JP4965550B2 - タッチパネル及びその製造方法、タッチパネルを利用したディスプレイ - Google Patents

タッチパネル及びその製造方法、タッチパネルを利用したディスプレイ Download PDF

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Description

本発明は、タッチパネル及びその製造方法、タッチパネルを利用したディスプレイに関し、特にカーボンナノチューブ構造体を利用したタッチパネル及びその製造方法、タッチパネルを利用したディスプレイに関する。
タッチパネルは、画面に指やペンなどで直接触れることで機械を操作する装置であり、LCDなど表示装置、PDAなど携帯装置、銀行のATMやPOSなど多くの装置で用いられている。タッチパネルに対して、タッチした位置の検出を電気的に行うものとして、抵抗膜方式や静電容量方式などがある。一方、電気を用いないものとして、超音波方式や赤外遮光方式、画像認識方式などがある。
現在の抵抗膜方式タッチパネルは、ベースとなるガラス基板の表面に非常に微小なスペーサをはさみ、その表面にしなやかなフィルムを貼り付ける。前記ガラス基板及び前記フィルムの向かい合う面には、それぞれ透明導電性薄膜が設けられている。
タッチしていない状態では、前記微小なスペーサにより前記二枚の透明導電性薄膜は接触していないために、電流が生じない。前記フィルムをタッチすると、圧力によりフィルムがたわみ、前記ガラス基板の透明導電性薄膜と接触し、電流が流れる。前記ガラス基板、フィルムそれぞれの透明導電性薄膜の抵抗による分圧比を測定することで押された位置を検出する。
Kaili Jiang、Qunqing Li、Shoushan Fan、"Spinning continuous carbon nanotube yarns"、Nature、2002年、第419巻、p.801
現在主流の方式では、全面がITO(Indium Tin Oxide)と呼ばれる透明導電性薄膜で構成されるので、構造が単純となり、剥離や磨耗、断線などがおきにくいために、寿命が長く、透過率も高く改善されている。しかし、ITO(Indium Tin Oxide)はスパッタリング法、イオンプレーティング、塗布法などの方法により成膜されるので、製造方法が複雑である。また、ITO薄膜は、機械的及び化学的性能が良好でなく、膜質の均一性が低いという欠点がある。また、ITO薄膜の光透過性が低いので、明るい環境で表示パネルに表示される画面が見にくくなる。従って、現在のタッチパネルには、正確性や応答性が低く、光透過性が低いという課題がある。
前記課題を解決するために、正確性や応答性が向上し、光透過性が高いタッチパネルを提供することが必要となる。
本発明のタッチパネルは、第一基板と、前記第一基板に設置された第一導電構造体と、を有する第一電極板と、前記第一電極板から所定の距離だけ離れ、第二基板と、前記第二基板に設置された第二導電構造体と、を有する第二電極板と、を含む。前記第一導電構造体及び前記第二導電構造体の少なくとも一方は、カーボンナノチューブ構造体を有する。前記カーボンナノチューブ構造体は複数のカーボンナノチューブを含む。前記複数のカーボンナノチューブは等方的に配列されているか、所定の方向に沿って配列されているか、または、異なる複数の方向に沿って配列されている。
前記複数のカーボンナノチューブが、それぞれ前記カーボンナノチューブ構造体の一つの表面と成す角度は0°〜15°である。
隣接するカーボンナノチューブが分子間力で結合されているので、前記カーボンナノチューブ構造体はシート状の自立構造を有する。
前記複数のカーボンナノチューブ構造体の厚さは、0.5nm〜100μmである。
前記第一導電板は、それぞれ前記第一導電構造体に電気的に接続された二つの第一電極を含む。前記二つの第一電極はそれぞれ第二方向に平行に配列され、前記第二導電板は、それぞれ前記第二導電構造体に電気的に接続された二つの第二電極を含む。前記二つの第二電極はそれぞれ第一方向に平行に配列されている。
前記第一方向は前記第二方向に直交している。
