JP2007086654A - クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置並びにデトーニング回転体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 デトーニング回転体上のトナーを確実に除去し、クリーニング回転体に付着したトナーを常時安定してデトーニング回転体側へ静電転移させることによって、良好なクリーニング性能を有したクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 トナー像担持体1上に残留したトナーを回収するクリーニング回転体2と、クリーニング回転体2上のトナーが静電的に転移されるデトーニング回転体3と、デトーニング回転体3上のトナーを掻き取る板状の清掃部材4とを備え、デトーニング回転体3の芯材3bに対して清掃部材4を所定の条件にて当接させたときに当該清掃部材4をすり抜けて芯材3b上に順次堆積するトナーの飽和固着層の厚さを飽和固着トナー層厚とした場合に、デトーニング回転体3は芯材3b表面に少なくともトナーと同一のバインダ樹脂を含む被覆層3aを有し、この被覆層厚を前記飽和固着トナー層厚以下に設定したものである
【選択図】 図1
【解決手段】 トナー像担持体1上に残留したトナーを回収するクリーニング回転体2と、クリーニング回転体2上のトナーが静電的に転移されるデトーニング回転体3と、デトーニング回転体3上のトナーを掻き取る板状の清掃部材4とを備え、デトーニング回転体3の芯材3bに対して清掃部材4を所定の条件にて当接させたときに当該清掃部材4をすり抜けて芯材3b上に順次堆積するトナーの飽和固着層の厚さを飽和固着トナー層厚とした場合に、デトーニング回転体3は芯材3b表面に少なくともトナーと同一のバインダ樹脂を含む被覆層3aを有し、この被覆層厚を前記飽和固着トナー層厚以下に設定したものである
【選択図】 図1
Description
本発明は、複写機、プリンタ等の画像形成装置に用いられ、像担持体上に残留する作像粒子を清掃するクリーニング装置に係り、特に、デトーニング回転体を用いてクリーニング回転体が回収した像担持体上の残留物を除去するタイプのクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置の改良に関する。
従来、複写機やプリンタ等の画像形成装置において、例えば電子写真方式を例に挙げると、感光体ドラムや中間転写ベルト等の像担持体表面に残留したトナーを清掃するクリーニング装置としては、例えば感光体ドラム表面にウレタンゴム等の弾性ブレードを当接させることによって感光体ドラム上の残留トナーを掻き取るようにしたものが一般に知られている(特許文献1参照)。
ところで、近年、画像形成装置で形成される画像の高解像度化のために、小径トナーが使用されるようになってきている。
このような小径トナーを使用したシステムにおいて、上述した弾性ブレードを備えたクリーニング装置を使用したところ、小径トナーはブレードをすり抜けてしまい、感光体ドラムとブレードとの間で摺擦されることによって薄膜化すると共に固着してしまうという不具合が見出された。
ところで、近年、画像形成装置で形成される画像の高解像度化のために、小径トナーが使用されるようになってきている。
このような小径トナーを使用したシステムにおいて、上述した弾性ブレードを備えたクリーニング装置を使用したところ、小径トナーはブレードをすり抜けてしまい、感光体ドラムとブレードとの間で摺擦されることによって薄膜化すると共に固着してしまうという不具合が見出された。
そこで、このような不具合を解決するために、感光体ドラムの近傍に感光体ドラム上の残留トナーを回収するクリーニング回転体としてのクリーニングブラシと当該クリーニングブラシのブラシ先端が叩打可能な棒状部材(フリッカーバー)とを配設し、クリーニングブラシに感光体ドラム上の残留トナーを付着させると共に、当該クリーニングブラシのブラシ先端がフリッカーバーに叩打することによってクリーニングブラシに付着したトナーを叩き落とすようにして、クリーニングブラシ上のトナーを除去するようにした技術が提案されている(特許文献2参照)。
このような先行技術によれば、感光体ドラム上のトナーが薄膜化すると共にトナーが固着してしまうという不具合を防止することができる。
しかしながら、小径トナーを使用したシステムにおいて、このようなクリーニングブラシとフリッカーバーとを備えたクリーニング装置を用いたところ、小径トナーの一粒子の重量が小さく充分な遠心力が働かないため、当該小径トナーはクリーニングブラシの先端に移動せず、フリッカーバーによって叩き落とされることなくブラシ上に堆積してしまい、結果的に感光体ドラム上の残留トナーに対するトナー回収性が低下してしまうという不具合が生ずる。
このような先行技術によれば、感光体ドラム上のトナーが薄膜化すると共にトナーが固着してしまうという不具合を防止することができる。
しかしながら、小径トナーを使用したシステムにおいて、このようなクリーニングブラシとフリッカーバーとを備えたクリーニング装置を用いたところ、小径トナーの一粒子の重量が小さく充分な遠心力が働かないため、当該小径トナーはクリーニングブラシの先端に移動せず、フリッカーバーによって叩き落とされることなくブラシ上に堆積してしまい、結果的に感光体ドラム上の残留トナーに対するトナー回収性が低下してしまうという不具合が生ずる。
そして、上記不具合を解決するための手法として、クリーニングブラシの近傍にトナーと逆極性の電圧を印加した金属ロール(デトーニングロール)を配設し、クリーニングブラシに付着したトナーを金属ロール上に静電的に転移させると共に、この金属ロールの表面上のトナーをブレードやスクレーパ等の板状部材で掻き取るようにした手法が挙げられる(特許文献3参照)。
このような手法によれば、金属ロールがクリーニングブラシ上のトナーを静電吸着すると共に、金属ロールの表面にスクレーパを強く押し当てることによって金属ロール上のトナーを除去することができ、クリーニングブラシに付着した廃トナーに対するトナー回収性を向上させることができる。
このような手法によれば、金属ロールがクリーニングブラシ上のトナーを静電吸着すると共に、金属ロールの表面にスクレーパを強く押し当てることによって金属ロール上のトナーを除去することができ、クリーニングブラシに付着した廃トナーに対するトナー回収性を向上させることができる。
