JP4755597B2 - 半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体集積回路装置の製造技術に関し、特に、狭ピッチで多数個の電極パッドが配置された半導体集積回路の電気的検査に適用して有効な技術に関するものである。
日本特開2001−116796号公報(特許文献1(対応欧州公報EP1074844))には、ICアレイ内のはんだボールを再度整形して、ICアレイ内のすべてのはんだボールの接触表面を同一平面にして、はんだボールの接触表面と、IC基板との間に、均一なオフセットを提供することにより、ICアレイ内のすべてのはんだバンプを、テスト用のアレイと接触させるのに必要な圧力を大幅に低減させるような、ICデバイス、あるいはウエハ用のはんだボールのテスト方法および装置について開示されている。
また、日本特開平5−283490号公報(特許文献2)には、半導体ウエハ内に形成された各集積回路装置のバンプ電極に対しプローブ手段のニードルの接続端を接触させて集積回路装置を試験測定装置に電気的に接続し、押圧体によってウエハ内の隣の集積回路装置のバンプ電極を押圧してその先端部を変形させて高さを揃えることにより、バンプ電極の高さの揃った集積回路装置をプローブ手段を介して均一な接触抵抗で試験測定装置に接続して試験精度を向上し、集積回路装置を実装する際にも実装側との間の接続抵抗のばらつきを減少する技術がある。
また、日本特開2001−60758号公報(特許文献3(対応米国特許公報USP6,391,686))には、打ち抜かれる複数の第1領域および第1領域間の第2領域を有するベース基板と、ベース基板の少なくとも前記第1領域に形成された配線パターンとを有する配線基板上に接着材料を設け、その接着材料のうち前記第1領域内に設けられた部分を前記第2領域に流動させながら押圧し、第1領域でベース基板と配線基板と配線パターンとの角隅に形成された気泡を第2領域に移動させつつ接着材料を配線基板に圧着することによって第1領域から気泡を除去する技術について開示されている。
また、日本特開平10−300783号公報(特許文献4)には、複数のパターン配線がフィルム上に形成され、かつこれらのパターン配線の各先端がフィルムから突出状態に配されてコンタクトピンとされるコンタクトプローブにおいて、フィルムのパターン配線側の面に所定の複数の電源ラインからなる電源ライン層を積層し、各電源ラインは所定のパターン配線に接続し、電源ライン層をパターン配線に対して立体的に設けることによって、大電流を流すことのできる幅広の電源ラインの設計自由度を向上させ、電源ラインの発熱を効率的に発散させて断線を防止できるコンタクトプローブについて開示されている。
また、日本特開2001−319953号公報(特許文献5)には、ウエハのチャック機構がヒートプレートを備え、プローブカードがカード保持具に載置され、カード保持具がヘッドプレートに固定された構造を有するプローバにおいて、カード保持具にヒーターと温度センサとを設け、カード保持具を所定の温度に加熱することにより、チャック機構の加熱の影響を受けることなくカード保持具の温度を一定に保ち、温度変化によるカード保持具の変形による触針の位置の変動を防止する技術について開示されている。
また、日本特開2000−138268号公報(特許文献6)には、ウエハ表面に形成した半導体回路をウエハの裏面から加熱しながらプローブカードに設けたプローブを接触させて行う検査を、プローブカードのウエハと接触しない面を加熱しながら行うことにより、プローブカードの熱変形量を少なくし、プローブテストの精度を向上させる技術について開示されている。
特開2001−116796号公報 特開平5−283490号公報 特開2001−60758号公報 特開平10−300783号公報 特開2001−319953号公報 特開2000−138268号公報
半導体集積回路装置の検査技術としてプローブ検査がある。このプローブ検査は、所定の機能どおりに動作するか否かを確認する機能テストや、DC動作特性およびAC動作特性のテストを行って良品/不良品を判別するテスト等を含む。
近年、半導体集積回路装置の多機能化が進行し、1個の半導体チップ(以下、単にチップと記す)に複数の回路を作りこむことが進められている。また、半導体集積回路装置の製造コストを低減するために、半導体素子および配線を微細化して、半導体チップ(以下、単にチップと記す)の面積を小さくし、ウエハ1枚当たりの取得チップ数を増加することが進められている。そのため、テストパッド(ボンディングパッド)数が増加するだけでなく、テストパッドの配置が狭ピッチ化し、テストパッドの面積も縮小されてきている。このようなテストパッドの狭ピッチ化に伴って、上記プローブ検査にカンチレバー状の探針を有するプローバを用いようとした場合には、探針をテストパッドの配置位置に合わせて設置することが困難になってしまう課題が存在する。
本願に開示された一つの代表的な発明の一つの目的は、狭ピッチ化したテストパッドを有する半導体集積回路装置に対する電気的検査を実現できる技術を提供することにある。
また、本願に開示された一つの代表的な発明の他の目的は、プローブ検査時において、探針とテストパッドとの接触を確実にできる技術を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、一つの代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本発明による半導体集積回路装置の製造方法は、以下の工程を含む。
(a)複数のチップ領域に区画され、前記複数のチップ領域の各々には半導体集積回路が形成され、主面上において前記半導体集積回路と電気的に接続する複数の第1電極が形成された半導体ウエハを用意する工程、
(b)第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する第2配線が形成され、前記第2配線が前記第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1配線基板に前記第1シートが取り付けられた第1面とは反対側の第2面から接触し、前記複数の接触端子の各々に電気信号を伝える複数のポゴピンと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を前記第1基板から離間して張力を加えつつ保持する接着リングと、前記第1シートのうち前記第1領域を裏面より押圧する押圧機構と、前記第1配線基板を前記第1面方向から固定する第1固定基板とを有する第1カードを用意する工程、
(c)前記複数の接触端子の前記先端を前記複数の第1電極に接触させて前記半導体集積回路の電気的検査を行う工程。
ここで、前記複数の接触端子の前記先端の各々は、前記第1シートの主面にて、前記複数の第1電極のうちの対応するものと対向して配置され、
前記第1シートのうち前記第1領域を取り囲む第2領域は、弛緩した状態で前記第1基板に保持される。
また、本発明による半導体集積回路装置の製造方法は、以下の工程を含む。
(a)複数のチップ領域に区画され、前記複数のチップ領域の各々には半導体集積回路が形成され、主面上において前記半導体集積回路と電気的に接続する複数の第1電極が形成された半導体ウエハを用意する工程、
