JP3187283B2 - 画像形成装置および画像形成装置の調整方法 - Google Patents

画像形成装置および画像形成装置の調整方法

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JP3187283B2 JP14227795A JP14227795A JP3187283B2 JP 3187283 B2 JP3187283 B2 JP 3187283B2 JP 14227795 A JP14227795 A JP 14227795A JP 14227795 A JP14227795 A JP 14227795A JP 3187283 B2 JP3187283 B2 JP 3187283B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザープリンタ、複
写機、レーザーファックス等に用いられる画像形成装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、感光体ドラムに形成された静
電潜像にトナーを付着させて現像し、このトナー像を、
転写ドラムに巻き付けられた転写シートに転写する画像
形成装置がある。
【0003】このような画像形成装置は、例えば図21
に示すように、誘電体層101aを有する円筒101内
部に、転写シートPを吸着するコロナ帯電器102と、
感光体ドラム103表面に形成されたトナー像を転写シ
ートPに転写させるコロナ帯電器104とが別々に配設
されており、各帯電器102・104によって転写シー
トPの吸着と転写とを別々に行うようになっている。
【0004】また、図22に示すように、外層の半導電
体層201aと内層の基材201bの2層構造の円筒2
01と、搬送された転写シートPを上記円筒201に沿
わせて保持するためのグリップ機構202とを備えた画
像形成装置がある。この画像形成装置では、搬送された
転写シートPを上記グリップ機構202によりその端部
を掴んで円筒201の表面に沿わせた後、円筒201の
外層の半導電体層201aに電圧を印加するか、或いは
円筒201内部に設けられた帯電器により放電すること
によって円筒201表面を帯電させて、感光体ドラム1
03のトナー像を転写シートPに転写するようになって
いる。
【0005】ところが、図21に示す画像形成装置で
は、転写ローラである円筒101が誘電体層101aの
みの一層構造となっているため、その内部に、上記した
コロナ帯電器102・104を配設する必要がある。こ
のため、円筒101の大きさが制限され、装置を小型化
することができないという問題が生じている。
【0006】また、図22に示す画像形成装置では、転
写ローラである円筒201を2層構造とすることで、転
写シートPにトナー像を転写するための円筒201の帯
電を行うようになっているので、帯電器の数が少なくて
済む。しかしながら、上記グリップ機構202を備えて
いるので、画像形成装置全体の構成が複雑なものとな
り、これによって、装置全体の部品点数が多くなり、装
置の製造に係る費用が増加するという問題が生じてい
る。
【0007】そこで、上記各課題を解決するために、例
えば特開平2−74975号公報には、接地された金属
ロール上に、導電性ゴムと誘電体フィルムが積層された
転写ドラムの転写シートの剥離位置付近にユニポーラ電
源により駆動されるコロナ帯電器を設けた画像形成装置
が開示されている。
【0008】上記の画像形成装置では、コロナ帯電器に
よって誘電体フィルムに電荷を誘起させて転写シートを
転写ドラムに吸着させている。また、転写シートが吸着
されるとさらに電荷が誘起され、転写が行われる。
【0009】したがって、上記の画像形成装置によれ
ば、一つの帯電器により転写ドラム表面の帯電を行い転
写シートを吸着し、転写するようになっているので、帯
電器が一つで済み、転写ドラムを小型化することができ
る。また、転写シートを保持するための上記したグリッ
プ機構202等のような機構を必要とせず、簡素な構造
で転写シートを吸着させることができる。
【0010】また、特開平5−173435号公報に
は、発泡体からなる弾性層と弾性層を覆う誘電体層とを
少なくとも有する転写ドラムを備えると共に、感光体ド
ラム上に順次形成された各色のトナー像を、上記転写ド
ラム上に吸着された転写シート上に、順次重ね合わせて
転写し、転写シート上にカラー画像を形成する画像形成
装置が開示されている。
【0011】上記画像形成装置では、転写ドラム上に転
写シートを担持させる方法として、電荷付与手段として
の吸着ローラを用いて、転写シートを転写ドラム上に静
電吸着させている。そして、上記画像形成装置には、吸
着能力、即ち、転写シートの吸着性を向上させるため
に、上記弾性層と誘電体層との間に空隙部が設けられて
いる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平2−
74975号公報に記載の画像形成装置では、転写ドラ
ムの表面帯電を、コロナ帯電器の空中放電によって行っ
ている。このため、カラープリントの場合、即ち転写行
程が複数回行われるような場合では、一回の転写が終わ
る毎にコロナ帯電器により電荷を補給している。したが
って、上記コロナ帯電器の駆動を制御するユニポーラ電
源等で構成される帯電ユニットが必要となり、装置の構
成部品が増加する。この結果、装置の製造に係る費用が
増加するという問題が生じている。
【0013】また、転写ドラム表面に疵が付くと、空中
放電による帯電では、電界領域が小さくなり、上記の疵
の部分で電界バランスが狂い、その部分で白抜け等の転
写不良が生じ、画質の低下を招く。
【0014】さらに、空中放電によって転写ドラム表面
を帯電させているので、帯電にかかる電圧が大きなもの
となり、画像形成装置の駆動エネルギーが増大する。さ
らに、空中放電は、空気の温湿度等の環境に影響され易
いので、転写ドラムの表面電位にばらつきが生じ易くな
り、転写シートの吸着不良および印字みだれ等が生じ易
くなるという問題が生じている。
【0015】また、特開平5−173435号公報に記
載の画像形成装置では、弾性層(発泡体層)の硬度や、
吸着ローラと転写ドラム間の接触圧に関しては規定され
ていない。さらに、吸着ローラと転写ドラム間に形成さ
れる密接部分の幅(即ち、ニップ幅)および転写シート
の任意の位置が上記ニップ幅を通過する時間(即ち、ニ
ップ時間)についても、本文中には明記されていない。
このことから、どのような種類の転写シートにおいて
も、ニップ時間は一定であると考えられる。
【0016】ところが、一般に、転写シートの種類が異
なることにより、一定のニップ時間内における転写シー
トの帯電電荷量は異なることが知られている。このこと
から、転写シートが転写ドラム上に静電吸着されるとき
の静電吸着力は、転写シートの種類の違いによってかな
り差があると考えられる。つまり、どのような種類の転
写シートにおいてもニップ時間を一定にした場合、一定
時間内に帯電する転写シートの帯電電荷量が転写シート
の種類の違いによって異なるため、転写シートの種類に
よっては、転写シートが安定して転写ドラム上に静電吸
着されない場合がある。この場合、カラープリント時に
おいて、転写ドラム上への転写シートの静電吸着力が低
下し、転写ドラム上に形成された各色のトナー像が全て
転写シートに転写される前に、転写シートが転写ドラム
から剥がれ、良好な転写を行うことができないという問
題が生じる。
【0017】さらに、上記の画像形成装置では、転写ド
ラムに転写シートを吸着させるための吸着ローラ電源
と、トナー転写を行う際、転写シートにトナーと逆極性
の電圧を印加するための電源と、少なくとも2つの電源
を必要とする。この結果、装置の製造に係る費用が増加
するという問題が生じている。
【0018】本発明は、上記各問題点に鑑みなされたも
のであって、その目的は、転写シートを、転写ドラム等
の転写手段表面に安定して静電吸着させ、これにより、
転写シートへのトナー像の転写不良を無くし、転写シー
トに形成される画像を良好にすると共に、安価な構成と
なる画像形成装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の画像形成
装置は、表面にトナー像が形成される像担持体(例え
ば、感光体ドラム)と、転写シートを上記像担持体に当
接させることにより、像担持体上に形成されたトナー像
を転写する転写手段(例えば、転写ドラム)とを有する
画像形成装置において、上記転写手段は、転写シートの
当接面側から、例えばポリフッ化ビニリデンからなる誘
電体層、例えば発泡ウレタンからなる半導電体層、およ
び、例えばアルミニウムからなる導電体層が順に積層さ
れ、上記導電体層に所定の電圧を印加する電圧印加手段
(例えば、電源部)と、上記誘電体層表面の転写位置か
ら上流側の表面に、転写シートを介して接触する接地さ
れた電極部材(例えば、導電性ローラ)とが設けられて
いると共に、転写シートの種類(例えば、紙、OHP用
の合成樹脂シート)によって、上記転写手段と電極部材
との間の密接部分を転写シートの任意の位置が通過する
ニップ時間を変更することを特徴としている。
【0020】請求項2記載の画像形成装置は、請求項1
の構成に加えて、上記ニップ時間を、予め転写シートの
種類によって求められたニップ時間と転写シートの帯電
電荷量との関係に基づいて変更することを特徴としてい
る。
【0021】請求項3記載の画像形成装置の調整方法
は、表面にトナー像が形成される像担持体と、少なくと