しかしながら、このような手法を用いたところ、金属ロールには常時電圧が印加されておりトナーを吸着させる静電力が常に作用しているため、特に、小粒径トナーを使用したシステムにおいては、金属ロール上のトナーがスクレーパによって完全には回収されず、金属ロール上のスクレーパとの間で摺擦されることによって薄膜化すると共に固着してしまう所謂フィルミングという不具合が見られた。このように金属ロールの表面にトナーが固着してしまうと、金属ロールの表面抵抗が上昇し、クリーニングブラシから金属ロール側に廃トナーを静電転移させるための電界が弱くなってしまうため、クリーニングブラシ上の廃トナーを回収しきれないという技術的課題が見出された。
特に、このような技術的課題は省エネルギーの観点から低融点トナーを使用したシステムにおいて顕著である。
特に、このような技術的課題は省エネルギーの観点から低融点トナーを使用したシステムにおいて顕著である。
本発明は、以上の技術的課題を解決するためになされたものであって、デトーニング回転体上のトナーを確実に除去し、クリーニング回転体に付着したトナーを常時安定してデトーニング回転体側へ静電転移させることによって、良好なクリーニング性能を有したクリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置並びにデトーニング回転体及びその製造方法を提供するものである。
すなわち、本発明に係るクリーニング装置は、図1(a)に示すように、トナー像担持体1上に残留したトナーを回収するクリーニング回転体2と、クリーニング回転体2に対向配置され且つクリーニング回転体2上のトナーが静電的に転移されるデトーニング回転体3と、デトーニング回転体3に接触配置され且つデトーニング回転体3上のトナーを掻き取る板状の清掃部材4とを備え、デトーニング回転体3の芯材3bに対して清掃部材4を所定の条件にて当接させたときに当該清掃部材4をすり抜けて芯材3b上に順次堆積するトナーの飽和固着層の厚さを飽和固着トナー層厚とした場合に、デトーニング回転体3は芯材3b表面に少なくともトナーと同一のバインダ樹脂を含む被覆層3aを有し、この被覆層厚を前記飽和固着トナー層厚以下に設定したものであることを特徴とするものである。
このような技術的手段において、クリーニング対象であるトナー像担持体1は、トナー像が形成担持される感光体や誘電体等の像形成担持体は勿論のこと、トナー像が記録材に転写される前の中間段階で一時的に保持される中間転写体や、記録材上に転写されたトナー像を搬送する記録材搬送体をも含む。
また、クリーニング回転体2はブラシ状、ロール状等適宜選定して差し支えない。
更に、クリーニング回転体2とデトーニング回転体3とは接触、非接触を問わない。
また、クリーニング回転体2はブラシ状、ロール状等適宜選定して差し支えない。
更に、クリーニング回転体2とデトーニング回転体3とは接触、非接触を問わない。
更にまた、クリーニング回転体2上のトナーをデトーニング回転体3に静電的に転移させるためには、例えばクリーニング回転体2とデトーニング回転体3との間にバイアスを印加させることにより電界を作用させてもよいし、デトーニング回転体3表面を帯電させてもよく、適宜選定して差し支えない。
また、清掃部材4はブレードやスクレーパ等の板状部材であれば、適宜選定して差し支えない。特に、スクレーパとしては、代表的にはSUS等の金属が挙げられるが、これに限られず硬質樹脂やセラミックス等の非金属製のものも含む。
また、清掃部材4はブレードやスクレーパ等の板状部材であれば、適宜選定して差し支えない。特に、スクレーパとしては、代表的にはSUS等の金属が挙げられるが、これに限られず硬質樹脂やセラミックス等の非金属製のものも含む。
更に、被覆層3aは、清掃部材4によってデトーニング回転体3上のトナーを掻き取る清掃工程を複数回実施した際に、清掃部材4をすり抜けるトナーがデトーニング回転体3上に固着することによって形成される。この被覆層3aは、図1(b)に示すように、清掃工程の回数に応じて増加するトナー層がある一定の層厚に達したところでそれ以上増加しない飽和固着トナー層厚に形成されたものである。
すなわち、芯材3bに対して清掃部材4を当接させ清掃工程を実施すると、トナーが清掃部材4をすり抜けて芯材3b上に固着する所謂フィルミング現象が発生する。このフィルミングによって形成されるトナー層厚はトナーが清掃部材4をすり抜ける回数に比例して増加するが、ある一定の層厚に達すると層厚の増加が止まり飽和状態になる。この飽和状態においては、清掃部材4によって除去されるトナー量(搬送されてくるトナーの一部及び剥離される被覆層3aの一部)と、蓄積するトナー量(搬送されてくるトナーのうちフィルミングするもの)とが等しく保たれる。そのため、被覆層3aにトナーと同一のバインダ樹脂を用いることによって、被覆層3aを形成する樹脂が順次入れ替わっても被覆層3aの抵抗値を常に一定に保つことが可能になる。これにより、デトーニング回転体3の静電吸着力を一定に保つことができる。
すなわち、芯材3bに対して清掃部材4を当接させ清掃工程を実施すると、トナーが清掃部材4をすり抜けて芯材3b上に固着する所謂フィルミング現象が発生する。このフィルミングによって形成されるトナー層厚はトナーが清掃部材4をすり抜ける回数に比例して増加するが、ある一定の層厚に達すると層厚の増加が止まり飽和状態になる。この飽和状態においては、清掃部材4によって除去されるトナー量(搬送されてくるトナーの一部及び剥離される被覆層3aの一部)と、蓄積するトナー量(搬送されてくるトナーのうちフィルミングするもの)とが等しく保たれる。そのため、被覆層3aにトナーと同一のバインダ樹脂を用いることによって、被覆層3aを形成する樹脂が順次入れ替わっても被覆層3aの抵抗値を常に一定に保つことが可能になる。これにより、デトーニング回転体3の静電吸着力を一定に保つことができる。
また、清掃部材4は、当接条件を適宜選定して差し支えないが、飽和固着トナー層厚に対応する当接条件でデトーニング回転体3に接触配置されることが好ましい。
図1(b)に示すように、清掃部材4の当接角度や当接圧力等の当接条件(具体的には清掃部材当接条件I,II)によって形成される飽和固着トナー層厚が異なるため、飽和固着トナー層厚は芯材3bに対する清掃部材4の当接条件によって決まるものといえる。そのため、予め形成した飽和固着トナー層厚に対応して清掃部材4の当接条件を決定することができる。
図1(b)に示すように、清掃部材4の当接角度や当接圧力等の当接条件(具体的には清掃部材当接条件I,II)によって形成される飽和固着トナー層厚が異なるため、飽和固着トナー層厚は芯材3bに対する清掃部材4の当接条件によって決まるものといえる。そのため、予め形成した飽和固着トナー層厚に対応して清掃部材4の当接条件を決定することができる。
更にまた、本発明において、「被覆層3aは飽和固着トナー層厚以下」としたのは、飽和固着トナー層厚に近いものも含む趣旨である。すなわち、飽和固着トナー層厚に満たないものを用いた場合、飽和固着トナー層厚に達するまでは層厚の増大に伴いデトーニング回転体3の抵抗条件が変化してしまうものの、被覆層3aを備えることによって被覆層3aに相当する層厚分だけは抵抗条件の変化を抑えることができる。したがって、デトーニング回転体3の抵抗条件の変化を最小限に抑えることが可能になる。
