JP3035275B2 - 集積回路素子のプローブ装置 - Google Patents

集積回路素子のプローブ装置

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JP3035275B2
JP3035275B2 JP10288514A JP28851498A JP3035275B2 JP 3035275 B2 JP3035275 B2 JP 3035275B2 JP 10288514 A JP10288514 A JP 10288514A JP 28851498 A JP28851498 A JP 28851498A JP 3035275 B2 JP3035275 B2 JP 3035275B2
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pad
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエハ及びダイな
どの形態を有する集積回路素子の試験に用いられるプロ
ーブ装置に関する。特に、本発明は、テスト装置の測定
用チャンネルと被測定集積回路素子(すなわち「Device
under test」、以下では「DUT」とも称する)上の
信号端子との間の電気的な接続を、メンブレンの上に形
成した配線パターンを用いて実現するプローブ装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体の微細製造技術の進歩によ
り、より高速動作が可能な多ピン且つ高機能を有する集
積回路素子が、小占有面積で実現できるようになってき
ている。また、近年の携帯機器の小型化の流れは、集積
回路素子のためのより小さな体積の実装パッケージを要
求しており、例えば、フリップチップ実装を適用したC
SP(Chip Scale Package)などの小さなパッケージが
実用化されてきている。更に、近年の集積回路素子で
は、多ピン化及び実装の小型化に関する更なる要求を満
足するために、ボンディングパッド(以下、単に「パッ
ド」とも称する)を素子周辺のみならず素子全面に配置
した構造を有する、いわゆるエリアパッド素子が提案さ
れてきている。
【0003】これらの集積回路素子の試験に用いられる
プローブ装置に対しては、高密度に配置された集積回路
のパッドを介して高精度の波形を与えたり高速に波形を
読み出して試験を実施することが要求される。
【0004】従来のプローブ装置は、パッド接続部をタ
ングステン等の針で構成したニードル型プローブ装置
と、ポリイミドなどのメンブレンにマイクロストリップ
ラインの信号配線とタングステンなどのコンタクトバン
プとによってパッド接続部を構成したメンブレン型プロ
ーブ装置と、に大別される。このうちのニードル型プロ
ーブ装置が主流であるが、近年、高速多ピン素子対応の
ためメンブレン型が採用されつつある。
【0005】従来のメンブレン型プローブ装置の例は、
例えば、米国特許第4,906,920号や、A BiCMOS Active S
ubstrate ProbeCard Technology for Digital Testing
(ISSCC 1996 Technical Digestの第308頁)などに
記述されている。前者では、コンタクトバンプの確実な
電気的接続を得る技術が記述され、後者では、高速な測
定を実現するためにテストチップをコンタクトバンプの
近くに搭載する技術が記述されている。ここで、テスト
チップとは、DUTと測定装置との間のインターフェー
スを行うものであり、DUTからの測定データをバッフ
ァリングしたり測定装置(LSIテストシステム)の機
能を補う働きをする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のメンブレン型プ
ローブでは、コンタクトバンプの確実な電気的接続を得
ることが難しい。従って、メンブレンの上に形成された
コンタクトバンプの高さにばらつきがあっても、DUT
のパッドとの間で良好な電気的接続を確立しなくてはな
らない。
【0007】また、従来のメンブレン型プローブでは、
テスト装置との物理的な距離のために、高速な測定が難
しい。すなわち、より高速で多ピンなDUTの検査を行
うためには、テストチップをコンタクトバンプのより近
くに配置して良好な電気的接続を得るための新たな構造
が必要となる。しかし、一般には、プリント基板部の長
さが数10cmであり、パッド接続部の長さが数cmで
あることから、テスタチャンネルからDUTのパッドへ
の信号の電気長(伝送時間)Tdは数nsになる。この
伝送時間Tdを短くするためには、テスタチャンネルか
らDUTへの距離を更に近づけなくてはならない。
【0008】しかし、その一方で、多ピンのDUTを処
理できるテスト装置(LSIテストシステム)は高価で
あり、また、物理的にそのサイズが大きくなるのでDU
Tとの距離が大きくなる。
【0009】更に、現在の技術水準で実現され得るテス
タチャンネルの数は1000ピン程度であって、エリア
パッドで実現できるピン数よりも少ない数しか実現でき
ない。このため、半導体集積素子の設計が、それを検査
するためのテスト装置のピン数によって制限されるとい
う不都合が生じる。
【0010】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、その目的は、高速動作する多ピン
の集積回路素子の動作特性の測定において、良好なコン
タクト特性を実現するとともに、高速なI/O処理を行
うパッドに対する測定が可能となっている、集積回路素
子のプローブ装置を提供すること、である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のプローブ装置
は、被測定集積回路素子(DUT)とテスト装置との間
の電気的接続を行うプローブ装置であって、該DUTと
該テスト装置との間の信号の受け渡しを行うテストチッ
プと、該テストチップの該DUTに対向する位置に、該
テストチップと適当な間隔を隔てて設けられたメンブレ
ンと、該メンブレン上の該テストチップのパッドに対応
する位置に形成されたコンタクトバンプと、を備え、該
テストチップは、該コンタクトバンプを該DUTに押さ
え付けて固定するように配置され、それによって該DU
Tのパッドと該コンタクトバンプとの間の電気的接続を
確立するものであって、そのことにより、上記の目的が
達成される。
【0012】特に、該メンブレンは、該コンタクトバン
プ、該テストチップ、及び該テスト装置の間の電気的接
続のための配線を有しており、該テストチップは、該メ
ンブレンの裏面より該コンタクトバンプを該DUTに押
さえ付けて固定する。
【0013】ある実施形態では、前記メンブレンの裏面
には、前記コンタクトバンプに接続したバンプ電極が形
成されており、前記テストチップは、該バンプ電極に
性力のある接続バンプを用いてフリップチップ実装され
ており、該コンタクトバンプの高さのばらつきを、該テ
ストチップを前記DUTに押さえつけるときに生じる
接続バンプの応力変形による高さの変化によって、該コ
ンタクトバンプの先端部によって形成される凹凸形状を
前記DUTのパッドに合わせるように補償する。
【0014】前記コンタクトバンプの先端部によって形
成される前記凹凸形状が、前記DUTのパッドの形状に
あわせて予め固定されていてもよい。
【0015】他の実施形態では、前記メンブレンの裏面
には、前記コンタクトバンプに接続したバンプ電極が形
成されており、前記テストチップは、絶縁性弾性体と該
絶縁性弾性体を貫通する複数の中継電極とを有する緩衝
電極アレイを挟んで、該バンプ電極にフリップチップ実
装されており、該コンタクトバンプの高さのばらつき
を、該緩衝電極アレイの厚さの変化によって、該コンタ
クトバンプの先端部によって形成される凹凸形状を前記
DUTのパッドに合わせるように補償する。
【0016】ある実施形態では、上記のプローブ装置
は、前記テストチップの裏面に設けられたテストチップ
固定板と、該テストチップ固定板を支持する固定板保持
機構と、を更に備えており、該固定板保持機構は、前記
