JP3986959B2 - 高酸含量ナノ複合体水性分散液 - Google Patents
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Description
(発明の分野)
本発明は、概ね、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液とこれを製造及び使用する方法に関する。特に、本発明は、例えば、アルカリ膨潤性及びアルカリ可溶性の増粘剤として使用される酸含有モノマーと粘土から誘導されるポリマー粘土ナノ複合体分散液を製造する方法に関する。本発明は、また、例えば、分散剤、バインダー、塗料、印刷ペースト、上塗りワニス、乾燥粉末セメント変成剤、パーソナルケア製品、家事用または工業用クリーナー、またはフレキソ印刷インキなどのこれらのナノ複合体組成物の使用にも関する。
【0002】
(発明の背景)
アルカリ膨潤性及びアルカリ可溶性増粘用コポリマー(「AST」)は、概ね、エチレン性不飽和モノマーのフリーラジカル重合により製造されるカルボキシル官能性コポリマーである。参照文献、Gregory D.Shaw,「Alkali−Swellable and Alkali−Soluble Thickner Technology」,Polymers in Aqueous Media,American Chemical Society(1989),p.457−494は、ASTコポリマーの総説を提供している。これらのコポリマーは、低pHで実質的に水不溶性であることができるが、部分的あるいは完全な中和時には完全に可溶性あるいは水中で実質的に膨潤する。用語「中和」は、この明細書で使用される通り、適切な塩基の添加により系のpHを上昇させることに関する。
【0003】
ASTコポリマーは、慣用のもの、すなわち、会合機能を欠如するものか、あるいは会合するものに構造的に分類されてもよい。この2つの類の間の構造的な違いの結果、レオロジー的性質の差異が生じ、ここで、この会合性ASTコポリマーは、更に高度な増粘またはユニークな流動性を水溶液に賦与することもある。これらのASTのいずれかは、種々のエチレン性不飽和モノマーから共重合されてもよいが、これらのモノマーの少なくとも一つは、カルボン酸含有モノマーなどのカルボキシル官能基を有し、そして適切な塩基による部分的なあるいは完全な中和時にはポリマーを水膨潤性あるいは水可溶性とするのに充分な量で存在しなければならない。慣用のASTコポリマーは、概ね、親水性のカルボキシル含有酸モノマーに加えて一つあるいはそれ以上の疎水性のコモノマーを含有してもよい。会合性のASTコポリマーは、対照的に、概ね、カルボン酸含有モノマーなどのカルボン酸モノマー、疎水性モノマー、及び会合性である追加のモノマーを含有してもよい。この会合性モノマーが所望のpH依存性の溶解度に対して適当な親水性−疎水性バランスを賦与できるならば、この会合性AST中の疎水性モノマーは除外されてもよい。
【0004】
ASTコポリマーはこれらを製造する重合法により更に分類される。非水性、あるいは非乳化重合法を使用して、アルカリ膨潤性あるいはアルカリ可溶性の非エマルション(「ASNE」)と呼ばれる慣用のASTまたは疎水性に変成されたアルカリ膨潤性あるいはアルカリ可溶性の非エマルション(「HASNE」)と呼ばれる会合性ASTを製造してもよい。水性ベースの乳化重合法を使用して、アルカリ膨潤性あるいはアルカリ可溶性のエマルション(「ASE」)と呼ばれる慣用のASTまたは疎水性に変成されたアルカリ膨潤性あるいはアルカリ可溶性のエマルション(「HASE」)と呼ばれる会合性ASTを製造してもよい。
【0005】
ASEあるいはHASEコポリマーなどの乳化重合法により製造されるASTコポリマーは、通常、約10〜80重量%のカルボン酸モノマーと水溶性過硫酸塩開始剤により製造される。用途に依って、ASTコポリマーは、高分子量、高粘度、顕著な粒子膨潤を呈し、そのために中和時に低パーセント固体で使用されるのが望ましい。通常、高酸含量ポリマーは製剤内の化合物または添加剤である。更に、ASTコポリマーは、強度、靭性、ブロッキング、印刷及び汚れ付着抵抗性、増進したバリアー性質、及び増進した温度及び難燃性などの改善された物性も賦与することが望ましい。強度と靭性などの性質は、例えば、上塗りワニス用途においては有利であるが、増粘剤などの他の用途においては不利である。
【0006】
ASTコポリマーは、時には増粘剤などの用途で使用されて、例えば、系の流動性を低下させることにより水性系内の粘度を増大させる。この増粘剤により付与される増大した粘度は、中程度に流動性の系での若干の増粘からゲルなどの概ね非流動性の系までの範囲である。当分野で使用される増粘剤の多くは、合成されるか、あるいは天然のガムなどの天然製品から誘導され、製造するのに高価であり、ロット毎の変動性を賦与する。これらの問題を改善するために、粘土ベースの鉱物などの無機増粘剤が採用された。しかしながら、これらの無機増粘剤は、高強度、自立性のゲルをもたらすことができないこと、または取り扱いと出荷の厳しい条件に耐えることができないなどの多数の難点に悩まされている。この点で、無機増粘剤をベースとする水性ゲルは、水を失い始めるのに従って亀裂あるいは崩れることがある。
【0007】
Dupreに与えられた米国特許第4,351,754号(「Dupre」)は、疎水性含有モノマーの包接を特徴とする水膨潤性の粘土鉱物とアクリルあるいはメタクリル酸エマルションコポリマーの混和物を含む水性組成物用のHASE増粘剤を開示している。Dupreにおいては、この粘土材料は、中和の前あるいは後でこのコポリマーとブレンドあるいは混和される。この混合物中の粘土鉱物とアクリルあるいはメタクリル酸コポリマーの量は、所望の増粘度と水性系のゼラチン質の形の強度、弾性、及び塑性などの他の性質に依って変わる。しかしながら、Dupreは、アクリルあるいはメタクリル酸エマルションコポリマーの重合に先立って粘土鉱物を添加することを開示していない。更に、Dupreは、とりわけ、コアシェルまたはポリマーラテックスシードコポリマーなどの順次乳化重合法により生じる相分離した形態のASTコポリマーを開示していない。
【0008】
粘土は、ASTコポリマーの物性、特に機械的性質の望ましい改善を必ずしももたらさない。これは、例えば界面または粘土と材料内のポリマーの間の境界における粘土とポリマーの間の親和性の欠如によることもある。この関連において、粘土とポリマーの間の親和性は、ポリマー中に粘土材料を均一に分散させることにより、生成するナノ複合体の物性を改善することもある。粘土の相対的に大きな表面積は、均一に分散されていると、粘土とポリマーの間に更なる界面をもたらし、引き続いてこれらの界面でのポリマー鎖の可動性を低下させることにより、物性を改善することもある。対照的に、粘土とポリマーの間の親和性の欠如は、ポリマーの中に均一に分散されずに濃縮された粘土のポケットを有することにより組成物の強度に悪影響を及ぼすこともある。粘土とポリマーの間の親和性は、前述の用途で使用されるポリマーなどのポリマーが概ね疎水性であるのに対して、粘土が本性として概ね親水性であるという事実に関する。
【0009】
ナノ複合体は、その構成成分の少なくとも一つが長さ、幅または厚さなどの一つあるいはそれ以上の寸法をナノメーターサイズの範囲で有するポリマー粘土組成物である。用語「ナノ複合体」は、この明細書で使用される通り、ポリマー分子が少なくとも部分的に剥離された粘土層の間に存在する物質の状態を表す。最近、ポリマー系マトリックス内に分散された1ナノメーターの厚さのケイ酸塩層を有するモンモリロナイトなどの層状粘土材料を含有するナノ複合体がポリマーの物理的性質を改善する手段として開発された。物理的あるいは機械的な性質の有効な改善のために、この粘土は、通常、粘土とポリマーの間で更なる界面を促進し、これらの界面で粘土のポリマーに対する親和性を増進させるために、ポリマー中に均一に分散される。更に、粘土がこのポリマーの中で均一に分散されている場合には、更に少量の粘土材料がナノ複合体の物性を維持しながらナノ複合体組成物に添加されてもよい。本発明においては、高酸含量ポリマーは粘土の剥離を助けて、それによって粘土とポリマーの間の親和性を増進する。このことは、ある実施形態においては生成するポリマー粘土ナノ複合体の曇り度の低下または高粘度により証拠付けられる。
【0010】
界面での粘土とポリマーの間の親和性を更に促進し、ポリマー内の粘土の均一な分散液をもたらすために、粘土の層間表面化学を変成して、ケイ酸塩層の親水性を低下させてもよい。粘土の層間表面化学を変える以前の方法は、ポリマーの中に粘土を組み込むのに先立ち界面活性剤またはシランなどの変成剤を使用して、粘土分散液を製造することを含む。例えば、界面活性剤は、通常、親水性基(水または粘土などの極性媒体に対して親和性を有する)と疎水性基(油またはポリマーなどの有機分子に対して親和性を有する)を有する分子を含む。界面活性剤の使用によって、ポリマー内の粘土の分散が概ね可能になる。この明細書で使用される通り、用語「疎水性に変成された粘土」は、その表面化学が界面活性剤、シラン、または他の変成剤などの作用剤の使用により変成されている粘土を表わす。この明細書で使用される通り、用語「非変成粘土」は、変成剤により疎水性に変成されていないか、あるいはこれらの自然の状態で使用される粘土を表わす。
【0011】
粘土の親水性を低下させるのに使用される典型的な変成剤は、限定ではないが、アミノ酸、アルキルアンモニウムイオン、シラン、アミノメチルスチレン、またはリビングフリーラジカル重合開始剤(「LFRP」)を含んでもよい。ナノ複合体を合成するための他の好適な作用剤の更なる非限定的な例は、参照文献、M.Ogawaら、「Preparation of inorganic−organic nanocomposites through intercalation of organoammonium ions into layered silicates」,Bull.Chem.Soc.Jpn.,70、2593−2619(1997)に提示されている。
【0012】
疎水性に変成された粘土を用いて水性分散液中でナノ複合体を製造する場合に遭遇する顕著な加工困難性が存在する。この関連において、Elspassらに与えられた米国特許第5,883,173号(これ以降「Elspass」)は、ラテックスポリマーを層状(粘土)材料の分散液の存在下で重合あるいはブレンドすることにより単一段ゴム状のナノ複合材料を製造する方法を記述している。提示された水性ラテックス法において、Elspassは層状材料が層を分離するためにオニウム塩などの界面活性剤により水中に分散され、次に、モノマーがほぼ46時間重合されて、層の間にポリマーをインターカレーションさせることを開示している。界面活性剤を添加して、層を剥離させる段階は時間がかかる(例えば、Elspassは粘土、界面活性剤、及びモノマースラリーを20時間混合し、その後、更に26時間重合させることを開示している)。更には、剥離された粘土分散液は、極めて粘稠である傾向があり、加工上の問題を引き起こす。
【0013】
疎水性に変成された粘土を使用する別の難点は、粘土を変成するのに使用される界面活性剤、特にカチオン界面活性剤がポリマーラテックスエマルションを不安定化することもあるということである。粘土を分散させるのに使用されるオニウム塩などの界面活性剤の多くも乳化剤である。ある場合には、安定なポリマーラテックスをこのようなオニウム塩変成粘土の存在下で製造する場合極端な困難に遭遇することもある。このようなエマルションをこのようなオニウム塩の存在下で安定に保つためには、大量の乳化剤が通常必要とされる。大量の乳化剤は、最終使用におけるポリマーの性質を劣化(例えば、耐水性の劣化)させる可能性がある。更には、大量の乳化剤は、ポリマーラテックス粒子の形成に悪影響することがある。不均一なポリマーラテックス粒子形成は、エマルション液滴サイズの変動を生じ、結果として不均一なポリマー粒径を生成させる。大量の乳化剤は、また、「2次粒子」も形成させ、粒径分布を更に広げる。また、時には、エマルションのせん断不安定性、ポリマー分子量の変動(ポリマーの加工性と性質の変動を生じる)、及び乾燥して粉末とした場合の性質の劣化(例えば、小ポリマー粒子の存在の結果生じるダスト)などの広い粒径分布と関連する問題が存在する。
【0014】
前出の問題は乳化重合法を用いるラテックスポリマー粒子の形成を悪化させる。特に、前出の問題は多段ラテックスポリマー粒子の形成を悪化させる。これらの問題に鋭敏な多段ポリマー法の例は、「コア−シェル」ポリマー粒子の製造と漸次モノマー添加、すなわち「漸次添加」法の使用を含む。
【0015】
多段ポリマー法が時々使用されて、AST含有コポリマーを生成する。例えば、Brownらに与えられた米国特許第4,916,171号(「Brown」)は、良好な流動性と塗布の容易さを示すコア−シェルポリマーとこれらの組成物を開示している。Brownにおいて開示されたコア−シェルポリマーは、アルカリ不溶性のエマルションポリマーコアとコアに結合あるいは会合しているアルカリ可溶性のエマルションポリマーシェルを有し、そこでシェルをアルカリにより溶解した時、シェルの一部はコアに結合あるいは会合している。同じように、Lorahに与えられた米国特許第4,876,313号(「Lorah」)は、アルカリ不溶性のエマルションポリマーコアとアルカリ可溶性のエマルションポリマーシェルを有するコア−シェルポリマーを開示している。不飽和の2つあるいはそれ以上の部位、2つあるいはそれ以上の引き抜き可能な原子、または不飽和の1つあるいはそれ以上の部位と1つあるいはそれ以上の引き抜き可能な原子の組み合わせを有する少なくとも一つのポリ官能性化合物の存在下でコアまたはシェルのいずれかを乳化重合させることにより、コア及びシェル成分が化学的にグラフト化される。BrownもLorahもなかんずく粘土のコア及び/またはシェル組成物への添加を開示していない。この重合に先立つあるいは重合時の粘土の添加は、流動性、靭性、ヒートシール抵抗(高温での低下したブロッキング抵抗)、及び難燃性などのこれらのコア−シェルポリマーの性質の更なる改善をもたらすこともあると考えられる。
【0016】
(発明の要約)
本発明は剥離された状態を作り出すのに界面活性剤などの変成剤の使用を必要としない。このように、本発明は、非変成粘土を用いるアルカリ膨潤性あるいはアルカリ可溶性のナノ複合体水性分散液の製造に関する上述の問題を解決することを指向する。このように乳化重合などの水性ベースの系中で非変成粘土を組み込んだ高酸含量ポリマー粘土ナノ複合体を製造することは驚くべきことであり、予想されないことである。用語「高酸含量」は、この明細書で使用される通り、10重量パーセントあるいはそれ以上の酸含有モノマーの重合単位を含むポリマー粘土ナノ複合体に関する。好ましい実施形態においては、本発明の方法は、中和時にはアルカリ膨潤性あるいはアルカリ可溶性であり、そして粒径のコントロール、安定性、及び高重合速度を示すポリマー粘土ナノ複合体を提供する。本発明の方法によれば、温度などの反応条件の制御が可能になり、工業的あるいは商業的生産に有利である。本発明の方法によれば、生成ナノ複合体水性分散液の粘度制御も可能になり、これは、限定ではないが、増粘剤、バインダー、分散剤、フレキソ印刷インキ、上塗りワニス、及び乾燥した粉末セメント変成剤などの用途において特に重要である。
【0017】
本発明の方法に従って製造されたナノ複合体は、好ましくは、例えば、塗料、増粘剤、分散剤、プラスチック添加剤、接着剤、塗料、印刷ペースト、パーソナルケア製品、家事用または工業用クリーナー、またはフレキソ印刷インキなどの種々の組成物での直接使用に好適な形で提供されてもよい。本発明のポリマー粘土ナノ複合体は、0.1〜20%の粘土レベルでバリアー性質、可撓性、膜形成能などの付加的な性質には悪影響を全く、あるいは殆ど及ぼさずに増大した引張り強さなどの顕著な性質の改善を示す。対照的に、顕著な補強を得るためには、慣用の複合体は、通常、15〜30%の充填剤を必要とする。このレベルの充填剤では、バリアー性、可撓性、膜形成能などのような付加的な性質は劣化する。
【0018】
本発明は、一部、水性系中の高酸含量ナノ複合体組成物とこれを製造する方法を指向する。具体的には、本発明の一つの実施形態においては、少なくとも一つの粘土、任意に少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液を準備し;少なくとも10重量パーセントのモノマー混合物内の酸含有モノマーと任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物を準備し;この水性分散液とこのモノマー混合物を混合し;およびこのモノマーの少なくとも一部を重合させて、このナノ複合体分散液を形成し、ここで、この粘土がこのナノ複合体分散液内で少なくとも部分的に剥離及び/またはインターカレーションしているナノ複合体水性分散液を製造する方法が提供される。ある実施形態においては、このモノマーは混合段階後に重合される。しかしながら、これらの段階を種々の異なる順序で行なってもよいことは理解される。例えば、一つの実施形態においては、第2の準備段階と混合段階を重合段階の前あるいは後のいずれかに行なってもよい。
【0019】
本発明の別の実施形態においては、少なくとも一つの粘土、任意に少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液を準備し;少なくとも10重量パーセントのモノマー混合物内の酸含有モノマー、少なくとも一つの粘土、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物を準備し;この水性分散液とこのモノマー混合物を混合し;およびこのモノマーの少なくとも一部分を重合させて、このナノ複合体分散液を形成し、ここで、この粘土がこのナノ複合体分散液内で少なくとも部分的に剥離及び/またはインターカレーションしているナノ複合体水性分散液を製造する方法が提供される。
【0020】
本発明の更なる実施形態においては、少なくとも一つの粘土、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、少なくとも10重量パーセントのこのモノマー混合物内の酸含有モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液を準備し;少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーと任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物を準備し;この水性分散液とこのモノマー混合物を混合し;およびこのモノマーの少なくとも一部分を重合させて、このナノ複合体分散液を形成し、ここで、この粘土がこのナノ複合体分散液内で少なくとも部分的に剥離及び/またはインターカレーションしているナノ複合体水性分散液を製造する方法が提供される。
【0021】
本発明の更に別の実施形態においては、ポリマー粘土ナノ複合体シードであって、このポリマー粘土ナノ複合体シードが本発明の方法に従って製造され、乾燥重量基準で、このナノ複合体分散液中の全乾燥ポリマー重量の0.1〜200重量%の非変成粘土を含む水性エマルションを準備し;少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、任意に少なくとも一つの多不飽和モノマー、及び任意に界面活性剤を含むモノマーエマルションを準備し;このモノマーエマルションをこの水性エマルションに添加し;およびこのモノマーを重合させて、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を形成することにより製造されるポリマー粘土ナノ複合体分散液が提供される。ある好ましい実施形態においては、このポリマー粘土ナノ複合体シードは変成剤により疎水性に変成される。更なる実施形態においては、この水性エマルションまたはモノマーエマルションは、上記ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液中の全乾燥ポリマー重量の乾燥重量基準で0.1〜200%の少なくとも一つの非変成粘土を更に含んでもよい。
【0022】
本発明のなお別の実施形態においては、本発明の方法に従って製造される増粘剤、分散剤、バインダー、フレキソ印刷インキ、上塗りワニス、及び乾燥した粉末セメント変成剤が提供される。
【0023】
本発明の更なる実施形態においては、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液が提供される。このポリマー粘土ナノ複合体水性分散液は、少なくとも10%の少なくとも一つの酸含有モノマーの重合単位とラテックスの重合により少なくとも部分的に剥離されている少なくとも一つの粘土を含む粘土分散液を有するポリマーラテックスからなり、ここで、中和後のこのナノ複合体分散液の粘度はこのポリマーラテックスとこの粘土分散液を混和したナノ複合体分散液よりも高い。