更に、デトーニング回転体3の被覆層3aは予め予想される固着トナー層厚に基づいて適宜選定して差し支えないが、20〜100μmの厚さにしたものが好ましい。
この場合、飽和固着トナー層厚が100μmを超えると万一大量のフィルミングが発生した場合にデトーニング効率が50%を下回ってしまう虞れがある。また、飽和固着トナー層厚が20μmを下回る場合は、使用により万一清掃部材4の当接条件が変わってしまうと、当該清掃部材4が被覆層3aに深く食い込んでしまうなどして、バイアスリークの危険が生じてしまう虞れがある。そのため、より好ましくは飽和固着トナー層厚を50μm程度に形成したものがよい。
この場合、飽和固着トナー層厚が100μmを超えると万一大量のフィルミングが発生した場合にデトーニング効率が50%を下回ってしまう虞れがある。また、飽和固着トナー層厚が20μmを下回る場合は、使用により万一清掃部材4の当接条件が変わってしまうと、当該清掃部材4が被覆層3aに深く食い込んでしまうなどして、バイアスリークの危険が生じてしまう虞れがある。そのため、より好ましくは飽和固着トナー層厚を50μm程度に形成したものがよい。
また、デトーニング回転体3の芯材3bとしては適宜選定して差し支えないが、導電性のものが好ましい。この場合、導電性の芯材3bとして、例えば金属製の芯材を用いれば、低抵抗であるためデトーニング回転体3の抵抗調整を容易に行うことができると共に、これにより、クリーニング回転体2上のトナーの静電転移性を良好に保つことができる。
また、本発明には、複数のクリーニング回転体2を有し、夫々のクリーニング回転体2に対してデトーニング回転体3を設けた態様が挙げられる。これによれば、例えば正規に帯電されたトナーを回収するクリーニング回転体2と、逆極性トナーを回収するためのクリーニング回転体2とを連ねて備えた態様に適用することができる。
更に、本発明は、上述したクリーニング装置に限られるものではなく、これを用いた画像形成装置をも対象とする。
更に、本発明は、上述したクリーニング装置に限られるものではなく、これを用いた画像形成装置をも対象とする。
更に、本発明は、クリーニング回転体2に対向配置され且つクリーニング回転体2上のトナーが静電的に転移されるデトーニング回転体3であって、芯材3b表面に少なくともトナーと同一のバインダ樹脂を含む被覆層3aを具備し、デトーニング回転体3の芯材3bに対して清掃部材4を所定の条件にて当接させたときに当該清掃部材4をすり抜けて芯材3b上に順次堆積するトナーの飽和固着層の厚さを飽和固着トナー層厚とした場合に、被覆層厚を前記飽和固着トナー層厚以下に設定したものであることを特徴とするデトーニング回転体3をも対象とする。
また、本発明は、デトーニング回転体3を製造するに際し、デトーニング回転体3の芯材3b上にトナーと同一のバインダ樹脂が含まれる被覆材を塗布する塗布工程と、前記被覆材を溶融して均一な被覆厚に規制する層厚規制工程とを備えたことを特徴とするデトーニング回転体3の製造方法をも対象とする。
本発明に係るクリーニング装置によれば、デトーニング回転体が、トナーと同一のバインダ樹脂よって飽和固着トナー層厚に形成された被覆層を備えたので、デトーニング回転体の抵抗条件を常に一定に保つことが可能になり、クリーニング回転体に付着したトナーを常時安定してデトーニング回転体側へ静電転移させることができ、もって、良好なクリーニング性能を有したクリーニング装置を提供することができる。
このようなクリーニング装置を用いた画像形成装置によれば、クリーニング性能の良好な高画質画像を容易に得ることができる。
特に、低融点トナーを用いた態様にあっては極めて有効である。
このようなクリーニング装置を用いた画像形成装置によれば、クリーニング性能の良好な高画質画像を容易に得ることができる。
特に、低融点トナーを用いた態様にあっては極めて有効である。
また、このようなクリーニング装置に用いられるデトーニング回転体によれば、デトーニング回転体の抵抗条件を常に一定に保つことが可能になるため、デトーニング性能が安定したクリーニング装置を簡単に構築することができる。
更に、デトーニング回転体の製造方法によれば、トナーと同一のバインダ樹脂が含まれる被覆材を塗布する塗布工程と、その層厚を規制する層厚規制工程とを備えればよいため、実際に清掃工程を実施してフィルミングを発生させることによってトナー層を形成させることなく、簡便な方法で抵抗条件の安定したデトーニング回転体を製造できる。
更に、デトーニング回転体の製造方法によれば、トナーと同一のバインダ樹脂が含まれる被覆材を塗布する塗布工程と、その層厚を規制する層厚規制工程とを備えればよいため、実際に清掃工程を実施してフィルミングを発生させることによってトナー層を形成させることなく、簡便な方法で抵抗条件の安定したデトーニング回転体を製造できる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は、本発明が適用された実施の形態1の画像形成装置を示す。
同図において、本実施の形態に係るカラー画像形成装置は、例えば電子写真方式にてイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色成分トナー像が形成される複数の画像形成ユニット10(具体的には10Y、10M、10C、10K)と、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)保持させる中間転写ベルト20と、中間転写ベルト20上に転写された重ね画像を記録材としての用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写装置30と、一括転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置40と、用紙Pが二次転写装置30を通り定着装置40まで搬送される用紙搬送路50とを備えたものである。
◎実施の形態1
図2は、本発明が適用された実施の形態1の画像形成装置を示す。
同図において、本実施の形態に係るカラー画像形成装置は、例えば電子写真方式にてイエロ(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色成分トナー像が形成される複数の画像形成ユニット10(具体的には10Y、10M、10C、10K)と、各画像形成ユニット10にて形成された各色成分トナー像を順次転写(一次転写)保持させる中間転写ベルト20と、中間転写ベルト20上に転写された重ね画像を記録材としての用紙Pに一括転写(二次転写)させる二次転写装置30と、一括転写された画像を用紙P上に定着させる定着装置40と、用紙Pが二次転写装置30を通り定着装置40まで搬送される用紙搬送路50とを備えたものである。
