JP4721408B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、特定の役の当選時に、その役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるための情報を報知するスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンにおいて、当選した小役の入賞を取りこぼす場合があるように複数種類の小役を設け、その複数種類の小役のうちいずかの小役に当選したときは、その小役の入賞を容易にするための情報を報知することで、その報知が行われている期間は、当選した小役の入賞率を高めるようにしたスロットマシンが知られている(例えば特許文献1参照)。
特許第3509699号公報
しかし、前述の従来の技術において、小役の当選を報知する遊技に移行すると、報知に従いその遊技を単に消化するだけとなるので、遊技が単調になってしまうという問題があった。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、役の当選に関する情報を報知する遊技を設けた場合に、その役と遊技状態の移行とを関連づけることにより、当選した役に関する情報を報知する遊技中の単調さを改善することである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
請求項1の発明は、リールを始動させるためのスタートスイッチと、リールを停止させるためのストップスイッチと、特定役を含む役の当選領域が設定された役抽選テーブルと、前記スタートスイッチが操作されたときに、前記役抽選テーブルを用いて役の抽選を行う役抽選手段と、前記ストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、リールの停止時における停止制御の範囲内でその操作された前記ストップスイッチに対応するリールを停止させるように制御するリール停止制御手段とを備え、前記特定役は、第1の図柄の組合せが有効ラインに停止したときは現遊技状態より不利な遊技状態に移行するとともに、第2の図柄の組合せが有効ラインに停止したときは遊技媒体が払い出されるように設定された役であり、前記特定役には、特定役A及び特定役Bを有し、前記特定役Aは、前記第1の図柄の組合せA及び前記第2の図柄の組合せAを有し、前記特定役Bは、前記第1の図柄の組合せB及び前記第2の図柄の組合せBを有し、少なくとも1つのリールでは、前記第1の図柄の組合せAを構成する図柄に対して、前記停止制御の範囲内で有効ラインに停止させることができない位置に、前記第2の図柄の組合せAを構成する図柄が配置されており、前記第1の図柄の組合せBを構成する図柄に対して、前記停止制御の範囲内で有効ラインに停止させることができない位置に、前記第2の図柄の組合せBを構成する図柄が配置されており、前記第2の図柄の組合せAを構成する図柄に対して、前記停止制御の範囲内で有効ラインに停止させることができない位置に、前記第2の図柄の組合せBを構成する図柄が配置されており、前記リール停止制御手段は、前記役抽選手段で前記特定役Aに当選したときは、前記停止制御の範囲内で、前記第1の図柄の組合せA又は前記第2の図柄の組合せAのうちいずれか一方を有効ラインに停止させるように制御するとともに、当該遊技で当選していない前記特定役Bに対応する図柄の組合せである前記第1の図柄の組合せB及び前記第2の図柄の組合せBを有効ラインに停止させないように制御し、前記役抽選手段で前記特定役Bに当選したときは、前記停止制御の範囲内で、前記第1の図柄の組合せB又は前記第2の図柄の組合せBのうちいずれか一方を有効ラインに停止させるように制御するとともに、当該遊技で当選していない前記特定役Aに対応する図柄の組合せである前記第1の図柄の組合せA及び前記第2の図柄の組合せAを有効ラインに停止させないように制御し、前記役抽選手段で前記特定役A又は前記特定役Bに当選したときに、それぞれ前記第2の図柄の組合せA、又は前記第2の図柄の組合せBを示す情報を報知する特定役報知手段を備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、リールを始動させるためのスタートスイッチと、リールを停止させるためのストップスイッチと、所定の図柄の組合せに設定されているとともにその図柄の組合せが有効ラインに停止したときは現遊技状態より不利な遊技状態に移行する遊技状態移行役と、前記遊技状態移行役に対応する図柄の組合せと異なる図柄の組合せに設定されているとともにその図柄の組合せが有効ラインに停止したときは遊技媒体が払い出される特定小役とが重複当選するように役の当選領域が設定された役抽選テーブルと、前記スタートスイッチが操作されたときに、前記役抽選テーブルを用いて役の抽選を行う役抽選手段と、前記ストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、リールの停止時における停止制御の範囲内でその操作された前記ストップスイッチに対応するリールを停止させるように制御するリール停止制御手段とを備え、前記役抽選テーブルで重複当選するように設定された前記遊技状態移行役及び前記特定小役は、それぞれ、複数種類設けられており、少なくとも1つのリールでは、1つの前記遊技状態移行役に係る図柄に対して、前記停止制御の範囲内で有効ラインに停止させることができない位置に、その遊技状態移行役と重複当選する前記特定小役に係る図柄が配置されており、1つの前記特定小役に係る図柄に対して、前記停止制御の範囲内で有効ラインに停止可能な位置に、その特定小役と重複当選しない少なくとも1つの前記遊技状態移行役に係る図柄が配置されており、前記リール停止制御手段は、前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定小役とに重複当選したときは、前記停止制御の範囲内で、当選した前記遊技状態移行役又は前記特定小役に対応するいずれか一方の図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御するとともに、当該遊技で当選していない前記遊技状態移行役又は前記特定小役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御し、前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定小役とに重複当選した場合において、当選した前記遊技状態移行役に係る図柄に対して前記停止制御の範囲内に配置された当選していない前記特定小役に係る図柄が有効ラインに停止するように前記ストップスイッチが操作されたときは、当選した前記遊技状態移行役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御し、前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定小役とに重複当選したときに、当選した前記特定小役に関する情報を報知する特定小役報知手段を備えることを特徴とする。
請求項3の発明は、リールを始動させるためのスタートスイッチと、リールを停止させるためのストップスイッチと、所定の図柄の組合せに設定されているとともにその図柄の組合せが有効ラインに停止したときは現遊技状態より不利な遊技状態に移行する遊技状態移行役と、前記遊技状態移行役に対応する図柄の組合せと異なる図柄の組合せに設定されているとともにその図柄の組合せが有効ラインに停止したときは遊技媒体が払い出される特定役とが重複当選するように役の当選領域が設定された役抽選テーブルと、前記スタートスイッチが操作されたときに、前記役抽選テーブルを用いて役の抽選を行う役抽選手段と、前記ストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、リールの停止時における停止制御の範囲内でその操作された前記ストップスイッチに対応するリールを停止させるように制御するリール停止制御手段とを備え、前記役抽選テーブルで重複当選するように設定された前記遊技状態移行役及び前記特定役は、それぞれ、複数種類設けられており、前記リール停止制御手段は、前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定役とに重複当選したときは、前記停止制御の範囲内では、当選した前記遊技状態移行役又は前記特定役に対応するいずれか一方の図柄の組合せしか有効ラインに停止させることができないように制御し、前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定役とに重複当選したときは、前記停止制御の範囲内で、当選した前記遊技状態移行役又は前記特定役に対応するいずれか一方の図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御するとともに、当該遊技で当選していない前記遊技状態移行役又は前記特定役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御し、前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定役とに重複当選した場合において、当選した前記遊技状態移行役に係る図柄に対して前記停止制御の範囲内に配置された当選していない前記特定役に係る図柄が有効ラインに停止するように前記ストップスイッチが操作されたときは、当選した前記遊技状態移行役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御し、前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定役とに重複当選したときに、当選した前記特定役に関する情報を報知する特定役報知手段を備えることを特徴とする。
(作用)
請求項1の発明においては、特定役の当選時には、第1の図柄の組合せ又は第2の図柄の組合せのいずれか一方が有効ラインに停止可能に設定されている。さらに、所定の条件(特定役の当選時に、第2の図柄の組合せを有効ラインに停止させるための情報を報知するための条件)を満たしたときは、特定役の当選時に、第2の図柄の組合せを有効ラインに停止させるための情報が報知される。
これにより、第1の図柄の組合せが有効ラインに停止する前と停止後(停止前より不利な遊技状態)の遊技、及び前記情報が報知される遊技と報知されない遊技とがそれぞれ設けられる。
また、請求項2又は請求項3の発明においては、特定小役又は特定役(以下、特定小役等と称する)と遊技状態移行役とに重複当選するように設定されている。そして、特定小役等と遊技状態移行役との重複当選時には、いずれか一方が入賞可能に設定されている。また、所定の条件(当選した特定小役等を入賞させるための情報を報知するための条件)を満たしたときは、遊技状態移行役と特定小役等とに重複当選したときに、当選した特定小役等を入賞させるための情報が報知される。
これにより、遊技状態移行役の入賞前と入賞後(入賞前より不利な遊技状態)の遊技、及び前記情報が報知される遊技と報知されない遊技とがそれぞれ設けられる。
請求項1の発明によれば、特定役の当選が報知される遊技であっても、遊技者は、現遊技状態が終了しないように(第1の図柄の組合せが有効ラインに停止せず、不利な遊技状態に移行しないように)注意しつつストップスイッチを操作するととなるので、報知が行われる遊技中の単調さを改善することができる。
また、請求項2又は請求項3の発明によれば、特定小役等と遊技状態移行役とが重複当選するので、特定小役等の当選が報知される遊技であっても、遊技者は、現遊技状態が終了しないように(遊技状態移行役が入賞し、不利な遊技状態に移行しないように)注意しつつストップスイッチを操作することとなるので、報知が行われる遊技中の単調さを改善することができる。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。
