JP3167556B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3167556B2 JP29519494A JP29519494A JP3167556B2 JP 3167556 B2 JP3167556 B2 JP 3167556B2 JP 29519494 A JP29519494 A JP 29519494A JP 29519494 A JP29519494 A JP 29519494A JP 3167556 B2 JP3167556 B2 JP 3167556B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザープリンタ、複
写機、レーザーファックス等に用いられる画像形成装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、感光体ドラムに形成された静
電潜像にトナーを付着させて現像し、このトナー像を、
転写ドラムに巻き付けられた転写紙に転写する画像形成
装置がある。
【0003】このような画像形成装置は、例えば図18
に示すように、誘電体層101aを有する円筒101内
部に、転写紙Pを吸着するコロナ帯電器102と、感光
体ドラム103表面に形成されたトナー像を転写紙Pに
転写させるコロナ帯電器104とが別々に配設されてお
り、各帯電器102・104によって転写紙Pの吸着と
転写とを別々に行うようになっている。
【0004】また、図19に示すように、外層の半導電
体層201aと内層の基材201bの2層構造の円筒2
01と、搬送された転写紙Pを上記円筒201に沿わせ
て保持するためのグリップ機構202とを備えた画像形
成装置がある。この画像形成装置では、搬送された転写
紙Pを上記グリップ機構202によりその端部を掴んで
円筒201の表面に沿わせた後、円筒201の外層の半
導電体層201aに電圧を印加するか、或いは円筒20
1内部に設けられた帯電器により放電することによって
円筒201表面を帯電させて、感光体ドラム103のト
ナー像を転写紙Pに転写するようになっている。
【0005】ところが、図18に示す画像形成装置で
は、転写ローラである円筒101が誘電体層101aの
みの一層構造となっているため、その内部に、上記した
コロナ帯電器102・104を配設する必要がある。こ
のため、円筒101の大きさが制限され、装置を小型化
することができないという問題が生じている。
【0006】また、図19に示す画像形成装置では、転
写ローラである円筒201を2層構造とすることで、転
写紙Pにトナー像を転写するための円筒201の帯電を
行うようになっているので、帯電器の数が少なくて済
む。しかしながら、上記グリップ機構202を備えてい
るので、画像形成装置全体の構成が複雑なものとなり、
これによって、装置全体の部品点数が多くなり、装置の
製造に係る費用が増加するという問題が生じている。
【0007】そこで、上記各課題を解決する画像形成装
置として、例えば特開平2−74975号公報には、接
地された金属ロール上に、導電性ゴムと誘電体フィルム
が積層された転写ドラムの転写紙の剥離位置付近にユニ
ポーラ電源により駆動されるコロナ帯電器を設けたもの
がある。
【0008】上記の画像形成装置では、コロナ帯電器に
よって誘電体フィルムに電荷を誘起させて転写紙を転写
ドラムに吸着させている。また、転写紙が吸着されると
さらに電荷が誘起され、転写が行われる。
【0009】したがって、上記の画像形成装置によれ
ば、一つの帯電器により転写ドラム表面の帯電を行い転
写紙を吸着し、転写するようになっているので、帯電器
が一つで済み、転写ドラムを小型化することができる。
また、転写紙を保持するための上記したグリップ機構2
02等のような機構を必要とせず、簡素な構造で転写紙
を吸着させることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報の
画像形成装置では、転写ドラムの表面帯電を、コロナ帯
電器の空中放電によって行っている。このため、カラー
の場合、即ち転写行程が複数回行われるような場合で
は、一回の転写が終わる毎にコロナ帯電器により電荷を
補給している。したがって、上記コロナ帯電器の駆動を
制御するユニポーラ電源等で構成される帯電ユニットが
必要となり、装置の構成部品が増加する。この結果、装
置の製造に係る費用が増加するという問題が生じてい
る。
【0011】また、転写ドラム表面に疵が付くと、空中
放電による帯電では、電界領域が小さくなり、上記の疵
の部分で電界バランスが狂い、その部分で白抜け等の転
写不良が生じ、画質の低下を招く。
【0012】また、空中放電によって転写ローラ表面を
帯電させているので、帯電にかかる電圧が大きなものと
なり、画像形成装置の駆動エネルギーが増大する。さら
に、空中放電は、空気の温湿度等の環境に影響され易い
ので、転写ローラの表面電位にばらつきが生じ易くな
り、転写紙の吸着不良および印字みだれ等が生じ易くな
るという問題が生じている。
【0013】本発明は、上記各問題点に鑑みなされたも
のであって、その目的は、簡単な構成で、転写ローラ等
の転写装置の表面電位を均一に、且つ安定して保持し、
これにより、転写紙の転写装置への吸着不良および転写
紙へのトナー像の転写不良を無くし、転写紙に形成され
る画像を良好にし得る画像形成装置を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の画像形成
装置は、表面にトナー像が形成される像担持体(例え
ば、感光体ドラム)と、転写紙を上記像担持体に当接さ
せることにより、像担持体上に形成されたトナー像を転
写する転写手段(例えば、転写ドラム)とを有する画像
形成装置において、上記転写手段は、転写紙の当接面側
から、例えばポリフッ化ビニリデンからなる誘電体層、
例えば発泡ウレタンからなる半導電体層、導電性を有す
る薄膜層(例えば、アルミニウム箔)、および樹脂から
なる基部層が順に積層され、上記導電体層に所定の電圧
を印加する電圧印加手段(例えば、直流電源)と、供給
された転写紙を上記誘電体層の表面に圧接すると共に、
電圧が印加された導電体層との間に電位差を生じさせる
電位差生成手段(例えば、導電性ローラ)とが設けられ
ていることを特徴としている。
【0015】請求項記載の画像形成装置は、請求項1
の構成に加えて、上記電位差生成手段が、供給された転
写紙を上記誘電体層の表面に圧接する導電性の圧接部材
(例えば、導電性ローラ)であって、接地されているこ
とを特徴としている。
【0016】請求項記載の画像形成装置は、請求項1
の構成に加えて、上記電位差生成手段が、さらに、供給
された転写紙を上記誘電体層の表面に圧接する導電性の
圧接部材(例えば、導電性ローラ)と、上記電圧印加手
段とは逆極性の電圧を圧接部材に印加する電源(例え
ば、直流電源)とを備えていることを特徴としている。
【0017】請求項記載の画像形成装置は、請求項1
の構成に加えて、上記像担持体が上記電位差生成手段を
兼ねていることを特徴としている。
【0018】
【作用】請求項1の構成によれば、表面にトナー像が形
成される像担持体と、転写紙を上記像担持体に当接させ
ることにより、像担持体上に形成されたトナー像を転写
する転写手段とを有する画像形成装置において、上記転
写手段は、転写紙の当接面側から、誘電体層、半導電体