本実施の形態において、各色成分の画像形成ユニット10は、中間転写ベルト20の搬送方向の上流側からイエロ画像形成ユニット10Y、マゼンタ画像形成ユニット10M、シアン画像形成ユニット10C、ブラック画像形成ユニット10Kの順番で配設されている。
また、各画像形成ユニット10は、図2,3に示すように、像担持体としての感光体ドラム11の周囲に、感光体ドラム11が帯電される一様帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像が書込まれるレーザ露光器13、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像が可視像化される現像器14、感光体ドラム11上の各色成分トナー像が中間転写ベルト20に転写される一次転写装置(一次転写ロール)15及び感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるクリーニング装置16、クリーニング前のトナーの帯電調整を行うトナー帯電調整器17などの電子写真用デバイスを順次配設したものである。
また、各画像形成ユニット10は、図2,3に示すように、像担持体としての感光体ドラム11の周囲に、感光体ドラム11が帯電される一様帯電器12、感光体ドラム11上に静電潜像が書込まれるレーザ露光器13、各色成分トナーが収容されて感光体ドラム11上の静電潜像が可視像化される現像器14、感光体ドラム11上の各色成分トナー像が中間転写ベルト20に転写される一次転写装置(一次転写ロール)15及び感光体ドラム11上の残留トナーが除去されるクリーニング装置16、クリーニング前のトナーの帯電調整を行うトナー帯電調整器17などの電子写真用デバイスを順次配設したものである。
ここで、画像形成ユニット10の各現像器14には各色成分トナーが収容されている。
更に、一次転写ロール15には、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されるようになっており、これにより感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト20に夫々順次静電吸引され、中間転写ベルト20上に重ねトナー像が形成されるようになっている。
更に、一次転写ロール15には、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加されるようになっており、これにより感光体ドラム11上のトナー像が中間転写ベルト20に夫々順次静電吸引され、中間転写ベルト20上に重ねトナー像が形成されるようになっている。
また、中間転写ベルト20は、複数の支持ロール21〜23に掛け渡されており、支持ロール21が中間転写ベルト20の駆動ロール、支持ロール22が従動ロール、支持ロール23が後述するように二次転写装置30のバックアップロールとして配設されている(図2参照)。
更に、二次転写装置30は、中間転写ベルト20のトナー担持面側に圧接配置される二次転写ロール31と、中間転写ベルト20の裏面側に配置されて二次転写ロール31の対向電極をなすバックアップロール32(支持ロール23と兼用)とを備えており、このバックアップロール32にはトナーの帯電極性と同極性のバイアスが安定的に印加されるようになっている。
また、定着装置40は、加熱源にて表面が加熱され且つ駆動可能に回転する加熱ロール41と、この加熱ロール41に圧接配置され且つ加熱ロール41との間で用紙Pをニップ搬送する加圧ロール42とを備えたものであり、この加熱ロール41と加圧ロール42との間に用紙Pを通過させることにより、当該用紙P上にトナー像が定着されるものである。
更に、用紙搬送路50は、図示外の用紙トレイからの用紙Pをレジストレーションロール51を介して二次転写装置30へと送り込むようになっており、そして、二次転写後の用紙Pを搬送ベルト52へと導き、この搬送ベルト52にて定着装置40へと搬送するように形成されている。
また、本実施の形態の特徴点であるクリーニング装置16について、図4を基に詳細に説明する。
同図において、クリーニング装置16は、クリーニングハウジング70内に複数のクリーナを連ねて備えたものであり、感光体ドラム11の回転方向上流側に感光体ドラム11上の正規の極性例えば負極性に帯電された残留トナーを回収する負極性クリーナ80と、負極性クリーナ80より感光体ドラム11の回転方向下流側に感光体ドラム11上のもう一方の極性例えば正極性の残留トナー(逆極性トナー)を回収する正極性クリーナ90と、回収した全ての廃トナーを収容する廃トナー収容部100とを備えたものである。
同図において、クリーニング装置16は、クリーニングハウジング70内に複数のクリーナを連ねて備えたものであり、感光体ドラム11の回転方向上流側に感光体ドラム11上の正規の極性例えば負極性に帯電された残留トナーを回収する負極性クリーナ80と、負極性クリーナ80より感光体ドラム11の回転方向下流側に感光体ドラム11上のもう一方の極性例えば正極性の残留トナー(逆極性トナー)を回収する正極性クリーナ90と、回収した全ての廃トナーを収容する廃トナー収容部100とを備えたものである。
更に、負極性クリーナ80は、感光体ドラム11に対向配置されると共に対向部にて逆回転(Against)するクリーニングブラシ81(クリーニング回転体に相当)と、このクリーニングブラシ81の背後にはクリーニングブラシ81との対向部にて同方向に回転(With)するデトーニングロール82(デトーニング回転体に相当)とを配設している。また、デトーニングロール82の背後にはデトーニングロール82の表面に当接してデトーニングロール82上の廃トナーを掻き取る例えばSUS等の金属製のスクレーパ83(清掃部材に相当)が配設されている。
更に、本実施の形態において、クリーニングブラシ81には感光体ドラム11上の負極性トナーに対して反対の極性の正の電圧が印加されるバイアス電源84が接続されている。そのため、クリーニングブラシ81の表面は感光体ドラム11に対して高電位に保たれている。
また、デトーニングロール82にはバイアス電源84と同極性でバイアス電源84よりも大きなバイアスが印加可能なバイアス電源85が接属されており、表面電位がクリーニングブラシ81の表面電位よりも高電位に保たれるようになっている。これにより、感光体ドラム11上の負極性の残留トナーをクリーニングブラシ81、デトーニングロール82へと静電的に転移させることが可能になっている。
