像手段による現
像で、前記中間転写ベルト上に形成されたベタ画像のト
ナー量WB (mg/cm2 )とライン画像のトナー量W
L (mg/cm2 )との比率K=WL /WB が1.2以
下であることを特徴とするカラー画像形成装置である。
好ましくは、前記有彩色の現像剤を用いる現像手段は、
弾性現像スリーブを有する接触現像手段である。
【0024】本発明の他の態様によれば、前記第2の像
担持体を、厚さ0.5〜10mm、硬度30゜〜50゜
(JIS−A)の弾性層を有する中間転写ドラムとする
ことができる。さらに他の態様によれば、複数の第1の
像担持体を設置し、複数の第1の像担持体上に形成した
各色のトナー像を第1の転写部位で第2の像担持体上に
重ね合わせて転写するようにすることができ、その第2
の像担持体を、厚さ0.5〜2mm、硬度60゜〜90
゜(JIS−A)の弾性層を有する中間転写ベルトとす
ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施例を図面
に則して更に詳しく説明する。
【0026】実施例1 図1は、本発明の画像形成装置の一実施例を示す概略構
成図である。
【0027】本画像形成装置は、4色のフルカラー画像
形成装置であり、第1の像担持体である感光ドラム1、
帯電手段2、露光手段3、現像手段4、第2の像担持体
5の中間転写ベルト51、第1の転写手段6および第2
の転写手段7を備えている。
【0028】画像形成の主要行程は、感光ドラム1上
に、画像形成手段の帯電手段2、露光手段3、現像手段
4によりトナー像を形成し、このトナー像を第1転写手
段6により一旦、中間転写ベルト51上に転写し、その
後、中間転写ベルト51上のトナー像を第2転写手段7
によって紙等の転写材P上に転写することである。以
下、詳述する。
【0029】第1の像担持体としての感光ドラム1は、
アルミニウム製の円筒状基体と、その表面を覆うたとえ
ばOPC(有機光半導体)感光層とによって構成されて
おり、図示しない駆動手段により矢印R1方向に回転駆
動される。
【0030】帯電手段2は、感光ドラム1に接触配置さ
れた帯電ローラ21と、これに帯電バイアスを印加する
図示しない電源とからなる。本実施例では、帯電電源か
ら帯電バイアスを印加した帯電ローラ21により、感光
ドラム1の表面をマイナス極性の均一な電位に帯電す
る。
【0031】露光手段3はレーザー光学系31を備えて
なり、画像情報に基づいたレーザー光32の走査によっ
て、感光ドラム1の表面を露光して露光部分の電荷を除
電し、感光ドラム1の表面に静電潜像を形成する。
【0032】現像手段4は、矢印R4方向に回転可能な
回転体41と、これに搭載された4個の現像器、すなわ
ちブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、
シアン(C)の4色のトナーがそれぞれ収納された現像
器4K、4Y、4M、4Cとからなる。これら現像器4
K〜4Cは、回転体41の回転により感光ドラム1と対
向した現像位置に配置され、感光ドラム101上の静電
潜像の現像に供される(図1では、ブラックの現像器4
Kが現像位置に配置され、現像に供されている)。
【0033】これらの現像器4K〜4Cは同様に構成さ
れており、ブラックの現像器4Kを例にとって説明する
と、負帯電性の一成分非磁性トナーを収容した現像容器
4dに、回転可能な弾性体製の現像スリーブ4aと、こ
の表面にトナーを塗布する塗布ローラ4bと、現像スリ
ーブ4aの表面上のトナー層厚を規制する弾性ブレード
4c(ウレタン、シリコーンあるいは数10μmの厚さ
の金属薄板等からなる)などを備えてなっている。
【0034】現像器4Kは、非磁性トナーに摩擦帯電電
荷を付与し、そのトナーを現像スリーブ4aに均一にコ
ーティングし、感光ドラム1に対し現像スリーブ4aが
相対的にマイナスになるような現像バイアスを印加する
ことにより、感光ドラム1上の静電潜像にブラック
(黒)のトナーを付着し、反転現像するものである。こ
の現像により、潜像はブラックトナー像として可視化さ
