JP2005091993A - 画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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奈緒美 杉本
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Abstract

【課題】 像担持体上に形成したトナー像を記録媒体に転写し、その転写後に像担持体上に付着する転写残トナーをクリーニング装置によって除去する画像形成装置において、像担持体のクリーニング不良の発生を阻止する。
【解決手段】 クリーニング装置10のクリーニングブラシ12によって、像担持体1上の転写残トナーの帯電極性を揃えてから、その転写残トナーを静電的にクリーニングブラシ12に回収すると共に、クリーニング装置10に達する前の転写残トナーのうち、現像時のトナー帯電極性ではないトナーの像担持体上の単位面積当りの重量が、0.03mg/cm未満であるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、像担持体上に形成されたトナー像を被転写体に転写し、そのトナー像転写後の像担持体上に残留する転写残トナーをクリーニング装置によって除去して該像担持体表面を清掃する画像形成装置と、少なくとも当該クリーニング装置を有するプロセスカートリッジに関するものである。
電子複写機、プリンタ、ファクシミリ或いはこれらの複合機などとして構成される上記形式の画像形成装置とプロセスカートリッジは従来より周知である。従来のクリーニング装置においては、クリーニングブレードより成るクリーニング部材が広く採用され、このクリーニングブレードは、その先端エッジ部が像担持体表面に圧接して当該像担持体上の転写残トナーを掻き取り除去する。
ところで、特に最近では、トナー像の高品質化の要望が高まり、これに応えるため、小粒径トナー、特に球形トナーが使用されるようになった。ところが、かかるトナーを用いると、クリーニングブレードによって転写残トナーを除去し難くなり、像担持体表面にクリーニング不良が発生する。そこで、クリーニング部材として、像担持体表面に摺擦するクリーニングブラシを用い、像担持体上の転写残トナーを静電的にクリーニングブラシに移行させ、さらにそのクリーニングブラシに付着したトナーを静電回収体に静電的に回収し、その静電回収体上のトナーをトナー除去部材で除去するクリーニング装置が知られている。かかるクリーニング装置は、像担持体上の転写残トナーを静電的にクリーニングブラシに吸引して捕捉するので、その転写残トナーが球形トナーであるときも、当該トナーを効率よく像担持体から除去することが可能である。
ところが、像担持体上のトナー像を被転写体に転写する際、転写装置の転写部材には、現像時のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されるので、トナー像転写後に像担持体上に付着した転写残トナーは、現像時のトナー帯電極性のままのトナーと、これとは逆の極性に帯電した反転極性のトナーが混合したトナー、或いはこれに無帯電のトナーが混ざったトナーとなっている。このため、クリーニングブラシに正極性又は負極性の電圧を印加しただけであると、その極性と逆極性の転写残トナーについては、これをクリーニングブラシに静電的に吸引させることができるが、同極性の転写残トナーをクリーニングブラシに吸着させることは難しい。
そこで、像担持体上の転写残トナーが現像時のトナー帯電極性に揃うように、当該転写残トナーをクリーニング部材によって摩擦帯電し、その転写残トナーをクリーニング部材に静電的に吸引して捕捉するクリーニング装置が提案されている(特許文献1参照)。この形式のクリーニング装置は、構造の複雑化を抑えつつ、転写残トナーを効率よくクリーニング部材に移行させ、像担持体表面のクリーニング不良を防止することが可能である。ところが、本発明者による最近の検討の結果、この形式のクリーニング装置によっても、転写残トナーのうちの、現像時のトナー帯電極性ではないトナーの量が多くなると、転写残トナーを効率よく像担持体表面から除去できなくなることが判明した。
特開平9−330002号公報(第4頁、図1)
本発明は、上述した新規な認識に基づきなされたものであり、その目的とするところは、球形、小径トナーを用いたときも、像担持体上の転写残トナーを効率よく除去できるクリーニング装置を備えた画像形成装置と、該クリーニング装置を備えたプロセスカートリッジを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、トナー像を担持する像担持体と、該トナー像を被転写体に転写する転写装置と、トナー像を被転写体に転写したあとに該像担持体上に残留する転写残トナーを除去して該像担持体表面を清掃するクリーニング装置とを有し、該クリーニング装置は、像担持体表面に接触して転写残トナーを静電的に吸引するクリーニングブラシと、該クリーニングブラシに捕捉されたトナーを静電的に回収する静電回収体と、該静電回収体からトナーを除去するトナー除去部材とを具備する画像形成装置において、前記クリーニングブラシの繊維は、転写残トナーの帯電極性が現像時のトナー帯電極性に揃うように、該転写残トナーを摩擦帯電させる材料により構成され、クリーニング装置に達する前の転写残トナーのうち、現像時のトナー帯電極性ではないトナーの像担持体上の単位面積当りの重量が、0.03mg/cm未満であることを特徴とする画像形成装置を提案する(請求項1)。
また、上記請求項1に記載の画像形成装置において、前記転写装置の転写部材に印加する転写電圧の絶対値が1.5kV〜2.0kVであると有利である(請求項2)。
さらに、上記請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記クリーニングブラシの繊維は、その表面に導電性物質が露出していない繊維より成ると有利である(請求項3)。
