JP2010122201A - 半導体機能試験電気接続装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高精度な位置合わせ、および、均一かつ十分な押圧で、プローブ端子と半導体チップのバンプとを電気的に接続することにより、接続不良の発生を防止する。
【解決手段】プローブカード10では、プリント基板11の裏面側において、プローブシート13のプローブ端子が形成されている領域が、プリント基板11に固定されているベースユニット12のウエハ押圧プレート32によって平らに張設されているとともに、プリント基板11の接続端子とプローブシート13のシート接続端子とが電気的に接続されるように、プローブシート13の端側が、ゴムシート15を介してシート圧着プレート14によりプリント基板11の裏面に圧着されている。ベースユニット12は、プローブシート13のプローブ端子に、被試験対象の半導体チップのバンプが押し当てられるとき、ウエハ押圧プレート32から半導体チップ側に作用する押圧を与える。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体機能試験電気接続装置に関するものであり、詳細には、ウエハ状態の半導体チップ(半導体素子)の電気的機能をテスト(試験)する際に、テスト装置と半導体チップとを電気的に接続する装置に関する。
従来、半導体チップは、前工程および後工程を経て製造されている。前工程では、円盤状にスライスしたシリコンウエハに、素子分離を形成し、トランジスタを形成した後、配線および保護膜を形成し、ウエハ状態のままで、作製した半導体チップが正常に動作するかどうかを1つずつテストしている。テストに合格したものが、ダイシングされて最終的にパッケージ化される後工程へと進む。
上記ウエハテストでは、ウエハ状態の半導体チップに形成されているバンプとテスト装置とを接続する必要がある。そこで、接続手段として、プローブカードと呼ばれる治具が用いられている。プローブカードは、大きくは、プローブ端子が基板に取り付けられた構造を有しており、細かく分類すると、例えば、カンチレバー式、メンブレン式などの種々の形態や構造のものがある。
プローブカードを用いるときは、プローブ端子に半導体チップのバンプを押し当てることによって、両者を電気的に接続させる。しかし、電気的接続は、プローブ端子と半導体チップのバンプとを単に接触させるだけでは不十分であり、オーバードライブと呼ばれる一定量の押圧を与えながら行われる。つまりは、最初に半導体チップのバンプがプローブ端子に触れた所から、さらに押し込んで圧接している。
例えば、カンチレバー式は、プローブ端子が片持ち梁の原理で働く構造を有している。プローブ端子に半導体チップのバンプを押し当てると、プローブ端子が片持ち梁の原理でストロークすることにより、必要な押圧が与えられる。
メンブレン式は、プローブ端子を有する配線パターンを形成したフィルム状の軟質シート(メンブレンシート)を、ストローク可能に固定する支持体を備えた構造を有している。プローブ端子に半導体チップのバンプを押し当てると、メンブレンシート自体が支持体によりストロークすることによって、必要な押圧が与えられる。メンブレン式のプローブカードについては、例えば、特許文献1および特許文献2に記載されている。
特許文献1には、メンブレンシートを貼り付けた押さえ部材を押し上げると、スプリング性を有した押圧機構により押さえ部材がストロークする構成が記載されている。押圧機構は、中央に配置された1個のセンタースプリングプランジャと、センタースプリングプランジャを中心に3方向に対称に配置された3個のスプリングプランジャとにより構成されている。センタースプリングプランジャおよびスプリングプランジャは、下部先端に球を有し、押圧力を付与するバネが充填された構成を備えている。センタースプリングプランジャのバネ力を他よりも強力にすることにより、押さえ部材をウエハに倣わす際に中央部分を支点としている。
特許文献2には、メンブレンシートを押圧する押圧部材を備え、押圧部材の複数の箇所に押圧荷重を負荷させることにより、押圧部材がストロークする構成が記載されている。押圧部材とメンブレンシートとの間にはエラストマが設けられている。
特開2001−159643号公報(平成13年6月12日公開) 特開2006−5368号公報(平成18年1月5日公開)
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、押圧機構を押し上げることを前提とした構成であるので、押圧の際、各プランジャの下部先端にある球が筒先端から離れてしまい、横方向にガタが生じる。このため、押さえ部材は支点が不安定となり、ウエハテストを問題なく実施するために必要な、プローブ端子と半導体チップのバンプとの位置合わせ精度を十分に確保することができないという問題点を有している。
また、複数のスプリングプランジャにより押圧力を発生させているので、押さえ部材とウエハとが平行な状態であっても、各スプリングプランジャの配置位置の誤差や、スプリングの個体差により傾きが生じる。このため、押圧力のバランスが崩れ、押さえ部材に均一な押圧を与えることができず、プローブ端子と半導体チップのバンプとの接続部分にオーバードライブが不十分な箇所が生じるという問題点を有している。
特許文献2に記載の構成では、複数の箇所に押圧荷重を負荷し、エラストマを設けることによって、押圧によるウエハへの荷重ばらつきを抑制させているものの、本体と、押圧部材および押圧荷重を与える重量体とが機械的に固定されていない。このため、押圧時にガタが生じるとともに、上下運動による復元性(動作前の元の位置に戻る再現性)が不確実なものとなり、プローブ端子と半導体チップのバンプとの位置合わせ精度が低下するという問題点を有している。
よって、特許文献1,2に記載の構成では、プローブ端子と半導体チップのバンプとの間に接続不良が生じてしまい、ウエハテストを問題なく実施することができない。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、高精度な位置合わせ、および、均一かつ十分な押圧で、プローブ端子と半導体チップのバンプとを電気的に接続することにより、接続不良の発生を防止することができる半導体機能試験電気接続装置を提供することにある。
本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記課題を解決するために、被試験対象の半導体素子に形成された複数の半導体端子と電気的に接続する半導体機能試験電気接続装置において、複数の第1接続端子が裏面に形成されている基板と、上記半導体素子の半導体端子の配置に対応するように裏面の内側領域に形成されたプローブ端子を一方の端部に有し、上記第1接続端子の配置に対応するように表面の外側領域に形成された第2接続端子を他方の端部に有する配線が複数形成されており、上記第2接続端子が上記第1接続端子と電気的に接続されるように、表面の外側領域が上記基板の裏面に圧着されることによって、上記基板に固定されているフィルム状の軟質シートと、上記軟質シートのプローブ端子が形成されている領域を平らに張設するとともに、上記プローブ端子に上記半導体端子が押し当てられるとき、半導体素子側に作用する押圧を上記領域に与えるように、上記基板に固定されているベースユニットとを備え、上記ベースユニットは、外筒と、軸方向に沿ったスプライン溝が形成されており、上記スプライン溝をガイドとするボールスプライン機構により摺動自在に上記外筒に貫通して嵌め入れられているシャフトと、外側面にフランジが形成されているとともに上記外筒を摺動自在に嵌め入れるような形状を有しており、上記外筒を摺動自在に嵌め入れるように上記シャフトの一方の端部に固定されている圧縮部材と、上記圧縮部材が固定されている側と反対側に位置する押圧面が、上記シャフトの中心軸に対して直交するように、上記シャフトの他方の端部に固定されている押圧部材と、上記外筒を固定するとともに、上記シャフトの圧縮部材が固定されている側が開口するように上記圧縮部材を内包し、かつ上記押圧部材が外部に位置するような形状を有しており、上記シャフトが上記基板に形成されている開口部を通って、上記押圧部材の押圧面が上記領域を平らに張設するように、上記基板の表面に固定されている支持部材と、上記支持部材における上記圧縮部材が内包されている空間を密封する蓋と、上記圧縮部材に差し込まれており、上記圧縮部材のフランジと上記蓋との間で圧縮されることにより上記押圧を発生する圧縮コイルバネと、により構成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、ベースユニットでは、シャフトが蓋の配置側に向かって動くと、圧縮部材が連動するので、圧縮コイルバネが圧縮される。このとき圧縮コイルバネに発生した反発力によって、シャフトは元の位置に戻ろうとする。シャフトは、軸方向に沿って形成されているスプライン溝をガイドとするボールスプライン機構によって摺動するので、軸方向に対する回転が防止されており、軸方向に沿った直線運動(往復運動)を高精度で行うことが可能となる。よって、半導体素子の半導体端子をプローブ端子に押し当てて離すという処理を、被試験対象の半導体素子毎に連続して行っても、ずれることが無い高精度な位置合わせで行うことが可能となる。
また、シャフトは高精度な直線運動を行うので、圧縮コイルバネの反発力が押圧力として押圧部材へガタ無く伝達される。それゆえ、押圧部材の押圧面への押圧の量は常に均一となり、その方向は常に一定となる。よって、必要なオーバードライブを満たすように圧縮コイルバネの反発力を調整して押圧を設定することにより、プローブ端子と半導体端子とを電気的に接続することが可能となる。
したがって、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、高精度な位置合わせ、および、均一かつ十分な押圧で、プローブ端子と半導体端子とを電気的に接続することが可能となる。それゆえ、接続不良の発生を防止することが可能となる。
また、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記ボールスプライン機構は、上記シャフトのスプライン溝と、上記外筒のシャフトを嵌め入れる面に、上記スプライン溝に対向するように形成されている保持溝と、上記スプライン溝に噛み合うように、上記保持溝に転動自在に保持されている複数の球と、により構成されており、上記球は、上記スプライン溝に対して圧力を与えるように保持されていることが好ましい。
上記の構成によれば、シャフトは球により押さえ付けられているので、シャフトの中心軸が全くぶれることが無い。よって、中心軸のズレがゼロなので、シャフトはさらに高精度な直線動作を行うことが可能となる。
また、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記蓋は着脱可能であることが好ましい。これにより、支持部材と蓋とにより構成されている密封空間に溜まった異物を、容易に取り除くことが可能となり、メンテナンス性を向上することが可能となる。上記異物としては、例えば、圧縮部材と外筒との間の擦れにより生じた削りカスや、圧縮部材と圧縮コイルバネとの間の擦れにより生じた削りカスなどがある。
また、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記圧縮コイルバネは、上記圧縮部材に対して抜差可能であることが好ましい。これにより、蓋を外して圧縮コイルバネを容易に交換することが可能となるので、反発力が異なるものを構成することによって、必要なオーバードライブを満たすように押圧を容易に調整することが可能となる。
また、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記外筒は、上記押圧部材の配置側における端部から間隔をあけた位置の外側面に形成されているフランジを有し、上記支持部材は、上記外筒を差し込む貫通孔を上記空間の底面に有しており、上記外筒は、上記押圧部材の配置側における端部からフランジまでの部分が、上記フランジが上記空間の底面に当たるまで上記貫通孔に差し込まれて固定されていることが好ましい。これにより、支持部材と蓋とにより構成されている密封空間に生じた異物が、外部に流出することを防止することが可能となる。
また、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記ベースユニットは、上記外筒における押圧部材の配置側の端部に、上記外筒と上記シャフトとの間に設けられるシールリングをさらに備えていることが好ましい。
本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記ベースユニットは、上記シャフトが外部に露出している部分を覆うように設けられる蛇腹状の被覆部材をさらに備えていることが好ましい。
上記の各構成によれば、シールリングまたは被覆部材を備えることにより、シャフトと外筒との間の擦れによる外部への発塵を防止することが可能となる。また、シールリングおよび被覆部材の両方を備えることにより、シールリングの劣化による不意の発塵を防止することが可能となる。