【0024】
本発明のなお別の実施形態においては、ポリマーコアとポリマーコアと会合するポリマーシェルを含み、そして、このポリマーコアのこのポリマーシェルに対する比が90:10〜10:90であるポリマー粘土ナノ複合体組成物が提供される。このポリマーコアは、少なくとも一つの粘土、エチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液から重合される。このポリマーシェルは、少なくとも10重量パーセントのこのモノマー混合物内の酸含有モノマー、任意に少なくとも一つの粘土、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物から重合される。
【0025】
本発明のなお更なる実施形態においては、ポリマーコアとポリマーコアと会合するポリマーシェルを含み、そして、このポリマーコアのこのポリマーシェルに対する比が90:10〜10:90であるポリマー粘土ナノ複合体組成物が提供される。このポリマーコアは、少なくとも10重量パーセントのこのモノマー混合物内の酸含有モノマー、任意に少なくとも一つの粘土、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物から重合される。このポリマーシェルは、少なくとも一つの粘土、エチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液から重合される。
【0026】
本発明なお別の実施形態においては、ポリマーコアとポリマーコアと会合するポリマーシェルを含み、そして、このポリマーコアのこのポリマーシェルに対する比が90:10〜10:90であるポリマー粘土ナノ複合体組成物が提供される。このポリマーコアは、少なくとも一つの粘土、少なくとも10重量パーセントのこのモノマー混合物内の酸含有モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液から重合される。このポリマーシェルは、任意に少なくとも一つの粘土、エチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物から重合される。
【0027】
本発明の更なる実施形態においては、ポリマーコアとポリマーコアと会合するポリマーシェルを含み、そして、このポリマーコアのこのポリマーシェルに対する比が90:10〜10:90であるポリマー粘土ナノ複合体組成物が提供される。このポリマーコアは、エチレン性不飽和モノマー、任意に少なくとも一つの粘土、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物から重合される。このポリマーシェルは、少なくとも10重量パーセントのこのモノマー混合物内の酸含有モノマー、少なくとも一つの粘土、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液から重合される。
【0028】
本発明のなお更なる実施形態においては、複数の中空のポリマー粘土ナノ複合体粒子を製造する方法が提供され、ここで、この方法は多段エマルションポリマーの水性エマルションを準備することを含む。この多段エマルションポリマーは、少なくとも10重量パーセントの酸含有モノマーの重合単位、少なくとも一つの非変成粘土、任意に少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、及び少なくとも一つの変成剤からなるポリマー粘土ナノ複合体水性組成物を含むコア段ポリマーを含み、ここで、この粘土はこのシェル段ポリマーの形成の前に疎水性に変成され、そしてシェル段ポリマーは少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーの重合単位を含む。このコア段ポリマーの少なくとも一部がこのシェル段ポリマーの少なくとも一部に接触するように、このコア段ポリマーは少なくとも一つの膨潤剤と少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーにより膨潤される。次に、このモノマーを重合させて、このポリマー粘土ナノ複合体粒子を形成するが、これは乾燥時に中空になる。
【0029】
本発明のなお更なる実施形態においては、水性エマルションポリマーを少なくとも一つの粘土を含む水性分散液と混和し、そしてこの酸を中和することを含むナノ複合体水性分散液を製造する方法が提供される。この水性エマルションポリマーは、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーの重合単位を含み、ここで、少なくとも10重量パーセントあるいはそれ以上のこのモノマーは、酸含有モノマー、および任意に少なくとも一つの多不飽和モノマーである。
【0030】
本発明のこれら及び他の態様は次の詳細な説明から明白になるであろう。
【0031】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
I.概説
本発明は、乳化重合系に非変成粘土を用いるナノ複合体組成物、粒子、コロイド、及び分散液を製造する方法を指向する。多段及び漸次添加重合などの種々の乳化重合法は、ナノ複合体のポリマー系材料を製造するのに有用であり、ここで、粘土層を剥離するのに、カチオン界面活性剤などの変成剤を必要としないことが見出された。本発明は、従来技術の疎水性に変成された粘土を用いて、通常、生起する粒径、分散液不安定性、または他の特性などの加工の困難さを克服する。本発明は、また、例えば、増粘剤、分散剤、バインダー、塗料、印刷ペースト、パーソナルケア製品、家事用または工業用クリーナー、またはフレキソ印刷インキなどのこの水性ベースナノ複合体組成物に対する使用も提供する。
【0032】
本発明のある実施形態においては、このナノ複合体は、エマルションをベースとした重合法により製造される。例えば、ナノ複合体水性分散液の製造に関連して、初めに2つあるいはそれ以上の別々の水性混合物を製造し、引き続いて、この混合物内のこのモノマーの少なくとも一部の多段乳化重合を行なってもよい。本出願は、多段重合を主として2段の形で述べるが、このモノマーの2段以上の重合を更に想定していることが理解される。用語「段」、「多段」、及び「コアシェル」は、この明細書で使用される通りに、「段化」及び「多段化」ポリマーを得るための種々の手段を開示している、例えば、米国特許第3,793,402号、同第3,971,835号、同第5,534,594号、及び同第5,599,854号で述べられている意味などの可能な限り最も広い意味を包括することが意図されている。ある実施形態においては、第1の水性混合物は、粘土水性分散液、任意に、少なくとも一つのモノマーあるいはモノマー混合物、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含んでもよく、それに対して第2の水性混合物はモノマー混合物と任意に少なくとも一つの界面活性剤を含んでもよい。第1の水性混合物及び/または第2の水性混合物は、ポリマー粘土ナノ複合体内のポリマーの乾燥重量基準で少なくとも10重量パーセントの酸含有モノマーを含む。他の実施形態においては、第1の水性混合物は、本発明の方法に従って製造されるポリマー粘土ナノ複合体シードを含む水性エマルションであってもよく、そして、第2の水性混合物は任意に少なくとも一つの部分的に剥離された粘土と任意に少なくとも一つのモノマーあるいはモノマー混合物を含む水性分散液であってもよい。用語「ナノ複合体水性分散液」は、水性相または水相を更に含む粘土とポリマーナノ複合体に関する。ある実施形態においては、第1及び/または第2の水性混合物中のモノマー混合物が乳化されてもよい。本発明の一つの実施形態においては、粘土のナノ複合体水性分散液内のモノマーの全量に対するパーセント重量は、0.05%〜20%までの、好ましくは0.1%〜15%までの、そして更に好ましくは0.1%〜10%までの、そしてなお更に好ましくは0.5%〜5%の範囲内とすることができる。
【0033】
このナノ複合体水性分散液は、少なくとも一つのタイプのエチレン性不飽和モノマー「から誘導される重合単位」を含有する。用語「誘導される単位」は、この明細書で使用される通りに、既知の重合法に従って合成され、ここで、ポリマーがその構成モノマーから誘導される単位を含有するポリマー分子を指す。好ましくは、エチレン性不飽和モノマーは、ナノ複合体水性分散液内の重合単位が水不溶性である、すなわち、水溶解度を僅かしか、あるいは全く持たないように選ばれる。「水不溶性」とは、25℃〜50℃で150ミリモル/リットル以下の水溶解度を有するという意味である。
【0034】
このモノマー混合物の製造は、通常、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーの水と乳化剤を激しく混合することを含む。本発明の他の実施形態においては、このモノマーを「ニート」で添加する、すなわち、水無しで添加してもよい。このモノマー混合物中のモノマー、水、及び乳化剤の量は、例えば、選ばれた特別のモノマー及び/または乳化剤、意図された最終用途に依って変わってもよい。ある実施形態においては、このモノマー混合物中のモノマーの量は、好ましくは25〜100までの、好ましくは40〜90までの、そしてなお更に好ましくは60〜80重量パーセントまでの範囲内である。このモノマー混合物中の水の量は、水性ベースの場合には、好ましくは乳化モノマー混合物(例えば、モノマー、乳化剤、及び水)の全重量基準で0.1〜75までの、更に好ましくは10〜60までの、そしてなお更に好ましくは20〜40重量パーセントまでの範囲内である。このモノマー混合物中の乳化剤の量は、添加される場合には、0.01〜10までの、好ましくは0.05〜2までの、そしてなお更に好ましくは0.1〜1重量パーセントまでの範囲内である。乳化剤量が低過ぎる場合には、モノマーエマルション液滴サイズは大き過ぎるか、あるいは不安定なエマルションを生じることもある。乳化剤量が高過ぎる場合には、過剰の乳化剤は重合工程を妨害することもある。
【0035】
重合されてもよいモノマーは、「The Polymer Handbook,3rd Edition,Brandrup and Immergut,Eds.,Wiley Interscience,Chapter2,(1989)」に掲げられているものなどの当分野で普通に知られているエチレン性不飽和モノマーのいずれかを含む。好適なエチレン性不飽和モノマーは、例えば、C1〜C18アルキル(メタ)アクリレートモノマー(例えば、メチル−、エチル−、プロピル−、n−ブチル−、s−ブチル−、t−ブチル、ペンチル−、イソボルニル−、ヘキシル−、ヘプチル−、n−オクチル−、2−エチルヘキシル−、デシル−、ウンデシル−、ドデシル−、ラウリル、セチル、及びステアリル−(メタ)アクリレートなど);ビニル芳香族モノマー(例えば、スチレン、α−メチルスチレン、パラ−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレン、ビニルナフタレン、イソプロペニルナフタレン、ジビニルベンゼンなど);ビニルエステル(例えば、酢酸ビニル;ビニルバーサテートなど);ビニル不飽和カルボン酸モノマー(例えば、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸);窒素含有ビニル不飽和モノマー(例えば、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、及びC1〜C18アルキル(メタ)アクリルアミドなど);ジエン(例えば、ブタジエン及びイソプレン);ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレンなどを含む。用語「(メタ)アクリレート」は、この明細書で使用される通り、メタアクリレートとアクリレートの両方のエステルを指す。
【0036】
望ましい耐候性を有するナノ複合体組成物を製造する目的で、アルキル(メタ)アクリレートの類から選ばれるモノマーを使用することが好ましい。低コストで市販のナノ複合体水性分散液を提供する目的で、このエチレン性不飽和モノマーはC1〜C18アルキルメタアクリレート、C1〜C18アルキルアクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ブタジエン、ビニル芳香族のモノマーなどからなる群から選ばれることが好ましい。塗料と接着剤を製造するためのナノ複合体水性分散液を使用する目的で、C1〜C18アルキル(メタ)アクリレートモノマー;アクリル酸;メタクリル酸;イタコン酸;酢酸ビニル;ビニルバーサテート;ビニル芳香族モノマーなどを使用することが好ましい。種々の用途においてナノ複合体水性分散液を提供する目的で、n−ブチルアクリレート、アクリル酸エチル、ブチルメタアクリレート、メチルメタアクリレート、スチレン、ブタジエン、アクリル酸、及びメタクリル酸モノマーをコストが相対的に低く、市販されていることにより使用することが更に好ましい。
【0037】
前述したように、この水性混合物は、モノマーの乾燥重量基準で少なくとも10重量パーセントの酸含有モノマーを含んでもよい。好ましくは、この酸含有モノマーはカルボン酸含有モノマーである。用語「酸含有モノマー」は、この明細書で使用される通り、一つあるいはそれ以上の酸官能基またはアンハイドライド、例えば、無水メタアクリル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、及びシトラコニックアンハイドライドなどの酸形成能のある官能基を含有するいかなるエチレン性不飽和モノマーも指す。酸含有モノマーの例は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、シトラコン酸、及びフマル酸などのカルボン酸保有エチレン性不飽和モノマー;アクリロキシプロピオン酸及び(メタ)アクリロキシプロピオン酸;スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸ナトリウム、スルホエチルアクリレート、スルホエチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート−2−スルホン酸、または2−アクリルアニリド−2−メチルプロパンスルホン酸などのスルホン酸保持モノマー;ホスホエチルメタアクリレート;酸含有モノマーの対応する塩;またはこれらの組み合わせを含む。このナノ複合体分散液の用途に依って、添加される酸含有モノマーの量は、このポリマー粘土ナノ複合体内のポリマーの乾燥重量の、10〜95%までの、好ましくは15〜60%までの、そして更に好ましくは20〜50重量%までの範囲であってもよい。
【0038】
ASEポリマー粘土ナノ複合体を製造するなどの本発明のある実施形態においては、一つあるいはそれ以上の多不飽和モノマーが水性混合物に添加されてもよい。この明細書で使用される通り、この多不飽和モノマーは、また、架橋剤またはグラフトリンカーとも呼ばれてもよい。用語「架橋剤」は、この明細書で使用される通り、同一のタイプのポリマー分子の間で2つあるいはそれ以上の共有結合を形成する能力のある多官能性モノマーを指す。用語「グラフトリンカー」は、この明細書で使用される通り、一つのタイプのポリマー分子と別のタイプのポリマー分子の間で2つあるいはそれ以上の共有結合を形成する能力のある多官能性モノマーを指す。重合されてもよいモノマーは、「The Polymer Handbook」,4rd Edition,Brandrup and Immergut,Eds.,Wiley Interscience,Chapter2,(1998)に掲げられているものなどの当分野で普通に知られている多不飽和モノマーのいずれかを含む。好適な多不飽和モノマーは、例えば、ジビニルベンゼン、ジビニルピリジン、ジビニルトルエン、ジアリルフタレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルキシレン、ジビニルエチルベンゼン、ジビニルスルホン、ジビニルケトン、ジビニルスルフィド、アリルメタアクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、ジアリルスクシネート、ジアリルカーボネート、ジアリルマロネート、ジアリルオキサレート、ジアリルアジペート、ジアリルセバケート、ジビニルセバケート、ジアリルタートレート、ジアリルシリケート、トリアリルトリカルバリレート、トリアリルアコニテート、トリアリルシトレート、トリアリルホスフェート、N,N−メチレンジメタアクリルアミド、N,N−メチレンジメタアクリルアミド、N、N−エチレンジアクリルアミド、トリビニルベンゼン、及びグリコール、グリセロール、ペンタエリスリトール、レゾルシノール、グリコールのモノチオ及びジチオ誘導体のポリビニルエーテル、及びこれらの組み合わせを含む。多不飽和モノマーの更に非限定的な例は、オリゴエチレングリコールジアクリレート、オリゴエチレングリコールジメタ−アクリレート、トリメチロール−プロパンジアクリレート、トリメチロールプロパンジメタ−アクリレート、トリメチロール−プロパントリアクリレート(「TMPTA」)またはトリメチロールプロパントリメタアクリレートなどのアルカンポリオール−ポリアクリレートまたはアルカンポリオール−ポリメタアクリレート、及びアリルアクリレート、ジアリルマレエート、及び典型的にはアリルメタアクリレートなどの不飽和カルボン酸アリルエステルを含む。多不飽和モノマーの追加の非限定的な例は、米国特許第4,582,859号に提示されている。
【0039】
添加される多エチレン性不飽和モノマーの量は重要であり、ナノ複合体水性分散液の全組成に依って変わる。例えば、低過ぎるレベルの多エチレン性不飽和モノマーは、ASEポリマー粘土ナノ複合体中での過度の溶解度と不充分な膨潤を生じることがあり、一方、高過ぎるレベルはしっかりと架橋して、マイクロゲル粒子が中和時に膨潤されないASEポリマー粘土ナノ複合体を生じることがある。ASEナノ複合体分散液などの実施形態においては、添加される多エチレン性不飽和モノマーの量は、0.01〜5%までの、好ましくは全モノマーの0.01〜3%までの、そして更に好ましくは0.01〜1重量%までの範囲であってもよい。コアシェルポリマー粘土ナノ複合体などの他の実施形態においては、添加される多エチレン性不飽和モノマーの量は、全モノマーの0.1〜10%までの、好ましくは0.1〜5%までの、そして更に好ましくは0.1〜2重量%までの範囲であってもよい。
【0040】
HASEポリマー粘土ナノ複合体を製造するなどの本発明のある実施形態においては、一つあるいはそれ以上の会合性モノマーがこの水性混合物に添加されてもよい。「会合性モノマー」は、この明細書で使用される通り、エトキシル化またはポリ(エトキシル化−プロポキシル化)などの親水性セグメントと末端の疎水性官能基を有するモノマーに関する。会合性モノマーは、慣用の非イオン性界面活性剤のヒドロキシル末端とエチレン性不飽和モノマーとをカップリングすることにより製造されてもよい。会合性モノマーは、なかんずく、末端の疎水基のタイプ、エチレン性不飽和結合のタイプ、ポリ(エトキシル化−プロポキシル化)の比と程度、及び成分結合性官能基を変えることにより変わってもよい。会合性モノマーの例は、C8〜C30アルキルフェノキシ(エチレンオキシ)6−100エチル(メタ)アクリレート及びC8〜C30アルコキシ(エチレンオキシ)6−50エチル(メタ)アクリレート;C8〜C30アルキルフェノキシエチル(メタ)アクリレート;及びC8〜C30アルコキシエチル(メタ)アクリレートなどの界面活性剤エステルを含んでもよい。限定ではないが、エーテル、アミド及びウレタンなどの他の結合を使用することができる。限定ではないが、C8〜C30カルボン酸のビニルエステル及び(メチル)アクリレートのC8〜C30アルキルエステルなどの会合性モノマーも使用することができる。会合性モノマーの更なる非限定的な例は、米国特許第4,421,902号に開示されている重合性アルキルポリ(オキシエチレン)ポリ(カルボニルオキシエチレン)アクリレート;米国特許第5,916,967号に開示されているアルコキル化(C8〜C30)アルキル、アルキルアリール、多環ヒドロカルビル、または少なくとも2つのオキシアルキレン単位とさ最大70のオキシアルキレン単位を有する複雑な疎水性アルコールの(メタ)アクリル酸エステル;及び米国特許第6,063,857号に開示されている疎水性モノマーを含む。添加される会合性モノマーの量は、全モノマーの1〜20%、好ましくは1〜15%までの、そして更に好ましくは1〜10重量%までの範囲であってもよい。
【0041】