また、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置において、前記クリーニングブラシの回転方向は、像担持体表面の移動方向に対してカウンタ向きに設定されていると有利である(請求項4)。
さらに、上記請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置において、前記像担持体上に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写装置として、接触型転写装置を用いると有利である(請求項5)。
また、上記請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置において、像担持体上にトナー像を形成するトナーとして、その粒子の平均円形度が0.96以上で1.00未満のトナーを用いると有利である(請求項6)。
さらに、上記請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置において、像担持体上の転写残トナーを除去するときに前記静電回収体に印加する電圧を第1の電圧としたとき、ジャムリカバリー時には、前記静電回収体に対して第2の電圧を印加し、該第2の電圧の絶対値は、前記第1の電圧の絶対値よりも高く設定されていると有利である(請求項7)。
また、上記請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置において、前記像担持体として、アモルファスシリコンから成る表層を有する感光体を用いると有利である(請求項8)。
さらに、上記請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置において、前記像担持体として、粒子状物質を含有する表層を備えた感光体を用いると有利である(請求項9)。
また、上記請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置において、前記像担持体が感光体により構成されていると共に、該像担持体を帯電する帯電装置を具備し、該帯電装置は、前記像担持体の表面に対して微小ギャップをもって対向配置された帯電部材を有し、該帯電部材に帯電電圧を印加して像担持体を帯電するように構成されていると有利である(請求項10)。
さらに、本発明は、上記目的を達成するため、感光体より成る像担持体と、該像担持体を帯電する帯電装置と、帯電後の像担持体表面を露光して形成した静電潜像をトナー像として可視像化する現像装置と、該トナー像を被転写体に転写したあとに像担持体上に残留する転写残トナーを除去して該像担持体表面を清掃するクリーニング装置のうち少なくとも当該クリーニング装置を具備すると共に、画像形成装置本体に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジであって、前記クリーニング装置が、像担持体表面に接触して転写残トナーを静電的に吸引するクリーニングブラシと、該クリーニングブラシに捕捉されたトナーを静電的に回収する静電回収体と、該静電回収体からトナーを除去するトナー除去部材とを具備するプロセスカートリッジにおいて、前記クリーニングブラシの繊維は、転写残トナーの帯電極性が現像時のトナー帯電極性に揃うように、該転写残トナーを摩擦帯電させる材料により構成され、クリーニング装置に達する前の転写残トナーのうち、現像時のトナー帯電極性ではないトナーの像担持体上の単位面積当りの重量が、0.03mg/cm未満であることを特徴とするプロセスカートリッジを提案する(請求項11)。
本発明によれば、像担持体上の転写残トナーを効率よくクリーニングブラシに静電的に移行させて像担持体表面を清掃することができる。
図1は画像形成装置の一例を示す部分断面図である。ここに示した画像形成装置は、その本体内に設けられたドラム状の感光体より成る像担持体1を有し、この像担持体1は図1における時計方向に回転駆動される。このとき、像担持体1の表面には除電ランプ2からの除電光が照射され、像担持体表面の表面電位が初期化される。次いで初期化された像担持体1の表面が帯電装置3によって所定の極性、例えば−900Vに帯電される。帯電装置としては各種形式の装置を用いることができるが、図1に示した帯電装置3は、後に詳しく説明するように、像担持体1の表面に対して微小ギャップをあけて対向配置され、反時計方向に回転する帯電ローラ22を有し、その帯電ローラ22に負極性の帯電電圧を印加して像担持体1を帯電するように構成されている。
上述の如く帯電された像担持体1の表面には、露光装置4から出射する書き込み光(図の例では光変調されたレーザ光L)が照射され、像担持体表面が露光され、これによって像担持体1に静電潜像が形成される。レーザ光Lを照射された像担持体1の表面部分の電位、すなわち静電潜像の表面電位は、例えば−150Vとなる。かかる静電潜像は、現像装置5の現像ローラ6に担持された現像剤Dによってトナー像として可視像化される。ここに示した現像剤Dは、トナーとキャリアを有する乾式の二成分現像剤より成り、そのトナーが所定の極性(図の例ではマイナス極性)に摩擦帯電され、かかるトナーが静電潜像に静電的に移行して該潜像が可視像化される。このとき現像ローラ6には、例えば−600Vのバイアス電圧が印加される。キャリアを有さない一成分系現像剤を用いることもできる。
上述のように像担持体1の表面に担持されたトナー像は、レジストローラ対7によって、像担持体1と転写装置8との間に送り込まれた記録媒体Pより成る被転写体に、転写装置8の作用により転写される。転写装置としても各種形式の装置を用いることができるが、図1に示した転写装置8は、駆動ローラ23と従動ローラ18に巻き掛けられて矢印A方向に走行駆動される転写ベルト19と、その転写ベルト19の裏面側に配置されたバイアスローラ20より成る転写部材と、このバイアスローラ20に像担持体1上のトナー像のトナー帯電極性と逆極性(図の例ではプラス)の転写電圧を印加する高圧電源21とを有している。記録媒体Pは、転写ベルト19と像担持体1との間に送り込まれ、転写ベルト19が記録媒体Pを介して像担持体1の表面に接触する。このとき、バイアスローラ20に対して、高圧電源21によって転写電圧が印加され、これによって像担持体1上のトナー像が記録媒体P上に静電的に転写される。転写装置8のより具体的な構成と作用については後に詳しく説明する。
