JP2002372878A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002372878A JP2001284396A JP2001284396A JP2002372878A JP 2002372878 A JP2002372878 A JP 2002372878A JP 2001284396 A JP2001284396 A JP 2001284396A JP 2001284396 A JP2001284396 A JP 2001284396A JP 2002372878 A JP2002372878 A JP 2002372878A
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Abstract

(57)【要約】 【解決課題】逆極性の転写残トナーを確実に回収して、
ポジゴーストやネガゴースト、及びカブリ等が発生する
ことなく、良好な画像を長期にわたって形成することが
可能な画像形成装置を提供することを課題とする。 【解決手段】 潜像担持体1上にトナー像を形成し、当
該潜像担持体1上に形成されたトナー像を、転写手段5
によって記録媒体8上に転写した後、定着することによ
り、該記録媒体8上に画像を形成する画像形成装置にお
いて、非画像形成時には、前記転写手段5に前記トナー
像の帯電極性と逆極性に帯電したトナーを引き付ける電
界が作用するようにバイアス電圧を印加するように構成
して課題を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子写真記録や
静電記録などの方式により画像を形成する電子写真複写
機やレーザープリンター等の画像形成装置に関し、特に
感光体などの潜像担持体上に傷やフィルミングなどが発
生するのを防止するとともに、長期にわたって画像上の
ディフェクトが発生するのを抑制することが可能な長寿
命の画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電子写真複写機やレーザ
ープリンター等の画像形成装置においては、感光体ドラ
ム等の潜像担持体上に、画像に応じたトナー像を形成
し、この感光体ドラム等の潜像担持体上に形成されたト
ナー像を、用紙等の記録媒体上に転写・定着することに
より、画像を形成するように構成されている。このよう
な画像形成装置としては、地球環境保全の観点から、エ
コロジーに対応するため、クリーナが不要で廃棄トナー
の生じない所謂”クリーナレス”の装置が、既に種々提
案されている。また、上記画像形成装置では、感光体ド
ラム等の潜像担持体上に傷やフィルミングが発生するの
を防止するとともに、装置の小型化を図るためにも、潜
像担持体を清掃するクリーナを使用しない所謂”クリー
ナレス”の装置が、既に提案されている。
【0003】例えば、特開昭59−133573号公報
や特開昭59−157661号公報などにおいては、ク
リーニング装置を用いることなく、感光体ドラム等の潜
像担持体上からトナー像を用紙等の記録媒体上に転写し
た後、潜像担持体の背景部等に残留するトナーを、現像
装置の現像ロールに転移させることにより、現像装置で
残留するトナーを回収させるように構成した画像形成装
置が開示されている。
【0004】これらの提案に係る画像形成装置では、ク
リーニング装置のクリーニングブレードのように、潜像
担持体を強く摺擦する部材が存在しないため、潜像担持
体を損傷させることもなく、また、潜像担持体上にトナ
ーや外添剤などの成分をフィルミングさせることも回避
することができる。さらに、上記提案に係る画像形成装
置では、クリーニング装置のように、特別な清掃部材を
必要としないため、装置の小型化が図れる上に、現像装
置で回収したトナーを再利用できるという利点をも有し
ている。
【0005】しかし、このような現像同時クリーニング
方式の画像形成装置の場合には、高湿度環境下などで転
写効率が悪く、しかも転写材の吸湿などにより転写性能
が低下し、団塊状にトナーが残留したりして転写残トナ
ーが多いと、ポジゴーストやネガゴーストなどの画像欠
陥を生じ易いという問題点を有している。すなわち、こ
の種の画像形成装置では、高湿度環境下などにおいて、
転写材などが吸湿し、転写用の電荷が転写材を介して逃
げてしまうこと等により、転写性能が低下して転写残ト
ナーが多いと、現像装置で全ての転写残トナーを回収す
ることができず、画像部などに団塊状の転写残トナーが
残置されてしまうことがある。そのため、次の画像形成
時には、潜像担持体上に残置された転写残トナーが、記
録媒体の白地部やハイライト部などに転写されてしま
い、転写残トナーの部分が他の部分よりも画像濃度が高
くなる所謂ポジ・ゴーストが発生する。
【0006】また、上記の如く潜像担持体の表面に残留
する転写残トナーの量が多いと、露光部において、団塊
状の転写残トナーが露光を阻害し、潜像担持体上の表面
電位VHを十分に低下させることができなくなる。この
場合、反転現像方式であれば、転写残トナーが露光を阻
害した場合には、転写残トナー部の濃度が周囲の濃度よ
りも低くなる、いわゆるネガ・ゴーストとして現われ
る。つまり、転写残トナーが多いと、露光工程において
転写残トナーが露光ビームを遮るため、潜像担持体の帯
電電位VHの減衰が不十分となり、本来の露光により減
衰する電位VLとの中間電位になってしまい、現像電界
が周囲の露光部と比較して小さな値となるため、トナー
が十分に現像されず、転写残トナーがネガ・ゴースト
(白抜け像)となって現れることになる。
【0007】また、通常、用紙等の記録媒体に直接トナ
ー像を転写する方式の画像形成装置では、転写部におい
て用紙等が感光体ドラム等の潜像担持体から剥離される
際に、剥離放電等により本来の帯電極性と逆極性に帯電
したトナーが発生することが知られている。この逆極性
に帯電したトナーは、反転現像方式の場合、潜像担持体
の帯電極性と逆極性であるため、潜像担持体に再付着し
やすく、転写残トナーとなって潜像担持体に残留する。
【0008】ところで、上述したように、現像同時クリ
ーニング方式の画像形成装置において、現像装置で回収
することが可能なトナーは、現像トナーと同極性、すな
わち正規の帯電極性を持つものであり、逆極性に帯電し
たトナーは、現像装置で回収することが困難である。こ
の点、上記提案に係る現像同時クリーニング方式の画像
形成装置では、このような逆極性トナーは、現像部に先
立つ帯電部において再帯電されることによって、正規の
極性になるとしている。しかし、上述したように、転写
材の吸湿などにより転写性能が低下している場合、転写
後の残留トナーには、現像トナーと逆極性のトナーが多
く存在しており、現像部に先立つ帯電部において、すべ
ての逆極性トナーを正規極性に帯電させることはできな
い。そのため、逆極性のままのトナーは、現像装置で回
収することができず、潜像担持体上に残留・蓄積し、ポ
ジゴーストやネガゴーストとなって、白紙部の汚れやカ
ブリなどの画像欠陥となるという問題点があった。
【0009】このような現像同時クリーニング方式の技
術的な課題を解決するため、例えば、特開平3−127
086号公報に記載の画像形成装置では、複数の電極
(ブラシ)を残留トナー均一化手段として、潜像担持体
に接触させるように構成している。また、特開平4−3
4566号公報に記載の記録装置は、導電性接触子から
なる帯電手段が残留トナー像均一化手段を兼ねるように
構成したものである。
【0010】これらの提案に係る画像形成装置では、残
留トナー像を均一化手段であるブラシ等で摺擦して平ら
にならすのと同時に、電圧印加手段で逆極性トナーを正
規極性に帯電することにより、現像装置で確実に回収可
能となるので、ゴーストが発生することはないとしてい
る。また、これらの画像形成装置では、現像トナーとは
逆極性に帯電したトナーが存在する場合、この逆極性に
帯電したトナーを残留トナー均一化手段で一旦回収し、
逆極性トナーの一部を、摩擦や電荷注入、あるいは放電
によって帯電極性を正規の帯電極性に戻して通過させ、
正規に帯電したトナーも一部を回収することで残量を低
減することができるとしている。さらに、残留トナー均
一化手段を通過した正規帯電極性のトナーは、現像装置
に回収させるようになっている。これにより、広い帯電
分布で団塊状に残留したトナーが存在する場合であって
も、残留トナー均一化手段によって残留トナーの吸引や
放出を安定して行うことができ、残留トナーの量を低い
レベルに抑えることができるとしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術の場合には、次のような問題点を有している。す
なわち、上記特開平3−127086号公報や特開平4
−34566号公報に記載されているように、残留トナ
ー均一化手段を用いても、転写残トナーが多い場合に
は、全てのトナーを正規の帯電極性に帯電させることは
できないため、現像装置で回収されないトナーは、やは
り、ポジゴーストやネガゴーストになったり、カブリと
なって現れる問題点は改善されていない。
【0012】また、残留トナー均一化手段であるブラシ
には、経時的に残留トナーが付着して汚染され、残留ト
ナーを均一化する能力が低下してしまうため、現像装置
で回収されない残留トナーが増加するという問題点をも
有している。
【0013】さらに説明すると、上記のような残留トナ
ー均一化手段を採用すると、当該残留トナー均一化手段
に回収されたトナーが蓄積してしまい、トナーの回収や
帯電の均一化に支障をきたすことになる。
【0014】回収された現像トナーとは逆極性に帯電し
たトナーは、一部が正規の帯電極性に戻されるが、すべ
ての転写残トナーを正規の帯電極性に戻すことは困難で
あり、残留トナー均一化手段から放出することができ
ず、当該残留トナー均一化手段に徐々に蓄積していくこ
とになる。このような場合、残留トナー均一化手段が目
詰まりを起こしてしまい、残留トナー均一化手段の性能
が低下するばかりか、残留トナー均一化手段の抵抗上昇
などの原因となり、やがて残留トナー中の逆極性のトナ
ーを回収することが困難となって、逆極性のトナーが残
留トナー均一化手段に回収されずに通過してしまう現象
が生じる。ここで、残留トナー均一化手段が単極のブラ
シからなる場合には、残留トナーの分布を乱すことが困
難であるため、露光阻害によるネガ・ゴーストとなった
り、現像装置では逆極性のトナーを回収できないことか
ら、ポジ・ゴーストとなったりする問題点が依然として
発生する。残留トナー均一化手段をブラシロールによっ
て構成した場合には、残留トナー像を機械的にかき乱す
効果が得られるため、確かにゴーストの発生は抑制され
る。しかし、上記提案に係る画像形成装置の場合には、
潜像担持体上に存在する逆極性トナーを回収する手段が
存在しないため、正規の帯電極性と逆極性に帯電したト
ナーは、そのまま潜像担持体上に残り、露光阻害や、白
紙部の汚れやハイライト部の濃度むらとなってしまうと
いう問題点が、依然として解決されていないことにな
る。
【0015】このように、上記従来の提案に係る画像形
成装置の場合には、特に、潜像担持体上に存在する逆極
性トナーを回収する手段が存在しないため、そのまま潜
像担持体上に残ってしまい、露光阻害や、白紙部の汚れ
やハイライト部の濃度むらとなってしまうという問題が
未解決のままであった。
【0016】そこで、この発明は、上記従来技術の問題
点を解決するためになされたものであり、その目的とす
るところは、逆極性の転写残トナーを確実に回収して、
ポジゴーストやネガゴースト、及びカブリ等が発生する
ことなく、良好な画像を長期にわたって形成することが
可能な画像形成装置を提供することにある。
【0017】また、この発明の他の目的とするところ
は、ブラシやブラシロール等からなる残留トナー均一化
手段内に回収トナーが蓄積することに伴う課題を回避す
るとともに、転写残トナー(特に逆極性トナー)の通過
による画像欠陥を効果的に回避可能とした画像形成装置
を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に記
載の発明は、図1に示すように、潜像担持体1上にトナ
ー像を形成し、当該潜像担持体1上に形成されたトナー
像を、転写手段5によって記録媒体8上に転写した後、
定着することにより、該記録媒体8上に画像を形成する
画像形成装置において、非画像形成時には、前記転写手
段5に前記トナー像の帯電極性と逆極性に帯電したトナ
ーを引き付ける電界が作用するようにバイアス電圧を印
加することを特徴とする画像形成装置である。なお、上
記符号は、便宜上のものであり、本発明を構成する部材
は、図示例のものに限定されるものではない。
【0019】また、請求項2に記載の発明は、前記潜像
担持体に接触するブラシロール清掃手段を有し、当該ブ
ラシロール清掃手段には、画像形成領域で前記トナー像
の帯電極性と逆極性に帯電したトナーを引き付ける電界
が作用するようにバイアス電圧を印加し、非画像形成領
域で前記トナー像の帯電極性と逆極性に帯電したトナー
を引き離す電界が作用するようにバイアス電圧を印加す
ることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置であ
る。
【0020】さらに、請求項3に記載の発明は、前記転
写手段に付着したトナーを除去するクリーニング手段を
有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形
成装置である。
【0021】また更に、請求項4に記載の発明は、前記
ブラシロール清掃手段の周囲に導電性のケーシング部材
を配置したことを特徴とする請求項2に記載の画像形成
装置である。
【0022】さらに、請求項5に記載の発明は、前記導
電性ケーシング部材に、ブラシロール清掃手段と同極性
のバイアス電圧を印加することを特徴とする請求項4に
記載の画像形成装置である。
【0023】又、請求項6に記載の発明は、前記潜像担
持体に接触するブラシロール清掃手段を有し、当該ブラ
シロール清掃手段には、画像形成領域で前記トナー像の
帯電極性と逆極性に帯電したトナーを引き付ける電界が
作用するようにバイアス電圧を印加し、非画像形成領域
で前記トナー像の帯電極性と逆極性に帯電したトナーを
引き離す電界が作用するようにバイアス電圧を印加する
とともに、前記転写手段は、潜像担持体に接触するよう
に配置された転写部材と、当該転写部材に付着したトナ
ーを除去するクリーニング部材を有し、当該転写部材に
は、画像形成領域で前記トナー像の帯電極性と逆極性に
帯電したトナーを引き離す電界が作用するようにバイア
ス電圧を印加し、非画像形成領域で前記トナー像の帯電
極性と逆極性に帯電したトナーを引き付ける電界が作用
するようにバイアス電圧を印加したことを特徴とする請
求項1に記載の画像形成装置である。
【0024】更に、請求項7に記載の発明は、前記潜像
担持体の非画像形成領域が、インターイメージ部である
ことを特徴とする請求項2又は6に記載の画像形成装置
である。
【0025】すなわち、上記請求項6に記載の発明は、
図11に示すように、転写手段5と帯電手段2の間に、
潜像担持体1に接触するブラシロール清掃手段6を有し
ている。また、転写手段5は、潜像担持体1または記録
媒体8と接触する転写部材51と、当該転写部材に付着
したトナーを除去するクリーニング部材52を有してい
る。