ある実施形態においては、この水性混合物はポリマーラテックスまたはポリマーラテックス粒子を含んでもよい。これらの実施形態においては、このポリマーラテックスは前述のモノマーから製造あるいは重合されてもよい。好ましくは、このポリマーラテックスあるいはポリマーラテックス粒子は粘土粒子の存在下水性媒体中で重合される。一つの実施形態においては、このポリマーラテックスは少なくとも一つの重合性酸含有モノマーを含むモノマー混合物を用いて乳化重合により製造され、ここで、この酸含有モノマーはアルコールのイタコン酸及び二水素ホスフェートエステル、重合性オレフィン基を含有するアルコール、リン酸、またはメタクリル酸からなる群から選ばれてもよい。本発明のポリマーラテックスまたはポリマーラテックス粒子で使用される追加のモノマーは、例えば、WO93/12184(Vogelら)で提示される。
【0042】
水性あるいはモノマー混合物は乳化剤を更に含んでもよい。好適な乳化剤は、限定ではないが、アルキル−、アリール−、アラルキル−、アルカリールの硫酸塩またはスルホン酸塩;アルキル−、アリール−、アラルキル−、アルカリール−ポリ(アルコキシアルキル)エーテル;アルキル−、アリール−、アラルキル−、アルカリール−ポリ(アルコキシアルキル)硫酸塩;カリウムオレエート、典型的にはアルキルジフェニルオキシドジスルホン酸塩など長鎖脂肪酸のアルカリ塩などの乳化重合で慣用的に使用されるもの含んでもよい。好ましい乳化剤は、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩及びジオクチルスルホコハク酸塩を含んでもよい。更には、使用される乳化剤は、単独あるいは混合物で使用される非イオン性あるいはアニオン性乳化剤であってもよい。この非イオン性タイプの乳化剤の例は、t−オクチルフェノキシエチルポリ(39)−エトキシエタノール及びノニルフェノキシエチルポリ(40)エトキシエタノールを含む。アニオン性乳化剤の例は、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、t−オクチルフェノキシエトキシポリ(39)エトキシエチル硫酸ナトリウム塩を含む。
【0043】
任意に、重合時に少なくとも一つの連鎖移動剤を水性混合物のいずれかあるいは両方に添加して、このポリマーの分子量をコントロールしてもよい。連鎖移動剤の例は、限定ではないが、メルカプタン、ポリメルカプタン、及びポリハロゲン化合物を含む。更に、連鎖移動剤の非限定的な例は、エチルメルカプタン、n−プロピルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、イソブチルメルカプタン、t−ブチルメルカプタン、n−アミルメルカプタン、イソアミルメルカプタン、t−アミルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−デシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタンなどのアルキルメルカプタン;メチルメルカプトプロピオン酸及び3−メルカプトプロピオン酸などのメルカプトカルボン酸及びこれらのエステル;イソプロパノール、イソブタノール、ラウリルアルコール及びt−オクチルアルコールなどのアルコール;及び四塩化炭素、テトラクロロエチレン、及びトリクロロブロモエタンなどのハロゲン化化合物を含む。概ね、モノマー混合物の重量基準で0〜10%まで、好ましくは0〜5%まで、そして更に好ましくは0〜3重量%までを使用することができる。このポリマー分子量は、また、開始剤のモノマーに対する比を選ぶなどの他の方法によりコントロールされてもよい。
【0044】
水性混合物のいずれかあるいは両方は、モノマーの少なくとも一部の重合に先立ち粘土水性分散液を含んでもよく、あるいは重合が完了した後に粘土水性分散液は水性混合物と混和されてもよい。この粘土水性分散液は、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液中の全乾燥ポリマー重量基準で0.1〜200までの、更に好ましくは1〜60の、なお更に好ましくは1〜45までの、そして最も好ましくは1〜25重量パーセントの非変成粘土を含んでもよい。この粘土水性分散液中に存在する水の量は、70〜殆ど100重量パーセントまでである。ある実施形態においては、この粘土水性分散液は、また、この明細書で開示されているモノマーなどの少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーを含むモノマー混合物も含む。
【0045】
この粘土水性分散液に好適な粘土は、インターカレーションあるいは剥離する能力のあるいかなる天然あるいは合成の層状鉱物も含む。このような粘土の例は例えば、層状ケイ酸塩鉱物を含んでもよい。使用されてもよい層状ケイ酸塩鉱物は、層間化合物を形成する能力のある天然及び合成の鉱物を含む。いくつかの天然起源鉱物の例は、限定ではないが、スメクタイト、フィロケイ酸塩、モンモリロナイト、サポナイト、バイデライト、モントロナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、バーミキュライト、カオリナイト及びハロサイトとして知られているものを含む。好ましくは、これらの鉱物の中でモンモリロナイトである。合成鉱物または合成のフィロケイ酸塩のいくつかの非限定的な例は、LAPONITE(登録商標)(製造元Laporte Industries,Ltd.(Charlotte,North Carolina))、マガジアイト、及びフルオロヘクトライトを含んでもよい。
【0046】
粘土は、通常、カリウム、カルシウム、またはナトリウムなどのそれぞれの空間内に存在し、粘土表面の実効負電荷に引き付けられる少なくとも一つの天然起源のカチオンを有する。例えば、モンモリロナイトのような粘土は、ナトリウムまたはカルシウムなどの天然起源のカチオンと共に採掘される。用語「ナトリウム形」または「カルシウム形」は、それぞれ、ナトリウムまたはカルシウムである交換可能なカチオンを有する粘土を指す。
【0047】
この粘土のカチオン交換容量(「CEC」)は、この粘土のイオン交換容量、またはコロイド粒子の単位重量当りの正電荷の形で表されるこの粘土表面上に吸収され得る正電荷の全量に関する。例示の粘土材料に対するいくつかのCEC値は次の通りである、モンモリロナイト粘土は70〜150ミリ当量/100gまでの範囲である;ハロサイト粘土は40〜50ミリ当量/100gまでの範囲である;およびカオリナイト粘土は1〜10ミリ当量/100gまでの範囲である。本発明のある実施形態においては、選ばれる粘土は、好ましくは高いCEC値を有する。好ましい形においては、本発明で使用される粘土は、約40ミリ当量/100gあるいはそれ以上のCEC容量、好ましくは約70ミリ当量/100gあるいはそれ以上のCEC容量、更に好ましくは約90ミリ当量/100gあるいはそれ以上のCEC容量、そしてなお更に好ましくは100ミリ当量/100gあるいはそれ以上のCEC容量を有してもよい。本発明のある実施形態においては、この粘土のCEC容量は増加してもよく、これは、モノマーの少なくとも一部の重合に先立ち粘土を電気化学的に還元することにより、ナノ複合体分散液内のポリマーへの粘土の親和性を増進する。
【0048】
粘土水性分散液は、少なくとも一つの非変成粘土を含む水性粘土混合物を機械的な混合によるなどのせん断力にかけて、粘土を部分的及び/または完全に剥離させることにより製造されてもよい。粘土粒子の物理的な完全性を水中で崩壊して、界面活性剤などの変成剤を必要とせずにこの粘土を少なくとも部分的に剥離させる種々の高せん断方法も考えられる。これらの方法は、限定ではないが、超音波処理、メガ音波処理、粉砕/ミリング、高速ブレンド、均質化などを含む。ある実施形態においては、この粘土水性分散液は、10〜150℃の、好ましくは20〜100℃までの、そして更に好ましくは20〜90℃までの範囲の温度でせん断力にかけられて、粘土層の剥離を更に助けることもある。このような高せん断方法を本発明の方法で使用してもよいが、これらの方法は、少なくとも部分的に剥離された状態を得るのに必要とされない。本発明の種々の実施形態においては、この粘土は剥離粘土層と非剥離粘土粒子の両方を含んでもよい。
【0049】
本発明においては、この粘土水性分散液内の粘土は部分的あるいは完全に剥離されていてもよい。好ましくは、この粘土は少なくとも部分的に剥離された粘土である。用語「少なくとも部分的に剥離された粘土」は、概ね、この明細書で使用される通り、層が部分的あるいは完全に相互に分離された粘土を指す。対照的に、用語「非剥離粘土」は、概ね、分離された層として存在しない粘土の物理的状態を指す。用語「インターカレーションされた」は、概ね、系内でポリマーが粘土の層の間に介在する状態を指す。用語「部分的にインターカレーションされた」は、概ね、系内の粘土層の一部が層の間にポリマーを有し、他の粘土層が有さない状態を指す。ポリマー及び粘土系の種々の状態のいずれかを本発明で使用してもよい。
【0050】
通常、完全に(「充分に」)」剥離された粘土の水性分散液は、数パーセント以上の粘土濃度でかなり粘稠及び/またはゼラチン質である。このような極めて粘稠なゲルを形成する粘土の厳密な重量パーセント(濃度)は、限定ではないが、粘土のタイプ、温度、pHなどを含む多数の因子に依存することが当業者には認識されている。通常、この粘土分散液は、粘稠なゲルでなく自由流動性の液体を形成する。
【0051】
本発明においては、剥離度を100%完結未満、すなわち、部分剥離(100%未満)に制限すると、通常、粘度の低下した、及び/またはゲル化しない液体状態の粘土分散液がもたらされる。従って、粘土層に剥離された粘土の一部は、通常、粘度増加に対して主要な寄与をもたらし、一方、この非剥離部分(すなわち、粘土粒子)はこの粘度増加に対して小さい寄与をもたらす。従って、粘土水性分散液中の部分剥離粘土の全量は、通常、分散液の全重量基準で数重量パーセント未満、好ましくは5%以下、更に好ましくは4%以下、そしてなお更に好ましくは3%以下である。更に、この粘土の剥離は、乳化重合の段階におけるなど以降の加工時に起こることもある。この粘土水性分散液の粘度の低下は、限定ではないが、ポリホスフェートなど分散剤により助けられると考えられる。これらは、重合工程時にあるいは重合された製品に添加されてもよい。
【0052】
高せん断を必要としない穏やかな機械的混合は少なくとも部分的に剥離された粘土の水中の分散液をもたらすのにしばしば好適であることがある。完全に剥離された粘土が反応媒体中の高粘度及び/またはゲルの存在に関連する加工上の問題を引き起こす場合には、剥離度は不十分とすべきである。同様に、所望の化学的及び物理的性質を得るためには、この粘土は、少なくとも部分的に剥離されたものでなければならない。また、水性環境中で粘土をせん断する段階は、通常、結果としてこの水性環境の粘度増加を生じる。通常、剥離度が大きい程、粘度増加は大きい。
【0053】
粘土の剥離度を増加させること以外に、ナノ複合体水性分散液内の粘土濃度を増加させることも、結果として増加した粘度を生じる。この目的で、反応媒体及び/または粘土分散液を水などの好適な液体により希釈することにより、粘度がコントロールされてもよい。通常、重合段階に先立ち希釈することにより反応媒体及び/または粘土分散液の粘度をコントロールすることが望ましい。例えば、本発明のナノ複合体において高レベルの粘土富化を得るために(例えば、ナノ複合体水性分散液内の全重量ポリマー基準で5%以上の粘土量)、反応媒体は以降の重合段階に先立ち充分な量の水により希釈されて、粘度を低下してもよい。特別な粘度レベルを得るのに必要な希釈の量は当業者によれば容易に決められる。通常、以降の反応物を添加するのに先立って適当な粘度範囲を得るためには、この反応媒体の固体濃度は、50%未満に、通常10%〜40%までに、そして更に通常20%〜30%までにコントロールされてもよい。ある実施形態においては、ブルックフィールド粘度計を用い、3番スピンドルを1分当り60回転(「rpm」)で用いて測定して、反応物の添加に先立った水性分散液の粘度は、5,000センチポイズ(「cps」)までの範囲であってもよい。
【0054】
ある実施形態においては、界面活性剤は、重合の前または後でこのナノ複合体水性分散液に添加されてもよい。また、界面活性剤は、この明細書で述べた方法に従って製造され、エマルション内の粘土を疎水性に変成するポリマーシードを含む水性エマルションにも添加されてもよい。典型的な界面活性剤は、親水性の頭基と少なくとも一つの親油性の尾を有し、ここで、この尾は水素と4〜30個の炭素原子を有するアルキル、アルケニル、及びアルキニル基から選ばれる。これらの界面活性剤は、混合物における一方の界面活性剤または水性系内の他方の成分の混和性に依って、単独あるいは混合物におけるなど相互との組み合わせで使用されてもよい。本発明での使用に好適な例示の界面活性剤の一覧は、年刊の「McCutcheon's Detergents and Emulsifiers」(MC Publishing Co.,Glen Rock,N.J.)に提示されている。
【0055】
典型的な界面活性剤は、非イオン性、アニオン性、カチオン性、及び両性(両性イオン型)界面活性剤を含んでもよい。非イオン性界面活性剤は、水溶液に溶解あるいは分散した場合電荷を有しない界面活性剤である。典型的な非イオン性界面活性剤は、例えば、(C6〜C18)アルキルフェノールアルコキシレート(1〜70の、そして好ましくは5〜16のエチレンオキシド単位を有するt−オクチルフェノール及びノニルフェノールエトキシレートなど)、(C12〜C20)アルカノールアルコキシレート及びエチレンオキシド及びプロピレンオキシドのブロックコポリマー、及びアルコキシル化によりそれから得られる(C4〜C18)アルキルグルコシド並びにアルコキル化生成物、特にアルキルグルコシドとエチレンオキシドとの反応により得られるものを含む。アニオン性界面活性剤は、水溶液中で負に帯電した状態の親水性官能基を有する界面活性剤である。典型的なアニオン性界面活性剤は、例えば、(C8〜C18)アルキルカルボン酸、(C12〜C20)スルホン酸(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸化されたアルキルアリール化合物)、(C10〜C20)硫酸エステル(ラウリル及びセチル硫酸のナトリウム塩などの硫酸化されたアルコール)、ホスフェートエステル及びこれらの塩を含む。カチオン界面活性剤は、水溶液に溶解あるいは分散した場合官能基の電荷が正である親水性官能基を含有する。典型的なカチオン界面活性剤は、例えば、(C12〜C20)アミン化合物(ラウリルピリジニウムクロリド、オクチルベンジルトリメチルアンモニウムクロリド及びドデシルトリメチルアンモニウムクロリドなどの)及び酸素含有アミンを含む。更なるカチオン界面活性剤は、例えば、脂肪酸及びロジン酸から誘導される4級アンモニウム、4級ホスホニウム、または3級スルホニウムカチオンを含む塩などのオニウム塩または脂肪族モノ−、ジ−、及びポリアミンを含んでもよい。提供される代表的な界面活性剤においては、正電荷は、概ね、アミノまたは4級窒素上に存在する。例えば、コカミドプロピルベタインなどの両性あるいは両性イオン型界面活性剤は、酸性及び塩基性の親水性基の両方を含有し、本発明でも使用されてもよい。
【0056】
本発明のある実施形態について使用されてもよい界面活性剤の一部の非限定的な例は、米国特許第4,473,675号及び第2,531,427号に見られる。米国特許第4,473,675号は、ジメチルジ(水素化獣脂)アンモニウム化合物と10%〜90重量%までのジメチルベンジル(水素化獣脂)アンモニウム化合物の混和物などの4級アンモニウム化合物を使用して、粘土を変成することを開示している。米国特許第2,531,427号は、アンモニウムの同級体であり、そして元素Xを含有するタイプRXHy(ここで、Xはアンモニウム、ホスホニウム、アルソニウム、及びスチボニウムにおけるように5価であり;オキソニウム、スルホニウム、セレン、及びスタノニウム化合物におけるように4価であり;イオドニウム化合物におけるように3価であり、そしてオキソニウム、カルボニウム、またはスチボニウムの付加化合物と考えられてもよい)により定義されるオニウム化合物の使用を開示している。米国特許第2,531,427号で提示されている更なる化合物は、脂肪族、環状、芳香族、及びヘテロ環状アミン、1級、2級、及び3級アミン及びポリアミンの塩、及びトリフェニルアルキルホスホニウム−アソニウム−スチボニウム−ハロゲン化物、またはジアルキル−、あるいはアリール−スルホニウム及びセレノニウムハロゲン化物及び2,5−ジアルキルガンマピロンヒドロクロリドなどのピロン1価あるいは多価オニウム化合物などの4級アンモニウム化合物を含む。
【0057】
緩衝剤はまた乳化重合時この水性混合物中にも存在してもよい。緩衝剤は、概ね、限定ではないが、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは酢酸ナトリウムなどの弱酸の塩である。添加される場合には、この水性混合物中に存在してもよい緩衝剤の量は、重合で使用される全モノマー基準で0.01〜5重量パーセントまでの範囲であってもよい。概ね、また、アンモニアまたは水酸化ナトリウムなどの低レベルの強塩基を使用して、重合のpHをコントロールすることができる。これらの薬剤は、重合段階の前、間、あるいは後のいずれの時点でも添加されてもよい。緩衝剤を更に使用して、あるモノマーの加水分解をコントロールし、重合時の早期架橋の程度に影響を与え(N−メチロールアクリルアミドモノマーを使用する場合のように)、開始剤の分解速度に影響を与え、及び/またはカルボキシレート酸モノマーと界面活性剤の解離の程度に影響を与えて、コロイドの安定性をコントロールしてもよい。
【0058】
II.重合方法
本発明の方法に従って、第1及び第2の水性混合物、または水性エマルション及び粘土水性分散液を好ましくは乳化重合により重合させて、アルカリ膨潤性あるいはアルカリ可溶性の高酸含量ポリマー粘土ナノ複合体分散液を形成する。乳化重合法は、R.G.Gilbert,「Emulsion Polymerization:A Mechanistic Approach」,Academic Press,NY(1st Edition,1995)とEl−Aasser,「Emulsion Polymerization and Emulsion Polymers」,John Wiley and Sons,NY(1997)で概説されている。乳化重合段階は、通常、この反応物(モノマー、開始剤、乳化剤、粘土水性分散液、及び任意に連鎖移動剤)を好適に結合し、混合し、そして水性媒体中で反応させ、そして熱を反応器中及び反応器の内外で移動させる好適な反応器中で行なわれる。この反応物は、通常、時間をかけてゆっくりと(半バッチ法におけるように漸次)、連続的にあるいは「ショット」として迅速に(バッチ的に)反応器の中に添加される。通常、この反応物は反応器に徐々に添加(「漸次添加」)される。0.5〜18時間までの、好ましくは1〜12時間までの、そしてなお更に好ましくは2〜6時間までの範囲の時間にわたって水性混合物を反応器の中に徐々に添加することによる連続供給は、反応温度をコントロールするのに有用である。
【0059】
他の実施形態においては、本発明のポリマー粘土ナノ複合体水性分散液は、乳化重合以外の方法により重合されてもよい。本発明のポリマー粘土ナノ複合体水性分散液は、バッチ、溶液、懸濁、あるいはミニ−乳化重合法により重合されてもよい。例えば、ポリマー粘土ナノ複合体分散液は、バルク重合法すなわち、溶媒または水を添加しない重合により重合されてもよい。他の実施形態においては、モノマーの重合熱またはこのポリマーの粘度が高過ぎる場合には、溶液重合法を使用してもよい。好ましくは、この重合は水性媒体中で起こるが、他の媒体、または溶媒を使用してもよい。しかしながら、溶液重合についてのいくつかの難点は、反応または分子量を制約することもある溶媒との連鎖移動反応の完結時での溶媒の除去である。
【0060】
本発明の他の実施形態においては、ポリマー粘土ナノ複合体分散液は懸濁重合により重合されてもよい。これらの実施形態においては、モノマーは液体媒体中で機械的に分散され、液滴として重合される。この液体媒体は、好ましくは水であるが、ペルフルオロカーボンなどの他の媒体も使用してもよい。この懸濁液への一つあるいはそれ以上の安定剤の添加は、機械的な攪拌と共にモノマー液滴の集塊の防止を助ける。懸濁重合の更なる非限定的な例は、George Odian,「Principles of Polymerization」,2nd ed.John Wiley and Sons,NY(1981),p287−288に提示されている。
【0061】
