以下、本発明の一実施の形態例(以下、「本例」という。)に係る遊技機について、図1〜図32を参照して説明する。
本例では、遊技者が、遊技を行うための遊技価値としてメダルを用いて、遊技を行う遊技機1に適用した例として説明する。なお、遊技価値として、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を採用したり、遊技者に与えられた、もしくは与えられる遊技価値の情報を記憶したカード等の媒体を用いたりして、遊技が行える遊技機にも適用することができる。
<遊技機の外観構成の説明>
まず、図1を参照して、本例における遊技機の外観構成について説明する。本例の遊技機1は、いわゆるパチスロ機に適用した例であり、メダルを用いて遊技を行う遊技機である。
遊技機1の前面に備えた前面ドア4の正面には、ほぼ垂直面のパネル表示部4a、液晶表示部4b及び固定表示部4cが形成されている。また、前面ドア4の背後には、複数種類の図柄が外周面に描かれた3個のリール3L、3C、3Rが、回転自在に横一列に設けられている。各リール3L、3C、3Rは、一定の速度で回転する(例えば、80回転/分)。
パネル表示部4aには、ボーナスゲームに関する情報を表示するボーナス遊技情報表示部5と、メダルの投入枚数に応じて点灯するBETランプ6a〜6cと、メダルの払出枚数を表示する払出表示部7aと、クレジットされているメダルの枚数を表示するクレジット表示部7bとが配置されている。
また、パネル表示部4a、液晶表示部4b及び固定表示部4cの下側には、ほぼ水平面の台座部10が形成されている。台座部10の右側には、メダルを投入するためのメダル投入口16が設けられている。投入されたメダルは、クレジットされる(即ち、貯留される)か、ゲームを行うために消費される。投入されたり、クレジットされたりしたメダルの枚数は、それぞれ不図示の投入枚数カウンタ又はクレジットカウンタで計数される。また、台座部10の左側には、押圧操作により、クレジットされているメダルのうち一のゲームを行うために消費されるメダルの枚数(以下、「投入枚数」という。)を選択するための1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられている。
1−BETスイッチ11は、1回の押圧操作により、投入枚数として「1」が選択される。2−BETスイッチ12は、1回の押圧操作により、投入枚数として「2」が選択される。最大BETスイッチ13は、1回の押圧操作により、投入枚数として「3」が選択される。
これらのBETスイッチ11〜13が押圧操作されることで、表示ラインが有効化される。このBETスイッチ11〜13の押圧操作とメダル投入口16にメダルを投入する操作を、以下「投入操作」と呼ぶことにする。また、BETスイッチ11〜13の左方には、操作部9を構成するボタンが設けられている。操作部9は、液晶表示装置31(図3参照)にメニュー等の情報を表示するために選択、決定の操作を行うものであり、図1では2個の操作ボタンが設けられている。これら2個の操作ボタンのうち、一つはメニューの選択のボタンであり、他の一つはその決定のボタンである。本例では、ボーナスゲーム開始時に、遊技者が操作部9を操作することによって、ボーナスゲーム終了までに獲得する可能性があるメダルの払出枚数が選択される。
また、台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押圧操作により切り換えるC/P(Credit/Payout)スイッチ17が設けられている。このC/Pスイッチ17の切り換えにより、正面下部のメダル払出口19からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部18に貯められる。遊技機1の上側部分の左右には、遊技の演出に関する効果音等を放音するスピーカ2L、2Rが設けられている。
C/Pスイッチ17の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、後述する表示窓21L、21C、21R(後述する図2参照)内での図柄の変動を開始するためのスタートレバー14が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。図柄の変動を開始するために遊技者が行うスタートレバー14の操作を、以下、「開始操作」と呼ぶ。
また、台座部10の前面部中央のスタートレバー14の右側には、3個のリール3L、3C、3Rの回転をそれぞれ停止するための3個の停止ボタン15L、15C、15Rが設けられている。なお、本例の遊技機1では、1回のゲーム(即ち、単位遊技)は、基本的に、開始操作が行われることにより開始し、全てのリール3L、3C、3Rが停止したときに終了する。
本例では、全てのリールが回転しているときに行われる最初のリールの停止操作(即ち、停止ボタンの押圧操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる次のリールの停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる最後のリールの停止操作を第3停止操作という。また、各停止ボタン15L、15C、15Rの裏側には、後述する停止スイッチ15LS、15CS、15RS(図3参照)が配置されている。これらの停止スイッチにより、対応する停止ボタン15L、15C、15Rの押圧操作(即ち、停止操作)が検知される。
次に、図2を参照して、遊技機1の前面ドア4に備えたパネル表示部4a、液晶表示部4b及び固定表示部4cについて説明する。
パネル表示部4aは、ボーナス遊技情報表示部5、BETランプ6a〜6c、払出表示部7a、及びクレジット表示部7bにより構成される。ボーナス遊技情報表示部5は、7セグメントLED(Light Emitting Diode)で構成されており、ボーナスゲームに関する情報を表示する。1−BETランプ6a、2−BETランプ6b及び最大BETランプ6cは、メダルの投入枚数に応じて点灯するランプである。
1−BETランプ6aは、投入枚数が1枚の時に点灯する。2−BETランプ6bは、投入枚数が2枚の時に点灯する。最大BETランプ6cは、投入枚数が3枚の時に点灯する。また、払出表示部7a及びクレジット表示部7bは、いずれも7セグメントLEDで構成されており、それぞれ入賞が成立したときのメダルの払出枚数及びクレジットされるメダルの枚数を表示するものである。
液晶表示部4bは、表示窓21L、21C、21R、窓枠表示領域22L、22C、22R及び演出表示領域24から構成されている。この液晶表示部4bの表示内容は、リール3L、3C、3Rの回転及び停止態様(即ち、リール3L、3C、3Rの回転が停止した場合に、表示窓21L、21C、21Rに表示される図柄の組合せの態様)、及び液晶表示装置31の動作により変化する。
表示窓21L、21C、21Rは、各リール3L、3C、3Rに対応して設けられ、リール3L、3C、3R上に配置された図柄の表示や、演出のための種々の表示を行う。表示窓21L、21C、21Rには、表示ラインとして、水平方向にトップライン23b、センタライン23c及びボトムライン23d、並びに、斜め方向にクロスアップライン23a及びクロスダウンライン23eが設けられる。本例の遊技機1では、BETスイッチ11〜13を遊技者が押圧操作すること又はメダル投入口20に遊技者がメダルを投入することにより投入枚数が「2」又は「3」になることを条件に、5本の表示ライン23a〜23eが有効化される。この有効化された表示ラインを、以下「有効ライン」と呼ぶ。
ここで、各表示窓21L、21C、21Rには、それぞれ縦方向(即ち、垂直方向)に3箇所(即ち、上段、中段、下段)の図柄表示領域が設けられている。そして、各表示窓21L、21C、21Rにおける図柄の変動が停止した場合には、各表示窓21L、21C、21Rに設けられた図柄表示領域の各々に図柄が停止して表示される。各表示ライン23a〜23eは、図柄が停止したときに各表示窓21L、21C、21R内の図柄表示領域を直線状に結んだラインである。
表示窓21L、21C、21Rは、少なくとも、対応するリール3L、3C、3Rが回転中であって、対応する停止ボタン15L、15C、15Rの押圧操作が可能なとき、遊技者がリール3L、3C、3R上の図柄を視認できるように、透過状態となる。窓枠表示領域22L、22C、22Rは、各表示窓21L、21C、21Rを囲むように設けられ、リール3L、3C、3Rの前面に配置された表示窓21L、21C、21Rの窓枠を表している。
演出表示領域24は、液晶表示部4bの領域のうち、表示窓21L、21C、21R及び窓枠表示領域22L、22C、22R以外の領域である。この演出表示領域24には、内部当籤役としてボーナスが決定されたことを確定的に報知する画像、ゲームの興趣を増大させるための演出、遊技者がゲームを有利に進めるために必要な情報等が表示されるようになっている。
固定表示部4cは、予め定めた図、絵等が描かれる領域である。固定表示部4cには、入賞の図柄の組合せやメダルの払出枚数に関する情報が表示される。なお、固定表示部4cに描かれた図、絵等と、演出表示領域24に表示された画像を連接させることにより、静止画像又は動画像を表示できるようにしてもよい。
<主制御回路の説明>
次に、図3を参照して、遊技機1の動作を制御する主制御回路41と、副制御回路71とを含む回路構成例について説明する。副制御回路71は、主制御回路41に電気的に接続する周辺装置(即ち、アクチュエータ)と、主制御回路41から送信される制御信号に基づいて、液晶表示部4bに画像を表示する液晶表示装置31、スピーカ2L、2R、LED類101及びランプ類102を制御する回路である。
主制御回路41は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ42を主たる構成要素とし、これに乱数値の抽出を行うための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ42は、CPU(Central Processing Unit)45、ROM(Read Only Memory)43、及びRAM(Random Access Memory)44を含む。
メインCPU45は、ROM43に記憶されたプログラムを実行して、ゲームの進行に関する処理を行うと共に、各アクチュエータの動作を直接的又は間接的に制御する。メインCPU45には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路48及び分周器47と、乱数を発生するための乱数発生器49及び、発生した乱数から乱数値を抽出するためのサンプリング回路46とが接続されている。なお、メインCPU45により乱数の発生及び乱数値の抽出を実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器49及びサンプリング回路46は省略可能であるが、予備的に使用するために残しておくことも可能である。
ROM43には、メインCPU45が実行するプログラム(例えば、後述の図17〜図25)や、このプログラムが参照するテーブルのデータ(後述の図5〜図16参照)が記憶されている。また、ROM43には、例えば、サンプリング回路46で抽出される乱数値を用いて、当籤番号を抽籤するための内部抽籤テーブル(図7参照)等が記憶される。また、副制御回路71へ送信するための各種制御信号等が格納される。なお、副制御回路71から主制御回路41ヘコマンドや情報等が送信されることはなく、主制御回路41から副制御回路71への一方向で通信が行われる。
RAM44は、メインCPU45がプログラムを実行する際に一時的にデータを記憶するために使用される。RAM44には、例えば、内部当籤役、持越役、現在の遊技状態等の情報等が格納されている。
マイクロコンピュータ42からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ6a、2−BETランプ6b、最大BETランプ6c)と、表示部(ボーナス遊技情報表示部5、払出表示部7a、クレジット表示部7b等)と、ホッパー駆動回路56の命令により所定枚数のメダルを払出すホッパー57と、リール3L、3C、3Rを回転させるステッピングモータ52L、52C、52Rとがある。
更に、ステッピングモータ52L、52C、52Rの回転動作を制御するモータ駆動回路51、ホッパー57のメダルの払出しを制御するホッパー駆動回路56、BETランプ6a、6b、6cの点灯及び消灯を制御するランプ駆動回路54、及び表示部(即ち、ボーナス遊技情報表示部5、払出表示部7a、クレジット表示部7b等)による表示を制御する表示部駆動回路55がCPU31に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれメインCPU45から出力される制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、停止スイッチ15LS、15CS、15RSから構成されるリール停止信号回路15、スタートスイッチ14S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ17、メダルセンサ16S、リール位置検出回路53、払出完了信号回路59は、メインCPU45が制御信号を発生するために必要な入力信号を発生し、メインCPU45に送信する。
すなわち、スタートスイッチ14Sは、スタートレバー14の操作を検出し、ゲームの開始を指令するための遊技開始指令信号を出力する。メダルセンサ16Sは、メダル投入口16に投入されたメダルを検出する。停止スイッチ15LS、15CS、15RSは、対応する停止ボタン15L、15C、15Rの操作に応じて図柄の変動の停止を指令するための停止指令信号を発生する。
リール位置検出回路53は、リール3L、3C、3Rに設けられたリール回転センサからのパルス信号を受けて各リール3L、3C、3Rの回転位置を検出するための信号をメインCPU45へ供給する。払出完了信号回路59は、メダル検出部58により計数された値(即ち、ホッパー57から払出されたメダルの枚数)が指定された値に達した時、メダルの払出完了を検知するための信号を発生する。
また、本例の遊技機1には、設定値を決定するためのリセットスイッチ60と設定用鍵型スイッチ61が設けられている。リセットスイッチ60は、遊技者にとっての有利さの度合いを区別するための指標である設定値を設定するために用いられる。設定用鍵型スイッチ61は、設定値を決定する操作を開始及び終了するために用いられる。この設定値は、遊技店側で当籤の期待値を調整するための値である。通常、設定値は、「1」から「6」の範囲で設定される。つまり、設定1から設定6に上っていくにしたがって当籤確率が上昇していく。
さらに、メインCPU45には、リセットスイッチ60からのリセット信号が入力される。また、メインCPU45は、設定用鍵型スイッチ61からの入力信号に基づいて、設定値を決定する処理を実行する。乱数発生器49は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路46は、スタートレバー14が操作された後の適宜のタイミングで、乱数発生器49が発生する乱数から1個の乱数値を抽出する。抽出された乱数値は、RAM44に設けられた乱数値格納領域に格納され、例えばROM43内に格納されている内部抽籤テーブル(後述の図7)等に基づいて内部当籤役等を決定するために参照される。
