JP5218142B2 - 清掃装置及び清掃方法並びに画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、静電潜像担持体上に形成されたトナー像が転写手段により記録媒体へ転写された後に前記静電潜像担持体を清掃する清掃装置及びこの清掃装置による清掃方法並びにこの清掃装置を有する画像形成装置に関する。
電子写真方式のプリンタ、複写機等の画像形成装置では、一方向に回転する感光体と呼ばれる静電潜像担持体上に形成された静電潜像に、現像装置からトナーと呼ばれる像可視化剤を供給して静電潜像をトナー像として可視像化する。トナー像を直接又は転写部材を介して例えば用紙などの記録媒体上転写され、その後転写媒体上のトナー像は定着器により記録媒体に定着される。
この電子写真方式の画像形成装置は、感光体から記録媒体にトナー像を転写した後、静感光体上に残留したトナーを除去する清掃装置を有する。清掃装置に適用される清掃方法としては、ブレードクリーニング法やファーブラシクリーニング法等の様々な清掃方法が提案されている。
近年、画像形成装置には生産性向上や高画質化等が求められている。生産性の向上を図るためには、印刷プロセスの速度向上と共に印刷幅の幅広化が進んでいる。印刷画像の高画質化への対応としては、現像剤(トナー)の小粒径化等が行なわれている。このような状況の元、上述した清掃装置では高速・幅広プロセスで、小粒径トナーを効率良く清掃することが望まれている。
清掃装置の一つに、導電性の清掃部材にトナーの帯電電荷と逆極性の電荷を与えて感光体表面を摺擦し、残留トナーを静電的に回収、除去するバイアスクリーニング法が適用された装置がある。
バイアスクリーニング法を用いた清掃装置は、感光体上の残留トナーを静電吸着する導電性清掃部材、導電性清掃部材が吸着したトナーを回収する回収ロールと、回収ロールが回収したトナーを回収ロールから掻き落すスクレーパとで構成されるのが一般的である。バイアスクリーニング法においては、静電的な力によって感光体上の残留トナーを吸着するため、導電性清掃部材には、トナーの正規帯電極性の逆極性となるプラス極性の直流電圧が印加される。感光体上の残留トナーは、直流電圧の印加によるバイアス電界により、導電性清掃部材であるブラシの毛体間に吸着保持される。さらに導電性清掃部材で吸着された残留トナーは回収ロールにて回収される。
回収ロールには、導電性清掃部材に印加される電圧と同極性で、導電性清掃部材に印加される電圧よりも高い電圧が印加されており、導電性清掃部材の毛体間に吸着・保持されたトナーは回収ローラに回収される。回収されたトナーは、その後、回収ローラに当接しているスクレーパにより回収ローラ上に掻き落される。
このようにバイアスクリーニング法においては、静電的な力によって感光体上の残留トナーを清掃するので、残留トナーの帯電状態が清掃性に大きく影響を与える。例えば転写機構部における転写電流の注入の影響を受け、一部の残留トナーは逆帯電(ブラス帯電)化する場合がある。このような場合、前述したような導電性清掃部材に直流電圧を印加しただけでは、導電性清掃部材は正規帯電のトナーしか吸着できず、逆帯電トナーを回収することは出来ない。
特にプロセス速度250mm/sec以上の高速印刷プロセスにおいては転写機構部での注入電流も大きくなり、上述した逆帯電化した残留トナーが発生し易くなる。このような問題を解消する手段としては、導電性清掃部材で感光体を摺擦する直前に直流帯電手段により感光体上の残留トナーを一様な帯電状態にすることによって清掃効率を高める方法が提案されている(特許文献1及び特許文献2)。
また、残留トナーに逆極性トナーが混在した状態でも高効率な清掃が可能となる方法としては、夫々逆極性の電圧を印加した2組の導電性清掃部材および回収ローラを備えることで正規帯電と逆帯電の両方のトナーを回収する方法(特許文献3)や、導電性清掃部材に印加する電圧が直流電圧と交流電圧の重畳で且つ、単一極性の放電をさせる方法(特許文献4)が提案されている。
しかしながら、高画質化、印刷速度の高速化の要求に伴い、利用されるトナーは小径化や球形化が進んでいる。特に作像プロセスでは、高速化に対応するため、転写部での注入電流が増大されつつある。その結果、転写後の潜像担持体上の残留トナーに逆帯電トナーが混入しやすくなり、従来のバイアスクリーニングでは十分な清掃能力を長期にわたり確保するのが困難となってきていた。
また、高い清掃効率を確保するために感光体と導電性清掃部材間の印加バイアス電圧(特に交流電圧)を増大させた場合、感光体の静電破壊等の劣化が促進され、感光体の寿命低下の問題が生じ易くなる。
本発明は、上記事情を鑑みてこれを解決すべくなされたものであり、高速プロセスにおいて小粒径若しくは球形トナーを用いた際にも、高い清掃能力を長期に渡り確保することで可能な清掃装置及び清掃方法並びに画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記目的を達成するために、以下の如き構成を採用した。