層および導電体層が順に積層され、上記導電体層に所定
の電圧を印加する電圧印加手段と、供給された転写紙を
上記誘電体層の表面に圧接すると共に、電圧が印加され
た導電体層との間に電位差を生じさせる電位差生成手段
とを設けた画像形成装置では、電位差生成手段が、供給
された転写紙を転写手段の誘電体層の表面に圧接すると
共に、転写手段の導電体層との間に電位差を生じさせる
ので、導電体層に印加された電圧の極性と同じ極性の電
荷が半導電体層に蓄積され、さらに、誘電体層および誘
電体層の表面に圧接された転写紙の表面にも、同じ極性
の電荷が誘起される。すなわち、誘電体層に接する転写
紙の裏面には、導電体層に印加された電圧の極性とは逆
極性の電荷が誘起される。
【0019】これにより、導電体層に電圧を印加するだ
けで、転写紙を誘電体層の表面、つまり転写手段の表面
に静電吸着させることができると共に、転写紙表面の電
荷による電位と像担持体表面のトナー像の電荷による電
位との間に所定の差を設けることによりトナー像を転写
紙に転写することができる。
【0020】これによって、従来のように空中放電によ
る電荷注入による転写紙の吸着、転写を行うのではな
く、電荷の誘起による転写紙の吸着、転写を行うため、
電圧も低くてすみ、電圧のコントロールも行い易い。ま
た、外圧による電圧のばらつきを無くすことができる。
【0021】したがって、転写手段にかかる電圧が、湿
度、温度等の環境による影響を受けずに電圧を一定に保
持することができるので、転写効率を向上させ、画質の
向上を図ることができる。
【0022】ここで、請求項1の構成によれば、上記転
写手段の導電体層を導電性を有する薄膜層、樹脂からな
る基部層によって形成しているので、導電体層を全て導
電性部材で作成するよりも安価に製造することができ
る。この結果、装置の製造に係る費用を低減させること
ができる。
【0023】また、請求項の構成によれば、請求項1
の作用に加えて、電位差生成手段が接地された導電性の
圧接部材であることにより、導電体層に印加された電圧
の極性と逆極性の電荷が圧接部材を介してグランドから
転写紙に流れ込む一方、導電体層に印加された電圧の極
性と同じ極性の電荷が電圧印加手段から半導電体層に流
れ込む。この結果、誘電体層の表面と誘電体層に接する
転写紙の裏面とには、互いに反対の極性の電荷が一層蓄
積されることになり、転写手段に転写紙をより安定して
吸着することができる。
【0024】また、請求項の構成によれば、請求項1
の作用に加えて、電位差生成手段の圧接部材に、上記電
圧印加手段とは逆極性の電圧が印加されるので、導電体
層に印加された電圧の極性と逆極性の電荷が圧接部材を
介して電源から転写紙に流れ込む一方、導電体層に印加
された電圧の極性と同じ極性の電荷が電圧印加手段から
半導電体層に流れ込む。この結果、誘電体層の表面と誘
電体層に接する転写紙の裏面とには、互いに反対の極性
の電荷が一層蓄積されることになり、転写手段に転写紙
をより安定して吸着することができる。
【0025】さらに、電圧印加手段が導電体層に印加す
る電圧を下げても、導電体層と転写紙との間の電位差を
安定した紙吸着に必要な大きさに確保することができ
る。この結果、転写手段の帯電電圧を上げ過ぎることに
よる不所望な逆転写現象を防止する効果をもたらす。
【0026】また、請求項の構成によれば、請求項1
の作用に加えて、像担持体の帯電極性は転写手段の帯電
極性と逆になっているので、像担持体は、請求項の構
成を有する電位差生成手段と同じ機能を果たすことがで
きる。これにより、像担持体と電位差生成手段とを兼用
することができるため、画像形成装置をより安価に構成
することができる。
【0027】さらに、像担持体と転写手段との間に転写
紙を直接供給すればよいので、転写紙の搬送経路を短縮
することができ、画像形成速度を速めることができる。
その上、像担持体と転写手段との間に転写紙を直接供給
できることにより、転写工程後に転写紙を転写手段から
剥離する位置を設定する自由度が増え、画像形成装置の
設計がし易くなるという効果を得ることもできる。
【0028】
【実施例】〔実施例1〕 本発明について図1ないし図9に基づいて説明すれば、
以下のとおりである。
【0029】本画像形成装置は、図2に示すように、ト
ナーによる画像が形成される記録紙としての転写紙をス
トックし供給する給紙部1、トナー像を転写紙に転写す
る転写部2、トナー像を形成する現像部3、および転写
紙に転写されたトナー像を融着させて定着させる定着部
4から構成されている。
【0030】上記給紙部1には、本体最下段に着脱自在
に配設され、転写紙をストックして上記転写部2に供給
する給紙カセット5、および本体正面側に設けられ、正
面から転写紙を手差しで一枚ずつ供給する手差し供給部
6が設けられている一方、上記給紙カセット5の最上部
から一枚ずつ送り出すピックアップローラ7、ピックア
ップローラ7により送り出された転写紙を搬送するPF
ローラ8、および手差し供給部6からの転写紙を搬送す
る手差しローラ9、および上記PFローラ8、手差しロ
ーラ9により搬送された転写紙をカールするプリカール
ローラ10が設けられている。
【0031】上記給紙カセット5には、上方にバネ等に
より付勢された送り出し部材5aが設けられ、この送り
出し部材5a上に転写紙を積層するようになっている。
これによって、給紙カセット5の転写紙は、最上部が上
記ピックアップローラ7に当接し、ピックアップローラ
7の矢印方向の回転により一枚ずつPFローラ8に送り
出され、プリカールローラ10に搬送される。
【0032】一方、手差し供給部6から供給された転写
紙も、手差しローラ9によりプリカールローラ10に搬
送される。
【0033】上記プリカールローラ10は、前述したよ
うに搬送された転写紙をカールさせるが、これは、転写
紙が、転写部2に備えられた円筒状の転写ドラム11の
表面に吸着され易いようにするためである。
【0034】上記転写部2には、上記した転写手段とし
ての転写ドラム11が設けられており、この転写ドラム
11の周りには、接地された電位差生成手段として機能
し、転写ドラム11の回転に従動して回転する導電性ロ
ーラ12、転写ドラム11から落ちないように転写紙を
ガイドするガイド部材13、転写ドラム11に吸着され
た転写紙を強制的に剥離する剥離爪14等が配設されて
いる。尚、上記転写ドラム11の構造の詳細は後述す
る。尚、上記の剥離爪14は、転写ドラム11表面に離
接自在に設けられている。
【0035】また、現像部3には、上記転写ドラム11
に圧接する像担持体としての感光体ドラム15が設けら
れており、この感光体ドラム15は、接地された導電性
のアルミニウム素管15aからなり、その表面にOPC
膜15b(図8・図9)が塗布されている。
【0036】また、この感光体ドラム15の周りには、
イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各トナーを収
納した現像器16、17、18、19が放射状に配設さ
れると共に、感光体ドラム15表面を帯電する帯電器2
0、感光体ドラム15表面の残留トナーを掻き取り除去
するクリーニングブレード21が配設されており、上記
各トナー毎に、感光体ドラム15上にトナー像が形成さ
れる。即ち、上記感光体ドラム15によれば、一色毎に
帯電・露光・現像・転写を繰り返すようになっている。
したがって、カラー転写の場合、転写ドラム11に静電