【0026】このような構成で、ブラシロール清掃手段
6のブラシロール61には、次のような電圧が印加され
ている。潜像担持体1上で次の画像形成位置に相当する
領域すなわち画像形成領域に対向するときには、現像ト
ナー( 正規帯電極性のトナー) とは逆極性のトナーをブ
ラシロール61に引き付ける向きの電界を生じるような
電圧であり、記録媒体8間などのように画像形成位置に
相当しない領域すなわち非画像形成領域に対向するとき
は、現像トナーと逆極性のトナーを潜像担持体1に引き
つける向きの電界を生じるような電圧である。
【0027】その後、非画像形成領域中で、画像形成領
域と対向するときと同様な向き、すなわち現像トナー(
正規帯電極性のトナー) とは逆極性のトナーをブラシロ
ール61に引き付け、正規帯電極性のトナーを潜像担持
体1に引き付ける向きの電界が生じるような電圧を印加
する。
【0028】ここで、請求項8に記載の発明では、非画
像形成領域の長さをLint(mm)、プロセススピー
ドをVp(mm/sec)、ブラシロール61にトナー
像の帯電極性と逆極性に帯電したトナーを引き離す電界
が作用するようバイアス電圧を印加する時間をTp(s
ec)、ブラシロール61に画像形成領域と同様な向き
の電界が作用するバイアス電圧を印加する時間をTm
(sec)、ブラシロール61の回転中心と潜像担持体
1表面の距離をrb(mm)および潜像担持体最近接位
置でのブラシロール61の回転速度をVb(mm/se
c)とするとき、ブラシロール清掃手段6は、Lint
/Vp≧Tp+Tm Tp≧2π・rb/Vb,Tm≧2π・rb/Vbの条
件を満たすものとした。
【0029】つまり、非画像形成領域をブラシロール6
1が通過する時間以内に、当該ブラシロール61から逆
極性帯電トナーの引き離しと、Tp間に付着した正規帯
電トナーのブラシロール61からの引き離しとを終了す
るように設定されている。
【0030】また、転写部材51には、次のような電圧
を印加するものとした。画像形成領域および非画像形成
領域で、ブラシロール61と潜像担持体1間に、現像ト
ナーとは逆極性のトナーをブラシロール61に引き付け
る向きの電界を作用させた潜像担持休1の領域に対向す
る場合には、現像トナー( 正規帯電極性のトナー) を転
写部材51に引き付ける、すなわち記録媒体8に現像ト
ナーを転写する向きの電界が生じるような電圧である。
また、非画像形成領域でブラシロール61と潜像担持体
1間に、現像トナーとは逆極性のトナーを潜像担持体1
に引き付ける向きの電界を作用させた領域に対向する場
合には、現像トナーと逆極性のトナーを転写部材51に
引きつける向きの電界が生じるような電圧である。
【0031】帯電手段2として接触方式の帯電器を使用
している場合、次のような電圧を印加した。潜像担持体
1上で次の画像形成領域に対向するときには、所望の潜
像坦持体1の表面電位を得るための電圧を印加した。非
画像形成領域に対向するときは、ブラシロール清掃手段
6から排出される逆帯電極性のトナーを潜像担持体1に
引き付ける向きの電界が生じるような電圧を印加した。
その後、ブラシロール61に印加する電圧を切り替えた
領域と対向するときには、ブラシロール61を通過する
正規帯電極性トナーを潜像担持体1に引き付ける向きの
電界が生じるよう電圧を印加した。
【0032】ここで、非画像形成領域中で帯電手段2に
印加する電圧の切り替えは、ブラシロール61の印加バ
イアスが切り替わった潜像担持体1上の位置が帯電手段
2に達した後に行うものとした。
【0033】また、請求項11に記載の発明は、潜像担
持体上にトナー像を形成し、前記潜像担持体上に形成さ
れたトナー像を、当該潜像担持体に接触するように配置
された転写手段によって記録媒体上に転写した後、定着
することにより、該記録媒体上に画像を形成する画像形
成装置において、前記潜像担持体に接触する複数のブラ
シロール清掃手段を有し、当該複数のブラシロール清掃
手段には、潜像担持上に付着したトナー像の帯電極性と
逆極性に帯電したトナーと、トナー像の帯電極性と同極
性のトナーとを回収するバイアス電圧を印加し、非画像
形成領域で前記トナー像の帯電極性と逆極性に帯電した
トナーを引き離す電界が作用するようにバイアス電圧を
印加するとともに、前記転写手段は、潜像担持体に接触
するように配置された転写部材と、当該転写部材に付着
したトナーを除去するクリーニング部材を有し、当該転
写部材には、非画像形成領域で前記トナー像の帯電極性
と逆極性に帯電したトナーを引き付ける電界が作用する
ようにバイアス電圧を印加したことを特徴とする画像形
成装置である。
【0034】さらに、請求項12に記載の発明は、前記
複数のブラシロール清掃手段には、非画像形成領域で前
記トナー像の帯電極性と逆極性に帯電したトナーのみを
引き離す電界が作用するようにバイアス電圧を印加する
ことを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置であ
る。
【0035】また更に、請求項13に記載の発明は、前
記複数のブラシロール清掃手段には、非画像形成領域で
前記トナー像の帯電極性と逆極性に帯電したトナーと、
トナー像の帯電極性と同極性に帯電したトナーを引き離
す電界が作用するようにバイアス電圧を順次印加するこ
とを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置であ
る。
【0036】
【作用】この発明では、図1に示すように、転写手段5
と帯電手段2の間にブラシロール清掃手段6を配置する
ように構成されている。また、転写手段5は、例えば、
潜像担持体1または記録媒体8と接触する転写部材51
と、転写部材51を清掃する転写部材清掃部材52より
なるように構成されている。
【0037】このような構成で、ブラシロール清掃手段
6には、例えば、次のような電圧が印加される。潜像担
持体1上で次の画像形成領域に相当する領域に対向する
ときには、現像トナー(正規帯電極性のトナー)と逆極
性のトナーをブラシロール清掃手段6に引き付ける向き
の電界を生じるような電圧であり、記録媒体8間などの
ように画像作成位置に相当しない画像非形成領域に対向
するときは、現像トナーと逆極性のトナーを潜像担持体
1に引き付ける向きの電界を生じるような電圧である。
【0038】また、転写部材51には、例えば、次のよ
うな電圧が印加される。ブラシロール清掃手段6によっ
て現像トナーと逆極性のトナーを引き付ける向きの電界
を作用させた潜像担持体1の領域に対向する場合には、
現像トナーを転写部材51に引き付ける、すなわち記録
媒体8にトナーを転写する向きの電界を生じるような電
圧であり、ブラシロール清掃手段6によって現像トナー
と逆極性のトナーを潜像担持体1に引き付ける向きの電
界を作用させた領域に対向する場合には、現像トナーと
逆極性のトナーを転写部材51に引き付ける向きの電界
を生じるような電圧である。
【0039】このような手段によれば、ブラシロール清
掃手段6の回収トナーの蓄積に関する課題を回避すると
ともに、転写残留トナー(特に逆極性トナー)の通過に
よる画像欠陥を効果的に防止できる。
【0040】ここでは、帯電手段2として非接触DC帯
電装置を使用し、反転現像を行なった場合の例を用いて
動作と作用を説明する。
【0041】図9は、図1に示す画像形成装置での帯電
手段、現像手段、転写手段およびブラシロール清掃手段
に印加されるバイアスのタイミングを示しており、図1
0は、それぞれの位置における電位の関係とトナーの動
きを模式的に表したものである。
【0042】ここで、例えば、正規帯電極性のトナーは
負電荷であり、感光体の表面も負に帯電している。
【0043】図10a−Aに示すように、画像形成時に
は、転写手段通過後の潜像担持体1の表面には、転写残
りの正規帯電極性トナー(図中、白丸で表示)と極性反
転された逆極性トナー(図中、黒丸で表示)が存在して
いる。ここで、ブラシロール清掃手段6の電位は、転写
後の潜像担持体1の表面電位よりも負方向に大きく設定
されている。これにより、逆極性トナーは、ブラシロー
ル清掃手段6にクーロン力によって引き付けられ、ブラ
シロール清掃手段6で回収される。また、正規帯電極性
トナーは、団塊状であったとしてもブラシロール清掃手
段6の回転によって機械的に乱されるとともに、一部は
ブラシロール清掃手段6に回収される。しかし、回収さ
れた正規帯電極性トナーは、再び潜像担持体1と接触す
るときにクーロン力によって潜像担持体1に移動する。
【0044】この動作によって、逆極性トナーはブラシ
ロール清掃手段6内に回収され、正規帯電極性トナー
は、潜像担持体1上に分散されることになる。
【0045】次に、潜像担持体1は、帯電部、露光部を
通過する。上記のように、潜像担持体1上の正規帯電極
性トナーは分散されているため、帯電や露光を妨げるこ
とはない。さらに、現像部では、潜像担持体1表面の露
光部をトナーによって現像する。また、背景部に残って
いる正規帯電極性トナーは、現像剤との接触による機械
的なちからとクーロン力によって、現像手段4内に回収
されることになる。
【0046】この後、転写位置において記録媒体8上に
転写をおこなう(図10a−C)。図10a−Dのよう
に、このあとの潜像担持体1上の表面電位やトナーの状
態は、図10a−Aと同様であるため、さらに画像形成
が継続する場合は上記の流れを繰り返すことになる。
【0047】画像作成状態から画像非形成状態に変わる
例として、転写後の潜像担持体1上の領域が次のサイク
ルでインターイメージとなる場合を取り上げる。
【0048】転写後の潜像担持体1上の状態は、図10
a−Dに示したとおりとなる。この領域がブラシロール
清掃領域、転写領域に達するタイミングにあわせて、ブ
ラシロール清掃手段6、転写手段5に印加されるバイア
ス電圧が図9に示すように切り替えられる。
【0049】ブラシロール清掃領域では、図10b−A
のように、例えば、ブラシロール清掃手段6のバイアス
が潜像担持体1の表面電位よりも正側に設定される。こ
のため、ブラシロール清掃手段6中の逆極性トナーは、
クーロン力によって潜像担持体1上に移動させられ、逆
に転写残りの正規帯電トナーは、ブラシロール清掃手段
6に回収される。前記のように、ブラシロール清掃手段
6の回転によって逆極性トナーの一部は機械的に、ブラ
シロール清掃手段6内に回収されるが、再度接触すると
きに排出されることになる。
【0050】次に、図10b−Bのように現像手段4に
対して、逆極性トナーを多く存在する潜像担持体1上の
領域が対向することとなる。ここでは、インターイメー
ジ部では帯電電位を変更せず、露光を行なわないため、
潜像担持体1の表面電位は現像バイアスよりも負側に設
定される。このため、現像手段4にはクーロン力による
逆極性トナーの回収はほとんどない。
【0051】さらに、この領域は、転写領域へ移動す
る。ここで転写手段5には、潜像担持体1の表面電位よ
りも負側のバイアスが印加されており、逆極性トナーは
クーロン力によって転写手段5へと移動する。転写手段
5上のトナーは、転写部材清掃部材52によって掻き取
られる。
【0052】以上のように、例えば、画像作成時には主
として分散された正規帯電極性トナーが現像手段4に回
収され、インターイメージ部などの画像非形成領域で逆
極性トナーを転写手段5に回収することができる。した
がって、トナーの極性によってゴーストや汚れなどの画
像欠陥となることを効果的に防ぐことができる。
【0053】また、この発明では上記の画像非作成時の
動作をインターイメージ領域で頻繁に行なっている。こ
のため、ブラシロール清掃手段6中に存在する逆極性ト
ナー量が増加し、回収性能が低下することを防止でき
る。さらに、回収されたトナーが長時間存在することに
よって、電荷注入などが起こり電界によるトナーの吐き
出し制御ができなくなることを回避できる。つまり、長
期にわたってブラシロール清掃手段6の性能を得ること
ができる。
【0054】現像手段4に逆極性トナーを回収しないた
め、現像手段4の中での現像剤帯電に対して悪影響が少
ないことも期待できる。
【0055】一方、この発明の請求項6及び請求項9に
記載された発明によれば、ブラシロール清掃手段6に回
収トナーが蓄積する課題を回避するとともに、転写残留
トナー( 特に逆極性トナー) の通過による画像欠陥を効
果的に防止することができる。
【0056】ここでは、帯電手段2として接触方式のD
C帯電装置を使用し、反転現像を行った場合の例を用い
て動作と作用を説明する。
【0057】図12は、図11に示す画像形成装置にお
ける帯電手段2、現像手段4、転写手段5およびブラシ
ロール清掃手段6に印加されるバイアス電圧のタイミン
グを示しており、図3は、画像形成領域でのそれぞれの
位置における電位の関係とトナーの動き、図4は、非画
像形成領域でのそれぞれの位置における電位の関係とト
ナーの動きを模式的にあらわしたものである。
【0058】ここで、正規帯電極性のトナーRight
Sign Toner(以下、「RST」と略す。)
は負極性に帯電しており、潜像担持体1の表面も負極性
に帯電している。
【0059】まず、画像形成領域について説明する。
【0060】図13Aに示すように、画像形成時には、
転写手段5を通過した後の潜像担持体1の表面には、転
写残りの正規帯電極性トナーRSTと、転写電界を受け
て極性が反転され、本来の帯電極性とは逆極性に帯電し
た逆極性トナーWrongSign Toner(以
下、「WST」と略す。)が存在している。図13で
は、正規帯電極性トナーRSTが白丸で、逆極性トナー
WSTが黒丸で、それぞれ表わされている。ここで、ブ
ラシロール61の電位は、転写後の潜像担持体1の表面
電位よりも負方向に大きく設定されている。これによ
り、逆極性(正極性)トナーWSTは、ブラシロール6
1にクーロンカによって引き付けられ、回収される。ま
た、正規帯電極性トナーRSTは、団塊状であったとし
てもブラシロール61の回転によって機械的に乱され
る。さらに、正規帯電極性トナーRSTの一部は機械的
なかきとりによって、ブラシロール清掃手段6内に回収
される。また、ブラシロール61に回収されていた正規
帯電極性トナーRSTは、再び潜像担持体1と接触する
ときにクーロンカによって、潜像担持体1に移動するも
のもある。
【0061】この動作によって、転写手段5を通過した
後、潜像担持体1の表面に残留するトナーのうち、主と
して逆極性トナーWSTは、ブラシロール清掃手段6内
に回収され、正規帯電極性トナーRSTは、潜像担持体
1上に分散されることになる。
【0062】次に、潜像担持体1は、図11に示すよう
に、帯電手段2の位置、及び露光手段3の位置を通過す
る。その際、上記のように、潜像担持体1上の正規帯電
極性トナーRSTは、図13Bに示すように、帯電手段
2に付着しにくい電界の中にあり、分散されているた
め、帯電や露光を妨げることはない。さらに、現像手段
4の位置では、図13Cに示すように、潜像担持体1表
面の露光部が、正規帯電極性トナーRSTによって現像
される。また、潜像担持体1の背景部に残っている正規
帯電極性トナーRSTは、現像剤との接触による機械的
な力とクーロン力によって、現像手段4内に回収される
ことになる。なお、現像手段4内に混入していた逆極性
トナーWSTは、図13Cに示すように、潜像担持体1
の非画像部に静電的に付着する。
【0063】この後、上記潜像担持体1上に現像された