また、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記押圧部材は、上記シャフトに対して着脱可能であることが好ましい。これにより、押圧部材を容易に交換することが可能となるので、サイズおよび形状が異なるものを構成することによって、押圧範囲を容易に調整することが可能となる。
また、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記押圧部材は、弾性を有する第1緩衝シートを介して上記領域を平らに張設していることが好ましい。これにより、半導体端子の高さバラつきを吸収して、半導体端子をプローブ端子に確実に押し当てることが可能となる。
なお、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記押圧部材は、四角柱、または、上記シャフトに固定されたときの軸方向の断面形状が台形の角柱、の形状を有していることが望ましい。
また、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記軟質シートを上記基板の裏面に圧着する圧着部材と、上記圧着部材と上記軟質シートとの間に設けられる、弾性を有する第2緩衝シートと、をさらに備え、上記第1接続端子と上記第2接続端子との電気的な接続は、上記圧着部材による上記第2緩衝シートを介した圧着によって行われていることが好ましい。
上記の構成によれば、圧着量のバラツキや各端子の高さバラつきを吸収して、第2接続端子を第1接続端子に確実に押し当てることが可能となるので、第1接続端子と第2接続端子とを電気的に確実に接続することが可能となる。
また、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記ベースユニットは、上記基板に対する上記支持部材の位置関係を調整する調整部材をさらに備えていることが好ましい。
上記の構成によれば、調整部材により基板に対する支持部材の位置関係を調整することによって、基板の裏面に対して、押圧部材が突出する高さ、および、押圧部材の押圧面となす角度の調整を行うことが可能となる。それゆえ、被試験対象の半導体素子と基板との位置関係に応じて、好適に、プローブ端子と半導体端子とを電気的に接続することが可能となる。
本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記課題を解決するために、被試験対象の半導体素子に形成された複数の半導体端子と電気的に接続する半導体機能試験電気接続装置において、複数の第1接続端子が裏面に形成されている基板と、上記第1接続端子の配置に対応するように表面の内側領域に形成された第3接続端子を一方の端部に有し、裏面の外側領域に形成された第4接続端子を他方の端部に有する配線が複数形成されており、上記第3接続端子が上記第1接続端子と電気的に接続されるように、表面の内側領域が上記基板の裏面に圧着されることによって、上記基板に固定されているフィルム状の第1軟質シートと、上記半導体素子の半導体端子の配置に対応するように裏面の内側領域に形成されたプローブ端子を一方の端部に有し、上記第4接続端子の配置に対応するように表面の外側領域に形成された第2接続端子を他方の端部に有する配線が複数形成されており、上記第2接続端子が上記第4接続端子と電気的に接続されるように、表面の外側領域が上記第1軟質シートを介して上記基板の裏面に圧着されることによって、上記基板に固定されているフィルム状の第2軟質シートと、上記第2軟質シートのプローブ端子が形成されている領域を平らに張設するとともに、上記プローブ端子に上記半導体端子が押し当てられるとき、半導体素子側に作用する押圧を上記領域に与えるように、上記基板に固定されているベースユニットとを備え、上記ベースユニットは、外筒と、軸方向に沿ったスプライン溝が形成されており、上記スプライン溝をガイドとするボールスプライン機構により摺動自在に上記外筒に貫通して嵌め入れられているシャフトと、外側面にフランジが形成されているとともに上記外筒を摺動自在に嵌め入れるような形状を有しており、上記外筒を摺動自在に嵌め入れるように上記シャフトの一方の端部に固定されている圧縮部材と、上記圧縮部材が固定されている側と反対側に位置する押圧面が、上記シャフトの中心軸に対して直交するように、上記シャフトの他方の端部に固定されている押圧部材と、上記外筒を固定するとともに、上記シャフトの圧縮部材が固定されている側が開口するように上記圧縮部材を内包し、かつ上記押圧部材が外部に位置するような形状を有しており、上記シャフトが上記基板に形成されている開口部を通って、上記押圧部材の押圧面が上記領域を平らに張設するように、上記基板の表面に固定されている支持部材と、上記支持部材における上記圧縮部材が内包されている空間を密封する蓋と、上記圧縮部材に差し込まれており、上記圧縮部材のフランジと上記蓋との間で圧縮されることにより上記押圧を発生する圧縮コイルバネと、により構成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、ベースユニットでは、シャフトが蓋の配置側に向かって動くと、圧縮部材が連動するので、圧縮コイルバネが圧縮される。このとき圧縮コイルバネに発生した反発力によって、シャフトは元の位置に戻ろうとする。シャフトは、軸方向に沿って形成されているスプライン溝をガイドとするボールスプライン機構によって摺動するので、軸方向に対する回転が防止されており、軸方向に沿った直線運動(往復運動)を高精度で行うことが可能となる。よって、半導体素子の半導体端子をプローブ端子に押し当てて離すという処理を、被試験対象の半導体素子毎に連続して行っても、ずれることが無い高精度な位置合わせで行うことが可能となる。
また、シャフトは高精度な直線運動を行うので、圧縮コイルバネの反発力が押圧力として押圧部材へガタ無く伝達される。それゆえ、押圧部材の押圧面への押圧の量は常に均一となり、その方向は常に一定となる。よって、必要なオーバードライブを満たすように圧縮コイルバネの反発力を調整して押圧を設定することにより、プローブ端子と半導体端子とを電気的に接続することが可能となる。
したがって、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、高精度な位置合わせ、および、均一かつ十分な押圧で、プローブ端子と半導体端子とを電気的に接続することが可能となる。それゆえ、接続不良の発生を防止することが可能となる。
さらには、上記の構成によれば、基板と第2軟質シートとの間に第1軟質シートが設けられていることにより、第2軟質シートにおける第2接続端子が形成された表面の外側領域が、基板の裏面に圧着される位置に拘らず、第2接続端子と、基板の第1接続端子とを電気的に接続することが可能となる。また、第1接続端子は、配置の自由度が高くなり、例えば、基板における押圧部材の直上の領域に形成することが可能になるとともに、より多数を形成することが可能となる。
よって、本発明の半導体機能試験電気接続装置では、従来のメンブレン方式のデッドスペースを、第1接続端子の形成領域として活用することが可能となる。したがって、広範囲かつ多数個の半導体素子の同時検査を行うために、ベースユニットのサイズ、特に押圧部材の押圧面のサイズを大型化した場合であっても、基板を大型化することなく必要な数量の第1接続端子を形成することが可能となる。
また、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記外筒、シャフト、圧縮部材、および圧縮コイルバネからなるアセンブリは、複数設けられており、上記押圧部材は該複数のシャフトに固定されていることが好ましい。
押圧部材の押圧面の許容荷重を向上させる場合、圧縮コイルバネの反発力を強化する方法がある。しかし、この方法では、ベースユニットの高さ方向の大型化が必要となる。ベースユニットの高さは制限があるため、無制限に高くすることはできない。
上記の構成によれば、押圧部材が、ボールスプライン機構によって高精度で直線運動を行う複数のシャフトに固定されているとともに、各シャフトは、各圧縮コイルバネにより発生する押圧を押圧部材へ伝達するので、押圧加重を分散させ、押圧面の許容荷重を向上することが可能となる。よって、ベースユニットの高さ方向の大型化を抑制することが可能となる。また、押圧部材を複数のシャフトで固定することにより、半導体素子接触時の突き上げ動作に対する軸の剛性を高めることが可能となる。
また、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記基板に形成されている上記シャフトが通る開口部は、該シャフトに沿った大きさの形状を有していることが好ましい。
上記の構成によれば、基板に形成されているシャフトが通る開口部は、ベースユニットのシャフトに沿った大きさの形状に止められている。これにより、基板の剛性低下を防止することが可能となる。
また、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、上記課題を解決するために、以下の構成であってもよい。
すなわち、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、被試験対象の半導体素子に形成された複数の半導体端子と電気的に接続する半導体機能試験電気接続装置において、複数の第1接続端子が裏面に形成されている基板と、上記半導体素子の半導体端子の配置に対応するように裏面の内側領域に形成されたプローブ端子を一方の端部に有し、上記第1接続端子の配置に対応するように表面の外側領域に形成された第2接続端子を他方の端部に有する配線が複数形成されており、上記第2接続端子が上記第1接続端子と電気的に接続されるように、表面の外側領域が上記基板の裏面に圧着されることによって、上記基板に固定されているフィルム状の軟質シートと、上記軟質シートのプローブ端子が形成されている領域を平らに張設するとともに、上記プローブ端子に上記半導体端子が押し当てられるとき、半導体素子側に作用する押圧を上記領域に与えるように、上記基板に固定されているベースユニットとを備え、上記ベースユニットは、外筒と、軸方向に沿ったスプライン溝が形成されており、上記スプライン溝をガイドとするボールスプライン機構により摺動自在に上記外筒に貫通して嵌め入れられているシャフトと、外側面にフランジが形成されているとともに上記外筒を摺動自在に嵌め入れるような形状を有しており、上記外筒を摺動自在に嵌め入れるように上記シャフトの一方の端部に固定されている圧縮部材と、上記圧縮部材が固定されている側と反対側に位置する押圧面が、上記シャフトの中心軸に対して直交するように、上記シャフトの他方の端部に固定されている押圧部材と、上記外筒を固定するとともに、上記シャフトの圧縮部材が固定されている側が開口するように上記圧縮部材を内包し、かつ上記押圧部材が外部に位置するような形状を有しており、上記シャフトが上記基板に形成されている開口部を通って、上記押圧部材の押圧面が上記領域を平らに張設するように、上記基板の表面に固定されている支持部材と、上記支持部材における上記圧縮部材が内包されている空間を密封する蓋と、上記圧縮部材に差し込まれており、上記圧縮部材のフランジと上記蓋との間で圧縮されることにより上記押圧を発生する圧縮コイルバネと、により構成されており、上記軟質シートは、張設された状態の該軟質シートに沿って反る板バネを介した圧着部材によって、上記基板の裏面に圧着されていることを特徴としていてもよい。
また、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、被試験対象の半導体素子に形成された複数の半導体端子と電気的に接続する半導体機能試験電気接続装置において、複数の第1接続端子が裏面に形成されている基板と、上記第1接続端子の配置に対応するように表面の内側領域に形成された第3接続端子を一方の端部に有し、裏面の外側領域に形成された第4接続端子を他方の端部に有する配線が複数形成されており、上記第3接続端子が上記第1接続端子と電気的に接続されるように、表面の内側領域が上記基板の裏面に圧着されることによって、上記基板に固定されているフィルム状の第1軟質シートと、上記半導体素子の半導体端子の配置に対応するように裏面の内側領域に形成されたプローブ端子を一方の端部に有し、上記第4接続端子の配置に対応するように表面の外側領域に形成された第2接続端子を他方の端部に有する配線が複数形成されており、上記第2接続端子が上記第4接続端子と電気的に接続されるように、表面の外側領域が上記第1軟質シートを介して上記基板の裏面に圧着されることによって、上記基板に固定されているフィルム状の第2軟質シートと、上記第2軟質シートのプローブ端子が形成されている領域を平らに張設するとともに、上記プローブ端子に上記半導体端子が押し当てられるとき、半導体素子側に作用する押圧を上記領域に与えるように、上記基板に固定されているベースユニットとを備え、上記ベースユニットは、外筒と、軸方向に沿ったスプライン溝が形成されており、上記スプライン溝をガイドとするボールスプライン機構により摺動自在に上記外筒に貫通して嵌め入れられているシャフトと、外側面にフランジが形成されているとともに上記外筒を摺動自在に嵌め入れるような形状を有しており、上記外筒を摺動自在に嵌め入れるように上記シャフトの一方の端部に固定されている圧縮部材と、上記圧縮部材が固定されている側と反対側に位置する押圧面が、上記シャフトの中心軸に対して直交するように、上記シャフトの他方の端部に固定されている押圧部材と、上記外筒を固定するとともに、上記シャフトの圧縮部材が固定されている側が開口するように上記圧縮部材を内包し、かつ上記押圧部材が外部に位置するような形状を有しており、上記シャフトが上記基板に形成されている開口部を通って、上記押圧部材の押圧面が上記領域を平らに張設するように、上記基板の表面に固定されている支持部材と、上記支持部材における上記圧縮部材が内包されている空間を密封する蓋と、上記圧縮部材に差し込まれており、上記圧縮部材のフランジと上記蓋との間で圧縮されることにより上記押圧を発生する圧縮コイルバネと、により構成されており、上記第2軟質シートは、張設された状態の該第2軟質シートに沿って反る板バネを介した圧着部材によって、上記基板の裏面に圧着されていることを特徴としていてもよい。