(b)第1配線が形成された第1配線基板と、前記第1配線基板の第1面の第2領域に取り付けられた第2固定基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する第2配線が形成され、前記第2配線が前記第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの主面に対向して前記第2固定基板に保持された第1シートと、前記第1配線基板に前記第1面とは反対側の第2面から接触し、前記複数の接触端子の各々に電気信号を伝える複数のポゴピンと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面より押圧する押圧機構と、前記第3領域以外の第4領域において前記第1配線基板を前記第1面方向から固定する第1固定基板とを有する第1カードを用意する工程、
(c)前記複数の接触端子の前記先端を前記複数の第1電極に接触させて前記半導体集積回路の電気的検査を行う工程。
ここで、前記複数の接触端子の前記先端の各々は、前記第1シートの主面にて、前記複数の第1電極のうちの対応するものと対向して配置される。
また、本発明による半導体集積回路装置の製造方法は、以下の工程を含む。
(a)複数のチップ領域に区画され、前記複数のチップ領域の各々には半導体集積回路が形成され、主面上において前記半導体集積回路と電気的に接続する複数の第1電極が形成された半導体ウエハを用意する工程、
(b)第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する第2配線が形成され、前記第2配線が前記第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面より押圧する押圧機構とを有する第1カードを用意する工程、
(c)前記複数の接触端子の前記先端を前記複数の第1電極に接触させて前記半導体集積回路の電気的検査を行う工程。
ここで、前記複数の接触端子の前記先端の各々は、前記第1シートの主面にて、前記複数の第1電極のうちの対応するものと対向して配置され、
前記第1シートには、前記第2配線および前記複数の接触端子から離間した位置で1つ以上の穴が設けられている。
また、本発明による半導体集積回路装置の製造方法は、以下の工程を含む。
(a)複数のチップ領域に区画され、前記複数のチップ領域の各々には半導体集積回路が形成され、主面上において前記半導体集積回路と電気的に接続する複数の第1電極が形成された半導体ウエハを用意する工程、
(b)第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する第2配線が形成され、前記第2配線が前記第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面より押圧する押圧機構とを有する第1カードを用意する工程、
(c)前記複数の接触端子の前記先端を前記複数の第1電極に接触させて前記半導体集積回路の電気的検査を行う工程。
ここで、前記複数の接触端子の前記先端の各々は、前記第1シートの主面にて、前記複数の第1電極のうちの対応するものと対向して配置され、
前記第2配線は、第3配線と、前記第3配線の上層に形成され、前記第3配線と電気的に接続する第4配線とを含み、
前記第4配線が形成された配線層には、前記第3配線とは電気的に接続しない第5配線が形成され、
各々の前記第3配線上には、前記第4配線および前記第5配線のうちの少なくとも一方が形成されている。
また、本発明による半導体集積回路装置の製造方法は、以下の工程を含む。
(a)複数のチップ領域に区画され、前記複数のチップ領域の各々には半導体集積回路が形成され、主面上において前記半導体集積回路と電気的に接続する複数の第1電極が形成された半導体ウエハを用意する工程、
(b)第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する第2配線が形成され、前記第2配線が前記第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面より押圧する押圧機構とを有する第1カードを用意する工程、
(c)第1温度下で前記押圧機構により前記第1シートを押圧し、前記第1シートに第1の力を加えて前記第1シート自体の張力を緩和する工程、
(d)前記(c)工程の後、前記複数の接触端子の前記先端を前記複数の第1電極に接触させて前記半導体集積回路の電気的検査を行う工程。
ここで、前記複数の接触端子の前記先端の各々は、前記第1シートの主面にて、前記複数の第1電極のうちの対応するものと対向して配置され、
前記第1温度は、前記第1シートに前記第1の力を加えることで前記第1シート自体の前記張力が緩和する温度である。
また、本願に開示されたその他の概要を項に分けて簡単に説明するとすれば、以下の通りである。
1.第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する第2配線が形成され、前記第2配線が前記第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1配線基板に前記第1シートが取り付けられた第1面とは反対側の第2面から接触し、前記複数の接触端子の各々に電気信号を伝える複数のポゴピンと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を前記第1基板から離間して張力を加えつつ保持する接着リングと、前記第1シートのうち前記第1領域を裏面より押圧する押圧機構と、前記第1配線基板を前記第1面方向から固定する第1固定基板とを有し、前記第1シートのうち前記第1領域を取り囲む第2領域は、弛緩した状態で前記第1基板に保持されているプローブカード。
2.第1配線が形成された第1配線基板と、前記第1配線基板の第1面の第3領域に取り付けられた第2固定基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する第2配線が形成され、前記第2配線が前記第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの主面に対向して前記第2固定基板に保持された第1シートと、前記第1配線基板に前記第1面とは反対側の第2面から接触し、前記複数の接触端子の各々に電気信号を伝える複数のポゴピンと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面より押圧する押圧機構と、前記第3領域以外の第4領域において前記第1配線基板を前記第1面方向から固定する第1固定基板とを有するプローブカード。
3.第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する第2配線が形成され、前記第2配線が前記第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面より押圧する押圧機構とを有し、前記第2配線および前記複数の接触端子から離間した位置で1つ以上の穴が設けられているプローブカード。
4.第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する第2配線が形成され、前記第2配線が前記第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面より押圧する押圧機構とを有し、前記第2配線は、第3配線と、前記第3配線の上層に形成され、前記第3配線と電気的に接続する第4配線とを含み、前記第4配線が形成された配線層には、前記第3配線とは電気的に接続しない第5配線が形成され、各々の前記第3配線上には、前記第4配線および前記第5配線のうちの少なくとも一方が形成されているプローブカード。