トナー像は、図13Dに示すように、転写位置において
記録媒体8上に転写される。図13Eに示すように、転
写手段5を通過した後の潜像担持体1上の表面電位やト
ナーの状態は、図13Aと同様であるため、さらに画像
形成が継続する場合は、上記の動作を繰り返すことにな
る。
【0064】次に、画像作成状態から画像非形成状態に
変わる例として、転写後の潜像担持体1上の領域が、次
のサイクルでインターイメージとなる場合を取り上げ
る。
【0065】転写後の潜像担持体1上の状態は、図13
Eに示したとおりとなる。この領域がブラシロール清掃
手段6、帯電手段2、現像手段4および転写手段5の作
用する位置に達するタイミングにあわせて、それぞれの
手段に印加するバイアスは、図2に示すように切り替え
られる。
【0066】ブラシロール清掃位置では、図14a−A
のようにブラシロール61のバイアスが潜像担持体1の
表面電位よりも正極性側に設定される。このため、ブラ
シロール61中の逆極性トナーWSTは、クーロン力に
よって潜像担持体1上に移動させられ、逆に転写残りの
正規帯電トナーRSTは、ブラシロール清掃手段6に回
収される。
【0067】このように、潜像担持体1の表面がブラシ
ロール清掃手段6の位置を通過すると、逆極性トナーW
STが潜像担持体1上に付着するが、この逆極性トナー
WSTが付着した潜像担持体1の表面が、帯電手段2を
通過するとき、図14a−Bに示すように、帯電手段2
には、逆極性トナーWSTが付着しにくい向きの電界を
生じる電圧が印加されている。ただし、その際、上記帯
電手段2に印加されるバイアス電圧は、潜像担持体1の
表面を帯電しない程度の電圧に設定されている。
【0068】このように、逆極性トナーWSTが付着し
た潜像担持体1の表面は、帯電手段2の作用する位置を
そのまま通過する。
【0069】次に、潜像担持体1は、図14a−Cに示
すように、現像手段4に対して、逆極性トナーWSTが
多く存在する領域が対向することとなる。ここで、イン
ターイメージでは、帯電手段2による帯電が行われない
ため、現像バイアスは、図12に示すように、潜像担持
体1の表面電位よりも正極性側となるよう設定されてい
る。このとき、現像手段4にACバイアス成分は印加し
ていない。これは、現像手段4にACバイアス成分を印
加すると、逆極性トナーWSTが現像手段4内に混入し
たり、カブリによって潜像担持体1上の逆極性トナーが
極端に増加することがあるため、これを防止するためで
ある。また、現像手段4には、クーロン力による逆極性
トナーWSTの回収はほとんどなく、潜像担持体1の表
面電位条件によって、現像手段4内に存在する逆極性ト
ナーWSTのカブリがわずかに発生する程度である。
【0070】さらに、この領域は、図14a−Dに示す
ように、転写領域へ移動する。ここで転写ロール51に
は、図12に示すように、潜像担持体1の表面電位より
も負極性側のバイアスが印加されており、現像手段4の
位置でわずかに発生したカブリトナーも含めた逆極性ト
ナーWSTは、そのすべてがクーロン力によって転写ロ
ール51へと移動する。転写ロール51上のトナーは、
転写部材清掃部材(クリーニング部材)52によって掻
き取られる。
【0071】次に、図14bに示すように、図14aと
同じく非画像形成領域で、画像形成時と同様な電圧設定
に切り替える。このとき、ブラシロール61には、画像
形成中および非画像形成時Tp(図14b参照)中に回
収した正規帯電トナーRSTが付着している。このブラ
シロール61に付着した正規帯電トナーRSTは、図1
4b−Aに示すように、当該ブラシロール61に印加す
る電圧の切り替えによって潜像担持体1上に引き付けら
れ、ブラシロール61から排出される。画像形成時と同
様に正規帯電トナーRSTは、図14b−Bに示すよう
に、帯電手段2の作用する位置で潜像担持体1に引き付
けられたままの状態で通過する。次に、現像手段4の作
用する位置で正規帯電トナーRSTは、現像手段4に引
き付けられる。しかし、このとき、潜像担持体1表面と
現像手段4の電位差が小さく、ACバイアスも印加され
ていないため、図14b−Cに示すように、多くの正規
帯電トナーRSTがそのまま通過する。その後、潜像担
持体1の表面に付着した正規帯電トナーRSTは、図1
4b−Dに示すように、極性が切り替えられた転写ロー
ル51にクーロン力によって引き付けられ、転写部材清
掃部材52によって掻き取られ、すべて回収される。
【0072】以上のように、画像形成時に逆帯電極性ト
ナーWSTは、ブラシロール清掃手段6に回収される。
正規帯電極性トナーRSTは、機械的にブラシロール清
掃手段6に回収されたり、画像欠陥とならない程度に分
散されて転写されたり、現像手段4に回収される。一
方、逆帯電極性トナーWSTは、インターイメージなど
の非画像形成時に、ブラシロール清掃手段6から潜像担
持体1上に排出され、転写手段5に回収されることとな
る。
【0073】また、インターイメージなどの非画像形成
時の後半には、電圧の切り替えによってブラシロール清
掃手段6に回収された正規帯電極性トナーRSTが排出
され、これも転写手段5に回収されることとなる。この
ように、トナーの極性によってゴーストや汚れなどの画
像欠陥となることやブラシロール清掃手段6への回収ト
ナーの蓄積を効果的に防止することができる。
【0074】さらに、非画像形成領域で電圧の切り替え
をおこなうため、非画像形成領域から画像形成領域に変
わるときにブラシロール清掃手段6から正規帯電極性ト
ナーRSTが排出され、画像中にトナーバンドとして現
れることを防ぐことができる。
【0075】この発明の請求項6及び8に記載の発明で
は、上記の非画像形成時の動作をインターイメージ領域
で頻繁に行っている。なお、上記非画像形成時の動作を
インターイメージ領域で常に行ってもよいが、必ずし
も、常に行う必要はなく、インターイメージ領域の何回
かに1回程度行ってもよい。このため、ブラシロール清
掃手段6中に存在する逆極性トナーWST量が増加し、
回収性能が低下することを防止できる。さらに、回収さ
れたトナーが長時間存在することによって、電荷注入な
どが起こり電界によるトナーの吐き出し制御ができなく
なることを回避することができる。つまり、長期にわた
ってブラシロール清掃手段6の性能を維持し発揮させる
ことができる。
【0076】ここで、正規帯電極性トナーRST、逆帯
電極性トナーWSTの排出は、ブラシロール61の一周
でおこなわれていることが確かめられている。ブラシロ
ール61の回転速度や回転中心と潜像担持体1表面の距
離を適切に設定しているため、正規帯電極性トナーRS
Tおよび逆帯電極性トナーWSTの排出のためにブラシ
ロール61をそれぞれ一周以上回転できるようにした。
このため、不必要にインターイメージ長を延長し、画像
形成装置の生産性を低下させることもない。
【0077】また、現像手段4に逆極性トナーWSTを
回収しないため、現像手段4の中での現像剤帯電に対し
て悪影響が少ないことも期待できる。
【0078】ここで、画像非作成時のバイアスの切り替
えについて確認したところ、以下のことがわかった。
【0079】非画像形成領域で、ブラシロール清掃手段
6のバイアスが逆帯電極性トナーWST排出(Tp)用
バイアスから正規帯電極性トナーRST排出(Tm)用
バイアスに切り替わると、排出されるトナーは逆帯電極
性トナーWSTから正規帯電極性トナーRSTに変わ
る。
【0080】ここで、図15に示すように、正規帯電
極性トナーRSTが潜像担持体1上に排出された領域が
帯電位置に達する前に、帯電手段2に印加するバイアス
を逆帯電極性トナーWSTが付着しにくいバイアスから
正規帯電極性トナーRSTが付着しにくいバイアスヘと
切り替わると、図15(b)に示すように、帯電手段
2に逆極性トナーWSTが付着する。この付着トナー
は、図15(c)(d)に示すように、次の非画像形
成領域まで帯電手段2から排出されない。これは、画像
形成領域での帯電不良の原因となり、画像欠陥となる。
そこで、図15に示すように、非画像形成領域で帯電
手段2の印加バイアス切り替えを、正規帯電極性トナー
RSTを潜像担持体1上に排出した領域が帯電位置に達
してからおこなうようにした。この場合、潜像担持体1
上の正規帯電トナーRSTが、図15(c)に示すよ
うに、逆帯電極性トナーWSTが付着しにくいバイアス
が印加された帯電手段2に付着する。しかし、帯電手段
2のバイアスを正規帯電極性トナーRSTが付着しにく
いバイアスに切り替えると、これらのトナーは、図15
(d)に示すように、排出される。このため、帯電手
段2のトナー付着や長期にわたる滞留が原因となる画像
欠陥を防止することが可能となる。
【0081】すなわち、非画像形成領域での帯電手段2
の印加バイアス切り替えを、正規帯電極性トナーRST
を潜像担持体1上に排出した領域が帯電位置に達してか
ら行うことで、さらに画像欠陥の発生を防止できる。
【0082】また、請求項11に記載された技術的手段
によれば、ブラシやブラシロール内の回収トナーの蓄積
に関する課題を回避するとともに、現像手段のみではす
べてを回収することができなかった転写残留トナー( 特
に逆極性トナー) を確実に回収することができ、転写残
留トナーの通過による画像欠陥を効果的に回避すること
が可能となる。
【0083】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。
【0084】第1実施の形態 図1はこの発明の第1実施の形態に係る画像形成装置を
示す概略構成図である。
【0085】この画像形成装置は、図1に示すように、
表面に感光体層を有する潜像担持体としての感光体ドラ
ム1と、この感光体ドラム1の表面を一様に帯電する帯
電手段としての帯電器2と、この帯電器2によって一様
に帯電された感光体ドラム1の表面に、画像光を照射し
て静電潜像を形成する露光手段としての像書き込み装置
3と、現像剤を収容した現像手段としての現像装置4
と、上記感光体ドラム1上に形成されたトナー像を、ペ
ーパーガイド10に沿って搬送ロール11により搬送さ
れてくる記録媒体としての記録用紙8上に転写する転写
手段5の転写部材としての転写ロール51と、この転写
ロール51の表面に付着したトナーを除去するクリーニ
ング手段としてのクリーナ52と、上記感光体ドラム1
上からトナー像が転写された後、当該感光体ドラム1か
ら分離された記録用紙8上にトナー像を定着する定着手
段としての定着装置7と、転写残トナーを一時的に回収
するブラシロール清掃手段6としてのクリーニング部材
61と、このクリーニング部材61の周囲を覆うケーシ
ング62とを有している。
【0086】上記感光体ドラム1は、アルミニウム等か
らなるドラム状の金属製支持体の表面に、電荷発生層と
電荷輸送層とを順次積層させた機能分離型の有機光導電
体(OPC)を用いた感光体ドラムであり、この感光体
ドラム1の外径は、例えば、直径φ30mmに設定され
ている。
【0087】また、上記帯電器2は、金属製の芯金にカ
ーボンを含有するSBR等からなる弾性層を被覆形成
し、この弾性層の上に抵抗層としてイオン導電剤を含有
するECOを成膜し、更にその上にカーボンとSnO2
(導電性フィラー)を含有するP.Aからなる表面層を
成膜したものである。上記弾性層の厚みは2.8mm
に、抵抗層の厚みは150μmに、表面層の厚みは10
μmに、例えばそれぞれ設定されており、表面層をふく
む層全体の抵抗値は、例えば、107 〜108 Ωに調製
されている。この帯電器2は、芯金にDC電圧を印加
し、感光体ドラム1の表面を所定の電位に一様に帯電す
るものである。なお、この実施の形態では、接触タイプ
の帯電器を用いているが、スコロトロンや固体放電器な
ど非接触タイプの帯電器を用いても勿論良い。
【0088】さらに、上記像書き込み装置3は、感光体
ドラム1の回転方向とほぼ垂直に発光素子(LD)から
発せられるレーザ光を繰り返し走査し、この発光素子を
画像信号に基づいてON/OFFすることによって回転
駆動される感光体ドラム1に画像露光を行うようになっ
ている。
【0089】また、上記現像装置4は、感光体ドラム1
上に形成された静電潜像にトナーを転移して可視像(ト
ナー像)を形成するものである。この現像装置4として
は、一成分現像剤を用いたものや、二成分現像剤を用い
たものなど、いずれであっても良い。
【0090】また更に、上記転写ロール51としては、
例えば、金属製の芯金にスキン層を有するシリコーン発
泡体の層を形成し、さらにそのスキン層の上にコート層
としてPTFEを成膜したものが用いられる。ここで、
上記コート層の厚みは10μmで、コート層を含む層全
体の抵抗値は107 〜108 Ωに調製されている。この
転写ロール51は、感光体ドラム1の表面に接触するよ
うに配置されており、転写時には、記録用紙8を介して
感光体ドラム1の表面に接触するものである。また、上
記転写ロール51の芯金には、所定の転写バイアスが所
定のタイミングで印加されるように構成されている。
【0091】また、上記クリーナ52は、板状のスクレ
ーパやブラシ状のクリーニング手段であり、この実施の
形態では、板厚100μmのSUS板からなるバネ材を
使用し、先端はエッチング加工して作製されている。
【0092】さらに、上記ブラシロール清掃手段6のク
リーニング部材61は、金属製の芯金に導電性ブラシを
巻き付けたブラシロールからなるもので、このブラシロ
ールの体積抵抗率は、102 〜109 Ωcmのものがよ
い。また、ブラシ繊維の太さは、3〜15デニール程度
のものが使用でき、植毛密度は5000〜300000
f/inch2 程度のものが好ましい。この実施の形態
では、東レ(株)製の商品名SA−7(体積抵抗率:1
3 〜105 Ωcm、太さ:3デニール、密度:300
000f/inch2 )をφ6mmの芯金に巻き付けて
外径φ12mmのブラシロールとしたものが使用されて
いる。
【0093】また更に、上記ケーシング62は、導電性
を有する板状の部材で、金属や導電性樹脂等を使用し
て、クリーニング部材61の周囲を覆うような形状に形
成されている。この実施の形態では、板厚0.3mmの
SUS板をアーチ状に湾曲させて作製したものが用いら
れている。このケーシング62は、感光体ドラム1の回
転方向の下流側において、クリーニング部材61との間
にある程度広い間隙が形成されるように構成されてい
る。
【0094】さらに、定着装置7は、記録用紙8上に転
写されたトナー像を定着して記録画像とするものであ
り、周知の熱及び圧力によってトナー像を定着する装置
などが使用される。
【0095】次に、上記現像装置4で用いられる現像剤
について説明する。
【0096】上記現像装置4で使用されるトナーは、例
えば、乳化重合法により製造されたものが用いられ、平
均粒径は6.5μm、形状係数は130以下の球形であ
る。ここで、形状係数とは、光学顕微鏡のトナー拡大像
を(株)ニレコ社製イメージアナライザLuzexIII
で画像解析して求めた値であり、次式で示される。形状
係数=(トナー径の絶対最大径)2 /(トナーの投影面
積)×π/4×100
【0097】また、トナーの粒径は、画質に大きな影響
を与え、粒径が大きくなるほど画像は粗くなる。平均粒
径が20μm程度のトナーでも実用上の問題はないが、
細線の解像力を高くするためには、平均粒径が10μm
以下のトナーを用いるのが望ましい。しかしながら、ト