本発明のタッチパネルの製造方法は、少なくとも一つのカーボンナノチューブアレイと、第一基板と、第二基板と、を提供する第一ステップと、前記カーボンナノチューブアレイに所定の圧力をかけて前記カーボンナノチューブアレイを押し、それぞれ前記第一基板及び第二基板に、第一カーボンナノチューブ構造体及び第二カーボンナノチューブ構造体を形成する第二ステップと、それぞれ前記第一カーボンナノチューブ構造体及び第二カーボンナノチューブ構造体の表面に、第一電極及び第二電極を設置して、第一電極板及び第二電極板を形成する第三ステップと、前記第一電極板及び前記第二電極板を所定の距離だけ分離させて設置する第四ステップと、を含む。
前記第二ステップは、押し器具を利用して、基材に成長された前記カーボンナノチューブアレイに所定の圧力をかけて前記カーボンナノチューブアレイを押しカーボンナノチューブ構造体を形成するとともに、前記基材から前記カーボンナノチューブ構造体を分離する第一サブステップと第一基板及び第二基板の形状により、それぞれ前記カーボンナノチューブ構造体を切る第サブステップと、前記カーボンナノチューブ構造体をそれぞれ前記第一基板及び第二基板に設置して、第一導電構造体及び第二導電構造体を形成する第サブステップと、を含む。
前記第二ステップは、第一基板及び第二基板の第一表面を前記カーボンナノチューブアレイに接触させるように、前記第一基板及び第二基板を前記カーボンナノチューブアレイの端部に設置する第一サブステップと、押し器具を利用して、第一基板及び第二基板の第一表面と反対第二表面を押して、前記第一表面にカーボンナノチューブ構造体を形成する第二サブステップと、前記第一基板及び第二基板の形状により、それぞれ前記カーボンナノチューブ構造体を切って、それぞれ前記第一基板及び第二基板に第一導電構造体及び第二導電構造体を形成する第三サブステップと、を含む。
本発明のディスプレイは、タッチパネルと、該タッチパネルに近接する表示素子と、を含む。ここで、前記タッチパネルは、基板と、前記基板に設置された透明な導電構造体と、それぞれ前記透明な導電構造体に電気的に接続された少なくとも二つの電極、を含む。前記透明な導電構造体は、複数のカーボンナノチューブを有するカーボンナノチューブ構造体を含む。前記複数のカーボンナノチューブは等方的に配列されているか、所定の方向に沿って配列されているか、または、異なる複数の方向に沿って配列されている。
従来技術と比べると、本発明のタッチパネルは、次の優れた点を有する。本発明のタッチパネルに利用されるカーボンナノチューブフィルムは、良好な機械性及び強靱性、均一な導電性を有するので、本発明のタッチパネル及びディスプレイは、優れた導電性及び耐久性がある。さらに、本発明のカーボンナノチューブ構造体の製造方法は簡単である。従って、本発明の製造方法により、前記タッチパネル及びディスプレイの大量生産が実現でき、前記タッチパネル及びディスプレイのコストが低減することができる。さらに、本発明のカーボンナノチューブ構造体を利用することにより、前記電極及び導電構造体の間の接触抵抗を低減することができる。
図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
(実施形態1)
図1及び図2を参照すると、本実施形態のタッチパネル10は、第一電極板12と、第二電極板14と、前記第一電極板12及び第二電極板14の間に挟まれる複数のスペーサ16と、を含む。
前記第一電極板12は、第一基板120と、第一導電構造体122と、二つの第一電極124と、を備える。前記第一基板120は第一表面及び第二表面を有し、該第一表面及び第二表面はそれぞれ平面形に形成されている。前記第一導電構造体122及び前記二つの第一電極124は全部前記第一基板120の第一表面に設置されている。前記二つの第一電極124は前記第一導電構造体122を挟むように、前記第一基板120の両側に設置される。また、前記二つの第一電極124はそれぞれ前記第一導電構造体122に電気的に接続されている。ここで、一つの第一電極124から、前記第一導電構造体122を越えてもう一つの第一電極124まで進む方向を、第一方向と定義する。