れる。現像器の詳細については、後述する。
【0035】第2の像担持体5は、前記の中間転写ベル
ト51を主要構成部材としている。中間転写ベルト51
は、弾性体の基層(弾性層)を有する無端(エンドレ
ス)ベルトで、駆動ローラ52、テンションローラ(従
動ローラ)53および二次転写対向ローラ72に掛け渡
され、矢印R5方向に回転駆動される。中間転写ベルト
51は、その表面(外周面)側の感光ドラム1と、裏面
(内周面)側に配置された一次転写ローラ61とによっ
て挟持されており、中間転写ベルト51と感光ドラム1
との間には、一次転写ニップ部(第1の転写部位)N1
が、感光ドラム1の表面の母線方向に沿って帯状に形成
されている。
【0036】第1の転写手段6は、感光ドラム1と対向
する位置において、中間転写ベルト51の裏面に接触配
置された前記の一次転写ローラ61と、これに一次転写
バイアスを印加する一次転写バイアス電源62とを備え
てなる。感光ドラム1上に形成したブラック(黒)のト
ナー像は、一次転写バイアス電源62によって一次転写
ローラ61に+300〜+500V程度の一次転写バイ
アスを印加することにより、中間転写ベルト51上に一
次転写される。
【0037】一次転写後の感光ドラム1は、表面に残っ
た一次転写残りトナーがクリーナ8によってクリーニン
グ、除去され、つぎのイエローの画像形成に供される。
【0038】上述の帯電、露光、現像、一次転写および
クリーニングからなる一連の画像形成プロセスを、イエ
ロー、マゼンタ、シアンの3色についても行い、これに
より中間転写ベルト51上に4色のトナー像が重畳して
形成される。
【0039】このとき、一次転写バイアスは、ブラック
(第1色目)、イエロー(第2色目)、マゼンタ(第3
色目)、シアン(第4色目)の順に、たとえば+400
V、+600V、+700V、+800Vというよう
に、第1色目から第4色目にかけて順次上昇させるよう
にしている。
【0040】第2の転写手段7は、中間転写ベルト51
の表面側に配置された二次転写ローラ71と、裏面側に
配置された前記の二次転写対向ローラ72とを備えてお
り、これら2つのローラ71、72によって中間転写ベ
ルト51を挟持して、二次転写ローラ71と中間転写ベ
ルト51との間の帯状の二次転写ニップ部(第2の転写
部位)N2を構成している。
【0041】二次転写ローラ71は、矢印K7方向に移
動可能に配置されており、これに二次転写バイアスを印
加する二次転写バイアス電源73が接続されている。二
次転写対向ローラ72は電気的にフロート状態としてあ
る。中間転写ベルト51上に一次転写された4色のトナ
ー像は、二次転写バイアス電源73によって二次転写ロ
ーラ71に二次転写バイアスを印加することにより、紙
等の転写材P上に一括して二次転写される。
【0042】二次転写後の中間転写ベルト51は、ファ
ーブラシ96(ブレード等でもよい)を有するクリーニ
ング手段95によって、表面の二次転写残りトナーが清
掃された後、表面に残った残留電荷が除電手段9によっ
て除去される。
【0043】除電手段9は、矢印K9方向に移動可能な
ハウジング92内に配置された除電ローラ91と、これ
に対し中間転写ベルト51を挟んで対向配置された補助
ローラ93とを有する。クリーニング手段95ととも
に、除電手段9のハウジングを矢印9方向に移動し、除
電ローラ91と補助ローラ93との間に中間転写ベルト
51を挟み込み、バイアス電源94で所定のバイアス電
圧を印加することにより、中間転写ベルト51の表面の
二次転写残りトナーおよび残留電荷を除去し、初期化す
る。
【0044】上記の中間転写ベルト51の除電が、非コ
ロナ帯電である除電ローラ91等を有する接触式の帯電
手段9により可能となるのは、後述のように中間転写ベ
ルト51の基層に低抵抗ゴムを用いたことによる効果の
一つである。
【0045】第2の転写手段7によって4色のトナー像
が二次転写された転写材Pは、定着装置(図示せず)に
よって加熱および加圧されて、表面にトナー像が定着さ
れた後、画像形成装置本体の外部に排出される。
【0046】なお、上述の画像形成プロセスにおいて、
