JP2011064739A - クリーニング装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

クリーニング装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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弘樹 中松
Kenji Sugiura
健治 杉浦
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奈緒美 杉本
Hidetoshi Yano
英俊 矢野
Osamu Naruse
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Abstract

【課題】装置本体の大型化やコスト上昇を抑えつつ、トナーの極性制御を良好に行うことができるクリーニング装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供する。
【解決手段】感光体表面に接触して配設されトナーの帯電極性と同極性の電圧が印加された、感光体上のトナーの帯電極性を制御する極性制御手段と、極性制御手段よりも感光体表面移動方向下流に配置され、極性制御手段により制御されたトナーの帯電極性と反対極性の電圧が印加されて該トナーを静電的に除去するクリーニング部材と、を有するクリーニング装置において、極性制御手段は光透過性を有する導電性部材であり、感光体表面と極性制御手段との接触部の感光体表面と、接触部よりも感光体表面移動方向上流側及び下流側近傍の感光体表面とに、極性制御手段を透過して光が照射されるように配設された除電ランプを備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリンタ、ファクシミ、複写機などの画像形成装置に用いられるクリーニング装置、並びに、そのクリーニング装置を備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
上記画像形成装置に採用されるクリーニング装置として、弾性部材よりなるクリーニングブレードを感光体上の周面に押し当てて感光体上のトナーを掻き落として除去するブレードクリーニング方式が知られている。ブレードクリーニング方式は、構成が簡易で性能が安定していることから広く用いられている。
また、近年、画像品質向上の要求が強まっており、その要求に応えるべく、トナーの小粒径化、球形化が進められている。小粒径化により、より高精度で高精細な高解像度の画像を得ることができ、球形化により現像性、転写性の向上を図ることができる。
しかしながら、小粒径化、球形化が進んだトナーを用いた場合には、一般的なクリーニングブレード方式では良好なクリーニングをおこなうことが難しくなってくる。これは、クリーニングブレードは感光体表面を摺擦しながらトナーを除去するが、感光体との摩擦抵抗によりクリーニングブレードのエッジの部分が変形する、所謂、スティックスリップのため、感光体とクリーニングブレードとの間に微小な空間が生じてしまう。小粒径のトナーであるほど、この空間に侵入しやすく、侵入したトナーが球形に近い形状であるほど、トナーに回転モーメントが発生してこの空間で転がりやすい。このため、小粒径化、球形化が進んだトナーは、クリーニングブレードを押し上げて、クリーニングブレードと感光体との間にもぐり込みやすくなってしまうためである。
小粒径化、球形化が進んだトナーを用いる場合には、感光体に対するクリーニングブレードの押し当て力(線圧)を強め、トナーのもぐり込みを阻止することが考えられる。しかしながら、押し当て力を強めて高い荷重を付加すると、感光体やクリーニングブレードの磨耗が進み、寿命が極端に短くなってしまう。近年、装置の高寿命化が求められるため、このような耐久性に関わる不具合は避けなければならない。
一方、小粒径化、球形化の進んだトナーを良好にクリーニングする方法として、静電クリーニング方式がある。これは、感光体に当接する導電性のクリーニングブラシ等の静電クリーニング部材にトナーの帯電極性とは逆極性の電圧を印加して、静電的にトナーを感光体上から除去するものである。
ところが、静電クリーニング方式でもトナーが除去しきれない場合がある。これは、以下に説明するように、クリーニング部に達する転写残トナーの帯電量のばらつきによるものである。転写前の感光体上のトナーは、そのほとんどがトナーの正規帯電極性(例えば、負極性)に帯電している。転写部では、感光体上のトナーは、トナーの正規帯電極性と逆極性(ここでは、正極性)の転写電界を受けることにより被転写体に転写されるが、そのまま感光体上に付着して転写残トナーとなるものがある。転写残トナーは、転写部で印加された正極性の電荷注入を受けるなどして、電荷量が正極性側にシフトする。このため、感光体上の転写残トナーは、正極性のトナーと負極性のトナーとが混在したブロードな分布となる。上記静電クリーニング方式では、クリーニングブラシにトナーの帯電極性とは逆極性の正極性の電圧を印加して静電的にクリーニングをおこなうので、正極性にシフトしてしまったトナーは回収困難となってしまう。
そこで、本願出願人は、特許文献1で、静電クリーニング部材の上流に転写残トナーの帯電極性を揃える極性制御手段を設けるものを提案している。この極性制御手段により感光体上の転写残トナーの帯電極性をトナーの正規帯電極性である負極性に揃えることで、下流の正極性の電圧が印加されたクリーニングブラシによるトナー回収をしやすくしている。
特許文献1では、極性制御手段として、感光体表面に離間して設けられたコロナチャージャのマイクロ放電電荷を用いるものや、感光体に接触して設けられた電圧を印加された導電性ブラシローラからの電荷注入によるものが開示されている。また、小型で装置が簡易な極性制御手段として、感光体に接触して設けられ電圧が印加された導電性ブレードからの電荷注入によるものも考えられる。
トナー極性制御性能は感光体表面電位とトナーを負極性に極性制御するための極性制御用導電性ブレードへの印加電圧との電位差によって決まり、その電位差が大きいほど感光体表面と極性制御用導電性ブレードとの間で放電が起きやすく、この放電によってトナーは負帯電する。しかしながら、転写部通過後の感光体表面電位は画像面積率の影響や転写電流の有無により変動してしまう。それにより、感光体表面電位と極性制御用導電性ブレードへの印加電圧との電位差が変動してしまい前記電位差が小さくなり過ぎる場合がある。この場合、感光体表面と極性制御用導電性ブレードとの接触箇所よりも感光体表面移動方向上流側の感光体表面と極性制御用導電性ブレードとで形成される上流側微小ギャップで放電が起き難くなり、極性制御不足になってしまう。
本願出願人は、特願2009−63758号において、次のような構成のクリーニング装置を提案した。すなわち、極性制御用導電性ブレードよりも感光体表面移動方向上流側に感光体表面を除電する除電ランプを設けたクリーニング装置である。極性制御用導電性ブレードよりも感光体表面移動方向上流側の感光体表面を除電ランプによって除電することで、感光体表面の電位をほぼ0[V]にすることができ、画像面積率の影響や転写電流の有無などによる感光体表面電位の変動が抑えられる。これにより、前記上流側微小ギャップにおける感光体表面電位と極性制御用導電性ブレードとの電位差を放電が起きる大きさにすることができ、極性制御不足になるのを抑えることができる。
一方、極性制御用導電性ブレードよりも感光体表面移動方向上流側では、転写残トナーを帯電制御するのと同時に転写残トナーを担持する感光体表面も帯電させてしまう。そのため、極性制御用導電性ブレード通過後の感光体表面電位と極性制御用導電性ブレードとの電位差が小さくなり過ぎて、前記接触箇所よりも感光体表面移動方向下流側の感光体表面と極性制御用導電性ブレードとで形成される下流側微小ギャップで放電が起き難くなる。よって、転写残トナーとして非常に正帯電量が高いトナーが来た場合、前記上流側微小ギャップでの放電だけでは極性制御不足になってしまう。