も表面側に誘電体層、該誘電体層よりも内側に半導電体
層と導電体層とを有し、転写シートを静電的に吸着保持
して該転写シートを上記像担持体に当接させることによ
り、像担持体上に形成されたトナー像を転写シートに転
写する転写手段と、上記導電体層に接続され、所定の電
圧を導電体層に印加する電圧印加手段と、供給された転
写シートを上記転写手段の表面に圧接すると共に、電圧
が印加された導電体層と転写シートとの間に電位差を生
じさせる電位差生成手段とを含む画像形成装置におい
て、上記転写手段と電位差生成手段との間の密接部分を
転写シートの任意の位置が通過するニップ時間を調整す
る画像形成装置の調整方法であって、転写シートの種類
に応じて、転写シートが所定の帯電電荷量を持つような
ニップ時間を求めるステップと、上記ステップで求めた
ニップ時間になるように、上記半導電体層の硬度を調整
するステップとを含むことを特徴としている。
【0022】
【作用】請求項1の構成によれば、電極部材が、上記誘
電体層表面の転写位置から上流側の表面に、転写シート
を介して接触すると共に、接地されているので、導電体
層に印加された電圧の極性と同じ極性の電荷が半導電体
層に蓄積され、さらに、誘電体層および誘電体層の表面
に圧接された転写シートの表面にも、同じ極性の電荷が
誘起される。即ち、誘電体層に接する転写シートの裏面
には、導電体層に印加された電圧の極性とは逆極性の電
荷が誘起される。これにより、導電体層に電圧を印加す
るだけで、転写シートを誘電体層の表面、つまり転写手
段の表面に静電吸着させることができると共に、転写シ
ート表面の電荷による電位と像担持体表面のトナー像の
電荷による電位との間に所定の差を設けることによりト
ナー像を転写シートに転写することができる。
【0023】これによって、従来のように空中放電によ
る電荷注入による転写シートの吸着、転写を行なうので
はなく、電荷の誘起による転写シートの吸着、転写を行
うため、電圧も低くてすみ、電圧のコントロールも行い
易い。また、外圧による電圧のばらつきを無くすことが
できる。さらに、転写シートを誘電体層の表面、つまり
転写手段の表面に静電吸着させるための電源と、像担持
体上に形成されたトナー像を転写シートに転写するため
の電源を別々に設ける必要がないため、安価な構成とす
ることができる。
【0024】また、転写シートの種類が異なれば、ニッ
プ時間内に転写シートが帯電する電荷量が異なる。そこ
で、転写シートの種類によって、ニップ時間を変更する
ことで、転写シートの帯電電荷量を調整することができ
る。これにより、どのような種類の転写シートを用いた
場合でも、転写シートを安定して転写手段の誘電体層上
に静電吸着させることができる。このことから、像担持
体上に形成された各色のトナー像が全て転写シートに転
写される前に転写シートが転写手段から剥がれることが
なく、像担持体から転写シートへの良好なトナー転写を
行うことができる。従って、常に安定した画像の供給を
することができる。
【0025】また、請求項2の構成によれば、請求項1
の作用に加えて、予め、転写シートの種類によってニッ
プ時間と転写シートの帯電電荷量との関係を求めておけ
ば、ニップ時間を、用いた転写シートの種類に応じて、
転写シートを転写手段に安定して吸着させるための帯電
量を効率よく与えうる好適なニップ時間に変更すること
ができる。さらに、用いる転写シートの種類によって、
転写シートを安定して転写手段の誘電体層上に吸着させ
るためには、どのようにニップ時間を変更すれば良いか
容易に判断することができる。
【0026】つまリ、転写シートは、転写シートの種類
によって、それぞれ抵抗値等の物性値が異なっている。
また、転写シートの帯電電荷量は、転写シートの物性値
のみならず、半導電体層の物性(抵抗)、誘電体層の物
性(抵抗)、または印加電圧等の条件によっても異な
る。ところが、ニップ時間と転写シートの帯電電荷量と
の関係は、例えば半導電体層の抵抗、誘電体層の抵抗、
印加電圧、転写シートの種類等の条件が変わっても、3
種類のパターンに大別される。そこで、予め、転写シー
トの種類別に、任意の半導電体層や誘電体層等を用いた
場合における転写シートの帯電電荷量とニップ時間との
関係を求めておけば、例えば半導電体層の抵抗、誘電体
層の抵抗、転写シートの種類が変わった場合でも、用い
る転写シートの種類を判断するだけで、用いる転写シー
トがどのパターンに属するかで、転写シートを効率よく
帯電させることができるニップ時間を容易に判断するこ
とができる。
【0027】例えば、ニップ時間の変化に伴う転写シー
トの帯電電荷量が極大値をもつ場合(パターン1)は、
転写シートの帯電電荷量が初期帯電電荷量より低くなら
ないようにニップ時間を設定し、変更することで、転写
シートを安定して誘電体層上に静電吸着させることがで
きる。また、ニップ時間を、上記極大値に設定すること
で、効率よく電荷注入を行い、転写シートを効率よく帯
電させることができる。
【0028】また、ニップ時間が長くなるにつれて転写
シートの帯電電荷量が増加する場合(パターン2)に
は、ニップ時間を、電荷注入前の電位と電荷注入後の電
位差が0V±1000Vの範囲内となるように設定し、
変更することで、転写シートを安定して誘電体層上に静
電吸着させることができる。尚、実験結果から、電荷注
入前後で1000Vを越える電位差を設けると、転写シ
ートPの静電吸着力が弱まることが判った。
【0029】さらに、転写シートの帯電電荷量が、ニッ
プ時間が長くなるにつれて初期帯電電荷量より減少する
場合(パターン3)には、転写シートの帯電電荷量が、
初期帯電電荷量の50%以上となるように、ニップ時間
を設定し、変更することで、転写シートを安定して誘電
体層上に静電吸着させることができる。
【0030】このように、予め、転写シートの種類によ
って、ニップ時間と転写シートの帯電電荷量との関係を
求めておけば、転写シートの種類を判断するだけで、用
いる転写シートの帯電電荷量とニップ時間との関係か
ら、転写シートを効率良く帯電させるためのニップ時間
を容易に判断することができる。さらに、このように、
用いる転写シートの帯電電荷量とニップ時間との関係に
基づいてニップ時間を変更することで、転写シートを転
写手段の誘電体層上に吸着させるための電荷量を効率良
く与えることができ、また、これにより、転写シートを
安定して誘電体層上に静電吸着させることができる。
【0031】請求項3記載の画像形成装置の調整方法
は、転写シートの種類に応じて、転写シートがニップ時
間を求めるステップと、上記ステップで求めたニップ時
間になるように、上記半導電体層の硬度を調整するステ
ップとを含んでいるため、上記半導電体層の硬度を調整
することで、容易にニップ時間を変更することができ
る。
【0032】このようにニップ時間を、転写手段の回転
速度ではなく、半導電体層の硬度を調整することにより
変更することで、転写手段の回転速度によってニップ時
間を変更する場合のように、転写効率を低下させる虞れ
がない。尚、転写手段の回転速度によってニップ時間を
変更する場合、ニップ時間を増やすためには、転写手段
の回転速度を遅くする必要がある。このように転写手段
の回転速度を遅くした場合、毎分あたりの転写効率が低
下する。従って、半導電体層の硬度によりニップ時間を
変更することが好ましい。
【0033】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例について図1ないし図2
0に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0034】本実施例に係る画像形成装置は、図2に示
すように、トナーによる画像が形成される記録紙として
の転写シートP(図1参照)をストックし、供給する給
紙部1、トナー像を転写シートPに転写する転写部2、
トナー像を形成する現像部3、および転写シートPに転
写されたトナー像を融着させて定着させる定着部4から
構成されている。
【0035】上記給紙部1には、本体最下段に着脱自在
に配設され、転写シートPをストックして上記転写部2
に供給する給紙カセット5、および本体正面側に設けら
れ、正面から転写シートPを手差しで一枚ずつ供給する
手差し供給部6が設けられている一方、上記給紙カセッ
ト5の最上部から、転写シートPを一枚ずつ送り出すピ
ックアップローラ7、ピックアップローラ7により送り
出された転写シートPを搬送するPFローラ8、および
手差し供給部6から供給された転写シートPを搬送する
手差しローラ9、および上記PFローラ8、手差しロー
ラ9により搬送された転写シートPをカールするプリカ
ールローラ10が設けられている。
【0036】上記給紙カセット5には、上方にバネ等に
より付勢された送り出し部材5aが設けられ、この送り
出し部材5a上に転写シートPを積層するようになって
いる。これによって、給紙カセット5の転写シートP
は、最上部が上記ピックアップローラ7に当接し、ピッ
クアップローラ7の矢印方向の回転により一枚ずつPF
ローラ8に送り出され、プリカールローラ10に搬送さ
れる。
【0037】一方、手差し供給部6から供給された転写
シートPも、手差しローラ9によりプリカールローラ1
0に搬送される。
【0038】上記プリカールローラ10は、前述したよ
うに搬送された転写シートPをカールさせるが、これ
は、転写シートPが、転写部2に備えられた円筒状の転
写ドラム11の表面に吸着され易いようにするためであ
る。
【0039】上記転写部2には、上記した転写手段とし
ての転写ドラム11が設けられており、この転写ドラム