上記の各構成によれば、板バネによって、押圧時の軟質シートおよび第2軟質シートの弛みを吸収することが可能となる。よって、本発明の半導体機能試験電気接続装置では、さらに、軟質シートおよび第2軟質シートの弛みを抑制し、軟質シートおよび第2軟質シートが半導体素子と接触することによって双方に発生するダメージを防止することが可能となる。
以上のように、本発明の半導体機能試験電気接続装置は、複数の第1接続端子が裏面に形成されている基板と、被試験対象の半導体素子の半導体端子の配置に対応するように裏面の内側領域に形成されたプローブ端子を一方の端部に有し、上記第1接続端子の配置に対応するように表面の外側領域に形成された第2接続端子を他方の端部に有する配線が複数形成されており、上記第2接続端子が上記第1接続端子と電気的に接続されるように、表面の外側領域が上記基板の裏面に圧着されることによって、上記基板に固定されているフィルム状の軟質シートと、上記軟質シートのプローブ端子が形成されている領域を平らに張設するとともに、上記プローブ端子に上記半導体端子が押し当てられるとき、半導体素子側に作用する押圧を上記領域に与えるように、上記基板に固定されているベースユニットとを備え、上記ベースユニットは、外筒と、軸方向に沿ったスプライン溝が形成されており、上記スプライン溝をガイドとするボールスプライン機構により摺動自在に上記外筒に貫通して嵌め入れられているシャフトと、外側面にフランジが形成されているとともに上記外筒を摺動自在に嵌め入れるような形状を有しており、上記外筒を摺動自在に嵌め入れるように上記シャフトの一方の端部に固定されている圧縮部材と、上記圧縮部材が固定されている側と反対側に位置する押圧面が、上記シャフトの中心軸に対して直交するように、上記シャフトの他方の端部に固定されている押圧部材と、上記外筒を固定するとともに、上記シャフトの圧縮部材が固定されている側が開口するように上記圧縮部材を内包し、かつ上記押圧部材が外部に位置するような形状を有しており、上記シャフトが上記基板に形成されている開口部を通って、上記押圧部材の押圧面が上記領域を平らに張設するように、上記基板の表面に固定されている支持部材と、上記支持部材における上記圧縮部材が内包されている空間を密封する蓋と、上記圧縮部材に差し込まれており、上記圧縮部材のフランジと上記蓋との間で圧縮されることにより上記押圧を発生する圧縮コイルバネと、により構成されている、という構成である。
これにより、ベースユニットでは、シャフトを蓋の配置側に動かす力が作用すると、シャフトは、スプライン溝をガイドとするボールスプライン機構によって摺動するので、軸方向に対する回転が防止されるとともに、軸方向に沿った直線運動を高精度で行うことができる。よって、半導体素子の半導体端子をプローブ端子に押し当てて離すという処理を、被試験対象の半導体素子毎に連続して行っても、ずれることが無い高精度な位置合わせで行うことができる。
また、シャフトは高精度な直線運動を行うことにより、圧縮コイルバネの反発力が押圧力として押圧部材へガタ無く伝達されるので、押圧部材の押圧面への押圧の量は常に均一となり、その方向は常に一定となる。よって、必要なオーバードライブを満たすように圧縮コイルバネの反発力を調整して押圧を設定することにより、プローブ端子と半導体端子とを電気的に接続することができる。
したがって、高精度な位置合わせ、および、均一かつ十分な押圧で、プローブ端子と半導体端子とを電気的に接続することにより、接続不良の発生を防止することができる半導体機能試験電気接続装置を提供するという効果を奏する。
本発明の一実施の形態に係るプローブカードの構成を示す側面図である。 図1のプローブカードを矢印Aから見た平面図である。 上記プローブカードにおけるプローブシートの構成を示す断面側面図である。 上記プローブカードにおける、プローブシートとプリント基板との圧着部の構成を示す断面側面図である。 上記プローブカードにおけるベースユニットの構成を示す断面側面図である。 上記ベースユニットの分解図である。 上記ベースユニットのセンターシャフトが上側に摺動したときの様子を示す断面側面図である。 上記ベースユニットにおける、センターシャフトおよび外筒の構成を示す斜視図である。 上記センターシャフトおよび外筒の断面側面図である。 上記ベースユニットの他の構成を示す断面側面図である。 測定する半導体チップに応じた測定条件の調整を説明するための図である。 (a)および(b)は、上記ベースユニットにおけるウエハ押圧プレートの構成例を示す斜視図である。 上記プローブカードを半導体チップに接続したときの接続部の構成を示す断面側面図である。 (a)は、上記センターシャフトの他の構成を示す斜視図であり、(b)は、(a)のセンターシャフトを外筒に嵌め入れたときの構成を示す斜視図である。 (a)は、上記センターシャフトのさらに他の構成を示す斜視図であり、(b)は、(a)のセンターシャフトを外筒に嵌め入れたときの構成を示す斜視図である。 本発明の他の実施の形態に係るプローブカードの構成を示す断面側面図である。 上記プローブカードにおけるプリント基板の基板裏面側に位置する構成を示す分解図である。 上記プローブカードにおけるプローブシートの構成の一例を示す平面図である。 上記プローブカードにおけるウエハ押圧プレートの構成の一例を示す、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 上記プローブカードにおけるプローブシートの構成の他の例を示す平面図である。 上記プローブカードにおけるウエハ押圧プレートの構成の他の例を示す、(a)は平面図であり、(b)は側面図である。 上記プローブカードにおけるベースユニットの構成を示す分解図である。 上記ベースユニットの平面図である。 上記プローブカードにおけるベースユニットの他の構成を示す分解図である。 上記ベースユニットの平面図である。 図1のプローブカードにおいて、押圧時にプローブシートが弛む状態を示す図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係るプローブカードの構成を示す断面側面図である。 上記プローブカードにおける、押圧時のプローブシートの状態を示す図である。 上記プローブカードにおいて、ウエハ押圧プレートが他の形状である場合の、押圧時のプローブシートの状態を示す図である。 本発明のさらに他の実施の形態に係るプローブカードの構成を示す断面側面図である。 上記プローブカードにおけるプリント基板の基板裏面側に位置する構成を示す分解図である。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。
図1は、本実施の形態のプローブカード10の一構成例を示す側面図である。図2は、図1に示すプローブカード10を矢印Aから見た平面図である。
本実施の形態のプローブカード10(半導体機能試験電気接続装置)は、ウエハに形成された半導体チップ(半導体素子)の電気的特性を測定し良品および不良品を選別するテスト(試験)、において使用される治具である。プローブカード10は、テスト装置と、半導体チップに形成されているバンプ(半導体端子)とを電気的に接続する。
図1に示すように、本実施の形態のプローブカード10は、プリント基板11(基板)、ベースユニット12、プローブシート13(軟質シート)、シート圧着プレート14(圧着部材)、ゴムシート15(第2緩衝シート)、ベースユニット固定ボルト16、および圧着プレート固定ボルト17を備えている。プローブカード10は、メンブレン式のプローブカードである。
プリント基板11は、ガラスエポキシからなる基材に配線パターンが形成された基板である。プリント基板11は、円盤状の形状を有している。プリント基板11の中央部分には、開口部21が形成されている。各配線は、内周側の第1領域22と、外周側の第2領域23とに端部を有するようにそれぞれ形成されている。内周側の第1領域22に位置する各配線(図4の配線24)の端部は、プリント基板11の一方の面に形成された接続端子(図4の接続端子25(第1接続端子))を有している。以下では、プリント基板11において、接続端子25が形成されている側の面を基板裏面と称し、その反対側の面を基板表面と称する。
ベースユニット12は、プローブシート13のプローブ端子に半導体チップのバンプが押し当てられたときに、半導体チップ側に、必要な押圧を与える機構である。ベースユニット12は、後述のセンターシャフト31がプリント基板11の開口部21を通り、後述のウエハ押圧プレート32がプリント基板11の基板裏面の側に位置してプローブシート13を張設するように、プリント基板11の基板表面にベースユニット固定ボルト16を用いて固定されている。ベースユニット12の詳細な構成は後述する。
プローブシート13は、配線パターンが形成された軟質のフィルム状のシートである。プローブシート13は、両面端子構造を有している。プローブシート13の材料としては、例えばポリイミドが用いられ、耐熱性および弾性に優れた樹脂が好ましい。
図3に、プローブシート13に形成された配線26の一構成例を示す。図3に示すように、配線26の一方の端部は、半導体チップのバンプの配置に対応するようにシートの一方の面の中央付近に形成されたプローブ端子27を有している。プローブ端子27は、図2中の領域Pにて、測定する半導体チップのバンプの配置に応じて配置されている。配線26の他方の端部は、プリント基板11の接続端子25の配置に対応するようにシートの他方の面の端側に形成されたシート接続端子28(第2接続端子)を有している。シート接続端子28は、図2中の領域Qにて、プリント基板11の接続端子25に電気的に接続される。
配線26は、例えば、銅やニッケルを用いて形成されている。プローブ端子27およびシート接続端子28は、例えばニッケルや金を用いて形成されている。
シート圧着プレート14は、プローブシート13を固定するためのプレートである。シート圧着プレート14は、プローブシート13のプローブ端子27が形成されている箇所を含む領域がウエハ押圧プレート32によって張設されるように、プローブシート13の端側およびゴムシート15を挟みながら、プリント基板11の基板裏面に圧着されている。圧着時、シート圧着プレート14は、プリント基板11の基板裏面に圧着プレート固定ボルト17を用いて固定されている。シート圧着プレート14は金属からなり、例えば、ステンレス鋼やアルミニウムを用いることができる。
ゴムシート15は、シリコンからなる弾性を有するシートである。ゴムシート15は、プローブシート13とシート圧着プレート14との間に設けられている。ゴムシート15は、シート圧着プレート14によりプローブシート13をプリント基板11に圧着した際に、プローブシート13がシート圧着プレート14により圧着される領域に少なくとも介在するような形状であることが望ましい。
以上、プローブカード10では、プリント基板11の基板裏面側において、プローブシート13の中央付近が、ベースユニット12のウエハ押圧プレート32によって平らに張設されているとともに、図4に示すように、シート接続端子28と接続端子25とが電気的に接続されるように、プローブシート13の端側が、ゴムシート15を介してシート圧着プレート14によりプリント基板11の基板裏面に圧着されている。シート圧着プレート14の圧着によるゴムシート15の反発力で、シート接続端子28を接続端子25に圧接している。
次に、ベースユニット12の詳細な構成について説明する。
図5は、ベースユニット12の一構成例を示す断面側面図である。図6は、図5に示すベースユニット12の分解図である。