本願出願人は、特願2008−174510号において、次のような構成のクリーニング装置を提案した。すなわち、極性制御用導電性ブレードと、その極性制御用導電性ブレードよりも感光体表面移動方向下流側に設けられたクリーニングブラシとの間に、感光体表面を除電する除電する除電ランプを設けたクリーニング装置である。前記接触箇所よりも感光体表面移動方向下流側で極性制御用導電性ブレードと下流側微小ギャップを形成する感光体表面を除電ランプで除電することで、前記下流側微小ギャップを形成する感光体表面の電位をほぼ0[V]にすることができる。これにより、前記下流側微小ギャップにおける感光体表面電位と極性制御用導電性ブレードとの電位差を放電が起きる大きさにすることができ、極性制御不足になるのを抑えることができる。
ここで、前記上流側微小ギャップと前記下流側微小ギャップとのどちらか一方でも放電が適切に起きないと、トナーの極性制御を良好に行うことができなくなる虞がある。そのため、前記上流側微小ギャップと前記下流側微小ギャップとで放電を適切に起こしてトナーの極性制御を良好に行うことができるように、極性制御用導電性ブレードよりも感光体表面移動方向上流側と下流側それぞれに感光体表面を除電する除電ランプを設けることが考えられる。しかしながら、除電ランプを2つ設けると、その分、装置が大型化したりコストが上昇したりするといった問題が生じる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、装置本体の大型化やコスト上昇を抑えつつ、トナーの極性制御を良好に行うことができるクリーニング装置、並びに、そのクリーニング装置を備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、感光体表面に接触して配設されトナーの帯電極性と同極性の電圧が印加された、感光体上のトナーの帯電極性を制御する極性制御手段と、該極性制御手段よりも感光体表面移動方向下流に配置され、該極性制御手段により制御されたトナーの帯電極性と反対極性の電圧が印加されて該トナーを静電的に除去するクリーニング部材と、を有するクリーニング装置において、前記極性制御手段は光透過性を有する導電性部材であり、前記感光体表面と前記極性制御手段との接触部の感光体表面と、該接触部よりも感光体表面移動方向上流側及び下流側近傍の感光体表面とに、前記極性制御手段を透過して光が照射されるように配設された除電ランプを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、感光体と、前記感光体を帯電せしめる帯電手段と、前記感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、前記感光体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段と、前記感光体上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する転写手段と、転写後の前記感光体の表面に付着した転写残トナーを除去する感光体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、前記感光体クリーニング手段として、請求項1のクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項2の画像形成装置において、一つの感光体と複数の現像手段とで多色画像を形成することを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項2の画像形成装置において、一つの感光体と一つの現像手段からなる画像形成部を複数有し、前記複数の画像形成部で形成されたトナー像を重ね合わせることで多色画像を形成することを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項2乃至4いずれかの画像形成装置において、前記トナー像を形成するトナーとして、形状係数SF−1が、100〜150のトナーを用いたことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項2乃至5いずれかの画像形成装置において、前記感光体として、フィラー(粒子状物質)を含有する表面保護層が形成されたものを用いることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項2乃至5いずれかの画像形成装置において、前記感光体として、充填材で補強された表面層を有する有機感光体、または架橋型電荷輸送材料を使用した有機感光体、またはその両方の特徴を有する有機感光体を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、請求項2乃至5の画像形成装置において、前記感光体がアモルファスシリコン感光体であることを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、感光体と少なくともクリーニング手段とを一体に持し、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、前記クリーニング手段として、請求項1のクリーニング装置を用いたことを特徴とするものである。
本発明においては、感光体と極性制御手段との接触部の感光体表面と、前記接触部に対して感光体表面移動方向上流側及び下流側近傍の感光体表面とに、除電ランプからの光が光透過性を有する極性制御手段を透過して照射される。
これにより、前記接触部に対して感光体表面移動方向上流側近傍の感光体表面が除電ランプからの光によって除電されるので、画像面積率の影響や転写電流の有無などによる感光体表面電位の変動が抑えられる。よって、前記接触部よりも感光体表面移動方向上流側で感光体表面と極性制御手段とで形成される微小ギャップで放電を適切に起こすことができる。
また、前記接触部の感光体表面と、前記接触部に対して感光体表面移動方向下流側近傍の感光体表面とが、除電ランプからの光によって除電される。これにより、前記接触部よりも感光体表面移動方向下流側で感光体表面と極性制御手段とで形成される微小ギャップにおける感光体表面電位と極性制御手段との電位差を放電が起きる大きさにすることができる。
したがって、前記接触部よりも感光体表面移動方向上流側及び下流側それぞれの微小ギャップで放電を起こすことができるので、トナーが極性制御不足になることを抑制することができる。
また、極性制御手段が光透過性であることで、極性制御手段よりも感光体表面移動方向上流側と下流側との2箇所に除電ランプを設けなくても、前記接触部の感光体表面と、前記接触部に対して感光体表面移動方向上流側及び下流側近傍の感光体表面とを除電することができる。よって、装置本体内に設ける除電ランプは1つで良いので、除電ランプを2つ設ける構成よりも装置の大型化やコスト上昇を抑えることができる。
以上、本発明によれば、装置本体の大型化やコスト上昇を抑えつつ、トナーの極性制御を良好に行うことができるという優れた効果がある。
本実施形態に係るプリンタの要部の概略構成図。 本実施形態に係るプリンタの概略構成図。 転写残トナーのq/d分布を示すグラフ。 トナー極性制御ブレードの制御電圧と制御後のq/d分布の関係を示すグラフ。 クリーニングブラシのブラシ繊維が斜毛である場合のクリーニングブラシの縦断面図。 トナー極性制御ブレードよりも感光体表面移動方向上流側に除電ランプを設けた場合のプリンタの要部の概略構成図。 トナー極性制御ブレード前後の放電と感光体表面電位とを示したグラフ。 本発明の特徴部を示す模式図。 本発明を適用した場合のトナー極性制御ブレード前後の放電と感光体表面電位とを示したグラフ。 トナー極性制御ブレードよりも感光体表面移動方向下流側に除電ランプを設けた場合のプリンタの要部の概略構成図。 トナー極性制御ブレード前の感光体表面電位を示すグラフ。 帯電ローラ電圧と感光体表面電位との関係を示すグラフ。 転写電流と感光体表面電位との関係を示すグラフ。 感光体表面電位とトナー極性制御ブレード間の電位差の変化を示したグラフ。 除電の有無に対するトナー極性制御ブレード前の感光体表面電位の変化を示すグラフ。 トナー極性制御ブレード電圧の経時での推移を示すグラフ。 トナー極性制御ブレードの前後それぞれに除電ランプを設けた場合のプリンタの要部の概略構成図。 感光体ドラムの軸に対して垂直な帯画像が作像された感光体ドラムの模式図。 同感光体の表面電位と位置との関係を示すグラフ。 同感光体に対する導電性ブレードの引き付け力と位置との関係を説明するための模式図。 除電ランプの構成を示す模式図。 除電ランプの印加電圧と感光体表面電位とを示すグラフ。 除電ランプの印加電圧と光量との関係を示すグラフ。 アモルファスシリコン感光体の層構造の説明図。 形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した模式図。 1ドラム型のフルカラー画像形成装置の要部構成図。 タンデム式のカラー画像形成装置の概略構成図。
