JP2008002984A - 半導体集積回路装置の製造方法およびプローブカード - Google Patents

半導体集積回路装置の製造方法およびプローブカード Download PDF

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昭男 長谷部
Yasunori Narizuka
康則 成塚
Shingo Yorisaki
眞吾 寄崎
Yasuhiro Motoyama
康博 本山
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Abstract

【課題】半導体集積回路装置の製造技術によって形成された探針を有するプローバを用い、テストパッドが狭ピッチ化したチップに対してもプローブ検査が実現できる技術を提供する。
【解決手段】配線23と金属膜21Aとが接続するスルーホール24、および配線27と配線23とが接続するスルーホール26がプローブ7A上(平面でプローブ7Aと重なる位置)に配置されるように薄膜シートを製造する。また、金属膜21Aは、プローブ7Aと平面で重なる位置で表面に窪みが形成されないように形成する。
【選択図】図10

Description

本発明は、半導体集積回路装置の製造技術およびプローブカードに関し、特に、半導体集積回路装置の電極パッドにプローブカードの探針を押し当てて行う半導体集積回路の電気的検査に適用して有効な技術に関するものである。
日本特開2002−139554号公報(特許文献1)、には、半導体集積回路装置の製造技術を用いて形成された探針(接触端子)、絶縁フィルムおよび引き出し用配線を有するプローバにおいて、引き出し用配線と探針とを接続するスルーホールの直下に探針の先端を配置した構造が開示されている。
日本特開2005−24377号公報(特許文献2)、には、半導体集積回路装置の製造技術を用いて形成された探針、絶縁フィルムおよび引き出し用配線を有するプローバにおいて、引き出し用配線と探針とを接続するスルーホールの直下に探針の先端を配置した構造が開示され、平面でスルーホールが探針より大きい構造が開示されている。
日本特開平7−283280号公報(特許文献3)、日本特開平8−50146号公報(特許文献4(対応PCT国際公開WO95−34000))、日本特開平8−201427号公報(特許文献5)、日本特開平10−308423号公報(特許文献6)、日本特開平11−23615号公報(特許文献7(対応米国特許公報USP6,305,230))、日本特開平11−97471号公報(特許文献8(対応欧州特許公報EP1022775))、日本特開2000−150594号公報(特許文献9(対応欧州特許公報EP0999451))、日本特開2001−159643号公報(特許文献10)、日本特開2004−144742号公報(特許文献11)、日本特開2004−132699号公報(特許文献12)、日本特開2004−288672号公報(特許文献13)、日本特開2005−24377号公報(特許文献2)、日本特開2005−136302号公報(特許文献14)、および日本特開2005−136246号公報(特許文献15)には、半導体集積回路装置の製造技術を用いて形成された探針(接触端子)、絶縁フィルムおよび引き出し用配線を有するプローバの構造と、その製造方法と、テストパッドが狭ピッチ化したチップに対してもそのプローバを用いることによってプローブ検査の実施を可能とする技術とが開示されている。
特開2002−139554号公報 特開2005−24377号公報 特開平7−283280号公報 特開平8−50146号公報 特開平8−201427号公報 特開平10−308423号公報 特開平11−23615号公報 特開平11−97471号公報 特開2000−150594号公報 特開2001−159643号公報 特開2004−144742号公報 特開2004−132699号公報 特開2004−288672号公報 特開2005−136302号公報 特開2005−136246号公報
半導体集積回路装置の検査技術としてプローブ検査がある。このプローブ検査は、所定の機能どおりに動作するか否かを確認する機能テストや、DC動作特性およびAC動作特性のテストを行って良品/不良品を判別するテスト等を含む。プローブ検査においては、ウエハ出荷対応(品質の差別化)、KGD(Known Good Die)対応(MCP(Multi-Chip Package)の歩留り向上)、およびトータルコスト低減などの要求から、ウエハ状態でプローブ検査を行う技術が用いられている。
近年、半導体集積回路装置の多機能化が進行し、1個の半導体チップ(以下、単にチップと記す)に複数の回路を作りこむことが進められている。また、半導体集積回路装置の製造コストを低減するために、半導体素子および配線を微細化して、半導体チップ(以下、単にチップと記す)の面積を小さくし、半導体ウエハ(以下、単にウエハと記す)1枚当たりの取得チップ数を増加することが進められている。そのため、テストパッド(ボンディングパッド)数が増加するだけでなく、テストパッドの配置が狭ピッチ化し、テストパッドの面積も縮小されてきている。このようなテストパッドの狭ピッチ化に伴って、上記プローブ検査にカンチレバー状の探針を有するプローバを用いようとした場合には、探針をテストパッドの配置位置に合わせて設置することが困難になってしまう課題が存在する。
本発明者らは、半導体集積回路装置の製造技術を用いて形成された探針を有するプローバを用いることにより、テストパッドが狭ピッチ化したチップに対してもプローブ検査が実現できる技術について検討している。その中で、本発明者らは、以下のような課題を見出した。
すなわち、上記探針は、半導体集積回路装置の製造技術を用いて金属膜およびポリイミド膜の堆積や、それらのパターニング等を実施することにより形成された薄膜プローブの一部であり、検査対象であるチップと対向する薄膜プローブの主面側に設けられている。また、探針を形成する金属膜は、プローブ検査時にテストパッドと接触する角錐型の先端部と、その先端部からほぼ水平に延在する引き出し部とから形成され、上層の引き出し用配線と探針とを接続するスルーホールは、この引き出し部に接続している。しかしながら、探針を形成する金属膜にそのような引き出し部が設けられていることにより、狭ピッチ化したテストパッドに対応する位置に探針を形成することが困難になってしまう課題が存在する。