プロセススピードVpは、Vp=10.0cm/秒に設
定されており、また転写材Pは、転写材搬送手段(図示
せず)によって矢印Kp方向に給送されるようになって
いる。
【0047】本発明によれば、中間転写ベルト51は、
図2に示すように、弾性体の基層(下層)51aと、そ
の上に設けた表層(コート層)51bとから構成されて
いる。基層51aの厚さは、好ましくは0.5〜2mm
で、体積抵抗率は102 〜108 Ωcmである。
【0048】本実施例では、基層51aとして、カーボ
ン、酸化チタン、酸化スズ等の添加によって体積抵抗率
が1×104 Ωcm程度に調整された、硬度がJIS−
A測定法でほぼ60゜のNBR(ニトリルゴム)、EP
DM(エチレンプロピレンゴム)等の弾性体を素材と
し、これを厚さ1mm、幅220mm、周長が約140
πmmの円筒状にシームレス成型したものを用いた。
【0049】成型法の一例を挙げれば、押し出し成型し
た2枚のゴム材の間に補強のための芯糸を挟み、加硫す
ることにより、伸縮の少ない高強度の基層51aを得る
ことができた。
【0050】基層51a上に設ける高抵抗の表層51b
は、ウレタン系のバインダーにテフロン等の離型剤を分
散させたものを用い、厚さが約50μm程度となるよう
にコートした。コーティング法としては、スプレーコー
ト、ディッピング、その他の方法を用いることができ
る。バインダーのウレタン材料は、体積抵抗率が約10
10〜1016Ωcm程度のものを取捨選択して用いた。
【0051】表層51bの体積抵抗の測定は、所定大き
さのアルミニウム等の導電性板に、表層51bの材料を
コーティングした測定片を用いて行った。この測定片を
アドバンテスト社製の高抵抗計8340A(プローブ電
極径:50mm、ガード電極:内径70mm/外径80
mm、対向電極:JISK6911に準拠)により上下
から挟み、100Vの電圧を印加して、流れる電流を測
定し、これから体積抵抗率を求めて、これを表層51b
の体積抵抗率とした。
【0052】第2の転写手段7における二次転写ローラ
71は、硬度が約40゜(アスカーC測定法による)、
体積抵抗率が約104 Ωcmの発泡EPDMのゴムロー
ラを用いた。このほかに、低抵抗のウレタン系ゴム、ク
ロロプレンゴム、NBR等を用いてもよい。二次転写バ
イアス電源73には、約+1000〜+2000Vの電
圧を印加し、通紙時において10μA程度の転写電流が
流れるように調整を行った。
【0053】除電手段9は、除電ローラ91として、帯
電ローラ21と同材質のものを用いた。帯電ローラ31
は周知の接触帯電方式によるもので、たとえば厚さ3m
m程度の弾性導電ゴム上に厚さ100〜200μm、体
積抵抗率106 Ωcm程度の中抵抗層を設け、さらにそ
の上に数10μmの固着防止層(ナイロン樹脂等)を設
けて構成される。除電電圧としては、バイアス電源94
によって、ピーク間電圧Vppが約3kVのAC電圧
に、+100〜+1000V程度のDC電圧を重畳した
バイアス電圧を印加し、対向の補助ローラ93は一次転
写ローラ61と同電位とした。
【0054】現像手段4の現像での画像のトナー量と飛
び散りに対する効果について説明する。
【0055】まず、中間転写ベルト51上の画像のトナ
ー量と画質、飛び散りの関係を記す。カラーの画像形成
をするために、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン
のトナーを重ね合わせるが、本発明者の検討によれば、
各色を単独で用いたときのベタ画像が貧弱とならないた
めには、ベタ画像のトナー量WB (g/cm2 )は、全
色とも非磁性トナーであるとして、略0.60〜0.7
0mg/cm2 程度がよいのが分かっている。もちろ
ん、ベタ画像のトナー量が0.70mg/cm2以上で
あってもよいが、あまりトナー量が多いと、定着性の低
下や画像の端の部分が潰れて汚れるという問題が生じ、
好ましくない。
【0056】また、これらイエロー、マゼンタ、シアン
の2色を重ねて2次色である赤、青、緑を形成する際に