本発明のポリマー粘土ナノ複合体コロイドはミニ乳化重合法により製造されてもよい。用語「コロイド」は、この明細書で使用される通り、0.05〜1μmまでの範囲の数平均の粒径を有する複合粒子を指す。用語「ミニ乳化重合」は、この明細書で使用される通り、概ね、分散液内のモノマー液滴が0.05〜1μmまでの範囲であってもよい安定なサブミクロン油−中−水分散液を含む方法に関する。ミニ乳化重合法の更なる討論は、「Mini−emulsion polymerization」 by E.D.Sudolら,「Emulsion Polymerization and Emulsion Polymers」,John Wiley and Sons,NY(1997),p.700−722に提供されている。参照文献、Erdemら、「Encapsulation of Inorganic Particles via Mini−emulsion Polymerization」,Proc.Am.Chem.Soc.(Div Polym Mater Sci Eng)1999,80,583及びErdemら、「Encapsulation of Inorganic Particles via Mini−emulsion Polymerization.III.Characterization of Encapsulation」,Journal of Polymer Science:Part A:Polymer Chemistry,Vol.38,4441−4450(2000)は、ミニ乳化重合に対するいくつかの例示の方法を提示する。この分散液は、通常、油、水、界面活性剤、及び、任意に、共界面活性剤を含む系のせん断により得られる。この水性分散液の液滴サイズが小さいために、ミニエマルション内のモノマー液滴が粒子核形成の主要な部位となってもよいと考えられる。
【0062】
このミニエマルション内のモノマー液滴の安定性は、オプションの共安定剤と同時に安定剤を使用することから生じることもある。この安定剤は、例えばこの明細書で挙げた界面活性剤のいずれかを含んでもよい。共安定剤を使用する実施形態においては、この共安定剤は、好ましくは例えば、セチルアルコール、ヘキサン、またはヘキサデカノールなどの低分子量の水不溶性化合物である。この混合物に添加してもよい界面活性剤の量は、混合物内のモノマーの重量基準で0.1%〜10%まで、好ましくは0.5%〜5%まで、そして更に好ましくは1%〜4重量%までである。共界面活性剤の混合物に対する量は、添加される場合には、混合物内のモノマーの重量基準で0.1%〜15%まで、好ましくは1%〜10%まで、そして更に好ましくは2%〜8重量%までである。
【0063】
種々の開始剤系がフリーラジカル開始の分野では知られ、この明細書で述べた重合方法で使用されてもよい。この開始剤系の選択は使用される重合法に依って変わってもよい。限定ではないが過硫酸塩などの熱開始剤を使用してもよい。あるいは、フリーラジカル酸化還元開始剤系も使用してもよい。このような系の例は、例えば、過硫酸塩、アゾ、過酸化物(例えば、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキシド、t−アミルハイドロパーオキシド)などの酸化剤または酸化体をメタ重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、ナトリウムスルホキシレートホルムアルデヒド、ナトリウムジチオナイト、イソアスコルビン酸、ハイドロサルファイトナトリウム、2−ヒドロキシ−2−スルフィナト酢酸、2−ヒドロキシスルホナト酢酸などの還元剤または還元体と組み合わせで含む。
【0064】
この方法の種々の段階で通常使用されるフリーラジカル開始剤は、10℃〜100℃までの、好ましくは20℃〜95℃までの、そして更に好ましくは55℃〜90℃までの温度範囲で行なわれるフリーラジカル酸化還元重合で慣用的に使用されるものである。高圧用に設計されている装置を用いて100℃以上の温度が可能である。酸化還元開始を含むいくつかの実施形態においては、開始温度は、酸化還元開始のために好ましくは85℃以下に、更に好ましくは55℃以下に保持される。過硫酸塩による熱開始を含む他の実施形態においては、範囲80℃〜90℃の温度が使用される。
【0065】
ある実施形態においては、本発明は酸化還元法を使用して、粘土表面の変成を開始し、粘土の層の間のモノマーの重合を助けてもよい。粘土の重量の相対的に大きなパーセント、通常2重量%あるいはそれ以上は、鉄、銅、マンガンなどの酸化還元活性の多価金属イオンを含み、これは、粘土の空間内及び/または表面層に存在する。粘土内に元から含まれているか、あるいは系に添加されたこれらの酸化還元活性の多価金属イオンを使用して、酸化還元活性開始剤成分からのラジカル発生を加速してもよい。酸化還元法においては、FeIIまたはFeIIIなどの金属イオンを含有する粘土を酸化剤または還元剤のいずれかの存在下で反応させて、ラジカルを形成してもよい。酸化還元で誘導されたラジカルは、粘土層の間の空間で、あるいは粘土表面で形成され、粘土のインターカレーション及び/または剥離を促進する。更に、酸化還元法は、酸化還元無しの場合よりも高度なフィルム透明性を呈するポリマー粘土ナノ複合体を生成する。
【0066】
FeII入りの粘土を酸化剤の存在下で反応させる酸化還元法においては、天然のFeIII形の粘土と任意に界面活性剤を含有する水性混合物に化学還元剤が添加される。好ましくは、添加される還元剤の量は、粘土内に含有されるすべての鉄を還元するのに充分なものである。この水性混合物の色変化を観察することにより、粘土のFeIIIからFeII形への還元の確認が行なわれてもよい。この水性混合物は灰色/緑色の外観になることもある。鉄を還元したならば、化学酸化剤が一つあるいはそれ以上のモノマーと共に水性混合物に添加される。酸化剤とFeIIの相互作用は電気化学反応を起こし、結果として、粘土と会合している鉄から酸化剤への電子移動を生じる。酸化剤の還元は、酸化剤をアニオンと酸化還元で誘導されたラジカルに開裂させ、粘土の表面で、あるいは粘土層間の空間中のいずれかでポリマー鎖を開始することができる。このように、酸化還元開始系は、ポリマー/粘土ナノ複合体のインターカレーション及び/または剥離において助けとなることができる。酸化還元法を使用して、重合を開始し及び/または重合を全ナノ複合体形成中維持してもよい。加えて、酸化還元法を使用して、粘土のCEC値を変えてもよい。
【0067】
代替の実施形態においては、FeIII形の粘土を還元剤の存在下で反応させ、そして粘土を天然のFeIII形で含有する水性混合物にモノマーエマルションシードを添加する。還元剤は粘土のFeIII基と相互作用し、酸化され、粘土の表面において、あるいはその近傍でラジカル形成と引き続くポリマー鎖開始が引き起こされる。シード形成が完結したならば、ナノ複合体ラテックスがこの明細書で開示した標準の方法に従って形成される。酸化還元法を使用して、重合を開始し、及び/または重合を全ナノ複合体形成中維持してもよい。加えて、酸化還元法を使用して、粘土のCEC値を変えてもよい。
【0068】
酸化還元系がラジカルの単独の源である実施形態においては、ポリマー鎖の成長を継続して、粘土プレートに、あるいは粘土の表面上の交換空間に閉じ込める程度に、鉄を粘土表面の近傍の領域に閉じ込めてもよい。粘土中に存在するか、あるいは別に添加される酸化還元活性の多価金属イオンと共に還元剤(ナトリウムスルホキシレートホルムアルデヒド,イソアスコルビン酸などの)と酸化剤(過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキシドなどの)を使用することも本発明のポリマー/粘土ナノ複合体を製造する有用な方法である。
【0069】
本発明のある実施形態においては、第1及び第2の水性混合物、あるいは水性分散液あるいはエマルション及びモノマー混合物が多段乳化重合される。このような多段乳化重合は、好ましくは2つあるいはそれ以上のモノマー混合物の順次重合を含み、ここで、第1のモノマー混合物のモノマーは80%以上まで、好ましくは90%以上まで、そしてなお更に好ましくは95%以上の転化率まで重合されて、ポリマー粒子分散液を形成する。この重合には好ましくはこのポリマー粒子分散液の存在下でこの粘土分散液を含有する追加のモノマー混合物の重合が続き、ポリマー粒子と会合してもよい追加のポリマーを形成し(例えば、ポリマー粒子の周りのポリマーシェルまたはポリマー粒子内のドメイン)、及び/または追加のポリマー粒子を形成する。
【0070】
本発明の別の態様においては、水性分散液は、組成の異なる少なくとも2段を順次重合する多段乳化重合法により製造されてもよい。このような方法は、普通、結果として少なくとも2つの相互の不相溶性のポリマー組成物を形成させ、その結果、ナノ複合体水性分散液中のポリマー粒子内の少なくとも2つの相が形成される。このような粒子は、例えば、コア/シェルあるいはコア/シース粒子、コアを不完全にカプセル化するシェル相付きのコア/シェル粒子、コアとシェルなどの2つあるいはそれ以上の相が相互に会合している多数のコアと相互貫入した網目粒子付きのコア/シェル粒子などの種々の構造の2つあるいはそれ以上の相から構成される。用語「会合」は、この明細書で使用される通り、ポリマー粘土ナノ複合体粒子内のコアとシェルの間の関係であって、コアの少なくとも一部とシェルの少なくとも一部は共有結合的にあるいは非共有結合的に相互に会合しているものに関する。ナノ複合体水性分散液内の多段化エマルションポリマーの段の各々は、エマルションポリマーに対してこの明細書で開示したのと同一のモノマー、界面活性剤、酸化還元開始系、連鎖移動剤を含有してもよい。このような多段エマルションポリマーの製造に使用される重合法は、例えば、米国特許第4,325,856号;同第4,654,397号;同第4,814,373号;同第4,876,313号;同第4,916,171号;同第5,454,695号;及び同第6,252,004号など当分野でよく知られているものである。この段階の間、第1及び第2の水性混合物は、どのような順序で多段重合されてもよいことは認識されるべきである。ナノ複合体組成物を乾燥した粉末の形で製造するためには、粘土含有混合物、または第2の水性混合物内のモノマーは、第1の水性混合物内のモノマーの後で重合されることが好ましい。
【0071】
本発明の一つの実施形態においては、この粘土は、モノマーと非変成粘土を含有する水性混合物中のモノマーの重合時少なくとも部分的に剥離されてもよい。この実施形態においては、粘土及びモノマー水性混合物は、多段重合の第1段であってもよく、そこで多段ポリマーの内部ポリマーコア部は、好ましくは非変成粘土の少なくとも一部を含有する。別の実施形態においては、この粘土及びモノマー水性混合物は、多段重合の第2段であってもよく、そこで、多段ポリマーの外部のポリマーシェル部は、通常、非変成粘土の少なくとも一部を含有する。更なる実施形態においては、両方の段がこの非変成粘土を含有してもよい。
【0072】
本発明の方法の一つの実施形態においては、第1の水性混合物は、重合されて、20〜7000ナノメーターの、好ましくは50〜2000ナノメーターの、そしてなお更に好ましくは50〜800ナノメーターの粒子直径を有する第1段のエマルションポリマーコア粒子を形成してもよい。この実施形態においては、このコアポリマーは、ナノ複合体分散液中の全乾燥ポリマー重量の乾燥重量基準で0.1〜99%、好ましくは5〜95%まで、更に好ましくは10〜90%であり、そして第2の水性混合物は重合されて、上記コア粒子の周りの第2段のエマルションポリマーシェルを形成してもよい。
【0073】
例えば1,000ナノメーターあるいはそれ以上の大きなコアシェルナノ複合体は、乳化重合以外の重合法により形成されてもよい。これらの大きなコアシェルナノ複合体は、この明細書で開示したように懸濁重合により、あるいは例えば、「Aqueous Dispersions of Polymer−Oligomer Particles」,Polymer Colloids II,Robert Fitch editor,Plenum Press,New York,N.Y.,1980,p.83−93で開示されている方法などの「膨潤法」により形成されてもよい。例えば、ラテックスは慣用の乳化重合法により製造されてもよい。重合後、このラテックスをモノマーにより膨潤させ、次に、連鎖移動剤とモノマーを重合させて、水性分散液中でオリゴマーを形成する。次に、このオリゴマーと乳化剤の水性分散液モノマーにより膨潤させ、そして重合させて、大きなサイズの粒子をもたらす。この工程時のある時点で粘土を添加して、大きなコアシェルナノ複合体をもたらす。これらの大きなコアシェルナノ複合体は、そのままで、あるいは、例えば、プラスチック添加剤中のコアとして有用である。
【0074】
本発明の別の実施形態においては、ゴム状の第1段のポリマーと第2段のナノ複合体シェルを含有するコア−シェルの形態を有するナノ複合体ポリマー組成物が提供される。このナノ複合体ポリマー組成物は、ゴム状の第1段のコアポリマーの重量基準で1〜99、好ましくは30〜70、更に好ましくは35〜60、そしてなお更に好ましくは35〜45部まで、また第2段のナノ複合体シェルの重量基準で99〜1、好ましくは70〜30、更に好ましくは40〜65、そしてなお更に好ましくは55〜65部を含有してもよい。この明細書で使用される用語「部」は「重量基準の部」を意味することが意図されている。
【0075】
このコア−シェルナノ複合体ポリマー組成物においては、このゴム状の第1段のコアポリマーは、45〜99.9までの、好ましくは80〜99.5までの、そしてなお更に好ましくは94〜99.5重量パーセントまでの少なくとも一つのC1〜C8アルキルアクリレートモノマーから誘導される単位を含有する。これらのポリマーは、また、0〜35までの、好ましくは0〜20までの、そしてなお更に好ましくは0〜4.5重量パーセントまでの少なくとも一つのC1〜C8アルキルアクリレートモノマーでない少なくとも一つのエチレン性不飽和の共重合性モノマーから誘導される単位も含有する。これらの第1段のコアポリマーは、少なくとも一つの多不飽和モノマーから誘導される単位重量基準で0.1〜5までの、好ましくは0.1〜2までの、そしてなお更に好ましくは0.5〜1.5重量パーセントを更に含有する。
【0076】
このコア−シェルナノ複合体ポリマー組成物においては、第2段のナノ複合体シェルは、この全モノマーと粘土の重量に対し、0.05%〜20%までの、好ましくは0.2%〜15%までの、そしてなお更に好ましくは0.5%〜10%までの範囲の非変成粘土を有し、残りはC1〜C18アルキル(メタ)アクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ブタジエン、及びビニル芳香族モノマーからなる群から選ばれる少なくとも一つのエチレン性不飽和単位から誘導されるポリマーである。この実施形態においては、このシェルは、通常、硬く、硬いシェルによって、概ね、ナノ複合体ポリマー組成物を乾燥した粉末の形で提供することができる。粉末製造技術で知られているように種々の粉末流動補助剤を用いて、相対的に軟らかいシェルを含有するナノ複合体の乾燥粉末の形を提供することができる。更に、このナノ複合体ポリマーをその水性分散液の形で使用するならば(例えば、塗料、接着剤、コーキング剤、シーラント、及びプラスチック添加剤)、このシェルは硬くても、軟らかくてもよい。
【0077】
本発明のなお更なる実施形態においては、このポリマーコアまたはシェル組成物のいずれかは、少なくとも一つの粘土、エチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液から重合されてもよい。加えて、このポリマーコアあるいはシェル組成物は、少なくとも10重量パーセントのこの酸含有モノマーを含んでもよい。更には、このポリマーコアあるいはシェル組成物のいずれかは、多不飽和モノマーを更に含有してもよい。好ましい実施形態においては、この多不飽和モノマーは、例えば、アクリル、メタアクリル、マレイン(モノ−及びジエステル)、フマル(モノ−及びジ−エステル)及びイタコン(モノ−及びジ−エステル)酸のアリル−、メタアリル−、ビニル−、及びクロチル−エステル;アルキル−、メタアリル−、及びクロチル−ビニルエーテル及びチオエーテル;アクリル及びメタクリル酸のN−及びN,N−ジ−アリル−、クロチル−、メタアリル−、及びビニル−アミド;N−アルキル−、メタアリル、及びクロチルマレイミド;3−ブテン酸及び4−ペンテン酸のビニルエステル;ジアリルフタレート;トリアリルシアヌレート;O−アルキル、メタアリル−、クロチル−、O−アルキル−、アリール−、P−ビニル−、P−アルキル、P−クロチル−、及びP−メタアリル−ホスホン酸エステル;トリアリル−、トリメタアリル−、及びトリクロチル−ホスフェート;O,O−ジアリル−、ジメタアリル−、及びジクロチル−ホスフェート;アクリル、メタアクリル、マレイン(モノ−及びジ−エステル)、フマル(モノ−及びジ−エステル)、及びイタコン(モノ−及びジ−エステル)酸のシクロアルケニルエステル;ビニルエーテル及びチオエーテルシクロアルケノール及びシクロアルケンチオール;シクロアルケンカルボン酸のビニルエステル;1,3−ブタジエン、イソプレン、及び他の共役ジエン;パラメチルスチレン;クロロメチルスチレン;アルキル−、メタアリル−、ビニル−、及びクロチル−メルカプタン;ブロモトリクロロメタン;ブロモホルム;四塩化炭素;及び四臭化炭素などのグラフトリンキングモノマーを含んでもよい。
【0078】
この酸含有モノマーを含有するこの水性分散液から重合されるポリマーコアあるいはシェルは、30℃あるいはそれ以上のTgを示し、一方この酸含有モノマー無し、あるいは10重量パーセント未満のこの酸含有モノマーで重合されるポリマーコアあるいはシェルは30℃以下のTgを示す。Foxの式(T.G.Fox,Bull.Am.Physics Soc.,Vol.1,Issue No.3,p.123(1956)を参照)を用いて、ガラス転移温度を計算してもよい。ある実施形態においては、この高酸含量コアは拡散して、シェルになるか、あるいはシェルに組み込まれてもよい。
【0079】
本発明のある実施形態においては、第1の水性混合物あるいは水性エマルションは、所望の粒径をコントロールするのに予め形成されたポリマー分散液(「シード」ラテックス)を含んでもよい。また、シードは、通常、生成ポリマーの構造及び/または形態学をコントロールするのにも使用される。この「シード」ラテックスは、生成エマルションポリマーの所望の使用に依って小さな粒子を含む。ある実施形態においては、この粒子は、200nm未満の、好ましくは100nm未満、そしてなお更に好ましくは65nm未満の平均直径を有してもよい。大きなエマルションポリマー粒径が望まれる他の実施形態においては、この粒子は、250nm未満、好ましくは200nm未満、そしてなお更に好ましくは110nm未満の平均直径を有してもよい。典型的なシードラテックス粒子は、第1段のこの多段ナノ複合体または第1段のシード化単一段のナノ複合体ポリマーの製造に使用されるモノマーの組成に類似した、あるいは異なる組成を有する。この「シード」ラテックスは、この明細書で開示した方法から製造されるポリマー粘土ナノ複合体水性分散液であってもよい。この予め形成されたポリマー分散液は、ゴム状材料のポリマー粒子を含んでもよく、そしてコアポリマーと組成で類似するか、あるいは異なってもよい。用語「ゴム状」は、この明細書で使用される通り、ガラス転移温度以上のポリマーの熱力学的状態を示す。あるいは、このシードは、硬い非ゴム状のポリマー粒子、(例えば、ポリスチレンまたはポリメチルメタアクリレート)を含んでもよく、Myersら、米国特許第3,971,835号で教示されているように屈折率の調節に使用されてもよい。
【0080】
本発明の一つの実施形態においては、ポリマーシードと少なくとも一つの変成剤を含む水性エマルションに好ましくは漸次添加によりモノマーエマルションを添加することによって、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液が製造される。この実施形態におけるモノマーエマルションは、この明細書で述べた少なくとも一つのエチレン性不飽和あるいは他のモノマーを含んでもよい。例示の変成剤は、粘土を疎水性に変成するのに使用される変成剤、すなわち、この明細書で開示した界面活性剤、シランなどのいずれかとすることができる。この実施形態におけるポリマーシードは、本発明の方法に従って製造される高酸含量のポリマー粘土ナノ複合体水性分散液であってもよい。このポリマーシードは変成剤の添加により変成されてもよい。この水性媒体中の変成剤の移動は、限定ではないが、非イオン性界面活性剤またはシクロデキストリン、例えば、β−シクロデキストリンなどの移動促進剤により促進されてもよいと考えられる。
【0081】
本発明の別の方法は、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーであって、このエチレン性不飽和モノマーの少なくとも一つが酸含有モノマーと、任意に多不飽和モノマー及び非変成の層状粘土であるものを含む水性分散液を一つあるいはそれ以上のエマルションポリマーシードと界面活性剤などの少なくとも一つの変成剤を含む水性エマルションに漸次添加し、重合させることを含む。ある実施形態においては、このエマルションポリマーシードは、この明細書で開示した方法のいずれかにより製造されてもよい。このエマルションポリマーシードは、好ましくは20〜500nmの、更に好ましくは30〜400nmの、そしてなお更に好ましくは40〜300nmの粒子直径を有する。このエマルションポリマーシードは、水性エマルション中の全ポリマー重量の乾燥重量基準で0.1〜10%、好ましくは0.5%〜8%、なお更に好ましくは1%〜5%である。ポリマーシードは粘土を含有しないこともあるが、この実施形態は、このポリマーシードが上記ナノ複合体分散液中の全ポリマー重量の乾燥重量基準で200%までの粘土を含有してもよいことを更に想定している。