また、デトーニングロール82にはバイアス電源84と同極性でバイアス電源84よりも大きなバイアスが印加可能なバイアス電源85が接属されており、表面電位がクリーニングブラシ81の表面電位よりも高電位に保たれるようになっている。これにより、感光体ドラム11上の負極性の残留トナーをクリーニングブラシ81、デトーニングロール82へと静電的に転移させることが可能になっている。
更に、正極性クリーナ90は、感光体ドラム11の周囲で負極性クリーナ80の下流側にAgainstで対向配置されるクリーニングブラシ91と、このクリーニングブラシ91の背後にはクリーニングブラシ91に対してAgainstで回転するデトーニングロール92とを配設している。また、デトーニングロール92の背後には例えばSUS等の金属製のスクレーパ93とが配設されている。
更にまた、本実施の形態において、クリーニングブラシ91には感光体ドラム11上の逆極性トナー(正極性のトナー)に対して反対の極性の負の電圧が印加されるバイアス電源94が接続されている。そのため、クリーニングブラシ91の表面は感光体ドラム11に対して低電位に保たれている。
また、デトーニングロール92にはバイアス電源94と同極性でバイアス電源94よりも大きなバイアスが印加可能なバイアス電源95が接続されており、表面電位がクリーニングブラシ91の表面電位よりも低電位に保たれるようになっている。これにより、感光体ドラム11上の逆極性トナーをクリーニングブラシ91、デトーニングロール92へと静電的に転移させることが可能になっている。
尚、負極性クリーナ80及び正極性クリーナ90を夫々別々のハウジングに設けた態様でもよいし、構成する各部材の配設位置や各回転体の回転方向等についても、これに限定されるものではなく、適宜選定して差し支えない。
また、デトーニングロール92にはバイアス電源94と同極性でバイアス電源94よりも大きなバイアスが印加可能なバイアス電源95が接続されており、表面電位がクリーニングブラシ91の表面電位よりも低電位に保たれるようになっている。これにより、感光体ドラム11上の逆極性トナーをクリーニングブラシ91、デトーニングロール92へと静電的に転移させることが可能になっている。
尚、負極性クリーナ80及び正極性クリーナ90を夫々別々のハウジングに設けた態様でもよいし、構成する各部材の配設位置や各回転体の回転方向等についても、これに限定されるものではなく、適宜選定して差し支えない。
更に、廃トナー収容部100はクリーニングハウジング70の一部から構成される収容ハウジング101を備え、当該収容ハウジング101内には廃トナーが回収される回収ボックス(図示外)に廃トナーを搬送する回収オーガ102が配設されたものである。
また、クリーニングハウジング70内の中央には負極性クリーナ80と正極性クリーナ90とを仕切る仕切り板105が配設されている。この仕切り板105は正極性クリーナ90によって回収された廃トナーが負極性クリーナ80に直接飛散してしまうことを防止するものである。
また、クリーニングハウジング70内の中央には負極性クリーナ80と正極性クリーナ90とを仕切る仕切り板105が配設されている。この仕切り板105は正極性クリーナ90によって回収された廃トナーが負極性クリーナ80に直接飛散してしまうことを防止するものである。
特に、本実施の形態において、デトーニングロール82(92)は、図5に示すように、導電性の例えばアルミニウム製の芯材82b(92b)を備え、この芯材82b(92b)に対してトナーと同一のバインダ樹脂にて構成される被覆層82a(92a)を形成したものである。
そして、被覆層82a(92a)の厚さは以下に定義される飽和固着トナー層厚と同等に設定されている。
ここで、飽和固着トナー層厚について説明すると、つまり、図6(a)に示すように、例えばアルミニウム製の芯材182のみからなるデトーニングロール180を用意し、この芯材182の表面に所定の当接角α0にてスクレーパ183を当接させ、トナーを掻き取る清掃工程を実施する。このとき、トナーがスクレーパ183をすり抜けて芯材182上に固着することにより固着トナー層181が形成される。この固着トナー層181はトナーがスクレーパ83(93)をすり抜ける回数に比例して増加するが、ある一定の層厚に達すると層厚の増加が止まり飽和状態になる。この飽和状態に達したトナーの層厚m1を飽和固着トナー層厚と定義する。この場合、スクレーパ183の当接角は、層厚m1の飽和固着トナー層厚が形成されたことによって、α0からα1に増加する。
ここで、飽和固着トナー層厚について説明すると、つまり、図6(a)に示すように、例えばアルミニウム製の芯材182のみからなるデトーニングロール180を用意し、この芯材182の表面に所定の当接角α0にてスクレーパ183を当接させ、トナーを掻き取る清掃工程を実施する。このとき、トナーがスクレーパ183をすり抜けて芯材182上に固着することにより固着トナー層181が形成される。この固着トナー層181はトナーがスクレーパ83(93)をすり抜ける回数に比例して増加するが、ある一定の層厚に達すると層厚の増加が止まり飽和状態になる。この飽和状態に達したトナーの層厚m1を飽和固着トナー層厚と定義する。この場合、スクレーパ183の当接角は、層厚m1の飽和固着トナー層厚が形成されたことによって、α0からα1に増加する。
また、スクレーパ83(93)の当接条件は以下の通りである。図6(b)に示すように、本実施の形態に用いられるデトーニングロール82(92)は予め飽和固着トナー層厚と同等のトナー層厚m1を備えており、このデトーニングロール82(92)にはスクレーパ83(93)が当接角α1にて接触配置されている。このとき、当接角α1は、被覆層82a(92a)のない芯材82b(92b)に本件のスクレーパ83(93)を当接させると、当接角α0になる当接条件に基づくものである。
ここで、被覆層82a(92a)の製造方法は、例えば、図7及び図9(a)に示すように、加熱溶融したトナーと同一のバインダ樹脂が含まれる被覆材88を均一に層厚形成することによって芯材82b(92b)上にバインダ樹脂を塗布した手法が挙げられる。
すなわち、同図に示すように、芯材82b(92b)上に加熱溶融した前記バインダ樹脂が含まれる被覆材88を流し込み、当該被覆材88の厚みを規制する層厚規制部材89(例えば100℃に加熱された加熱スクレーパにて構成)によって一定厚の層厚を形成すると共に、芯材82b(92b)全面に被覆材88を塗布する。この後、被覆材88を冷却させることによって、被覆材88が硬化し、被覆層82a(92a)として形成されるものである。尚、形成する層厚に応じて、適宜同様の工程にて二層目または三層目を製造してもよい。
