JP3502874B2 - 接続装置およびその製造方法 - Google Patents

接続装置およびその製造方法

Info

Publication number
JP3502874B2
JP3502874B2 JP09552495A JP9552495A JP3502874B2 JP 3502874 B2 JP3502874 B2 JP 3502874B2 JP 09552495 A JP09552495 A JP 09552495A JP 9552495 A JP9552495 A JP 9552495A JP 3502874 B2 JP3502874 B2 JP 3502874B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
protrusion
silicon
connection device
forming
silicon dioxide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09552495A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0850146A (ja
Inventor
進 春日部
光雄 宇佐美
敬二郎 上原
隆 田勢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Renesas Technology Corp
Original Assignee
Renesas Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Renesas Technology Corp filed Critical Renesas Technology Corp
Priority to JP09552495A priority Critical patent/JP3502874B2/ja
Publication of JPH0850146A publication Critical patent/JPH0850146A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3502874B2 publication Critical patent/JP3502874B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tests Of Electronic Circuits (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
  • Measuring Leads Or Probes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、対接する電極に接触し
て電気信号を伝送する接触端子を有する接続装置および
その製造方法、並びに、それを用いた試験装置に関し、
特に、半導体素子検査用の多数で高密度の電極に対して
接触することに好適な接続装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】LSI用の半導体素子は、半導体ウェハ
上に、多数個が設けられ、それぞれがチップに切り別け
られる。例えば、図28(A)に示したウェハ1は、そ
の面上に多数のLSI用の半導体素子(チップ)2が設
けられ、切り離して、それぞれがLSIとして使用に供
される。図28(B)は、上記半導体素子2の内の1個
を拡大して示した斜視図である。該半導体素子2の表面
には、その周囲に沿って多数の電極3が列設されてい
る。
【0003】こうした半導体素子2を工業的に多数生産
し、その電気的性能を検査するには、図29および図3
0に示すような構造の接続装置が用いられている。この
接続装置は、プローブカード4と、これから斜めに出た
タングステン針からなるプローブ5とで構成される。こ
の接続装置による検査では、プローブ5のたわみを利用
した接触圧により前記電極3をこすって接触をとり、そ
の電気特性を検査する方法が用いられている。
【0004】また、半導体素子の高密度化が進み、図3
1に示したように、はんだ接続に供するはんだバンプ6
をその電極上に有するチップ状の半導体素子2が開発さ
れている。このような半導体素子2の接続方法として、
図32に示すように、半導体素子2を、配線基板7の表
面の電極8に対向させ、上記はんだバンプ6を介して接
続する方法がある。この方法は、高密度実装、歩留まり
の高い一括接続に適することから、その応用が拡大して
いる。
【0005】上記のような半導体素子の高密度化、狭ピ
ッチ化がさらに進み、高速信号による動作試験が必要に
なった場合の半導体素子の特性検査を可能とする検査方
法および検査装置として、特開昭64−71141号公
報に記載された技術がある。この技術は、互いに反対方
向に突出するようにバネで付勢された2本の可動ピン
を、チューブに出没自在に嵌め込んだ形状のスプリング
プローブを用いるものである。すなわち、このスプリン
グプローブの一端側の可動ピンを、検査対象物の電極に
当接させ、他端側の可動ピンを、測定回路側の基板に設
けられた端子に当接することにより、検査を行う。
【0006】スプリングプローブ以外の極細プローブの
例として、1988年度のITC(インターナショナル
テスト コンファレンス)の講演論文集の601頁か
ら607頁に記載された技術がある。図33は、その構
造概略図、図34は同じく要部拡大斜視図である。ここ
で用いられる導体検査用のプローブは、フレキシブルな
誘電体膜10の上面にリソグラフ技術で配線11を形成
し、被検査対象の半導体の電極に対応する位置に設けた
誘電体膜10のビア12に、めっきにより、半円形のバ
ンプ13を形成したものを接触端子として用いるもので
ある。この技術は、誘電体膜10の表面に形成した配線
11および配線基板14を通じて検査回路(図示せず)
に接続されているバンプ13を、板ばね15によって、
検査対象の半導体素子の電極に押し当てて、信号の授受
を行って検査する方法である。
【0007】また、特開平5−211218号公報(対
応米国出願1991年750842号)に記載されるも
のがある。これは、金属板、例えば、ステンレス板に、
テフロン等の非導電皮膜物で部分的に覆い、覆われてい
ない金属部分に、先端が尖った形状である突起を有する
窪みツールを用いて、その突起を押しつけることによ
り、突起の形状に相当する形状の窪みを形成し、これ
に、金属を鍍金して金属層を形成し、さらに、それに、
誘電体基体が積層される。そして、金属層を含む誘電体
基体を金属板から剥がして、構成される。すなわち、こ
のものは、基体上に、尖った接触部分を有するコネクタ
パッドが複数個配置されたものである。そして、この尖
った接触部分を集積回路パッドに押しつけて、検査を行
う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、半導
体素子の高密度化に伴って、検査用のプローブの高密度
多ピン化が進み、半導体素子の電極と検査回路間で電気
信号を伝送するための簡便な接続装置の開発が望まれて
いる。そこで、このような観点から、上記従来の技術に
ついて検討する。
【0009】図29、図30に示した従来のプローブカ
ードの検査方法では、プローブ5の形状から、そこでの
集中インダクタンスが大きく、高速信号での検査に限界
がある。すなわち、プローブカード上での信号線の特性
インピーダンスをR、プローブの集中インダクタンスを
Lとすると、時定数はL/Rとなる。従って、R=50
ohm、L=50nHの場合で、時定数は1nsとな
る。この程度の高速信号を扱うと、波形がなまり、正確
な検査ができない。従って、通常は、直流的な特性検査
に限られている。また、上記のプロービング方式では、
プローブの空間的な配置に限界があり、半導体素子の電
極の高密度化、総数の増大に対応できなくなっている。
【0010】一方、2個の可動ピンからなるスプリング
プローブを用いる方法は、プローブの長さが比較的短い
ため高速電気特性を検査することが可能である。但し、
自己インダクタンスは、裸のプローブ長にほぼ比例す
る。したがって、直径0.2mm、長さ10mmのプロ
ーブの場合、そのインダクタンスは、9nH程度とな
る。高速電気信号を乱すクロストークノイズおよびグラ
ンドレベルの変動(グランドのリターン電流)は、上記
自己インダクタンスの関数となり、裸のプローブ長にほ
ぼ比例する。このため、数百MHz以上の高速信号を用
いる場合は、10mm以下の短いプローブが必要であ
る。しかし、このようなスプリングプローブを製作する
ことは、困難であり、現実的ではない。
【0011】また、図31、図32に示した銅配線の一
部にめっきにより形成したバンプをプローブとする方法
は、バンプの先端部が平坦あるいは半円形となるため、
アルミニウム電極やはんだ電極などの材料表面に酸化物
を生成する被接触材料に対しては、接触抵抗が不安定に
なり、接触時の荷重を数百mN以上にする必要がある。
しかし、接触時の荷重を大きくしすぎることには問題が
ある。すなわち、半導体素子の高集積化が進み、高密度
多ピン、狭ピッチの電極が半導体素子表面に形成されて
いる。そのため、電極直下に多数の能動素子が形成され
ているため、半導体素子検査時のプローブの電極への接
時の荷重が大き過ぎると、電極およびその直下の能動
素子に損傷を与えるおそれがある。
【0012】また、特開平5−211218号公報に開
示される方法は、成形型とする金属板に、窪みツールを
押しつけることにより、機械的に穴をあけるため、穴あ
け精度が悪いという問題がある。すなわち、機械的な操
作で行われるため、位置決め精度に限界がある。また、
穴のあき方にもばらつきを生じる。この結果、突起の位
置、形状および大きさにばらつきが生じるという問題が
ある。
【0013】さらに、特開平5−211218号公報に
開示される方法は、各突起の接触圧を適度な値とするこ
とが配慮されていない。特に、特開平5−211218
号公報に開示される方法は、突起の形状等にばらつきが
生じることが予想されるため、接触が不十分な突起を完
全に接触させるには、全体として大きな荷重が必要とな
り、部分的には、過大な接触圧となってしまうという問
題がある。
【0014】本発明の第1の目的は、被検査対象につい
て、多点かつ高密度で接触できる接触端子を有する接続
装置およびその製造方法を提供することにある。
【0015】本発明の第2の目的は、プローブの長さを
短くできて、高周波数まで対応できる電気特性を有する
接続装置およびその製造方法を提供することにある。
【0016】本発明の第3の目的は、加工精度が高く、
しかも、微細な組立て作業を要せずに製造できる接続装
置およびその製造方法を提供することにある。
【0017】本発明の第4の目的は、小さな荷重で、接
触特性が安定な接触端子を実現させる接続装置およびそ
の製造方法を提供することにある。
【0018】
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の態様によ
れば、検査対象と電気的に接触して、電気信号を授受す
るための接続装置であって、検査対象と電気的に接触す
るための複数個の接触端子と、各接触端子から引き出さ
れる引き出し用配線と、接触端子および引出し用配線
を支持する第1の基材とを備え、前記接触端子は、
々、結晶性の第2の基材を異方性エッチングして得られ
る突起部と、この突起部を支持する突起支持部とを備
え、前記突起部は、少なくともその先端側に、導電性部
分を有し、この導電性部分は、対応する前記引出し用
配線と接続され、前記第1の基材は、突起部後方部分に
穴を有し 記突起支持部は、前記穴の縁で両端が支持
されるブリッジ状に形成された部分を有することを特徴
とする接続装置が提供される。
【0020】突起部は、例えば、結晶性の第2の基材を
異方性エッチングして得られる突起を有する。そして、
前記突起部は、先端が尖った形状となるように、少なく
とも先端部において、錐または錐台形状を有する形状に
形成される。例えば、角錐、角錐台、より具体的には、
八角錐、八角錐台、四角錐、四角錐台が挙げられる。
【0021】また、本発明の第2の態様によれば、検査
対象と電気的に接触して、電気信号を授受するための接
続装置の製造方法であって 縁膜と、これを挾んで積
層される第1の基材および第2の基材とを有し、かつ、
前記第2の基材が少なくとも結晶性のものである基板を
用いて接続装置を製造するに際し、第2の基材の複数箇
所について、それぞれその部分を覆うマスクを形成し
て、第2の基材を異方性エッチングする工程と、当該マ
スクを除去して、該マスクで覆われていた箇所に突起を
形成する工程と、前記突起の先端部に、当該先端部を覆
う導電性被覆を形成し、かつ、導電性被覆と接続され
き出し用配線を形成する工程と、前記突起をその上で
支持する、ブリッジ状の形態を有する絶縁膜を設ける工
程とを有し、前記ブリッジ状の形態を有する絶縁膜を設
ける工程は、前記第1の基材の突起後方部分をエッチン
グにより除去して、該第1の基材に穴を形成すると共
に、前記絶縁膜に、前記突起を挟んで並行し、前記第1
の基材の穴と通じる二つの溝状の穴をエッチングにより
形成することを特徴とする接続装置の製造方法が提供さ
れる。
【0022】上記穴の縁で両端が支持されるブリッジ状
に形成された絶縁膜は、可撓性の大きさ、剛性の大きさ
等に合わせて、適宜設けることができる。
【0023】また、本発明の第3の態様によれば、前記
第1の態様にさらに、前記接触端子が、絶縁薄膜の表面
に形成される構成の接続装置が提供される。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【作用】上記の構成によれば、接触端子を、基材の異方
性エッチングにより形成される突起と、この突起に導電
性材料で被覆することにより構成することができる。異
方性エッチングによれば、例えば、角錐形状ないし角錐
台形状の先端が尖った形状が得られる。しかも、エッチ
ング条件を管理することにより、微細で、高密度の接触
端子を、多数個、高精度に配置することができる。従っ