図5および図6に示すように、ベースユニット12は、センターシャフト31(シャフト)、ウエハ押圧プレート32(押圧部材)、外筒33、バネ受けスリーブ34(圧縮部材)、コイルバネ35(圧縮コイルバネ)、ハウジング36(支持部材)、上蓋37(蓋)、台座プレート38、固定プレート39、外筒固定ボルト40、スリーブ固定ネジ41、水平調整ネジ42(調整部材)、上蓋固定ボルト43、プレート固定ネジ44、およびプレート固定ボルト45により構成されている。
ベースユニット12は、センターシャフト31の一端に固定されたウエハ押圧プレート32に押し上げる力が作用すると、センターシャフト31に連動するように構成されているコイルバネ35が圧縮されることにより、圧縮時に発生するコイルバネ35の反発力を利用して、センターシャフト31を軸方向に沿って往復運動させる。これにより、ウエハ押圧プレート32は、プローブシート13に押圧を与えている。
なお、以下では、特に説明しない限り、軸方向とはセンターシャフト31の中心軸の方向である。また、センターシャフト31の中心軸が、ベースユニット12としての中心軸になっている。
センターシャフト31は、ボールスプライン機構により摺動自在に、外筒33の貫通孔に嵌め入れられている。センターシャフト31の一方の端部には、ウエハ押圧プレート32がプレート固定ネジ44を用いて固定され、他方の端部には、バネ受けスリーブ34がスリーブ固定ネジ41を用いて固定されている。ここで、ベースユニット12では、軸方向を基準にして、ウエハ押圧プレート32が固定されている側を下側とし、バネ受けスリーブ34が固定されている側を上側とする。
ウエハ押圧プレート32は、四角柱の形状を有している。ウエハ押圧プレート32は、センターシャフト31に固定されたときに下側を向く面が、軸方向に対して直交するように、センターシャフト31に固定されている。上記下側を向く面は、プローブシート13を張設して、被試験対象の半導体チップ側に押圧を与える押圧面である。
バネ受けスリーブ34は、外筒33を摺動自在に嵌め入れるような、一方の面が閉じられた円筒型の形状を有している。バネ受けスリーブ34は、その中心軸が、センターシャフト31の中心軸と略一致するように固定されている。バネ受けスリーブ34には、外側面に、フランジが形成されている。フランジは、コイルバネ35を支持し圧縮可能な幅を有している。フランジの幅は、ハウジング36上部開口径より小さければ良い。
コイルバネ35は、圧縮コイルばねである。コイルバネ35は、その内径が、バネ受けスリーブ34の外径よりも大きく、外径がハウジング36上部開口径よりも小さければ良く、種々の圧縮力(反発力)のものを用いることができる。コイルバネ35は、バネ受けスリーブ34に挿入され、バネ受けスリーブ34のフランジにて支持されている。
外筒33は、貫通孔を有する筒型の形状を有している。貫通孔は、ベースユニット12としての中心軸を中心軸として形成されている。外筒33には、外側面にフランジが形成されている。フランジは、センターシャフト31に対して、バネ受けスリーブ34が固定されている側に外筒33が最も嵌め入れられた際バネ受けスリーブ34と干渉せず、かつ、ウエハ押圧プレート32が固定されている側の端から所定の間隔をあけた、位置に配置されている。外筒33は、フランジが外筒固定ボルト40を用いてハウジング36に固定されることによって、ハウジング36に固定されている。
また、上記所定の間隔とは、外筒33の下端面とウエハ押圧プレート32との位置関係に応じて決められる。つまりは、プローブカード10を組み立てたとき、プリント基板11の基板裏面からプローブシート13上に形成されたプローブ端子27の先端までの距離(高さ)は、あらかじめ規定されている(一般的に4mm〜13mmの範囲)。よって、外筒33をハウジング36に固定した際、外筒33の下端面とウエハ押圧プレート32とが上記距離を満たすように、外筒33のフランジは所定の間隔をあけた位置に配置される。なお、フランジは端に形成されていてもよい。
ハウジング36は、外筒33を固定すると共に、センターシャフト31の一部、外筒33、バネ受けスリーブ34、およびコイルバネ35を収容する容器である。詳細には、ハウジング36は、外筒33を差し込む貫通孔を内部空間の底面に有しており、フランジを内部空間の底面に当てて外筒33を貫通孔に差し込みながら固定している。この結果、ハウジング36は、外筒33に保持されるセンターシャフト31、ウエハ押圧プレート32、バネ受けスリーブ34、およびコイルバネ35を保持している。センターシャフト31の上記内部空間に収容されない部分は下側に向かって突き出し、ウエハ押圧プレート32はハウジング36の外部に位置する。
センターシャフト31の一部、外筒33、バネ受けスリーブ34、およびコイルバネ35を収容する内部空間は、上側に開口部を有するように形成されている。この内部空間は、上蓋固定ボルト43を用いてハウジング36に固定された上蓋37により密封(密閉)されている。これにより、コイルバネ35は、バネ受けスリーブ34のフランジと、上蓋37との間に挟まれるように構成されている。なお、後述のようにコイルバネ35が圧縮されたときに好適な壁となるために、上蓋37にはバネ受け部が形成されていることが好ましい。
ハウジング36は、外側面に取付部を有している。取付部が、土台となる台座プレート38および固定プレート39に、ベースユニット固定ボルト16を用いて固定されることにより、ハウジング36はプリント基板11の基板表面側に固定されている。台座プレート38および固定プレート39はプリント基板11の開口部21付近に配置されており、台座プレート38がプリント基板11の基板表面に、固定プレート39がプリント基板11の基板裏面に、プレート固定ボルト45を用いて一括して固定されている。
この結果、センターシャフト31がプリント基板11の開口部21を通り、ウエハ押圧プレート32がプリント基板11の基板裏面側に位置するように、ベースユニット12が、プリント基板11の基板表面に固定されている。
また、ハウジング36の取付部には、水平調整ネジ42が取り付けられている。水平調整ネジ42は、その先端が台座プレート38に当たるように配置されている。水平調整ネジ42を調整することにより、プリント基板11の基板裏面に対する、ウエハ押圧プレート32が突出する高さおよび角度を調整(微調整)することが可能である。
なお、センターシャフト31、ウエハ押圧プレート32、外筒33、バネ受けスリーブ34、ハウジング36、上蓋37、台座プレート38、および固定プレート39は、金属からなり、例えばステンレス鋼やアルミニウムを用いることができる。
上記の構成を有するベースユニット12では、図5に示す状態から、ウエハ押圧プレート32に押し上げる力が作用すると、センターシャフト31が、ボールスプライン機構により軸方向に沿って上側に動く。このとき、図7に示すように、外筒33は、プリント基板11に固定されているハウジング36に固定されているので動かないが、センターシャフト31に固定されているバネ受けスリーブ34は、センターシャフト31の動きに連動する。
それゆえ、バネ受けスリーブ34が上側に動くことによって、バネ受けスリーブ34のフランジと上蓋37との間に挟まれているコイルバネ35が圧縮される。この結果、コイルバネ35の反発力が発生し、この反発力が、元の位置に戻ろうとするようにセンターシャフト31に作用する。これにより、1本のコイルバネ35によって、センターシャフト31の軸方向に沿った往復運動が行われることになる。
ここで、センターシャフト31は、ボールスプライン機構によって摺動するので、軸方向に沿った往復運動を高精度で行うことが可能となっている。次いで、ベースユニット12に構成されているボールスプライン機構について詳細に説明する。ボールスプライン機構は、センターシャフト31および外筒33に施されている。
図8に、センターシャフト31および外筒33の詳細な構成を示す。なお、図8は、外筒33のフランジは省略して図示している。図9は、図8の断面図である。
センターシャフト31には、外側面に、スプライン溝51が軸方向と平行に端から端に亘って形成されている。スプライン溝51は、間隔を有する2本が軸対称に配置されて、計4本形成されている。外筒33には、貫通孔に、保持溝52が軸対称で環状に形成されている。保持溝52は、複数の鋼球53を転動自在に保持している。保持溝52の一部は、図9に示すように、鋼球53がスプライン溝51と保持溝52との間に嵌まるように形成されている。
このように、センターシャフト31が外筒33に対して摺動するとき、スプライン溝51は鋼球53に対するレール(ガイド)の役割を有している。また、スプライン溝51には、保持溝52に保持された鋼球53が噛み込んでいることにより、センターシャフト31は、中心軸に対して回転することができない。
これにより、センターシャフト31は、軸方向の直線運動のみを行うことが可能となっている。言い換えると、保持溝52に保持された鋼球53が、スプライン溝51に沿って転がる方向にのみセンターシャフト31の動きが自由となるので、センターシャフト31は、軸方向の直線運動をずれることなく行うことができる。したがって、センターシャフト31は、回転が防止された高精度な直線運動を行うことが可能となる。
また、スプライン溝51に対する鋼球53の噛合には、与圧を与えることが望ましい。例えば、与圧は、軸に対してマイナス方向に2μm〜6μmであることが好ましく、1μm〜15μmの範囲であればよい。これにより、鋼球53によりスプライン溝51を押さえつけている影響から、センターシャフト31の中心軸が全くぶれることが無い。この結果、中心軸のズレがゼロなので、さらに高精度な直線動作を行うことが可能となる。
なお、センターシャフト31を好適に摺動させるために、センターシャフト31と外筒33との間には、潤滑用グリス(リチウム石鹸基グリス)が供給される。潤滑用グリスは、劣化および減少するので、メンテナンスが必要である。本ボールスプライン機構では、スプライン溝51は、センターシャフト31の端から端に亘って形成されているので、外筒33から容易に取り外すことが可能である。それゆえ、ベアリングへの給油を容易に行うことができるので、本ボールスプライン機構は優れたメンテナンス性を有している。
また、本ボールスプライン機構は、定格内の荷重負荷で50000mまで走行可能である。実際のテストでは、センターシャフト31の最大ストローク量は100μm程度であるので、1回の接続当り200μm走行(100μmの往復)したとすると、理論値で、2億5000万回までの接続が可能となる。よって、本ボールスプライン機構は、非常に長寿命である。
次に、上記構成において、プローブカード10がテスト時に用いられる際の作用効果について説明する。
まず、プローブカード10を、テスト装置に備えられているウエハハンドリング装置に、基板表面が上側になるように設置する。このとき、プリント基板11における外周側の第2領域23に位置する各配線の端部は、テスト装置に接続される。続いて、上記ウエハハンドリング装置に、テストを実施するウエハを準備する。
プローブカード10を設置するテスト装置は、特に限定されず、汎用のテスト装置を用いることができる。テスト装置は、ウエハハンドリング装置を備えている。テスト装置には、半導体チップの使用環境に近い環境でテストを行なうために、種々の機能、例えば、過熱および冷却する機能などが備えられている。
ウエハハンドリング装置は、定められた測定位置に、ウエハに形成された数百個の半導体チップにおいて1つずつ測定する半導体チップが合致するように、ウエハを上下左右に自動的に動かす。ウエハハンドリング装置では、プローブカード10が上側に位置するように固定され、ウエハが下側に位置するように準備されている。上記定められた測定位置とは、プローブカード10におけるプローブシート13のプローブ端子27の配置位置である。
準備後、ウエハ状態のままで、作製した半導体チップが正常に動作するかどうかが、自動的に1つずつテストされる。詳細には、測定する半導体チップを、プローブ端子27の配置位置の下方に来るようにウエハを左右に動かす。その後、ウエハを上側に動かすことによって、半導体チップのバンプを、プローブシート13のプローブ端子27に押し当てる。
このとき、良好にテストを実施するためには、プローブシート13のプローブ端子27と半導体チップのバンプとの電気的接続が確実に行われなければならない。つまりは、プローブシート13のプローブ端子27と半導体チップのバンプとが、全て、導電可能に接続されることが求められる。
プローブカード10では、半導体チップのバンプをプローブシート13のプローブ端子27に押し当てる前は、ウエハ押圧プレート32は最も下降した位置にある。半導体チップのバンプをプローブシート13のプローブ端子27に押し当てると、ウエハ押圧プレート32に、押し上げる力が作用する。このとき、センターシャフト31は、上述したように、ボールスプライン機構によって、軸方向に沿った高精度な往復運動を行うように構成されている。
それゆえ、押圧力が、ウエハ押圧プレート32へ垂直方向にガタ無く伝達される。ガタが無いため、ウエハ押圧プレート32の下側の面への押圧の量は常に均一となり、その方向は常に一定となる。
