JPH06149085A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH06149085A
JPH06149085A JP4316462A JP31646292A JPH06149085A JP H06149085 A JPH06149085 A JP H06149085A JP 4316462 A JP4316462 A JP 4316462A JP 31646292 A JP31646292 A JP 31646292A JP H06149085 A JPH06149085 A JP H06149085A
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JP
Japan
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transfer
layer
volume resistivity
medium resistance
insulating layer
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JP4316462A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Ochiai
俊彦 落合
Toshiaki Miyashiro
俊明 宮代
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 転写材担持体上に環境変動に拘わらず転写材
を良好に吸着して、剥れた転写材の周囲の部材との接触
による転写材上のトナー像の乱れ等を防止することであ
る。 【構成】 転写装置20Aの転写ドラム20を、厚さ5
mmのアルミニウムシリンダー20a上に、体積抵抗率
103 Ω・cm以下、厚さ3〜3.5mmの導電性スポ
ンジの巻き付けにより導電性絶縁層20bを設け、その
上に体積抵抗率108 〜1014Ω・cmの無機物質(酸
化チタン)を含有した厚さ100μm以下の塗膜層によ
る中抵抗層20cを密着又は接着して設け、その上に体
積抵抗率1014Ω・cm、厚さ75μmのPVdFフィ
ルムの巻き付けにより絶縁層20dを密着も接着もせず
に設けた構成とした。 【効果】 中抵抗層20cは無機物質が豊富で体積抵抗
率の環境による変化が少ないので、転写ドラム20上に
必要な吸着電荷を確保して転写紙Pを良好に吸着できる
等、目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、像担持体上に形成した
各色のトナー像を転写装置により転写材上に転写してカ
ラー画像を得る画像形成装置に関し、特にその転写装置
に設けられた転写材担持体の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】複数色のトナー像を重ね合わせることに
より転写材上にカラー画像を得る画像形成装置には、像
担持体上に帯電、露光、現像によってトナー像を形成
し、トナー像が得られる度に転写材上に転写する工程
を、各色について繰り返すことにより、転写材上に複数
色のトナー像を重ね合わせてカラー画像を得る方法があ
る。この種のカラー画像形成装置は、DE260772
7号公報、特開昭50−50935号公報等に記載され
た構成で実用化されている。
【0003】図4は、上記のカラー画像形成装置を示す
縦断面図であり、図示のように、装置内に像担持体とし
て感光ドラム1を備え、感光ドラム1の周囲には、ロー
ラ帯電器からなる一次帯電器3、複数の現像器を有する
回転式現像装置4、転写装置10A及びクリーナ26が
設置されている。又感光ドラム1の上方には、露光装置
を構成するレーザダイオード11、高速モータ12によ
って回転される多面鏡13、それとレンズ14及び折り
返しミラー15が配置される。
【0004】感光ドラム1は、直径40mmのアルミニ
ウムシリンダーの外周面に有機感光体(OPC)からな
る光導電体を塗布してなっている。光導電体はアモルフ
ァスSi、CdS、Se等でもよい。感光ドラム1は図
示しない駆動手段によって、100mm/秒の周速で図
示の矢印方向に回転される。
【0005】現像装置4は、その中心の回転軸9aの回
りに回転する支持体9を備え、支持体9にイエロー現像
器4a、マゼンタ現像器4b、シアン現像器4c及びブ
