JP2007121152A - 半導体集積回路装置の製造方法およびプローブカードの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体集積回路装置の製造技術によって形成された探針を有するプローバ(薄膜プローブ)を用いたプローブ検査時において、プローバの破損を防ぐ。
【解決手段】ウエハ31の主面に溝部33Aを形成し、その溝部33Aの底部に複数の穴33を形成した後、それら穴33を型としてプローブ7A、7Bを含む金属膜21A、21Bを形成する。次いで、ウエハ31の主面上に金属膜21A、21Bと接続する配線23およびポリイミド膜22、25を形成した後に酸化シリコン膜34、ウエハ31および導電性膜35を除去して薄膜シートを形成する。
【選択図】図24
【解決手段】ウエハ31の主面に溝部33Aを形成し、その溝部33Aの底部に複数の穴33を形成した後、それら穴33を型としてプローブ7A、7Bを含む金属膜21A、21Bを形成する。次いで、ウエハ31の主面上に金属膜21A、21Bと接続する配線23およびポリイミド膜22、25を形成した後に酸化シリコン膜34、ウエハ31および導電性膜35を除去して薄膜シートを形成する。
【選択図】図24
Description
本発明は、半導体集積回路装置の製造技術およびプローブカードの製造方法に関し、特に、半導体集積回路装置の電極パッドにプローブカードの探針を押し当てて行う半導体集積回路の電気的検査に適用して有効な技術に関するものである。
日本特開平6−204208号公報(特許文献1)には、半導体基板に2回以上の異方性エッチングを行う際に、1回目の異方性エッチングに用いた第1エッチングマスクを残した状況下で2回目の異方性エッチングに用いる第2エッチングマスクを形成して2回目の異方性エッチングを行うことにより、1回目の異方性エッチング形状の乱れを防ぐ技術が開示されている。
日本特開平5−175323号公報(特許文献2)には、エッチングによるパターン形状の崩れを補償するために、平面正方形のパターンの角部に幅広形状の補償パターンを設ける技術が開示されている。
日本特開平7−283280号公報(特許文献3)、日本特開平8−50146号公報(特許文献4(対応PCT国際公開WO95−34000))、日本特開平8−201427号公報(特許文献5)、日本特開平10−308423号公報(特許文献6)、日本特開平11−23615号公報(特許文献7(対応米国特許公報USP6,305,230))、日本特開平11−97471号公報(特許文献8(対応欧州特許公報EP1022775))、日本特開2000−150594号公報(特許文献9(対応欧州特許公報EP0999451))、日本特開2001−159643号公報(特許文献10)、日本特開2004−144742号公報(特許文献11)、日本特開2004−132699号公報(特許文献12)、日本特開2004−288672号公報(特許文献13)、日本特開2005−24377号公報(特許文献14)、日本特開2005−136302号公報(特許文献15)、および日本特開2005−136246号公報(特許文献16)には、半導体集積回路装置の製造技術を用いて形成された探針(接触端子)、絶縁フィルムおよび引き出し用配線を有するプローバの構造と、その製造方法と、テストパッドが狭ピッチ化したチップに対してもそのプローバを用いることによってプローブ検査の実施を可能とする技術とが開示されている。
特開平6−204208号公報
特開平5−175323号公報
特開平7−283280号公報
特開平8−50146号公報
特開平8−201427号公報
特開平10−308423号公報
特開平11−23615号公報
特開平11−97471号公報
特開2000−150594号公報
特開2001−159643号公報
特開2004−144742号公報
特開2004−132699号公報
特開2004−288672号公報
特開2005−24377号公報
特開2005−136302号公報
特開2005−136246号公報
半導体集積回路装置の検査技術としてプローブ検査がある。このプローブ検査は、所定の機能どおりに動作するか否かを確認する機能テストや、DC動作特性およびAC動作特性のテストを行って良品/不良品を判別するテスト等を含む。プローブ検査においては、ウエハ出荷対応(品質の差別化)、KGD(Known Good Die)対応(MCP(Multi-Chip Package)の歩留り向上)、およびトータルコスト低減などの要求から、ウエハ状態でプローブ検査を行う技術が用いられている。
近年、半導体集積回路装置の多機能化が進行し、1個の半導体チップ(以下、単にチップと記す)に複数の回路を作りこむことが進められている。また、半導体集積回路装置の製造コストを低減するために、半導体素子および配線を微細化して、半導体チップ(以下、単にチップと記す)の面積を小さくし、半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す)1枚当たりの取得チップ数を増加することが進められている。そのため、テストパッド(ボンディングパッド)数が増加するだけでなく、テストパッドの配置が狭ピッチ化し、テストパッドの面積も縮小されてきている。このようなテストパッドの狭ピッチ化に伴って、上記プローブ検査にカンチレバー状の探針を有するプローバを用いようとした場合には、探針をテストパッドの配置位置に合わせて設置することが困難になってしまう課題が存在する。
本発明者らは、半導体集積回路装置の製造技術を用いて形成された探針を有するプローバを用いることにより、テストパッドが狭ピッチ化したチップに対してもプローブ検査が実現できる技術について検討している。その中で、本発明者らは、以下のような課題を見出した。
すなわち、上記探針は、半導体集積回路装置の製造技術を用い、シリコン等からなるウエハを型材として金属膜およびポリイミド膜の堆積や、それらのパターニング等を実施することにより形成されたシート状の薄膜プローブの一部であり、検査対象であるチップと対向する薄膜プローブの主面側に設けられている。型材となるウエハにおいては、探針が形成される部分が選択的に異方性エッチングされ、側面が底面(開口部)に対して約77.5°の角度をなす四角錐型の穴が複数形成される。この穴の外形が探針の外形となる。本発明者らが検討した探針は、高さが15μm程度と比較的低いため、検査対象のウエハ上に異物が付着していると、その異物と薄膜プローブが接触することによって探針および探針の周辺のシートが破損してしまう不具合が懸念される。また、検査対象のウエハから薄膜プローブに付着した異物が再度検査対象のウエハと接触することによって検査対象のウエハを傷つけてしまう不具合も懸念される。
上記のような不具合の対策として、本発明者らは、上記型材となるウエハに形成する穴を深く形成することを検討した。しかしながら、前述したようにこの穴は異方性エッチングにより形成する四角錐型の穴であることから、深く形成しようとすると底辺(開口部)が拡大し、狭ピッチで穴を配置できなくなることから、複数の探針を狭ピッチで形成することが困難になってしまう課題が存在する。
本願に開示された一つの代表的な発明の一つの目的は、半導体集積回路装置の製造技術によって形成された探針を有するプローバ(薄膜プローブ)を用いたプローブ検査時において、プローバの破損を防ぐことのことができる技術を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
1.本発明による半導体集積回路装置の製造方法は、以下の工程を含む。
(a)複数のチップ領域に区画され、前記複数のチップ領域の各々には半導体集積回路が形成され、主面上において前記半導体集積回路と電気的に接続する複数の第1電極が形成された半導体ウエハを用意する工程、
(b)第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する複数の第2配線が形成され、前記複数の第2配線が前記複数の第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの前記主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面側より押圧する押圧機構とを有する第1カードを用意する工程、
(c)前記複数の接触端子の前記先端を前記複数の第1電極に接触させて前記半導体集積回路の電気的検査を行う工程。
(a)複数のチップ領域に区画され、前記複数のチップ領域の各々には半導体集積回路が形成され、主面上において前記半導体集積回路と電気的に接続する複数の第1電極が形成された半導体ウエハを用意する工程、