【0082】
この水性エマルションはこの水性分散液と結合され、そしてモノマーが重合され、それによって、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を形成する。各段の重合の後、次の重合段を始める前にモノマーの重量基準で少なくとも95%、好ましくは少なくとも97%、そしてなお更に好ましくは少なくとも99%が反応器中で重合されることが望ましい。
【0083】
このエマルションポリマーシードは同一反応容器中で形成されてもよく、ここで、モノマーが別の反応容器中で重合され、及び/または製造され、そして、このモノマーを重合させる反応容器に引き続いて導入される。更なる実施形態においては、このポリマーシードは、少なくとも部分的に剥離された非変成の層状粘土を含有してもよい。この実施形態においては、粘土の量は、乾燥重量基準で、ポリマーシード中の全乾燥ポリマー重量の0.01%〜200%までの、好ましくは1%〜60%までの、更に好ましくは1%〜45%、そしてなお更に好ましくは1%〜25%までの範囲内である。この水性エマルションのポリマーシードがこのモノマーを重合させる同一反応容器中で形成される実施形態においては、この粘土水性分散液は、層状粘土の乾燥重量基準で200重量パーセントまでを含んでもよい。反応容器内のパーセント固体を低下させることによって、使用可能な粘度を維持しながら、高粘土レベルを添加することが可能になる。
【0084】
本発明は、また、重合または追加の重合段に先立って形成されるナノ複合体ポリマー粒子も包含する。これらの段は、粘土を含有する段の形成の前、間、または後で行なわれてもよい。従って、第1段のコアポリマー粒子はゴム状ポリマーを含有してもよい。ゴム状ポリマー材料を含有するナノ複合体の水性分散液は、プラスチック添加剤衝撃変成剤;キャップストック用途などの可撓性及び/または良好な衝撃強度を有する熱可塑性樹脂;熱可塑性エラストマー;塗料、コーキング剤、シーラント、及び接着剤用のバインダーなどの多数の用途で有用である。ゴム状成分を有する材料の製造には、少なくとも一つの構成成分のポリマー系相のガラス転移温度は、使用温度以下(例えば、周囲条件で使用される用途に対しては約25℃)であることが望ましい。ガラス転移をコントロールするのに必要とされるモノマーの選択と量は、ポリマー分野でよく知られているFoxの式の使用により容易に決められる。
【0085】
このポリマーは、また、前述のエチレン性不飽和の共重合性モノマーのいずれかの少なくとも一つから誘導される少なくとも一つの追加のポリマーも含有して、コポリマー(例えば、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマー、星型ポリマー、及び種々のこれらの組み合わせ)を形成してもよい。
【0086】
本発明のポリマーナノ複合体粉末は、また、ナノ複合体ポリマー粒子分散液から種々の方法で単離されてもよい。粉末単離方法のいくつかの非限定的な例はスプレー乾燥または凝固を含む。このポリマーナノ複合体粒子を単離する追加の方法は、例えば、米国特許第4,897,462号で開示されている方法を含む。これらの方法は、また、単離時のエマルションにも適用されて、乾燥した場合、慣用法で単離された粉末よりも卓越した粉末流動、低ダスト発生、及び高バルク密度を呈する球状製品を製造してもよい。
【0087】
このポリマーナノ複合体粉末は、粉末流動補助剤の重量基準で0〜5部までを更に含有してもよい。好適な粉末流動補助剤は、乾燥粉末キャップストック組成物の回収に使用されるスプレー乾燥法において組み込まれてもよい。粉末流動補助剤の一つの非限定的な例は、ステアリン酸被覆の炭酸カルシウムである。参照文献、米国特許第4,278,576号は、また、ポリマー粒子のスプレー乾燥エマルションに有用である流動補助剤の更なる例も提示している。
【0088】
本発明の方法は、通常、熱可塑性樹脂の不可欠な加工及び物理特性を有するナノ複合体樹脂粉末の製造に使用される。上述のように、このナノ複合体ポリマーの乾燥粉末は、通常、スプレー乾燥または凝固のいずれかにより、引き続いて湿潤ケーキ乾燥により粒子を回収することにより製造される。これらのナノ複合体−ポリマーは、個別の粉末として別に回収され、引き続いて、好適な粉末混合装置(例えば、リボンブレンダー)を用いて一緒に混合して、熱可塑性樹脂として使用してもよい乾燥粉末混合物を製造してもよい。あるいは、別の非変成粘土水性分散液と粘土無しのエマルションポリマーがエマルション状態でブレンドされて、引き続いて共スプレー乾燥または凝固のいずれかにより、引き続いて乾燥により混合した乾燥粉末ブレンドとして回収されてもよい。
【0089】
UV安定剤、顔料、PVC樹脂、艶消し剤、流動補助剤、加工助剤、潤滑剤、充填剤などのこのナノ複合体樹脂組成物中の追加の成分は粉末あるいは液体のいずれかの形でこのナノ複合体樹脂粉末とブレンドされてもよい。これらの成分は例えば、キャップストック組成物用のベース樹脂中で使用されてもよい。例えば、UV光安定剤などの個別の添加剤が乳化され、このナノ複合体樹脂粒子分散液に添加され、そして共スプレー乾燥されてもよい。あるいは、顔料分散液などの乳化された添加剤は、熱を加え、水を除去することを可能とする好適な混合装置中でナノ複合体樹脂粉末に直接に添加されてもよい。同様に、PVC湿潤ケーキも粉末または水性ベースのナノ複合体樹脂粒子分散液とブレンドされてもよい。以降の乾燥により伴われる混合エマルションベースの添加剤と粉末の多数の組み合わせは当業者により想定されてもよい。
【0090】
別の実施形態においては、ポリマーナノ複合体組成物のペレット化した形が想定される。このようなペレットは、例えば、熱可塑性フィルム、シート、及び他の種々の物品の製造で使用されてもよい。ある場合においては、このポリマーナノ複合体のペレット化した形は、粉末の形を使用して、ダスト形成などの粉末に共通のある問題を回避することよりも望ましい。従って、粉末は、好適なプラスチックペレット化装置またはプラスチック加工分野で既知の他の方法を用いてペレットに成形されてもよい。これらのペレット成形段階はこの混合段階と結合され、ここで、このポリマーナノ複合体樹脂組成物の成分は標準プラスチック加工装置を用いて、コンパウンディング(混合)され、次にペレット化されてもよい。
【0091】
また、逆相乳化重合を用いて本発明のナノ複合体粘土−ポリマー水性分散液が製造されてもよい。例えば、酸含有ポリマー(高あるいは低レベルの酸)を作製するのに使用される場合、粘土をこれらの重合の水性相の中に組み入れる米国特許第3,284,393号;同第3,826,771号;同第4,745,154号とそこでの添付の参照文献で記述されている方法を使用することができる。ポリアクリルアミドなどの粘土により変成された他の水可溶性ポリマーがこのアプローチにより製造されてもよい。逆相乳化重合法が水可溶性モノマーとこれらから構成される混合物をベースとした高分子量ポリマーあるいはコポリマーを生成することもある。これらのモノマーの水溶液は、油中水型乳化剤により油相中に分散され、引き続いてフリーラジカル形成条件下で重合されてもよい。
【0092】
本発明の他の態様においては、このナノ複合体のエマルションポリマーは、米国特許第4,247,438号;同第4,657,966号;及び同第5,498,655号で教示されているような二モードあるいは多モードの粒径分布、米国特許第4,501,845号及び同第5,990,228号で教示されているような二モードあるいは多モードの分子量分布、または例えば、米国特許第5,369,163号で教示されているようなロッドなどの非球状粒子、及び米国特許第4,791,151号で教示されているようなマルチローバル粒子を生じるような方法で行なわれる乳化重合法により製造されてもよい。
【0093】
本発明の別の態様においては、中空のポリマー粘土ナノ複合体、または半透明のポリマー粘土ナノ複合体は、乾燥した場合、例えば、単一ボイドを有する粒子、多ボイド化粒子、及びボイドとポリマーの貫入する網目を有する粒子(ポリマー「スポンジ」)などの少なくとも一つのボイドを含有する粒子を生じる方法により製造されてもよい。この関連において、この中空ポリマー粘土ナノ複合体は、例えば、米国特許第4,468,498号;同第5,545,695号;及び同第6,252,004号とその中の付随する参照文献で開示されている方法のいずれかにより形成されてもよい。好ましくは、少なくとも10重量パーセントの酸含有モノマー、少なくとも一つの非変成粘土、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、及び少なくとも一つの変成剤の重合単位から構成されるポリマー粘土ナノ複合体水性組成物を含むコア段ポリマー;及び少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーの重合単位を含むシェル段ポリマーを含む多段エマルションポリマーの水性エマルションを準備することにより、この中空ポリマー粘土ナノ複合体が形成される。この粘土は、好ましくはこのシェル段ポリマーの形成に先立ち界面活性剤などの変成剤により疎水性に変成される。次に、このコア段ポリマーの少なくとも一部がこのシェル段ポリマーの少なくとも一部に接触するように、コア段ポリマーは、少なくとも一つの膨潤剤と任意に少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーにより膨潤される。この膨潤剤はモノマーを重合させて、乾燥時に中空になるポリマー粘土ナノ複合体粒子を形成することを含んでもよい。
【0094】
この酸含有モノマーに加えて、好適なエチレン性不飽和モノマーは、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ビニルトルエン、エチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、オレイル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸の(C1〜C20)アルキルあるいは(C3〜C20)アルケニルエステルを含んでもよい。このコアは、また、コアの全重量基準で20重量パーセント未満、好ましくは0.1〜3重量パーセントまでの多エチレン性不飽和モノマーを任意に含有してもよい。
【0095】
このコアは、単一段の方法または数段を含む方法により得られるものでも、非膨潤条件中50nm〜1.0ミクロンまでの、好ましくは100nm〜300nmまでの直径の平均粒径を有する。このコアがシードポリマーから得られる場合には、シードポリマーは、好ましくは30nm〜200nmまでの平均粒径を有する。
【0096】
前述のように、このコア段ポリマーの少なくとも一部がこのシェル段ポリマーの少なくとも一部に接触するように、このコア段ポリマーは少なくとも一つの膨潤剤と任意に少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーにより膨潤される。このコアの膨潤または膨張は、コアの外周のシェルの内周の孔への部分的な融合とまたシェルと粒子の全体の部分的な拡大あるいは膨れを含んでもよい。好適な膨潤剤は、多段エマルションポリマーとモノマーの存在下でシェルを透過し、コアを膨潤させる能力のあるものを含む。膨潤剤は、水性あるいはガス状、揮発性あるいは不揮発性塩基またはこれらの組み合わせであってもよい。好適な膨潤剤は、アンモニア、水酸化アンモニウムなどの揮発性塩基、及びモルホリン、トリメチルアミン、及びトリエチルアミンなどの揮発性低級脂肪族アミン;水酸化カリウム、水酸化リチウム、亜鉛アンモニウム錯体、銅アンモニウム錯体、銀アンモニウム錯体、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムなどの不揮発性あるいは永久的な塩基を含む。膨潤剤の量は、コアの完全な中和に必要とされる量よりも少ない、等しい、あるいはそれ以上とすることができる。好ましくは、膨潤剤の量は、中和される能力のあるコア中の官能基の当量基準で75〜300パーセントまでの範囲、更に好ましくは90〜250パーセントまでの範囲内である。この多段エマルションポリマーを高温、好ましくはシェル重合温度の10℃内の温度に置く一方で、一つあるいはそれ以上のこの膨潤剤を多段エマルションポリマーに添加することも好ましい。膨潤は、概ね、この明細書で開示したモノマーなどのエチレン性不飽和モノマーの存在下高温の条件下で極めて効率的であり、実質的な重合は起こらない。これらの条件下で、膨潤は、概ね、一つあるいはそれ以上のこの膨潤剤の添加の30分以内で、好ましくは20分以内で、最も好ましくは10分以内で完結する。コア段ポリマーが膨潤した後、モノマーを重合させて、乾燥時に中空になるポリマー粘土ナノ複合体粒子を形成する。
【0097】
好ましくは使用に先立って、重合段階が完結した後、この高酸含量の水性ポリマー粘土ナノ複合体は、中和剤または塩基性化合物により中和される。この増粘剤組成物の水性分散液のpHを7あるいはそれ以上まで上昇させるのに好適ないかなるアルカリ性材料も使用されてもよい。好適な中和剤は、例えば、ナトリウムカリウムまたは水酸化リチウムなどのアルカリ;トリエチルアミン、またはトリエタノールアミンなどの揮発性アミン;または水酸化アンモニウムを含み、単独あるいは混和物で使用される。更なる例示の中和剤は、限定ではないが、1級、2級、あるいは3級アミンなどの水可溶性塩基またはピリジン塩基の水酸化物または4級アンモニウムを含み、単独あるいは混和物で使用される。この中和剤は、中和剤を有する水溶液をこの分散液に合体することによりポリマー粘土ナノ複合体分散液に添加されてもよい。あるいは、中和剤はニートで添加されてもよい。この中和段階は、所望ならば13ものpHまで行なわれてもよいが、約7以上の中和からは特別なメリットは認められない。増粘剤などのある用途に対しては、少なくとも約0.5当量のこのコポリマーを中和するための作用剤は有効であるが、中和度と粘度増加の間の関係は一次であると考えられるので、それ以上以下のこの中和剤は、所望の増粘効果に従って使用されてもよい。
【0098】
本発明の別の方法は、少なくとも10重量パーセントあるいはそれ以上の酸含有モノマーと上記エマルションポリマーの乾燥重量基準で0.1〜10%の層状粘土を含む少なくとも一つの多不飽和モノマーと水性分散液を含む水性エマルションポリマーを混和することにより、ナノ複合体水性分散液を製造することを含む。この方法においては、この水性エマルションポリマーは、通常、乳化重合の技術に従ってエマルションポリマーを製造する種々の既知の方法のいずれかに従って製造される。この方法の一つの実施形態においては、このナノ複合体分散液は、通常、漸次添加「漸次添加」法を用いて製造される。この実施形態においては、ゴムコアと硬いシェルを有するコア−シェルポリマー粒子などのこのナノ複合体分散液は、通常、多段重合により製造される。この実施形態においては、粘土の量は、ポリマー粘土ナノ複合体シード中の全乾燥ポリマー重量の乾燥重量基準で0.05%〜20%までの、好ましくは0.1%〜15%までの、そしてなお更に好ましくは0.1%〜10%までの範囲内である。
【0099】
この実施形態における変成層のある粘土の混和段階は、好ましくは界面活性剤などの変成剤を必要とせずに完結される。別の実施形態においては、粘土は水中に予備分散され、水性エマルションポリマーと混和される。粘土粒子が少なくとも部分的に剥離されている限り、いかなる機械的混合装置も好適である。更に好ましくは、粘土粒子は混合されて、ナノ複合体分散液内の粘土を均一に分散する。例えば、機械的ミキサーのCOWLES(登録商標)を使用して、20%までの粘土を含有する粘土水性分散液を製造してもよいが、機械的ホモジナイザーを使用して、0.1〜10%までの粘土を含有する粘土水性分散液を製造することが更に好ましい。
【0100】
本発明のある好ましい実施形態においては、粘土の水性分散液は中和段階に先立ち添加される。これらの実施形態においては、この粘土は低pHで良好に分散されると考えられる。粘土の水性分散液がこの中和段階の後に添加される実施形態においては、混和段階に先立ってこの粘土混合物は65℃あるいはそれ以上の温度の加熱された水中の分散液であることが好ましい。
【0101】
本発明のある実施形態においては、一つあるいはそれ以上のモノマーと粘土分散液を含む水性混合物の少なくとも一部は、この明細書で開示した方法のいずれかにより重合されて、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を提供する。この生成水性ポリマー粘土分散液は、少なくとも10%の少なくとも一つの酸含有モノマーの重合単位と少なくとも一つの粘土を含む粘土分散液であって、粘土層がラテックスの重合により少なくとも部分的に剥離されているものを有するポリマーラテックスを含む。中和後のナノ複合体分散液の粘度は、ポリマーラテックスと粘土分散液を混和した同一組成の匹敵するナノ複合体分散液よりも高い。更に、中和後のナノ複合体分散液の曇り度、または光散乱は、ポリマーラテックスと粘土分散液を混和した同一組成の匹敵するナノ複合体分散液よりも少ない。
【0102】
III.用途
本発明のアルカリ膨潤性あるいはアルカリ可溶性ナノ複合体粘土−ポリマー水性分散液は高レベルの酸官能基を組み込んだ種々の用途で使用されてもよい。これらのポリマー組成物は、水性ベースの系中の増粘剤(例えば、米国特許第4,421,902号とこの中の参照文献を参照)、分散剤(例えば、米国特許第5,326,843号及び同第3,037,952号とこの中の参照文献を参照)及びバインダー(例えば、米国特許第5,326,843号及び第4,876,313号とこの中の参照文献を参照)並びに塗料、インキ、接着剤などとしての添加剤として有用である。本発明の方法に従って製造されるナノ複合体組成物が高酸含量ポリマー組成物の中に組み込まれる場合には、生成ポリマーは硬さが増加することもある。塗料組成物で使用された場合、これは、増進したブロッキング抵抗(すなわち、被膜がそれ自身にあるいは他の物品に粘着しない)などの性質を与える。全部あるいは部分的に高酸含量ポリマーから構成されるインキバインダーは、ナノ複合体組成物をこのバインダー組成物に添加する場合、増進したヒートシール抵抗(高温でのブロッキング抵抗)と靭性を呈する。高酸含量ポリマーを利用するなお別の実施形態においては、本発明のナノ複合体組成物は、乾燥粉末ポリマーセメント変成剤(例えば、EP0654454とその中の参照文献に述べられているような)として使用されてもよい。
【0103】
本発明の一つの実施形態においては、ナノ複合体水性分散液を含有する塗料組成物が製造される。ナノ複合体粘土−ポリマー水性分散液を含む塗料組成物は、ブロッキング、印刷及びダスト付着抵抗のような改善された性質、増進したバリアー性質、及び増進した難燃性を呈することもある。加えて、本発明の水性ナノ複合体を含む塗料組成物は、フィルム形成のための追加の融合剤(溶媒)の必要なしに軟らかいバインダーを使用する能力を有することもあり、そして充分な硬さ、靭性及び乾燥膜における低粘着力をなお維持する。本発明の塗料組成物は、例えば、建築用塗料、メンテナンス塗料、工場塗装塗料、自動車用塗料、エラストマー系壁または屋根用塗料、屋外絶縁仕上げ塗料、紙または板紙用塗料、上塗りワニス、布用塗料及び裏面塗料、皮革用塗料、セメント質屋根タイル用塗料、及び交通用塗料などの分野で記述されている塗料または塗料組成物を含んでもよい。あるいは、この塗料または塗料組成物は、クリア塗料、つや消し塗料、サテン塗料、半光沢塗料、光沢塗料、プライマー、テクスチュア加工塗料などと記述されてもよい。これらの実施形態においては、ナノ複合体のポリマーは、0℃〜70℃までの範囲のガラス転移温度を有することが好ましい。
【0104】
本発明の塗料組成物は、例えば、二酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、有機及び無機の着色顔料、及び層状粘土以外の粘土などの顔料及び/または充填剤を更に含んでもよい。このような顔料化塗料組成物は、通常、容積基準で3〜70%までの顔料を、あるいは更に好ましくは容積基準で15〜60%までの二酸化チタンを含有する。この塗料組成物は、塗料分野でよく知られた方法により製造されてもよい。第1の、任意に、少なくとも一つの顔料は、COWLES(登録商標)ミキサーにより得られるような高せん断下水性媒体内で分散されるか、あるいは少なくとも一つの予備分散した顔料が使用されてもよい。次に、このナノ複合体水性分散液は、低せん断攪拌下で他の塗料助剤と共に所望のように添加されてもよい。あるいは、ナノ複合体水性分散液は、オプションの顔料分散液段階に含まれてもよい。この塗料組成物は、また、例えば、粘着剤、乳化剤、融合剤、可塑剤、緩衝剤、中和剤、増粘剤または流動性変成剤、保湿剤、熱−、水分−、光−、及び他の化学的−あるいはエネルギー硬化剤を含む架橋剤、湿潤剤、生物除去剤、可塑剤、発泡防止剤、着色剤、ワックス、撥水剤、滑りまたは傷補助剤、酸化防止剤などの慣用の塗料助剤も含有してもよい。この塗料組成物は、また、この明細書で述べたナノ複合体水性分散液に加えて、少なくとも一つの追加のポリマー、好ましくは限定ではないが、固体粒子、単一のボイド、または多ボイド化粒子を有する粒子などのポリマー型顔料を含むフィルム形成性及びフィルム非形成性エマルションポリマーから選ばれる追加のエマルションポリマーも含有してもよい。これらの追加のポリマーは、本発明の塗料組成物に添加される場合には、ナノ複合体分散液中の全乾燥ポリマー重量の乾燥重量基準で0〜200%のレベルで存在してもよい。