DUTのパッドの対角方向または長軸方向に直交する回
転軸で支持されている。
【0017】前記固定板保持機構は、前記DUTのパッ
ドの重心位置で前記テストチップ固定板を支え得る。
【0018】上記のプローブ装置は、前記テストチップ
固定板に設けられた放熱フィンまたはペルチェ素子を
度制御手段として更に備え得て、その場合には、該温度
制御手段を使用して前記テストチップの温度制御を行
う。
【0019】ある実施形態では、上記のプローブ装置
は、前記メンブレンの裏面側に設けられた気密構造と、
該機密構造の内部に前記テストチップを浸すように満た
す絶縁性の冷媒と、を更に備えており、該冷媒の温度制
御によって該メンブレン及び該テストチップの温度制御
を行う。
【0020】ある実施形態では、前記テストチップは、
前記テスト装置からのテスタチャンネルが接続されるテ
スタチャンネルパッドと、前記コンタクトバンプに接続
されるデバイスチャンネルパッドと、トライステートバ
ッファと、を備えており、該デバイスチャンネルパッド
の1つに、前記テスト装置に対する入力専用の該テスタ
チャンネルパッドと出力専用の該テスタチャンネルパッ
ドとが、該トライステートバッファを介して対をなすよ
うに接続されており、該トライステートバッファのトラ
イステート制御入力が、該テスタチャンネルパッドに接
続されて該テスト装置から直接に制御される。
【0021】前記テストチップにおいて、前記デバイス
チャンネルパッドに負荷回路が接続され得る。
【0022】前記テストチップは、前記テスタチャンネ
ルパッドの信号を複数の前記デバイスチャンネルパッド
に選択的に接続する複数の双方向マルチプレクサと、該
テスタチャンネルパッドの信号を入力として該双方向マ
ルチプレクサに選択信号を供給する選択信号生成回路
と、を備え得る。
【0023】ある実施形態では、前記デバイスチャンネ
ルパッドに、前記デバイスチャンネルパッドの上の信号
を保持する信号ラッチ回路が接続されており、該信号ラ
ッチ回路は、前記選択信号生成回路からの前記選択信号
により、該デバイスチャンネルパッドに対して選択的に
非接続となる。
【0024】ある実施形態では、前記テストチップにお
いて、前記選択信号生成回路がビット幅変換回路とメモ
リ回路とを備えており、該ビット幅変換回路は、前記テ
スタチャンネルパッドに入力されるデータのビット幅を
拡大して、該メモリ回路に書き込み、前記選択信号は、
該メモリ回路の出力から生成され、該メモリ回路のアド
レス信号は該テスタチャンネルパッドより入力される。
【0025】上記のような本発明のプローブ装置の構成
によれば、テストチップでコンタクトバンプをDUTに
押し付ける構造により、テストチップとDUTとが最短
距離で電気的に接続される。これによって、テストチッ
プからDUTへの遅延時間が最小になり、高速に動作す
るDUTの動作特性の測定が可能になる。
【0026】また、テストチップに、テストパターン発
生回路などを集積したテスト回路を搭載して、テストチ
ップにてDUTの動作試験を行って得られた結果をテス
ト装置(LSIテストシステム)に返すことにより、テ
スト装置に必要なテスタチャンネル数を削減できる。こ
れによって、テスタチャンネルの少ないテスト装置の利
用による試験コストの削減、及び従来のテスト装置では
不可能である多ピンの集積回路素子の試験が、可能にな
る。
【0027】また、メンブレン上の配線をマイクロスト
リップラインとすることにより、コンタクトバンプと測
定装置との間のインピーダンス整合をとることができる
ので、波形が安定し、正確な測定が可能になる。メンブ
レン上のマイクロストリップラインはフォトリソグラフ
ィ技術で作成することができるので、細かな配線パター
ンの形成が可能であり、コンタクトバンプの数が増えた
時にも、配線が容易である。
【0028】また、メンブレン表面のコンタクトバンプ
に接続したバンプ電極とテストチップとの電気的接続の
ために設けられる接続バンプを、弾性に富んだ導電性材
質で形成すれば、コンタクトバンプをDUTに接触させ
た際に、接続バンプの高さが変形する。これによって、
コンタクトバンプ先端の高さが、自動的にDUTの凹凸
を吸収する。従って、コンタクトバンプに高さのばらつ
きがあっても、均一な接触が得ることが可能になる。
【0029】また、本発明によれば、コンタクトバンプ
先端の高さがDUTの凹凸に揃って均一なコンタクトバ
ンプの接触が得られた状態で所定の荷重を印加して接続
バンプを固化させ得ることにより、コンタクトバンプの
電気的接続を得るために荷重を印加する必要がなくなる
ので、コンタクトバンプのDUTに対する荷重を、より
均一にすることが可能になる。
【0030】また、テストチップとメンブレン表面のコ
ンタクトバンプに接続したバンプ電極との間に、柔らか
い緩衝電極アレイが挿入されている構成では、コンタク
トバンプをDUTに接触させた際に、緩衝電極アレイの
高さが局所的に変形する。これによって、コンタクトバ
ンプ先端の高さが自動的にDUTの凹凸に揃うので、コ
ンタクトバンプに高さのばらつきがあっても、バンプの
材料や高さを選ばずに均一な接触を得ることが可能にな
る。
【0031】また、テストチップ固定板を介してテスト
チップを押さえる構成では、テストチップの裏面に均一
に荷重が印加されるので、テストチップの破損を防ぐこ
とが可能になる。
【0032】更に、テストチップ固定板を支える固定板
保持機構を、テストチップのパッドの長手方向に直交す
る方向を回転軸として支持すれば、固定板保持機構を押
さえてDUT及びコンタクトバンプに接触させる際に、
コンタクトバンプがDUTのパッドの長手方向に僅かに
ずれる。このスクライブ動作によって、DUTのパッド
表面に形成された酸化膜が削りとられて、パッドの導体
部を露出させることができるので、メンブレン上に形成
されたコンタクトパッドであっても低抵抗な接続を確立
することが可能になる。また、コンタクトバンプのパッ
ド上における上記スクライブ動作の方向が、パッドの長
手方向になるようにすれば、コンタクトバンプの位置ず
れに対するマージンを大きく取ることが可能になる。
【0033】固定板保持機構がテストチップ固定板をD
UTのパッドの重心(すなわちコンタクトバンプの重
心)で支持する構成にすれば、DUTのパッドに均一な
加重は印加され、コンタクトパッドの加重の均一性を容
易に実現することが可能になる。
【0034】また、テストチップ固定板に温度制御手段
を設けてテストチップの温度制御を行う構成とすること
により、テストチップ固定板に設けられた放熱手段をテ
ストチップの裏面に密着させることが可能になり、テス
トチップの裏面から熱交換を行うことが可能になる。こ
れによって、テストチップの温度を所望の定温に保つこ
とにより、テストチップの温度動作条件を固定して、精
度の高い測定が可能になる。
【0035】また、絶縁性冷媒の使用及びその温度制御
の実施により、メンブレン及びテストチップは、温度制
御された絶縁性の冷媒に直接に接触して定温に保たれる
一方で、DUTは、コンタクトバンプの熱伝導により定
温に保たれる。これにより、DUTの様々な温度特性の
測定が可能になる。また、メンブレン及びテストチップ
を大きな熱容量で制御できるため、可能な温度制御範囲
が広くなって、指定温度までの到達時間が短い温度制御
が可能になる。その一方で、急激な温度変化の抑制が可
能になるので、メンブレンの熱ストレスを最小にするこ
とが可能になる。
【0036】更に、本発明によれば、コンタクトバンプ
に接続されたDUTの入出力パッド(I/Oパッド、或
いは「双方向パッド」とも称される)における出力信号
及び入力信号は、それぞれトライステート(tri-stat
e)バッファを介して独立したテスタチャンネルに接続
され得る。この場合には、信号のストローブ及びドライ
ブの切り替えを、DUTの入出力パッド(I/Oパッ
ド)において連続的に実施することが可能になる。これ
より、単一のテスタチャンネルを用いて入出力信号(双
方向信号)を測定する際に、入出力遷移(I/O switchin
g)に伴って従来は生じていた時間間隔2Tdの不感帯
が生じず、高速な入出力遷移を伴って動作するDUTの
動作特性の測定が可能になる。