リール3L、3C、3Rは、ステッピングモータ52L、52C、52Rに駆動パルスが所定の回数(例えば、336回)出力されることによって1回転するように構成されている。このステッピングモータ52L、52C、52Rの各々に出力された駆動パルスの数は、駆動パルスの計数値としてRAM44の所定の領域に書き込まれる。
他方、リール3L、3C、3Rからは一回転毎にリセットパルスが得られる。このリセットパルスがリール位置検出回路53を介してメインCPU45に入力されると、RAM44に格納される駆動パルスの計数値が「0」に更新される。これにより、駆動パルスの計数値は、各リール3L、3C、3Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応したものとなる。
また、ROM43に格納されている図柄配置テーブル(図5参照)は、リール3L、3C、3Rの回転位置とリール外周面上に描かれた図柄とを対応付けるために用いられる。この図柄配置テーブルでは、リセットパルスが発生する回転位置を基準として、各リール3L、3C、3Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバと、コードナンバの各々に対応する図柄を示す情報である図柄コードとが対応付けられている。
また、ROM43内には、図柄組合せテーブル(図9参照)が格納されている。この図柄組合せテーブルは、左のリール3L、中央のリール3C、右のリール3Rの回転を停止する制御を行う際に、全リール3L、3C、3Rの停止後の表示役と遊技者に付与される利益(例えば、メダルの払出枚数)の決定を行うために参照されるものである。なお、有効ライン上に表示される図柄の組み合わせを「表示役」と称する。
メインCPU45は、遊技者が停止ボタン15L、15C、15Rを操作したタイミングで停止スイッチ15LS、15CS、15RSから送られる入力信号をモータ駆動回路51に送るとともに、決定された停止テーブル(図示せず)に基づいて、リール3L、3C、3Rの回転を停止する制御を行うための信号をモータ駆動回路51に送る。
ここで、例えば、内部抽籤テーブル(図7参照)の上限値と下限値の範囲内に、スタートレバー14の操作時に発生する乱数値が入っている場合、すなわち、抽出された乱数値から内部抽籤処理(乱数抽籤)により内部当籤役が決定された場合に入賞が成立する。このとき、メインCPU45は、払出指令信号をホッパー駆動回路56に供給してホッパー57から所定枚数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部58は、ホッパー47から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号をメインCPU45に出力する。これにより、メインCPU45は、ホッパー駆動回路56を介してホッパー57の駆動を停止し、メダル払出処理を終了する。
<副制御回路の説明>
次に、図4を参照して、遊技機1の副制御回路71の回路構成例とその動作について説明する。副制御回路71は、画像制御回路(gSub)71aと、音・ランプ制御回路(mSub)71bとから構成されている。この画像制御回路(gSub)71a又は音・ランプ制御回路(mSub)71bは、主制御回路41を構成する回路基板とは各々別の回路基板上に構成されている。
主制御回路41と画像制御回路(gSub)71aとの間の通信は、主制御回路41から画像制御回路(gSub)71aへの一方向で行われ、画像制御回路(gSub)71aから主制御回路41ヘコマンド、情報等が送信されることはない。また、画像制御回路(gSub)71aと音・ランプ制御回路(mSub)71bとの間の通信は、画像制御回路(gSub)71aから音・ランプ制御回路(mSub)71bへの一方向で行われ、音・ランプ制御回路(mSub)71bから画像制御回路(gSub)71aヘコマンド、情報等が送信されることはない。
画像制御回路(gSub)71aは、画像制御マイコン81、シリアルポート82、プログラムROM83、画像ROM(CROM(キャラクタROM))84及びビデオRAM85、画像制御IC86、制御RAM87、カレンダIC88、ワークRAM89から構成されている。なお、以下の説明では、画像制御マイコン81は、液晶表示装置31に表示する画像を制御する機能を有するとともに、音・ランプ制御回路71bの音・ランプ制御マイコン91を制御する機能を有しているため、メインCPU45に対するサブCPUとも称する。
また、画像制御マイコン81は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポート82は図示)を備えている。画像制御マイコン81に備えられたCPUは、主制御回路41から送信されたコマンドに基づき、プログラムROM83内に格納されたプログラムに従って各種の処理を行う。なお、画像制御回路(gSub)71aは、クロックパルス発生回路、分周器、乱数発生器及びサンプリング回路を備えていないが、プログラムROM83に格納されたプログラムを画像制御マイコン81が実行することによって乱数値を抽出するように構成されている。
シリアルポート82は、主制御回路41から送信されるコマンド等を受信する。プログラムROM83には、画像制御マイコン81が実行する演出処理等のプログラムが格納されている。ワークRAM89は、画像制御マイコン81が上記プログラムを実行する場合に、一時的に情報を記憶するための手段として設けられる。そして、このワークRAM89には種々の情報が格納される。
カレンダIC88は、日付データを記憶するものである。画像制御マイコン81には、操作部9が接続されており、実施例では、この操作部9を遊技場の従業員等が操作することにより日付の設定等が行われるようになっている。画像制御マイコン81は、操作部9から送信される入力信号に基づいて設定された日付情報をカレンダIC88に記憶する。これにより、カレンダIC88に記憶された日付情報はバックアップされることとなる。
また、前述のワークRAM89とカレンダIC88は、バックアップ対象となっている。つまり、画像制御マイコン81に供給される電源が遮断された場合であっても、電源が供給され続け、記憶された情報等の消去が防止される。
画像制御IC86は、画像制御マイコン81により決定された演出内容(例えば、後述の演出データ)に応じた画像を生成し、液晶表示装置31に出力する。
この画像制御IC86には、制御RAM87が含まれている。画像制御マイコン81は、この制御RAM87に対しても情報等の書き込みや読み出しを行っている。また、制御RAM87には、画像制御IC86のレジスタ等が展開されている。画像制御マイコン81は、画像制御IC86のレジスタ等を所定のタイミング毎に更新する。
画像制御IC86には、液晶表示装置31と、画像ROM84と、ビデオRAM85とが接続されている。なお、画像ROM84が画像制御マイコン81に接続された構成であってもよい。この場合、3次元画像データなどサイズの大きい画像データを処理する場合に有効な構成となる。画像ROM84には、画像制御IC86が画像を生成するために必要な画像データが格納されている。また、ビデオRAM85は、画像制御IC86で画像を生成する場合に一時的に情報を記憶するための記憶領域として用いられるものである。画像制御IC86は、ビデオRAM85のデータを液晶表示装置31へ転送終了する毎に画像制御マイコン81に信号を送信する。
また、画像制御回路(gSub)71aでは、画像制御マイコン81が、音・ランプの演出の制御も行っている。画像制御マイコン81は、決定された演出内容(例えば、後述の演出データ)に基づいて、音・ランプの種類及び出力タイミングを決定する。そして、画像制御マイコン81は、所定のタイミングごとに、音・ランプ制御回路(mSub)71bにシリアルポート82を介してコマンドを送信する。音・ランプ制御回路(mSub)71bでは、主に、画像制御回路(gSub)71aから送信されたコマンドに応じて、音・ランプの出力のみの制御を行うこととなる。
音・ランプ制御回路(mSub)71bは、音・ランプ制御マイコン91、シリアルポート92、音源ROM93、音源IC94、パワーアンプ95、プログラムROM96、ワークRAM97から構成されている。
音・ランプ制御マイコン91は、CPU、割込コントローラ、入出力ポート(シリアルポートは図示)を備えている。音・ランプ制御マイコン91に備えられたCPUは、画像制御回路(gSub)71aから送信されたコマンドに基づき、プログラムROM96内に格納されたプログラムに従って音・ランプの出力を制御するための処理を行う。
また、音・ランプ制御マイコン91には、LED類101及びランプ類102が接続されている。音・ランプ制御マイコン91は、画像制御回路(gSub)71aから所定のタイミングで送信されるコマンドに応じて、このLED類101及びランプ類102に出力信号(即ち、コマンド)を送信する。これにより、LED類101及びランプ類102が演出に応じた所定の態様で発光することとなる。
シリアルポート92は、画像制御回路(gSub)71aから送信されるコマンド等を受信する。プログラムROM96は、音・ランプ制御マイコン91が実行するプログラム等を格納する。ワークRAM97は、音・ランプ制御マイコン91が前述したプログラムを実行する場合に一時的に情報を記憶するための記憶領域を提供するものである。
音源IC94は、画像制御回路(gSub)71aから送信されたコマンドに基づいて音源を生成し、パワーアンプ95に出力する。パワーアンプ95は増幅器であり、このパワーアンプ95にはスピーカ2L、2Rが接続されている。このパワーアンプ95は、音源IC94から出力された音源を増幅し、増幅した音源をスピーカ2L、2Rから出力させる。音源ROM93には、音源を生成するための音源データ等が格納されている。そして、音源ROM93に格納されている音源データが音源IC94に供給される。
また、音・ランプ制御マイコン91には、音量調節部103が接続されている。音量調節部103は、遊技場の従業員等により操作可能となっており、スピーカ2L、2Rから出力される音量の調節を行うための手段である。音・ランプ制御マイコン91は、音量調節部103が送信する入力信号に基づいて、スピーカ2L、2Rから出力される音の音量を調節する制御を行う。
<各テーブル構成の説明>
次に、本例の遊技機1で使用する各テーブルの構成例について、図5〜図16を参照して説明する。
まず、図5を参照して、各リール3L、3C、3Rの外周面上に表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄配置テーブルの例について説明する。各図柄には「00」〜「20」の図柄位置(コードナンバとも称する。)が付されている。そして、各図柄と図柄位置との対応関係の情報は、図柄配置テーブルとして図3のROM43に格納されている。図柄位置は、リール3L、3C、3Rの外周面上における図柄の位置を識別するための情報である。各リール3L、3C、3R上には、「赤7」、「青7」、「ベル」、「スイカ」、「赤チェリー」、「青チェリー」、「リプレイ」の図柄で構成される図柄列が表わされている。各リール3L、3C、3Rは、図柄列が図5の矢印A方向に移動するように回転する。
本例の遊技機1では、内部当籤役として、「赤チェリー」、「青チェリー」、「ベル」、「スイカ」、「リプレイ」、「BB1」、「BB2」及びハズレが設けられている。ここで、「赤チェリー」、「青チェリー」、「ベル」、「スイカ」の4つを総称して「小役」と呼び、「リプレイ」は「再遊技の作動に係る内部当籤役」と呼び、「BB1」、「BB2」は「ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役」と呼ぶ。また、「小役」が、表示役として表示されることを「入賞」と呼び、「再遊技の作動に係る内部当籤役」、「ボーナスゲームの作動に係る内部当籤役」が表示役として表示されることを「作動」又は「成立」と呼ぶ。
本例の遊技機1で用いられる遊技状態には、一般遊技状態と、一般遊技状態よりも小役が内部当籤する確率が高まるボーナスゲームであるレギュラーボーナス遊技状態(以下、「RB遊技状態」と略記する。)がある。RB遊技状態は、ビッグボーナスゲーム(BBとも称する)であるBB中(BB作動中とも称する。)に繰り返し実行される。なお、ビッグボーナスゲーム、レギュラーボーナスゲーム、その他遊技者に有利な遊技状態についても、BBと称することがある。本例では、BB作動中において、常にRB遊技状態となるよう設定されている。一般遊技状態とRB遊技状態は、内部当籤役を決定するための内部抽籤処理(図20参照)において決定される可能性のある内部当籤役の種類、内部抽籤処理において内部当籤役が決定される確率、最大の滑り駒数、及びボーナスゲームの作動が行われているか否か等により区別される。
一般遊技状態は、持越役がない通常区間と、持越役がある持越区間とで構成されており、通常の遊技では一般遊技状態である。また、通常区間と持越区間の双方において、BBの終了後、リプレイタイム作動中(以下、単にRT作動中とも略記する。)となることで、一定期間、リプレイが内部当籤する確率が変動する。本例において、リプレイタイム作動中は、リプレイが内部当籤する確率が高くなる。持越役とは、内部抽籤処理(図20参照)において決定された内部当籤役に対応する図柄の組合せが、有効ラインに沿って表示されることが―又は複数のゲームに渡り許容される場合に、当該図柄の組合せを識別するための情報である。持越区間では、「BB1」、「BB2」が内部当籤役として決定されることはないが、通常区間では、「BB1」、「BB2」、「リプレイ」のいずれかが内部当籤役として決定されることがある。
RB遊技状態は、BB中に遷移する状態である。BB中では、常にRB作動中フラグ(図11(c)参照)がオンとなる。RB遊技状態では、遊技を行うために用いる単位遊技価値(例えば、一のゲームを行うために消費されるメダル1枚)に対して遊技者に付与される遊技価値の期待値が一般遊技状態の期待値よりも相対的に高くなる(即ち、有利さの度合いが相対的に高い)。このボーナスゲームは、BBに対応する図柄の組合せ(即ち、「赤7−赤7−赤7(BB1)」又は「青7−青7−青7(BB2)」)が有効ラインに沿って表示されることを条件に作動する。
BBの終了後、一般遊技状態に移行するとともに、RT作動中となる。メインCPU45は、RT作動中であるか否かを、RT作動中フラグがオンであるか否かによって判別する。リプレイタイムの終了条件には、次の3種類がある。
(1)BBが作動する内部当籤役(本例では、「青7」または「赤7」)が、入賞すること。
(2)リプレイタイムを終了させるリプレイタイム終了役(本例では、「赤チェリー」または「青チェリー」)が、入賞すること。なお、以下の説明において、「赤チェリー」または「青チェリー」を単に「チェリー」とも称する。また、「チェリー」が入賞することを「チェリー入賞」とも称する。
(3)後述するRT遊技数カウンタが「0」となること。言い換えると、BB終了後に始まる一般遊技状態において、500回のゲームが終了すること。