以下、本発明を画像形成装置であるプリンタ300に適用した一実施形態について説明
する。
図2は本実施形態に係るプリンタ300全体の概略構成を示す説明図である。
被清掃体である像担持体としてのドラム状の感光体ドラム1の周囲には、帯電装置2、不図示の露光装置、現像装置6、転写装置15、クリーニング装置7が順に配置されている。感光体ドラム1の上方には、帯電ローラ2aで感光体ドラム1の表面を一様に帯電する帯電手段としての帯電装置2、帯電された感光体ドラム1の表面にレーザー光Lで静電潜像を形成する図示しない潜像形成手段としての露光装置が配置されている。また、感光体ドラム1の図2中右側には、感光体ドラム1の表面上の静電潜像に所定極性(本実施形態では負極性)に帯電したトナーを付着させることでトナー像を形成する現像手段としての現像装置6が配置されている。また、感光体ドラム1の下方には、感光体ドラム1上のトナー像を給紙カセット53から搬送された転写紙Pに転写ローラ12cで転写する転写手段としての転写装置15が設けられている。また、感光体ドラム1の図2中左側には、転写後に感光体ドラム1上に残った転写残トナーを除去する潜像担持体クリーニング手段としてのクリーニング装置7が設けられている。
感光体ドラム1は、帯電装置2によってその表面が一様帯電された後、不図示の露光装置が画像情報に基づいて照射するレーザー光Lによって画像情報に基づいた静電潜像が形成される。静電潜像が形成された感光体ドラム1の表面は、現像装置6によって静電潜像にトナーが供給され、トナー像が形成される。
転写装置15の下方には、記録材としての転写紙Pを複数枚重ねて収容する給紙カセット53が配設されている。この給紙カセット53は、一番上の転写紙Pに押し当てている給紙ローラ53aを所定のタイミングで回転駆動させ、その転写紙Pを給紙搬送路に給紙する。給紙搬送路内では、送り出された転写紙Pが複数の搬送ローラ対13を経た後、レジストローラ対14のローラ間に挟まれて止まる。レジストローラ対14は、挟み込んだ転写紙Pを、上述のようにして感光体ドラム1上に形成されたトナー像に重ね合わせ得るタイミングで転写ローラ12cと感光体ドラム1との間の転写ニップに向けて送り出す。これにより、感光体ドラム1上のトナー像と、レジストローラ対14によって送り出された転写紙Pとが転写ニップで同期して密着する。そして、感光体ドラム1上のトナー像は、転写バイアスの作用を受けて転写紙P上に静電転写される。
紙搬送ベルト12は、従動ローラ12aと駆動ローラ12bとに張架されており、図中反時計回りに無端移動する。また、紙搬送ベルト12の図中左側方には、定着手段としての定着装置59、排紙ローラ対60が設けられている。トナー像が静電転写された転写紙Pは、紙搬送ベルト12により定着装置59へ送られる。定着装置59内に入った転写紙Pは、加熱処理及び加圧処理が施される。これにより、トナーが圧力を受けながら熱溶融して転写紙Pにトナー像が定着す。そして、転写紙Pは定着装置59内から排紙ローラ対60を経て機外へと排出される。
転写されずに感光体ドラム1上に残った転写残トナーはクリーニング装置7によって回収される。また、紙搬送ベルト12上に転移してしまった不要なトナーは、ベルトクリーニング装置56によって紙搬送ベルト12上から除去される。
本実施形態では、感光体ドラム1、現像装置6、帯電装置2、クリーニング装置7が、これらを一体に支持した構造体からなるユニット装置としてのプロセスカートリッジ100に収容されている。プロセスカートリッジ100は、プリンタ本体に対して着脱自在となっている。よって、プロセスカートリッジ100内に収容された部品に寿命が到来したり、メンテナンスが必要になったりしたときには、そのプロセスカートリッジ100を交換すればよく、利便性が向上する。
以下、図1に示す様な構成で動作説明を行う。
画像形成の一連のプロセスは、ここではN/P(ネガポジ:電位が低い所にトナーが付着する)の非接触帯電ローラ方式を用いた例で行う。
図示していない操作部のプリントボタンが押されると、図1中の帯電ローラ3、現像ローラ8、転写装置15、トナー極性制御ブレード22、ブラシローラ23、回収ローラ24、にそれぞれ所定の電圧又は電流が順次所定のタイミングで印加され、それとほぼ同時に感光体ドラム1、帯電ローラ3、転写装置15、現像ローラ8、左スクリュー9、右スクリュー10、ブラシローラ23、回収ローラ24、トナー排出スクリュー19は所定の方向に回転し始める。なお、感光体回転速度は205[mm/s]、ブラシローラ23の回転速度及び回収ローラ24の回転速度も205[mm/s]である。
感光体ドラム1は非接触配置された帯電ローラ3で一様に負に帯電(−690[V])され、レーザー光4で潜像形成(黒ベタ電位は−120[V])が行われる。その潜像が現像ローラ8で形成される磁気ブラシにより現像(現像バイアスは−550[V])されトナー像が形成される。そして、そのトナー像が感光体ドラム1と転写装置15との間に図示していない給紙機構から給送され、図示しないレジストローラで画像先端と同期を取り供給された転写紙上にトナー像が転写(30[μA]印加)される。転写紙は図示しない分離機構で感光体ドラム1より分離され、図示していない定着装置を経てコピー画像として排出される。
一方、転写装置15で転写され、残った感光体ドラム1上の転写残トナーは、図3に示す様に「+極性」と「―極性」とが混在した分布のトナーであり、感光体ドラム1の回転でトナー極性制御ブレード22の位置まで移送される。
ほとんどのトナーはトナー極性制御ブレード22で機械的に掻き落されるが、球形度が高いトナーはトナー極性制御ブレード22と感光体ドラム1とのニップ領域に入り込みやすく一部はすり抜けて行く。ここで、トナー極性制御ブレード22へはトナーの帯電極性と同じ極性(−極性)の電圧が印加されており、トナーがトナー極性制御ブレード22をすり抜けて行くとき、トナーを正規の帯電極性(−極性)に帯電する。
トナー極性制御ブレード22により正規の帯電極性に帯電されたトナーは、次のブラシローラ23の位置に感光体ドラム1の回転により運ばれる。ブラシローラ23は正規の帯電極性に帯電されたトナーを静電的に吸着する。ブラシローラ23上に移動したトナーはブラシローラ23より更に高い+極性の電圧が印加された回収ローラ24へ電位勾配により移動する。回収ローラ24上のトナーは回収ローラ用クリーニングブレード31により掻き落とされ、トナー排出スクリュー19で機外に排出又は現像器に戻される。
ここで、トナーの正規帯電極性と同極性の電圧が印加されたトナー極性制御ブレード22をトナーがすり抜けていくときに、トナーの帯電極性が変わる仕組みについて説明する。
トナー極性制御ブレード22をすり抜けるトナーの帯電電位は、感光体ドラム1とトナー極性制御ブレード22とにより「摩擦帯電」、「電荷注入」、「放電」等で図4に示すように、感光体表面電位とトナー極性制御ブレード22間の電位差の増加に従いトナーの正規帯電極性側にシフトする。