て、測定対象物の高密度化に対応することができる。
【0030】また、異方性エッチングによる突起を利用
することにより、接触端子の長さを、接触端子をエッチ
ング工程で形成しうる程度に短く(0.001〜0.5
mm)形成することができる。これにより、高速信号の
乱れを小さくすることができる。
【0031】また、高密度多ピン、狭ピッチの半導体素
子の表面電極を全ピン接触することにより、半導体素子
全面で電源供給可能な電圧変動の少ない安定した動作状
態での検査が実現できる。その結果、高速AC検査が可
能となり、半導体素子の高速動作の確認と出力波形の詳
細な観察が可能となり、半導体素子の特性マージンを把
握することができることにより、半導体素子の設計への
効率の良いフィードバックが可能となる。
【0032】また、前記絶縁膜は、突起を支持する部分
の突起後方部分に穴が設けられている。そのため、絶縁
膜は、突起後方部分が穴の開口部に位置して、第2の基
材により支持されないため、たわみやすくなる。そのた
め、接続装置に複数個の突起が設けられる場合に、それ
ぞれの突起において、絶縁膜がたわんで、電極と突起の
間隔のばらつきを吸収することができる。穴の縁で一端
が支持される片持ち梁状に形成された絶縁膜、穴の縁で
両端が支持されるブリッジ状に形成された絶縁膜、穴の
縁全周で支持される絶縁膜を、片持ち梁、あるいは、絶
縁膜の表面に形成し、必要に応じて、緩衝層を設けるこ
とにより、電極と接触端子の間隔のばらつきを吸収する
ことができる。すなわち、片持ち梁あるいは、絶縁性膜
の材料、膜厚、サイズ、および、緩衝層の弾性率を適宜
に設定することにより、接触端子は、プロービング時に
電極およびその直下の能動素子に損傷を与えない適度な
値に、容易に設定することが可能である。また、接触対
象である電極に多少の段差があっても、片持ち梁あるい
は、絶縁性膜のたわみ、および、緩衝層の弾性により、
所定の力にて電極に接触することができる。
【0033】電極パターンの変更に対しては、エッチン
グパターンを取り換えるのみで電極パターンの変更に容
易に対応することができる。
【0034】基材として、シリコンウェハを用いた場合
は、必要に応じて、一般の半導体素子の製造工程を応用
して、上記接触端子を形成したシリコンの表面に、コン
デンサ、抵抗あるいは集積回路を形成して、電気特性を
改善したり、検査回路を形成することができ、信号の乱
れの少ない高速のAC検査が可能になる。
【0035】基材として、シリコンウェハを用いること
により、検査対象がシリコン系の半導体素子の場合は、
線膨張率の差による変位が少ない接続装置が実現でき、
例えば、ウェハ状態でも容易に高温で検査可能である。
【0036】従って、半導体素子の電極を被接触対象と
した高密度、超多ピンで高速信号による動作試験が可能
で、高温でも接触端子の先端位置精度が良好で電極パタ
ーンの変更にも容易に対応できる接触装置が製作可能で
ある。
【0037】なお、本発明の接続装置は、接触対象が半
導体素子に限定されることなく、対向する電極の接触装
置としても対応でき、狭ピッチ、多ピンであっても製作
可能である。
【0038】
【実施例】以下、本発明に関わる接続装置、接触端子、
および、検査装置について、実施例に基づいて説明す
る。
【0039】なお、本実施例では、まず、突起の形状と
して角錐形状ないし角錐台形状の代表例として、四角錐
ないし四角錐台の形状を形成した実施例について説明す
る。もちろん、突起の形状は、これに限られない。突起
の形状は、後述するように、異方性エッチングにおけ
る、エッチング液の成分比、液温、エッチング時間等を
適宜設定することにより変化する。例えば、八角錐ない
し八角錐台などの他の形状とすることができる。
【0040】図1は、本発明の接続装置の第1実施例の
要部を示す。本実施例の接続装置は、複数個の接触端子
42が配置された端子配列体20と、この端子配列体2
0を支持する支持部材45と、支持部材45と端子配列
体20との間に装填される緩衝層46と、支持部材45
を搭載する配線基板70と、各接触端子42を配線基板
70の配線と接続するための延長配線シート71とを備
える。
【0041】端子配列体20は、第1の基材を構成する
シリコンウェハ28と、絶縁膜を構成する二酸化シリコ
ン膜26、30と、接触端子42と、二酸化シリコン膜
26に設けられ、該接触端子42から引き出された引き
出し用配線40とを有する。接触端子42は、接触端子
となる突起部35と、これを支持する突起支持部43と
で構成される。突起部35は、後述するように、第2
基材であるシリコンウェハを異方性エッチングすること
により形成される突起34と、この突起34を覆う絶縁
膜36と、絶縁膜36上に設けられる導電性被覆37と
で構成される。突起支持部43は、二酸化シリコン膜2
6で構成される。
【0042】シリコンウェハ28の、突起部35の後方
部分に、穴28aが設けられている。上記突起支持部4
3は、この穴28aの一部を覆うように、穴の開口に位
置する。この実施例では、突起支持部43は、穴28a
の周辺の1ヶ所に固定され、片持ち梁状に形成されてい
る。従って、突起部35は、穴28aの開口面部に位置
する状態で、突起支持部43により支持される。
【0043】延長配線シート71は、絶縁フィルム71
aと、この上に設けられた引き出し用延長配線72とで
構成される。この延長配線シート71は、シリコンウェ
ハ28の外側で滑らかに折り曲げられて、一端が端子配
列体20の周縁部に固定され、他端が、配線基板70の
上に固定される。引き出し用延長配線72は、引き出し
用配線40、および、配線基板70に設けられている電
極73に、それぞれ電気的に接続される。接続は、例え
ば、はんだ74を用いて行われる。
【0044】なお、引き出し用配線40の周縁部と電極
73との接続は、絶縁フィルム71aに設けられた引き
出し用延長配線72ではなく、ワイヤボンディングによ
って、接続するようにしてもよい。
【0045】配線基板70は、例えば、ポリイミド、ガ
ラスエポキシ等の樹脂材料からなり、上述した電極73
の他、内部配線70a、接続端子70b等を有してい
る。配線基板70と支持部材45とは、例えば、シリコ
ン系接着剤を用いて接着される。
【0046】絶縁フィルム71aは、可撓性があり、好
ましくは、耐熱性がある樹脂で形成する。本実施例で
は、ポリイミド樹脂が用いられる。緩衝層46は、エラ
ストマ等の弾性を有する物質で構成される。具体的に
は、シリコンゴム等が用いられる。接触端子42および
引き出し用配線40は、導電性被覆で構成される。これ
らの詳細については、後述する。また、図1では、接触
端子42および引き出し用配線40は、説明の簡単のた
め、1つの接触端子分のみ示すが、もちろん、実際に
は、後述するように複数個が配置される。
【0047】図2に、本発明の接続装置の第2実施例の
要部を示す。図2に示す接続装置は、シリコンウェハ2
8に設けられている穴28aのエッチング形状が異なる
こと、および、これに関連して、接触端子75の構造が
異なることの他は、上記図1に示す接続装置と同様に構
成される。すなわち、本実施例では、端子配列体20に
おいて、穴28aがシリコンウェハ28および二酸化シ
リコン膜30を貫通する状態で設けられている。また、
本実施例では、突起支持部43は、穴28aの開口部の
全周で固定支持される。従って、接触端子75は、穴2
8aの開口部をふさぐ状態で設けられている。この接触
端子75の詳細については、後述する。
【0048】図3に、本発明の接続装置の第3実施例の
要部を示す。図3に示す接続装置は、端子配列体20に
おける、穴28aの構造および接触端子76の構造が異
なる他は、上記図2に示す接続装置と同様に構成され
る。この接触端子76の詳細については、後述する。
【0049】図4に、本発明の接続装置の第4実施例の
要部を示す。図4に示す接続装置は、引き出し用配線7
7の表面に絶縁材料78を設けた接触端子79の構造が
異なる他は、上記図1および図2および図3に示す接続
装置と同様に構成される。ただし、引き出し用配線77
の周縁部には、絶縁フィルム71aに設けられた引き出
し用延長配線72が接続され、該絶縁フィルム71aに
設けられたビア80を通して、該引き出し用延長配線7
2が、配線基板70に設けられている電極73に、電気
的に接続される。この接触端子79の詳細については、
後述する。
【0050】図23(b)に、本発明の第5実施例の
要部を示す。図23(b)に示す接続装置は、基本的
な構造は、図3に示す第3実施例と同じである。相違す
る点は、突起支持部43が、穴26aの開口部周縁の対
向する2辺で支持され、接触端子76aがブリッジ構造
となっている点である。本実施例の接触端子76aの詳
細については、後述する。
【0051】次に、上記第1実施例の接続装置の接触端
子部分の構造および製造方法について説明する。
【0052】図7に示す接続装置は、片持ち梁構造の突
起支持部43としての二酸化シリコン膜26を有し、か
つ、これに接触端子42とが設けられている。接触端子
42は、突起34と、これを被覆する二酸化シリコン3
6とからなる突起状形成物と、その先端部に被着され
た、導電膜39およびめっき膜44とからなる導電性被
覆とで構成される。また、この接続装置は、二酸化シリ
コン膜26の表面に、引き出し用配線40が、その一端
を接触端子42の先端部に被着された導電膜39と接続
されると共に、一体に形成されている。さらに、この突
起支持部43を表面に形成したシリコンウェハ28の他
方の面に、緩衝層46を構成するエラストマとしてのシ
リコンゴムと、支持部材45を構成するシリコンウェハ
とが配置される。導電膜39は、本実施例では、クロム
膜39aに金膜39bを被着した二層構造で構成され
る。また、めっき膜44は、ロジウム膜で構成される。
めっき膜44として、ロジウムを用いる理由は、ロジウ
ムの硬度が金の硬度より大きいことによる。
【0053】また、図7に、本実施例の接続装置の各部
の代表的な寸法を示す。図7に示す寸法例は、底面の一
辺が30μmの四角錐形状の接触端子についてのもので
ある。この接触端子は、シリコンウェハをフォトリソグ
ラフ技術によりパターニングして形成されるので、位置
および大きさが高精度に決められる。また、異方性エッ
チングにより形成されるので、形状がシャープに形成で
きる。特に、先端を、尖った形状とすることができる。
これらの特徴は、他の実施例においても共通する。な
お、寸法および配置は、一例であって、本発明は、これ
に限定されるものではない。また、本実施例に限らず、
他の実施例においても、同程度の寸法および加工精度が
実現できる。
【0054】接触端子の先端を尖った形状とするのは、
次の理由からである。
【0055】測定対象の電極がアルミニウムの場合、表
面に酸化膜が形成されていて、接触時の抵抗が不安定と
なる。このような電極に対して、接触時の抵抗値の変動
が0.5Ω以下の安定した抵抗値を得るためには、接触
端子の先端部が、電極表面の酸化膜をつき破って、良好
な接触を確保する必要がある。そのためには、例えば、
接触端子の先端が、半円形の場合、1ピン当たり300
mN以上の荷重となる接触圧で、各接触端子を電極に擦
りつける必要がある。一方、接触端子の先端部が、直径
10μm〜30μmの範囲の平坦部を有する形状の場合
には、1ピン当たり100mN以上の荷重となる接触圧
で、各接触端子を電極に擦りつける必要がある。
【0056】一方、上記した数値で示される形状を持つ
本実施例の接続装置の接触端子の場合には、1ピン当た
り5mN以上の荷重となる接触圧があれば、電極に擦り
つけることなく、単に押圧するだけで、安定した接触抵
抗で、通電を行うことができる。その結果、低針圧で電
極に接触すればよいため、電極、または、その直下にあ
る素子に損傷を与えることが防止できる。また、全接触
端子にピン圧をかけるために必要な力を小さくすること
ができる。その結果、この接続装置を用いる試験装置に
おけるプローバ駆動装置の耐荷重を軽減し、製造コスト
を低減することができる。
【0057】なお、1ピン当たり100mN以上の荷重
をかけることができる場合は、例えば、接触端子が四角
錐台の突起であれば、該四角錐台の先端平坦部の一辺を
30μmより小さくするならば、点のように尖ってなく
てもよい。ただし、上述した理由から、可能な限り、先
端部の面積は、小さくすることが好ましい。
【0058】次に、図1に示す接続装置を形成するため
の製造プロセスについて、図5および図6を参照して説
明する。図5および図6は、本発明の第1実施例の接続
装置について、片持ち梁からなる接触端子を有する端子
配列体20を形成するための製造プロセスを工程順に示
したものである。
【0059】本実施例では、二酸化シリコン26を、単
結晶のシリコンウェハ27および28に挟みこんだ構造
のSOI基板を用いて構成される。すなわち、シリコン
ウェハ27に異方性エッチングで突起34を形成して、
シリコンウェハ28にエッチングで穴28aを形成し、
かつ、穴28aの開口部に、二酸化シリコン膜26を片
持ち梁状に残して、突起支持部43を形成して、接触端
子42を形成する。
【0060】図5(a)は、厚さ0.5〜5μm程度の
二酸化シリコン26をシリコン単結晶27および28に
挟みこんだ構造のSOI基板において、シリコン単結晶
27および28の(100)面に熱酸化により二酸化シ
リコン膜29および30を形成する工程を示す。シリコ
ン単結晶27および28の酸化は、例えば、ウェット酸
素中で酸化温度1000℃で100分の熱酸化により、
二酸化シリコン膜29および30を0.5μm程度形成
する。
【0061】図5(b)は、上記二酸化シリコン膜29
および30の表面にホトレジストマスク31および32
を形成し、二酸化シリコン膜29をエッチングして、二
酸化シリコン膜33のマスクを形成する工程を示す。ホ
トレジストマスク31および32の形成は、次のように
行う。まず、二酸化シリコン膜29および30の表面
に、ホトレジストとしてOFPR800(東京応化工業
製)を塗布する。ついで、接触端子を形成する位置に、