5.第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する第2配線が形成され、前記第2配線が前記第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面より押圧する押圧機構とを有し、前記第1シートは、前記第1配線基板に保持された状況下において、第1温度下で前記押圧機構により押圧され、第1の力が加えられることで張力が緩和され、前記第1温度は、前記第1シートに前記第1の力を加えることで前記第1シート自体の前記張力が緩和する温度であるプローブカード。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
(1)狭ピッチ化したテストパッドを有する半導体集積回路装置に対するプローブ検査時において、探針とテストパッドとの接触を確実にできる。
(2)プローブカードにおいて多層配線基板の反りを抑制するカードホルダが厚くなった場合でも、プローブが形成された薄膜シートがカードホルダ内に埋もれてしまう不具合を避けることができる。
本発明の一実施の形態であるプローブカードの要部断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードの下面の要部平面図である。 図2中のA−A線に沿った断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードの要部断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを用いてプローブ検査を行う対象の半導体チップの平面図である。 図5に示した半導体チップに形成されたパッドの斜視図である。 図5に示した半導体チップの液晶パネルへの接続方法を示す要部断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートの要部平面図である。 図8中のB−B線に沿った断面図である。 図8中のC−C線に沿った断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートの要部を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを用いてプローブ検査を行う対象の半導体チップの平面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートの要部平面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを用いてプローブ検査を行う対象の半導体チップに設けられたバンプ電極上にてプローブが接触する位置を示した要部平面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートの要部平面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートの要部平面図である。 図16中のD−D線に沿った断面図である。 図16中のE−E線に沿った断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートの製造工程を説明する要部断面図である。 図19に続く薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。 図20に続く薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。 図21に続く薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。 図22に続く薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。 図23に続く薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。 図24に続く薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。 図25に続く薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。 プローブカードを形成する薄膜シートの形成中に生じる課題を説明する要部断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートの要部断面図である。 プローブカードの形成中に生じる課題を説明する要部断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートにおける脱気用の穴の形成位置を説明する要部平面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートに設けられたダミー配線を説明する平面図である。 薄膜シートを用いたプローブカードの使用時に生じる課題を説明する要部断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートに働く張力を緩和する方法を説明する要部断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートにおける脱気用の穴の形成位置を説明する要部平面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを用いてプローブ検査を行う対象の半導体チップ領域が形成された半導体ウエハの平面図である。
本願発明を詳細に説明する前に、本願における用語の意味を説明すると次の通りである。
ウエハとは、集積回路の製造に用いる単結晶シリコン基板(一般にほぼ平面円形状)、SOI(Silicon On Insulator)基板、サファイア基板、ガラス基板、その他の絶縁、反絶縁または半導体基板等並びにそれらの複合的基板をいう。また、本願において半導体集積回路装置というときは、シリコンウエハやサファイア基板等の半導体または絶縁体基板上に作られるものだけでなく、特に、そうでない旨明示された場合を除き、TFT(Thin Film Transistor)およびSTN(Super-Twisted-Nematic)液晶等のようなガラス等の他の絶縁基板上に作られるもの等も含むものとする。
デバイス面とは、ウエハの主面であって、その面にリソグラフィにより、複数のチップ領域に対応するデバイスパターンが形成される面をいう。
接触端子とは、シリコンウエハを半導体集積回路の製造に用いるのと同様な、ウエハプロセス、すなわちフォトリソグラフィ技術、CVD(Chemical Vapor Deposition)技術、スパッタリング技術およびエッチング技術などを組み合わせたパターニング手法によって、配線層およびそれに電気的に接続された先端部を一体的に形成したものをいう。
薄膜プローブ(membrane probe)、薄膜プローブカード、または突起針配線シート複合体とは、検査対象と接触する前記接触端子(突起針)とそこから引き回された配線とが設けられ、その配線に外部接触用の電極が形成された薄膜をいい、たとえば厚さ10μm〜100μm程度のものをいう。
プローブカードとは、検査対象となるウエハと接触する接触端子および多層配線基板などを有する構造体をいい、半導体検査装置とは、プローブカードおよび検査対象となるウエハを載せる試料支持系を有する検査装置をいう。
プローブ検査とは、ウエハ工程が完了したウエハに対してプローバを用いて行われる電気的試験であって、チップ領域の主面上に形成された電極に上記接触端子の先端を当てて半導体集積回路の電気的検査を行うことをいい、所定の機能通りに動作するか否かを確認する機能テストやDC動作特性およびAC動作特性のテストを行って良品/不良品を判別するものである。各チップに分割してから(またはパッケージング完了後)行われる選別テスト(最終テスト)とは区別される。