ラック現像器4dを設置してなっている。現像器4a、
4b、4c、4d内には、それぞ一成分現像剤のイエロ
ートナー、マゼンタトナー、シアントナー、ブラックト
ナーが収容されている。
【0006】各現像器4a、4b、4c、4d内には、
図5に示すように、その開口面5a、5b、5c、5d
に臨む箇所に、現像剤担持体として現像スリーブ8a、
8b、8c、8dが設置されている。更に各現像器4
a、4b、4c、4d内には、塗布ローラ6a、6b、
6c、6d、及びトナー規制部材7a、7b、7c、7
dが設置されている。現像スリーブ8a、8b、8c、
8dの回転に伴い、塗布ローラ6a、6b、6c、6d
により現像スリーブ8a、8b、8c、8d上にトナー
が塗布され、トナー規制部材7a、7b、7c、7dに
より塗布されたトナーを規制して、トナーに摩擦帯電電
荷が付与されると共に、現像スリーブ8a、8b、8
c、8d上に薄層のトナー層が形成される。このトナー
規制部材7a〜7dはトナーの帯電極性と反対に帯電す
る材料が好ましく、トナーが負極性に帯電される場合に
はナイロン等が、正極性に帯電される場合にはシリコー
ンゴム等が良い。
【0007】各現像器4a〜4dの現像スリーブ8a〜
8dの周速は、感光ドラム1に対する周速比で1.0〜
2.0倍の範囲となるように選択することが好ましい。
各現像器4a〜4dは感光ドラム1に面したときに、そ
れらの開口面5a〜5dが常に感光ドラム1に対向する
ように駆動される。これら現像器4a〜4dの駆動方法
の詳細は、特開昭50−93437号公報に記載されて
いる通りである。
【0008】転写装置10Aは転写材担持体として転写
ドラム10を備え、転写ドラム10の周囲には、吸着ロ
ーラ23、除電帯電器2、分離爪24、クリーナ27及
び除電ローラ28が配設されている。転写ドラム10
は、その外周面の一所に、転写材把持部材のグリッパ2
2を有している。転写ドラム10は図示しない駆動手段
によって、感光ドラム1と略同速で矢印方向に回転され
る。
【0009】画像形成装置は、上記構成にて、先ず、帯
電器3に−700Vの直流電圧に周波数700Hz、V
pp(ピークツウピーク電圧)−1500Vの交流電圧
を重畳した電圧を印加して、帯電器3により感光ドラム
1の表面を約−700Vに一次帯電する。次いで、レー
ザダイオード11に第1色目の例えばイエローの画像模
様に従った信号を入力してイエローの画像模様の光を発
生させ、光路16を通って感光ドラム1に照射して露光
し、感光ドラム1上に光照射部が略−100Vのイエロ
ーの画像模様の静電潜像が形成される。感光ドラム1上
に形成されたイエローの画像模様の静電潜像は、感光ド
ラム11の回転に伴い現像装置4と対向した現像部で、
そこに位置されたイエロー現像器4aによって現像さ
れ、感光ドラム1上に第1色目のイエロートナー像が形
成される。
【0010】一方、転写装置10Aの転写ドラム10に
転写材カセット17内から転写紙が、ピックアップロー
ラ18によって感光ドラム1の画像と同期して供給され
る。転写ドラム10は、供給された転写紙をグリッパ2
2によって把持して回転することにより、感光ドラム1
と対向した画像転写部へ搬送する。画像転写部へ搬送さ
れた転写紙は、図示しない電源により転写ドラム10の
基体を介して転写ドラム10と感光ドラム1との間に印
加された転写電圧によって、感光ドラム1上のイエロー
トナー像が転写される。
【0011】この転写と同時に転写電圧によって転写紙
に電荷が注入され、転写ドラム10の表面に転写紙が静
電吸着されて保持される。この転写ドラム10への転写
紙の静電吸着を強化するために、転写ドラム10の転写
紙の給紙部近くに前記の吸着ローラ23を設置して吸着
用の電圧を印加することにより、グリッパ22による把
持後に予め転写紙を静電吸着するようにされることが多
い。
【0012】イエロートナー像の転写が終了した感光ド
ラム1は、クリーナ26に設置したファーブラシ、ブレ
ード等のクリーニング部材によって表面の残留トナーを
清掃して除去した後、帯電器3による一次帯電以下の画
像形成操作が行なわれる。
【0013】以上のような感光ドラム1の一次帯電、露
光による静電潜像の形成、静電潜像の現像によるトナー
像の形成、得られたトナー像の転写紙上への重ね合わせ
た転写を、第2色目以降のマゼンタ、シアン、ブラック
についても行なうことにより、転写紙上にイエロー、マ