吸着された転写紙に対して、転写ドラム11が一回転す
る毎に、一色ずつのトナー像が転写紙に転写され、最大
4回転で1つのカラー画像を得るようになっている。
【0037】尚、上記の感光体ドラム15と転写ドラム
11とは、転写効率および画質から転写部位で8kgの
圧力が加わるように圧接されている。
【0038】また、定着部4には、所定温度・圧力によ
りトナー像を融着して転写紙に定着する定着ローラ23
と、トナー像転写後、転写ドラム11から剥離爪14に
よって剥離された転写紙を上記定着ローラ23までガイ
ドする定着ガイド22とが設けられている。
【0039】また、上記定着部4の転写紙搬送の下流側
には、排出ローラ24が設けられ、定着後の転写紙を装
置本体から排出トレイ25上に排出するようになってい
る。
【0040】ここで、上記転写ドラム11の構造につい
て説明する。
【0041】上記転写ドラム11は、図1に示すよう
に、基材として円筒状のアルミニウムからなる導電体層
26を使用し、この導電体層26の上面に弾性体の発泡
ウレタンからなる半導電体層27が設けられている。
【0042】さらに、上記半導電体層27の上面には、
ポリフッ化ビニリデンからなる誘電体層28が設けられ
ている。
【0043】また、上記導電体層26には、電圧印加手
段としての電源部32が接続されており、導電体層26
の全周にわたって安定した電圧が保持されるようになっ
ている。
【0044】また、上記各層26・27・28は、接着
剤等により接着されるのではなく、例えば図3に示すよ
うに、シート状に形成された半導電体層27および誘電
体層28の各両端部に設けられた各層を貫通する複数の
貫通穴29…に、シート押さえ板30に設けられたボス
30a…を嵌合させ、さらに、このボス30a…を導電
体層26上面に設けられた開口部26aに嵌合させて半
導電体層27および誘電体層28を導電体層26に固定
するようになっている。
【0045】上記の固定方法では、半導電体層27およ
び誘電体層28は、上記シート押さえ板30により導電
体層26の内側にテンションをかけるようになってお
り、これによって、各層の浮きや弛みを防止するように
なっている。
【0046】また、上記各層は、シート押さえ板30に
よって固定されているだけなので、簡単に各層を取り替
えることができる。
【0047】尚、上記の固定方法の他に、例えば図4に
示すように、両端部にボス31a…、中央に固定部材3
1bが設けられたシート押さえ部材31によって、半導
電体層27および誘電体層28からなるシートを導電体
層26に固定する方法がある。この固定方法では、導電
体層26の開口部26aの両端側に設けられた嵌合穴2
6b…に、上記のシート押さえ部材31のボス31a…
を嵌合させ、上記の開口部26aに、シート押さえ部材
31の固定部材31bを挿入し、半導電体層27および
誘電体層28からなるシートを導電体層26に固定する
ようになっている。
【0048】このような方法で各層を固定しても上記し
たように簡単に各層を取り替えることができる。
【0049】ここで、上記転写ドラム11による転写紙
の吸着・転写動作について、図5および図6を参照しな
がら以下に説明する。尚、転写ドラム11の導電体層2
6には、電源部32より+の電圧が印加されているもの
とする。
【0050】まず、転写紙Pの吸着行程を説明する。図
5に示すように、転写ドラム11に搬送された転写紙P
は、導電性ローラ12により誘電体層28表面に押しつ
けられ、半導電体層27に蓄積された電荷が誘電体層2
8に移行し、誘電体層28表面に+電荷が誘起される。
これにより、転写紙Pの内側、即ち誘電体層28との接
触面側に−電荷が誘起される。これにより、転写紙P
は、転写ドラム11に静電吸着するようになっている。
尚、この吸着力は、印加電圧が安定している限りばらつ
くことはなく、安定して転写紙Pを転写ドラム11に吸
着させることができる。
【0051】このように、空中放電による帯電ではな
く、接触による帯電が行われているので、導電体層26
に印加する電圧が低くて済み、各種実験結果より、印加
電圧は+3kV以下が適当であり、さらに好ましくは、
+2kVあれば、帯電を良好に行うことができる。
【0052】また、転写ドラム11に吸着された転写紙
Pは、外側が+に帯電した状態で、転写ドラム11の矢
印方向の回転に伴って、トナー像の転写ポイントXに搬
送される。
【0053】次に、転写紙Pの転写行程を説明する。感
光体ドラム15は、図6に示すように、表面に−電荷を
有するトナーが吸着されている。したがって、表面が+
に帯電している転写紙Pが、転写ポイントXに搬送され
れば、転写紙Pの表面の+電荷とトナーの−電荷との電
位差により転写紙P表面にトナーが吸着され、転写され
る。
【0054】尚、上記転写ドラム11と感光体ドラム1
5とは、転写ポイントXによって所定のニップ幅を有す
るように圧接されている。このため、このニップ幅によ
って転写効率、即ち画質が影響される。
【0055】ここで、上記ニップ幅と画質との関係を表
1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】以上のことから、ニップ幅は、2mm〜7
mmの範囲に設定することで、画質を良好にすることが
でき、さらに、ニップ幅を3mm〜6mmの範囲に設定
することが望ましいことが分かる。
【0058】また、上記半導電体層27は、体積抵抗値
が108 Ω・cm、層厚が2mm〜5mm、硬度がアス
カーCで25〜50の範囲で形成されている。これは、
転写ドラム11と感光体ドラム15とが圧力8kgにて
圧接されていることから設定されたものである。
【0059】即ち、上記の半導電体層27の素材が変わ
れば、転写ドラム11と感光体ドラム15との圧接力が
変わり、所望する画質となるように、この素材に応じて
半導電体層の厚み、硬度等を変更している。
【0060】したがって、上記した層厚および硬度を有
する半導電体層27によって、適正なニップ幅の範囲と
なるようになっている。
【0061】尚、上記のアスカーCとは、日本ゴム協会
における規格であり、先端形状が球になっている硬度測
定用の針をスプリングの力で試料の表面に押しつけ、試
料の抗力とスプリングの力とがバランスしたときに、針
が試料を押し込んでいる深さ(押し込み深さ)で硬度を
表すものである。アスカーCの規格では、55gの荷重
をスプリングに与えたときの針の押し込み深さが、その
針の最大変位と等しくなるような試料の硬度を0度と
し、855gの荷重をスプリングに与えたときの針の押
し込み深さが0となるような試料の硬度を100度に定
めている。
【0062】また、半導電体層27の体積抵抗値が0Ω
・cmであれば、転写紙の吸着開始点に配設されている
導電性ローラ12により、転写紙が転写ポイントXに到
達するまでに電圧の降下が生じる。この電圧降下を防ぐ
為に、上記半導電体層27に所定の体積抵抗値を有する
ようにし、半導電体層27にコンデンサー的な働きをさ
せて、電圧の降下を防止している。
【0063】ここで、上記体積抵抗値と画質との関係を
表2に示す。
【0064】
【表2】
【0065】以上のことから、半導電体層の体積抵抗値
は、105 Ω・cm〜108 Ω・cmの範囲で、再転写
あるいは転写不良がなく転写を効率良く行うことができ
ることが分かる。また、体積抵抗値が、106 Ω・cm