(遊技制御手段)
スロットマシン10の遊技制御手段60は、スロットマシン10の遊技の進行や演出等を含むスロットマシン10全体を統括制御する手段であり、役の抽選、リール31の駆動(回転及び停止)制御、及び入賞時の払出し等の遊技の進行や、演出の出力、及び情報の報知等を制御する。遊技制御手段60は、所定の制御基板上に設けられており、演算等を行うCPUと、遊技の進行等に必要なプログラムや演出用のデータ等を記憶しておくROMと、CPUが各種の制御を行うときに、取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等とを備える。
(スタートスイッチ、ストップスイッチ、ベットスイッチ)
図1に示すように、遊技制御手段60の入力側(図1中、左側)には、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、及びストップスイッチ42が電気的に接続されている。
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを投入するときに操作するスイッチであって、その操作によって有効ラインが有効化されるスイッチである。なお、図1では、メダル投入口を図示していないが、メダル投入口は、ベットスイッチ40と同様に、有効ラインを有効化するために実際のメダルを投入する部分であり、メダル投入口からのメダルの投入は、ベットスイッチ40の操作に含まれるものである。
また、スタートスイッチ41は、リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つのリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
(モータ、リール)
遊技制御手段60の出力側(図1中、右側)には、以下に示すモータ32等の周辺機器が電気的に接続されている。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、リール31の回転中心部に連結され、遊技制御手段60によって制御される。
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(後述する、役を構成する図柄等)を印刷したリールテープを貼付したものである。また、本実施形態では、リール31は、並列に3つ設けられている。
そして、スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号が遊技制御手段60に入力される。遊技制御手段60は、この信号を受信すると、全てのモータ32を駆動制御して、全てのリール31を回転させるように制御する。このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓枠内で上下方向に移動表示される。
また、ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号が遊技制御手段60に入力される。遊技制御手段60(具体的には、後述するリール停止制御手段65)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。
ここで、本実施形態では、リール31は、左、中、右の3つが設けられており、これに対応して、ストップスイッチ42は、左、中、右の3つが設けられている。すなわち、左ストップスイッチ42に対応するリール31は左リール31であり、中ストップスイッチ42に対応するリール31は中リール31であり、右ストップスイッチ42に対応するリール31は右リール31である。
(演出出力機器(ランプ、スピーカ、画像表示装置))
また、遊技制御手段60の出力側(図1中、右側)には、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23等の演出出力機器が電気的に接続されている。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に固定されたバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
さらにまた、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらに、画像表示装置23は、液晶画像表示装置やドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像や所定の情報等を表示するものである。
なお、以上の演出出力機器は、本実施形態では、演出を出力する他に、特定小役に当選したときに、当選した特定小役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるための情報を報知するものである。これらの点については後述する。
遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ40を操作してメダルを投入し、スタートスイッチ41をオン(操作)する。スタートスイッチ41がオンされることで有効ライン数が確定するとともに、全リール31が始動(回転が開始)される。
そして、遊技者は各ストップスイッチ42をオン(操作)することで各リール31の回転を停止させる。全てのリール31の停止時に、有効ライン上にいずれかの役に対応する図柄の組合せが停止してその役の入賞となったときは、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
(図柄組合せライン、有効ライン)
図示しないが、スロットマシン10の表示窓を含む部分には、図柄組合せライン(有効ライン)が設けられている。
ここで、「図柄組合せライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。本実施形態では、水平方向の中段、上段及び下段にそれぞれ設けられたラインと、右下がり及び左下がりの斜め方向の各ラインの合計5本から構成されている。そして、各リール31の上下に連続する3図柄は、それぞれ1以上の図柄組合せライン上に位置している。
そして、これら5本の図柄組合せラインに位置する図柄が遊技者側(前面側)から見えるように、表示窓枠(図示せず)が形成されている。すなわち、各リール31の上段、中断及び下段の図柄組合せラインに位置する図柄(上下に連続する3図柄)が、左リール31、中リール31及び右リール31の並列した3個分、つまり合計9個の図柄が表示窓枠から見えるように形成されている。
さらに、5本の図柄組合せラインのうち、遊技者によって投入されたメダル枚数に応じて、図柄組合せラインの中から、有効ラインと無効ラインとが設定される。
ここで、「有効ライン」とは、本実施形態では、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
一方、「無効ライン」とは、メダル投入枚数が3枚以外の場合に生じ、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
本実施形態では、1遊技でのメダル投入枚数は、1枚、2枚又は3枚である。そして、メダル投入枚数が1枚であるときには、水平方向中段の図柄組合せライン(1本)が有効ラインに設定されるとともに残りの4本の図柄組合せラインが無効ラインに設定される。また、メダル投入枚数が2枚であるときは、水平方向中段、上段及び下段の図柄組合せライン(合計3本)が有効ラインに設定されるとともに他の2本の図柄組合せラインが無効ラインに設定される。さらにまた、メダル投入枚数が3枚であるときには、全ての図柄組合せライン(合計5本)が有効ラインに設定され、無効ラインは存在しない。
遊技制御手段60は、以下の役抽選手段61等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、遊技制御手段60は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
(役、役抽選手段)
図2(a)は、本実施形態において抽選される役(後述する役抽選手段61で抽選される役)の種類、及び図柄の組合せを示す図である。図2(a)に示すように、役としては、複数種類の特別役、特定小役、遊技状態移行役及びリプレイが設けられている。
特別役とは、通常遊技から特別遊技(出玉率(払い出し枚数の期待値/投入枚数)が1を超えるように役の当選確率及びその役の入賞時の払出し数が設定されており、遊技者にとって有利となる遊技)に移行される役である。本実施形態では、図2(a)に示すように、特別役として、BB(ビックボーナス)及びRB(レギュラーボーナス)が設けられている。なお、他の特別役として、SB(シングルボーナス)が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
また、特定小役とは、小役の一種であり、予め定められた枚数のメダルが払い出される役であり、本実施形態では3種類設けられている。
なお、本実施形態における特定小役は、入賞時には9枚のメダルが払い出される役であるので、特定小役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき(特定小役の入賞時)は、遊技者にとって有利となる役である。
さらにまた、特定小役は、当選した特定小役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるための情報が報知されたときは、その情報が報知されないときより、当選した特定小役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることが容易となるように設定されている役である(この点については後述する)。
さらに、遊技状態移行役とは、その図柄の組合せが有効ラインに停止したとき(遊技状態移行役の入賞時)は、現遊技状態よりも不利な遊技状態に移行する役である。特に本実施形態においては、現遊技状態よりも出玉率の低い遊技状態に移行する(詳細は後述するが、RT遊技中に遊技状態移行役に入賞したときに、RT遊技が終了し、通常遊技に移行する)。
また、リプレイとは、再遊技役であって、メダルの投入なしに次遊技(再遊技)が行える役である。なお、遊技状態に応じて、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技が行える場合と、当該遊技で投入したメダル枚数と異なるメダル枚数による再遊技が行える場合との双方が挙げられる。
そして、図2(a)に示すように、各種の役に対応する、リール31の図柄の組合せが予め定められている。
以上の各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役としては、特別役(BB及びRB)が挙げられる。BB又はRBに当選したときは、リール31の停止時に、それぞれBB又はRBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまで(BB又はRBの入賞となるまで)の遊技において、BB又はRBの当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。
なお、特別役に当選していない遊技中(特別役の当選が持ち越されていない遊技中)を、「非内部中」という。また、当該遊技又はそれ以前の遊技において特別役に当選しているが、当選した特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止していない(入賞していない)遊技中(特別役の当選が持ち越されている遊技中)を「内部中」という。