本発明に開示された一つの代表的な発明の一つの目的は、半導体集積回路装置の製造技術によって形成された探針を有するプローバを用い、テストパッドが狭ピッチ化したチップに対してもプローブ検査が実現できる技術を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
1.本発明による半導体集積回路装置の製造方法は、以下の工程を含む:
(a)複数のチップ領域に区画され、前記複数のチップ領域の各々には半導体集積回路が形成され、主面上において前記半導体集積回路と電気的に接続する複数の第1電極が形成された半導体ウエハを用意する工程;
(b)第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する複数の第2配線が形成され、前記複数の第2配線が前記複数の第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの前記主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面側より押圧する押圧機構とを有する第1カードを用意する工程;
(c)前記複数の接触端子の前記先端を前記複数の第1電極に接触させて前記半導体集積回路の電気的検査を行う工程、
ここで、前記複数の接触端子は、前記複数の接触端子上に形成された絶縁層において、前記複数の接触端子のそれぞれの上部となる領域に開孔された開孔部を通して前記複数の第2配線と電気的に接続され、
前記開孔部は、平面で前記接触端子の内側に配置され、前記接触端子の先端と重なる位置に配置される。
2.また、本発明によるプローブカードは、
第1配線が形成された第1配線基板と、
半導体ウエハの主面に形成された複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する複数の第2配線が形成され、前記複数の第2配線が前記複数の第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの前記主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、
前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面側より押圧する押圧機構とを有し、
前記複数の接触端子は、前記複数の接触端子上に形成された絶縁層において、前記複数の接触端子のそれぞれの上部となる領域に開孔された開孔部を通して前記複数の第2配線と電気的に接続され、
前記開孔部は、平面で前記接触端子の内側に配置され、前記接触端子の先端と重なる位置に配置されている。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
半導体集積回路装置の製造技術によって形成された探針を有するプローバにおいて、探針を形成する金属膜のうち、プローブ検査時にテストパッドと接触する角錐型または角錐台形型の先端部と平面で重なる位置の上層に穴部を設け、この穴部で上層の引き出し用配線を金属膜と接続させるので、平面で金属膜を小型化し、その金属膜の先端部を狭ピッチで配置できるようになる。すなわち、テストパッドが狭ピッチ化したチップに対してもプローブ検査を実施することができる。
本願発明を詳細に説明する前に、本願における用語の意味を説明すると次の通りである。
ウエハとは、集積回路の製造に用いる単結晶シリコン基板(一般にほぼ平面円形状)、SOI(Silicon On Insulator)基板、エピタキシャル基板、サファイア基板、ガラス基板、その他の絶縁、反絶縁または半導体基板等並びにそれらの複合的基板をいう。また、本願において半導体集積回路装置というときは、シリコンウエハやサファイア基板等の半導体または絶縁体基板上に作られるものだけでなく、特に、そうでない旨明示された場合を除き、TFT(Thin Film Transistor)およびSTN(Super-Twisted-Nematic)液晶等のようなガラス等の他の絶縁基板上に作られるもの等も含むものとする。
デバイス面とは、ウエハの主面であって、その面にリソグラフィにより、複数のチップ領域に対応するデバイスパターンが形成される面をいう。
接触端子またはプローブとは、シリコンウエハを半導体集積回路の製造に用いるのと同様な、ウエハプロセス、すなわちフォトリソグラフィ技術、CVD(Chemical Vapor Deposition)技術、スパッタリング技術およびエッチング技術などを組み合わせたパターニング手法によって、配線層およびそれに電気的に接続された先端部を一体的に形成したものをいう。
接触端子またはプローブとは、各チップ領域上に設けられた電極パッドに接触させて電気的特性の検査を行うための針、プローブ、突起等をいう。
薄膜プローブ(membrane probe)、薄膜プローブカード、または突起針配線シート複合体とは、上記のような検査対象と接触する前記接触端子(突起針)とそこから引き回された配線とが設けられ、その配線に外部接触用の電極が形成された薄膜をいい、たとえば厚さ10μm〜100μm程度のものをいい、シリコンウエハを半導体集積回路の製造に用いるのと同様な、ウエハプロセス、すなわちフォトリソグラフィ技術、CVD(Chemical Vapor Deposition)技術、スパッタリング技術およびエッチング技術などを組み合わせたパターニング手法によって、配線層およびそれに電気的に接続された先端部(接触端子)を一体的に形成されたもの等を言う。もちろん、プロセスは複雑になるが、一部を別に形成して、後に合体させることも可能である。
プローブカードとは、検査対象となるウエハと接触する接触端子および多層配線基板などを有する構造体をいい、プローバもしくは半導体検査装置とは、フロッグリング、プローブカードおよび検査対象となるウエハを載せるウエハステージを含む試料支持系を有する検査装置をいう。
プローブ検査とは、ウエハ工程が完了したウエハに対してプローバを用いて行われる電気的試験であって、チップ領域の主面上に形成された電極に上記接触端子の先端を当てて半導体集積回路の電気的検査を行うことをいい、所定の機能通りに動作するか否かを確認する機能テストやDC動作特性およびAC動作特性のテストを行って良品/不良品を判別するものである。各チップに分割してから(またはパッケージング完了後)行われる選別テスト(最終テスト)とは区別される。