本発明は、静電潜像担持体上に形成されたトナー像が転写手段により記録媒体へ転写された後に前記静電潜像担持体を清掃する清掃装置であって、直流成分の電圧に交流成分の電圧を重畳させた電圧が印加され、前記トナー像が転写された後に前記静電潜像担持体上に残留した残留トナーを除去する導電性清掃部材と、前記導電性清掃部材に印加される電圧よりも高電圧の直流電圧が印加され、前記導電性清掃部材により除去された前記残留トナーを前記導電性清掃部材から回収する回収部材と、前記トナー像が転写された後の前記静電潜像担持体の表面に前記残留トナーの帯電極性と同極性の電荷を帯電させる帯電手段と、を有し、前記導電性清掃部材に印加される前記直流成分の電圧をVc[V]とし、前記導電性清掃部材に印加される前記交流成分の電圧の振幅電圧をVpp[V]とし、前記回収部材に印加される前記直流電圧をVr[V]とし、前記帯電手段により帯電された静電潜像担持体の表面電圧をVL[V]としたとき、
(Vr−Vc−Vpp/2)≧(Vc−VL−Vpp/2)≧150・・・(1)
1500≧(Vr−Vc+Vpp/2)≧(Vc−VL+Vpp/2)・・・(2)
(1)式および(2)式を満たすように前記導電性清掃部材に印加される前記直流成分の電圧と、前記直流成分の電圧に重畳される前記交流成分の電圧の振幅電圧と、前記回収部材に印加される前記直流電圧とを制御する構成とした。
また本実施形態の清掃装置において、前記静電潜像担持体と前記導電性清掃部材の周速差をV1[mm/sec]とし、前記導電性清掃部材と前記静電潜像担持体との擦過幅をW1[mm]とし、前記導電性清掃部材と前記回収部材との周速差をV2[mm/sec]とし、前記導電性清掃部材と前記回収部材との擦過幅をW2[mm]とし、前記導電性清掃部材に印加される前記交流成分の電圧の周波数をFとした場合、
130≧(F×W2/V2)≧(F×W1/V1)≧40・・・(3)
(3)式を満たす構成とした。
また本発明の清掃装置において、前記帯電手段は、前記静電潜像担持体の表面を平均帯電量が10[μC/cm^2]以上となるように帯電させる構成とした。
また本発明の清掃装置において、前記帯電手段は、直流成分の電圧に交流成分の電圧を重畳させた電圧により前記静電潜像担持体の表面を帯電させる構成とした。
また本発明の清掃装置において、前記直流成分の電圧に重畳される前記交流成分の電圧の波形が矩形波又は三角波である構成とした。
また本発明の清掃装置において、前記導電性清掃部材の抵抗が3MΩ以上150MΩ以下である構成とした。
また本発明の清掃装置において、前記導電性清掃部材は、母剤がポリアミド系樹脂、ポリエステル、再生セルロースの何れかであり、導電粒子としてカーボンが添加されているものとした。
また本発明の清掃装置において、前記帯電手段により帯電された前記静電潜像担持体の表面の電位と、当該清掃装置により清掃された後の前記静電潜像担持体の表面の電位との電位差を用いて前記静電潜像担持体の劣化状態を判断する構成とした。
また本発明の画像形成装置は、前記転写手段によって前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を転写された記録媒体を定着させる定着装置と、前記清掃装置を制御する制御装置と、を有する構成とした。
本発明は、静電潜像担持体上に形成されたトナー像が転写手段により記録媒体へ転写された後に前記静電潜像担持体を清掃する清掃装置による清掃方法であって、直流成分の電圧に交流成分の電圧を重畳させた電圧が印加される導電性清掃部材により前記トナー像が転写された後に前記静電潜像担持体上に残留した残留トナーを除去する手順と、前記導電性清掃部材に印加される電圧よりも高電圧の直流電圧が印加される回収部材により前記導電性清掃部材から除去された前記残留トナーを回収する手順と、前記トナー像が転写された後の前記静電潜像担持体の表面に前記残留トナーの帯電極性と同極性の電荷を帯電させる帯電手順と、を有し、前記導電性清掃部材に印加される前記直流成分の電圧をVc[V]とし、前記直流成分の電圧に重畳される前記交流成分の電圧の振幅電圧をVpp[V]とし、前記回収部材に印加される前記直流電圧をVr[V]とし、前記帯電手順において帯電された静電潜像担持体の表面電圧をVL[V]としたとき、
(Vr−Vc−Vpp/2)≧(Vc−VL−Vpp/2)≧150・・・(4)
1500≧(Vr−Vc+Vpp/2)≧(Vc−VL+Vpp/2)・・・(5)
(4)式及び(5)式を満たすように、前記導電性清掃部材に印加される前記直流成分の電圧と、前記直流成分の電圧に重畳させる前記交流成分の電圧の振幅電圧と、前記回収部材に印加される前記直流電圧とを制御する方法とした。
本発明によれば、高速プロセスにおいて小粒径若しくは球形トナーを用いた際にも、高い清掃能力を長期に渡り確保することができる。
本発明の清掃装置100を説明するための断面図である。 清掃効率の評価を印刷実験の条件を示す図である。 導電性清掃部材131と回収ロール132へのバイアス電圧、交流成分電圧Vpp、周波数F、直流電圧Vr及び感光体200の電位VLの関係を示す図である。 清掃効率ηと(Vc−VL−Vpp/2)との関係を示す図である。 回収効率μと(Vr−Vc−Vpp/2)との関係を示す図である。 (Vc−VL−Vpp/2)−(Vr−Vc−Vpp/2)と、清掃効率ηとの関係を示す図である。 (Vr−Vc+Vpp/2)と(Vc−VL+Vpp/2)との関係を示した図である。 清掃効率ηとF×W1/V1との関係を示す図である。 回収効率μとF×W2/V2との関係を示す図である。 (F×W2/V2)−(F×W1/V1)と清掃効率ηとの関係を示す図である。 第五の実施形態における(Vc−VL−Vpp/2)と清掃効率ηとの関係を示す図である。 第五の実施形態における(Vr−Vc−Vpp/2)と回収効率μとの関係を示す図である。 第五の実施形態の(Vr−Vc−Vpp/2)−(Vc−VL−Vpp/2)と清掃効率ηとの関係を示す図である。 (Vc−VL+Vpp/2)と(Vr−Vc+Vpp/2)との関係を示す図である。