この押圧力は、コイルバネ35の反発力を調整することによって、必要なオーバードライブを満たすように設定されている。これにより、プローブシート13のプローブ端子27と半導体チップのバンプとを電気的に接続することが可能となる。
測定後、ウエハを下側に動かして、プローブシート13のプローブ端子27と半導体チップのバンプとを離す。そして、次に測定する半導体チップがプローブ端子27の配置位置の下方に来るようにウエハを左右に動かす。その後、同様に、ウエハを上側に動かすことによって、半導体チップのバンプを、プローブシート13のプローブ端子27に押し当てる。
ここで、プローブ端子27から半導体チップのバンプを離したとき、プローブカード10におけるウエハ押圧プレート32は、最も下降した位置に戻っている。しかしながら、ウエハ押圧プレート32の往復運動は、ボールスプライン機構によって高精度に行われているので、次の半導体チップのバンプを、プローブシート13のプローブ端子27に押し当てる際においても、位置がずれることなく、高精度な位置合わせで押し当てることが可能となっている。よって、同様に押圧が与えられて、プローブ端子27と半導体チップのバンプとを電気的に接続することが可能となる。
このようにして、ウエハに形成された数百個の半導体チップを、接続不良を発生することなく1つずつ自動的に測定することが可能となる。したがって、プローブカード10は、高精度な位置合わせ、および、均一かつ十分な押圧で、プローブシート13のプローブ端子27と半導体チップのバンプとを電気的に接続することが可能となる。それゆえ、接続不良の発生を防止することが可能となる。
なお、プローブカード10は、例えば、ベースユニット12のセンターシャフト31の最大ストローク量が4mmとなるように構成される。実際のテスト時には、センターシャフト31の最大ストローク量は100μm程度であり、オーバードライブは20μm〜80μmになるように設定されることが望ましい。これにより、より好適に、プローブ端子27と半導体チップの金属バンプとを電気的に接続することが可能となる。
上述した半導体チップの電気的特性を測定するためのテストは、製造工程途中の、ウエハ状態の半導体チップに対して行われる。このため、上記テストは、通常クラス100以下レベルのクリーンルームで行われる。それゆえ、上記テストで用いるプローブカード10に対しては、発塵を防止した構成が必須となる。
プローブカード10では、ベースユニット12のセンターシャフト31が摺動するように構成されている。このため、センターシャフト31と外筒33との間の擦れや、バネ受けスリーブ34と外筒33との間の擦れなどにより、金属粉(削りカス)が生じる可能性がある。
これに対し、ベースユニット12では、外筒33は、フランジがハウジング36の内部空間の底面に当たるまでハウジング36の貫通孔に差し込まれて固定されている。これにより、ハウジング36の内部空間において、バネ受けスリーブ34と外筒33との間の擦れにより生じた金属粉や、バネ受けスリーブ34とコイルバネ35との間の擦れにより生じた金属粉が、ハウジング36の貫通孔を通って外部に流出することを防止することが可能となる。
また、センターシャフト31と外筒33との間の該外筒33の両端部には、図8に示すように、シールリング54が備えられている。これにより、センターシャフト31と外筒33との間の擦れにより、発塵することを防止することが可能となる。なお、外部への発塵を特に防止するためには、シールリング54は、外筒33におけるウエハ押圧プレート32の配置側の端部に少なくとも備えることが好ましい。
さらに、シールリング54の劣化による発塵に備えて、図10に示すように、蛇腹ホース55(被覆部材)を備えてもよい。蛇腹ホース55は、ゴムなどの弾性を有する材料からなる蛇腹状のホースである。蛇腹ホース55を、センターシャフト31の露出部を被覆するように取り付けることによって、シールリング54の劣化による不意の発塵(例えば、グリス屑の落下など。)を防止することが可能となる。
したがって、これらの構成により、発塵が防止されたプローブカード10を実現することが可能となる。
なお、上述したプローブカード10では、1個ずつ半導体チップを測定する場合について説明したが、これに限るわけではなく、複数個を同時に測定することもできる。複数個を同時に測定する場合は、測定する半導体チップのバンプ数に応じて、押圧力や押圧範囲を調整する必要がある。
図11は、測定する半導体チップ100に応じた調整を説明するための図である。
図11の(a)に示すように、半導体チップ100を1つ測定する場合、半導体チップのバンプ101の数に応じて、ウエハ押圧プレート32の押圧力が設定される。また、例えば、ウエハ押圧プレート32は、縦30mm×横30mmのサイズのものが使用される。
(b)に示すように、(a)に示した半導体チップ100のバンプ数に対して半分のバンプを有する半導体チップを測定する場合は、ウエハ押圧プレート32の押圧力は1/2倍に設定される。つまりは、押圧力が強すぎることにより、各バンプにダメージ与えることを防止するためである。
(c)に示すように、(a)に示した半導体チップ100を2個同時に測定する場合は、ウエハ押圧プレート32の押圧力は2倍に設定される。この場合、(a)に示した半導体チップ100のバンプ数に対して、2倍のバンプを測定することになる。よって、押圧力が弱すぎることにより、オーバードライブが不十分になることを防止するためである。
(d)に示すように、(a)に示した半導体チップ100を12個同時に測定する場合は、ウエハ押圧プレート32の押圧力は12倍に設定される。この場合、(a)に示した半導体チップ100のバンプ数に対して、12倍のバンプを測定することになる。
ここで、(c)に示したように半導体チップを2個同時に測定する場合は、2個の半導体チップは、ウエハ押圧プレート32の押圧範囲内にあるため、ウエハ押圧プレート32の押圧力を調整するのみで、サイズは問題にならない。これに対し、(d)に示すように、半導体チップを12個同時に測定する場合は、12個の半導体チップは、ウエハ押圧プレート32の押圧範囲内に収まらない。このため、ウエハ押圧プレート32は、12個の半導体チップを収めるようなサイズすなわち押圧範囲に設定される。
このように、押圧力は、測定する半導体チップのバンプ数に比例して調整する必要がある。また、押圧範囲は、測定する半導体チップの個数またはサイズに応じて調整する必要がある。
ウエハ押圧プレート32の押圧力は、コイルバネ35の反発力を利用して生成している。ベースユニット12では、コイルバネ35は、バネ受けスリーブ34に挿入されているのみで固定されてはいないので、上蓋37を外すだけで簡単に交換することが可能である。それゆえ、コイルバネ35を交換するという簡単な処理だけで、上記押圧力を容易に調整することが可能である。
しかも、コイルバネ35の交換には、ベースユニット12とプリント基板11との位置関係を調整する箇所や、センターシャフト31の摺動に関連する箇所には一切触れる必要がない。それゆえ、押圧力を調整するためにコイルバネ35を交換した後、位置関係などを新たに調整し直す必要はない。
また、ベースユニット12では、ウエハ押圧プレート32はプレート固定ネジ44を用いて固定されているので、プレート固定ネジ44を緩めるだけで、ウエハ押圧プレート32を簡単に交換することが可能である。それゆえ、ウエハ押圧プレート32を交換するという簡単な処理だけで、上記押圧範囲を容易に調整することが可能である。
なお、大きなサイズのウエハ押圧プレート32を備える場合、センターシャフト31を延長することが望ましい。これにより、センターシャフト31の往復運動により、ウエハ押圧プレート32がプリント基板11に干渉することを防止することが可能となる。
また、ウエハ押圧プレート32は、上述した形状に限定されず、例えば、図12(a)(b)に示すように、断面形状が台形の柱状体であってもよい。つまりは、少なくともプローブシート13のプローブ端子27が形成されている領域を、平らに張設するような面を有する形状であればよい。図12(a)(b)に示すような形状によれば、プローブシート13を張設した際に、ウエハ押圧プレート32の角によりプローブシート13に作用するせん断力を緩和することが可能となる。
このように、プローブカード10は、半導体チップを種々の条件に応じて測定することが可能である。近年では、テスト装置の性能の多チャンネル化に伴って、例えば、32〜64個の複数個同時測定や、ウエハ一括測定が行われる可能性がある。プローブカード10は、最小限の部品交換(例えば、ウエハ押圧プレート32の交換のみ)で、上記測定のような広範囲の接続に適応することが可能となる。
また、測定対象に応じて、プリント基板11やプローブシート13を変更する必要がある場合であっても、ベースユニット12は、様々な測定条件に適応することが可能であるので、再利用することが可能である。
プローブカード10は、両面端子構造を有するプローブシート13を、プリント基板11の基板裏面に圧着させる構成であるので、プローブカード10に適用するプリント基板は、開口部を、ベースユニット12の取り付けに必要な最小限とすることが可能である。
さらに、プローブカード10では、プローブシート13は、シート圧着プレート14の圧着により固定されている。これにより、シート圧着プレート14を着脱するという簡単な処理だけで、プローブシート13を容易に交換することが可能となる。
また、プローブカード10は、−50度〜150度と広範囲の温度に対応することが可能である。ウエハテストの温度範囲は、通常、−40度〜100度の範囲で実施されるので、ウエハテストの温度範囲全域をカバーすることが可能である。
ところが、テスト条件によっては、金属(例えばステンレス鋼やアルミニウム)からなるシート圧着プレート14が熱変形する場合がある。この結果、プローブシート13のズレやたわみが発生してしまう。
これに対し、プローブカード10では、プローブシート13を、ゴムシート15を介してシート圧着プレート14により圧着している。これにより、ゴムシート15の弾性を利用して、ゴムシート15にシート圧着プレート14の熱変形を吸収させている。よって、プローブシート13のズレやたわみを防止することが可能となっている。
また、半導体チップのバンプの高さはバラツキがある。この高さバラツキを吸収するために、図13に示すように、ウエハ押圧プレート32とプローブシート13との間に、弾性を有する緩衝シート18(第1緩衝シート)を設けてもよい。図13は、緩衝シート18を備えて、プローブ端子27と半導体チップ100のバンプ101とを圧接したときの構成を示す断面図である。緩衝シート18を備えることにより、緩衝シート18にバンプ101の高さバラツキを吸収させている。それゆえ、プローブ端子27にバンプ101を好適に押し当てることが可能となる。
なお、上述したプローブカード10では、ベースユニット12のセンターシャフト31には、図8に示したようにスプライン溝51が形成されている場合について説明したが、これに限らず、スプライン溝51は少なくとも2本形成されていればよい。
図14(a)に、センターシャフト31の他の構成例を示す。図14(b)は、図14(a)に示したセンターシャフト31を、外筒33に嵌め入れたときの外観を示す斜視図である。
図14(a)に示すように、センターシャフト31には、スプライン溝51が、外側面に、中心軸を中心にして180度間隔で2本形成されている。このときの外筒33には、スプライン溝51の形成位置に応じて、鋼球53を保持している保持溝52が形成されている。これにより、センターシャフト31は、中心軸に対する回転方向の動きが防止された、軸方向の高精度な直線運動を行うことが可能となる。
また、図15(a)(b)に示すように、センターシャフト31に、スプライン溝51が、外側面に、中心軸を中心にして90度間隔で4本形成されている構成であってもよい。このときの外筒33においても、スプライン溝51の形成位置に応じて、鋼球53を保持している保持溝52を形成すればよい。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
一般的に、メンブレン式のプローブカードでは、その構造上、プローブシートの基板側接続端子(プローブシート13のシート接続端子28)は、押圧面(ウエハ押圧プレート32の押圧面)の配置位置よりも外側に引き出さなければならない。
ところが、図11を用いて説明したように、広範囲かつ多数個の半導体チップの同時検査を行う場合、同時検査する半導体チップ数が増せば、プローブシート13では、必要となるプローブ端子27の数もそれに比例して増すとともに、半導体チップを押圧する領域が広がる。これにより、より多数のシート接続端子28を、プリント基板11のさらに外周側に配置(圧着)させなければならない。
このため、プリント基板11では、プローブシート13のシート接続端子28に合わせて、従来よりも外周側に、より多数の接続端子25を形成する必要がある。通常、メンブレン式のプローブカードに用いられるプリント基板には、テスタからの信号を受けるテスタ接続端子、および、テスタ接続端子から入力されたテスタ信号をプローブシートへ中継する針元端子(接続端子25)が必要となっている。