すなわち、同図に示すように、芯材82b(92b)上に加熱溶融した前記バインダ樹脂が含まれる被覆材88を流し込み、当該被覆材88の厚みを規制する層厚規制部材89(例えば100℃に加熱された加熱スクレーパにて構成)によって一定厚の層厚を形成すると共に、芯材82b(92b)全面に被覆材88を塗布する。この後、被覆材88を冷却させることによって、被覆材88が硬化し、被覆層82a(92a)として形成されるものである。尚、形成する層厚に応じて、適宜同様の工程にて二層目または三層目を製造してもよい。
また、被覆層82a(92a)の別の製造方法としては、図8及び図9(b)に示すように、芯材82b(92b)上にバインダ樹脂が含まれる被覆材88を塗布した後に、層厚規制部材89を当接させ、余分に付着しているバインダ樹脂を掻き取るようにした手法が挙げられる。
すなわち、溶融した前記バインダ樹脂が含まれる被覆材88内に芯材82b(92b)を浸漬させ、芯材82b(92b)全面に被覆材88を塗布した後に、冷却させることによって被覆材88を硬化させる。しかる後に、層厚規制部材89を当接させ、摺擦させることで、余分に付着している被覆材88を摩擦溶融させて掻き取るようにし、被覆層82a(92a)を形成したものである。
すなわち、溶融した前記バインダ樹脂が含まれる被覆材88内に芯材82b(92b)を浸漬させ、芯材82b(92b)全面に被覆材88を塗布した後に、冷却させることによって被覆材88を硬化させる。しかる後に、層厚規制部材89を当接させ、摺擦させることで、余分に付着している被覆材88を摩擦溶融させて掻き取るようにし、被覆層82a(92a)を形成したものである。
次に、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の作像プロセスについて、図2及び図3を基に説明する。
今、図示外のスタートスイッチがオン操作されると、所定の作像プロセスが実行される。
具体的に述べると、例えば、このカラー画像形成装置をデジタルカラー複写機として構成する場合には、図示しない原稿台にセットされる原稿をカラー画像読み取り装置によって読み取り、その読み取り信号を画像信号処理手段によりデジタル画像信号に変換してメモリに一時的に蓄積し、その蓄積されている4色(Y、M、C、K)のデジタル画像信号に基づいて各色のトナー像形成を行わせるようにする。
今、図示外のスタートスイッチがオン操作されると、所定の作像プロセスが実行される。
具体的に述べると、例えば、このカラー画像形成装置をデジタルカラー複写機として構成する場合には、図示しない原稿台にセットされる原稿をカラー画像読み取り装置によって読み取り、その読み取り信号を画像信号処理手段によりデジタル画像信号に変換してメモリに一時的に蓄積し、その蓄積されている4色(Y、M、C、K)のデジタル画像信号に基づいて各色のトナー像形成を行わせるようにする。
すなわち、画像信号処理手段から入力される各色のデジタル画像信号に基づいて画像形成ユニット10(具体的には10Y、10M、10C、10K)が夫々駆動する。そして、各画像形成ユニット10では、一様帯電器12により一様に帯電された感光体ドラム11に前記デジタル信号に応じた静電潜像をレーザ露光器13にて夫々書き込ませる。
そして、これらの各静電潜像を各色のトナーを収容した現像器14により現像して上記各色のトナー像を形成させる。
尚、このカラー画像形成装置をプリンタ等の装置として構成する場合には、外部などから画像信号処理手段に入力される画像信号に基づいて各色のトナー像形成を行うようにすればよい。
そして、これらの各静電潜像を各色のトナーを収容した現像器14により現像して上記各色のトナー像を形成させる。
尚、このカラー画像形成装置をプリンタ等の装置として構成する場合には、外部などから画像信号処理手段に入力される画像信号に基づいて各色のトナー像形成を行うようにすればよい。
そして、各感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、各感光体ドラム11と中間転写ベルト20とが接する一次転写位置で一次転写ロール15によって感光体ドラム11から中間転写ベルト20の表面にYMCKの順で順次転写される。
また、一次転写後に感光体ドラム11上に残留するトナーは、後述するようにクリーニング装置16にてクリーニングされる。
また、一次転写後に感光体ドラム11上に残留するトナーは、後述するようにクリーニング装置16にてクリーニングされる。
このようにして中間転写ベルト20に一次転写されたトナー像は中間転写ベルト20上で重ね合わされ、中間転写ベルト20の回動に伴って二次転写位置へと搬送される。
一方、用紙Pは所定のタイミングで二次転写位置へと供給され、バックアップロール32に対して二次転写ロール31が用紙Pをニップする。
一方、用紙Pは所定のタイミングで二次転写位置へと供給され、バックアップロール32に対して二次転写ロール31が用紙Pをニップする。
そして、二次転写位置において、二次転写ロール31とバックアップロール32との間に形成される転写電界の作用で、中間転写ベルト20上に担持されたトナー像が用紙Pに一括転写(二次転写)される。
このように、トナー像が転写された用紙Pは、搬送ベルト52により定着装置40へと搬送されトナー像の定着が行われる。
このように、トナー像が転写された用紙Pは、搬送ベルト52により定着装置40へと搬送されトナー像の定着が行われる。
特に、本実施の形態では、デトーニングロール82(92)がトナーと同一のバインダ樹脂にて飽和固着トナー層厚に形成された被覆層82a(92a)を備えたので、クリーニング装置16によるクリーニング性は極めて良好である。
すなわち、感光体ドラム11上の残留トナーは、感光体ドラム11の回転によりクリーニング装置16との対向位置まで搬送されると、負極性クリーナ80のクリーニングブラシ81と感光体ドラム11との間でクリーニングブラシ81側へ正の電界が作用することにより、負極性のトナーがクリーニングブラシ81側に転移する(図4参照)。
すなわち、感光体ドラム11上の残留トナーは、感光体ドラム11の回転によりクリーニング装置16との対向位置まで搬送されると、負極性クリーナ80のクリーニングブラシ81と感光体ドラム11との間でクリーニングブラシ81側へ正の電界が作用することにより、負極性のトナーがクリーニングブラシ81側に転移する(図4参照)。
一方、感光体ドラム11上の残留トナーのうち逆極性トナー(正極性のトナー)は、負極性クリーナ80との対向部を通過し、クリーニングブラシ91との対向位置まで搬送される。このとき、クリーニングブラシ91と感光体ドラム11との間でクリーニングブラシ91側へ負の電界が作用することによって当該逆極性トナーはクリーニングブラシ91側に転移することができる。
尚、負極性クリーナ80に転移する負極性トナーと正極性クリーナ90に転移する逆極性トナーとは極性が異なるが基本的作用は略同様であるため、ここでは負極性クリーナ80による負極性トナーの基本的作用についてのみ説明する。