〜107 Ω・cmの範囲であれば、さらに好ましいこと
が分かる。
【0066】したがって、上記したように、半導電体層
27の体積抵抗値を108 Ω・cmとすれば、転写を良
好に行うことができ、良好な画質を得ることができる。
【0067】また、誘電体層28は、一般に高誘電率、
且つ電荷の保持力を有することが必要条件となってい
る。このため、上記誘電体層28は、上記したようにフ
ッ化ビニリデンからなり、その誘電率は、8〜12の範
囲で設定されている。
【0068】したがって、c=ε・s/l(c:電荷
量、ε:誘電率、s:面積、l:厚み)の式より、誘電
体層28の電荷量cが算出される。
【0069】このことから、誘電率εが小さければ、上
式から電荷量cは小さくなり、転写効率は良くなる。ま
た、電荷量が小さいので、吸着力も小さくなっている。
また、厚みが小さければ、上式から電荷量cは大きくな
り、転写効率が悪くなる。また、電荷量cが大きいの
で、吸着力が大きくなる。
【0070】以上のことから、誘電率εと層厚とを適切
に設定する必要がある。したがって、上記誘電体層28
は、誘電率が8〜12の範囲、層厚が100μm〜30
0μmの範囲のとき、転写紙Pの吸着力および転写効率
が適正なものとなる。
【0071】また、転写ドラム11の誘電体層28の幅
は、図7に示すように、感光体ドラム15を形成する感
光体素管(アルミニウム素管15a)幅よりも大きく、
また、この感光体素管幅は、有効転写幅よりも大きく、
さらに、この有効転写幅は、有効画像幅(OPC膜15
bの塗布幅)よりも大きくなっている。
【0072】また、転写ドラム11の各層の幅が、図8
に示すように、導電体層26>半導電体層27>誘電体
層28の関係となるように形成されると、半導電体層2
7が感光体ドラム15の接地されたアルミニウム素管1
5aに接触する虞がある。
【0073】つまり、電源部32によって導電体層26
に+の電圧が印加されると、導電体層26に+の電荷が
誘起され、この+の電荷が半導電体層27表面に移動す
る。このとき、感光体ドラム15の接地されたアルミニ
ウム素管15aと、上記半導電体層27とが接触すれ
ば、半導電体層27に帯電した電荷が全て上記アルミニ
ウム素管15aに移行し、誘電体層28の表面に+の電
荷を誘起させることができなくなる。このため、転写ド
ラム11は、OPC膜15b上に吸着された−電荷のト
ナーを吸着することができず、転写不良が生じる。
【0074】そこで、転写ドラム11の各層は、図9に
示すように、導電体層26と誘電体層28との幅を同じ
にし、半導電体層27の幅を上記のそれぞれの幅よりも
小さくすることで、半導電体層27と接地されたアルミ
ニウム素管15aとの接触を防止し、電荷のリークを防
止することができる。
【0075】これにより、転写ドラム11は、OPC膜
15b上に吸着された−電荷のトナーを吸着することが
でき、転写不良を無くすことができる。
【0076】また、転写ドラム11の直径は、転写紙一
枚が重なることなく巻きつく大きさ、即ち、本画像形成
装置において使用できる転写紙の最大幅、あるいは長さ
に応じた大きさに形成されている。
【0077】これにより、転写紙を安定して転写ドラム
11に巻き付けることができ、この結果、転写効率が向
上し、画質の向上を図ることができる。
【0078】ここで、上記の構成の画像形成装置におけ
る画像形成プロセスについて、図2、図5および図6を
参照しながら以下に説明する。
【0079】まず、図2に示すように、自動給紙の場
合、本体最下段に設けられた給紙カセット5により、転
写紙を最上部から順番にピックアップローラ7にて一枚
ずつPFローラ8に送り出し、このPFローラ8を通過
した転写紙は、プリカールローラ10にて転写ドラム1
1形状に沿ってカールされる。
【0080】一方、手動給紙の場合、本体正面に設けら
れた手差し供給部6から転写紙を一枚ずつ送り出し、手
差しローラ9によりプリカールローラ10に搬送され
る。そして、転写紙は、プリカールローラ10にて転写
ドラム11形状に沿ってカールされる。
【0081】次いで、図5に示すように、プリカールロ
ーラ10にてカールされた転写紙Pは、転写ドラム11
と導電性ローラ12との間に搬送され、転写ドラム11
の半導電体層27に蓄積された電荷が、半導電体層27
表面、転写紙P内面を介して転写紙P表面に電荷が誘起
される。これにより、転写紙Pが転写ドラム11表面に
静電吸着される。
【0082】その後、転写ドラム11に吸着された転写
紙Pは、図6に示すように、転写ドラム11と感光体ド
ラム15との圧接部である転写ポイントXまで搬送さ
れ、感光体ドラム15上に形成されたトナーの電荷と転
写紙P表面の電荷との電位差により転写紙Pに上記のト
ナー像が転写される。
【0083】このとき、感光体ドラム15では、一色毎
に帯電、露光、現像、転写が行われている。したがっ
て、転写紙Pは、転写ドラム11に吸着されたままで、
転写ドラム11上で回転し、一回転する毎に一色の転写
が行われ、最大4回転で一つのフルカラー画像を得るよ
うになっている。但し、白黒画像、もしくはモノカラー
画像を得る場合には、転写ドラム11の回転は、一回で
良い。
【0084】さらに、転写紙P上に全てのトナー像が転
写されれば、転写紙Pは、転写ドラム11の円周上に離
接可能に設けられた剥離爪14により転写ドラム11表
面から強制的に剥離され、定着ガイド22へと導かれ
る。
【0085】その後、定着ガイド22によって定着ロー
ラ23までガイドされ、転写紙Pのトナー像は、定着ロ
ーラ23の温度と圧力により転写紙P上に融着され、定
着される。
【0086】そして、定着済の転写紙Pは、排出ローラ
24により排出トレイ25上に排出される。
【0087】以上のように、上記の転写ドラム11は、
内側からアルミニウムからなる導電体層26、発泡ウレ
タンからなる半導電体層27、ポリフッ化ビニリデンか
らなる誘電体層28で形成されている。これにより、上
記導電体層26に電圧を印加することで、導電体層26
から順に電荷が誘起され、半導電体層27に電荷が蓄積
される。そして、転写ドラム11と導電性ローラ12と
の間に、転写紙が搬送されると、この転写紙に半導電体
層27に蓄積された電荷が移動して、転写紙を転写ドラ
ム11に静電吸着させるようになっている。
【0088】したがって、従来のように空中放電による
電荷注入による転写紙の吸着、転写を行うのではなく、
電荷の誘起による転写紙の吸着、転写を行うため、電圧
も低くてすみ、電圧のコントロールも行い易い。また、
外圧による電圧のばらつきを無くすことができる。
【0089】これにより、転写ドラム11にかかる電圧
が、湿度、温度等の環境による影響を受けずに電圧を一
定に保持することができるので、転写効率を向上させ、
画質の向上を図ることができる。
【0090】また、従来のように、放電により転写ドラ
ム11表面に電荷を誘起させて帯電させる場合に比べ
て、転写ドラム11表面を安定して帯電させることがで
きるので、転写紙の吸着および転写を安定して行うこと
ができる。
【0091】しかも、導電体層26に電圧を印加するだ
けで、半導電体層27、誘電体層28の順に電荷が誘起
して転写ドラム11表面を帯電させることができるの
で、従来のように空中放電により転写ドラム11の表面
を帯電させる場合に比べて、低い電圧で済むので、電圧
制御が簡単になり、駆動用エネルギーも少なくて済む。