前記第二電極板14は、第二基板140と、第二導電構造体142と、二つの第二電極144と、を備える。前記第二基板140は第一表面及び第二表面を有し、該第一表面及び第二表面はそれぞれ平面形に形成されている。前記第二導電構造体142及び前記二つの第二電極144は全部前記第二基板140の第一表面に設置されている。前記二つの第二電極144は前記二つの第一電極124の側に対向せず、前記第二基板140の両側に設置される。また、前記二つの第二電極144は前記第二導電構造体142を挟むように前記第二導電構造体142に電気的に接続されている。ここで、一つの第二電極144から、前記第二導電構造体142を越えてもう一つの第二電極144まで進む方向を、第二方向と定義する。
また、前記第一方向は前記第二方向に対して直交する。前記二つの第一電極124は前記第一方向に平行に並列し、前記二つの第二電極144は前記第二方向に平行に並列している。即ち、前記第一電極124の長手方向は前記第二方向に平行し、前記第二電極144の長手方向は前記第一方向に平行する。前記第一電極124及び前記第二電極144は、金属又はカーボンナノチューブなど導電材料からなる。本実施形態において、前記第一電極124及び前記第二電極144は、銀ペーストからなる。
前記第一基板120は、ポリマー、樹脂など柔軟で透明な材料からなる。一方、前記第二基板140は、ガラス、石英などの透明な材料からなる。
本実施形態において、前記第二電極板14及び前記第一電極板12の間の距離は2〜10μmに設定されている。前記複数のスペーサ16はそれぞれ所定の距離だけ離れて、均一に前記第二電極板14の前記第二導電構造体142上に設置される。さらに、前記第二電極板14及び前記第一電極板12を密封するように、前記第二電極板14と前記第一電極板12との間に枠形の絶縁部18を設置する。前記複数のスペーサ16及び前記絶縁部18は、例えば、透明な樹脂のような絶縁材料からなり、前記第一電極板12と前記第二電極板14とを絶縁して組み合わせるように機能する。前記複数のスペーサ16の数量及び寸法は、実際のタッチパネルの寸法に応じて、前記第一電極板12と前記第二電極板14とを絶縁させるように設けられる。
さらに、前記第一電極板12を保護するために、前記第一電極板12の第一表面に対向する第二表面に透明な保護膜126を設置することができる。前記透明な保護膜126は、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、ベンゾシクロブテン(BCB)、ポリエステル又はアクリル酸などのいずれか一種からなる。さら、前記透明な保護膜126は、表面硬化処理されたプラスチック膜(例えば、PET)であることができる。
前記第一導電構造体122及び第二導電構造体142はそれぞれカーボンナノチューブ構造体(図示せず)を含む。さらに、前記カーボンナノチューブ構造体は少なくとも一枚のカーボンナノチューブフィルムを含む。単一の前記カーボンナノチューブフィルムにおいて、前記複数のカーボンナノチューブは、等方的に配列されているか、所定の方向に沿って配列されているか、または、異なる複数の方向に沿って配列されている。前記カーボンナノチューブが前記カーボンナノチューブ構造体の表面と成す角度は0°〜15°である。前記角度が0°である場合、前記カーボンナノチューブは前記カーボンナノチューブ構造体の表面に平行に配列されている。
前記カーボンナノチューブフィルムの幅は、前記カーボンナノチューブを成長させるための基材の幅により決定され、前記カーボンナノチューブフィルムの長さは基材の寸法に限定されず、必要に応じて製造されることができる。前記カーボンナノチューブフィルムの幅は0.01cm〜10cmに設けられ、厚さは0.5〜100μmに設けられる。前記カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ又は多層カーボンナノチューブである。前記カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブである場合、直径が0.5nm〜50nmに設定され、前記カーボンナノチューブが二層カーボンナノチューブである場合、直径が1nm〜50nmに設定され、前記カーボンナノチューブが多層カーボンナノチューブである場合、直径が1.5nm〜50nmに設定される。