(第一の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の清掃装置100を説明するための断面図である。尚以下説明するバイアス電圧の交流成分電圧Vpp、直流電圧Vr、感光体200の電位VLおよび直流成分電圧Vcの単位は、[V]とする。
本実施形態の清掃装置100は、感光体200を有する画像形成装置300に搭載されている。画像形成装置300において、感光体200は静電潜像担持体であり、紙面上の矢印A方向に回転駆動される。感光体200の周囲には、後述する清掃装置100、帯電器210、露光部220、現像部230、転写部240が配置されている。
清掃装置100は、光イレーズ110、111、表面電位計測プローブ120、121、後述するバイアスクリーニング装置130、非接触帯電器140、電源150、電源160を有する。
清掃装置100のバイアスクリーニング装置130は、導電性清掃部材131、回収ロール132、ブレード133を有する。導電性清掃部材131には、電源150からバイアス電圧が印加されており、感光体200を清掃する。回収ロール132は、電源160からバイアス電圧より高い電圧が印加されており、導電性清掃部材131に付着したトナーを回収する。ブレード133は、回収ロール132に付着したトナーを掻き落とす。
以下に、マイナス帯電トナーを用いた反転現像を用いた画像形成装置300の印刷動作と、清掃装置100の清掃動作について説明する。
画像形成装置300において、帯電器210によって表面を一様にマイナス帯電された感光体200は、露光部220により記録情報に基づき露光され、静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像部230によりマイナスに帯電したトナーが可視化され、トナー像となる。また、画像形成装置300では、図示しない給紙装置により搬送された用紙250は、裏面に転写器240よりプラスの電荷が供給される。感光体200上のトナー像は、転写部240において用紙250に転写される。その後、用紙250上のトナー像は、図示しない定着工程により用紙250上に固着される。尚この画像形成装置は一般的に知られている技術である。
画像形成装置300の動作において、トナー像を用紙250に転写する際の転写工程では、用紙250に転写されなかったトナーは感光体200の表面に残留トナーとして残る。通常、転写後の残留トナーの大部分はマイナスに帯電している。
次に清掃装置100の動作を説明する。清掃装置100は、感光体200の表面に付着した残留トナーを除去する。
残留トナーは、まず非接触帯電器140によりマイナスに電荷がそろえられる。次に、感光体200は、光イレーズ110によって光照射が行われた後、電源150により残留トナーとは逆の極性のバイアス電圧が印加された導電性清掃部材131によって清掃される。導電性清掃部材131に付着したトナーは、電源160により導電性清掃部材131よりも更に高圧のバイアス電圧が印加された回収ロール132へ移動する。その後、回収ロール132上のトナーは、ブレード133によって掻き落とされ、バイアスクリーニング装置130内部に回収される。
本実施形態において、バイアスクリーニング装置130を高速プロセスで使用しつつ長期に渡り所定の清掃性能を得るためには、次の二点が重要となる。一点目は、導電性清掃部材131に感光体200上の残留トナーを効率よく付着させることである。二点目は、導電性清掃部材131に付着させた残留トナーを回収ローラ132により効率よく回収することである。尚以下の本実施形態の説明では、導電性清掃部材131にトナーを付着させることを、トナーを捕獲するという。
本実施形態では、長期に渡り所定の清掃効率を得るために、以下に説明する条件を設けた。また本実施形態における所定の清掃効率ηを90%とした。本実施形態の所定の清掃効率ηの値は、高速で印刷動作を実行した場合に次回の作像プロセスへの混色を生じさせないため値を実験等により求めた結果である。
本実施形態では、導電性清掃部材131に外径30mmの導電性ブラシを使用した。尚外径とは、ブラシの毛体の長さを含む外径である。ブラシの毛体は、太さ4〜6デニール、長さ4〜8mmのものを使用し、材質はカーボンを混入、またはカーボン層を内在したナイロン樹脂またはポリエステル樹脂を用いた。
また本実施形態の導電性清掃部材131による残留トナーの捕獲性能は所定の清掃効率ηを指標とした。
清掃効率ηは、バイアスクリーニング装置130上流の表面電位計測プローブ120の位置での感光体200上の残留トナー量[mg/cm^2]をXとし、Xからバイアスクリーニング装置130通過後の表面電位計測プローブ121の位置での残留トナー量を引いた値(捕獲トナー量)Yとし、Y/Xで求めた。また回収ローラ132の回収効率μは捕獲トナー量Yと、回収ローラ132からブレード133で掻き落されたトナー量Zとの比Z/Yで求めた。
本実施形態において、次回の作像プロセスへの混色を生じさせないための感光体200上の残留トナーの清掃性許容値は、清掃効率ηが90%以上とし、長期間に渡り安定した清掃効率を維持するための回収効率μの許容値は85%以上とした。