【0092】また、電圧を印加する箇所が一か所で済む
ので、従来のように、各帯電器毎に電圧を印加させる必
要がなく、装置の簡略化を図ると共に、製造に係る費用
を安価なものとすることができる。
【0093】また、転写ドラム11の帯電を接触帯電に
より行っているので、転写ドラム11表面に疵がついて
も、電界領域が変化しないので、転写ドラム11表面の
疵の部分で電界バランスが狂うことがない。これによ
り、その部分で白抜け等の転写不良も生じないので、転
写効率を向上させることができる。
【0094】さらに、空中放電のように、空気の温湿度
等の環境に影響されにくいので、転写ドラム11の表面
電位にばらつきが生じなくなり、転写紙の吸着不良およ
び印字みだれ等を無くすことができる。これによって
も、転写効率を向上させ、画質の向上を図ることができ
る。
【0095】尚、上記の導電体層26として円筒状のア
ルミニウムを使用しているが、他の導電体を使用しても
良い。また、半導電体層27を発泡ウレタンで形成して
いるが、他の半導電体としてシリコン等の弾性体を使用
しても良い。また、誘電体層28をポリフッ化ビニリデ
ンで形成しているが、他の誘電体としてポリエチレンテ
レフタレート等の樹脂を使用しても良い。
【0096】さらに、本発明の実施例について図10を
参照しながら説明すれば、以下のとおりである。
【0097】本実施例に係る画像形成装置は、図2に示
す転写ドラム11以外同一の構成を有するものである。
即ち、上記転写ドラム11に代えて、本実施例では、図
10に示す転写ドラム41を採用する。
【0098】上記転写ドラム41は、図1に示す転写ド
ラム11の導電体層26に代えて、表面に銅箔やアルミ
ニウム箔等の導電性を有する薄膜層43が設けられた樹
脂からなる円筒状の基材(基部層)42を備えており、
上記薄膜層43の上面には、順に半導電体層27、誘電
体層28が設けられている。
【0099】また、上記薄膜層43に電源部32を接続
し、電圧を印加することにより、前記と同様に、誘電体
層28の表面に安定して電荷を誘起させることができ、
転写紙Pの転写ドラム41への吸着、トナー像の転写を
安定して行うことができる。
【0100】尚、上記の各層は、前記と同様にシート状
に形成され、シート押さえ板30等により固定され、取
替えが容易な構造となっている。
【0101】また、上記のように転写ドラム41の中心
の基材42を樹脂で形成し、その表面に薄い銅箔等の導
電体を設けることで、前記の導電体層26を導電体層と
して使用する場合に比べて、製造に係る費用を安価にす
ることができる。
【0102】〔実施例〕 本発明のさらに他の実施例について図11に基づいて説
明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前
記の部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を
付記して、その説明を省略する。
【0103】本実施例では、転写ドラム11に対する転
写紙Pの吸着効果を高めることができる電位差生成手段
の各種変形例、転写ドラム11に対する電位差生成手段
の配置関係等について説明する。
【0104】まず、図11に示す転写ドラム11には、
転写位置の上流に電位差生成手段として接地された導電
性ローラ207が転写ドラム11に接触して設けられる
と共に、転写位置の下流に前記剥離爪14と同様の機能
を持つ剥離爪201、さらに下流に転写ドラム11の表
面に不所望に吸着されたトナーを除去するクリーニング
部材204が近接して設けられている。また、転写ドラ
ム11の最内周部に位置する導電体層26には、同様の
電源部205によって+電圧が印加されている。
【0105】導電性ローラ207のような電位差生成手
段の形成材料には、カーボンを含んだゴムのような半導
電性材料よりも、完全導電性材料が適している。
【0106】上記の構成において、接地された導電性ロ
ーラ207が転写ドラム11に接触しているので、導電
体層26と導電性ローラ207との間の電位差によって
放電が起きる。この結果、転写ドラム11の導電体層2
6に電源部205から+電圧が印加されるだけで、導電
体層26および半導電体層27の表面には+電荷が集ま
り、誘電体層28の表面には+電荷が誘起される。すな
わち、転写ドラム11全体として、その表面を+に帯電
させることができる。
【0107】転写ドラム11と導電性ローラ207との
間に転写紙Pを介した場合でも、半導電体層27、誘電
体層28の順に電荷が誘起され、誘電体層28に誘起さ
れた+電荷と同量の−電荷が導電性ローラ207から転
写紙Pに流れ込み、誘電体層28に接触している転写紙
Pの裏面に蓄積する。電位差を有効に放電に導くため
に、転写紙Pは誘電体層28に密着していることが必要
となる。
【0108】ここで、導電性ローラ207と転写ドラム
11との密着の度合いと、転写ドラム11に対する転写
紙Pの吸着効果との相関を求めた。密着の度合いは、導
電性ローラ207の外周円と転写ドラム11の外周円と
を交叉させたとき、各外周円の半径の和から各外周円の
中心間距離を差し引いた長さ(以下、交叉量と呼ぶ)で
表す。この交叉量に対応する転写紙Pの吸着効果を表3
に示す。
【0109】
【表3】
【0110】上記表3より、転写紙Pの吸着効果を得る
ためには、交叉量が0.0〜2.0mmの範囲にある場合で
あり、特に0.5〜1.0mmのときに、吸着効果が大きい
ことが確認された。
【0111】次に、導電体層26と導電性ローラ207
との間の電位差による放電が起きやすくするために、導
電性ローラ207の表面に数μm程度の凹凸を形成して
もよい。これは、導電性ローラ207の表面の曲率が凹
凸で急激に変化することによって、電気力線の集中を招
くことができ、この結果、転写ドラム11の表面におけ
る電界の強度を増大することができるからである。
【0112】以下の表4に、導電性ローラ207の表面
に機械的に凹凸を形成するエンボス加工を施した場合
に、転写ドラム11に対する印加電圧と転写紙Pの吸着
効果との関係を調べた結果を示す。
【0113】
【表4】
【0114】表4に示すように、導電性ローラ207の
表面にエンボス加工を施さない場合に比べて、より低い
印加電圧でも有効な放電が起き、転写紙Pの吸着効果が
高まったことがわかる。なお、導電性ローラ207の表
面に機械的に凹凸を形成するには、サンドブラスト処理
でもよい。
【0115】また、導電性ローラ207は転写ドラム1
1に当接しているため、転写工程後に誘電体層28に残
留した電荷を除去する除電手段としての機能を果たすこ
ともできる。この除電効果は、転写ドラム11に対する
印加電圧が同じでも、凹凸の高低差に依存する。以下の
表5に、凹凸の高低差と除電効果との関係を調べた結果
を示す。
【0116】
【表5】
【0117】上記表5より、導電性ローラ207の表面
に形成された凹凸の高低差を0.0〜15.0μmの範囲に
設定すれば良好な除電効果が得られ、特に4.0〜10.0
μmの範囲に設定すれば最も望ましいことがわかる。現
在、一般的なトナーの粒径は10μm程度なので、凹凸
の高低差を10.0μm以下とすることで、凹部にトナー
が残留するおそれを無くすこともできる。
【0118】また、導電性ローラ207は、転写ドラム
11に押圧されながら、転写ドラム11の回転に従動す
るように構成されている。したがって、除電手段の駆動