【0105】
この塗料組成物の固体含量は10%〜70容積%までであってもよい。この塗料組成物の粘度は、ブルックフィールド粘度計を用いて測定して、0.05〜100パスカル秒(Pa.s)、あるいは50〜100、000センチポイズ(cP)であってもよい。異なる塗布方法に適当な粘度はかなり変わる。
【0106】
この塗料組成物は、限定ではないが、刷毛塗り及びスプレー塗布法、ロールコート、ドクターブレード塗布、印刷法、エアアトマイズスプレー、エアアシストスプレー、エアレススプレー、大量低圧スプレー、エアアシストエアレススプレー、エアナイフコート、トレーリングブレードコーティング、カーテンコート、及び押出しなどの慣用の塗布方法により塗布されてもよい。
【0107】
この塗料組成物は、例えば、紙または板紙;連結した木材製品;ガラス;プラスチック;木材;金属;プライマー処理あるいは前に塗装済みの表面;風化された表面;アスファルト基材;セラミック;皮革、及び「グリーン」あるいは硬化した形のセメントなどの水和性基材、コンクリート、石膏、及び化粧しっくいなどの基材に塗布されてもよい。この基材に塗布された塗料組成物は、通常、10℃〜95℃までの温度で乾燥され、あるいは乾燥させる。
【0108】
本発明の別の実施形態においては、ナノ複合体水性分散液を含有する接着剤組成物が考えられる。この接着剤組成物は、例えば、感圧接着剤、ラミネート接着剤、包装用接着剤、ホットメルト接着剤、反応性接着剤、フロック接着剤、及び可撓性あるいは剛性工業用接着剤などの当分野で既知のものを含んでもよい。これらの実施形態においては、このナノ複合体のポリマーは、−80℃〜80℃までの範囲のガラス転移温度を有することが好ましい。この接着剤は、通常、この明細書で塗膜助剤として上記に掲げたオプションの顔料とオプションの補助剤を混和することにより製造される。この接着剤組成物は、通常、フィルム、シート、及び補強プラスチック複合体などのプラスチック基材;金属箔;布;金属;ガラス;セメント質基材;及び木材または木材複合体を含む基材に塗布される。この基材への塗布は、通常、機械上でトランスファーロールコーターにより、例えば、あるいは手動塗布器具により行なわれる。
【0109】
本発明の別の実施形態においては、ナノ複合体水性分散液を含有するコーキングあるいはシーラント組成物が考えられる。これらの実施形態においては、このナノ複合体のポリマーは−80℃〜0℃までの範囲のガラス転移温度を有することが好ましい。このコーキングあるいはシーラント組成物は、通常、顔料と塗膜助剤として上記に掲げたこのようなオプションの補助剤を混和することにより製造される。収縮と乾燥を最少限とするために、このコーキングあるいはシーラント組成物は、通常、70重量%及びそれ以上などの高固体含量レベルで製造され、結果としてゲル状あるいはペースト状稠度を有してもよい。コーキングあるいはシーラント組成物は、通常、塗布されて、金属;ガラス;セメント質基材;木材または木材複合体;及びこれらの組み合わせを含む基材の接合を充填及び/またはシールし、そして通常周囲条件下で乾燥させる。
【0110】
本発明の別の実施形態においては、ナノ複合体水性分散液を含有するインキ組成物が考えられる。このインキ組成物は、例えば、フレキソ印刷インキ、グラビアインキ、インクジェットインキ、及び顔料印刷ペーストなどの当分野で既知のものを含んでもよい。これらの実施形態においては、このナノ複合体のポリマーは−50℃〜50℃までの範囲のガラス転移温度を有することが好ましい。このインキは、通常、オプションの顔料、予備分散した顔料、または染料及び塗膜助剤として上記に掲げたこのようなオプションの補助剤を混和することにより製造される。このインキ組成物は、通常、フィルム、シート、及び補強プラスチック複合体などのプラスチック基材;紙または板紙;金属箔;布;金属;ガラス;布;及び木材または木材複合体を含む基材に塗布される。この基材への塗布は、通常、機械上でフレキソ印刷ブランケット、グラビアロール、及びシルクスクリーンにより行なわれる。
【0111】
本発明の別の実施形態においては、ナノ複合体水性分散液を含有する不織布バインダーが考えられる。この不織バインダー組成物は、拭き布と芯地、ファイバーフィルとファイバーガラスなどの絶縁不織布用のバインダー、及びオイル濾紙などの不織布及び紙用のバインダー/強化剤などの当分野で民生用及び工業用不織布用のバインダーとして知られているものを含んでもよい。これらの実施形態においては、このナノ複合体のポリマーは、−60℃〜50℃までの範囲のガラス転移温度を有することが好ましい。この不織布バインダーは、通常、オプションの顔料、及び塗膜助剤として上記に掲げたこのようなオプションの補助剤を混和することにより製造される。この不織布バインダー組成物は、通常、紙及びレイヨンなどのセルロース繊維から形成される不織布;ポリエステル、アラミド、及びナイロンなどの合成繊維;ガラス繊維及びこれらの混合物を含む基材に塗布される。この基材への塗布は、通常、機械上で飽和浴、ロールコーター、スプレーなどにより行なわれる。
【0112】
本発明の別の実施形態においては、ナノ複合体水性分散液を含有する光沢剤が考えられる。この光沢組成物は、例えば、床光沢剤、家具光沢剤、及び自動車光沢剤などの当分野で既知のものを含んでもよい。これらの実施形態においては、このナノ複合体のポリマーは、0℃〜50℃までの範囲のガラス転移温度を有することが好ましい。この光沢剤は、通常、オプションの顔料、及び塗膜助剤として上記に掲げたこのようなオプションの補助剤特にワックスを混和することにより製造される。この光沢剤組成物は、通常、木材、ビニルあるいはポリウレタンフローリング、セラミックタイル、塗装金属などを含む基材に塗布される。この基材への塗布は、通常、スプレー、ローラー、モップなどにより行なわれる。
【0113】
本発明の別の実施形態においては、ナノ複合体水性分散液を含有するプラスチック添加剤が考えられる。このプラスチック添加剤組成物は、例えば、加工助剤及び衝撃変成剤として当分野で知られているものを含んでもよい。これらの実施形態においては、このナノ複合体のポリマーは−50℃〜50℃までの範囲のガラス転移温度を有することが好ましい。このプラスチック添加剤は、通常、オプションの顔料、及び塗膜助剤として上記に掲げたこのようなオプションの補助剤を混和することにより製造され、そして、通常この組成物を粉末された形まで乾燥する。このプラスチック添加剤組成物は、通常、例えば、ポリ塩化ビニル、メチルメタアクリレート及びポリプロピレンなどのプラスチックとミリングまたは押出しにより混合される。
【0114】
本発明の更なる態様においては、ナノ複合体水性分散液及び/またはナノ複合体粒子を組み込んだデジタル画像組成物が考えられる。用語「デジタル画像」は、この明細書で使用される通り、概ね、画像の基材上への再現を可能にする組成物に関する。デジタル画像組成物用の好適な用途は、ゼログラフィなどの電子写真用トナーまたはインクジェットプリンター用の組成物または類似の用途を含む。デジタル画像組成物用のTgと粒径は、使用の方法あるいは系に依って変わる。概ね、インクジェット用途用のデジタル画像組成物は、電子写真用途用のデジタル画像組成物用の粒径とTgに較べて低い粒径及びTgを有してもよい。例えば、インクジェット用途の典型的なTg値は、45℃〜60℃までの範囲であってもよく、一方、電子写真用途用のTg値は55℃〜85℃までの範囲であってもよい。更には、このデジタル画像組成物の粘度、表面張力、及びpHなどの非限定的な変数もこの組成物の最終使用を基準にして、調節されてもよい。
本発明は以下の態様を包含する。
1)少なくとも一つの粘土、任意に少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液を準備し;
少なくとも10重量パーセントのモノマー混合物内の酸含有モノマーと任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物を準備し;
該水性分散液と該モノマー混合物を混合し;および
該モノマーの少なくとも一部を重合させて、該ナノ複合体分散液を形成し、ここで、該粘土が該ナノ複合体分散液内で少なくとも部分的に剥離している
段階を含むポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を製造する方法。
2)少なくとも一つの粘土、任意に少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液を準備し;
少なくとも10重量パーセントの該モノマー混合物内の酸含有モノマー、少なくとも一つの粘土、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物を準備し;
該水性分散液と該モノマー混合物を混合し;および
該モノマーの少なくとも一部を重合させて、該ナノ複合体分散液を形成し、ここで、該粘土が該ナノ複合体分散液内で少なくとも部分的に剥離している
段階を含むポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を製造する方法。
3)少なくとも一つの粘土、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、少なくとも10重量パーセントのモノマー混合物内の酸含有モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液を準備し;
少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、および任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物を準備し;
該水性分散液と該モノマー混合物を混合し;および
該モノマーの少なくとも一部を重合させて、該ナノ複合体分散液を形成し、ここで、該粘土が該ナノ複合体分散液内で少なくとも部分的に剥離している
段階を含むポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を製造する方法。
4)該ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を中和し、該重合段階の後に該中和段階が行なわれることを更に含む項1)、2)、あるいは3)に記載の方法。
5)該少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーがC 1 〜C 18 アルキル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、エチレン、ブタジエン、酢酸ビニル、ビニルバーサテート、スチレン、ビニル芳香族モノマー、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる項1)、2)、あるいは3)に記載の方法。
6)該酸含有モノマーが無水メタアクリル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、アクリロキシプロピオン酸、(メタ)アクリロキシプロピオン酸、スチレンスルホン酸、エチルメタアクリレート− 2−スルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸;ホスホエチルメタアクリレート;該酸含有モノマーの対応する塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる項1)、2)、あるいは3)に記載の方法。
7)該モノマー混合物が少なくとも20重量パーセントの該モノマー混合物内の酸含有モノマーを含む項1)、2)、あるいは3)に記載の方法。
8)該モノマー混合物が少なくとも40重量パーセントの該モノマー混合物内の酸含有モノマーを含む項7)に記載の方法。
9)該モノマー混合物が少なくとも一つの多不飽和モノマーを更に含む項1)、2)、あるいは3)に記載の方法。
10)少なくとも一つの多不飽和モノマーがジビニルベンゼン、ジビニルピリジン、ジビニルトルエン、ジアリルフタレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジビニルキシレン、ジビニルエチルベンゼン、ジビニルスルホン、ジビニルケトン、ジビニルスルフィド、アリル(メタ)アクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、ジアリルスクシネート、ジアリルカーボネート、ジアリルマロネート、ジアリルオキサレート、ジアリルアジペート、ジアリルセバケート、ジビニルセバケート、ジアリルタートレート、ジアリルシリケート、トリアリルトリカルバリレート、トリアリルアコニテート、トリアリルシトレート、トリアリルホスフェート、N,N−メチレンジメタアクリルアミド、N,N−メチレンジメタアクリルアミド、N,N−エチレンジアクリルアミド、トリビニルベンゼン、及びグリコール、グリセロール、ペンタエリスリトール、レゾルシノール、グリコールのモノチオ及びジチオ誘導体のポリビニルエーテル、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる項1)、2)、あるいは3)に記載の方法。
11)該モノマー混合物が少なくとも一つの会合性モノマーを更に含む項1)、2)、あるいは3)に記載の方法。
12)該少なくとも一つの粘土がスメクタイト、フィロケイ酸塩、モンモリロナイト、サポナイト、バイデライト、モントロナイト、ヘクトライト、スチーブンサイト、バーミキュライト、カオリナイト、ハロサイト、合成フィロケイ酸塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる項1)、2)あるいは3)に記載の方法。
13)該モノマー混合物が連鎖移動剤を更に含む項1)、2)あるいは3)に記載の方法。
14)項1)、2)あるいは3)の方法に従って製造されるナノ複合体水性分散液。
15)項14)のナノ複合体水性分散液を含む増粘剤。
16)項14)のナノ複合体水性分散液を含む分散剤。
17)項14)のナノ複合体水性分散液を含むバインダー。
18)項14)のナノ複合体水性分散液を含むフレキソ印刷インキ組成物。
19)項14)のナノ複合体水性分散液を含む上塗りワニス。
20)項14)のナノ複合体水性分散液の乾燥された粉末の形を含む乾燥セメント粉末変成剤。
21)項14)のナノ複合体水性分散液を含むポリマー粘土ナノ複合体シードであって、乾燥重量基準で、該ポリマー粘土ナノ複合体シードが上記ナノ複合体分散液中の全乾燥ポリマー重量の0.1〜200重量パーセントの非変成粘土を含むポリマー粘土ナノ複合体シード。
22)ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を製造する方法であって、
項21)のポリマー粘土ナノ複合体シードを含む水性エマルションを準備し;
少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、任意に少なくとも一つの多不飽和モノマー、及び任意に少なくとも1つの界面活性剤を含むモノマーエマルションを準備し;
該モノマーエマルションを該水性エマルションに添加し;および
該モノマーを重合させて、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を形成する
段階を含む方法。
23)該ポリマー粘土ナノ複合体シードが変成剤により疎水性に変成されている項22 )の方法。
24)該水性エマルションまたはモノマーエマルションの少なくとも一つが、乾燥重量基準で、上記ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液中の全乾燥ポリマー重量の0.1〜20%の少なくとも一つの非変成粘土を更に含む項22)の方法。
25)該分散液が少なくとも一つの酸含有モノマーの少なくとも10%の重合単位を含むポリマーラテックスと;及び
ラテックスの重合時に少なくとも部分的に剥離されている少なくとも一つの粘土を含む粘土分散液;
を含み、ここで、中和後の該ナノ複合体分散液の粘度が該ポリマーラテックスと該粘土分散液を混和したナノ複合体分散液よりも高い、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液。
26)中和後の該ナノ複合体分散液の曇り度が該ポリマーラテックスと該粘土分散液を混和するナノ複合体分散液よりも低い、項25)に記載のポリマー粘土ナノ複合体水性分散液。
27)ポリマー粘土ナノ複合体組成物であって、該ナノ複合体組成物が
少なくとも一つの粘土、エチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液から重合されるポリマーコアと、及び
上記コアと会合し、そして、少なくとも10重量パーセントの該モノマー混合物内の酸含有モノマー、任意に少なくとも一つの粘土、及び任意に界面活性剤を含むモノマー混合物から重合されるポリマーシェル
を含み、ここで、該ポリマーコアの該ポリマーシェルに対する比が90:10〜10:90であるものを含むポリマー粘土ナノ複合体組成物。
28)ポリマー粘土ナノ複合体組成物であって、該ナノ複合体組成物が
少なくとも10重量パーセントの該モノマー混合物内の酸含有モノマー、任意に少なくとも一つの粘土、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物から重合されるポリマーコアと
上記コアと会合し、そして、少なくとも一つの粘土、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液から重合されるポリマーシェル
を含み、ここで、該ポリマーコアの該ポリマーシェルに対する比が90:10〜10:90であるものを含むポリマー粘土ナノ複合体組成物。
29)ポリマー粘土ナノ複合体組成物であって、該ナノ複合体組成物が
少なくとも一つの粘土、少なくとも10重量パーセントの水性分散液内の酸含有モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液から重合されるポリマーコアと、及び
上記コアと会合し、そして、少なくとも一つの粘土、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物から重合されるポリマーシェル
を含み、ここで、該ポリマーコアの該ポリマーシェルに対する比が90:10〜10:90であるものを含むポリマー粘土ナノ複合体組成物。
30)ポリマー粘土ナノ複合体組成物であって、該ナノ複合体組成物が
少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、任意に少なくとも一つの粘土、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物から重合されるポリマーコアと
上記コアと会合し、そして、少なくとも10重量パーセントの水性分散液内の酸含有モノマー、少なくとも一つの粘土、エチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液から重合されるポリマーシェルを含み、ここで、該ポリマーコアの該ポリマーシェルに対する比が90:10〜10:90であるものを含むポリマー粘土ナノ複合体組成物。
31)該モノマー混合物または該水性分散液の少なくとも一つが少なくとも一つの多不飽和モノマーを更に含む項27)、28)、29)あるいは30)に記載のポリマー粘土ナノ複合体組成物。