【0037】テスト装置への出力専用のテスタチャンネ
ルパッドに接続されたトライステートバッファのトライ
ステート制御入力は、DUTの動作特性の測定時には、
常に駆動状態にあるように制御される。一方、テスト装
置からの入力専用のテスタチャンネルパッドに接続され
たトライステートバッファのトライステート制御入力
は、DUTが出力状態であるときはハイインピーダンス
状態になるように制御される。これにより、テスト装置
からの出力とDUTの出力との衝突が回避される。
【0038】更に、テスト装置への出力専用のテスタチ
ャンネルパッドに接続されたトライステートバッファの
トライステート制御入力をハイインピーダンス状態にな
るように制御することにより、テストチップのテスタチ
ャンネルパッドを、全てハイインピーダンス状態、すな
わち開放端とすることができる。これによって、テスト
装置のテスタチャンネルとテスタチャンネルパッドとの
間における反射波による遅延時間の測定を、容易にする
ことが可能になる。
【0039】テストチップのデバイスチャンネルパッド
に負荷回路を接続した構成では、負荷回路は、トライス
テートバッファにより電気的にテストチャンネルから分
離される。これによって、テスタチャンネルパッドでの
反射波を用いたテスト装置のテスタチャンネルの遅延時
間測定に、影響が及ぼされない。更に、上記の場合に、
終端回路及び負荷回路によりDUTに入出力される波形
の整形が行われるので、DUTの測定周波数を向上する
とともに、測定条件を規定することが可能となる。
【0040】また、テストチップに所定の機能を有する
複数の双方向マルチプレクサ及び選択信号生成回路を設
ければ、双方向マルチプレクサの接続を切り替えること
によって、単一のテスタチャンネルを時分割にて複数の
デバイスチャンネル間で共有することが可能になり、テ
スト装置に必要なテストチャンネル数を削減することが
可能となる。更に、テスト装置から双方向マルチプレク
サへの制御信号が選択信号生成回路において生成される
ので、テスト実行中に実時間による双方向マルチプレク
サの接続切替を実現することが可能となる。
【0041】また、所定の機能を有する信号ラッチ回路
を使用する構成において、信号ラッチ回路が、デバイス
チャンネルパッド上の信号を記憶して、双方向マルチプ
レクサの接続の切り替えによりデバイスチャンネルパッ
ドがテスタチャンネルより開放になった際には、デバイ
スチャンネルパッドへ入力信号を印加し、双方向マルチ
プレクサの接続の切り替えによりデバイスチャンネルパ
ッドがテスタチャンネルに接続になった際には、デバイ
スチャンネルパッド上の信号を接続選択信号により選択
的に記憶するように動作させることにより、単一のテス
タチャンネルを時分割にて複数のデバイスチャンネル間
で共有することが可能になり、テスト装置に必要なテス
トチャンネル数を削減することが可能となる。更に、テ
スト装置から信号ラッチ回路への接続選択信号を選択信
号生成回路にて生成すれば、テスト中の実時間による記
憶タイミングや信号固定タイミングの切り替えを実現す
ることが可能となる。
【0042】更に、選択信号生成回路に所定の機能を奏
するビット幅変換回路及びメモリ回路を設ければ、選択
信号生成回路において、テスト装置からのアドレス信号
によりメモリ装置に予め記憶されたデータが読み出され
て、選択信号が生成される。これによって、アドレス信
号と選択信号との対応関係が任意に変更できて、選択信
号生成のためのテスタチャンネル数を更に削減すること
が可能となる。更に、選択信号生成回路の選択信号デー
タをビット幅変換回路を介してテスト装置よりメモリ回
路に書き込むことによっても、テスト装置に必要なテス
タチャンネル数を削減することが可能となる。
【0043】
【発明の実施の形態】図1A及び図1Bはそれぞれ、本
発明に従って構成されている集積回路素子のためのプロ
ーブ装置100の上面図及び下面図である。また、図2
は、図1A及び図1Bに示す線A−A’に沿ったプロー
ブ装置100の断面図である。なお、図2には、プロー
ブ装置100による動作特性の測定対象となる被測定集
積回路素子(DUT)4が、あわせて描かれている。更
に図3には、本発明のプローブ装置100が組み込まれ
ているテスト装置400の構成を模式的に示す図であ
る。
【0044】以下では、まず、本発明に従ってDUT4
の動作特性を測定する際の基本原理について、説明す
る。
【0045】プローブ装置100は、DUT4とテスト
装置400との間の電気的接続を実現するプローブ装置
であって、複数のコンタクトバンプ1と、コンタクトバ
ンプ1とテスト装置400と間の信号の受け渡しを行う
テストチップ3と、を含む。テストチップ3は、DUT
4のテストのための機能を集積したものである。テスト
チップ3には、電気的接続のためのテストチップパッド
8が設けられており、テストチップパッド8はコンタク
トバンプ1に重なるように配置されている。コンタクト
バンプ1は、その上に重なるように設けられたバンプ電
極6に接続され、バンプ電極6は、接続バンプ7を経由
してテストチップパッド8に接続される。
【0046】上記のような構成で、テストチップ3によ
ってコンタクトバンプ1を押さえて固定することによ
り、DUT4に設けられた電気的接続用のパッド5とコ
ンタクトバンプ1との間に、電気的接続を確立する。こ
のような構成では、テストチップ3とDUT4とは、コ
ンタクトバンプ1及びメンブレン2の厚さに接続バンプ
7の高さを加えた数百μm程度の極めて短い距離で接続
される。この結果、テストチップ3からDUT4までの
遅延時間が非常に短くなって、DUT4が高速動作する
デバイスであっても、その動作特性の測定が可能にな
る。
【0047】なお、従来技術においてもテストチップを
使用するプローブ装置は提案されていたが、その場合の
テストチップは、本発明のようにDUTの直上ではな
く、横にずれた位置に配置されていた。更に、上記の本
発明の構成の様に、テストチップを介した荷重の印加に
よってコンタクトバンプ1を押さえて固定することによ
り、DUT4に設けられた電気的接続用のパッド5とコ
ンタクトバンプ1との間に電気的接続を確立すること
は、テストチップの動作特性に悪影響が及ぼされる恐れ
があると懸念されていたために、実施されていなかっ
た。
【0048】本発明のプローブ装置100は、DUT4
の動作測定にあたって、図3に示すような構成を有する
テスト装置400に組み込まれる。このテスト装置40
0は、ウェハプローバ(wafer probing system)200
及びVLSIテストシステム300を含む。
【0049】ウェハプローバ200は、複数のDUT4
が格子状に形成されているウェハを固定するウェハチャ
ック210、ウェハチャック210をガイドネジ230
を使用してXY方向に移動させるX−Yステージ22
0、ウェハチャック210を回転させるローテータ及び
上下移動させるZ軸アップダウン機構などから、構成さ
れる。なお、図3では、ローテータ及びZ軸アップダウ
ン機構は一体的に構成されており、参照番号240が付
されている。具体的には、ウェハの中の所望のDUTが
プローブ装置100の直下に位置するようにウェハチャ
ック210を移動して、DUT4とプローブ装置100
とを電気的に接続させる。
【0050】一方、VLSIテストシステム300は、
DUT4の入力パターンや出力期待値を生成するパター
ン発生器310、パターン発生器310のデータをDU
T4と受け渡しするピンエレクトロニクス320、電源
330、DUT4の各種のDC的特性を測定するDCユ
ニット340などより、構成される。
【0051】VLSIテストシステム300の信号は、
一般にテスタチャンネルと呼ばれており、これには、D
UT4に電源を供給するテスタチャンネルや信号の受け
渡しを行うテスタチャンネルなどが含まれる。このうち
の信号の受け渡しを行うテスタチャンネルは、ピンエレ
クトロニクス320で構成される。各ピンエレクトロニ
クス320には、パターン発生器310からのデータに
基づいてDUT4を駆動するドライバや、DUT4から
の出力をVol或いはVohなどの論理期待値の参照電