ナー径が小さくなるとトナーとキャリアの間に作用する
物理的付着力が支配的となり、現像性が低下する。ま
た、トナー径が小さくなるとトナーの凝集も起こりやす
く取扱いの問題が生じる。このような観点から本発明で
用いるトナーは、平均粒径5μm以上10μm以下のも
のが望ましい。
【0098】さらに、上記トナーには、帯電制御剤や転
写助剤として、平均粒径10〜150nm程度のシリカ
やチタニア等の微粒子(外添剤)が適当量外添されてい
る。
【0099】なお、トナーとしては、上記製造法に限ら
ず、例えば懸濁重合法、懸濁造粒法、溶解懸濁法、混練
粉砕法等により製造されたものでもよい。
【0100】また、上記現像装置4で使用される現像剤
としては、例えば、上記の如く構成されたトナーとキャ
リアとを混合した二成分の現像剤が用いられる。このキ
ャリアとしては、例えば、フェライトからなる芯材の表
面に、カーボンブラック等の導電性材料が分散された樹
脂被覆層を有する樹脂コートキャリアが用いられ、平均
粒径は、例えば、45μmに設定される。
【0101】上記トナーとキャリアとを混合した現像剤
としては、例えば、トナー濃度(TC:Toner C
oncentration)を8wt%、現像剤中のト
ナー帯電量を20〜30μC/gとしたものが用いられ
る。ここで、トナー濃度(TC)は次式で示される。 TC(wt%)=(現像剤に含まれるトナーの重量
(g))/(現像剤の総重量(g))×100
【0102】さらに、上記トナーとキャリアを混合して
現像剤としたときのトナーの電荷量は、高すぎるとトナ
ーのキャリアに対する付着力が高くなりすぎて、トナー
が現像されないといった現象が発生する。一方、電荷量
が低すぎるとトナーのキャリアに対する付着力が弱くな
り、遊離トナーによるトナークラクドが発生し、プリン
ト中におけるカブリが問題となる。感光体ドラム1上に
形成された静電潜像にトナーを転移して良好な現像を行
うという観点からは、現像剤中のトナーの電荷量が絶対
値で5〜50μC/g、好ましくは、10〜40μC/
gの範囲にあることが望ましい。
【0103】次に、本発明の重要な部位であるクリーニ
ング部材(ブラシロール)61と、その周囲を覆うケー
シング62とで構成されたブラシロール清掃部材6の動
作について詳細に説明する。
【0104】図2は、図1のクリーニング部を拡大して
示したものである。図中、13は帯電器2の電圧印加手
段で、14はクリーニング部材6の電圧印加手段であ
る。なお、電圧印加手段14はケーシング62にもクリ
ーニング部材61と同じ電圧を印加するようになってい
る。
【0105】ところで、この実施の形態では、感光体ド
ラム1に対するブラシロール61の食い込み量が1mm
となるように設定されている。また、上記ブラシロール
61は、感光体ドラム1と同一方向(両者の表面の移動
方向)に回転しており、その周速は、感光体ドラム1の
周速の2倍となるように設定してある。
【0106】図2は、画像形成領域におけるクリーニン
グ部の様子を示したものである。転写後の感光体ドラム
1上に残留したトナーは、正規の帯電極性であるマイナ
スに帯電しているものと、剥離放電等により逆極性であ
るプラスに帯電したものとが混在している。画像形成領
域では、ブラシロール61とケーシング62とにマイナ
スの電圧が印加されており(少なくとも、ブラシロール
61の表面は感光体ドラム1の表面より低い電位になっ
ており)、逆極性のトナーは、クーロン力によってブラ
シロール61に静電的に付着する。また、ブラシロール
61下流領域のケーシング62内では、ブラシロール6
1を通過した正規帯電のマイナストナーが、ブラシロー
ル61の回転によってその一部は一旦巻き上げられる
が、ブラシロール61の表面とケーシング62の表面か
ら、静電的な反発力(クーロン力)を受けるため、最終
的に重力により落下して感光体ドラム1の表面に再付着
する。この過程で、転写残トナーのうち、正規の帯電極
性に帯電した転写残トナーは、ブラシロール61によっ
て拡散されて分散した状態となり、その後帯電器2を通
過して、現像装置4内に回収される。なお、帯電器2に
は、正規の帯電極性と同極性のマイナス電圧が印加され
ているため、感光体ドラム1の表面に付着した転写残ト
ナーが、帯電器2に付着することはない。
【0107】このように、画像形成領域では、感光体ド
ラム1の表面に残留したトナーのうち、逆極性のトナー
は、ブラシロール61によって回収されるとともに、正
規極性のトナーは、ブラシロール61及び帯電器2を通
過し、現像装置4内で回収される。
【0108】なお、この実施の形態では、図2に示すよ
うに、ケーシング62の形状は、ブラシロール61の下
流側でやや膨らみを持った形状となっており、クラウド
状になったトナーが感光体ドラム1の表面に再付着しや
すいように構成されている。また、上記ブラシロール6
1によって転写残トナーをクラウド状にすることによ
り、転写後に塊状に残ったトナーが存在する場合でも分
散させることができるので、その後、現像装置4内に回
収しやすくすることが可能となる。
【0109】図3は、非画像形成領域におけるクリーニ
ング部の様子を示したものである。このとき、ブラシロ
ール61とケーシング62にはプラスの電圧が印加され
(少なくとも、ブラシロール61の表面は感光体ドラム
1の表面より高い電位になっており)、ブラシロール6
1に付着していた逆極性のトナーは、クーロン力(反発
力)によって感光体ドラム1の表面へ移行し、逆に感光
体ドラム1上に付着した正規帯電の転写残トナーは、ブ
ラシロール61に回収される。また、このとき帯電器2
は、0Vに設定されている(少なくとも、帯電器2の表
面は感光体ドラム1の表面より高い電位になっている)
ため、感光体ドラム1の表面に移行した逆極性トナー
は、当該感光体ドラム1の表面に付着したまま帯電器2
を通過する。
【0110】さらに、上記帯電器2の下流側に位置する
現像装置4に印加される現像バイアスは、感光体ドラム
1の表面電位より高い電位に設定されてため、逆極性ト
ナーは、クーロン力で現像装置4に回収されることな
く、転写部へと移動する。転写ロール51は、感光体ド
ラム1の表面電位より低い電位に設定されており、クー
ロン力で逆極性トナーは転写ロール51側に移行し、転
写ロール51に付設されているクリーナ52によって転
写ロール51の表面から掻き取られる。
【0111】なお、ここでいう非画像形成領域とは、記
録用紙8と記録用紙8の間の領域(インターイメージ
部)に相当する領域、あるいは、電源投入時やジョブス
タート/エンド時、用紙ジャムが発生したときの復帰モ
ード時などの画像領域以外の領域を意味する。
【0112】図4は、インターイメージ部で逆帯電のト
ナーをブラシロール61から吐き出し、転写手段5で回
収するまでの一連の動作に関し、帯電手段2、現像手段
4、転写手段5及びクリーニング手段6に印加されるバ
イアスのタイミングを示している。ここで、正規帯電極
性のトナーはマイナスであり、感光体ドラム1の表面も
マイナスに帯電されている。
【0113】以上の構成において、この第1実施の形態
に係る画像形成装置では、次のようにして、逆極性の転
写残トナーを確実に回収して、ポジゴーストやネガゴー
スト、及びカブリを発生することなく、良好な画像を長
期にわたって形成することが可能となっている。
【0114】すなわち、この第1実施の形態では、図1
に示すように、感光体ドラム1が回転駆動され、当該感
光体ドラム1の表面は、図5に示すように、帯電器2に
よって−350Vに一様に帯電される。この感光体ドラ
ム1は、像書き込み装置3との対向位置で像光が照射さ
れ、感光体ドラム1の感光体層の電位は、露光によって
低減されてほぼ0Vになり、静電電位の差による潜像が
形成される。この静電潜像は、現像装置4との対向位置
に移動する。現像装置4の現像ロールには、−200V
の直流成分に、振幅(Peak to Peak)1.
0kV、周波数4.0kHz、Duty 0.6の交流
成分を重畳した現像バイアスが印加されている。これに
より、現像ロールから転移されるマイナスに帯電したト
ナーが付着(反転現像)され、静電潜像が可視化され
る。
【0115】このようにして形成されたトナー像は、+
450Vの電圧が印加されている転写ロール51によっ
て記録用紙8上に転写される。そして最終的に、定着装
置7によって定着されて記録画像が得られる。
【0116】一方、転写後、感光体ドラム1の表面電位
は、画像部が0V、背景部が−100Vとなっていた。
また、転写後の感光体ドラム1の表面には、わずかなが
らトナーの残留が認められた。残留トナーは、クリーニ
ング部材(ブラシロール)61と、その周囲を覆うケー
シング62とで構成されたクリーニング部に送られる。
【0117】ブラシロール61には、図2に示すよう
に、−250Vのバイアス電圧を印加し、ブラシロール
61通過後の感光体ドラム1表面を調べると、通過前に
わずかに見られたトナーが、通過後に見られなくなって
いた。これは、正規帯電極性の残留トナーは、現像装置
4で回収され、逆極性の残留トナーは、ブラシロール6
1ですべて回収されていることを意味している。
【0118】次に、インターイメージ部(非画像領域)
での電位を次のように設定した。
【0119】まず、インターイメージ部となる感光体ド
ラム1表面の領域がブラシロール61に達するとき、図
3に示すように、ブラシロール61のバイアス電圧を+
150Vとした。このとき、ブラシロール61通過後の
感光体ドラム1表面上には、わずかなトナー(逆極性の
トナー)が付着していた。
【0120】インターイメージ部に相当する領域が、帯
電器2及び現像装置4を通過するとき、図4に示すよう
に、帯電器2に印加する電圧を0V、現像ロールに印加
するDCバイアス電圧(DC2)を+70Vとし、現像
ロールのACバイアスは印加しなかった。
【0121】このとき、ブラシロール61から感光体ド
ラム1表面に移行したトナーの多くは、画像領域で回収
された逆極性のトナーである。上記設定では、感光体ド
ラム1の表面電位は、0〜−100Vであったため、帯
電器2にトナーは付着しにくくなる。また、現像ロール
では、ほとんど回収されずに通過する。
【0122】なお、帯電器2に印加する電圧は、感光体
ドラム1の表面電位とトナーの極性から決めることがで
き、トナーの付着を抑制・防止できれば、本実施の形態
と同一である必要はない。また、現像装置4のバイアス
電圧についても感光体ドラム1の表面電位とトナーの極
性から決められ、感光体ドラム1の表面と現像装置4と
の間でトナーの移動がなければよい。
【0123】そして、上記現像ロールを通過したトナー
は、転写部に達する。転写ロール51の印加電位は、例
えば、−300Vに設定されている。これにより、逆極
性に帯電したトナーは、転写ロール51に移行し、転写
ロール51の表面上でスクレーパ52により掻き取られ
ることを確認した。また、記録用紙8の裏面汚れも発生
していなかった。
【0124】以上の構成、条件下で100kPV(A4
用紙)のランニングテストを実施した。その結果、転写
残留トナーに起因するポジゴーストやネガゴースト、及
びカブリの発生は見られないことを確認した。
【0125】第2実施の形態 図6及び図7はこの発明の第2実施の形態を示すもので
あり、前記第1実施の形態と同一の部分には同一の符号
を付して説明すると、この第2実施の形態では、クリー
ニング部の動作が前記第1実施の形態とやや異なるよう
に構成されている。すなわち、第1実施の形態におい
て、図3で示した非画像形成領域におけるクリーニング
部の動作に加えて、さらに図6のような動作が加わるよ
うになっている。
【0126】図6は、図3で示した非画像形成領域にお
けるクリーニング部の動作に引き続き、継続して非画像
形成領域でのクリーニング部の様子を示している。図3
に示した非画像形成領域におけるクリーニング部の動作
と同様の動作が、所定の吐き出し時間T1だけ実行さ
れ、ブラシロール61に付着した逆極性のトナーが吐き
出される。続いて、図6に示すように、ブラシロール6
1とケーシング62には画像領域と同様に、マイナスの
電圧が印加されており(少なくとも、ブラシロール61
の表面は感光体ドラム1の表面より低い電位になってお
り)、転写残りの逆極性のトナーは、クーロン力により
ブラシロール61に静電的に付着するのと同時に、ブラ
シロール61に付着していた正規帯電のトナーは、クー
ロン力により感光体ドラム1の表面に再付着する。ま
た、図2と同様に、このとき帯電器2は0Vに設定され
ている(少なくとも、帯電器2の表面は感光体ドラム1
の表面より低い電位になっている)ため、感光体ドラム
1の表面に移行した正規極性トナーは、帯電器2を通過
する。続いて、現像領域では、現像剤との接触による機
械的な力とクーロン力により現像装置4に回収される。
また、現像装置4で全ての正規極性トナーを回収できな
かった場合でも、次の転写領域で転写ロール51は感光
体ドラム1の表面電位より高い電位に設定されており、
クーロン力で正規極性トナーは転写ロール51側に移行
し、転写ロール51に付設されているクリーナ52によ
って転写ロール51表面から掻き取られる。そのため、
現像装置4で回収できなかった正規極性トナーも、転写
ロール51で確実に回収されることになる。
【0127】図7は、インターイメージ部で逆帯電のト
ナーと正規極性のトナーをクリーニング手段(ブラシロ
ール)61から吐き出し、転写手段5及び現像手段4で
回収するまでの一連の動作に関し、帯電手段2、現像手
段4、転写手段5及びクリーニング手段6に印加される
バイアスのタイミングを示している。ここで、正規帯電
極性のトナーはマイナスであり、感光体ドラム1の表面
もマイナスに帯電している。
【0128】以上の構成において、この実施の形態に係
る画像形成装置では、次のようにして、逆極性の転写残
トナーを確実に回収して、ポジゴーストやネガゴース
ト、及びカブリを発生することなく、良好な画像を長期
にわたって形成することが可能となっている。
【0129】すなわち、この第2実施の形態では、感光
体ドラム1の帯電工程から、露光・現像工程、及び転写
工程を経て定着工程までの一連の動作は、第1の実施の
形態と同じである。
【0130】一方、転写後、感光体ドラム1の表面電位
は、画像部が0V、背景部が−100Vとなっており、
感光体ドラム1の表面に残留したトナーは、クリーニン
グ部に送られる。ブラシロール61には、−250Vの
バイアス電圧を印加し、ブラシロール61通過後の感光
体ドラム1表面を調べると、通過前にわずかに見られた
トナーが、通過後に見られなくなった。
【0131】次に、インターイメージ部での電位を次の
ように設定した。
【0132】まず、インターイメージ部の前半となる感
光体ドラム1表面の領域がブラシロール61に達すると
き、図7に示すように、ブラシロール61のバイアス電
圧(吐き出しバイアス電圧)B2を+150Vとした。
このとき、ブラシロール61通過後の感光体ドラム1表
面上には、わずかなトナーが付着していた。
【0133】インターイメージ部の前半に相当する領域
が、帯電器2及び現像装置4を通過するとき、帯電器2
に印加する電圧を0V、現像ロールに印加するDCバイ
アス電圧(DC2)を+70Vとし、現像ロールのAC
バイアスは印加しなかった。
【0134】このとき、ブラシロール61から感光体ド
ラム1表面に移行したトナーの多くは、前述した図3に