以上のように特別役の当選は持ち越されるのに対し、特別役以外の役は、持ち越されない。役の抽選において、特別役以外の役に当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止(入賞)可能なようにリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。
そして、役抽選手段61は、役(上述した特別役、特定小役、遊技状態移行役又はリプレイ等)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、例えば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
役抽選手段61の乱数発生手段は、所定の領域(例えば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41がオンされた時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する役抽選テーブル62と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値がBB当選領域に属する場合は、BBの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
役抽選手段61は、図2(a)に示すように、例えば通常遊技中(非内部中)では、2種類の特別役(BB及びRB)、特定小役及び遊技状態移行役、リプレイ並びに非当選の中から、抽出した乱数値に基づいて、当選の有無及び当選役を判定する。
(役抽選テーブル)
役抽選テーブル62は、抽選される役の種類と、各役の当選確率とを定めたものである。また、役抽選テーブル62は、遊技状態(通常遊技(非内部中/内部中)、RT遊技及び特別遊技)ごとに、特有の役抽選テーブル62を備えている。
図2(b)は、本実施形態で用いられる役抽選テーブル62(62a〜62d)を示す図である。各役抽選テーブル62a〜62dは、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有し、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられている。例えば通常遊技中(非内部中)では、図2(b)に示すように、抽選される役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。
図2(b)において、役抽選テーブル62aは、通常遊技の非内部中に用いられる役抽選テーブルである。通常遊技の非内部中で用いられる役抽選テーブル62aは、BB、RB、特定小役及び遊技状態移行役、並びにリプレイの当選領域と、非当選領域とを有している。
また、役抽選テーブル62bは、通常遊技の内部中に用いられる役抽選テーブルである。この役抽選テーブル62bは、役抽選テーブル62aと比較すると、非内部中のBB当選領域及びRB当選領域が内部中では非当選領域となっている点が異なる。
さらにまた、役抽選テーブル62cは、RT遊技中に用いられる役抽選テーブルであり、役抽選テーブル62aと比較すると、リプレイの当選確率が異なる。役抽選テーブル62aでは、リプレイの当選確率は1/7.3であるが、役抽選テーブル62cでは、リプレイの当選確率は1/3となっている。役抽選テーブル62cは、役抽選テーブル62aの非当選領域の一部をリプレイの当選領域に割り当てることにより、リプレイの当選領域を(1/3に)増加させたものである。したがって、役抽選テーブル62aが用いられている遊技中(通常遊技中)よりも、役抽選テーブル62cが用いられている遊技中(RT遊技中)の方が、リプレイを含めた出玉率が増加するので、RT遊技は、通常遊技以上に有利者にとって有利となる。
さらに、RT遊技中にBB又はRBに当選して内部中になると、RT遊技は終了し、BB又はRBに当選した次遊技からは、役抽選テーブル62bが用いられる。
また、特別遊技中(BB遊技中及びRB遊技中)に用いられる役抽選テーブル62dは、所定役が高確率(9/10)で当選するように所定役の当選領域が設けられたものである。そして、BB又はRB遊技では、所定役の入賞時は15枚のメダルが払い出されるように設定されている。
さらにまた、本実施形態では、通常遊技中(内部中/非内部中)、及びRT遊技中に抽選される特定小役と遊技状態移行役とは、重複当選するように設定されている。したがって、特定小役のみ、及び遊技状態移行役のみが単独で当選することはない。
そして、特定小役と遊技状態移行役との重複当選領域は、全体の1/2(50%)に設定されているが、この領域は、3分割(1/6×3)されている。
図2(c)は、本実施形態において重複当選する特定小役と遊技状態移行役との関係を示す図である。
図2(c)に示すように、先ず、1/6の当選領域の1つは、「赤7」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せに設定された特定小役Aと、「青チェリー」−「any」−「any」の図柄の組合せに設定された遊技状態移行役Aとの重複当選領域に設定されている。
また、他の1/6の当選領域では、「青7」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せに設定された特定小役Bと、「黒チェリー」−「any」−「any」の図柄の組合せに設定された遊技状態移行役Bとの重複当選領域に設定されている。
さらにまた、残りの1/6の当選領域では、「BAR」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せに設定された特定小役Cと、「赤チェリー」−「any」−「any」の図柄の組合せに設定された遊技状態移行役Cとの重複当選領域に設定されている。
以上のように、特定小役と遊技状態移行役とに重複した場合には、特定小役Aと遊技状態移行役Aとの重複当選、特定小役Bと遊技状態移行役Bとの重複当選、又は特定小役Cと遊技状態移行役Cとの重複当選がある。したがって、これ以外、例えば2つの特定小役が重複当選したり、2つの遊技状態移行役が重複当選したり、あるいは上記以外の特定小役と遊技状態移行役との組合せ、例えば特定小役Aと遊技状態移行役Bが重複当選することはない。
さらに、各役抽選テーブル62において、各役の当選領域及び非当選領域は、図示しないが、メダルの投入枚数(1枚〜3枚)ごとに定められている。また、各役の当選領域及び非当選領域は、出玉率の設定値(例えば設定1〜設定6の6段階)ごとに定められており、図2(b)に示す各役の当選確率は、いずれか1つのメダル投入枚数及び出玉率の設定値に対応する役の当選確率を例示したものである。
(役抽選テーブル選択手段)
役抽選テーブル選択手段63は、遊技中で用いる役抽選テーブル62の選択を行うものである。
先ず、通常遊技の非内部中では、役抽選テーブル選択手段63は、役抽選手段61で用いる役抽選テーブル62として、役抽選テーブル62aを選択するように制御する。また、通常遊技の非内部中、又はRT遊技中に特別役に当選し、当該遊技で特別役が入賞しなかったときは、次遊技以降、特別役が入賞するまでの遊技において、通常遊技の内部中の役抽選テーブル62bを選択するように制御する。
そして、特別役が入賞し、特別遊技に移行すると、その特別遊技では、特別遊技用の役抽選テーブル62dを選択するように制御する。また、特別遊技が終了すると、次遊技以降では、役抽選テーブル選択手段63は、RT遊技用の役抽選テーブル62cを選択するように制御する。
そして、役抽選テーブル62cが用いられるRT遊技は、RT遊技の終了条件を満たすまで続けられる。
ここで、本実施形態におけるRT遊技の終了条件とは、いずれかの遊技状態移行役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまで(いずれかの遊技状態移行役が入賞するまで)と定められている。RT遊技中にいずれかの遊技状態移行役が入賞したときは、当該遊技でRT遊技が終了し、次遊技以降、役抽選テーブル62aを用いる(通常遊技を実行する)ように制御される。したがって、例えば遊技状態移行役に当選しても(なお、この場合は特定小役の重複当選となる)、その遊技状態移行役が入賞しなければRT遊技は終了しない。
(特別役当選持越し手段、特別役フラグ)
特別役当選持越し手段64は、特別役(BB及びRB)に当選したときに、その特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまで(その特別役が入賞するまで)の遊技において、特別役の当選を次遊技以降に持ち越すように制御するものである。
本実施形態では、特別役に当選したときは、その特別役の当選を記憶しておくため、特別役の種類ごとに(BBとRBとに分けた)特別役フラグを備える。そして、特別役に当選したときは、特別役フラグが(オフから)オンにされる。役抽選テーブル選択手段63は、特別役フラグがオンであるときは、役抽選テーブル62bを選択するように制御する。この特別役フラグのオンの状態は、特別役が入賞するまで維持され、特別役が入賞した時点で、オンからオフに戻される。
(リール停止制御手段)
リール停止制御手段65は、ストップスイッチ42が操作されたときに、役抽選手段61による役の抽選結果と、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミング等とに基づいて、後述の停止位置決定テーブル66を参照してそのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31が停止するように制御するものである。
例えば、リール停止制御手段65は、役に当選した遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないようにリール31を停止制御する。
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでのリール31の回転量(図柄の移動数)の範囲内を意味し、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄を含めて5図柄以内に設定されている。いいかえれば、リール31の停止制御時間の範囲内、すなわちストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでの時間を意味し、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間から190ms以内に設定されている。
これにより、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間の図柄から数えてリール31の停止制御の範囲内にある図柄数(5図柄)先までの図柄のいずれかが有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が有効ラインに停止するように制御されることとなる。
いいかえれば、役の当選時にストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選した役に係るその図柄が有効ラインに停止しないときには、リール31の停止時に、「リール31の停止制御の範囲内」においてリール31を回転移動制御することで、当選した役に係る図柄ができる限り有効ラインに停止させるように制御するものである。
また逆に、役の非当選時に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止してしまうときは、リール31の停止時に、「リール31の停止制御の範囲内」においてリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように制御する。