ゼンタ、シアン、ブラックの4色のトナー像を重ね合わ
せて転写したカラー画像が得られる。
【0014】4色のトナー像の転写が終了した転写紙
は、次いで転写ドラム10の周囲に配置された除電帯電
器2によって除電した後、その下流側の分離爪24によ
り転写ドラム10から剥離して定着装置25に送られ
る。そしてそこで加熱及び加圧により4色のトナー像を
定着して、トナー像の混色及び転写紙への固定を行な
い、フルカラーの永久像とされた後、画像形成装置の機
外に排出される。好ましくは、転写紙が剥離された転写
ドラム10は、ファーブラシ、ウエブ等のクリーニング
部材を備えたクリーナ27によって表面の残留トナーが
清掃される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、転写装置1
0Aの転写ドラム10は、図3に示すように、金属シリ
ンダー10a上に発泡ゴムや発泡樹脂からなる弾性層1
0bを設け、その上に絶縁層10cを設けてなってお
り、表層に弾性層10b及び絶縁層10cの2層構造を
備えている。本例では、金属シリンダー10aは直径1
56mmとされ、弾性層10bはイノアック製の発泡ウ
レタンを使用して巻き付けにより厚さ2〜3.5mmに
形成し、絶縁層10cはPVdFフィルムを用いて巻き
付けにより厚さ100μmに形成した。
【0016】上記構成の転写ドラム10では、その表面
への転写紙Pの保持を強くするために、吸着ローラ23
に+1kV〜+2kV程度の電圧を印加しており、転写
紙Pと転写ドラムの10の絶縁層10cに誘起された電
荷によって発生する引力(クーロン力)により、転写紙
Pが転写ドラム10の表面に強く吸着される。このため
に、絶縁層10cを形成するPVdFフィルムは、10
14Ω・cm程度の抵抗値(体積抵抗率)で厚さが50〜
100μmであることが好ましい。
【0017】又転写ドラム10に発泡材料による柔軟な
弾性層10bを形成したのは、転写ドラム10の感光ド
ラム1との接触をできるだけ均一且つ軟らかく行なわせ
て、感光ドラム1への負荷を緩和するためである。発泡
材料製の弾性層10bの体積抵抗率は、弾性層10bが
金属シリンダー10a上で絶縁層10cと2層構造をな
している場合、これが低い(104 Ω・cm以下)と、
絶縁層10c側に誘起した電荷が捕捉(トラップ)され
なかったり、逃散(リーク)したりするために、ある程
度高い値が必要とされる。弾性層10bの体積抵抗率
は、106 〜1012Ω・cmの程度の中抵抗領域が適切
な範囲で、そのときの厚さは1.5〜3.5mmがよ
い。
【0018】しかしながら、弾性層10bは発泡ゴムや
発泡樹脂のような有機材料で形成されているために、弾
性層10bの体積抵抗率が環境に対して不安定である問
題があった。
【0019】即ち、弾性層10bの体積抵抗率が上記範
囲の上方にある場合、即ち1010〜1012Ω・cmの範
囲内である場合、転写紙Pが転写ドラム10の絶縁層1
0c上に吸着することは可能であるが、低湿度環境下
(湿度40%以下)では、転写紙Pの剥離後に転写ドラ
ム10に残留電荷が多く残るために、連続して次の転写
紙Pを吸着するには高い吸着電圧を印加する必要があ
り、吸着ローラ23の電源容量及びその形状が大きなも
のになる。
【0020】又弾性層10bの体積抵抗率が上記範囲の
下方にある場合、即ち106 〜1010Ω・cmの範囲内
である場合、低湿度環境下では吸着及び除電は特に問題
ないが、高湿度環境下(湿度60%以上)では、弾性層
10bの体積抵抗率が大きく低下する。例えば弾性層1
0bが発泡ウレタン製の場合、15℃、10%の低湿環
境下での体積抵抗率は108 Ω・cmであるのに、30
℃、80%の高湿環境下では105 Ω・cmに低下して
しまう。このため転写紙Pを転写ドラム10に吸着する
のに必要な電荷を絶縁層10cに発生し、又保持させる
ことが難しくなる。
【0021】そこで、弾性層10bの体積抵抗率が特に
下方の106 〜1010Ω・cm程度である場合、転写ド
ラム10の回転方向に対して転写紙Pの先端をグリッパ
22で保持することを要しているが、吸着不良により転
写ドラム10から離れている転写紙Pの後端が、転写ド
ラム10の周囲にある除電帯電器2や分離爪24、クリ
ーナ27、更に除電ローラ28、吸着ローラ23等に接
触しながら回転するようになり、転写紙P上に転写した
