JP2010230772A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シリカ、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)及びステアリン酸亜鉛等の潤滑剤が外添されたトナーを使用する画像形成装置において、像保持体の周面の磨耗を抑制するとともに、良好な画像の形成を行う。
【解決手段】トナーにシリカ、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)及びステアリン酸亜鉛を外添し、クリーニング装置6におけるクリーニングブレード60と感光体ドラム1との摩擦を低減し、感光体層の摩耗を抑制する。クリーニングブレード60は先端60aを感光体ドラム1の回転方向の上流側であって下方に向けて配置する。また、交流バイアス電圧を印加したクリーニングブラシ64を感光体ドラムの表面に接触するように配置する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
像保持体上の静電潜像にトナーを転移してトナー像を形成する画像形成装置では、像保持体上に形成されたトナー像を転写装置で中間転写体又は記録媒体に転写する。そして、転写後における像保持体表面の転写残留トナーを除去するためにクリーニング装置を備えるものが広く知られている。
このようなクリーニング装置に備えられたクリーニング部材としては、弾性材料からなるブレードの先端を像保持体の表面に接触させるものや、ブラシの先端を像保持体に接触させるものが知られている。そして、これらのクリーニング部材と像保持体の接触による像保持体の周面の磨耗を抑制するために、ブレードやブラシにステアリン酸亜鉛やポリメチルメタアクリレート(PMMA)などの潤滑剤を塗布又は含有させるものが、特許文献1及び特許文献2に記載されている。また、特許文献3及び特許文献4にはクリーニング部材や像保持体の表面に潤滑剤を塗布するものが記載されている。
特開平05−197317号公報 特開平09−127838号公報 特開平07−181867号公報 WO03/67338 A1公報
本願発明は、画像ムラの発生を抑制することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、 静電電位の差による潜像が無端状の周面に形成される像保持体と、 該像保持体上の前記潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置と、 前記トナー像を、搬送される記録媒体に直接転写するか、又は中間転写体に一旦転写した後、搬送される記録媒体に転写する転写装置と、 前記トナー像を転写した後の前記像保持体上に残るトナーを除去するクリーニングブレードと、
前記像保持体に接触するブラシ状部材と、を有し、 前記トナーには、少なくともシリカ、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)及び潤滑剤が添加され、 前記クリーニングブレードは、前記像保持体の周面の移動方向における上流側に先端を向けるとともに、該先端が下方を向くように配置されており、 前記ブラシ状部材は、前記像保持体の周面に付着して負極性に帯電しているシリカを除去するように交流バイアス電圧が印加されるものである画像形成装置を提供する。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、 前記ブラシ状部材は、軸線回りに回転する支持軸から放射状にブラシ繊維が設けられたものであり、該ブラシ状部材の回転方向における前記像保持体との接触位置の上流側で固形の潤滑剤と接触し、付着した潤滑剤を前記像保持体の周面に供給するものとする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置において、 少なくとも前記像保持体、前記クリーニングブレード及び前記ブラシ状部材のいずれかに前記ポリメチルメタアクリレート(PMMA)が塗布されているものとする。
請求項4に係る発明は、 静電電位の差による潜像が無端状の周面に形成される像保持体と、 該像保持体上の前記潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置と、 前記トナー像を、搬送される記録媒体に直接転写するか、又は中間転写体に一旦転写した後、搬送される記録媒体に転写する転写装置と、 前記トナー像を転写した後の前記像保持体上に残るトナーを除去するクリーニングブレードと、 前記像保持体に接触するブラシ状部材と、を有し、 前記トナーには、シリカが添加され、 前記像保持体と前記クリーニングブレードと前記ブラシ状部材とのいずれかに、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)の粉体が塗布されており、 前記クリーニングブレードは、前記像保持体の周面の移動方向における上流側に先端を向けるとともに、該先端が下方を向くように配置されており、 前記ブラシ状部材は、ブラシ繊維に付着した潤滑剤を像保持体の表面に供給するものであるとともに、前記像保持体の周面に付着して負極性に帯電しているシリカを除去するように交流バイアス電圧が印加されるものである画像形成装置を提供する。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、 前記トナーには、少なくともシリカ、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)と潤滑剤とのいずれかが添加されているものとする。
請求項6に係る発明は、 請求項1から請求項5までのいずれかに記載の画像形成装置において、 前記交流バイアス電圧のピークツーピーク電圧は、1kV以上2kV以下とする。
請求項7に係る発明は、 請求項1から請求項6までのいずれかに記載の画像形成装置において、 前記交流バイアス電圧の周波数は、前記像保持体の表面における任意の点が前記ブラシ状部材のブラシ繊維が接触している範囲を通過する時間内に、該交流バイアス電圧の同極性のピークが2回以上100回以下の範囲で現れるように設定されているものとする。