圧と比較して比較結果をパターン発生器310に返すコ
ンパレータなどが含まれる。このようなVLSIテスト
システム300のテスタチャンネルは、テスタチャンネ
ルコンタクト350を介してプローブ装置100に接続
され、更にウェハプローバ200のウェハチャック21
0に固定されたウェハに含まれるDUT4と、電気的に
接続される。
【0052】なお、VLSIテストシステム300のピ
ンエレクトロニクス320を含む匡体(通常は「テスト
ステーション」と称される)は、ウェハプローバ200
に対して、物理的に近い距離で接続される。
【0053】コンタクトバンプ1は、タングステンなど
の硬質の金属で形成されており、ポリイミドなどの絶縁
性の樹脂で形成されたメンブレン2のうちでDUT4に
対向している表面に形成されている。また、メンブレン
2には、配線としてマイクロストリップライン17が形
成されている。特に、このマイクロストリップライン1
7を等インピーダンス配線とすることによって、高速動
作が保証される。また、バンプ電極6の一部は、メンブ
レン2の上の配線であるマイクロストリップライン1
7、プリント基板部13の上に形成されたマイクロスト
リップライン14、及び両ストリップライン14及び1
7を接続するメンブレン接続部15を介して、テスト装
置400からのテスタチャンネルピン16に接続され
る。
【0054】なお、図2に示すテスタチャンネルピン1
6は、図3に示すテスタチャンネルコンタクト350の
中の個別のコンタクト(ピン)に相当する。
【0055】コンタクトバンプ1は以下の(A)〜
(F)に分類され、それぞれ以下に述べるような経路で
信号が伝達される。
【0056】(A)ダミーのコンタクトバンプ1:ダミ
ーのコンタクトバンプ1は、ダミーのバンプ電極6、接
続バンプ7、及び電気的に機能しないダミーのテストチ
ップパッド8を介してテストチップ3に接触している
が、機械的な強度を保つのみであって、電気的には機能
しない。一方、DUT4の側では、ダミーのコンタクト
バンプ1は、絶縁膜(不図示)或いは電気的に機能しな
いダミーのパッド5に接触する。
【0057】(B)DUT4或いはテストチップ3に電
力を供給するコンタクトバンプ1(電力供給用バン
プ):電力供給用のコンタクトバンプ1は、電源用のテ
スタチャンネルピン16に接続されているバンプ電極
6、接続バンプ7、及びテストチップ3への電力供給用
のテストチップパッド8を介して、テストチップ3に電
気的に接続している。この場合のパンプ電極6とテスタ
チャンネルピン16との間の配線は、インピーダンスが
低くなるように広い幅を有している。
【0058】一方、DUT4の側では、電力供給用のコ
ンタクトバンプ1は、DUT4への電力供給用パッド5
に接触する。或いは、DUT4の側では、電力供給用の
コンタクトバンプ1が、絶縁膜(不図示)或いは電気的
に機能しないダミーのパッド5に接触するように構成す
れば、テストチップ3のみに電力を供給することが可能
になる。
【0059】更に、機械的強度に余裕がある場合であっ
て電気的接触状態に好ましくない影響が与えられない場
合には、対応するコンタクトバンプ1の形成を省略する
ことによってテストチップ3のみに電力を供給する構成
とすることも可能である。このように対応するコンタク
トバンプ1が存在しない場合には、コンタクトバンプ1
で押さえ付けられることによって発生し得るDUT4の
損傷が、抑制される。
【0060】(C)テストチップ3の信号パッドとDU
T4の信号パッドとを接続するコンタクトバンプ1:こ
の場合のコンタクトバンプ1は、バンプ電極6、接続バ
ンプ7、及びテストチップ3の信号パッド8を介して、
テストチップ3に電気的に接続している。この接続経路
は最短経路であって、信号波形の完全性(integrity)
が保証される。
【0061】(D)テスト装置400の信号用テスタチ
ャンネルピン16とテストチップ3の信号パッドとを接
続するコンタクトバンプ1:この場合のコンタクトバン
プ1は、バンプ電極6、接続バンプ7、及びテストチッ
プ3の信号パッド8を介して、テストチップ3に電気的
に接続している。バンプ電極6は、マイクロストリップ
ライン17、メンブレン接続部15、及びマイクロスト
リップライン14の順に経由して、テスタチャンネルピ
ン16に接続されている。
【0062】一方、テストチップ3のみに信号が供給さ
れるように、DUT4の側では、絶縁膜(不図示)或い
は電気的に機能しないダミーのパッド5に接触させる。
或いは、機械的強度に余裕がある場合であって電気的接
触状態に好ましくない影響が与えられない場合には、コ
ンタクトバンプ1の形成を省略することによってテスト
チップ3のみに信号を供給する構成とすることも可能で
ある。
【0063】(E)テスト装置400の信号用テスタチ
ャンネルピン16とDUT4の信号パッドとを接続する
コンタクトバンプ1:この場合のコンタクトバンプ1
は、バンプ電極6、接続バンプ7、及びテストチップ3
の電気的に機能しないパッド8を介してテストチップ3
に接触し、一方、DUT4の側では、信号用パッド5に
接続される。バンプ電極6は、マイクロストリップライ
ン17、メンブレン接続部15、及びマイクロストリッ
プライン14の順に経由して、テスタチャンネルピン1
6に接続されている。
【0064】(F)テスト装置400の信号用テスタチ
ャンネルピン16とテストチップ3及びDUT4の信号
パッドとを同時に接続するコンタクトバンプ1:この場
合のコンタクトバンプ1は、バンプ電極6、接続バンプ
7、及びテストチップ3の信号パッド8を介してテスト
チップ3に電気的に接続し、一方、DUT4の側では、
信号用パッド5に接続される。バンプ電極6は、マイク
ロストリップライン17、メンブレン接続部15、及び
マイクロストリップライン14の順に経由して、テスタ
チャンネルピン16に接続されている。
【0065】コンタクトバンプ1とDUT4のパッド5
との間の電気的接続は、フリップチップ実装されたテス
トチップ3がコンタクトバンプ1を押さえて固定するこ
とにより確立される。
【0066】続いて以下には、コンタクトバンプ1の高
さを補正する構造、コンタクトバンプ1とDUT4のパ
ッド5との間の電気的接続を確実に実現する方法、プロ
ーブ装置100の温度制御を行う方法、並びにテストチ
ップ3の構造を、順に説明する。
【0067】(コンタクトバンプ1の高さを補正する構
造)メンブレンに形成されたコンタクトバンプの製造技
術における課題の一つは、コンタクトバンプ1の高さを
揃えることである。通常、数10μmの高さのコンタク
トバンプ1をメッキなどの方法で形成すると、数μmの
オーダの高さのばらつきが生じる。コンタクトバンプ1
とDUT4のパッド5との間に確実且つ良好な電気的接
続を得るには、コンタクトバンプ2の高さのばらつきを
補正して、均一な接触を得る必要がある。
【0068】従来のメンブレンプローブ装置では、例え
ば、コンタクトバンプとメンブレンとの間に弾性体を挿
入してコンタクトバンプを押さえ、コンタクトバンプの
高さのばらつきを弾性体の厚さの変化で吸収することが
行われている。しかし、本発明のようにコンタクトバン
プ1をテストチップ3によって押さえる構造では、更
に、テストチップ3とコンタクトバンプ1との間の良好
な電気的接続を保つ必要がある。
【0069】図4(a)〜(d)を参照して、本発明に
おけるコンタクトバンプ1の高さを補正する構造の一例
を説明する。図4(a)〜(d)は、それぞれ異なった
条件における、図2におけるコンタクトバンプ1、メン
ブレン2、及びテストチップ3の周辺の断面構成を示す
図である。
【0070】まず、図4(a)は、DUT4のパッド5
にコンタクトバンプ1が接触している状態を示してい
る。図4(a)において、接続バンプ7のうちで、他の
コンタクトバンプ1よりも背が高いコンタクトバンプ4
1に対応する接続バンプ40は変形させられていて、こ
れによって、コンタクトバンプ1及び41の先端をDU
T4のパッド5の平面に合わせている。
【0071】接続バンプ40の変形は、弾性に富んだ導
電性材質を用いて形成された接続バンプ7がコンタクト
バンプ1と接触するときに発生する。或いは、接続バン
