JP4927811B2 - タッチパネル及びそれを利用するディスプレイ - Google Patents

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Description

本発明は、タッチパネルに関し、特にカーボンナノチューブフィルムを利用するタッチパネルに関する。
タッチパネルは、画面に指やペンなどで直接触れることで機械を操作する装置であり、LCDなど表示装置、PDAなど携帯装置、銀行のATMやPOSなど多くの装置で用いられている。タッチパネルに対して、タッチした位置の検出を電気的に行うものとして、抵抗膜方式や静電容量方式などがある。一方、電気を用いないものとして、超音波方式や赤外遮光方式、画像認識方式などがある。
静電容量方式は、指で触れることで表示パネルの表面電荷の変化を捉えることによる位置検出方法である。現在の静電容量方式のタッチパネルは、ガラス基板と、前記ガラス基板に設置される透明な導電構造体と、前記透明な導電構造体1の四隅に設置される金属電極と、を含む。前記四つの金属電極により、前記基板に等電位面が形成される。即ち、タッチパネル表面全体に低圧の電界を形成し、タッチした指によりその部分の電界を放電して、前記金属電極に微弱な電流が発生する。前記金属電極の電流の比率を計算することで触れた位置を検出することができる。
一般に、前記ガラス基板はソーダ石灰ガラスからなる。前記透明な導電構造体は、ITO(インジウムスズ酸化物)又はATO(三酸化アンチモン)などの透明な材料からなる。前記金属電極は、それぞれ低抵抗の金属(例えば、銀であり)を印刷することにより形成される。さらに、前記透明な導電性層に封止膜を設置する。前記封止膜は、液体のガラスを硬化又は緻密化処理することにより形成される。
Kaili Jiang、Qunqing Li、Shoushan Fan、"Spinning continuous carbon nanotube yarns"、Nature、2002年、第419巻、p.801
現在主流の方式では、全面がITO(Indium Tin Oxide)と呼ばれる透明導電性薄膜で構成されるために、構造が単純となり、剥離や磨耗、断線などが起こりにくいために、寿命が長く、透過率も高く改善されている。しかし、ITO(Indium Tin Oxide)はスパッタリング法、イオンプレーティング、塗布法などの方法により成膜されるので、製造方法が複雑である。また、ITO薄膜は、機械的及び化学的性能が良好でなく、膜質の均一性が低いという欠点がある。また、ITO薄膜の光透過性が低いので、明るい環境において表示パネルに表示される画面が見にくくなる。従って、現在のタッチパネルは、正確性や応答性が低下し、光透過性が低いという課題がある。
前記課題を解決するために、正確性や応答性が向上し、光透過性が高いタッチパネルを提供することが必要となる。
本発明のタッチパネルは、基板と、前記基板に設置される透明な導電構造体と、それぞれ前記透明な導電構造体に接続され、相互に所定の距離を隔てて設置される少なくとも二つの電極と、を含む。前記透明な導電構造体は、少なくとも二つのカーボンナノチューブ構造体を含む。前記少なくとも二つのカーボンナノチューブ構造体は積層される。各々のカーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブは、同じ方向に沿って配列されている。隣接する前記カーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブは、異なる方向に沿って配列される。
前記隣接するカーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブは、角度αで交叉して設置されている。ここで、αは0<α≦90°の条件を満たす。
前記カーボンナノチューブ構造体は一枚又は数枚のカーボンナノチューブフィルムを含む。前記数枚のカーボンナノチューブフィルムは、隙間がなく平行に並列されている。
前記カーボンナノチューブフィルムの厚さは、0.5nm〜100μmにされる。
一枚の前記カーボンナノチューブフィルムが、端と端で接続された複数のカーボンナノチューブセグメントを含む。単一のカーボンナノチューブセグメントが、平行に配列された複数のカーボンナノチューブを含む。