請求項1に係る画像形成装置では、クリーニングブレードが像保持体の周面の移動方向における上流側に先端を向けるとともに、その先端が下方を向くように配置された構成において、ブラシ状部材に交流バイアス電圧が印加されない構成に比べて、画像の形成を行う際の画像ムラの発生を抑制することが可能となる。
請求項2に係る画像形成装置では、本構成を備えていないものと比較して、ブラシが配置された位置すなわちシリカを像保持体の表面から除去する位置で、効率よく潤滑剤を像保持体の周面に供給することができる。
請求項3に係る画像形成装置では、本構成を備えていないものと比較して、像保持体の表面の磨耗を抑制することができる。
請求項4に係る画像形成装置では、クリーニングブレードが像保持体の周面の移動方向における上流側に先端を向けるとともに、その先端が下方を向くように配置された構成において、ブラシ状部材に交流バイアス電圧が印加されない構成に比べて、画像の形成を行う際の画像ムラの発生を抑制することが可能となる。
請求項5に係る画像形成装置では、トナーにシリカ、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)と潤滑剤とのいずれも外添されない場合に比べて、像保持体の表面の磨耗を抑制することができる。
請求項6に係る画像形成装置では、本構成を備えていないものと比較して、像保持体の表面から効率よくシリカを除去することができる。
請求項7に係る画像形成装置では、本構成を備えていないものと比較して、像保持体の表面から効率よくシリカを除去することができる。
本願に係る発明の一実施形態である画像形成装置を示す概略構成図である。 図1に示す画像形成装置で用いられるクリーニング装置の概略断面図である。 図2に示すクリーニング装置に備えられたクリーニングブレードの拡大断面図である。 図3で示すクリーニングブレードの先端が感光体ドラムの周面に摺擦される状態を示す拡大断面図である。 従来のクリーニングブレードの先端が感光体ドラムの周面に摺擦される状態を示す拡大断面図である。 発生するゴーストレベルとブラシに印加する交流バイアス電圧との関係を示す図である。 感光体ドラムの周面のシリカ被覆率を示す図である。 本願に係る発明の第2の実施形態である画像形成装置で用いられるクリーニング装置を示す概略断面図である。 感光体ドラムの周面におけるステアリン酸亜鉛の被覆率を示す図である。
本願に係る発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本願に係る発明の一実施形態である画像形成装置の概略構成図である。
この画像形成装置は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色の画像を出力する4つの画像形成ユニット30Y,30M,30C,30Kを備えたフルカラーの画像形成装置である。画像形成ユニット30は、周面が周回移動するように張架された無端状の中間転写ベルト8と対向するように配置され、中間転写体ベルト8の周回移動方向における上流側から順にイエローの画像を出力する第1画像形成ユニット30Y、マゼンタの画像を出力する第2画像形成ユニット30M、シアンの画像を出力する第3画像形成ユニット30C及びブラックの画像を出力する第4画像形成ユニット30Kがほぼ同じ間隔で配列されている。
上記中間転写ベルト8の周面が移動する方向における画像形成ユニット30が設けられた位置の下流側には、二次転写を行うための二次転写ロール12が中間転写ベルト8と対向するように配置されており、この二次転写部にはシートトレイ21から搬送路26を経て記録用紙が送り込まれるようになっている。記録用紙の搬送路26における二次転写部の下流側には、トナー像を加熱・加圧して記録用紙上にトナー像を圧着する定着装置7が設けられ、さらに下流側には、トナー像が定着された記録用紙を収容する排紙トレイ(図示せず)が設けられている。
上記画像形成ユニット30のそれぞれは、表面に静電潜像が形成されて像保持体として機能する感光体ドラム1を有しており、各感光体ドラム1の周囲に、該感光体ドラム1の表面をほぼ一様に帯電する帯電装置2と、感光体ドラム上に形成された潜像にトナーを選択的に転移させてトナー像を形成する現像装置4と、感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト上に一次転写する一次転写ロール5と、転写後の感光体ドラム上に残留したトナーを除去するクリーニング装置6とを備えている。また、一様に帯電された感光体ドラム1のそれぞれに、画像信号に基づく像光を照射して静電潜像を書き込む露光装置3が設けられている。
感光体ドラム1は、金属からなる円筒状部材の周面に有機感光体層を積層して形成したものであり、金属部分が電気的に接地されている。また、バイアス電圧が印加されるものであってもよい。
上記帯電装置2は、被帯電体である感光体ドラム1の周面と所定の間隔で張架された電極ワイヤを備えるものであり、この電極ワイヤと感光体ドラム1との間に電圧を印加し、コロナ放電を生じさせて感光体ドラム1の表面を帯電するものである。
本実施の形態では、上記のようにコロナ放電によって帯電させる装置を用いたが、固体放電器やロール形状又はブレード形状などの接触あるいは非接触帯電装置を用いることもできる。
上記露光装置3は、画像信号に基づいて点滅するレーザー光を発生し、これをポリゴンミラーによってそれぞれの感光体ドラム1の主走査方向(軸線方向)に走査するものである。これによりそれぞれの感光体ドラム1の表面に各色の画像に相当する静電潜像が形成される。
上記現像装置4は、トナーと磁性キャリアとを含む二成分現像剤を使用するものであり、感光体ドラム1と近接する位置に現像ロール4aを備え、この現像ロール4aの周面上に二成分現像剤の薄層を形成し回転するものである。