一辺が10〜40μm程度の正方形のパターンを露光
し、現像液NMD3(東京応化工業製)により現像す
る。次に、ホトレジストマスク31および32から露出
した二酸化シリコン膜29を、フッ化水素酸とフッ化ア
ンモニウム液の1:7混液に浸漬してエッチングする。
【0062】図5(c)は、上記ホトレジストマスク3
1および32を除去し、二酸化シリコン膜33をマスク
として、シリコン単結晶27の(100)面を異方性エ
ッチングして先端が尖った形状の突起部34を形成する
途中の段階の工程を示す。シリコン単結晶27のエッチ
ングは、例えば、水酸化カリウムとイソプロパノールと
水とを含むエッチング液に浸漬することにより行う。エ
ッチング終了後、ホトレジストマスク31および32
は、剥離液S502a(東京応化工業製)で除去する。
【0063】図5(d)は、異方性エッチングして、先
端が尖った形状の突起34を形成した後、突起34の表
面に熱酸化により、二酸化シリコン膜36を形成して、
突起部36を形成する工程を示す。シリコンから成る突
起34の酸化は、例えば、ウェット酸素中での熱酸化に
より行なう。これによって、二酸化シリコン膜36を
0.5μm程度形成する。なお、図5(d)は、図5
(d)の突起部35を下方より見た場合の平面図であ
る。
【0064】図5(e)は、上記突起部35の表面の二
酸化シリコン膜36の表面に、導電性被覆37を形成
し、突起部35の表面および配線形成用のパターンとな
るように導電性被覆37の表面を覆うようにホトレジス
トマスク38を形成した工程を示す。導電性被覆37と
しては、例えば、スパッタリング法あるいは蒸着法で、
二酸化シリコンと密着性のよいクロムを0.02μm被
着した後、金を0.2〜0.5μm被着した膜を形成す
るか、または、スパッタリング法あるいは蒸着法で、チ
タンを0.02μm被着した後、金を0.2〜0.5μ
m被着した膜を形成すればよい。
【0065】図5(f)は、上記導電性被覆37を上記
ホトレジストマスク38を介してエッチングして、突起
部35の導電膜39および配線40を形成した後、ホト
レジストマスク41により、二酸化シリコン26の、突
起部35を支持する絶縁膜として残すべき部分を、他の
二酸化シリコン膜26から分離するための溝部26aと
なる部分を、エッチングにより除去する工程を示す。こ
の工程では、ホトレジストとしてOFPR800(東京
応化工業製)を塗布して、突起部35の周辺の二酸化シ
リコン26の表面のOFPR800(東京応化工業製)
を、長方形の長手方向の2辺と、これと直交する短い1
辺の部分を帯状に露光する。すなわち、コの字に似た形
状(なお、本明細書では、説明の便宜上、この形状をコ
字形状ということにする。)の露光パターンを形成す
る。そして、NMD3(東京応化工業製)によって現像
することにより、ホトレジストマスク41を形成する。
次に、ホトレジストマスク41から露出した二酸化シリ
コン膜26を、フッ化水素酸とフッ化アンモニウム液の
1:7混液に浸漬してエッチングする。
【0066】図6(g)、(h)および(i)は、片持
ち梁構造の突起支持部43を形成する工程を段階的に示
したものである。すなわち、ここでは、ホトレジストマ
スク41を除去し、残った二酸化シリコン膜26をマス
クとして、溝部26aから上記シリコン単結晶28の
(100)面をエッチングする。これにより、二酸化シ
リコン膜26で構成され、導電膜39を設けた突起部3
5をその表面で支持する片持ち梁状の突起支持部43が
得られる。なお、図6(g)は(g)を下方から見た
平面図、図6(i)は(i)を下方から見た平面図、
図6(i)は(i)を下方から見た斜視図である。
【0067】ここで、ホトレジストマスク41は、S5
02a(東京応化工業製)を用いて除去する。シリコン
単結晶28のエッチングは、例えば、水酸化カリウムと
水とを含むエッチング液に浸漬することにより行う。な
お、この液に代えて、水酸化カリウムとイソプロパノー
ルと水とを含むエッチング液を用いてもよい。また、こ
の工程に、接触端子先端部の四角錐形状を有した導電膜
39の表面に、金あるいはロジウム等を0.2〜2μm
程度めっきして、めっき膜44を設けることにより、電
気的な接触特性を安定にすることができる。
【0068】図7は、接触端子42を形成した上記シリ
コン単結晶28および二酸化シリコン26、30からな
る基板を、支持部材45に固定する工程を示す。ここで
は、支持部材45として、シリコン基板が用いられる。
二酸化シリコン膜30の表面と支持部材45との間に緩
衝層46を挟みこんで、一体化する。本実施例では、例
えば、厚さが0.2〜3mmで、硬さ(JISA)が1
5〜70程度のシリコンゴムを、緩衝層46として用い
ている。しかし、緩衝層46は、これに限定されない。
なお、二酸化シリコン膜30およびシリコン支持部材4
5の接着は、シリコンゴム自体に接着力があるので、格
別に接着剤を必要としない。なお、接着剤を用いて接着
するようにしてもよい。
【0069】本実施例によれば、電極パッド部のピッチ
として10μm程度の接触端子まで容易に形成できる。
また、接触端子の高さの精度として、±2μm以内の精
度を達成できる。また、本実施例では、接触端子が片持
ち梁状に構成されているので、その可撓性が大きくな
る。そのため、測定対象物の電極の凹凸の影響を吸収し
やすい。
【0070】次に、図1に示す接続装置を形成するため
の他の製造プロセスについて、図8および図9を参照し
て説明する。本実施例は、複数絶縁層を1層ずつ間に挟
んだ構造のSOI基板を用いた例である。なお、図5お
よび図6に示すプロセスと同じ工程については、説明を
省略する。
【0071】図8(a)は、厚さ0.5〜5μmの二酸
化シリコン26および47をシリコン単結晶27、28
および48に挟みこんだ構造のSOI基板において、シ
リコン単結晶27および48の(100)面に、熱酸化
により二酸化シリコン膜29および30を形成した工程
を示す。シリコン単結晶27および48の酸化は、例え
ば、ウェット酸素中での熱酸化により、二酸化シリコン
膜29および30を0.5μm程度形成する。この後、
二酸化シリコン膜29およびシリコン単結晶27および
二酸化シリコン26について、前記図5(b)から
(e)までの工程と同様の工程により、突起部35の導
電膜39および配線40を形成する。
【0072】図8(b)は、二酸化シリコン26の、突
起部35を支持する絶縁膜として残すべき部分を、他の
二酸化シリコン膜26から分離するための溝部26aと
なる部分を、ホトレジストマスク41により開口させ、
その部分の二酸化シリコン26を、ホトエッチングによ
り除去する工程を示す。
【0073】図8(c)、(d)および図9(e)は、
ホトレジストマスク41を除去し、上記シリコン単結晶
28の(100)面を二酸化シリコン層47が露出する
までエッチングすることにより、突起部35を表面に有
する、二酸化シリコン膜26の片持ち梁構造の突起支持
部43を形成する工程を段階的に示したものである。な
お、図8(c)は(c)を下方から見た平面図、図9
(e)は(e)を下方から見た平面図、図9(e
は(e)を下方から見た斜視図である。
【0074】なお、この実施例において、接触端子先端
部の四角錐形状を有した導電膜39の表面に金あるいは
ロジウム等をめっきすることにより、電気的な接触特性
を安定にすることができる。
【0075】なお、本製造方法は、二酸化シリコン層4
7が存在することにより、シリコン単結晶28の異方性
エッチングを、該二酸化シリコン層47で確実に停止さ
せることができる。これにより、図5および図6の製造
方法と比較して、加工精度の向上と、エッチング工程管
理が容易となる利点がある。
【0076】次に、図1に示す接続装置を形成するため
の、さらに他の製造プロセスについて、図10を参照し
て説明する。なお、図5および図6に示すプロセスと同
じ工程については、説明を省略する。
【0077】図10(a)は、前記の図5(a)から
(f)までの工程と同様の工程により、突起部35の導
電膜39および配線40を形成した後、ホトレジストマ
スク41により、突起部35の周辺の二酸化シリコン2
6をコの字形にエッチングにより除去した工程を示す。
【0078】図10(b)、(c)および(d)は、ホ
トレジストマスク41を除去し、上記シリコン単結晶2
8の(100)面をエッチングすることにより、穴28
aを形成する工程、および、二酸化シリコン膜26の片
持ち梁構造の突起支持部43を形成する工程を段階的に
示したものである。なお、図10(d)は(d)を下
方から見た斜視図である。シリコン単結晶28のエッチ
ングは、例えば、エチレンジアミンとピロカテコールと
水とを成分に含むエッチング液に浸漬することにより行
う。なお、この液に代えて、水酸化カリウムと水とを含
むエッチング液を用いてもよい。あるいは、水酸化カリ
ウムとイソプロパノールと水とを含むエッチング液を用
いてもよい。
【0079】なお、この実施例において、接触端子先端
部の四角錐形状を有した導電膜39の表面に金あるいは
ロジウム等をめっきすることにより、電気的な接触特性
を安定にすることができる。
【0080】次に、図1に示す接続装置を形成するため
の他の製造プロセスについて、図11を参照して説明す
る。なお、図5および図6に示すプロセスと同じ工程に
ついては、説明を省略する。
【0081】図11(a)は、厚さ1〜10μmの二酸
化シリコン26をシリコン単結晶27および28に挟み
こんだ構造のSOI基板において、前記図5(c)まで
の工程と同様な工程により、二酸化シリコン膜33をマ
スクとして、シリコン単結晶27の(100)面を異方
性エッチングして先端が概ね尖った形状の突起34を形
成する工程を示す。すなわち、本実施例は、四角錐台状
の突起を形成する例である。
【0082】図11(b)は、上記二酸化シリコン膜3
3のマスクが、まだ突起部34に付着して残っている状
態で、シリコン単結晶27の異方性エッチングを中止
し、上記二酸化シリコン膜33をエッチングにより除去
する工程を示す。なお、本エッチングでは、二酸化シリ
コン膜26および二酸化シリコン膜30も同時に部分的
あるいは全体がエッチングされる。
【0083】図11(c)は、熱酸化により、突起34
およびシリコン単結晶28の表面に二酸化シリコン膜4
9および50を形成した工程を示す。シリコンの酸化
は、例えば、ウェット酸素中での熱酸化により、二酸化
シリコン膜を0.5μm程度形成する。
【0084】図11(d)は、片持ち梁構造の突起支持
部43を形成する工程である。すなわち、この工程で
は、前記の図5(e)〜図6(i)までの工程と同様な
工程により、シリコン単結晶28の(100)面をエッ
チングすることにより、穴28aを形成する。これによ
り、先端が概ね尖った形状の突起部35を表面に有す
る、二酸化シリコン膜49の片持ち梁構造の突起支持部
43を形成する。なお、図11(d)は、(d)を下
方から見た斜視図である。
【0085】なお、この実施例において、接触端子先端
部の導電膜39の表面に金あるいはロジウム等をめっき
することにより、電気的な接触特性を安定にすることが
できる。
【0086】なお、本製造方法は、図5および図6の製
造方法と比較して、突起部34の先端部に、任意の大き
さの平坦部を形成することができる。この手法は、図1
1に示した基板構成に限定されることなく、二酸化シリ
コン膜をマスクにして、シリコン単結晶を異方性エッチ
ングすることにより、任意の大きさの平坦部を有する突
起部を形成する工程において有効である。
【0087】次に、図2に示す接続装置を形成するため
の製造プロセスについて、図12、図13および図14
を参照して説明する。
【0088】図12(a)は、厚さ0.5〜5μmの二
酸化シリコン26を、単結晶のシリコンウェハ27およ
び51に挟みこんだ構造のSOI基板において、シリコ
ンウェハ27の(100)面およびシリコンウェハ51
の(110)面に、熱酸化により二酸化シリコン膜29
および30を形成する工程を示す。シリコンウェハ27
および51の酸化は、例えば、ウェット酸素中での熱酸
化により、二酸化シリコン膜29および30を0.5μ
m程度形成する。
【0089】図12(b)は、上記二酸化シリコン膜2
9および30の表面にホトレジストマスク31および3
2を形成し、二酸化シリコン膜29をエッチングする工
程を示す。
【0090】図12(c)は、上記ホトレジストマスク
31および32を除去し、二酸化シリコン膜33をマス
クとして、シリコンウェハ27の(100)面を異方性
エッチングして先端が尖った形状の突起部34を形成す
る途中の段階の工程を示す。
【0091】図12(d)は、異方性エッチングして、
先端が尖った形状の突起34を形成した後、突起34の
表面に熱酸化により、二酸化シリコン膜36を形成し
て、突起部35を形成する工程を示す。シリコンから成
る突起34の酸化は、例えば、ウェット酸素中での熱酸
化により、二酸化シリコン膜36を0.5μm程度形成
する。
【0092】図12(e)は、突起部35を形成した上
記二酸化シリコン膜36および二酸化シリコン膜30の
表面にホトレジストマスク52および53を形成し、二
酸化シリコン膜30をエッチングする工程を示す。
【0093】図12(f)は、上記ホトレジストマスク
52および53を除去し、二酸化シリコン膜30をマス
クとして、シリコンウェハ51の(110)面を、二酸
化シリコン層26に至るまで異方性エッチングして穴5
1aを形成する工程を示す。
【0094】なお、図12(f)に示したように、上
記シリコンウェハ51の(110)面を、二酸化シリコ
ン層26の表面に若干残して、二酸化シリコン層26お
よびシリコンウェハ51からなる膜で突起支持部43を
形成することができる。この場合、シリコンウェハ51
の厚さによって、突起支持部43の強さおよび可撓性を
調節するようにしてもよい。その後の工程は、図12
(f)に引き続いた工程と同様であるため、説明を省略
する。
【0095】上記した手法は、図12に示した基板構成
に限定されることなく、以下に述べるシリコンウェハ5
1の(110)面あるいは、シリコンウェハ28の(1