電源を省略することができるので、簡単な構成で転写ド
ラム11表面の残留電荷を良好に除去することができ、
複数の転写紙Pを連続して良好に吸着させることができ
る。
【0119】〔実施例〕 本発明のさらに他の実施例について図12に基づいて説
明すれば、以下の通りである。なお、上記の部材と同一
の機能を有する部材には、同一の符号を付し、その説明
は省略する。
【0120】本実施例に係る画像形成装置は、実施例
で説明した導電性ローラ207に代えて、図12に示す
ように、接地された電位差生成手段としてのローラ型ブ
ラシ208を備えている。このローラ型ブラシ208
は、転写ドラム11の幅とほぼ同じ幅で転写ドラム11
に圧接されている。なお、ローラ型ブラシ208は、導
電性ローラ207と同様に、転写ドラム11の回転に従
動して回転するように構成されている。
【0121】ローラ型ブラシ208の形成材料として
は、例えば、ステンレス繊維、カーボン繊維、銅染色ア
クリル繊維等を用いることができる。
【0122】接地されたローラ型ブラシ208が転写ド
ラム11に接触しているので、導電体層26とローラ型
ブラシ208との間の電位差によって放電が起き、転写
ドラム11および転写紙Pが帯電する原理は、導電性ロ
ーラ207の場合と全く同様である。
【0123】ここで、ローラ型ブラシ208と転写ドラ
ム11との圧接の度合いと、転写ドラム11に対する転
写紙Pの吸着効果との相関を求めた。圧接の度合いは、
ローラ型ブラシ208の自然状態における外周円と転写
ドラム11の外周円とを交叉させたとき、各外周円の半
径の和から各外周円の中心間距離を差し引いた長さ(以
下、交叉量と呼ぶ)で表す。この交叉量に対応する転写
紙Pの吸着効果を表6に示す。
【0124】
【表6】
【0125】上記表6より、転写紙Pの吸着効果を得る
ためには、ローラ型ブラシ208と転写ドラム11との
交叉量が0.0〜3.0mm程度であれば良く、特に0.5〜
3.0mmのときに吸着効果の大きいことが確認された。
【0126】転写ドラム11に転写紙Pが給紙される
と、ローラ型ブラシ208から−電荷が転写紙Pに流れ
込み、+電荷が誘起された誘電体層28に接触している
転写紙Pの裏面に蓄積する。また、転写工程後には、誘
電体層28に残留した電荷がローラ型ブラシ208を介
してグランドに逃げることで、転写ドラム11が除電さ
れる。このような電荷の移動が効率良く行われるために
は、ローラ型ブラシ208の抵抗値と1平方cmあたり
のブラシ本数(以下、ブラシ密度と呼ぶ)とを適切な値
に設定することが必要である。
【0127】そのために、ローラ型ブラシ208の抵抗
値と除電効果との関係について調べた結果を以下の表7
に示すと共に、ブラシ密度と除電効果との関係について
調べた結果を以下の表8に示す。
【0128】
【表7】
【0129】
【表8】
【0130】上記表7より、ローラ型ブラシ208の抵
抗値を40KΩ以下に設定すれば良く、特に36KΩ以
下の設定が望ましいことが確認された。
【0131】また、上記表8より、ブラシ密度は、15
000本/cm2 以上に設定すれば良く、特に2000
0本/cm2 の設定が望ましいことが確認された。
【0132】以上のことから、本実施例のローラ型ブラ
シ208を用いることにより、転写ドラム11における
有効な放電を引き起こすことができ、転写ドラム11に
転写紙Pを安定して吸着させることができる。
【0133】〔実施例〕 本発明のさらに他の実施例について図13に基づいて説
明すれば、以下の通りである。なお、上記の部材と同一
の機能を有する部材には、同一の符号を付し、その説明
は省略する。
【0134】本実施例に係る画像形成装置は、実施例
で説明した導電性ローラ207に代えて、図13に示す
ように、接地された電位差生成手段としての櫛形ブラシ
209を備えている。この櫛形ブラシ209は、転写ド
ラム11の幅とほぼ同じ幅で転写ドラム11に圧接され
ている。なお、櫛形ブラシ209の形成材料としては、
例えば、ステンレス繊維、カーボン繊維、銅染色アクリ
ル繊維、ST導電性不織布、導電性シート等を用いるこ
とができる。
【0135】接地された櫛型ブラシ209が転写ドラム
11に接触しているので、導電体層26と櫛型ブラシ2
09との間の電位差によって放電が起き、転写ドラム1
1および転写紙Pが帯電する原理は、導電性ローラ20
7の場合と全く同様である。
【0136】ここで、櫛型ブラシ209と転写ドラム1
1との圧接の度合いと、転写ドラム11に対する転写紙
Pの吸着効果との相関を求めた。圧接の度合いは、自然
状態の櫛型ブラシ209と転写ドラム11の外周円とを
交叉させたとき、外周円内に有る櫛型ブラシ209の長
さ(以下、交叉量と呼ぶ)で表す。この交叉量に対応す
る転写紙Pの吸着効果を表9に示す。
【0137】
【表9】
【0138】上記表9より、転写紙Pの吸着効果を得る
ためには、櫛型ブラシ209と転写ドラム11との交叉
量が0.0〜3.0mm程度であれば良く、特に0.5〜3.0
mmのときに吸着効果の大きいことが確認された。
【0139】転写ドラム11に転写紙Pが給紙される
と、櫛型ブラシ209から−電荷が転写紙Pに流れ込
み、+電荷が誘起された誘電体層28に接触している転
写紙Pの裏面に蓄積する。また、転写工程後には、誘電
体層28に残留した電荷が櫛型ブラシ209を介してグ
ランドに逃げることで、転写ドラム11が除電される。
このような電荷の移動が効率良く行われるためには、櫛
型ブラシ209の抵抗値と、ブラシを構成する細線間の
ピッチ(以下、ブラシ電極ピッチと呼ぶ)とを適切な値
に設定することが必要である。
【0140】そのために、櫛型ブラシ209の抵抗値と
除電効果との関係について調べた結果を以下の表10に
示すと共に、ブラシ電極ピッチと除電効果との関係につ
いて調べた結果を以下の表11に示す。
【0141】
【表10】
【0142】
【表11】
【0143】上記表10より、櫛型ブラシ209の抵抗
値を40KΩ以下に設定すれば良く、特に36KΩ以下
の設定が望ましいことが確認された。
【0144】また、上記表11より、ブラシ電極ピッチ
は、2.0mm以下に設定すれば良く、特に1.6mm以下
の設定が望ましいことが確認された。
【0145】以上のことから、本実施例の櫛型ブラシ2
09を用いることにより、転写ドラム11における有効
な放電を引き起こすことができ、転写ドラム11に転写
紙Pを安定して吸着させることができる。
【0146】〔実施例〕 本発明のさらに他の実施例について図14に基づいて説
明すれば、以下の通りである。なお、上記の部材と同一
の機能を有する部材には、同一の符号を付し、その説明
は省略する。
【0147】本実施例に係る画像形成装置は、前記実施
の導電性ローラ207に対して、導電体層26に印
加される電圧とは逆極性の−電圧を印加する電源部21
1を備えている。なお、電位差生成手段としては、導電
性ローラ207に限らず、ローラ型ブラシ208や櫛型
ブラシ209に置き換えることができる。
【0148】転写ドラム11と導電性ローラ207との
間に給紙された転写紙Pに、導電性ローラ207から流
れ込む電荷qと、導電体層26に電圧が印加された結果
発生する電界Eとによって、F=qEで示される転写紙
Pに働く吸着力Fが決定される。電荷qの大きさは、導
電体層26と導電性ローラ207との間の電位差に依存
するが、導電性ローラ207が接地されている場合に