トナー極性制御ブレード22と感光体ドラム1との間にトナーが挟まれたとき、トナー極性制御ブレード22に印加された電圧でトナーに電流が流れ込み、トナーは印加電圧側の極性に帯電してトナー極性制御ブレード22を通過する。このような状態でトナーの帯電極性が変化するのはトナーへの電荷注入と考えられている。また、感光体ドラム1の表面電位とトナー極性制御ブレード22への印加電圧との電位差が放電の起こる領域の値であると、感光体ドラム1とトナー極性制御ブレード22との接触部よりも感光体ドラム表面移動方向上流と下流側それぞれで感光体ドラム1とトナー極性制御ブレード22とで形成される上流側ギャップ部及び下流側ギャップ部で起こる放電により、トナーはトナー極性制御ブレード22への印加電圧と同極性に帯電する。
次に、静電クリーニング部の詳細構成について説明する。ブラシローラ23は、感光体ドラム1とブラシローラ23間で生じ得るトナーへの電荷注入を低減するために、ブラシ繊維は図5に示すような芯鞘構造繊維で構成されブラシローラ回転方向下流側へ傾斜させている。ブラシローラ23のブラシ繊維を傾斜させることで、図5に示すように繊維から導電部が露出している切断面とトナーとの接触確率を少なくしトナーへの電荷注入を低減させている。
また、回収ローラ24は、ブラシローラ23と回収ローラ24間でトナーへの電荷注入を少なくするため、金属の芯金にPVDFチューブを巻き、さらに表層に絶縁層を設けている。
ブラシローラ23には、表面に接触した金属製のブラシローラ用電荷付与部材33がブラシローラ23の軸と同電位で接続されている。この理由は、トナーがブラシローラ23から回収ローラ24へ移動すると繊維表面が絶縁性のため電位が低下し感光体ドラム1からのトナー除去性能が低下するからである。
また、回収ローラ24の表面でもブラシローラ23と同じように回収ローラ用クリーニングブレード31でトナーが掻き落とされるとき、回収ローラ24の表面電位が低下する。そこで、回収ローラ24の表面にもブラシローラ23と同様に回収ローラ用クリーニングブレード31を導電性とし、回収ローラ24の軸に印加している電圧より高い電圧が印加してある。回収ローラ24上のトナー除去は回収ローラ用クリーニングブレード31を用いて機械的に掻き落としているが、以下に回収ローラ24上の球形トナーの除去が可能な事の説明を記す。回収ローラ24はブラシローラ23に付着したトナーをブラシローラ23と回収ローラ24間の電位勾配で回収ローラ24へ転位させる機能があれば良い訳で、感光体ドラム1とは異なり材料は何でもかまわない。そこで、回収ローラ24の表面を摩擦係数の低い材料でコーティングしたり、金属ローラに摩擦係数の低いチューブを巻いたりすれば球形トナーでも容易に除去できる。具体的には、フッ素コーティングやPVDF、PFAチューブを巻いた回収ローラ24にすればよい。
クリーニング装置の具体的な構成は下記に示す。
・トナー極性制御ブレード材質:ポリウレタンにイオン導電剤を分散
・トナー極性制御ブレード透過率:20[%]
・トナー極性制御ブレード喰込量(対感光体ドラム):1[mm]
・トナー極性制御ブレード当接角度(対感光体ドラム):20[°]
・トナー極性制御ブレード厚み:2[mm]
・トナー極性制御ブレード自由長:7[mm]
・トナー極性制御ブレード硬度:60〜80(JISA硬度計)
・トナー極性制御ブレード反発弾性:30[%]
・トナー極性制御ブレード抵抗:106〜8[W・cm]
・トナー極性制御ブレード制御電圧:−1200[V],−30[μA]
・ブラシローラ材質:導電性ポリエステル
・ブラシローラ径:φ14[mm]
・ブラシローラ毛足長さ:4[mm]
・ブラシローラ喰込量(対感光体ドラム):1[mm]
・ブラシローラ線速:205[mm/s](感光体ドラムの線速と等速)
・ブラシローラ軸印加電圧:600[V]
・ブラシローラ原糸抵抗108[W・cm]
・ブラシローラ植毛密度:10[万本/inch
・ブラシローラ形態:ブラシローラ回転方向下流側へ傾斜
・回収ローラ材質:SUS芯金にPVDFチューブ(100[μm])表層アクリルコート層(5[μm]:絶縁)
・回収ローラ径:φ12[mm]
・回収ローラ線速:205[mm/s]
・回収ローラ軸印加電圧:1000[V]
・回収ローラ用クリーニングブレード材質:ポリウレタンにイオン導電剤、カーボン導電剤を分散
・回収ローラ用クリーニングブレード喰込量(対回収ローラ):1[mm]
・回収ローラ用クリーニングブレード当接角(対回収ローラ):20[°]
・回収ローラ用クリーニングブレード厚み:2[mm]・回収ローラ用クリーニングブレード自由長:7[mm]
・回収ローラ用クリーニングブレード硬度:60〜80(JISA硬度計)
・回収ローラ用クリーニングブレード反発弾性:30[%]
・回収ローラ用クリーニングブレード電気抵抗:10[Ω・cm]〜10[Ω・cm]
・回収ローラ用クリーニングブレード印加電圧:1000[V]
・除電ランプ構成:図21を参照・除電ランプ印加電圧:24[V]
・除電ランプ発光ピーク波長:660[nm]±20[nm]
ここで、図6に示す様にトナー極性制御ブレード22前に除電ランプ36を設けた場合に画像を印刷した時、トナー極性制御ブレード22に所定の電圧を印加した場合、ある時間での感光体表面電位と位置との関係は図7に示すようになる。これは、トナー極性制御ブレード22と感光体ドラムとの接触部において、トナー極性制御ブレード22よりも感光体ドラム表面移動方向上流側の微小ギャップで放電が起こり、感光体表面を帯電してしまうことで、トナー極性制御ブレード22よりも感光体ドラム表面移動方向下流側の微小ギャップでは感光体ドラム1の表面電位とトナー極性制御ブレード22の電位との電位差が小さくり、放電が起きないことを示している。そのため、転写残トナーとして非常に正帯電量が高いトナーが来た場合、上流側のギャップでの放電だけでは極性制御不足になりやすい。
そこで、図8に示すように、トナー極性制御ブレード22に光透過性を持たせることで、除電光が感光体ドラム1とトナー極性制御ブレード22との接触部全体に照射され、図9に示すように、前記上流側の微小ギャップで放電が起き感光体ドラム1の表面が帯電されたとしても、トナー極性制御ブレード22と感光体ドラム1との接触部に光が照射され続けているため、前記接触部を通過後の感光体ドラム1の表面電位は常に−100[V]程度に保たれる。したがって、前記下流側の微小ギャップでも放電を起こすことができ、トナーに対して十分に極性制御を行うことができる。
また、図10に示すように、トナー極性制御ブレード22よりも感光体表面移動方向下流側に除電ランプ36を設けた場合、A3画像を1枚印刷したとき、トナー極性制御ブレード22を通過する前の感光体ドラム1の表面電位は図11に示すようになる。このとき、A,D部では帯電ローラ3の電源がON、B,C部では帯電ローラ3の電源及び転写装置15の電源がON、また、C部が画像領域となっている。ここで、図中の太線が画像面積率100[%]の場合であり、細線が10[%]の場合である。帯電ローラ3の電源電圧が異なる場合のトナー極性制御ブレード22を通過する前の感光体ドラム1の表面電位は、図12に示すようになる。また、転写装置15の電源電流が異なる場合のトナー極性制御ブレード22を通過する前の感光体ドラム1の表面電位は、図13に示すようになる。よって、画像面積率、帯電ローラ3の電源電圧、転写装置15の電源電流の変化によって、トナー極性制御ブレード22を通過する前の感光体ドラム1の表面電位は変化してしまう。これに対し、トナー極性制御ブレード22に−1200[V]の電圧を印加した場合、図14に示すように感光体表面電位とトナー極性制御ブレード22間の電位差が変化してしまう。
このような構成では、例えばトナー極性制御ブレード22のエッジ部にトナーが溜まり、転写電流がOFF時にすり抜けて来たトナー等に対しては、前記上流側の微小ギャップでは感光体ドラム1の表面電位が負に高いため、感光体ドラム1の表面電位とトナー極性制御ブレード22との電位差が小さく放電が起きない。したがって、前記下流側の微小ギャップでしか放電が起きず、極性制御不足になりやすい。
そこで、本実施形態では、図8に示すように、トナー極性制御ブレード22に光透過性を持たせることで、除電ランプ36によって図15に示すようにトナー極性制御ブレード22を通過する前の感光体ドラム1の表面電位を−100[V]〜100[V]にすることができ、常に前記上流側の微小ギャップでの感光体ドラム1の表面電位とトナー極性制御ブレード22の電位との電位差を放電が起こる程度に十分に保つことができるため、トナーに対して十分に極性制御を行うことができる。