00)面を、二酸化シリコン層26の方向へ異方性エッ
チングすることにより、任意の厚さのシリコンウェハお
よび二酸化シリコン層26からなる膜を形成する工程に
おいて有効である。
【0096】図13(g)は、上記突起部35の表面の
二酸化シリコン膜36の表面に導電性被覆37を形成
し、突起部35の表面および配線形成用のパターンとな
るように、導電性被覆37の表面を覆うホトレジストマ
スク38を形成する工程を示す。導電性被覆37として
は、例えば、スパッタリング法あるいは蒸着法で、クロ
ムを0.02μm被着した後、金を0.2〜0.5μm
被着した膜を形成するか、または、スパッタリング法あ
るいは蒸着法で、チタンを0.02μm被着した後、金
を0.2〜0.5μm被着した膜を形成すればよい。
【0097】図13(h)は、上記導電性被覆37を上
記ホトレジストマスク38でエッチングして、突起部3
5の導電膜39および配線40を形成する工程を示す。
なお、図13(h)および(h)は(h)を下方か
ら見た平面図である。ここで、図(h)は、シリコン
ウェハ51を、突起部35を形成した二酸化シリコン層
26に至るまで異方性エッチングした部分の一部に、導
電膜39を形成した例である。(h)は、該異方性エ
ッチングした部分の全部を覆おうように導電膜39を形
成した例である。
【0098】また、この例では、シリコンウェハ51に
設けられた穴51aの開口部全周で二酸化シリコン膜2
6が支持され、穴51aの開口が、二酸化シリコン膜2
6で塞がれる。このため、この例は、突起支持部43に
ついて、片持ち梁構造の場合と比べて、可撓性が小さい
が、逆に、剛性が大きくなるという特徴がある。
【0099】なお、この工程後に、接触端子先端部の四
角錐形状を有した導電膜39の表面に、金あるいはロジ
ウム等を0.2〜2μm程度めっきすることにより、電
気的な接触特性を安定にすることができる。
【0100】図14(i)および(j)は、上記の突起
部35を表面に有した二酸化シリコン膜26を形成した
上記シリコンウェハ51および二酸化シリコン30から
なる基板の二酸化シリコン膜30の表面と支持部材45
との間に緩衝層46を挟みこんで、一体化する工程を示
す。図14(j)の実施例では、緩衝層46は、シリコ
ンウェハ51に設けられる穴51aにも充填される。緩
衝層46としては、例えば、厚さが0.2〜3mmで、
硬さ(JISA)が15〜70程度のシリコンゴムが用
いられる。しかし、緩衝層用の材料は、これに限定され
ない。なお、二酸化シリコン膜30および支持部材45
の接着は、シリコンゴム46自体に接着力があるので、
格別に接着剤を必要としない。なお、接着剤を用いて接
着するようにしてもよい。また、本実施例では、他の実
施例と同様に、支持部材45として、シリコン基板を用
いる。
【0101】図14(k)は、上記の突起部35を表面
に有した二酸化シリコン膜26を形成した上記シリコン
ウェハ51および二酸化シリコン30からなる基板の表
面に絶縁膜54を被着して用いる例である。
【0102】また、図14(l)は、この絶縁膜54
を、二酸化シリコン膜30と支持部材45との間に挟み
こんで、一体化して用いる例である。本実施例では、例
えば、厚さが5〜20μmのポリイミドを、絶縁膜54
として用いている。しかし、絶縁膜は、これに限定され
ない。なお、該絶縁膜54と支持部材45の間に緩衝層
を挟み込む構造にしてもよい。
【0103】上記のように、エラストマおよびシリコン
基板を付けた構造、あるいは、絶縁膜を付けた構造にす
ることにより、接触端子部分の強度向上と、弾性率の制
御ができる。
【0104】次に、図2に示す接続装置を形成するため
の他の製造プロセスについて、図15を参照して説明す
る。なお、図12−14に示すプロセスと同じ工程につ
いては、説明を省略する。
【0105】図15(a)は、二酸化シリコン膜33を
マスクとして、シリコンウェハ27の(100)面を、
異方性エッチングして先端が概ね尖った形状の突起部3
4を形成する工程を示す。基板として、厚さ1〜10μ
mの二酸化シリコン26を、シリコン単結晶からなるシ
リコンウェハ27および51の間に挟みこんだ構造のS
OI基板を用いて、前記の図12(a)−(c)までの
工程と同様な工程により、異方性エッチングを行う。
【0106】図15(b)は、上記二酸化シリコン膜3
3のマスクが、まだ突起部34に付着して残っている状
態で、シリコンウェハ27の異方性エッチングを中止
し、上記二酸化シリコン膜33をエッチングにより除去
する工程を示す。なお、本エッチングでは、二酸化シリ
コン26および二酸化シリコン膜30も同時に部分的あ
るいは全体がエッチングされる。
【0107】図15(c)は、熱酸化により、突起34
およびシリコン単結晶51の表面に二酸化シリコン49
および50を形成して、突起部35を形成する工程を示
す。シリコンの酸化は、例えば、ウェット酸素中での熱
酸化により、二酸化シリコン膜を0.5μm程度形成す
る。
【0108】図15(d)は、前記の図12(e)〜図
13(h)までの工程と同様な工程により、シリコンウ
ェハ51の(110)面をエッチングすることにより、
穴51aを形成すると共に、先端が概ね尖った形状の突
起部35の表面の二酸化シリコン膜49に、導電膜39
および配線40を形成する工程を示す。
【0109】なお、この工程後に、接触端子先端部の導
電膜39の表面に金あるいはロジウム等をめっきするこ
とにより、電気的な接触特性を安定にすることができ
る。
【0110】なお、本製造方法は、図12−14の製造
方法と比較して、突起34の先端部に、任意の大きさの
平坦部を形成することができる。この手法は、図15に
示した基板構成に限定されることなく、二酸化シリコン
膜をマスクにして、シリコン単結晶を異方性エッチング
することにより突起部を形成する工程において、有効で
ある。また、本実施例では、穴51aの開口の全体が、
二酸化シリコン膜26で覆われる構造となる。従って、
上記図13(h)または(h)で示した構造と同じ
特徴を有する。特に、この例では、突起部35が四角錐
台形状であるので、先端の面積が、四角錐形状のものと
比べて大きい。したがって、突起支持部43の剛性が大
きいことは、突起の接触圧を上げることに役立つことが
期待できる。
【0111】次に、図3に示す接続装置を形成するため
の製造プロセスについて、図16および図17を参照し
て説明する。なお、図12−14に示すプロセスと同じ
工程については、説明を省略する。
【0112】図16(a)は、厚さ0.5〜5μmの二
酸化シリコン26をシリコンウェハ27および28に挟
みこんだ構造のSOI基板において、シリコンウェハ2
7の(100)面およびシリコンウェハ28の(10
0)面に熱酸化により二酸化シリコン膜29および30
を形成する工程を示す。シリコンウェハ27および28
の酸化は、例えば、ウェット酸素中での熱酸化により、
二酸化シリコン膜29および30を0.5μm程度形成
する。
【0113】図16(b)は、二酸化シリコン膜26上
に突起34を形成し、シリコンウェハ28に穴28aを
形成すると共に、突起部35に導電性被覆を形成する工
程を示す。すなわち、この工程では、図12(b)〜
(d)までの工程と同様な工程により、二酸化シリコン
膜26上に、先端が尖った形状の突起34を形成し、次
に、図12(e)〜13(h)までの工程と同様な工程
により、シリコンウェハ28の(100)面をエッチン
グすることにより、シリコンウェハ28に、穴28aを
形成する。この穴28aの開口部は、二酸化シリコン膜
26で覆われた状態にある。そして、開口部を覆ってい
る二酸化シリコン膜26上に形成した突起34および二
酸化シリコン膜26上に、導電膜39および引き出し用
配線40を形成する工程を示す。
【0114】なお、図16(b)および(b)は、
(b)を下方から見た平面図である。ここで、図16
(b)は、シリコンウェハ28を、突起34を形成し
た二酸化シリコン層26に至るまで異方性エッチングし
た部分の一部に、導電膜39を形成した例である。
【0115】(b)は、該異方性エッチングした部分
の全部を覆おうように導電膜39を形成した例である。
【0116】なお、この工程後に、接触端子先端部の四
角錐形状を有した導電膜39の表面に金あるいはロジウ
ム等を0.2〜2μm程度めっきすることにより、電気
的な接触特性を安定にすることができる。
【0117】なお、前記の図14(i)〜(l)までの
工程と同様に、図17(c)〜(f)に示したように、
緩衝層46、および、支持部材45としてシリコン基板
を付けた構造、あるいは、絶縁膜54を付けた構造にす
ることにより、接触端子部分の強度向上と、弾性率の制
御ができる。
【0118】図18に、図16(b)の突起部35を支
持する二酸化シリコン層26を、片持ち梁の構造にする
ための製法を示す。なお、図16および図17に示すプ
ロセスと同じ工程については、説明を省略する。
【0119】図18(a)は、突起部35を形成した二
酸化シリコン層26を、ホトレジストマスク55および
56により、突起部35の周辺の二酸化シリコン26
を、上述したように、コ字形状にエッチングすることに
より除去する工程を示す。ホトレジストとしてOFPR
800(東京応化工業)を塗布し、突起部35の周辺の
二酸化シリコン26の表面のOFPR800(東京応化
工業)を、コ字形状に露光し、NMD3(東京応化工
業)により現像することによりホトレジストマスク55
を形成する。次に、ホトレジストマスク55に覆われな
い、すなわち、露出した二酸化シリコン膜26を、フッ
化水素酸とフッ化アンモニウム液の1:7混液に浸漬し
てエッチングする。
【0120】図18(b)は、ホトレジストマスク55
および56を除去し、突起部35を表面に有した二酸化
シリコン膜26の片持ち梁構造の突起支持部43を形成
する工程を示したものである。なお、第1図(b)は
(b)を下方から見た平面図である。ホトレジストマス
ク55および56は、S502a(東京応化工業)を用
いて除去する。
【0121】なお、この例において、接触端子先端部の
四角錐形状を有した導電膜39の表面に金あるいはロジ
ウム等を0.2〜2μm程度めっきすることにより、電
気的な接触特性を安定にすることができる。
【0122】図18(c)は、片持ち梁構造の突起支持
部43を形成した上記シリコンウェハ28および二酸化
シリコン26、30からなる基板の二酸化シリコン膜3
0の表面とシリコン基板45との間に緩衝層46を挟み
こんで、一体化する工程を示す。
【0123】次に、図4に示す接続装置を形成するため
の製造プロセスについて、図19を参照して説明する。
【0124】図19は、基材となるシリコンウェハに異
方性エッチングにより四角錐の穴を形成し、このシリコ
ンウェハを型として用いて、四角錐の接触端子先端部を
薄膜で形成するための製造プロセスを工程順に示したも
のである。
【0125】図19(a)は、厚さ0.5〜5μm程度
の二酸化シリコン26をシリコンウェハ27および28
に挟みこんだ構造のSOI基板において、シリコンウェ
ハ27および28の(100)面に、熱酸化により二酸
化シリコン膜29および30を形成する工程を示す。シ
リコンウェハ27および28の酸化は、例えば、ウェッ
ト酸素中での熱酸化により、二酸化シリコン膜29およ
び30を0.5μm程度形成する。
【0126】図19(b)は、上記二酸化シリコン膜2
9および30の表面にホトレジストマスク31および3
2を形成し、二酸化シリコン膜30をエッチングする工
程を示す。
【0127】図19(c)は、上記ホトレジストマスク
31および32を除去し、二酸化シリコン膜30をマス
クとして、シリコンウェハ28の(100)面を、二酸
化シリコン層26に至るまで異方性エッチングして穴2
8aを形成した後、シリコンウェハ28の表面に熱酸化
により、二酸化シリコン膜57を形成する工程を示す。
シリコンの酸化は、例えば、ウェット酸素中での熱酸化
により、二酸化シリコン膜57を0.5μm程度形成す
る。
【0128】図19(d)は、上記二酸化シリコン膜5
7の表面にホトレジストマスク58を形成し、二酸化シ
リコン膜26をエッチングして、開口26bを形成する
工程を示す。
【0129】図19(e)は、上記ホトレジストマスク
58を除去し、二酸化シリコン膜26をマスクとして、
開口26bからシリコンウェハ27の(100)面を異
方性エッチングして、四角錐の形状のエッチング穴59
を形成する工程を示す。
【0130】図19(f)は、導電性被覆37を形成す
る工程を示す。すなわち、この工程では、まず、前記エ
ッチング穴59および二酸化シリコン膜26、57およ
び30の表面に、導電性被覆37を形成する。この後、
上記エッチング穴59の表面を覆うと共に、配線形成用
のパターンとなるように、該導電性被覆37の表面にホ
トレジストマスク60を形成して、該ホトレジストマス
ク60から露出している該導電性被覆37をエッチング
する。導電性被覆37は、例えば、スパッタリング法あ
るいは蒸着法で、金を0.2〜0.5μm被着して形成
される。また、導電性被覆37は、金膜上に、ニッケル
を1〜2μm程度、スパッタリング法あるいは蒸着法で
成膜し、その表面に、ニッケル、銅または両者を、2〜
40μm程度めっきするようにしてもよい。
【0131】なお、導電性被覆37として、金、ロジウ
ムなどの貴金属を、0.1〜0.5μm程度、スパッタ
リング法あるいは蒸着法で被着した膜に、ニッケルを1
〜2μm程度、スパッタリング法あるいは蒸着法で被着
した膜を用いてもよい。
【0132】図20(g)は、上記の導電性被覆37の
表面に被着したホトレジストマスク60および二酸化シ
リコン膜30の表面と、支持部材45であるシリコン基
板との間に、緩衝層46を充填して、一体化する工程を
示す。緩衝層46としては、例えば、シリコンゴムを使
用する。また、ポリイミドを塗布して、加熱硬化して形
成したものを用いることができる。また、熱硬化したポ
リイミドの下面に熱硬化前のポリイミドを塗布した二層
のポリイミド膜を、上記導電性被覆37の表面に接着し
て、加熱硬化して形成したものを用いることができる。