上述のように像担持体1からトナー像を転写された記録媒体は、転写ベルト19に担持されて搬送され、その転写ベルト19を離れた後、図示していない定着装置を通過する。このとき、記録媒体P上に転写されたトナー像が、熱と圧力の作用によって記録媒体Pに定着される。定着装置を通った記録媒体は画像形成装置本体外に排出される。一方、トナー像を被転写体の一例である記録媒体Pに転写した後に像担持体1上に残留する転写残トナーはクリーニング装置10により除去され、像担持体表面が清掃される。クリーニング装置10を通過した像担持体表面部分に除電ランプ2から除電光が照射される。
上述のように、本例の画像形成装置は、トナー像を担持する像担持体1と、そのトナー像を被転写体の一例である記録媒体Pに転写する転写装置8と、トナー像を被転写体に転写したあとに像担持体1上に残留する転写残トナーを除去してその像担持体表面を清掃するクリーニング装置10とを有している。
ここで、本例の画像形成装置においては、像担持体1に形成され、次いで記録媒体Pに転写されるトナー像の画質を向上させるため、当該トナー像を構成するトナーとして、球形トナーが用いられている。球形トナーは粒径が小さく、かかる球形トナーによってトナー像を形成すると、高精細で高解像度の画像を得ることができ、また球形トナーより成るトナー像は、その転写率を高めることもでき、クリーニング装置10に入力される転写残トナーの量を少なくすることができる。トナー像の画質を確実に高めるには、像担持体上のトナー像を形成するトナーとして、その粒子の平均円形度が0.96以上で1.00未満の球形トナーを用いることが望ましい。
上述のように、トナーとして球形トナーを用いているので、像担持体1上のトナー像を記録媒体Pに転写したあとに像担持体1上に残留する転写残トナーも球形であり、かかる転写残トナーがクリーニング装置10によって除去される。その際、クリーニング装置が、クリーニングブレードだけで転写残トナーを除去するように構成されていると、球状の小粒径なトナーがクリーニングブレードをすり抜けてしまうため、クリーニング不良が発生する。
そこで、本例の画像形成装置においては、像担持体1上に残留する球形トナーを除去するクリーニング部材として、その球形トナーを静電的に吸引するクリーニングブラシ12が用いられている。以下に、その具体的構成例を説明する。
図1に示すように、クリーニング装置10は、クリーニングケース11と、このクリーニングケース11に回転自在に支持された上記クリーニングブラシ12と、同じくクリーニングケース11に回転自在に支持された静電回収体13と、同様にクリーニングケース11に回転自在に支持されたトナー排出スクリュー14と、基端部がクリーニングケース11に固定され、かつ先端エッジ部が静電回収体13に圧接したブレード状のトナー除去部材15とを有している。クリーニングブラシ12と、静電回収体13と、トナー排出スクリュー14は、それぞれ図1における時計方向に回転駆動される。クリーニングブラシ12は、芯軸16と、この芯軸16に基端部が固定された多数の導電性の繊維17とから構成され、その導電性の繊維17が像担持体1の表面と静電回収体13の表面とにそれぞれ接触している。クリーニングブラシ12と像担持体1がそれぞれ回転することにより、そのクリーニングブラシ12の繊維17が像担持体1の表面に摺擦する。また、図1に示した静電回収体13は導電性のローラにより構成されているが、複数の支持ローラに巻き掛けられて回転する導電性の無端ベルトから成る静電回収体などを用いることもできる。
静電回収体13には、電源9により、現像時のトナー帯電極性と逆極性の直流電圧が印加される。このときクリーニングブラシ12は電気的に浮いた状態にあり、静電回収体13と接触しているので、この静電回収体13に印加された電圧よりも幾分低い電圧が印加された状態となっている。このように、静電回収体13には、クリーニングブラシ12よりも絶対値の高い電圧が印加される。ここで、「現像時のトナー帯電極性」とは、像担持体1に形成された静電潜像を現像装置5によってトナー像として可視像化したときのトナーの帯電極性であり、本例の画像形成装置においてはマイナス極性である。従って、静電回収体13とクリーニングブラシ12には、プラス極性の電圧が印加される。
上述のような電圧印加方式を採用すると、静電回収体13にのみ電圧を印加するだけでよいので、クリーニング装置のコストを低減できるが、クリーニングブラシ12の導電性の芯軸16にも、別の電源によって、静電回収体13よりも低い直流電圧を印加するように構成することもできる。また静電回収体13とクリーニングブラシ12に直流電圧のみを印加するほか、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加してもよい。
記録媒体Pに転写されずに像担持体1上に付着した転写残トナーが、像担持体1の回転によって、回転するクリーニングブラシ12の部位に達すると、そのクリーニングブラシ12には上述のように電圧が印加され、クリーニングブラシ12と像担持体1との間に電界が形成されているので、当該転写残トナーは、クリーニングブラシ12による摺擦作用を受けながら、静電的にクリーニングブラシ12の導電性繊維17に移行する。また、静電回収体13には、クリーニングブラシ12に対するよりも大きな電圧が印加されているので、クリーニングブラシ12に捕獲されてその導電性繊維17に付着したトナーは、回転する静電回収体13に静電的に移行して回収される。次いでその静電回収体13上のトナーは、この静電回収体13の表面に圧接したトナー除去部材15によって掻き落される。下方に落下したトナーは、回転するトナー排出スクリュー14によってクリーニングケース11外に搬送される。