(b)第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する複数の第2配線が形成され、前記複数の第2配線が前記複数の第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの前記主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面側より押圧する押圧機構とを有する第1カードを用意する工程、
(c)前記複数の接触端子の前記先端を前記複数の第1電極に接触させて前記半導体集積回路の電気的検査を行う工程。
ここで、前記第1シートの製造工程は、以下の工程を含む:
(b1)結晶性を有する第1ウエハを用意する工程、
(b2)前記第1ウエハの第1主面を選択的に異方性エッチングして1つ以上の第1溝部を形成する工程、
(b3)前記第1溝部の底部を選択的に異方性エッチングして角錐型または角錐台形型の複数の第1穴部を形成する工程、
(b4)前記第1ウエハの前記第1主面上に前記複数の第1穴部を埋め込む第1金属膜を選択的に形成する工程、
(b5)前記(b4)工程後、前記第1ウエハの前記第1主面上に第1絶縁膜を形成し、前記第1絶縁膜に前記第1金属膜にそれぞれ達する複数の第2穴部を形成する工程、
(b6)前記第1ウエハの前記第1主面上に前記複数の第2穴部を埋め込むように選択的に第2金属膜を形成して前記複数の第2配線を形成する工程、
(b7)前記(b6)工程後、前記第1ウエハを除去し前記複数の接触端子を形成する工程。
(b1)結晶性を有する第1ウエハを用意する工程、
(b2)前記第1ウエハの第1主面を選択的に異方性エッチングして1つ以上の第1溝部を形成する工程、
(b3)前記第1溝部の底部を選択的に異方性エッチングして角錐型または角錐台形型の複数の第1穴部を形成する工程、
(b4)前記第1ウエハの前記第1主面上に前記複数の第1穴部を埋め込む第1金属膜を選択的に形成する工程、
(b5)前記(b4)工程後、前記第1ウエハの前記第1主面上に第1絶縁膜を形成し、前記第1絶縁膜に前記第1金属膜にそれぞれ達する複数の第2穴部を形成する工程、
(b6)前記第1ウエハの前記第1主面上に前記複数の第2穴部を埋め込むように選択的に第2金属膜を形成して前記複数の第2配線を形成する工程、
(b7)前記(b6)工程後、前記第1ウエハを除去し前記複数の接触端子を形成する工程。
2.また、本発明によるプローブカードは、複数の第1配線が形成された第1配線基板と、
半導体ウエハの主面に形成された複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する複数の第2配線が形成され、前記複数の第2配線が前記複数の第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの前記主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、
前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面側より押圧する押圧機構とを有し、
その製造方法は、以下の工程を含む。
(a)結晶性を有する第1ウエハを用意する工程、
(b)前記第1ウエハの第1主面を選択的に異方性エッチングして1つ以上の第1溝部を形成する工程、
(c)前記第1溝部の底部を選択的に異方性エッチングして角錐型または角錐台形型の複数の第1穴部を形成する工程、
(d)前記第1ウエハの前記第1主面上に前記複数の第1穴部を埋め込む第1金属膜を選択的に形成する工程、
(e)前記(d)工程後、前記第1ウエハの前記第1主面上に第1絶縁膜を形成し、前記第1絶縁膜に前記第1金属膜にそれぞれ達する複数の第2穴部を形成する工程、
(f)前記第1ウエハの前記第1主面上に前記複数の第2穴部を埋め込むように選択的に第2金属膜を形成して前記複数の第2配線を形成する工程、
(g)前記(f)工程後、前記第1ウエハを除去し前記複数の接触端子を形成する工程。
半導体ウエハの主面に形成された複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する複数の第2配線が形成され、前記複数の第2配線が前記複数の第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの前記主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、
前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面側より押圧する押圧機構とを有し、
その製造方法は、以下の工程を含む。
(a)結晶性を有する第1ウエハを用意する工程、
(b)前記第1ウエハの第1主面を選択的に異方性エッチングして1つ以上の第1溝部を形成する工程、
(c)前記第1溝部の底部を選択的に異方性エッチングして角錐型または角錐台形型の複数の第1穴部を形成する工程、
(d)前記第1ウエハの前記第1主面上に前記複数の第1穴部を埋め込む第1金属膜を選択的に形成する工程、
(e)前記(d)工程後、前記第1ウエハの前記第1主面上に第1絶縁膜を形成し、前記第1絶縁膜に前記第1金属膜にそれぞれ達する複数の第2穴部を形成する工程、
(f)前記第1ウエハの前記第1主面上に前記複数の第2穴部を埋め込むように選択的に第2金属膜を形成して前記複数の第2配線を形成する工程、
(g)前記(f)工程後、前記第1ウエハを除去し前記複数の接触端子を形成する工程。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
ウエハを型材として金属膜およびポリイミド膜の堆積や、それらのパターニング等を実施することによってプローバ(薄膜プローブ)を形成する際に、ウエハの主面に溝部を形成し、その溝部の底部に複数の穴を形成した後、それら穴を型として高さを十分に確保した接触端子(探針)を形成するので、そのプローバを用いてプローブ検査を実施する際にプローバの破損を防ぐことができる。
本願発明を詳細に説明する前に、本願における用語の意味を説明すると次の通りである。
ウエハとは、集積回路の製造に用いる単結晶シリコン基板(一般にほぼ平面円形状)、SOI(Silicon On Insulator)基板、エピタキシャル基板、サファイア基板、ガラス基板、その他の絶縁、反絶縁または半導体基板等並びにそれらの複合的基板をいう。また、本願において半導体集積回路装置というときは、シリコンウエハやサファイア基板等の半導体または絶縁体基板上に作られるものだけでなく、特に、そうでない旨明示された場合を除き、TFT(Thin Film Transistor)およびSTN(Super-Twisted-Nematic)液晶等のようなガラス等の他の絶縁基板上に作られるもの等も含むものとする。
デバイス面とは、ウエハの主面であって、その面にリソグラフィにより、複数のチップ領域に対応するデバイスパターンが形成される面をいう。
接触端子またはプローブとは、各チップ領域上に設けられた電極パッドに接触させて電気的特性の検査を行うための針、プローブ、突起等をいう。
薄膜プローブ(membrane probe)、薄膜プローブカード、または突起針配線シート複合体とは、上記のような検査対象と接触する前記接触端子(突起針)とそこから引き回された配線とが設けられ、その配線に外部接触用の電極が形成された薄膜をいい、たとえば厚さ10μm〜100μm程度のものをいい、シリコンウエハを半導体集積回路の製造に用いるのと同様な、ウエハプロセス、すなわちフォトリソグラフィ技術、CVD(Chemical Vapor Deposition)技術、スパッタリング技術およびエッチング技術などを組み合わせたパターニング手法によって、配線層およびそれに電気的に接続された先端部(接触端子)を一体的に形成されたもの等を言う。もちろん、プロセスは複雑になるが、一部を別に形成して、後に合体させることも可能である。
プローブカードとは、検査対象となるウエハと接触する接触端子および多層配線基板などを有する構造体をいい、プローバもしくは半導体検査装置とは、フロッグリング、プローブカードおよび検査対象となるウエハを載せるウエハステージを含む試料支持系を有する検査装置をいう。
プローブ検査とは、ウエハ工程が完了したウエハに対してプローバを用いて行われる電気的試験であって、チップ領域の主面上に形成された電極に上記接触端子の先端を当てて半導体集積回路の電気的検査を行うことをいい、所定の機能通りに動作するか否かを確認する機能テストやDC動作特性およびAC動作特性のテストを行って良品/不良品を判別するものである。各チップに分割してから(またはパッケージング完了後)行われる選別テスト(最終テスト)とは区別される。