は、各色に対応する潜像条件(すなわち、レーザー光の
光量や点灯時間)を調節して、単色ベタのトナー量10
0%に対し、160〜200%程度のトナー量とするの
が2次色ベタ画像としては好ましい。さらにこれらブラ
ック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色を全て重ね合
わせてフルカラー画像を形成する場合、単色ベタのトナ
ー量100%に対し最大濃度部分で200〜250%程
度の範囲で画像形成するのがよく、あまりトナー量を増
すと、定着性の低下等の問題が生じる。
【0057】ところが、一方で、中間転写ベルト上の飛
び散りを考慮すると、最も飛び散りの生じやすい青、
赤、緑などの2次色の線画像(幅100μm〜2mm程
度)では、印字部分の面積を単位面積あたりのトナー量
に換算したトナー量WL (g/cm2 )は、単色あたり
0.80mg/cm2 、2色重ねで1.6mg/cm2
を超えると、中間転写ベルト51上に形成されたトナー
像がローラ52、53、72等の屈曲部分を通過するた
びに、従来例のところで説明したように、飛び散りが発
生する。
【0058】しかしながら、電子写真方式の画像形成装
置で一般に用いられる現像方式では、図3(a)に示す
ように、感光ドラム1と現像スリーブ4a間の電気力線
の歪みにより、潜像の端の部分を濃く現像してしまう、
いわゆるエッジ効果が存在するため、ライン画像のトナ
ー量WL はベタ画像のトナー量WB よりも一般に大きな
値を示す。
【0059】ここで、ライン画像のトナー量WL 、ドッ
ト密度600ドット/インチ(dpi)において10ド
ット/10スペースの縦線/隙間を交互に印字し、中間
転写ベルト上でトナー量を測定した。一例として、感光
ドラム上の潜像に対し、現像スリーブを略300μmの
間隔で非接触に保ち、交番電界および直流電界の作用に
より現像を行う、いわゆる一成分ジャンピング現像法式
においては、ベタ画像のWB に対するライン画像のWL
の比率K=WL /WB は、2.0〜1.4と大きな値と
なる。
【0060】この結果、ベタ画像を良好な濃度となるよ
うに、ベタ画像のWB を0.65mg/cm2 程度とす
ると、ライン画像のWL は0.9〜1.3mg/cm2
(単色あたり)となり、2次色の線画像に飛び散りが生
じてしまう。逆に2次色の線画像の飛び散りを抑制する
ために、ライン画像のWL を0.8mg/cm2 以下と
すると、ベタ画像のWB は0.4〜0.57mg/cm
2 (単色あたり)となり、ベタ画像が貧弱なものとな
る。
【0061】一方、本実施例においては、現像器4Kの
弾性体の現像スリーブ4aとして、40゜〜60゜程度
(JIS−A)の硬度を有する厚さ2〜4mm、体積抵
抗率104 〜106 Ωcmの導電ソリッドシリコーンゴ
ムを用い、これを感光ドラム1に侵入量100〜500
μmで当接して略1〜2mmのニップを形成させ、感光
ドラム1と順方向に相対速度150〜220%程度で回
転し、現像を行った。
【0062】ここで、潜像電位のうち暗部電位を略−6
00V、明部電位を略−100Vとし、明部を反転現像
するための現像バイアス電圧として、−250Vの直流
電圧を印加した。
【0063】またトナーとしては、ブラック、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの各色とも、シャープメルトトナ
ーの中に予め離型剤として、溶融粘度と分子量がトナー
の母体樹脂より小さいワックス、パラフィン等の離型剤
を内添した重合法によるトナーを使用した。これによ
り、高い混色性を達成し、かつ定着時には熱によりトナ
ーからワックスがはみ出し、定着で一般に用いられる熱
ローラ定着装置の離型効果を高めた構成でのオイルレス
化を達成している。
【0064】上記重合トナーは、その製法上ほぼ球形と
なる。本実施例では、その球形のうちの最内部のコア部
分としてエステル系ワックスを内包し、その外側に樹脂
層としてスチレン−アクリレート、さらにその外側(表
層)にスチレン−ポリエステルという構成の重合トナー
を用いた。