プ40を予め変形させて固定しておけば、接触時に高い
コンタクトバンプ41がパッド5に余分な加重を印加す
ることが無く、パッド5及びその下地構造の損傷を最小
限に押さえることができる。
【0072】次に、図4(b)〜(d)を参照して、図
4(a)に示すコンタクトバンプ1の高さを補正する構
造の作成方法を、説明する。
【0073】図4(b)において、42は、DUT4の
パッド5と同等の平面を持つ定盤である。また、図示さ
れた状態では、テストチップ3とメンブレン2とはまだ
接続バンプ7で接続されておらず、分離されている。コ
ンタクトバンプ41は、その周囲のコンタクトバンプ1
よりも、Δhだけ高い。
【0074】図4(c)は、テストチップ3とメンブレ
ン2とを、接続バンプ7の硬度が低下する高温に暖めた
定盤42に押し当てて接続する様子を示す。ここで、コ
ンタクトバンプ1はタングステンやニッケルの合金など
で構成されており、高温の定盤42に接触しても変形し
ない。一方、接続バンプ7は、その軟化温度が、DUT
4に対する動作特性の測定温度の上限値以上である材
料、例えば、半田や金などの合金、導電性樹脂、或いは
異方性導電ゴムなどで、形成されている。そのため、高
いコンタクトバンプ41の上にある接続バンプ40は、
高温の定盤4との接触によって変形する。また、メンブ
レン2は、高いコンタクトバンプ41及び対応する接続
バンプ40の近辺で、コンタクトバンプの高さの差Δh
のために変形する。
【0075】続いて、定盤42の温度を常温まで下げた
後に、図4(d)に示すように、定盤42からコンタク
トバンプ1を分離する。接続バンプ40は、コンタクト
バンプ1の定盤42への圧着時の形態を保っている。メ
ンブレン2の変形は、変形した40によって固定されて
保持されている。なお、接続バンプ7の数が少ない場合
には、メンブレン2の変形を維持するために接続バンプ
7の接続箇所に大きな応力が印加される恐れがあるが、
これを回避するためには、電気的接続と無関係なダミー
の接続バンプ7を設けて応力を分散すればよい。
【0076】このような構成により、コンタクトバンプ
1の先端の高さを、DUT4の凹凸形状に容易に合わせ
ることができる。
【0077】(コンタクトバンプ1の高さを補正する構
造の変形例)図4(a)〜(d)に示す例では、コンタ
クトバンプ1の高さを接続バンプ40の変形によって補
正しているが、コンタクトバンプ1の高さのより大きな
ばらつきに対応するためには、図5(a)及び(b)に
示される構造を採用することが好ましい。図5(a)及
び(b)は、それぞれ異なった条件における、コンタク
トバンプ1、メンブレン2、及びテストチップ3の周辺
の断面構成を示す図である。
【0078】図5(a)は、DUT4のパッド5とコン
タクトバンプ1との接触前の状態を示している。
【0079】図示される構成では、弾性体52に貫通電
極53を貫通させて構成されている緩衝電極アレイ51
が使用される。テストチップ3のテストチップパッド8
は、接続バンプ7、貫通電極53、及び接続バンプ7を
介して、メンブレン2の上のバンプ電極6に電気的に接
続されている。41は、周囲のコンタクトバンプ1より
も背の高いコンタクトバンプであり、メンブレン2が平
面であることから、他のコンタクトバンプ1に比べて突
出している。
【0080】図5(b)は、DUT4のパッド5にコン
タクトバンプ1が接触している状態を示している。図5
(b)において、他のコンタクトバンプ1よりも背が高
いコンタクトバンプ41は、その上に位置するコンタク
トバンプ41の部分、及び対応する貫通電極53を変形
させており、これによって、コンタクトバンプ1及び4
1の先端をDUT4のパッド5の平面に合わせている。
【0081】コンタクトバンプ1及び41の高さの差が
大きい時は、厚い弾性体52を使用すればよい。図4
(a)〜(d)を参照して先に説明した構成では、コン
タクトバンプ1及び41の高さの差Δhが大きいときに
は接続バンプ7の高さを高くする必要があるが、それに
比べて、厚い弾性体52の使用は容易に実現される。従
って、上記の構成により、コンタクトバンプ1及び41
の先端は、高さのばらつきが大きくても、容易にDUT
4の凹凸形状に合わせることができる。また、コンタク
トバンプの磨耗やその先端の一部の欠損などによって生
じたバンプ高さのばらつきに対応できることも、言うま
でもない。
【0082】次に、図6(a)及び(b)、並びに図7
(a)及び(b)を参照して、緩衝電極アレイ51の作
成方法を説明する。
【0083】以下の例では、弾性体52としてシリコン
ゴムを用いる。まず、図6(a)において、タングステ
ンなどで構成された貫通電極53を、支持体62に所望
のピッチで張るとともに、支持体62を浸すためのシリ
コンゴム61の溶液を満たした容器63を準備する。次
に、図6(b)に示すように、支持体62を容器63の
中のシリコンゴム61の溶液に静かに浸す。このときに
は、容器63の周辺の気圧を上げて、貫通電極53の間
に入り込んだ気泡を取り除くことが重要である。続い
て、図7(a)に示すように、シリコンゴム61を十分
に硬化させた上で、容器63から支持体62を取り出
す。このとき、硬化したシリコンゴム61も、支持体6
2と一緒に取り出される。最後に、図7(b)に示すよ
うに、所望の厚さの緩衝電極アレイ51を支持体62か
らレーザビームなどで切り出す。
【0084】上記の方法によれば、厚さが数100μm
〜数mmの緩衝電極アレイ51が容易に作成される。
【0085】(電気的接続を確実に取る方法)コンタク
トバンプ1とDUT4のバッド5とを電気的に接続する
際に、パッド5の表面に存在する酸化膜が破壊されない
と、低抵抗な電気的接続が得られ難い。そこで、接触時
に意図的にコンタクトバンプ1をスライドさせて、酸化
膜を破壊することが考えられる。以下では、そのような
意図的なバンプ1のスライドを生じさせるときに、更に
スライド方向を制約することによって、コンタクトバン
プ1とDUT4のパッド5と間との電気的接続を、より
確実に実現する機構を説明する。
【0086】先に参照した図2において、第1固定リン
グ18は、プリント基板部13に固定されている。第2
固定リング19は、ネジ22とバネ21とを用いて、第
1固定リング18に相対的に可動するように支持されて
いる。同様に、第3固定リング20は、ネジ22とバネ
21とを用いて、第1固定リング18に相対的に可動す
るように支持されている。第2固定リング19及び第3
固定リング20は、メンブレン2に張力を与え、コンタ
クトバンプ1に力が加わると微動する。
【0087】図8(a)は、図3におけるコンタクトバ
ンプ1の近傍を特に描いた断面図である。図8(b)
は、図8(a)を90度回転した側面図であり、図8
(c)は、その上面図である。
【0088】図8(a)及び(b)において、第3固定
リング20には、固定板保持機構11が、回転軸12の
周りに回転運動できる様に固定されている。また、回転
軸12は、アレイ上に配列されているDUTのパッド
(不図示、図2を参照)の対角方向に、並行に設けられ
ている。固定板保持機構11には突起11aが設けられ
ており、テストチップ固定板9を、DUTのパッドの重
心点10に対応する点(ここでは、この点を参照番号1
0にて示す)において支持している。
【0089】このような構成により、テストチップ固定
板9の全面でテストチップ3を支えることができるの
で、テストチップ3の破損を防ぐことができる。更に、
上記の1点支持によって、コンタクトバンプは常にDU
Tのパッドに対して平行に保たれ、且つDUTのパッド
に均一な加重が印加されるので、電気抵抗のばらつきの
少ない電気的接触状態が実現される。
【0090】DUTにコンタクトバンプが接触する際の
動作を、図9(a)〜(c)を参照して説明する。図9
(a)は、コンタクトバンプの接触時の状態を模式的に
示す図、図9(b)は、接触時における回転軸12の近
傍(具体的には、図9(a)で円aによって示す範囲)
の模式的な拡大図、及び、図9(c)は、接触時におけ
るDUT4の上面の状態を模式的に示す図である。
【0091】第3固定リング20によりコンタクトバン