トナー像が乱れたり、画像形成装置内をトナーで汚染す
るという問題が発生する。
【0022】又上述のように、弾性層10bは感光ドラ
ム1の転写ドラム10との接触を緩やかにすることと、
或る体積抵抗率以上の中抵抗を有して転写紙Pの吸着を
促すことの2つの機能を持たせなくてはならない。弾性
層10bが弾性を有しながら感光ドラム1への接触を緩
和できるようにするためには、弾性層10bはJIS規
格で硬度30°以下の場合、厚さが3mm以上必要であ
る。
【0023】しかし、弾性層10bがこの程度に厚くな
ると、特に低湿環境下での除電で電荷の移動速度が遅
く、除電が円滑に行なわれなくなって、次の転写紙の吸
着までに除電が間に合わなくなるという問題がある。更
に転写紙は例えば特開昭51−59636号公報等に記
載されているように、複数層(通常2層)の中間抵抗層
を有する積層構造になっているために、転写紙内で電荷
がトラップされ易く、上記のように除電時の電荷移動速
度が遅いと容易に除去できない。
【0024】本発明の目的は、転写装置の転写材担持体
に環境変動に拘わらず必要な吸着電荷を確保して、転写
材担持体上に転写材を良好に吸着することにより、剥れ
た転写材が周囲の部材と接触することによる転写材上の
トナー像の乱れやトナーの飛散を防止し、更に転写材分
離後に転写材担持体を容易に除電することも可能とした
画像形成装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば本発明は、転
写材を担持する転写材担持体を有し、前記転写材担持体
上に担持した転写材上に、像担持体上に順次形成された
各色のトナー像を順々に重ね合わせて転写する転写装置
を備えた画像形成装置において、前記転写材担持体は、
導電性円筒上に導電性弾性層、中抵抗層及び絶縁層をこ
の順に設けてなり、前記導電性弾性層は、前記導電性円
筒上に巻き付けられた体積抵抗率が104 Ω・cm以下
の導電性発泡樹脂又はゴムのシートからなり、前記中抵
抗層は、前記導電性弾性層上にこれと密着又は接着して
形成された体積抵抗率が108 〜1014Ω・cmの無機
物質を含有する厚さ100μm以下の塗膜層からなり、
前記絶縁層は、前記中抵抗層上にこれと空隙を有するよ
うに巻き付けられた体積抵抗率が1013〜1016Ω・c
mの絶縁性フィルムからなることを特徴とする画像形成
装置である。
【0026】
【実施例】図1は、本発明の画像形成装置の一実施例に
おける転写装置及びその周辺部を示す断面図である。本
発明の画像形成装置では、その転写装置20Aの転写ド
ラム20を、基体の金属シリンダー20a上に導電性弾
性層20b、中抵抗層20c及び絶縁層20dを形成し
た構成にしたことが大きな特徴である。本発明の画像形
成装置のその他の構成は、図3〜図5を参照して説明し
た従来の画像形成装置と基本的に同じで、図1において
図3〜図5に付した符号と同一の符号は同一の部材を示
す。
【0027】本実施例において、ピックアップローラ1
8により転写装置20Aの転写ドラム20に供給された
転写紙Pは、その先端を転写ドラム20のグリッパ22
により把持された後、吸着ローラ23により転写ドラム
20に押し当てられ、吸着ローラ23に印加した最大−
4kVの電圧により転写ドラム20の表面に静電吸着さ
れる。転写ドラム20上に吸着された転写紙Pは、転写
ドラム20の回転により回転して、感光ドラム1と対向
した画像転写部を通って搬送される。
【0028】そして転写ドラム20と感光ドラム1との
間に転写電圧を、転写ドラム20の1回転毎に2.0k
Vから0.5kVづつ増加して3.0kVまで印加する
ことにより、感光ドラム1上に順次形成されたマゼン
タ、シアン、イエロー、ブラックの4色のトナー像がこ
の順で転写紙P上に順々に重ね合わせて転写される。
【0029】4色のトナー像の転写が終了した転写紙P
は、除電帯電器2に最大5kVの直流電圧に周波数50
0Hz、Vpp電圧12kVの交流電圧を重畳した電圧
を印加して除電した後、分離爪24により転写紙Pの先
端を引っかけて転写ドラム20から剥離し、そのまま定
着器25に突入させてそこでトナー像を定着した後、画
像形成装置の機外に排出される。
【0030】さて、本発明では、上述したように、転写
ドラム20は、金属シリンダー20a上に導電性弾性層
20b、中抵抗層20c及び絶縁層20dをこの順に設
けてなっている。