ポゴピン(POGO pin)またはスプリングプローブとは、接触ピン(プランジャ(接触針))をばね(コイルスプリング)の弾性力で電極(端子)に押し当てる構造を有し、必要に応じてその電極への電気的接続を行うようにした接触針をいい、たとえば金属製の管(保持部材)内に配置されたばねが金属ボールを介して接触ピンへ弾性力を伝える構成となっている。
テスタ(Test System)とは、半導体集積回路を電気的に検査するものであり、所定の電圧および基準となるタイミング等の信号を発生するものをいう。
テスタヘッドとは、テスタと電気的に接続し、テスタより送信された電圧および信号を受け、電圧および詳細なタイミング等の信号を半導体集積回路に対して発生し、ポゴピンなどを介してプローブカードへ信号を送るものをいう。
フロッグリングとは、ポゴピンなどを介してテスタヘッドおよびプローブカードと電気的に接続し、テスタヘッドより送られてきた信号を後述するプローブカードへ送るものをいう。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、材料等について言及するときは、特にそうでない旨明記したとき、または、原理的または状況的にそうでないときを除き、特定した材料は主要な材料であって、副次的要素、添加物、付加要素等を排除するものではない。たとえば、シリコン部材は特に明示した場合等を除き、純粋なシリコンの場合だけでなく、添加不純物、シリコンを主要な要素とする2元、3元等の合金(たとえばSiGe)等を含むものとする。
また、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、本実施の形態を説明するための全図においては、各部材の構成をわかりやすくするために、平面図であってもハッチングを付す場合がある。
また、本願で使用する半導体リソグラフィ技術による薄膜プローブの各詳細については、本発明者および関連する発明者等による以下の特許出願に開示されているので、特に必要な時以外はそれらの内容は繰り返さない。前記特許出願、すなわち、日本特願平6−22885号、日本特開平7−283280号公報、日本特開平8−50146号公報、日本特開平8−201427号公報、日本特願平9−119107号、日本特開平11−23615号公報、日本特開2002−139554号公報、日本特開平10−308423号公報、日本特願平9−189660号、日本特開平11−97471号公報、日本特開2000−150594号公報、日本特開2001−159643号公報、日本特許出願第2002−289377号(対応米国出願番号第10/676,609号;米国出願日2003.10.2)、日本特開2004−132699号公報、日本特開2005−24377号公報、日本特開2004−288672号公報(対応米国出願番号第10/765,917号;米国出願日2004.1.29)、日本特開2004−144742号公報(対応米国公開番号第2004/070,413号)、日本特開2004−157127号公報、日本特開2004−144742号公報(対応米国公開番号第2004/070,413号)、日本特開2004−157127号公報、日本特開2005−136246号公報(対応米国出願番号第10/968,215号;米国出願日2004.10.20)、日本特開2005−136302号公報(対応米国出願番号第10/968,431号;米国出願日2004.10.20)、日本特許出願第2004−115048号、日本特許出願第2004−208213号、PCT出願番号PCT/JP2004/17160号、PCT出願番号PCT/JP2005/4344号、日本特許出願第2004−378504号、日本特許出願第2005−109350号、日本特許出願第2005−168112号、日本特許出願第2005−181085号、日本特許出願第2005−194561号、および日本特許出願第2005−291886号である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態1のプローブカード(第1カード)の要部断面図である。図1に示すように、本実施の形態1のプローブカードは、多層配線基板(第1配線基板)1、薄膜シート(第1シート)2、テスタヘッドTHD、フロッグリングFGRおよびカードホルダCHDなどから形成されている。テスタヘッドTHDとフロッグリングFGRとの間、およびフロッグリングFGRと多層配線基板1との間は、それぞれ複数本のポゴピンPGPを介して電気的に接続され、それによりテスタヘッドTHDと多層配線基板1との間が電気的に接続されている。カードホルダCHDは、多層配線基板1をプローバに機械的に接続するもので、かつポゴピンPGPからの圧力によって多層配線基板1に反りが生じてしまうことを防ぐ機械的強度を持つ。
図1は、本実施の形態1のプローブカード(第1カード)の要部断面図である。図1に示すように、本実施の形態1のプローブカードは、多層配線基板(第1配線基板)1、薄膜シート(第1シート)2、テスタヘッドTHD、フロッグリングFGRおよびカードホルダCHDなどから形成されている。テスタヘッドTHDとフロッグリングFGRとの間、およびフロッグリングFGRと多層配線基板1との間は、それぞれ複数本のポゴピンPGPを介して電気的に接続され、それによりテスタヘッドTHDと多層配線基板1との間が電気的に接続されている。カードホルダCHDは、多層配線基板1をプローバに機械的に接続するもので、かつポゴピンPGPからの圧力によって多層配線基板1に反りが生じてしまうことを防ぐ機械的強度を持つ。
図2は本実施の形態のプローブカードの下面の要部平面図であり、図3は図2中のA−A線に沿った断面図である。
図2および図3に示すように、本実施の形態のプローブカードは、図1で示した部材の他に、たとえばプランジャ3などを含んでいる。薄膜シート2は押さえリング4によって多層配線基板1の下面に固定され、プランジャ3は多層配線基板1の上面に取り付けられている。多層配線基板1の中央部には開口部5が設けられ、この開口部5内において、薄膜シート2とプランジャ3とは接着リング6を介して接着されている。
薄膜シート2の下面には、たとえば4角錐型または4角錐台形型の複数のプローブ(接触端子)7が形成されている。薄膜シート2内には、プローブ7の各々と電気的に接続し、各々のプローブ7から薄膜シート2の探部まで延在する複数の配線(第2配線)が形成されている。多層配線基板1の下面または上面には、この複数の配線の端部とそれぞれ電気的に接触する複数の受け部(図示は省略)が形成されており、この複数の受け部は、多層配線基板1内に形成された配線(第1配線)を通じて多層配線基板1の上面に設けられた複数のポゴ(POGO)座8と電気的に接続している。このポゴ座8は、テスタからの信号をプローブカードへ導入するピンを受ける機能を有する。
本実施の形態1において、薄膜シート2は、たとえばポリイミドを主成分とする薄膜から形成されている。このような薄膜シート2は柔軟性を有することから、本実施の形態1では、チップ(半導体集積回路装置)のパッドにすべてのプローブ7を接触させるために、プローブ7が形成された領域(第1領域)の薄膜シート2を上面(裏面)から押圧具(押圧機構)9を介してプランジャ3が押圧する構造となっている。すなわち、プランジャ3内に配置されたばね3Aの弾性力によって一定の圧力を押圧具9に加えるものである。本実施の形態において、押圧具9の材質としては、42アロイを例示することができる。
ここで、検査対象のチップ表面に形成されたテストパッド(ボンディングパッド)数が増加すると、それに伴って各テストパッドのそれぞれに信号を送るためのポゴピンPGPの本数が増加することになる。また、ポゴピンPGPの本数が増加することによって、多層配線基板1に加わるポゴピンPGPからの圧力も増加することになるので、多層配線基板1の反りを防ぐためにカードホルダCHDを厚くする必要が生じる。さらに、薄膜シート2に形成された各プローブ7を対応するテストパッドに確実に接触させるために、薄膜シート2の中心領域IA(図3参照)および接着リングを境に外周側となり中心領域IAを取り囲む外周領域OA(図3参照)のそれぞれに張力を加える構造とした場合には、多層配線基板1の表面から薄膜シート2のプローブ面までの高さHT(図1参照)に限界が生じる。その高さHTの限界値よりカードホルダCHDの厚さのほうが大きくなった場合には、薄膜シート2がカードホルダCHD内に埋もれてしまうことになり、プローブ7をテストパッドに確実に接触させることができなくなる不具合が懸念される。