(停止位置決定テーブル66)
停止位置決定テーブル66は、役抽選手段61による役の抽選結果と、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置とから、リール31の図柄の停止位置を定めたものである。
停止位置決定テーブル66は、BBの当選時に用いられるBBテーブル、RBの当選時に用いられるRBテーブル、特定小役と遊技状態移行役との重複当選時に用いられる重複当選テーブル、リプレイの当選時に用いられるリプレイテーブル、非内部中において非当選時に用いられる非当選テーブルを備える。
BBテーブルは、当該遊技でBBに当選したこと、又は当該遊技以前の遊技でBBに当選し、かつ当該遊技では非当選であることを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内においてBBに対応する図柄の組合せ(「赤7」−「赤7」−「赤7」又は「青7」−「青7」−「青7」)を有効ラインに停止させるとともに、BB以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
RBテーブルは、当該遊技でRBに当選したこと、又は当該遊技以前の遊技でRBに当選し、かつ当該遊技では非当選であることを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内においてRBに対応する図柄の組合せ(「BAR」−「BAR」−「BAR」)を有効ラインに停止させるとともに、RB以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
さらにまた、重複当選テーブルは、当該遊技で特定小役と遊技状態移行役とに重複当選したことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、当選した特定小役又は遊技状態移行役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、当選した特定小役又は遊技状態移行役に対応する図柄の組合せ以外の図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
ここで、本実施形態の重複当選テーブルは、重複当選の組合せごとに、重複当選テーブルA、重複当選テーブルB、及び重複当選テーブルCの3種類が設けられている。
例えば「赤7」−「ベル」−「ベル」に係る特定小役Aと、「青チェリー」−「any」−「any」に係る遊技状態移行役Aが重複当選したときに用いられる重複当選テーブルAは、リール31の停止制御の範囲内において、「赤7」−「ベル」−「ベル」、又は「青チェリー」−「any」−「any」の図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、他の特定小役B又はCと、他の遊技状態移行役B又はCに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
他の重複当選テーブルB、及び重複当選テーブルCも同様であり、それぞれ、特定小役B若しくは遊技状態移行役B、又は特定小役C若しくは遊技状態移行役Cのみを有効ラインに停止させるように、リール31の停止時における図柄の組合せが定められている。
さらに、RPテーブルは、当該遊技でリプレイ又は所定役に当選したことを条件として用いられ、リール31の停止制御の範囲内においてリプレイ又は所定役に対応する図柄の組合せである「RP」−「RP」−「RP」を有効ラインに停止させるとともに、この図柄の組合せ以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
また、非当選テーブルは、特別役の当選を持ち越していない非当選時の遊技で用いられ、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
以上の停止位置決定テーブル66を用いて、リール停止制御手段65は、いずれかの役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるときは、リール31の停止制御の範囲内において、その役に対応する図柄の組合せを構成する図柄を有効ラインに停止させるように制御する。
図3は、本実施形態における各リール31の外周面の図柄配列を示す平面図である。図3では、一部の図柄配列のみを示しており、図中、空欄になっている部分にも所定の図柄が表示されているが、ここでは説明を省略する。
図3に示すように、各リール31には、21個の図柄が等間隔で配列されている。
また、図3に示すように、左リール31では、特定小役を構成する図柄である「赤7」、「青7」及び「BAR」は、それぞれ2番、9番及び16番に配置されている。すなわち、これらの各図柄は、7つの図柄間隔で配置されている。このように配置したのは、ストップスイッチ42が操作された位置からは、いずれか1つの特定小役に係る図柄しか有効ラインに停止させることができないようにするためである。
本実施形態では、上述したように、当選した役に係る図柄から数えて5図柄前までの図柄のいずれかが有効ライン上に位置する時にストップスイッチ42をオンすれば、当選した役を構成する図柄は、その有効ラインに停止するように制御される。
例えば、特定小役B及び遊技状態移行役Bが重複当選した場合において、特定小役Bに係る「青7」の図柄が有効ライン上に停止するように左リール31のストップスイッチ42をオンすれば、「青7」の図柄は、有効ライン上に停止する。なお、このときは、先ず第1に、左リール31の3番、4番及び5番の3図柄が表示窓枠内(すなわち、いずれかの有効ラインを意味する。以下同じ。)に存在する時から、9番、10番及び11番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間に、ストップスイッチ42がオンされることが条件となる。
一方、3番、4番及び5番の3図柄が表示窓枠内に存在する位置から、4番、5番及び6番の3図柄が表示窓枠内に存在する位置の間で左リール31を停止させると、当選していない役の図柄(遊技状態移行役Cに係る「赤チェリー」の図柄)が表示窓枠内に停止してしまうので、この位置では左リール31を停止させることができない。
同様に、9番、10番及び11番の3図柄が表示窓枠内に存在する位置で左リール31を停止させると、当選していない役の図柄(遊技状態移行役Aに係る「青チェリー」の図柄)が表示窓枠内に停止してしまうので、この位置では左リール31を停止させることができない。
以上より、左リール31の3番、4番及び5番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、8番、9番及び10番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間に、ストップスイッチ42がオンされれば、7番、8番及び9番の3図柄、又は8番、9番及び10番の3図柄が表示窓枠内に位置し、特定小役Bに係る「青7」の図柄を有効ラインに停止させることができる。
そして、特定小役Bに係る「青7」の図柄を有効ラインに停止させることができる位置で(3番、4番及び5番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、8番、9番及び10番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間に)ストップスイッチ42がオンされたときは、他の特定小役A及びC、すなわち2番の「赤7」や16番の「BAR」の図柄を有効ラインに停止させることができない。
この関係は、「赤7」に対する「青7」及び「BAR」、「BAR」に対する「赤7」及び「青7」も同様である。
よって、本実施形態では、ストップスイッチ42がオンされた位置からは、いずれか1つの特定小役に係る図柄が有効ラインに停止可能であり、他の特定小役に係る図柄は、有効ラインに停止しないように、左リール31の図柄が配置されるとともに、左リール31が停止制御される。
そして、以上の関係は、遊技状態移行役A、B、Cも同様である。左リール31の「赤チェリー」、「青チェリー」及び「黒チェリー」は、それぞれ4番、11番及び18番に配置されており、それぞれ7図柄間隔で配置されている。したがって、1つの遊技状態移行役を構成する図柄に対して、リール31の停止時における停止制御の範囲内において有効ラインに停止させることができない位置に、他の遊技状態移行役を構成する図柄が配置されている。
例えば、特定小役A及び遊技状態移行役Aが重複当選した場合において、有効ライン上に、遊技状態移行役Aに係る「青チェリー」の図柄が停止するように左リール31のストップスイッチ42がオンされれば、「青チェリー」の図柄は、有効ライン上に停止する。なお、このときは、左リール31の5番、6番及び7番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、11番、12番及び13番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間に、ストップスイッチ42がオンされることが条件となる。
そして、上記のいずれかの位置でストップスイッチ42が操作されたときは、4番の「赤チェリー」や18番の「黒チェリー」の図柄を有効ラインに停止させることができない。
また、重複当選する関係にある特定小役と遊技状態移行役との左リール31における各図柄の関係については、特定小役に係る図柄に対して、遊技状態移行役に係る図柄は、(図3中、図柄番号の大きい方向に)9図柄離れて配置されている。例えば特定小役Aに係る「赤7」の図柄は2番に配置されているのに対して、遊技状態移行役Aに係る「青チェリー」の図柄は11番に配置されていいる。同様に、特定小役Bに係る「青7」の図柄は9番に配置されているのに対して、遊技状態移行役Bに係る「黒チェリー」の図柄は18番に配置されている。さらに同様に、特定小役Cに係る「BAR」の図柄は16番に配置されているのに対して、遊技状態移行役Cに係る「赤チェリー」の図柄は4番に配置されている。
これにより、例えば特定小役B及び遊技状態移行役Bが重複当選した場合において、遊技状態移行役Bに係る「黒チェリー」の図柄が有効ライン上に停止するように左リール31のストップスイッチ42がオンされれば、「黒チェリー」の図柄は、有効ライン上に停止する。なお、このときは、左リール31の12番、13番及び14番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、18番、19番及び20番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間に、ストップスイッチ42がオンされることが条件となる。
また、特定小役Bに係る「青7」の図柄をいずれかの有効ライン停止させるためには、上述したように、3番、4番及び5番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、8番、9番及び10番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までにストップスイッチ42がオンされたことが条件となる。
一方、上記以外の範囲、すなわち9番、10番及び11番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、11番、12番及び13番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間、並びに、19番、20番及び0番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、2番、3番及び4番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間にストップスイッチ42がオンされたときは、特定小役Bに係る「青7」の図柄や、遊技状態移行役Bに係る「黒チェリー」の図柄のいずれも、有効ラインに停止させることができない。