テスタ(Test System)とは、半導体集積回路を電気的に検査するものであり、所定の電圧および基準となるタイミング等の信号を発生するものをいう。
テスタヘッドとは、テスタと電気的に接続し、テスタより送信された電圧および信号を受け、電圧および詳細なタイミング等の信号を半導体集積回路に対して発生し、ポゴピンなどを介してプローブカードへ信号を送るものをいう。
フロッグリングとは、ポゴピンなどを介してテスタヘッドおよびプローブカードと電気的に接続し、テスタヘッドより送られてきた信号を後述するプローブカードへ送るものをいう。
プローバとは、フロッグリング、プローブカードおよび検査対象となるウエハを載せるウエハステージを含む試料支持系を有する検査装置をいう。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、本実施の形態で用いる図面においては、平面図であっても図面を見易くするために部分的にハッチングを付す場合がある。
また、本実施の形態においては、絶縁ゲート型電界効果トランジスタをMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)も含めてMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)と呼ぶ。
また、本願で使用する半導体リソグラフィー技術による薄膜プローブの各詳細については、本発明者および関連する発明者等による以下の特許出願に開示されているので、特に必要な時以外はそれらの内容は繰り返さない。前記特許出願、すなわち、日本特願平6−22885号、日本特開平7−283280号公報、日本特開平8−50146号公報、日本特開平8−201427号公報、日本特願平9−119107号、日本特開平11−23615号公報、日本特開2002−139554号公報、日本特開平10−308423号公報、日本特願平9−189660号、日本特開平11−97471号公報、日本特開2000−150594号公報、日本特開2001−159643号公報、日本特許出願第2002−289377号(対応米国出願番号第10/676,609号;米国出願日2003.10.2)、日本特許出願第2002−294376号、日本特許出願第2003−189949号、日本特許出願第2003−075429号(対応米国出願番号第10/765,917号;米国出願日2004.1.29)、日本特許出願第2003−344304号、日本特許出願第2003−371515号、日本特許出願第2003−372323号、および日本特許出願第2004−115048号である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態のプローブカード(第1カード)の要部断面図である。図1に示すように、本実施の形態のプローブカードは、多層配線基板(第1配線基板)1、薄膜シート(第1シート)2、テスタヘッドTHD、フロッグリングFGRおよびカードホルダ(第1固定基板)CHDなどから形成されている。テスタヘッドTHDとフロッグリングFGRとの間、およびフロッグリングFGRと多層配線基板1との間は、それぞれ複数本のポゴピンPGPを介して電気的に接続され、それによりテスタヘッドTHDと多層配線基板1との間が電気的に接続されている。カードホルダCHDは、多層配線基板1をプローバに機械的に接続するもので、かつポゴピンPGPからの圧力によって多層配線基板1に反りが生じてしまうことを防ぐ機械的強度を持つ。
図2は本実施の形態のプローブカードの下面の要部平面図であり、図3は図2中のA−A線に沿った断面図である。
図2および図3に示すように、本実施の形態のプローブカードは、図1で示した部材の他に、たとえばプランジャ3などを含んでいる。薄膜シート2は押さえリング4によって多層配線基板1の下面に固定され、プランジャ3は多層配線基板1の上面に取り付けられている。多層配線基板1の中央部には開口部5が設けられ、この開口部5内において、薄膜シート2とプランジャ3とは接着リング6を介して接着されている。
薄膜シート2の下面には、たとえば4角錐型または4角錐台形型の複数のプローブ(接触端子)7が形成されている。薄膜シート2内には、プローブ7の各々と電気的に接続し、各々のプローブ7から薄膜シート2の探部まで延在する複数の配線(第2配線)が形成されている。多層配線基板1の下面または上面には、この複数の配線の端部とそれぞれ電気的に接触する複数の受け部(図示は省略)が形成されており、この複数の受け部は、多層配線基板1内に形成された配線(第1配線)を通じて多層配線基板1の上面に設けられた複数のポゴ(POGO)座8と電気的に接続している。このポゴ座8は、テスタからの信号をプローブカードへ導入するピンを受ける機能を有する。
本実施の形態において、薄膜シート2は、たとえばポリイミドを主成分とする薄膜から形成されている。このような薄膜シート2は柔軟性を有することから、本実施の形態では、チップ(半導体集積回路装置)のパッドにすべてのプローブ7を接触させるために、プローブ7が形成された領域の薄膜シート2を上面(裏面)から押圧具9を介してプランジャ3が押圧する構造となっている。すなわち、プランジャ3内に配置されたばね3Aの弾性力によって一定の圧力を押圧具(押圧機構)9に加えるものである。本実施の形態において、押圧具9の材質としては、42アロイを例示することができる。
ここで、検査対象のチップ表面に形成されたテストパッド(ボンディングパッド)数が増加すると、それに伴って各テストパッドのそれぞれに信号を送るためのポゴピンPGPの本数が増加することになる。また、ポゴピンPGPの本数が増加することによって、多層配線基板1に加わるポゴピンPGPからの圧力も増加することになるので、多層配線基板1の反りを防ぐためにカードホルダCHDを厚くする必要が生じる。さらに、薄膜シート2に形成された各プローブ7を対応するテストパッドに確実に接触させるために、薄膜シート2の中心領域(第1領域)IA(図3参照)および接着リングを境に外周側となり中心領域IAを取り囲む外周領域(第2領域)OA(図3参照)のそれぞれに張力を加える構造とした場合には、多層配線基板1の表面から薄膜シート2のプローブ面までの高さHT(図1参照)に限界が生じ、本発明者らが行った実験によれば、高さHTの限界値は約3.5mmであった。その高さHTの限界値よりカードホルダCHDの厚さのほうが大きくなった場合には、薄膜シート2がカードホルダCHD内に埋もれてしまうことになり、プローブ7をテストパッドに確実に接触させることができなくなる不具合が懸念される。
そこで、本実施の形態では、上記薄膜シート2の中心領域IAのみに張力を加えた状態で薄膜シート2と接着リング6とを接着し、外周領域OAには張力を加えない構造とする。この時、接着リング6の材質としては、Si(シリコン)と同程度の熱膨張率の金属(たとえば、42アロイ)を選択し、薄膜シート2と接着リング6とを接着する接着剤としては、エポキシ系接着剤を用いることを例示できる。それにより、上記薄膜シート2のプローブ面までの高さHTを規定する接着リング6の高さを高くすることができるので、その高さHTも高くなり、薄膜シート2がカードホルダCHD内に埋もれてしまう不具合を避けることができる。すなわち、カードホルダCHDが厚くなった場合でも、プローブ7をテストパッドに確実に接触させることが可能となる。