前記カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブであり、直径が0.5nm〜50nmに設定されている。前記カーボンナノチューブが二層カーボンナノチューブであり、直径が1nm〜50nmに設定されている。前記カーボンナノチューブが多層カーボンナノチューブであり、直径が1.5nm〜50nmに設定されている
前記タッチパネルは、平面型又は曲面型である。
前記基板の、前記透明な導電構造体に接続された表面に対向する表面に、遮蔽層を設置している。
タッチパネルと、前記タッチパネルの基板に接近する表示素子と、を含む。ここで、前記タッチパネルは、基板と、前記基板に設置される透明な導電構造体と、それぞれ前記透明な導電構造体に接続され、相互に所定の距離を隔てて設置される少なくとも二つの電極と、を含む。前記透明な導電構造体は、少なくとも二つのカーボンナノチューブ構造体を含む。前記少なくとも二つのカーボンナノチューブ構造体は積層される。各々のカーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブは、同じ方向に沿って配列されている。隣接する前記カーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブは、異なる方向に沿って配列される。
従来技術と比較し、本発明のタッチパネルは、次の優れた点を有する。第一に、カーボンナノチューブは良好な機械性能を有するので、カーボンナノチューブフィルムを利用するタッチパネルは、良好な機械的強度及び靱性を有する。従って、本発明は数枚のカーボンナノチューブフィルムを利用することにより、前記タッチパネルの耐久性を高め、該タッチパネルを利用するディスプレイの使用寿命を延長することができる。第二に、カーボンナノチューブは良好な導電性を有するので、カーボンナノチューブフィルムを利用するタッチパネルは、均一な導電性及び高導電性を有する。従って、本発明は、異なる方向に沿って配列される複数のカーボンナノチューブフィルムを利用することにより、前記タッチパネルのコントラスト及び精確性を高めることができる。
図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1及び図2を参照すると、本実施形態のタッチパネル20は、基板22と、透明な導電構造体24と、保護層26と、少なくとも二つの電極28を含む。ここで、前記基板22は、第一表面221及び該第一表面221に対向する第二表面222を含む。前記透明な導電構造体24は、前記基板22の第一表面221に設置されている。前記少なくとも二つの電極28は前記透明な導電構造体24に電気的に接続されるように、それぞれ前記透明な導電構造体24の隅又は縁部に設置されている。このように設置されれば、前記透明な導電構造体24に等電位面を形成することができる。前記保護層26は、前記透明な導電構造体24及び前記電極28の上に設置されることができる。
前記基板22は透明な材料からなり、曲面型又は平板型に形成される。さらに、前記基板22は柔軟な薄膜であり、又は、ガラス、石英、ダイヤモンドのような透明な基板である。前記電極28は金又は銀などの低抵抗の金属材料からなる。前記電極28は、スパッタ、メッキング、化学蒸着などの方法により前記透明な導電構造体24の表面に堆積される。また、前記電極28は銀ペーストを介して前記透明な導電構造体24に電気的に接続させる。あるいは、前記電極28は直接前記基板22の表面に設置されることもできる。この場合、別に回路を設置し、この回路を介して前記電極28を前記透明な導電構造体24に接続させる。勿論、上述の方法に限らず、前記電極28及び前記透明な導電構造体24を電気的接続することができる方法は、いずれも本発明の保護範囲に含まれている。
さらに、前記タッチペネル20における接触領域の形状に対応して、前記透明な導電構造体24及び基板22の形状を設けることができる。例えば、前記透明な導電構造体24及び基板22は矩形又は三角形に形成されることができる。本実施形態において、前記タッチパネル20における接触領域は、矩形に形成されるので、前記透明な導電構造体24及び基板22は矩形に形成されている。また、本実施形態において、前記タッチパネル20の透明な導電構造体24に均一な電位面を形成するために、それぞれ前記透明な導電構造体24の四つの隅に電極28を設置する。隣接する前記電極28は、所定の距離を隔てるように設置されている。