ここで、BBに対応する図柄の組合せ(即ち、「赤7−赤7−赤7(BB1)」又は「青7−青7−青7(BB2)」)が有効ラインに沿って表示されると、BBが作動する。具体的には、ボーナス作動監視処理(図18参照)で、一般遊技状態からRB遊技状態に移行する。RB遊技状態の終了条件は、「12」回のゲームが行われること、又は小役に対応する図柄の組合せが有効ラインに沿って表示された回数が「8」回となることである。本例において、小役とは、内部当籤役が「赤チェリー」、「青チェリー」、「ベル」、「スイカ」のいずれかであって、表示役と内部当籤役が一致している場合をいう(図8、図9参照)。なお、RB遊技状態が終了しても、BB作動中であれば、ボーナス作動監視処理で、再度RB遊技状態に移行する。
次に、図6を参照して、内部抽籤テーブル及び抽籤回数を決定するための内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。この内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に対応する内部抽籤テーブル及び抽籤回数の情報を有している。一般遊技状態の場合は、一般遊技状態用の内部抽籤テーブル(図7(a)参照)が選択され、抽籤回数として「7」が決定される。また、RB遊技状態の場合は、RB遊技状態用の内部抽籤テーブル(図7(c)参照)が選択され、抽籤回数として「4」が決定される。
抽籤回数は、内部当籤役を決定するために必要な回数である。つまり、抽籤回数は、具体的には、乱数値が所定の範囲(後述の図7で説明する当籤番号に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲)内か否かを判別する回数である。一般遊技状態の場合は、当籤番号1〜7に相当し、RB遊技状態の場合は、当籤番号1〜4に相当する。
次に、図7を参照して、内部当籤役(当籤番号と対応している)を決定するための内部抽籤処理において用いられる内部抽籤テーブルの例について説明する。
この内部抽籤テーブルは、遊技状態毎に設けられ、投入枚数毎に当籤番号に対応する下限値及び上限値により規定される数値範囲の情報を持っている。
図7(a)は、一般遊技状態に用いられる一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。
図7(b)は、RT作動中に用いられるRT作動中用内部抽籤テーブルを示す。
図7(c)は、RB遊技状態に用いられるRB遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。
本例において、遊技を開始するためには、一般遊技状態(RT作動中を含む。)の場合、メダルの投入枚数は3枚でなければならない。一方、RB遊技状態の場合、メダルの投入枚数は2枚でなければならない。
内部抽籤テーブルに基づく当籤番号の決定では、スタートレバー14の操作開始とともに、「0」〜「65535」の範囲内で抽出される乱数値が、図7(a)に示される当籤番号に対応する数値範囲内にあるか否かが判断される。そして、内部抽籤テーブル決定テーブル(図6参照)により決定された抽籤回数(一般遊技状態の場合は「7」)と同じ当籤番号から降順に、当籤番号が「1」になるまで抽出された乱数値と、当籤番号に対応する下限値及び上限値の数値範囲の比較が行われる。この抽籤の結果、乱数値が下限値及び上限値により示される数値範囲内にある場合に、対応する当籤番号に当籤している状態となる。そして、当籤した当籤番号、及び内部当籤役決定テーブル(図8参照)に基づいて内部当籤役が決定される。
なお、当籤番号が「7」から「1」になるまで、乱数値が一度も下限値及び上限値により示される数値範囲内になかった場合、当籤番号は「0」となり、内部当籤役としてハズレが決定される。本例では、ハズレは、遊技者に付与される利益(例えば、メダルの払出し)と対応付けられた内部当籤役ではない。また、ハズレに対応する図柄の組合せは、予め設けられた内部当籤役に対応する図柄の組合せとは別の、任意の図柄の組合せであるとも考えることができるが、通常はハズレに対応する図柄の組合せは設けられていない。
また、一般遊技状態(ただし、RT作動中を除く)において、図7(a)に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルが参照され、投入枚数「3」の場合には、当籤番号「3」に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲は「2446」〜「6933」である。
当籤番号「6」に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲は「0」〜「130」である。
当籤番号「7」に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲は「131」〜「261」である。
乱数値が、この上限値と下限値の間に入っていることが内部当籤の条件であるから、数値範囲を見ると、BBの当たる確率(上限値と下限値の差は「131」)は低く、「ベル」の当たる確率(上限値と下限値の差は「4488」)は高いことが分かる。つまり、「ベル」はBBに比べて34倍程度の確率で当籤する可能性があるといえる。
本例では、ビッグボーナスゲームが作動する内部当籤役として、「BB1」、「BB2」を設定する。「BB1」(当籤番号6)と「BB2」(当籤番号7)の数値範囲を同一としている。このため、「BB1」、「BB2」の当籤確率は同じとなる。ただし、「BB1」、「BB2」の数値範囲を異ならせることによって「BB1」、「BB2」の当籤確率を異なるようにしてもよい。
また、本例では、一般遊技状態において、リプレイの当籤確率が変動していることを、「RT作動中」と称する。RT作動中において、メインCPU45は、RT作動中用内部抽籤テーブルを参照する。
RT作動中用内部抽籤テーブルの当籤番号「5」に該当する内部当籤役は、リプレイである。そして、当籤番号「5」に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲は「7589」〜「62201」である。このとき、リプレイの数値幅は、「54613」であるため、RTが作動していない一般遊技状態と比べてリプレイの当選確率が高まることが示される。なお、RT作動中は、リプレイの当選確率が低くなる場合にも用いられるが、本例では用いていない。
また、RB遊技状態において、図7(c)に示すRB遊技状態用内部抽籤テーブルが参照される。投入枚数「2」の場合には、当籤番号「1」〜「3」に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲は「0」〜「64225」である。
当籤番号「4」に対応する下限値及び上限値により示される数値範囲は「64426」〜「65535」である。
このように、RB遊技状態では、当籤番号「1」〜「3」の当籤役が内部当籤する確率が非常に高くなる。つまり、「赤チェリー」、「青チェリー」、「ベル」が同じ高確率で内部当籤することとなる。なお、本例では、「赤チェリー」、「青チェリー」、「ベル」は、同じ数値範囲で規定されており、同じ当選確率であるが、数値範囲の一部だけ重複するようにしてもよい。
次に、図8を参照して、当籤番号に基づいて内部当籤役を決定するための内部当籤役決定テーブルの例について説明する。内部当籤役決定テーブルは、当籤番号とそれに対応する内部当籤役の情報を有している。内部当籤役の情報(即ち、フラグ)は、内部当籤役を識別するために内部当籤役のそれぞれに対応して設けられている。また、内部当籤役の情報は、8ビットの2進数のデータにより構成されている。
図8から分かるように、内部当籤役としては、当籤番号「7」、「6」、「5」、「4」、「3」、「2」、「1」に対応して、「BB2」、「BB1」、「リプレイ」、「スイカ」、「ベル」、「青チェリー」、「赤チェリー」の7つの役が内部当籤役として設定されている。当籤番号「0」の場合は、内部当籤役は「ハズレ」となる。本例では、「BB1」、「BB2」を、ボーナスゲームを作動させる特別の内部当籤役としている。
そして、当籤番号が「0」(ハズレ)の場合には、内部当籤役として「00000000」が決定される。つまり8ビット全てが「0」にセットされる。
当籤番号が「1」(「赤チェリー」)では、内部当籤役として「00000001」が決定される。
当籤番号が「2」(「青チェリー」)では、内部当籤役として「00000010」が決定される。
当籤番号が「3」(「ベル」)の場合には、内部当籤役として「00000100」が決定される。
当籤番号が「4」(「スイカ」)の場合には、内部当籤役として「00001000」が決定される。
当籤番号が「5」(「リプレイ」)の場合には、内部当籤役「00010000」が決定される。
当籤番号が「6」(「BB1」)の場合には、内部当籤役「00100000」が決定される。
当籤番号が「7」(「BB2」)の場合には、内部当籤役「01000000」が決定される。
このように、8ビットのデータのいずれか一つのビットを「1」にすることによって、異なる内部当籤役が決定されるように構成されている。
次に、図9を参照して、どのような図柄が組み合せられた時に7つの内部当選役(表示役)が決定されるかについて説明する。また、決定された表示役に対応する払出枚数を決定する例についても説明する。以下の説明で、「ANY」は、任意の図柄を表す。本例では、一般遊技状態において、1ゲームを行うために必要なメダル数は3枚であり、RB遊技状態において、1ゲームを行うために必要なメダル数は2枚である。
図9は、図柄の組合せと、表示役、払出枚数の関係を示した図柄組合せテーブルである。この図柄組合せテーブルは、投入枚数毎に、一の有効ラインにより結ばれる3つの図柄表示領域の各々に停止して表示された図柄の組合せに対応する表示役の情報と、その表示役に対応する払出枚数の情報を持っている。表示役は、基本的に、有効ラインに沿って表示される図柄の組合せを識別するための情報(即ち、データ)であり、所定の図柄の組合せ及び遊技者に付与される利益(例えば、メダルの払出し、遊技状態の作動)に対応して設けられる。ここで、表示役は、図8の内部当籤役に相当するもので、8ビットの2進数のデータにより構成される。図柄組合せテーブルで決定される払出枚数は、有効ラインに表示される図柄の組合せに加えて、投入したメダル枚数も考慮して変更される。
有効ラインに沿って「「赤チェリー」−ANY−ANY」の図柄の組合せが表示されると、「赤チェリー」(即ち、データ「00000001」)が表示役になり、投入枚数が2枚の場合は、14枚のメダルが払出され、投入枚数が3枚の場合は、2枚のメダルが払出される。
有効ラインに沿って「青チェリー」−ANY−ANY」の図柄の組合せが表示されると、「青チェリー」(即ち、データ「00000010」)が表示役になり、投入枚数が2枚の場合は14枚のメダルが払出され、投入枚数が3枚の場合は2枚のメダルが払出される。
本例では、RT作動中であるときには、チェリー入賞によって、RT作動中フラグ(図11参照)がオフとなり、リプレイタイムが終了する。
有効ラインに沿って「ベル−ベル−ベル」の図柄の組合せが表示されると、「ベル」(即ち、データ「00000100」)が表示役になり、投入枚数が2枚または3枚のいずれの場合であっても、15枚のメダルが払出される。
有効ラインに沿って「スイカ−スイカ−スイカ」の図柄の組合せが表示されると「スイカ」(即ち、データ「00001000」)が表示役になり、投入枚数が2枚または3枚のいずれの場合であっても、6枚のメダルが払出される。
有効ラインに沿って「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄の組合せが表示されると「リプレイ」(即ち、データ「00010000」)が表示役になり、投入枚数が2枚または3枚のいずれの場合であっても、メダルが自動投入される。
有効ラインに沿って「赤7−赤7−赤7(BB1)」の図柄の組合せが表示されると、「BB1」(即ち、データ「00100000」)が表示役になり、メダルが払出されないが、この場合、次のゲームからビッグボーナスゲームが作動し、BB1作動中となる。
有効ラインに沿って「青7−青7−青7(BB2)」の図柄の組合せが表示されると、「BB2」(即ち、データ「01000000」)が表示役になり、メダルが払出されないが、この場合、次のゲームからビッグボーナスゲームが作動し、BB2作動中となる。
本例では、BB1作動中、BB2作動中を、総称して「BB作動中」と称している。このように、「BB1」又は「BB2」が成立することで、BB作動中となり、一般遊技状態からRB遊技状態に状態が変化する。この結果、内部当籤する確率が増大する。
本例では、BB作動中の場合、ボーナス作動監視処理(図18参照)で、RB作動中となる。つまり、BB作動中では、何度でもRB作動中となり、レギュラーボーナスゲームが行える。このため、レギュラーボーナスゲームが作動するための表示役は用意されていない。
次に、図10を参照して、後述するボーナス作動チェック処理(後述する図23)において参照されるボーナス作動時テーブルの例について説明する。
図10に示すボーナス作動時テーブルは、RB作動中フラグまたはBB作動中フラグをオンまたはオフに切り替えて更新するためのフラグの格納領域(作動中フラグ格納領域)、ボーナス終了枚数カウンタの値の格納領域、遊技可能回数カウンタ値の格納領域、及び入賞可能回数カウンタ値の格納領域を備えている。RB作動中フラグとBB作動中フラグは、作動している現在の遊技状態を識別するために参照されるフラグである。つまり、RB遊技状態が作動している場合には、RB作動中フラグはオンとなり、RB遊技状態が作動していない場合には、RB作動中フラグがオフとなる。同様に、ビッグボーナスゲームが作動しているときには、BB作動中フラグはオンとなり、ビッグボーナスゲームが作動していない場合には、BB作動中フラグがオフとなる。
遊技可能回数カウンタは、RB遊技状態において遊技可能な残りの単位遊技の回数(即ち、遊技可能回数)を識別するためのカウンタである。入賞可能回数カウンタは、RB遊技状態において小役に対応する図柄の組み合わせが表示されることが可能な残りの単位遊技の回数(即ち、入賞可能回数)を識別するためのカウンタである。RB遊技状態になると、ボーナス作動時テーブルに基づいて、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタに初期値としてそれぞれ「12」及び「8」が格納される。本例では、BB作動中であれば、遊技可能回数カウンタ又は入賞可能回数カウンタが「0」になっても、ボーナス作動監視処理(図18参照)により、初期値が設定され、RB遊技状態が継続する。
次に、図11を参照して、内部当籤役格納領域(表示役格納領域)、持越役格納領域、作動中フラグ格納領域の例について説明する。
図11(a)は、内部当籤役(表示役)の情報を格納するための内部当籤役格納領域の例を示す。8ビットからなる内部当籤役格納領域において、ビット0は、「赤チェリー」に対応する格納領域である。ビット1は、「青チェリー」に対応する格納領域である。ビット2は、「ベル」に対応する格納領域である。ビット3は「スイカ」に対応する格納領域である。ビット4はリプレイに対応する格納領域である。ビット5は、「BB1」に対応する格納領域である。ビット6は「BB2」に対応する格納領域である。ビット0〜6は、表示役に応じて「0」又は「1」の値をとる。ビット7は、未使用の格納領域であり、「0」の値のままである。本例では、「BB1」と「BB2」は、ビッグボーナスゲームを作動させる「特別の内部当籤役」と呼ぶ。「特別の内部当籤役」に対応する図柄の組合せが、表示役として揃うことによって、ビッグボーナスゲームが作動する。つまり、BB中となる。