しかし、テスタ側の都合上、テスタ接続端子の位置は変更できないため、プリンタ基板の大径化は現実的に実施不可能である。よって、接続端子25を、所定の基板外形寸法内に収めて設けることができなくなり、必要な数量を確保することができないことがある。それゆえ、広範囲かつ多数個の半導体チップの同時検査を行うために、接続端子25の配置位置を確保することができる構造が望まれる。
図16は、本実施の形態のプローブカード200の一構成例を示す断面側面図である。図17は、図16に示すプローブカード200のプリント基板11の基板裏面側の構成を示す分解図である。
図16および図17に示すように、本実施の形態のプローブカード200は、前記実施の形態1のプローブカード10の構成のうちベースユニット12を除いた構成に加えて、ベースユニット201、中継メンブレンシート202、圧着プレート203、圧着ゴムシート204、および圧着プレート固定ボルト205を備えている。
ベースユニット201は、上述したベースユニット12と同一の機能を有する部材であるが、必要な押圧力を発生させるために変形した構成を有している。ベースユニット201の具体的な構成については、詳細に後述する。
中継メンブレンシート202は、プリント基板11とプローブシート13との間の電気的接続を中継するものである。中継メンブレンシート202は、中継手段としての配線211が形成された軟質のフィルム状のシートであり、両面端子構造を有している。中継メンブレンシート202の材料としては、例えばポリイミドが用いられ、耐熱性および弾性に優れた樹脂が好ましく、プローブシート13と同一の材料を用いることができる。
中継メンブレンシート202では、配線211の一方の端部は、プローブシート13のシート接続端子28に電気的に接続される接続端子212(第4接続端子)を有している。接続端子212は、プローブシート13のシート接続端子28の配置に応じて、中継メンブレンシート202の外周領域に配置されている。配線211の他方の端部は、プリント基板11の接続端子25に電気的に接続される接続端子213(第3接続端子)を有している。接続端子213は、プリント基板11の接続端子25の配置に応じて、中継メンブレンシート202の中央領域に配置されている。
配線211は、例えば、銅やニッケルを用いて形成されている。接続端子212および接続端子213は、例えばニッケルや金を用いて形成されている。
圧着プレート203は、中継メンブレンシート202をプリント基板11に固定するためのプレートである。圧着プレート203は、中継メンブレンシート202および圧着ゴムシート204を挟みながら、プリント基板11の基板裏面に圧着されている。圧着時、圧着プレート203は、プリント基板11の基板裏面に圧着プレート固定ボルト205を用いて固定されている。圧着プレート203は金属からなり、例えば、ステンレス鋼やアルミニウムを用いることができる。
圧着ゴムシート204は、シリコンからなる弾性を有するシートである。圧着ゴムシート204は、中継メンブレンシート202と圧着プレート203との間に設けられている。圧着ゴムシート204は、圧着プレート203により中継メンブレンシート202をプリント基板11に圧着した際に、中継メンブレンシート202が圧着プレート203により圧着される領域に少なくとも介在するような形状であることが望ましい。
なお、中継メンブレンシート202、圧着プレート203、および圧着ゴムシート204には、プリント基板11への固定状態においてベースユニット201のセンターシャフト31を通すことが可能な開口部が、それぞれ形成されている。
ここで、前記実施の形態1のプローブカード10では、プリント基板11は、中央部分に開口部21を有するとともに、開口部21の周辺の第1領域22に接続端子25、最外周の第2領域23にテスタ接続端子を有していた。
これに対し、プローブカード200に構成されるプリント基板11には、開口部21に替えて、ベースユニット201のセンターシャフト31を通すことが可能な最小限の径の穴221が形成されている。そして、開口部21が形成されていたプリント基板11の中央部分の領域、すなわちウエハ押圧プレート32の直上の領域に、接続端子25が形成されている。なお、テスタ接続端子の配置は変更されていない。図16中の矢印は、テスタの接続ピンが挿入される様子を図示している。
また、プローブカード200では、中継メンブレンシート202を備えているので、シート圧着プレート14は、プローブシート13および中継メンブレンシート202の両方を固定している。シート圧着プレート14は、リング形状を有し、プローブシート13のプローブ端子27が形成されている箇所を含む領域がウエハ押圧プレート32によって張設されるように、中継メンブレンシート202の端側、プローブシート13の端側、およびゴムシート15を挟みながら、プリント基板11の基板裏面に圧着されている。
さらに、プローブシート13は、図18に示すように、シート接続端子28の形成領域(シート圧着プレート14の圧着領域)を、8方向に引き出すような形状を有している。この場合、図19(a)に示すように、ウエハ押圧プレート32も、押圧面が八角形の形状を有することが好ましい。図19は、ウエハ押圧プレート32の、(a)は上面図を示し、(b)は側面図を示す。また、半導体チップと対向する押圧面の角は、図19(b)に示すように面取りすることが望ましい。これにより、プローブシート13を張設したときに、シワの発生を防止することが可能となる。
但し、プローブシート13の形状は図18に示したものに限るものではなく、張設時にシワが入らないような形状であればよい。また、シワを防止しながらプローブシート13を張設できるように、ウエハ押圧プレート32やシート圧着プレート14は、その形状を適宜変更することができる。
例えば、プローブシート13は、図20に示すように、4方向に引き出すような形状を有していてもよい。この場合、図21(a)に示すように、ウエハ押圧プレート32も、押圧面が四角形の形状を有することが好ましい。図21は、ウエハ押圧プレート32の、(a)は上面図を示し、(b)は側面図を示す。同様に、押圧面の角は、図21(b)に示すように面取りすることが望ましい。さらにこの場合は、シート圧着プレート14もリング形状から中空四角形に変更させる。
以上、プローブカード200では、プリント基板11の基板裏面側において、プローブシート13の中央付近が、ベースユニット201のウエハ押圧プレート32によって平らに張設されているとともに、シート接続端子28と接続端子212とが電気的に接続されるように、中継メンブレンシート202の端側およびプローブシート13の端側が、ゴムシート15を介してシート圧着プレート14によりプリント基板11の基板裏面に圧着されている。シート圧着プレート14の圧着によるゴムシート15の反発力で、シート接続端子28を接続端子212に圧接している。また、接続端子213と接続端子25とが電気的に接続されるように、中継メンブレンシート202の中央領域が、圧着ゴムシート204を介して圧着プレート203によりプリント基板11の基板裏面に圧着されている。圧着プレート203の圧着による圧着ゴムシート204の反発力で、接続端子213を接続端子25に圧接している。
それゆえ、プリント基板11とプローブシート13との間に中継メンブレンシート202が設けられていることにより、プローブシート13におけるシート接続端子28が形成された表面の外側領域が、プリント基板11の基板裏面に圧着される位置に拘らず、シート接続端子28と、プリント基板11の接続端子25とを電気的に接続することが可能となる。また、接続端子25は、配置の自由度が高くなり、例えば、プリント基板11におけるウエハ押圧プレート32の直上の領域に形成することが可能になるとともに、より多数を形成することが可能となる。
よって、プローブカード200では、従来のメンブレン方式のデッドスペースを、接続端子25の形成領域として活用することが可能となる。したがって、広範囲かつ多数個の半導体チップの同時検査を行うために、ベースユニット12のサイズ、特にウエハ押圧プレート32の押圧面のサイズを大型化した場合であっても、プリント基板11を大型化することなく、従来の基板径のプリント基板11で、十分な数量の接続端子25を形成することが可能となる。
また、プリント基板11に形成された穴221は、ベースユニット201のセンターシャフト31を通すのみの最小限の径に止められている。これにより、プリント基板11の剛性低下を防止することが可能となっている。
ここで、多数個同時検査を行う場合、半導体チップとプローブシート13とが導通するために必要な圧力は、半導体チップの数に比例して増大する。すなわち、同時に測定する半導体チップ数をn個にした場合、押圧荷重もn倍する必要がある。それゆえ、ベースユニット201は、検査の実施に十分な押圧力を発生するように構成される必要がある。この押圧荷重をn倍する方法の1つとしては、コイルバネ35の反発力を強化する方法がある。
一般的に、バネの荷重は次式で示される。
P=Gdδ/8NaD
P:荷重(kgf)
G:横弾性係数(kgf/mm
d:線径(mm)
δ:たわみ(mm)
Na:有効巻数
D:コイル平均径(mm)
よって、バネの許容荷重を上げるには、理論上、次の4つの方法がある。
(1)線径を太くする。
(2)たわみ量を増す(バネの自由高さを拡大する)。
(3)有効巻数を減らす。
(4)コイル平均径を小径化する。
但し、上記(1)〜(4)は、バネ設計の際に考慮すべき事項として、次の条件(a)〜(f)を満たす必要がある。
(a)ばね指数D/d(コイル平均径/線径)は、4〜20(22)までの範囲にする。
(b)縦横比H/D(長さ/コイル平均径)は0.8以上かつ4以下にする。
(c)有効巻数は3巻以上にする。
(d)ピッチはD/2(コイル平均径の半分)以下にする。また、ピッチ>線径であること。「ピッチ=(自由高さ−線径×(座巻数+1))/有効巻数」
(e)密着高さ<指定高さであること。「密着高さ=線径×(有効巻数+座巻数)」
(f)自由高さ−密着高さを100とした場合、作動範囲は20〜80%の範囲にする。
また、ボールスプライン機構で運動するセンターシャフト31を1つ備えるベースユニット12での使用を想定すると、ベースユニット12のコイルバネ35を搭載する部分の寸法制限を考慮する必要がある。例えば、ベースユニット12の寸法から、コイルバネ35の寸法に以下の制約が発生するとする。
・指定高さ :17mm(バネ受けスリーブ34のフランジ表面から上蓋37までの高さ)
・コイル内径:16mm(バネ受けスリーブ34の外径)
・コイル外径:26mm以下(バネ受けスリーブ34のフランジの幅)
・線径 :5mm以下
以上の制約事項を盛り込み、ベースユニット12で許容可能な最大荷重を算出した場合、以下のようになる。なお、材質はステンレスとする。
・横弾性係数 :7000kgf/mm
・線径(max) :3mm
・コイル内径(Min):16mm
・コイル外径(Max):22mm
・コイル平均径 :19mm
・有効巻数 :3
・座巻数 :2
・たわみ量 :4mm
・指定高さ :16mm
・自由高さ :20mm
・密着高さ :15mm
<バネ荷重計算式>
P=Gdδ/8NaD
=7000×3×4÷8×3×19
=13.78(kgf)
よって、半導体チップの計測個数を増加する場合であっても、13.78kgfの荷重で問題なければ、例えば図5に示したような、ボールスプライン機構で運動するセンターシャフト31を1つ備えるベースユニット12を用いることができる。なお、材質をステンレスから硬鋼線(横弾性係数G:8000kgf/mm)に変更した場合には、15.74kgfまで対応可能となる。
しかし、13.78kgfを超える荷重が必要であれば、線径を増し、指定高さおよび自由高さを高くさせなければならない。これは、次の4つの理由にある。
・線径を増加させるだけでは、作動範囲が80%を超える。場合によっては、密着高さ>指定高さとなり、バネが成立しない。
・たわみ量δを増すと作動範囲が80%を超える。
・有効巻数Naは3以下にできない。
・コイル平均径Dは、内径16mmの制限があるため小径化できない。
よって、高荷重のコイルバネ35を搭載させるためには、ベースユニット12の高さを増す必要がある。しかしながら、テスタ側の制限により、ベースユニット12の高さには制限があるため、無制限に高くすることはできない。
そこで、ウエハ押圧プレート32の往復運動の軸を複数にして、ウエハ押圧プレート32にかかる荷重を分散させることにより、限られた高さのベースユニットで、多数個の半導体チップを押圧するための荷重を発生させる方法がある。
図16に示すプローブカード200では、ベースユニット201が3つの軸による押圧構造を有することにより、すなわち、ボールスプライン機構で動作するセンターシャフト31が3つ設けられていることにより、必要な荷重が発生されている。
図22は、ベースユニット201の分解図である。図23は、図22に示すベースユニット201の上面図である。なお、図23は、軸の配置を明示するために、適宜省略して図示している。