導電性の繊維17としては、例えば、樹脂の繊維にカーボンなどの導電材料を添加したものなどを用いることができる。また、静電回収体13の材質としては、例えばステンレス鋼などの金属や、その表面の静止摩擦係数を下げるようにフッ素樹脂を塗布、又は分散、或いは金属との共析メッキ処理を施したものなどを挙げることができる。さらに、トナー除去部材15としては、例えば、金属、ゴム、樹脂、特にナイロン系シート材やポリウレタンゴムブレードなどを用いることができる。
上述のように、本例のクリーニング装置10は、像担持体表面に接触して転写残トナーを静電的に吸引するクリーニングブラシ12と、このクリーニングブラシ12に捕捉されたトナーを静電的に回収する静電回収体13と、その静電回収体13からトナーを除去するトナー除去部材15とを具備している。かかるクリーニング装置10によると、クリーニングブラシ12が像担持体上の転写残トナーを静電的に吸引するので、そのトナーが小径、球形トナーであっても、効率よく当該転写残トナーを像担持体表面から除去することが可能である。また、像担持体表面に接触するクリーニング部材として、ゴムローラや発泡体ローラを使用せず、クリーニングブラシ12を用いることにより、像担持体表面にダメージを与えない効果も得られる。
ところで、像担持体1上のトナー像を記録媒体Pに転写するとき、バイアスローラ20には、現像時のトナー帯電極性と逆極性、すなわちプラス極性の転写電圧が印加され、これによって生じる電界の作用により、像担持体1上のトナー像が記録媒体Pに転写されるので、このとき一部のトナーの帯電極性が逆転する。このため、転写残トナーは、プラス極性に帯電したトナーとマイナス極性に帯電したトナーの混合トナー、或いはこれらに無帯電トナーが混ざったトナーとなっている。図2は、転写残トナーの帯電状態を測定した3回の実験結果を破線と太線と細線とで表わした図である。
上述したところから判るように、単に、クリーニングブラシ12に対して現像時のトナー帯電極性と逆極性の電圧を印加しただけでは、全ての転写残トナーをクリーニングブラシ12に静電的に吸着させることはできない。そこで、本例の画像形成装置においては、クリーニングブラシ12の導電性の繊維17が、転写残トナーの帯電極性が現像時のトナー帯電極性(本例ではマイナス極性)に揃うように、その転写残トナーを摩擦帯電させる材料によって構成されている。例えば、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の繊維にカーボンなどの導電材料を添加したものなどから導電性の繊維17を構成するのである。
像担持体1上に残ったマイナス極性の転写残トナーは、像担持体1の回転に伴って、プラス極性の電圧の印加されたクリーニングブラシ12の繊維17に接触し、或いは近づくことにより、その繊維17に静電気力で吸着される。一方、像担持体1上に残った無極性又はプラス極性の転写残トナーは、ファンデルワールス力と静電気力により像担持体1の表面に付着しており、かかるトナーは、このままではプラスの電位を持った繊維17に静電的に吸着されない。ところが、繊維17が上述の材料により構成されているので、無極性トナーとプラス極性トナーが繊維17に接触することにより、これらのトナーがマイナス極性に摩擦帯電され、これにより、これらのトナーも繊維17に静電力によって吸着される。このようにして、効率よく転写残トナーをクリーニングブラシ12に移行させ、さらにそのトナーを静電回収体13に回収することができる。
現像時のトナー帯電極性がプラスであるときは、クリーニングブラシ12にマイナスの電圧を印加すると共に、トナーをプラス極性に摩擦帯電させる材質の繊維17を用いればよい。
上述の構成によれば、理論上、全ての転写残トナーをクリーニングブラシ12に静電的に移行させることができる。ところが、実際には、クリーニング装置10に送られてくる像担持体上の転写残トナーのうち、現像時のトナー帯電極性ではないトナーの量が多くなると、像担持体1のクリーニング不良が発生することが明らかとなっている。以下に、この事実を示す実験例を説明する。
図1に示した画像形成装置を用い、像担持体1上にM/A(像担持体に付着したトナーの単位面積当りの重量:mg/cm)が互いに異なる4種類のトナー像を形成した。その各M/Aは、0.8、0.6、0.45、0.1mg/cmである。これらの各トナー像を転写装置8によって記録媒体P上に転写し、そのときバイアスローラ20に印加した転写電圧を1.5kV、2.0kV、2.5kVとし、そのトナー像転写後に像担持体1上に付着した転写残トナーをクリーニング装置10によって除去した。このときの(1)像担持体上の転写残トナーM/A、(2)像担持体上の転写残トナーのQ/M(μc/g)、(3)像担持体上の転写残トナー中のプラス極性のトナーの割合、(4)像担持体上の転写残トナー中のマイナス極性のトナーの割合、(5)像担持体上の転写残トナー中のプラス極性のトナーのM/A、(6)像担持体上の転写残トナー中のマイナス極性のトナーのM/A、及びクリーニング結果を表1に示す。クリーニング結果の〇は像担持体のクリーニングが良好に行われたことを示し、×は像担持体のクリーニング不良が発生したことを示している。
Figure 2005091993
使用したトナーの体積平均粒径は7μm、円形度は0.98であった。また転写条件とクリーニング条件は以下のとおりである。
転写ベルト19の体積抵抗率:1011Ω・cm
静電回収体13への印加電圧:DC 100V
静電回収体13の材質と直径:ステンレス鋼、10mm
クリーニングブラシ12の繊維17の材質:導電性ポリエステル(導電性物質を繊維内部に注入)
繊維17の体積抵抗率:10Ω・cm
繊維17の植毛密度:5万本/inch
トナー除去部材15の静電回収体13への当接角度と喰い込み量:20°、1mm
トナー除去部材15の材質:ポリウレタンゴム