上記のような手段を用いる代わりに、図4に示すように、多層配線基板1の中央部(第3領域)に補助基板(第2固定基板)SBを取り付け、その補助基板SBに薄膜シート2を取り付ける構造として、多層配線基板1の表面から薄膜シート2のプローブ面までの高さHTを向上させてもよい。多層配線基板1と同様に、補助基板SB内には複数の配線が形成され、さらにこれら配線の端部とそれぞれ電気的に接触する複数の受け部(図示は省略)が形成されている。多層配線基板1に設けられた受け部と補助基板SBに設けられた受け部とは、たとえばそれぞれ対応するもの同士がはんだによって電気的に接続されている。はんだを用いる代わりに、異方性導電ゴムを介して多層配線基板1と補助基板SBとを圧着する手段、もしくは多層配線基板1および補助基板SBのそれぞれの表面に上記受け部と電気的に接続するCu(銅)めっき製の突起部を形成し、対応する突起部同士を圧着する手段を用いてもよい。
本実施の形態において、上記プローブカードを用いてプローブ検査(電気的検査)を行う対象としては、LCD(Liquid Crystal Display)ドライバが形成されたチップを例示することができる。図36は、それら複数のチップ(チップ領域)10が区画されたウエハWHの平面図である。なお、本実施の形態のプローブカードを用いたプローブ検査は、これら複数のチップ10が区画されたウエハWHに対して行うものである。また、図5は、そのチップ10の平面と、その一部を拡大したものを図示している。このチップ10は、たとえば単結晶シリコン基板からなり、その主面にはLCDドライバ回路が形成されている。また、チップ10の主面の周辺部には、LCDドライバ回路と電気的に接続する多数のパッド(テストパッド(第1電極))11、12が配置されており、図5中におけるチップ10の上側の長辺および両短辺に沿って配列されたパッド11は出力端子となり、チップ10の下側の長辺に沿って配列されたパッド12は入力端子となっている。LCDドライバの出力端子数は入力端子数より多いことから、隣り合ったパッド11の間隔をできる限り広げるために、パッド11はチップ10の上側の長辺および両短辺に沿って2列で配列され、チップ10の上側の長辺および両短辺に沿って互いの列のパッド11が互い違いに配列されている。本実施の形態1において、隣り合うパッド11が配置されているピッチLPは、たとえば約68μmである。また、本実施の形態において、パッド11は平面矩形であり、チップ10の外周と交差(直交)する方向に延在する長辺の長さLAは約63μmであり、チップ10の外周に沿って延在する短辺の長さLBは約34μmである。また、隣り合うパッド11が配置されているピッチLPが約68μmであり、パッド11の短辺の長さLBが約34μmであることから、隣り合うパッド11の間隔は約34μmとなる。
パッド11、12は、たとえばAu(金)から形成されたバンプ電極(突起電極)であり、チップ10の入出力端子(ボンディングパッド)上に、電解めっき、無電解めっき、蒸着あるいはスパッタリングなどの方法によって形成されたものである。図6は、パッド11の斜視図である。パッド11の高さLCは約15μmであり、パッド12も同程度の高さを有する。
また、上記チップ10は、ウエハの主面に区画された多数のチップ領域に半導体製造技術を使ってLCDドライバ回路(半導体集積回路)や入出力端子(ボンディングパッド)を形成し、次いで入出力端子上に上記の方法でパッド11を形成した後、ウエハをダイシングしてチップ領域を個片化することにより製造することができる。また、本実施の形態において、上記プローブ検査は、ウエハをダイシングする前に各チップ領域に対して実施するものである。なお、以後プローブ検査(パッド11、12とプローブ7とが接触する工程)を説明する際に、特に明記しない場合には、チップ10はウエハをダイシングする前の各チップ領域を示すものとする。
図7は、上記チップ10の液晶パネルへの接続方法を示す要部断面図である。図7に示すように、液晶パネルは、たとえば主面に画素電極14、15が形成されたガラス基板16、液晶層17、および液晶層17を介してガラス基板16と対向するように配置されたガラス基板18などから形成されている。本実施の形態1においては、このような液晶パネルのガラス基板16の画素電極14、15に、それぞれパッド11、12が接続するようにチップ10をフェイスダウンボンディングすることによって、チップ10を液晶パネルへ接続することを例示できる。
図8は上記薄膜シート2の下面のプローブ7が形成された領域の一部を拡大して示した要部平面図であり、図9は図8中のB−B線に沿った要部断面図であり、図10は図8中のC−C線に沿った要部断面図である。
上記プローブ7は、薄膜シート2中にて平面六角形状にパターニングされた金属膜21A、21Bの一部であり、金属膜21A、21Bのうちの薄膜シート2の下面に4角錐型または4角錐台形型に飛び出した部分である。プローブ7は、薄膜シート2の主面において上記チップ10に形成されたパッド11、12の位置に合わせて配置されており、図8ではパッド11に対応するプローブ7の配置について示している。これらプローブ7のうち、プローブ7Aは、2列で配列されたパッド11のうちの相対的にチップ10の外周に近い配列(以降、第1列と記す)のパッド11に対応し、プローブ7Bは、2列で配列されたパッド11のうちの相対的にチップ10の外周から遠い配列(以降、第2列と記す)のパッド11に対応している。また、最も近い位置に存在するプローブ7Aとプローブ7Bとの間の距離は、図8が記載された紙面の左右方向の距離LXと上下方向の距離LYとで規定され、距離LXは前述の隣り合うパッド11が配置されているピッチLPの半分の約34μmとなる。また、本実施の形態において、距離LYは、約93μmとなる。
金属膜21A、21Bは、たとえば下層からロジウム膜およびニッケル膜が順次積層して形成されている。金属膜21A、21B上にはポリイミド膜22が成膜され、ポリイミド膜22上には各金属膜21と電気的に接続する配線(第2配線)23が形成されている。配線23は、ポリイミド膜22に形成されたスルーホール24の底部で金属膜21A、21Bと接触している。また、ポリイミド膜22および配線23上には、ポリイミド膜25が成膜されている。
上記したように、金属膜21A、21Bの一部は4角錐型または4角錐台形型に形成されたプローブ7A、7Bとなり、ポリイミド膜22には金属膜21A、21Bに達するスルーホール24が形成される。そのため、プローブ7Aが形成された金属膜21Aおよびスルーホール24の平面パターンと、プローブ7Bが形成された金属膜21Bおよびスルーホール24の平面パターンとが同じ方向で配置されるようにすると、隣り合う金属膜21Aと金属膜21Bとが接触してしまい、プローブ7A、7Bからそれぞれ独立した入出力を得られなくなってしまう不具合が懸念される。そこで、本実施の形態では、図8に示すように、プローブ7Bが形成された金属膜21Bおよびスルーホール24の平面パターンは、プローブ7Aが形成された金属膜21Aおよびスルーホール24の平面パターンを180°回転したパターンとしている。それにより、平面でプローブ7Aおよびスルーホール24が配置された金属膜21Aの幅広の領域と、平面でプローブ7Bおよびスルーホール24が配置された金属膜21Bの幅広の領域とが、紙面の左右方向の直線上に配置されないようになり、金属膜21Aおよび金属膜21Bの平面順テーパー状の領域が紙面の左右方向の直線上に配置されるようになる。その結果、隣り合う金属膜21Aと金属膜21Bとが接触してしまう不具合を防ぐことができる。また、狭ピッチでパッド11(図5参照)が配置されても、それに対応した位置にプローブ7A、7Bを配置することが可能となる。