上述したように、トナー極性制御ブレード22と感光体ドラム1との接触部よりも感光体ドラム表面移動方向上流側と下流側との両側の微小ギャップで放電が起きる場合に比べ、片側の微小ギャップでしか放電が起きない場合はトナーに対する極性制御性能が低下する。そのため、図4に示すようにトナー極性制御ブレード22への印加電圧の絶対値を上げることで、極性制御性能をあげることは可能である。しかしながら、経時で使い続けると図16に示すようにトナー極性制御ブレード22自体の抵抗値が上がり、定電流制御の場合、電圧値の絶対値が徐々に増加していく(原因は明らかになっていないが定電圧制御の場合は経時で電流値が低下し制御性能が落ちてしまう為、定電流制御を用いている)。この場合、トナー極性制御ブレード22に印加する印加電流値が高いほど、経時での電圧値の絶対値も大きくなる(−1500[V]〜−4000[V])。そして、トナー極性制御ブレード22の電圧値が増加し、感光体ドラム1の耐電圧(−3000[V]程度)を超えてしまうと、感光体ドラム1の表面が放電破壊されシステムとして破綻してしまう。したがって、トナー極性制御ブレード22の電圧は出来る限り低い方が望ましい。
そこで、図8に示すように、トナー極性制御ブレード22に光透過性を持たせることで除電ランプ36により、トナー極性制御ブレード22と感光体ドラム1との当接部の前後の感光体ドラム1の表面電位を−100[V]〜100[V]に安定することができ、常に前記上流側の微小ギャップと前記下流側の微小ギャップとの両方で放電を起こせるため、トナー極性制御ブレード22への印加電流は、従来の構成に比べ低い値で済み。感光体ドラム1の表面の破壊も抑制することができる。
また、図17に示すように、トナー極性制御ブレード22よりも感光体表面移動方向上流側と下流側との両側にそれぞれ除電ランプを設けても良いが、2ヶ所に除電ランプを設けるということは空間的なスペースも必要であり、材料面やエネルギー面でも2倍のコストが生じてしまうため好ましく無い。そこで、本実施形態のように、トナー極性制御ブレード22に光透過性を持たせることで除電ランプは1つで済み、その様な問題も発生しない。
図18に示すような感光体ドラム1の軸に対して垂直な帯画像が作像された場合、感光体ドラム1の表面電位は図19に示すように、帯部とそうでない部分とでは電位が600[V]程度異なる。トナー極性制御ブレード22に電圧を印加すると、トナー極性制御ブレード22は電気的な力によって感光体ドラム1に引き付けられるが、図20に示すように、感光体ドラム1の表面電位が軸方向で異なる場合、トナー極性制御ブレード22と感光体ドラム1の電位差も異なるため、トナー極性制御ブレード22が感光体ドラム1に引き付けられる電気的な力も変わってしまう。特に、トナー極性制御ブレード22と感光体ドラム1との当接部の領域内にトナーが介在し微小放電が起こり感光体ドラム1の表面電位が一様でないと、トナー極性制御ブレード22と感光体ドラム1との引き合う力が変化しやすい。このような状態では、感光体ドラム1の表面に対するトナー極性制御ブレード22の当接状態が安定せず、一度に多量のトナーが前記当接部を抜けてしまったり、微小ギャップが安定しないことで放電が安定せずトナーに対する極性制御性能が悪化したりする。
そこで、本実施形態のように、トナー極性制御ブレード22に光透過性を持たせることで除電ランプ36により、トナー極性制御ブレード22と感光体ドラム1との当接部の前後の感光体ドラム1の表面電位は勿論、前記当接部の領域内の感光体表面電位も−100[V]〜100[V]に安定させることができるため、感光体ドラム1の表面に対するトナー極性制御ブレード22の当接状態を安定させることができ、トナー極性制御ブレード22のトナー掻き取り性能や極性制御性能ともに安定して発揮することができる。
なお、本実施形態では、図21に示すような除電ランプ36に24[V]の電圧を印加して使用しており、除電ランプ36からトナー極性制御ブレード22と感光体ドラム1との接触部までの距離は約10[mm]である。
ここで、除電ランプ36に印加する印加電圧を変化させたときの感光体ドラム1の表面電位は図22に示すようになり、15[V]程度の印加電圧で約−1000[V]の感光体ドラム1の表面電位を約0[V]に落とすことができるのがわかる。
また、除電ランプ36の印加電圧と光量との関係は図23に示すようになる。光量はSBC(シリコンブルーセルNo.541シャープ)によってランプから10[mm]の位置で測定した。除電ランプ36への印加電圧が印加電圧24[V]の場合と印加電圧15[V]の場合とで光量を比べると、印加電圧24[V]の場合の光量が印加電圧15[V]の場合の光量の約8倍になっている。そのため、除電ランプ36から発せられた光が感光体ドラム1の表面に直接照射されている領域では、十分に感光体ドラム1の表面電位が低下していると言える。また、本実施形態では、トナー極性制御ブレード22の透過率は20[%]であるが、トナー極性制御ブレード22を透過した後の光も十分に光量があり、十分に感光体ドラム1の表面電位が低下していると言え、トナー極性制御ブレード22の透過率が13[%]程度でも十分に感光体ドラム1の表面電位を低下させることができると考えられる。
また、トナー極性制御ブレード22の表面にトナーが付着しても除電ランプ36からの光がトナー極性制御ブレード22を十分に透過するので、感光体ドラム1の表面にトナーが付着している上から感光体ドラム1に光を照射して感光体ドラム1の表面電位が下がることと同等であるため、何ら問題は無い。
次に、本実施形態に係る画像形成装置に用いられる電子写真用感光体である感光体ドラム1について説明する。
本実施形態で用いる感光体ドラム1としては、導電性支持体を50[℃]〜400[℃]に加熱し、この支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を有するアモルファスシリコン感光体(以下、「a−Si系感光体」と称する。)を用いることができる。なかでもプラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適なものとして用いられている。
a−Si系感光体の層構成は、例えば以下のようなものである。図24は、層構成を説明するための模式的構成図である。図24(a)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上にa−Si:H,X(Hは水素原子、Xはハロゲン原子(F,Cl,Br,I))からなり光導電性を有する光導電層502が設けられている。図24(b)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502と、アモルファスシリコン系表面層503とから構成されている。図24(c)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層502と、アモルファスシリコン系表面層503と、アモルファスシリコン系電荷注入阻止層504とから構成されている。図24(d)に示す電子写真用感光体500は、支持体501の上に、光導電層502が設けられている。光導電層502はa−Si:H,Xからなる電荷発生層505ならびに電荷輸送層506とからなり、その上にアモルファスシリコン系表面層503が設けられている。
a−Si系感光体の支持体としては、導電性でも電気絶縁性であってもよい。導電性支持体としては、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、およびこれらの合金、例えばステンレス鋼等が挙げられる。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なくとも感光層を形成する側の表面を導電処理した支持体も用いることができる。