11の周りには、接地された電極部材としての導電性ロ
ーラ12、転写ドラム11から落ちないように転写シー
トをガイドするガイド部材13、転写ドラム11に吸着
された転写シートPを強制的に剥離する剥離爪14等が
配設されている。また、上記転写ドラム11は、その表
面に静電気によって転写シートPを吸着するようになっ
ている。従って、さらに、転写ドラム11の周りには、
転写シートPが転写ドラム11より剥離された後、転写
ドラム11に作用し、転写シートPの剥離時等に転写ド
ラム11に付与された残留電荷を除去する除電装置11
aが設けられている。尚、上記除電装置11aは、前記
導電性ローラ12の上流側に設けられている。これによ
り、転写ドラム11には、残留電荷が存在せず、次の転
写シートPの吸着が安定して行われる。また、転写ドラ
ム11の周りには、上記除電装置11aの上流側に、転
写シートPが転写ドラム11より剥離された後、転写ド
ラム11に作用し、転写ドラム11に付着した残留トナ
ーを除去するクリーニング装置11bが配設されてい
る。これにより、転写ドラム11は、次の転写シートP
が吸着されるまでに清掃され、次の転写シートPの吸着
が安定して行われる。尚、上記の剥離爪14は、転写ド
ラム11表面に離接自在に設けられている。また、上記
転写ドラム11の構造の詳細は後述する。
【0040】また、現像部3には、上記転写ドラム11
に圧接する像担持体としての感光体ドラム15が設けら
れており、この感光体ドラム15は、接地された導電性
のアルミニウム素管15aからなり、その表面にOPC
膜15b(図8・図9参照)が塗布されている。
【0041】また、この感光体ドラム15の周りには、
イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各トナーを収
納した現像器16、17、18、19が放射状に配設さ
れると共に、感光体ドラム15表面を帯電する帯電器2
0、感光体ドラム15表面の残留トナーを掻き取り除去
するクリーニングブレード21が配設されており、上記
各トナー毎に、感光体ドラム15上にトナー像が形成さ
れる。即ち、上記感光体ドラム15によれば、一色毎に
帯電・露光・現像・転写を繰り返すようになっている。
従って、カラー転写の場合、転写ドラム11に静電吸着
された転写シートPに対して、転写ドラム11が一回転
する毎に、一色ずつのトナー像が転写シートPに転写さ
れ、最大4回転で1つのカラー画像を得るようになって
いる。
【0042】尚、上記の感光体ドラム15と転写ドラム
11とは、転写効率および画質から転写部位で8kgの
圧力が加わるように圧接されている。
【0043】また、定着部4には、所定温度・圧力によ
りトナー像を融着して転写シートPに定着する定着ロー
ラ23と、トナー像転写後、転写ドラム11から剥離爪
14によって剥離された転写シートPを上記定着ローラ
23までガイドする定着ガイド22とが設けられてい
る。
【0044】また、上記定着部4の転写シート搬送の下
流側には、排出ローラ24が設けられ、定着後の転写シ
ートPを装置本体から排出トレイ25上に排出するよう
になっている。
【0045】ここで、上記転写ドラム11の構造につい
て説明する。上記転写ドラム11は、図3に示すよう
に、基材として円筒状のアルミニウムからなる導電体層
26を使用し、この導電体層26の上面に弾性体の発泡
ウレタンからなる半導電体層27が設けられている。
【0046】さらに、上記半導電体層27の上面には、
ポリフッ化ビニリデンもしくはPET(ポリエチレンテ
レフタレート)からなる誘電体層28が設けられてい
る。
【0047】また、上記導電体層26には、電圧印加手
段としての電源部32(図1参照)が接続されており、
導電体層26全周にわたって安定した電圧が保持される
ようになっている。
【0048】また、上記各層は、接着剤等により接着さ
れるのではなく、例えば図3に示すように、シート状に
形成された半導電体層27および誘電体層28の各両端
部に設けられた各層を貫通する複数の貫通穴29…に、
シート押さえ板30に設けられたボス30a…を嵌合さ
せ、さらに、このボス30a…を導電体層26上面に設
けられた開口部26aに嵌合させて半導電体層27およ
び誘電体層28を導電体層26に固定するようになって
いる。
【0049】上記の固定方法では、半導電体層27およ
び誘電体層28は、上記シート押さえ板30により導電
体層26の内側にテンションをかけるようになってお
り、これによって、各層の浮きや弛みを防止するように
なっている。
【0050】この場合、上記各層は、シート押さえ板3
0によって固定されているだけなので、簡単に各層を取
り替えることができる。
【0051】さらに、上記の固定方法の他に、例えば図
4に示すように、両端部にボス31a…、中央に固定部
材31bが設けられたシート押さえ部材31によって、
半導電体層27および誘電体層28からなるシートを導
電体層26に固定する方法がある。
【0052】上記固定方法では、導電体層26の開口部
26aの両端側に設けられた嵌合穴26b…に、上記の
シート押さえ部材31のボス31a…を嵌合させ、上記
の開口部26aに、シート押さえ部材31の固定部材3
1bを挿入し、半導電体層27および誘電体層28から
なるシートを導電体層26に固定するようになってい
る。このような方法で各層を固定しても上記したように
簡単に各層を取り替えることができる。
【0053】また、転写ドラム11の誘電体層28の幅
は、図7に示すように、感光体ドラム15を形成する感
光体素管(アルミニウム素管15a)幅よりも大きく、
また、この感光体素管幅は、有効転写幅よりも大きく、
さらに、この有効転写幅は、有効画像幅(OPC膜15
bの塗布幅)よりも大きくなっている。
【0054】また、転写ドラム11の各層の幅が、図8
に示すように、導電体層26>半導電体層27>誘電体
層28の関係となるように形成されると、半導電体層2
7が感光体ドラム15の接地されたアルミニウム素管1
5aに接触する虞がある。
【0055】つまり、電源部32によって導電体層26
に+の電圧が印加されると、導電体層26に+の電荷が
誘起され、この+の電荷が半導電体層27表面に移動す
る。このとき、感光体ドラム15の接地されたアルミニ
ウム素管15aと、上記半導電体層27とが接触すれ
ば、半導電体層27に帯電した電荷が全て上記アルミニ
ウム素管15aに移行し、誘電体層28の表面に+の電
荷を誘起させることができなくなる。このため、転写ド
ラム11は、OPC膜15b上に吸着された−電荷のト
ナーを吸着することができず、転写不良が生じる。
【0056】そこで、転写ドラム11の各層は、図9に
示すように、導電体層26と誘電体層28との幅を同じ
にし、半導電体層27の幅を上記のそれぞれの幅よりも
小さくすることで、半導電体層27と接地されたアルミ
ニウム素管15aとの接触を防止し、電荷のリークを防
止することができる。
【0057】これにより、転写ドラム11は、OPC膜
15b上に吸着された−電荷のトナーを吸着することが
でき、転写不良を無くすことができる。
【0058】また、転写ドラム11の直径は、転写シー
トP一枚が重なることなく巻きつく大きさ、即ち、本画
像形成装置において使用できる転写シートPの最大幅、
あるいは長さに応じた大きさに形成されている。
【0059】これにより、転写シートPを安定して転写
ドラム11に巻き付けることができ、この結果、転写効
率が向上し、画質の向上を図ることができる。
【0060】ここで、上記転写ドラム11による転写シ
ートPの吸着・転写動作について、図5、図6および図
10を参照しながら以下に説明する。尚、転写ドラム1
1の導電体層26には、電源部32より+の電圧が印加
されているものとする。
【0061】先ず、転写シートPの吸着行程を説明す
る。導電性ローラ12を用いた誘電体層28の帯電は、
主に、パッシェン放電と電荷注入からなっている。つま
り、図5に示すように、転写ドラム11に搬送された転
写シートPは、導電性ローラ12により誘電体層28表
面に押しつけられ、半導電体層27に蓄積された電荷が
誘電体層28に移行する。これによって、誘電体層28
表面に+電荷が誘起され、図10に示すように、転写ド
ラム11側から導電性ローラ12側に向けて電界が発生
する。尚、導電性ローラ12および転写ドラム11が回
転することで、転写ドラム11表面は均一に帯電され
る。そして、導電性ローラ12と転写ドラム11の誘電
体層28との距離が接近し、上記誘電体層28と導電性
ローラ12との密接部分、即ち、ニップにかかる電界強
度が強くなるにつれて、空中絶縁破壊が起き、領域
(I)において、転写ドラム11側から導電性ローラ1
2側へ放電、即ち、パッシェン放電が起こる。
【0062】さらに、放電終了後、上記導電性ローラ1
2と転写ドラム11との間のニップ、即ち、領域(II)
において、導電性ローラ12側から転写ドラム11側へ
電荷注入が起き、転写ドラム11表面に−電荷が蓄積さ
れる。つまり、上記パッシェン放電およびパッシェン放
電に伴う電荷注入によって、転写シートPの内側、即
ち、誘電体層28との接触面側に−電荷が蓄積される。
これによって、転写シートPは、転写ドラム11に静電
吸着するようになっている。尚、この吸着力は、印加電
圧が安定している限りばらつくことはなく、安定して転
写シートPを転写ドラム11に吸着させることができ
る。
【0063】このように、空中放電による帯電ではな
く、接触による帯電が行われているので、導電体層26
に印加する電圧が低くて済む。尚、各種実験結果より、
印加電圧は+3kV以下が適当であり、さらに好ましく