【0133】図20(h)は、二酸化シリコン膜31お
よびシリコンウェハ27を、それぞれエッチングして除
去して、突起部35を形成する工程を示す。この例は、
突起部35をシリコンの単結晶の突起34で構成される
上記した例と異なり、突起部35は、シリコン単結晶で
は構成されていない。
【0134】なお、この例において、接触端子先端部の
四角錐形状を有した導電性被覆37の表面に金あるいは
ロジウム等を0.2〜2μm程度めっきすることによ
り、電気的な接触特性を安定にすることができる。
【0135】次に、図4に示す接続装置を形成するため
の他の製造プロセスについて、図21を参照して説明す
る。なお、図19および図20に示すプロセスと同じ工
程については、説明を省略する。
【0136】図21(a)は、厚さ0.5〜5μm程度
の二酸化シリコン26をシリコンウェハ27および28
に挟みこんだ構造のSOI基板において、前記の図19
(e)までの工程と同様な工程により、二酸化シリコン
膜26をマスクとして、シリコンウェハ27の(10
0)面を異方性エッチングして、四角錐の形状のエッチ
ング穴59を形成した後、該シリコンウェハ27のエッ
チング穴59の表面に、二酸化シリコン膜61を形成す
る工程を示す。
【0137】図21(b)は、導電性被覆37を形成す
る工程を示す。まず、二酸化シリコン膜61、26、5
7および30の表面に、下地膜37aおよび導電性被覆
37を形成する。
【0138】この後、上記エッチング穴59の二酸化シ
リコン膜61の表面を覆い、配線形成用のパターンとな
るように、前記導電性被覆37の表面を覆うホトレジス
トマスク62を形成して、該ホトレジストマスク62か
ら露出している該導電性被覆37および該下地膜37a
をエッチングする。下地膜37aは、例えば、スパッタ
リング法あるいは蒸着法で、クロムを0.02μm被着
して形成する。導電性被覆37は、例えば、スパッタリ
ング法あるいは蒸着法で、下地膜37a上に、金を0.
2〜0.5μm被着して形成される。
【0139】また、下地膜37aは、クロムに代えて、
チタンを、スパッタリング法あるいは蒸着法で、0.0
2μm被着してもよい。さらに、導電性被覆37は、金
膜上に、ニッケルを1〜2μm程度、スパッタリング法
あるいは蒸着法で成膜し、その表面に、ニッケル、銅ま
たは両者を、2〜40μm程度めっきするようにしても
よい。
【0140】なお、導電性被覆37として、金、ロジウ
ムなどの貴金属を、0.1〜0.5μm程度、スパッタ
リング法あるいは蒸着法で被着した膜に、ニッケルを1
〜2μm程度、スパッタリング法あるいは蒸着法で被着
した膜を用いてもよい。
【0141】図21(c)は、上記の導電性被覆37の
表面に被着したホトレジストマスク62および二酸化シ
リコン膜30の表面と、支持部材45であるシリコン基
板との間に、緩衝層46を充填して一体化する工程を示
す。緩衝層46としては、例えば、シリコンゴムを使用
する。また、ポリイミドを塗布して、加熱硬化して形成
したものを用いることができる。また、熱硬化したポリ
イミドの下面に熱硬化前のポリイミドを塗布した二層の
ポリイミド膜を、上記導電性被覆37の表面に接着し
て、加熱硬化して形成したものを用いることができる。
【0142】図21(d)は、突起部35を形成する工
程を示す。すなわち、まず、二酸化シリコン膜31およ
びシリコンウェハ27を、それぞれエッチングして除去
する。この後、突起部35を覆っている二酸化シリコン
61をエッチングして除去した後、下地膜37aをエッ
チングして除去する。
【0143】なお、この例において、接触端子先端部の
四角錐形状を有した導電性被覆37の表面に金あるいは
ロジウム等を0.2〜2μm程度めっきすることによ
り、電気的な接触特性を安定にすることができる。
【0144】図22に、図20(h)の突起部35を形
成した二酸化シリコン層26を、片持ち梁の構造にする
製法を示す。なお、図19および図20に示すプロセス
と同じ工程については、説明を省略する。
【0145】図22(a)は、前記の図19(a)〜
(c)までの工程と同様な工程により、二酸化シリコン
層57を形成した後、ホトレジストマスク63を形成
し、二酸化シリコン層26を、該ホトレジストマスク6
3により、突起部を形成する位置64の二酸化シリコン
膜26、および該突起部の周辺の二酸化シリコン層26
をコ字形状65にエッチングにより除去する工程を示
す。ホトレジストとしてOFPR800(東京応化工
業)を塗布し、突起部形成位置64の二酸化シリコン膜
26を正方形に、また、該突起部形成位置の周辺の二酸
化シリコン膜26の表面のOFPR800(東京応化工
業)を、コ字形状に露光し、NMD3(東京応化工業)
により現像することによりホトレジストマスク63を形
成する。次に、ホトレジストマスク63から露出した二
酸化シリコン膜26を、フッ化水素酸とフッ化アンモニ
ウム液の1:7混液に浸漬してエッチングする。
【0146】図22(b)は、ホトレジストマスク63
を除去し、二酸化シリコン膜26をマスクとして、シリ
コンウェハ27の(100)面を異方性エッチングし
て、四角錐のエッチング穴59を形成すると同時に、シ
リコンウェハ27をコ字形状66にエッチングし、該シ
リコンウェハ27のエッチング面および二酸化シリコン
膜26、57および30の表面に、導電性被覆37を形
成する工程を示したものである。導電性被覆37は、図
19(f)と同様な材料で形成すればよい。なお、該シ
リコンウェハ27のエッチング面は、図21(a)と同
様に熱酸化により、二酸化シリコン膜61を形成して、
下地膜37aおよび導電性被覆37を形成してもよい。
【0147】図22(c)は、上記の四角錐のエッチン
グ穴59の表面を覆い、コ字形状のエッチング面66の
導電性被覆37を被覆せず、配線形成用のパターンを形
成するように、導電性被覆37の表面を覆うホトレジス
トマスク67を形成した後、該導電性被覆37を除去す
る工程を示す。
【0148】図22(d)は、上記の導電性被覆37の
表面に被着したホトレジストマスク67および二酸化シ
リコン膜30の表面と、支持部材45であるシリコン基
板との間に、緩衝層46を挟みこんで一体化した後、二
酸化シリコン膜29およびシリコンウェハ27を除去す
る工程を示す。なお、図22(d)は、(d)を下方
から見た平面図である。
【0149】図23に、本発明の接続装置の第5実施例
の製造工程の一部を示す。本実施例は、基本的には、図
18に示した実施例と同様のプロセスで製造することが
できる。異なる点は、図18の例では、突起支持部43
を片持ち梁構造に形成しているが、本実施例では、突起
支持部43を、ブリッジ構造、すなわち、両持ち構造に
形成する点にある。従って、プロセスにおいて相違する
点は、突起支持部43の回りの二酸化シリコン膜26
を、コ字形状にエッチングするか、2本並行する溝状に
エッチングするかのマスクパターンの相違である。従っ
て、製造プロセスの詳細は、図18の例を含めて、既に
述べられているので、ここでは、説明を省略する。
【0150】なお、この例は、片持ち梁構造の場合よ
り、可撓性は小さいが、剛性は、片持ち梁構造のものよ
り大きい。従って、本実施例は、片持ち梁構造のもの
と、穴28a(または51a)の開口部全体を塞ぐ構造
のものとの中間的な性質を有する。
【0151】なお、図1ないし図23に示した実施例
は、図24(a)および(b)に示すような二酸化シリ
コン膜の正方形のマスク68を用いて、シリコン単結晶
の(100)面を異方性エッチングして、四角錐の接触
先端部を有する接触端子を形成する例である。この場
合、接触端子の先端部を形成するための二酸化シリコン
膜の正方形のマスクは、シリコンウェハ27の(10
0)面において、図24(a)に示すように、一辺が
〈110〉方向と45度の角をなす方位に配置するか、
あるいは、図24(b)に示すように、一辺が〈11
0〉方向と平行の方位に配置するのが望ましい。
【0152】なお、これまで述べた例では、接触端子を
形成するための基材として、シリコンウェハを用いてい
る。しかし、本発明は、これに限定されない。異方性エ
ッチングによって、先端が尖った形状の穴が形成できる
結晶であれば、他の結晶を用いてもよい。
【0153】また、突起を形成する第2の基材、例え
ば、シリコンウェハ27については、異方性エッチング
が必要である。しかし、突起の形成に直接用いられない
第1の基材、例えば、シリコンウェハ28または51
は、必ずしも異方性エッチングである必要はない。通常
のエッチングであってもよい。従って、第1の基材であ
るシリコンウェハ28および51は、単結晶でなくても
よい。例えば、多結晶シリコン、アモルファスシリコン
であってもよい。
【0154】さらに、上記説明では、基材を便宜状シリ
コンウェハとしたが、ウェハとして製作されたものに限
定する趣旨ではない。上記したプロセスで、突起部が形
成できるものであればよい。
【0155】また、上記各例では、接触端子として設け
られたものは、全て配線が接続され、有効に使用できる
ものである。しかし、配線が接続されない、単なる突起
としてのみ機能するダミー接触端子を設けることができ
る。すなわち、接触端子の高さと同じか、または、適宜
に設定した高さで、ダミーの接触端子を、必要に応じて
適度に配置することができる。これにより、接触端子の
高さばらつき、または、被接触対象への押し付け圧力の
調整が容易になり、接触特性および信頼性を向上するこ
とができる。
【0156】上記した実施例において、片持ち梁状の突
起支持部43は、長方形状の例を示したが、これに限ら
れない。例えば、台形状、平行四辺形状とすることがで
きる。
【0157】また、上記各実施例では、突起部35ごと
に穴28aまたは穴51aを設けている例を示したが、
本発明は、これに限られない。すなわち、複数の突起部
35ごとに、1の穴28aまたは穴51aを設ける構成
としてもよい。すなわち、一つの突起支持部で複数の突
起部35を支持する構造とすることができる。この場
合、一つの突起部ごとに独立して引き出し用配線40を
設けて、接触端子42を突起部35ごとに形成すること
ができる。次に、それらの例について説明する。なお、
一つの突起支持部において支持される複数の突起部につ
いて、1または2以上の共通の電極を設ける構成として
もよい。
【0158】図35(a)−(d)に示す例は、それぞ
れ、第1の基材としてシリコンウェハ51を用い、第2
の基材としてシリコンウェハ27を用いた実施例であ
る。
【0159】これらの例は、いずれも、図12(a)−
(d)に示す工程と同様にして、突起部35を形成す
る。そして、図12(e)および(f)に示す工程と同
様に、穴51aを異方性エッチングによりあける。ただ
し、この例では、複数個の突起部35がその開口面に位
置する大きさで、穴51aを設ける。そのため、マスク
をその大きさで開口させる。
【0160】また、この穴51aは、二酸化シリコン膜
26に達するまで行われる。なお、図12(f)のよ
うに、シリコンウェハ51の一部を残すようにしてもよ
い。
【0161】ついで、図13(g)および(h)に示す
ように、突起部35を覆う導電膜39と、引出し用配線
40とを設ける。さらに、図14(i)−(l)に示し
た例と同じように、支持部材45であるシリコン基板に
固定する。これについては、穴51aの大きさを除いて
は、図14(i)−(l)と同じであるので、説明を省
略する。
【0162】図36(a)−(d)に示す例は、それぞ
れ、第1の基材としてシリコンウェハ28を用い、第2
の基材としてシリコンウェハ27を用いた実施例であ
る。
【0163】これらの例は、いずれも、図16(a)お
よび(b)に示す工程と同様にして、突起部35を形成
する。そして、図12(e)および(f)に示す工程と
同様に、穴28aを異方性エッチングによりあける。た
だし、この例では、複数個の突起部35がその開口面に
位置する大きさで、穴28aを設ける。そのため、マス
クをその大きさで開口させる。また、この穴28aは、
二酸化シリコン膜26に達するまで行われる。なお、図
12(f)のように、シリコンウェハ28の一部を残
すようにしてもよい。
【0164】ついで、図13(g)および(h)に示す
ように、突起部35を覆う導電膜39と、引出し用配線
40とを設ける。さらに、図17(c)−(f)に示し
た例と同じように、支持部材45であるシリコン基板に
固定する。これについては、穴28aの大きさを除いて
は、図17(c)−(f)と同じであるので、説明を省
略する。
【0165】次に、突起部35を、第1の基材の面に沿
って、どのように配列するかに関するいくつかの例を示
す。図37(a)に示す例は、測定対象のチップごと
に、接触端子の突起部35の配列を対応させたものであ
る。すなわち、測定対象のチップ対応に、シリコンウェ
ハ28上に想定されたブロック201ごとに、複数の突
起部35を配列したものである。図37(b)に示す例
は、測定対象のチップ複数個(本実施例では2個の例を
示している)ごとに、シリコンウェハ28上に想定され
たブロック201ごとに、複数個の突起部35を配列し
たものである。また、図37(c)に示す例は、シリコ
ンウェハ28上に列状のブロックを想定し、このブロッ
クごとに、複数個の突起部を配列したものである。
【0166】上記各実施例では、接触端子42の先端部
の形状が、四角錐あるいは、四角錐台の場合について説
明したが、もちろん他の形状の突起部を形成してもよ
い。
【0167】例えば、八角錐の接触端子先端部の形状を
形成する例として、上記各実施例の中で、代表して2例
を図38および図39に示す。
【0168】図38(i)は、二酸化シリコン膜26で
構成され、導電膜39を設けた八角錐の突起部35を、
その表面で支持する片持ち梁状の突起支持部43を形成
した工程後の断面を示したものである。なお、図38
(i)は(i)を下方から見た平面図、図38(i
)は(i)を下方から見た斜視図である。ここでは、
正方形の二酸化シリコン膜をマスクとして、シリコン単
結晶28の(100)面を、例えば、水酸化カリウムと
イソプロパノールと水とを含むエッチング液に浸漬する