さらに、タッチパネルの寸法は、前記透明な導電構造体に利用した前記カーボンナノチューブフィルムの大きさに制限されない。例えば、大寸法のタッチパネルを製造する場合、隙間なく複数の前記カーボンナノチューブフィルムを並列して設置することができる。
前記カーボンナノチューブ構造体は少なくとも一枚の前記カーボンナノチューブフィルムを含む。本実施形態において、前記カーボンナノチューブ構造体は、一枚の前記カーボンナノチューブフィルムを含む。前記第一導電構造体122に利用したカーボンナノチューブ構造体において、カーボンナノチューブがそれぞれ第一方向に沿って配列される。一方、前記第二導電構造体144に利用したカーボンナノチューブ構造体において、カーボンナノチューブがそれぞれ第二方向に沿って配列される。ここで、前記第一方向は第二方向に0°〜90°の角度で設定されている。前記角度が90°である場合、前記第一方向は前記第二方向に垂直に設定されている。
(実施形態2)
図3を参照すると、前記タッチパネル10は次の工程により製造される。
第一段階では、少なくとも一つのカーボンナノチューブアレイと、第一基板と、第二基板と、を提供する。前記カーボンナノチューブは超配列カーボンナノチューブアレイ(Superaligned array of carbon nanotubes,非特許文献1)であることが好ましい。
本実施形態において、化学気相堆積(CVD)法により前記カーボンナノチューブアレイを成長させる。まず、基材を提供する。該基材としては、P型又はN型のシリコン基材、又は表面に酸化物が形成されたシリコン基材が利用される。本実施形態において、厚さが4インチのシリコン基材を提供する。次に、前記基材の表面に触媒層を蒸着させる。該触媒層は、Fe、Co、Ni又はそれらの合金である。次に、前記触媒層が蒸着された前記基材を、700〜900℃、空気の雰囲気において30〜90分間アニーリングする。最後に、前記基材を反応装置内に置いて、保護ガスを導入すると同時に前記基材を500〜700℃に加熱して、5〜30分間カーボンを含むガスを導入する。これにより、高さが200〜400μmの超配列カーボンナノチューブアレイが形成される。前記超配列カーボンナノチューブアレイは、相互に平行で基材に垂直に成長する複数のカーボンナノチューブからなる。前記方法により、前記超配列カーボンナノチューブアレイにアモルファスカーボン又は触媒剤である金属粒子などの不純物が残らず、純粋なカーボンナノチューブアレイが得られる。
本実施形態において、前記カーボンを含むガスはアセチレンなどの炭化水素であり、保護ガスは窒素やアンモニアなどの不活性ガスである。勿論、前記カーボンナノチューブアレイは、アーク放電法又はレーザー蒸発法により得られることができる。
第二ステップでは、前記カーボンナノチューブアレイに所定の圧力をかけて前記カーボンナノチューブアレイを押し、それぞれ前記第一基板及び第二基板にカーボンナノチューブ構造体を形成する。
カーボンチューブアレイ自体に接着性があるので、前記第一基板及び前記第二基板は直接前記カーボンナノチューブアレイに緊密に接着されることができる。本実施形態において、それぞれ前記第一基板及び第二基板に形成されたカーボンナノチューブ構造体は、次の二種の方法により製造される。
図4を参照すると、第一方法は、押し器具を利用して、基材に成長された前記カーボンナノチューブアレイに所定の圧力をかけて前記カーボンナノチューブアレイを押しカーボンナノチューブ構造体を形成するとともに、前記基材から前記カーボンナノチューブ構造体を分離する第一サブステップと第一基板及び第二基板の形状により、それぞれ前記カーボンナノチューブ構造体を切る第サブステップと、前記カーボンナノチューブ構造体をそれぞれ前記第一基板及び第二基板に設置して、第一導電構造体及び第二導電構造体を形成する第サブステップと、を含む。