は、+2kVあれば、帯電を良好に行うことができる。
【0064】また、転写ドラム11に吸着された転写シ
ートPは、外側が+に帯電した状態で、転写ドラム11
の矢印方向の回転に伴って、トナー像の転写ポイントX
に搬送される。
【0065】次に、転写シートPの転写行程を説明す
る。感光体ドラム15は、図6に示すように、表面に−
電荷を有するトナーが吸着されている。したがって、表
面が+に帯電している転写シートPが、転写ポイントX
に搬送されれば、転写シートPの表面の+電荷とトナー
の−電荷との電位差により転写シートP表面にトナーが
吸着され、転写される。
【0066】ところで、一般に、転写シートPの種類が
異なることにより、上記導電性ローラ12と転写ドラム
11間に形成されるニップ幅を、転写シートPの任意の
位置が通過する時間、即ちニップ時間内における転写シ
ートPの帯電電荷量が異なることが知られている。
【0067】ここで、上記ニップ時間の調整方法につい
て説明する。本画像形成装置は、図1に示すように、転
写シートPの種類を検知するための転写シート検知セン
サ33を備えている。上記転写シート検知センサ33
は、図示しない制御手段に接続され、この制御手段の制
御により、転写ドラム11に転写シートPが静電吸着さ
れる前に、転写ドラム11へと搬送される転写シートP
の物性を測定することで、転写シートPの種類を検知す
るようになっている。つまり、上記転写シート検知セン
サ33は、例えば透過率を測定することで、紙であるか
OHP用の合成樹脂シートであるかを検知したり、例え
ば転写シートPの厚さを検知することで、例えば厚紙で
あるか薄紙であるかを検知するようになっている。そし
て、ここで検知された転写シートPの種類(例えば、紙
であるかOHP用の合成樹脂シートであるか、または、
転写シートPの厚さ)によって、ニップ時間を調整する
ような構成となっている。
【0068】上記ニップ時間は、(転写ドラム11と導
電性ローラ12との間に形成されるニップ幅)/(転写
ドラム11の回転速度)によって決定される。また、上
記ニップ幅は、例えば半導電体層27の硬度を変えるこ
とによって調整することができる。尚、半導電体層27
の硬度は、アスカーCで規定されている。上記のアスカ
ーCとは、日本ゴム協会における規格であり、先端形状
が球になっている硬度測定用の針をスプリングの力で試
料の表面に押しつけ、試料の抗力とスプリングの力との
バランスがとれたときに、針が試料を押し込んでいる深
さ(押し込み深さ)で硬度を表すものである。アスカー
Cの規格では、55gの荷重をスプリングに与えたとき
の針の押し込み深さが、その針の最大変位と等しくなる
ような試料の硬度を0度とし、855gの荷重をスプリ
ングに与えたときの針の押し込み深さが0となるような
試料の硬度を100度に定めている。ここで、アスカー
Cと転写シートPの吸着効果との関係を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】表1において、( ○ )とは、吸着効果が大
きいことを示し、転写ドラム11が4回転(4色のトナ
ーを転写)する間中、転写シートPが転写ドラム11に
安定して静電吸着されている状態をいう。また、( △ )
とは、吸着効果が小さいことを示し、転写ドラム11が
4回転する間中、転写シートPが転写ドラム11に静電
吸着されているが、転写シートPの先端もしくは後端が
浮いている状態をいう。さらに、( × )とは、吸着効果
がないことを示し、転写ドラム11が4回転する間に、
転写シートPが転写ドラム11から剥がれてしまう状態
をいう。
【0071】表1に記載の結果から、半導電体層27の
硬度は、アスカーCで20〜80の範囲内に設定するこ
とで、転写シートPの吸着効果があることが判る。つま
り、半導電体層27の硬度は、アスカーCで20〜80
の範囲内が、転写ドラム11が4回転する間中、転写シ
ートPを転写ドラム11上に静電吸着させることができ
ることができるので好ましい。さらに、半導電体層27
の硬度は、アスカーCで25〜50の範囲内が、転写ド
ラム11が4回転する間中、転写シートPを転写ドラム
11上にさらに安定して静電吸着させることができるの
で、最も好ましい。
【0072】半導電体層27の硬度がアスカーCで20
より小さい場合、硬度が低すぎて、転写シートPに逆向
きの(転写ドラム11に沿わない)カールが生じる。こ
の結果、転写シートPを安定して転写ドラム11上に静
電吸着させることができないので、好ましくない。
【0073】一方、半導電体層27の硬度がアスカーC
で80より大きい場合、硬度が高すぎるため、転写ドラ
ム11と導電性ローラ12との間のニップ幅が小さくな
り、この結果、転写シートPを安定して転写ドラム11
上に静電吸着させることができないので、好ましくな
い。さらに、半導電体層27の硬度がアスカーCで80
より大きい場合、硬度が高すぎるため、感光体ドラム1
5と転写ドラム11との間に過大の接触圧がかかり、感
光体の耐久性が悪くなる。
【0074】また、上記ニップ幅は、転写ドラム11と
導電性ローラ12との間の接触圧を変えることによって
調整することができる。転写ドラム11と導電性ローラ
12との接触圧は、例えば、導電性ローラ12の下側
に、図11に示す、導電性ローラ12を押圧するための
偏芯カム34を設け、この偏芯カム34が導電性ローラ
12を押圧する力を調整することで、変更することがで
きる。上記偏芯カム34は、軸(芯)34aと、軸34
aの両端に設けられた同じ楕円形の平板からなる押圧部
材34b・34bからなっている。この偏芯カム34
は、上記押圧部材34b・34bが、導電性ローラ12
の長手方向両側面部の中心から長手方向に延びる導電性
ローラ12の回転軸12aに接触するように設けられて
いる。尚、軸34aは、押圧部材34bの中心から外れ
た位置で押圧部材34bを支えるようになっており、ま
た、導電性ローラ12と平行になるように設けられてい
る。
【0075】上記転写ドラム11と導電性ローラ12と
の接触圧は、転写ドラム11、導電性ローラ12、およ
び偏芯カム34を側面から見た図12に示すように、軸
34aと回転軸12aとの間の距離が最も離れる(図
中、軸34aから押圧部材34bの周縁部までの距離が
Hとなる)時に最大となり、軸34aと回転軸12aと
の間の距離が最も接近する(図中、軸34aから押圧部
材34bの周縁部までの距離がGとなる)時に最小とな
るようになっている。これにより、偏芯カム34を回転
させることで、偏芯カム34が導電性ローラ12を押圧
する力を調整し、これにより、転写ドラム11と導電性
ローラ12との接触圧を調整する。尚、上記押圧部材3
4bは、回転軸12aとの接触部分、即ち、周縁部が曲
線によって形成されているものであれば特に限定される
ものではなく、円形の板でも球でも構わない。ここで、
ニップ幅と転写シートPの吸着効果との関係を表2に示
す。
【0076】
【表2】
【0077】表2において、( ○ )とは、吸着効果が大
きいことを示し、転写ドラム11が4回転(4色のトナ
ーを転写)する間中、転写シートPが転写ドラム11に
安定して静電吸着されている状態をいう。また、( △ )
とは、吸着効果が小さいことを示し、転写ドラム11が
4回転する間中、転写シートPが転写ドラム11に静電
吸着されているが、転写シートPの先端もしくは後端が
浮いている状態をいう。さらに、( × )とは、吸着効果
がないことを示し、転写ドラム11が4回転する間に、
転写シートPが転写ドラム11から剥がれてしまう状態
をいう。
【0078】表2に記載の結果から、ニップ幅を0.5
mm〜5.0mmの範囲内に設定することで、転写ドラ
ム11が4回転する間中、転写シートPを転写ドラム1
1上に静電吸着させることができることが判る。即ち、
ニップ幅は、0.5mm〜5.0mmの範囲内が、力学
的強度(機械的強度)において適しており、1.0mm
〜4.0mmの範囲内が、力学的強度(機械的強度)に
おいて最も適している。上記ニップ幅が0.5mmより
小さい場合、導電性ローラ12が転写ドラム11に従動
せず、転写ドラム11が4回転する間、安定して転写シ
ートPを吸着し、搬送することができないため、好まし
くない。一方、ニップ幅が5.0mmより大きい場合、
ニップ圧が強すぎて、転写シートPに逆向きの(転写ド
ラム11に沿わない)カールが生じる。この結果、転写
シートPを安定して転写ドラム11上に静電吸着させる
ことができないので、好ましくない。
【0079】上述したように、ニップ時間は、転写ドラ
ム11の回転速度が一定であれば、半導電体層27の硬
度および/または転写ドラム11と導電性ローラ12と
の接触圧を変更することで、容易に変更することができ
る。一方、ニップ幅を一定にし、転写ドラム11の回転
速度を可変にすることでニップ時間を調整することもで
きる。但し、転写ドラム11の回転速度によってニップ
時間を変更する場合、ニップ時間を増やすためには、転
写ドラム11の回転速度を遅くする必要がある。このよ
うに転写ドラム11の回転速度を遅くした場合、毎分あ
たりの転写効率が低下する。以上のことから、ニップ時
間を、半導電体層27の硬度および/または転写ドラム
11と導電性ローラ12との接触圧を調整することで変
更する方法が、より好ましい。
【0080】ここで、転写シートPの種類と、ニップ時
間内における転写シートPの帯電電荷量との関係を、図
13〜図16に基づいて、以下に説明する。
【0081】図13は、前記パッシェン放電後の電荷注
入機構を示したものであり、電荷注入とは、回路を流れ