さらに、前記電極28及び前記透明な導電構造体24を保護するために、前記電極28及び前記透明な導電構造体24の表面に保護層26を設置することができる。前記保護層26は透明な材料、例えば、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、ベンゾシクロブテン(BCB)、ポリエステル又はアクリル酸などのいずれか一種からなる。さらに、前記保護層26は、表面硬化処理によるプラスチック膜(例えば、PET)であってもよい。
前記透明な導電構造体24はそれぞれ少なくとも二つのカーボンナノチューブ構造体(図示せず)を含む。各々のカーボンナノチューブ構造体は、一枚又は数枚のカーボンナノチューブフィルムを含む。該カーボンナノチューブ構造体が数枚のカーボンナノチューブフィルムを含む場合、前記カーボンナノチューブフィルムは隙間がなく平行に配列されて、大寸法のカーボンナノチューブフィルムに形成されることができる。該大寸法のカーボンナノチューブフィルムにおいて、カーボンナノチューブは同じの方向に沿って配列されている。前記単一のカーボンナノチューブフィルムは、複数のカーボンナノチューブからなり、所定の厚さを持つ薄膜である。前記透明な導電構造体24において、各々のカーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブは一定の方向に沿って配列されている。また、前記透明な導電構造体24において、隣接するカーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブは、異なる方向に沿って配列されている。前記隣接するカーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブは、それぞれ角度αで交叉して配列されている。ここで、該角度αは、0<α≦90°の条件を満たす。
利用条件により、前記透明な導電構造体24に利用されるカーボンナノチューブ構造体の数量を増加又は減少することができる。前記単一のカーボンナノチューブフィルムの厚さは、0.5nm〜100μmにされることが好ましい。
本実施形態において、前記カーボンナノチューブ構造体は二枚のカーボンナノチューブフィルムを含む。前記カーボンナノチューブ構造体の長さは30cm、幅が30cm、厚さが10μmである。前記隣接するカーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブは、90°で交叉して配列されている。
図3及び図4を参照すると、単一の前記カーボンナノチューブフィルムは、分子間力で端と端が接続された複数のカーボンナノチューブセグメント143を含む。各々のカーボンナノチューブセグメント143は、相互に平行に、分子間力で結合された複数のカーボンナノチューブ145を含む。
前記カーボンナノチューブフィルムは次の方法により製造される。
第一段階では、カーボンナノチューブアレイを提供する。超配列カーボンナノチューブアレイ(Superaligned array of carbon nanotubes,非特許文献1)であることが好ましい。
本実施形態において、化学気相堆積(CVD)法により前記カーボンナノチューブアレイを成長させる。まず、基材を提供する。該基材としては、P型又はN型のシリコン基材、又は表面に酸化物が形成されたシリコン基材が利用される。本実施形態において、厚さが4インチのシリコン基材を提供する。次に、前記基材の表面に触媒層を堆積させる。該触媒層としては、Fe、Co、Ni又はそれらの合金である。次に、前記触媒層が堆積された前記基材を、700〜900℃、空気の雰囲気において30〜90分間アニーリングする。最後に、前記基材を反応装置内に置いて、保護ガスを導入すると同時に前記基材を500〜700℃に加熱して、5〜30分間カーボンを含むガスを導入する。これにより、高さが200〜400μmの超配列カーボンナノチューブアレイが成長される。超配列カーボンナノチューブアレイは、相互に平行に基材に垂直に成長する複数のカーボンナノチューブからなる。前記の方法により、超配列カーボンナノチューブアレイに無定形炭素又は触媒剤である金属粒子などの不純物が残らず、純粋なカーボンナノチューブアレイが得られる。
本実施形態において、前記カーボンを含むガスはアセチレンなどの炭化水素であり、保護ガスは窒素やアンモニアなどの不活性ガスである。勿論、前記カーボンナノチューブアレイは、アーク放電法又はレーザー蒸発法により得られることができる。
第二段階では、前記カーボンナノチューブアレイからカーボンナノチューブフィルムを引き出す。