ポゴピン(POGO pin)またはスプリングプローブとは、接触ピン(プランジャ(接触針))をばね(コイルスプリング)の弾性力で電極(端子)に押し当てる構造を有し、必要に応じてその電極への電気的接続を行うようにした接触針をいい、たとえば金属製の管(保持部材)内に配置されたばねが金属ボールを介して接触ピンへ弾性力を伝える構成となっている。
テスタ(Test System)とは、半導体集積回路を電気的に検査するものであり、所定の電圧および基準となるタイミング等の信号を発生するものをいう。
テスタヘッドとは、テスタと電気的に接続し、テスタより送信された電圧および信号を受け、電圧および詳細なタイミング等の信号を半導体集積回路に対して発生し、ポゴピンなどを介してプローブカードへ信号を送るものをいう。
フロッグリングとは、ポゴピンなどを介してテスタヘッドおよびプローブカードと電気的に接続し、テスタヘッドより送られてきた信号を後述するプローブカードへ送るものをいう。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、材料等について言及するときは、特にそうでない旨明記したとき、または、原理的または状況的にそうでないときを除き、特定した材料は主要な材料であって、副次的要素、添加物、付加要素等を排除するものではない。たとえば、シリコン部材は特に明示した場合等を除き、純粋なシリコンの場合だけでなく、添加不純物、シリコンを主要な要素とする2元、3元等の合金(たとえばSiGe)等を含むものとする。
また、本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
また、本実施の形態を説明するための全図においては、各部材の構成をわかりやすくするために、平面図であってもハッチングを付す場合がある。
また、本願で使用する半導体リソグラフィ技術による薄膜プローブの各詳細については、本発明者および関連する発明者等による以下の特許出願に開示されているので、特に必要な時以外はそれらの内容は繰り返さない。前記特許出願、すなわち、日本特願平6−22885号、日本特開平7−283280号公報、日本特開平8−50146号公報、日本特開平8−201427号公報、日本特願平9−119107号、日本特開平11−23615号公報、日本特開2002−139554号公報、日本特開平10−308423号公報、日本特願平9−189660号、日本特開平11−97471号公報、日本特開2000−150594号公報、日本特開2001−159643号公報、日本特許出願第2002−289377号(対応米国出願番号第10/676,609号;米国出願日2003.10.2)、日本特開2004−132699号公報、日本特開2005−24377号公報、日本特開2004−288672号公報(対応米国出願番号第10/765,917号;米国出願日2004.1.29)、日本特開2004−144742号公報(対応米国公開番号第2004/070,413号)、日本特開2004−157127号公報、日本特開2004−144742号公報(対応米国公開番号第2004/070,413号)、日本特開2004−157127号公報、日本特開2005−136246号公報(対応米国出願番号第10/968,215号;米国出願日2004.10.20)、日本特開2005−136302号公報(対応米国出願番号第10/968,431号;米国出願日2004.10.20)、日本特許出願第2004−115048号、日本特許出願第2004−208213号、PCT出願番号PCT/JP2004/17160号、PCT出願番号PCT/JP2005/4344号、日本特許出願第2004−378504号、日本特許出願第2005−109350号、日本特許出願第2005−168112号、日本特許出願第2005−181085号、日本特許出願第2005−194561号、日本特許出願第2005−291886号、日本特許出願第2005−327183号、日本特許出願第2006−29468号、および日本特許出願第2006−136596号である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態のプローブカード(第1カード)の要部断面図である。図1に示すように、本実施の形態のプローブカードは、多層配線基板(第1配線基板)1、薄膜シート(第1シート)2、テスタヘッドTHD、フロッグリングFGRおよびカードホルダCHDなどから形成されている。テスタヘッドTHDとフロッグリングFGRとの間、およびフロッグリングFGRと多層配線基板1との間は、それぞれ複数本のポゴピンPGPを介して電気的に接続され、それによりテスタヘッドTHDと多層配線基板1との間が電気的に接続されている。カードホルダCHDは、多層配線基板1をプローバに機械的に接続するもので、かつポゴピンPGPからの圧力によって多層配線基板1に反りが生じてしまうことを防ぐ機械的強度を持つ。
図2は本実施の形態のプローブカードの下面の要部平面図であり、図3は図2中のA−A線に沿った断面図である。
図2および図3に示すように、本実施の形態のプローブカードは、図1で示した部材の他に、たとえばプランジャ3などを含んでいる。薄膜シート2は押さえリング4によって多層配線基板1の下面に固定され、プランジャ3は多層配線基板1の上面に取り付けられている。多層配線基板1の中央部には開口部5が設けられ、この開口部5内において、薄膜シート2とプランジャ3とは接着リング6を介して接着されている。
薄膜シート2の下面には、たとえば4角錐型または4角錐台形型の複数のプローブ(接触端子)7が形成されている。薄膜シート2内には、プローブ7の各々と電気的に接続し、各々のプローブ7から薄膜シート2の探部まで延在する複数の配線(第2配線)が形成されている。多層配線基板1の下面または上面には、この複数の配線の端部とそれぞれ電気的に接触する複数の受け部(図示は省略)が形成されており、この複数の受け部は、多層配線基板1内に形成された配線(第1配線)を通じて多層配線基板1の上面に設けられた複数のポゴ(POGO)座8と電気的に接続している。このポゴ座8は、テスタからの信号をプローブカードへ導入するピンを受ける機能を有する。