トナーと磁性キャリアとは、現像装置内で攪拌されてトナーがマイナスに摩擦帯電し、感光体ドラムの表面の帯電荷と同極性(−)の電荷を有するようになっている。そして、感光体ドラム1が現像ロール4aと対向する位置である現像位置を通過するときに感光体ドラムの表面の除電された潜像部にトナーが静電的に付着し現像されるようになっている。
また、画像形成にともない消費されたトナーは、消費量に応じて補充される。
上記二成分現像剤は、乳化重合法により製造された平均粒径5.8μmのトナーと磁性キャリアとからなるものを用いている。トナーの粒径は画質に大きな影響を与えるものであり、粒径が小さいほど画質は向上するが現像性が低下したり取扱いが難しくなったりするため、平均粒径3μm以上10μm以下を使用するのが望ましい。
なお、本実施の形態では乳化重合法により製造されたトナーを使用したが、例えば懸濁重合法、懸濁造粒法、溶解懸濁法又は混練粉砕法等により製造されたものを用いてもよい。
上記トナーには帯電制御剤や転写助剤としてのシリカ、感光体ドラム1とクリーニング部材との摩擦を低減するポリメチルメタアクリレート(PMMA)及びステアリン酸亜鉛等の潤滑剤が外添されており、トナーの帯電性等を向上させるとともにクリーニング部材の感光体ドラム1への接触による感光体ドラム1の周面の磨耗を抑制している。また、帯電制御剤としてチタニアを加えることもできる。
上記シリカは、個数平均粒径が10nm〜150nmのものを用いることができる。本実施の形態では、特にクリーニング性や転写維持性を確保するために比較的大粒径である個数平均粒径が100nm〜150nmのシリカを外添している。
ポリメチルメタアクリレート(PMMA)としては、個数平均粒径が300nm〜500nmのものを用いている。
潤滑剤としては、ステアリン酸金属塩、オレイン酸金属塩、パルミチン酸金属塩、リノール酸金属塩などの脂肪酸金属塩やタルク、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂などを使用できるが、本実施の形態では、ステアリン酸亜鉛を用いた。
なお、上記個数平均粒径は、JIS Z 8901に基づき顕微鏡法による円相当径(Heywood径)で求めたものであり、顕微鏡は走査型電子顕微鏡(SEM)を使用した。
上記一次転写ロール5は、金属の芯材に導電性のゴム材で外周面を被覆したものであり、各画像形成ユニット30に備えられた感光体ドラム1と中間転写ベルト8とが対向する位置で中間転写ベルト8の裏側に配置されている。そして、一次転写ロール5と感光体ドラム1との間にバイアス電源(図示しない)から転写バイアス電圧が印加され、一次転写ロール5と感光体ドラム1とが対向する位置を通過する中間転写ベルト8に感光体ドラム上のトナー像を静電的に転写するものとなっている。上記バイアス電源は、転写バイアス電圧を適宜に変更することが可能となっている。
上記クリーニング装置6は、感光体ドラム1の周面に接触して配置されたクリーニングブラシ64及びクリーニングブレード60を備え、トナー像を転写した後の感光体ドラム上に残留するトナーを除去するものである。
なお、このクリーニング装置については、後に詳しく説明する。
上記中間転写ベルト8は、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、フッ素系樹脂などの樹脂材料に、カーボンやイオン導電物質などの導電性付与のための物質を分散させ、表面抵抗率を1010〜1012Ω/□程度(測定電圧:100V)に調整して形成されている。そして、回転駆動されるドライブロール9と、張力を調整するテンションロール10と、バックアップロール11とに張架されて図1中に示す矢印Aの方向に周回移動するものとなっている。
上記中間転写ベルトの周回移動方向における画像形成ユニットが対向する位置の下流側には、該中間転写ベルト8を挟んでバックアップロール11と対向するように二次転写ロール12が設けられている。二次転写ロール12とバックアップロール11との間には二次転写バイアス電圧が印加されており、シートトレイ21から搬送される記録用紙を中間転写ベルトとの間に挟み込み、記録用紙上に中間転写ベルト8上のトナー像を転写するものである。二次転写ロール12の下流には、中間転写ベルト8上に残留するトナーを除去するトナー除去装置13が設けられている。
上記定着装置7は、加熱源を内蔵した加熱ロール7aと、この加熱ロール7aに圧接される加圧ロール7bとを備えており、これらが平行に配置されて互いに接触してニップ部を形成している。トナーが転写された記録用紙は、上記ニップ部に送り込まれ、回転駆動される加熱ロール7aと加圧ロール7bとの間で加熱されるとともに加圧され、トナーが記録用紙上に圧着されるものとなっている。
このような画像形成装置は、以下のように動作する。
帯電装置2によって回転する感光体ドラム1の表面が−600V〜−800V程度の電位に帯電される。その後、画像データに基づいて点滅するレーザ光が露光装置3により出力され、感光体ドラム1の表面に走査される。レーザ光が感光体ドラム1の表面の感光層に照射された位置では帯電電位が減衰し、電位の差による静電潜像が感光体ドラム1の表面に形成される。
このようにして感光体ドラム1上に形成された静電潜像は、感光体ドラム1の回転により現像ロール4aと対向する位置つまり現像位置まで搬送される。そして、感光体ドラム1の表面が現像位置を通過するときに感光体ドラム1表面の電位が減衰した潜像部に現像ロール4aに付着しているトナーが静電的に転移し、トナー像が形成される。
感光体ドラム1の表面に現像されたトナー像が一次転写位置へ搬送されると、一次転写ロール5に転写バイアス電圧が印加され、感光体ドラム1から一次転写ロール5に向う静電気力がトナー像に作用し、感光体ドラム1表面のトナー像が中間転写ベルト8の表面に転写される。このとき一次転写ロール5に印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性(+)であり、例えば第1画像形成ユニット30Yでは+20〜30μA程度に定電流制御される。
一方、トナー像を転写した後の感光体ドラム1の表面に残留したトナーは、クリーニング装置6によりクリーニングされる。