まず、ピンセットなどの工具を利用して複数のカーボンナノチューブの端部を持つ。本実施形態において、一定の幅を有するテープを利用して複数のカーボンナノチューブの端部を持つ。次に、所定の速度で前記複数のカーボンナノチューブを引き出し、複数のカーボンナノチューブセグメントからなる連続のカーボンナノチューブフィルムを形成する。一般に、前記カーボンナノチューブを引出す方向は、前記カーボンナノチューブアレイの成長方向に垂直である。
前記複数のカーボンナノチューブを引き出す工程において、前記複数のカーボンナノチューブがそれぞれ前記基材から脱離すると、分子間力で前記カーボンナノチューブセグメントが端と端で接合され、連続のカーボンナノチューブフィルムが形成される。図4を参照すると、単一のカーボンナノチューブセグメントは、長さが同じの複数のカーボンナノチューブを含む。該複数のカーボンナノチューブは、相互に平行に並列し、分子間力で接合されるように配列されている。前記カーボンナノチューブフィルムは複数のカーボンナノチューブセグメントを含む。前記カーボンナノチューブフィルムのカーボンナノチューブは、前記カーボンナノチューブフィルムを引く方向に平行に並列されている。図3は、前記カーボンナノチューブフィルムのSEM写真である。図3に示すように、前記カーボンナノチューブフィルムは、所定の方向に沿って配列し、端と端で接合される複数のカーボンナノチューブからなる一定の幅を有するフィルムである。
前記カーボンナノチューブフィルムは、均一な導電性及び均一な厚さを有する。このカーボンナノチューブフィルムの製造方法は、高効率又は容易であり、工業上利用できる。
本実施形態において、前記カーボンナノチューブ構造体は、一枚のカーボンナノチューブフィルムを含む。該カーボンナノフィルムは複数のカーボンナノチューブセグメント、即ち、同じの方向に沿って配列される複数のカーボンナノチューブを含む。前記方向は、前記カーボンナノチューブを引く方向というものである。少なくとも二つの前記カーボンナノ層を角度αで交差して積み重ねることができる。ここで、該角度αは、0<α≦90°の条件を満たす。
前記カーボンナノチューブフィルムの幅は前記基材の幅により設定され、前記カーボンナノチューブフィルムの長さは基材の寸法に限定されず、必要により製造されることができる。本実施形態において、前記カーボンナノチューブフィルムの幅は1cm〜10cmに設けられ、厚さは0.01〜100μmに設けられる。前記カーボンナノチューブは、単層カーボンナノチューブ、二層カーボンナノチューブ又は多層カーボンナノチューブである。前記カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブである場合、直径が0.5nm〜50nmに設定され、前記カーボンナノチューブが二層カーボンナノチューブである場合、直径が1nm〜50nmに設定され、前記カーボンナノチューブが多層カーボンナノチューブである場合、直径が1.5nm〜50nmに設定される。
カーボンナノチューブは比表面積が高く、前記超配列カーボンナノチューブアレイには不純物がないという特性があるので、前記カーボンナノチューブフィルムは強い粘着性がある。従って、前記透明な導電構造体24における前記カーボンナノチューブフィルムは、直接前記基板22に粘着されることができる。さらに、複数の前記カーボンナノチューブフィルムを並列にして大寸法のカーボンナノチューブフィルムを形成することができる。
利用条件により、有機溶剤を利用して前記カーボンナノチューブフィルムを浸漬して処理することができる。前記有機溶剤は、メタノール、アルコール、アセトンである。本実施形態において、アルコールを利用して前記カーボンナノチューブフィルムを浸漬することにより、前記カーボンナノチューブフィルムは、該アルコールの表面張力作用で、強く前記基板の表面に粘着されることができる。
さらに、前記透明な導電構造体24を保護するために、前記透明な導電構造体24及び前記電極28の表面に保護層26を設置することができる。該保護層26は、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、ベンゾシクロブテン(BCB)、樹脂膜、アクリル樹脂などのいずれか一種からなる。所定の方法で前記保護層を加工することにより、該保護層26は防反射又は防眩性などの性能を有することができる。本実施形態において、前記保護層は二酸化ケイ素からなり、硬度が7H(Hは、ロックウェル硬さ試験において、基準荷重における圧子の侵入深さを示すもの)に達する。前記保護層26は導電性の銀ペーストで直接前記透明な導電構造体24に粘着されることができる。