第二方法は、第一基板及び第二基板の第一表面を前記カーボンナノチューブアレイに接触させるように、それぞれ前記第一基板及び第二基板を前記カーボンナノチューブアレイの端部に設置する第一サブステップと、押し器具を利用して、第一基板及び第二基板の第一表面と反対第二表面を押して、それぞれ前記第一基板及び第二基板の第一表面にカーボンナノチューブ構造体を形成する第二サブステップと、前記第一基板及び第二基板の形状により、それぞれ前記カーボンナノチューブ構造体を切って、それぞれ前記第一基板及び第二基板に第一導電構造体及び第二導電構造体を形成する第三サブステップと、を含む。
前記カーボンナノチューブアレイのカーボンナノチューブは押し器具からの圧力で倒れると同時に、前記基板から脱離することになる。前記カーボンナノチューブは分子間力でそれぞれ結合され、自立構造を有するカーボンナノチューブ構造体に形成されることができる。カーボンナノチューブが強い接着性を有するので、前記カーボンナノチューブ構造体は、前記第一基板及び第二基板に直接接着されることができる。
前記カーボンナノチューブに圧力をかけるために、押し器具を利用する。前記カーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブの配列方向は、該押し器具の形状及び前記カーボンナノチューブアレイの押し方向により決められている。例えば、図4を参照すると、平面を有する押し器具を利用して、前記基板に垂直な方向に沿って前記カーボンナノチューブを押す場合、等方的に配列されたカーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ構造体が形成されている。図5を参照すると、ローラー形状を有する押し器具を利用して、所定の方向又は異なる方向に沿って前記複数のカーボンナノチューブを同時に押す場合、前記複数のカーボンナノチューブは所定の方向又は異なる方向に沿って前記カーボンナノチューブ構造体に分布されている。
前記カーボンナノチューブ構造体における複数のカーボンナノチューブは、それぞれ該カーボンナノチューブ構造体の表面と0°〜15°の角度を成し、均一的に配列されている。前記角度が0°である場合、前記複数のカーボンナノチューブは、それぞれ該カーボンナノチューブ構造体の表面に平行に配列されている。前記カーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブの斜めの程度は、前記カーボンナノチューブアレイにかけた圧力に関係する。即ち、該圧力は大きくなるほど、前記斜めの程度が大きくなる。前記カーボンナノチューブ構造体の厚さは、前記カーボンナノチューブアレイの高さ及び該カーボンナノチューブアレイにかけた圧力に関係する。即ち、前記カーボンナノチューブアレイの高さが高くなり、また、該カーボンナノチューブにかけた圧力が小さくなるほど、前記カーボンナノチューブ構造体の厚さが大きくなる。
さらに、前記カーボンナノチューブ構造体を、もう一つのカーボンナノチューブアレイの上に重畳させて、前記第二ステップを繰り返すことにより、複数のカーボンナノチューブ構造体を含む多層のカーボンナノチューブ構造体を形成することができる。前記複数のカーボンナノチューブ構造体は、分子間力で相互に接着されている。
勿論、複数のカーボンナノチューブ構造体を重畳させて、前記押し器具を利用して前記複数のカーボンナノチューブ構造体を押すことにより、多層のカーボンナノチューブ構造体を形成することができる。
第三ステップでは、二つの第一電極を前記第一基板の第一導電構造体の表面に設置して第一電極板を形成し、二つの第二電極を前記第二基板の第二導電構造体の表面に設置して第二電極板を形成する。
前記第一電極及び第二電極の製造方法は、スクリーン印刷又は溶射方法により、それぞれ前記第一カーボンナノチューブ構造体の対向する、第二方向に平行する両方の端部、及びそれぞれ前記第二カーボンナノチューブ構造体の対向する、第一方向に平行する両方の端部に、所定の幅を有する導電の銀ペーストを塗布する第一サブステップと、100℃〜120℃の温度で、前記銀ペーストを10〜60分間乾燥させて、第一電極及び第二電極を形成する第二サブステップと、を含む。ここで、前記第一方向は、前記第二方向に直交に設定されている。