プ1がDUT4に押し付けられると、コンタクトバンプ
1がDUT4のパッド5に平行になる様な力が働く一方
で、固定板保持機構11が回転軸12の周りを回転する
力が働く。図9(b)に示すように、固定板保持機構1
1が回転軸12の周りを角度θだけ回転すると、突起1
1aを通じて、その回転動作が距離δの平行移動として
テストチップ固定板9に伝達される。その結果として、
コンタクトバンプ1が、回転軸12の直角方向、すなわ
ちDUT4のパッド5の対角方向にδだけ変位して、図
9(c)に示すように、各パッド5をその対角方向にス
クライブして、スクライブ跡71が付けられる。
【0092】このようにして付けられたスクライブ跡7
1は、パッド5の表面に形成された酸化膜を破り、良好
な電気的接続を実現する。更に、スクライブ跡71は、
パッド5の長手方向である対角方向に付けられるため、
コンタクトバンプ1の位置合わせのマージンを大きくと
ることができる。
【0093】(プローブ装置の温度制御を行う方法)図
10を参照して、本発明のプローブ装置の温度制御を行
う構造を説明する。図10は、図2に示したプローブ装
置100に、更に温度制御機構が組み込まれているプロ
ーブ装置150の構成を模式的に示す断面図である。な
お、図10では、プローブ装置150に対向して配置さ
れるDUTは省略している。
【0094】プローブ装置の温度制御を行うことによっ
て得られるメリットとしては、(1)テストチップ3を
恒温(所定の一定温度)に保つことによって、温度変化
によって生じ得るテストチップ3の動作特性(例えば遅
延時間など)の変化を補償し、測定精度の安定化を実現
できること、及び、(2)DUTの温度特性の測定時
に、DUTとテストチップ3とを等しく一定温度に保て
ること、などが挙げられる。
【0095】図10のプローブ装置150では、図2の
プローブ装置100の構成に、密閉蓋83が取り付けら
れている。密閉蓋83には、冷媒出力管82及び冷媒入
力管84が設けられており、ゴム製のOリング85を挟
んで第2固定リング19に密着している。第2固定リン
グ19とメンブレン2との接触部はパッキン89で密閉
されており、密閉蓋83、第2固定リング19、及びメ
ンブレン2によって密閉室を構成している。この密閉室
は、冷媒出力管82及び冷媒入力管84のみによって外
部に通じている。
【0096】このようなプローブ装置150の構成にお
いて、冷媒入力管84に温度制御された純水などの冷媒
を注入し、冷媒出力管82から排出することによって、
密閉室内の温度制御をおこなう。この際の冷媒の流れの
方向は、図中に矢印で示している。第3固定リング81
には、冷媒を上記の密閉室内に循環させるための冷媒通
路穴88が設けられている。テストチップ3の裏面に密
着したテストチップ固定板86にはスリットが設けられ
ており、冷媒との接触面積を大きくすることによって、
放熱などによるテストチップ3の温度制御を効率的に行
うことができる。なお、コンタクトバンプ1の絶縁性を
保証する目的で、テストチップ3の上のテストチップパ
ッド8とそれに接続する接続バンプ7及びバンプ電極6
の近傍は、シリコンゴムやエポキシなどの絶縁樹脂によ
って覆われている。
【0097】上述した構造により、テストチップ3の温
度を大きな熱容量で制御することにより、テストチップ
3の温度を迅速に所定の一定温度に保持する制御を行う
ことができる。加えて、コンタクトバンプ1を通じて、
DUTをテストチップ3と等しい温度に制御することが
可能になる。更に、メンブレン2の急激な温度変化も防
止できるため、DUTやテストチップ3などの構成要素
に印加され得る熱ストレスを最小にすることができる。
【0098】冷媒は液体に限られず、所望の熱交換が実
現される限りは、気体であっても良い。また、上記で
は、冷媒によってテストチップ3を直接的に冷却する例
を示しているが、冷媒をヒートパイプによる熱流で流す
構成や冷却したガス流などの冷媒流を流す構成であって
も良い。或いは、必要な熱容量が比較的少ない場合に
は、テストチップ固定板に放熱フインやペルチェ素子な
どの温度制御手段のみを設けて、テストチップ3及びD
UTの温度制御を行うことも可能である。
【0099】更に、以下には、テストチップ3の具体的
な構成例の幾つかを説明する。
【0100】(テストチップの構造例1)まず、DUT
のI/Oピンに2つのテスタチャンネルを割り当てて、
高速な測定を実現することができるテストチップの構成
例を示す。図11は、上記のような特徴を有するテスト
チップ91の回路構成を模式的に示す図である。
【0101】図11において、テストチップ91は、信
号を外部とやりとりするパッドとして、テスタチャンネ
ルパッド92及びデバイスチャンネルパッド94を備え
る。テスタチャンネルパッド92は、VLSIテストシ
ステム(図3を参照)の信号用テストチャンネルと接続
されており、一方、デバイスチャンネルパッド94は、
コンタクトバンプ1を介してDUT(図2などを参照)
の信号用パッドと接続されている。但し、図11では、
簡潔さのために、デバイスチャンネルパッド94の1チ
ャンネル分のみの構成が示されている。実際のテストチ
ップでは、数100のチャンネルが含まれる。
【0102】コンタクトバンプに接続されるデバイスチ
ャンネルパッド94には、インピーダンス整合及び電流
負荷を目的とした負荷回路95、ドライバ用トライステ
ートバッファ93の出力、及びコンパレータ用トライス
テートバッファ96の入力が、接続されている。ドライ
バ用トライステートバッファ93の入力、コンパレータ
用トライステートバッファ96の出力、及びこれらトラ
イステートバッファのトライステート制御入力97は、
テスタチャンネルに接続されるテスタチャンネルパッド
92に接続されている。
【0103】このような構成では、DUTのパッドとデ
バイスチャンネルパッド94との間の距離が極めて短く
なるので、それらの間での信号の遅延時間が無視でき
る。更に、単一のデバイスチャンネルパッドにドライブ
及びストローブ専用テスタチャンネルが接続されてお
り、常にストローブ及びドライブが可能になる。このた
め、従来技術では、単一のテスタチャンネルを用いて入
出力信号を測定する時に生じていた入出力遷移時での不
感帯(その時間的長さは2Tdであって、これは、テス
ト装置のテスタチャネルとデバイスパッドとの間の信号
伝搬に要する遅延時間Tdの2倍である)は生じず、要
する時間が2Td以下であるような高速な入出力変化を
伴うDUT(集積回路素子)の動作特性の測定(すなわ
ち、テストチップの動作の高速化)が可能になる。
【0104】コンパレータ用トライステートバッファ9
6のトライステート制御入力が試験中は常に駆動状態に
あり、一方、ドライバ用トライステートバッファ93の
トライステート制御入力がDUTの出力時にハイインピ
ーダンス状態になるように、テスト装置をプログラムす
れば、テスト装置からの出力とDUTの出力との衝突
が、回避される。
【0105】また、コンパレータ用トライステートバッ
ファ96のトライステート制御入力がハイインピーダン
ス状態になるようにテスト装置をプログラムすると、全
てのテスタチャンネルパッド92を同じインピーダンス
とする(具体的には、全てのテスタチャンネルパッド9
2を開放端とする)ことができる。これより、テスタチ
ャンネルのテスタチャンネルパッドでの反射波の状態が
既知になり、遅延時間の測定が可能になる。
【0106】(テストチップの構造例2)次に、高速動
作する他ピンのDUTの動作特性の測定時に、テスタチ
ャンネルを複数のDUTのパッドで共有する測定を実現
することができるテストチップの構成例を示す。図12
は、上記のような特徴を有するテストチップ101の回
路構成を模式的に示す図である。
【0107】図12において、テストチップ101は、
テスタチャンネルパッド102及びデバイスチャンネル
パッド103を備える。デバイスチャンネルパッド10
3に接続された2本のDUTの信号ピンは、テスタチャ
ンネルパッド102に接続された1チャンネル分のテス
トチャンネル回路1011に接続されている。
【0108】テスタチャンネルパッド102の構成及び
動作は、以下の通りである。