表1の(5)から判るように、転写残トナー中のプラス極性のトナーの単位面積当りの重量(M/A)が0.03mg/cm未満であると、像担持体1に対するクリーニング結果が良好となっている。これは、転写残トナー中のプラス極性のトナーのM/Aが0.03mg/cm未満であると、全ての転写残トナーの極性をマイナスに揃えることができ、逆にプラス極性のトナーのM/Aが0.03mg/cm以上であると、クリーニングブラシ12によって全ての転写残トナーをマイナス極性に摩擦帯電できずに、プラス極性のままのトナーが残されてしまうためであると考えられる。
上述した知見に基づき、本例の画像形成装置においては、前述の構成に加え、クリーニング装置10に達する前の転写残トナーのうち、現像時のトナー帯電極性ではないトナーの像担持体1上の単位面積当りの重量(M/A)が、0.03mg/cm未満となるように構成されている。これにより、転写残トナーの全体ないしはほぼ全体を、現像時のトナー帯電極性に揃えることができ、そのトナーを効率よく静電的にクリーニングブラシ12に吸着させることができる。
上述のように、転写残トナーのうち、現像時のトナー帯電極性ではないトナーの像担持体上のM/Aが0.03mg/cm未満となるようにするには、表1から判るように、転写装置8の転写部材(図1の例ではバイアスローラ20)に印加する転写電圧の絶対値を1.5kV〜2.0kVに設定すればよい。一方、転写電圧を2.5kVにすると、過剰な転写電圧が印加され、記録媒体P上に転写されたトナーにプラス電荷が注入されて、当該トナーが像担持体1に再付着し、転写残トナーのM/Aが増加する。
クリーニングブラシ12の繊維17としては、前述のように、例えばポリエステル、ナイロン、又はアクリル等の繊維に導電材料を添加したものを用いることができるが、これらのクリーニングブラシの繊維17は、その表面に導電性物質が露出していない繊維である。かかる繊維17を用いると、そのクリーニングブラシ12によって、転写残トナーを、現像時のトナー帯電極性に効率よく帯電させることができ、像担持体1をより一層良好にクリーニングすることができる。例えば、アクリル繊維の内外に導電性物質であるカーボンが分散されている繊維17を用いた場合には、転写残トナーに対する摩擦帯電性がやや低下する。
また、図1に示したクリーニングブラシ12の回転方向は、像担持体表面の移動方向に対してカウンタ向きに設定されている。クリーニングブラシ12と像担持体1との接触部において、両者が互いに逆方向に移動する向きに、像担持体1とクリーニングブラシ12が回転するのである。クリーニングブラシ12が、像担持体1との接触部において、像担持体表面の移動方向と同じ方向に移動するように回転すると、像担持体表面に当接して撓んでいたブラシが像担持体表面から離れた瞬間に元の形に戻るときの衝撃によって、一旦繊維17に付着したトナーが飛散して、像担持体表面に再付着するおそれがある。ところが、クリーニングブラシ12の回転方向を像担持体表面の移動方向に対してカウンタ向きに設定することにより、クリーニング後の像担持体表面にクリーニングブラシ12から飛散したトナーが再付着する不具合を阻止できる。
ところで、図1に示した転写装置8の概略構成については先に説明したが、ここで、この転写装置8のより詳細な構成について説明する。
この転写装置8は、転写ベルト19の裏面に接触した接触板24が、バイアスローラ20よりも転写ベルト19の移動方向下流側に配置されている。しかも、この接触板24によって転写ベルト19からの帰還電流I2を戻され、かつ高圧電源21に接続されている転写制御装置25が設けられている。また転写ベルト19の表面に付着したトナーはクリーナ26によって除去される。転写ベルト19の表面には、フッ素系樹脂(ポリフッ化ビニリデン)がコーティングされ、その表面を容易にクリーニングできるように構成されている。
前述のように、転写ベルト19は矢印A方向に駆動され、記録媒体Pがかかる転写ベルト19に担持されて搬送され、このときバイアスローラ20に転写電圧が印加されて像担持体1上のトナー像が記録媒体Pに転写される。このとき、記録媒体Pを介して像担持体1に接触した転写ベルト19の部分の電位は、例えば1.2〜1.8kVとなっている。転写ベルト19のベルト表面の体積抵抗率は、例えば、1×10〜1×1012Ω・cmであり、ベルト裏面の体積抵抗率は、例えば1×10〜5×10Ω・cmであり、かかる転写ベルト19を用いることにより、転写ベルト上及び記録媒体上に付与された電荷は、その移動方向下流側に移動するに従って、接触板24によって除電される。トナー像を転写された記録媒体Pは、静電吸着によって転写ベルト19上に吸着されて像担持体1の表面から離れ、転写ベルト19に担持されて搬送され、定着装置へ進入する。
転写条件としては、高圧電源21から出力された電流値をI1としたとき、転写ベルト19を介して接触板24よりアース側へ流れる電流値I2を検出し、I1−I2=Iout=一定)となるようにI1を制御する。このIoutの最適値は、例えば35±5μAである。
上述した転写装置8は、転写ベルト19が記録媒体を介して、又は直に像担持体1に接触するものであり、接触型転写装置と称せられている。同じく、記録媒体を介して、又は直に像担持体表面に接触する転写ローラより成る転写部材を備えた転写装置も接触型転写装置と称せられている。像担持体上に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写装置として、かかる転写型転写装置を用いると、像担持体から離間したコロナ放電器を有する転写装置を用いた場合に比べて、オゾンの発生量を低減できるほか、転写動作時に帯電極性が逆転するトナーの量を少なくすることができる。このため、クリーニング装置10によってより一層効率的に転写残トナーを除去することができる。
ここで、前述のように、像担持体1上にトナー像を形成するトナーとして、その粒子の平均円形度が0.96以上で1.00未満のトナーを用いることが有利であるが、この点を明らかにするために行った実験例を説明する。ここで、円形度とは、粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長/粒子投影像の周囲長である。