32)少なくとも一つの多不飽和モノマーがアクリル、メタアクリル、マレイン(モノ−及びジ−エステル)、フマル(モノ−及びジ−エステル)及びイタコン(モノ−及びジ−エステル)酸のアリル−、メタアリル−、ビニル−、及びクロチル−エステル;アリル−、メタアリル−、及びクロチル−ビニルエーテル及びチオエーテル;アクリル及びメタクリル酸のN−及びN,N−ジ−アリル−、クロチル−、メタアリル−、及びビニル−アミド;N−アリル−、メタアリル−、及びクロチル−マレイミド;3−ブテン酸及び4−ペンテン酸のビニルエステル;ジアリルフタレート;トリアリルシアヌレート;O−アリル、メタアリル−、クロチル−、O−アルキル−、アリール−、P−ビニル−、P−アリル、P−クロチル−、及びP−メタアリル−ホスホン酸エステル;トリアリル−、トリメタアリル−、及びトリクロチル−ホスフェート;O,O−ジアリル−、ジメタアリル−、及びジクロチル−ホスフェート;アクリル、メタアクリル、マレイン(モノ−及びジ−エステル)、フマル(モノ−及びジ−エステル)、及びイタコン(モノ−及びジ−エステル)酸のシクロアルケニルエステル;ビニルエーテル及びチオエーテルシクロアルケノール及びシクロアルケンチオール;シクロアルケンカルボン酸のビニルエステル;1,3−ブタジエン、イソプレン、及び他の共役ジエン;パラメチルスチレン;クロロメチルスチレン;アリル−、メタアリル−、ビニル−、及びクロチル−メルカプタン;ブロモトリクロロメタン;ブロモホルム;四塩化炭素;及び四臭化炭素及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる項31)に記載のポリマー粘土ナノ複合体組成物。
33)該少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーがC 1 〜C 18 アルキル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、ステアリル(メタ)アクリレート、エチレン、ブタジエン、酢酸ビニル、ビニルバーサテート、スチレン、ビニル芳香族モノマー、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる項27)、28)、29)あるいは30)に記載のポリマー粘土ナノ複合体組成物。
34)該ポリマーコアのTgが30℃あるいはそれ以上である項27)、28)、29)あるいは30)に記載のポリマー粘土ナノ複合体組成物。
35)該ポリマーコアのTgが30℃以下である項27)、28)、29)あるいは30)に記載のポリマー粘土ナノ複合体組成物。
36)該ポリマーシェルのTgが30℃あるいはそれ以上である項27)、28)、29)あるいは30)に記載のポリマー粘土ナノ複合体組成物。
37)該ポリマーシェルのTgが30℃以下である項27)、28)、29)あるいは30)に記載のポリマー粘土ナノ複合体組成物。
38)該酸含有モノマーが無水メタアクリル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、アクリロキシプロピオン酸、(メタ)アクリロキシプロピオン酸、スチレンスルホン酸、エチルメタアクリレート−2−スルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸;ホスホエチルメタアクリレート;該酸含有モノマーの対応する塩、及びこれらの組み合わせからなる群から選ばれる項27)、28)、29)あるいは30)に記載のポリマー粘土ナノ複合体組成物。
39)項27)、28)、29)あるいは30)の方法に従って製造されるポリマー粘土ナノ複合体組成物。
40)項39)のポリマー粘土ナノ複合体組成物を含むバインダー。
41)項39)のポリマー粘土ナノ複合体組成物を含むフレキソ印刷インキ組成物。
42)項39)のポリマー粘土ナノ複合体組成物を含む上塗りワニス。
43)項39)のポリマー粘土ナノ複合体組成物の乾燥された粉末の形を含む乾燥したセメント粉末変成剤。
44)複数の中空のポリマー粘土ナノ複合体粒子を製造する方法であって、
(a)少なくとも10重量パーセントの酸含有モノマーの重合単位、少なくとも一つの非変成粘土、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、及び少なくとも一つの変成剤 を含み、ここで、該粘土が該シェル段ポリマーの形成の前に疎水性に変成されているポリマー粘土ナノ複合体水性組成物を含むコア段ポリマー、
(b)少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーの重合単位と任意に少なくとも一つの粘土を含むシェル段ポリマー
を含む多段エマルションポリマーの水性エマルションを準備し、
該コア段ポリマーの少なくとも一部が該シェル段ポリマーの少なくとも一部に接触するように、該コア段ポリマーを少なくとも一つの膨潤剤と少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーにより膨潤させ、
該モノマーを重合させて、乾燥時に中空になる該ポリマー粘土ナノ複合体粒子を形成する
ことを含む方法。
45)少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーの重合単位を含み、ここで、該モノマーの少なくとも10重量パーセントあるいはそれ以上が酸含有モノマーと任意に少なくとも一つの多不飽和モノマーである水性エマルションポリマーを少なくとも一つの粘土を含む水性分散液と混和し、そして
上記酸を中和することを含む、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を製造する方法。
46)該水性エマルションポリマーの中和に先立って該混和段階が行なわれる項45)に記載の方法。
47)該水性分散液が少なくとも65℃の温度まで加熱される項45)に記載の方法。
【0115】
(実施例)
実施例1:4.5%の非変成粘土を入れたアルカリ可溶性樹脂
ラテックスを次の方法により合成した。攪拌しながら、空の反応器缶に460.8gの脱イオン水、0.90gのアニオン界面活性剤(33%水溶液)、及び7.0g(4.5重量パーセント)の非変成ナトリウムモンモリロナイト粘土(商品名「PGV Clay」,製造元Nanocor(Arlington Heights,Ill))を装填した。この缶内容物を85℃まで加熱し、10分間保持し、次に攪拌を続けながら、15.0gのDI水中の1.2gの酢酸ナトリウムの溶液を添加し、加熱し、反応器内容物を85℃で追加の5分間保持した。別の容器中で、44.2gの水、8.2gのアニオン界面活性剤(33%水溶液)、15.0gのスチレン、97.5gのメチルメタアクリレート(「MMA」)、37.5gのメタクリル酸(「MAA」)及び分子量をコントロールして、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(「GPC」)により測定して3000〜4000のMNと9000〜12000のMWを得るように0.051モルのアルキルメルカプタンを含有するモノマーエマルションを形成した。8.40g量のこのモノマーエマルションをこの缶に添加して、ポリマーシードを形成した。次に、7.5gの水に溶解した0.75gの過硫酸ナトリウムを添加して、重合を開始した。85℃の反応器温度を維持するように、このモノマーエマルションを漸次缶の中に供給した。モノマーフィードを完了した後、このバッチを65℃まで冷却した。65℃に達した時、1.9gの硫酸第一鉄(0.15%水性)をこの反応器に添加した。次に、5.5gの水中の0.19g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを3.75gの水中の0.09g量のナトリウムスルホキシレートホルムアルデヒドと共に添加し、60℃で20分間保持した。この後、5.5gの水中の0.75g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを添加した。冷却後、この試料を325メッシュの網により濾過して、凝固した材料のいかなる大きな片も除去した。測定できる量は存在しなかった。この生成ラテックスは、22%の固体含量、4.2のpH及び156nmの粒径を有していた。このラテックスを9.5のpHまで中和した。このアンモニア中和したポリマー粘土ナノ複合体の粘度を表Iに示す。
【0116】
比較例2:非変成粘土無しのアルカリ可溶性樹脂
粘土をこの反応缶に添加しなかったことを除いて、ラテックスを実施例1と同一方法で製造した。この反応缶に添加した脱イオン水の初期の量を減少して、40%の固体ラテックスを製造した。
【0117】
実施例3〜4:10%及び15%の非変成粘土を入れたアルカリ可溶性樹脂
ポリマー固体基準でそれぞれ10重量パーセント及び15重量パーセントの非変成のナトリウムモンモリロナイトPGV粘土をこの反応缶に添加したことを除いて、2つのラテックスを実施例1と同一方法で製造した。このラテックスを9.5のpHまで中和した。生成したアンモニア中和のポリマー粘土ナノ複合体の粘土を下記の表Iに示す。
【0118】
実施例5〜7:アルカリ可溶性樹脂−粘土と混和した非変成粘土−中和前に添加
ポリマー固体基準で4.5%(実施例5)、10%(実施例6)及び15%(実施例7)の粘土の重量パーセントレベルで実施例2の製品を非変成のナトリウムモンモリロナイトPGV粘土とブレンドした。この粘土をDI水(95g粘土/905gDI水)と共に85℃で4時間攪拌して、粘土水性分散液を形成した。次に、この粘土水性分散液を攪拌しながらこの実施例2のラテックス製品とブレンドする。このブレンドを9.5のpHまで中和した。生成したアンモニア中和のポリマー粘土ナノ複合体の粘度を下記の表Iに示す。
【0119】
実施例8〜10:中和したアルカリ可溶性樹脂−粘土と混和した非変成粘土−中和後に添加
実施例2のアルカリ可溶性樹脂を約28%固体で水酸化アンモニウムにより中和して、9.5のpHに達せしめた。ポリマー固体基準で4.5%(実施例8)、10%(実施例9)及び15%(実施例10)の粘土の重量パーセントレベルで非変成のナトリウムモンモリロナイトPGV粘土を充分な水と共にこの中和した樹脂に添加して、21%の固体混合物を製造した。このブレンドを加熱し、85℃で4時間攪拌し、次に冷却した。このアンモニア中和のポリマー粘土ブレンドの粘度を下記の表Iに示す。
【0120】
実施例11〜12:中和したアルカリ可溶性樹脂−粘土とブレンドした非変成粘土−加熱した水中で分散した粘土
実施例2のアルカリ可溶性樹脂を約28%固体で水酸化アンモニウムにより9.5のpHまで中和した。95g量の非変成のナトリウムモンモリロナイトPGV粘土を905g量のDI水に添加し、85℃で4時間攪拌して、部分的に剥離させた粘土の水性分散液を生じさせた。ポリマー固体基準で4.5%(実施例11)及び10%(実施例12)の粘土のレベルでこの粘土分散液を充分な水と共にこの中和した樹脂とブレンドして、21%の固体混合物を製造した。このブレンドを2時間攪拌した。このアンモニア中和のポリマー粘土ブレンドの粘度を下記の表Iに示す。
【0121】
25℃の温度で平衡化した後、60rpmでスピンドル4を用いてブルックフィールド粘度計で上記の実施例の試料の粘度を測定した。
表I:粘度データ
【表1】
【0122】
表Iが示すように、実施例3及び4、またはこの粘土が重合に先立ってインシトゥ(in situ)に存在したラテックスは実施例6及び7と比較して、またはこの粘土を非中和のラテックスとブレンドしたのでなく、熱水中で分散したラテックスは高粘度を呈した。実施例6及び7に対して実施例3及び4の高粘度はこれらのナノ複合体がこの重合段階時に生じる、より剥離した粘土を含有することを示す。加えて、実施例1、3、及び4の試験クーポンの目視検査は実施例5、6、及び7よりも曇り度が若干少なく、このことは、この重合段階がこの粘土の剥離を助けることを更に示す。両方の試料が、粘度が固体レベル、粘土剥離などの因子に対してさほど敏感でない領域の粘度を生じる固体レベルにあるために、実施例1及び5の試料の粘度は同一の値である。実施例1、3、及び4の試料は、また、結果として、上塗りワニス用途におけるヒートシール抵抗性またはブロッキング抵抗性などの卓越した性質を生じる高いTgと靭性も呈することが期待される。しかしながら、これらの組成物の高粘度は低粘度または低増粘が望まれるある用途においては難点を有する。
【0123】
実施例8〜12の試料の低粘度はブレンドの方法がナノ複合体の形成に重要であることを示す。9あるいはそれ以上のpHの中和した組成物にこの粘土を添加するよりも2〜6までの範囲の低pHで粘土を添加すると高粘度が得られる。高いpHは剥離を防止するか、あるいは最少限とし、それに対して、実施例5〜7の低pH条件は剥離を促進すると考えられる。
【0124】
実施例13:高レベルの粘土(25%)を入れたアルカリ可溶性樹脂
モノマーの乾燥重量基準で25%の粘土レベルをこの反応に添加したことを除いて、ラテックスを実施例1に従って製造した。この反応缶内のDI水の量を増加させて、22%の固体ラテックスを製造した。冷却後、この試料を325メッシュの網により濾過して、凝固した材料のいかなる大きな片も除去した。測定できる量は存在しなかった。この生成ラテックスは21.7%の固体含量、4.2のpH及び294nmの粒径を有していた。約21%の固体レベルで水酸化アンモニウムにより9以上のpHまで中和すると、粘稠なゲルが生じた。これは、生成ラテックス内の粘土が極めて剥離されていることを示す。ラポナイトなどの更に高価な合成粘土と異なって、天然粘土が水中で効率的に剥離しないために、これは予期されないことである。
【0125】
実施例14:高レベルの粘土(60%)を入れたアルカリ可溶性樹脂
モノマーの乾燥重量基準で60%の粘土レベルをこの反応に添加したことを除いて、ラテックスを実施例1に従って製造した。この反応缶内のDI水の量を増加させて、12%の固体ラテックスを製造した。冷却後、この試料を325メッシュの網により濾過して、凝固した材料のいかなる大きな片も除去した。測定できる量は存在しなかった。この生成ラテックスは、11.8%の固体含量、4.1のpH及び292nmの粒径を有していた。約10%の固体レベルにおいて水酸化アンモニウムにより9以上のpHまで中和すると、ゲルが生じた。これはこの生成ラテックス内の粘土が極めて剥離されていることを示す。ラポナイトなどの更に高価な合成粘土と異なって、天然粘土が水中で効率的に剥離しないために、これは予期されないことである。
【0126】
実施例15:インシトゥの非変成粘土を入れたHASEポリマー
一連の例示のHASE(疎水性に変成したアルカリ膨潤性エマルション)ポリマーを米国特許第4,421,902に述べられている乳化重合法により、0%、5、10%、15%及び20%の非変成のナトリウムモンモリロナイトPGV粘土と増大するレベルで製造する。この粘土を初めの缶装填中に添加する。このポリマー粘土ナノ複合体内の生成ポリマーの組成は、50アクリル酸エチル(「EA」)/40MAA/10ラウリルポリ(オキシエチレン)アクリレートであり、ここでこのポリ(オキシエチレン)アクリレートは平均23のエチレンオキシド単位を含有する。重合に先立って、0.001モル量のアルキルメルカプタンをこのモノマーと共に入れて、分子量をコントロールする。高粘土レベルを含有するポリマーに対するこの缶装填に追加の水を添加して、この製品が撹拌及び注ぎ込み可能な粘度を有するのを確実にする。水中の1%固体において、また水酸化アンモニウムにより9.5のpHまで中和すると、各例示の組成物は粘土レベルの増加と共に粘度の増大を示した。更に、このポリマー粘土ナノ複合体分散液は液体洗濯洗剤の増粘などのある用途に対して望ましい降伏点のある流動性を示す。
【0127】
実施例16:非変成粘土を混和したHASEポリマー
0%、5、10%、15%及び20%の非変成のナトリウムモンモリロナイトPGV粘土の増大するレベルの実施例15と同一の化学組成の一連の例示のHASEのブレンドを実施例5〜7に述べられている方法に従って製造する。水中の1%固体において、また水酸化アンモニウムにより9.5のpHまで中和すると、各例示の組成物は粘土レベルの増加と共に粘度の増大を示した。また、この粘土含有ポリマーは液体洗濯洗剤の増粘などのある用途に対して望ましい降伏点のある流動性も示す。実施例15における類似の試料と比較して、実施例16の試料は低粘度を呈する。このインシトゥの方法から生じる増粘効率が大きいほど、これはこのようなポリマー/粘土ナノ複合体への好ましい経路となる。
【0128】
実施例17:インシトゥの非変成粘土を入れたASEポリマー
一連の例示のASE(アルカリ膨潤性エマルション)ポリマーを米国特許第4,421,902に述べられている乳化重合法により、0%、5、10%、15%及び20%の非変成のナトリウムモンモリロナイトPGV粘土と増大するレベルで製造する。この粘土を初めの缶装填中に添加する。このポリマー粘土ナノ複合体内の生成ポリマーの組成は、60EA/40MAAである。この粘土を初めの缶装填に入れる(このモノマーエマルション中の水の中にこれを導入するならば類似の結果を得ることができるが、得られる粘度によりこのモノマーエマルションは取り扱いが困難となる)。高粘土レベルを含有するポリマーに対するこの缶装填に追加の水を添加して、この製品が撹拌及び注ぎ込み可能な粘度を有することを確実にする。水中の1%固体において、また水酸化アンモニウムにより9.5のpHまで中和すると、各例示の組成物は粘土レベルの増加と共に粘度の増大を示す。更に、このポリマー粘土ナノ複合体分散液は液体洗濯洗剤の増粘などのある用途に対して望ましい降伏点のある流動性を示す。
【0129】
実施例18:非変成粘土を混和したASEポリマー
0%、5、10%、15%及び20%の非変成のPGV粘土(供給元Nanocor(Arlington Heights,Ill.))の増大するレベルの実施例17と同一の化学組成の一連の例示のASEポリマーのブレンドを実施例5〜7に述べられている方法に従って製造する。水中の1%固体において、また水酸化アンモニウムにより9.5のpHまで中和すると、各試料は粘土レベルの増加と共に粘度の増大を示す。また、この粘土含有ポリマーは液体洗濯洗剤の増粘などのある用途に対して望ましい降伏点のある流動性も示す。実施例17における類似の試料と比較して、実施例18の試料は低粘度を呈する。この系内の方法から生じる増粘効率が大きいほど、これはこのようなポリマー/粘土ナノ複合体への好ましい経路となる。
【0130】
実施例19:粘土をエマルションポリマーに送達するための高酸含量シードの使用
ラテックスを次の方法により合成した。攪拌しながら、空の反応器缶に167gの脱イオン水と100g量の実施例13のエマルションポリマーを装填した。別の容器中で、55.0gの水、1.1gのアニオン界面活性剤(100%固体)、132gのブチルアクリレート、84.7gのメチルメタアクリレート及び3.3gのメタクリル酸を含有するモノマーエマルションを形成する。この反応器の内容物を85℃まで加熱し、50gのDI水に溶解した1.1gの過硫酸アンモニウムを添加した。85℃の反応器温度を維持するように、このモノマーエマルションを缶の中に供給した。モノマーフィードを完了した後、このバッチを65℃まで冷却した。65℃に達した時、1.9gの硫酸第一鉄(0.15%水性)をこの反応器に添加した。次に、5.5gの水中の0.19g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを3.75gの水中の0.09g量のナトリウムスルホキシレートホルムアルデヒドと共に添加し、60℃で20分間保持した。この後、5.5gの水中の0.75g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを添加する。冷却後、この試料を濾過して、凝固した材料のいかなる大きな片も除去した。この生成ラテックスは約42%の固体含量と約600nmの粒径を有する。このラテックスからのフィルムは粘土無しの材料よりも高い引張り強さ、低い透過性、大きな難燃性及び低い表面粘着力を呈する。このラテックスのフィルム形成能はこの粘土により阻害されない。
【0131】
実施例20:コアシェルポリマーを製造するためのアルカリ可溶性樹脂/粘土ナノ複合体の使用
ラテックスを次の方法により合成した。攪拌しながら、空の反応器缶に500g量の実施例1のエマルションポリマーを装填した。30.0gの水、0.5gのアニオン界面活性剤(100%固体)、71.5gのブチルアクリレート、及び38.5gのメチルメタアクリレートを含有するモノマーエマルションを形成する。この反応器の内容物を85℃まで加熱し、50gのDI水に溶解した0.5gの過硫酸アンモニウムを添加する。85℃の反応器温度を維持するように、このモノマーエマルションを缶の中に供給した。モノマーフィードを完了した後、このバッチを65℃まで冷却し、そして65℃に達した時、1.9gの硫酸第一鉄(0.15%水性)をこの反応器に添加する。次に、5.5gの水中の0.19g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを3.75gの水中の0.09g量のナトリウムスルホキシレートホルムアルデヒドと共に添加し、60℃で20分間保持した。この後、5.5gの水中の0.75g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを添加する。冷却後、この試料を325メッシュの網により濾過して、凝固した材料のいかなる大きな片も除去した。この生成ラテックスは約31%の固体含量と約196nmの粒径を有する。このアルカリ可溶性樹脂の親水性が大きいために、これはこの粒子の表面に存在して、コア/シェル粒子を形成する。中和時このタイプのポリマーはクリアな上塗りワニスなどの用途で有用である。このラテックスからのフィルムは粘土無しの材料よりも高い引張り強さ、低い透過性、大きな難燃性及び大きなヒートシール抵抗性(ブロッキング抵抗性)を呈する。このラテックスのフィルム形成能はこの粘土により阻害されない。