上記支持体の形状は平滑表面あるいは凹凸表面の円筒状または板状、無端ベルト状であることができ、その厚さは、所望通りの画像形成装置用感光体を形成し得るように適宜決定するが、画像形成装置用感光体としての可撓性が要求される場合には、支持体としての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄くすることができる。しかしながら、支持体は製造上および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は10[μm]以上とされる。
a−Si系感光体には必要に応じて導電性の支持体と光導電層との間に、支持体側からの電荷の注入を阻止する働きのある電荷注入阻止層を設けるのがいっそう効果的である(図24(c))。すなわち、電荷注入阻止層は感光層が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、支持体側より光導電層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能が発揮されない、所謂、極性依存性を有している。そのような機能を付与するために、電荷注入阻止層には伝導性を制御する原子を光導電層に比べ比較的多く含有させる。電荷注入阻止層の層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び、経済的効果等の点から好ましくは0.1[μm]〜5[μm]、より好ましくは0.3[μm]〜4[μm]、最適には0.5[μm]〜3[μm]とされるのが望ましい。
光導電層は、必要に応じて下引き層上に形成され、光導電層の層厚は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは1[μm]〜100[μm]、より好ましくは20[μm]〜50[μm]、最適には23[μm]〜45[μm]とされるのが望ましい。
電荷輸送層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を輸送する機能を主として奏する層である。この電荷輸送層は、その構成要素として少なくともシリコン原子と炭素原子と弗素原子とを含み、必要であれば水素原子、酸素原子を含むa−SiC(H、F、O)からなり、所望の光導電特性、特に電荷保持特性,電荷発生特性および電荷輸送特性を有する。本発明においては酸素原子を含有することが特に好ましい。電荷輸送層の層厚は所望の電子写真特性が得られることおよび経済的効果などの点から適宜所望にしたがって決定され、電荷輸送層については、好ましくは5[μm]〜50[μm]、より好ましくは10[μm]〜40[μm]、最適には20[μm]〜30[μm]とされるのが望ましい。
電荷発生層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を発生する機能を主として奏する層である。この電荷発生層は、構成要素として少なくともシリコン原子を含み、実質的に炭素原子を含まず、必要であれば水素原子を含むa−Si:Hから成り、所望の光導電特性、特に電荷発生特性,電荷輸送特性を有する。電荷発生層の層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び、経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは0.5[μm]〜15[μm]、より好ましくは1[μm]〜10[μm]、最適には1[μm]〜5[μm]とされる。
a−Si系感光体には必要に応じて、上述のようにして支持体上に形成された光導電層の上に、更に表面層を設けることができ、アモルファスシリコン系の表面層を形成することが好ましい。この表面層は自由表面を有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性において本発明の目的を達成するために設けられる。
アモルファスシリコン系の表面層の層厚としては、通常0.01[μm]〜3[μm]、好適には0.05[μm]〜2[μm]、最適には0.1[μm]〜1[μm]とされるのが望ましいものである。層厚が0.01[μm]よりも薄いと感光体を使用中に摩耗等の理由により表面層が失われてしまい、3[μm]を超えると残留電位の増加等の電子写真特性低下がみられる。
a−Si系感光体は、表面硬度が高く、半導体レーザー(770[nm]〜800[nm])などの長波長光に高い感度を示し、しかも繰り返し使用による劣化もほとんど認められない。このため、高速複写機やレーザービームプリンタ(LBP)などに用いるのに好適な電子写真用感光体である。
また、本実施形態で用いる感光体ドラム1Yとしては、充填材で補強された表面層を有する有機感光体、または、架橋型電荷輸送材料を使用した有機感光体を用いても良い。これにより、耐摩耗性を上げることができる。
感光体の表面層としては、ビニルフルオライド、ビニリデンフルオライド、クロロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロアルキルビニルエーテルより選ばれる化合物の重合体もしくは共重合が挙げられる。
導電性の支持体としては、アルミニウム、ステンレスなどの金属、紙、プラスチックなどの円筒状シリンダーまたはフィルムが用いられる。これらの支持体の上には、バリアー機能と下引機能をもつ下引層(接着層)を設けることができる。下引層は感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体の保護、支持体上の欠陥の被覆、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的被覆に対する保護などのために形成される。下引層の材料としては、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルイミダゾール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、メチルセルロース、エチレン−アクリル酸コポリマー、カゼイン、ポリアミド、共重合ナイロン、ニカワ、ゼラチン、等が知られている。これらはそれぞれに適した溶剤に溶解されて支持体上に塗布される。その膜厚は0.2[μm]〜2[μm]程度である。
感光層の具体例としては、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層との積層構造を有する感光層、電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する単一の層から成る感光層などがある。
電荷発生物質としては、ピリリウム、チオピリリウム系染料、フタロシアニン系顔料アントアントロン顔料、ジベンズピレンキノン顔料、ピラントロン顔料、トリスアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アゾ顔料、インジゴ顔料、キナクリドン系顔料、非対称キノシアニン、キノシアニンなどを用いることができる。
電荷輸送物質としては、ピレン、N−エチルカルバゾール、N−イソプロピルカルバゾール、N−メチル−N−フェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10−エチルフェノチアジン、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10−エチルフェノキサジン、p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、p−ジエチルアミノベンズアルデヒノ−2−メチルフェニル)−フェニルメタン等のトリアリールメタン系化合物、1,1−ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)ヘプタン、1,1,2,2−テトラキス(4−N,N−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)エタン等のポリアリールアルカン類、およびトリアリールアミン類などを用いることができる。