また、清掃効率η及び回収効率μの測定は、規定のトナー付着量(感光体200上、0.45[mg/cm^2])で印刷された1インチ角のベタ画像を用いた。また感光体200上の残留トナー量X及びバイアスクリーニング装置130通過後での感光体200上の捕獲トナー量Yは吸引法により採取、計測を行なった。
以上のような条件でバイアスクリーニング装置130を高速の画像形成装置300(プロセス速度:250[mm/sec])に搭載し、清掃性を左右する因子である感光体200と導電性清掃部材131との周速差V1[mm/sec]、導電性清掃部材131と感光体200との擦過幅W1[mm](図2参照)、導電性清掃部材131と前記回収ロール132との周速差V2[mm/sec]、導電性清掃部材131と回収ロール132との擦過幅W2[mm](図2参照)、導電性清掃部材131に印加されるバイアス電圧の交流成分電圧Vpp、周波数F[Hz]、直流成分電圧Vc[V]、回収ロール132に印加される直流電圧Vr[V]をそれぞれ変化させて清掃効率を評価するための印刷実験を行った。図2は、清掃効率の評価を印刷実験の条件を示す構成図である。
上記の印刷実験を行い、バイアスクリーニング装置130の制御因子と清掃効率η、回収効率μの関係を検討した結果を次に述べる。尚、導電性清掃部材131と回収ロール132へのバイアス電圧、交流成分電圧Vpp、周波数F、直流電圧Vr及び感光体200の電位VLの関係は、図3に示す通りである。図3は、導電性清掃部材131と回収ロール132へのバイアス電圧の交流成分電圧Vpp、周波数F、直流成分電圧Vc、直流電圧Vr及び感光体200の電位VLの関係を示す図である。
以下に印刷実験時の各設定条件(印刷条件)について説明する。
本実施形態の清掃装置100及び清掃装置100が搭載された画像形成装置300において、感光体200はOPC感光体(有機感光体)ドラムとし、外径を130[mm]、周速度を250[mm/sec]とした。書き込み光源の波長は、780[nm]、光量は0.5]μJ/cm^2]、ビーム径は55[μm]、書き込み密度は600[dpi]とした。また現像部230に蓄積されている現像剤のキャリア平均粒径を50[μm]、トナーの平均粒径を4.7[μm]、トナー混合比を4.5[wt%](黒トナー)とした。
本実施形態の清掃装置100のバイアスクリーニング装置130において、導電性清掃部材131のブラシ外径を30[mm]、ブラシの材質をナイロン(商標名)12、繊度は288T/48F、密度は100KF、ブラシ毛体長さは5[mm]、ブラシ抵抗は50[MΩ]とした。尚12とは、ラウリルラクタムを開環重縮合したポリアミドである。
バイアスクリーニング装置130において、回収ロール132の材質はステンレス鋼(Stainless Used Steel)であり、外径は25[mm]とした。
画像形成装置300の転写部240における転写電流は、+1.2[mA]とし、帯電器210はコロトロン帯電器とし、印加電圧は−4[kV]とした。
清掃装置100において、光イレーズ110の波長を780[nm]、露光量を0.4[μJ/cm^2]とし、光イレーズ111の波長を780[nm]、露光量を0.3[μJ/cm^2]とした。またこの印刷実験における印刷パターンは、1インチ角ベタパッチとし、印刷密度を30%とした。
本実施形態では、上記印刷条件で書き込み光源をオフとし、非通紙状態(用紙250が感光体200と転写部240との間を通過していない状態)での印刷プロセスの確認動作を行い、表面電位計測プローブ120により感光体200の表面電位である電位VLを計測した。本実施形態では、電圧VLは−110Vである。
次に、感光体200と導電性清掃部材131との周速差V1を750[mm/sec]、導電性清掃部材131と感光体200との擦過幅W1を7[mm]、導電性清掃部材131と回収ロール132との周速差V2を750[mm/sec]、導電性清掃部材131と回収ロール132との擦過幅W2を7[mm]とし、導電性清掃部材131に印加されるバイアス電圧の交流成分電圧Vppを600〜1200[V]、周波数Fを8[kHz]、直流成分電圧Vcを600〜900[V]、回収ロール132に印加される直流電圧Vrを1600Vとしたときの清掃効率ηと(Vc−VL−Vpp/2)との関係を図4に示す。
尚本実施形態では転写器230とバイアスクリーニング装置130との間に配設された非接触帯電器140及び光イレーズ110下流の感光体200上の残留トナーの平均帯電量は−15μC/cmとした。
図4は、清掃効率ηと(Vc−VL−Vpp/2)との関係を示す図である。図4によれば、(Vc−VL−Vpp/2)の値を150V以上とすれば、清掃効率ηを90%とすることができる。
次に、回収ロール132に印加される直流電圧Vrを1600Vとし、導電性清掃部材131に印加されるバイアス電圧の交流成分電圧Vppと直流成分電圧Vcを上記と同様の範囲で変化させた際の(Vr−Vc−Vpp/2)と回収効率μとの関係を図5に示す。図5は、回収効率μと(Vr−Vc−Vpp/2)との関係を示す図である。図5によれば(Vr−Vc−Vpp/2)の値を150V以上とすれば、回収効率μを85%以上とすることができる。
図6は、(Vc−VL−Vpp/2)−(Vr−Vc−Vpp/2)と、清掃効率ηとの関係を示す図である。尚清掃効率ηは、初期値100kPにおける連続印刷(印刷密度30%)後の清掃効率である。