本実施の形態において、薄膜シート2は、たとえばポリイミドを主成分とする薄膜から形成されている。このような薄膜シート2は柔軟性を有することから、本実施の形態では、チップ(半導体集積回路装置)のパッドにすべてのプローブ7を接触させるために、プローブ7が形成された領域(第1領域)の薄膜シート2を上面(裏面)から押圧具(押圧機構)9を介してプランジャ3が押圧する構造となっている。すなわち、プランジャ3内に配置されたばね3Aの弾性力によって一定の圧力を押圧具9に加えるものである。本実施の形態において、押圧具9の材質としては、42アロイを例示することができる。
ここで、検査対象のチップ表面に形成されたテストパッド(ボンディングパッド)数が増加すると、それに伴って各テストパッドのそれぞれに信号を送るためのポゴピンPGPの本数が増加することになる。また、ポゴピンPGPの本数が増加することによって、多層配線基板1に加わるポゴピンPGPからの圧力も増加することになるので、多層配線基板1の反りを防ぐためにカードホルダCHDを厚くする必要が生じる。さらに、薄膜シート2に形成された各プローブ7を対応するテストパッドに確実に接触させるために、薄膜シート2の中心領域IA(図3参照)および接着リングを境に外周側となり中心領域IAを取り囲む外周領域OA(図3参照)のそれぞれに張力を加える構造とした場合には、多層配線基板1の表面から薄膜シート2のプローブ面までの高さHT(図1参照)に限界が生じる。その高さHTの限界値よりカードホルダCHDの厚さのほうが大きくなった場合には、薄膜シート2がカードホルダCHD内に埋もれてしまうことになり、プローブ7をテストパッドに確実に接触させることができなくなる不具合が懸念される。
そこで、本実施の形態では、上記薄膜シート2の中心領域IAのみに張力を加えた状態で薄膜シート2と接着リング6とを接着し、外周領域OAには張力を加えない構造とする。この時、接着リング6の材質としては、Si(シリコン)と同程度の熱膨張率の金属(たとえば、42アロイ)を選択し、薄膜シート2と接着リング6とを接着する接着剤としては、エポキシ系接着剤を用いることを例示できる。それにより、上記薄膜シート2のプローブ面までの高さHTを規定する接着リング6の高さを高くすることができるので、その高さHTも高くなり、薄膜シート2がカードホルダCHD内に埋もれてしまう不具合を避けることができる。すなわち、カードホルダCHDが厚くなった場合でも、プローブ7をテストパッドに確実に接触させることが可能となる。
上記のような手段を用いる代わりに、図4に示すように、多層配線基板1の中央部に補助基板SBを取り付け、その補助基板SBに薄膜シート2を取り付ける構造として、多層配線基板1の表面から薄膜シート2のプローブ面までの高さHTを向上させてもよい。多層配線基板1と同様に、補助基板SB内には複数の配線が形成され、さらにこれら配線の端部とそれぞれ電気的に接触する複数の受け部(図示は省略)が形成されている。多層配線基板1に設けられた受け部と補助基板SBに設けられた受け部とは、たとえばそれぞれ対応するもの同士がはんだによって電気的に接続されている。はんだを用いる代わりに、異方性導電ゴムを介して多層配線基板1と補助基板SBとを圧着する手段、もしくは多層配線基板1および補助基板SBのそれぞれの表面に上記受け部と電気的に接続するCu(銅)めっき製の突起部を形成し、対応する突起部同士を圧着する手段を用いてもよい。
本実施の形態において、上記プローブカードを用いてプローブ検査(電気的検査)を行う対象としては、LCD(Liquid Crystal Display)ドライバが形成されたチップを例示することができる。図5は、それら複数のチップ(チップ領域)10が区画されたウエハWHの平面図である。なお、本実施の形態のプローブカードを用いたプローブ検査は、これら複数のチップ10が区画されたウエハWHに対して行うものである。また、図6は、そのチップ10の平面と、その一部を拡大したものを図示している。このチップ10は、たとえば単結晶シリコン基板からなり、その主面にはLCDドライバ回路(半導体集積回路)が形成されている。また、チップ10の主面の周辺部には、LCDドライバ回路と電気的に接続する多数のパッド(テストパッド(第1電極))11、12が配置されており、図5中におけるチップ10の上側の長辺および両短辺に沿って配列されたパッド11は出力端子となり、チップ10の下側の長辺に沿って配列されたパッド12は入力端子となっている。LCDドライバの出力端子数は入力端子数より多いことから、隣り合ったパッド11の間隔をできる限り広げるために、パッド11はチップ10の上側の長辺および両短辺に沿って2列で配列され、チップ10の上側の長辺および両短辺に沿って互いの列のパッド11が互い違いに配列されている。本実施の形態において、隣り合うパッド11が配置されているピッチLPは、たとえば約40μm以下である。また、本実施の形態において、パッド11は平面矩形であり、チップ10の外周と交差(直交)する方向に延在する長辺の長さLAは約100μmであり、チップ10の外周に沿って延在する短辺の長さLBは約18μmである。また、隣り合うパッド11が配置されているピッチLPが約40μmであり、パッド11の短辺の長さLBが約18μmであることから、隣り合うパッド11の間隔は約22μmとなる。
パッド11、12は、たとえばAu(金)から形成されたバンプ電極(突起電極)であり、チップ10の入出力端子(ボンディングパッド)上に、電解めっき、無電解めっき、蒸着あるいはスパッタリングなどの方法によって形成されたものである。図7は、パッド11の斜視図である。パッド11の高さLCは約25μmであり、パッド12も同程度の高さを有する。
また、上記チップ10は、ウエハの主面に区画された多数のチップ領域に半導体製造技術を使ってLCDドライバ回路(半導体集積回路)や入出力端子(ボンディングパッド)を形成し、次いで入出力端子上に上記の方法でパッド11、12を形成した後、ウエハをダイシングしてチップ領域を個片化することにより製造することができる。また、本実施の形態において、上記プローブ検査は、ウエハをダイシングする前に各チップ領域に対して実施するものである。なお、以後プローブ検査(パッド11、12とプローブ7とが接触する工程)を説明する際に、特に明記しない場合には、チップ10はウエハをダイシングする前の各チップ領域を示すものとする。