図22に示すように、ベースユニット201は、ベースユニット12の構成をベースに、センターシャフト31、外筒33、バネ受けスリーブ34、コイルバネ35、外筒固定ボルト40、およびスリーブ固定ネジ41からなるセンターシャフト31往復運動機構(アセンブリ)を、3セット有している。なお、ハウジング36は、高さは維持しつつ、上記3セットを内包可能なサイズに適宜変更されている。
これら3セットは、図23に示すように、センターシャフト31の軸がベースユニット201の中心から等しい距離で、かつ正三角形の頂点に位置するように、それぞれ配置されている。なお、図23は、3本のセンターシャフト31でウエハ押圧プレート32を支持し、48個(3行×16列)の半導体チップを同時計測する場合の実施例を示している。この場合の軸の相対距離は30mm程度であることが好ましい。
このように、プローブカード200では、ウエハ押圧プレート32が、ボールスプライン機構によって高精度で直線運動を行う複数のセンターシャフト31に固定されているとともに、各センターシャフト31は、各コイルバネ35により発生する押圧をウエハ押圧プレート32へ伝達するので、押圧加重を分散させ、押圧面の許容荷重を向上することが可能となる。
よって、コイルバネ35の高さ方向の大型化(反発力強化)に伴う、ベースユニット201の高さ方向の大型化を抑制することが可能となる。なお、プリント基板11に取り付けたときの、基板表面からのベースユニット12の高さは、例えば30mm以内に収めることが望ましい。
また、ウエハ押圧プレート32を複数のセンターシャフト31で固定することにより、半導体チップ接触時の突き上げ動作に対する軸の剛性を高めることが可能となる。特に、センターシャフト31の中心軸を、ウエハ押圧プレート32の中心から等しい距離に左右対称に配置することによって、押圧時の軸の撓みを回避することが可能となる。
なお、プローブカード200では、ボールスプライン機構で運動するセンターシャフト31、すなわちセンターシャフト31往復運動機構が3つ設けられているが、3つに限るものではなく、測定する半導体チップの個数に応じて、必要な押圧力を持つような数量を設ければよい。
例えば、メンブレン式のプローブカードが、測定する半導体チップと導通するために、1端子当たり2gの荷重を必要とする場合、半導体チップ1個(400端子)を測定(押圧)するために必要となる荷重は、
必要荷重=半導体チップ端子数×端子当たり必要荷重
=400(ピン)×2(g)
=0.8(kgf)
となる。
よって、例えば図5に示したような、ボールスプライン機構で運動するセンターシャフト31を1つ備えるベースユニット12で、同時測定(押圧)可能な半導体チップの個数は、上述したように許容荷重は13.78kgfであることから、
同時測定可能数=13.78(kgf)÷0.8(kgf)
=17.2(個)
となる。したがって、理論上は、17個毎に同じ機構の軸を設けることで、ベースユニット12の全高を変更することなく、必要な高荷重を持つことが可能となる。
例えば、64個(4行×16列)の半導体チップを同時計測する場合、図24および図25に示すように、センターシャフト31往復運動機構を4つ設けることが望ましい。これら4セットは、センターシャフト31の軸がベースユニット201の中心から等しい距離で、かつ正四角形の頂点に位置するように、それぞれ配置されている。この場合の軸の相対距離は30mm〜40mm程度であることが好ましい。
なお、同時測定可能な半導体チップ数の上限は、プローブカード200を接続するテスタの性能によって決まっている。よって、必要荷重はおおよそ決まっており、それに応じた本数のセンターシャフト31を配置して設計すればよい。半導体チップの品種の違いによりチップ面積や1個当たりの端子数は異なるが、センターシャフト31の本数を増減するような大きさにはならず、コイルバネ35の変更のみで吸収可能である。
また、5つ以上のセンターシャフト31、すなわちセンターシャフト31往復運動機構を配置する場合は、各々のセンターシャフト31やコイルバネ35などの構成部品が干渉しないように、一定の間隔(約30mm以上)を有しながら、等間隔や左右対称に配置すればよい。
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施の形態について図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施の形態において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1,2と同じである。また、説明の便宜上、前記の実施の形態1,2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
上述したように、前記実施の形態1のメンブレン式のプローブカード10では、ウエハ押圧プレート32に対し、半導体チップが形成されたシリコンウエハを押し上げることによって、端子間の接続を行っている。ところが、プローブシート13の張設具合や、ウエハ押圧プレート32のストローク量によっては、押圧時にプローブシート13が弛む場合がある。
図26は、プローブカード10において、押圧時にプローブシート13が弛む状態を示す図である。
図26の上側に示すように、非押圧時では、ベースユニット12側からの押圧力により、ウエハ押圧プレート32によって、プローブシート13は、プローブ端子27の配置領域が平らになるように張設されている。このとき、ウエハ押圧プレート32のプローブシート13の接触面は接着処理をしていない。これは、接着剤で貼り付けると、プローブシート13の再使用が不可能となったり、接着剤の塗布ムラでプローブ端子27の高低差が発生するためである。
この非押圧の状態から、プローブ端子27とバンプ101との電気的接続を行うために、ウエハ押圧プレート32に対しシリコンウエハ150を押し上げると、図26の下側に示すように、張力が緩み、プローブシート13が波を打ったように弛む。このとき、プローブシート13がシリコンウエハ150に接触することにより、他のバンプ101や、シリコンウエハ150、プローブシート13の配線26などに傷が付く虞がある。
それゆえ、シリコンウエハ150の押圧動作時にプローブシート13が弛むことによって、プローブシート13がシリコンウエハ150に接触し、プローブシート13およびシリコンウエハ150の双方に発生するダメージを防止することができる構造が望まれる。
図27は、本実施の形態のプローブカード300の一構成例を示す断面側面図である。
図27に示すように、本実施の形態のプローブカード300は、前記実施の形態1のプローブカード10の構成に加えて、シート圧着プレート14とゴムシート15との間に設けられた板バネ301を備えている。
板バネ301は、プリント基板11側から、プローブシート13、ゴムシート15、板バネ301、およびシート圧着プレート14の順で重ねられて、プリント基板11に圧着されている。また、板バネ301およびゴムシート15は、張設された状態のプローブシート13に沿って反るように設置されている。つまりは、板バネ301およびゴムシート15は、シート圧着プレート14の端から5mm〜15mm程度、プリント基板11の中央部に向かって突出する(はみ出る)ように配置されることによって、非押圧時のプローブシート13の張設状態に沿って下側に反っている。
これにより、プローブシート13は、張設された状態のプローブシート13に沿って反るゴムシート15および板バネ301を介したシート圧着プレート14によって、プリント基板11の裏面に圧着されている。換言すると、プローブシート13は、板バネ301によって、張力を掛けられた状態で、シート圧着プレート14によって張設されている。
また、板バネ301は、材質がステンレスまたはアルミで、厚さは0.01mm程度のものが望ましい。なお、板バネ301は、本実施例では1枚設けられているが、複数枚重ねることにより、所望の荷重(張力)に調整することもできる。
図28は、プローブカード300における、押圧時のプローブシート13の状態を示す図である。
プローブカード300では、図28の上側に示すように、非押圧時では、ベースユニット12側からの押圧力により、ウエハ押圧プレート32によって、プローブシート13は、プローブ端子27の配置領域が平らになるように張設されている。このとき、板バネ301およびゴムシート15は、プローブシート13の張設状態に沿って、シリコンウエハ150側に反っている。それゆえ、板バネ301には、プリント基板11方向への反発力が発生している。
この非押圧の状態から、プローブ端子27とバンプ101との電気的接続を行うために、ウエハ押圧プレート32に対しシリコンウエハ150を押し上げると、図28の下側に示すように、板バネ301が、上記反発力によって、押圧動作によるプローブシート13の弛みを吸収する。よって、プローブシート13の弛みを抑制し、プローブシート13がシリコンウエハ150と接触することによって双方に発生するダメージを防止することが可能となる。
なお、上述したプローブカード300では、ウエハ押圧プレート32は、押圧方向の断面形状が長方形の直方体であったが、これに限るものではなく、例えば、断面形状が台形の台形柱であってもよい。図29は、プローブカード300において、ウエハ押圧プレート32が上記台形柱である場合の、押圧時のプローブシート13の状態を示す図である。この構成においても、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
また、上述したプローブカード300は、前記実施の形態1のプローブカード10の構成に加えて、板バネ301を備える構成であったが、これに限らず、上述した全てのプローブカードの構成に適用することができる。
例えば、図30に、前記実施の形態2のプローブカード200の構成に加えて板バネ301を備える構成を有する、プローブカード310の一構成例を示す。図31は、図30に示すプローブカード310のプリント基板11の基板裏面側の構成を示す分解図である。板バネ301の形状は、プローブシート13の形状に応じて、好適に変更することができる。この構成においても、上述した効果と同様の効果を奏することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、高精度な位置合わせ、および、均一かつ十分な押圧で、プローブ端子と半導体チップのバンプとを電気的に接続するプローブカードに関する分野に好適に用いることができるだけでなく、プローブカードの製造に関する分野、例えば、部品の製造に関する分野に好適に用いることができ、さらには、プローブカードの製造方法の分野にも広く用いることができる。
10 プローブカード(半導体機能試験電気接続装置)
11 プリント基板(基板)
12 ベースユニット
13 プローブシート(軟質シート、第2軟質シート)
14 シート圧着プレート(圧着部材)
15 ゴムシート(第2緩衝シート)
18 緩衝シート(第1緩衝シート)
21 開口部
24 配線
25 接続端子(第1接続端子)
26 配線
27 プローブ端子
28 シート接続端子(第2接続端子)
31 センターシャフト(シャフト)
32 ウエハ押圧プレート(押圧部材)
33 外筒
34 バネ受けスリーブ(圧縮部材)
35 コイルバネ(圧縮コイルバネ)
36 ハウジング(支持部材)
37 上蓋(蓋)
38 台座プレート
39 固定プレート
42 水平調整ネジ(調整部材)
51 スプライン溝
52 保持溝
53 鋼球(球)
54 シールリング
55 蛇腹ホース(被覆部材)
100 半導体チップ(半導体素子)
101 バンプ(半導体端子)
150 シリコンウエハ
200 プローブカード(半導体機能試験電気接続装置)
201 ベースユニット
202 中継メンブレンシート(第1軟質シート)
203 圧着プレート
204 圧着ゴムシート
211 配線
212 接続端子(第4接続端子)
213 接続端子(第3接続端子)
221 穴(開口部)
300,310 プローブカード(半導体機能試験電気接続装置)
301 板バネ

Claims (17)

  1. 被試験対象の半導体素子に形成された複数の半導体端子と電気的に接続する半導体機能試験電気接続装置において、
    複数の第1接続端子が裏面に形成されている基板と、
    上記半導体素子の半導体端子の配置に対応するように裏面の内側領域に形成されたプローブ端子を一方の端部に有し、上記第1接続端子の配置に対応するように表面の外側領域に形成された第2接続端子を他方の端部に有する配線が複数形成されており、上記第2接続端子が上記第1接続端子と電気的に接続されるように、表面の外側領域が上記基板の裏面に圧着されることによって、上記基板に固定されているフィルム状の軟質シートと、
    上記軟質シートのプローブ端子が形成されている領域を平らに張設するとともに、上記プローブ端子に上記半導体端子が押し当てられるとき、半導体素子側に作用する押圧を上記領域に与えるように、上記基板に固定されているベースユニットとを備え、