ことにより、シリコン単結晶28を異方性エッチングし
て、八角錐状の突起部35を形成して、図5および図6
で説明した工程と同様な工程で接触端子部を形成する。
ただし、エッチングの条件、すなわち、エッチング液の
成分比、液温、および、エッチング速度は、それらとは
異なる管理がなされる。
【0169】図39(h)は、二酸化シリコン膜26で
構成され、導電膜39を設けた八角錐の突起部35を、
該二酸化シリコン膜26の表面に形成して接触端子42
を形成した工程後の断面を示したものである。なお、図
39(h)は(h)を下方から見た平面図、図39
(h)は(h)を下方から見た斜視図である。ここで
は、正方形の二酸化シリコン膜をマスクとして、シリコ
ン単結晶28の(100)面を、水酸化カリウムとイソ
プロパノールと水とを含むエッチング液に浸漬すること
により、シリコン単結晶28を異方性エッチングして、
八角錐状の突起部35を形成して、図12および図13
で説明した工程と同様な工程で接触端子部を形成する。
【0170】次に、上記の各実施例で述べられた接触装
置の具体的な使用例について説明する。使用例として
は、例えば、半導体の検査装置が挙げられる。また、T
FT型液晶ディスプレイの検査装置にも適用できる。
【0171】図25は、本発明の接続装置を用いた一実
施例である検査装置の要部を示す説明図である。
【0172】本実施例において、検査装置は、半導体装
置の製造におけるウェハプローバとして構成されてい
る。この検査装置は、被検査物を支持する試料支持系1
20と、被検査物に接触して電気信号の授受を行なうプ
ローブ系100と、試料支持系120の動作を制御する
駆動制御系150と、測定を行なうテスタ170とで構
成される。なお、被検査物としては、半導体ウェハ1を
対象としている。この半導体ウェハ1の表面には、外部
接続電極としての複数の電極1aが形成されている。
【0173】試料支持系120は、半導体ウェハ1が着
脱自在に載置される、ほぼ水平に設けられた試料台12
2と、この試料台122を支持する、垂直に配置される
昇降軸124と、この昇降軸124を昇降駆動する昇降
駆動部125と、この昇降駆動部125を支持するX−
Yステージ127とで構成される。X−Yステージ12
7は、筐体126の上に固定される。昇降駆動部125
は、例えば、ステッピングモータなどからなる。X−Y
ステージ127の水平面内における移動動作と、昇降駆
動部125による上下動などを組み合わせることによ
り、試料台122の水平および垂直方向における位置決
め動作が行われるものである。また、試料台122に
は、図示しない回動機構が設けられており、水平面内に
おける試料台122の回動変位が可能にされている。
【0174】試料台122の上方には、プローブ系10
0が配置される。すなわち、当該試料台122に平行に
対向する姿勢で、接続装置100aおよび配線基板70
が設けられる。この接続装置100aには、複数個の接
触端子42を有する端子配列体20が、被検査物と対抗
する位置に設けられる。この端子配列体20は、上述し
た図1で示されるものが用いられる。すなわち、この端
子配列体20は、シリコンウェハ28と、これに支持さ
れる接触端子42群と、緩衝層46および支持部材45
が一体的に設けられて構成される。各々の接触端子42
は、該接続装置100aの延長配線シート71に設けら
れた引き出し用延長配線72を介して、配線基板70の
下部電極73および内部配線70aとを通して、該配線
基板70に設けられた接続端子70bに接続されてい
る。なお、本実施例では、接続端子70bは、同軸コネ
クタで構成される。この接続端子70bに接続されるケ
ーブル171を介して、テスタ170と接続される。
【0175】なお、ここで用いられる接続装置は、図1
に示した構造のものに限られない。例えば、図2、図
3、図4等に示す構造のものを用いることができる。
【0176】駆動制御系150は、ケーブル172を介
してテスタ170と接続されている。また、駆動制御系
150は、試料支持系120の各駆動部のアクチュエー
タに制御信号を送って、その動作を制御する。すなわ
ち、駆動制御系150は、内部にコンピュータを備え、
ケーブル172を介して伝達されるテスタ170のテス
ト動作の進行情報に合わせて、試料支持系120の動作
を制御する。また、駆動制御系150は、操作部151
を備え、駆動制御に関する各種指示の入力の受付、例え
ば、手動操作の指示を受け付ける。
【0177】以下、本実施例の検査装置の動作について
説明する。試料台122の上に、半導体ウェハ1を固定
し、X−Yステージ127および回動機構を用いて、該
半導体ウェハ1に形成された電極1aを、接続装置10
0aに形成された接触端子42の直下に位置決めするた
め、調整する。その後、駆動制御系150は、昇降駆動
部125を作動させ、試料台122を所定の高さまで上
昇させることによって、複数の接触端子42の各々の先
端を目的の半導体素子における複数の電極1aの各々に
所定圧で接触させる。ここまでは、操作部151からの
操作指示に従って、駆動制御系150により実行され
る。なお、これらの位置決め等の調整を自動的に行なう
ようにしてもよい。例えば、半導体ウェハ1に基準位置
のマークを予め付しておき、これを読み取り装置で読み
取って、座標の原点を設定するようにして、行なうこと
ができる。この場合、電極の位置は、予め設計データを
受け取ることにより、駆動制御系150において既知と
なる。
【0178】この状態で、ケーブル171、配線基板7
0、延長配線シート71、および接触端子42を介し
て、半導体ウェハ1に形成された半導体素子とテスタ1
70との間で、動作電力や動作試験信号などの授受を行
い、当該半導体素子の動作特性の可否などを判別する。
上記の一連の試験動作が、半導体ウェハ1に形成された
複数の半導体素子の各々について実施され、動作特性の
可否などが判別される。
【0179】次に、本発明の接続装置を用いた一実施例
である半導体素子のバーンイン工程での検査装置の一例
について説明する。
【0180】図26は、本発明の接続装置を用いた一実
施例である半導体素子のバーンイン工程での検査装置の
要部を示す斜視図、図27は、バーンイン用の半導体素
子検査装置の断面図である。
【0181】本実施例は、ウェハ状態の半導体素子に電
気および温度ストレスを高温状態で加え、半導体素子の
特性検査を実施するウェハプローバとして構成されてい
る。
【0182】また、本実施例は、一度に複数枚のウェハ
1を恒温槽(図示せず)に入れた状態で、特性検査が行
なえるようになっている。
【0183】すなわち、本実施例は、図27に示すよう
に、恒温槽(図示せず)に置かれる支持具190に垂直
に取り付けられるマザーボード181と、これに垂直
に、すなわち、前記支持具190に並行にマザーボード
181に取り付けられる、複数の個別プローブ系180
とで構成される。
【0184】マザーボード181は、各個別プローブ系
180ごとに設けられるコネクタ183と、マザーボー
ド181を介して前記コネクタ183と通じているケー
ブル182とを有する。ケーブル182は、本実施例で
は図示していないが、前記図25に示すテスタ170と
同様なテスタに接続される。
【0185】個別プローブ系180は、被検査物ごとに
設けられる。この個別プローブ系180は、上記した接
続装置100aと、この接続装置が固定される配線基板
70と、被検査物である半導体ウェハ1を支持するウェ
ハ支持基板185と、このウェハ支持基板185が載置
され、個別プローブ系自体をマーザーボード181に取
り付けるための支持ボード184と、前記接続装置10
0aを半導体ウェハ1に当接させるための押さえ基板1
86とを有する。
【0186】ウェハ支持基板185より上方にある各部
は、図26に示す構造となっている。すなわち、ウェハ
支持基板185は、例えば、金属板で形成され、半導体
ウェハ1を着脱自在に収容するための凹部185aと、
位置決めのためのノックピン187を有する。
【0187】接続装置100aは、上述したように、接
触端子42群が設けられている端子配列体20と、緩衝
層46および支持部材45と、延長配線シート71とで
構成される。この接続装置100aは、配線基板70に
搭載され、各接触端子42から引出される配線が、配線
70dを介して、コネクタ端子70cに接続される。こ
のコネクタ端子70cは、前記コネクタ183と嵌合す
るようになっている。なお、この例は、接続装置100
aとして、図1に示すものを用いているが、これに限定
されない。例えば、図2、図3、図4等に示すものを用
いることができる。
【0188】この接続装置100aの上方には、押さえ
基板186が装着される。この押さえ基板186は、チ
ャネル状に形成され、そのチャネル186a内に、配線
基板70が収容される。また、この押さえ基板186の
周縁部には、前記ノックピン187と嵌合する穴188
が設けられている。
【0189】なお、図27では、複数の個別プローブ系
180を、前記支持具190に並行にマザーボード18
1に取り付ける例を示したが、これに限定されない。す
なわち、個別プローブ系180ごとに、テスタに直接接
続する構成とすることもできる。
【0190】次に、本実施例の測定動作について、説明
する。
【0191】ウェハ支持基板185の凹部185aに、
半導体ウェハ1を固定し、ノックピン187を用いて、
該半導体ウェハ1に形成された各電極を、接続装置10
0aに形成された各接触端子42の直下に位置決めし
て、複数の接触端子42の各々の先端を、半導体素子に
おける複数の電極のうち、目的の電極の各々に、所定圧
で接触させる。この状態で、ケーブル182、マザーボ
ード181、コネクタ183、配線基板70、延長配線
用シート71に設けられた図26には示していない引き
出し用延長配線72(図1参照)、および、接触端子4
2を介して、半導体ウェハ1に形成された半導体素子と
テスタとの間で、動作電力や動作試験信号などの授受を
行い、当該半導体素子の動作特性の可否などを判別す
る。上記の一連の操作が、恒温槽(図示せず)内に設置
された支持具190に固定されたマザーボード181に
固定されたウェハ支持基板185に搭載された半導体ウ
ェハ1の各々について実施され、動作特性の可否などが
判別される。
【0192】なお、接続装置の接触端子を電極に接触さ
せる場合、上記実施例では、接触端子と電極とを一対一
対応に接続させているが、これに限られない。すなわ
ち、1個の電極について、複数個の接触端子を接触させ
るようにしてもよい。これにより、より確実な接触を確
保できる。
【0193】上記各実施例では、引き出し用配線40お
よび引き出し用延長配線72を通常の単線での配線とし
て扱ってきたが、本発明は、これに限定されない。接地
層を設けることによって、各引き出し用配線40および
引き出し用延長配線72を、マイクロストリップ線路と
する構成としてもよい。これより、DC検査、高周波
域、例えば、数GHz帯までのAC検査等の、半導体素
子の特性検査が可能となる。
【0194】上記の特性検査が可能な接続装置100a
を用いることにより、例えば、図26に示した前記個別
プロ−ブ系180、および、図27に示した半導体素子
検査装置を、前述のバ−ンイン検査に限ることなく、半
導体素子の製造における特性検査用のウェハプロ−バと
して用いることができる。この場合、半導体素子とテス
タ170との間の動作電力や動作試験信号などの授受
が、特性検査用とバ−ンイン用とで異なる場合でも、テ
スタからの信号の切り換え、または、マザ−ボ−ドを交
換することにより、前記の個別プロ−ブ系180に一旦
ウェハを装着すれば、一連の検査項目が終了するまで、
個別プロ−ブ系180に装着したままで検査することが
可能となる。
【0195】以上説明した実施例によれば、異方性エッ
チングにより、高さおよび形態のそろった突起を形成で
き、その突起で接触端子を形成できる。また、突起後方
に、穴を形成して、突起支持部の可撓性を大きくして、
検査対象との接触を良好に行える。また、接触端子を、
フォトリソグラフ技術により、高密度かつ高精度に形成
することができる。しかも、多数個の接触端子を、位置
精度よく一括して形成できる。
【0196】以上に説明した各実施例は、シリコンウェ
ハを用いているが、本発明は、これに限定されない。結
晶性の他の材料を用いることもできる。
【0197】また、上記図1、2、3および4に示す各
実施例では、支持部材45を介して配線基板に接続装置
を搭載しているが、支持部材を介さずに、緩衝層を介し
て該接続装置を配線基板に固定するようにしてもよい。
【0198】上記実施例では、片持ち梁状の接触端子
を、長方形状の突起支持部43で構成しているが、この
突起支持部の平面形状は、長方形に限られない。例え
ば、台形状とすることもできる。また、U字状に形成す
ることもできる。
【0199】
【発明の効果】本発明によれば、接続装置の接触端子
を、多点、かつ、高密度化でき、しかも、多端子化にお
いて、配線基板の電極パッド部に高密度かつ高精度に先
端部が尖った接続端子を一括形成することができるので
接続装置の組立性を大幅に向上させる効果がある。
【0200】また、本発明によれば、プローブの長さを
短くできて、高周波数まで対応できる。
【0201】さらに、接続端子の高さ方向ばらつきは、
シリコンの(100)面の異方性エッチングによる(1
11)面で囲まれた四角錐の形状を形成することによ
り、横方向ばらつきと同様に、ホトレジストマスクパタ
ーンの寸法精度に近いレベルにもっていくことができ
る。また、SOI基板を用いることにより、二酸化シリ
コン層が異方性エッチング時のストッパとなるため、異
方性エッチングのプロセス制御が容易である。これによ
り、接続端子の先端部位置精度を大幅に向上させる効果
がある。しかも、薄膜プロセスで形成するので、加工精
度が高く、しかも、微細な組立て作業を要せずに製造で
きる。
【0202】また、本発明の構成による緩衝層あるいは
片持ち粱構造の弾性力によって接続端子を対向した電極
に接触させる接続装置においては、接触端子と電極との
あいだの距離のばらつきを吸収して、小さな荷重で、各