図11(b)は、持越役の情報を格納するための持越役格納領域の例を示す。8ビットからなる持越役格納領域において、ビット5は、「BB1」に対応する格納領域である。ビット6は、「BB2」に対応する格納領域である。ビット5及びビット6は、「0」又は「1」の値をとる。
例えば、「BB1」に内部当籤した場合には、持越役格納領域のBB1に対応するビット5に「1」が格納される(即ち、持越役格納領域には、「00100000」が格納される)。また、「BB2」に内部当籤した場合には、持越役格納領域のBB2に対応するビット6に「1」が格納される(即ち、持越役格納領域には、「01000000」が格納される)。
また、ビット0〜4とビット7は、未使用の格納領域である。
内部当籤役格納領域は、毎遊技毎にクリアされる領域である。ただし、「BB1」又は「BB2」に内部当籤した場合、持越役として、持越役格納領域に「BB1」又は「BB2」が格納される。内部当籤役格納領域のビット5又はビット6には、「1」の値が設定される。内部当籤役格納領域への持越役の設定処理は、内部抽籤処理(図20参照)で行われる。
図11(c)は、作動中フラグ格納領域の例を示す。8ビットからなる作動中フラグ格納領域において、ビット0は、RB作動中フラグに対応する格納領域である(図10のボーナス作動時テーブル参照)。ビット1は、BB作動中フラグに対応する格納領域である。ビット2は、RT作動中フラグに対応する格納領域である。ビット3〜7は、未使用の格納領域である。ビット0〜2だけが「0」又は「1」の値をとり、ビット3〜7は全て「0」の値をとる。
ここで、作動中フラグ格納領域のRB作動中フラグに対応するビット0に「1」が格納されている場合(即ち、作動中フラグ格納領域が「00000001」である場合)には、RB作動中フラグがオンとなり、RB遊技状態であることを意味する。
また、作動中フラグ格納領域のBB作動中フラグに対応するビット1に「1」が格納されている場合(即ち、作動中フラグ格納領域が「00000010」である場合)、BB作動中フラグがオンであるため、BB作動中であることを意味する。
なお、本例では、BB作動中であれば、RB遊技状態であるため、作動中フラグ格納領域は、ビット0とビット1に「1」が格納される。即ち、作動中フラグ格納領域が「00000011」となる。
一方、作動中フラグ格納領域のRB作動中フラグに対応するビット0に「0」が格納されている場合、かつ、BB作動中フラグに対応するビット1に「0」が格納されている場合、かつ、RT作動中フラグに対応するビット2に「0」が格納されている場合(即ち、作動中フラグ格納領域が「00000000」である場合)は、一般遊技状態(ただし、RT作動中を除く。)であることを示している。
また、作動中フラグ格納領域のRT作動中フラグに対応するビット2に「1」が格納されている場合(即ち、作動中フラグ格納領域が「00000100」である場合)、RT作動中フラグがオンであるため、リプレイタイム作動中であることを意味する。この場合も、一般遊技状態である。
次に、図12を参照して、内部当籤役によって決定される停止テーブル決定テーブルの例について説明する。停止テーブルは、内部当籤役に基づいて、各停止ボタンの押下位置(停止ボタンが押されたときに該当するリール表示窓の中段にある図柄位置番号、以下、「停止開始位置」と称する。)毎に予め定められた滑り駒数が規定されているテーブルである。本例では、滑り駒数は、「0」〜「4」の範囲内で規定されている。そして、停止テーブルは、内部当籤役を入賞させるために、メインCPU45によって、それぞれの内部当籤役に対応して参照される。停止テーブルには、「赤チェリー用停止テーブル」、「青チェリー用停止テーブル」、「ベル用停止テーブル」、「スイカ用停止テーブル」、「リプレイ用停止テーブル」、「ハズレ用停止テーブル」、「RB時用特殊停止テーブル」がある。
次に、図13を参照して、第1停止操作が左リール3Lの場合に参照される停止テーブルの例として、RB時用特殊停止テーブルについて説明する。RB時用特殊停止テーブルは、「チェリー」、「ベル」が重複して内部当籤することによって、メインCPU45から参照されるテーブルである。なお、図12で示したように、各内部当籤役に対して、停止テーブルが存在するが、RB時用特殊停止テーブルについてのみ説明する。また、中リール3C、右リール3Rについても、左リール3Lと同様のRB時用特殊停止テーブルが存在するが、詳細な説明は省略する。
ここで、停止開始位置「8」、「9」に注目する。
停止開始位置「8」の場合、対応する図柄位置の図柄は、青7である。遊技者が停止開始位置「9」で目押しした場合、滑り駒数は「1」であるため、目押しした位置から1コマ進んだ位置で左リール3Lは停止する。
停止開始位置「9」の場合、対応する図柄位置の図柄は、青チェリーである。遊技者が停止開始位置「9」で目押しした場合、滑り駒数は「0」であるため、目押しした位置で左リール3Lは停止する。
つまり、停止開始位置「8」、「9」のいずれの位置で目押しを行ったとしても、表示される図柄は、青チェリーとなる。
同様に、停止開始位置「18」、「19」に注目する。
停止開始位置「18」の場合、対応する図柄位置の図柄は、赤7である。遊技者が停止開始位置「19」で目押しした場合、滑り駒数は「1」であるため、目押しした位置から1コマ進んだ位置で左リール3Lは停止する。
停止開始位置「19」の場合、対応する図柄位置の図柄は、赤チェリーである。遊技者が停止開始位置「19」で目押しした場合、滑り駒数は「0」であるため、目押しした位置で左リール3Lは停止する。
つまり、停止開始位置「18」、「19」のいずれの位置で目押しを行ったとしても、表示される図柄は、赤チェリーとなる。
遊技者は、上記のように目押しすることによって、「チェリー」を入賞させることができる。例えば、左リール3Lに「チェリー」が表示されると、中リール3C、右リール3Rの停止図柄に関わらず、チェリー入賞する。このとき、中リール3C、右リール3Rの停止位置によって、他の入賞が生じないテーブル(不図示)が参照される。一方、左リール3Lに「ベル」が表示されると、中リール、右リールの有効ライン上に「ベル」が表示され、「ベル」が入賞する。
このように、RB遊技状態では、特定の停止開始位置(本例では、「8」、「9」、「18」、「19」のいずれかの位置である。)でなければ、チェリー入賞しない。しかし、熟練遊技者は、特定の停止開始位置を目押しできる。このため、チェリー入賞させることで、「ベル」の入賞を回避することができる。そして、遊技者は、入賞役を選択することで、ビッグボーナスゲーム中の払出枚数を増減させ、ビッグボーナスゲーム開始時に選択した選択払出枚数に近づけることが出来る。
次に、図14を参照して、演出決定テーブルの例について説明する。本例では、内部当籤役によって、異なる演出を行う仕様としている。メインCPU45は、演出内容を識別する演出識別子が格納された演出決定テーブルA、B、Cを参照して演出を行う。演出決定テーブルA、B、Cは、一般遊技状態において、演出抽籤処理(図29参照)で参照されるテーブルである。
図14(a)の演出決定テーブルAは、一般遊技状態であり、RT作動中でない場合、参照されるテーブルである。
図14(b)の演出決定テーブルBは、一般遊技状態であり、RT作動中であり、後述するチェリー報知回数が「0」である場合、すなわちポイントがない場合に参照されるテーブルである。
図14(c)の演出決定テーブルCは、一般遊技状態であり、RT作動中であり、後述するチェリー報知回数が「0」ではない場合、すなわちポイントがある場合に参照されるテーブルである。
なお、ポイントとは、サブCPUで制御され、後述するポイント付与テーブル(図16参照)を参照して付与される値である。また、BBが持越役格納領域に格納されている場合は、参照する内部当籤役として、BBを参照しても、BB以外を参照してもよい。
演出決定テーブルAが選択された場合、内部当籤役に「赤チェリー」が当籤すると、選択される演出識別子は、演出B、C、D、Eのいずれかである。それぞれの演出B、C、D、Eは、演出する確率が格納されている。例えば、演出Bが選択される確率は、「40/128」であり、演出Cが選択される確率は、「56/128」であり、演出Dが選択される確率は、「16/128」であり、演出Eが選択される確率は、「16/128」である。
演出決定テーブルBが選択された場合、内部当籤役に「赤チェリー」が当籤すると、選択される演出識別子は、演出なしのみである。
演出決定テーブルCが選択された場合、内部当籤役に「赤チェリー」が当籤すると、選択される演出識別子は、演出Fのみである。なお、内部当籤役に「青チェリー」が当籤すると、選択される演出識別子は、演出Gのみである。本例では、RT作動中に「チェリー」が内部当籤し、演出Fまたは演出Gに関連づけられた演出が行われることを、「チェリー報知」と称している。また、「チェリー報知」する回数を格納するカウンタを、「チェリー報知回数カウンタ」と称する。「チェリー報知回数カウンタ」を使用する処理については後述する。
内部当籤役によって異なる演出識別子が決定されるため、遊技者は、演出識別子に関連付けられた演出内容から内部当籤役を推測できる。例えば、BB終了後、リプレイタイムが作動すると、チェリー報知回数カウンタの値が「0」より大きければ、演出決定テーブルCが参照される。このとき、演出Fの識別子が決定されると、演出Fに関連付けられる演出表示が行われる。演出Fは、「赤チェリー」が内部当籤していることを表すため、遊技者は演出Fから「赤チェリー」の内部当籤を知ることができる。チェリー入賞は、リプレイタイムの終了条件の1つであるため、遊技者がリプレイタイムを継続させる要求がある場合、チェリー入賞しない操作が必要である。このため、遊技者は、チェリー入賞しないよう目押しを行うことで、リプレイタイムの終了を回避することが可能となる。
次に、図15を参照して、BB用演出決定テーブルの例について説明する。BB用演出決定テーブルは、サブCPUによって、BB中に、演出抽籤処理(図29参照)で参照されるテーブルである。
BB中において当籤する内部当籤役は、「赤チェリー」、「青チェリー」、「ベル」、「スイカ」のいずれかである。そして、演出H、I、Jである演出識別子に関連付けられる演出が、内部当籤役に応じて決定される。それぞれの内部当籤役に対して、高確率に決定される演出識別子が設定されており、遊技者は演出内容を見ることで内部当籤役を知ることができる。
例えば、演出Hである演出識別子に関連付けられた演出が行われると、遊技者は「赤チェリー」、「青チェリー」、「ベル」が重複して内部当籤した確率が高いことが分かる。
また、演出Iである演出識別子に関連付けられた演出が行われると、遊技者は「赤チェリー」、「青チェリー」、「ベル」が重複して内部当籤した確率が高いことが分かる。
また、演出Jである演出識別子に関連付けられた演出が行われると、遊技者は「スイカ」が内部当籤した確率が高いことが分かる。
次に、図16を参照して、ポイント付与テーブルの例について説明する。ポイント付与テーブルは、BB終了後(つまり、サブCPUがボーナス終了コマンドを受信したとき。)、演出内容決定処理で行われる、チェリー報知回数カウンタ加算処理(図31参照)で参照されるテーブルである。
ここで、サブCPUによって、ポイント付与テーブルがどのように参照されるか説明する。
まず、一般遊技状態において、チェリー入賞した場合、BBが開始し、BB中となる。BB開始時には、ボーナス払出枚数当てゲームが表示され、遊技者はBB中に払い出されるメダルの払出枚数を選択する。BBが終了すると、サブCPUは、遊技者が選択した払出枚数の選択値(以下、払出枚数選択値と称する。)と、BB終了時点での払出枚数の合計値(以下、ボーナス終了枚数カウンタの値と称する。)を、ポイント付与テーブルを用いて照合する。
ポイント付与テーブルでは、払出枚数選択値とボーナス終了枚数カウンタの値が交差する領域に格納された数値が遊技者に付与される。ポイント付与テーブルに格納された数値を「ポイント」と称している。本例では、RT作動中に、入賞によりRTを終了させる「チェリー」が内部当籤したことを報知する回数(「チェリー報知回数カウンタの値」と称する。)として用いられる。
BB開始時、遊技者が操作部9を操作して選択する値を、「払出枚数選択値」と称する。BB終了時、「払出枚数選択値」とボーナス終了枚数カウンタの値とを比較することで、遊技者にポイントが付与される。本例において、遊技者が選択可能な「払出枚数選択値」は、「300」〜「314」の範囲内の数値である。
遊技者にとって、チェリー報知回数カウンタの値が多ければ多いほど、RT作動中にチェリー入賞を回避できる。具体的には、遊技者は、左リール3Lにおいて、意図的にチェリーを入賞させることができないストップボタンの押下位置で停止操作を行うことで回避可能である。このように、チェリー入賞を回避することで、実質的にRTを延長することができる。また、RT作動中であっても、BBは抽籤されているため、メダルを減らすことなく、BBの当籤を期待することができる。今回、RT作動中にチェリー報知回数カウンタの値が「0」ではない、つまりポイントがある場合には、必ず演出識別子FまたはGに関連付けられた演出が選択される。この演出によって、チェリーの内部当籤及び種別が遊技者に知らされることとなる。
ここで、遊技者が選択した払出枚数選択値が300枚である場合について説明する。
BBの終了条件は、メダルの払出枚数が300枚を超えることである。BB中、RB遊技状態用内部抽籤テーブル(図7(c)参照)より、「赤チェリー」、「青チェリー」、「スイカ」に比べて、「ベル」が入賞する確率が高くなる。「ベル」が入賞すると、15枚の払出が行われる。「ベル」の入賞が20回行われると、メダルの払出枚数の総計は、20(回)×15(枚)=300枚となるため、BBが終了する。このとき、ボーナス終了枚数カウンタの値は、「300」である。この結果、ポイント付与テーブルを参照して付与されるポイントは、「10」である。このポイント「10」が、チェリー報知回数カウンタに更新されることによって、リプレイタイム作動中に、「チェリー」の内部当籤を10回まで報知することができる。
一方、遊技者が選択した払出枚数選択値が314枚である場合について説明する。BB中、1回だけチェリー入賞して、「ベル」が19回入賞すると、メダルの払出枚数の総計は、1(回)×14(枚)+19(回)×15(枚)=299(枚)となる。このとき、メダルの払出枚数は300枚以内であるため、BB作動中であり、もう一回遊技することが可能である。そして、「ベル」が入賞すると、299(枚)+15(枚)=314(枚)のメダルが払い出される。このため、ボーナス終了枚数カウンタの値は、「314」となる。そして、ポイント付与テーブルを参照して付与されるポイントは、「20」である。このポイント「20」が、チェリー報知回数カウンタに更新されることによって、リプレイタイム作動中に、「チェリー」の内部当籤を20回まで報知することができる。
また、払出枚数選択値が314枚である場合、「ベル」が19回、チェリー(14枚)が2回入賞すると、払出枚数は313枚となる。このとき、付与されるポイントは、「5」である。