図6によれば、(Vr−Vc−Vpp/2)≧(Vc−VL−Vpp/2)の条件においては、100kPの連続印刷後も良好な清掃性が確保できる事が判る。
ここで(Vr−Vc−Vpp/2)は導電性清掃部材131と感光体200との最小電圧差を示し、(Vc−VL−Vpp/2)は導電性清掃部材131と回収ロール132との間の最小電圧差を示している。(Vc−VL−Vpp/2)<(Vr−Vc−Vpp/2)の条件では、導電性清掃部材131のトナー清掃性と比べて回収ローラ132の回収能力が下回る可能性が高くなる。このため導電性清掃部材131には時間の経過と共にトナーが蓄積され、連続印刷時における清掃効率が低下することが考えられる。
図7は、(Vr−Vc+Vpp/2)と(Vc−VL+Vpp/2)との関係を示した図である。尚図7では、上記の印刷条件において、印刷密度30%、100Pの連続印刷実施後、感光体200若しくは回収ロール132にトナーフィルミングが発生している場合をバツ印で表している。
図7に示す結果より、感光体200若しくは回収ロール132にトナーフィルミングを発生させず、長期に渡り安定な清掃性を確保するには(Vr−Vc+Vpp/2)と(Vc−VL+Vpp/2)とを1500V以下とする必要があることがわかる。
ここで(Vr−Vc+Vpp/2)は、導電性清掃部材131と感光体200との最大電圧差を示している。また(Vc−VL+Vpp/2)は、導電性清掃部材131と回収ロール132との間の最大電圧を示している。
(Vc−VL+Vpp/2)が1500Vを超えた場合(図7で示す×)のトナーフィルミングは、導電性清掃部材131と感光体200との間、もしくは導電性清掃部材131と回収ロール132との間に局所放電が生じ安くなり、その放電により、感光体200や回収ロール132表面へのトナー融着が生じたためと考えられる。
また図7において、黒丸●でしめす印刷条件は、連続印刷において清掃効率を低下させた条件である。黒丸●でしめす印刷条件では、(Vc−VL−Vpp/2)が(Vr−Vc−Vpp/2)より大きくなることによって清掃効率が低下した。そして(Vr−Vc−Vpp/2)と(Vc−VL−Vpp/2)との関係と同様の理由から、長期間にわたり安定した清掃性を確保するには(Vr−Vc+Vpp/2)≧(Vc−VL+Vpp/2)の条件が必要となる。
すなわち、図7でいえば、白丸○で示すところが安定した清掃効率を確保する条件となる。
以上の図4乃至図7に示す結果から、本実施形態の清掃装置100及び画像形成装置300において長期間にわたり安定した清掃効率を確保する条件は以下の式(A)と式(B)で示される。
(Vr−Vc−Vpp/2)≧(Vc−VL−Vpp/2)≧150V (A)
1500V≧(Vr−Vc+Vpp/2)≧(Vc−VL+Vpp/2) (B)
本実施形態では、表面電位計測プローブ120により計測された感光体200の表面電位VLの値に合わせて、上記式(A)、式(B)を満たすように導電性清掃部材131に印加されるバイアス電圧の直流成分電圧Vc、交流成分電圧Vpp、回収ロール132に印加される直流電圧Vrの値を設定した。
尚表面電位計測プローブ120による電位VLの計測は、印刷動作の開始直前と、印刷動作を中断した後に再度動作を開始する直前に行われる。
具体的な電位VLの計測は、画像形成装置300の電源投入後、又は一定時間印刷動作が中断した後の印刷再開時は、非通紙状態での印刷プロセス確認動作において行われる。印刷プロセス確認動作は、図1の露光部220のみをオフとした白紙印刷条件において、用紙240を搬送しない状態で行われる。本実施形態では、上述の条件において電位VLを表面電位計測プローブ120により計測する。
本実施形態では、電位VLが計測されると、電位VLに合わせて式(A)、式(B)を満たすように導電性清掃部材131に印加されるバイアス電圧の直流成分電圧Vc、交流成分電圧Vpp、回収ロール132に印加される直流電圧Vrが設定される。
一度設定された上記各部の電圧は、連続印刷枚数100kpまで固定される。画像形成装置300において連続印刷で100kpを超える場合、100kpを印刷した後に再度印刷プロセス確認動作が行われて電位VLが計測され、各部の電圧が再度設定される。
本実施形態の清掃装置100において、導電性清掃部材131に印加されるバイアス電圧の直流成分電圧Vc、交流成分電圧Vpp、回収ロール132に印加される直流電圧Vrの設定は、清掃装置100を制御する図示しない制御手段により行われるものとする。
本実施形態の画像形成装置300は、清掃装置100を制御する制御手段を有する。この場合、制御手段は、電位VLが計測されると、電位VLに基づき式(A)、(B)を満たすように各部の電圧を算出し、清掃装置100へ設定する。
また、別の例として制御手段は、清掃装置100に設けられていても良い。この場合、制御手段は、清掃装置100全体の制御の他に、電源150、電源160の制御を行うものとする。制御手段は、電位VLに基づき式(A)、(B)を満たすように各部の電圧を算出し、電源150、電源160を制御して各部へ算出された電圧を供給させる。
以上に説明したように、本実施形態では、導電性清掃部材131に印加される電圧と回収ロール132に印加される電圧とを制御することで、感光体200の電気特性の経時変化に対応した最適な電圧を導電性清掃部材131と回収ロール132とへ印加することができる。よって本実施形態によれば、印刷動作を行う間、安定した清掃効率を確保することができる。