また、本実施形態で用いる感光体ドラム1としては、耐摩耗性を向上する目的で感光体の最表面に保護層を設け、その保護層にフィラーを添加した感光体を用いることができる。有機フィラーとしては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、無機フィラーとしては、銅、スズ、アルミニウム、インジウムなどの金属粉末、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、チタン酸カリウムなどの無機材料が挙げられる。これらのフィラーは単独もしくは2種類以上混合して用いられる。これらフィラーは、保護層用塗工液に適当な分散機を用いることにより分散できる。また、フィラーの平均粒径は、0.5[μm]以下、好ましくは0.2[μm]以下にあることが保護層の透過率の点から好ましい。また、本実施形態において保護層中に可塑剤やレベリング剤を添加してもよい。
次に、本字紙形態のプリンタに好適に用いられるトナーについて説明する。本実施形態においては、形状係数SF−1が100〜150である真円度の高い球形トナーを用いている。トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるため、トナー同士の吸着力は弱くなり、その結果、流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1が150を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
図25は、形状係数SF−1を説明するためにトナーの形状を模式的に表した図である。形状係数SF−1は、球状物質の形状、本実施形態ではトナー形状の丸さの割合を示す数値であり、トナーを二次元平面上に投影してできる楕円状図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。つまり形状係数SF−1は、数1によって定義されるものである。
Figure 2011064739
図26は、本発明のクリーニング装置を、所謂、1ドラム型のフルカラー画像形成装置であるプリンタ200に適用した例を示す図である。このプリンタ200では、図示しない本体筐体内に、感光体ドラム1が収納されている。この感光体ドラム1の周囲には、それぞれ、帯電手段としての帯電ローラ5、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、黒(K)の各色に対応した現像ユニット7C,7M,7Y,7K、中間転写手段としての中間転写部40、クリーニング手段としてのクリーニング装置4等が設けられている。また、このプリンタは、複数枚の記録材としての記録紙Pを収納する図示しない給紙カセットを備えている。給紙カセット内の記録紙は、図示しない給紙ローラにより1枚ずつ図示しないレジストローラ対でタイミング調整された後、二次転写部50と中間転写部40との間の二次転写領域に送り出される。
図26のプリンタ200において画像形成を行う場合、まず、感光体ドラム1を図中反時計方向に回転駆動するとともに中間転写部の中間転写ベルト41を図中時計方向に回転駆動する。そして、感光体ドラム1の表面を帯電ローラ3で一様に帯電した後、感光体ドラム1の表面に対してC用画像データで変調されたレーザー光Lを照射して、感光体ドラム1の表面にC用静電潜像を形成する。そして、このC用静電潜像を現像ユニット7CによりCトナーで現像を行う。これにより得られたC用トナー像は、中間転写部の中間転写ベルト41上に一次転写される。その後、感光体ドラム1の表面に残留した転写残トナーをクリーニング装置4で除去した後、再び感光体ドラム1の表面を帯電ローラ3で一様に帯電する。次に、感光体ドラム1の表面に対してM用画像データで変調されたレーザー光Lを照射して、感光体ドラム1の表面にM用静電潜像を形成する。そして、このM用静電潜像を現像装置6MによりMトナーで現像を行う。これにより得られたM用トナー像は、中間転写部の中間転写ベルト41上に既に一次転写されているC用トナー像と重なり合うようにして、中間転写ベルト41上に一次転写される。以後、Y及びKについても、同様に中間転写ベルト41上に一次転写する。このようにして互いに重なり合った状態の中間転写ベルト41上の各色トナー像は、二次転写部50により二次転写領域に搬送されてきた記録紙P上に転写される。このようにしてトナー像が転写された記録紙Pは、紙搬送ベルト79によって、図示しない定着部に搬送される。この定着部で、記録紙Pを加熱、加圧して、記録紙P上のトナー像を記録紙Pに定着させる。定着後の記録紙Pは、図示しない排紙トレー上に排出する。転写後の感光体ドラム1の表面に残留した転写残トナーは、クリーニング装置4で除去される。また、中間転写ベルト41の表面に残留した転写残トナーは、中間転写ベルトクリーニング装置(不図示)で除去される。
図26に示した1ドラム型のフルカラー画像形成装置において、感光体ドラム1の表面に残留した転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置として、上記クリーニング装置7を用いることで、球形トナーであっても、感光体ドラム1表面から転写残トナーを良好に除去することができる。
また、図27に示すような、マゼンタ・シアン・イエロー・ブラックの4つのプロセスカートリッジ100Y、C、M、Kを横に並べて配置してタンデム画像形成部を構成するカラー画像形成装置に本発明のクリーニング装置を用いることができる。なお、図27の例ではトナーはマゼンタ、シアン、イエローそしてブラックと示しているが、他に、中間色を出す為にライトブラック、ライトシアン、ライトマゼンタなど更に増やしてプロセスカートリッジを装着しても良い。
図27に示したタンデム画像形成部を構成するカラー画像形成装置において、感光体ドラム1の表面に残留した転写残トナーをクリーニングするクリーニング装置として、上記クリーニング装置7を用いることで、球形トナーであっても、感光体ドラム1表面から転写残トナーを良好に除去することができる。
以上、本実施形態によれば、感光体ドラム1上のトナーの帯電極性を制御する極性制御手段であるトナー極性制御ブレード22と、感光体ドラム1の表面移動方向に関してトナー極性制御ブレード22より下流に配置され、トナー極性制御ブレード22により制御されたトナーの帯電極性と反対極性の電圧が印加されてトナーを静電的に除去するクリーニング部材であるブラシローラ23と、を有するクリーニング装置7において、トナー極性制御ブレード22は光透過性を有する導電性部材であり、感光体ドラム1とトナー極性制御ブレード22との接触部と、前記接触部に対して感光体ドラム表面移動方向上流側及び下流側近傍と、の感光体表面に光が照射されるように配設された除電ランプ36を備えている。本実施形態においては、感光体ドラム1とトナー極性制御ブレード22との接触部の感光体ドラム表面と、前記接触部に対して感光体ドラム表面移動方向上流側及び下流側近傍の感光体ドラム表面とに、光透過性を有する極性制御手段を透過した除電ランプ36からの光が照射される。これにより、前記接触部に対して感光体ドラム表面移動方向上流側近傍の感光体ドラム表面が除電ランプ36からの光によって除電されるので、画像面積率の影響や転写電流の有無などによる感光体ドラム表面電位の変動が抑えられる。よって、前記接触部よりも感光体ドラム表面移動方向上流側で感光体ドラム表面とトナー極性制御ブレード22とで形成される微小ギャップで放電を適切に起こすことができる。また、前記接触部の感光体ドラム表面と、前記接触部に対して感光体ドラム表面移動方向下流側近傍の感光体ドラム表面とが、除電ランプ36からの光によって除電される。これにより、前記接触部よりも感光体ドラム表面移動方向下流側で感光体ドラム表面とトナー極性制御ブレード22とで形成される微小ギャップにおける感光体ドラム表面電位とトナー極性制御ブレード22との電位差を放電が起きる大きさにすることができる。したがって、前記接触部よりも感光体ドラム表面移動方向上流側及び下流側それぞれの微小ギャップで放電を起こすことができるので、トナーが極性制御不足になることを抑制することができる。