示すように、逆極性のトナーである。上記設定では、感
光体ドラム1の表面電位は、0〜−100Vであったた
め、帯電器2にトナーは付着しにくくなる。また、現像
ロールでは、ほとんど回収されずに通過する。
【0135】なお、帯電器2に印加する電圧は、感光体
ドラム1の表面電位とトナーの極性から決めることがで
き、トナーの付着を抑制・防止できれば、本実施の形態
と同一である必要はない。また、現像装置4のバイアス
電圧についても感光体ドラム1の表面電位とトナーの極
性から決められ、感光体ドラム1の表面と現像装置4と
の間でトナーの移動がなければよい。
【0136】現像ロールを通過したトナーは、転写部に
達する。転写ロール51の印加電位は−300Vに設定
した。これにより、トナーは転写ロール51に移行し、
転写ロール51の表面上でスクレーパ52により掻き取
られることを確認した。また、記録媒体8の裏面汚れも
発生していなかった。
【0137】次に、この第2の実施の形態では、インタ
ーイメージ部の後半となる感光体ドラム1表面の領域が
ブラシロール61に達するとき、図7に示すように、ブ
ラシロール61のバイアス電圧(回収/吐き出しバイア
ス電圧)B1を−250Vとした。このとき、ブラシロ
ール61通過後の感光体ドラム1の表面上には、わずか
なトナーが付着していた。
【0138】インターイメージ部の後半に相当する領域
が、帯電器2及び現像装置4を通過するとき、帯電器2
に印加する電圧と、現像ロールに印加するDCバイアス
電圧は、画像形成領域と同じ条件に戻した。
【0139】インターイメージ部の後半に、ブラシロー
ル61から感光体ドラム1表面に移行したトナーの多く
は、図6に示すように、正規極性のトナーである。した
がって、帯電器2にトナーは付着しにくく、逆に、現像
装置4にはクーロン力等で回収される。さらに、上記現
像装置4で回収しきれなかった正規極性のトナーは、図
7に示すように、プラスの転写バイアスが印加される転
写ロール51によってすべて回収されることになる。
【0140】以上の構成、条件化で100kPV(A4
用紙)のランニングテストを実施した。その結果、転写
残留トナーに起因するポジゴーストやネガゴースト、及
びカブリの発生は見られないことを確認した。
【0141】本第2実施の形態では、高湿時に転写効率
が低下しているときなど、インターイメージ部前半に多
くの正規極性トナーがブラシロール61に付着したとき
でも、転写ロール51ですべて回収できるため、ポジゴ
ーストやネガゴーストを防止する効果が高い。
【0142】また、同様な動作を電源投入時などにも実
施すれば、ブラシロール61の汚染防止効果はいっそう
優れたものになる。
【0143】以上説明した実施の形態は、いずれも白黒
画像記録方式で説明したが、カラー画像記録方式でも同
様の効果を得ることができる。また、上記実施の形態
は、いずれもカールソンプロセスに基づく電子写真記録
方式で説明したが、チャージレス方式、背面露光方式
等、記録紙に転写を行う間接記録方式であれば適用可能
である。
【0144】第3実施の形態 図8はこの発明の第3実施の形態を示すものであり、前
記実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して説明
すると、この第3実施の形態では、ブラシロール清掃手
段の構成が前記第1の実施の形態と異なるように構成さ
れている。また、この第3実施の形態では、帯電手段と
して接触式の帯電手段ではなく、非接触方式の帯電手段
を用いるように構成されている。
【0145】図8は本発明を適応したブラシロール清掃
部材を用いた電子写真方式によるプリンターを示す概略
構成図である。
【0146】この実施の形態では、帯電手段2として、
非接触方式のDC帯電装置が使用されている。これは、
ガラス平面に蒸着したアモルファスシリコンに直流電圧
を印加し、感光体ドラム1の表面を帯電するものであ
る。ここでは、帯電手段2の表面と感光体ドラム1表面
の最近接距離を0.1〜0.15mmとした。ただし、
帯電手段2はこれに限るものではなく、スコロトロンな
どを使用してもよい。
【0147】また、この実施の形態では、ブラシロール
清掃手段6として、3デニールで密度30万本/平方イ
ンチ、抵抗が103 〜105 cmのブラシロール61が
使用されている。また、ブラシの毛足長さを3mm、感
光体ドラム1表面とブラシの根元との最近接距離を、2
mmとした。ブラシロール61は、感光体ドラム1との
接触位置で感光体ドラム1と同じ方向に回転(つまり回
転方向は逆)しており、速度は感光体ドラム1の表面の
2倍とした。ここでは、上述のブラシロール61を使用
したが、必ずしもこの限りではない。回転方向について
も感光体ドラム1とブラシロール61の回転方向を同じ
にしてもよい。
【0148】上記ブラシロール清掃手段6は、第1実施
の形態と異なり、導電性のケーシングを備えておらず、
ブラシロール61は、合成樹脂等の絶縁性材料からなる
ハウジング63によって覆われている。
【0149】なお、その他のトナーの組成等は、前記第
1実施の形態と同じである。
【0150】以上のような構成及びトナーにおいて、本
発明の具体的実施例を示す。
【0151】画像形成時にΦ30の感光体ドラム1は−
500Vに帯電され、光ビームによって露光される画像
部の電位は、−150Vとなるように設定されている。
また、現像手段4の現像ロールには、直流成分が−35
0Vに振幅(Peak to Peak)1.0kV、
周波数4.0kHz、Duty 0.6の交流成分を重
畳した現像バイアスが印加されている。これにより、負
極性に帯電したトナーは感光体ドラム1上に現像され、
トナー像を形成する。
【0152】転写ロール51には、+300Vの電圧を
印加し転写用紙10にトナー像を転写した。この電圧
は、転写効率が良好であって、転写トナー像の飛び散り
などが発生しない条件を設定すればよい。
【0153】転写後、感光体ドラム1の表面電位は画像
部が−100V、背景部が−300Vとなっていた。こ
こで、わずかながらトナーの残留が認められた。
【0154】ブラシロール清掃手段6のブラシには、図
9に示すように、−450Vの電圧を印加した。この位
置の前後で残留トナーを調べると、ブラシロール清掃手
段6の通過前でわずかに認められていたトナーが、通過
後にはほとんど認められなくなった。
【0155】次に、インターイメージ部での電位を次の
ように設定した。
【0156】まず、インターイメージ部となる感光体ド
ラム1上の領域がブラシ清掃手段6に達するとき、ブラ
シロール清掃手段6のブラシ61の電圧を0Vとした。
このとき、ブラシロール清掃手段6を通過した後の感光
体ドラム1の表面上には、わずかなトナーの付着が見ら
れた。
【0157】なお、この実施の形態では、帯電電位、現
像DCバイアスを画像形成時と同様にした。つまり、こ
の実施の形態では、非接触方式の帯電装置を使用してい
るため、帯電手段2に印加する電圧などを、画像形成時
に比べて切り換える必要がない。
【0158】また、転写ロール51の電圧は−600V
に設定した。これにより、ブラシロール61から感光体
ドラム1上に移動したトナーが転写ロール51に移動す
る。このトナーは、金属スクレーパ52でかきとられて
いることが確認できた。また、記録媒体7の裏面汚れも
発生していなかった。
【0159】ここでは、インターイメージ部を逆極性ト
ナーの転写ロール51への回収電位設定とした。しか
し、インターイメージ部で行うだけではなく、電源投入
時やジョブスタート/エンド時にも同様なサイクルを入
れてもよい。
【0160】以上の構成、条件で100kPV(A4)
のランニングテストを実施した。この結果、転写残留ト
ナーに起因した背景部の汚れやハーフトーンのむら、ポ
ジあるいはネガゴーストが発生しないことが確認でき
た。
【0161】このときの温湿度は28℃、80%RHで
あった。
【0162】第4実施の形態 図11はこの発明の第4実施の形態を示すものであり、
前記実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、
重複する部分の説明を省略して説明すると、この第4実
施の形態では、ブラシロール清掃手段が、前記非画像形
成領域の長さをLint(mm)、プロセススピードを
Vp(mm/sec)、ブラシロール清掃手段にトナー
像の帯電極性と逆極性に帯電したトナーを引き離す電界
が作用するようバイアス電圧を印加する時間をTp(s
ec)、ブラシロール清掃手段に画像形成領域と同様な
向きの電界が作用するバイアス電圧を印加する時間をT
m(sec)、ブラシロール清掃手段の回転中心と潜像
担持体表面の距離をrb(mm)および潜像担持体最近
接位置でのブラシロール清掃手段の回転速度をVb(m
m/sec)とするとき、 Lint/Vp≧Tp+Tm Tp≧2π・rb/Vb、Tm≧2π・rb/Vb を満たすように構成されている。
【0163】また、この実施の形態では、前記潜像担持
体の非画像形成領域が、少なくとも次に転写部に達した
ときに記録媒体と記録媒体の間となるいわゆるインター
イメージ部であるように構成されている。
【0164】なお、この実施の形態では、前記潜像坦持
体に接触し、前記非画像形成領域で前記トナー像の帯電
極性と逆極性に帯電したトナーを引き離す電界が作用す
るようバイアス電圧を印加した後、画像形成領域と同様
な向きの電界が作用するようにバイアス電圧を切り替え
る帯電手段を有する画像形成装置において、前記非画像
形成領域でブラシロール清掃手段の印加バイアスが切り
替わった潜像担持体上の位置が帯電手段に達するまで、
帯電手段のバイアスを切り替えないように構成するのが
望ましい。
【0165】図11は請求項6及び8に記載の発明を適
用した第4実施の形態に係るブラシロール清掃部材6を
用いた電子写真方式によるプリンターの概略構成を示す
ものである。
【0166】図11において、符号1は、潜像担持体と
しての感光体ドラムを示すものであり、この感光体ドラ
ム1の表面には、矢線A方向への回転に伴って、周知の
電子写真プロセスにより画像像情報に応じた静電潜像が
形成される。すなわち、図示しないユーザーインターフ
ェイスやパーソナルコンピュータ等のクライアントか
ら、プリント動作の指令がなされ、プリント動作が開始
されると、感光体ドラム1は、帯電手段としての接触方
式の帯電器2によって、所定の電位(例えば、負極性)
まで一様に帯電された後、レーザビームスキャナ3から
発せられた光ビームによって画像信号に応じた露光(例
えば、画像部露光)がなされ、当該感光体ドラム1の表
面には、画像信号に応じた静電潜像が形成される。ま
た、上記感光体ドラム1の外周には、当該感光体ドラム
1の回転方向下流側に隣接して、現像手段としての現像
装置4が配設されており、この現像装置4は、感光体ド
ラム1の表面に形成された静電潜像を現像(例えば、反
転現像)して、トナー像を形成するようになっている。
なお、ここで使用した画像形成装置では、感光体ドラム
1の周方向における回転速度であるプロセススピード
が、170mm/secに設定されているとともに、図
11(b)に示すように、感光体ドラム1の表面に形成
される画像形成領域間の長さである、インターイメージ
長は、79mm(79(mm)/170(mm/se
c)=465(msec)) に設定されている。
【0167】この第4実施の形態では、帯電手段2の構
成が第3実施の形態(図8参照)と異なり、第1実施の
形態と同様な帯電器が使用されている。すなわち、この
帯電手段2は、第1実施の形態と同様、芯金にDC電圧
を印加し、感光体ドラム1の表面を所定の電位に一様に
帯電するものから構成されている。ただし、帯電手段2
はこれに限定されるものではなく、スコロトロンなどを
使用してもよいし、トナーの付着を考慮して、不具合な
く感光体ドラム1表面の電位設定が行えれば、DCバイ
アスにACバイアスを重畳した帯電ロールなどを使用し
てもよいし、スコロトロンや固体放電器など非接触タイ
プの帯電器を用いてもよい。
【0168】また、この第4実施の形態では、その他の
転写手段5や定着装置7、あるいはブラシロール清掃手
段6などが、第3実施の形態と同様に構成されている。
【0169】因みに、ブラシロール61は、感光体ドラ
ム1との接触位置で感光体ドラム1と同じ方向に回転(
つまり回転方向は逆) しており、ブラシ先端での速度
は、感光体表面の2 倍、すなわち340mm/secに
設定されている。このとき、感光体ドラム1表面との最
近接位置でのブラシロール61の回転速度は、283m
m/secであった。
【0170】ここでは、上述のブラシロール61を使用
したが、必ずしもこの限りではない。また、回転方向に
ついても感光体ドラム1とブラシロール61の回転方向
を同じに設定してもよい。
【0171】なお、その他、トナーの組成やキャリアな
どは、前述した第3実施の形態と同様である。
【0172】次に、以上の様な構成及びトナーにおい
て、この第4実施の形態の具体的な実施例を説明する。
【0173】画像形成時にΦ30mmの感光体ドラム1
の表面は、−450Vに一様に帯電され、光ビームによ
って露光される画像部の電位は、−100Vとなるよう
に設定されている。このとき、帯電手段2に印加するバ
イアス電圧は、−1000Vであった。また、現像装置
4の現像ロールには、直流成分が−350Vに振幅(ピ
ークトゥーピーク)1.0kV、周波数4.0KHz、
Duty 0.6の交流成分を重畳した現像バイアスが
印加されている。これにより、感光体ドラム1の帯電極
性と同じ負極性に帯電したトナーは、感光体ドラム1上
の露光部に反転現像され、トナー像を形成する。
【0174】また、転写ロール51には、+350Vの
電圧が印加され、記録用紙8にトナー像が転写される。
この転写ロール51に印加される電圧は、転写効率が良
好であって、転写トナー像の飛び散りなどが発生しない
条件を満たすように設定すればよい。
【0175】上記感光体ドラム1上に形成されたトナー
像を記録用紙8に転写した後、感光体ドラム1の表面電
位は、画像部が−50V、背景部が−200Vとなって
いた。ここで、感光体ドラム1の表面には、わずかなが
らトナーの残留が認められた。この残留トナーは、本来
の帯電極性である負極性に帯電したまま、記録用紙8に
転写されずに残ったトナーと、転写ロール51による転
写電界によって帯電極性が反転され、正極性に帯電した
トナーとからなる。
【0176】その後、転写部を通過した感光体ドラム1
の表面は、当該感光体ドラム1の回転に伴って、ブラシ
ロール清掃手段6の位置へ移動する。このブラシロール
清掃手段6のブラシロール61には、図12に示すよう
に、−400Vの電圧が印加される。このブラシロール
清掃手段6の前後で、感光体ドラム1の表面に残留して
いるトナーを調べると、ブラシロール清掃手段6の通過
前では、わずかに認められていた残留トナーが、ブラシ
ロール清掃手段6の通過後には、ほとんど認められなく
なった。なお、図12において、Aはブラシロール清掃
手段6と帯電手段2との間の距離に相当する時間、Bは
帯電手段2と現像手段4との間の距離に相当する時間、
Cは現像手段4と転写手段5との間の距離に相当する時
間を、それぞれ示している。
【0177】次に、この第4実施の形態では、インター
イメージ部での電位を次のように設定している。
【0178】まず、インターイメージ部となる感光体ド