この実験では、円形度0.90のトナーと円形度0.96のトナーと円形度0.99のトナーとで同じ方法で像担持体上にトナー像を形成し、その各トナー像を転写装置によって被転写体に転写した後の像担持体上の転写残トナーを比較した。ここでは、被転写体として中間転写体を用いた(図4参照)。
同じ作像条件(帯電、露光、現像)で像担持体上にベタ画像を作像したあと、転写装置に電圧を印加することにより、中間転写体にトナー像を転写した。現像トナーの単位面積あたりの付着量は同じになるように現像バイアスを調整した。現像トナー付着量M1と中間転写体に転写された転写トナー付着量M2を吸引治具により測定し、転写残トナー付着量M3を算出してグラフにしたものが図3である。横軸は転写バイアスである。図3からわかるように、像担持体上に残った転写残トナー量は円形度が高いトナーほど少なかった。よって、クリーニング装置に入力されるトナー量は円形度が高いトナーのほうが少ないといえる。一般にクリーニング装置に入力するトナー量は少ないほうが装置への負担が少なく、長寿命が図れるため、円形度が高いトナーを用いることにより、装置の長寿命化が図れることになる。
本実験例で使用したトナーは、有機溶媒中にウレア結合し得る変性されたポリエステル系樹脂を含む結着樹脂、着色剤を含有したトナー組成物を溶解或いは分散させ、水系媒体中で粒子化するとともに重付加反応させ、この分散液の溶媒を除去、洗浄、乾燥して得られたトナーを用いた。尚、平均円形度を大きくし、所謂球形トナーを得る製造として、先述の製造方法以外に公知の乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法等の重合法を用いても良いし、従来の粉砕法で得られたトナーを熱処理により球形化処理したものを用いてもよい。
図1に示した画像形成装置において、像担持体1と転写装置8との間に給送された記録媒体P上に、像担持体1上のトナー像が転写されるが、記録媒体Pの給送不良などが発生した場合に、像担持体上のトナー像が記録媒体に転写されずに未転写トナーとして残留し、これをクリーニング装置10によってクリーニングしなければならない場合がある。また、像担持体上に安定した付着量のトナー像を形成するために、各記録媒体の紙間にあたる部分の像担持体上にパッチ状のトナー像を形成し、その反射濃度を計測してプロセスコントロールを行うシステムがあり、このパッチ状トナー像を記録媒体に転写させないで、像担持体のクリーニング装置10でクリーニングする場合もある。
一方、静電気を利用して像担持体上の転写残トナーをクリーニングする場合には、転写残トナーの帯電量と重量に見合う電界を必要とする。特に、クリーニング対象トナーの重量と、クリーニングに必要な電界には相関があり、トナー量が多いほど大きな電界が必要となる。未転写トナーの量にあわせてクリーニング電界を決定すると、トナー量が少ない場合にはクリーニング電界が過剰になり、放電が発生してトナーの帯電量を変化させ、いったんクリーニングブラシ12に付着したトナーが再度像担持体に付着する問題が発生し、良好なクリーニング性能が得られなくなる。
そこで、本例の画像形成装置では、静電回収体13の電位を切り替えるための電位切替手段を設け、通常の転写残トナーのクリーニング時には、予め定めた第1の電圧(例えば+100V)を静電回収体13に印加し、未転写トナーのクリーニング時には、上記電位切替手段が上記静電回収体13への印加電圧を切り替え、第2の電圧(例えば+300V)を静電回収体13に印加する構成とした。像担持体1上の転写残トナーを除去するときに静電回収体13に印加する電圧を第1の電圧としたとき、ジャムリカバリー時には、静電回収体13に対して第2の電圧を印加し、該第2の電圧の絶対値は、前記第1の電圧の絶対値よりも高く設定されているのである。これにより、転写残トナークリーニング時にも、未転写トナークリーニング時にも良好なクリーニング性能が得られた。
本発明に係る画像形成装置の像担持体1として、アモルファスシリコンから成る表層を有する感光体を使用すると、像担持体表面の経時的な磨耗をなくし、あるいは磨耗量を極く少なくでき、像担持体の寿命を延ばすことができる。使用するアモルファスシリコン感光体としては、以下のものが挙げられる。導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を有するアモルファスシリコン感光体を用いることが出来る。なかでもプラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適なものとして用いられている。
また、像担持体1として、粒子状物質を含有する表層を備えた感光体を用いると、像担持体表面が削れにくくなり、その寿命を伸ばすことができる。具体的には、導電性基体上に直接または中間層を介して感光層を有する感光体において、この感光層が少なくとも電荷発生物質と電荷輸送物質と粒子状物質を含有し、かかる感光層の粒子状物質が導電性基体側より最も離れた表面側の含有率を多くすることにより、耐摩耗性の向上、電気特性の安定化が達成され、高感度、高耐久の感光体を得ることができる。
像担持体の基本的構成は導電性支持体、潜像担持層、粒子状物質を含有した表面層からなる。又、潜像担持層としては帯電可能な電気絶縁性で有ることが必要であるが、非光導電性の誘電層又は光導電性を有した感光層が使用可能である。
粒子状物質はバインダー樹脂、低分子電荷輸送物質、及び高分子電荷輸送物質と粉砕、分散し、塗工される。粒子状物質含有表面層中の粒子状物質の含有量は5〜50重量%で、好ましくは10〜40重量%であり、10重量%以下であると耐摩耗性はあるものの十分でない。50重量%以上であると感光層の透明性が損なわれる。平均粒径が0.05〜1.0μm、好ましくは0.05〜0.8μmに粉砕、分散するのが好ましい。