以上より、特定小役B及び遊技状態移行役Bが重複当選した場合において、ストップスイッチ42が操作されると、
(1)遊技状態移行役Bに係る「黒チェリー」の図柄が有効ラインに停止する場合(左リール31の12番、13番及び14番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、18番、19番及び20番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間にストップスイッチ42オンがされた場合)と、
(2)特定小役Bに係る「青7」の図柄が有効ライン停止する場合(左リール31の3番、4番及び5番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、8番、9番及び10番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間にストップスイッチ42がオンされた場合)と、
(3)特定小役Bに係る「青7」の図柄及び遊技状態移行役Bに係る「黒チェリー」の図柄のいずれも有効ラインに停止しない場合(左リール31の9番、10番及び11番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、11番、12番及び13番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間、並びに、19番、20番及び0番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、2番、3番及び4番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間にストップスイッチ42がオンされた場合)と
がある。
また、特定小役B及び遊技状態移行役Bが重複当選し、遊技状態移行役Bに係る「黒チェリー」の図柄が有効ラインに停止する場合において、左リール31の16番、17番及び18番の3図柄が表示窓枠内に停止するときが考えられる。このときに、当該遊技では特定小役Cには当選していないので、いずれかの有効ラインに、「BAR」−「ベル」−「ベル」の図柄の組合せが停止してしまうことはない。この場合には、リール停止制御手段65は、中リール31及び右リール31の停止時に、中リール31の下段及び右リール31の下段に「ベル」が停止すること、又は中リール31の中段及び右リール31の上段に「ベル」が停止することを回避しつつ、中リール31及び右リール31を停止させるように制御する。
上記関係は、特定小役A及び遊技状態移行役Aが重複当選した場合や、特定小役C及び遊技状態移行役Cが重複当選した場合も同様に成り立つ。
さらにまた、例えば特定小役A及び遊技状態移行役Aに重複当選したと予想し、特定小役Aに係る「赤7」の図柄が表示窓枠内に停止するようにストップスイッチ42をオンしたと仮定する。このとき、実際に特定小役A及び遊技状態移行役Aが重複当選したときは、遊技状態移行役Aに係る「青チェリー」の入賞を回避して、特定小役Aに係る「赤7」をいずれかの有効ラインに停止させることができる。
ここで、予想した特定小役Aに係る「赤7」の図柄を表示窓枠内に停止させるためには、17番、18番及び19番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、1番、2番及び3番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間に、ストップスイッチ42がオンされることが条件となる。この場合には、0番、1番及び2番の3図柄が表示窓枠内に停止するか、又は1番、2番及び3番の3図柄が表示窓枠内に停止するので、「赤7」の図柄をいずれかの有効ラインに停止させることができる。
しかし、遊技者の上記予想が外れ、特定小役B及び遊技状態移行役Bに重複当選していたときは、17番、18番及び19番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、18番、19番及び20番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間にストップスイッチ42がオンされれば、18番の「黒チェリー」が有効ラインに停止してしまうこととなる。
同様に、遊技者の上記予想が外れ、特定小役C及び遊技状態移行役Cに重複当選していたときは、19番、20番及び0番の3図柄が表示窓枠内に存在する時から、1番、2番及び3番の3図柄が表示窓枠内に存在する時までの間にストップスイッチ42がオンされれば、4番の「赤チェリー」が有効ラインに停止してしまうこととなる。
以上より、特定小役Aに係る「赤7」の図柄が有効ラインに停止するようにストップスイッチ42をオンしたときであっても、遊技状態移行役Bに係る「黒チェリー」や遊技状態移行役Cに係る「赤チェリー」が有効ラインに停止してしまう場合がある。
また、中リール31及び右リール31については、「ベル」の図柄は、全て5図柄以内の間隔で配置されている。したがって、リール31の停止制御の範囲内(ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄を含めて5図柄以内)の間隔で、特定小役を構成する図柄である「ベル」の図柄が、リール31に配列されている。これにより、いずれかの特定小役の当選時には、いずれの位置でストップスイッチ42がオンされた場合でも、常に、中リール31及び右リール31については、「ベル」の図柄を有効ラインに停止させるように制御することができる。
一方、当選していない特定小役に係る図柄が左リール31に停止した場合であっても、上述したように、中リール31及び右リール31を停止制御することで、当選していない特定小役が有効ラインに停止してしまうことを回避することができる。
なお、「ベル」の図柄を、リール31の停止制御の範囲内を超えた間隔(例えば、6図柄間隔)で配置したときには、いずれかの特定小役の当選時に、当選した特定小役を構成する図柄である「ベル」を有効ラインに停止させることができる位置でストップスイッチ42を操作しなければ、その当選した特定小役を構成する図柄を有効ラインに停止させることはできない。
以上より、いずれかの特定小役と遊技状態移行役との重複当選時は、当選した特定小役に対応する図柄の組合せがわからないときには、1/3の確率で、当選した特定小役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができる。一方、当選した遊技状態移行役に対応する図柄の組合せがわからないときには、1/3の確率で、当選した遊技状態移行役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止することとなる。
また、図3では図示しないが、本実施形態では、全てのリール31において、リプレイ及び所定役に係る図柄である「RP」は、中リール31及び右リール31の「ベル」の図柄と同様に、5図柄以内の間隔で配置されている。したがって、役抽選手段61でリプレイ又は所定役に当選し、RPテーブルが用いられたときは、どの位置でストップスイッチ42が操作されても、いずれかの有効ラインに、リプレイ又は所定役に対応する図柄の組合せである「RP」−「RP」−「RP」を停止させることができる(リプレイ又は所定役を入賞させることができる)。
(停止図柄判別手段)
停止図柄判別手段67は、リール31の停止時に、有効ラインに停止したリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否かを判別するものである。停止図柄判別手段67は、例えばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判別する。
なお、停止図柄判別手段67は、リール31が実際に停止してから図柄の組合せを判別するのではなく、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置から、停止位置決定テーブル66によってリール31の停止位置が定められた時点で、有効ライン上の図柄の組合せを判別することも可能である。
(払出し手段)
払出し手段68は、停止図柄判別手段67により、リール31の停止時に有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せと一致すると判別され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。また、リプレイの入賞時は、メダルを払い出すことなく、メダルを自動投入するように制御する。
(特別遊技制御手段)
特別遊技制御手段69は、特別遊技(BB遊技又はRB遊技)の開始(通常遊技から特別遊技への移行)、特別遊技中の遊技の進行、及び特別遊技の終了(特別遊技から通常遊技への移行)等を制御するものである。
特別遊技制御手段69は、BBに対応する特定の図柄の組合せが有効ラインに停止したときには、通常遊技からBB遊技に移行させる。また、RBに対応する特定の図柄の組合せが有効ラインに停止したときには、通常遊技からRB遊技に移行させる。
さらに、特別遊技制御手段69は、特別遊技状態フラグ69aを備える。特別遊技状態フラグ69aは、BB遊技中又はRB遊技中において、遊技状態が特別遊技状態に設定されたときにオンとなり、特別遊技状態が終了したときにオフとなるフラグである。
先ず、通常遊技中に、BBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、BBの入賞となり、次遊技からBB遊技が開始される。
このとき、特別遊技制御手段69は、BB遊技の最初の遊技の開始直前(遊技者からのメダルの受付けを開始する直前)に、特別遊技状態フラグ69aをオンにする。これにより、BB遊技の最初の遊技から、特別遊技状態に設定される。
また、特別遊技状態では、特別遊技制御手段69は、遊技を開始するときは、1枚のみメダルを受け付ける。そして、1枚のメダルが投入され、スタートスイッチ41が操作されると、水平方向中段の1本の図柄組合せラインを有効ラインに設定する。
さらにまた、特別遊技制御手段69は、特別遊技状態の終了条件を満たすか否かを判別し続ける。本実施形態において、特別遊技状態の終了条件は、所定役の入賞回数が8回に到達したこと、又は遊技回数が12回に到達したことの少なくとも一方を満たしたときである。
そして、所定役の入賞回数が8回に到達したとき、又は特別遊技状態での遊技回数が12回に到達したときは、特別遊技制御手段69は、特別遊技状態を終了させるため、その遊技の終了時に、特別遊技状態フラグ69aをオフにする。
さらに、特別遊技制御手段69は、その遊技の次遊技の開始直前(遊技者からのメダルの受付けを開始する直前)に、特別遊技状態フラグ69aをオンにする。これにより、特別遊技状態の終了条件を満たした遊技では、その遊技の終了時に特別遊技状態が終了するが、その次の遊技の開始直前に、再度、遊技状態が特別遊技状態に設定される。
したがって、スロットマシン10の制御上は、特別遊技状態の終了条件を満たした遊技の終了時から次の遊技の開始直前まで、遊技状態が特別遊技状態ではなくなる。しかし、遊技者から見れば、BB遊技中の全ての遊技の開始時には、特別遊技状態フラグ69aがオンとなり、特別遊技状態が設定されるので、特別遊技状態が切れ目なく続くように感じることとなる(遊技者は、遊技状態が特別遊技状態でない状態を認識することはない)。