ラム1上の領域(図11(b)参照)がブラシロール清
掃手段6に達するとき、ブラシロール61の印加電圧を
+200Vとした。このとき、ブラシロール清掃手段6
を通過した後の感光体ドラム1の表面上には、トナーの
付着が見られた。
【0179】ここで、ブラシロール61から感光体ドラ
ム1上に移動したトナーの多くは、逆極性トナーWST
であると考えられる。このブラシロール61からトナー
を排出した領域が、DC帯電手段2および現像装置4の
対向位置を通過するとき、帯電器2に印加する電圧を+
200V、現像ロールに印加するDCバイアスを0Vと
し、現像ロールのACバイアスは印加しなかった。
【0180】上記の設定では、感光体ドラム1の表面電
位は−200〜−500Vであったため、当該感光体ド
ラム1の表面に移動した逆極性トナーWSTは、接触D
C帯電器2に付着することがない。また、上記逆極性ト
ナーWSTは、現像ロールではほとんど回収されずにそ
のまま通過した。
【0181】上記の如く、インターイメージ部に相当す
る感光体ドラム1の表面が接触DC帯電手段2を通過す
る際に、当該接触DC帯電手段2に印加する電圧は、感
光体ドラム1の表面電位とトナーの極性から決定するこ
とができ、トナーの付着を防止することができれば、本
実施の形態と同じである必要はない。また、現像手段4
のバイアスについても、感光体ドラム1の表面電位との
関係から決められ、感光体ドラム1の表面と現像手段4
の間でのトナーの移動がなければ、適宜設定してよい。
【0182】ここでは、接触DC帯電手段2の上流側と
現像手段4の下流側で、感光体ドラム1の表面に付着し
ているトナーの量を目視で比較したが、わずかに現像手
段4の下流側の方が少量であったものの、ほとんど差が
ないことが確認できた。
【0183】さらに、インターイメージ部に相当する感
光体ドラム1の表面が転写ロール51を通過する際に、
当該転写ロール51に印加する電圧を−500Vに設定
した。これにより、ブラシロール61から感光体ドラム
1上に移動した逆極性トナーWSTトナーのすべてを、
転写ロール51上に移動させることができた。この転写
ロール51上に移動した逆極性トナーWSTトナーは、
金属スクレーパ52で掻き取られていることが確認でき
た。
【0184】ここで、図12に示すように、上記ブラシ
ロール清掃手段6のブラシロール61に、例えば、+2
00Vのバイアス電圧を印加する時間Tpは、230m
secに設定した。この間、ブラシロール清掃手段6の
ブラシロール61は、約2.1周するように設定されて
いる。上記バイアス設定にしたとき、感光体ドラム1上
に約19mmの長さでブラシロール61からトナーが排
出されていることが確認できた。つまり、ブラシロール
61は、1周目でほぼ逆極性トナーWSTの排出を完了
していると考えられる。
【0185】この後、ブラシロール61に印加するバイ
アス電圧を−400Vとした。すると、感光体ドラム1
上にトナーの排出がおこなわれていることが確認でき
た。この領域が帯電手段2の作用する位置に到達してか
ら、帯電手段2に印加するバイアス電圧を−1000V
に切り替えた。ここから感光体ドラム1の表面電位は、
−450Vとなった。ここで、バイアス電圧の切り替え
直前では、帯電手段2上にトナーの付着が見られた。し
かし、バイアス電圧を切り替え後、帯電手段2への付着
トナーは見られなくなった。これは、付着トナーの排出
が行われたためと考えられる。
【0186】次に、ブラシロール61に印加するバイア
ス電圧を切り替えた領域が現像位置に達するタイミング
で、現像手段4の印加バイアスを−350Vとし、AC
バイアスは印加しなかった。すると、感光体ドラム1上
のトナー量は、現像位置の前後でほとんど変化していな
かった。
【0187】この領域が転写位置に到達するとき、転写
ロール51に印加するバイアスを+350Vとした。こ
こで、感光体ドラム1の表面に付着していたトナーが転
写ロール51に移動し、金属スクレーパ52で掻き取ら
れていることが確認できた。
【0188】この後、再び画像形成をおこなったが、記
録媒体8の裏面汚れも発生していなかった。図12に示
すように、インターイメージ部でのバイアス電圧の切り
替えをおこなってから、次の画像形成領域の先端部まで
の時間Tmは約235msecであり、この間にブラシ
ロール61は、約2.1周している。ここでも、バイア
ス電圧の切り替えからほぼ一周でブラシロール61から
のトナーの排出がおこなわれていることを確認した。な
お、ブラシロール61の外径は、例えば、ブラシ先端ま
での直径が約12mmに設定されている。
【0189】本実施の形態では、Tp+Tm=465m
secに設定しており、インターイメージ部の長さ(=
465msec)と等しく、その結果、インターイメー
ジ部の長さを延長する必要がなく、画像形成装置の生産
性が低下することもなかった。
【0190】なお、上述した実施の形態では、インター
イメージ部を転写ロール51へのトナー回収電位設定と
した。しかし、インターイメージ部で行うだけではな
く、電源投入時やジョブスタート/エンド時などの非画
像形成領域にも同様なサイクルを入れ、感光体ドラム1
の表面に残留したトナーの回収を行ってもよい。
【0191】また、上述した実施の形態では、Tmでの
電位設定を画像形成領域と同様にした。しかし、ブラシ
ロール61からのトナーの排出を確実に行え、帯電手段
2に付着することなく転写手段5にてトナーを回収する
ことができれば、かならずしもこの限りではない。
【0192】以上の構成、条件で100kpV(1kp
V=1000プリント、A4サイズ)のランニングテス
トを実施した。この結果、転写残留トナーに起因した背
景部の汚れやハーフトーンのむら、ポジあるいはネガゴ
ーストが発生しないことが確認できた。
【0193】このように、本実施の形態の場合には、イ
ンターイメージ部の延長や特別なトナー排出・回収サイ
クルを必要とせず、長期の使用において転写残留トナー
に起因した背景部の汚れやハーフトーンのむら、ポジあ
るいはネガゴーストが発生しないことが確認できた。こ
のランニングテスト時の温湿度は、28℃,80%RH
であった。
【0194】第5実施の形態 次に、この発明の第5実施の形態について、前記実施の
形態と同一の部分には同一の符号を付して説明する。
【0195】この第5実施の形態は、ブラシロール61
を感光体ドラム1との接触位置で感光体ドラム1と逆方
向に回転(つまり回転方向は同じ)させ、ブラシ先端で
の速度をプロセススピードと同じ、すなわち170mm
/sec、感光体ドラム1表面との最近接位置でのブラ
シロール61の回転速度を142mm/secとしたも
のであり、以下に説明する。
【0196】なお、その他の構成、電位設定などは、第
4実施の形態の場合と同様である。
【0197】本第5実施の形態では、実施の形態4に比
べてブラシロール61の回転速度を遅く設定している
が、感光体ドラム1表面の摺擦方向が逆であるため、ト
ナーの回収性については同等な性能が得られた。
【0198】また、インターイメージ中でのバイアス電
圧の切り替え時間は、第4実施の形態と同様にTpを2
30mm/sec、Tmを235mm/secとした。
このとき、ブラシロール61は、それぞれ約1〜1.1
周しており、トナーの排出が全周にわたって確実に行わ
れていることも確認できた。
【0199】この条件においてもインターイメージ部の
延長や特別なトナー排出・回収サイクルを必要とせず、
長期の使用において転写残留トナーに起因した背景部の
汚れやハーフトーンのむら、ポジあるいはネガゴースト
が発生しないことが確認できた。
【0200】第6実施の形態 図16はこの発明の第6実施の形態を示すものであり、
前記実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して説
明すると、この第6実施の形態では、潜像担持体上にト
ナー像を形成し、前記潜像担持体上に形成されたトナー
像を、当該潜像担持体に接触するように配置された転写
手段によって記録媒体上に転写した後、定着することに
より、該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置にお
いて、前記潜像担持体に接触する複数のブラシロール清
掃手段を有し、当該複数のブラシロール清掃手段には、
潜像担持上に付着したトナー像の帯電極性と逆極性に帯
電したトナーと、トナー像の帯電極性と同極性のトナー
とを回収するバイアス電圧を印加し、非画像形成領域で
前記トナー像の帯電極性と逆極性に帯電したトナーを引
き離す電界が作用するようにバイアス電圧を印加すると
ともに、前記転写手段は、潜像担持体に接触するように
配置された転写部材と、当該転写部材に付着したトナー
を除去するクリーニング部材を有し、当該転写部材に
は、非画像形成領域で前記トナー像の帯電極性と逆極性
に帯電したトナーを引き付ける電界が作用するようにバ
イアス電圧を印加したものである。
【0201】また、この第6実施の形態では、前記複数
のブラシロール清掃手段に、非画像形成領域でのみ前記
トナー像の帯電極性と逆極性に帯電したトナーを引き離
す電界が作用するようにバイアス電圧を印加するように
構成されている。
【0202】図16はこの発明の第6実施の形態を適用
したブラシロール清掃部材6a、6bを用いた電子写真
方式によるプリンターの概略構成を示している。
【0203】この実施の形態では、前記第3実施の形態
と同様に、帯電手段2として、非接触方式のDC帯電装
置を使用している。ただし、帯電手段2はこれに限るも
のではなく、スコロトロンなどを使用してもよいし、ト
ナーの付着を考慮して、不具合なく電位設定が行えれ
ば、前記第5実施の形態のような帯電ロールなどを使用
してもよい。
【0204】ところで、この第6実施の形態では、図1
6に示すように、感光体ドラムに接触する2つのブラシ
ロール清掃手段6a、6bを備えている。これら2つの
ブラシロール清掃手段6a、6bは、それぞれ前記実施
の形態と同様に構成されている。上記ブラシロール清掃
手段6a、6bには、図示しない電源によって、それぞ
れ所望の極性かつ所望の値の電圧が印加されるように構
成されており、また、電圧の印加タイミングも、図示し
ない制御手段によって画像形成領域やインターイメージ
部等の非画像形成領域など所望のタイミングに制御可能
となっている。
【0205】上記ブラシロール清掃手段6a、6bは、
それぞれブラシロール61を備えており、各ブラシロー
ル61は、その速度が感光体ドラム1の表面速度と同じ
で、回転方向は感光体ドラム1との接触位置で感光体ド
ラム1と逆方向に設定されている。なお、ここでは、上
述のブラシロール61を使用したが、必ずしもこの限り
ではない。回転方向についても感光体ドラム1との接触
位置で感光体ドラム1と同方向に設定してもよい。その
他のトナーの組成、キャリアなどは第3実施の形態と同
様である。
【0206】以上の様な構成及びトナーにおいて、本第
6実施の形態の具体的実施例を示す。
【0207】図17に画像形成部とインターイメージ部
での印加電圧切り替えの説明図、図18に電位設定とト
ナー移動の模式図をそれぞれ示す。
【0208】まず、図18に基づいて、転写残留トナー
の一時回収手段について説明する。なお、転写残留トナ
ーとは、前述した種々の実施の形態で説明したものと同
じものを意味している。
【0209】画像形成時(画像部)には、図18(a)
に示すように、転写手段5で発生した正規帯電極性トナ
ーRSTと逆帯電極性トナーWSTからなる転写残留ト
ナーを、感光体ドラム1上からブラシロール清掃手段6
aとブラシロール清掃手段6bによってそれぞれ一時回
収する。
【0210】すなわち、上記感光体ドラム1上に形成さ
れた正規帯電極性トナーRSTからなるトナー像を、図
16に示すように、記録媒体8上に転写ロール51の帯
電によって静電的に転写する際に、正規帯電極性トナー
RSTからなるトナー像の一部が、記録媒体8上に残留
するとともに、転写ロール51による正極性の転写電界
の影響を受けて、極性が反転して正極性の逆帯電極性ト
ナーWSTとなって、感光体ドラム1の表面に残留す
る。
【0211】そこで、この第6実施の形態では、画像形
成時に、図18(a)に示すように、転写手段5で発生
した正規帯電極性トナーRSTと逆帯電極性トナーWS
Tからなる転写残留トナーを、感光体ドラム1上から第
1のブラシロール清掃手段6aと第2のブラシロール清
掃手段6bによってそれぞれ一時回収するようになって
いる。
【0212】その際、一方の第1のブラシロール清掃手
段6aには正規帯電極性(負極性)のトナーRSTを、
もう一方の第2のブラシロール清掃手段6bには逆帯電
極性(正極性)のトナーWSTを静電的に回収・保持す
る方向のバイアス電圧を印加する。いま、回収バイアス
電圧△Vを、 △V= (ブラシ印加バイアス電圧値)−( 感光体表面電
位) とすると、例えば、負帯電の正規帯電極性トナーRST
を一時回収するためにはΔV=+300V、正帯電の逆
帯電極性トナーWSTを一時回収するためには△V=−
300Vとなるようなバイアス電圧を、ブラシロール清
掃手段6aとブラシロール清掃手段6bに、それぞれ図
示しない電源によって印加する。ここで、上流側の第1
のブラシロール清掃手段6aで正規帯電極性トナーRS
Tを、下流側の第2のブラシロール清掃手段6bで逆帯
電極性トナーWSTを一時回収するように構成されてい
る。
【0213】次に、上記ブラシロール清掃手段6a、6
bによって一時回収された正規帯電極性トナーRST及
び逆帯電極性トナーWSTのうち、逆帯電極性トナーW
STのみが、図18(b)に示すように、インターイメ
ージ部(非画像形成部)において、感光体ドラム1上に
吐出される動作について説明する。
【0214】このとき、上流側のブラシロール清掃手段
6aの印加バイアスΔVを−300V、下流側のブラシ
ロール清掃手段6bの印加バイアスΔVを+300V
に、それぞれ切り替えると、ブラシロール清掃手段6a
からは、図18(b)に示すように、一時回収していた
正規帯電極性トナーRSTが、クーロン反発力によって
感光体ドラム1上に吐出されるが、この正規帯電極性ト
ナーRSTは、直ちに、下流側のブラシロール清掃手段
6bで回収される。また、同時に転写ロール51で発生
した転写残留トナーがブラシロール清掃手段6aの上流
側から流入し、そのうち逆帯電極性トナーWSTは、図
18(b)に示すように、ブラシロール清掃手段6aで
一時回収され、正規帯電極性トナーRSTは、ブラシロ
ール清掃手段6bで一時回収される。そして、ブラシロ
ール清掃手段6bからは、逆帯電極性トナーWSTが感
光体ドラム1上に吐出される。つまり、インターイメー
ジ部(非画像形成領域)においては、図18(b)に示
すように、ブラシロール清掃手段6a、6bの下流側の
感光体ドラム1上に、逆帯電極性トナーWSTのみが吐
出されることになる。
【0215】次に、上記下流側のブラシロール清掃手段
6bで一時回収された正規帯電極性トナーRSTの感光
体ドラム1上への吐出し動作について、図18(c)に
基づいて説明する。
【0216】即ち、上記インターイメージ部(非画像形
成領域)に続く次の画像部において、図18(c)に示
すように、ブラシロール清掃手段6aの印加バイアス△
Vを+300Vに、ブラシロール清掃手段6bの印加バ
イアス△Vを−300Vとすると、ブラシロール清掃手
段6aからは、一時回収していた逆帯電極性トナーWS