は、最適な転写電圧の制約を受ける。
【0149】すなわち、転写紙Pの吸着効果をより高め
るためには、導電体層26に印加する電圧を大きくして
電界Eを大きくし、転写紙Pの帯電量を多くすることが
必要となるが、印加電圧を上げ過ぎると、転写紙Pから
感光体ドラム15へトナーが戻る逆転写現象が発生する
ことが知られている。したがって、印加電圧を上げ過ぎ
ることによって良好な転写が行われなくなるおそれを回
避するために、導電性ローラ207が接地されている場
合には、印加電圧を最適な転写電圧に制限し、転写紙P
の吸着効果も抑えることが必要となる。
【0150】そこで、本実施例のように、導電性ローラ
207のような電位差生成手段に、導電体層26に印加
される電圧とは逆極性の電圧を印加することで、導電体
層26と導電性ローラ207との間の電位差を大きく
し、転写紙Pの吸着効果が充分得られる電荷qを発生さ
せることができる。
【0151】これにより、事実上、転写紙Pの吸着電圧
とトナーの転写電圧とを分けることができる。例えば、
転写紙Pの良好な吸着には導電体層26と導電性ローラ
207との間の電位差として+4kV必要であるが、最
適な転写電圧として+2kVを導電体層26に印加する
ことが望ましいとする。この場合、導電性ローラ207
に−2kVの電圧を印加すれば、導電体層26と導電性
ローラ207との間の必要な電位差を確保することがで
きる。
【0152】このように、他の電源とは独立した逆極性
の電源部211を設けたことで、転写電圧を高くするこ
となく良好な吸着効果を得ることができ、複写枚数が増
加しても常に安定した転写紙Pの吸着を行なうことがで
きる。
【0153】〔実施例〕 本発明のさらに他の実施例について図15ないし図17
に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、上記
の部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付
し、その説明は省略する。
【0154】本実施例に係る画像形成装置は、前述の導
電性ローラ12・207、ローラ型ブラシ208、櫛形
ブラシ209のような電位差生成手段を設けることな
く、図15に示すように、電位差生成手段の機能を感光
体ドラム15に代行させる構成となっている。したがっ
て、転写紙Pは、電位差生成手段と転写ドラム11との
間に給紙されるのではなく、感光体ドラム15と転写ド
ラム11との間に直接給紙される。尚、説明したよう
に、感光体ドラム15と転写ドラム11とは、転写効率
および画質を最適とする約8kgの圧力で、互いに圧接
されている。
【0155】上記の構成において、感光体ドラム15も
上記各電位差生成手段と同様に接地され、しかも転写ド
ラム11に接触しているので、+電圧が印加された導電
体層26と感光体ドラム15との間には電位差が生まれ
る。ただし、電位差生成手段は導電体だったため、転写
紙Pに保持される電荷量に相当する電流が電位差生成手
段を流れたが、感光体ドラム15の場合には、誘電体層
28の表面に誘起された+電荷とは逆極性で、かつ同量
の−電荷が感光体ドラム15の表面に誘起される点で異
なっている。感光体ドラム15の表面に誘起された−電
荷は、給紙された転写紙Pに移動する。この結果、転写
紙Pに−電荷が与えられるので、転写紙Pは表面が+に
帯電している転写ドラム11に吸着される。
【0156】感光体ドラム15から転写紙Pへの−電荷
の移動は、接地された感光体ドラム15と、表面が+に
帯電している転写ドラム11とを単に接触させる場合の
みならず、−に帯電したトナーが、現像された感光体ド
ラム15から転写紙Pに転写される場合にも起こる。し
たがって、感光体ドラム15と転写ドラム11とを接触
させて感光体ドラム15の表面に−電荷を誘起させなが
ら、転写紙Pを転写ドラム11に吸着させる吸着工程を
設け、吸着工程のために転写ドラム11を少なくとも1
回転させてもよいし、現像された感光体ドラム15と転
写ドラム11との接触部に直接転写紙Pを給紙し、転写
工程と吸着工程とを同時に行わせてもよい。
【0157】一方、感光体ドラム15から転写紙Pに−
電荷が移動すると、図16に示すように、感光体ドラム
15の表面には+電荷が残留する。しかし、通常の除電
工程と同様に、除電ランプや、コロナ帯電方式、接触帯
電方式等の帯電機構212を用いて、感光体ドラム15
の表面に残留した+電荷を消去し、常に同じ条件で次の
動作に備えることができる。
【0158】したがって、感光体ドラム15を電位差生
成手段として機能させた場合には、構成を全く増やす必
要が無いので、他の実施例と比較して画像形成装置を最
も安価に構成することができる。また、転写工程と吸着
工程とを同時に行わせれば、特に単色印字の場合に、転
写紙Pの搬送経路を大幅に縮小する効果や、印字速度を
高める効果が得られる。このとき、図14に示すよう
に、転写ドラム11の転写ポイントのすぐ下流に剥離爪
213を設け、吸着ポイントと転写ポイントと剥離ポイ
ントとを同じにすると、転写紙Pの搬送経路を縮小する
効果は最も高くなる。さらに、フルカラー印字の場合で
も、転写紙Pの搬送経路を縮小する効果や、印字速度を
高める効果が得られる。
【0159】さらに、転写ポイントから転写ドラム11
の回転角に換算して約180°下流の範囲内で、剥離ポ
イントを自由に取ることができる(剥離爪214や剥離
爪215の設置位置参照)ので、各部材の配置の自由度
が増し、画像形成装置の設計がしやすくなるという効果
も得られる。
【0160】
【発明の効果】請求項1の発明に係る画像形成装置は、
以上のように、転写手段は、転写紙の当接面側から、誘
電体層、半導電体層、導電性を有する薄膜層、および樹
脂からなる基部層が順に積層され、上記薄膜層に所定の
電圧を印加する電圧印加手段と、供給された転写紙を上
記誘電体層の表面に圧接すると共に、電圧が印加された
薄膜層との間に電位差を生じさせる電位差生成手段とが
設けられている構成である。
【0161】それゆえ、空中放電による電荷注入による
転写紙の吸着、転写を行うのではなく、電荷の誘起によ
る転写紙の吸着、転写を行うため、電圧も低くて済み、
電圧のコントロールも行い易く、また、外因による電圧
のばらつきを無くすことができ、転写手段にかかる電圧
が、湿度、温度等の環境による影響を受けずに電圧を一
定に保持することができるので、転写効率を向上させ、
画質の向上を図ることができるという効果に加えて、入
手し易い樹脂を使用して転写手段の一部を製造すること
ができるので、より安価な素材で装置を製造することが
できるという効果を奏する。
【0162】請求項の発明に係る画像形成装置は、以
上のように、請求項1の構成に加えて、上記電位差生成
手段は、供給された転写紙を上記誘電体層の表面に圧接
する導電性の圧接部材であって、接地されている構成で
ある。
【0163】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、誘電体層の表面と誘電体層に接する転写紙の裏面
とに、互いに反対の極性の電荷が一層蓄積されることに
なり、転写手段に転写紙をより安定して吸着することが
できるという効果を奏する。
【0164】請求項の発明に係る画像形成装置は、以
上のように、請求項1の構成に加えて、上記電位差生成
手段は、さらに、供給された転写紙を上記誘電体層の表
面に圧接する導電性の圧接部材と、上記電圧印加手段と