【0132】
実施例21:疎水性変成を含む粘土をエマルションポリマーに送達するための高酸含量シードの使用
ラテックスを次の方法により合成した。攪拌しながら、空の反応器缶に167gの脱イオン水と100g量の実施例13のエマルションポリマーを装填した。次に、攪拌しながら、42gの脱イオン水に溶解した1.96g量の酢酸テトラブチルアンモニウムをこの反応器に添加する。別の容器中で、55.0gの水、1.1gのアニオン界面活性剤(100%固体)、132gのブチルアクリレート、84.7gのメチルメタアクリレート及び3.3gのメタクリル酸を含有するモノマーエマルションを形成する。この反応器の内容物を85℃まで加熱し、50gのDI水に溶解した1.1gの過硫酸アンモニウムを漸次添加する。85℃の反応器温度を維持するように、このモノマーエマルションを缶の中に供給した。モノマーフィードを完了した後、このバッチを65℃まで冷却した。65℃に達した時、1.9gの硫酸第一鉄(0.15%水性)をこの反応器に添加した。次に、5.5gの水中の0.19g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを3.75gの水中の0.09g量のナトリウムスルホキシレートホルムアルデヒドと共に添加し、60℃で20分間保持した。この後、5.5gの水中の0.75g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを添加した。冷却後、この試料を濾過して、凝固した材料のいかなる大きな片も除去した。この生成ラテックスは、約42%の固体含量と約600nmの粒径を有する。このラテックスからのフィルムは粘土無しの材料よりも高い引張り強さ、低い透過性、大きな難燃性及び低い表面粘着力を呈する。フィルムは疎水性に変成されていない粘土を使用したものよりも低い水感受性を呈する。このラテックスのフィルム形成能はこの粘土により阻害されない。
【0133】
実施例22:疎水性変成を含む粘土をエマルションポリマーに送達するための高酸含量シードの使用
ラテックスを次の方法により合成した。攪拌しながら、空の反応器缶に167gの脱イオン水と100g量の実施例13のエマルションポリマーを装填した。次に、よく攪拌しながら、5.4g量の20%水性ベンジルトリメチル水酸化アンモニウム溶液をこの反応器に添加する。別の容器中で、55.0gの水、1.1gのアニオン界面活性剤(100%固体)、132gのブチルアクリレート、84.7gのメチルメタアクリレート及び3.3gのメタクリル酸を含有するモノマーエマルションを形成する。この反応器の内容物を85℃まで加熱し、50gのDI水に溶解した1.1gの過硫酸アンモニウムを添加する。85℃の反応器温度を維持するように、このモノマーエマルションを缶の中に漸次供給した。モノマーフィードを完了した後、このバッチを65℃まで冷却した。65℃に達した時、1.9gの硫酸第一鉄(0.15%水性)をこの反応器に添加した。次に、5.5gの水中の0.19g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを3.75gの水中の0.09g量のナトリウムスルホキシレートホルムアルデヒドと共に添加し、60℃で20分間保持した。この後、5.5gの水中の0.75g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを添加した。冷却後、この試料を濾過して、凝固した材料のいかなる大きな片も除去した。この生成ラテックスは、約42%の固体含量と約600nmの粒径を有する。このラテックスからのフィルムは粘土無しの材料よりも高い引張り強さ、低い透過性、大きな難燃性及び低い表面粘着力を呈する。フィルムは疎水性に変成されていない粘土を使用したものよりも低い水感受性を呈する。このラテックスのフィルム形成能はこの粘土により阻害されない。
【0134】
実施例23:疎水性変成を含む粘土をエマルションポリマーに送達するための高酸含量シードの使用
ラテックスを次の方法により合成した。攪拌しながら、空の反応器缶に167gの脱イオン水と100g量の実施例13のエマルションポリマーを装填した。次に、よく攪拌しながら、0.86gの75%活性ジメチルジ(水素化獣脂)アンモニウムクロリド、0.21gの77%活性ジメチルベンジル(水素化獣脂)アンモニウムクロリド及び20gのTritonX−405(70%非イオン性界面活性剤(Union Carbide)を有する界面活性剤の混合物をこの反応器に添加する。55.0gの水、1.1gのアニオン界面活性剤(100%固体)、132gのブチルアクリレート、84.7gのメチルメタアクリレート及び3.3gのメタクリル酸を含有するモノマーエマルションを形成する。この反応器の内容物を85℃まで加熱し、50gのDI水に溶解した1.1gの過硫酸アンモニウムを添加する。85℃の反応器温度を維持するように、このモノマーエマルションを缶の中に漸次供給した。モノマーフィードを完了した後、このバッチを65℃まで冷却し、そして65℃に達した時、1.9gの硫酸第一鉄(0.15%水性)をこの反応器に添加した。次に、5.5gの水中の0.19g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを3.75gの水中の0.09g量のナトリウムスルホキシレートホルムアルデヒドと共に添加し、60℃で20分間保持した。この後、5.5gの水中の0.75g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを添加した。冷却後、この試料を濾過して、凝固した材料のいかなる大きな片も除去した。この生成ラテックスは、約42%の固体含量と約600nmの粒径を有する。このラテックスからのフィルムは粘土無しの材料よりも高い引張り強さ、低い透過性、大きな難燃性及び低い表面粘着力を呈する。フィルムは疎水性に変成されていない粘土を使用したものよりも低い水感受性を呈する。このラテックスのフィルム形成能はこの粘土により阻害されない。
【0135】
実施例24:疎水性変成を含む粘土をエマルションポリマーに送達するための高酸含量シードの使用
ラテックスを次の方法により合成した。攪拌しながら、空の反応器缶に167gの脱イオン水と100g量の実施例13のエマルションポリマーを装填した。次に、よく攪拌しながら、0.86gの75%活性ジメチルジ(水素化タロー)アンモニウムクロリド、0.21gの77%活性ジメチルベンジル(水素化タロー)アンモニウムクロリド、10gのDI水及び10gのβ−シクロデキストリンを有する界面活性剤の混合物をこの反応器に添加する。別の容器中で、55.0gの水、1.1gのアニオン界面活性剤(100%固体)、132gのブチルアクリレート、84.7gのメチルメタアクリレート及び3.3gのメタクリル酸を含有するモノマーエマルションを形成する。この反応器の内容物を85℃まで加熱し、50gのDI水に溶解した1.1gの過硫酸アンモニウムを添加する。85℃の反応器温度を維持するように、このモノマーエマルションを缶の中に漸次供給した。モノマーフィードを完了した後、このバッチを65℃まで冷却する。65℃に達した時、1.9gの硫酸第一鉄(0.15%水性)をこの反応器に添加した。次に、5.5gの水中の0.19g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを3.75gの水中の0.09g量のナトリウムスルホキシレートホルムアルデヒドと共に添加し、60℃で20分間保持した。この後、5.5gの水中の0.75g量の70%t−ブチルハイドロパーオキシドを添加した。冷却後、この試料を濾過して、凝固した材料のいかなる大きな片も除去した。この生成ラテックスは約42%の固体含量と約600nmの粒径を有する。このラテックスからのフィルムは粘土無しの材料よりも高い引張り強さ、低い透過性、大きな難燃性及び低い表面粘着力を呈する。フィルムは疎水性に変成されていない粘土を使用したものよりも低い水感受性を呈する。このラテックスのフィルム形成能はこの粘土により阻害されない。
【0136】
実施例25:不透明ポリマーと他のコアシェルの例
例えば、米国特許第6,252,004号、同第5,545,695号、及び同第4,468,498号における方法を使用して、5−90%(コアモノマー重量基準で)の範囲のナトリウムモンモリロナイト(PGV Clay,(Nanocor(Arlington Heights,IL)の種々の量の粘土の一連の高酸含量コアシェルポリマーを製造する。実施例21〜23の方法と試剤を用いて、シェル段の添加前にこの粘土を疎水性に変成する。このコアを塩基性膨潤剤により膨潤させ、硬いシェルでカプセル化すると、生成するボイドのあるポリマーは硬いシェルを有し、結果として、フィルム中、並びに限定ではないがファイバー紡糸用のポリマー溶融物などの悪環境中でボイドの保存が改善される。このシェルが室温であるいは室温近傍でフィルムを形成するのに充分な硬さの場合には、このラテックスからのフィルムは粘土無しの材料よりも高い引張り強さ、低い透過性、大きな難燃性及び低い表面粘着力を呈する。フィルムは疎水性に変成されていない粘土を使用したものよりも低い水感受性を呈する。このラテックスのフィルム形成能はこの粘土により阻害されない。
Claims (22)
- 少なくとも部分的に剥離した粘土を含む、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を製造する方法であって:
少なくとも一つの粘土、任意に少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液を準備し;
少なくとも10重量パーセントのモノマー混合物内の酸含有モノマーと、任意に少なくとも一つの界面活性剤と、任意に少なくとも一つの粘土を含むモノマー混合物を準備し;
該水性分散液と該モノマー混合物を混合し;および
該モノマーの少なくとも一部を重合させて、該ナノ複合体分散液を形成する段階を含み、
ここで、前記少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーまたは前記モノマー混合物の重合は、一以上の段階で行われ、
さらにここで、該水性分散液が少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーを含む場合には、該少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーが、該モノマー混合物と混合される前、後、または間に、該少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーが重合される、
少なくとも部分的に剥離した粘土を含む、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を製造する方法。 - 少なくとも部分的に剥離した粘土を含む、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を製造する方法であって:
少なくとも一つの粘土、任意に少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液を準備し;
少なくとも10重量パーセントの該モノマー混合物内の酸含有モノマー、少なくとも一つの粘土、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物を準備し;
該水性分散液と該モノマー混合物を混合し;および
該モノマーの少なくとも一部を重合させて、該ナノ複合体分散液を形成する段階を含み、
ここで、前記少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーまたは前記モノマー混合物の重合は、一以上の段階で行われ、
さらにここで、該水性分散液が少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーを含む場合には、該少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーが、該モノマー混合物と混合される前、後、または間に、該少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーが重合される、
少なくとも部分的に剥離した粘土を含む、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を製造する方法。 - 少なくとも部分的に剥離した粘土を含む、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を製造する方法であって:
少なくとも一つの粘土、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、少なくとも10重量パーセントのモノマー混合物内の酸含有モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液を準備し;
少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、任意に少なくとも一つの界面活性剤、および任意に少なくとも一つの粘土を含むモノマー混合物を準備し;
該水性分散液と該モノマー混合物を混合し;および
該モノマーの少なくとも一部を重合させて、該ナノ複合体分散液を形成する段階を含み、
ここで、前記少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーまたは前記モノマー混合物の重合は、一以上の段階で行われ、
さらにここで、該水性分散液が少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーを含む場合には、該少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーが、該モノマー混合物と混合される前、後、または間に、該少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマーが重合される、
少なくとも部分的に剥離した粘土を含む、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を製造する方法。 - 請求項1、2あるいは3の方法に従って製造されるナノ複合体水性分散液。
- 請求項4のナノ複合体水性分散液を含む増粘剤。
- 請求項4のナノ複合体水性分散液を含む分散剤。
- 請求項4のナノ複合体水性分散液を含むバインダー。
- 請求項4のナノ複合体水性分散液を含むフレキソ印刷インキ組成物。
- 請求項4のナノ複合体水性分散液を含む上塗りワニス。
- 請求項4のナノ複合体水性分散液の乾燥された粉末の形を含む乾燥セメント粉末変成剤。
- 請求項4のナノ複合体水性分散液を含むポリマー粘土ナノ複合体シードであって、乾燥重量基準で、該ポリマー粘土ナノ複合体シードが上記ナノ複合体分散液中の全乾燥ポリマー重量の0.1〜200重量パーセントの非変成粘土を含むポリマー粘土ナノ複合体シード。
- ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を製造する方法であって、
請求項11のポリマー粘土ナノ複合体シードを含む水性エマルションを準備し;
少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、任意に少なくとも一つの多不飽和モノマー、及び任意に少なくとも1つの界面活性剤を含むモノマーエマルションを準備し;
該モノマーエマルションを該水性エマルションに添加し;および
該モノマーを重合させて、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液を形成する
段階を含む方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法により製造されるポリマー粘土ナノ複合体水性分散液であって、
中和後の該ナノ複合体分散液の粘度が、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法で製造されるのと同じポリマーのラテックスと、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法で使用されるのと同じ粘土の分散液を混和したナノ複合体分散液よりも高い、ポリマー粘土ナノ複合体水性分散液。 - 請求項1に記載の方法により製造されるポリマー粘土ナノ複合体組成物であって、該ナノ複合体組成物が
少なくとも一つの粘土、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液から重合されるポリマーコアと、及び
上記コアと会合し、そして、少なくとも10重量パーセントのモノマー混合物内の酸含有モノマー、任意に少なくとも一つの界面活性剤、および任意に少なくとも一つの粘土を含むモノマー混合物から重合されるポリマーシェル
を含み、ここで、該ポリマーコアの該ポリマーシェルに対する比が90:10〜10:90であるものを含むポリマー粘土ナノ複合体組成物。 - 請求項2に記載の方法により製造されるポリマー粘土ナノ複合体組成物であって、該ナノ複合体組成物が
少なくとも10重量パーセントのモノマー混合物内の酸含有モノマー、少なくとも一つの粘土、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含むモノマー混合物から重合されるポリマーコアと
上記コアと会合し、そして、少なくとも一つの粘土、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液から重合されるポリマーシェル
を含み、ここで、該ポリマーコアの該ポリマーシェルに対する比が90:10〜10:90であるものを含むポリマー粘土ナノ複合体組成物。 - 請求項3に記載の方法により製造されるポリマー粘土ナノ複合体組成物であって、該ナノ複合体組成物が
少なくとも一つの粘土、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、少なくとも10重量パーセントのモノマー混合物内の酸含有モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液から重合されるポリマーコアと、及び
上記コアと会合し、そして、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、任意に少なくとも一つの界面活性剤、および任意に少なくとも一つの粘土を含むモノマー混合物から重合されるポリマーシェル
を含み、ここで、該ポリマーコアの該ポリマーシェルに対する比が90:10〜10:90であるものを含むポリマー粘土ナノ複合体組成物。 - 請求項3に記載の方法により製造されるポリマー粘土ナノ複合体組成物であって、該ナノ複合体組成物が
少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、任意に少なくとも一つの界面活性剤、および任意に少なくとも1つの粘土を含むモノマー混合物から重合されるポリマーコアと、
上記コアと会合し、そして、少なくとも一つの粘土、少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマー、少なくとも10重量パーセントのモノマー混合物内の酸含有モノマー、及び任意に少なくとも一つの界面活性剤を含む水性分散液から重合されるポリマーシェルと
を含み、ここで、該ポリマーコアの該ポリマーシェルに対する比が90:10〜10:90であるものを含むポリマー粘土ナノ複合体組成物。 - 請求項14〜17のいずれか1項に記載のポリマー粘土ナノ複合体組成物を含むバインダー。
- 請求項14〜17のいずれか1項に記載のポリマー粘土ナノ複合体組成物を含む、フレキソ印刷インキ組成物。
- 請求項14〜17のいずれか1項に記載のポリマー粘土ナノ複合体組成物を含む上塗りワニス。
- 請求項14〜17のいずれか1項に記載のポリマー粘土ナノ複合体組成物の乾燥された粉末の形を含む乾燥したセメント粉末変成剤。
- 複数の中空のポリマー粘土ナノ複合体粒子を製造する方法であって、
請求項14〜17のいずれか1項に記載のポリマー粘土ナノ複合体組成物を含む水性エマルションを準備し、
該ポリマーコアの少なくとも一部が該ポリマーシェルの少なくとも一部に接触するように、該ポリマーコアを少なくとも一つの膨潤剤と少なくとも一つのエチレン性不飽和モノマーにより膨潤させ、
次いで、該モノマーを重合させて、乾燥時に中空になる該ポリマー粘土ナノ複合体粒子を形成する
ことを含む方法。
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