【0031】本実施例では、金属シリンダー20aは厚
さ5mmのアルミニウムシリンダーを使用し、これに体
積抵抗率103 Ω・cm以下、厚さ3〜3.5mm、硬
度30°以下の導電性スポンジを巻き付けて導電性弾性
層20bを形成した。絶縁層20dは、中抵抗層20c
と密着も接着もしていない層とされ、中抵抗層20c上
に体積抵抗率1014Ω・cm、厚さ75μmのPVdF
(ポリフッ化ビニリデン)フィルムを巻き付けて形成し
た。
【0032】中抵抗層20cは108 〜1014Ω・cm
の程度の中抵抗の体積抵抗率を有する層で、導電性弾性
層20bと密着又は接着した層とされ、導電性弾性層2
0b上にスプレー法によって形成した。本実施例では、
体積平均粒径0.1〜0.5μmの酸化チタン粒子とプ
ラスチック樹脂(ブチラール樹脂、アクリル樹脂、フェ
ノール樹脂、ナイロン樹脂、ポリエステル系樹脂等)と
を有機溶剤に混練し、分散した後、その分散溶液をスプ
レーガンにより弾性層20b上に10〜100μm厚程
度に塗布して、中抵抗層20cを形成した。
【0033】本実施例における中抵抗層20cの具体例
を示せば、酸化チタン:20%、ブチラール樹脂:5
%、MEK(メチルエチルケトン):75%(以上、重
量%)からなる分散溶液を弾性層20b上にスプレー塗
布し、放置により自然乾燥させて中抵抗層20cを得
た。
【0034】上記のような構成の転写ドラム20によれ
ば、吸着ローラ23で印加した吸着電圧により絶縁層2
0dに発生した電荷が中抵抗層20cにトラップされ
て、転写紙Pの転写ドラム20表面への吸着が促され
る。又この中抵抗層20cは無機物質(酸化チタンTi
2 )が豊富であることから、体積抵抗率が環境に対し
て安定しており、本実施例での中抵抗層20cの体積抵
抗率変化は、例えば温度15℃、湿度10%で1012Ω
・cm、温度32.5℃、湿度80%で1011Ω・cm
であった。
【0035】このように、本発明における中抵抗層20
cは、図3に示した従来の転写ドラム10の中抵抗を有
する弾性層10bの体積抵抗率変化と比べて、環境に対
する安定性が遥かに少ない。このため環境変動に対して
安定に転写ドラム20上に転写紙Pを吸着して、転写紙
Pが剥れて周囲の部材に接触するのを防止でき、これに
より転写紙P上に転写したトナー像が乱れたり、トナー
飛散が生じたりするのをなくすことができる。従って本
発明によれば、高品位な画像を得ることができる。
【0036】又従来では、弾性層10bに転写ドラム2
0の感光ドラム1との接触を和らげる機能と、吸着電荷
をトラップさせる機能とを持たせていたが、本発明で
は、導電性の弾性層20bとこの上の中抵抗層20cと
を設けることにより、この2つの機能を分離した。即
ち、弾性層20bで転写ドラム20の感光ドラム1との
接触を和らげ、転写紙Pの吸着時に、上述したように、
中抵抗層20cに吸着電荷をトラップして吸着を行なわ
せた。又弾性層20bの抵抗が低いことにより、除電を
円滑に行なうこともできる。
【0037】本発明では、中抵抗層20cとその上の絶
縁層20dとの間は密着又は接着しないようにされる
が、これによれば、その間の界面に空気層が存在するこ
とになり、吸着ローラ23による吸着電圧の印加で発生
した電荷が空気層にトラップされ、空気層の絶縁層20
d側と中抵抗層20c側に互に極性が異なる電荷が蓄え
られる。
【0038】そして除電時、除電ローラ28を転写ドラ
ム20を押付けて弾性層20bと中抵抗層20cに圧力
をかけた状態で、除電ローラ28に除電電圧を印加する
ことにより、中抵抗層20cと絶縁層20dとの界面の
空気層に存在する互に極性の異なる電荷が引きあって消
滅し、除電が行なわれる。即ち、抵抗の低い弾性層20
bと中抵抗層20cとが密着することにより、除電が促
進されるのである。
【0039】表1は、本発明と従来における除電後の転
写ドラム上の残留電荷による電圧を示すもので、本発明
によれば、転写ドラム上の残留電荷が従来に比べて著し
く少なくなることが分る。
【0040】
【表1】
【0041】本発明の他の実施例について説明する。本
実施例では、図1で説明した転写ドラム20の中抵抗層
20cの誘電率を一層増加するために、これに更にチタ
ン酸バリウムを分散させた。
【0042】本実施例での中抵抗層20cの材料の配合
比は次の通りである。酸化チタン:15%、チタン酸バ
リウム:20%、ブチラール樹脂:5%、MEK:60