そこで、本実施の形態1では、上記薄膜シート2の中心領域IAのみに張力を加えた状態で薄膜シート2と接着リング6とを接着し、外周領域OAには張力を加えない構造とする。この時、接着リング6の材質としては、Si(シリコン)と同程度の熱膨張率の金属(たとえば、42アロイ)を選択し、薄膜シート2と接着リング6とを接着する接着剤としては、エポキシ系接着剤を用いることを例示できる。それにより、上記薄膜シート2のプローブ面までの高さHTを規定する接着リング6の高さを高くすることができるので、その高さHTも高くなり、薄膜シート2がカードホルダCHD内に埋もれてしまう不具合を避けることができる。すなわち、カードホルダCHDが厚くなった場合でも、プローブ7をテストパッドに確実に接触させることが可能となる。
上記のような手段を用いる代わりに、図4に示すように、多層配線基板1の中央部に補助基板SBを取り付け、その補助基板SBに薄膜シート2を取り付ける構造として、多層配線基板1の表面から薄膜シート2のプローブ面までの高さHTを向上させてもよい。多層配線基板1と同様に、補助基板SB内には複数の配線が形成され、さらにこれら配線の端部とそれぞれ電気的に接触する複数の受け部(図示は省略)が形成されている。多層配線基板1に設けられた受け部と補助基板SBに設けられた受け部とは、たとえばそれぞれ対応するもの同士がはんだによって電気的に接続されている。はんだを用いる代わりに、異方性導電ゴムを介して多層配線基板1と補助基板SBとを圧着する手段、もしくは多層配線基板1および補助基板SBのそれぞれの表面に上記受け部と電気的に接続するCu(銅)めっき製の突起部を形成し、対応する突起部同士を圧着する手段を用いてもよい。
本実施の形態1において、上記プローブカードを用いてプローブ検査(電気的検査)を行う対象としては、複数の機能の半導体集積回路が形成されたSoC(System on Chip)構造のチップを例示することができる。図5は、それら複数のチップ(チップ領域)10が区画されたウエハWHの平面図である。なお、本実施の形態のプローブカードを用いたプローブ検査は、これら複数のチップ10が区画されたウエハWHに対して行うものである。また、図6は、そのチップ10の平面と、その一部を拡大したものを図示している。このチップ10は、たとえば単結晶シリコン基板からなり、その主面にはLCDドライバ回路が形成されている。また、チップ10の主面の周辺部には、チップ10内に形成されている半導体集積回路と電気的に接続する多数のパッド(テストパッド(第1電極))11が配置されている。パッド11のうちチップ10の外周に沿って2列で配列されたものは、隣り合ったパッド11の間隔をできる限り広げるために、そのチップ10の外周に沿って互いの列のパッド11が互い違いに配列されている。
また、上記チップ10は、ウエハの主面に区画された多数のチップ領域に半導体製造技術を使って種々の半導体集積回路や入出力端子(ボンディングパッド)を形成し、次いで入出力端子上に上記の方法でパッド11を形成した後、ウエハをダイシングしてチップ領域を個片化することにより製造することができる。また、本実施の形態1において、上記プローブ検査は、ウエハをダイシングする前に各チップ領域に対して実施するものである。なお、以後プローブ検査(パッド11とプローブ7とが接触する工程)を説明する際に、特に明記しない場合には、チップ10はウエハをダイシングする前の各チップ領域を示すものとする。
図7は上記薄膜シート2の下面のプローブ7が形成された領域の一部を拡大して示した要部平面図であり、図8は図7中のB−B線に沿った要部断面図であり、図9は図7中のC−C線に沿った要部断面図である。
上記プローブ7は、薄膜シート2中にて平面六角形状にパターニングされた金属膜21A、21Bの一部であり、金属膜21A、21Bのうちの薄膜シート2の下面に4角錐型または4角錐台形型に飛び出した部分である。プローブ7は、薄膜シート2の主面において上記チップ10に形成されたパッド11の位置に合わせて配置されている。これらプローブ7のうち、プローブ7Aは、2列で配列されたパッド11のうちの相対的にチップ10の外周に近い配列(以降、第1列と記す)のパッド11に対応し、プローブ7Bは、2列で配列されたパッド11のうちの相対的にチップ10の外周から遠い配列(以降、第2列と記す)のパッド11に対応している。
金属膜21A、21Bは、たとえば下層からロジウム膜およびニッケル膜が順次積層して形成されている。金属膜21A、21B上にはポリイミド膜22が成膜され、ポリイミド膜22上には各金属膜21と電気的に接続する配線(第2配線)23が形成されている。配線23は、ポリイミド膜22に形成されたスルーホール24の底部で金属膜21A、21Bと接触している。また、ポリイミド膜22および配線23上には、ポリイミド膜25が成膜されている。
上記したように、金属膜21A、21Bの一部は4角錐型または4角錐台形型に形成されたプローブ7A、7Bとなり、ポリイミド膜22には金属膜21A、21Bに達するスルーホール24が形成される。そのため、プローブ7Aが形成された金属膜21Aおよびスルーホール24の平面パターンと、プローブ7Bが形成された金属膜21Bおよびスルーホール24の平面パターンとが同じ方向で配置されるようにすると、隣り合う金属膜21Aと金属膜21Bとが接触してしまい、プローブ7A、7Bからそれぞれ独立した入出力を得られなくなってしまう不具合が懸念される。そこで、本実施の形態1では、図7に示すように、プローブ7Bが形成された金属膜21Bおよびスルーホール24の平面パターンは、プローブ7Aが形成された金属膜21Aおよびスルーホール24の平面パターンを180°回転したパターンとしている。それにより、平面でプローブ7Aおよびスルーホール24が配置された金属膜21Aの幅広の領域と、平面でプローブ7Bおよびスルーホール24が配置された金属膜21Bの幅広の領域とが、紙面の左右方向の直線上に配置されないようになり、金属膜21Aおよび金属膜21Bの平面順テーパー状の領域が紙面の左右方向の直線上に配置されるようになる。その結果、隣り合う金属膜21Aと金属膜21Bとが接触してしまう不具合を防ぐことができる。また、狭ピッチでパッド11(図6参照)が配置されても、それに対応した位置にプローブ7A、7Bを配置することが可能となる。
本実施の形態では、図6を用いてパッド11が2列で配列されている場合について説明したが、図10に示すように、1列で配列されているチップも存在する。そのようなチップに対しては、図11に示すように、上記金属膜21Aの幅広の領域が紙面の左右方向の直線上に配置された薄膜シート2を用いることで対応することができる。また、このようにパッド11が1列で配列され、図11に示したパターンの金属膜21Aを有する薄膜シート2では対応できないほどにパッド11が小さく、かつパッド11が配置されているピッチが狭い場合には、次のようにして対応することができる。すなわち、図7〜図9に示したパターンの金属膜21Aを有する薄膜シート2を用いることにより、チップ10の外周に沿った方向でのパッド11の中心位置を図6に示したパッド11の中心位置と揃えることができるので、図12に示す位置POS1、POSでプローブ7A、7Bのそれぞれをパッド11に接触させることが可能になる。
また、パッド11の数がさらに多い場合には、3列以上で配列されている場合もある。図13は3列で配列されたパッド11に対応した薄膜シート2の要部平面図であり、図14は4列で配列されたパッド11に対応した薄膜シート2の要部平面図である。チップ10のサイズが同じであれば、パッド11の配列数が増えるに従って、隣接する金属膜21A、21Bの間隔がさらに狭くなるので、上記金属膜21A、21Bを含む金属膜が接触してしまうことがさらに懸念される。そこで、図13および図14に示すように、金属膜21A、21B、21C、21Dを、たとえば図7に示した金属膜21Aの平面パターンを45°回転させたものとすることで、金属膜21A、21B、21C、21Dが互いに接触してしまう不具合を防ぐことが可能となる。また、ここでは図7に示した金属膜21Aの平面パターンを45°回転させた例について説明したが、45°に限定するものではなく、金属膜21A、21B、21C、21Dの互いの接触を防ぐことができるのであれば他の回転角でもよい。なお、金属膜21Cには、プローブ7Bが対応するパッド11よりさらにチップ10内の内側に配置されたパッド11に対応するプローブ7Cが形成され、金属膜21Dには、プローブ7Cが対応するパッド11よりさらにチップ10内の内側に配置されたパッド11に対応するプローブ7Dが形成されている。