このようにして、中間転写ベルト8は、順に画像形成ユニット30と対向する位置に搬送され、各色のトナー像が重ね合わせて転写される。全ての色のトナー像が多重転写された中間転写ベルト8は、図1中に示す矢印Aの方向に移動し、トナー像はバックアップロール11と二次転写ロール12とが中間転写ベルト8を介して対向する二次転写位置へ搬送される。
これにともない、シートトレイ21から搬送路26を経て搬送された記録用紙が、二次転写ロール12と中間転写ベルト8との間に所定のタイミングで送り込まれ、二次転写バイアスが2次転写ロール12に印加される。このとき印加される転写バイアスは、トナーの極性(−)と逆極性(+)であり、中間転写ベルト8から記録用紙に向う静電気力がトナー像に作用し、中間転写ベルト8の表面のトナー像が記録用紙に転写される。なお、この際の2次転写バイアスは2次転写部の抵抗を検出する抵抗検出手段(図示せず)により検出された抵抗に応じて決定されるものであり、定電圧で制御されている。
その後、記録用紙は定着装置7へと送り込まれ、トナー像が加熱及び加圧され、色重ねされたトナー像が溶融されて記録用紙の表面へ永久定着される。
このようにして、カラー画像の定着が完了した記録用紙は、排出部へ向けて搬出され、一連のカラー画像形成動作が終了する。
次に、上記クリーニング装置6について詳細に説明する。
図2は、このクリーニング装置6を示す概略断面図である。また、図3はこのクリーニング装置6に備えられたクリーニングブレード60の周辺を拡大して示す図であり、図4は、クリーニングブレード60の先端の感光体ドラム表面と摺擦される部分、つまり図3中に示す領域Dの拡大断面図である。
上記クリーニング装置6は、感光体ドラム1と対向するに位置に配設されたハウジング67と、このハウジング67に設けられた開口の下縁部に支持されたシール部材68と、ハウジング67に回収された廃トナーを搬送する搬送部材63と、感光体ドラム1の周面に接触して配置されたクリーニングブラシ64と、感光体ドラム1の回転方向におけるクリーニングブラシ64の下流に配置されたクリーニングブレード60と、で主要部が構成されている。
なお、このクリーニング装置6は、感光体ドラム等と一体のユニット、例えばプロセスカートリッジとして構成し、一体となった状態で画像形成装置に着脱可能とすることもできる。
上記ハウジング67は、クリーニングブレード60又はクリーニングブラシ64が感光体ドラム1の周面から除去したトナーや紙紛等を収容するものであり、感光体ドラム1と対向する位置に開口を有している。そして、この開口部分にクリーニングブレード60及びクリーニングブラシ64が設けられ、感光体ドラム1と接触している。
上記シール部材68は、ハウジング67の下側の開口端部に固定支持されており、感光体ドラム1とハウジング67との間の隙間をほぼ塞ぎ、クリーニング装置6内に回収された廃トナーがクリーニング装置外へ漏れるのを防いでいる。シール部材68には、例えば、厚さ0.1mmの熱可塑性ポリウレタンフィルムを用いることができる。
上記搬送部材63は、スクリューからなっており、感光体ドラム1の周面から除去されてハウジング67に収容された廃トナー等を撹拌しながら廃トナーボックス(図示せず)に搬送するものである。
上記クリーニングブラシ64は、金属製の芯金に導電性の繊維で織った織布を巻き付けて芯金の全周にわたってブラシ繊維を有するように形成されている。本実施の形態では芯金の外径が19mm、織布は繊維の太さ1.1テックス(10デニール)、パイル長6.5mmのものを用いている。また、感光体ドラム1の周面への接触深さは約1mm、つまりブラシ繊維の接触前の先端位置より感光体ドラムの表面がクリーニングブラシ64の芯金側へ約1mm接近してブラシ繊維が変形した状態となっている。そして、図2中に矢印Cで示す方向つまり感光体ドラム1の回転方向Bと同方向に回転駆動され、双方の対向面が互いに逆方向に移動する、いわゆるアゲインストモード(against mode)となっている。このような構成により、クリーニングブラシ64のブラシ繊維69が感光体ドラム1の周面に接触し、感光体ドラム1の周面に付着している残留トナーT等を掻き取るようになっている。なお、クリーニングブラシ64の回転速度は感光体ドラム1とほぼ同速度としている。
クリーニングブラシ64には交流バイアス電源65が接続されており、感光体ドラム1との間に交流バイアス電圧を印加し、感光体ドラム1の表面から残留トナーを効率よく除去できるようになっている。
本実施の形態では、交流バイアス電圧のピークツーピーク電圧を1kV以上2kV以下としている。そして感光体ドラム1の表面における任意の点がクリーニングブラシ64の接触領域を通過する時間内に上記交流バイアス電圧の同極性のピークが2回から100回までの範囲で作用するように上記交流バイアス電圧の周波数が設定されている。
なお、上記交流バイアス電圧には直流を重畳して、負に帯電したシリカの剥離を促進することもできる。
また、クリーニングブラシ64のブラシ繊維69すなわちパイル部分に接触するようにフリッカーバー66が配置され、ブラシ繊維69に付着している廃トナー等を掻き落とすようになっている。フリッカーバー66は、その表面にトナー等が付着又は堆積するのを防止するために、ポリアセタール樹脂(POM)やフッ素樹脂、シリコーン樹脂など離型性のよい材料で形成するのが望ましい。
本実施の形態では、厚さ1mmのポリアセタール樹脂(POM)が使用されている。
上記クリーニングブレード60は、耐磨耗性、耐欠け性、耐クリープ性などの機械的性質に優れる材料からなり、弾性的に変形する板状に形成されている。例えば、熱硬化型ポリウレタンゴム等のウレタンゴムや、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレン・プロピレン・ジエンゴム等の機能性ゴム材を用いることができる。そして、ハウジング67に固定支持された断面形状がL字形の板金61に支持され、その先端60aが予め定められた接触圧で感光体ドラム1の周面に接触する、いわゆるブレード加圧方式が採用されている。また、先端60aは感光体ドラム1の回転方向の上流側に向けられるとともに下方を向いて配置されている。