また、払出枚数選択値が314枚である場合、「ベル」が19回、スイカ(6枚)が1回入賞すると、払出枚数は305枚となる。このとき、付与されるポイントは、「2」である。
このように、BB中では、「ベル」の入賞だけでは20回しか入賞しないが、「ベル」以外の小役が内部当籤役として決定された場合には入賞回数が増える。このため、BB中におけるメダルの払出枚数を増やすことが可能となる。
また、「ベル」以外の内部当籤役が当籤する確率は、「ベル」が入賞する確率に比べて低いが、当籤した場合には、入賞させるか、意図的にとりこぼすかについては、遊技者の技量が反映されることとなる。
このように、遊技者が選択したボーナス終了枚数カウンタの値を、払出枚数選択値に近づけることで、ポイントが付与されるため、遊技者は興趣が高まる。付与されたポイントは、チェリー報知回数カウンタに反映される。そして、チェリー報知回数カウンタの値に応じて、チェリーの内部当籤が遊技者に報知され、遊技者はチェリー入賞を回避することができる。このため、RTの作動期間を延長することができる。
<主制御回路の動作説明>
次に、図17のフローチャートを参照して、メインCPU45の制御により行われる動作、すなわち主制御回路41の処理について説明する。
最初に、遊技場の従業員等が遊技機1の図示しない電源スイッチをオンすることで、メインCPU45は、初期化処理を開始する(ステップS1)。初期化処理として、メインCPU45は、RAM44が正常か否かのチェックや入出力ポートの初期化等を行う。また、メインCPU45は、リセットスイッチ60と設定用鍵型スイッチ61から供給される信号に基づいて、決定された設定値をRAM44の所定の領域に格納する処理を行う。初期化処理が終了すると、メインCPU45は、ゲーム終了時のRAM44の指定格納領域(例えば、内部当籤役格納領域の情報)を消去する(ステップS2)。
ステップS2でRAM44の指定格納領域が消去されると、メインCPU45は、ボーナス作動監視処理(図18参照)を行う(ステップS3)。
次に、メインCPU45は、後述するメダル受付・スタートチェック処理(図19参照)を行う(ステップS4)。メダル受付・スタートチェック処理後に、メインCPU45は、乱数値を抽出し、RAM44の乱数値格納領域に抽出した乱数値を格納する(ステップS5)。具体的には、メインCPU45は、乱数発生器49とサンプリング回路46によって、「0」〜「65535」の範囲から乱数値を抽出し、抽出した乱数値をRAM44の乱数値格納領域に記憶する。メインCPU45が抽出した乱数値は、内部抽籤処理において使用される。
次に、メインCPU45は、遊技状態監視処理を行う(ステップS6)。遊技状態監視処理において、メインCPU45は、RT作動中フラグ、BB作動中フラグ、RB作動中フラグに基づいて、今回の単位遊技における遊技状態を識別する遊技状態情報を編集し、RAM44にセットする。
次に、メインCPU45は、内部抽籤処理(図20参照)を行う(ステップS7)。メインCPU45は、内部抽籤処理において、内部抽籤テーブル決定テーブル(図6参照)、内部抽籤テーブル(図7参照)及び内部当籤役決定テーブル(図8参照)を参照して内部当籤役を決定する。
次に、メインCPU45は、RT遊技数カウンタ更新処理を行う(ステップS8)。具体的には、メインCPU45は、RT遊技数カウンタが「0」であるか否かを判別する。メインCPU45は、RT遊技数カウンタの値が「0」ではないと判別したとき(すなわち、RT作動中)、RT遊技数カウンタの値から「1」を減算する。また、メインCPU45は、減算した結果、RT遊技数カウンタの値が「0」になった場合には、RT作動中フラグをオフにするとともに、RT終了コマンドを副制御回路71に送信する。
次に、メインCPU45は、スタートコマンドを副制御回路71に送信する(ステップS9)。スタートコマンドには、遊技状態情報及び内部当籤役等の情報が含まれている。
次に、メインCPU45は、前回のリールの回転開始から4.1秒経過したかどうかを判別する(ステップS10)。4.1秒経過していなければ、待ち時間として4.1秒を消化するため動作を停止する(ステップS11)。4.1秒経過していれば、ステップS12に処理を移す。
次に、メインCPU45は、全リールの回転開始を要求する(ステップS12)。具体的には、メインCPU45は、停止ボタン15L、15C、15Rのそれぞれに対応する、後述する3つの有効停止ボタンフラグを全てオンに更新する。全ての有効停止ボタンフラグがオンに更新されることで、3個の停止ボタン15L、15C、15Rの押圧操作が有効になる。そして、メインCPU45は、リール3L、3C、3Rを回転させる。
次に、メインCPU45は、リール停止制御処理(図21参照)を行う(ステップS13)。リール停止制御処理では、メインCPU45は、遊技者の停止操作によりストップスイッチ15L、15C、15Rから出力された停止信号などに基づいて、リール3L、3C、3Rの回転を停止する。
次に、メインCPU45は、表示窓21L、21C、21Rに表示された図柄の組合せと、図柄組合せテーブル(図9参照)とに基づいて、有効ラインカウンタを考慮して表示役とメダルの払出枚数を決定する(ステップS14)。メインCPU45は、有効ライン上に表示された図柄のコードナンバと図柄組み合わせテーブル(図9参照)とに基づいて表示役を判別する。また、メインCPU45は、表示役格納領域を更新するとともに、表示役に対応する払出枚数の情報を更新する。
具体的には、メインCPU45は、決定された内部当籤役に対応する図柄の組合せが有効ラインカウンタに対応する有効ラインに沿って表示されるか否かを判別する。その後、有効ラインカウンタを「1」減算する処理を行い、これを有効ラインカウンタが「0」になるまで繰り返す。有効ラインカウンタには、メダル受付・スタートチェック処理(図19参照)により「5」が格納されるので、メインCPU45は、5本の有効ラインのそれぞれについて表示役とメダルの払出枚数を決定する。
また、表示役にリプレイが決定された場合には、メインCPU45は、自動投入カウンタに、再遊技可能なメダル枚数(一般遊技状態では「3」)を格納する。リプレイが表示役である場合に、自動投入カウンタは、次回のゲームで自動的に投入するメダルの枚数を計数する。
次に、メインCPU45は、表示役と払出枚数が決定されると、メインCPU45は、表示役コマンドを副制御回路71に送信する処理を行う(ステップS15)。表示役コマンドは、決定された表示役とメダルの払出枚数の情報を含んでいる。
次に、メインCPU45は、決定されたメダルの払出枚数に基づいてメダルを払出すメダル払出処理を行う(ステップS16)。メダル払出処理では、メインCPU45は、クレジットモードであれば、払出枚数に基づいてRAM44にセットされたクレジットカウンタを更新する。クレジットカウンタが更新されると、クレジット表示部7bにクレジットカウンタの値を表示させる。また、メインCPU45は、払出モードであれば、払出枚数に基づいてホッパー駆動回路56によりホッパー57を駆動制御してメダルを払い出す。
次に、メインCPU45は、ボーナス終了枚数カウンタが「1」以上である場合には、ボーナス終了枚数カウンタの値から、ステップS16の処理で払い出したメダルの枚数を減算する(ステップS17)。
次に、メインCPU45は、BB作動中フラグ又はRB作動中フラグがオンであるか否かを判別する(ステップS18)。メインCPU45は、BB作動中フラグ又はRB作動中フラグがオンであると判別したときには、ボーナス終了チェック処理(図22参照)を行い(ステップS19)、ステップS20の処理に移行する。
一方、メインCPU45は、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグがオフであると判断した場合、又はボーナス終了チェック処理が終了した場合は、ボーナス作動チェック処理(図23参照)を行う(ステップS20)。ボーナス作動チェック処理が終了すると、メインCPU45は、処理を再びステップS2に戻す。
このように、メインCPU45は、ステップS2〜S20までの処理を一単位遊技における処理として実行する。ステップS20までの処理が終了すると、次回の単位遊技における処理を実行するため、ステップS2の処理に移行する。
次に、図18を参照して、メインCPU45の制御により行われるボーナス作動監視処理について説明する。ボーナス作動監視処理は、BB中にRB遊技状態を継続させるための処理である。
初めに、メインCPU45は、BB作動中フラグ(図11(c)参照)はオンであるか否かを判別する(ステップS31)。メインCPU45は、BB作動中フラグはオンではないと判別したとき、ボーナス作動監視処理を終了し、処理をメインフロー(図17参照)に移す。
一方、メインCPU45は、BB作動中フラグはオンであると判別したとき、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS32)。メインCPU45は、RB作動中フラグはオンであると判別したとき、ボーナス作動監視処理を終了し、処理をメインフローに移す。
一方、メインCPU45は、RB作動中フラグはオンではないと判別したとき、ボーナス作動時テーブル(図10参照)に基づいてRB作動時処理を行う。具体的には、メインCPU45は、BB作動中フラグがオンであって、RB作動中フラグがオフである場合に、ボーナス作動時テーブル(図10参照)に基づいてRB作動時処理を行う。すなわち、メインCPU45は、遊技可能回数カウンタに「12」をセットし、入賞可能回数カウンタに「8」をセットするとともに、RB作動中フラグをオンにする。その後、メインCPU45は、ボーナス作動監視処理を終了し、処理をメインフローに移す。
次に、図19を参照して、メインCPU45の制御により行われるメダル受付・スタートチェック処理について説明する。メダル受付・スタートチェック処理は、遊技者が行うメダルの投入操作と、遊技の開始操作を検出する処理である。
初めに、メインCPU45は、自動投入カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS41)。メインCPU45は、自動投入カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、ステップS43の処理に移行する。ここで、自動投入カウンタは、前回の単位遊技において「リプレイ」が成立したか否かを識別するためのデータである。「リプレイ」の成立したときには、再遊技可能な枚数分のメダルが自動で投入されることとなる。一方、メインCPU45は、自動投入カウンタの値は「0」であると判別したときには、メダルの通過を許可して(ステップS42)、ステップS45の処理に移行する。
一方、メインCPU45は、自動投入カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写して(ステップS43)、自動投入カウンタをクリアする(ステップS44)。ここで、投入枚数カウンタは、遊技価値(例えば、メダル)を係数するためのデータである。
次に、メインCPU45は、ステップS42でメダルの通過を許可したとき、又は、ステップS44で自動投入カウンタをクリアしたときには、メダル投入枚数の最大値に「3」をセットする(ステップS45)。
次に、メインCPU45は、BB作動中フラグ又はRB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS46)。メインCPU45は、BB作動中フラグ又はRB作動中フラグはオンでないと判別したときには、ステップS48の処理に移行する。
一方、メインCPU45は、BB作動中フラグ又はRB作動中フラグはオンであると判別したときには、メダル投入枚数カウンタの最大値を「2」に変更する(ステップS47)。本例においては、一般遊技状態におけるメダルの投入枚数は「3」枚、RB遊技状態におけるメダルの投入枚数は「2」枚と定められていることから、メインCPU45は、ステップS45、S47の処理によって、遊技状態に応じたメダル投入枚数の最大値がセットされることとなる。
次に、メインCPU45は、ステップS46の処理においてBB作動中フラグ又はRB作動中フラグはオンでないと判別したとき、ステップS47の処理において投入枚数カウンタの最大値を「2」に変更したとき、後述のステップS55の処理において投入枚数カウンタの値は最大値ではないと判別したとき、又は、後述のステップS56の処理においてスタートスイッチ14Sはオンではないと判別したときには、メダルが通過したか否かを判別する(ステップS48)。
メインCPU45は、メダルが通過しなかったと判別したときには、ステップS54の処理に移行する。一方、メインCPU45は、メダルが通過したと判別したときには、投入枚数カウンタは最大値であるか否かを判別する(ステップS49)。
メインCPU45は、ステップS49の処理において投入枚数カウンタは最大値であると判別したときには、クレジットットカウンタの値に「1」を加算し(ステップS53)、ステップS54の処理に移行する。ここで、クレジットカウンタは、クレジットされたメダルの枚数を係数するためのデータである。
一方、メインCPU45は、投入枚数カウンタは最大値ではないと判別したときには、投入枚数カウンタの値に「1」を加算する(ステップS50)。
次に、メインCPU45は、有効ラインカウンタに「5」を格納する(ステップS51)。有効ラインカウンタは、有効ラインの数を特定するためのデータであり、有効ラインカウンタに基づいて表示役の検索が行われる。
次に、メインCPU45は、メダル投入コマンドを副制御回路71に送信し(ステップS52)、ステップS54の処理に移行する。メダル投入コマンドには、メダルの投入枚数の情報等が含まれる。
次に、メインCPU45は、ステップS48の処理においてメダルが通過しなかったと判別したとき、ステップS52の処理においてメダル投入コマンドを送信したとき、又はステップS53の処理においてクレジットカウンタを「1」加算したときには、ベットスイッチのチェックを行う(ステップS54)。具体的には、メインCPU45は、ベットスイッチ11、12、13がオンである場合に、オンとなるベットスイッチを特定するとともに、投入枚数カウンタ、クレジットカウンタ及び投入枚数カウンタの最大値とに基づいて、投入枚数カウンタに加算する値を算出して投入枚数カウンタを更新する。
なお、メインCPU45は、ステップS48の処理でメダルが通過しなかったと判別した場合であって、いずれかのベットスイッチがオンとされているときには、有効ラインカウンタに「5」をセットする。また、オンとされたベットスイッチの種別に基づいて投入枚数カウンタの値を更新するとともに、投入枚数カウンタの値を示す情報を含むメダル投入コマンドを副制御回路71に送信する。
次に、メインCPU45は、投入枚数カウンタの値は最大値であるか否かを判別する(ステップS55)。メインCPU45は、投入枚数カウンタの値が最大値ではないと判別したときには、ステップS48の処理に移行する。一方、メインCPU45は、投入枚数カウンタの値が最大値であると判別したときには、スタートスイッチ14Sはオンであるか否かを判別する(ステップS56)。
次に、メインCPU45は、スタートスイッチ14Sはオンではないと判別したときには、ステップS48の処理に移行する。一方、メインCPU45は、スタートスイッチ14Sはオンであると判別したときには、これ以上のメダルの通過を禁止して(ステップS57)、メダル受付・スタートチェック処理を終了し、処理をメインフローに移す。