また本実施形態では、印刷動作終了後に式(A)、式(B)を満たす条件で所定時間清掃装置100を動作させても良い。本実施形態では、清掃装置100を空転動作させることで、導電性清掃部材131へのトナーの蓄積を防止でき、長期に渡り高い清掃効率を保つことができる。
また本実施形態では、式(B)において(Vr−Vc+Vpp/2)の上限値が1500V以下となるようにしたが、これに限定されない。本実施形態では、表面電位計測プローブ121により感光体200の表面電位VL1を計測し、電位VLと電位VL1とに基づき感光体200の劣化具合を考慮して(Vr−Vc+Vpp/2)の上限値を設定しても良い。
感光体200は、繰り返しの使用による光疲労、帯電疲労により内部に残留電荷が蓄積される。その結果感光体200は、露光後の残留電位が上昇し、画像濃度が低下する等の不具合が生じるようになる。
本実施形態では、導電性清掃部材131に印加される交流バイアスによる除電効率を感光体200の表面電位である電位VLと電位VL1との電位差により求め、感光体200の劣化具合を判断することができる。
本実施形態における清掃装置100を制御する制御手段は、以下に説明する感光体200の劣化具合の判断、感光体200の劣化により必要となる制御を行うものとする。
以下に感光体200の劣化具合の判断について説明する。本実施形態の制御手段は、導電性清掃部材131に印加される交流バイアスを所定値(例えば直流成分電圧Vc=800V、交流成分電圧Vpp=600V)に固定した状態で、電位VLと電位VL2とを計測しその電位差を求める。尚本実施形態では、感光体200が新品のときの電位VLと電位VL2との電位差が計測されている。制御手段は、感光体200が新品のときの電位差と、感光体200を使用した後の電位差とを比較し、電位VLと電位VL1との電位差の変位を求める。
制御手段は、電位差の変位により感光体200の劣化具合を判断する。感光体200の劣化が進むと、交流バイアスによる除電効果が低減し、電位VLと電位VL1との電位差の絶対値が小さくなる。
本実施形態では、電位差の変位が所定の閾値以下となったとき、感光体200は劣化しとものとする。感光体200が劣化したと判断された場合、制御手段は、(Vr−Vc+Vpp/2)の上限値を1500Vより低い電圧とすることで感光体200の更なる劣化を遅らせることができる。
また本実施形態では、感光体200が使用不可能となったか否かを判断するための閾値が設定されていても良い。制御手段は、例えば電位差の変位が使用不可能となったか否かを判断するための閾値以下となったとき、感光体200の交換が必要であることを示すアラーム等を発しても良い。
このように本実施形態では、感光体劣化による画像不良を事前に防止し、長期に渡り高い画像品質を安定して確保することかできる。
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の第二の実施形態について説明する。本発明の第二の実施形態は、条件が第一の実施形態と異なる。よって第二の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点についてのみ説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには第一の実施形態の説明で用いた符号を付与し、その説明を省略する。
本実施形態では、導電性清掃部材131に印加されるバイアス電圧の交流成分電圧Vppを800V、直流成分電圧Vcを700V、回収ロール132に印加される直流電圧Vrを1600Vとした。
本実施形態において、第一の実施形態で説明した印刷条件において、感光体200と導電性清掃部材131との周速差V1を500〜1000[mm/sec]、導電性清掃部材131と感光体200との擦過幅W1を3〜9[mm]、導電性清掃部材131と回収ロール132との周速差V2を500〜1000[mm/sec]、導電性清掃部材131と回収ロール132との擦過幅W2を3〜9[mm]、導電性清掃部材131に印加されるバイアス電圧の交流成分電圧Vppの周波数Fを7[kHz]〜14[kHz]の条件で変化させた時のF×W1/V1と清掃効率ηとの関係と、回収効率μとF×W2/V2との関係について検討した。
図8は、清掃効率ηとF×W1/V1との関係を示す図である。図8から、清掃効率ηは感光体200と導電性清掃部材131との周速差V1に依存せず、導電性清掃部材131と感光体200のニップ部に印加される交流波成分の交番回数F×W1/V1で決まる。図8から、清掃効率ηを90%以上とするために必要なF×W1/V1の範囲は、40〜130であることがわかる。
図9は、回収効率μとF×W2/V2との関係を示す図である。図9から、導電性清掃部材131と回収ロール132と間の回収効率μも導電性清掃部材131と回収ロール132との周速差V2に依存せず、導電性清掃部材131と回収ロール132とのニップ部に印加される交流波成分の交番回数F×W2/V2で決まる。図9から、回収効率μを85%以上とするために必要なF×W2/V2の範囲は、40〜130であることが分かる。
本実施形態において、F×W1/V1及びF×W2/V2が130を超えた場合、目標の清掃効率η及び回収効率μが得られないのは、交流バイアスの電界変化にトナーが追従できず、感光体200及び導電性清掃部材131上のトナー剥離効果が得られないためである。