本実施の形態で用いたブレード加圧方式は、構造が簡単で低コストの定変位方式を採用しており、例えば、加圧力は39.2N/m(4gf/mm)に設定することができる。
なお、ブレード加圧方式は定変位方式に限られるものではなく、接触圧の経時変化がほとんどない定荷重方式を用いてもよい。
次に、上記クリーニング装置6の機能について説明する。
弾性材料からなるクリーニングブレード60が感光体ドラム1に圧接されていると、感光体ドラム1が回転したときに感光体ドラム表面とクリーニングブレード60の先端部60aとに動摩擦力が作用し、クリーニングブレードの先端部60aは図4に示すように変形する。つまり、クリーニングブレード先端部60aが感光体ドラム1の回転方向に引っ張られ、クリーニングブレード60が感光体ドラム1と接触を開始する直前のプレニップ領域70で、クリーニングブレード60と感光体ドラム1との間の空間が先端角度の小さな楔型になる。そして、クリーニングブレード60が感光体ドラム1の回転とともに表面に摺擦され、付着している残留トナーが掻き取られる。
トナーとして、帯電制御剤や転写補助剤としてのシリカ、感光体ドラムとクリーニング部材との摩擦を低減するポリメチルメタアクリレート(PMMA)及びステアリン酸亜鉛等の潤滑剤が外添されたトナーを使用していると、次のような過程によって上記楔型の空間内に強固な凝集体が形成されることが見出された。
図5に示すように、クリーニングブレード160の先端160aが感光体ドラム1の回転方向の上流側に向けられるとともに上方に向けて配置されている場合、プレニップ領域170の楔型の空間170aに、残留トナーTに付着している粒径の小さいシリカ、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)及びステアリン酸亜鉛等の外添剤が集まりはじめる。特にマイナスの帯電性を有するシリカとプラスの帯電性を有するポリメチルメタアクリレート(PMMA)とが静電気力により引き付けられ溜まってしまう。外添剤が集まるプレニップ領域170の先端170aでは、常に上流側から運ばれてくるトナー等の粒子Tによって押圧力が作用するため、外添剤は押し付けられてプレニップ領域170の先端170aに押し込まれる。また、ステアリン酸亜鉛のような潤滑剤はシリカとポリメチルメタアクリレート(PMMA)とを凝集させる結合剤として作用し、プレニップ領域170の先端部分170aで外添剤の強固な凝集体が形成される。
この凝集体は、感光体ドラム1の回転によって楔をクリーニングブレード160との間に押し入れるように作用し、図5中に矢印Yで示す方向の押圧力が作用して感光体ドラム1の表面に押し付けられる。これにより、シリカ等の硬い外添剤が感光体ドラム1の表面を研磨し、感光体ドラム1の周面に磨耗が生じることとなる。
これに対し、本実施の形態では、図3及び図4に示すように、クリーニングブレード60は先端60aを感光体ドラム1の回転方向に対して上流側に向けるとともに下方に向くように配置している。
図4が示すように、クリーニングブレード60の先端60aが下方を向いている場合もプレニップ領域70に楔形の空間が形状されるが、感光体ドラムの回転方向の上流から運ばれてくる残留トナーTはプレニップ領域70の先端部70aに留まることなく、重力により順次落下する。また、プレニップ領域70の先端部70aに集まる傾向がある粒径の小さい外添剤も、上流から次々に運ばれてくる外添剤に押され、順次入れ替わり先端部70aに滞留することがない。つまり、感光体ドラム1の回転方向の上流側に先端60aを向けるとともに、この先端60aが下方を向くように配置されたクリーニングブレード60では、プレニップ領域70に集まる残留トナーTには重力が作用し凝集体は形成されない。したがって、凝集体による感光体ドラム1の表面の磨耗が防止される。
このようにクリーニングブレード60の先端60aを感光体ドラム1の回転方向の上流側に向け、かつ下方に向けて配置した場合における摩耗の低減効果は次のような実験によって検証を行った。
オフライン実験装置を用いて、クリーニングブレード60の先端60aを感光体ドラムの回転方向の上流側に向けるとともに下方に向けて配置し、表面に残留トナーに相当するトナーを供給しながら感光体ドラムを1000回転させた後、感光体ドラムの磨耗量を測定した。なお、トナーには実際の現像に用いるものと同様にシリカ、メチルメタアクリレート及びステアリン酸亜鉛が外添されたものを用いている。
次に、クリーニングブレードの先端60aを感光体ドラム1の回転方向の上流側に向けるとともに上方に向けて配置し、同様にトナーを供給しながら感光体ドラムを1000回転させた後、感光体ドラムの磨耗量を測定した。
この結果、クリーニングブレード60を感光体ドラム1の回転方向に対して上流側に向けるとともに下方に向けて配置した場合では、感光体磨耗レートが14.5nm/kCycleであったのに対し、上向きに配置した場合では、31.2nm/kCycleとなった。
これにより、下向きにクリーニングブレード60を配置した場合は、上向きに配置した場合と比較して、感光体ドラム1の磨耗レートを1/2以下に抑えることができることが分かった。
この実験からも分かるように、クリーニングブレードの先端60aを感光体ドラム1の回転方向に対して上流側に向けるとともに下向きに配置した場合、プレニップ領域70に感光体ドラム1を研磨する凝集体が存在せず、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)とステアリン酸亜鉛等の潤滑剤の機能が効率よく発揮されて感光体ドラム1の磨耗が大きく抑えられる。
一方、凝集体が形成されないことから、感光体ドラム1が凝集体により僅かに削り取られて得られるクリーニング性が低下し、感光体ドラム1の表面に付着したシリカが除去されにくくなることも分かった。
感光体ドラム上に付着した残留シリカは粒径が小さく静電的付着力等で強固に付着しているため、クリーニングブレード60の掻き取り力だけでは除去するのが困難である。そのために、クリーニングブレード60と感光体ドラム1とが接触する領域を通過してしまい、帯電装置2が配置された位置に到達した残留シリカにマイナスの電荷が付与される。その後、現像領域に到達した残留シリカは、現像装置4の磁力の作用により穂立ちした磁気ブラシで掻き取られる。