図8は、上記チップ10の液晶パネルへの接続方法を示す要部断面図である。図8に示すように、液晶パネルは、たとえば主面に画素電極14、15が形成されたガラス基板16、液晶層17、および液晶層17を介してガラス基板16と対向するように配置されたガラス基板18などから形成されている。本実施の形態においては、このような液晶パネルのガラス基板16の画素電極14、15に、それぞれパッド11、12が接続するようにチップ10をフェイスダウンボンディングすることによって、チップ10を液晶パネルへ接続することを例示できる。
図9は上記薄膜シート2の下面のプローブ7が形成された領域の一部を拡大して示した要部平面図であり、図10は図9中のPAで表した領域を拡大して示した要部平面図であり、図11は図9中のB−B線に沿った要部断面図である。
上記プローブ7は、薄膜シート2中にて平面四角形状にパターニングされた金属膜21A、21Bの一部であり、金属膜21A、21Bのうちの薄膜シート2の下面に4角錐型または4角錐台形型に飛び出した部分である。プローブ7は、薄膜シート2の主面において上記チップ10に形成されたパッド11、12の位置に合わせて配置されており、図9ではパッド11に対応するプローブ7の配置について示している。これらプローブ7のうち、プローブ7Aは、2列で配列されたパッド11のうちの相対的にチップ10の外周に近い配列(以降、第1列と記す)のパッド11に対応し、プローブ7Bは、2列で配列されたパッド11のうちの相対的にチップ10の外周から遠い配列(以降、第2列と記す)のパッド11に対応している。ここで、図12は、プローブ検査時にプローブ7とパッド11、12が接触した時における、平面でのプローブ7A、7Bとパッド11との位置関係(プローブ7A、7Bのパッド11との接触位置)を示した平面図である。また、最も近い位置に存在するプローブ7Aとプローブ7Bとの間の距離は、図12が記載された紙面の左右方向の距離LXと上下方向の距離LYとで規定され、距離LXは前述の隣り合うパッド11が配置されているピッチLPの半分の約20μmとなる。また、本実施の形態において、距離LYは、約45μmとなる。
金属膜21A、21Bは、たとえば下層からロジウム膜およびニッケル膜が順次積層して形成されている。金属膜21A、21B上にはポリイミド膜(絶縁層)22が成膜され、ポリイミド膜22上には各金属膜21A、21Bと電気的に接続する配線(第2配線)23が形成されている。配線23は、ポリイミド膜22に形成されたスルーホール(開孔部)24の底部で金属膜21A、21Bと接触している。また、ポリイミド膜22および配線23上には、ポリイミド膜25が成膜されている。ポリイミド膜25には一部の配線23に達するスルーホール(開孔部)26が選択的に形成され、ポリイミド膜22上にはスルーホール26の底部で配線23と接触する配線(第2配線)27が形成されている。ポリイミド膜25および配線27上には、ポリイミド膜28が成膜されている。
上記したように、金属膜21A、21Bの一部は4角錐型または4角錐台形型に形成されたプローブ7A、7Bとなる。このような4角錐型または4角錐台形型のプローブ7A、7Bの底面の一辺(ポリイミド膜22との境界線)の長さL7A(図10参照)は、図12に示した最も近い位置に存在するプローブ7Aとプローブ7Bとの間の距離LY、LYに基づいて決定するものであり、本実施の形態においては、20μm〜50μm程度とすることを例示できる。なお、図10においては、プローブ7Aの平面図を用いてその長さL7Aを示しているが、長さL7Aはプローブ7Bにおいても同様である。
図9〜図12に示すように、本実施の形態では、スルーホール24、26がプローブ7A、7B上(平面でプローブ7A、7Bと重なる位置)に配置されるように薄膜シート2を製造する。また、金属膜21A、21Bは、プローブ7A、7Bと平面で重なる位置で表面(第1表面)に窪みが形成されないように形成されている。そのような窪みが形成されていると、ポリイミド膜22(図11参照)にスルーホール24を形成する際にマスクとして用いたフォトレジスト膜等の残渣が窪みに残りやすくなり、残ってしまった場合には配線23とプローブ7A、7Bとの間で導通不良を引き起こしてしまう虞がある。また、その窪みは、配線23の表面にも反映されて現れてしまうことから、上層のポリイミド膜25にスルーホール26を形成する際にマスクとして用いたフォトレジスト膜等の残渣が配線23の表面に現れた窪みに残りやすくなる。そのため、その残渣が残ってしまった場合には、配線27と配線27との間で導通不良を引き起こしてしまう虞がある。このようなフォトレジスト膜等の残渣は、窪みの深さが深くなるのほど残りやすくなり、すべての窪みの深さにばらつきがあることから、たとえば約1500ピン以上のすべてのプローブ7A、7Bの表面から除去することが困難である。そこで、本実施の形態では、そのような窪みを発生させないように金属膜21A、21Bを形成するものであり、その工程の詳細については後述する。
また、本実施の形態では、前述のようにスルーホール24がプローブ7A、7B上(平面でプローブ7A、7Bと重なる位置)に配置されるように薄膜シート2が製造されている。そのため、金属膜21A、21Bにスルーホール24を接続させるための領域を確保する必要がなくなるので、金属膜21A、21Bの平面サイズを大幅に小型化することが可能となる。また、スルーホール26についても、平面でプローブ7A、7Bおよびスルーホールと重なる位置に配置することにより、配線23からスルーホール26を接続させるための領域を省略する。
それにより、プローブ7A、7Bをさらに狭ピッチで配置することが可能となるので、パッド11、12がさらに狭ピッチで配置されたチップ10のプローブ検査にも本実施の形態の薄膜シート2を備えたプローブカードを用いることが可能となる。