更に、感光体200と導電性清掃部材131との擦過幅W1を5mm、導電性清掃部材131と回収ロール132との擦過幅W2を5mmとし、感光体200と導電性清掃部材131との周速差V1を500mm/sec、1000mm/sec、導電性清掃部材131と回収ロール132との周速差V2を500mm/sec、750m/sec、1000m/secの組み合わせで導電性清掃部材131に印加されるバイアス電圧の交流成分電圧Vppの周波数Fを8[kHz]、10[kHz]、120[kHz]の条件で変化させたF×W1/V1とF×W2/V2の差(F×W2/V2)−(F×W1/V1)と清掃効率ηとの関係について調べた。尚清掃効率ηは、印刷密度30%で連続紙100000ページの連続印刷を行った後の値である。
図10は、(F×W2/V2)−(F×W1/V1)と清掃効率ηとの関係を示す図である。図10から、(F×W2/V2)≧(F×W1/V1)で100kPの連続印刷後でも良好な清掃効率を確保することができることがわかる。
本実施形態では、図8乃至図10の結果から、以下の式(C)の条件を満たせば良好な清掃効率ηを確保することができる。
130≧(F×W2/V2)≧(F×W1/V1)≧40 (C)
本実施形態では、式(C)を満たすように、感光体200と導電性清掃部材131との擦過幅W1、導電性清掃部材131と回収ロール132との擦過幅W2、感光体200と導電性清掃部材131との周速差V1、導電性清掃部材131と回収ロール132との周速差V2、導電性清掃部材131に印加されるバイアス電圧の交流成分電圧Vppの周波数Fを設定した。
よって本実施形態では、高い清掃能力を長期に渡り確保することができる。
(第三の実施形態)
以下に本発明の第三の実施形態について説明する。
本実施形態では、印刷実験において、非接触帯電器140の印加バイアスを、第一及び第二の実施形態で実施した直流電圧Vc(−4kV)に周波数3kHz、振幅800Vの矩形波交流成分を重畳した信号とし、印刷パターン(1インチ角ベタパッチ、印刷密度:30%)を印刷した。
本実施形態における転写部240とバイアスクリーニング装置130との間に配設された非接触帯電部140および光イレーズ110の下流の感光体200上の残留トナーの平均帯電量は−23μC/cm^2である。以上の本実施形態において、第二の実施形態で説明した式(C)を満たすように設定した場合、高印刷密度75%の100kP連続印刷を行なった結果、100kP印刷後も清掃効率90%以上の良好な清掃性が確保できた。
また本実施形態において、非接触帯電部140の印加バイアスに重畳される交流波形に三角波を用いた場合も、同様に清掃効率90%以上の良好な清掃性を長期に渡り確保できた。
(第四の実施形態)
以下に本発明の第四の実施形態について説明する。
本実施形態では、導電性清掃部材131の母材であるナイロンへのカーボン添加量を変えて第一及び第二の実施形態と同様の印刷実験を行った。
このとき本実施形態の導電性清掃部材131は、ブラシ外径が30[mm]、繊度が288T/48T、密度が100[KF]、ブラシ毛体長さが5[mm]のものであり、抵抗値を20[MΩ]、30[MΩ]、100[MΩ]、150[MΩ]、200[MΩ]とした。
その結果、導電性清掃部材131の抵抗値が30[MΩ]、100[MΩ]、150[MΩ]の場合、に式(A)〜(C)において清掃効率ηが90%以上となり、良好な清掃性を長期に渡り確保できた。
一方、抵抗値20[MΩ]の導電性清掃部材131では、感光体200と導電性清掃部材131との間に局所放電は発生した。抵抗値200MΩの導電性清掃部材131では、初期の清掃効率90%が確保でなかった。よって本実施形態では、安定した清掃性を確保する導電性清掃部材131の抵抗値範囲は30MΩ以上、150MΩ以下であることが判った。
尚、導電性清掃部材131のベースポリマーに以外のポリエステル、もしくは再生セルロースに含まれるレーヨンを用いた場合も、抵抗値(30MΩ以上、150MΩ以下)の範囲で、式(A)〜(C)において、清掃効率ηが90%以上を確保でき、良好な清掃性を長期に渡り確保できた。
(第五の実施形態)
以下に図面を参照して本発明の第五の実施形態について説明する。本実施形態では、現像部230に貯蓄された現像剤に平均粒径6.8μmのトナー(黒トナー)と平均粒径55μmのキャリアを用い、トナー混合比4.5wt%の条件で、第一の実施形態と同様の印刷実験を行った。
図11は、第五の実施形態における(Vc−VL−Vpp/2)と清掃効率ηとの関係を示す図である。図12は、第五の実施形態における(Vr−Vc−Vpp/2)と回収効率μとの関係を示す図である。図13は、第五の実施形態の(Vr−Vc−Vpp/2)−(Vc−VL−Vpp/2)と清掃効率ηとの関係を示す図である。図14は、(Vc−VL+Vpp/2)と(Vr−Vc+Vpp/2)との関係を示す図である。
本実施形態では、トナー粒径が大きいため清掃効率ηは第一の実施形態よりも若干高い。これはトナー粒径が大きくなったことによる導電性清掃部材131のブラシの掻き取り効果が増大したためと予想される。図11乃至図14の結果から、清掃効率ηを90%以上とし、回収効率μを85%以上とするためには、式(A)、式(B)を満たすように各値を設定すれば良い。
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
100 清掃装置
110、111 光イレーズ
120、121 表面電位計測プローブ