このように、マイナス帯電した残留シリカが感光体ドラム1から除去されると、感光体ドラム1の表面電位に変化が生じてしまう。
連続して同じ画像が形成される場合、繰り返し感光体ドラム1の表面の同じ箇所に画像が形成されると、感光体ドラム上に多くのシリカが残留し、その位置の電位の変化が顕著となる。その結果、いわゆる連続プリントゴーストといわれる画像ムラを発生させてしまうことになる。
本実施の形態では、感光体ドラム上の残留シリカを効率よく除去するために、クリーニングブラシ64に交流バイアス電圧を印加する。この交流バイアス電圧は、例えばピークツーピーク電圧を1kV以上2kV以下とし、感光体ドラム上の任意の点がクリーニングブラシ64のブラシ繊維と接触する領域を通過する間つまり接触時間内に、交流電圧の同極性のピークが2回以上100回以下の範囲で作用するように設定した。
上記のようにクリーニングブラシ64に交流バイアス電圧を印加することによる効果を確認する実験の結果を次に示す。
図6は、クリーニングブラシに印加する交流バイアス電圧とゴーストの発生レベルとの関係を調査するために行った実験の結果を示す図である。
この実験には富士ゼロックス製オンデマンド印刷機DocuColor8000を使用し、クリーニング装置として本実施の形態の装置を使用している。また、クリーニングブラシには外部電源から交流バイアス電圧を適宜に印加できるようにした。
実験は、交流バイアスの電圧を最適化するため、Vpp(Peak to Peak電圧)を変化させ、ゴースト評価チャートを連続して50枚プリントし、50枚目のゴーストレベルをΔL*で評価した。なお、交流バイアス電圧の周波数は、クリーニングブラシ64の感光体ドラム1と接触する接触幅、プロセス速度及びブラシの回転速度を考慮して決定しており、感光体ドラム1の表面における任意の点がクリーニングブラシ64の接触範囲を通過する間に交流バイアス電圧の同極性ピークが2回〜100回現れるように設定することが好ましい。これはピークが2回以下であると電界が変移する回数が少ないため帯電したシリカの除去性が低下し、100回より多いと帯電したシリカの電界に対する追従性が悪くなり、交流バイアスの効果が現れ難くなるためである。本実験では、周波数を1kHzに設定している。
周波数を1kHzに固定した場合、図6に示すように、Vppが1kVあたりから効果が現れ出し、2kVあたりまで電圧の上昇と共に効果が高まって、それ以上では効果がほとんど変化しないことがわかった。
一方、Vppが高くなると放電生成物の発生量が増加し感光体ドラム1やクリーニングブレード60の磨耗が増加する。したがって、Vppは1kV〜2kVの間で設定することが好ましいことが分かった。
なお、図6に示すΔL*の値は小さいほどゴーストが発生しにくいことを示している。
次に、上記の実験の結果に基づき、周波数を1kHz、及びVppを1.5kVとなるように調整した交流バイアス電圧をクリーニングブラシ64に印加し、シリカの除去性能を検証する実験を以下のように行った。
ゴースト評価用チャートを連続50枚プリントした後、3つの実験条件に基づいて、感光体ドラムを100回転させてシリカの除去テストを行い、除去テスト前後の感光体ドラムの表面をキーエンス製レーザ顕微鏡VK9700で観察した。そして、シリカの感光体ドラム1の表面の被覆率を求めて定量化し、3つの実験条件について比較評価した。
比較する実験条件は以下の3つの水準である。
第1の水準は、クリーニングブレード60は使用せずクリーニングブラシ64のみを使用し、クリーニングブラシ64を接地したケース、第2の水準は、クリーニングブレード60とクリーニングブラシ64を併用しクリーニングブラシ64を接地したケース、第3の水準は、クリーニングブレード60とクリーニングブラシ64を併用しクリーニングブラシ64に交流バイアスを印加したケース、である。
図7に示すように、第1の水準である接地したクリーニングブラシ64のみを用いたケースでは、シリカの除去率が58.9%となった。第2の水準であるクリーニングブレード60と接地したクリーニングブラシ64を併用したケースでは、シリカの除去率は40.4%となり、第1の水準の方が第2の水準よりもシリカの除去効果が高いことがわかった。これはクリーニングブレード60と感光体ドラム1が接触する領域をシリカが通過することによって、より強く感光体ドラム1の表面にシリカが付着してしまい、同じように接地したクリーニングブラシ64を使用してもクリーニングブレード60を設けた装置の方がシリカを除去しにくくなっていることを示唆している。
一方、第3の水準である交流バイアスを印加したクリーニングブラシ64とクリーニングブレード60を併用したケースでは、シリカの除去率は97.0%となり、非常に高い効率でシリカを除去できることがわかった。
この評価結果により、上記のように調整された値の交流バイアス電圧を印加したクリーニングブレード60のシリカを除去する効果が確認された。
このようなクリーニング装置6は以下のように動作する。
感光体ドラム1の表面に残留したトナーは、シール部材68と感光体ドラム1との間を通過し、交流バイアスが印加されたクリーニングブラシ64と感光体ドラム1とが対向する位置に搬送される。クリーニングブラシ64の先端が感光体ドラム1の周面に接触し、残留トナーの大部分を除去するとともにマイナス帯電したシリカは、このクリーニングブラシにより97%という高い効率で除去される。
除去されずクリーニングブラシ64を通過した残留トナーや外添剤は、クリーニングブレード60が感光体ドラム1に接触する位置に達する。この位置では、クリーニングブレード60の先端60aが感光体ドラム1に接触して残留トナーや外添剤を掻き取る。このとき、クリーニングブレード60の先端60aが感光体ドラム1の回転方向の上流側に向くとともに下方に向けて配置されているので、残留トナー等には重力が作用し、順次下方へ落下してプレニップ領域70に多くのトナーが滞留することはない。また、径の小さい外添剤も上流から次々に運ばれてくる外添剤に押され、順次入れ替わりプレニップ領域70に滞留しない。したがって、外添剤等の凝集体が発生することがなく、感光体ドラム1の周面の磨耗が抑制される。