る電流により、コンデンサーに電荷が蓄積されることに
相当している。即ち、Eは電源部32から導電体層26
に印加される印加電圧を表し、r1は半導電体層27の
抵抗を表し、r2は誘電体層28の抵抗を表し、r3は
転写シートPの抵抗を表し、r4は導電性ローラ12と
転写ドラム11との間のニップの抵抗を表す。また、C
1は誘電体層28の静電容量を表し、C2は転写シート
Pの静電容量を表し、C3は導電性ローラ12と転写ド
ラム11との間のニップの静電容量を表す。
【0082】ここで、C2に蓄積される電荷量(電位)
を求めるため、パッシェン放電により帯電した電荷量
(電位)を初期電位として上記の等価回路をC2にかか
る電位差について解き、パッシェン放電、電荷注入の両
方を加味した帯電電位を求めた。このようにして求めた
転写紙Pの最終帯電電位(V2)の解析式は、
【0083】
【数1】
【0084】で表される。尚、α、β、γ、B、および
Cは回路に依存した定数を表す。
【0085】ここで、半導電体層27の抵抗値(体積抵
抗率)107 Ω・cm、誘電体層28の抵抗値(体積抵
抗率)109 Ω・cm、印加電圧3.0KVとし、転写
シートPを紙として、ニップ時間と、ニップ時間におけ
る電荷注入量を上記解析式に基づいて求めた転写シート
Pの帯電電位(帯電電荷量)との関係をグラフにした。
この結果、図14に示すように、ニップ時間の変化に伴
って、転写シートPの帯電電荷量は、極大値を有するこ
とが判った。
【0086】ここで、転写ドラム11の回転速度を85
mm/秒、転写ドラム11と導電性ローラ12との間に
形成されるニップ幅を4mmとすると、ニップ時間は、
0.047秒となる。図14の結果から、ニップ時間
0.047秒における転写シートPの帯電電荷量(−1
740V)は初期帯電電荷量(−1800V)より少な
くなっていることから、転写シートPの静電吸着力は、
弱くなることが判る。
【0087】この場合、少なくとも初期帯電電荷量より
電荷注入後の帯電電荷量が低くならないように設定する
ためには、ニップ幅を小さくする(例えば3mmにす
る)か、あるいは、転写ドラム11の回転速度を速くす
る(例えば95mm/秒)ことで、ニップ時間を調整す
ることが考えられる。さらに、効率よく電荷注入が行わ
れるためには、転写シートPの帯電電荷量が極大値(ニ
ップ時間0.01秒)となる場合において電荷注入が行
われるように、ニップ幅を0.85mmに設定するか、
転写ドラム11の回転速度を300mm/秒にすること
が考えられる。このように、ニップ時間と、ニップ時間
における電荷注入量との関係から静電気的に最適なニッ
プ幅を算出し、この静電気的に最適なニップ幅と、前記
機械的強度における最適なニップ幅との両方を加味した
ニップ幅を最適なニップ幅とすることで、効率よく電荷
注入を行うことができるニップ時間を設定することがで
きる。
【0088】以上のことから、ニップ時間の変化に伴う
転写シートPの帯電電荷量が極大値をもつ場合は、転写
シートPの帯電電荷量が初期帯電電荷量より低くならな
いようにニップ時間を設定することで、転写シートPを
安定して転写ドラム11の誘電体層28上に静電吸着さ
せることができる。さらに、上記極大値をニップ通過時
間とすることによって、さらに効率よく電荷注入を行
い、転写シートPをさらに効率よく帯電させることがで
きる。これにより、転写シートPをさらに安定して誘電
体層28上に静電吸着させることができる。これによ
り、感光体ドラム15上に形成された各色のトナー像が
全て転写シートPに転写される前に、転写シートPが転
写ドラム11上から剥がれることなく、感光体ドラム1
5から転写シートPへの良好なトナー転写を行うことが
できる。従って、常に安定した画像を供給することがで
きる。
【0089】また、転写シートPを紙から、OHP用の
合成樹脂シートに変えた以外は、同じ条件(半導電体層
27の抵抗値(体積抵抗率)107 Ω・cm、誘電体層
28の抵抗値(体積抵抗率)109 Ω・cm、印加電圧
3.0KV)で、ニップ時間と、ニップ時間における電
荷注入量を上記解析式に基づいて求めた帯電電位との関
係をグラフにしたところ、図15に示す結果が得られ
た。
【0090】この結果、転写シートPとしてOHP用の
合成樹脂シートを用いた場合の転写シートPの帯電電荷
量は、ニップ時間が長くなるに従って、増加する傾向に
あることが判る。つまり、設定されたニップ時間が、例
えば表1または表2に示す機械的ニップ条件(半導電体
層27の硬度をアスカーCで20〜80に設定するか、
あるいは、転写ドラム11と導電性ローラ12との間の
ニップ幅を0.5mm〜5.0mmに設定する)を満足
するものであれば、電荷注入は常に行われる。ここで、
電荷注入前に対する電荷注入後の転写シートPの帯電電
位差と転写シートPの吸着効果およびプリント効率との
関係を表3に示す。
【0091】
【表3】
【0092】表3において、( ○ )とは、吸着効果が大
きいと共に、プリント効率が良いことを示す。ここで、
吸着効果が大きいとは、転写ドラム11が4回転(4色
のトナーを転写)する間中、転写シートPが転写ドラム
11に安定して静電吸着されている状態をいう。また、
( × )とは、吸着効果がないかあるいはプリント効率が
悪いことを示す。ここで、吸着効果がないとは、転写ド
ラム11が4回転する間に、転写シートPが転写ドラム
11から剥がれてしまう状態をいう。
【0093】表3に記載の結果から、電荷注入前後で1
000Vを越える電位差を設けると、転写シートPの吸
着力が弱まり、転写ドラム11が4回転する間に、転写
シートPが転写ドラム11から剥がれてしまうことが判
る。この理由としては、電荷付与量を多くするために、
例えばニップ幅を大きくしてニップ時間を増やすこと
で、転写ドラム11と導電性ローラ12との間のニップ
圧が大きくなり、転写シートPに転写ドラム11とは逆
向きの(転写ドラム11に沿わない)カールが生じる等
の機械的理由が考えられる。一方、電荷付与量を多くす
るために、ニップ幅はそのままで、プロセススピードを
遅くする、即ち、転写ドラム11の回転速度を遅くする
ことにより、ニップ時間を増やすことができる。この場
合は、1000Vを越える電位差を生じるだけの電荷付
与量を与えることができるプロセススピードでは遅すぎ
るため、毎分あたりのプリント効率が悪くなる。以上の
ことから、電荷注入前後の電位差は、0V±1000V
の範囲内が最も適している。
【0094】従って、上記のように、ニップ時間が長く
なるにつれて転写シートPの帯電電荷量が増加する場合
は、ニップ時間を、電荷注入前の転写シートPの帯電電
位と電荷注入後の帯電電位との差が0V±1000Vの
範囲内となるように設定することで、転写シートPを安
定して誘電体層28上に静電吸着させることができる。
これにより、感光体ドラム15上に形成された各色のト
ナー像が全て転写シートPに転写される前に、転写シー
トPが転写ドラム11上から剥がれることなく、感光体
ドラム15から転写シートPへの良好なトナー転写を行
うことができる。従って、常に安定した画像を供給する
ことができる。
【0095】さらに、半導電体層27の抵抗値(体積抵
抗率)並びに誘電体層28の抵抗値(体積抵抗率)を高
く(半導電体層27の抵抗値(体積抵抗率)109 Ω・
cm、誘電体層28の抵抗値(体積抵抗率)1010Ω・
cm)し、印加電圧3.0KVとし、転写シートPを紙
として、ニップ時間と、ニップ時間における電荷注入量
を上記解析式に基づいて求めた帯電電位との関係をグラ
フにしたところ、図16に示す結果が得られた。
【0096】この結果、転写シートPが紙の場合は、半
導電体層27および導電体層28の抵抗値を高くする
と、ニップ幅通過後は電荷注入は全く行われず、転写シ
ートPの帯電電荷量は、ニップ時間が長くなるにつれて
初期帯電電荷量より減少する傾向にあることが判る。こ
こで、電荷注入前に対する電荷注入後の帯電電位率と転
写シートPの吸着効果との関係を表4に示す。
【0097】
【表4】
【0098】表4において、( ○ )とは、吸着効果が大
きいことを示し、転写ドラム11が4回転(4色のトナ
ーを転写)する間中、転写シートPが転写ドラム11に
安定して静電吸着されている状態をいう。また、( × )
とは、吸着効果がないことを示し、転写ドラム11が4
回転する間に、転写シートPが転写ドラム11から剥が
れてしまう状態をいう。
【0099】表4に記載の結果から、電荷注入前に対す
る電荷注入後の帯電電位(帯電電荷量)率が初期電位
(初期帯電電荷量)の50%以上であれば、転写ドラム
11が4回転する間中、転写シートPを転写ドラム11
上に安定して静電吸着させることができることが判る。
【0100】このことから、転写シートPの帯電電荷量
が、ニップ時間が長くなるにつれて初期帯電電荷量より
減少する傾向にある場合には、ニップ時間が、例えば表
1または表2に記載の機械的ニップ条件(半導電体層2
7の硬度をアスカーCで20〜80に設定するか、ある
いは、転写ドラム11と導電性ローラ12との間のニッ
プ幅を0.5mm〜5.0mmに設定する)を満足し、
転写シートPの帯電電荷量が、初期帯電電荷量の50%
以上となるようにニップ時間を設定すれば、転写シート
Pを転写ドラム11上に安定して静電吸着することがで
きる。尚、この場合、上記機械的ニップ条件を満足し、
転写シートPの帯電電荷量が、初期帯電電荷量の50%
以上となるようにするためには、例えば、ニップ幅を
0.85mmに設定するか、転写ドラム11の回転速度
を300mm/秒に設定することで、ニップ時間を0.