【0065】その重合トナーの比重は約1.05であ
る。重合トナーが3層構成となっている理由は、コアに
ワックスを内包することにより、定着行程でのオフセッ
ト防止効果が得られ、また表層に樹脂層を設けることに
より帯電効率の向上を図ることができるからである。ト
ナーは、摩擦帯電電荷の安定のためにオイル処理したシ
リカを外添して使用する。
【0066】重合法としては、比較的容易に粒度分布が
シャープで平均粒径4〜8μmの微粒子トナーが得られ
る常圧下、または加圧下での懸濁重合方法(特公昭36
−10231号公報、特開昭59−53856号公報、
特開昭59−61842号公報等に記載されている懸濁
重合法等を参照)を用い、モノマーとしてスチレンとn
−ブチルアクリレート、荷電制御剤としてサリチル酸金
属化合物、極性レジンとして飽和ポリエステル、さらに
着色剤を加え、重量平均粒径7μmの着色懸濁粒子を製
造した。
【0067】トナーの粒度分布の制御や粒径の制御は、
軟水性の無機塩や保護コロイド作用を有する分散剤の種
類や添加量を変える方法や、機械的装置条件、たとえば
ローラの周速、パス回数、撹拌羽根形状等の撹拌条件
や、容器形状または水溶液中での固形分濃度等を制御す
ることにより実施でき、所定のトナーを得ることができ
る。
【0068】本発明では、トナーの形状係数SF1が1
00〜120の範囲のものを用いた。形状係数S1と
は、球状物質の形状の丸さの割合を示す数値で、球状物
質を2次元平面上に投影してできる楕円状の図形の最大
長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割って、10
0π/4を乗じた値で表される。
【0069】すなわち、 SF1={(MXLNG)2 /AREA}×(100π
/4) で定義される。
【0070】本実施例では、日立製作所製FE−SEM
(S−800)を用い、トナーの粒子像を100回無作
為にサンプリングし、その画像情報をインターフェース
を介してニコレ社製の画像解析装置(Lusex3)に
導入して解析し、上式より算出した。
【0071】このSF1の値は、完全な球状では100
となり、100に近いほど球形に近くなる。トナーの形
状を球形に近づけることにより、安定した摩擦帯電電荷
を付与することが可能となり、本発明に適した特性を得
ることが可能となる。
【0072】上記トナーを現像スリーブ4a上に担持し
て、形成したトナー層は、トナー量WS が略0.4mg
/cm2 、現像スリーブ上におけるトナーの帯電電荷量
(トリボ)QS は、略−40μC/gであった。このよ
うに、現像スリーブ4a上のトナー層を薄層に保ち、現
像時の現像スリーブ上トナー量WSを現像により得られ
る感光ドラム上ベタトナー量WB よりも小さくすること
により、摩擦帯電電荷量が高めに安定し、現像効率(感
光ドラムへの転移トナー量/現像前のスリーブ上トナー
量)が向上し、相対的に線画像WL が抑えられる。
【0073】また、この現像条件により、感光ドラム1
に対する現像スリーブ周速を順方向で略150〜220
%とすることにより、現像後の感光ドラム上のベタトナ
ー量WB を増加でき、略06〜0.85mg/cm2
得ることができる。
【0074】また接触現像方式により、図3(b)に示
すように、感光ドラム1からの電気力線を現像スリーブ
4aに対してほぼ垂直に形成することにより、潜像のエ
ッジ部分が強調されるのを防止し、現像スリーブ上での
トナーコート量を薄層に保ちつつ、トナーの摩擦帯電電
荷量を高めに設定することにより、現像時におけるエッ
ジ効果をほぼ解消することができ、K=WL /WB の値
を略1.0とすることができた。
【0075】この結果、ベタWB を0.65mg/cm
2 として、良好な単色ベタ濃度を達成し、しかもライン
WL も0.65mg/cm2 に保てるので、中間転写ベ
ルト上に2次色である青(=M+C)、赤(=Y+
M)、緑(=Y+C)の線画を形成しても、飛び散りを
生じることがなかった。
【0076】なお、画像のトナー量の比K=WL /WB
の値は、1.2以下であれば良好な画像が得られ、1.