130 バイアスクリーニング装置
140 非接触帯電器
150、160 電源
200 感光体
210 帯電器
220 露光部
230 現像部
240 転写部
300 画像形成装置
特開昭63−15278号公報 特開平6−274074号公報 特開2008−116501号公報 特開2007−86385号公報

Claims (10)

  1. 静電潜像担持体上に形成されたトナー像が転写手段により記録媒体へ転写された後に前記静電潜像担持体を清掃する清掃装置であって、
    直流成分の電圧に交流成分の電圧を重畳させた電圧が印加され、前記トナー像が転写された後に前記静電潜像担持体上に残留した残留トナーを除去する導電性清掃部材と、
    前記導電性清掃部材に印加される電圧よりも高電圧の直流電圧が印加され、前記導電性清掃部材により除去された前記残留トナーを前記導電性清掃部材から回収する回収部材と、
    前記トナー像が転写された後の前記静電潜像担持体の表面に前記残留トナーの帯電極性と同極性の電荷を帯電させる帯電手段と、を有し、
    前記導電性清掃部材に印加される前記直流成分の電圧をV[V]とし、前記導電性清掃部材に印加される前記交流成分の電圧の振幅電圧をVpp[V]とし、前記回収部材に印加される前記直流電圧をVr[V]とし、前記帯電手段により帯電された静電潜像担持体の表面電圧をVL[V]としたとき、
    (Vr−Vc−Vpp/2)≧(Vc−VL−Vpp/2)≧150・・・(1)
    1500≧(Vr−Vc+Vpp/2)≧(Vc−VL+Vpp/2)・・・(2)
    (1)式および(2)式を満たすように前記導電性清掃部材に印加される前記直流成分の電圧と、前記直流成分の電圧に重畳される前記交流成分の電圧の振幅電圧と、前記回収部材に印加される前記直流電圧とを制御する清掃装置。
  2. 前記静電潜像担持体と前記導電性清掃部材の周速差をV1[mm/sec]とし、前記導電性清掃部材と前記静電潜像担持体との擦過幅をW1[mm]とし、前記導電性清掃部材と前記回収部材との周速差をV2[mm/sec]とし、前記導電性清掃部材と前記回収部材との擦過幅をW2[mm]とし、前記導電性清掃部材に印加される前記交流成分の電圧の周波数をFとした場合、
    130≧(F×W2/V2)≧(F×W1/V1)≧40・・・(3)
    (3)式を満たす請求項1記載の清掃装置。
  3. 前記帯電手段は、
    前記静電潜像担持体の表面を平均帯電量が10[μC/cm^2]以上となるように帯電させる請求項1又は2記載の清掃装置。
  4. 前記帯電手段は、
    直流成分の電圧に交流成分の電圧を重畳させた電圧により前記静電潜像担持体の表面を帯電させる請求項1ないし3の何れか一項に記載の清掃装置。
  5. 前記直流成分の電圧に重畳される前記交流成分の電圧の波形が矩形波又は三角波である請求項4記載の清掃装置。
  6. 前記導電性清掃部材の抵抗が3MΩ以上150MΩ以下である請求項1ないし5の何れか一項に記載の清掃装置。
  7. 前記導電性清掃部材は、母剤がポリアミド系樹脂、ポリエステル、再生セルロースの何れかであり、導電粒子としてカーボンが添加されている請求項1ないし6の何れか一項に記載の清掃装置。
  8. 前記帯電手段により帯電された前記静電潜像担持体の表面の電位と、当該清掃装置により清掃された後の前記静電潜像担持体の表面の電位との電位差を用いて前記静電潜像担持体の劣化状態を判断する請求項1ないし7の何れか一項に記載の清掃装置。
  9. 前記転写手段によって前記静電潜像担持体上に形成されたトナー像を転写された記録媒体を定着させる定着装置と、
    前記清掃装置を制御する制御装置と、を有することを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の画像形成装置。
  10. 静電潜像担持体上に形成されたトナー像が転写手段により記録媒体へ転写された後に前記静電潜像担持体を清掃する清掃装置による清掃方法であって、
    直流成分の電圧に交流成分の電圧を重畳させた電圧が印加される導電性清掃部材により前記トナー像が転写された後に前記静電潜像担持体上に残留した残留トナーを除去する手順と、
    前記導電性清掃部材に印加される電圧よりも高電圧の直流電圧が印加される回収部材により前記導電性清掃部材から除去された前記残留トナーを回収する手順と、
    前記トナー像が転写された後の前記静電潜像担持体の表面に前記残留トナーの帯電極性と同極性の電荷を帯電させる帯電手順と、を有し、
    前記導電性清掃部材に印加される前記直流成分の電圧をVc[V]とし、前記直流成分の電圧に重畳される前記交流成分の電圧の振幅電圧をVpp[V]とし、前記回収部材に印加される前記直流電圧をVr[V]とし、前記帯電手順において帯電された静電潜像担持体の表面電圧をVL[V]としたとき、
    (Vr−Vc−Vpp/2)≧(Vc−VL−Vpp/2)≧150・・・(4)
    1500≧(Vr−Vc+Vpp/2)≧(Vc−VL+Vpp/2)・・・(5)
    (4)式及び(5)式を満たすように、前記導電性清掃部材に印加される前記直流成分の電圧と、前記直流成分の電圧に重畳させる前記交流成分の電圧の振幅電圧と、前記回収部材に印加される前記直流電圧とを制御する清掃方法。
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