01秒にすることが考えられる。
【0101】従って、上記のように、転写シートPの帯
電電荷量が、ニップ時間が長くなるにつれて初期帯電電
荷量より減少する場合には、転写シートPの帯電電荷量
が、初期帯電電荷量の50%以上となるように、ニップ
時間を設定することで、転写シートPを安定して誘電体
層28上に静電吸着させることができる。これにより、
感光体ドラム15上に形成された各色のトナー像が全て
転写シートPに転写される前に、転写シートPが転写ド
ラム11上から剥がれることなく、感光体ドラム15か
ら転写シートPへの良好なトナー転写を行うことができ
る。従って、常に安定した画像を供給することができ
る。
【0102】また、転写シートPの種類、半導電体層2
7の物性値(体積抵抗率)、誘電体層28の物性値(体
積抵抗率)、および印加電圧を種々変更して実験を行っ
たところ、ニップ時間と、転写シートPの帯電電位との
関係を示すグラフの傾向は、図14〜図16に示すグラ
フの何れかに相当することが確認できた。
【0103】このように、ニップ時間と転写シートPの
帯電電荷量との関係は、半導電体層27の物性(抵
抗)、誘電体層28の物性(抵抗)、印加電圧、あるい
は転写シートPの種類が変わっても、3種類のパターン
(ニップ時間の変化に伴って転写シートPの帯電電荷量
が極大値を有するパターン、ニップ時間が長くなるにつ
れて転写シートPの帯電電荷量が増加するパターン、お
よび、ニップ時間が長くなるにつれて転写シートPの帯
電電荷量が減少するパターン)に大別されることが判っ
た。
【0104】そこで、予め、転写シートPの種類別に、
任意の半導電体層27や誘電体層28等を用いた場合に
おける転写シートPの帯電電荷量とニップ時間との関係
を求めておけば、半導電体層27の物性(抵抗)、誘電
体層28の物性(抵抗)、印加電圧、あるいは転写シー
トPの種類が変わっても、用いる転写シートPの種類に
よって、転写シートPを安定して誘電体層28上に静電
吸着させるためには、どのようにニップ時間を変更すれ
ばよいか容易に判断することができる。
【0105】また、予め、転写シートPの種類によって
ニップ時間と転写シートPの帯電電荷量との関係を求め
ておけば、ニップ時間を、用いた転写シートPの種類に
応じて、転写シートPを誘電体層28上に安定して静電
吸着させるための電荷量を効率よく与え得る好適なニッ
プ時間に変更することができる。さらに、このように、
用いる転写シートPの帯電電荷量とニップ時間との関係
に基づいてニップ時間を変更することで、転写シートP
を安定して誘電体層28上に静電吸着させることができ
る。
【0106】このように、転写シート検知センサ33に
よって検知された転写シートPの種類に応じてニップ時
間を変えることにより、効率良く電荷注入を行うことが
できる。これにより、安定して転写シートPを転写ドラ
ム11上に静電吸着させることができる。
【0107】尚、転写シートPの種類を検知する手段は
特に限定されるものではなく、また、転写シートPの種
類を何によって判断するかも、特に限定されるものでは
ない。転写シートPの種類は、使用者が目視によって判
断し、この結果に基づいて、ニップ手段を変更する処理
を使用者が行うこともできるが、転写シートPの種類を
検知する手段(例えば転写シート検知センサ33)を用
いて転写シートPの種類を検知し、予め記憶手段に記憶
しておいたニップ時間と転写シートPの帯電電荷量との
関係に基づいて、例えば前期偏芯カム34の制御によ
り、転写ドラム11と導電性ローラ12との接触圧をか
えることで、自動的に、ニップ時間を転写シートPを転
写ドラム11に安定して静電吸着させることができるよ
う変更することができる。
【0108】ここで、上記の構成の画像形成装置におけ
る画像形成プロセスについて、図2、図5、および図6
を参照しながら以下に説明する。
【0109】まず、図2に示すように、自動給紙の場
合、本体最下段に設けられた給紙カセット5により、転
写シートP(図5参照)を最上部から順番にピックアッ
プローラ7にて一枚ずつPFローラ8に送り出す。次い
で、PFローラ8を通過した転写シートPは、プリカー
ルローラ10によって、転写ドラム11形状に沿ってカ
ールされる。
【0110】一方、手動給紙の場合、本体正面に設けら
れた手差し供給部6から転写シートPを一枚ずつ送り出
すと、転写シートPは、手差しローラ9によりプリカー
ルローラ10に搬送される。そして、転写シートPは、
プリカールローラ10にて転写ドラム11形状に沿って
カールされる。
【0111】次いで、プリカールローラ10にてカール
された転写シートPは、図5に示すように、転写ドラム
11と導電性ローラ12との間に搬送される。すると、
転写ドラム11の半導電体層27に蓄積された電荷が、
半導電体層27表面、転写シートP内面を介して移動す
ることによって転写シートP表面に電荷が誘起される。
これにより、転写シートPが転写ドラム11表面に静電
吸着される。
【0112】その後、転写ドラム11に吸着された転写
シートPは、図6に示すように、転写ドラム11と感光
体ドラム15との圧接部である転写ポイントXまで搬送
され、感光体ドラム15上に形成されたトナーの電荷と
転写シートP表面の電荷との電位差により転写シートP
に上記のトナー像が転写される。
【0113】このとき、感光体ドラム15では、一色毎
に帯電、露光、現像、転写が行われている。したがっ
て、転写シートPは、転写ドラム11に吸着されたまま
で、転写ドラム11上で回転し、一回転する毎に一色の
転写が行われ、最大4回転で一つのフルカラー画像を得
るようになっている。但し、白黒画像、もしくはモノカ
ラー画像を得る場合には、転写ドラム11の回転は、一
回で良い。
【0114】さらに、転写シートP上に全てのトナー像
が転写されれば、転写シートPは、転写ドラム11の円
周上に離接可能に設けられた剥離爪14により転写ドラ
ム11表面から強制的に剥離され、定着ガイド22へと
導かれる。
【0115】その後、定着ガイド22によって定着ロー
ラ23までガイドされ、転写シートPのトナー像は、定
着ローラ23の温度と圧力により転写シートP上に融着
され、定着される。
【0116】そして、定着済の転写シートPは、排出ロ
ーラ24により排出トレイ25上に排出される。
【0117】以上のように、上記の転写ドラム11は、
内側からアルミニウムからなる導電体層26、発泡ウレ
タンからなる半導電体層27、PVDFからなる誘電体
層28で形成されている。これにより、上記導電体層2
6に電圧を印加することで、導電体層26から順に電荷
が誘起され、半導電体層27に電荷が蓄積される。そし
て、転写ドラム11と導電性ローラ12との間に、転写
シートPが搬送されると、この転写シートPに半導電体
層27に蓄積された電荷が移動して、転写シートPを転
写ドラム11に静電吸着させるようになっている。
【0118】従って、従来のように空中放電による電荷
注入による転写シートPの吸着、転写を行うのではな
く、電荷の誘起による転写シートPの吸着、転写を行う
ため、電圧も低くてすみ、電圧のコントロールも行い易
い。また、外圧による電圧のばらつきを無くすことがで
きる。
【0119】これにより、転写ドラム11にかかる電圧
が、湿度、温度等の環境による影響を受けずに電圧を一
定に保持することができるので、転写効率を向上させ、
画質の向上を図ることができる。
【0120】また、従来のように、放電により転写ドラ
ム11表面に電荷を誘起させて帯電させる場合に比べ
て、転写ドラム11表面を安定して帯電させることがで
きるので、転写シートPの吸着および転写を安定して行
うことができる。
【0121】しかも、導電体層26に電圧を印加するだ
けで、半導電体層27、誘電体層28の順に電荷が誘起
して転写ドラム11表面を帯電させることができるの
で、従来のように空中放電により転写ドラム11の表面
を帯電させる場合に比べて、低い電圧で済むので、電圧
制御が簡単になり、駆動用エネルギーも少なくて済む。
【0122】また、電圧を印加する箇所が一か所で済む
ので、従来のように、各帯電器毎に電圧を印加させる必
要がなく、装置の簡略化を図ると共に、製造に係る費用
を安価なものとすることができる。
【0123】また、転写ドラム11の帯電を接触帯電に
より行っているので、転写ドラム11表面に疵がついて