第四ステップでは、前記第一導電構造体が設置された前記第一電極板の表面と、前記第二導電構造体が設置された前記第二電極板の表面と、を対向させるように、前記第一電極板を前記第二電極板から所定距離だけ分離させて設置して、タッチパネルを製造する。
(実施形態3)
図7を参照すると、本実施形態のディスプレイ100は、前記タッチパネル10と、表示素子20と、第一制御素子30と、中央処理装置(CPU)40と、第二制御素子50と、を含む。前記タッチパネル10は前記表示素子20に近接して設置され、また、外部回路(図示せず)で前記第一制御素子30に電気的に接続されている。前記タッチパネル10は、所定の空間で分離されて前記表示素子20に接続され、又は、直接前記表示素子20に密接に接続されていてもよい。本実施形態において、前記タッチパネル10は、空間26で分離させて前記表示素子20に電気的に接続されている。前記第一制御素子20及び前記中央処理装置40は、それぞれ前記第二制御素子50に電気的に接続されている。前記中央処理装置40は、前記表示素子20を制御することができる。
前記表示素子20は、例えば液晶表示装置、電界放出型表示装置、プラズマ表示装置、電子発光表示装置、真空蛍光ディスプレイ、陰極線管などの表示装置のいずれか一種であることができる。
電磁妨害を防ぐために、さらに、前記第二基板140の前記導電構造体142に面する表面とは反対側の表面に遮蔽層22を設置する。前記遮蔽層22はITO、ATO(Antimony Tin Oxide)のような導電性の柔軟な材料からなる。本実施形態において、前記遮蔽層22はカーボンナノチューブフィルムである。前記カーボンナノチューブフィルムは、同じ方向に沿って配列された複数のカーボンナノチューブを含む。前記遮蔽層22の前記基板140に面する表面とは反対側の表面に硬化層24を設置することができる。該硬化層24は、窒化ケイ素又は二酸化ケイ素からなる。該硬化層24は誘電体層として利用されることができる。前記硬化層24は所定の距離で分離されて前記表示装置20の上方に設置され、又は、直接前記表示素子20に設置されている。前記硬化層24は絶縁層として利用でき、外力(例えば、電気力)で前記表示素子20が損傷を受けることを防止することができる。
前記第一電極板12及び前記第二電極板14にそれぞれ例えば5Vの電圧を印加する場合、使用者はディスプレイ20に表示された情報を読みながら、指又はペンなどの接触物60で前記ディスプレイ20の表面に設置された前記タッチパネル10を押す。これにより、前記第一電極板12の前記第一基板120を湾曲させ、変形70を生じさせ、前記第一電極板12の前記第一導電構造体122と前記第二電極板14の前記第二導電構造体142とを接触させて回路を形成する。前記第一制御素子30により、それぞれ前記第一導電構造体122におけるカーボンナノチューブの配列方向及び前記第二導電構造体142におけるカーボンナノチューブの配列方向に流れる電流を測定して、測定データを前記中央処理装置40に伝送する。前記中央処理装置40は前記測定データにより、前記第一電極板12の前記第一導電構造体122と前記第二電極板14の前記第二導電構造体142との接触場所を計算する。これによって、前記ディスプレイ20における所定の場所に、必要な情報を表示することができる。
本発明の実施形態のタッチパネルの分解図である。 本発明の実施形態のタッチパネルの断面図である。 本発明の実施形態のタッチパネル製造方法のフローチャートである。 本発明の実施形態の電極板製造方法のフローチャートである。 本発明の実施形態のカーボンナノチューブ構造体のSEM写真である。 本発明の実施形態のカーボンナノチューブ構造体のSEM写真である。 本発明の実施形態のタッチパネルを利用したディスプレイを示す図である。
符号の説明
10 タッチパネル
100 ディスプレイ
12 第一電極板
120 第一基板
122 第一導電構造体
124 第一電極
126 保護膜
14 第二電極板
140 第二基板
142 第二導電構造体
144 第二電極