2を超えると、飛び散りまたはベタ濃度不足が生じるこ
とが分かった。また、ライン画像のトナー量WL を低減
させること自体でも文字等の中抜けが一層改善するた
め、WL を0.8mg/cm2 以下に抑制することは、
中間転写ドラム51の基層51aの作用と相乗で中抜け
改善に有効である。
【0077】実施例2 図4は、本発明のカラー画像形成装置の他の実施例を示
す概略構成図である。
【0078】本実施例は、実施例1の中間転写ベルト5
1に代えて、図4に示すように、中間転写ドラム201
を用いたことが特徴である。本実施例のその他の構成
は、実施例1と同様なので、中間転写ドラム201およ
び分離帯電器202以外は、その詳しい説明を省略す
る。図4において、図1に付した符号と同一の符号は同
一の部材を示す。
【0079】中間転写ドラム201は、図5に示すよう
に、金属円筒201c上に弾性体の基層201a、さら
にその上に表層(コート層)201bを設けて構成され
ている。基層201bとしては、カーボン、酸化チタ
ン、酸化スズ等の添加によって体積抵抗率が1×104
Ωcm程度に調整された、硬度がJIS−A測定法でほ
ぼ30〜50゜程度のNBR(ニトリルゴム)、EPD
M(エチレンプロピレンゴム)等の弾性体を素材とし、
これを厚さ5mm、幅220mm、外径140mmとな
るように、金属円筒201c上に密着成型した。基層2
01の厚さは、中抜け防止のために、0.5〜10mm
の範囲がよい。
【0080】基層201a上に設ける高抵抗の表層20
1bは、ウレタン系のバインダーにテフロン等の離型剤
を分散させたものを用い、厚さが約50μm程度となる
ようにコートした。コーティング法としては、スプレー
コート、ディッピング、その他の方法を用いることがで
きる。バインダーのウレタン材料は、体積抵抗率が約1
10〜1016Ωcm程度のものを取捨選択して用いた。
【0081】中間転写ドラム201の金属円筒201c
には、電圧印加手段としての一次転写バイアス電源62
が接続されている。これは、実施例1で説明したのと同
一であるから説明を省略する。二次転写手段7および除
電手段9の機械的構成についても、実施例1と同様であ
るから説明を省略する。
【0082】本実施例では、上記除電手段9を用いて中
間転写ドラム201上の二次転写残りトナーを逆帯電し
(本例ではプラス帯電)、感光ドラム1に回収させた。
【0083】中間転写ドラム201上からの二次転写残
りトナーの回収が有効に行われるためには、バイアス電
源94から除電ローラ91に印加する電圧として、除電
のためのACバイアス(2〜3kVpp、1〜3kHz
程度)および二次転写残りトナーをプラスに帯電するた
めのDCバイアス(二次転写対向ローラ72に印加され
る二次転写バイアス値に対し、0〜+500V程度高い
バイアス)を重畳して印加すればよいことが知られてい
る。
【0084】除電手段9による上記のようなクリーニン
グを、実施例1の中間転写ベルト51に対して用いても
何ら差し支えない。
【0085】分離帯電器202は、中間転写ドラム20
1に吸着した転写材Pを分離させるコロナ帯電器であ
る。中間転写ドラム201の表層201bの抵抗が高
く、また中間転写ドラム201の直径が大きいほど、転
写材の吸着の度合いも大きくなる。本実施例では、バイ
アス電源203により9kVpp、500Hz のAC高
圧と、−500〜−2000V程度のDC高圧とを重畳
させて分離帯電器202に印加することにより行ってい
る。
【0086】中間転写ドラム201により、色重ね文字
の飛び散りが発生するメカニズムを図5を用いて説明す
る。
【0087】まず、感光ドラム1に対し、中間転写ドラ
ム201が線圧でほぼ500g/cmの圧力により当接
され、一次転写ニップ部N1が感光ドラム1の表面の母
線に沿って帯状に形成される。このとき、図5に示すよ
うに、一次転写ニップ部N1では基層201aが加圧力
により変形するため、表層201bが一次転写ニップ部
N1の前後で凸→凹→凸の形状に変化する。
【0088】この結果、色重ね文字(図5の例では、赤
=イエロー+マゼンタ)を中間転写ドラム201上に形
成した後、複数回の空回転を行うと、上方のトナー(図
5ではマゼンタトナーtM)が次第に飛び散る。この飛
び散りの程度は、感光ドラム1に対する中間転写ドラム
201の当接圧力が大きいほど、また中間転写ドラム2
01の硬度(実質的には基層201aの硬度)が低いほ
ど悪化する。
【0089】なお、上述の当接圧力は小さすぎると一次
転写が不安定となったり、当接状態が微妙に変わって一
次転写の色重ね時に色ずれが生じたりする。また中間転
写ドラム201の硬度が高すぎると、文字や細線に中抜
けが生じやすくなる。
【0090】本発明者の検討結果によると、感光ドラム
1と中間転写ドラム201の当接圧力は、線圧で100