も、電界領域が変化しないので、転写ドラム11表面の
疵の部分で電界バランスが狂うことがない。これによ
り、転写効率を向上させることができる。
【0124】さらに、空中放電のように、空気の温湿度
等の環境に影響されにくいので、転写ドラム11の表面
電位にばらつきが生じなくなり、転写シートPの吸着不
良および印字みだれ等を無くすことができる。これによ
っても、転写効率を向上させ、画質の向上を図ることが
できる。
【0125】また、転写シートPが一定時間内に帯電さ
れる電荷の量は、転写シートPの種類によって異なるた
め、ニップ時間を、転写シートPの種類によって変える
ことで、転写シートPを転写ドラム11上に安定して静
電吸着させることができる。
【0126】このとき、予め、転写シートPの種類別
に、任意の半導電体層27や誘電体層28等を用いた場
合における転写シートPの帯電電荷量とニップ時間との
関係を求めておけば、半導電体層27の物性(抵抗)、
誘電体層28の物性(抵抗)、印加電圧、あるいは転写
シートPの種類が変わっても、用いる転写シートPの種
類によって、転写シートPを安定して誘電体層28上に
静電吸着させるためには、どのようにニップ時間を変更
すればよいか容易に判断することができる。
【0127】また、予め、転写シートPの種類によって
ニップ時間と転写シートPの帯電電荷量との関係を求め
ておけば、ニップ時間を、用いた転写シートPの種類に
応じて、転写シートPを誘電体層28上に安定して静電
吸着させるための電荷量を効率よく与え得る好適なニッ
プ時間に変更することができる。さらに、このように、
用いる転写シートPの帯電電荷量とニップ時間との関係
に基づいてニップ時間を変更することで、転写シートP
を安定して誘電体層28上に静電吸着させることができ
る。
【0128】これにより、感光体ドラム15上に形成さ
れた各色のトナー像が全て転写シートPに転写される前
に、転写シートPが転写ドラム11上から剥がれること
なく、感光体ドラム15から転写シートPへの良好なト
ナー転写を行うことができる。従って、常に安定した画
像を供給することができる。
【0129】また、上記ニップ時間は、転写ドラム11
と導電性ローラ12との間に形成されるニップ幅、ある
いは、転写ドラム11の回転速度を変えることによっ
て、容易に調整することができる。
【0130】ニップ幅は、半導電体層27の硬度を変え
ることで容易に変更することができる。つまり、半導電
体層27の硬度を変えることで容易にニップ時間を調整
することができる。このとき、上記半導電体層27の硬
度をアスカーCで20〜80の範囲内に設定すること
で、転写シートPを安定して誘電体層28上に静電吸着
させることができる。
【0131】また、ニップ幅は、転写ドラム11と導電
性ローラ12との接触圧を調整することで、容易に変更
が可能である。つまり、転写ドラム11と導電性ローラ
12との接触圧を調整することで容易にニップ時間を変
更することができる。転写ドラム11と導電性ローラ1
2との接触圧の調整は、例えば、図11および図12に
示すような偏芯カム34を用いることで、容易に調整す
ることができる。
【0132】このとき、ニップ時間は、上記ニップ幅
が、0.5mm〜5.0mmの範囲内となるように調整
することが好ましい。上記ニップ幅を、0.5mm〜
5.0mmの範囲内となるように調整することで、転写
シートPを安定して誘電体層28上に静電吸着させるこ
とができる。
【0133】また、このように、ニップ時間を、転写ド
ラム11の回転速度ではなく、半導電体層27の硬度お
よび/または転写ドラム11と導電性ローラ12との間
との接触圧を調整することにより変更することで、転写
効率を低下させずにニップ時間を変更することができ
る。
【0134】尚、上記転写ドラム11の代わりに、図1
7に示すように、上記半導電体層27と誘電体層28を
有する別の転写ドラム41を用いてもよい。上記転写ド
ラム41は、転写ドラム11の導電体層26に代えて、
表面に銅箔やアルミニウム箔等の導電性を有する薄膜層
43が設けられた樹脂からなる円筒状の基材(基部層)
42を備えており、上記薄膜層43の上面には、順に半
導電体層27、誘電体層28が設けられている。
【0135】また、上記薄膜層43に電源部32を接続
し、電圧を印加することにより、前記転写ドラム11と
同様に、誘電体層28の表面に安定して電荷を誘起させ
ることができ、転写シートPの転写ドラム41への吸
着、トナー像の転写を安定して行うことができる。
【0136】上記のように転写ドラム41の中心の基材
42を樹脂で形成し、その表面に薄い銅箔等の導電体を
設けることで、転写ドラム11の導電体層26を導電体
層として使用する場合に比べて、製造に係る費用を安価
にすることができる。
【0137】さらに、上記半導電体層27と誘電体層2
8を有する別の転写ドラムとして、図18に示す転写ド
ラム51を用いてもよい。上記転写ドラム51は、前記
転写ドラム41における基材42を中心の基材として使
用し、この基材42の表面に、半導電性の弾性層52が
設けられ、さらに、弾性層52の上面には、図19およ
び図20に示すように、銅板あるいはアルミニウム板等
の複数の導電体板(導電性部材)53a…が均等な間隔
で設けられた非連続な電極層(導電体層)53が形成さ
れている。
【0138】さらに、上記電極層53の上面には、順に
半導電体層27、誘電体層28が設けられている。
【0139】また、上記電極層53に電源部32を接続
し、電圧を印加することにより、転写ドラム11、およ
び転写ドラム41と同様に、誘電体層28の表面に安定
して電荷を誘起させることができ、転写シートPの転写
ドラム41への吸着、トナー像の転写を安定して行うこ
とができる。
【0140】尚、この場合、上記半導電体層27に電源
部32を接続して電圧を印加しても同様の効果を得るこ
とができる。
【0141】上記構成の転写ドラム51では、電極層5
3が、弾性体層52上に不連続に配設された導電体板5
3a…で形成されていることで、上記電極層53におけ
る電圧の降下は、接地された導電性ローラ12の近傍に
近づいた時だけであって、その他の時には、各導電体板
53a同士が不連続であるので、導電体板53a間の電
荷の移動がなくなり、この結果、電圧降下が生じない。
【0142】したがって、転写ポイントXでの電圧降下
を無くすことができるので、転写不良を無くし、転写効
率を向上させ、画質の向上を図ることができる。
【0143】また、上記のように導電体層としての電極
層53を、上記したように基材42の表面に、導電体板
53a…を均等な間隔で設けているだけなので、転写ド
ラム51の製造にかかる費用を低減させることができ、
これによって、装置全体の製造費用を低減させることが
できる。
【0144】
【発明の効果】請求項1の発明に係る画像形成装置は、
以上のように、表面にトナー像が形成される像担持体
と、転写シートを上記像担持体に当接させることによ
り、像担持体上に形成されたトナー像を転写する転写手
段とを有する画像形成装置において、上記転写手段は、
転写シートの当接面側から、誘電体層、半導電体層およ
び導電体層が順に積層され、上記導電体層に所定の電圧
を印加する電圧印加手段と、上記誘電体層表面の転写位
置から上流側の表面に、転写シートを介して接触する接
地された電極部材とを有すると共に、転写シートの種類
によって、上記転写手段と電極部材との間の密接部分を
転写シートの任意の位置が通過するニップ時間を変更す
る構成である。
【0145】それゆえ、従来のように空中放電による電
荷注入による転写シートの吸着、転写を行うのではな
く、電荷の誘起による転写シートの吸着、転写を行うた
め、電圧も低くて済み、電圧のコントロールも行い易
い。また、外因による電圧のばらつきを無くすことがで
きる。このことから、転写手段にかかる電圧が、湿度、
温度等の環境による影響を受けずに電圧を一定に保持す
ることができるので、転写効率を向上させ、画質の向上
を図ることができるという効果を奏する。
【0146】また、転写シートの種類が異なれば、ニッ
プ時間内に転写シートが帯電する電荷量が異なる。そこ
で、転写シートの種類によって、ニップ時間を変更する
ことで、転写シートの帯電電荷量を調整することができ
る。これにより、どのような種類の転写シートを用いた