粒子状物質としては、表層の構成樹脂より堅い粒子状物質であれば使用可能であり、無機物質、有機物質が使用可能である。例えば、酸化チタン、シリカ、酸化錫、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、窒化ケイ素、酸化カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム等の金属酸化物が挙げられるが、特に良好なものとして酸化チタン、シリカ、酸化ジルコニウム等が挙げられる。これら粒子状物質は分散性向上などの理由から無機物、有機物で表面処理されてもよい。一般に撥水性処理としてシランカップリング剤で処理したもの、あるいはフッ素系シランカップリング剤処理したもの、高級脂肪酸処理したもの。無機物処理としてはフィラー表面をアルミナ、ジルコニア、酸化スズ、シリカ処理したものが使用可能である。
また、図1に示した画像形成装置は、像担持体1が感光体により構成されていると共に、その像担持体1を帯電する帯電装置3を具備し、該帯電装置3は、像担持体1の表面に対して微小ギャップをもって対向配置された帯電ローラ22より成る帯電部材を有し、該帯電部材に帯電電圧を印加して像担持体を帯電するように構成されている。より具体的に示すと、帯電ローラ22は、導電性基体27とその周囲の抵抗層28を備えている。導電性基体27は、直径が8〜20mmのステンレス鋼の円筒体である。また、抵抗層28は、エピクロルヒドリンゴム層とその表面を覆う樹脂の表面層からなる。または、4フッ化エチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、4フッ化エチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素樹脂を主成分とした、厚み30〜700μm、表面粗さRzが0.2〜2μm程度の樹脂チューブを用いてもよい。その他の均一な帯電を行うことが可能な材料を用いてもよい。
帯電ローラ22は、その表面が像担持体1の表面と同じ方向に移動する。帯電ローラ22は、その長手方向(軸方向)の寸法が最大画像幅A4横(約300mm)よりも少し長く設定されている。帯電ローラ22は、その長手方向両端部にスペーサが設けてあり、これらスペーサを像担持体1両端部の非画像形成領域に当接させることで、像担持体1表面の被帯電面と帯電ローラ表面の帯電面との間の空隙を、その最近接部での距離が5〜100μmになるように保持している。この最近接距離は、さらに好ましくは、10〜70μmに設定するとよい。なお、本例では、50μmに設定した。
帯電ローラ22には、帯電用の電源35が接続されている。これにより、像担持体1表面の被帯電面と、帯電ローラ22の表面の帯電面との間の空隙で放電により、被帯電面を均一に帯電する。印加バイアスは、定電流制御されたDC電圧を用いる。DC電圧印加時のほうがAC重畳タイプに比較して、放電生成物の発生量は少ないのでDC電圧を印加して帯電を行うのが良い。もちろん、印加バイアスは、必要に応じてAC重畳タイプを用いてもよい。また、必要に応じて定電圧制御にしてもよい。
帯電ローラ22の硬度は、例えばJIS−Aで30〜80度程度であるが、像担持体1に接触させる必要がないので、その耐久性を考慮すると、60〜80度もしくはこれ以上の硬度でもよい。
帯電ローラ22には、トナーやシリカや紙紛を帯電ローラから除去するための除去部材(図示せず)が押し当ててある。シリカや紙紛を帯電ローラから除去するための除去部材には、たとえば導電性のスポンジ、導電性ゴム、導電性ブラシを用いるが、これに限ったものではない。
像担持体1をクリーニング装置10によりクリーニングした際に、微量のトナーが残留することがあったときに、接触帯電ローラだとローラ表面にトナーが付着し、帯電不良を引き起こす原因となる。本例のように非接触・近接放電方式の帯電ローラ22だと像担持体1に残ったトナーがあってもローラ表面に付着することがないので、ローラのトナー汚れを防止することができ、それによる帯電不良を引き起こすことがない。なお、微量に残ったクリーニング残トナーは帯電工程通過後に正規極性に帯電され、現像装置に戻るかあるいは再度クリーニング装置に入力され回収される。
ところで、図1に示した画像形成装置の各種プロセス機器のうち、少なくともクリーニング装置10を有する一体的なプロセスカートリッジを構成することもできる。すなわち、感光体より成る像担持体1と、該像担持体1を帯電する帯電装置3と、帯電後の像担持体表面を露光して形成した静電潜像をトナー像として可視像化する現像装置5と、該トナー像を被転写体の一例である記録媒体Pに転写したあとに像担持体1上に残留する転写残トナーを除去して該像担持体1の表面を清掃するクリーニング装置10のうち少なくともクリーニング装置10を具備し、画像形成装置本体に着脱自在に装着されるプロセスカートリッジ30を構成し、そのクリーニング装置10を前述の各具体例に示したように構成すると共に、かかるプロセスカートリッジ30を含む画像形成装置を前述の如く構成するのである。図1に示した例では、像担持体1、帯電装置3、現像装置5、クリーニング装置10及び除電ランプ2が、一点鎖線で示したユニットケース29に組み付けられ、これらが一体的なプロセスカートリッジ30として構成されている。
以上、感光体より成る像担持体上に形成したトナー像を記録媒体Pより成る被転写体に転写する画像形成装置を説明したが、本発明に係る各構成は、感光体に形成されたトナー像が転写される中間転写体を有する画像形成装置にも適用できるものである。図4はかかる画像形成装置の一例を示す。ここに示した画像形成装置は、感光体より成る複数の像担持体1Y,1M,1C,1BK上にそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色のトナー像がそれぞれ形成され、これらのトナー像が無端ベルトより成る中間転写体31上に順次重ねて転写される。トナー像転写後の各像担持体1Y乃至1BK上に付着する転写残トナーは、それぞれクリーニング装置10Y乃至10BKによって除去される。また、中間転写体へ転写された重ねトナー像は、転写装置36によって、記録媒体Pに一括して転写され、その転写後に中間転写体上に付着する転写残トナーはクリーニング装置32によって除去される。