ところで、プローブを狭ピッチで配置できないことから、チップ側のパッド(テストパッド)もプローブに合わせたピッチでの配置となってしまい、パッド配置の狭ピッチ化、さらにはチップの小型化を阻害してしまう場合がある。一方、本実施の形態によれば、上記のようにスルーホール24、26がプローブ7A、7B上に配置されるように薄膜シート2が製造され、プローブ7A、7Bを狭ピッチで配置することが可能な構造となっている。そのため、チップ10側では、パッド11、12の配置の狭ピッチ化が阻害されなくなる。すなわち、パッド11、12の配置の狭ピッチ化であまったチップ10の領域を省略することが可能となるので、チップ10の小型化を実現することが可能となる。
上記の本実施の形態では、図6を用いてパッド11が2列で配列されている場合について説明したが、図13に示すように、1列で配列されているチップ10も存在する。このようにパッド11が1列で配列されている場合には、パッド11の短辺の長さLBは15μm程度にまで短くなり、隣り合うパッド11が配置されているピッチLPについては、20μm以下となり、最小で16μm程度にまで狭ピッチ化する。図9〜図11を用いて説明したように、本実施の形態の薄膜シート2が備えるプローブ7A、7Bは、パッド11の狭ピッチ化に対応できる構造となっているので、図13に示すような小寸法および狭配置ピッチのパッド11が形成されたチップ10に対しても薄膜シート2を用いることが可能となり、図14に示す位置でプローブ7A、7Bのそれぞれがパッド11に接触することになる。
次に、上記の本実施の形態の薄膜シート2の製造工程について図15〜図21を用いて説明する。図15〜図21は、図9〜図12を用いて説明した2列のパッド11(図6参照)に対応したプローブ7A、7Bを有する薄膜シート2の製造工程中の要部断面図である。なお、薄膜シートの構造および薄膜シートの製造工程と、上記プローブ7(プローブ7A、7B)と同様のプローブの構造および製造工程については、日本特願2003−75429号、日本特願2003−371515号、日本特願2003−372323号、日本特願2004−115048号、PCT出願番号PCT/JP2004/17160号、PCT出願番号PCT/JP2005/4344号、日本特願2005−109350号、日本特願2005−168112号、日本特願2005−181085号、日本特許出願第2005−194561号、日本特許出願第2005−291886号、日本特許出願第2005−327183号、日本特許出願第2006−29468号、および日本特許出願第2006−136596号にも記載がある。
まず、図15に示すように、厚さ0.2mm〜0.8mm程度のシリコンからなるウエハ31を用意し、熱酸化法によってこのウエハ31の両面に膜厚0.5μm程度の酸化シリコン膜32を形成する。続いて、フォトレジスト膜をマスクとしてウエハ31の主面側の酸化シリコン膜32をエッチングし、ウエハ31の主面側の酸化シリコン膜32にウエハ31に達する開口部を形成する。次いで、残った酸化シリコン膜32をマスクとし、強アルカリ水溶液(たとえば水酸化カリウム水溶液)を用いてウエハ31を異方的にエッチングすることによって、ウエハ31の主面に(111)面に囲まれた4角錐型または4角錐台形型の穴33を形成する。
次に、図16に示すように、上記穴33の形成時にマスクとして用いた酸化シリコン膜32をフッ酸およびフッ化アンモニウムの混合液によるウェットエッチングにより除去する。続いて、ウエハ31に熱酸化処理を施すことにより、穴33の内部を含むウエハ31の全面に膜厚0.5μm程度の酸化シリコン膜34を形成する。次いで、穴33の内部を含むウエハ31の主面に導電性膜35を成膜する。この導電性膜35は、たとえば膜厚0.1μm程度のクロム膜および膜厚1μm程度の銅膜を順次スパッタリング法または蒸着法によって堆積することによって成膜することができる。次いで、導電性膜35上にフォトレジスト膜を成膜し、フォトリソグラフィ技術によって後の工程で金属膜21A、21B(図9〜図11参照)が形成される領域のフォトレジスト膜を除去し、開口部を形成する。
次に、導電性膜35を電極とした電解めっき法により、上記フォトレジスト膜の開口部の底部に現れた導電性膜35上に硬度の高い導電性膜37および導電性膜38を順次堆積する。本実施の形態においては、導電性膜37をロジウム膜とし、導電性膜38をニッケル膜とすることを例示できる。ここまでの工程により、導電性膜37、38から前述の金属膜21A、21Bを形成することができる。また、穴33内の導電性膜37、38が前述のプローブ7A、7Bとなる。また、前述したように、金属膜21A、21Bの最上層となる導電性膜38は、その表面に穴33の形が反映されたような窪みが形成されないように成膜する。なお、導電性膜35は、後の工程で除去されるが、その工程については後述する。
金属膜21A、21Bにおいては、後の工程で前述のプローブ7A、7Bが形成された時に、ロジウム膜から形成された導電性膜37が表面となり、導電性膜37がパッド11に直接接触することになる。そのため、導電性膜37としては、硬度が高く耐磨耗性に優れた材質を選択することが好ましい。また、導電性膜37はパッド11に直接接触するため、プローブ7A、7Bによって削り取られたパッド11の屑が導電性膜37に付着すると、その屑を除去するクリーニング工程が必要となり、プローブ検査工程が延びてしまうことが懸念される。そのため、導電性膜37としては、パッド11を形成する材料が付着し難い材質を選択することが好ましい。そこで、本実施の形態においては、導電性膜37として、これらの条件を満たすロジウム膜を選択している。それにより、そのクリーニング工程を省略することができる。
次に、上記金属膜21A、21B(導電性膜37、38)の成膜に用いたフォトレジスト膜を除去した後、図17に示すように、金属膜21A、21Bおよび導電性膜35を覆うようにポリイミド膜22(図11も参照)を成膜する。続いて、そのポリイミド膜22に、平面でプローブ7A、7Bと重なる位置で金属膜21A、21Bに達する前述のスルーホール24を形成する。このスルーホール24は、フォトレジスト膜をマスクとしたドライエッチング、アルミニウム膜をマスクとしたドライエッチングまたはレーザを用いた穴あけ加工によって形成することができる。この時、金属膜21A、21Bの最上層となる導電性膜38の表面に穴33の形が反映されたような窪みが形成されていると、後の工程でスルーホール24(図9〜図11参照)を形成する際のマスク材料の残渣がその窪みに残ってしまう場合がある。このような残渣が残ってしまうと、スルーホール24の底部にてその残渣がプローブ7A、7Bと配線23(図9〜図11参照)との間の電気的導通を阻害し、導通不良を引き起こしてしまうことになる。そのため、前述したように、金属膜21A、21Bの最上層となる導電性膜38は、その表面に穴33の形が反映されたような窪みが形成されないように成膜することが望ましい。