また、感光体ドラムの周面にマイナス帯電したシリカはほとんど残留しないので、残留するシリカの電荷によって感光体ドラムの表面電位が変化するのを抑制することができる。したがって、連続して画像形成する場合にも、いわゆる連続プリントゴーストの発生を防止することができる。
なお、クリーニングブラシ64で回収された廃トナーはフリッカーバー66で掻き落とされ、クリーニングブレード60で掻き取られた残留トナーと共にハウジング67に一旦収容される。そして、これらの回収された廃トナーは搬送部材63によってクリーニング装置6の外に排出される。
以上に説明した実施の形態では、ステアリン酸亜鉛等の潤滑剤及びポリメチルメタアクリレートをトナーに外添しているが、これに加えてポリメチルメタアクリレートを感光体ドラム、クリーニングブレード及びクリーニングブラシのいずれか一つ又は複数に塗布しておくこともできる。また、ステアリン酸亜鉛等の潤滑剤は、トナーに外添するのに加えてクリーニングブラシから感光体ドラムの表面に供給することもできる。
ポリメチルメタアクリレートを感光体ドラムの表面又はクリーニング装置が有するクリーニングブレードに塗布する方法は、次に説明する第2の実施の形態と同様に、粉体のまま擦りつけるものであっても良いし、溶媒に分散させて塗布した後に乾燥させてポリメチルメタアクリレート層を形成してもよい。また、ステアリン酸亜鉛等の潤滑剤をクリーニングブラシから感光体ドラムの表面に供給する方法も、次に説明する第2の実施の形態と同様の手段を採用することができる。
次に本願発明に係る第2の実施の形態である画像形成装置を説明する。
この画像形成装置は、図1に示す第1の実施形態である画像形成装置と同様に、4つの画像形成ユニットと、中間転写ベルトと、一次転写ロールと、二次転写ロールと、定着装置と、排紙トレイとを備えており、二次転写部にはシートトレイから搬送路を経て記録用紙が送り込まれるようになっている。
この画像形成装置で使用されるトナーは、必ずしもステアリン酸亜鉛等の潤滑剤及びポリメチルメタアクリレートが外添されている必要はなく、ポリメチルメタアクリレートは感光体ドラムの表面、クリーニング装置が有するクリーニングブレード又はクリーニングブラシに塗布されている。また、ステアリン酸亜鉛等の潤滑剤はクリーニング装置が有するクリーニングブラシから感光体ドラムの表面に供給されるものとなっている。
なお、トナーとしてステアリン酸亜鉛等の潤滑剤又はポリメチルメタアクリレートが外添されているものを用いることもできる。
ポリメチルメタアクリレートを感光体ドラムの表面又はクリーニング装置が有するクリーニングブレードに塗布する方法は、例えばポリメチルメタアクリレートの粉体を感光体ドラムの表面又はクリーニングブレードの表面に擦り付けるだけでも良いし、空気とともに吹き付けてもよい。望ましくは、ポリメチルメタアクリレートの粉体を水又は有機溶媒等の液状分散媒に分散させて塗布する。有機溶媒としては液状含フッ素炭化水素を用いることができる。このような溶媒を用いて塗布し、自然乾燥させて厚さが5〜30μm程度の層を形成するのが望ましい。
一方、クリーニングブラシへの塗布は、ポリメチルメタアクリレートの粉体をブラシ繊維にまぶし、ブラシ繊維間に保持させるのがよい。
図8は、第2の実施形態である画像形成装置で用いられるクリーニング装置80を示す概略断面図である。
このクリーニング装置80には、図8に示すように、クリーニングブラシ84の上方に固形の潤滑剤が配置されている。その他の構成は図2に示すクリーニング装置と同様である。
上記潤滑剤は、ステアリン酸亜鉛(ZnSt)の粉体を凝集して直方体に成形したものであり、支持板81bを介してクリーニング装置80のハウジングに支持されている。このステアリング酸亜鉛の凝集体81aは、5mm×5mm×320mmの細長い直方体となっており、クリーニングブラシ84の軸線方向におけるほぼ全域で該クリーニングブラシのブラシ繊維と接触するように支持されている。また、支持板81bは回転軸81cによって回転が可能にハウジングと接合され、ステアリング酸亜鉛が消費されてもクリーニングブラシ84との接触を維持することができるものとなっている。
このような構成により、クリーニングブラシ84は回転しながらステアリン酸亜鉛を掻き取る。そして、掻き取ったステアリン酸亜鉛を感光体ドラム1の周面に塗布するとともに、感光体ドラム1の周面から残留トナーを除去するものとなっている。また、交流バイアス電源85から交流バイアス電圧が印加されていることにより、感光体ドラムの表面に付着しているシリカを除去することができ、シリカの付着によるゴーストの発生を抑えるものとなっている。
図9は、クリーニングブラシ84で感光体ドラム1の表面にステアリン酸亜鉛(ZnSt)を供給したときの感光体ドラム表面のステアリン酸亜鉛の被覆率を測定した結果を示す図である。
なお、ステアリン酸亜鉛(ZnSt)の被覆率はXPS分析による元素組成比率から求めた。
この図が示すように、接地したクリーニングブラシを用いたときよりも、交流バイアス電圧を印加したクリーニングブラシを用いたときの方が、ステアリン酸亜鉛(ZnSt)を2倍以上、感光体ドラムに供給する機能が高くなることがわかる。これは、上述したように、交流バイアス電圧を印加することにより感光体ドラム1の表面に付着するシリカが低減されるため、感光体ドラム1の表面にステアリン酸亜鉛(ZnSt)が付着しやすくなったと推定される。
また、ステアリン酸亜鉛を感光体ドラム1の周面にクリーニングブラシ等で外部から供給した場合、及び外部から供給しなかった場合との2つの条件で感光体ドラムの磨耗レートを測定した。
この測定によると、外部からステアリン酸亜鉛を感光体ドラムの表面に供給した場合の磨耗は、7.8nm/kCycleとなり、供給しなかった場合は、15.1nm/kCycleとなった。これにより、感光体ドラムの表面にステアリン酸亜鉛を供給した場合は、供給しない場合と比較して、感光体ドラムの磨耗量が約1/2となり、感光体ドラムのライフを2倍長くすることができることが分かった。