ここで、図15は図14中のD−D線に沿った要部断面図であり、図16は図14中のE−E線に沿った要部断面図である。図14に示したように、4列のパッド11に対応するプローブ7A〜7Dを有する金属膜21A〜21Dを配置した場合には、金属膜21A〜21Dのそれぞれに上層から電気的に接続する配線のすべてを同一の配線層で形成することが困難になる。これは、隣接する金属膜21A〜21Dの間隔が狭くなることによって、金属膜21A〜21Dのそれぞれ同士が接触する虞が生じるのと共に、金属膜21A〜21Dに電気的に接続する配線同士も接触する虞が生じるからである。そこで、本実施の形態1においては、図15および図16に示すように、それら配線を2層の配線層(配線23、26)から形成することを例示することができる。なお、配線26およびポリイミド膜25上には、ポリイミド膜27が形成されている。相対的に下層の配線23はポリイミド膜22に形成されたスルーホール24の底部で金属膜21A、21Cと接触し、相対的に上層の配線26はポリイミド膜22、25に形成されたスルーホール28の底部で金属膜21B、21Dと接触している。それにより、同一の配線層においては、隣り合う配線23または配線26の間隔を大きく確保することが可能となるので、隣り合う配線23または配線26が接触してしまう不具合を防ぐことができる。また、パッド11が5列以上となり、それに対応するプローブ数が増加して隣接する金属膜21A〜21D等の間隔が狭くなる場合には、さらに多層に配線層を形成することによって、配線間隔を広げてもよい。
次に、上記の本実施の形態1の薄膜シート2の構造について、その製造工程と併せて図17〜図25を用いて説明する。図17〜図25は、図7〜図9を用いて説明した2列のパッド11(図6参照)に対応したプローブ7A、7Bを有する薄膜シート2の製造工程中の要部断面図もしくは要部平面図である。なお、薄膜シートの構造および薄膜シートの製造工程と、上記プローブ7(プローブ7A〜7D)と同様のプローブの構造および製造工程については、日本特開2004−288672号公報、日本特開2005−136246号公報、日本特開2005−136302号公報、日本特許出願第2004−115048号、PCT出願番号PCT/JP2004/17160号、PCT出願番号PCT/JP2005/4344号、日本特許出願第2005−109350号、日本特許出願第2005−168112号、日本特許出願第2005−181085号、日本特許出願第2005−194561号および日本特許出願第2005−291886号にも記載がある。
まず、図17に示すように、厚さ0.2mm〜0.6mm程度のシリコンからなるウエハ(第1ウエハ)31を用意し、熱酸化法によってこのウエハ31の両面に膜厚0.5μm程度の酸化シリコン膜32を形成する。続いて、フォトレジスト膜をマスクとしてウエハ31の主面(第1主面)側の酸化シリコン膜32をエッチングし、ウエハ31の主面側の酸化シリコン膜32にウエハ31に達する開口部を形成する。次いで、残った酸化シリコン膜32をマスクとし、強アルカリ水溶液(たとえば水酸化カリウム水溶液)を用いてウエハ31を異方的にエッチングすることによって、ウエハ31の主面に(111)面に囲まれた溝部(第1溝部)33Aを形成する。本実施の形態1において、この溝部33Aの深さは、5μm程度以上、好ましくは10μm〜30μm程度とすることを例示できる。
続いて、上記溝部33Aの形成時にマスクとして用いた酸化シリコン膜32をフッ酸およびフッ化アンモニウムの混合液によるウェットエッチングにより除去した後、熱酸化法によって溝部33Aの内部を含むウエハ31の表面に膜厚0.5μm程度の酸化シリコン膜32Aを形成する。次いで、フォトレジスト膜をマスクとしてウエハ31の主面側の酸化シリコン膜32Aをエッチングし、ウエハ31の主面側の酸化シリコン膜32Aにウエハ31に達する開口部を形成する。次いで、残った酸化シリコン膜32Aをマスクとし、強アルカリ水溶液(たとえば水酸化カリウム水溶液)を用いてウエハ31を異方的にエッチングすることによって、ウエハ31の主面に(111)面に囲まれた4角錐型または4角錐台形型の穴(第1穴部)33を形成する。
ここで、図19および図20は、上記穴33が形成された時点におけるウエハ31の主面の要部平面を示したものであり、1つのチップ10(図6参照)に相当する領域が図示されている。また、上記図17は、図19および図20中に示すF−F線に沿った断面を示したものである。本実施の形態1において、溝部33Aの平面パターンは、チップ10の各辺に沿って延在しつつ複数の穴33を取り囲む平面パターンとし、図19に示すような各辺に1つずつ溝部33Aが延在する平面パターン、および図20に示すような1つの溝部33Aがすべての辺に沿って延在する平面パターンを例示することができる。
次に、図21に示すように、上記穴33の形成時にマスクとして用いた酸化シリコン膜32Aをフッ酸およびフッ化アンモニウムの混合液によるウェットエッチングにより除去する。続いて、ウエハ31に熱酸化処理を施すことにより、溝部33Aおよび穴33の内部を含むウエハ31の全面に膜厚0.5μm程度の酸化シリコン膜34を形成する。次いで、溝部33Aおよび穴33の内部を含むウエハ31の主面に導電性膜35を成膜する。この導電性膜35は、たとえば膜厚0.1μm程度のクロム膜および膜厚1μm程度の銅膜を順次スパッタリング法または蒸着法によって堆積することによって成膜することができる。次いで、導電性膜35上にフォトレジスト膜36を成膜し、フォトリソグラフィ技術によって後の工程で金属膜21A、21B(図7〜図9参照)が形成される領域のフォトレジスト膜36を除去し、開口部を形成する。
次に、導電性膜35を電極とした電解めっき法により、上記フォトレジスト膜36の開口部の底部に現れた導電性膜35上に硬度の高い導電性膜37および導電性膜38を順次堆積する。本実施の形態1においては、導電性膜37をロジウム膜とし、導電性膜38をニッケル膜とすることを例示できる。ここまでの工程により、導電性膜37、38から前述の金属膜(第1金属膜)21A、21Bを形成することができる。また、穴33内の導電性膜37、38が前述のプローブ7A、7Bとなる。なお、導電性膜35は、後の工程で除去されるが、その工程については後述する。
金属膜21A、21Bにおいては、後の工程で前述のプローブ7A、7Bが形成された時に、ロジウム膜から形成された導電性膜37が表面となり、導電性膜37がパッド11に直接接触することになる。そのため、導電性膜37としては、硬度が高く耐磨耗性に優れた材質を選択することが好ましい。また、導電性膜37はパッド11に直接接触するため、プローブ7A、7Bによって削り取られたパッド11の屑が導電性膜37に付着すると、その屑を除去するクリーニング工程が必要となり、プローブ検査工程が延びてしまうことが懸念される。そのため、導電性膜37としては、パッド11を形成する材料が付着し難い材質を選択することが好ましい。そこで、本実施の形態1においては、導電性膜37として、これらの条件を満たすロジウム膜を選択している。それにより、そのクリーニング工程を省略することができる。
次に、上記金属膜21A、21B(導電性膜37、38)の成膜に用いたフォトレジスト膜を除去した後、図22に示すように、金属膜21A、21Bおよび導電性膜35を覆うようにポリイミド膜(第1絶縁膜)22(図8および図9も参照)を成膜する。続いて、そのポリイミド膜22に金属膜21A、21Bに達する前述のスルーホール(第2穴部)24を形成する。このスルーホール24は、レーザーを用いた穴あけ加工またはアルミニウム膜をマスクとしたドライエッチングによって形成することができる。
次に、図23に示すように、スルーホール24の内部を含むポリイミド膜22上に導電性膜(第2金属膜)42を成膜する。この導電性膜42は、たとえば膜厚0.1μm程度のクロム膜および膜厚1μm程度の銅膜を順次スパッタリング法または蒸着法によって堆積することによって成膜することができる。続いて、その導電性膜42上にフォトレジスト膜を形成した後に、そのフォトレジスト膜をフォトリソグラフィ技術によってパターニングし、フォトレジスト膜に導電性膜42に達する開口部を形成する。次いで、めっき法により、その開口部内の導電性膜42上に導電性膜(第2金属膜)43を成膜する。本実施の形態1においては、導電性膜43として銅膜、または銅膜およびニッケル膜を下層から順次堆積した積層膜を例示することができる。
次に、上記フォトレジスト膜を除去した後、導電性膜43をマスクとして導電性膜42をエッチングすることにより、導電性膜42、43からなる配線23を形成する。配線23は、スルーホール24の底部にて金属膜21A、21Bと電気的に接続することができる。