本実施の形態では、図5を用いてパッド11が2列で配列されている場合について説明したが、図12に示すように、1列で配列されているチップも存在する。そのようなチップに対しては、図13に示すように、上記金属膜21Aの幅広の領域が紙面の左右方向の直線上に配置された薄膜シート2を用いることで対応することができる。また、このようにパッド11が1列で配列され、たとえばチップ10の外周と交差(直交)する方向に延在する長辺の長さLA約140μmであり、チップ10の外周に沿って延在する短辺の長さLBが約19μmであり、隣り合うパッド11が配置されているピッチLPが約34μmであり、隣り合うパッド11の間隔が約15μmである場合には、図5に示したパッド11に比べて長辺が約2倍以上となり、短辺方向でのパッド11の中心位置を図5に示したパッド11の中心位置と揃えることができるので、図8〜図10を用いて説明した薄膜シート2を用いることが可能となり、図14に示す位置POS1、POSでプローブ7A、7Bのそれぞれがパッド11に接触することになる。
また、パッド11の数がさらに多い場合には、3列以上で配列されている場合もある。図15は3列で配列されたパッド11に対応した薄膜シート2の要部平面図であり、図16は4列で配列されたパッド11に対応した薄膜シート2の要部平面図である。チップ10のサイズが同じであれば、パッド11の配列数が増えるに従って、図8を用いて説明した距離LXがさらに狭くなるので、上記金属膜21A、21Bを含む金属膜が接触してしまうことがさらに懸念される。そこで、図15および図16に示すように、金属膜21A、21B、21C、21Dを、たとえば図8に示した金属膜21Aの平面パターンを45°回転させたものとすることで、金属膜21A、21B、21C、21Dが互いに接触してしまう不具合を防ぐことが可能となる。また、ここでは図8に示した金属膜21Aの平面パターンを45°回転させた例について説明したが、45°に限定するものではなく、金属膜21A、21B、21C、21Dの互いの接触を防ぐことができるのであれば他の回転角でもよい。なお、金属膜21Cには、プローブ7Bが対応するパッド11よりさらにチップ10内の内側に配置されたパッド11に対応するプローブ7Cが形成され、金属膜21Dには、プローブ7Cが対応するパッド11よりさらにチップ10内の内側に配置されたパッド11に対応するプローブ7Dが形成されている。
ここで、図17は図16中のD−D線に沿った要部断面図であり、図18は図16中のE−E線に沿った要部断面図である。図16に示したように、4列のパッド11に対応するプローブ7A〜7Dを有する金属膜21A〜21Dを配置した場合には、金属膜21A〜21Dのそれぞれに上層から電気的に接続する配線のすべてを同一の配線層で形成することが困難になる。これは、上記距離LXが狭くなることによって、金属膜21A〜21Dのそれぞれ同士が接触する虞が生じるのと共に、金属膜21A〜21Dに電気的に接続する配線同士も接触する虞が生じるからである。そこで、本実施の形態においては、図17および図18に示すように、それら配線を2層の配線層(配線23、26)から形成することを例示することができる。なお、配線26およびポリイミド膜25上には、ポリイミド膜27が形成されている。相対的に下層の配線23はポリイミド膜22に形成されたスルーホール24の底部で金属膜21A、21Cと接触し、相対的に上層の配線26はポリイミド膜22、25に形成されたスルーホール28の底部で金属膜21B、21Dと接触している。それにより、同一の配線層においては、隣り合う配線23または配線26の間隔を大きく確保することが可能となるので、隣り合う配線23または配線26が接触してしまう不具合を防ぐことができる。また、パッド11が5列以上となり、それに対応するプローブ数が増加して上記距離LXが狭くなる場合には、さらに多層に配線層を形成することによって、配線間隔を広げてもよい。
次に、上記の本実施の形態の薄膜シート2の構造について、その製造工程と併せて図19〜図26を用いて説明する。図19〜図26は、図8〜図11を用いて説明した2列のパッド11(図7参照)に対応したプローブ7A、7Bを有する薄膜シート2の製造工程中の要部断面図である。なお、薄膜シートの構造および薄膜シートの製造工程と、上記プローブ7(プローブ7A〜7D)と同様のプローブの構造および製造工程については、特願2003−75429号、特願2003−371515号、特願2003−372323号、および特願2004−115048号にも記載がある。
まず、図19に示すように、厚さ0.2mm〜0.6mm程度のシリコンからなるウエハ31を用意し、熱酸化法によってこのウエハ31の両面に膜厚0.5μm程度の酸化シリコン膜32を形成する。続いて、フォトレジスト膜をマスクとしてウエハ31の主面側の酸化シリコン膜32をエッチングし、ウエハ31の主面側の酸化シリコン膜32にウエハ31に達する開口部を形成する。次いで、残った酸化シリコン膜32をマスクとし、強アルカリ水溶液(たとえば水酸化カリウム水溶液)を用いてウエハ31を異方的にエッチングすることによって、ウエハ31の主面に(111)面に囲まれた4角錐型または4角錐台形型の穴33を形成する。
次に、図20に示すように、上記穴33の形成時にマスクとして用いた酸化シリコン膜32をフッ酸およびフッ化アンモニウムの混合液によるウェットエッチングにより除去する。続いて、ウエハ31に熱酸化処理を施すことにより、穴33の内部を含むウエハ31の全面に膜厚0.5μm程度の酸化シリコン膜34を形成する。次いで、穴33の内部を含むウエハ31の主面に導電性膜35を成膜する。この導電性膜35は、たとえば膜厚0.1μm程度のクロム膜および膜厚1μm程度の銅膜を順次スパッタリング法または蒸着法によって堆積することによって成膜することができる。次いで、導電性膜35上にフォトレジスト膜を成膜し、フォトリソグラフィ技術によって後の工程で金属膜21A、21B(図8〜図10参照)が形成される領域のフォトレジスト膜を除去し、開口部を形成する。
次に、導電性膜35を電極とした電解めっき法により、上記フォトレジスト膜の開口部の底部に現れた導電性膜35上に硬度の高い導電性膜37および導電性膜38を順次堆積する。本実施の形態においては、導電性膜37をロジウム膜とし、導電性膜38をニッケル膜とすることを例示できる。ここまでの工程により、導電性膜37、38から前述の金属膜21A、21Bを形成することができる。また、穴33内の導電性膜37、38が前述のプローブ7A、7Bとなる。なお、導電性膜35は、後の工程で除去されるが、その工程については後述する。
金属膜21A、21Bにおいては、後の工程で前述のプローブ7A、7Bが形成された時に、ロジウム膜から形成された導電性膜37が表面となり、導電性膜37がパッド11に直接接触することになる。そのため、導電性膜37としては、硬度が高く耐磨耗性に優れた材質を選択することが好ましい。また、導電性膜37はパッド11に直接接触するため、プローブ7A、7Bによって削り取られたパッド11の屑が導電性膜37に付着すると、その屑を除去するクリーニング工程が必要となり、プローブ検査工程が延びてしまうことが懸念される。そのため、導電性膜37としては、パッド11を形成する材料が付着し難い材質を選択することが好ましい。そこで、本実施の形態においては、導電性膜37として、これらの条件を満たすロジウム膜を選択している。それにより、そのクリーニング工程を省略することができる。
次に、上記金属膜21A、21B(導電性膜37、38)の成膜に用いたフォトレジスト膜を除去した後、図21に示すように、金属膜21A、21Bおよび導電性膜35を覆うようにポリイミド膜22(図9および図10も参照)を成膜する。続いて、そのポリイミド膜22に金属膜21A、21Bに達する前述のスルーホール24を形成する。このスルーホール24は、レーザを用いた穴あけ加工またはアルミニウム膜をマスクとしたドライエッチングによって形成することができる。