場合でも、転写シートを安定して転写手段の誘電体層上
に静電吸着させることができる。このことから、像担持
体上に形成された各色のトナー像が全て転写シートに転
写される前に転写シートが転写手段から剥がれることが
なく、像担持体から転写シートへの良好なトナー転写を
行うことができる。従って、常に安定した画像の供給を
することができるという効果を併せて奏する。
【0147】請求項2の発明に係る画像形成装置は、以
上のように、請求項1の構成に加えて、上記ニップ時間
を、予め転写シートの種類によって求められたニップ時
間と転写シートの帯電電荷量との関係に基づいて変更す
る構成である。
【0148】それゆえ、請求項1の効果に加えて、ニッ
プ時間を、用いた転写シートの種類に応じて、転写シー
トを転写手段に安定して吸着させるための帯電量を効率
よく与えうる好適なニップ時間に変更することができ
る。さらに、用いる転写シートの種類によって、転写シ
ートを安定して転写手段の誘電体層上に吸着させるため
には、どのようにニップ時間を変更すれば良いか容易に
判断することができる。
【0149】つまリ、転写シートは、転写シートの種類
によって、それぞれ抵抗値等の物性値が異なっている。
また、転写シートの帯電電荷量は、転写シートの物性値
のみならず、半導電体層の物性(抵抗)、誘電体層の物
性(抵抗)、または印加電圧等の条件によっても異な
る。ところが、ニップ時間と転写シートの帯電電荷量と
の関係は、例えば半導電体層の抵抗、誘電体層の抵抗、
印加電圧、転写シートの種類等の条件が変わっても、3
種類のパターンに大別される。そこで、予め、転写シー
トの種類別に、任意の半導電体層や誘電体層等を用いた
場合における転写シートの帯電電荷量とニップ時間との
関係を求めておけば、例えば半導電体層の抵抗、誘電体
層の抵抗、転写シートの種類が変わった場合でも、用い
る転写シートの種類を判断するだけで、用いる転写シー
トがどのパターンに属するかで、転写シートを効率よく
帯電させることができるニップ時間を容易に判断するこ
とができる。さらに、このように、用いる転写シートの
帯電電荷量とニップ時間との関係に基づいてニップ時間
を変更することで、転写シートを転写手段の誘電体層上
に吸着させるための電荷量を効率良く与えることがで
き、また、これにより、転写シートを安定して誘電体層
上に静電吸着させることができるという効果を併せて奏
する。
【0150】請求項3の発明に係る画像形成装置の調整
方法は、以上のように、転写シートの種類に応じて、転
写シートが所定の帯電電荷量を持つようなニップ時間を
求めるステップと、上記ステップで求めたニップ時間に
なるように、上記半導電体層の硬度を調整するステップ
とを含む構成である。
【0151】それゆえ、半導電体層の硬度を調整するこ
とで、容易にニップ時間を変更することができるという
効果を奏する
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る画像形成装置に備えら
れた転写ドラム近傍の概略構成図である。
【図2】図1に示す転写ドラムを備えた画像形成装置の
概略構成図である。
【図3】図1に示す転写ドラムを構成する導電体層と、
シート状の半導電体層および誘電体層との接続状態を示
す説明図である。
【図4】図1に示す転写ドラムを構成する導電体層と、
半導電体層および誘電体層との接続状態を示す他の説明
図である。
【図5】図1に示す転写ドラムの帯電状態を示す説明図
であって、転写紙が転写ドラムに搬送された初期の状態
を示す説明図である。
【図6】図1に示す転写ドラムの帯電状態を示す説明図
であって、転写紙が転写ドラムの転写位置に搬送された
状態を示す説明図である。
【図7】図1に示す転写ドラムの帯電幅と有効画像幅と
の比較を示す説明図である。
【図8】図1に示す転写ドラムと感光体ドラムの電荷移
動を示し、転写ドラムの各層の幅が、誘電体層<半導電
体層<導電体層となる場合の電荷移動を示す説明図であ
る。
【図9】図1に示す転写ドラムと感光体ドラムの電荷移
動を示し、転写ドラムの各層の幅が、半導電体層<誘電
体層=導電体層となる場合の電荷移動を示す説明図であ
る。
【図10】図1に示す転写ドラム、導電性ローラ間の密
接部分におけるパッシェン放電を示す説明図である。
【図11】図1に示す転写ドラム、導電性ローラ間の接
触圧を変えるためになされた構成を示す説明図である。
【図12】図1に示す転写ドラム、導電性ローラ間の接
触圧を変えるためになされた構成を導電性ローラの側面
から示す説明図である。
【図13】図1に示す転写ドラム、導電性ローラ間にお
ける電荷注入機構の等価回路を示す回路図である。
【図14】転写シートの帯電電荷量とニップ時間との関
係を示すグラフである。
【図15】図14とは条件が異なる場合の、転写シート
の帯電電荷量とニップ時間との関係を示すグラフであ
る。
【図16】図14とはさらに条件が異なる場合の、転写
シートの帯電電荷量とニップ時間との関係を示すグラフ
である。
【図17】本発明にかかる画像形成装置に備えられた他
の転写ドラム近傍の概略構成図である。
【図18】本発明にかかる画像形成装置に備えられたさ
らに他の転写ドラム近傍の概略構成図である。
【図19】図18に示す転写ドラムの電極層の構成を概
略的に示す説明図である。
【図20】図18に示す転写ドラムの電極層の構成を示
す斜視図である。
【図21】従来の画像形成装置の概略構成図である。
【図22】従来の他の画像形成装置の概略構成図であ
る。
【符号の説明】
11 転写ドラム(転写手段) 12 導電性ローラ(電極部材) 15 感光体ドラム(像担持体) 26 導電体層 27 半導電体層 28 誘電体層 32 電源部(電圧印加手段) 33 転写シート検知センサ P 転写シート X 転写ポイント(転写位置)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面にトナー像が形成される像担持体と、
    転写シートを上記像担持体に当接させることにより、像
    担持体上に形成されたトナー像を転写する転写手段とを
    有する画像形成装置において、 上記転写手段は、転写シートの当接面側から、誘電体
    層、半導電体層および導電体層が順に積層され、 上記導電体層に所定の電圧を印加する電圧印加手段と、 上記誘電体層表面の転写位置から上流側の表面に、転写
    シートを介して接触する接地された電極部材とを有する
    と共に、 転写シートの種類によって、上記転写手段と電極部材と
    の間の密接部分を転写シートの任意の位置が通過するニ
    ップ時間を変更することを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】上記ニップ時間を、予め転写シートの種類
    によって求められたニップ時間と転写シートの帯電電荷
    量との関係に基づいて変更することを特徴とする請求項
    1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】表面にトナー像が形成される像担持体と、 少なくとも表面側に誘電体層、該誘電体層よりも内側に
    半導電体層と導電体層とを有し、転写シートを静電的に
    吸着保持して該転写シートを上記像担持体に当接させる
    ことにより、像担持体上に形成されたトナー像を転写シ
    ートに転写する転写手段と、 上記導電体層に接続され、所定の電圧を導電体層に印加
    する電圧印加手段と、 供給された転写シートを上記転写手段の表面に圧接する
    と共に、電圧が印加された導電体層と転写シートとの間
    に電位差を生じさせる電位差生成手段とを含む画像形成
    装置において、上記転写手段と電位差生成手段との間の
    密接部分を転写シートの任意の位置が通過するニップ時
    間を調整する画像形成装置の調整方法であって、 転写シートの種類に応じて、転写シートが所定の帯電電
    荷量を持つようなニップ時間を求めるステップと、 上記ステップで求めたニップ時間になるように、上記半
    導電体層の硬度を調整するステップとを含むことを特徴
    とする画像形成装置の調整方法。
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