〜1000g/cm程度、基層201bのゴム硬度はJ
IS−A測定法で30〜40゜程度(表層201bを含
む中間転写ドラム201全体の硬度ではJIS−A測定
法で55〜65゜程度)が一次転写性や色ずれ、中抜け
等に対し、良好な値であった。
【0091】上記画像形成装置において、現像手段4に
実施例1と同様の接触現像方式を用い、画像形成を行っ
たところ、画像のトナー量の比K=WL /WB の値を
1.2以下に保つことにより、ベタ濃度、2次色線画像
の飛び散りとも良好な結果が得られ、かつ中抜けのない
高品位な画像が得られた。これに対し、従来の現像方式
のように、K=WL /WB が2.0〜1.4程度では、
その他の条件を本実施例のようにしても、ベタ濃度、2
次色線画像の飛び散りの双方を満足することができなか
った。
【0092】実施例3 本実施例の画像形成装置は、図6に示すように、ローラ
317、318に卷回された中間転写ベルト51の周囲
に、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンに対応する
感光ドラム301、302、303、304を設置して
おり、画像形成のスループットの向上を図っている。感
光ドラム301、302、303、304には、それぞ
れの現像器(図示せず)が配置されている。
【0093】感光ドラム301上に、図示しない現像器
の現像によりブラックトナー像を形成し、図示しない電
源より所定のバイアスを印加した一次転写ローラ312
によりブラックトナー像を、一次転写部N11で中間転写
ベルト51上に一次転写する。このような一次転写まで
の行程をイエロー、マゼンタ、シアンについても繰り返
すことにより、中間転写ベルト51上に4色のトナー像
を重畳したフルカラーの画像が形成される。
【0094】この4色のトナー像は、電源73により所
定のバイアスが印加された二次転写ローラ71により、
二次転写部N2で転写材P上に二次転写される。転写材
P上のトナー像は、図示しない定着装置により定着され
て、画像形成装置の機外に排出される。
【0095】連続して画像形成を行う場合、二次転写
後、実施例2と同様、中間転写ベルト51上の二次転写
残りトナーが帯電ローラ91により帯電され、ブラック
の一次転写部N11で感光ドラム301に逆転写される一
方、これと同時に、感光ドラム301上に形成されたつ
ぎのブラックトナー像が、転写部N11で中間転写ベルト
51に転写される。帯電ローラ91の代わりに、実施例
1のクリーニング手段95を用いて、トナーを回収して
もよい。
【0096】本発明は、このようなカラー画像形成装置
にも適用でき、中抜けやベタ画像の濃度低下を生じるこ
とがなく、色線や色文字の飛び散りを防止することがで
きる。
【0097】本実施例では、中間転写ベルト51上の屈
曲部A(ローラ317の部分)の前の部分で、ブラック
トナー像、イエロートナー像の形成および転写を行い、
後の部分でマゼンタトナー像、シアントナーの形成およ
び転写を行うので、たとえばブラック、マゼンタ、シア
ン、イエローのような色順に比べて、視覚的な飛び散り
に対しても有効である。
【0098】以上の実施例1〜3では、ブラックについ
ても、画像のトナー量の比K=WL/WB を1.2以下
としたが、トナーを重ねることにより色文字等のライン
画像を形成する機会の少ないブラックでは、K>1.2
とすることができる。従って、有彩色であるイエロー、
マゼンタ、シアンの各色に関しては、K≦1.2とする
現像方式を用い、一方、単色黒プリンターとしても使用
の可能性のあるブラック現像に関しては、K>1.2で
あっても、構成がより単純で、トナーも安価なたとえば
磁性トナーを用いた非接触現像方式を使用することによ
り、ランニングコストの低減を図ってもよい。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
中間転写ベルトや中間転写ドラムの中間転写体に弾性体
の基層を設けるとともに、中間転写体上でベタ画像のト
ナー量WB (mg/cm2 )とライン画像のトナー量W
L (mg/cm2 )の比K=WL /WB が1.2以下と
なるように、接触現像手段を用いて現像し、画像形成を
行うので、中抜けやベタ濃度薄、線画像の飛び散りのな
い良好なカラー画像を得ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカラー画像形成装置の一実施例を示す
概略構成図である。
【図2】図1の画像形成装置の中間転写ベルトの層構成
を示す断面図である。
【図3】図1の画像形成装置の現像器が非接触現像器で
あるときに現像スリーブと感光ドラム間に生じる電気力
線の歪み、および接触現像器であるときに電気力線の歪
みが抑制されることを示す説明図である。
【図4】本発明のカラー画像形成装置の他の実施例を示