【0109】テスタチャンネルパッド102の信号は、
双方向マルチプレクサ104で2つの経路に分岐され
る。各分岐には、マルチプレクサ104によって非選択
になったDUTの信号パッドの信号を取り込んで一定値
に保持するための信号ラッチ回路105がそれぞれ接続
されており、また、マルチプレクサ104と信号ラッチ
回路105との点からデバイスチャンネルパッド103
に各々接続されている。信号ラッチ回路105は、トラ
ンスファゲート106とインバータ対とで構成されてお
り、トランスファゲート106の開閉により、デバイス
チャンネルパッド105の上のデータの読み書きを行
う。一方、双方向マルチプレクサ104は、トランスフ
ァゲート106で構成されている。
【0110】信号ラッチ回路105及び双方向マルチプ
レクサ104のトランスファゲート106の制御信号1
07としては、テスタチャンネルパッド102より、選
択信号生成回路108においてデコードされた選択信号
1010が与えられる。
【0111】この様な構成のテストチップ101につい
てその動作を説明する。
【0112】双方向マルチプレクサ104によって選択
されたデバイスチャンネルパッドは、テスタチャンネル
が接続されているので、通常の動作試験が可能である。
このとき、デバイスチャンネルパッドが駆動状態であれ
ば、信号ラッチ回路105を選択状態にすることによ
り、デバイスチャンネルパッドの上の値を信号ラッチ回
路105に書き込むことができる。
【0113】双方向マルチプレクサ104によって非選
択となったデバイスチャンネルパッドは、DUTが入力
状態であるときは、信号ラッチ回路105を選択状態に
することにより、データを読み出してデバイス入力をD
C的に固定することができる。一方、DUTが出力状態
であるときは、信号ラッチ回路105にデータを書き込
むことができる。ここで、双方向マルチプレクサ104
とDUTの信号パッドとの間の距離が極めて短くなって
いるので、信号ラッチ回路105へのデータの読み書き
は高速に行われて、双方向マルチプレクサ104におけ
る高速な信号の切り替えが実現される。
【0114】以上のような構成では、双方向マルチプレ
クサ104の接続を実時間で切り替えることにより、単
一のテスタチャンネルを時分割で複数のデバイスチャン
ネルにて共有することができるので、テスト装置に必要
なテスタチャンネル数が削減される。また、テストチッ
プ3に上記のような双方向マルチプレクサ104を搭載
することによって、その信号切り替え動作を高速に実行
することができる。
【0115】なお、上記では、双方向マルチプレクサ1
04が2分岐の場合を示しているが、2分岐以上の構成
を有する場合であっても、同様の効果を得ることができ
る。
【0116】例えば、図13は、4分岐構成を有する双
方向マルチプレクサ104の構成例を模式的に示す図で
ある。図13の双方向マルチプレクサ104の構成で
は、単一のテスタチャンネルパッドから4つのデバイス
チャンネルパッドに分岐できるので、テスタチャンネル
パッドがより有効に活用できる。
【0117】また、複数のテスタチャンネルパッドが共
通のデバイスチャンネルパッドに分岐するような双方向
マルチプレクサの構成にすれば、テスタチャンネルパッ
ドが更に有効に活用できる。但し、分岐数が多すぎる
と、信号経路の負荷容量が増加して信号波形の品質が低
下する。テスタチャネルパッドの有効活用に最適な双方
向マルチプレクサの構成は、DUTに依存する。
【0118】次に、図14を参照して、テストチップ1
01の内部に含まれる選択信号生成回路108の詳細を
示す。この選択信号生成回路108は、高速動作を実現
するために、選択パターンがメモリにあらかじめ書き込
まれる構成になっている。
【0119】図14において、選択信号生成回路108
は、ビット幅変換回路としてのシリアル−パラレル変換
回路115とメモリ回路112とを含む。選択信号10
10は、メモリ回路112のメモリアレイ113に記憶
される。
【0120】選択信号1010を示すデータ(以下で
は、「選択信号データ」とも称する)のメモリ回路11
2への書き込みについて、説明する。
【0121】選択信号データの書き込みは、DUTのテ
スト前及びテスト実行中に行う。具体的には、メモリ回
路112のアドレスが、アドレス入力パッド117から
アドレスデコーダ118を介して、パラレルデータとし
て入力される。メモリ回路112の選択信号データは、
シリアル−パラレル変換回路115のシリアル入力12
0に接続されたデータ入力パッド116より、シリアル
データとして入力される。入力されたシリアルデータ
は、シリアル−パラレル変換回路115を通過してパラ
レルデータにデコードされて、パラレル出力119から
メモリ回路112の書き込み回路114に入力される。
メモリ回路112の読み出し回路111の出力が、選択
信号1010となる。
【0122】上記の様な構成を有する選択信号生成回路
108では、テスト装置からのアドレス信号により、メ
モリ装置112に予め記憶されたデータが読み出され
て、選択信号1010が生成される。このような構成で
は、選択信号1010の信号線の数が多くても、アドレ
ス信号の信号線の数は、必要な選択信号の組合せに相当
する数だけを用意すればよい。このために、アドレス信
号と選択信号1010との対応が容易に変更できて、少
ないハードウエアで多様且つ高速に選択信号1010を
生成することができる。
【0123】また、選択信号生成回路108の選択信号
データをシリアル−パラレル変換回路115を介してテ
スト装置よりメモリ回路112に書き込むことにより、
テスト装置に必要なテスタチャンネル数が削減される。
更に、双方向マルチプレクサの切り替え信号が、少ない
テストチャンネルによって高速に生成される。
【0124】なお、上記で説明したテストチップの具体
的な回路構成例は、それぞれを個別に使用しても或いは
その幾つかを組み合わせても良いことは、言うまでもな
い。
【0125】
【発明の効果】以上のように、本発明のプローブ装置の
構成では、DUTのパッドとコンタクトバンプとの間の
電気的接続を、メンブレン表面に形成したコンタクトバ
ンプを、コンタクトバンプに重なるように設けられたテ
ストチップによってメンブレン裏面の側から押さえ付け
て固定することにより確立する。コンタクトバンプとテ
スト装置との間の信号の受け渡しは、テストチップを介
して行う。これによって、高速動作を行う集積回路素子
の動作特性の測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明のある実施形態に従って構成されてい
る集積回路素子のためのプローブ装置の構成の上面図で
ある。
【図1B】本発明のある実施形態に従って構成されてい
る集積回路素子のためのプローブ装置の構成の下面図で
ある。
【図2】図1A及び図1Bの線A−A’に沿ったプロー
ブ装置及びその測定対象となる被測定集積回路素子(D
UT)の断面図である。
【図3】図1A〜図2のプローブ装置が組み込まれてい
るテスト装置の構成を模式的に示す図である。
【図4】(a)〜(d)は、コンタクトバンプの高さの
ばらつきをバンプの変形によって補償する工程を説明す
るための、図2におけるコンタクトバンプ、メンブレ
ン、及びテストチップの周辺の断面構成を示す図であ
る。
【図5】(a)及び(b)は、コンタクトバンプの高さ
のばらつきを緩衝電極アレイを使用して補償する工程を
説明するための、図2におけるコンタクトバンプ、メン
ブレン、及びテストチップの周辺の断面構成を示す図で
ある。
【図6】(a)及び(b)は、緩衝電極アレイの作成方
法の一部の工程を説明するための断面図である。
【図7】(a)及び(b)は、緩衝電極アレイの作成方
法の一部の工程を説明するための断面図である。
【図8】(a)は、コンタクトバンプのスライド方向を
制約して確実な電気的接続を実現するためのプローブ装
置の機構を模式的に説明する側面図であり、(b)は、
(a)を90度だけ回転した側面図であり、(c)は、
(a)の上面図である。
【図9】(a)は、図8の構成を有するプローブ装置の
コンタクトバンプの接触時の状態を模式的に示す図であ