次に、図20のフローチャートを参照して、メインCPU45の制御により行われる内部抽籤処理について説明する。内部抽籤処理は、遊技状態等に依存した内部当籤役を決定する処理である。
最初に、メインCPU45は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図6)に基づいて、遊技状態に応じた内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(ステップS61)。即ち、一般遊技状態であれば抽籤回数を「7」に設定し、RB遊技状態であれば抽籤回数を「4」に設定する。
次に、メインCPU45は、内部抽籤テーブル変更処理を行う(ステップS62)。内部抽籤テーブル変更処理は、RT作動中フラグがオンであれば、RT作動中用内部抽籤テーブルに変更する処理である。
次に、メインCPU45は、持越役格納領域(図11(b)参照)が、「00000000」であるか否かを判別する(ステップS63)。すなわち、メインCPU45は、遊技機1がBB1持越状態又はBB2持越状態であるか否かを判別する。通常、一般遊技状態において、「BB1」または「BB2」が内部当籤する確率は低く、「BB1」または「BB2」が入賞する確率も低い。このため、内部当籤した「BB1」または「BB2」が1回の遊技で失効することを防ぐため、「BB1」または「BB2」を複数ゲームにわたって持越役として持ち越せる持越役格納領域が設けられている。持越役格納領域に格納された持越役は、「BB1」または「BB2」が入賞するとき、つまり、ビッグボーナスゲームの作動が開始されるまでクリアされない。なお、持越役が「BB1」である場合、BB1持越状態と称し、持越役が「BB2」である場合、BB2持越状態と称する。
メインCPU45は、持越役格納領域が、「00000000」であると判別したとき、すなわち、BB1持越状態、BB2持越状態のいずれの持越状態でもないと判別したときには、抽籤回数を変更することなく、ステップS64の処理に移行する。
メインCPU45は、持越役格納領域が「00000000」ではない、すなわち、BB1持越状態、BB2持越状態のいずれの持越状態であると判別したときには、抽籤回数を「5」に変更する(ステップS64)。ここで抽籤回数を「5」に変更するのは、持越役格納領域にBB1又はBB2の識別子が格納されている場合、再度「BB1」又は「BB2」の抽籤をしないからである。つまり、BB1持越状態又はBB2持越状態のとき、抽籤回数は内部当籤役決定テーブル(図8参照)の当籤番号1〜5までの5回だけになる。
次に、メインCPU45は、ステップS61で決定された抽籤回数、又はステップS64で変更された抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットする(ステップS65)。
次に、メインCPU45は、図示しない乱数値格納領域に格納されている乱数値と、メダルの投入枚数に応じた内部抽籤テーブル(図7参照)の下限値及び上限値とを比較する(ステップS66)。具体的には、メインCPU45は、ステップS61で決定された内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号に基づいて、下限値(L)を取得し、RAM44の乱数値格納領域に格納されている乱数値(R)から下限値(L)を減算して、(R−L)を求める。また、メインCPU45は、ステップS61で決定された内部抽籤テーブルを参照し、当籤番号に基づいて、上限値(U)を取得し、RAM44の乱数値格納領域に格納されている乱数値(R)から上限値(U)を減算して(R−U)を求める。
メインCPU45は、算出された(R−L)と(R−U)に基づいて、乱数値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判別する(ステップS67)。具体的には、メインCPU45は、求められた(R−L)が正の値であり、かつ(R−U)が負の値であるか否かによって判別する。この判断ステップS67において、メインCPU45は、乱数値が上限値と下限値の間にない場合は、処理をステップS70に移す。
一方、判断ステップS67において、メインCPU45は、乱数値が下限値以上かつ上限値以下であると判断した場合には、当籤番号に基づいて内部当籤役決定テーブル(図8参照)より内部当籤役を決定する(ステップS68)。
次に、メインCPU45は、決定した内部当籤役と、内部当籤役格納領域の論理和を内部当籤役格納領域に格納する(ステップS69)。そして、メインCPU45は、現在格納されている抽籤回数から「1」を減算する(ステップS70)。
次に、メインCPU45は、ステップS70で「1」減算した抽籤回数が「0」になったか否かを判別する(ステップS71)。メインCPU45は、判断ステップS71で抽籤回数が「0」ではないと判断したときには、処理を再びステップS65に移し、抽籤回数と同じ値を当籤番号としてセットする。
一方、メインCPU45は、抽籤回数が「0」であると判別したときには、メインCPU45は、内部当籤役格納領域と持越役格納領域の論理和を持越役格納領域に格納する(ステップS72)。
次に、メインCPU45は、内部当籤役格納領域と持越役格納領域の論理和を内部当籤役格納領域に格納する(ステップS73)。その後、内部抽籤処理を終了し、処理をメインフローに移す。当初、内部当籤役格納領域は「0」であり、このまま「0」であれば、いわゆるハズレとなる。
次に、図21のフローチャートを参照して、メインCPU45の制御により行われるリール停止制御処理について説明する。リール停止制御処理は、内部当籤役や遊技者による停止操作のタイミング等に基づいてリール3L、3C、3Rの回転を停止させる処理である。
初めに、メインCPU45は、有効な停止ボタンが押圧操作されたか否かを判別する(ステップS81)。メインCPU45は、有効な停止ボタンが押圧操作されていないと判別したときには、再び処理をステップS81に移し、停止ボタンの押圧操作を待つ。
一方、メインCPU45は、有効な停止ボタンが押圧操作されたと判別したときには、押圧操作が行われた停止ボタン15L、15C、15Rに対応する有効停止ボタンフラグをオフに更新する(ステップS82)。すなわち、メインCPU45は、回転しているリール3L、3C、3Rに対応する停止ボタン15L、15C、15Rの押圧操作を、停止スイッチ15LS、15CS、15RSが検出したか否かを判別する。
ここで、有効停止ボタンフラグは、押圧操作された停止ボタン15L、15C、15Rに対応するリール3L、3C、3Rが回転しているか否かを識別するための情報であり、停止ボタン15L、15C、15Rの各々に対応して3つ設けられている。押圧操作された停止ボタン15L、15C、15Rに対応するリール3L、3C、3Rが回転している場合には、当該停止ボタン15L、15C、15Rに対応する有効停止ボタンフラグはオンである。押圧操作された停止ボタン15L、15C、15Rに対応するリール3L、3C、3Rが回転していない場合には、当該停止ボタン15L、15C、15Rに対応する有効停止ボタンフラグはオフである。
本例の遊技機1では、図柄の組合せの引込みの相対的な優先順位の情報を持つ引込優先順位テーブル(図示せず)が設けられており、このテーブルに基づいて、リール3L、3C、3Rの停止制御が行われる。引込優先順位テーブルは、リプレイに最も高い優先順位を付し、次いでボーナス、そして小役の順序となるような優先順位を規定している。
「引込み」とは、基本的に、有効ラインが結ぶ図柄表示領域(以下、「有効図柄表示領域」という。)に、最大の滑り駒数の範囲内で引込み対象役に対応する図柄の組合せを構成する図柄(以下、「引込み対象図柄」という。)を表示するように、停止操作が行われた停止ボタンに対応するリールを停止させることをいう。
ここで、図柄配置テーブル(図5参照)の左リールの図柄位置を例に滑り駒数について説明する。例えば、内部当籤役が「ベル」である場合、遊技者が図柄位置「2」で停止操作をすると、2コマ先のベルが引き込まれる。このように、目押しの技量がない非熟練の遊技者であっても、入賞を期待することが出来る。
また、遊技者が内部当籤役を外す操作(「とりこぼす」とも称する。)を行う場合がある。つまり、内部当籤役が「スイカ」である場合、図柄位置「1」で停止操作をすると、3コマ先にスイカがあるため、スイカが引き込まれて入賞する。しかしながら、図柄位置「5」で停止操作をすると、4コマ先にスイカがないのでスイカがとりこぼされる。このように、熟練遊技者は停止操作する図柄位置を変えることによって、スイカに内部当籤しても「スイカ」を意図的にとりこぼすことができる。
ステップS82において、停止ボタンの押圧操作が無効化されると、メインCPU45は、内部当籤役及び図柄カウンタに基づいて、滑り駒数を決定する(ステップS83)。続いて、停止制御位置待ち処理を行う(ステップS84)。具体的には、メインCPU45は、決定した滑り駒数により定まる停止制御位置に基づいて、後述する割り込み処理(図25参照)のリール制御処理が行われるまで、リール停止制御処理を停止する。なお、メインCPU45は、割り込み処理(図25参照)のリール制御処理(ステップS143)により該当するリールを停止させると、リール停止制御処理を再開させる。
次に、メインCPU45は、リール停止コマンドを副制御回路71に送信する(ステップS85)。リール停止コマンドには、停止されたリールの種別を示すデータ、図柄カウンタの値に応じた停止制御位置の情報などが含まれる。
ステップS85でリール停止コマンドが送信されると、続いて、メインCPU45は、押圧操作が有効な停止ボタンがあるか否かを判別する(ステップS86)。すなわち、メインCPU45は、3つの有効な停止ボタンフラグのうちいずれがオンであるか否かを判別する。このとき、リール3L、3C、3Rの3個の回転しているリールがあるので、それに対応する3つの有効停止ボタンフラグのうち、一つでも有効な停止ボタンがあれば、メインCPU45は、処理を再びステップS81に移す。他方、全てのリール3L、3C、3Rの回転が停止し、3つの有効停止ボタンフラグが全てオフである場合には、メインCPU45は、リール停止制御処理を終了し、処理をメインフローに移す。
次に、図22を参照して、メインCPU45の制御により行われるボーナス終了チェック処理について説明する。ボーナス終了チェック処理は、ボーナスゲームの終了条件を満たした場合にボーナスゲームを終了するためのチェックを行い、リプレイタイム作動中とする処理である。
初めに、メインCPU45は、図柄組合せテーブル(図9参照)に示される表示役(内部当籤役)に該当する入賞が成立したか否かを判別する(ステップS91)。メインCPU45は、入賞が成立していないと判別したときには、ステップS98の処理に移行する。一方、メインCPU45は、入賞が成立したと判別したときには、ボーナス終了枚数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS92)。
本例において、ボーナス作動開始時には、ボーナス作動チェック処理(図23参照)によって、ボーナス終了枚数カウンタの値に「300」がセットされる。そして、入賞するたびに、ボーナス終了枚数カウンタの値から払出枚数が減じられ、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」(マイナスの値は、「0」とみなす。)となったとき、ボーナスが終了する。
次に、メインCPU45は、ボーナス終了枚数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、ステップS96の処理に移行する。一方、メインCPU45は、ボーナス終了枚数カウンタの値は「0」であると判別したときには、ステップS93の処理に移行する。
次に、メインCPU45は、ボーナス終了枚数カウンタの値は「0」であると判別したときには、RT作動中フラグをオンにし、RT遊技数カウンタに「500」を格納する(ステップS93)。つまり、BB終了後は、リプレイタイムが作動するため、「リプレイ」の当選確率が高くなった一般遊技状態のゲームは、最大500回行われることになる。
次に、メインCPU45は、BB終了時処理を行う(ステップS94)。具体的には、メインCPU45は、オンとなっているBB作動中フラグをオフにするとともに、RB作動中フラグがオンとなっている場合には、RB作動中フラグをオフにする。
次に、メインCPU45は、ボーナスゲームが終了した情報を含むボーナス終了コマンドを副制御回路71に送信する(ステップS95)。そして、処理をメインフロー(図17参照)に移す。
一方、メインCPU45は、ステップS92の処理において、ボーナス終了枚数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、入賞可能回数カウンタの値から「1」を減算する(ステップS96)。
次に、メインCPU45は、減算した入賞可能回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS97)。メインCPU45は、入賞可能回数カウンタの値は「0」であると判別したときには、ステップS100の処理に移行する。一方、メインCPU45は、入賞可能回数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、ステップS98の処理に移行する。
メインCPU45は、ステップS91の処理において入賞が成立していないと判別したとき、又は、ステップS97の処理において入賞可能回数カウンタは「0」ではないと判別したときには、遊技可能回数カウンタの値から「1」を減算する(ステップS98)。
次に、メインCPU45は、ステップS98の処理において減算した遊技可能回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS99)。メインCPU45は、遊技可能回数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフローに移す。
一方、メインCPU45は、遊技可能回数カウンタの値は「0」であると判別したとき、又は、ステップS97の処理において入賞可能回数カウンタの値は「0」であると判別したときには、RB終了時処理を行う(ステップS100)。具体的には、メインCPU45は、RB作動中フラグをオフにするなどの処理を行う。メインCPU45は、RB終了時処理を行うとボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフローに移す。
次に、図23を参照して、メインCPU45の制御により行われるボーナス作動チェック処理について説明する。ボーナス作動チェック処理は、決定された表示役の種別等に基づいてボーナスゲーム等を作動させるためのチェックを行う処理である。
初めに、メインCPU45は、図柄組合せテーブル(図9参照)に基づいて、表示役が「BB1」又は「BB2」であるか否かを判別する(ステップS111)。すなわち、有効ライン上に「赤7−赤7−赤7(BB1)」又は「青7−青7−青7(BB2)」の図柄が揃ったか否かが判別される。メインCPU45は、表示役は「BB1」又は「BB2」ではないと判別したときには、ステップS117の処理に移行する。