す概略構成図である。
【図5】図4の画像形成装置の中間転写ドラムにより色
重ね文字の飛び散りが発生するメカニズムを示す説明図
である。
【図6】本発明のカラー画像形成装置のさらに他の実施
例を示す概略構成図である。
【図7】従来のカラー画像形成装置を示す概略図であ
る。
【図8】図7の画像形成装置の中間転写ベルトの層構
成、およびその中間転写ベルト上に重ね合わせ転写され
たトナー像の上層トナーからトナーがベルトのローラ部
で飛び散ることを示す説明図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム(第1の像担持体) 2 帯電手段 4 現像手段 5 第2の像担持体 51 中間転写ベルト 51 基層 201 中間転写ドラム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の像担持体と、第1の像担持体上に
    順次形成した各色の潜像を、これに対応した色の現像剤
    で現像してトナー像として可視化する複数の現像手段
    と、第1の像担持体上に形成した各色のトナー像が第1
    の転写部位で重ね合わせて転写される第2の像担持体と
    を有し、第2の像担持体上に形成された複数色のトナー
    像を第2の転写部位で転写材上に一括して転写するカラ
    ー画像形成装置において、前記第2の像担持体は、厚さ
    0.5〜2mm、硬度60゜〜90゜(JIS−A)の
    弾性層を有する中間転写ベルトであり、そして前記複数
    の現像手段のうちの少なくとも有彩色の現像剤を用いる
    現像手段による現像で、前記中間転写ベルト上に形成さ
    れたベタ画像のトナー量WB (mg/cm2 )とライン
    画像のトナー量WL (mg/cm2 )との比率K=WL
    /WB が1.2以下であることを特徴とするカラー画像
    形成装置。
  2. 【請求項2】 前記有彩色の現像剤を用いる現像手段
    は、弾性現像スリーブを有する接触現像手段である請求
    項1のカラー画像形成装置。
  3. 【請求項3】 第1の像担持体と、第1の像担持体上に
    順次形成した各色の潜像を、これに対応した色の現像剤
    で現像してトナー像として可視化する複数の現像手段
    と、第1の像担持体上に形成した各色のトナー像が第1
    の転写部位で重ね合わせて転写される第2の像担持体と
    を有し、第2の像担持体上に形成された複数色のトナー
    像を第2の転写部位で転写材上に一括して転写するカラ
    ー画像形成装置において、前記第2の像担持体は、厚さ
    0.5〜10mm、硬度30゜〜50゜(JIS−A)
    の弾性層を有する中間転写ドラムであり、そして前記複
    数の現像手段のうちの少なくとも有彩色の現像剤を用い
    る現像手段による現像で、前記中間転写ドラム上に形成
    されたベタ画像のトナー量WB (mg/cm2 )とライ
    ン画像のトナー量WL (mg/cm2 )との比率K=W
    L /WB が1.2以下であることを特徴とするカラー画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記有彩色の現像剤を用いる現像手段
    は、弾性現像スリーブを有する接触現像手段である請求
    項3のカラー画像形成装置。
  5. 【請求項5】 複数の第1の像担持体と、各第1の像担
    持体上に形成した各色の潜像をこれに対応した色の現像
    剤で現像してトナー像として可視化する複数の現像手段
    と、複数の第1の像担持体上に形成した各色のトナー像
    が第1の転写部位で重ね合わせて転写される第2の像担
    持体とを有し、第2の像担持体上に形成された複数色の
    トナー像を第2の転写部位で転写材上に一括して転写す
    るカラー画像形成装置において、前記第2の像担持体
    は、厚さ0.5〜2mm、硬度60゜〜90゜(JIS
    −A)の弾性層を有する中間転写ベルトであり、そして
    前記複数の現像手段のうちの少なくとも有彩色の現像剤
    を用いる現像手段による現像で、前記中間転写ベルト上
    に形成されたベタ画像のトナー量WB (mg/cm2
    とライン画像のトナー量WL (mg/cm2 )との比率
    K=WL /WB が1.2以下であることを特徴とするカ
    ラー画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記有彩色の現像剤を用いる現像手段
    は、弾性現像スリーブを有する接触現像手段である請求
    項5のカラー画像形成装置。
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