なお、本実施形態のBB遊技は、上述した通りであるが、従来より周知のBB遊技であっても良い。
すなわち、BB遊技に移行すると、先ず、通常遊技と同様に所定枚数(例えば3枚)以内のメダルを投入して遊技を行う一般遊技を行い、この一般遊技でボーナスゲームに移行するためのボーナスゲーム移行役の抽選を行う。一般遊技中にボーナスゲーム移行役が当選、入賞したときは、次遊技からボーナスゲームに移行させる。
そして、ボーナスゲームでは、1枚のメダルを投入するとともに、水平方向中段の1本の図柄組合せラインを有効ラインに設定した遊技を行う。ボーナスゲームでは、所定役の抽選が行われ、所定役の入賞回数又はボーナスゲームの遊技回数が規定回数に到達すると、そのボーナスゲームを終了して一般遊技に戻る。このようにして、BB遊技の終了条件(例えば、一般遊技の遊技回数が規定回数に到達したときや、ボーナスゲームへの移行回数が規定回数に到達したとき)を満たすまで、一般遊技とボーナスゲームとの間の行き来を繰り返すものである。
また、本実施形態では、所定役の入賞時には、15枚のメダルが払い出される。
さらにまた、本実施形態では、BB遊技の終了条件として、BB遊技中に払い出されたメダル枚数が上限値を超えたことに設定されている。ここで、本実施形態の上限値は、465枚に設定されている。
そこで、本実施形態では、特別遊技制御手段69は、BB遊技中に払い出されたメダル枚数をカウントし、毎遊技、払い出された枚数を更新し続ける。
そして、当該遊技でのメダル払出し枚数が465枚を超えたときは、上限値を超えたと判別され、当該遊技でBB遊技が終了する。これに対し、当該遊技での払出し枚数が465枚以下であるときは、上限値を超えたとは判別されないので、次遊技もまたBB遊技が行われる。
また、RB遊技は、所定役の入賞回数が8回に到達するまで、又は遊技回数が12回に到達するまで行うものである。すなわち、上記BB遊技での1回の特別遊技状態の遊技を行うものである。RB遊技においては、特別遊技制御手段69は、遊技回数又は所定役の入賞回数をカウントし続ける。
(演出制御手段)
演出制御手段70は、上述した演出出力機器(ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23)からの演出の出力を制御するものである。
演出制御手段70は、遊技ごとに、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、演出パターンを選択する。特に本実施形態では、複数種類の演出パターンが予め設けられている。そして、演出制御手段70は、遊技の開始時等に、役抽選手段61による役の抽選が行われた後、ソフトウェア乱数を用いた抽選によっていずれか1つの演出パターンを選択する。
また、演出パターンは、当選役に応じて、それぞれ複数種類が設けられている。例えば、BB当選時、リプレイ当選時(非内部中又は内部中)、及び非当選時(非内部中又は内部中)等ごとに、それぞれ複数種類の演出パターンが設けられている。
演出パターンは、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を定めたものである。
そして、演出制御手段70は、選択した演出パターンに従い、所定のタイミングで演出出力機器から演出を出力するように制御する。
(遊技態様選択手段)
遊技態様選択手段71は、通常遊技中の遊技態様を、報知遊技態様とするか非報知遊技態様とするかを選択するものである。
ここで、報知遊技態様とは、役抽選手段61で特定小役と遊技状態移行役とに重複当選したときに、当選した特定小役を入賞させるための情報を報知して遊技を行う遊技態様である。
これに対し、非報知遊技態様とは、役抽選手段61で特定小役と遊技状態移行役とに重複当選したときであっても、当選した特定小役を入賞させるための情報を報知しないで遊技を行う遊技態様である。
また、前記情報とは、報知されたときは報知されないときよりも当選した特定小役を容易に入賞させることができる情報を指し、特に本実施形態の情報とは、当選した特定小役に対応する図柄の組合せである。
非報知遊技態様では、特定小役に当選したとき(重複当選時)であっても、いずれの図柄の組合せに係る特定小役に当選しているかがわからないので、当選した特定小役を確実に入賞させることはできない。
これに対し、報知遊技態様では、特定小役に当選したとき(重複当選時)に、当選した特定小役に対応する図柄の組合せについての情報が報知されるので、当選した特定小役を容易に入賞させることができる。
ここで、本実施形態では、遊技態様選択手段71は、BB遊技又はRB遊技の終了後の通常遊技を、報知遊技態様に設定する。また、その報知回数は、種々の方法で決定することができる。例えば(1)一律に、報知回数を30回にすること、(2)報知回数が10回に到達するまでは報知を保障するとともに、その次の特定小役と遊技状態移行役との重複当選時に、遊技状態移行役が入賞しなければ(RT遊技が継続されれば)、その時点からさらに10回の報知回数を上乗せすること、(3)報知回数が20回に到達するまでは報知を保障するとともに、それ以降のRT遊技で、予め定められた小役を入賞させた場合には、さらに報知回数20回を上乗せすること、(4)報知回数が20回に到達するまでは報知を保障するとともに、その間に、予め定められた小役を入賞させた場合には、さらに報知回数20回を上乗せすること、(5)報知回数を決めずに、報知遊技態様の遊技回数を決めること、等が挙げられる。また、ソフトウェア乱数を用いて抽選により決定しても良い。
なお、以下の説明では、報知遊技態様の報知回数は、上記(1)の「一律に、報知回数が30回に到達すること」と定められているものとする。
また、報知遊技態様の遊技中にBB又はRBに当選したときは、その時点で報知遊技態の遊技を終了させても良いが、報知回数が未だ残っているときにBB遊技又はRB遊技に移行したときは、そのBB遊技又はRB遊技の終了後のRT遊技で、残り回数分を上乗せした報知回数に設定しても良い。
(特定小役報知手段)
特定小役報知手段72は、遊技態様選択手段71により報知遊技態様が選択された場合において、役抽選手段61で特定小役と遊技状態移行役とに重複当選したときに、前記情報を遊技者に対して報知するように制御するものである。
具体的には、当選した特定小役に対応する図柄の組合せがどの図柄の組合せであるかを遊技者に知り得るように報知する。
具体的な報知方法としては、例えば、特定小役Aと遊技状態移行役Aとに重複当選したときは、特定小役報知手段72は、画像表示装置23に特定小役Aに係る図柄、例えば「赤7」と画像表示することが挙げられる。
以上のようにして、当選した特定小役の図柄の組合せが報知されるので、遊技者は、その図柄の組合せが報知された時点で、当該遊技で特定小役と遊技状態移行役とに重複当選したこと、及び当選した特定小役の図柄の組合せを知ることができ、その報知に従ってストップスイッチ42を適切なタイミングで操作すれば、100%で、当選した特定小役を入賞させることができる。このことは、逆を言えば、上記報知によって、当選した遊技状態移行役の入賞を回避することができる。すなわち、RT遊技を継続することができ、遊技者にとって有利となる。
これに対し、上述の報知が行われないとき(非報知遊技態様時)は、遊技者は、いずれかの特定小役と遊技状態移行役とに重複当選していることを知っている場合でも、確率上、3回に1回の割合でしか、当選している特定小役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができない。
したがって、報知遊技態様と非報知遊技態様とでは、特定小役が入賞する確率に3倍の差がつくことになる。
一方、上述の報知が行われないときは、いずれかの特定小役と遊技状態移行役とに重複当選したときは、1/3の確率で、当選した遊技状態移行役が入賞してしまい、その遊技でRT遊技が終了となる。
なお、出玉率は、具体的には以下のようになる。
非報知遊技態様では、特定小役が入賞する確率は、1/6であり、そのときの出玉率は、9(払出し枚数)/3(投入枚数)である。
よって、非報知遊技態様での特定小役に基づく出玉率は、
1/6×9/3
≒0.5 となり、1(100%)を下回る。
これに対し、報知遊技態様では、特定小役が入賞する確率は、1/2(報知時には特定小役を100%で入賞させることができると仮定した場合)である。
よって、報知遊技態様での特定小役に基づく出玉率は、
1/2×9/3
≒1.5
となり、1(100%)を上回る。
以上より、遊技の流れとしては、BB遊技又はRB遊技の終了後は、報知遊技態様のRT遊技が実行される。そして、報知遊技態様が終了すると、非報知遊技態様のRT遊技となる。この場合には、どの特定小役に当選したかがわからないので、特定小役と遊技状態移行役とに重複当選した場合には、1/3の確率で遊技状態移行役が入賞する。遊技状態移行役が入賞したときは、当該遊技でRT遊技が終了となり、次遊技以降、通常遊技が実行される。
次に、本実施形態における遊技の流れをフローチャートに基づいて説明する。図4及び図5は、通常遊技中又はRT遊技中における処理の流れを示すフローチャートである。図5は、図4に続くフローチャートである。
なお、以下のフローチャートにおいては、RT遊技中であるか否かを判別するためのRTフラグ(RT遊技中はオンになるフラグ)と、報知遊技態様中であるか否かを示す報知フラグ(報知遊技態様中はオンになるフラグ)が設けられている。また、報知遊技態様時の報知回数は、30回に設定されているものとする。
図4のステップS11において、遊技制御手段60は、メダルが投入されたか否かを検知し続ける。そして、ベットスイッチ40が操作される等、メダルの投入が検知されたときは、ステップS12に進む。ステップS12では、遊技制御手段60は、スタートスイッチ41がオンされたか否かを検知し続ける。そして、オンが検知されたときは、投入されたメダル枚数に応じた有効ラインを確定し、ステップS13に進む。ステップS13では、遊技制御手段60は、全てのリール31の回転を開始するように制御する。
次のステップS14では、当該遊技ではRTフラグがオンであるか否かが判別される。そして、オンであると判別されたときはステップS15に進み、オンでないと判別されたときはステップS16に進む。
ステップS15では、当該遊技で用いる役抽選テーブル62として、RT遊技用の役抽選テーブル(62c)がセットされる。そしてステップS17に進む。
一方、ステップS16では、当該遊技で用いる役抽選テーブル62として、通常遊技用の役抽選テーブル(62a又は62b)がセットされる。そしてステップS17に進む。
ステップS17では、役抽選手段61は、ステップS15又はステップS16でセットされた役抽選テーブル62を用いて役の抽選を行う。次にステップS18に進み、当該遊技では報知フラグがオンであるか否かが判別される。ステップS18でオンであると判別されたときはステップS19に進み、オンでないと判別されたときはステップS24(図5)に進む。
ステップS19では、上記役の抽選で、特定小役と遊技状態移行役とに重複当選したか否かが判別される。重複当選したと判別されたときはステップS20に進み、重複当選していないと判別されたときはステップS24に進む。ステップS20では、特定小役報知手段72は、当選した特定小役に係る図柄(3種類の特定小役に係る図柄のうち、いずれの図柄であるか)を報知する。そしてステップS21に進む。
ステップS21では、報知回数Pに1を加算する処理(P=P+1)を行う。次のステップS22では、報知回数Pが30回に到達したか否かが判別される。報知回数Pが30回に到達したと判別されたときは、ステップS23に進み、報知フラグをオフにして、ステップS24に進む。これに対し、ステップS22で、報知回数Pが未だ30回に到達していないと判別されたときは、報知フラグのオンの状態を維持してステップS24に進む。