次に、図24に示すように、ウエハ31の主面に前述のポリイミド膜25を成膜する。続いて、図25に示すように、たとえばフッ酸とフッ化アンモニウムの混合液を用いたエッチングによって、ウエハ31の裏面の酸化シリコン膜34を除去する。続いて、強アルカリ水溶液(たとえば水酸化カリウム水溶液)を用いたエッチングにより、薄膜シート2を形成するための型材であるウエハ31を除去する。次いで、酸化シリコン膜34および導電性膜35を順次エッチングにより除去し、本実施の形態1の薄膜シート2を製造する。この時、酸化シリコン膜34はフッ酸およびフッ化アンモニウムの混合液を用いてエッチングし、導電性膜35に含まれるクロム膜は過マンガン酸カリウム水溶液を用いてエッチングし、導電性膜35に含まれる銅膜はアルカリ性銅エッチング液を用いてエッチングする。ここまでの工程により、プローブ7A、7Bを形成する導電性膜37(図21参照)であるロジウム膜がプローブ7A、7Bの表面に現れる。前述したように、ロジウム膜が表面に形成されたプローブ7A、7Bにおいては、プローブ7A、7Bが接触するパッド11の材料であるAuなどが付着し難く、Niより硬度が高く、かつ酸化され難く接触抵抗を安定させることができる。
必要に応じて、上記スルーホール24、配線23およびポリイミド膜25を形成する工程を繰り返すことによって、さらに配線を多層に形成してもよい。
上記の本実施の形態1の薄膜シート2の製造工程によれば、溝部33Aおよび穴33の二段階のエッチングを利用してプローブ7A、7Bを形成するための型を形成する。そのため、高さが30μm程度の高いプローブ7A、7Bを形成することができる。また、溝部33Aは、平面で複数の穴33を取り囲む限られた領域のみに形成していることから、薄膜シート2には、プローブ7A、7Bが形成されている領域より表面高さが低く、かつ薄膜シート2中では大部分を占める空間領域2Aが形成される。このような空間領域2Aが形成されることにより、プローブ検査を行う対象のチップ10の表面に異物が付着していた場合でも、薄膜シート2とその異物とが接触してしまう可能性を大幅に低減することができる。すなわち、薄膜シート2とその異物とが接触してしまうことによって薄膜シート2が破損してしまうことを防ぐことができる。また、薄膜シート2とその異物とが接触してしまうことを防止できるので、検査対象のチップ10(ウエハWH)から薄膜シート2に付着した異物が再度検査対象のチップ10と接触することによって検査対象のチップ10を傷つけてしまう不具合も防ぐことができる。
ところで、1回のエッチングによってウエハ31にプローブ7A、7Bの型となる穴33を形成しようとした場合には、穴33が異方性エッチングにより形成する四角錐型の穴であることから、深く形成しようとすると底辺(開口部)が拡大し、狭ピッチで穴33を配置できなくなり、プローブ7A、7Bを高くかつ狭ピッチで形成することが困難になってしまう不具合が考えられる。しかしながら、上記の本実施の形態1によれば、まず所定の領域に溝部33Aを形成し、次いで溝部33Aの底部に穴33を形成する二段階のエッチングによってプローブ7A、7Bを形成するための型を形成していることから、プローブ7A、7Bを高くかつ狭ピッチで形成することが可能となる。
(実施の形態2)
図26および図27は、本実施の形態2の薄膜シート2の要部断面図である。
図26および図27は、本実施の形態2の薄膜シート2の要部断面図である。
本実施の形態2の薄膜シート2の製造工程は、前記実施の形態1において図17〜図24を用いて説明した工程までは同様である。その後、図26に示すように、ポリイミド膜(第2絶縁膜)25の上面(プローブ7A、7Bが形成された主面とは反対側の裏面)に樹脂製の接着材46を介して金属シート(第2シート)47を固着する。この金属シート47としては、線膨張率が低く、かつシリコンから形成されたウエハ31の線膨張率に近い材質を選ぶものであり、本実施の形態2では、たとえば42アロイ(ニッケル42%かつ鉄58%の合金で、線膨張率4ppm/℃)またはインバー(ニッケル36%かつ鉄64%の合金で、線膨張率1.5ppm/℃)を例示することができる。また、金属シート47を用いる代わりにウエハ31と同じ材質のシリコン膜を形成してもよいし、シリコンと同程度の線膨張率を有する材質、たとえば鉄とニッケルとコバルトとの合金、またはセラミックと樹脂との混合材料などでもよい。接着材46を用いる代わりに、次のような手段で金属シート47をポリイミド膜25の上面に固着してもよい。すなわち、金属シート47をウエハ31の主面に位置合わせしつつ重ね合わせ、10〜200kgf/cm2程度で加圧しながらポリイミド膜25のガラス転移点温度以上の温度で加熱を行い、加熱加圧圧着するものである。
このような金属シート47をポリイミド膜25に固着することによって、形成される薄膜シート2の強度の向上を図ることができる。また、金属シート47を固着したことにより、プローブ検査時の温度に起因する薄膜シート2および検査対象のウエハWH(図5参照)の膨張量または収縮量を揃えることができる。それにより、プローブ7A、7Bと対応するパッド11(図6および図10参照)との相対的な位置がずれてしまうことを防ぐことが可能となる。すなわち、プローブ7A、7Bと対応するパッド11とがプローブ検査時の温度に関係なく常に電気的接触を保つことが可能となる。また、様々な状況下での薄膜シート2と検査対象のウエハWHとの相対的な位置制度を確保することが可能となる。
また、フォトリソグラフィ技術によってパターニングされたフォトレジスト膜をマスクとして金属シート47をエッチングし、プローブ7A、7B上の金属シート47に開口部(第3穴部)47Aを形成し、この開口部47A内に、エラストマ(弾性材)48を形成してもよい(図27参照)。開口部47Aの形成は、塩化第二鉄溶液を用いたスプレーエッチングによって行うことができる。また、エラストマ48は所定量が開口部47Aの上部へ出るように形成する。本実施の形態2においては、エラストマ48を形成する方法として、開口部47A内に弾性樹脂を印刷もしくはディスペンサ塗布する方法、またはシリコンシートを設置する方法を例示することができる。エラストマ48は、多数のプローブ7A、7Bの先端がパッド11に接触する際の衝撃を緩和しつつ、個々のプローブ7A、7Bの先端の高さのばらつきを局部的な変形によって吸収し、パッド11の高さのばらつきに倣った均一な食い込みによってプローブ7A、7Bとパッド11との接触を実現する。
その後、前記実施の形態1において図25を用いて説明した工程を経ることによって本実施の形態2の薄膜シート2を製造する。
上記のような本実施の形態2によっても、前記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図28〜図31は、本実施の形態3の薄膜シート2の製造工程中の要部平面図である。
図28〜図31は、本実施の形態3の薄膜シート2の製造工程中の要部平面図である。
本実施の形態3の薄膜シート2の製造工程は、前記実施の形態1の薄膜シート2の製造工程と同様である。このような製造工程で薄膜シート2を製造した場合には、ウエハ31に穴33を形成する工程(図18参照)において、酸化シリコン膜(第2マスキング層)32Aをマスクとした異方性エッチングを行うことから、穴33の平面パターンに対応した開口部を酸化シリコン膜32Aに予め設けておく。この開口部はフォトリソグラフィ技術によってパターニングされたフォトレジスト膜(第1マスキング層)をマスクとしたエッチングによって形成するが、フォトレジスト膜は、たとえばスピン塗布法によってウエハ31上に形成することから、溝部33A内では表面張力等の影響によって側壁に近い場所でフォトレジスト膜が他の場所より厚くなる。すなわち、厚いフォトレジスト膜と薄いフォトレジスト膜とを用いた場合では、同一平面パターンを形成しようとした場合でも、その平面パターンに差が生じてしまう不具合が懸念される。ばらつきの生じた平面パターンを有するフォトレジスト膜をマスクとして酸化シリコン膜32Aをエッチングすることによって、酸化シリコン膜32Aに形成される開口部の平面形状にもばらつきが生じ、さらに平面形状にばらつきの生じた開口部を有する酸化シリコン膜32Aをマスクとしてウエハ31を異方的にエッチングすることによって穴33の底面寸法にばらつきが生じることになる。それにより、複数のプローブ7A、7B間で先端サイズに差が生じてしまい、プローブ検査時にチップ10のパッド11に接触した時の接触抵抗値に差が生じる虞がある。
溝部33Aの短辺方向では、穴33は1個もしくは2個配置するのみであることから、穴33の底面寸法のばらつきが顕在化しないが、長辺方向(溝部33Aの延在方向)では、多数個の穴33を配置することから、穴33の底面寸法のばらつきが顕著に現れる虞がある。そこで、本実施の形態3では、図28に示すように、溝部33Aを長辺方向の端部に開口パターン(第2パターン)33Bを有する平面パターンで形成する。また、前述のフォトレジスト膜の表面張力等の影響が溝部33Aの側壁から長さLだけ及ぶとすると、溝部33Aの長辺方向において最短部に配置される穴33から溝部33Aの側壁までの長さがL以上となるように開口パターン33Bを形成する。それにより、溝部33A内においては、穴33が形成される領域(第1パターン)において、フォトレジスト膜の厚さのばらつきの発生を抑制することができる。その結果、穴33の底面寸法のばらつきを防ぎ、高精度にプローブ7A、7Bを形成することが可能となる。