%(以上、重量%)。チタン酸バリウムの体積平均粒径
は1〜5μmであった。
【0043】この配合により、中抵抗層20cの誘電率
が更に増加して電荷蓄積量が増大し、転写ドラム20へ
の転写紙Pの吸着が増強された。
【0044】以上のような効果は、チタン酸バリウムの
配合比が10〜30%の範囲において最も発揮された。
チタン酸バリウムの配合比が10%未満では効果が小さ
く、逆に30%を超えると転写紙Pを剥離した後に除電
ローラ28で転写ドラム20を除電しても、転写ドラム
20上に残留電荷が残ったままになってしまった。
【0045】本発明の更に他の実施例について説明す
る。図2は、本発明の画像形成装置の更に他の実施例に
おける転写装置及びその周辺部を示す断面図である。本
実施例では、転写ドラム20は、金属シリンダー20a
上の導電性スポンジからなる導電性弾性層20b上に、
下面に導電性粘着剤20c′が付着された中抵抗のシー
トを貼り付けて中抵抗層20cを設け、そしてその上に
PVdFフィルムからなる絶縁層20dを設けてなって
いる。
【0046】導電性弾性層20bは体積抵抗率が103
Ω・cm以下で厚さが3.5mm、中抵抗層20cに使
用する中抵抗のシートの導電性粘着剤20c′は、同じ
く体積抵抗率が103 Ω・cm以下で厚さ10μmであ
る。
【0047】中抵抗層20cを構成する中抵抗のシート
は、ポリエステル樹脂又はフッ素系樹脂等のプラスチッ
ク樹脂に、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛等の無機材
料を20〜40%分散した樹脂シートからなっており、
体積抵抗率が108 〜1014Ω・cmの範囲に制御され
ている。
【0048】このような中抵抗層20cを有する転写ド
ラム20においても、これまでの実施例と同様、転写ド
ラム20に十分な吸着力で転写紙Pを静電吸着して保持
することができ、又トナー像を転写した転写紙Pの剥離
後の転写ドラム20の除電後においても、転写ドラム2
0の残留電荷が少ないものとなり、高品位なカラー画像
を得ることができる。
【0049】以上の説明からも明らかなように、本発明
の重要点は、絶縁層20dと中抵抗層20cの間を密着
も接着もせず、中抵抗層20cと弾性層20bの間を接
着又は密着させたことにある。つまり、中抵抗層20c
上にPVdF等の絶縁性フィルムを巻き付けて絶縁層2
0dを設けることにより、絶縁層20dと中抵抗層20
cとの間の界面に微視的な空気層が介在し、特に除電時
において除電ローラ28が転写ドラム20に押付けられ
て除電電圧が印加されることにより、この空気層を介し
て絶縁層20d側と中抵抗層20c側の互に異なる極性
の電荷が消去されて除電が促進され、次の吸着、転写工
程に備えることができる。そして抵抗の低い弾性層20
bと中抵抗層20cとが密着又は接着していることによ
り、転写ドラム20の除電が容易に行なわれる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、画像
形成装置に設けられた転写装置の転写材担持体の転写材
に接触する最外層の絶縁層と、その転写材担持体の導電
性基体上に設けられた最内層の導電性弾性層との間に、
無機物質を含有する塗膜層からなる中抵抗層を設けて、
その中抵抗層を弾性層に密着させるので、中抵抗層と絶
縁層にトラップされる電荷が環境に対して安定してお
り、転写ドラムへの転写材の吸着力が安定し、転写ドラ
ムから剥れた転写材が周囲の除電帯電器等の部品に接触
して、転写材上に転写されたトナー像を乱したり、トナ
ーを撒散らしたりすることが防止され、高品位な画像を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一実施例における転写
装置及びその周辺部を示す断面図である。
【図2】本発明の画像形成装置の更に他の実施例におけ
る転写装置及びその周辺部を示す断面図である。
【図3】従来の画像形成装置における転写装置及びその
周辺部を示す断面図である。
【図4】従来の画像形成装置の全体を示す断面図であ
る。
【図5】図4の画像形成装置に設置された現像装置を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 3 一次帯電器 4 現像装置 20 転写ドラム 20a 金属シリンダー 20b 導電性弾性層 20c 中抵抗層 20c′ 導電性粘着剤 20d 絶縁層 20A 転写装置 22 グリッパ 23 吸着ローラ P 転写紙