ステップS24では、当該遊技の当選役に対応する停止位置決定テーブル66をセットする。次のステップS25では、遊技制御手段60は、ストップスイッチ42がオンされたか否かを判別し続ける。そして、ストップスイッチ42がオンされたと判別したときはステップS26に進み、リール停止制御手段65は、モータ32を駆動制御して、オンされたストップスイッチ42に対応するリール31の停止制御を行う。
次にステップS27に進み、遊技制御手段60は、全てのリール31が停止したか否かを判別し、停止したと判別したときはステップS28に進む。一方、全てのリール31が未だ停止していないと判別したときは、ステップS25に戻る。
ステップS28では、停止図柄判別手段67は、いずれかの役が入賞したか否か(いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したか否か)を判別し、入賞したと判別したときはステップS29に進む。一方、入賞していないと判別したときは本フローチャートによる処理を終了する。ステップS29では、払出し手段68は、その入賞役に応じたメダルの払出し等の処理を行う。例えば特定小役が入賞したときは、入賞した特定小役に対応する枚数(9枚)のメダルの払出しを行い、リプレイの入賞時は、当該遊技で投入されたメダル枚数を自動投入する処理を行う。そしてステップS30に進む。
ステップS30では、当該遊技でいずれかの遊技状態移行役が入賞したか否かが判別される(なお、本フローチャートでは省略するが、RTフラグがオンであるときのみ、ステップS30の処理を行う)。そして、入賞したと判別されたときはステップS31に進み、入賞していないと判別されたときはステップS32に進む。ステップS31では、RTフラグをオフにする。そしてステップS32に進む。
ステップS32では、停止図柄判別手段67は、特別役(BB又はRB)が入賞したか否かを判別する。特別役が入賞したと判別されたときはステップS33に進み、特別遊技制御手段69は、入賞した特別役に応じて、それぞれ特別遊技に移行するように制御する。これに対し、ステップS32で特別役が入賞していないと判別されたときは、本フローチャートによる処理を終了する。
図6及び図7は、BB遊技中における処理の流れを示すフローチャートである。図7は、図6に続くフローチャートである。図5中、ステップS32でBBに入賞したと判別され、ステップS33に進んだときは、図6のステップS41以降に進む。
先ず、図6のステップS41では、特別遊技制御手段69は、BB遊技中におけるメダルの払出し数(総数)Zを初期化(Z=0)するように制御する。次にステップS42に進み、特別遊技制御手段69は、特別遊技状態フラグ69aをオンにするように制御する。すなわち、BB遊技に移行した後、最初の遊技の開始直前(メダルの投入受付け直前)に、特別遊技状態フラグ69aをオンにする。次のステップS43では、特別遊技制御手段69は、特別遊技状態の初期化処理を行う。具体的には、特別遊技状態の(残り)遊技回数Xに初期値を設定する(本実施形態では、遊技回数Xの初期値=12)とともに、所定役の(残り)入賞回数Yに初期値を設定する(本実施形態では、入賞回数Yの初期値=8)。
次にステップS44に進み、遊技制御手段60は、メダルが投入されたか否かを検知し続ける。メダルの投入を検知したときはステップS45に進み、遊技制御手段60は、スタートスイッチ41がオンされたか否かを検知し続ける。そして、オンが検知されたときは、投入されたメダル枚数に応じた有効ラインを確定し、ステップS46に進む。ステップS46では、遊技制御手段60は、全てのリール31の回転を開始するように制御する。
次のステップS47では、特別遊技制御手段69は、遊技回数Xから1を減算する(X=X−1)。次のステップS48では、役抽選手段61は、役抽選テーブル62dを用いて役の抽選を行う。次にステップS49に進み、リール停止制御手段65は、ステップS48における役の抽選結果に応じた停止位置決定テーブル66をセットする。次のステップS50では、遊技制御手段60は、ストップスイッチ42がオンされたか否かを検知し続け、オンが検知されたときは、ステップS51に進む。ステップS51では、リール停止制御手段65は、ストップスイッチ42が操作されたときのリール31の位置と、ステップS49でセットした停止位置決定テーブル66とに基づいて、リール31の停止位置を決定するとともに、その決定した位置にリール31を停止制御する。
次のステップS52では、遊技制御手段60は、全てのリール31が停止したか否かを判別し、全てのリール31が停止したと判別したときはステップS53(図7)に進む。一方、ステップS52で、全てのリール31が停止していないと判別したときは、ステップS50に戻る。
ステップS53では、停止図柄判別手段67は、いずれかの有効ラインに、所定役に対応する図柄の組合せが停止したか否か(所定役が入賞したか否か)を判別する。そして、所定役が入賞したと判別されたときはステップS54に進み、所定役が入賞していない(いずれの役も入賞していない)と判別されたときは、ステップS58に進む。
ステップS54では、払出し手段68は、入賞した所定役に対応する枚数(15枚)のメダルの払出し等の処理(クレジットへの加算処理を含む)を行う。そしてステップS55に進む。
ステップS55では、特別遊技制御手段69は、BB遊技中のメダルの払出し数Zの更新処理を行う。例えば当該遊技で払い出されたメダル枚数が15枚であるとき、Z=Z+15の処理を行う。次にステップS56に進み、特別遊技制御手段69は、入賞回数Yから1を減算する(Y=Y−1)。そしてステップS57に進む。
ステップS57では、特別遊技制御手段69は、メダルの払出し数Zが上限値M(本実施形態では465枚)を超えたか否かを判別する。上限値Mを超えていないと判別したときはステップS58に進み、特別遊技制御手段69は、(残り)遊技回数X=0となったか否か、又は(残り)入賞回数Y=0となったか否かを判別する。X=0又はY=0の少なくとも一方を満たすと判別したときは、ステップS59に進み、満たしていない(X=0でなく、かつY=0でない)と判別したときは、ステップS44に戻り、次遊技もまた、特別遊技状態の遊技を継続する。
ステップS58からステップS59に進むと、特別遊技制御手段69は、特別遊技状態フラグ69aをオフにし、ステップS42に戻る。これにより、特別遊技状態フラグ69aは、この遊技の終了時に一旦オフにされるが、次遊技ではまた、遊技の開始直前に、ステップS42によってオンにされる。
一方、ステップS57で上限値Mを超えていると判別されると、ステップS60に進み、特別遊技制御手段69は、特別遊技状態フラグ69aをオフにする。次にステップS61に進み、次遊技から、報知遊技態様の遊技及びRT遊技を行うため、報知フラグをオンにするとともに、RTフラグをオンにする。そしてステップS62に進み、特別遊技制御手段69は、BB遊技を終了し、RT遊技に移行するように制御する。
なお、RB遊技の処理の流れは、フローチャートによる図示を省略するが、図6及び図7を用いてRB遊技の流れを説明すると、ステップS41の処理(払出し数Zの初期化)及びステップS57の処理(払出し数が上限値Mを超えたか否かの判別)を行わない。
また、ステップS59に進み、特別遊技状態フラグ69aがオフにされると、次に、ステップS61と同様の処理(報知フラグをオンにし、RTフラグをオンにする処理)を行う。そして、RB遊技を終了させ、次遊技以降、RT遊技を実行するように制御する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、例えば、以下のような種々の変形が可能である。
(1)本実施形態では遊技媒体としてメダルを用いたが、例えば遊技球等、メダル以外の遊技媒体を用いるスロットマシンであっても本発明を適用することができる。
(2)本実施形態では、特定小役に対応する図柄の組合せ及び遊技状態移行役に対応する図柄の組合せとしてそれぞれ3種類設けたが、これに限られるものではない。例えば、右リール31の図柄についても左リール31と同様に、3種類の特定小役に係る図柄(例えば「赤7」、「青7」及び「BAR」)及び3種類の遊技状態移行役に係る図柄(例えば、「赤チェリー」、「青チェリー」及び「黒チェリー」)を設けても良い。これにより、特定小役及び遊技状態移行役に対応する図柄の組合せは、それぞれ9種類となる。一方、本実施形態より少ない2種類としても良い。
また、例えば特許第3302975号に開示されているように、ストップスイッチ42の操作順番の異なる複数種類(例えば6種類)の特定小役を設け、報知遊技態様では、特定小役及び遊技状態移行役の重複当選時に、当選した特定小役に係るストップスイッチ42の操作順番を報知するようにしても良い。そして、ストップスイッチ42の操作順番が誤っている場合は、遊技状態移行役が入賞するようにし、遊技状態移行役の入賞によってRT遊技を終了するように制御しても良い。
(3)本実施形態では、報知遊技態様中に、特定小役と遊技状態移行役とに重複当選したときは、特定小役を入賞させるための情報を報知するようにし、非報知遊技態様では、その情報を報知しないようにした。しかし、報知は、実施形態のようにする/しないのみに限らず、報知される機会が多い(報知される確率が高い)報知遊技態様と、報知される機会が少ない(報知される確率が低い)非報知遊技態様とを設けても良い。例えば、報知するか否かの抽選を行い、この抽選で当選したときに限って報知を行うようにし、この抽選で非当選のときには報知を行わないようにしても良い。
(4)本実施形態で示した特別役、特定小役及び遊技状態移行役、リプレイ、所定役並びに非当選の各領域の大きさは、一例であって、本実施形態で示したものに限定されるものではない。
(5)また、役の種類としては、本実施形態で示した役に限らず、例えば他の特別役であるSBや、他の小役を設けても良い。
(6)本実施形態では、特定小役と遊技状態移行役とが重複当選するようにした。しかし、これに限らず、両者を一体とした特定役を少なくとも2種類(特定役A、及び特定役B)設けるようにしても良い。この場合、特定役Aは、第1の図柄の組合せA及び第2の図柄の組合せAを有し、特定役Bは、第1の図柄の組合せB及び第2の図柄の組合せBを有するようにする。そして、特定役の当選時には、図柄抽選を行い、その抽選により、第1の図柄の組合せ又は第2の図柄の組合せのうちいずれか一方が有効ラインに停止可能とする。
また、第1の図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、本実施形態の遊技状態移行役と同様に、遊技状態を移行(RT遊技から通常遊技に移行)するようにし、第2の図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、本実施形態の特定小役と同様に所定枚数の払出しを行うようにしても良い。
さらにまた、少なくとも1つのリール31では、第1の図柄の組合せAを構成する図柄に対して、停止制御の範囲内で有効ラインに停止させることができない位置に、第2の図柄の組合せAを構成する図柄が配置されており、第1の図柄の組合せBを構成する図柄に対して、停止制御の範囲内で有効ラインに停止させることができない位置に、第2の図柄の組合せBを構成する図柄が配置されており、第2の図柄の組合せAを構成する図柄に対して、停止制御の範囲内で有効ラインに停止させることができない位置に、第2の図柄の組合せBを構成する図柄が配置されているようにする。