Tが感光体ドラム1上に吐出されるが、この感光体ドラ
ム1上に吐出された逆帯電極性トナーWSTは、直ち
に、下流側のブラシロール清掃手段6bで回収される。
また、同時に転写ロール51で発生した転写残留トナー
がブラシロール清掃手段6aの上流側から流入し、その
うち正規帯電極性トナーRSTは、ブラシロール清掃手
段6aで回収され、逆帯電極性トナーWSTは、ブラシ
ロール清掃手段6bで回収される。そして、ブラシロー
ル清掃手段6bからは、正規帯電極性トナーRSTが感
光体ドラム1上に吐出される。つまり、ブラシロール清
掃部材6の下流側の感光体ドラム1上には、正規帯電極
性トナーRSTのみが吐出されることになる。
【0217】なお、ここでは吐出し時に印加するブラシ
バイアス電圧を、回収時の印加バイアス電圧と逆極性で
同じ大きさの電圧としたが、電圧の大きさを変更しても
構わない。その際、吐出し効果を高めるためには、回収
時より大きい電圧を印加することが望ましい。
【0218】ところで、二つのブラシロール清掃手段6
a、6bへの印加バイアス極性とブラシロール清掃手段
6a、6bから下流側の感光体ドラム1上に現れる吐出
しトナー極性との関係について、図19に基づいて整理
して説明すると、次の通りである。
【0219】つまり、二つのブラシロール清掃手段6
a、6bの上流側から正規帯電極性トナーRSTと逆帯
電極性トナーWSTが、感光体ドラム1の表面に付着し
た状態で移動してきた場合に、二つのブラシロール清掃
手段6a、6bに印加するバイアス電圧の極性の組み合
わせにより、負極性と正極性(図19(a))と、正極
性と負極性(図19(b))と、負極性と負極性(図1
9(c))と、正極性と正極性(図19(d))の4通
りの場合が考えられる。
【0220】更に説明すると、二つのブラシロール清掃
手段6a、6bのうち、図19(a)に示すように、上
流側のブラシロール清掃手段6aに負極性のバイアス電
圧を、下流側のブラシロール清掃手段6bに正極性のバ
イアス電圧を印加した場合には、図18(b)の場合と
同様に、逆帯電極性トナーWSTのみが吐出され、図1
9(b)に示すように、上流側のブラシロール清掃手段
6aに正極性のバイアス電圧を、下流側のブラシロール
清掃手段6bに負極性のバイアス電圧を印加した場合に
は、図18(c)の場合と同様に、正規帯電極性トナー
RSTのみが吐出される。
【0221】また、図19(c)に示すように、上流側
及び下流側のブラシロール清掃手段6a、6bに共に負
極性のバイアス電圧を印加した場合には、正規帯電極性
トナーRSTのみが吐出され、逆に、図19(d)に示
すように、上流側及び下流側のブラシロール清掃手段6
a、6bに共に正極性のバイアス電圧を印加した場合に
は、逆帯電極性トナーWSTのみが吐出される。
【0222】なお、上記のごとく、上流側及び下流側の
ブラシロール清掃手段6a、6bに印加するバイアス電
圧の極性を各々設定した場合に、これら上流側及び下流
側のブラシロール清掃手段6a、6bには、それ以前に
逆極性の電圧が印加されており、吐出し時と逆極性のト
ナーを各ブラシロール清掃手段6a、6bが一時回収し
ていたことが前提となる。なぜなら、上流側及び下流側
のブラシロール清掃手段6a、6bに互いに逆極性のバ
イアス電圧を印加すれば、これらのブラシロール清掃手
段6a、6bにそれ以前の一時回収トナーが無ければ、
双方のトナーとも回収可能であり、吐き出されるトナー
がなくなるからである。
【0223】なお、上記第6実施の形態では、逆帯電極
性トナーWSTを吐出すために図19(a)のケースを
用いたが、上流側及び下流側のブラシロール清掃手段6
a、6bに印加するバイアス電圧の極性を適宜設定する
ことにより、他のケースを用いても構わない。
【0224】このように、上流側及び下流側のブラシロ
ール清掃手段6a、6bに印加するバイアス電圧の極性
を適宜設定することにより、当該二つのブラシロール清
掃手段6a、6bの上流側から、互いに逆極性の残留ト
ナーが移動してきた場合でも、これら二つのブラシロー
ル清掃手段6a、6bを通過したのち、感光体ドラム1
の表面に一方の極性の残留トナーのみを付着したままの
状態とする、つまり二つのブラシロール清掃手段6a、
6bによって一時回収された後吐き出されるトナーを、
正規帯電極性トナーRST又は逆帯電極性トナーWST
の何れか一方のみとすることが可能となる。
【0225】次に、以上のことを前提にして、二つのブ
ラシロール清掃手段6a、6bによって一時回収した逆
帯電極性トナーWSTおよび正規帯電極性トナーRST
を、感光体ドラム1の表面に吐出すタイミングについて
述べる( 図17、図18) 。
【0226】即ち、ここでは、連続通紙時の記録媒体間
に対応する非画像形成領域をインターイメージ部とする
と、画像形成サイクルにおいて、次のサイクルで転写ロ
ール51部と対向するときにインターイメージ部となる
感光体ドラム1上に逆帯電極性トナーWSTを吐出した
後、次のサイクルで転写ロール51部と対向するときに
画像部となる感光体ドラム1上に正規帯電極性トナーR
STを順次吐出すように設定されている。ただし、逆帯
電極性トナーWSTと正規帯電極性トナーRSTを吐出
す順序を入れ替えて、次のサイクルで転写ロール51部
と対向するときに画像部となる感光体ドラム1上に正規
帯電極性トナーRSTを吐出した後、次のサイクルで転
写ロール51部と対向するときにインターイメージ部と
なる感光体ドラム1上に逆帯電極性トナーWSTを順次
吐出すように設定してもよい。
【0227】上記画像部となる感光体ドラム1上に吐き
出された正規帯電極性トナーRSTは、現像と同時に現
像器4で回収することができるが、逆帯電極性トナーW
STは、現像器4で回収することができない。また、後
述するように、逆帯電極性トナーWSTを転写ロール5
1で回収するためには、転写ロール51のニップ部にお
いて、現像トナー像を記録媒体8に転写する方向とは逆
方向の電界を発生させる必要がある。よって、少なくと
も感光体ドラム1上の逆帯電極性トナーWSTが吐出さ
れた領域は、次の画像形成サイクルにおいてインターイ
メージ部となる必要がある。
【0228】この実施の形態では、ブラシロール清掃手
段6で一時回収した正規帯電極性トナーRSTを、次の
画像形成サイクルでの画像部に吐出すように構成してい
るが、吐出しトナーは、ブラシロール清掃手段6によっ
て擦擦されており、通常の転写残トナーに比べて均一に
分散されていて露光障害にもなりにくい。また、露光障
害を完全に回避するために、この正規帯電極性トナーR
STを画像部ではなくインターイメージ部に吐出するよ
うに構成してもよい。なお、インターイメージ部で行う
だけではなく、電源投入時やジョブスタート/エンド時
などにも同様なサイクルを入れてもよい。
【0229】図20はブラシロール清掃手段6から感光
体ドラム1上へ吐出したトナーの極性と吐き出す領域に
ついて示すものである。この実施の形態では、図20
(b)に示すように、インターイメージ部で逆帯電極性
トナーWSTを吐き出し、画像形成部で正規帯電極性ト
ナーRSTを吐き出すケースを用いたが、図20(a)
に示すように、インターイメージ部で逆帯電極性トナー
WSTを吐き出し、図20(b)に示す場合と時間的に
前後して、画像形成部で正規帯電極性トナーRSTを吐
き出すか、図20(c)に示すように、インターイメー
ジ部でのみ、逆帯電極性トナーWSTと正規帯電極性ト
ナーRSTを吐き出すか、図20(d)に示すように、
同じくインターイメージ部でのみ、正規帯電極性トナー
RSTと逆帯電極性トナーWSTとを吐き出す他のケー
スを用いても良いことは勿論である。
【0230】次に、上記の如く画像形成部において感光
体ドラム1上に吐出された正規帯電極性トナーRSTの
回収方法について説明する。
【0231】上記感光体ドラム1上に吐出された正規帯
電極性トナーRSTは、帯電器2を通過した後、現像器
4によって回収する。このとき、帯電器2と現像器4の
印加バイアスは、通常の作像時と同じで、帯電器2を通
過した後の感光体ドラム1の表面電位を−500V、現
像バイアス電圧を−350Vとすると、感光体ドラム1
の表面に存在する正規帯電極性トナーRSTを、当該感
光体ドラム1から現像器4へ移動させる向きの電界が発
生するため、正規帯電極性トナーRSTは、静電的に現
像器4で回収することが可能となる。
【0232】次に、上記の如くインターイメージ部(非
画像形成部)において感光体ドラム1上に吐出された逆
帯電極性トナーWSTの回収方法について説明する。
【0233】感光体ドラム1と現像器4の間で発生する
電界は、逆帯電極性トナーWSTを感光体ドラム1上へ
引き付ける方向に働くため、感光体ドラム1上に吐出さ
れた逆帯電極性トナーWSTは、現像器4をそのまま通
過する。そして、この感光体ドラム1上に存在する逆帯
電極性トナーWSTが、転写ロール51と対向すると
き、当該転写ロール51に印加するバイアス電圧を−5
00Vとする。
【0234】すると、感光体ドラム1と転写ロール51
との間で逆帯電極性トナーWSTを転写ロール51ヘ引
き付ける向きの電界が発生し、逆帯電極性トナーWST
は、感光体ドラム1上から転写ロール51ヘ移動する。
そして、転写ロール51に付着した逆帯電極性トナーW
STは、金属スクレーパ52によって除去される。ま
た、感光体ドラム1上に吐出された逆帯電極性トナーW
STが転写ロール51と対向するとき以外で、トナー像
を記録媒体8に転写するときの、転写ロール51の印加
電圧は、+300Vとした。
【0235】このように、上記第6実施の形態によれ
ば、ブラシやブラシロール内の回収トナーの蓄積に関す
る課題を回避するとともに、現像器のみではすべてを回
収することができなかった転写残留トナー( 特に逆極性
トナー) を確実に回収することが可能となり、転写残留
トナーの通過による画像欠陥を効果的に回避することが
できる。
【0236】第7実施の形態 図21はこの発明の第7実施の形態を示すものであり、
前記実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して説
明すると、この第7実施の形態では、前記複数のブラシ
ロール清掃手段に、非画像形成領域で前記トナー像の帯
電極性と逆極性に帯電したトナーと、トナー像の帯電極
性と同極性に帯電したトナーを引き離す電界が作用する
ようにバイアス電圧を順次印加するように構成されてい
る。
【0237】図21に画像形成部とインターイメージで
の印加電圧切り替えの説明図、図22に電位設定とトナ
ー移動の模式図を示す。
【0238】まず、転写残留トナーの一時回収手段につ
いて、図22に基づいて説明する。画像作成時(画像
部)には、図22(a)に示すように、転写手段5で発
生した正規帯電極性トナーRSTと逆帯電極性トナーW
STからなる転写残留トナーを、感光体ドラム1上から
第1のブラシロール清掃手段6aと第2のブラシロール
清掃手段6bでそれぞれ一時回収する。一方の第1のブ
ラシロール清掃手段6aには正規帯電極性トナーRST
を、もう一方の第2のブラシロール清掃手段6bには逆
帯電極性トナーWSTを静電的に保持する方向のバイア
ス電圧を印加する。いま、回収バイアス電圧△Vを △V=( ブラシ印加バイアス電圧値) −( 感光休表面電
位) とすると、例えば、負帯電の正規帯電極性トナーRST
を一時回収するためには△V=+300V、正帯電の逆
帯電極性トナーWSTを一時回収するためには△V=−
300Vとなるようなバイアス電圧を印加する。ここで
は、上流側のブラシロール清掃手段6aで逆帯電極性ト
ナーWSTを、下流側のブラシロール清掃手段6bで正
規帯電極性トナーRSTを一時回収する。
【0239】次に、上記の如くブラシロール清掃手段6
a、6bで一時回収した正規帯電極性トナーRSTの感
光体ドラム1上への吐出し動作について説明する( 図2
2(b)) 。
【0240】ブラシロール清掃手段6aの印加バイアス
△V=+300V、ブラシロール清掃手段6bの印加バ
イアス△V=−300Vとすると、ブラシロール清掃手
段6aからは、図22(b)に示すように、一時回収し
ていた逆帯電極性トナーWSTが感光体ドラム1上に吐
出されるが、下流側のブラシロール清掃手段6bで直ち
に回収される。また、同時に転写ロール51で発生した
転写残留トナーがブラシロール清掃手段6aの上流側か
ら流入し、そのうち正規帯電極性トナーRSTは、ブラ
シロール清掃手段6aで一時回収され、逆帯電極性トナ
ーWSTはブラシロール清掃手段6bで一時回収され
る。そして、ブラシロール清掃手段6bからは、正規帯
電極性トナーRSTが感光体ドラム1上に吐出される。
つまり、ブラシロール清掃部材6の下流側の感光体ドラ
ム1上には、正規帯電極性トナーRSTのみが吐出され
る。
【0241】次に、一時回収した逆帯電極性トナーWS
Tの感光体ドラム1上への吐出し動作について説明する
( 図22(c))。
【0242】ブラシロール清掃手段6aの印加バイアス
△Vを−300V、ブラシロール清掃手段6bの印加バ
イアス△Vを+300Vとすると、ブラシロール清掃手
段6aからは、一時回収していた正規帯電極性トナーR
STが感光体ドラム1上に吐出されるが、下流側のブラ
シロール清掃手段6bで直ちに回収される。また、同時
に転写ロール51で発生した転写残留トナーが、ブラシ
ロール清掃手段6aの上流側から流入し、そのうち逆帯
電極性トナーWSTは、ブラシロール清掃手段6aで回
収され、正規帯電極性トナーRSTは、ブラシロール清
掃手段6bで回収される。そして、ブラシロール清掃手
段6bからは、逆帯電極性トナーWSTが感光体ドラム
1上に吐出される。つまり、ブラシロール清掃部材6の
下流側感光体ドラム1上には、逆帯電極性トナーWST
のみが吐出される。
【0243】ここでは、吐出し時に印加するブラシバイ
アス電圧を、回収時の印加バイアスと逆極性で同じ大き
さの電圧としたが、電圧の大きさを変更しても構わな
い。吐出し効果を高めるためには、回収時より大きい電
圧を印加することが望ましい。
【0244】この第7実施の形態では、上記の説明から
明らかなように、逆帯電極性トナーWSTを吐出すため
に、図19(a)のケースを用いたが、図19(b)〜
(c)の他のケースを用いても良いことは勿論である。
【0245】次に、上記の如く、ブラシロール清掃手段
6a、6bによって一時回収した逆帯電極性トナーWS
Tおよび正規帯電極性トナーRSTの感光体ドラム1上
への吐出しタイミングについて説明する( 図21、図2
2) 。
【0246】ここでも、連続通紙時の記録媒体8間に対
応する非画像部をインターイメージ部とすると、画像形
成サイクルにおいて、次のサイクルで転写ロール51部
と対向するときにインターイメージ部となる感光体ドラ
ム1上に正規帯電極性トナーRSTを吐出した後、同じ
インターイメージ部となる感光体ドラム1上に逆帯電極
性トナーWSTを順次吐出す。ただし、逆帯電極性トナ
ーWSTを吐出した後、正規帯電極性トナーRSTを順
次吐き出すように設定してもよい。
【0247】正規帯電極性トナーRSTは、現像と同時
に現像器4で回収することができるが、逆帯電極性トナ
ーWSTは、現像器4で回収することができない。ま
た、後述するように、逆帯電極性トナーWSTを転写ロ
ール51で回収するためには、回収時に、現像トナー像
を記録媒体8に転写する方向とは逆方向の電界を発生さ