さらに、電磁妨害(Electromagnetic Interference,EMI)を防止するために、前記基板22の第二表面222に、遮蔽層25を設置することができる。該遮蔽層25はインジウムスズ酸化物(ITO)又はアンチモン含有酸化スズ(ATO)、CNTを含む物からなる。本実施形態において、前記遮蔽層25は、カーボンナノチューブフィルムを含む。該カーボンナノチューブフィルムにおいて、カーボンナノチューブが配向又は配向せずに配列されることができる。前記カーボンナノチューブフィルムを電気的に接地させることにより、前記タッチパネル20を電磁妨害がない雰囲気において作業させることができる。
図5を参照すると、本実施形態は、前記タッチパネル20を利用するディスプレイ100を提供する。該ディスプレイ100は、前記タッチパネル20と、表示素子30と、第一制御素子40と、中央処理装置(CPU)50と、第二制御素子60と、を含む。前記タッチパネル20は前記表示素子30に近接して設置され、また、外部回路(図示せず)で前記第一制御素子40に電気的に接続されている。支持体108を利用して、前記表示素子30を前記タッチパネル20から所定の距離で分離させて、前記タッチパネル20の基板22の第二表面222に相対して設置している。従って、前記表示素子30及び前記基板22の間に、空間106が形成されている。勿論、前記表示素子30は、例えば、粘着剤で前記タッチパネル20の基板22に組み合わせられることができる。前記表示素子30としては、液晶表示装置、電界放出装置、プラズマ表示装置、電子発光ディスプレイ、真空蛍光表示装置又は陰極線管などの表示装置のいずれか一種であることができる。前記タッチパネル40は前記中央処理装置50と電気的に接続されている。前記中央処理装置50は、前記表示素子30を制御するために前記第二制御素子60に電気的に接続されている。
さらに、前記表示素子30は所定の距離で分離して前記タッチパネル20の基板22に対向して設置される場合、前記タッチパネル20の基板22に設置される遮蔽層25の、前記基板22から遠い表面に、硬化層104を形成することができる。該硬化層104は、窒化ケイ素、二酸化ケイ素、ベンゾシクロブテン(BCB)、樹脂膜、アクリル樹脂などのいずれか一種からなる。前記硬化層104は絶縁層として利用でき、外力(例えば、電気力)で前記表示素子30が損傷を受けること防止することができる。前記硬化層104及び前記空間106を設けるので、前記表示素子30が強い力により損傷することを防止することができる。なお、前記表示素子30及び前記タッチパネル20を直接組み合わせる場合、前記硬化層104は隙間がなく前記表示素子30の表面に設置されることができる。
前記ディスプレイ100に例えば5Vの電圧を印加する場合、前記タッチパネル20の透明な導電構造体24に微弱な電流を流して、等電位面を形成する。使用者はディスプレイ100に表示された情報を読みながら、指70で前記ディスプレイ100の表面に設置された前記タッチパネル20を押す。この時、前記指70で触れる位置で、前記タッチパネル20の4隅に設置される電極28から流れる電流が前記指70から人体に流れて、電荷量が変化する。それぞれの前記電極28からの電流の比率を計算することにより、前記触れた位置を測定することができる。前記測定のデータを前記中央処理装置50に伝送する。前記中央処理装置50は前記測定のデータを収集して処理した後、前記表示制御素子60へ前記測定のデータを伝送する。これによれば、前記ディスプレイ100における所定の場所に、必要な情報が表示されることができる。
本発明のタッチパネルは、次の優れた点を有する。第一に、カーボンナノチューブは良好な機械性能を有するので、カーボンナノチューブフィルムを利用するタッチパネルは、良好な機械的強度及び靱性を有する。従って、本発明は数枚のカーボンナノチューブフィルムを利用することにより、前記タッチパネルの耐久性を高め、該タッチパネルを利用するディスプレイの使用寿命を延長することができる。第二に、カーボンナノチューブは良好な導電性を有するので、カーボンナノチューブフィルムを利用するタッチパネルは、均一な導電性及び高導電性を有する。従って、本発明は、異なる方向に沿って配列される複数のカーボンナノチューブフィルムを利用することにより、前記タッチパネルのコントラスト及び精確性を高めることができる。