上記画像形成装置における各像担持体1Y乃至1BKからトナー像を転写される中間転写体31は、その各像担持体1Y乃至1BKに対する被転写体を構成し、その各像担持体1Y乃至1BK上の転写残トナーを除去するクリーニング装置10Y乃至10BKを前述の如く構成することができる。また各像担持体からトナー像を転写され、その重ねトナー像を担持する中間転写体31も像担持体の一例を構成するものであり、この像担持体からトナー像を転写される記録媒体Pは中間転写体31より成る像担持体に対する被転写体を構成する。かかる中間転写体31上の転写残トナーを除去するクリーニング装置32も、前述の如く構成することができる。このように、本発明に係る像担持体は、感光体又は中間転写体により構成され、被転写体は記録媒体又は中間転写体から構成される。
画像形成装置の一例を示す部分断面概略図である。 転写残トナーの帯電分布を示す図である。 トナーの円形度と、転写電圧と、転写残トナーの量との関係を示す図である。 画像形成装置の他の例を示す概略図である。
符号の説明
1,1Y,1M,1C,1BK 像担持体
3 帯電装置
5 現像装置
8,36 転写装置
10,10Y,10M,10C,10BK,32 クリーニング装置
12 クリーニングブラシ
13 静電回収体
15 トナー除去部材
17 繊維
30 プロセスカートリッジ

Claims (11)

  1. トナー像を担持する像担持体と、該トナー像を被転写体に転写する転写装置と、トナー像を被転写体に転写したあとに該像担持体上に残留する転写残トナーを除去して該像担持体表面を清掃するクリーニング装置とを有し、該クリーニング装置は、像担持体表面に接触して転写残トナーを静電的に吸引するクリーニングブラシと、該クリーニングブラシに捕捉されたトナーを静電的に回収する静電回収体と、該静電回収体からトナーを除去するトナー除去部材とを具備する画像形成装置において、前記クリーニングブラシの繊維は、転写残トナーの帯電極性が現像時のトナー帯電極性に揃うように、該転写残トナーを摩擦帯電させる材料により構成され、クリーニング装置に達する前の転写残トナーのうち、現像時のトナー帯電極性ではないトナーの像担持体上の単位面積当りの重量が、0.03mg/cm未満であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記転写装置の転写部材に印加する転写電圧の絶対値が1.5kV〜2.0kVである請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記クリーニングブラシの繊維は、その表面に導電性物質が露出していない繊維より成る請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記クリーニングブラシの回転方向は、像担持体表面の移動方向に対してカウンタ向きに設定されている請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
  5. 前記像担持体上に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写装置として、接触型転写装置を用いた請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 像担持体上にトナー像を形成するトナーとして、その粒子の平均円形度が0.96以上で1.00未満のトナーを用いた請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 像担持体上の転写残トナーを除去するときに前記静電回収体に印加する電圧を第1の電圧としたとき、ジャムリカバリー時には、前記静電回収体に対して第2の電圧を印加し、該第2の電圧の絶対値は、前記第1の電圧の絶対値よりも高く設定されている請求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
  8. 前記像担持体として、アモルファスシリコンから成る表層を有する感光体を用いた請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
  9. 前記像担持体として、粒子状物質を含有する表層を備えた感光体を用いた請求項1乃至7のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 前記像担持体が感光体により構成されていると共に、該像担持体を帯電する帯電装置を具備し、該帯電装置は、前記像担持体の表面に対して微小ギャップをもって対向配置された帯電部材を有し、該帯電部材に帯電電圧を印加して像担持体を帯電する請求項1乃至9のいずれかに記載の画像形成装置。
  11. 感光体より成る像担持体と、該像担持体を帯電する帯電装置と、帯電後の像担持体表面を露光して形成した静電潜像をトナー像として可視像化する現像装置と、該トナー像を被転写体に転写したあとに像担持体上に残留する転写残トナーを除去して該像担持体表面を清掃するクリーニング装置のうち少なくとも当該クリーニング装置を具備すると共に、画像形成装置本体に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジであって、前記クリーニング装置が、像担持体表面に接触して転写残トナーを静電的に吸引するクリーニングブラシと、該クリーニングブラシに捕捉されたトナーを静電的に回収する静電回収体と、該静電回収体からトナーを除去するトナー除去部材とを具備するプロセスカートリッジにおいて、前記クリーニングブラシの繊維は、転写残トナーの帯電極性が現像時のトナー帯電極性に揃うように、該転写残トナーを摩擦帯電させる材料により構成され、クリーニング装置に達する前の転写残トナーのうち、現像時のトナー帯電極性ではないトナーの像担持体上の単位面積当りの重量が、0.03mg/cm未満であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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