せる必要がある。よって、少なくとも感光体ドラム1上
の逆帯電極性トナーWSTを吐出した領域は、次の画像
形成サイクルにおいてインターイメージ部となる必要が
ある。
【0248】本実施の形態では、ブラシロール清掃手段
6で一時回収した正規帯電極性トナーRSTも、次の画
像形成サイクルでのインターイメージ部に吐出すため、
吐出した正規帯電極性トナーRSTが露光部を通過する
ときの露光障害を完全に回避することができる。また、
ブラシロール清掃手段6で一時回収したのち吐出された
正規帯電極性トナーRSTは、均一に分散されているた
め露光障害にはなりにくいので、前述した図20(a)
(b)に示すように、この正規帯電極性トナーRSTを
画像部に吐出してもよい。
【0249】また、インターイメージ部で行うだけでは
なく、電源投入時やジョブスタート/エンド時などにも
同様なサイクルを入れてもよい。
【0250】次に、感光体ドラム1上に吐出された正規
帯電極性トナーRSTの回収方法について説明する。
【0251】上記感光体ドラム1上のインターイメージ
部に吐出された正規帯電極性トナーRSTは、帯電器2
を通過後、現像器4で回収する。このとき帯電器2と現
像器4の印加バイアスは、図21に示すように、通常の
作像時と同じで、帯電器2を通過した後の感光体ドラム
1の表面電位を−500V、現像バイアス電圧を−35
0Vとすると、正規帯電極性トナーRSTを感光体ドラ
ム1から現像器4へ移動させる向きの電界が発生するた
め、正規帯電極性トナーRSTは、静電的に現像器4で
回収することができる。一方、感光体ドラム1上に吐出
された逆帯電極性トナーWSTの回収方法は、第6実施
の形態と同様である。
【0252】このように、上記第7実施の形態によれ
ば、ブラシやブラシロール内の回収トナーの蓄積に関す
る課題を回避するとともに、現像器のみではすべてを回
収することができなかった転写残留トナー( 特に逆極性
トナー) を確実に回収することが可能となり、転写残留
トナーの通過による画像欠陥を効果的に回避することが
できる。しかも、感光体ドラム1上への正規帯電極性ト
ナーRSTの吐き出しをもインターイメージ部で行うの
で、正規帯電極性トナーRSTを感光体ドラム1上の画
像部に吐き出す場合に比べて、当該正規帯電極性トナー
RSTが画像露光の障害となることを確実に防止するこ
とができる。
【0253】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、逆極性の転写残トナーを確実に回収して、ポジゴー
ストやネガゴースト、及びカブリを発生することなく、
良好な画像を長期にわたって形成することが可能な画像
形成装置を提供することができる。
【0254】また、この発明によれば、ブラシやブラシ
ロール等からなる均一化手段内に回収トナーが蓄積する
ことに伴う課題を回避するとともに、転写残留トナー
(特に逆極性トナー)の通過による画像欠陥を効果的に
回避可能とした画像形成装置を提供することができる。
【0255】さらに、請求項8に記載の発明によれば、
画像形成装置の生産性を低下させることなくブラシやブ
ラシロール内の回収トナーの蓄積に関する課題を回避す
るとともに、転写残留トナー( 特に逆極性トナー) の通
過による画像欠陥を効果的に回避し、長期にわたって画
像上のディフェクトを抑制できる画像形成装置が実現で
きる。
【0256】また更に、請求項11に記載の発明によれ
ば、ブラシやブラシロール内の回収トナーの蓄積に関す
る課題を回避するとともに、現像器のみではすべてを回
収することができなかった転写残留トナー( 特に逆極性
トナー) を確実に回収することができ、転写残留トナー
の通過による画像欠陥を効果的に回避することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の第1実施の形態に係る画像
形成装置を示す構成図である。
【図2】 図2はこの発明の第1実施の形態に係る画像
形成装置の要部を示す構成図である。
【図3】 図3はこの発明の第1実施の形態に係る画像
形成装置の要部を示す構成図である。
【図4】 図4はこの発明の第1実施の形態に係る画像
形成装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図5】 図5はこの発明の第1実施の形態に係る画像
形成装置の動作を示す電位説明図である。
【図6】 図6はこの発明の第2実施の形態に係る画像
形成装置の要部を示す構成図である。
【図7】 図7はこの発明の第2実施の形態に係る画像
形成装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図8】 図8はこの発明の第3実施の形態に係る画像
形成装置を示す構成図である。
【図9】 図9はこの発明の第3実施の形態に係る画像
形成装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】 図10はこの発明に係る画像形成装置の動
作を示す説明図である。
【図11】 図11はこの発明の第4実施の形態に係る
画像形成装置を示す構成図である。
【図12】 図12はこの発明の第4実施の形態に係る
画像形成装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図13】 図13はこの発明の第4実施の形態に係る
画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図14】 図14はこの発明の第4実施の形態に係る
画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図15】 図15はこの発明の第4実施の形態に係る
画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図16】 図16はこの発明の第6実施の形態に係る
画像形成装置を示す構成図である。
【図17】 図17はこの発明の第6実施の形態に係る
画像形成装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図18】 図18はこの発明の第6実施の形態に係る
画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図19】 図19はこの発明の第6実施の形態に係る
画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図20】 図20はこの発明の第6実施の形態に係る
画像形成装置の要部を示す構成図である。
【図21】 図21はこの発明の第7実施の形態に係る
画像形成装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図22】 図22はこの発明の第7実施の形態に係る
画像形成装置の要部を示す構成図である。
【符号の説明】
1:感光体ドラム(潜像担持体)、5:転写手段、5
1:転写ロール、52:クリーナ、6:ブラシロール清
掃手段、61:ブラシロール、62:ケーシング、8:
記録用紙(記録媒体)14:クリーニング部材の電圧印
加手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 尚稔 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2H027 DA17 EA09 EC12 ED24 ED27 EE02 EF09 2H134 GA01 GB02 HB01 HB03 HB09 HB13 HB16 HB17 HB18 JB07 KB03 KD04 KG04 KG08 KH01 KJ05 2H200 FA18 GA23 GA34 GA45 GA52 GA57 GB13 GB25 HA03 HA12 HA30 HB03 HB12 HB22 HB48 JA02 JA28 NA02 PA03 PA19

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潜像担持体上にトナー像を形成し、前記
    潜像担持体上に形成されたトナー像を、当該潜像担持体
    に接触するように配置された転写手段によって記録媒体
    上に転写した後、定着することにより、該記録媒体上に
    画像を形成する画像形成装置において、 非画像形成時には、前記転写手段に前記トナー像の帯電
    極性と逆極性に帯電したトナーを引き付ける電界が作用
    するようにバイアス電圧を印加することを特徴とする画
    像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記潜像担持体に接触するブラシロール
    清掃手段を有し、当該ブラシロール清掃手段には、画像
    形成領域で前記トナー像の帯電極性と逆極性に帯電した
    トナーを引き付ける電界が作用するようにバイアス電圧
    を印加し、非画像形成領域で前記トナー像の帯電極性と
    逆極性に帯電したトナーを引き離す電界が作用するよう
    にバイアス電圧を印加することを特徴とする請求項1に
    記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記転写手段に付着したトナーを除去す
    るクリーニング手段を有することを特徴とする請求項1
    又は2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記ブラシロール清掃手段の周囲に導電
    性のケーシング部材を配置したことを特徴とする請求項
    2に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記導電性ケーシング部材に、ブラシロ
    ール清掃手段と同極性のバイアス電圧を印加することを
    特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記潜像担持体に接触するブラシロール
    清掃手段を有し、当該ブラシロール清掃手段には、画像
    形成領域で前記トナー像の帯電極性と逆極性に帯電した
    トナーを引き付ける電界が作用するようにバイアス電圧
    を印加し、非画像形成領域で前記トナー像の帯電極性と
    逆極性に帯電したトナーを引き離す電界が作用するよう
    にバイアス電圧を印加するとともに、 前記転写手段は、潜像担持体に接触するように配置され
    た転写部材と、当該転写部材に付着したトナーを除去す
    るクリーニング部材を有し、当該転写部材には、画像形
    成領域で前記トナー像の帯電極性と逆極性に帯電したト
    ナーを引き離す電界が作用するようにバイアス電圧を印
    加し、非画像形成領域で前記トナー像の帯電極性と逆極
    性に帯電したトナーを引き付ける電界が作用するように
    バイアス電圧を印加したことを特徴とする請求項1に記
    載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記潜像担持体の非画像形成領域は、イ
    ンターイメージ部であることを特徴とする請求項2又は
    6に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記ブラシロール清掃手段は、前記非画
    像形成領域の長さをLint(mm)、プロセススピー
    ドをVp(mm/sec)、ブラシロール清掃手段にト
    ナー像の帯電極性と逆極性に帯電したトナーを引き離す
    電界が作用するようバイアス電圧を印加する時間をTp
    (sec)、ブラシロール清掃手段に画像形成領域と同
    様な向きの電界が作用するバイアス電圧を印加する時間
    をTm(sec)、ブラシロール清掃手段の回転中心と
    潜像担持体表面の距離をrb(mm)および潜像担持体
    最近接位置でのブラシロール清掃手段の回転速度をVb
    (mm/sec)とするとき、 Lint/Vp≧Tp+Tm Tp≧2π・rb/Vb、Tm≧2π・rb/Vb を満たすことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装
    置。
  9. 【請求項9】 前記潜像坦持体に接触し、前記非画像形
    成領域で前記トナー像の帯電極性と逆極性に帯電したト
    ナーを引き離す電界が作用するようバイアス電圧を印加
    した後、画像作成領域と同様な向きの電界が作用するよ
    うにバイアス電圧を切り替える帯電手段を有する画像形
    成装置において、 前記非画像形成領域でブラシロール清掃手段の印加バイ
    アスが切り替わった潜像担持体上の位置が帯電手段に達
    するまで、帯電手段のバイアスを切り替えないことを特
    徴とする請求項6又は8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記潜像担持体の非画像形成領域は、
    少なくとも次に転写部に達したときに記録媒体と記録媒
    体の間となるいわゆるインターイメージ部であることを
    特徴とする請求項6、9又は10のいずれかに記載の画
    像形成装置。
  11. 【請求項11】 潜像担持体上にトナー像を形成し、前
    記潜像担持体上に形成されたトナー像を、当該潜像担持
    体に接触するように配置された転写手段によって記録媒
    体上に転写した後、定着することにより、該記録媒体上
    に画像を形成する画像形成装置において、 前記潜像担持体に接触する複数のブラシロール清掃手段
    を有し、当該複数のブラシロール清掃手段には、潜像担
    持上に付着したトナー像の帯電極性と逆極性に帯電した
    トナーと、トナー像の帯電極性と同極性のトナーとを回
    収するバイアス電圧を印加し、非画像形成領域で前記ト
    ナー像の帯電極性と逆極性に帯電したトナーを引き離す
    電界が作用するようにバイアス電圧を印加するととも
    に、 前記転写手段は、潜像担持体に接触するように配置され
    た転写部材と、当該転写部材に付着したトナーを除去す
    るクリーニング部材を有し、当該転写部材には、非画像
    形成領域で前記トナー像の帯電極性と逆極性に帯電した
    トナーを引き付ける電界が作用するようにバイアス電圧
    を印加することを特徴とする画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記複数のブラシロール清掃手段に
    は、非画像形成領域で前記トナー像の帯電極性と逆極性
    に帯電したトナーのみを引き離す電界が作用するように
    バイアス電圧を印加することを特徴とする請求項11に
    記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記複数のブラシロール清掃手段に
    は、非画像形成領域で前記トナー像の帯電極性と逆極性
    に帯電したトナーと、トナー像の帯電極性と同極性に帯
    電したトナーを引き離す電界が作用するようにバイアス
    電圧を順次印加することを特徴とする請求項11に記載
    の画像形成装置。
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