は逆極性の電圧を圧接部材に印加する電源とを備えてい
る構成である。
【0165】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、誘電体層の表面と誘電体層に接する転写紙の裏面
とに、互いに反対の極性の電荷が一層蓄積されることに
なり、転写手段に転写紙をより安定して吸着することが
できるという効果を奏する上に、導電体層に印加する電
圧を下げても、導電体層と転写紙との間の電位差を安定
した紙吸着に必要な大きさに確保することができるの
で、転写手段の帯電電圧を上げ過ぎることによる不所望
な逆転写現象を防止することができるという効果を併せ
て奏する。
【0166】請求項の発明に係る画像形成装置は、以
上のように、請求項1の構成に加えて、上記像担持体が
上記電位差生成手段を兼ねている構成である。
【0167】それゆえ、請求項1の構成による効果に加
えて、電位差生成手段を別途設ける必要がないので、画
像形成装置をより安価に構成することができる。さら
に、像担持体と転写手段との間に転写紙を直接供給でき
ることにより、転写紙の搬送経路を短縮することがで
き、画像形成速度を速めることができると共に、転写工
程後に転写紙を転写手段から剥離する位置を設定する自
由度が増え、画像形成装置の設計がし易くなるという効
果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置に備えられた転写ド
ラム近傍の概略構成図である。
【図2】図1に示す転写ドラムを備えた画像形成装置の
概略構成図である。
【図3】図1に示す転写ドラムを構成する導電体層と、
シート状の半導電体層および誘電体層との接続状態を示
す説明図である。
【図4】図1に示す転写ドラムを構成する導電体層と、
半導電体層および誘電体層との接続状態を示す他の説明
図である。
【図5】図1に示す転写ドラムの帯電状態を示し、転写
紙が転写ドラムに搬送された初期の状態を示す説明図で
ある。
【図6】図1に示す転写ドラムの帯電状態を示し、転写
紙が転写ドラムの転写位置に搬送された状態を示す説明
図である。
【図7】図1に示す転写ドラムの帯電幅と有効画像幅と
の比較を示す説明図である。
【図8】図1に示す転写ドラムと感光体ドラムの電荷移
動を示し、転写ドラムの各層の幅が、誘電体層<半導電
体層<導電体層となる場合の電荷移動を示す説明図であ
る。
【図9】図1に示す転写ドラムと感光体ドラムの電荷移
動を示し、転写ドラムの各層の幅が、半導電体層<誘電
体層=導電体層となる場合の電荷移動を示す説明図であ
る。
【図10】本発明の実施例に係る画像形成装置に備えら
れた転写ドラム近傍の概略構成図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例に係る画像形成装
置に備えられた転写ドラム近傍の概略構成図である。
【図12】本発明のさらに他の実施例に係る画像形成装
置を示すものであって、電位差生成手段としてローラ型
ブラシを使用した場合の概略構成図である。
【図13】本発明のさらに他の実施例に係る画像形成装
置を示すものであって、電位差生成手段として櫛型ブラ
シを使用した場合の概略構成図である。
【図14】本発明のさらに他の実施例に係る画像形成装
置に備えられた転写ドラム近傍の概略構成図である。
【図15】本発明のさらに他の実施例に係る画像形成装
置を示すものであって、電位差生成手段として感光体ド
ラムを使用した場合の概略構成図である。
【図16】図15に示す画像形成装置において、転写工
程を経た感光体ドラムの帯電状態を模式的に示す説明図
である。
【図17】図15に示す画像形成装置において、転写紙
の剥離位置の多様性を示す説明図である。
【図18】従来の画像形成装置の概略構成図である。
【図19】従来の他の画像形成装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
11 転写ドラム(転写手段) 12 導電性ローラ(電位差生成手段、圧接部材) 15 感光体ドラム(像担持体、電位差生成手段) 26 導電体層 27 半導電体層 28 誘電体層 32 電源部(電圧印加手段) 41 転写ドラム(転写手段) 42 基材(基部層) 43 薄膜層 205 電源部(電圧印加手段) 207 導電性ローラ(電位差生成手段、圧接部材) 208 ローラ型ブラシ(電位差生成手段、圧接部材) 209 櫛形ブラシ(電位差生成手段、圧接部材) 211 電源部(電位差生成手段、電源) P 転写紙 X 転写ポイント(転写位置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸泉 潔 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 山内 孝一 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 ▲吉▼本 弘 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 加藤 敦之 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 赤川 雄飛 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 大野 孝之 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−149088(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面にトナー像が形成される像担持体と、
    転写紙を上記像担持体に当接させることにより、像担持
    体上に形成されたトナー像を転写する転写手段とを有す
    る画像形成装置において、 上記転写手段は、転写紙の当接面側から、誘電体層、半
    導電体層、導電性を有する薄膜層、および樹脂からなる
    基部層が順に積層され、 上記薄膜層に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、 供給された転写紙を上記誘電体層の表面に圧接すると共
    に、電圧が印加された薄膜層との間に電位差を生じさせ
    る電位差生成手段とが設けられていることを特徴とする
    画像形成装置。
  2. 【請求項2】上記電位差生成手段は、供給された転写紙
    を上記誘電体層の表面に圧接する導電性の圧接部材であ
    って、接地されていることを特徴とする請求項1記載の
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】上記電位差生成手段は、さらに、供給され
    た転写紙を上記誘電体層の表面に圧接する導電性の圧接
    部材と、上記電圧印加手段とは逆極性の電圧を圧接部材
    に印加する電源とを備えていることを特徴とする請求項
    1記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】上記像担持体が上記電位差生成手段を兼ね
    ていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
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