尚、負極性クリーナ80に転移する負極性トナーと正極性クリーナ90に転移する逆極性トナーとは極性が異なるが基本的作用は略同様であるため、ここでは負極性クリーナ80による負極性トナーの基本的作用についてのみ説明する。
本実施の形態において、負極性クリーナ80内のクリーニングブラシ81に付着したトナーはクリーニングブラシ81の回転によりデトーニングロール82との対向位置まで搬送される。このとき、デトーニングロール82のクリーニングブラシ81との対向部での表面電位はバイアス電源85によってクリーニングブラシ81の表面よりも高い電位に保たれており、デトーニングロール82とクリーニングブラシ81との間にはデトーニングロール82側に向けて正の電界が作用しているため、クリーニングブラシ81上の負極性トナーはデトーニングロール82側に転移する。
更に、デトーニングロール82上に転移したトナーはデトーニングロール82の回転によりスクレーパ83との対向位置まで搬送され、スクレーパ83によって掻き落とされる。
更に、この除去された廃トナーは収容ハウジング101に収容されると共に、回収オーガ102によって回収ボックス(図示外)まで搬送される。
更に、この除去された廃トナーは収容ハウジング101に収容されると共に、回収オーガ102によって回収ボックス(図示外)まで搬送される。
ここで、スクレーパ83によるトナーの回収において、スクレーパ83は搬送されてくるトナーを全て掻き落とすわけではなく、搬送されてくるトナーの一部はフィルミングにより被覆層82aとして蓄積する。一方、スクレーパ83はトナーを掻き取るほかに被覆層82aの一部をも剥離する。
すなわち、本実施の形態においては、スクレーパ83によって掻き取られるトナーの一部及び剥離される被覆層82aの一部と、フィルミングするトナーの一部とのトナー量が等しく保たれているため、飽和固着トナー層厚が維持されているものである。
したがって、本実施の形態において、例えば10万回程度の清掃工程を実施したとしても、被覆層82aの層厚m1が一定であると共にスクレーパ83のデトーニングロール82への当接角α1も不変である(図6(b)参照)。
すなわち、本実施の形態においては、スクレーパ83によって掻き取られるトナーの一部及び剥離される被覆層82aの一部と、フィルミングするトナーの一部とのトナー量が等しく保たれているため、飽和固着トナー層厚が維持されているものである。
したがって、本実施の形態において、例えば10万回程度の清掃工程を実施したとしても、被覆層82aの層厚m1が一定であると共にスクレーパ83のデトーニングロール82への当接角α1も不変である(図6(b)参照)。
このように、本実施の形態によれば、被覆層82aにトナーと同一のバインダ樹脂が用いられているため、トナーがフィルミングすることによって被覆層82aを形成するバインダ樹脂が順次入れ替わっても被覆層82aの抵抗値を常に一定に保つことが可能になる。したがって、デトーニングロール82の静電吸着力を一定に保つことができ、デトーニングロール82の表面は常時きれいな状態に保たれる。
◎実施例1
本実施例は、実施の形態1の負極性クリーナと同様の構成にて、プリント枚数と固着トナー層厚の関係について調べたものである。
また、予め芯材上に固着トナー層を設けない態様についても、比較例として夫々スクレーパの当接圧力を変えてプリント枚数と固着トナー厚さの関係について調べた。
ここで、本実施例におけるクリーニング条件は以下の通りである。
a.デトーニングロール
・被覆層:トナーと同一のバインダ樹脂
・層厚:50μm
・芯材:アルミニウム
・ロール径:12mm
・回転速度75mm/s
・電位:+650V
b.クリーニングブラシ
・材質:繊維 ナイロン 2d 12Kf
・径:17mm
・繊維長さ:5mm
・クリーニングブラシ電位:+250V
c.スクレーパ
・材質:SUS304
・厚さ:0.08mm
・当接圧力:6.6g/mm
・当接角度:32°(ドクター方式)
d.トナー
・結着樹脂:結晶性ポリエステル
・融点:90℃
・貯蔵弾性率(30℃,1rad/s):2×106Pa
・損失弾性率(30℃,1rad/s):2×106Pa
e.プリントスピード:266m/s
本実施例は、実施の形態1の負極性クリーナと同様の構成にて、プリント枚数と固着トナー層厚の関係について調べたものである。
また、予め芯材上に固着トナー層を設けない態様についても、比較例として夫々スクレーパの当接圧力を変えてプリント枚数と固着トナー厚さの関係について調べた。
ここで、本実施例におけるクリーニング条件は以下の通りである。
a.デトーニングロール
・被覆層:トナーと同一のバインダ樹脂
・層厚:50μm
・芯材:アルミニウム
・ロール径:12mm
・回転速度75mm/s
・電位:+650V
b.クリーニングブラシ
・材質:繊維 ナイロン 2d 12Kf
・径:17mm
・繊維長さ:5mm
・クリーニングブラシ電位:+250V
c.スクレーパ
・材質:SUS304
・厚さ:0.08mm
・当接圧力:6.6g/mm
・当接角度:32°(ドクター方式)
d.トナー
・結着樹脂:結晶性ポリエステル
・融点:90℃
・貯蔵弾性率(30℃,1rad/s):2×106Pa
・損失弾性率(30℃,1rad/s):2×106Pa
e.プリントスピード:266m/s
また、比較例のクリーニング条件は実施例と同様であるが、当接圧力については、以下の通りである。
・条件A:3.4g/mm
・条件B:6.6g/mm
・条件C:9.8g/mm
・条件A:3.4g/mm
・条件B:6.6g/mm
・条件C:9.8g/mm
図10に結果を示す。同図に示すように、本実施例は、プリント枚数に関わらず固着トナー層厚は一定である。
一方、比較例は夫々約10万枚程度までは固着トナー層厚が増加するが、10万枚以降は飽和状態に達し固着トナー層厚は略一定になることが確認された。
また、各条件における固着トナー層厚は、条件Aで20μm、条件Bで50μm、条件Cで100μmであった。したがって、固着トナー層厚は当接圧力によって依存するものであることが理解できる。
一方、比較例は夫々約10万枚程度までは固着トナー層厚が増加するが、10万枚以降は飽和状態に達し固着トナー層厚は略一定になることが確認された。
また、各条件における固着トナー層厚は、条件Aで20μm、条件Bで50μm、条件Cで100μmであった。したがって、固着トナー層厚は当接圧力によって依存するものであることが理解できる。
◎実施例2
本実施例は、実施例1と同様の構成にて、固着トナー層厚とデトーニング効率との関係について調べたものである。また、従来の構成と同様の構成のものについても比較例として調べた。