16 スペーサ
18 絶縁層
30 第一制御素子
40 中央処理装置
50 第二制御素子
60 接触物
70 変形

Claims (4)

  1. 少なくとも一つのカーボンナノチューブアレイと、第一基板と、第二基板と、を提供する第一ステップと、
    前記カーボンナノチューブアレイに所定の圧力をかけて前記カーボンナノチューブアレイを押し、それぞれ前記第一基板及び第二基板に、第一カーボンナノチューブ構造体及び第二カーボンナノチューブ構造体を形成する第二ステップと、
    それぞれ前記第一カーボンナノチューブ構造体及び第二カーボンナノチューブ構造体の表面に、第一電極及び第二電極を設置して、第一電極板及び第二電極板を形成する第三ステップと、
    前記第一電極板及び前記第二電極板を所定の距離だけ分離させて設置する第四ステップと、
    を含み、
    前記第二ステップが、
    押し器具を利用して、基材に成長された前記カーボンナノチューブアレイに所定の圧力をかけて前記カーボンナノチューブアレイを押しカーボンナノチューブ構造体を形成するとともに、前記基材から前記カーボンナノチューブ構造体を分離する第一サブステップと
    前記第一基板及び第二基板の形状により、それぞれ前記カーボンナノチューブ構造体を切り、前記第一カーボンナノチューブ構造体及び第二カーボンナノチューブ構造体を形成する第サブステップと、
    前記第一カーボンナノチューブ構造体及び第二カーボンナノチューブ構造体を、それぞれ前記第一基板及び第二基板に設置して、第一導電構造体及び第二導電構造体を形成する第サブステップと、を含むことを特徴とする抵抗膜方式タッチパネルの製造方法。
  2. 前記第二ステップにおいて、
    平面を有する押し器具を利用して、前記基材に垂直な方向に沿って前記カーボンナノチューブを押すことにより、等方的に配列されたカーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ構造体が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の抵抗膜方式タッチパネルの製造方法。
  3. ローラー形状を有する押し器具を利用して、所定の方向又は異なる方向に沿って前記複数のカーボンナノチューブを同時に押すことにより、前記複数のカーボンナノチューブが所定の方向又は異なる方向に沿って前記カーボンナノチューブ構造体に分布されることを特徴とする、請求項1に記載の抵抗膜方式タッチパネルの製造方法。
  4. 少なくとも一つのカーボンナノチューブアレイと、第一基板と、第二基板と、を提供する第一ステップと、
    前記カーボンナノチューブアレイに所定の圧力をかけて前記カーボンナノチューブアレイを押し、それぞれ前記第一基板及び第二基板に、第一カーボンナノチューブ構造体及び第二カーボンナノチューブ構造体を形成する第二ステップと、
    それぞれ前記第一カーボンナノチューブ構造体及び第二カーボンナノチューブ構造体の表面に、第一電極及び第二電極を設置して、第一電極板及び第二電極板を形成する第三ステップと、
    前記第一電極板及び前記第二電極板を所定の距離だけ分離させて設置する第四ステップと、
    を含み、
    前記第二ステップが、
    前記第一基板及び第二基板の第一表面が前記カーボンナノチューブアレイに接触するように、前記第一基板及び第二基板を前記カーボンナノチューブアレイの端部に設置する第一サブステップと、
    押し器具を利用して、前記第一基板及び第二基板の第一表面と反対第二表面を押して、間接的にカーボンナノチューブアレイを押すことで、前記第一表面にカーボンナノチューブ構造体を形成する第二サブステップと、
    前記第一基板及び第二基板の形状により、それぞれ前記カーボンナノチューブ構造体を切って、それぞれ前記第一基板及び第二基板に第一導電構造体及び第二導電構造体を形成する第三サブステップと、を含むことを特徴とする抵抗膜方式タッチパネルの製造方法。
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