本発明の実施形態のタッチパネルの模式図である。 図1のII−II線に沿って、本発明の実施形態のタッチパネルの断面図である。 本発明の実施形態のカーボンナノチューブフィルムのSEM写真である。 本発明の実施形態のカーボンナノチューブセグメントを示す図である。 本発明の実施形態のタッチパネルを利用するディスプレイの構成を示す図である。
符号の説明
100 ディスプレイ
104 硬化層
106 空間
143 カーボンナノチューブセグメント
145 カーボンナノチューブ
20 タッチパネル
22 基板
221 第一表面
222 第二表面
24 透明な導電構造体
25 遮蔽層
26 保護層
28 電極
30 表示素子
40 第一制御素子
50 中央処理装置
60 第二制御素子

Claims (7)

  1. 基板と、前記基板に設置される透明な導電構造体と、それぞれ前記透明な導電構造体に接続され、相互に所定の距離を隔てて設置される少なくとも二つの電極と、を含み、
    前記透明な導電構造体が、少なくとも二つのカーボンナノチューブ構造体を含み、
    前記カーボンナノチューブ構造体が一枚又は数枚のカーボンナノチューブフィルムを含み、
    一枚の前記カーボンナノチューブフィルムが、端と端で接続された複数のカーボンナノチューブセグメントを含み、
    単一のカーボンナノチューブセグメントが、平行に配列された複数のカーボンナノチューブを含み、
    前記少なくとも二つのカーボンナノチューブ構造体が積層され、
    各々のカーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブが、同じ方向に沿って配列され、
    隣接する前記カーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブが、90°で交叉して配列されることを特徴とする静電容量方式タッチパネル。
  2. 前記カーボンナノチューブ構造体が数枚のカーボンナノチューブフィルムを含み、
    前記数枚のカーボンナノチューブフィルムが、隙間なく平行に並列されていることを特徴とする、請求項1に記載の静電容量方式タッチパネル。
  3. 単一の前記カーボンナノチューブフィルムの厚さが、0.5nm〜100μmにされることを特徴とする、請求項1に記載の静電容量方式タッチパネル。
  4. 単一のカーボンナノチューブセグメントが、長さが同じ複数のカーボンナノチューブを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の静電容量方式タッチパネル。
  5. 前記静電容量方式タッチパネルが、平面型又は曲面型であることを特徴とする、請求項1に記載の静電容量方式タッチパネル。
  6. 前記基板の、前記透明な導電構造体に接続された表面に対向する表面に、遮蔽層を設置していることを特徴とする、請求項1に記載のタッチパネル。
  7. 静電容量方式タッチパネルと、前記静電容量方式タッチパネルの基板に接近する表示素子と、を含み、
    前記静電容量方式タッチパネルは、
    基板と、前記基板に設置される透明な導電構造体と、それぞれ前記透明な導電構造体に接続され、相互に所定の距離を隔てて設置される少なくとも二つの電極と、を含み、
    前記透明な導電構造体が、少なくとも二つのカーボンナノチューブ構造体を含み、
    前記カーボンナノチューブ構造体が一枚又は数枚のカーボンナノチューブフィルムを含み、
    一枚の前記カーボンナノチューブフィルムが、端と端で接続された複数のカーボンナノチューブセグメントを含み、
    単一のカーボンナノチューブセグメントが、平行に配列された複数のカーボンナノチューブを含み、
    前記少なくとも二つのカーボンナノチューブ構造体が積層され、
    各々のカーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブが、同じ方向に沿って配列され、
    隣接する前記カーボンナノチューブ構造体におけるカーボンナノチューブが、90°で交叉して配列されることを特徴とするディスプレイ。
JP2008317347A 2007-12-12 2008-12-12 タッチパネル及びそれを利用するディスプレイ Active JP4927811B2 (ja)

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