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】本実施例では、金属シリンダー20aは厚
さ5mmのアルミニウムシリンダーを使用し、これに体
積抵抗率10Ω・cm以下、厚さ3〜3.5mm、硬
度30°以下の導電性スポンジを巻き付けて導電性弾性
層20bを形成した。絶縁層20dは、中抵抗層20c
と密着も接着もしていない層とされ、その絶縁層20d
の体積抵抗率は、中抵抗層20cの体積抵抗率よりも大
きくなるように設定される。本実施例では、絶縁層20
dは、中抵抗層20c上に体積抵抗率1014Ω・c
m、厚さ75μmのPVdF(ポリフッ化ビニリデン)
フィルムを巻き付けて形成した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写材を担持する転写材担持体を有し、
    前記転写材担持体上に担持した転写材上に、像担持体上
    に順次形成された各色のトナー像を順々に重ね合わせて
    転写する転写装置を備えた画像形成装置において、前記
    転写材担持体は、導電性円筒上に導電性弾性層、中抵抗
    層及び絶縁層をこの順に設けてなり、前記導電性弾性層
    は、前記導電性円筒上に巻き付けられた体積抵抗率が1
    4 Ω・cm以下の導電性発泡樹脂又はゴムのシートか
    らなり、前記中抵抗層は、前記導電性弾性層上にこれと
    密着又は接着して形成された体積抵抗率が108 〜10
    14Ω・cmの無機物質を含有する厚さ100μm以下の
    塗膜層からなり、そして前記絶縁層は、前記中抵抗層上
    にこれと空隙を有するように巻き付けられた体積抵抗率
    が1013〜1016Ω・cmの絶縁性フィルムからなるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
JP4316462A 1991-12-25 1992-10-30 画像形成装置 Pending JPH06149085A (ja)

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JP4316462A JPH06149085A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 画像形成装置
DE69219091T DE69219091T2 (de) 1991-12-25 1992-12-17 Bilderzeugungsvorrichtung mit Transferelement für Übertragungsmaterial
EP92121478A EP0548803B1 (en) 1991-12-25 1992-12-17 Image forming apparatus having transfer material carrying member
US07/992,773 US5390012A (en) 1991-12-25 1992-12-18 Image forming apparatus having transfer material carrying member

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JP4316462A Pending JPH06149085A (ja) 1991-12-25 1992-10-30 画像形成装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009003204A (ja) * 2007-06-22 2009-01-08 Ricoh Co Ltd クリーニング装置、並びに、これを備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009003204A (ja) * 2007-06-22 2009-01-08 Ricoh Co Ltd クリーニング装置、並びに、これを備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジ

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