次に、図18に示すように、スルーホール24の内部を含むポリイミド膜22上に導電性膜42を成膜する。この導電性膜42は、たとえば膜厚0.1μm程度のクロム膜および膜厚1μm程度の銅膜を順次スパッタリング法または蒸着法によって堆積することによって成膜することができる。続いて、その導電性膜42上にフォトレジスト膜を形成した後に、そのフォトレジスト膜をフォトリソグラフィ技術によってパターニングし、フォトレジスト膜に導電性膜42に達する開口部を形成する。次いで、めっき法により、その開口部内の導電性膜42上に導電性膜43を成膜する。本実施の形態においては、導電性膜43として銅膜、または銅膜およびニッケル膜を下層から順次堆積した積層膜を例示することができる。
次に、上記フォトレジスト膜を除去した後、導電性膜43をマスクとして導電性膜42をエッチングすることにより、導電性膜42、43からなる配線23を形成する。配線23は、スルーホール24の底部にて金属膜21A、21Bと電気的に接続することができる。ここで、本実施の形態では、金属膜21A、21Bの最上層となる導電性膜38を、その表面に穴33の形が反映されたような窪みが形成されないように形成しているので、配線23の最上層となる導電性膜43の表面に下層の窪みが形成されてしまうことを防ぐことができる。この時、導電性膜43の表面に下層の形が反映されたような窪みが形成されていると、後の工程でスルーホール26(図9〜図11参照)を形成する際のマスク材料の残渣がその窪みに残ってしまう場合がある。このような残渣が残ってしまうと、スルーホール26の底部にてその残渣が配線27(図9〜図11参照)と配線23との間の電気的導通を阻害し、導通不良を引き起こしてしまうことになるが、本実施の形態では、その残渣の残留を防いでいるので、配線27と配線23との間の導通不良を防ぐことができる。
次に、図19に示すように、ウエハ31の主面に前述のポリイミド膜25を成膜する。続いて、上記スルーホール24を形成した工程と同様の工程により、一部の配線23に達するスルーホール26(図9〜図11も参照)を形成する。前述したように、このスルーホール26も平面でプローブ7A、7Bと重なる位置に形成する。
次に、図20に示すように、配線23を形成した工程と同様の工程により、スルーホール26の底部で配線23と接続する配線27を形成する。続いて、図21に示すように、ポリイミド膜25を形成した工程と同様の工程によって、ポリイミド膜28を形成する。
その後、たとえばフッ酸とフッ化アンモニウムの混合液を用いたエッチングによって、ウエハ31の裏面の酸化シリコン膜34を除去する。続いて、強アルカリ水溶液(たとえば水酸化カリウム水溶液)を用いたエッチングにより、薄膜シート2を形成するための型材であるウエハ31を除去する。次いで、酸化シリコン膜34および導電性膜35を順次エッチングにより除去し、本実施の形態の薄膜シート2を製造する(図11参照)。この時、酸化シリコン膜34はフッ酸およびフッ化アンモニウムの混合液を用いてエッチングし、導電性膜35に含まれるクロム膜は過マンガン酸カリウム水溶液を用いてエッチングし、導電性膜35に含まれる銅膜はアルカリ性銅エッチング液を用いてエッチングする。ここまでの工程により、プローブ7A、7Bを形成する導電性膜37(図16参照)であるロジウム膜がプローブ7A、7Bの表面に現れる。前述したように、ロジウム膜が表面に形成されたプローブ7A、7Bにおいては、プローブ7A、7Bが接触するパッド11の材料であるAuなどが付着し難く、Niより硬度が高く、かつ酸化され難く接触抵抗を安定させることができる。
必要に応じて、上記スルーホール24、配線23およびポリイミド膜25を形成する工程を繰り返すことによって、さらに配線を多層に形成してもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本発明の半導体集積回路装置の製造方法およびプローブカードは、半導体集積回路装置の製造工程におけるプローブ検査工程に広く適用することができる。
本発明の一実施の形態であるプローブカードの要部断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードの下面の要部平面図である。 図2中のA−A線に沿った断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードの要部断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを用いてプローブ検査を行う対象の半導体チップ領域が形成された半導体ウエハの平面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを用いてプローブ検査を行う対象の半導体チップの平面図である。 図6に示した半導体チップに形成されたパッドの斜視図である。 図6に示した半導体チップの液晶パネルへの接続方法を示す要部断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートの要部平面図である。 図9中の要部を拡大して示した平面図である。 図9中のB−B線に沿った断面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを用いて行うプローブ検査時におけるプローブとパッドとの位置関係を説明する要部平面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを用いてプローブ検査を行う対象の半導体チップの平面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを用いて行うプローブ検査時におけるプローブとパッドとの位置関係を説明する要部平面図である。 本発明の一実施の形態であるプローブカードを形成する薄膜シートの製造工程を説明する要部断面図である。 図15に続く薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。 図16に続く薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。 図17に続く薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。 図18に続く薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。 図19に続く薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。 図20に続く薄膜シートの製造工程中の要部断面図である。