また、トナー極性制御ブレード22が光透過性であることで、トナー極性制御ブレード22よりも感光体ドラム表面移動方向上流側と下流側との2箇所に除電ランプ36を設けなくても、前記接触部の感光体ドラム表面と、前記接触部に対して感光体ドラム表面移動方向上流側及び下流側近傍の感光体ドラム表面とを除電することができる。よって、装置本体内に設ける除電ランプ36は1つで良いので、除電ランプ36を2つ設ける構成よりも装置の大型化やコスト上昇を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、感光体ドラム1と、感光体ドラム1を帯電せしめる帯電手段と、感光体ドラム1上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、感光体ドラム1上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段と、感光体ドラム1上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する転写手段と、転写後の感光体ドラム1の表面に付着した転写残トナーを除去する感光体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、前記感光体クリーニング手段として、本発明のクリーニング装置7を用いることで、感光体ドラム1のクリーニングを良好に行うことができるので、良好な画像形成を行うことができる。
また、本実施形態によれば、トナー像を形成するトナーとして、形状係数SF−1が、100〜150のトナーを用いる。トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体ドラム1との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなる。したがって流動性が高くなり、また、トナーと感光体ドラム1との吸着力も弱くなって、転写率を高くすることができ、高品位の画像を得ることができる。
また、本実施形態によれば、感光体ドラム1として、フィラー(粒子状物質)を含有する表面保護層が形成されたものを用いることで、感光体の膜削れ量を低減することができ、耐摩耗性を向上することができる。
また、本実施形態によれば、感光体ドラム1として、充填材で補強された表面層を有する有機感光体、または、架橋型電荷輸送材料を使用した有機感光体、または、その両方の特徴を有する有機感光体を用いたことで、感光体ドラム1の膜削れ量を低減することができ、耐摩耗性を向上することができる。
また、本実施形態によれば、感光体ドラム1がアモルファスシリコン感光体であることで、表面硬度が高く、半導体レーザーなどの長波長光に高い感度を示し、しかも繰り返し使用による劣化もほとんど認められない。このため、高速複写機やレーザービームプリンタ(LBP)などに用いるのに好適である。
また、本実施形態によれば、感光体ドラム1と少なくともクリーニング手段とを一体に持し、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、前記クリーニング手段として本発明のクリーニング装置7を用いることで、感光体ドラム1のクリーニングを良好に行うことができ、また、クリーニング装置及び感光体ドラム1を画像形成装置に対して容易に着脱することができる。これにより、クリーニング装置などの交換時の操作性が向上する。
1 感光体ドラム
3 帯電ローラ
4 レーザー光
6 現像装置
7 クリーニング装置
8 現像ローラ
9 左スクリュー
10 右スクリュー
12 紙搬送ベルト
12a 従動ローラ
12b 駆動ローラ
12c 転写ローラ
13 搬送ローラ対
14 レジストローラ対
15 転写装置
19 トナー排出スクリュー
22 トナー極性制御ブレード
23 ブラシローラ
24 回収ローラ
31 回収ローラ用クリーニングブレード
33 ブラシローラ用電荷付与部材
36 除電ランプ
40 中間転写部
41 中間転写ベルト
50 二次転写部
53 給紙カセット
53a 給紙ローラ
56 ベルトクリーニング装置
59 定着装置
60 排紙ローラ対
79 紙搬送ベルト
100 プロセスカートリッジ
200 プリンタ
300 プリンタ
500 電子写真用感光体
501 支持体
502 光導電層
503 アモルファスシリコン系表面層
504 アモルファスシリコン系電荷注入阻止層
505 電荷発生層
506 電荷輸送層
特開2004−212823号公報

Claims (9)

  1. 感光体表面に接触して配設されトナーの帯電極性と同極性の電圧が印加された、感光体上のトナーの帯電極性を制御する極性制御手段と、
    該極性制御手段よりも感光体表面移動方向下流に配置され、該極性制御手段により制御されたトナーの帯電極性と反対極性の電圧が印加されて該トナーを静電的に除去するクリーニング部材と、を有するクリーニング装置において、
    前記極性制御手段は光透過性を有する導電性部材であり、
    前記感光体表面と前記極性制御手段との接触部の感光体表面と、該接触部よりも感光体表面移動方向上流側及び下流側近傍の感光体表面とに、前記極性制御手段を透過して光が照射されるように配設された除電ランプを備えたことを特徴とするクリーニング装置。
  2. 感光体と、
    前記感光体を帯電せしめる帯電手段と、
    前記感光体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
    前記感光体上の静電潜像をトナーにより現像しトナー像化する現像手段と、
    前記感光体上のトナー像を転写体又は記録媒体に転写する転写手段と、
    転写後の前記感光体の表面に付着した転写残トナーを除去する感光体クリーニング手段とを有する画像形成装置において、
    前記感光体クリーニング手段として、請求項1のクリーニング装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    一つの感光体と複数の現像手段とで多色画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2の画像形成装置において、
    一つの感光体と一つの現像手段からなる画像形成部を複数有し、前記複数の画像形成部で形成されたトナー像を重ね合わせることで多色画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項2乃至4いずれかの画像形成装置において、
    前記トナー像を形成するトナーとして、形状係数SF−1が、100〜150のトナーを用いたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項2乃至5いずれかの画像形成装置において、
    前記感光体として、フィラー(粒子状物質)を含有する表面保護層が形成されたものを用いることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項2乃至5いずれかの画像形成装置において、
    前記感光体として、充填材で補強された表面層を有する有機感光体、または架橋型電荷輸送材料を使用した有機感光体、またはその両方の特徴を有する有機感光体を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項2乃至5の画像形成装置において、
    前記感光体がアモルファスシリコン感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  9. 感光体と少なくともクリーニング手段とを一体に持し、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジにおいて、
    前記クリーニング手段として、請求項1のクリーニング装置を用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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