また、上記開口パターン33Bを形成する代わりに、図29に示すように、溝部33Aの長辺方向において最短部に配置される穴33から溝部33Aの側壁までの長さがL以上となる平面パターンで溝部33Aを形成してもよい。
また、図30および図31は、紙面横方向に延在する溝部33Aと縦方向に延在する溝部33Aとで、長辺方向で最短部に配置される穴33が共通になる場合における開口パターン33Bを含む溝部33Aの平面パターンを示したものである。この場合、開口パターン33Bの平面外形としては、図30に示すような矩形および図31に示すような扇形等を例示することができる。
上記のような本実施の形態3によっても、前記実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
図32は、本実施の形態4の薄膜シート2の製造工程中の要部平面図である。
図32は、本実施の形態4の薄膜シート2の製造工程中の要部平面図である。
本実施の形態4の薄膜シート2の製造工程は、前記実施の形態1の薄膜シート2の製造工程と同様である。前記実施の形態3でも説明したように、このような製造工程で薄膜シート2を製造した場合には、酸化シリコン膜32A(図18参照)に開口部を形成する際のマスクとなるフォトレジスト膜に対して、溝部33A内にて表面張力等が作用して厚さにばらつきが生じ、そのフォトレジスト膜の厚さのばらつきに起因して開口部の平面形状にもばらつきが生じ、さらに穴33の底面寸法にばらつきが生じてしまう虞がある。
薄膜シート2においては、チップ10に付着している異物との接触を避けるための空間領域2Aを平面でできるだけ大きく確保することが好ましいことから、この空間領域2Aの平面パターンを規定する溝部33Aは、チップ10に形成されているパッド11の大きさおよび配置に合わせてできるだけ小さいパターンで形成することが好ましい。しかしながら、複数の溝部33A間で配列される穴33の列数が異なると、溝部33Aの幅も異なってくることになる。このように溝部33Aの幅が異なってくると、上記表面張力等の影響により、溝部33Aの幅に応じてフォトレジスト膜の厚さにばらつきが生じてしまう虞がある。つまり、溝部33Aの幅に応じて穴33の底面寸法にばらつきが生じてしまう虞がある。
そこで、本実施の形態4では、図32に示すように、穴33を1列で配列する領域に配置する溝部(第2溝部)33Aも穴33を複数列で配列する領域に配置する溝部(第3溝部)33Aもすべて同じ幅W1で形成する。それにより、穴33を1列で配列する領域に配置する溝部33A内でも、穴33を複数列で配列する領域に配置する溝部33A内でも、フォトレジスト膜を均一の厚さで形成することが可能となる。その結果、穴33の底面寸法にばらつきが生じてしまうことを防ぎ、高精度にプローブ7A、7Bを形成することが可能となる。
また、図32に示した溝部33Aのパターンに前記実施の形態3で図28〜図31に示したような開口パターン33Bを組み合わせてもよい。それにより、溝部33Aの長辺方向(延在方向)においても穴33の深さのばらつきを防ぐことができる。
上記のような本実施の形態4によっても、前記実施の形態1、3と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
たとえば、前記実施の形態においては、プローブ検査の対象がSoC構造のチップ(チップ領域)の場合について説明したが、LCD(Liquid Crystal Display)ドライバなどの他の半導体集積回路が形成されているチップであってもよい。
本発明の半導体集積回路装置の製造方法およびプローブカードの製造方法は、半導体集積回路装置の製造工程におけるプローブ検査工程に広く適用することができる。
1 多層配線基板(第1配線基板)
2 薄膜シート(第1シート)
2A 空間領域
3 プランジャ
3A ばね
4 押さえリング
5 開口部
6 接着リング
7、7A、7B、7C、7D プローブ(接触端子)
8 ポゴ座
9 押圧具(押圧機構)
10 チップ(チップ領域)
11 パッド(テストパッド(第1電極))
21A、21B、21C、21D 金属膜(第1金属膜)
22 ポリイミド膜(第1絶縁膜)
23 配線(第2配線)
24 スルーホール(第2穴部)
25 ポリイミド膜(第2絶縁膜)
26 配線(第2配線)
27 ポリイミド膜
28 スルーホール
31 ウエハ(第1ウエハ)
32 酸化シリコン膜
32A 酸化シリコン膜(第2マスキング層)
33 穴(第1穴部)
33A 溝部(第1溝部、第2溝部、第3溝部)
33B 開口パターン(第2パターン)
34 酸化シリコン膜
35 導電性膜
36 フォトレジスト膜
37、38 導電性膜
42、43 導電性膜(第2金属膜)
46 接着材
47 金属シート(第2シート)
47A 開口部(第3穴部)
48 エラストマ(弾性材)
CHD カードホルダ
FGR フロッグリング
IA 中心領域
OA 外周領域
PGP ポゴピン
SB 補助基板
THD テスタヘッド
WH ウエハ
2 薄膜シート(第1シート)
2A 空間領域
3 プランジャ
3A ばね
4 押さえリング
5 開口部
6 接着リング
7、7A、7B、7C、7D プローブ(接触端子)
8 ポゴ座
9 押圧具(押圧機構)
10 チップ(チップ領域)
11 パッド(テストパッド(第1電極))
21A、21B、21C、21D 金属膜(第1金属膜)
22 ポリイミド膜(第1絶縁膜)
23 配線(第2配線)
24 スルーホール(第2穴部)
25 ポリイミド膜(第2絶縁膜)
26 配線(第2配線)
27 ポリイミド膜
28 スルーホール
31 ウエハ(第1ウエハ)
32 酸化シリコン膜
32A 酸化シリコン膜(第2マスキング層)
33 穴(第1穴部)
33A 溝部(第1溝部、第2溝部、第3溝部)
33B 開口パターン(第2パターン)
34 酸化シリコン膜
35 導電性膜
36 フォトレジスト膜
37、38 導電性膜
42、43 導電性膜(第2金属膜)
46 接着材
47 金属シート(第2シート)
47A 開口部(第3穴部)
48 エラストマ(弾性材)
CHD カードホルダ
FGR フロッグリング
IA 中心領域
OA 外周領域
PGP ポゴピン
SB 補助基板
THD テスタヘッド
WH ウエハ
Claims (20)
- 以下の工程を含む半導体集積回路装置の製造方法:
(a)複数のチップ領域に区画され、前記複数のチップ領域の各々には半導体集積回路が形成され、主面上において前記半導体集積回路と電気的に接続する複数の第1電極が形成された半導体ウエハを用意する工程、
(b)第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する複数の第2配線が形成され、前記複数の第2配線が前記複数の第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの前記主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面側より押圧する押圧機構とを有する第1カードを用意する工程、
(c)前記複数の接触端子の前記先端を前記複数の第1電極に接触させて前記半導体集積回路の電気的検査を行う工程。
ここで、前記第1シートの製造工程は、以下の工程を含む:
(b1)結晶性を有する第1ウエハを用意する工程、
(b2)前記第1ウエハの第1主面を選択的に異方性エッチングして1つ以上の第1溝部を形成する工程、
(b3)前記第1溝部の底部を選択的に異方性エッチングして角錐型または角錐台形型の複数の第1穴部を形成する工程、
(b4)前記第1ウエハの前記第1主面上に前記複数の第1穴部を埋め込む第1金属膜を選択的に形成する工程、
(b5)前記(b4)工程後、前記第1ウエハの前記第1主面上に第1絶縁膜を形成し、前記第1絶縁膜に前記第1金属膜にそれぞれ達する複数の第2穴部を形成する工程、
(b6)前記第1ウエハの前記第1主面上に前記複数の第2穴部を埋め込むように選択的に第2金属膜を形成して前記複数の第2配線を形成する工程、
(b7)前記(b6)工程後、前記第1ウエハを除去し前記複数の接触端子を形成する工程。 - 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
前記第1溝部は、隣り合う2つの前記第1穴部を接触させない深さで形成する。 - 請求項2記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