り、(b)は、(a)で円aによって示される範囲の模
式的な拡大図であり、(c)は、接触時におけるDUT
の上面の状態を模式的に示す図である。
【図10】温度制御機構が組み込まれている本発明の他
のプローブ装置の構成を模式的に示す断面図である。
【図11】本発明のプローブ装置にて使用され得るテス
トチップのある回路構成を模式的に示す図である。
【図12】本発明のプローブ装置にて使用され得るテス
トチップの他の回路構成を模式的に示す図である。
【図13】図12の構成に含まれ得る双方向マルチプレ
クサの他の回路構成を模式的に示す図である。
【図14】図12の構成に含まれ得る選択信号生成回路
の内部回路構成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 コンタクトバンプ 2 メンブレン 3 テストチップ 4 被測定集積回路素子(DUT) 5 パッド 6 バンプ電極 7 接続バンプ 8 テストチップパッド 9 テストチップ固定板 10 パッドの重心点 11 固定板保持機構 12 回転軸 13 プリント基板部 14 マイクロストリップライン 15 メンブレン接続部 16 テスタチャンネルピン 17 マイクロストリップライン 40 変形した接続バンプ 41 背の高いコンタクトバンプ 51 緩衝電極アレイ 52 弾性体 53 貫通電極 71 スクライブ跡 82 冷媒出力管 83 密閉蓋 84 冷媒入力管 100、150 プローブ装置 200 ウェハプローバ 210 ウェハチャック 220 X−Yステージ 230 ガイドネジ 240 ローテータ及びZ軸アップダウン機構 300 VLSIテストシステム 310 パターン発生器 320 ピンエレクトロニクス 330 電源 340 DCユニット 350 テスタチャンネルコンタクト 400 テスト装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 1/073 G01R 31/26 G01R 31/28 H01L 21/66

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定集積回路素子(DUT)とテスト
    装置との間の電気的接続を行うプローブ装置であって、 該DUTと該テスト装置との間の信号の受け渡しを行う
    テストチップと、該テストチップの該DUTに対向する位置に、該テスト
    チップと適当な間隔を隔てて設けられたメンブレンと、 該メンブレン上の 該テストチップのパッドに対応する位
    置に形成されたコンタクトバンプと、 を備え、 該テストチップは、該コンタクトバンプを該DUTに押
    さえ付けて固定するように配置され、それによって該D
    UTのパッドと該コンタクトバンプとの間の電気的接続
    を確立する、集積回路素子のプローブ装置。
  2. 【請求項2】 前記メンブレンは前記コンタクトバン
    プ、前記テストチップ、及び前記テスト装置の間の電気
    的接続のための配線を有しており、 該テストチップは、該メンブレンの裏面より該コンタク
    トバンプを前記DUTに押さえ付けて固定する、請求項
    1に記載のプローブ装置。
  3. 【請求項3】 前記メンブレンの裏面には、前記コンタ
    クトバンプに接続したバンプ電極が形成されており、 前記テストチップは、該バンプ電極に弾性力のある接続
    バンプを用いてフリップチップ実装されており、 該コンタクトバンプの高さのばらつきを、該テストチッ
    プを前記DUTに押さえつけるときに生じる該接続バン
    プの応力変形による高さの変化によって、該コンタクト
    バンプの先端部によって形成される凹凸形状を前記DU
    Tのパッドに合わせるように補償する、請求項2に記載
    のプローブ装置。
  4. 【請求項4】 前記コンタクトバンプの先端部によって
    形成される前記凹凸形状が、前記DUTのパッドの形状
    にあわせて予め固定されている、請求項3に記載のプロ
    ーブ装置。
  5. 【請求項5】 前記メンブレンの裏面には、前記コンタ
    クトバンプに接続したバンプ電極が形成されており、 前記テストチップは、絶縁性弾性体と該絶縁性弾性体を
    貫通する複数の中継電極とを有する緩衝電極アレイを挟
    んで、該バンプ電極にフリップチップ実装されており、 該コンタクトバンプの高さのばらつきを、該緩衝電極ア
    レイの厚さの変化によって、該コンタクトバンプの先端
    部によって形成される凹凸形状を前記DUTのパッドに
    合わせるように補償する、請求項2に記載のプローブ装
    置。
  6. 【請求項6】 前記テストチップの裏面に設けられたテ
    ストチップ固定板と、 該テストチップ固定板を支持する固定板保持機構と、 を更に備えており、 該固定板保持機構は、前記DUTのパッドの対角方向ま
    たは長軸方向に直交する回転軸で支持されている、請求
    項1に記載のプローブ装置。
  7. 【請求項7】 前記固定板保持機構は、前記DUTのパ
    ッドの重心位置で前記テストチップ固定板を支える、請
    求項6に記載のプローブ装置。
  8. 【請求項8】 前記テストチップ固定板に設けられた
    熱フィンまたはペルチェ素子を温度制御手段として更に
    備えており、該温度制御手段を使用して前記テストチッ
    プの温度制御を行う、請求項6に記載のプローブ装置。
  9. 【請求項9】 前記メンブレンの裏面側に設けられた気
    密構造と、 該機密構造の内部に前記テストチップを浸すように満た
    す絶縁性の冷媒と、 を更に備えており、 該冷媒の温度制御によって該メンブレン及び該テストチ
    ップの温度制御を行う、請求項2に記載のプローブ装
    置。
  10. 【請求項10】 前記テストチップは、 前記テスト装置からのテスタチャンネルが接続されるテ
    スタチャンネルパッドと、 前記コンタクトバンプに接続されるデバイスチャンネル
    パッドと、 トライステートバッファと、 を備えており、 該デバイスチャンネルパッドの1つに、前記テスト装置
    に対する入力専用の該テスタチャンネルパッドと出力専
    用の該テスタチャンネルパッドとが、該トライステート
    バッファを介して対をなすように接続されており、 該トライステートバッファのトライステート制御入力
    が、該テスタチャンネルパッドに接続されて該テスト装
    置から直接に制御される、請求項1に記載のプローブ装
    置。
  11. 【請求項11】 前記テストチップにおいて、前記デバ
    イスチャンネルパッドに負荷回路が接続されている、請
    求項10に記載のプローブ装置。
  12. 【請求項12】 前記テストチップが、 前記テスタチャンネルパッドの信号を複数の前記デバイ
    スチャンネルパッドに選択的に接続する複数の双方向マ
    ルチプレクサと、 該テスタチャンネルパッドの信号を入力として該双方向
    マルチプレクサに選択信号を供給する選択信号生成回路
    と、 を備える、請求項10に記載のプローブ装置。
  13. 【請求項13】 前記デバイスチャンネルパッドに、前
    記デバイスチャンネルパッドの上の信号を保持する信号
    ラッチ回路が接続されており、 該信号ラッチ回路は、前記選択信号生成回路からの前記
    選択信号により、該デバイスチャンネルパッドに対して
    選択的に非接続となる、請求項12に記載のプローブ装
    置。
  14. 【請求項14】 前記テストチップにおいて、前記選択
    信号生成回路がビット幅変換回路とメモリ回路とを備え
    ており、 該ビット幅変換回路は、前記テスタチャンネルパッドに
    入力されるデータのビット幅を拡大して、該メモリ回路
    に書き込み、 前記選択信号は、該メモリ回路の出力から生成され、 該メモリ回路のアドレス信号は該テスタチャンネルパッ
    ドより入力される、請求項12に記載のプローブ装置。
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