次に、図22に示すように、スルーホール24の内部を含むポリイミド膜22上に導電性膜42を成膜する。この導電性膜42は、たとえば膜厚0.1μm程度のクロム膜および膜厚1μm程度の銅膜を順次スパッタリング法または蒸着法によって堆積することによって成膜することができる。続いて、その導電性膜42上にフォトレジスト膜を形成した後に、そのフォトレジスト膜をフォトリソグラフィ技術によってパターニングし、フォトレジスト膜に導電性膜42に達する開口部を形成する。次いで、めっき法により、その開口部内の導電性膜42上に導電性膜43を成膜する。本実施の形態においては、導電性膜43として銅膜、または銅膜およびニッケル膜を下層から順次堆積した積層膜を例示することができる。
次に、上記フォトレジスト膜を除去した後、導電性膜43をマスクとして導電性膜42をエッチングすることにより、導電性膜42、43からなる配線23を形成する。配線23は、スルーホール24の底部にて金属膜21A、21Bと電気的に接続することができる。
次に、図23に示すように、ウエハ31の主面に前述のポリイミド膜25を成膜する。続いて、図24に示すように、ポリイミド膜25の上面に厚さ12.5μm程度のポリイミドシート45を配置する。次いで、そのポリイミドシート45の上面に厚さ50μm程度のエラストマ46を形成する。本実施の形態においては、エラストマ46を形成する方法として、液状エラストマを印刷もしくはディスペンサ塗布する方法、またはシート状エラストマを配置する方法を例示することができる。エラストマ46は、多数のプローブ7A、7Bの先端がパッド11に接触する際の衝撃を緩和しつつ、個々のプローブ7A、7Bの先端の高さのばらつきを局部的な変形によって吸収し、パッド11の高さのばらつきに倣った均一な食い込みによってプローブ7A、7Bとパッド11との接触を実現する。
次に、図25に示すように、たとえばフッ酸とフッ化アンモニウムの混合液を用いたエッチングによって、ウエハ31の裏面の酸化シリコン膜34を除去する。続いて、強アルカリ水溶液(たとえば水酸化カリウム水溶液)を用いたエッチングにより、薄膜シート2を形成するための型材であるウエハ31を除去する。次いで、酸化シリコン膜34および導電性膜35を順次エッチングにより除去する。この時、酸化シリコン膜34はフッ酸およびフッ化アンモニウムの混合液を用いてエッチングし、導電性膜35に含まれるクロム膜は過マンガン酸カリウム水溶液を用いてエッチングし、導電性膜35に含まれる銅膜はアルカリ性銅エッチング液を用いてエッチングする。ここまでの工程により、プローブ7A、7Bを形成する導電性膜37(図20参照)であるロジウム膜がプローブ7A、7Bの表面に現れる。前述したように、ロジウム膜が表面に形成されたプローブ7A、7Bにおいては、プローブ7A、7Bが接触するパッド11の材料であるAuなどが付着し難く、Niより硬度が高く、かつ酸化され難く接触抵抗を安定させることができる。
次に、図26に示すように、たとえば42アロイから形成された押圧具50(押圧具9)をエラストマ46上に接着して本実施の形態の薄膜シート2を製造する。
必要に応じて、上記スルーホール24、配線23およびポリイミド膜25を形成する工程を繰り返すことによって、さらに配線を多層に形成してもよい。
ところで、薄膜シート2において配線を多層に形成した際には、図27に示すように、下層の配線23上に上層の配線(第4配線)23Aが形成される個所と形成されない個所とが出来上がってしまう場合がある。このような場合、配線23Aが形成されなかった個所では、配線23Aがない分だけ段差が形成され、配線23上でポリイミド膜25Aの上面が下がり、ポリイミド膜25Aとポリイミドシート45との間に空隙SPCが形成されてしまう虞がある。このような空隙SPCが形成されると、プローブ検査時にチップ10(図5および図12参照)のパッド11、12にプローブ7A、7Bを接触させるよう押圧具(押圧機構)50が押圧力を加えた際に、その押圧力を空隙SPCが吸収してしまい、プローブ7A、7Bが確実にパッド11、12に接触できなくなる不具合が懸念される。
そこで、本実施の形態では、配線23Aが形成されなかった個所においても、下層の配線23とは電気的に接続しない配線(第5配線)23Bを形成し、上記段差が形成されないようにする。それにより、空隙SPCが形成されてしまうことを防ぐことができる。すなわち、プローブ検査時においては、プローブ7A、7Bを確実にパッド11、12に接触させることが可能となる。
また、図29に示すように、上記工程によって形成した薄膜シート2をプローブカードへ組み立てる際には、ポリイミドシート45の薄膜シート2上への配置時およびエラストマ46の形成時に、それぞれの界面に空気ARを巻き込んでしまう虞がある。このような空気ARが巻き込まれてしまった場合には、プローブ検査時の高温雰囲気中にて空気ARが膨張して押圧具50からの押圧力を膨張した空気ARが吸収し、プローブ7(7A、7B)が確実にパッド11、12に接触できなくなる不具合が懸念される。なお、図29中では、プローブカードの構造と空気の巻き込みに関する問題点との関係をわかりやすくするために、ポリイミドシート45、エラストマ46および押圧具50(押圧具9)については、薄膜シート2から分けて記載している。
そこで、本実施の形態では、図30に示すように、薄膜シート2を形成する際に、プローブ7(7A、7B)、金属膜21A、21B、および配線23、23A、23Bが形成されている部分を避けて薄膜シート2のプローブ面(プローブ7(7A、7B)が形成された面)から押圧具50(押圧具9)に達する径が100μm〜150μm程度の穴THLを形成する。この穴THLは、たとえばレーザを用いた穴あけ加工によって形成することができる。このような穴THLを形成しておくことにより、空気ARが薄膜シート2内に巻き込まれてしまった場合でも穴THLから空気ARを脱気することができる。すなわち、プローブ検査時には、プローブ7(7A、7B)を確実にパッド11、12に接触させることが可能となる。
ここで、図31は、薄膜シート2における上記穴THLの形成位置を説明する要部平面図である。図31中において点線で示した領域は、チップ10の外形に対応する領域10Aである。またアライメントマークAMは、プローブカードの組立時における位置合わせ、およびプローブ検査時におけるチップ10との位置合わせに用いられる。前述したように、穴THLは、プローブ7(7A、7B)、金属膜21A、21B、および配線23、23A、23Bが形成されている部分を避けて形成される。また、図31中でG1(紙面左右方向)およびG2(紙面上下方向)で示される領域10Aの外端部からの部分にプローブ7(7A、7B)、金属膜21A、21B、および配線23、23A、23Bが形成されていることから、このG1およびG2で示される領域より内側に穴は形成される。本実施の形態では、紙面左右方向における2つのアライメントマークAM間の距離をX1とした時に、その2つのアライメントマークAM間においてX1/12、X1/6、X1/6、X1/6、X1/6、X1/6、およびX1/12の間隔で穴THLを配置することを例示できる。また、領域10Aの中央に穴THLを配置してもよい。