さらにまた、リール停止制御手段65は、役抽選手段61で特定役Aに当選したときは、停止制御の範囲内で、第1の図柄の組合せA又は第2の図柄の組合せAのうちいずれか一方を有効ラインに停止させるように制御するとともに、当該遊技で当選していない特定役Bに対応する図柄の組合せである第1の図柄の組合せB及び第2の図柄の組合せBを有効ラインに停止させないように制御し、役抽選手段61で特定役Bに当選したときは、停止制御の範囲内で、第1の図柄の組合せB又は第2の図柄の組合せBのうちいずれか一方を有効ラインに停止させるように制御するとともに、当該遊技で当選していない特定役Aに対応する図柄の組合せである第1の図柄の組合せA及び第2の図柄の組合せAを有効ラインに停止させないように制御する。
そして、役抽選手段61で特定役A又は特定役Bに当選したときに、それぞれ第2の図柄の組合せA又は第2の図柄の組合せBを示す情報を報知する特定役報知手段(本実施形態の特定小役報知手段72に相当する手段)を設ければ良い。
(7)本実施形態では、BB遊技及びRB遊技の終了後の遊技を、報知遊技態様の遊技かつRT遊技としたが、これに限られるものではない。例えば報知遊技態様の遊技を開始及び終了するための条件、並びにRT遊技を開始するための条件をそれぞれ個別に設定し、報知遊技態様の遊技のみ、RT遊技のみ、及び報知遊技態様かつRT遊技を設けても良い。
本実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。 (a)は、本実施形態で抽選される役の種類及び図柄の組合せを示す図であり、(b)は、本実施形態の役抽選テーブルを示す図であり、(c)は、本実施形態における重複当選する特定小役と遊技状態移行役との関係を示す図である。 本実施形態における各リールの外周面の図柄配列を示す平面図である。 本実施形態における通常遊技中及びRT遊技中の処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態における通常遊技中及びRT遊技中の処理の流れを示すフローチャートであり、図4に続くフローチャートである。 本実施形態におけるBB遊技中の処理の流れを示すフローチャートである。 本実施形態におけるBB遊技中の処理の流れを示すフローチャートであり、図6に続くフローチャートである。
符号の説明
10 スロットマシン
21 ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
31 リール
32 モータ
40 ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
60 遊技制御手段
61 役抽選手段
62(62a〜62d) 役抽選テーブル
63 役抽選テーブル選択手段
64 特別役当選持越し手段
65 リール停止制御手段
66 停止位置決定テーブル
67 停止図柄判別手段
68 払出し手段
69 特別遊技制御手段
69a 特別遊技状態フラグ
70 演出制御手段
71 遊技態様選択手段
72 特定小役報知手段

Claims (3)

  1. リールを始動させるためのスタートスイッチと、
    リールを停止させるためのストップスイッチと、
    特定役を含む役の当選領域が設定された役抽選テーブルと、
    前記スタートスイッチが操作されたときに、前記役抽選テーブルを用いて役の抽選を行う役抽選手段と、
    前記ストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、リールの停止時における停止制御の範囲内でその操作された前記ストップスイッチに対応するリールを停止させるように制御するリール停止制御手段と
    を備え、
    前記特定役は、第1の図柄の組合せが有効ラインに停止したときは現遊技状態より不利な遊技状態に移行するとともに、第2の図柄の組合せが有効ラインに停止したときは遊技媒体が払い出されるように設定された役であり、
    前記特定役には、特定役A及び特定役Bを有し、
    前記特定役Aは、前記第1の図柄の組合せA及び前記第2の図柄の組合せAを有し、
    前記特定役Bは、前記第1の図柄の組合せB及び前記第2の図柄の組合せBを有し、
    少なくとも1つのリールでは、
    前記第1の図柄の組合せAを構成する図柄に対して、前記停止制御の範囲内で有効ラインに停止させることができない位置に、前記第2の図柄の組合せAを構成する図柄が配置されており、
    前記第1の図柄の組合せBを構成する図柄に対して、前記停止制御の範囲内で有効ラインに停止させることができない位置に、前記第2の図柄の組合せBを構成する図柄が配置されており、
    前記第2の図柄の組合せAを構成する図柄に対して、前記停止制御の範囲内で有効ラインに停止させることができない位置に、前記第2の図柄の組合せBを構成する図柄が配置されており、
    前記リール停止制御手段は、
    前記役抽選手段で前記特定役Aに当選したときは、前記停止制御の範囲内で、前記第1の図柄の組合せA又は前記第2の図柄の組合せAのうちいずれか一方を有効ラインに停止させるように制御するとともに、当該遊技で当選していない前記特定役Bに対応する図柄の組合せである前記第1の図柄の組合せB及び前記第2の図柄の組合せBを有効ラインに停止させないように制御し、
    前記役抽選手段で前記特定役Bに当選したときは、前記停止制御の範囲内で、前記第1の図柄の組合せB又は前記第2の図柄の組合せBのうちいずれか一方を有効ラインに停止させるように制御するとともに、当該遊技で当選していない前記特定役Aに対応する図柄の組合せである前記第1の図柄の組合せA及び前記第2の図柄の組合せAを有効ラインに停止させないように制御し、
    前記役抽選手段で前記特定役A又は前記特定役Bに当選したときに、それぞれ前記第2の図柄の組合せA、又は前記第2の図柄の組合せBを示す情報を報知する特定役報知手段を備える
    ことを特徴とするスロットマシン。
  2. リールを始動させるためのスタートスイッチと、
    リールを停止させるためのストップスイッチと、
    所定の図柄の組合せに設定されているとともにその図柄の組合せが有効ラインに停止したときは現遊技状態より不利な遊技状態に移行する遊技状態移行役と、前記遊技状態移行役に対応する図柄の組合せと異なる図柄の組合せに設定されているとともにその図柄の組合せが有効ラインに停止したときは遊技媒体が払い出される特定小役とが重複当選するように役の当選領域が設定された役抽選テーブルと、
    前記スタートスイッチが操作されたときに、前記役抽選テーブルを用いて役の抽選を行う役抽選手段と、
    前記ストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、リールの停止時における停止制御の範囲内でその操作された前記ストップスイッチに対応するリールを停止させるように制御するリール停止制御手段と
    を備え、
    前記役抽選テーブルで重複当選するように設定された前記遊技状態移行役及び前記特定小役は、それぞれ、複数種類設けられており、
    少なくとも1つのリールでは、
    1つの前記遊技状態移行役に係る図柄に対して、前記停止制御の範囲内で有効ラインに停止させることができない位置に、その遊技状態移行役と重複当選する前記特定小役に係る図柄が配置されており、
    1つの前記特定小役に係る図柄に対して、前記停止制御の範囲内で有効ラインに停止可能な位置に、その特定小役と重複当選しない少なくとも1つの前記遊技状態移行役に係る図柄が配置されており、
    前記リール停止制御手段は、
    前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定小役とに重複当選したときは、前記停止制御の範囲内で、当選した前記遊技状態移行役又は前記特定小役に対応するいずれか一方の図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御するとともに、当該遊技で当選していない前記遊技状態移行役又は前記特定小役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御し、
    前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定小役とに重複当選した場合において、当選した前記遊技状態移行役に係る図柄に対して前記停止制御の範囲内に配置された当選していない前記特定小役に係る図柄が有効ラインに停止するように前記ストップスイッチが操作されたときは、当選した前記遊技状態移行役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御し、
    前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定小役とに重複当選したときに、当選した前記特定小役に関する情報を報知する特定小役報知手段を備える
    ことを特徴とするスロットマシン。
  3. リールを始動させるためのスタートスイッチと、
    リールを停止させるためのストップスイッチと、
    所定の図柄の組合せに設定されているとともにその図柄の組合せが有効ラインに停止したときは現遊技状態より不利な遊技状態に移行する遊技状態移行役と、前記遊技状態移行役に対応する図柄の組合せと異なる図柄の組合せに設定されているとともにその図柄の組合せが有効ラインに停止したときは遊技媒体が払い出される特定役とが重複当選するように役の当選領域が設定された役抽選テーブルと、
    前記スタートスイッチが操作されたときに、前記役抽選テーブルを用いて役の抽選を行う役抽選手段と、
    前記ストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、リールの停止時における停止制御の範囲内でその操作された前記ストップスイッチに対応するリールを停止させるように制御するリール停止制御手段と
    を備え、
    前記役抽選テーブルで重複当選するように設定された前記遊技状態移行役及び前記特定役は、それぞれ、複数種類設けられており、
    前記リール停止制御手段は、
    前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定役とに重複当選したときは、前記停止制御の範囲内では、当選した前記遊技状態移行役又は前記特定役に対応するいずれか一方の図柄の組合せしか有効ラインに停止させることができないように制御し、
    前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定役とに重複当選したときは、前記停止制御の範囲内で、当選した前記遊技状態移行役又は前記特定役に対応するいずれか一方の図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御するとともに、当該遊技で当選していない前記遊技状態移行役又は前記特定役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御し、
    前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定役とに重複当選した場合において、当選した前記遊技状態移行役に係る図柄に対して前記停止制御の範囲内に配置された当選していない前記特定役に係る図柄が有効ラインに停止するように前記ストップスイッチが操作されたときは、当選した前記遊技状態移行役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御し、
    前記役抽選手段で前記遊技状態移行役と前記特定役とに重複当選したときに、当選した前記特定役に関する情報を報知する特定役報知手段を備える
    ことを特徴とするスロットマシン。
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