    上記ベースユニットは、
    外筒と、
    軸方向に沿ったスプライン溝が形成されており、上記スプライン溝をガイドとするボールスプライン機構により摺動自在に上記外筒に貫通して嵌め入れられているシャフトと、
    外側面にフランジが形成されているとともに上記外筒を摺動自在に嵌め入れるような形状を有しており、上記外筒を摺動自在に嵌め入れるように上記シャフトの一方の端部に固定されている圧縮部材と、
    上記圧縮部材が固定されている側と反対側に位置する押圧面が、上記シャフトの中心軸に対して直交するように、上記シャフトの他方の端部に固定されている押圧部材と、
    上記外筒を固定するとともに、上記シャフトの圧縮部材が固定されている側が開口するように上記圧縮部材を内包し、かつ上記押圧部材が外部に位置するような形状を有しており、上記シャフトが上記基板に形成されている開口部を通って、上記押圧部材の押圧面が上記領域を平らに張設するように、上記基板の表面に固定されている支持部材と、
    上記支持部材における上記圧縮部材が内包されている空間を密封する蓋と、
    上記圧縮部材に差し込まれており、上記圧縮部材のフランジと上記蓋との間で圧縮されることにより上記押圧を発生する圧縮コイルバネと、により構成されていることを特徴とする半導体機能試験電気接続装置。
  2. 上記ボールスプライン機構は、
    上記シャフトのスプライン溝と、
    上記外筒のシャフトを嵌め入れる面に、上記スプライン溝に対向するように形成されている保持溝と、
    上記スプライン溝に噛み合うように、上記保持溝に転動自在に保持されている複数の球と、により構成されており、
    上記球は、上記スプライン溝に対して圧力を与えるように保持されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体機能試験電気接続装置。
  3. 上記蓋は着脱可能であることを特徴とする請求項1に記載の半導体機能試験電気接続装置。
  4. 上記圧縮コイルバネは、上記圧縮部材に対して抜差可能であることを特徴とする請求項3に記載の半導体機能試験電気接続装置。
  5. 上記外筒は、上記押圧部材の配置側における端部から間隔をあけた位置の外側面に形成されているフランジを有し、
    上記支持部材は、上記外筒を差し込む貫通孔を上記空間の底面に有しており、
    上記外筒は、上記押圧部材の配置側における端部からフランジまでの部分が、上記フランジが上記空間の底面に当たるまで上記貫通孔に差し込まれて固定されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体機能試験電気接続装置。
  6. 上記ベースユニットは、上記外筒における押圧部材の配置側の端部に、上記外筒と上記シャフトとの間に設けられるシールリングをさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体機能試験電気接続装置。
  7. 上記ベースユニットは、上記シャフトが外部に露出している部分を覆うように設けられる蛇腹状の被覆部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1または6に記載の半導体機能試験電気接続装置。
  8. 上記押圧部材は、上記シャフトに対して着脱可能であることを特徴とする請求項1に記載の半導体機能試験電気接続装置。
  9. 上記押圧部材は、弾性を有する第1緩衝シートを介して上記領域を平らに張設していることを特徴とする請求項1に記載の半導体機能試験電気接続装置。
  10. 上記押圧部材は、四角柱、または、上記シャフトに固定されたときの軸方向の断面形状が台形の角柱、の形状を有していることを特徴とする請求項1に記載の半導体機能試験電気接続装置。
  11. 上記軟質シートを上記基板の裏面に圧着する圧着部材と、
    上記圧着部材と上記軟質シートとの間に設けられる、弾性を有する第2緩衝シートと、をさらに備え、
    上記第1接続端子と上記第2接続端子との電気的な接続は、上記圧着部材による上記第2緩衝シートを介した圧着によって行われていることを特徴とする請求項1に記載の半導体機能試験電気接続装置。
  12. 上記ベースユニットは、上記基板に対する上記支持部材の位置関係を調整する調整部材をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の半導体機能試験電気接続装置。
  13. 被試験対象の半導体素子に形成された複数の半導体端子と電気的に接続する半導体機能試験電気接続装置において、
    複数の第1接続端子が裏面に形成されている基板と、
    上記第1接続端子の配置に対応するように表面の内側領域に形成された第3接続端子を一方の端部に有し、裏面の外側領域に形成された第4接続端子を他方の端部に有する配線が複数形成されており、上記第3接続端子が上記第1接続端子と電気的に接続されるように、表面の内側領域が上記基板の裏面に圧着されることによって、上記基板に固定されているフィルム状の第1軟質シートと、
    上記半導体素子の半導体端子の配置に対応するように裏面の内側領域に形成されたプローブ端子を一方の端部に有し、上記第4接続端子の配置に対応するように表面の外側領域に形成された第2接続端子を他方の端部に有する配線が複数形成されており、上記第2接続端子が上記第4接続端子と電気的に接続されるように、表面の外側領域が上記第1軟質シートを介して上記基板の裏面に圧着されることによって、上記基板に固定されているフィルム状の第2軟質シートと、
    上記第2軟質シートのプローブ端子が形成されている領域を平らに張設するとともに、上記プローブ端子に上記半導体端子が押し当てられるとき、半導体素子側に作用する押圧を上記領域に与えるように、上記基板に固定されているベースユニットとを備え、
    上記ベースユニットは、
    外筒と、
    軸方向に沿ったスプライン溝が形成されており、上記スプライン溝をガイドとするボールスプライン機構により摺動自在に上記外筒に貫通して嵌め入れられているシャフトと、
    外側面にフランジが形成されているとともに上記外筒を摺動自在に嵌め入れるような形状を有しており、上記外筒を摺動自在に嵌め入れるように上記シャフトの一方の端部に固定されている圧縮部材と、
    上記圧縮部材が固定されている側と反対側に位置する押圧面が、上記シャフトの中心軸に対して直交するように、上記シャフトの他方の端部に固定されている押圧部材と、
    上記外筒を固定するとともに、上記シャフトの圧縮部材が固定されている側が開口するように上記圧縮部材を内包し、かつ上記押圧部材が外部に位置するような形状を有しており、上記シャフトが上記基板に形成されている開口部を通って、上記押圧部材の押圧面が上記領域を平らに張設するように、上記基板の表面に固定されている支持部材と、
    上記支持部材における上記圧縮部材が内包されている空間を密封する蓋と、
    上記圧縮部材に差し込まれており、上記圧縮部材のフランジと上記蓋との間で圧縮されることにより上記押圧を発生する圧縮コイルバネと、により構成されていることを特徴とする半導体機能試験電気接続装置。
  14. 上記外筒、シャフト、圧縮部材、および圧縮コイルバネからなるアセンブリは、複数設けられており、上記押圧部材は該複数のシャフトに固定されていることを特徴とする請求項13に記載の半導体機能試験電気接続装置。
  15. 上記基板に形成されている上記シャフトが通る開口部は、該シャフトに沿った大きさの形状を有していることを特徴とする請求項13または14に記載の半導体機能試験電気接続装置。
  16. 被試験対象の半導体素子に形成された複数の半導体端子と電気的に接続する半導体機能試験電気接続装置において、
    複数の第1接続端子が裏面に形成されている基板と、
    上記半導体素子の半導体端子の配置に対応するように裏面の内側領域に形成されたプローブ端子を一方の端部に有し、上記第1接続端子の配置に対応するように表面の外側領域に形成された第2接続端子を他方の端部に有する配線が複数形成されており、上記第2接続端子が上記第1接続端子と電気的に接続されるように、表面の外側領域が上記基板の裏面に圧着されることによって、上記基板に固定されているフィルム状の軟質シートと、
    上記軟質シートのプローブ端子が形成されている領域を平らに張設するとともに、上記プローブ端子に上記半導体端子が押し当てられるとき、半導体素子側に作用する押圧を上記領域に与えるように、上記基板に固定されているベースユニットとを備え、
    上記ベースユニットは、
    外筒と、
    軸方向に沿ったスプライン溝が形成されており、上記スプライン溝をガイドとするボールスプライン機構により摺動自在に上記外筒に貫通して嵌め入れられているシャフトと、
    外側面にフランジが形成されているとともに上記外筒を摺動自在に嵌め入れるような形状を有しており、上記外筒を摺動自在に嵌め入れるように上記シャフトの一方の端部に固定されている圧縮部材と、
    上記圧縮部材が固定されている側と反対側に位置する押圧面が、上記シャフトの中心軸に対して直交するように、上記シャフトの他方の端部に固定されている押圧部材と、
    上記外筒を固定するとともに、上記シャフトの圧縮部材が固定されている側が開口するように上記圧縮部材を内包し、かつ上記押圧部材が外部に位置するような形状を有しており、上記シャフトが上記基板に形成されている開口部を通って、上記押圧部材の押圧面が上記領域を平らに張設するように、上記基板の表面に固定されている支持部材と、
    上記支持部材における上記圧縮部材が内包されている空間を密封する蓋と、
    上記圧縮部材に差し込まれており、上記圧縮部材のフランジと上記蓋との間で圧縮されることにより上記押圧を発生する圧縮コイルバネと、により構成されており、
    上記軟質シートは、張設された状態の該軟質シートに沿って反る板バネを介した圧着部材によって、上記基板の裏面に圧着されていることを特徴とする半導体機能試験電気接続装置。
  17. 被試験対象の半導体素子に形成された複数の半導体端子と電気的に接続する半導体機能試験電気接続装置において、
    複数の第1接続端子が裏面に形成されている基板と、
    上記第1接続端子の配置に対応するように表面の内側領域に形成された第3接続端子を一方の端部に有し、裏面の外側領域に形成された第4接続端子を他方の端部に有する配線が複数形成されており、上記第3接続端子が上記第1接続端子と電気的に接続されるように、表面の内側領域が上記基板の裏面に圧着されることによって、上記基板に固定されているフィルム状の第1軟質シートと、
    上記半導体素子の半導体端子の配置に対応するように裏面の内側領域に形成されたプローブ端子を一方の端部に有し、上記第4接続端子の配置に対応するように表面の外側領域に形成された第2接続端子を他方の端部に有する配線が複数形成されており、上記第2接続端子が上記第4接続端子と電気的に接続されるように、表面の外側領域が上記第1軟質シートを介して上記基板の裏面に圧着されることによって、上記基板に固定されているフィルム状の第2軟質シートと、
    上記第2軟質シートのプローブ端子が形成されている領域を平らに張設するとともに、上記プローブ端子に上記半導体端子が押し当てられるとき、半導体素子側に作用する押圧を上記領域に与えるように、上記基板に固定されているベースユニットとを備え、
    上記ベースユニットは、
    外筒と、
    軸方向に沿ったスプライン溝が形成されており、上記スプライン溝をガイドとするボールスプライン機構により摺動自在に上記外筒に貫通して嵌め入れられているシャフトと、
    外側面にフランジが形成されているとともに上記外筒を摺動自在に嵌め入れるような形状を有しており、上記外筒を摺動自在に嵌め入れるように上記シャフトの一方の端部に固定されている圧縮部材と、
    上記圧縮部材が固定されている側と反対側に位置する押圧面が、上記シャフトの中心軸に対して直交するように、上記シャフトの他方の端部に固定されている押圧部材と、
    上記外筒を固定するとともに、上記シャフトの圧縮部材が固定されている側が開口するように上記圧縮部材を内包し、かつ上記押圧部材が外部に位置するような形状を有しており、上記シャフトが上記基板に形成されている開口部を通って、上記押圧部材の押圧面が上記領域を平らに張設するように、上記基板の表面に固定されている支持部材と、
    上記支持部材における上記圧縮部材が内包されている空間を密封する蓋と、
    上記圧縮部材に差し込まれており、上記圧縮部材のフランジと上記蓋との間で圧縮されることにより上記押圧を発生する圧縮コイルバネと、により構成されており、
    上記第2軟質シートは、張設された状態の該第2軟質シートに沿って反る板バネを介した圧着部材によって、上記基板の裏面に圧着されていることを特徴とする半導体機能試験電気接続装置。
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