ところで、本実施の形態の薄膜シート2には、プローブ検査時にプローブ7(7A、7B)を確実にパッド11、12に接触させることを目的として、薄膜シート2の全面で剛性を均一にするために、図32に示すようなダミー配線DLを薄膜シート2の全面に形成している。このダミー配線DLは、プローブ検査に関わる配線やプローブ7(7A、7B)とは電気的に接続していない。このようなダミー配線DLが形成されている状況下において、チップ10の表面に形成されたテストパッド(パッド11、12)数が増加すると、薄膜シート2内に形成された配線数も増加し、薄膜シート2の剛性がさらに増加する。そのため、図33に示すように、薄膜シート2に働く張力が大きくなり、押圧具50(押圧具9)による押圧により、プローブ7のうち接着リング6に近いプローブ7Cほど押圧具50(押圧具9)方向(紙面上方向)へと引っ張られることになる。それにより、プローブ7Cについては、確実にパッド11、12に接触できなくなる不具合が懸念される。図32中にて示す領域CNには、平面でポリイミドシート45の角部が接触することになるので、特に張力が働き、領域CNでのプローブ7Cは特に押圧具50(押圧具9)方向(紙面上方向)へと引っ張られることになる。
そこで、本実施の形態では、プローブカードを実際にプローブ検査で用いる前に、高温(第1温度)雰囲気下で薄膜シート2に強い張力(第1の力)を加え、薄膜シート2自体の張力を弱めておく。たとえば、図34に示すように、100℃以上の高温雰囲気下において、押圧具50(押圧具9)をプローブ検査維持の調整寸法より大きく押し出し、プローブ検査時より強い張力が薄膜シート2に加わるようにする。この状態でウエハWHにプローブ7(7A、7B)を接触させて数時間放置し、薄膜シート2自体の張力を緩和する。この時、薄膜シート2自体の張力を緩和させすぎないようにするために、一度で所望の張力(第1張力)まで緩和するのではなく、数回に分けて実施し、その都度薄膜シート2自体の張力がどの程度となったか測定し、少しずつ目的の張力まで近づけていく。それにより、プローブ検査時に薄膜シート2自体の張力の影響でプローブ7(7A、7B)が押圧具50(押圧具9)方向(紙面上方向)へと引っ張られ、プローブ7がパッド11、12に接触できなくなることを防ぐことができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
前記実施の形態では、薄膜シートを用いたプローブカードによってプローブ検査を行う対象がLCDドライバが形成されたチップである場合について説明したが、ロジック回路が形成されたチップであってもよい。それにより、チップの平面外形がLCDドライバの場合より正方形に近づいた場合には、薄膜シートに設ける穴THLは、図35に示すような位置で形成することを例示できる。すなわち、チップの外形に対応する領域10Aの紙面左右方向では、領域10Aの外端部からG1で示される部分を除いた長さをX2とし、領域10Aの紙面上下方向では、領域10Aの外端部からG2で示される部分を除いた長さをY2とし、平面で相対的に外周に配置される穴THLは、紙面左右方向でX2/6、X2/3、X2/3、およびX2/6の間隔で配置し、紙面上下方向でY2/6、Y2/3、Y2/3、およびY2/6の間隔で配置するものである。また、平面で相対的に内周に配置される穴THLは、紙面左右方向でX2/4、X2/4、X2/4、およびX2/4の間隔で配置し、紙面上下方向でY2/4、Y2/4、Y2/4、およびY2/4の間隔で配置するものである。また、領域10Aの中央に穴THLを配置してもよい。
本発明の半導体集積回路装置の製造方法は、たとえば半導体集積回路装置の製造工程におけるプローブ検査工程に広く適用することができる。

Claims (9)

  1. 以下の工程を含む半導体集積回路装置の製造方法であって、
    (a)複数のチップ領域に区画され、前記複数のチップ領域の各々には半導体集積回路が形成され、主面上において前記半導体集積回路と電気的に接続する複数の第1電極が形成された半導体ウエハを用意する工程
    (b)第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する第2配線が形成され、前記第2配線が前記第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1配線基板に前記第1シートが取り付けられた第1面とは反対側の第2面から接触し、前記複数の接触端子の各々に電気信号を伝える複数のポゴピンと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を前記第1配線基板から離間して張力を加えつつ保持する接着リングと、前記第1シートのうち前記第1領域を裏面より押圧する押圧機構と、前記第1配線基板を前記第1面方向から固定する第1固定基板とを有する第1カードを用意する工程
    (c)前記複数の接触端子の前記先端を前記複数の第1電極に接触させて前記半導体集積回路の電気的検査を行う工程と、を有し、
    記複数の接触端子の前記先端の各々は、前記第1シートの主面にて、前記複数の第1電極のうちの対応するものと対向して配置され、
    前記第1シートのうち前記第1領域は、張力を加えた状態で前記第1シートと前記接着リングとが接着され、かつ前記第1シートのうち前記第1領域を取り囲む第2領域は、弛緩した状態で前記第1配線基板に保持して前記押圧機構により、前記第1領域を裏面より押圧することで、前記複数の接触端子の前記先端を前記複数の第1電極に接触させる
  2. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
    前記第1シートの前記第1領域が前記第1配線基板から離間する距離は、前記第1固定基板の厚さより大きい。
  3. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
    前記第1シートには、前記第2配線および前記複数の接触端子から離間した位置で1つ以上の穴が設けられている。
  4. 請求項3記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
    前記(c)工程時に、前記第1シート中の気泡を前記穴から前記第1シート外へ脱気する。
  5. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
    前記第2配線は、第3配線と、前記第3配線の上層に形成され、前記第3配線と電気的に接続する第4配線とを含み、
    前記第4配線が形成された配線層には、前記第3配線とは電気的に接続しない第5配線が形成され、
    各々の前記第3配線上には、前記第4配線および前記第5配線のうちの少なくとも一方が形成されている。
  6. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
    前記(c)工程の前に、
    (d)第1温度下で前記押圧機構により前記第1シートを押圧し、前記第1シートに第1の力を加えて前記第1シート自体の張力を緩和する工程、
    を含み、
    前記第1温度は、前記第1シートに前記第1の力を加えることで前記第1シート自体の前記張力が緩和する温度である。
  7. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
    前記第1シートと前記接着リングとは接着剤により接着される。
  8. 請求項7記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
    前記接着剤はエポキシ系接着剤である。
  9. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
    前記第1カードは、前記第1配線基板の第1面側に接続されたカードホルダを有する。
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