なお、この測定には、富士ゼロックス製オンデマンド印刷機DocuColor8000を使用した。
以上に説明した画像形成装置では、二成分現像剤を用いたが、単色の画像形成装置の場合は一成分現像剤を使用することもできる。
また、本実施の形態では、クリーニングブラシをクリーニング装置内でクリーニングブレードの上流側に配置したが、転写装置の下流側で帯電装置の上流側となる範囲であってクリーニングブレードより下流側にクリーニングブラシを設けることもできる。そして、クリーニングブレードの上流側又は下流側に設けるときに、クリーニングブレードを有するクリーニング装置内に設けても良いし、クリーニング装置外に別途設けることもできる。
1:感光体ドラム、 2:帯電装置、 3:露光装置、 4:現像装置、 5:一次転写ロール、 6:クリーニング装置、 7:定着装置、 8:中間転写ベルト、 9:ドライブロール、 10:テンションロール、 11:バックアップロール、 12:二次転写ロール、 13:トナー除去装置、 21:シートトレイ、 26:搬送路、
30:画像形成ユニット、
60:クリーニングブレード、 61:板金、 63:搬送部材、 64:クリーニングブラシ、 65:交流バイアス電源、 66:フリッカーバー、 67:ハウジング、 68:シール部材、 69:ブラシ繊維、
70:プレニップ領域、
80:クリーニング装置、 81a:ステアリン酸亜鉛の粉の凝集体、 81b:支持板、 81c:回転軸、 84:クリーニングブラシ、 85:交流バイアス電源、 87:ハウジング

Claims (7)

  1. 静電電位の差による潜像が無端状の周面に形成される像保持体と、
    該像保持体上の前記潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置と、
    前記トナー像を、搬送される記録媒体に直接転写するか、又は中間転写体に一旦転写した後、搬送される記録媒体に転写する転写装置と、
    前記トナー像を転写した後の前記像保持体上に残るトナーを除去するクリーニングブレードと、
    前記像保持体に接触するブラシ状部材と、を有し、
    前記トナーには、少なくともシリカ、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)及び潤滑剤が添加され、
    前記クリーニングブレードは、前記像保持体の周面の移動方向における上流側に先端を向けるとともに、該先端が下方を向くように配置されており、
    前記ブラシ状部材は、前記像保持体の周面に付着して負極性に帯電しているシリカを除去するように交流バイアス電圧が印加されるものであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記ブラシ状部材は、軸線回りに回転する支持軸から放射状にブラシ繊維が設けられたものであり、該ブラシ状部材の回転方向における前記像保持体との接触位置の上流側で固形の潤滑剤と接触し、付着した潤滑剤を前記像保持体の周面に供給するものであることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 少なくとも前記像保持体、前記クリーニングブレード及び前記ブラシ状部材のいずれかに前記ポリメチルメタアクリレート(PMMA)が塗布されていることを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 静電電位の差による潜像が無端状の周面に形成される像保持体と、
    該像保持体上の前記潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像装置と、
    前記トナー像を、搬送される記録媒体に直接転写するか、又は中間転写体に一旦転写した後、搬送される記録媒体に転写する転写装置と、
    前記トナー像を転写した後の前記像保持体上に残るトナーを除去するクリーニングブレードと、
    前記像保持体に接触するブラシ状部材と、を有し、
    前記トナーには、シリカが添加され、
    前記像保持体と前記クリーニングブレードと前記ブラシ状部材とのいずれかに、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)の粉体が塗布されており、
    前記クリーニングブレードは、前記像保持体の周面の移動方向における上流側に先端を向けるとともに、該先端が下方を向くように配置されており、
    前記ブラシ状部材は、ブラシ繊維に付着した潤滑剤を像保持体の表面に供給するものであるとともに、前記像保持体の周面に付着して負極性に帯電しているシリカを除去するように交流バイアス電圧が印加されるものであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記トナーには、少なくともシリカ、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)と潤滑剤とのいずれかが添加されていることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記交流バイアス電圧のピークツーピーク電圧は、1kV以上2kV以下であることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれかに記載の画像形成装置。
  7. 前記交流バイアス電圧の周波数は、前記像保持体の表面における任意の点が前記ブラシ状部材のブラシ繊維が接触している範囲を通過する時間内に、該交流バイアス電圧の同極性のピークが2回以上100回以下の範囲で現れるように設定されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
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