一方、メインCPU45は、表示役は「BB1」又は「BB2」であると判別したときには、ボーナス作動時テーブル(図10参照)に基づいて、ボーナス作動時処理を行う(ステップS112)。具体的には、メインCPU45は、ボーナス作動時テーブルに基づいて、ボーナス終了枚数カウンタに「300」をセットし、作動中フラグ格納領域(図11(c)参照)のBB作動中フラグをオンにする。
次に、メインCPU45は、持越役格納領域(図11(b)参照)をクリアし(ステップS113)、ボーナス開始情報を含むボーナス開始コマンドを副制御回路71に送信する(ステップS114)。
次に、メインCPU45は、作動中フラグ格納領域(図11(c)参照)のRT作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS115)。メインCPU45は、RT作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフロー(図17参照)に移す。
一方、メインCPU45は、RT作動中フラグはオンであると判別したときは、RT作動中フラグをオフし、RT遊技数カウンタをクリアして(ステップS116)、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフローに移す。
メインCPU45は、表示役は「BB1」又は「BB2」ではないと判別したときには、チェリー入賞(表示役は「赤チェリー」又は「青チェリー」)であるか否かを判別する(ステップS117)。メインCPU45は、チェリー入賞ではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフローに移す。
一方、メインCPU45は、チェリー入賞であると判別したときには、RT作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS118)。メインCPU45は、RT作動中フラグはオンではないと判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了し、処理をメインフローに移す。
一方、メインCPU45は、RT作動中フラグはオンであると判別したときには、RT作動中フラグをオフし、RT遊技数カウンタをクリアし(ステップS119)、ボーナス終了チェック処理を終了し、処理をメインフローに移す。
次に、図24のフローチャートを参照して、メインCPU45の制御により行われる内部抽籤テーブル変更処理について説明する。内部抽籤テーブル変更処理は、RT作動中に参照する内部抽籤テーブルを変更する処理である。
初めに、メインCPU45は、RT作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS131)。メインCPU45は、RT作動中フラグはオンであると判別したときには、一般遊技状態用内部抽籤テーブルをRT作動中用内部抽籤テーブルに変更し(ステップS132)、内部抽籤テーブル変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理に移す。
一方、メインCPU45は、RT作動中フラグはオフであると判別したときには、内部抽籤テーブル変更処理を終了し、処理を内部抽籤処理に移す。
次に、図25を参照して、メインCPU45の制御により行われる割込処理について説明する。メインCPU45の制御による割込処理は、所定の周期(例えば、1.1173ミリ秒)毎に発生する処理である。
初めに、メインCPU45は、実行されているプログラムを中断し、中断した位置を示すアドレス、各種レジスタの値をRAM44の所定領域に退避させる(ステップS141)。この処理は、メインCPU45の制御による割り込み処理が終了した場合に、退避されたプログラムが中断した位置を示すアドレス、各種レジスタの値を復帰させ、中断した時点からプログラムを継続して実行するために行われる。
次に、メインCPU45は、入力ポートチェック処理を行う(ステップS142)。具体的には、メインCPU45は、各スイッチから供給される信号をチェックする。
次に、メインCPU45は、リール制御処理を行う(ステップS143)。具体的には、メインCPU45は、リールの回転開始要求があった場合には、リール3L、3C、3Rの回転を開始させ、一定速度で回転させるための制御を行う。また、メインCPU45は、リール停止制御処理(図21参照)において、滑り駒数が決定されたことにより停止制御位置が定まっている場合には、該当するリールの図柄カウンタの値が停止制御位置を示す値と同一の値となったときにリールを停止させる制御を行う。例えば、メインCPU45は、停止制御位置を示す値が「4」である場合には、図柄カウンタの値が「4」になったときに、該当するリールを停止させる。
次に、メインCPU45は、ランプ・7SEG駆動制御処理を行う(ステップS144)。具体的には、メインCPU45は、ランプ駆動回路54を介して、BETランプ6a、6b、6cを駆動制御する。この制御により、BETランプ6a、6b、6cの点灯や消灯が行われる。また、メインCPU45は、表示部駆動回路55を介して、ボーナス遊技情報表示部5、払出表示部7a、クレジット表示部7bを駆動制御する。この制御により、ボーナス遊技情報表示部5、払出表示部7a、クレジット表示部7bに各種情報(例えば、クレジット数)の表示が行われる。
次に、メインCPU45は、ステップS141の処理においてRAM44に退避した値を参照してレジスタの復帰を行う(ステップS145)。その後、メインCPU45の制御による割込処理を終了させ、メインCPU45の制御による割込処理の発生により中断したプログラムを継続して実行する。
<副制御回路の動作説明>
次に、サブCPU(画像制御マイコン81)の制御により行われる動作、すなわち副制御回路71の処理について説明する。まず、図26を参照して、サブCPUにより行われる主基板通信処理について説明する。
初めに、サブCPUは、主制御回路41から送信される各種コマンドの受信を行う(ステップS201)。次に、サブCPUは、受信したコマンドから種別情報を抽出する(ステップS202)。
次に、サブCPUは、前回受信したコマンドと異なる種別のコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS203)。サブCPUは前回受信したコマンドと同じ種別のコマンドを受信したと判別したときには、ステップS201の処理に移行する。
一方、サブCPUは、前回受信したコマンドと異なる種別のコマンドを受信したと判別したときには、受信したコマンドに基づいて、メッセージキューへメッセージを格納する。メッセージキューとは、プロセス間で情報を交換するための機構である。本例においては、遊技情報をメッセージとしてメッセージキューに格納しておき、後述する演出登録処理(図27参照)に遊技情報を受け渡している。サブCPUは、メッセージキューへメッセージを格納した後、ステップS201の処理に移行する。
次に、図27を参照して、サブCPUの制御により行われる演出登録処理について説明する。演出登録処理は、決定された演出毎に異なる演出内容(例えば、アニメーションデータ、LED・サウンドデータ)を登録する処理である。
初めに、サブCPUは、メッセージキューからメッセージを取り出す(ステップS211)。このとき、サブCPUは、メッセージキューにメッセージがあるか否かを判別する(ステップS212)。サブCPUは、メッセージキューにメッセージはないと判別したときには、ステップS215の処理に移行する。
一方、サブCPUは、メッセージキューにメッセージがあると判別したときには、このメッセージから遊技情報をビデオRAM85に複写する(ステップS213)。
次に、サブCPUは、演出内容決定処理(図28参照)を行う(ステップS214)。本例では、演出識別子A〜Jに関連付けられた10種類の演出が行われる。
次に、サブCPUは、ステップS212の処理においてメッセージキューにメッセージがないと判別したとき、又はステップS214の演出内容決定処理を行った後、アニメーションデータの登録を行う(ステップS215)。具体的には、サブCPUは、ステップS214の演出内容決定処理においてセットされた演出データに基づいて、アニメーションデータの登録を行い、液晶表示装置31に画像を表示させる。この結果、液晶表示部4b(図2参照)に演出内容が表示される。
さらに具体的には、サブCPUは、演出内容決定処理において決定された演出データに基づいて、画像表示コマンドを画像制御IC86に送信する。画像制御IC86は、受信した画像表示コマンドに基づいて、ビデオRAM85に展開されている画像データの中から適当な画像データを選択し、選択された画像データの表示位置や大きさを決定し、画像データをビデオRAM85に備えられたフレームバッファ領域に格納する。また、サブCPUは、所定の周期毎にフレームバッファ領域の表示画面データ領域と書き込みデータ領域とを入れ替えるバンク切替処理を行う。バンク切替処理において、画像制御IC86は、書込画像データ領域に書き込まれている画像データを液晶表示装置31に出力し、表示画像データ領域を書込画像データ領域に入れ替え、次に表示すべき画像データの書き込みを行う。
次に、サブCPUは、LED・サウンドデータの登録を行う。具体的には、サブCPUは、演出内容決定処理においてセットされた演出データに基づいて、LED・サウンドデータの登録を行う。そして、サブCPUは、音・ランプ制御マイコン91を介してLED類101、ランプ類102を点灯させ、スピーカ2L、2Rから効果音等の音声を出力させる。一連の処理が終了すると、サブCPUは、ステップS211の処理に移行する。なお、サブCPUは、約2ミリ秒で、ステップS211〜S216の処理を実行する。
次に、図28を参照して、サブCPUの制御により行われる演出内容決定処理について説明する。演出内容決定処理は、受信した各種のコマンド毎に異なる演出データをセットする処理である。
初めに、サブCPUは、スタートコマンドを受信したか否かを判別する(ステップS221)。サブCPUは、スタートコマンドを受信していないと判別したときには、ステップS223の処理に移行する。
一方、サブCPUは、スタートコマンドを受信したと判別したときには、後述する演出抽籤処理(図29参照)を行い(ステップS222)、ステップS231の処理に移行する。演出抽籤処理は、演出決定テーブルを決定する処理である。
サブCPUは、ステップS221の処理において、スタートコマンドを受信していないと判別したときには、表示コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS223)。サブCPUは、表示コマンドを受信していないと判別したときには、ステップS225の処理に移行する。
一方、サブCPUは、表示コマンドを受信したと判別したときには、表示役等の種別に応じて演出データをセットし(ステップS224)、ステップS231の処理に移行する。
サブCPUは、ステップS223の処理において、スタートコマンドを受信していないと判別したときには、ボーナス開始コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS225)。サブCPUは、ボーナス開始コマンドを受信していないと判別したときには、ステップS228の処理に移行する。
一方、サブCPUは、ボーナス開始コマンドを受信したと判別したときには、サブCPUで管理される遊技状態であるBB遊技状態(サブ)を、副制御回路71が保持する遊技・作動状態情報(サブ)にセットする(ステップS226)。遊技・作動状態情報(サブ)は、サブCPUが参照する遊技状態や作動中フラグの情報を格納する領域である。また、BB遊技状態(サブ)は、サブCPUで管理される遊技状態であり、メインCPUでのRB遊技状態と同一の状態である。
次に、サブCPUは、後述する払出枚数選択処理(図30参照)を行い(ステップS227)、ステップS231の処理に移行する。払出枚数選択処理は、払出枚数選択値を決定する処理である。
サブCPUは、ステップS225の処理において、ボーナス開始コマンドを受信していないと判別したときには、ボーナス終了コマンドを受信したか否かを判別する(ステップS228)。サブCPUは、ボーナス終了コマンドを受信していないと判別したときには、ステップS231の処理に移行する。
一方、サブCPUは、ステップS228の処理において、ボーナス終了コマンドを受信したと判別したときには、サブCPUで管理される遊技状態である一般遊技状態(サブ)を、副制御回路71が保持する遊技・作動状態情報(サブ)にセットする(ステップS229)。一般遊技状態(サブ)は、サブCPUで管理される遊技状態であり、メインCPUでの一般遊技状態と同一の状態である。
次に、サブCPUは、ステップS229の処理の後、後述するチェリー報知回数カウンタ加算処理(図31参照)を行い(ステップS230)、ステップS231の処理に移行する。チェリー報知回数カウンタ加算処理は、ポイント付与テーブルを参照して得られたポイントを、チェリー報知回数カウンタに加算する処理である。
次に、サブCPUは、ステップS222の処理において演出抽籤処理が終了した後、ステップS224の処理において演出データをセットした後、ステップS227の処理において払出枚数選択処理が終了した後、ステップS228の処理においてボーナス終了コマンドを受信していないと判別した後、又は、ステップS230の処理においてチェリー報知回数カウンタ加算処理が終了した後、副制御回路71において保持する遊技・作動状態情報(サブ)にセットされた演出データに基づいて演出実行処理を行う(ステップS231)。
演出実行処理は、演出識別子に応じたアニメーションデータを画像ROM84から読み出し、LED・サウンドデータをプログラムROM96と音源ROM93から読み出す処理である。演出実行処理が終了すると、演出内容決定処理を終了させ、演出登録処理(図27参照)に移行する。
次に、図29を参照して、サブCPUの制御により行われる演出抽籤処理について説明する。演出抽籤処理は、演出決定テーブルA、B、C(図14参照)、BB用演出決定テーブル(図15参照)を参照して決定される演出内容を決定する処理である。
初めに、サブCPUは、遊技・作動状態情報(サブ)は、BB作動中であるか否かを判別する(ステップS241)。サブCPUは、BB作動中であると判別したときには、BB用演出決定テーブルを参照し、内部当籤役に基づいて、演出識別子を決定し(ステップS242)、ステップS250の処理に移行する。このとき、決定される演出識別子は、演出H〜Jの3種類である。
一方、サブCPUは、ステップS241の処理において、BB作動中ではないと判別したときには、RT作動中フラグはオンであるか否かを判別する(ステップS243)。RT作動中フラグはオンではないと判別したときには、ステップS249の処理に移行する。
一方、RT作動中フラグはオンであると判別したときには、チェリー報知回数カウンタの値は「0」であるか否かを判別する(ステップS244)。このとき、遊技機1は、リプレイタイム作動中である。チェリー報知回数カウンタの値は「0」であると判別したときには、ステップS248に移行する。