前記複数の第1穴部の深さは、10μm以上である。 - 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
前記(b6)工程後かつ前記(b7)工程前に以下の工程を含む:
(b8)前記第1ウエハの前記第1主面上に第2絶縁膜を形成する工程、
(b9)前記第2絶縁膜に前記第1ウエハと同程度の線膨張率を有する第2シートを接着する工程。 - 請求項4記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
前記第2シートは、42アロイから形成されている。 - 請求項4記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
前記(b9)工程後かつ前記(b7)工程前に以下の工程を含む:
(b10)前記第1金属膜上の前記第2シートに第3穴部を形成する工程、
(b11)前記第3穴部に前記第3穴部を埋め込む弾性材を形成する工程。 - 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
前記複数の第1穴部は、スピン塗布によって形成された第1マスキング層をマスクとしたエッチングによってパターニングされた第2マスキング層をマスクとした異方性エッチングによって形成し、
前記第1溝部は、平面において延在方向の端部における第1パターンと前記複数の第1穴部が形成される第2パターンとから形成し、
前記第1パターンは、前記第2パターン内における前記第1マスキング層の厚さのばらつきを解消する平面パターンで形成する。 - 請求項7記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
前記第1パターンの幅は、前記第2パターンの幅よりも大きい。 - 請求項7記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
前記第1溝部は複数形成し、
前記複数の第1溝部は、前記底部で前記複数の第1穴部が1列で形成された第2溝部と前記底部で前記複数の第1穴部が複数列で形成された第3溝部とを含み、
前記第2溝部の幅と前記第3溝部の幅とは、同じ寸法で形成する。 - 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
前記第1溝部は複数形成し、
前記複数の第1溝部は、前記底部で前記複数の第1穴部が1列で形成された第2溝部と前記底部で前記複数の第1穴部が複数列で形成された第3溝部とを含み、
前記第2溝部の幅と前記第3溝部の幅とは、同じ寸法で形成する。 - 複数の第1配線が形成された第1配線基板と、
半導体ウエハの主面に形成された複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する複数の第2配線が形成され、前記複数の第2配線が前記複数の第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの前記主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、
前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面側より押圧する押圧機構とを有するプローブカードの製造方法であって、以下の工程を含む:
(a)結晶性を有する第1ウエハを用意する工程、
(b)前記第1ウエハの第1主面を選択的に異方性エッチングして1つ以上の第1溝部を形成する工程、
(c)前記第1溝部の底部を選択的に異方性エッチングして角錐型または角錐台形型の複数の第1穴部を形成する工程、
(d)前記第1ウエハの前記第1主面上に前記複数の第1穴部を埋め込む第1金属膜を選択的に形成する工程、
(e)前記(d)工程後、前記第1ウエハの前記第1主面上に第1絶縁膜を形成し、前記第1絶縁膜に前記第1金属膜にそれぞれ達する複数の第2穴部を形成する工程、
(f)前記第1ウエハの前記第1主面上に前記複数の第2穴部を埋め込むように選択的に第2金属膜を形成して前記複数の第2配線を形成する工程、
(g)前記(f)工程後、前記第1ウエハを除去し前記複数の接触端子を形成する工程。 - 請求項11記載のプローブカードの製造方法において、
前記第1溝部は、隣り合う2つの前記第1穴部を接触させない深さで形成する。 - 請求項12記載のプローブカードの製造方法において、
前記複数の第1穴部の深さは、10μm以上である。 - 請求項11記載のプローブカードの製造方法において、
前記(f)工程後かつ前記(g)工程前に以下の工程を含む:
(h)前記第1ウエハの前記第1主面上に第2絶縁膜を形成する工程、
(i)前記第2絶縁膜に前記第1ウエハと同程度の線膨張率を有する第2シートを接着する工程。 - 請求項14記載のプローブカードの製造方法において、
前記第2シートは、42アロイから形成されている。 - 請求項14記載のプローブカードの製造方法において、
前記(i)工程後かつ前記(g)工程前に以下の工程を含む:
(j)前記第1金属膜上の前記第2シートに第3穴部を形成する工程、
(k)前記第3穴部に前記第3穴部を埋め込む弾性材を形成する工程。 - 請求項11記載のプローブカードの製造方法において、
前記複数の第1穴部は、スピン塗布によって形成された第1マスキング層をマスクとしたエッチングによってパターニングされた第2マスキング層をマスクとした異方性エッチングによって形成し、
前記第1溝部は、平面において延在方向の端部における第1パターンと前記複数の第1穴部が形成される第2パターンとから形成し、
前記第1パターンは、前記第2パターン内における前記第1マスキング層の厚さのばらつきを解消する平面パターンで形成する。 - 請求項17記載のプローブカードの製造方法において、
前記第1パターンの幅は、前記第2パターンの幅よりも大きい。 - 請求項17記載のプローブカードの製造方法において、
前記第1溝部は複数形成し、
前記複数の第1溝部は、前記底部で前記複数の第1穴部が1列で形成された第2溝部と前記底部で前記複数の第1穴部が複数列で形成された第3溝部とを含み、
前記第2溝部の幅と前記第3溝部の幅とは、同じ寸法で形成する。 - 請求項11記載のプローブカードの製造方法において、
前記第1溝部は複数形成し、
前記複数の第1溝部は、前記底部で前記複数の第1穴部が1列で形成された第2溝部と前記底部で前記複数の第1穴部が複数列で形成された第3溝部とを含み、
前記第2溝部の幅と前記第3溝部の幅とは、同じ寸法で形成する。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005315115A JP2007121152A (ja) | 2005-10-28 | 2005-10-28 | 半導体集積回路装置の製造方法およびプローブカードの製造方法 |
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JP2005315115A JP2007121152A (ja) | 2005-10-28 | 2005-10-28 | 半導体集積回路装置の製造方法およびプローブカードの製造方法 |
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JP2005315115A Pending JP2007121152A (ja) | 2005-10-28 | 2005-10-28 | 半導体集積回路装置の製造方法およびプローブカードの製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7688086B2 (en) | 2005-11-11 | 2010-03-30 | Renesas Technology Corp. | Fabrication method of semiconductor integrated circuit device and probe card |
CN114200280A (zh) * | 2021-11-29 | 2022-03-18 | 强一半导体(苏州)有限公司 | 一种薄膜探针卡及其探针头 |
-
2005
- 2005-10-28 JP JP2005315115A patent/JP2007121152A/ja active Pending
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CN114200280A (zh) * | 2021-11-29 | 2022-03-18 | 强一半导体(苏州)有限公司 | 一种薄膜探针卡及其探针头 |
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