尚、デトーニング効率とは、感光体ドラム上の残留トナーをクリーニングブラシに移動させて、その後クリーニングブラシが1周する際にデトーニングロール上に移動したトナー量の割合として表し、すなわち、クリーニングブラシ一周時の((クリーニングブラシから転移したデトーニングロール上のトナー量)/(感光体ドラムから転移したクリーニングブラシ上のトナー量))として表したものである。
本実施例は、実施例1と同様の構成にて、固着トナー層厚とデトーニング効率との関係について調べたものである。また、従来の構成と同様の構成のものについても比較例として調べた。
尚、デトーニング効率とは、感光体ドラム上の残留トナーをクリーニングブラシに移動させて、その後クリーニングブラシが1周する際にデトーニングロール上に移動したトナー量の割合として表し、すなわち、クリーニングブラシ一周時の((クリーニングブラシから転移したデトーニングロール上のトナー量)/(感光体ドラムから転移したクリーニングブラシ上のトナー量))として表したものである。
更に、比較例のクリーニング条件は本実施例と同様であるが、デトーニングロールについては、以下の通りである。
・被覆層:フェノール樹脂(抵抗:9.5logΩcm)
・層厚:2mm
・芯材:アルミニウム
・ロール径:8mm
・被覆層:フェノール樹脂(抵抗:9.5logΩcm)
・層厚:2mm
・芯材:アルミニウム
・ロール径:8mm
図11に結果を示す。同図に示すように、本実施例は比較例よりも高いデトーニング効率を得ることが確認された。
これは、比較例では高抵抗のフェノール樹脂によって被覆されているため、トナーが固着してしまうと、デトーニング効率が著しく低下してしまうことによるものである。
一方、本実施例は、固着トナー層厚が大きければ電圧がかかり難くなるためデトーニング効率が若干低下するものの、固着トナー層厚が100μmであってもデトーニング効率50%を維持でき、良好なデトーニング効率が得られることが確認された。
これは、比較例では高抵抗のフェノール樹脂によって被覆されているため、トナーが固着してしまうと、デトーニング効率が著しく低下してしまうことによるものである。
一方、本実施例は、固着トナー層厚が大きければ電圧がかかり難くなるためデトーニング効率が若干低下するものの、固着トナー層厚が100μmであってもデトーニング効率50%を維持でき、良好なデトーニング効率が得られることが確認された。
1…トナー像担持体,2…クリーニング回転体,3…デトーニング回転体,3a…被覆層,3b…芯材,4…清掃部材
Claims (8)
- トナー像担持体上に残留したトナーを回収するクリーニング回転体と、
クリーニング回転体に対向配置され且つクリーニング回転体上のトナーが静電的に転移されるデトーニング回転体と、
デトーニング回転体に接触配置され且つデトーニング回転体上のトナーを掻き取る板状の清掃部材とを備え、
デトーニング回転体の芯材に対して清掃部材を所定の条件にて当接させたときに当該清掃部材をすり抜けて芯材上に順次堆積するトナーの飽和固着層の厚さを飽和固着トナー層厚とした場合に、
デトーニング回転体は芯材表面に少なくともトナーと同一のバインダ樹脂を含む被覆層を有し、この被覆層厚を前記飽和固着トナー層厚以下に設定したものであることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1記載のクリーニング装置において、
清掃部材は飽和固着トナー層厚に対応する当接条件でデトーニング回転体に接触配置されるものであることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1記載のクリーニング装置において、
デトーニング回転体の被覆層は飽和固着トナー層厚を20〜100μmの厚さにしたものであることを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1記載のクリーニング装置において、
デトーニング回転体は導電性の芯材を備えたことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1記載のクリーニング装置において、
複数のクリーニング回転体を有し、夫々のクリーニング回転体に対してデトーニング回転体を設け、デトーニング回転体の周囲には清掃部材を配設したことを特徴とするクリーニング装置。 - 請求項1乃至5いずれかに記載のクリーニング装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
- クリーニング回転体に対向配置され且つクリーニング回転体上のトナーが静電的に転移されるデトーニング回転体であって、
芯材表面に少なくともトナーと同一のバインダ樹脂を含む被覆層を具備し、
デトーニング回転体の芯材に対して清掃部材を所定の条件にて当接させたときに当該清掃部材をすり抜けて芯材上に順次堆積するトナーの飽和固着層の厚さを飽和固着トナー層厚とした場合に、
被覆層厚を前記飽和固着トナー層厚以下に設定したものであることを特徴とするデトーニング回転体。 - 請求項7記載のデトーニング回転体を製造するに際し、
デトーニング回転体の芯材上にトナーと同一のバインダ樹脂が含まれる被覆材を塗布する塗布工程と、
前記被覆材を溶融して均一な被覆厚に規制する層厚規制工程とを備えたことを特徴とするデトーニング回転体の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2005278140A JP2007086654A (ja) | 2005-09-26 | 2005-09-26 | クリーニング装置及びこれを用いた画像形成装置並びにデトーニング回転体及びその製造方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009003204A (ja) * | 2007-06-22 | 2009-01-08 | Ricoh Co Ltd | クリーニング装置、並びに、これを備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
-
2005
- 2005-09-26 JP JP2005278140A patent/JP2007086654A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009003204A (ja) * | 2007-06-22 | 2009-01-08 | Ricoh Co Ltd | クリーニング装置、並びに、これを備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
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