符号の説明
1 多層配線基板(第1配線基板)
2 薄膜シート(第1シート)
3 プランジャ
3A ばね
4 押さえリング
5 開口部
6 接着リング
7、7A、7B プローブ(接触端子)
8 ポゴ座
9 押圧具(押圧機構)
10 チップ(チップ領域)
11、12 パッド(テストパッド(第1電極))
14、15 画素電極
16 ガラス基板
17 液晶層
18 ガラス基板
21A、21B 金属膜
22 ポリイミド膜(絶縁層)
23 配線(第2配線)
24 スルーホール(開孔部)
25 ポリイミド膜
26 スルーホール(開孔部)
27 配線(第2配線)
28 ポリイミド膜
31 ウエハ
32 酸化シリコン膜
33 穴
34 酸化シリコン膜
35 導電性膜
37、38 導電性膜
42、43 導電性膜
CHD カードホルダ
FGR フロッグリング
IA 中心領域
OA 外周領域
PGP ポゴピン
SB 補助基板
THD テスタヘッド
WH ウエハ

Claims (11)

  1. 以下の工程を含む半導体集積回路装置の製造方法:
    (a)複数のチップ領域に区画され、前記複数のチップ領域の各々には半導体集積回路が形成され、主面上において前記半導体集積回路と電気的に接続する複数の第1電極が形成された半導体ウエハを用意する工程;
    (b)第1配線が形成された第1配線基板と、前記複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する複数の第2配線が形成され、前記複数の第2配線が前記複数の第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの前記主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面側より押圧する押圧機構とを有する第1カードを用意する工程;
    (c)前記複数の接触端子の前記先端を前記複数の第1電極に接触させて前記半導体集積回路の電気的検査を行う工程、
    ここで、前記複数の接触端子は、前記複数の接触端子上に形成された絶縁層において、前記複数の接触端子のそれぞれの上部となる領域に開孔された開孔部を通して前記複数の第2配線と電気的に接続され、
    前記開孔部は、平面で前記接触端子の内側に配置され、前記接触端子の先端と重なる位置に配置される。
  2. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
    前記複数の接触端子の第1表面に窪みが形成されないように、前記複数の接触端子は形成されている。
  3. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
    隣り合う二つの前記第1電極は、80μm以下のピッチで配置されている。
  4. 請求項3記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
    隣り合う二つの前記第1電極は、16μm以下のピッチで配置されている。
  5. 請求項4記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
    前記半導体集積回路は、LCDドライバ回路である。
  6. 請求項1記載の半導体集積回路装置の製造方法において、
    前記複数の接触端子の先端は、一つの前記チップ領域の外周に沿って複数列で配列され、第1列に含まれる前記複数の接触端子の前記先端と第2列に含まれる前記複数の接触端子の前記先端とは、前記チップ領域の前記外周に沿った方向で互い違いに配置されている。
  7. 第1配線が形成された第1配線基板と、
    半導体ウエハの主面に形成された複数の第1電極に接触させるための複数の接触端子および前記複数の接触端子と電気的に接続する複数の第2配線が形成され、前記複数の第2配線が前記複数の第1配線と電気的に接続し前記複数の接触端子の先端が前記半導体ウエハの前記主面に対向して前記第1配線基板に保持された第1シートと、
    前記第1シートのうち前記複数の接触端子が形成された第1領域を裏面側より押圧する押圧機構とを有し、
    前記複数の接触端子は、前記複数の接触端子上に形成された絶縁層において、前記複数の接触端子のそれぞれの上部となる領域に開孔された開孔部を通して前記複数の第2配線と電気的に接続され、
    前記開孔部は、平面で前記接触端子の内側に配置され、前記接触端子の先端と重なる位置に配置されたプローブカード。
  8. 請求項7記載のプローブカードにおいて、
    前記複数の接触端子の第1表面に窪みが形成されないように、前記複数の接触端子は形成されている。
  9. 請求項7記載のプローブカードにおいて、
    隣り合う二つの前記接触端子の先端は、80μm以下のピッチで配置されている。
  10. 請求項9記載のプローブカードにおいて、
    隣り合う二つの前記接触端子の先端は、16μm以下のピッチで配置されている。
  11. 請求項7記載のプローブカードにおいて、
    検査対象の半導体ウエハは、複数のチップ領域に区画され、
    前記複数の接触端子の先端は、一つの前記チップ領域の外周に沿って複数列で配列され、第1列に含まれる前記複数の接触端子の前記先端と第2列に含まれる前記複数の接触端子の前記先端とは、前記チップ領域の前記外周に沿った方向で互い違いに配置されている。
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