一方、チェリー報知回数カウンタの値は「0」ではないと判別したときには、演出決定テーブルCを参照し、内部当籤役に基づいて、演出識別子を決定する(ステップS245)。このとき、決定される演出識別子は、演出A〜Gの7種類か、演出なしである。ただし、遊技機1は、一般遊技状態であり、リプレイタイム作動中であるため、内部当籤役に「チェリー」が当籤すると演出識別子F又はGに関連付けられた演出がされる確率が高まる。
次に、サブCPUは、ステップS245の処理において決定された演出識別子は、演出F又はGであるか否かを判別する(ステップS246)。演出F又はGは、リプレイタイム作動中に決定される演出であり、演出Fは「赤チェリー」、演出Gは「青チェリー」が内部当籤役となったことを表す。遊技者は、表示された演出F又はGによって、内部当籤役に、「チェリー」が当籤したことが報知されるため、チェリー入賞を回避する操作が可能である。
サブCPUは、決定された演出識別子は、演出F又はGではないと判別したときには、ステップS250の処理に移行する。
一方、サブCPUは、決定された演出識別子は、演出F又はGであると判別したときには、チェリー報知回数カウンタを「1」減算して、ステップS250の処理に移行する。
サブCPUは、ステップS244の処理において、チェリー報知回数カウンタの値は「0」であると判別したときには、演出決定テーブルBを参照し、内部当籤役に基づいて、演出識別子を決定し(ステップS248)、ステップS250の処理に移行する。このとき、決定される演出識別子は、演出A〜Eの5種類か、演出なしである。つまり、遊技機1は、一般遊技状態であり、リプレイタイム作動中であるが、内部当籤役に、「チェリー」が当籤しても報知されない。
サブCPUは、ステップS243の処理において、RT作動中フラグの値はオンではないと判別したときには、演出決定テーブルAを参照し、内部当籤役に基づいて、演出識別子を決定し(ステップS249)、ステップS250の処理に移行する。このとき、決定される演出識別子は、演出A〜Eの5種類か、演出なしである。つまり、遊技機1は、一般遊技状態であり、リプレイタイムは作動していないため、演出内容から内部当籤役に、「チェリー」が当籤したことを知ることは困難である。
サブCPUは、ステップS242、S246、S248、S249の処理において決定された演出識別子に基づいて演出データをセットし(ステップS250)、演出内容決定処理に移行する。
次に、図30を参照して、サブCPUの制御により行われる払出枚数選択処理について説明する。払出枚数選択処理は、BB開始時に、遊技者が選択したメダルの総払出枚数を反映する処理である。遊技者が払出枚数を選択する操作画面は、図32に示す。
初めに、サブCPUは、払出枚数選択値に、初期値として「300」をセットする(ステップS261)。
次に、サブCPUは、払出枚数選択の要求があるか否かを判別する(ステップS262)。払出枚数選択の要求とは、遊技者が選択した払出枚数が「300」以外となる場合に有効となる要求である。本例では、選択可能な払出枚数は、「300」〜「314」枚のうちのいずれかである。サブCPUは、払出枚数選択の要求がないと判別した場合、初期値にセットした払出枚数選択値「300」を、そのまま払出枚数選択値としてセットし、払出枚数選択処理を終了し、演出内容決定処理に移行する。
一方、サブCPUは、払出枚数選択の要求があると判別したときには、選択された値を払出枚数選択値にセットし(ステップS263)、払出枚数選択処理を終了し、演出内容決定処理に移行する。
次に、図31を参照して、サブCPUの制御により行われるチェリー報知回数カウンタ加算処理について説明する。チェリー報知回数カウンタ加算処理は、一般遊技状態で、リプレイタイム作動中に、内部当籤役として「チェリー」が内部当籤したことを報知するチェリー報知回数を加算する処理である。
初めに、サブCPUは、ポイント付与テーブル(図16参照)を参照し、払出枚数選択値とボーナス終了枚数カウンタの値に基づいて決定されるポイントによって、チェリー報知回数カウンタを更新する(ステップS271)。
次に、サブCPUは、払出枚数選択値をクリアし(ステップS272)、チェリー報知回数カウンタ加算処理を終了し、演出内容決定処理に移行する。
次に、図32を参照して、遊技者が払出枚数を選択する操作画面の表示例について説明する。図32は、遊技者がビッグボーナスゲームを作動させた場合に、液晶表示部4bに初期画面として表示される画面である。本例では、この初期画面を、「ボーナス払出枚数当てゲーム!」と称する。
遊技者は、「ボーナス払出枚数当てゲーム!」において、操作部9の選択・決定操作によって300〜314までの値を入力することが可能である。払出枚数選択値は、操作部9の選択操作により300,301,302,…314,300,301,…と、環状に増やせばよい。選択した値は、操作部9の決定操作によって決定される。なお、遊技者が、操作部9の選択操作を行わない場合、決定操作することなく初期値300がそのまま決定される。
以上、添付図面に基づいて、本発明の一実施の形態に係る遊技機1の構成と動作の説明を行った。
本実施の形態によれば、また、ボーナスゲーム中(RB遊技状態)において、少なくとも第1の内部当籤役及び第2の内部当籤役(本例では、「チェリー」と「ベル」の内部当籤役)について規定された数値範囲のうち、少なくとも一部が重複する。また、第1の内部当籤役及び第2の内部当籤役が決定されている場合には、予め定められた所定の停止操作が行われた場合のみ、第1の内部当籤役に対応する図柄の組合せを図柄表示手段に表示させることができる。つまり、ボーナスゲーム中において、推測した内部当籤役の種別を目押しによって選択し、表示役とすることができる。このため、メダルの払出枚数を意図的に増減させることが可能であり、遊技者にとって、ボーナスゲーム中、遊技が単調になることがなく、さらに興趣の向上を図ることが出来るという効果がある。
また、第1の内部当籤役及び第2の内部当籤役の数値範囲は、ボーナスゲームの作動状態に応じて変動する。また、ボーナスゲームが作動している場合には、第1の内部当籤役及び第2の内部当籤役の数値範囲は全範囲で重複するように変動し、ボーナスゲームが作動されていない場合には、第1の内部当籤役及び第2の内部当籤役の数値範囲は重複しないように変動する。例えば、一般遊技状態では、一般遊技状態用内部抽籤テーブル(図7(a)参照)が参照され、当籤番号毎に数値範囲の重複はない。一方、RB遊技状態では、ボーナスゲームの作動開始にともなって、RB遊技状態用内部抽籤テーブル(図7(c)参照)が参照され、当籤番号「1」、「2」の数値範囲が重複する。このように、遊技状態に応じて、参照される内部抽籤テーブルが異なり、内部当籤役の数値範囲が変動するため、遊技者はRB遊技状態である場合、高確率で払出が受けられることを期待できるという効果がある。
また、それぞれの内部当籤役に対して停止テーブルが参照される。各停止テーブルの左リール3L、中リール3C、右リール3Rには、停止開始位置と滑り駒数が設定されている。例えば、RB遊技状態において、重複して内部当籤した「赤チェリー」、「青チェリー」、「ベル」を、遊技者の技量によって選択して入賞させることができる。このとき、特定の停止開始位置(RB時用特殊停止テーブルの例では、「8」、「9」、「18」、「19」のいずれかの位置。)でなければ、チェリー入賞しない。しかし、熟練遊技者は、特定の停止開始位置を目押しできるため、チェリー入賞させることで、「ベル」の入賞を回避することができる。このように、遊技者の技量に応じて、チェリー入賞と「ベル」の入賞を選択できるため、払出枚数が異なり、BB中に獲得可能な払出枚数の総数を増減させることができる。そして、遊技者は払出枚数を、事前に選択した選択払出枚数に近づけるように遊技が行えるため、遊技の興趣が高まるという効果がある。
BB開始時には、遊技者が行う「ボーナス払出枚数当てゲーム!(図32参照)」の画面操作によって、BB中に獲得可能と予想されるメダルの払出枚数が、払出枚数選択値として選択される。BB終了時には、選択された払出枚数選択値と、BB中に払い出されたボーナス終了枚数カウンタの値とが、ポイント付与テーブルを参照して照合されて、遊技者に付与されるポイントが決定される。ポイントは、払出枚数選択値とボーナス終了枚数カウンタの値によって増減する。このため、BB中、遊技者は、ボーナスゲーム中は遊技価値数の予想値と、獲得する遊技価値数が合致するかに関心を抱くこととなる。このため、ボーナスゲーム中の遊技が単調にならないという効果がある。
また、内部当籤役は、遊技者の技量によって取りこぼすことで表示役としないことが可能である。内部当籤役は、演出内容によって、ある程度推測することが可能であり、遊技者は推測した内部当籤役を目押しで表示役とすることができる。このため、BB開始時に設定した払出枚数選択値に、ボーナス終了枚数カウンタの値を近づけることが可能である。
また、遊技者に付与されたポイントは、チェリー報知回数に加算されるため、一般遊技状態で、かつ、RT作動中に「チェリー」が内部当籤すると、「チェリー」の内部当籤を報知する演出識別子(本例では、演出F又は演出G)に関連付けられた演出が行われる。このため、遊技者は、「チェリー」の内部当籤を知ることができ、RT作動中のチェリー入賞を回避する目押し操作を行うことで、チェリー入賞を回避し、RTを継続することが出来る。このため、遊技者は、RT遊技回数カウンタの値がある限りリプレイタイムを継続できるようになり、メダルの消費を抑えた状態で、ビッグボーナスゲームの開始を期待できるという効果がある。
このように、遊技者は、ボーナスゲーム中においては、目押しで内部当籤役の種別を選択するとともに、RT作動中においては、リプレイタイムの終了条件となる特定の内部当籤役が表示役となることを回避する目押しを行なう。このため、遊技者にとって、ボーナスゲーム中、RT作動中のいずれであっても、遊技が単調になることがなく、さらに興趣の向上を図ることが出来るという効果がある。
また、BB終了時に遊技者に付与されるポイントは、払出枚数選択値と、ボーナス終了枚数カウンタの値とによって異なる。このため、ポイントが加算されるチェリー報知回数も遊技者によって異なる。熟練した遊技者は、難易度の高い払出枚数を選択し、ボーナス終了枚数カウンタの値に近づけることで高いポイントが付与されるが、非熟練の遊技者は、難易度の高い払出枚数を選択してもボーナス終了枚数カウンタの値に近づけることができない。このように、遊技者ごとの熟練度に応じて獲得可能なポイントが異なるため、熟練遊技者はより高いポイントの獲得を目指し、非熟練遊技者は一層遊技に熟練したいと思う気持ちが強くなるといえる。
また、一般遊技状態、かつRT作動中にチェリー報知が行われた場合、熟練遊技者であれば、目押しによって、チェリー入賞を回避できるが、非熟練遊技者は、目押し操作が行えないため、チェリー入賞を回避することができず、リプレイタイムが終了してしまう。このように、熟練遊技者と非熟練遊技者との間の技量の差が反映されるため、非熟練遊技者はより一層遊技に熟練したいと思う気持ちが強くなるといえる。
また、RT作動中に「チェリー」が内部当籤すると、演出F又は演出Gが行われる。このため、演出F又は演出Gの演出回数が多くなると、RTが継続していることを周囲に知らせることになるので、自己の遊技に関する技量を衆目に見せることもできる。
なお、上述した実施の形態にかかる遊技機1では、BBを開始する特別の内部当籤役の種別を、「BB1」や「BB2」として説明したが、この特別の内部当籤役は、「BB1」や「BB2」に限定されない。また、特別の内部当籤役は、1種類または3種類以上設定していてもよい。また、RT作動中に入賞することで、RTを終了させる表示役として「チェリー」を設けたが、その他の表示役を設けてもよい。
また、複数の内部当籤役について規定された数値範囲の一部が重複するようにしても良い。例えば、RB遊技状態用内部抽籤テーブルのうち、「赤チェリー」の数値範囲を、「0」〜「30000」とし、「青チェリー」の数値範囲を、「20000」〜「60000」とし、「ベル」の数値範囲を、「40000」〜「64225」としてもよい。
このようにした場合、重複している当籤役に応じて演出を異ならせてもよい。例えば、数値範囲が「20000」〜「30000」のとき、演出識別子Kに関連付けられた演出を行わせ、数値範囲が「40000」〜「60000」のとき、演出識別子Lに関連付けられた演出を行わせてもよい。このような演出が行われることによって、遊技者は複数の内部当籤役が当籤していることを知ることができる。このため、遊技者は、当籤した内部当籤役を選択して入賞させようとすることができ、遊技に対する興趣が高まるという効果がある。
また、一般遊技状態のときに、複数の内部当籤役について規定された数値範囲の一部が重複するようにしてもよい。
このように遊技状態によって、複数の内部当籤役に対する数値範囲の一部又は全部が重複するように規定されていると、重複して内部当籤する内部当籤役が遊技ごとに異なるとともに、異なる演出が行われるため、遊技者は内部当籤役を予想する興趣が高まるという効果がある。
報知しないことにより、遊技者に期待感を抱かせることも可能である。例えば、RT作動中に、リプレイタイムの終了条件となる「チェリー」が内部当籤したことを、報知しないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者は遊技中に「チェリー」が内部当籤したかどうか推測することが困難となるため、さらに興趣が高まるという効果がある。
また、演出は、スピーカ2L、2Rから放音する音声と連動させて、液晶表示部4bに様々な画像を表示させたり、リールを振動させたりする。また、チェリー報知は、演出F又はGによるものだけではなく、ランプの発光と、音声の放音と、振動と、映像とのうち、いずれか又はこれらの組み合わせにより遊技者に対して報知するようにしてもよい。このように画像表示部やスピーカを利用して、演出を多種多様に行うことができるので、より一層、娯楽性を高めることができる。
また、持越役情報格納部と、作動中フラグ格納領域は、ワークRAM89にそれらの領域を確保してある。ワークRAM89は、バックアップ対象データを保存するRAMである。このため、遊技機1の電源をオフしても、持越役情報格納部と、作動中フラグ格納領域をクリアされない。このようにデータを保存すると、前日に電源をオフにした遊技機であっても、持越役情報と、作動中フラグが保存された状態で残る。このため、翌日に電源をオンしたときに、前日までの持越役情報と、作動中フラグを引き継ぐようにしてもよい
また、本例の遊技機では、図14と図15に示すように、演出識別子を、演出A〜Jまでの10種類用意したが、演出識別子は10種類に限定されない。演出識別子は、10種類より少なくてもよいし、10種類より多くてもよい。
以上、本発明の一実施の形態について、その作用効果も含めて説明したが、本発明はここで説明した実施の形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の実施の形態を含むことは言うまでもない。
1…遊技機、3L,3C,3R…リール、4…前面ドア、4a…パネル表示部、4b…液晶表示部、4c…固定表示部、6a〜6c…BETランプ、9…操作部、14…スタートレバー、15L,15C,15R…停止ボタン、31…液晶表示装置、41…主制御回路、42…マイクロコンピュータ、45…メインCPU、71…副制御回路、81…画像制御マイコン、91…音・ランプ制御マイコン