接触端子に均等の圧力が加わるようにすることができ
る。それにより、全ピンの接触を確実に行うことができ
る。また、検査対象物に過大な荷重をかけることを防ぐ
ことができる。
【0203】また、シリコンおよび二酸化シリコン層に
耐熱性があり、バーンイン試験(〜200℃)ができ
る。また、LSI製造プロセスを接触装置の構成材であ
るシリコン単結晶基板に適用して、接触端子の近傍にコ
ンデンサあるいは抵抗等を形成したり、インピーダンス
整合したりすることによって、高周波特性を改善するこ
とができる。また、接触端子の近傍に、能動素子を形成
して、検査機能を持たせることにより、検査用のテスタ
の負担を少なくすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接続装置の第1実施例の構成の要部を
示す端面図である。
【図2】本発明の接続装置の第2実施例の構成の要部を
示す端面図である。
【図3】本発明の接続装置の第3実施例の構成の要部を
示す端面図である。
【図4】本発明の接続装置の第4実施例の構成の要部を
示す端面図である。
【図5】図5(a)−(f)は、上記第1実施例の接続
装置を形成する製造プロセスの一実施例の工程の前段を
示す端面図。
【図6】図6(g)−(i)は、上記図5に示す製造
プロセスの工程の後段を示し、図6(g)は端面図、図
6(g)は接触端子を示す平面図、図6(h)、
(i)は端面図、図6(i)は接触端子を示す平面
図、図6(i)は斜視図である。
【図7】本発明の接続装置の第1実施例の構成の詳細な
構造を示す端面図である。
【図8】図8(a)−(c)および(d)は、本発明の
接続装置を形成する製造プロセスの他の実施例の工程の
前段を示す端面図、図8(c)は接触端子の平面図で
ある。
【図9】図9(e)および(e)は、本発明の接続装
置を形成する製造プロセスの他の実施例の工程の後段を
示す端面図、図9(e)は接触端子の平面図である。
【図10】図10(a)−(d)は、本発明に関わる接
続装置を形成する製造プロセスの他の実施例の工程を示
す端面図、図10(d)は接続装置の要部斜視図であ
る。
【図11】図11(a)−(d)は、本発明に関わる接
続装置を形成する製造プロセスの他の実施例を示す端面
図、図11(d)は接続装置の要部斜視図である。
【図12】図12(a)−(f)は、本発明に関わる
接続装置を形成する製造プロセスの他の実施例の工程の
前段を示す端面図である。
【図13】図13(g)および(h)は、本発明に関わ
る接続装置を形成する製造プロセスの他の実施例の工程
の中断を示す端面図、図13(h)および(h
は、この方法により形成される接触端子の構造の例を示
す平面図である。
【図14】図14(i)−(l)は、本発明に関わる接
続装置を形成する製造プロセスの他の実施例の工程の後
段を示す端面図である。
【図15】図15(a)−(d)は、本発明に関わる接
続装置を形成する製造プロセスの他の実施例を示す端面
図である。
【図16】図16(a)および(b)は、本発明に関わ
る接続装置を形成する製造プロセスの他の実施例の工程
の前段を示す端面図、図16(b)および(b
は、この方法により形成される接触端子の平面図であ
る。
【図17】図17(c)−(f)は、本発明に関わる接
続装置を形成する製造プロセスの他の実施例の工程の後
段を示す端面図である。
【図18】図18(a)、(b)および(c)は、本発
明に関わる接続装置を形成する製造プロセスの他の実施
例の工程を示す端面図、図18(b1)は、この方法に
より形成される接触端子の構成を示す平面図である。
【図19】図19(a)−(f)は、本発明に関わる接
続装置を形成する製造プロセスの他の実施例の工程の前
段を示す端面図である。
【図20】図20(g)−(h)は、本発明に関わる接
続装置を形成する製造プロセスの他の実施例の工程の後
段を示す端面図である。
【図21】図21(a)−(d)は、本発明に関わる接
続装置を形成する製造プロセスの他の実施例の工程を示
す端面図である。
【図22】図22(a)−(d)は、本発明に関わる接
続装置を形成する製造プロセスの他の実施例の工程を示
す端面図、図22(d)は、この方法によって形成さ
れる接触端子の平面図である。
【図23】図23(a)、(b)および(c)は、本発
明に関わる接続装置を形成する製造プロセスの他の実施
例の工程を示す端面図、図23(b)は、この方法に
よって形成される接触端子の平面図である。
【図24】図24(a)−(b)は、本発明に関わる接
続装置の接触端子形成用の二酸化シリコンのマスクを形
成する実施例を示す平面図である。
【図25】本発明の接続装置を搭載した半導体素子検査
装置の駆動部の概要を示す構成図である。
【図26】本発明の接続装置を搭載したバーンイン用の
半導体素子検査装置の要部を示す斜視図である。
【図27】バーンイン用の半導体素子検査装置の断面図
である。
【図28】図28(A)はウェハの斜視図および図28
(B)は半導体素子の斜視図である。
【図29】従来の検査用プローブの断面図である。
【図30】従来の検査用プローブの平面図である。
【図31】はんだボールを電極上に有する半導体素子を
示す斜視図である。
【図32】はんだ溶融接続をした半導体素子の実装状態
を示す斜視図である。
【図33】従来のめっきによるバンプを用いた半導体素
子検査装置の要部断面図である。
【図34】図33のめっきによるバンプ部分を示す斜視
図である。
【図35】図35(a)−(d)は、本発明に関わる接
続装置において、複数個の突起部がその開口面に位置す
る大きさで穴が形成されている例を示す端面図である。
【図36】図36(a)−(d)は、本発明に関わる接
続装置において、複数個の突起部がその開口面に位置す
る大きさで穴が形成されている他の例を示す端面図であ
る。
【図37】図37(a)−(c)は、本発明に関わる接
続装置において、複数個の突起部をどのように配列する
かの例を示す平面図である。
【図38】図38(i)は、上記第1実施例の接続装置
を形成する製造プロセスの工程の後段を示す端面図、図
38(i)は接触端子を示す平面図、図38(i
は斜視図である。
【図39】図39(i)は、上記第2実施例の接続装置
を形成する製造プロセスの工程の後段を示す端面図、図
39(i)は接触端子を示す平面図、図39(i
は斜視図である。
【符号の説明】
1…ウェハ、1a…電極、2…半導体素子、3…電極、
4…プローブカード、5…プローブ、6…はんだバン
プ、7…配線基板、8…電極、10…誘電体膜、11…
配線、12…ビア、13…バンプ、14…配線基板、1
5…板ばね、20…端子配列体、26…二酸化シリコ
ン、26a…穴、27…シリコンウェハ(第2の基
材)、28…シリコンウェハ(第1の基材)、28a…
穴、29、30…二酸化シリコン膜、31、32…ホト
レジストマスク、33…二酸化シリコン膜、34…突
起、35…突起部、36…二酸化シリコン膜(絶縁
膜)、37…導電性被覆、37a…下地膜、38…ホト
レジストマスク、39…導電膜、39a…クロム膜、3
9b…金膜、40…引き出し用配線、41…ホトレジス
トマスク、42…接触端子、43…突起支持部、44…
めっき膜、45…支持部材(シリコン基板)、46…緩
衝層、47…二酸化シリコン、48…シリコン単結晶、
49、50…二酸化シリコン膜、51…シリコンウェ
ハ、51a…穴、52、53…ホトレジストマスク、5
4…絶縁膜、55、56…ホトレジストマスク、57…
二酸化シリコン膜、58…ホトレジストマスク、59…
エッチング穴、60…ホトレジストマスク、61…二酸
化シリコン膜、62、63…ホトレジストマスク、64
…突起部の形成位置、65…コ字形状のエッチング位
置、66…コ字形状のエッチング、67…ホトレジスト
マスク、68…正方形のマスク、70…配線基板、70
a…内部配線、70b…接続端子、70c…コネクタ端
子、70d…配線、71…延長配線シート、71a…絶
縁フィルム、72…引き出し用延長配線、73…電極、
74…はんだ、75…接触端子、76…接続端子、76
a…接触端子、77…引き出し用配線、78…絶縁材
料、79…接続端子、80…ビア、100…プローブ
系、100a…接続装置、120…試料支持系、122
…試料台、124…昇降軸、125…昇降駆動部、12
6…筐体、127…X−Yステージ、150…駆動制御
系、151…操作部、170…テスタ、171,172
…ケーブル、180…個別プロ−ブ系、181…マザ−
ボ−ド、182…ケ−ブル、183…コネクタ、184
…支持ボ−ド、185…ウェハ支持基板、185a…ウ
ェハ支持基板の凹部、186…押え基板、186a…チ
ャンネル、187…ノックピン、188…ノックピンと
嵌合する穴、190…支持具、201…ブロック。
フロントページの続き (72)発明者 田勢 隆 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平6−18555(JP,A) 特開 平3−151623(JP,A) 特開 平3−219650(JP,A) 特開 平1−147374(JP,A) 特開 昭63−244749(JP,A) 実開 平4−63134(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 1/06 - 1/073 G01R 31/28 - 31/3193 H01L 21/64 - 21/66

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査対象と電気的に接触して、電気信号を
    授受するための接続装置であって、 検査対象と電気的に接触するための複数個の接触端子
    と、前記接触端子各々から引き出される引き出し用配線
    と、前記接触端子および前記引き出し用配線とを支持す
    シリコンからなる第1の基材とを備え、 前記接触端子各々は、突起部と当該突起部を支持する突
    起支持部とを備え、 前記突起部は、単結晶のシリコンからなる第2の基材を
    異方性エッチングして形成され、当該突起部の先端側に
    導電性部分を有し、前記導電性部分は、 対応する前記引き出し用配線と接続
    され、 前記第1の基材は、前記突起部後方部分に穴を有し、 前記突起支持部は、絶縁層で形成され、前記穴の縁で両
    端が支持されるブリッジ状に形成された部分を有し、 前記第1の基材と前記第2の基材は、前記絶縁層をシリ
    コン層の間に挟んだ、シリコン―絶縁層―シリコンの構
    造を有するSOI(Silicon on Insulator)基板を構成す
    るものであること を特徴とする接続装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の接続装置であって、 前記突起部後方に形成された穴は、前記突起部ごとに設
    けられていることを特徴とする接続装置
  3. 【請求項3】請求項1〜2いずれか1項記載の接続装置
    であって、 前記突起部後方に形成された穴は、前記第1の基材を、
    前記第2の基材のある側と反対側から前記絶縁層に達す
    るまでエッチングして形成することを特徴とする接続装
  4. 【請求項4】請求項1〜2のいずれか1項記載の接続装
    置であって、 前記突起部は角錐であることを特徴とする接続装置
  5. 【請求項5】請求項1〜2のいずれか1項記載の接続装
    置であって、 前記突起部は角錐台であることを特徴とする接続装置
  6. 【請求項6】請求項1〜5のいずれか1項記載の接続装
    置であって、 前記引き出し用配線と電気的に接続する配線基板と、緩
    衝層と、支持部材とをさらに有し、 前記配線基板は、前記支持部材を搭載し、 前記支持部材は、前記緩衝層を挟んで前記第1の基材を
    支持することを特徴とする接続装置
  7. 【請求項7】検査対象と電気的に接続して、電気信号を
    授受するための接続装置の製造方法であって、 絶縁層を挟んで積層されるシリコンからなる第1の基材
    と単結晶シリコンからなる第2の基材とにより構成され
    るSOI(Silicon on Insulator)基板の、前記第2の基
    材の複数箇所について、それぞれその部分を覆うマスク
    を形成して、当該第2の基材を異方性エッチングする工
    程と、 前記マスクを除去して、当該マスクで覆われていた箇所
    に突起を形成する工程と、 前記突起の先端部に、当該先端部を覆う導電性被覆を形
    成し、かつ、前記導電性被覆と接続される引き出し用配
    線を形成する工程と、 前記突起を支持し、前記絶縁層を用いて構成されるブリ
    ッジ状の突起支持部を形成する工程と、 を有し、 前記ブリッジ状の突起支持部を形成する工程は、 前記第1の基材の前記突起の後方側の部分を、前記第2
    の基材のある面と反対側の面からエッチングして穴を形
    成する工程と、 前記絶縁層に、前記突起を挟んで並行し、前記第1の基
    材の穴と通じる二つの溝状の穴をエッチングにより形成
    する工程とを含むこと を特徴とする接続装置の製造方
  8. 【請求項8】検査対象と電気的に接続して、電気信号を
    授受するための接続装置の製造方法であって、 絶縁層を挟んで積層されるシリコンからなる第1の基材
    と単結晶シリコンからなる第2の基材とにより構成され
    るSOI(Silicon on Insulator)基板の、前記第2の基
    材の複数箇所について、それぞれその部分を覆うマスク
    を形成して、当該第2の基材を異方性エッチングする工
    程と、 前記マスクを除去して、当該マスクで覆われていた箇所
    に突起を形成する工程と、 前記突起の先端部に、当該先端部を覆う導電性被覆を形
    成し、かつ、前記導電性被覆と接続される引き出し用配
    線を形成する工程と、 前記突起を支持し、前記絶縁層を用いて構成されるブリ
    ッジ状の突起支持部を形成する工程と、 を有し、 前記ブリッジ状の突起支持部を形成する工程は、 前記絶縁層に、前記突起を挟んで並行し、前記第1の基
    材に達する二つの溝状のマスク穴をあけ、当該マスク穴
    から前記第1の基材をエッチングする工程を含むことを
    特徴とする接続装置の製造方法
  9. 【請求項9】請求項7〜8いずれか1項記載の接続装置
    の製造方法であって、 前記突起に酸化膜を形成した後、当該突起部の先端部を
    覆う導電性被覆を形成し、かつ、引き出し用配線を形成
    することを特徴とする接続装置の製造方法
JP09552495A 1994-06-03 1995-04-20 接続装置およびその製造方法 Expired - Fee Related JP3502874B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09552495A JP3502874B2 (ja) 1994-06-03 1995-04-20 接続装置およびその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-122869 1994-06-03
JP12286994 1994-06-03
JP09552495A JP3502874B2 (ja) 1994-06-03 1995-04-20 接続装置およびその製造方法

Related Child Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23476299A Division JP3502875B2 (ja) 1994-06-03 1999-08-20 接続装置およびその製造方法
JP2001266381A Division JP3825290B2 (ja) 1994-06-03 2001-09-03 半導体素子の製造方法
JP2001266380A Division JP3581677B2 (ja) 1994-06-03 2001-09-03 接続装置およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0850146A JPH0850146A (ja) 1996-02-20
JP3502874B2 true JP3502874B2 (ja) 2004-03-02

Family

ID=26436746

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09552495A Expired - Fee Related JP3502874B2 (ja) 1994-06-03 1995-04-20 接続装置およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3502874B2 (ja)

Families Citing this family (34)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3022312B2 (ja) * 1996-04-15 2000-03-21 日本電気株式会社 プローブカードの製造方法
US6798224B1 (en) 1997-02-11 2004-09-28 Micron Technology, Inc. Method for testing semiconductor wafers
US6060891A (en) * 1997-02-11 2000-05-09 Micron Technology, Inc. Probe card for semiconductor wafers and method and system for testing wafers
JP3123483B2 (ja) 1997-10-28 2001-01-09 日本電気株式会社 プローブカード及びプローブカード形成方法
JP3080047B2 (ja) 1997-11-07 2000-08-21 日本電気株式会社 バンプ構造体及びバンプ構造体形成方法
JP4006081B2 (ja) * 1998-03-19 2007-11-14 株式会社ルネサステクノロジ 半導体装置の製造方法
WO2000010016A1 (fr) 1998-08-12 2000-02-24 Tokyo Electron Limited Contacteur et procede de production de contacteur
KR100393452B1 (ko) * 1998-09-16 2003-08-02 가부시키가이샤 히타치세이사쿠쇼 반도체소자검사용 기판의 제조방법
US6420884B1 (en) * 1999-01-29 2002-07-16 Advantest Corp. Contact structure formed by photolithography process
US6980017B1 (en) 1999-03-10 2005-12-27 Micron Technology, Inc. Test interconnect for bumped semiconductor components and method of fabrication
US6437591B1 (en) 1999-03-25 2002-08-20 Micron Technology, Inc. Test interconnect for bumped semiconductor components and method of fabrication
JPH11337581A (ja) * 1999-04-27 1999-12-10 Nec Corp プロ―ブカ―ド
US6399900B1 (en) * 1999-04-30 2002-06-04 Advantest Corp. Contact structure formed over a groove
US6218203B1 (en) * 1999-06-28 2001-04-17 Advantest Corp. Method of producing a contact structure
JP2001094227A (ja) * 1999-09-20 2001-04-06 Shinko Electric Ind Co Ltd 半導体チップ実装用の配線基板と該基板を用いた半導体チップの実装方法
JP2001091544A (ja) 1999-09-27 2001-04-06 Hitachi Ltd 半導体検査装置の製造方法
US6657448B2 (en) 2000-02-21 2003-12-02 Kabushiki Kaisha Nihon Micronics Electrical connection apparatus
JP4527267B2 (ja) * 2000-11-13 2010-08-18 東京エレクトロン株式会社 コンタクタの製造方法
JP2003028895A (ja) * 2001-07-17 2003-01-29 Kyushu Hitachi Maxell Ltd バンプ付きコンタクトプローブの製造方法
AU2002353582A1 (en) * 2002-02-05 2003-09-02 Oug-Ki Lee Method for manufacturing electric contact element for testing electro device and electric contact element thereby
TWI236723B (en) 2002-10-02 2005-07-21 Renesas Tech Corp Probe sheet, probe card, semiconductor inspection device, and manufacturing method for semiconductor device
JP2005136302A (ja) 2003-10-31 2005-05-26 Renesas Technology Corp 半導体集積回路装置の製造方法
JP4372785B2 (ja) 2004-06-09 2009-11-25 株式会社ルネサステクノロジ 半導体集積回路装置の製造方法
WO2006054344A1 (ja) 2004-11-18 2006-05-26 Renesas Technology Corp. 半導体集積回路装置の製造方法
TWI287634B (en) * 2004-12-31 2007-10-01 Wen-Chang Dung Micro-electromechanical probe circuit film, method for making the same and applications thereof
WO2006097982A1 (ja) 2005-03-11 2006-09-21 Renesas Technology Corp. 半導体集積回路装置の製造方法
JP2006343182A (ja) 2005-06-08 2006-12-21 Renesas Technology Corp 半導体集積回路装置の製造方法
JP4825457B2 (ja) 2005-06-21 2011-11-30 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体集積回路装置の製造方法
JP2007012810A (ja) 2005-06-29 2007-01-18 Renesas Technology Corp 半導体集積回路装置の製造方法
KR100664443B1 (ko) * 2005-08-10 2007-01-03 주식회사 파이컴 캔틸레버형 프로브 및 그 제조 방법
JP2007101373A (ja) 2005-10-05 2007-04-19 Renesas Technology Corp プローブシート接着ホルダ、プローブカード、半導体検査装置および半導体装置の製造方法
JP4800007B2 (ja) 2005-11-11 2011-10-26 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体集積回路装置の製造方法およびプローブカード
US20070245552A1 (en) 2006-04-07 2007-10-25 John Caldwell Probe interposers and methods of fabricating probe interposers
JP5191646B2 (ja) 2006-10-24 2013-05-08 ルネサスエレクトロニクス株式会社 半導体集積回路装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0850146A (ja) 1996-02-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3502874B2 (ja) 接続装置およびその製造方法
JP3658029B2 (ja) 接続装置およびその製造方法
KR100733945B1 (ko) 실리콘 핑거 접촉기를 갖는 접촉 구조체 및 그 제조 방법
JP3553791B2 (ja) 接続装置およびその製造方法、検査装置並びに半導体素子の製造方法
KR101293348B1 (ko) 한번에 다수 방식으로 와이어 본드 프로브 카드를 구축하는 방법
JP4465995B2 (ja) プローブシート、プローブカード、半導体検査装置および半導体装置の製造方法
KR100454546B1 (ko) 실리콘 핑거 콘택터를 구비한 콘택트 구조물과 이를이용한 토탈 스택-업 구조물
JP2001091539A (ja) マイクロファブリケーションで形成するコンタクトストラクチャ
EP0999451A2 (en) Connecting apparatus, method of fabricating wiring film with holder, inspection system and method of fabricating semiconductor element
KR20010086060A (ko) 상승된 접촉 요소를 구비한 웨이퍼를 탐침 검사하기 위한탐침 카드
TWI227781B (en) Semiconductor-device inspecting apparatus and a method for manufacturing the same
JP2002162418A (ja) コンタクトストラクチャ並びにその製造方法及びそれを用いたプローブコンタクトアセンブリ
KR20010012353A (ko) 접속 장치 및 프로빙 시스템
JPH07321170A (ja) Ic回路試験用プローブ集成体
JP3502875B2 (ja) 接続装置およびその製造方法
JP3677027B2 (ja) 接続装置
JP3658334B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US20030094962A1 (en) Dual plane probe card assembly and method of manufacture
JP3825290B2 (ja) 半導体素子の製造方法
WO1995034000A1 (fr) Dispositif de connexion et sa fabrication
JP2002098736A (ja) 半導体デバイス試験装置
JP3581677B2 (ja) 接続装置およびその製造方法
JP3563361B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4343853B2 (ja) 接続装置および接続装置の製造方法
JP3718133B2 (ja) 半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071219

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081219

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091219

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees