JP2016052947A - 物品搬送設備 - Google Patents

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Masashige Iwata
昌重 岩田
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Kazunori Makimura
和典 牧村
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Abstract

【課題】1台のスタッカークレーンにて2つの収納部に対して同時に物品を移載し易い物品搬送設備を提供する。【解決手段】スタッカークレーン3が、棚横幅方向に沿って走行自在な走行台車8と、走行台車8に立設された第1マスト14aと、第1マスト14aと同じ走行台車8に立設された第2マスト14bと、第1マスト14aに沿って案内される第1昇降体と、第1昇降体とは独立して昇降自在に第2マスト14bに沿って案内され且つ第1昇降体と平面視で棚横幅方向に並ぶ第2昇降体と、第1昇降体に支持された第1移載装置11aと、第2昇降体に支持された第2移載装置11bと、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、複数の収納部が、上下方向に複数段且つ棚横幅方向に複数列配置された物品収納棚と、前記物品収納棚の前方を前記棚横幅方向に沿って走行移動するスタッカークレーンと、を備えている物品搬送設備に関する。
かかる物品搬送設備の従来例が、特開平9−315518号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1の物品搬送設備では、スタッカークレーンが、棚横幅方向に走行自在な走行台車と、走行台車に立設されたマストに沿って案内される昇降体と、昇降体に支持された第1移載装置及び第2移載装置と、を備えている。
このように昇降体に第1移載装置及び第2移載装置との2つの移載装置を支持させることで、第1移載装置にて収納部との間で物品を移載し、第2移載装置にて収納部との間で物品を移載するようにして、1台のスタッカークレーンにて2つの収納部に対して同時に物品を移載できるように構成されている。
特開平9−315518号公報
しかし、従来のスタッカークレーンでは、1台のスタッカークレーンにて2つの収納部
に対して同時に物品を移載できるが、物品を移載する対象となる2つの収納部は、同じ段
で且つ棚横幅方向に隣接する2つの収納部に限られている。そのため、例えば、物品を収
納部に収納する場合では、物品が収納部に収納されていない収納部が同じ段で且つ棚横幅
方向に隣接して存在していなければ1台のスタッカークレーンにて2つの収納部に対して
同時に物品を収納できない。このように従来のスタッカークレーンでは、2つの収納部に
対して同時に物品を移載できる状況が限られており、2つの収納部に対する物品の同時移
載が行い難いものであった。
そこで、1台のスタッカークレーンにて2つの収納部に対する物品の同時移載を行い易
くして、物品を効率よく搬送できる物品搬送設備が求められる。
本発明に係る物品搬送設備の特徴構成は、複数の収納部が、上下方向に複数段且つ棚横幅方向に複数列配置された物品収納棚と、前記物品収納棚の前方を前記棚横幅方向に沿って走行移動するスタッカークレーンと、を備えている物品搬送設備において、
前記スタッカークレーンが、前記棚横幅方向に沿って走行自在な走行台車と、前記走行台車に立設された第1マストと、前記第1マストと同じ前記走行台車に立設された第2マストと、前記第1マストに沿って案内される第1昇降体と、前記第1昇降体とは独立して昇降自在に前記第2マストに沿って案内され且つ前記第1昇降体と平面視で前記棚横幅方向に並ぶ第2昇降体と、前記第1昇降体に支持されて前記収納部と自己との間で物品を移載する第1移載装置と、前記第2昇降体に支持されて前記収納部と自己との間で物品を移載する第2移載装置と、を備えている点にある。
この特徴構成によれば、第1昇降体に第1支持体が支持され、第2昇降体に第2移載装置が支持されており、また、第1昇降体と第2昇降体とは独立して昇降自在であるため、第1昇降体と第2昇降体とを同じ高さにすることで、同じ段に属する2つの収納部に対して物品を同時に移載することができ、また、第1昇降体と第2昇降体とを異なる高さにすることで、異なる段に属する2つの収納部に対して物品を同時に移載することができる。
このように、第1昇降体と第2昇降体とは独立して昇降自在であるため、第1移載装置及び第2移載装置にて物品を移載する対象となる2つの収納部は同じ段に限られず、段が異なる2つの収納部に対する物品の同時移載を行うことができる。そのため、1台のスタッカークレーンにて2つの収納部に対する物品の同時移載が行い易くなり、物品を効率よく搬送できる。
ここで、前記第1昇降体に支持された第1スライド装置を更に備え、前記第1スライド装置は、前記第1移載装置を、前記第1昇降体に対して前記棚横幅方向に沿って移動させると好適である。
この構成によれば、第1スライド装置により、第1移載装置を第1昇降体に対して棚横幅方向に沿って移動させることができる。このように第1移載装置を棚横幅方向に沿って移動させることで、この第1移載装置と第2移載装置との棚横幅方向での間隔を変更することができる。
第1移載装置と第2移載装置との間隔を変更することで、第1移載装置と第2移載装置との間隔を、物品を移載する対象となる2つの収納部の間隔に応じた間隔に変更することができるため、2つの収納部に対する物品の同時移載が更に行い易くなる。
説明を加えると、物品収納棚における収納部の位置が固定されている場合、第1移載装置と第2移載装置との間隔を、棚横幅方向に並ぶ2つの収納部の間隔と同じ一定の間隔に固定することが考えられる。しかし、第1移載装置と第2移載装置との間隔を一定の間隔に固定すると次のような場合に対応できない。
つまり、据え付け誤差や経年変化による物品収納棚の傾き等により、物品収納棚が棚横幅方向に傾いている場合がある。このような場合では、物品を移載する対象となる2つの収納部の段が異なると、これら2つの収納部の棚横幅方向での間隔も異なるため、第1移載装置と第2移載装置との間隔が一定の間隔に固定されていると、1台のスタッカークレーンにて2つの収納部に対して同時に物品を移載できない場合が生じる。
そこで、本願特徴構成では、第1スライド装置により第1移載装置を第1昇降体に対して棚横幅方向に沿って移動させることで、第1移載装置と第2移載装置との棚横幅方向での間隔を、物品を移載する対象となる2つの収納部の間隔に応じた間隔に変更できるようになっている。これにより、物品を移載する対象となる2つの収納部の間隔が当該2つの収納部の位置関係によって異なる場合でも、第1移載装置と第2移載装置との棚横幅方向での間隔を、物品を移載する対象となる2つの収納部の間隔に応じた間隔に変更することができ、2つの収納部に対して物品を同時に移載することができる。従って、2つの収納部に対する物品の同時移載が更に行い易くなる。
また、第1スライド装置による第1移載装置の移動範囲を、棚横幅方向に隣接する一対の収納部の離間距離以上に設定して、第1移載装置と第2移載装置との棚横幅方向での間隔を変更することで、第1移載装置と第2移載装置とが同時に移載が可能な2つの収納部として、例えば、隣接する列に属する2つの収納部を選択することや、2つ隣(隣の隣)の列に属する2つの収納部を選択することができる等、物品を同時に移載が可能となる2つの収納部が属する列の位置関係を変更することができ、同時に物品を移載できる状況を増やすことができる。
また、前記第1スライド装置による前記第1移載装置の移動範囲が、前記棚横幅方向に
隣接する一対の前記収納部の離間距離未満に設定されていると好適である。
この構成によれば、第1スライド装置による第1移載装置の移動範囲が、棚横幅方向に隣接する一対の収納部の離間距離未満に設定されている。そのため、物品を同時に移載する対象となる2つの収納部が属する列の位置関係が維持されるが、物品収納棚が棚横幅方向に傾いた場合に生じる収納部の高さ違いによる棚横幅方向へのずれ程度に対しては対応できる。
つまり、第1スライド装置による第1移載装置の移動範囲を、棚横幅方向に隣接する一対の収納部の離間距離未満に設定することで、第1スライド装置による第1移載装置の移動範囲を、棚横幅方向に隣接する一対の収納部の離間距離以上に設定した場合に比べて、第1移載装置の移動範囲を小さくできる。そのため、第1移載装置を支持する第1昇降体を棚横幅方向にコンパクトに構成し易い。
また、前記第2昇降体に支持された第2スライド装置を更に備え、前記第2スライド装置は、前記第2移載装置を、前記第2昇降体に対して前記棚横幅方向に沿って移動させると好適である。
この構成によれば、第1スライド装置により、第1移載装置を第1昇降体に対して棚横幅方向に沿って移動させることに加えて、第2スライド装置により、第2移載装置を第2昇降体に対して棚横幅方向に沿って移動させることができる。このように第1移載装置及び第2移載装置の双方を棚横幅方向に沿って移動させることで、第1移載装置と第2移載装置との棚横幅方向での間隔を広い範囲で変更できる。また、第1移載装置と第2移載装置との棚横幅方向での間隔を所望の範囲で変更可能に構成する場合に、第1移載装置及び第2移載装置の双方を棚横幅方向に沿って移動させて第1移載装置と第2移載装置とで間隔の変更を分担することで、第1移載装置及び第2移載装置の夫々に移動範囲を小さくできる。
また、前記第1スライド装置による前記第1移載装置の移動範囲及び前記第2スライド装置による前記第2移載装置の移動範囲が、これらの移動範囲の合計が前記棚横幅方向に隣接する一対の前記収納部の離間距離未満となるように設定されていると好適である。
この構成によれば、第1スライド装置による第1移載装置の移動範囲及び第2スライド装置による第2移載装置の移動範囲が、棚横幅方向に隣接する一対の収納部の離間距離未満に設定することで、これらの移載装置の移動範囲を、棚横幅方向に隣接する一対の収納部の離間距離以上に設定した場合に比べて、第1移載装置の移動範囲や第2移載装置の移動範囲を小さくできる。そのため、第1移載装置を支持する第1昇降体や第2移載装置を支持する第2昇降体を棚横幅方向にコンパクトに構成し易い。
また、前記第1移載装置が物品を移載する対象となる前記収納部を第1対象収納部とし、前記第2移載装置が物品を移載する対象となる前記収納部を第2対象収納部として、前記複数の収納部の中から、前記棚横幅方向の離間距離が前記第1スライド装置による前記第1移載装置と前記第2移載装置との最小離間距離以上で且つ最大離間距離以下であって同じ又は異なる高さに位置する2つの前記収納部を前記第1対象収納部及び前記第2対象収納部として選択する選択部と、前記スタッカークレーンの作動を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置が、前記第2移載装置と前記第2対象収納部との間で物品を移載できる位置である第2目標停止位置に前記第2移載装置が位置するように、前記第2昇降体を昇降移動させ且つ前記走行台車を走行移動させるとともに、前記第1移載装置と前記第1対象収納部との間で物品を移載できる位置である第1目標停止位置に前記第1移載装置が位置するように、前記第1昇降体を昇降移動させ且つ前記第1スライド装置を動作させる制御である、第1移動制御を実行すると好適である。
この構成によれば、選択部により選択される第1対象収納部と第2対象収納部とは、第1移載装置と第2移載装置との最小離間距離以上で且つ最大離間距離以下であって同じ又は異なる高さに位置しており、第1対象収納部と第2対象収納部との位置関係は、第1移載装置を第1目標停止位置に位置し且つ第2移載装置を第2目標停止位置に位置させることができる位置関係となっている。そのため、第1移載装置を第1目標停止位置に位置させ且つ第2移載装置を第2目標停止位置に位置させれば、第1対象収納部と第2対象収納部との間で物品を同時移載できる。
そして、第1移動制御では、まず、第2目標停止位置に第2移載装置が位置するように、第2昇降体を昇降移動させ且つ走行台車を走行移動させる。つまり、走行台車は、第2対象収納部を基準として設定された停止位置に走行移動する。
また、このように第2移載装置が第2目標停止位置に位置した状態で第1目標停止位置に第1移載装置が位置するように、第1昇降体を昇降移動させ且つ第1スライド装置にて第1移載装置を移動させる。
このように第1移動制御を実行することで、第1目標停止位置に第1移載装置を位置させ且つ第2移載装置を第2目標停止位置に位置させることができる。そして、第1移動制御において第2移載装置を第2昇降体に対して棚横幅方向に移動させる必要がないため、第2移載装置を第2昇降体に対して棚横幅方向に沿ってスライド移動させるスライド装置を設けないようにして、スタッカークレーンの構成の簡素化を図ることができる。
また、前記第2昇降体に支持された第2スライド装置を更に備え、前記第2スライド装置は、前記第2移載装置を、前記第2昇降体に対して前記棚横幅方向に沿ってスライド移動範囲で移動させ、前記選択部は、前記複数の収納部の中から、前記棚横幅方向の離間距離が前記第1スライド装置及び前記第2スライド装置による前記第1移載装置と前記第2移載装置との最小離間距離以上で且つ最大離間距離以下であって同じ又は異なる高さに位置する2つの前記収納部を前記第1対象収納部及び前記第2対象収納部として選択し、前記スライド移動範囲における前記棚横幅方向の一対の端部のうち、前記第1移動制御の実行の開始直前に前記第2移載装置が位置する端部を主端部として、当該主端部に前記第2移載装置が位置している状態を主状態とし、当該主端部とは反対側の端部を副端部として、当該副端部に前記第2移載装置が位置している状態を副状態とし、前記第1移動制御は、前記主状態の前記第2移載装置を前記第2目標停止位置に位置させたと仮定した場合に、前記第1移載装置を前記第1目標停止位置に位置させることができるときは、前記主状態で前記第2目標停止位置に前記第2移載装置が位置するように、前記第2昇降体を昇降移動させ且つ前記走行台車を走行移動させるとともに、前記第1目標停止位置に前記第1移載装置が位置するように、前記第1昇降体を昇降移動させ且つ前記第1スライド装置を動作させ、前記主状態の前記第2移載装置を前記第2目標停止位置に位置させたと仮定した場合に、前記第1移載装置を前記第1目標停止位置に位置させることができないときは、前記副状態で前記第2目標停止位置に前記第2移載装置が位置するように、前記第2スライド装置を作動させ且つ前記第2昇降体を昇降移動させ且つ前記走行台車を走行移動させるとともに、前記第1目標停止位置に前記第1移載装置が位置するように、前記第1昇降体を昇降移動させ且つ前記第1スライド装置を動作させる制御である、と好適である。
この構成によれば、主端部に位置する第2移載装置を第2目標停止位置に位置させた状態で、第1昇降台を昇降移動させ且つ第1移載装置を第1昇降台に対して棚横幅方向に移動させても、第1移載装置を第1目標停止位置に位置させることができない場合は、第2移載装置を副端部に移動させるように第2スライド装置にて第2移載装置を第2昇降体に対して棚横幅方向に移動させるとともに、走行台車を走行移動させ、第1昇降体及び第2昇降体を昇降移動させ、第1スライド装置にて第1移載装置を第1昇降体に対して棚横幅方向に移動させることで、第1移載装置を第1目標停止位置に位置させ且つ第2移載装置を第2目標停止位置に位置させることができる。
また、主端部に位置する第2移載装置を第2目標停止位置に位置させた状態で、第1昇降台を昇降移動させ且つ第1移載装置を第1昇降台に対して棚横幅方向に移動させることで、第1移載装置を第1目標停止位置に位置させることができる場合は、第2移載装置を主端部から移動させることなく、走行台車を走行移動させ、第1昇降体及び第2昇降体を昇降移動させ、第1スライド装置にて第1移載装置を第1昇降体に対して棚横幅方向に移動させることで、第1移載装置を第1目標停止位置に位置させ且つ第2移載装置を第2目標停止位置に位置させることができる。
このように、第1移載装置と第2移載装置との双方をスライド装置にて移動させることで、第1移載装置と第2移載装置との間隔を広い範囲で変更できて、2つの収納部に対する物品の同時移載が行い易くなりながら、第2移載装置が主端部に位置させた状態で、第1移載装置を第1目標停止位置に位置させ且つ第2移載装置を第2目標停止位置に位置させることができる場合は、第2移載装置は昇降体に対して棚横幅方向に移動しない。そのため、第2移載装置やそれを移動させる第2スライド装置の劣化を抑制できる。
また、前記第1移載装置は、前記棚横幅方向に並ぶ一対の第1フォーク装置を備え、前記一対の第1フォーク装置は、第1駆動装置にて前記棚前後方向に出退移動し且つ前記第1スライド装置にて前記棚横幅方向に各別に移動するように構成され、前記第2移載装置は、前記棚横幅方向に並ぶ一対の第2フォーク装置を備え、前記一対の第2フォーク装置は、第2駆動装置にて前記棚前後方向に出退移動し且つ前記第2スライド装置にて前記棚横幅方向に各別に移動するように構成され、前記第2移載装置における前記一対の第2フォーク装置のうち、前記主端部に対して副端部が位置する方向の第2フォーク装置が前記主端部に位置する状態を、前記主状態とし、前記第2移載装置における前記一対の第2フォーク装置のうち、前記副端部に対して前記主端部が位置する方向の第2フォーク装置が前記副端部に位置する状態を、前記副状態としていると好適である。
この構成によれば、第1移載装置は、第1スライド装置にて一対の第1フォーク装置を互いに逆方向に棚横幅方向に移動させて遠近離間移動させることで、一対のフォークの間隔を第1移載装置にて移載する物品の横幅に適した間隔に調整できる。
そして、一対の第1フォーク装置を第1スライド装置にて互いに接近するように移動させて、一対の第1フォーク装置にて物品を棚横幅方向に挟持し、その物品を挟持した一対の第1フォーク装置を棚前後方向に出退させることで、第1移載装置と第1対象収納部との間で物品を移載できる。ちなみに、一対の第1フォーク装置の夫々に係合部を備え、一対の第1フォーク装置を第1スライド装置にて互いに物品を押圧しない程度に接近するように移動させて、一対の第1フォーク装置の係合部を物品に係合させ、その一対の第1フォーク装置を棚前後方向に出退させることで、第1移載装置と第1対象収納部との間で物品を移載するようにしてもよい。
また、第2移載装置についても第1移載装置と同様に、一対の第2フォーク装置を互い接近離間移動及び棚前後方向に出退させることで、第2移載装置と第2対象収納部との間で物品を移載できる。
また、物品として、棚横幅方向の大きさが異なる複数種類の物品があり、前記収納部として、棚横幅方向の大きさが異なる複数種類の収納部があり、前記選択部は、前記第1移載装置から前記第1対象収納部に物品を移載するときは、当該物品の種類に対応した大きさの収納部を前記第1対象収納部として選択し、前記第2移載装置から前記第2対象収納部に物品を移載するときは、当該物品の種類に対応した大きさの収納部を前記第2対象収納部として選択するように構成され、前記物品収納棚における収納部を管理する制御部は、前記第1移載装置から前記第1対象収納部に物品を移載する場合又は前記第2移載装置から前記第2対象収納部に物品を移載する場合に、前記物品収納棚における前記収納部が形成されていない空き領域に、移載する物品の種類に応じた大きさの収納部を設定し、且つ、前記第1対象収納部から前記第1移載装置に物品を移載する場合又は前記第2対象収納部から前記第2移載装置に物品を移載する場合に、当該物品が収納されていた前記収納部を前記空き領域に設定すると好適である。
この構成によれば、小型の物品が収納されていた収納部でも、複数個の収納部が連続して形成されていた領域に1つの大型の収納部を設定することで、当該収納部に大型な物品を収納できる。また、大型の物品が収納されていた収納部でも、複数個の小型の収納部を形成することで、複数の小型の物品を収納できる。
このように、同じ領域に小型の物品や大型の物品との双方を選択して収納できるため、同じ領域に小型の物品又は大型の物品の何れか一方しか収納しない場合に比べて、複数種類の物品を効率よく物品収納棚に収納できる。
また、前記第1移載装置が物品を移載する対象となる前記収納部を第1対象収納部とし、前記第2移載装置が物品を移載する対象となる前記収納部を第2対象収納部として、前記複数の収納部の中から、前記棚横幅方向の離間距離が前記第1スライド装置及び前記第2スライド装置による前記第1移載装置と前記第2移載装置との最小離間距離以上で且つ最大離間距離以下であって同じ又は異なる高さに位置する2つの収納部を前記第1対象収納部及び前記第2対象収納部として選択する選択部と、前記スタッカークレーンの作動を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置が、前記棚横幅方向で前記第1対象収納部と前記第2対象収納部との間に設定されている目標走行停止位置に前記走行台車が位置するように、前記走行台車を走行移動させるとともに、前記第1移載装置と前記第1対象収納部との間で物品を移載できる位置である第1目標停止位置に前記第1移載装置が位置するように、前記第1昇降体を昇降移動させ且つ前記第1スライド装置を動作させ、前記第2移載装置と前記第2対象収納部との間で物品を移載できる位置である第2目標停止位置に前記第2移載装置が位置するように、前記第2昇降体を昇降移動させ且つ前記第2スライド装置を動作させる制御である、第2移動制御を実行すると好適である。
この構成によれば、選択部により選択される第1対象収納部と第2対象収納部とは、第1移載装置と第2移載装置との最小離間距離以上で且つ最大離間距離以下であって同じ又は異なる高さに位置しているため、第1対象収納部と第2対象収納部との位置関係は、第1移載装置を第1目標停止位置に位置し且つ第2移載装置を第2目標停止位置に位置させることができる位置関係となっている。そのため、第1移載装置を第1目標停止位置に位置させ且つ第2移載装置を第2目標停止位置に位置させて、第1対象収納部と第2対象収納部との間で物品を同時移載できる。
そして、第2移動制御では、まず、棚横幅方向で第1対象収納部と第2対象収納部との間に設定されている目標走行停止位置に走行台車が位置するように、走行台車を走行移動させる。つまり、走行台車は、第1対象収納部と第2対象収納部との双方の位置に基づいて設定された目標走行停止位置に走行移動する。
このように走行台車が目標走行停止位置に位置した状態で第1目標停止位置に第1移載装置が位置するように、第1昇降体を昇降移動させ且つ第1スライド装置にて第1移載装置を移動させる。また、走行台車が目標走行停止位置に位置した状態で第2目標停止位置に第2移載装置が位置するように、第2昇降体を昇降移動させ且つ第2スライド装置にて第1移載装置を移動させる。
このように第2移動制御を実行することで、第1目標停止位置に第1移載装置を位置させ且つ第2移載装置を第2目標停止位置に位置させることができる。そして、第1移載装置と第2移載装置との双方を棚横幅方向に沿って移動させて第1移載装置と第2移載装置との間隔を変更する為、第1移載装置のみを棚横幅方向に沿って移動させて第1移載装置と第2移載装置との間隔を変更する場合に比べて、間隔の変更を迅速に行うことができる。
また、前記第1スライド装置による前記第1移載装置の移動範囲の中央に前記第1移載
装置の基準停止位置が設定され、前記第2スライド装置による前記第2移載装置の移動範
囲の中央に前記第2移載装置の基準停止位置が設定され、前記第1移載装置の基準停止位
置と前記第2移載装置の基準停止位置との前記棚横幅方向での中央位置が、前記第1対象
収納部と前記第2対象収納部との前記棚横幅方向での中央位置となる位置に、前記目標走
行停止位置が設定されていると好適である。
この構成によれば、第1移載装置の基準停止位置と第2移載装置の基準停止位置との棚横幅方向での中央位置が、第1移載対象の収納部と第2移載対象の収納部との棚横幅方向での中央位置となる位置に、目標走行停止位置が設定されている。
そのため、第2移動制御において第1移載装置と第2移載装置との双方をスライド装置にてスライド移動させるときの第1移載装置のスライド移動量と第2移載装置のスライド移動量との均一化が図れる。
また、前記走行台車に、昇降案内マストが1本のみ立設され、前記第1マスト及び前記第2マストが、共通の前記昇降案内マストにより構成され、前記第1昇降体と前記第2昇降体とが、前記昇降案内マストを挟んで前記棚横幅方向の両側に配置されていると好適である。
この構成によれば、第1マスト及び第2マストが、共通の昇降案内マストにより構成され、第1昇降体と第2昇降体とが、昇降案内マストを挟んで棚横幅方向の両側に配置されている。そのため、第1マストと第2マストとを異なる昇降案内マストにより構成する場合に比べて、スタッカークレーンの構成の簡素化が図れる。
また、前記棚横幅方向に対して平面視で直交する方向を棚前後方向として、前記複数の収納部の夫々が、前記棚前後方向に並ぶ状態で2つの物品を収納可能に構成され、前記第1移載装置及び前記第2移載装置の夫々が、前記棚前後方向に並ぶ状態で2つの物品を支持可能に構成され、前記第1移載装置が物品を移載する対象となる前記収納部を第1対象収納部とし、前記第2移載装置が物品を移載する対象となる前記収納部を第2対象収納部として、前記スタッカークレーンの作動を制御する制御装置が、前記第1移載装置と前記第1対象収納部との間で物品を移載できる位置である第1目標停止位置に前記第1移載装置が位置し且つ前記第2移載装置と前記第2対象収納部との間で物品を移載できる位置である第2目標停止位置に前記第2移載装置が位置するように、前記走行台車を走行移動させ且つ前記第1昇降体及び前記第2昇降体を昇降移動させる制御である、第3移動制御を実行すると好適である。
この構成によれば、制御装置が第3移動制御を実行することで、第1移載装置は第1目標停止位置に位置し、第2移載装置は第2目標停止位置に位置する。そして、第1移載装置が第1目標停止位置に位置する状態で第1移載装置を作動させることで、第1対象収納部と第1移載装置との間で棚前後方向に並ぶ2つの物品を纏めて移載できる。また、第2移載装置が第2目標停止位置に位置する状態で第2移載装置を作動させることで、第2対象収納部と第2移載装置との間で棚前後方向に並ぶ2つの物品を纏めて移載できる。
このように第1移載装置の作動や第2移載装置の作動により、移載装置と収納部との間で棚前後方向に並ぶ2つの物品を纏めて移載できるため、物品の収納部への収納や物品の収納部からの取り出しを効率よく行える。
また、前記制御装置は、前記第1目標停止位置に前記第1移載装置が位置し且つ前記第2目標停止位置に前記第2移載装置が位置する状態で、第1移載制御と第2移載制御との双方を同時に行う同時移載制御を実行し、第1移載制御として、前記第1移載装置を制御して前記第1移載装置から前記第1対象収納部に1個又は2個の物品を移載する第1収納移載制御と、前記第1移載装置を制御して前記第1対象収納部から前記第1移載装置に1個又は2個の物品を移載する第1取出移載制御と、があり、前記第2移載制御として、前記第2移載装置を制御して前記第2移載装置から前記第2対象収納部に1個又は2個の物品を移載する第2収納移載制御と、前記第2移載装置を制御して前記第2対象収納部から前記第2移載装置に1個又は2個の物品を移載する第2取出移載制御と、があると好適である。
この構成によれば、同時移載制御において、第1移載制御として第1収納移載制御を実行し且つ第2移載制御として第2取出移載制御を実行することで、第1移載装置により1個又は2個の物品を第1対象収納部に収納することと、第2移載装置により1個又は2個の物品の第2対象収納部から取り出すこととを同時に行える。
また、同時移載制御において、第1移載制御として第1取出移載制御を実行し且つ第2移載制御として第2収納移載制御を実行することで、第1移載装置により1個又は2個の物品を第1対象収納部から取り出すことと、第2移載装置により1個又は2個の物品を第2対象収納部に収納することとを同時に行える。
このように、制御装置が同時移載制御を実行することで、第1移載装置と第2移載装置とにより、物品を収納部に収納することと物品を収納部から取り出すこととを同時に行うことができるため、第1移載装置と第2移載装置の一方の移載装置にて物品を収納部に収納した後、他方の移載装置にて物品を収納部から取り出す場合に比べて、物品の収納部への収納と物品の収納部からの取り出しとを効率よく行える。
また、前記物品収納棚が、前記スタッカークレーンの移動経路を間に挟むとともに前面同士が対向する状態で一対備えられ、前記制御装置は、第1の前記同時移載制御、前記第3移動制御、第2の前記同時移載制御の順に実行する場合において、第1の前記同時移載制御で前記第1取出移載制御及び前記第2収納移載制御を実行した場合は、第2の前記同時移載制御では、前記第1収納移載制御及び前記第2取出移載制御を実行し、第1の前記同時移載制御で前記第1収納移載制御及び前記第2取出移載制御を実行した場合は、第2の前記同時移載制御では、前記第1取出移載制御及び前記第2収納移載制御を実行し、第1の前記同時移載制御において実行する前記第1取出移載制御及び前記第2取出移載制御では、移載対象の前記収納部に収納されている2つの物品のうちの奥側の物品が出庫対象の物品であり且つ手前側の物品が出庫対象ではない物品である場合に、出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との2個の物品を、前記一対の物品収納棚のうちの一方の前記物品収納棚の収納部から前記第1移載装置又は前記第2移載装置に移載し、第2の前記同時移載制御において実行する前記第1収納移載制御及び前記第2収納移載制御では、前記第1移載装置又は前記第2移載装置に出庫対象の物品と出庫対象ではない物品とが支持されている場合に、これら出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との2個の物品のうちの出庫対象ではない物品のみを、前記第1移載装置又は前記第2移載装置から前記一対の物品収納棚のうちの他方の前記物品収納棚の前記収納部に移載すると好適である。
この構成によれば、第1の同時移載制御において第1取出移載制御(又は第2取出移載制御)を実行することで、出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との2個の物品を一方の第1対象収納部(又は第2対象収納部)から移載装置に移載して取り出した場合に、第2の同時移載制御において第1収納移載制御(又は第2収納移載制御)を実行して、出庫対象ではない物品を第1移載装置(又は第2移載装置)から他方の物品収納棚の第1対象収納部(又は第2対象収納部)に収納することで、出庫対象の物品を収納部から取り出しながら出庫対象ではない物品を収納部に収納することができる。
説明を加えると、1つの収納部に収納されている奥側の物品と手前側の物品との2つの物品について、奥側の物品が出庫対象の物品であり、手前側の物品が出庫対象ではない物品である場合では、出庫対象ではない物品の存在により出庫対象の物品のみを収納部から取り出すことができない。
そのため、上述の如く、第1の同時移載制御において第1取出移載制御(又は第2取出移載制御)を実行して、出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との双方を第1対象収納部(又は第2対象収納部)から第1移載装置(又は第2移載装置)に移載して、双方の物品を一旦第1対象収納部(又は第2対象収納部)から取り出す。そして、第2の同時移載制御において第1収納移載制御(又は第2収納移載制御)を実行して、出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との2個の物品のうちの出庫対象ではない物品のみを、第1移載装置(又は第2移載装置)から一対の物品収納棚のうちの他方の物品収納棚の第1対象収納部(又は第2対象収納部)に移載することで、出庫対象の物品を収納部から取り出しながら、出庫対象ではない物品を物品収納棚に収納することができる。
そして、第1の同時移載制御では、第1移載装置(又は第2移載装置)により出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との2個の物品を第1対象収納部(又は第2対象収納部)から第1移載装置(又は第2移載装置)に移載する物品の収納と、第2移載装置(又は第1移載装置)により1個又は2個の物品を第2移載装置(又は第1移載装置)から第2対象収納部(又は第1対象収納部)に移載する物品の取り出しとを同時に行える。また、第2の同時移載制御では、第1移載装置(又は第2移載装置)により出庫対象ではない物品を第1移載装置(又は第2移載装置)から第1対象収納部(又は第2対象収納部)に移載する物品の収納と、第2移載装置(又は第1移載装置)により1個又は2個の物品を第2対象収納部(又は第1対象収納部)から第2移載装置(又は第1移載装置)に移載する物品の取り出しとを同時に行える。そのため、第1移載装置(又は第2対象収納部)による出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との双方の収納部からの取り出しと、第2移載装置(又は第1移載装置)による物品の収納とを別々に行う場合や、第2移載装置(又は第1移載装置)による出庫対象ではない物品の収納と、第1移載装置(又は第2移載装置)による物品の取り出しとを別々に行う場合に比べて、物品の収納部への収納と物品の収納部からの取り出しとを効率よく行える。
また、前記制御装置は、第2の前記同時移載制御、前記第3移動制御、第3の前記同時移載制御の順に実行する場合において、第2の前記同時移載制御で前記第1取出移載制御及び前記第2収納移載制御を実行した場合は、第3の前記同時移載制御では、前記第1収納移載制御及び前記第2取出移載制御を実行し、第2の前記同時移載制御で前記第1収納移載制御及び前記第2取出移載制御を実行した場合は、第3の前記同時移載制御では、前記第1取出移載制御及び前記第2収納移載制御を実行し、第2の前記同時移載制御において実行する前記第1取出移載制御及び前記第2取出移載制御では、移載対象の前記収納部に収納されている2つの物品のうちの奥側の物品が出庫対象の物品であり且つ手前側の物品が出庫対象ではない物品である場合に、出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との2個の物品を、前記一対の物品収納棚のうちの一方の前記物品収納棚の収納部から前記第1移載装置又は前記第2移載装置に移載し、第3の前記同時移載制御において実行する前記第1収納移載制御及び前記第2収納移載制御では、前記第1移載装置又は前記第2移載装置に出庫対象の物品と出庫対象ではない物品とが支持されている場合に、これら出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との2個の物品のうちの出庫対象ではない物品のみを、前記第1移載装置又は前記第2移載装置から前記一対の物品収納棚のうちの他方の前記物品収納棚の前記収納部に移載すると好適である。
この構成によれば、第2の同時移載制御において第2取出移載制御(又は第1取出移載制御)を実行することで、出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との2個の物品を一方の第2対象収納部(又は第1対象収納部)から移載装置に移載して取り出した場合に、第2の同時移載制御において第2収納移載制御(又は第1収納移載制御)を実行して、出庫対象ではない物品を第2移載装置(又は第1移載装置)から他方の物品収納棚の第2対象収納部(又は第1対象収納部)に収納することで、出庫対象の物品を収納部から取り出しながら出庫対象ではない物品を収納部に収納することができる。
つまり、第2の同時移載制御では、第2移載装置(又は第1移載装置)により出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との2個の物品を第2対象収納部(又は第1対象収納部)から第2移載装置(又は第1対象収納部)に移載する物品の取り出しと、第1移載装置(又は第2移載装置)により出庫対象ではない物品の第1移載装置(又は第2移載装置)から第1収納部に移載する物品の収納とを同時に行える。また、第2の同時移載制御では、第2移載装置(又は第1移載装置)により出庫対象ではない物品を第2移載装置(又は第1移載装置)から第2対象収納部(又は第1対象収納部)に移載する物品の収納と、第1移載装置(又は第2移載装置)により1個又は2個の物品を第1対象収納部(又は第2対象収納部)から第1移載装置(又は第2移載装置)に移載する物品の取り出しとを同時に行える。そのため、第2移載装置(又は第1移載装置)による出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との双方の収納部からの取り出しと、第1移載装置(又は第2移載装置)による出庫対象ではない物品の収納部への収納とを別々に行う場合に比べて、物品の収納部への収納と物品の収納部からの取り出しとを効率よく行える。
物品搬送設備の平面図 物品収納棚の正面図 スタッカークレーンの斜視図 スタッカークレーンの側面図 昇降体及び移載装置を示す斜視図 昇降体及び移載装置を示す正面図 掬い制御における動作説明図 制御ブロック図 移動制御における動作説明図 移動制御と修正移動制御と補正制御と移載制御のフローチャート 第2実施形態における移動制御における動作説明図 第2実施形態における移動制御における動作説明図 一対の移載装置にて物品を同時に収納するときの作用図 一対の移載装置にて物品を順次収納するときの作用図(1) 一対の移載装置にて物品を順次収納するときの作用図(2) 一方の移載装置にて物品を順次収納するときの作用図(1) 一方の移載装置にて物品を順次収納するときの作用図(2) 一対の移載装置にて物品を同時に取り出すときの作用図 一対の移載装置にて物品を順次取り出すときの作用図(1) 一対の移載装置にて物品を順次取り出すときの作用図(2) 一方の移載装置にて物品を順次取り出すときの作用図(1) 一方の移載装置にて物品を順次取り出すときの作用図(2) 収納処理による物品の収納が完了する前に出庫処理による物品の取り出しを開始するときの作用図(1) 収納処理による物品の収納が完了する前に出庫処理による物品の取り出しを開始するときの作用図(2) 収納処理による物品の収納が完了する前に出庫処理による物品の取り出しを開始するときの作用図(3) 第1移載装置にて出庫物品と対象外物品との双方を一旦取り出した後に対象外物品のみを収納するときの作用図(1) 第1移載装置にて出庫物品と対象外物品との双方を一旦取り出した後に対象外物品のみを収納するときの作用図(2) 第1移載装置にて出庫物品と対象外物品との双方を一旦取り出した後に対象外物品のみを収納するときの作用図(3) 第1移載装置にて出庫物品と対象外物品との双方を一旦取り出した後に対象外物品のみを収納するときの作用図(4) 第1移載装置と第2移載装置との双方にて出庫物品と対象外物品との双方を一旦取り出した後に対象外物品のみを収納するときの作用図(1) 第1移載装置と第2移載装置との双方にて出庫物品と対象外物品との双方を一旦取り出した後に対象外物品のみを収納するときの作用図(2) 第1移載装置と第2移載装置との双方にて出庫物品と対象外物品との双方を一旦取り出した後に対象外物品のみを収納するときの作用図(3) 第1移載装置と第2移載装置との双方にて出庫物品と対象外物品との双方を一旦取り出した後に対象外物品のみを収納するときの作用図(4) 第1移載装置と第2移載装置との双方にて出庫物品と対象外物品との双方を一旦取り出した後に対象外物品のみを収納するときの作用図(5) 別実施形態(7)における物品収納棚の正面図 第2移載装置をスライド移動範囲のOP側の端部に位置する状態を示す図 第2移載装置をスライド移動範囲のOP側の端部に位置する状態を示す図 別実施形態(8)における移動制御と修正移動制御と補正制御と移載制御のフローチャート
〔第1実施形態〕
以下、本発明にかかる物品搬送設備の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、物品搬送設備は、物品Wを収納する収納部1を複数備えた物品収納棚2と、物品収納棚2の前方側の走行経路Rを棚横幅方向に沿って走行移動して搬送コンベヤ4の移載部5と複数の収納部1との間や複数の収納部1同士の間で物品Wを搬送するスタッカークレーン3と、を設けて構成されている。
尚、図1において、物品収納棚2において複数の収納部1が並ぶ方向を棚横幅方向とし、その棚横幅方向に対して平面視で直交する方向を棚前後方向としており、矢印Xで示す方向が棚横幅方向(経路長手方向)であり、矢印Yで示す方向が棚前後方向である。また、棚横幅方向における一方側(経路長手方向において物品収納棚2に対して搬送コンベヤ4が位置する側)をHP側と称し、棚横幅方向の他方側(経路長手方向において搬送コンベヤ4に対して物品収納棚2が位置する側)をOP側と称する場合がある。
(物品収納棚)
図1に示すように、物品収納棚2は、スタッカークレーン3の移動経路を間に挟むとともに前面同士が互いに対抗するように棚前後方向に間隔を隔てた状態で一対設置されている。図2に示すように、各物品収納棚2は、棚横幅方向に複数並ぶ状態で床面から立設された支柱2aと、その支柱2aから棚横幅方向に突出する状態で支柱2aに取り付けられた載置支持体2bと、を備えて構成されている。
そして、棚横幅方向に隣接する支柱2aの間に収納部1を形成する形態で、物品収納棚2には棚横幅方向に複数の収納部1が並設されている。また、支柱2aには、複数の載置支持体2bが上下方向に間隔を隔てた状態で取り付けられており、それら載置支持体2bの上方に収納部1を形成する形態で、物品収納棚2には上下方向に複数の収納部1が並設されている。収納部1は、隣接する支柱2aの間に位置する一対の載置支持体2bに亘って物品Wを載置支持する形態で物品Wを収納している。
このようにして物品収納棚2には、複数の収納部1が上下方向に複数段且つ棚横幅方向に複数列配置されている。
物品収納棚2には、複数の収納部1の夫々に対応する位置に被検出部Tを備えている。この被検出部Tは、支柱2aに棚前後方向に貫通させた孔にて構成されており、被検出部Tは、走行経路Rから対応する収納部1を見て収納部1に収納されている物品Wの左下に位置するように形成されている。
複数の収納部1の夫々は、棚前後方向に並ぶ状態で2つの物品Wを収納可能に構成されている。尚、棚前後方向に並ぶ状態で収納部1に収納されている2つの物品Wについて、棚前後方向で走行経路Rが存在する手前側に位置する物品Wを、手前側の物品Wと称し、他方の物品Wを、奥側の物品Wと称する場合がある。
(搬送コンベヤ)
図1に示すように、搬送コンベヤ4は、ローラコンベヤにて構成されており、搬送コンベヤ4として、移載部5に向けて物品Wを載置搬送する入庫用の搬送コンベヤ4と、移載部5から物品Wを載置搬送する出庫用の搬送コンベヤ4と、の一対の搬送コンベヤ4が設けられている。これら一対の搬送コンベヤ4の夫々に、スタッカークレーン3の第1移載装置11aとの間で物品Wを移載する第1移載部5aと、スタッカークレーン3の第2移載装置11bとの間で物品Wを移載する第2移載部5bと、の一対の移載部5が備えられている。第2移載部5bは、第1移載部5aに対して棚横幅方向のHP側に位置している。
第1移載部5a及び第2移載部5bの夫々には、物品Wを載置支持する載置高さと搬送コンベヤ4の搬送面より下方に位置する退避高さとに昇降移動する昇降支持台6が備えられている。
詳細な説明は省略するが、搬送コンベヤ4は、昇降支持台6を退避高さに下降させた状態で物品Wを搬送し、昇降支持台6を載置高さに上昇させた状態で移載装置11との間で物品Wを移載するように構成されている。
また、昇降支持台6の棚前後方向の長さは、棚前後方向に並ぶ2つの物品Wの長さより長く形成されており、搬送コンベヤ4は、各移載部5において移載装置11との間で2つの物品Wを同時に移載できるように構成されている。
また、図示は省略するが、搬送コンベヤ4には、移載部5の夫々に対して被検出部Tが備えられている。この搬送コンベヤ4に備えられている被検出部Tは、走行経路Rから対応する移載部5を見て載置高さの昇降支持台6にて載置支持している物品Wの左下に位置するように備えられている。
(スタッカークレーン)
図3及び図4に示すように、スタッカークレーン3は、一対の物品収納棚2の間に形成された走行経路Rを棚横幅方向に沿って走行自在な走行台車8と、その走行台車8に立設されたマストとしての昇降案内マスト9に沿って昇降自在な昇降体10と、昇降体10に支持されて収納部1等と自己との間で物品Wを移載する移載装置11と、昇降体10に支持され且つ移載装置11を棚横幅方向に沿って移動させるスライド装置12と、を備えて構成されている。
走行台車8には、昇降案内マスト9が一本のみ立設されている。この昇降案内マスト9は、マスト枠14を棚横幅方向に一対並べ、この一対のマスト枠14をトラス板15及び連結材16にて連結して構成されている。マスト枠14は、棚前後方向に並ぶ一対のマスト部材17を複数本の梯子形成用の枠材18にて連結して構成されている。トラス板15は、棚横幅方向に並ぶ一対のマスト部材17の間に位置して当該一対のマスト部材17を連結している。また、連結材16は、昇降案内マスト9に備えられている4本のマスト部材17を連結している。そして、一対のマスト枠14の上端部、上下中間部及び下端部の夫々をマスト枠14やトラス板15や連結材16等の連結体にて互いに連結することで単一の昇降案内マスト9が構成されている。
一対のマスト枠14のうちの棚横幅方向でOP側に位置するマスト枠14を、走行台車8に立設された第1マスト14aとし、一対のマスト枠14のうちの棚横幅方向でHP側に位置するマスト枠14を、第1マスト14aと同じ走行台車8に立設された第2マスト14bとしている。
このように、第1マスト14a及び第2マスト14bが、共通の昇降案内マスト9により構成されており、スタッカークレーン3には、昇降案内マスト9が一本のみ設けられている。
図8に示すように、スタッカークレーン3は、走行台車8の走行位置を検出するための走行用レーザー測距計21と、走行台車8を走行方向に沿って走行移動させる走行用駆動部としての走行用モータM1と、昇降体10の昇降位置を検出するための昇降用レーザー測距計22と、昇降体10を走行台車8に対して上下方向に沿って昇降移動させる昇降用駆動部としての昇降用モータM2と、を備えている。
そして、図3及び図4に示すように、スタッカークレーン3に、昇降体10として、第1マスト14aに昇降自在に案内支持された第1昇降体10aと、当該第1昇降体10aとは独立して昇降自在で且つ第1昇降体10aと平面視で棚横幅方向に並ぶ第2昇降体10bと、が備えられている。これら第1昇降体10aと第2昇降体10bとは、昇降案内マスト9を挟んだ状態でこの昇降案内マスト9に対して棚横幅方向の両側に配置されている。
また、スタッカークレーン3には、移載装置11として、第1昇降体10aに支持された第1移載装置11aと、第2昇降体10bに支持された第2移載装置11bと、が備えられている。第1移載装置11a及び第2移載装置11bの夫々は、棚前後方向に並ぶ状態で2つの物品Wを支持可能に構成されている。
また、1台のスタッカークレーン3に、昇降用レーザー測距計22として、第1昇降体10aの昇降位置を検出するための第1昇降用レーザー測距計22aと、第2昇降体10bの昇降位置を検出するための第2昇降用レーザー測距計22bと、が備えられている。
また、1台のスタッカークレーン3に、昇降用モータM2として、第1昇降体10aを走行台車8に対して昇降移動させる第1昇降用モータM2aと、第2昇降体10bを走行台車8に対して昇降移動させる第2昇降用モータM2bと、が備えられている。
スタッカークレーン3は、走行経路Rの長手方向に沿って設けられた案内レール23に接触する走行輪24を走行用モータM1にて回転駆動させることにより、走行台車8を棚横幅方向に沿って走行させるように構成されている。
また、スタッカークレーン3は、第1昇降体10aに連結されたワイヤ(図示せず)を巻回する巻取りドラム(図示せず)を第1昇降用モータM2aにて回転駆動させることにより、第1昇降体10aを昇降移動させ、第2昇降体10bに連結されたワイヤ(図示せず)を巻回する巻取りドラム(図示せず)を第2昇降用モータM2bにて回転駆動させることにより、第2昇降体10bを昇降移動させるように構成されている。
このように、スタッカークレーン3は、第1昇降用モータM2aの駆動にて第1昇降体10aを昇降移動させ、第2昇降用モータM2bの駆動にて第2昇降体10bを昇降移動させるようにして、第1昇降体10aと第2昇降体10bとを独立して昇降移動させるように構成されている。
そのため、スタッカークレーン3は、第1昇降体10aと第2昇降体10bとを同じ高さに昇降させた状態で第1移載装置11a及び第2移載装置11bにて物品Wを移載することで、同じ段に属する一対の収納部1との間で物品Wを同時に移載できるように構成されている。
また、スタッカークレーン3は、第1昇降体10aと第2昇降体10bとの高さを異ならせた状態で第1移載装置11a及び第2移載装置11bにて物品Wを移載することで、異なる段に属する一対の収納部1との間で物品Wを同時に移載できるように構成されている。
スタッカークレーン3には、スライド装置12として、第1昇降体10aに支持された第1スライド装置12aと、第2昇降体10bに支持された第2スライド装置12bと、が備えられている。
第1スライド装置12aは、第1移載装置11aを第1昇降体10aに対して棚横幅方向に沿って移動させるように構成され、第2スライド装置12bは、第2移載装置11bを第2昇降体10bに対して棚横幅方向に沿って移動させるように構成されている。
そして、第1スライド装置12aにて第1移載装置11aを第1昇降体10aに対して棚横幅方向に移動させ、第2スライド装置12bにて第2移載装置11bを第2昇降体10bに対して棚横幅方向に移動させることで、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの棚横幅方向での間隔を変更調節することができるように構成されている。
(移載装置及びスライド装置)
次に、図5及び図6に基づいて、移載装置11及びスライド装置12について説明を加える。尚、第1移載装置11aと第2移載装置11b、及び、第1スライド装置12aと第2スライド装置12bとは、棚横幅方向に対称に構成されているため、第1移載装置11a及び第1スライド装置12aについて説明し、第2移載装置11b及び第2スライド装置12bについての説明は省略する。
図5及び図6に示すように、第1移載装置11aは、フォーク装置26と、コンベヤ装置27と、棚前後方向に沿って物品Wを接触案内する案内体28と、これらフォーク装置26、コンベヤ装置27及び案内体28を支持する支持枠29と、を備えている。
フォーク装置26は、物品Wにおける棚横幅方向の中央部を載置支持する載置部31と、その載置部31をフォーク装置26の基部32に対して棚前後方向に沿って出退移動させるフォーク用モータM3(図8参照)と、を備えている。
コンベヤ装置27は、棚前後方向に沿って一対設けられており、一対のコンベヤ装置27の夫々は、物品Wにおける棚横幅方向の両端部を載置支持するように棚横幅方向に間隔を開けた状態で配設された一対のコンベヤ部33と、これら一対のコンベヤ部33を正逆に回転駆動させるコンベヤ用モータM4(図8参照)と、を備えている。
図7(d)に示すように第1移載装置11aに2つの物品Wを載置支持している状態では、一対のコンベヤ装置27の夫々に物品Wが載置支持される。
図6に示すように、フォーク装置26は、載置部31の上面がコンベヤ装置27の上面より低い高さに位置するように設けられている。説明を加えると、コンベヤ部33の棚前後方向の両端にはベルト33aを巻回するプーリ33bが設けられているが、載置部31の上面は、このプーリ33bの回転軸心より高い高さに位置し、コンベヤ部33のベルト33aの上面よりベルト33aの厚み分(5mm)程度下方に位置している。
このように載置部31の上面がコンベヤ部33の上面より低い高さに位置しているため、図7(d)に示すように一対のコンベヤ部33にて物品Wが水平姿勢で載置支持されている状態では、当該物品Wは載置部31には支持されていない。
そして、第1移載装置11aは、図7(c)に示すように、フォーク装置26の突出位置の載置部31にて物品Wが載置支持されている状態から、載置部31を突出位置から引退移動させるとともに、棚前後方向で載置部31が引退する引退側に物品Wを載置搬送するようにコンベヤ装置27を駆動させる。このようにフォーク装置26及びコンベヤ装置27を駆動させることで、物品Wを載置支持している載置部31が棚前後方向で引退側に移動して、載置部31上の物品Wがコンベヤ装置27の端部に接触する。そして、フォーク装置26の引退移動とコンベヤ装置27の搬送作動とにより物品Wがコンベヤ装置27上に乗り上げ、その後は、図7(d)に示すようにコンベヤ装置27にて物品Wが載置搬送され、載置部31は物品Wを載置支持していない状態で引退位置まで引退する。
また、第1移載装置11aは、図7(d)に示すように、コンベヤ装置27にて物品Wが載置支持されている状態から、載置部31を引退位置から突出移動させるとともに、棚前後方向で載置部31が突出する突出側に物品Wを載置搬送するようにコンベヤ装置27を駆動させる。このようにフォーク装置26及びコンベヤ装置27を駆動させることで、物品Wを載置支持していない載置部31が突出移動するとともに、コンベヤ部33にて物品Wが突出側に載置搬送される。そして、コンベヤ装置27にて載置搬送されている物品Wはコンベヤ装置27の端部から落下して載置部31上に移動し、その後は、図7(c)に示すように、物品Wを載置した載置部31が突出位置まで突出する。
ちなみに、図7(d)に示すように、一対のコンベヤ装置27にて2つの物品Wが載置支持されている状態で、一対のコンベヤ装置27のうちの突出側に位置するコンベヤ装置27のみを作動させることで、引退側のコンベヤ装置27上に物品Wを1つ残したままで、突出側のコンベヤ装置27上の物品Wのみを、フォーク装置26の載置部31上に移動させることができる。
また、一対のコンベヤ装置27にて1つの物品Wのみが載置支持されている状態では、一対のコンベヤ装置27を搬送作動させることで、一対のコンベヤ装置27の間で物品Wを載置搬送でき、物品Wの位置を一方のコンベヤ装置27上と他方のコンベヤ装置27上とに切り換えることができる。
このように、一対のコンベヤ装置27は、フォーク装置26と協働して収納部1との間で物品Wを移載する移載機能と、第1移載装置11a上で物品Wの位置を切り換える位置切換機能と、を備えている。
図5及び図6に示すように、第1移載装置11aの支持枠29は、第1昇降体10aのガイドレール35により棚横幅方向に沿って移動自在に支持されている。そして、第1スライド装置12aは、第1昇降体10aに支持されたスライド用モータM5と、このスライド用モータM5の出力軸36に連結されて出力軸36の軸心周りに揺動する揺動部材37と、この揺動部材37を支持枠29に連動連結させる連結部材38と、を備えて構成されている。
そして、第1スライド装置12aは、スライド用モータM5の駆動により出力軸36を回転駆動させて揺動部材37を揺動させて、連結部材38にて支持枠29を押引操作することで、支持枠29を棚横幅方向に沿って移動させて、第1移載装置11aの全体を第1昇降体10aに対して棚横幅方向に沿ってスライド移動させるように構成されている。
このように、第1移載装置11aは、第1スライド装置12aにより第1昇降体10aに対して棚横幅方向に沿って移動操作される。そして、第2移載装置11bも同様に、第2スライド装置12bにより第2昇降体10bに対して棚横幅方向に沿って移動操作される。
これら第1スライド装置12aによる第1移載装置11aの移動範囲及び第2スライド装置12bによる第2移載装置11bの移動範囲が、これらの移動範囲の合計が棚横幅方向に隣接する一対の収納部1の離間距離未満となるように設定されている。
具体的には、本実施形態では、棚横幅方向に隣接する一対の収納部1の離間距離、つまりは、収納部1の棚横幅方向の中心位置から、当該収納部1に棚横幅方向に隣接する隣の収納部1の棚横幅方向の中心位置までの距離は440mmとなっている。そして、第1スライド装置12aによる第1移載装置11aの移動範囲及び第2スライド装置12bによる第2移載装置11bの移動範囲の夫々が100mmとなっており、第1スライド装置12aによる第1移載装置11aの移動範囲及び第2スライド装置12bによる第2移載装置11bの移動範囲の移動範囲の合計(200mm)が、棚横幅方向に隣接する一対の収納部1の離間距離の半分程度になっている。
第1スライド装置12aによる第1移載装置11aの移動範囲の中央に第1移載装置11aの基準停止位置が設定され、第2スライド装置12bによる第2移載装置11bの移動範囲の中央に第2移載装置11bの基準停止位置が設定されている。
そして、第1移載装置11a及び第2移載装置11bを夫々の基準停止位置に位置させた状態では、これら第1移載装置11aと第2移載装置11bとの棚横幅方向での離間距離は、棚横幅方向に隣接する一対の収納部1の離間距離の4倍となっている。そのため、第1移載装置11aが物品Wを移載する対象となる収納部1を第1対象収納部1aとし、第2移載装置11bが物品Wを移載する対象となる収納部1を第2対象収納部1bとすると、第2対象収納部1bを、第1対象収納部1aが属する列のHP側に4つ隣の列に属する収納部1とした場合に、スタッカークレーン3は第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの間で同時移載可能となる。
また、搬送コンベヤ4には、第1移載部5aと第2移載部5bとの一対の移載部5が棚横幅方向に並ぶ状態で設けられているが、第1移載装置11a及び第2移載装置11bを夫々の基準停止位置に位置させた状態では、第1移載部5aと第2移載部5bとの棚横幅方向の離間距離は、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの棚横幅方向での離間距離と同じになっている。そのため、第1移載装置11a及び第2移載装置11bを夫々の基準停止位置に位置させた状態で、第1移載装置11aの第1移載部5aとの間での物品Wの移載と、第2移載装置11bの第2移載部5bとの間での物品Wの移載とを同時に行えるようになっている。
そして、第1スライド装置12a及び第2スライド装置12bにより、平面視において第1移載装置11aと第2移載装置11bとを棚横幅方向に最も近づけた状態における第1移載装置11aと第2移載装置11bとの離間距離を最小離間距離としている。また、第1スライド装置12a及び第2スライド装置12bにより、平面視において第1移載装置11aと第2移載装置11bとを棚横幅方向に最も離した状態における第1移載装置11aと第2移載装置11bとの離間距離を最大離間距離としている。ちなみに、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの離間距離D2は、平面視において、第1移載装置11aにおけるフォーク装置26の棚横幅方向の中心位置から、第2移載装置11bにおけるフォーク装置26の棚横幅方向の中心位置までの距離である。
スタッカークレーン3には、昇降体10に支持され且つ棚横幅方向及び上下方向における移載装置11に対する被検出部Tの位置を検出する検出装置Sを備えている。この検出装置Sは、被検出部Tを撮像してその撮像情報を制御装置Hに送信する撮像装置にて構成されている。
そして、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの夫々に、入庫用の搬送コンベヤ4や一対の物品収納棚2のうちの一方の物品収納棚2に備えられている被検出部Tを検出するための検出装置Sと、出庫用の搬送コンベヤ4や他方の物品収納棚2に備えられている被検出部Tを検出するための検出装置Sと、の一対の検出装置Sが支持されている。
このように検出装置Sは移載装置11に支持されているため、第1移載装置11aに設けられている一対の検出装置Sは、第1移載装置11a一体的に移動し、第2移載装置11bに設けられている一対の検出装置Sは、第2移載装置11bと一体的に移動する。
そして、収納部1に対して予め設定されている目標停止位置に移載装置11が位置している状態では、その移載装置11に備えられている検出装置Sにて被検出部Tが撮像できるように検出装置Sの設置位置及び撮像範囲が設定されている。
説明を加えると、一対の物品収納棚2に備えられている複数の収納部1の夫々、及び、一対の搬送コンベヤ4に備えられている一対の移載部5の夫々に対して、目標停止位置が予め設定されている。この目標停止位置として、収納部1又は移載部5から自己に物品Wを移載するときに移載装置11を停止させる掬い用目標停止位置(図7(a)(b)参照)と、この掬い用目標停止位置よりも設定量高い高さに設定されて自己から収納部1又は移載部5に物品Wを移載するときに移載装置11を停止させる卸し用目標停止位置(図7(c)(d)参照)と、が予め設定されている。
そのため、移載装置11が目標停止位置に位置している状態として、移載装置11が掬い用目標停止位置に位置している状態と、移載装置11が卸し用目標停止位置に位置している状態とがあるが、これら何れの状態でも、検出装置Sにて被検出部Tの位置を撮像できるように、検出装置Sの設置位置及び検出装置Sの撮像範囲が設定されている。
尚、第1移載装置11aに設けられている一対の検出装置Sについては第1検出装置Saと称し、第2移載装置11bに設けられている一対の検出装置Sについては第2検出装置Sbと称する場合がある。
(制御装置による制御)
スタッカークレーン3には、スタッカークレーン3の作動を制御する制御装置Hが備えられている。
制御装置Hは、上位のコントローラから指令される入庫指令に基づいて、入庫用の搬送コンベヤ4の移載部5から物品収納棚2の収納部1に物品Wを搬送するようにスタッカークレーン3の作動を制御する入庫処理を実行し、上位のコントローラから指令される出庫指令に基づいて、物品収納棚2の収納部1から出庫用の搬送コンベヤ4の移載部5に物品Wを搬送するようにスタッカークレーン3の作動を制御する出庫処理を実行するように構成されている。
スタッカークレーン3には、複数の収納部1の中から、第1移載装置11a及び第2移載装置11bにより同時に移載可能な2つの収納部1(棚横幅方向の離間距離D2が第1スライド装置12a及び第2スライド装置12bによる第1移載装置11aと第2移載装置11bとの最小離間距離以上で且つ最大離間距離以下であって同じ又は異なる高さに位置する2つの収納部1)を第1対象収納部1a及び第2対象収納部1bとして選択する選択部h1が備えられている。この選択部h1は、制御装置Hにプログラム形式で備えられており、制御装置Hは、選択部h1としても機能する。
また、制御装置Hは、第1目標停止位置に第1移載装置11aが位置する状態で行う第1移載制御と、第2目標停止位置に第2移載装置11bが位置する状態で行う第2移載制御と、これら第1移載制御と第2移載制御とを同時に行う同時移載制御と、を実行する。
第1移載制御として、第1移載装置11aを制御して第1移載装置11aから第1対象収納部1aに1個又は2個の物品Wを移載する第1卸し移載制御(第1収納移載制御に相当)と、第1移載装置11aを制御して第1対象収納部1aから第1移載装置11aに1個又は2個の物品Wを移載する第1掬い移載制御(第1取出移載制御に相当)と、がある。
第2移載制御として、第2移載装置11bを制御して第2移載装置11bから第2対象収納部1bに1個又は2個の物品Wを移載する第2卸し移載制御(第2収納移載制御に相当)と、第2移載装置11bを制御して第2対象収納部1bから第2移載装置11bに1個又は2個の物品Wを移載する第2掬い移載制御(第2取出移載制御に相当)と、がある。
制御装置Hは、入庫処理では、入庫用選択制御、入庫用空移動制御、入庫用掬い移載制御、入庫用実移動制御、入庫用卸し移載制御を実行する。
また、制御装置Hは、出庫処理では、出庫用選択制御、出庫用空移動制御、出庫用掬い移載制御、出庫用実移動制御、及び、出庫用卸し移載制御を実行する。
まず、入庫処理における各制御について説明する。
入庫用選択制御は、入庫指令に基づいて物品Wを収納する対象収納部を選択する制御である。
説明を加えると、入庫用選択制御では、入庫指令に基づいて、例えば、入庫用の搬送コンベヤ4における一対の移載部5の双方から物品Wの入庫がある双方入庫である場合では、複数の収納部1から第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの2つの対象収納部を選択する。また、入庫用選択制御では、入庫用の搬送コンベヤ4における一対の移載部5の片方のみから物品Wの入庫がある片方入庫である場合では、複数の収納部1から1つの対象収納部を選択する。
そして、入庫用選択制御では、複数の収納部1から第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの2つの対象収納部を選択する場合、これら第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとが、同時移載可能な位置関係となる2つの収納部1を優先的に選択し、同時移載可能な位置関係となる2つの収納部1が存在しない場合に、同時移載不可能な位置関係となる2つの対象収納部を選択する。
また、同時移載可能な位置関係となる第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの2つの収納部1が複数組存在する場合は、HP側に位置する組や、低い位置の組等が優先的に選択される。このように、入庫用選択制御では、移動制御に要する時間が短くなる同時移載可能な2つの対象収納部が優先的に選択される。
ちなみに、同時移載可能な位置関係とは、第2対象収納部1bが、第1対象収納部1aが属する列の4つ隣の列に属している位置関係である。
次に、双方入庫である場合に第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの2つの対象収納部を選択して物品Wを収納し、片方入庫である場合に1つの対象収納部を選択して物品Wを収納する場合について説明する。
入庫用空移動制御は、物品Wを支持していない移載装置11を入庫用の搬送コンベヤ4に対応する掬い用目標停止位置に移動させるべくスタッカークレーン3の作動を制御する制御である。
説明を加えると、入庫用空移動制御では、第1昇降体10a及び第2昇降体10bの双方に物品Wが載っていない状態で、第1移載装置11aを第1移載部5aに対する掬い用目標停止位置に移動させ且つ第2移載装置11bを第2移載部5bに対する掬い用目標停止位置に移動させるように、スタッカークレーン3の作動を制御する。
入庫用掬い移載制御は、入庫用の搬送コンベヤ4における移載部5から移載装置11に物品Wを移載するべく、スタッカークレーン3の作動を制御する制御である。具体的には、入庫用掬い移載制御では、図7に示すように、載置部31を突出位置まで突出移動させた後、移載装置11を掬い用目標停止位置から卸し用目標停止位置まで上昇移動させて物品Wを掬い取り、その後、コンベヤ部33を作動させながら載置部31を引退位置まで引退移動させて、移載部5から移載装置11に物品Wを移載するように、スタッカークレーン3の作動を制御する。
そして、入庫用掬い移載制御では、双方入庫の場合は、入庫用の搬送コンベヤ4の第1移載部5aから第1移載装置11aに物品Wを移載し、入庫用の搬送コンベヤ4の第2移載部5bから第2移載装置11bに物品Wを移載するべく、スタッカークレーン3の作動を制御する。
入庫用掬い移載制御では、片方入庫の場合は、入庫用の搬送コンベヤ4の第1移載部5aから第1移載装置11aに物品Wを移載するべく、又は、入庫用の搬送コンベヤ4の第2移載部5bから第2移載装置11bに物品Wを移載するべく、スタッカークレーン3の作動を制御する。
入庫用実移動制御は、第1昇降体10a及び第2昇降体10bの少なくとも一方に物品Wが載っている状態で、移載装置11を対象収納部に対する掬い用目標停止位置に移動させる制御である。
説明を加えると、入庫用実移動制御では、双方入庫の場合で且つ第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとが同時移載可能な位置関係である場合は、第1移載装置11aを第1対象収納部1aの卸し用目標停止位置に移動させ且つ第2移載装置11bを第2対象収納部1bの卸し用目標停止位置に移動させるべく、スタッカークレーン3の作動を制御する。
また、入庫用実移動制御では、双方入庫の場合で且つ第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとが同時移載できない位置関係の場合は、第1移載装置11aを第1対象収納部1aの卸し用目標停止位置に移動させる、又は、第2移載装置11bを第2対象収納部1bの卸し用目標停止位置に移動させるべく、スタッカークレーン3の作動を制御する。
また、入庫用実移動制御では、片方入庫の場合も同様に、第1移載装置11aを第1対象収納部1aの卸し用目標停止位置に移動させる、又は、第2移載装置11bを第2対象収納部1bの卸し用目標停止位置に移動させるべく、スタッカークレーン3の作動を制御する。
入庫用卸し移載制御は、移載装置11から収納部1に物品Wを移載するべく、スタッカークレーン3の作動を制御する制御である。具体的には、入庫用卸し移載制御では、コンベヤ部33を作動させながら載置部31を突出位置まで突出移動させた後、移載装置11を卸し用目標停止位置から掬い用目標停止位置まで下降移動させて物品Wを収納部1に卸し、その後、載置部31を引退位置まで引退移動させて、移載装置11から収納部1に物品Wを移載するように、スタッカークレーン3の作動を制御する。
説明を加えると、入庫用卸し移載制御では、双方入庫の場合で且つ第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとが同時移載可能な位置関係である場合は、第1卸し移載制御と第2卸し移載制御との双方を同時に行う同時移載制御を実行して、第1移載装置11aから第1対象収納部1aに物品Wを移載し且つ第2移載装置11bから第2対象収納部1bに物品Wを移載するべく、スタッカークレーン3の作動を制御する。
また、入庫用卸し移載制御では、双方入庫の場合で且つ第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとが同時移載できない位置関係の場合は、第1卸し移載制御を実行して、第1移載装置11aから第1対象収納部1aに物品Wを移載するべく、又は、第2卸し移載制御を実行して、第2移載装置11bから第2対象収納部1bに物品Wを移載するべく、スタッカークレーン3の作動を制御する。
また、入庫用卸し移載制御では、片方入庫の場合も同様に、第1卸し移載制御を実行して、第1移載装置11aから第1対象収納部1aに物品Wを移載するべく、又は、第2卸し移載制御を実行して、第2移載装置11bから第2対象収納部1bに物品Wを移載するべく、スタッカークレーン3の作動を制御する。
次に、出庫処理における各制御について説明するが、入庫処理と出庫処理とで物品Wの搬送元と搬送先とが入れ替わるだけであるので、出庫処理における各制御については簡単に説明する。
出庫用選択制御は、出庫指令に基づいて物品Wを出庫する対象収納部を選択する制御である。
出庫用空移動制御は、物品Wを支持していない移載装置11を収納部1に対応する掬い用目標停止位置に移動させるべくスタッカークレーン3の作動を制御する制御である。
出庫用掬い移載制御は、第1掬い移載制御、又は、第2掬い移載制御、或いは、第1掬い移載制御と第2掬い移載制御との双方を同時に行う同時移載制御を実行して、対象収納部から移載装置11に物品Wを移載するべく、スタッカークレーン3の作動を制御する制御である。
出庫用実移動制御は、第1昇降体10a及び第2昇降体10bの少なくとも一方に物品Wが載っている状態で、移載装置11を出庫用の搬送コンベヤ4の移載部5に対する卸し用目標停止位置に移動させる制御である。
出庫用卸し移載制御は、移載装置11から出庫用の搬送コンベヤ4の移載部5に物品Wを移載するべく、スタッカークレーン3の作動を制御する制御である。
次に、入庫処理や出庫処理、特に、入庫処理における物品Wの収納部1への収納や出庫処理における収納部1からの物品Wの取り出しについて、図13〜図34に基づいて具体例を挙げながら説明する。
尚、図13〜図34に基づいて入庫処理や出庫処理を説明するに当たり、入庫処理により搬送コンベヤ4から収納部1に搬送する入庫対象の物品Wについては入庫物品W1とし、出庫処理により収納部1から搬送コンベヤ4に搬送する出庫対象の物品Wについては出庫物品W2とし、入庫対象でも出庫対象でもない物品Wについては対象外物品W3として説明する。
また、入庫用選択制御にて指定された第1対象収納部1aと出庫用選択制御にて指定された第1対象収納部1a、及び、入庫用選択制御にて指定された第2対象収納部1bと出庫用選択制御にて指定された第2対象収納部1bについては、出庫用選択制御にて指定された収納部1を第1対象収納部1a’や第2対象収納部1b’として区別する。
入庫処理により双方入庫を行う際に、第1移載装置11aに支持されている2個の入庫物品W1を同じ収納部1に収納する場合は、入庫用選択制御により1つの第1対象収納部1aが選択され、第2移載装置11bにて支持されている2個の入庫物品W1を同じ収納部1に収納する場合は、入庫用選択制御により1つの第2対象収納部1bが選択される。ちなみに、このときに選択される第1対象収納部1aや第2対象収納部1bは、手前側や奥側に物品Wが収納されていない収納部1である。
そして、入庫用選択制御により選択した第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとが同時移載可能な位置関係の場合は、図13に示すように、入庫用実移動制御を実行した後、同時移載制御(入庫用卸し移載制御としての第1卸し移載制御及び第2卸し移載制御)を実行して、第1移載装置11aから第1対象収納部1aへの入庫物品W1の移載と第2移載装置11bから第2対象収納部1bへの入庫物品W1の移載とを同時に行う。
また、入庫処理により双方入庫を行う際に、入庫用選択制御により選択した第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとが同時移載不可能な位置関係の場合は、まず、図14に示すように、入庫用実移動制御を実行した後、入庫用卸し移載制御として第1卸し移載制御(又は第2卸し移載制御)を実行して、第1移載装置11a(又は第2移載装置11b)から第1対象収納部1a(又は第2対象収納部1b)に入庫物品W1を移載する。そして、図15に示すように、次の入庫用実移動制御を実行した後、入庫用卸し移載制御として第2卸し移載制御(又は第1卸し移載制御)を実行して、第2移載装置11b(又は第1移載装置11a)から第2対象収納部1b(又は第1対象収納部1a)に入庫物品W1を移載する。このように、第1移載装置11aから第1対象収納部1aへの入庫物品W1の移載と第2移載装置11bから第2対象収納部1bへの入庫物品W1の移載とを順次行う。
入庫処理により双方入庫を行う際に、第1移載装置11aに支持されている2個の入庫物品W1を異なる収納部1に収納する場合は、入庫用選択制御により2つの第1対象収納部1aが選択され、第2移載装置11bにて支持されている2個の入庫物品W1を異なる収納部1に収納する場合は、入庫用選択制御により2つの第2対象収納部1bが選択される。ちなみに、このときに選択される第1対象収納部1aや第2対象収納部1bは、手前側と奥側との双方に物品Wが収納されていない収納部1や、奥側のみ又は手前側のみに物品Wが収納されている収納部1である。
そして、入庫用実移動制御と入庫用卸し移載制御とを繰り返し実行して、第1移載装置11aに支持された2個の入庫物品W1を1つ又は2つの第1対象収納部1aに収納し、第2移載装置11bに支持された2個の入庫物品W1を1つ又は2つの第2対象収納部1bに収納する。
具体的には、例えば、入庫処理により、第1移載装置11aに支持されている2個の入庫物品W1を異なる収納部1に収納し、且つ、第2移載装置11bにて支持されている2個の入庫物品W1を同じ収納部1に収納する場合は、入庫用選択制御により2つの第1対象収納部1aと1つの第2対象収納部1bとが選択され、図16及び図17に示すように、入庫用実移動制御と入庫用卸し移載制御とを繰り返し実行して、第1移載装置11aに支持された2個の入庫物品W1を2つの第1対象収納部1aに分けて収納し、第2移載装置11bに支持された2個の入庫物品W1を1つの第2対象収納部1bに纏めて収納する。
出庫処理により双方出庫を行う際に、第1移載装置11a上に取り出す2個の出庫物品W2を同じ収納部1から取り出す場合は、出庫用選択制御により1つの第1対象収納部1a’が選択され、第2移載装置11b上に取り出す2個の出庫物品W2を同じ収納部1から取り出す場合は、出庫用選択制御により1つの第2対象収納部1b’が選択される。ちなみに、このときに選択される第1対象収納部1a’や第2対象収納部1b’は、手前側と奥側との双方に物品Wが収納されている収納部1である。
そして、出庫用選択制御により選択した第1対象収納部1a’と第2対象収納部1b’とが同時移載可能な位置関係の場合は、図18に示すように、出庫用空移動制御を実行した後、同時移載制御(出庫用掬い移載制御としての第1掬い移載制御及び第2掬い移載制御)を実行して、第1対象収納部1a’から第1移載装置11aへの出庫物品W2の移載と第2対象収納部1b’から第2移載装置11bへの出庫物品W2の移載とを同時に行う。
また、出庫処理により双方出庫を行う際に、出庫用選択制御により選択した第1対象収納部1a’と第2対象収納部1b’とが同時移載不可能な位置関係の場合は、まず、図19に示すように、出庫用空移動制御を実行した後、出庫用掬い移載制御として第1掬い移載制御(又は第2掬い移載制御)を実行して、第1対象収納部1a’(又は第2対象収納部1b’)から第1移載装置11a(又は第2移載装置11b)に出庫物品W2を移載する。そして、図20に示すように、次の出庫用空移動制御を実行した後、出庫用掬い移載制御として第2掬い移載制御(又は第1掬い移載制御)を実行して、第2対象収納部1b’(又は第1対象収納部1a’)から第2移載装置11b(又は第1移載装置11a)に出庫物品W2を移載する。このように、第1対象収納部1a’から第1移載装置11aへの出庫物品W2の移載と第2対象収納部1b’から第2移載装置11bへの出庫物品W2の移載とを順次行う。
出庫処理により双方出庫を行う際に、2つの第1対象収納部1a’の夫々から出庫物品W2を1個ずつ第1移載装置11aに取り出す場合は、出庫用選択制御により2つの第1対象収納部1aが選択され、2つの第2対象収納部1b’の夫々から出庫物品W2を1個ずつ第2移載装置11bに移載する場合は、出庫用選択制御により2つの第2対象収納部1b’が選択される。ちなみに、このときに選択される第1対象収納部1a’や第2対象収納部1b’は、手前側と奥側との双方に物品Wが収納されている収納部1、或いは、奥側のみ又は手前側のみに物品Wが収納されている収納部1である。
そして、出庫用空移動制御と出庫用卸し移載制御とを繰り返し実行して、第1対象収納部1a’に収納されている1つ又は2つの出庫物品W2を第1移載装置11aに移載し、第2対象収納部1b’に収納されている1つ又は2つの出庫物品W2を第2移載装置11bに移載する。
具体的には、例えば、出庫処理により、2つの第1対象収納部1a’から1個ずつ出庫物品W2を第1移載装置11aに移載し、且つ、1つの第2対象収納部1bから2個の出庫物品W2を第2移載装置11bに移載する場合は、図21及び図22に示すように、出庫用選択制御により2つの第1対象収納部1a’と1つの第2対象収納部1b’とが選択され、出庫用空移動制御と出庫用卸し移載制御とを繰り返し実行して、2つの第1対象収納部1aから出庫物品W2を1個ずつ第1移載装置11aに移載し、1つの第2対象収納部1bから2個の出庫物品W2を第2移載装置11bに移載する。
入庫処理と出庫処理とは、入庫処理が完了した後で出庫処理の実行を開始する場合と、入庫処理を開始して当該入庫処理が完了する前に出庫処理の実行を開始する場合とがある。
入庫処理が完了した後で出庫処理の実行を開始する場合としては、例えば、図13に示すように入庫処理を実行して当該入庫処理により入庫すべき入庫物品W1の全てを収納部1に収納した後、図18に示すように出庫処理を実行して当該出庫処理により出庫すべき出庫物品W2の全てを収納部1から取り出す。
また、入庫処理を開始して当該入庫処理が完了する前に出庫処理の実行を開始する場合としては、例えば、図23に示すように、入庫処理における第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとが同時移載不可能な位置関係で且つ出庫処理における第1対象収納部1a’と第2対象収納部1b’とが同時移載不可能な位置関係である場合に、第1移載装置11aと第2移載装置11bとのうちの一方に支持されている入庫物品W1を収納部1に収納した後、第1移載装置11aと第2移載装置11bとのうちの他方に支持されている入庫物品W1を収納部1に収納する前又は同時に、第1移載装置11aと第2移載装置11bとのうちの一方に出庫物品W2を収納部1から取り出す。
入庫処理を開始して当該入庫処理が完了する前に出庫処理の実行を開始する場合の一例を説明すると、図23〜図24に示すように、まず、入庫用選択制御により1つの第1対象収納部1aと1つの第2対象収納部1bが選択され、出庫用選択制御により1つの第1対象収納部1a’と1つの第2対象収納部1b’とが選択される。
そして、図23に示すように、入庫用実移動制御を実行した後、入庫用卸し移載制御(第1卸し移載制御)を実行して、第1移載装置11aに支持された2個の入庫物品W1を第1移載装置11aから第1対象収納部1aに移載する入庫物品W1の取り出しを行う。そして、図24に示すように、入庫用実移動制御及び出庫用空移動制御を兼用する移動制御を実行した後、同時移載制御(入庫用卸し移載制御(第2卸し移載制御)と出庫用掬い移載制御(第1掬い移載制御))を実行して、第1対象収納部1a’に収納されている2個の出庫物品W2を第1対象収納部1a’から第1移載装置11aに移載する出庫物品W2の取り出しと、第2移載装置11bに支持された2個の入庫物品W1を第2移載装置11bから第2対象収納部1bに移載する入庫物品W1の収納とを同時に行う。その後、図25に示すように、出庫用空移動制御を実行した後、出庫用卸し移載制御(第2掬い移載制御)を実行して、第2対象収納部1b’に収納されている2個の出庫物品W2を第2対象収納部1b’から第2移載装置11bに移載する出庫物品W2の出庫を行う。
ところで、1つの収納部1に収納されている奥側の物品Wと手前側の物品Wとの2つの物品Wについて、奥側の物品Wが出庫対象の出庫物品W2であり、手前側の物品Wが出庫対象ではない対象外物品W3である場合は、対象外物品W3の存在により出庫物品W2のみを収納部1から取り出すことができない。そのため、出庫処理では、第1掬い移載制御又は第2掬い移載制御を実行して、出庫物品W2(奥側の物品W)と対象外物品W3(手前側の物品W)との双方を収納部1から一旦取り出した後、第1卸し移載制御又は第2卸し移載制御を実行して、出庫物品W2と対象外物品W3とのうちの対象外物品W3のみを物品収納棚2に収納する。
例えば、図26に示すように、出庫処理における第1対象収納部1a’に2つの物品Wが収納されており、この第1対象収納部1a’に収納されている奥側の物品Wと手前側の物品Wとの2つの物品Wのうち、奥側の物品Wが出庫対象の出庫物品W2であり、手前側の物品Wが出庫対象ではない対象外物品W3であるときは、次のように入庫処理と出庫処理とが行われる場合がある。
つまり、まず、入庫用選択制御により2つの第1対象収納部1aと1つの第2対象収納部1bが選択され、出庫用選択制御により1つの第1対象収納部1a’と1つの第2対象収納部1b’とが選択される。
そして、図26に示すように、入庫用実移動制御の後、入庫用卸し移載制御(第1卸し移載制御)を実行して、第1移載装置11aに支持された2個の入庫物品W1を第1移載装置11aから第1対象収納部1aに移載する入庫物品W1の収納を行う。そして、図27に示すように、入庫用実移動制御及び出庫用空移動制御を兼用する移動制御を実行した後、同時移載制御(入庫用卸し移載制御(第2卸し移載制御)と出庫用掬い移載制御(第1掬い移載制御))を実行して、第1対象収納部1a’に収納されている出庫物品W2(奥側の物品W)と対象外物品W3(手前側の物品W)との2個の物品Wを第1対象収納部1a’から第1移載装置11aに移載する物品Wの取り出しと、第2移載装置11bに支持された2個の入庫物品W1を第2対象収納部1bに移載する入庫物品W1の収納とを同時に行う。
その後、図28に示すように、入庫用実移動制御及び出庫用空移動制御を兼用する移動制御を実行した後、同時移載制御(入庫用卸し移載制御(第1卸し移載制御)と出庫用掬い移載制御(第2掬い移載制御))を実行して、第2移載装置11bに支持された出庫物品W2と対象外物品W3との2個の物品Wのうちの対象外物品W3を第2移載装置11bから第2対象収納部1bに移載する対象外物品W3の収納と、第1対象収納部1a’に収納されている2個の出庫物品W2を第1対象収納部1a’から第1移載装置11aに移載する出庫物品W2の取り出しと、を同時に行う。
そして、図29に示すように、出庫用空移動制御を実行した後、出庫用掬い移載制御(第1掬い移載制御)を実行して、第1対象収納部1a’に収納されている1個の出庫物品W2を第1対象収納部1a’から第1移載装置11aに移載する出庫物品W2の取り出しを行う。
また、例えば、図30に示すように、出庫処理における第1対象収納部1a’及び第2対象収納部1b’の夫々に2つの物品Wが収納されており、第1対象収納部1a’や第2対象収納部1b’に収納されている奥側の物品Wと手前側の物品Wとの2つの物品Wのうち、奥側の物品Wが出庫対象の出庫物品W2であり、手前側の物品Wが出庫対象ではない対象外物品W3であるときは、次のように入庫処理と出庫処理とが行われる場合がある。
つまり、まず、入庫用選択制御により2つの第1対象収納部1aと2つの第2対象収納部1bが選択され、出庫用選択制御により1つの第1対象収納部1a’と1つの第2対象収納部1b’とが選択される。
そして、図30に示すように、入庫用実移動制御を実行した後、入庫用卸し移載制御(第1卸し移載制御)を実行して、第1移載装置11aに支持された2個の入庫物品W1を第1移載装置11aから第1対象収納部1aに移載する入庫物品W1の収納を行う。そして、図31に示すように、入庫用実移動制御及び出庫用空移動制御を兼用する移動制御を実行した後、同時移載制御(入庫用卸し移載制御(第2卸し移載制御)と出庫用掬い移載制御(第1掬い移載制御))を実行して、第1対象収納部1a’に収納されている出庫物品W2(奥側の物品W)と対象外物品W3(手前側の物品W)との2個の物品Wを第1対象収納部1a’から第1移載装置11aに移載する物品Wの取り出しと、第2移載装置11bに支持されている2個の入庫物品W1を第2移載装置11bから第2対象収納部1bに移載する入庫物品W1の収納と、を同時に行う。
その後、図32に示すように、入庫用実移動制御及び出庫用空移動制御を兼用する移動制御を実行した後、同時移載制御(入庫用卸し移載制御(第1卸し移載制御)と出庫用掬い移載制御(第2掬い移載制御)を実行して、第2移載装置11bに支持された出庫物品W2と対象外物品W3との2個の物品Wのうちの対象外物品W3を第2移載装置11bから第2対象収納部1bに移載する対象外物品W3の収納と、第1対象収納部1a’に収納されている出庫物品W2(奥側の物品W)と対象外物品W3(手前側の物品W)との2個の物品Wを第1対象収納部1a’から第1移載装置11aに移載する物品Wの取り出しと、を同時に行う。
次に、図33に示すように、入庫用実移動制御及び出庫用空移動制御を兼用する移動制御を実行した後、同時移載制御(入庫用卸し移載制御(第1卸し移載制御)と出庫用掬い移載制御(第2掬い移載制御))を実行して、第2移載装置11bに支持された出庫物品W2と対象外物品W3との2個の物品Wのうちの対象外物品W3を第2移載装置11bから第2対象収納部1bに移載する対象外物品W3の収納と、第1対象収納部1a’に収納されている1個の出庫物品W2を第1対象収納部1a’から第1移載装置11aに移載する出庫物品W2の取り出しと、を同時に行う。
そして、図34に示すように、出庫用空移動制御を実行した後、出庫用掬い移載制御(第2掬い移載制御)を実行して、第2対象収納部1b’に収納されている1個の出庫物品W2を第2対象収納部1b’から第2移載装置11bに移載する物品Wの取り出しを行う。
上述の如く、入庫処理における物品Wの収納部1への収納や出庫処理における収納部1からの物品Wの取り出しにおいて、図26〜図29に示すように入庫処理と出庫処理とを実行する場合は、まず、図26に示すように、入庫用実移動制御を実行した後、第1卸し移載制御を実行する。次に、図27に示すように、入庫用実移動制御及び出庫用空移動制御を兼用する移動制御(第3移動制御に相当)を実行した後、第2卸し移載制御と第1掬い移載制御とを同時に実行する同時移載制御(第1の同時移載制御に相当)を実行する。次に、図28に示すように、入庫用実移動制御及び出庫用空移動制御を兼用する移動制御(第3移動制御に相当)を実行した後、第1卸し移載制御と第2掬い移載制御とを同時に実行する同時移載制御(第2の同時移載制御に相当)を実行する。次に、図29に示すように、出庫用空移動制御を実行した後、第1掬い移載制御を実行する。
また、入庫処理における物品Wの収納部1への収納や出庫処理における収納部1からの物品Wの取り出しにおいて、図30〜図34に示すように入庫処理と出庫処理とを実行する場合は、まず、図30に示すように、入庫用実移動制御を実行した後、第1卸し移載制御を実行する。次に、図31に示すように、入庫用実移動制御及び出庫用空移動制御を兼用する移動制御(第3移動制御に相当)を実行した後、第2卸し移載制御と第1掬い移載制御とを同時に実行する同時移載制御(第1の同時移載制御に相当)を実行する。次に、図32に示すように、入庫用実移動制御及び出庫用空移動制御を兼用する移動制御(第3移動制御に相当)を実行した後、第1卸し移載制御と第2掬い移載制御とを同時に実行する同時移載制御(第2の同時移載制御に相当)を実行する。次に、図33に示すように、入庫用実移動制御及び出庫用空移動制御を兼用する移動制御(第3移動制御に相当)を実行した後、第1卸し移載制御と第2掬い移載制御とを同時に実行する同時移載制御(第3の同時移載制御に相当)を実行する。次に、図34に示すように、出庫用空移動制御を実行した後、第2掬い移載制御を実行する。
図27及び図28に示す場合や図31及び図32に示す場合のように、制御装置Hは、第1の同時移載制御、第3移動制御、第2の同時移載制御の順に実行する場合において、第1の同時移載制御で第1掬い移載制御及び第2卸し移載制御を実行した場合は、第2の同時移載制御では、第1卸し移載制御及び第2掬い移載制御を実行する。
そして、第1の同時移載制御において実行する第1掬い移載制御では、移載対象の収納部1に収納されている2つの物品Wのうちの奥側の物品Wが出庫物品W2であり且つ手前側の物品Wが対象外物品W3である場合に、出庫物品W2と対象外物品W3との2個の物品Wを、一対の物品収納棚2のうちの一方の物品収納棚2の収納部1から第1移載装置11aに移載する。
また、第2の同時移載制御において実行する第1卸し移載制御では、第1移載装置11aに出庫物品W2と対象外物品W3とが支持されている場合に、これら出庫物品W2と対象外物品W3との2個の物品Wのうちの対象外物品W3のみを、第1移載装置11aから一対の物品収納棚2のうちの他方の物品収納棚2の収納部1に移載する。
図33及び図34に示すように、制御装置Hは、第2の同時移載制御、第3移動制御、第3の同時移載制御の順に実行する場合において、第2の同時移載制御で第1卸し移載制御及び第2掬い移載制御を実行した場合は、第2の同時移載制御では、第1掬い移載制御及び第2卸し移載制御を実行する。
そして、第2の同時移載制御において実行する第2掬い移載制御では、移載対象の収納部1に収納されている2つの物品Wのうちの奥側の物品Wが出庫物品W2であり且つ手前側の物品Wが対象外物品W3である場合に、出庫物品W2と対象外物品W3との2個の物品Wを、一対の物品収納棚2のうちの一方の物品収納棚2の収納部1から第2移載装置11bに移載する。
また、第3の同時移載制御において実行する第2卸し移載制御では、第2移載装置11bに出庫物品W2と対象外物品W3とが支持されている場合に、これら出庫物品W2と対象外物品W3との2個の物品Wのうちの対象外物品W3のみを、第2移載装置11bから一対の物品収納棚2のうちの他方の物品収納棚2の収納部1に移載する。
図27及び図28に示す場合や図31及び図32に示す場合とは逆に、制御装置Hは、第1の同時移載制御、第3移動制御、第2の同時移載制御の順に実行する場合において、第1の同時移載制御で第1卸し移載制御及び第2掬い移載制御を実行した場合は、第2の同時移載制御では、第1掬い移載制御及び第2卸し移載制御を実行する。
そして、第1の同時移載制御において実行する第2掬い移載制御では、移載対象の収納部1に収納されている2つの物品Wのうちの奥側の物品Wが出庫物品W2であり且つ手前側の物品Wが対象外物品W3である場合に、出庫物品W2と対象外物品W3との2個の物品Wを、一対の物品収納棚2のうちの一方の物品収納棚2の収納部1から第2移載装置11bに移載する。
また、第2の同時移載制御において実行する第2卸し移載制御では、第2移載装置11bに出庫物品W2と対象外物品W3とが支持されている場合に、これら出庫物品W2と対象外物品W3との2個の物品Wのうちの対象外物品W3のみを、第2移載装置11bから一対の物品収納棚2のうちの他方の物品収納棚2の収納部1に移載する。
図33及び図34に示す場合とは逆に、制御装置Hは、第2の同時移載制御、第3移動制御、第3の同時移載制御の順に実行する場合において、第2の同時移載制御で第1掬い移載制御及び第2卸し移載制御を実行した場合は、第2の同時移載制御では、第1卸し移載制御及び第2掬い移載制御を実行する。
そして、第2の同時移載制御において実行する第1掬い移載制御では、移載対象の収納部1に収納されている2つの物品Wのうちの奥側の物品Wが出庫物品W2であり且つ手前側の物品Wが対象外物品W3である場合に、出庫物品W2と対象外物品W3との2個の物品Wを、一対の物品収納棚2のうちの一方の物品収納棚2の収納部1から第1移載装置11aに移載する。
また、第3の同時移載制御において実行する第1卸し移載制御では、第1移載装置11aに出庫物品W2と対象外物品W3とが支持されている場合に、これら出庫物品W2と対象外物品W3との2個の物品Wのうちの対象外物品W3のみを、第1移載装置11aから一対の物品収納棚2のうちの他方の物品収納棚2の収納部1に移載する。
このように、制御装置Hは、移載対象の収納部1である対象収納部と移載装置11との間で物品Wを移載できる位置である目標停止位置に移載装置11が位置するように、走行台車8を走行移動させ且つ昇降体10を昇降移動させる移動制御(入庫用実移動制御及び出庫用空移動制御)と、対象収納部と移載装置11との間で物品Wを移載させるように移載装置11の作動を制御する移載制御(入庫用卸し移載制御及び出庫用掬い移載制御)と、を実行する。
図9に示すような物品収納棚2に傾きが生じている等により、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとが同じ段に属するときと、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとが異なる段に属するときとで、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの棚横幅方向での離間距離が変化する場合がある。よって、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとが同時移載可能な位置関係である場合でも、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの夫々を基準停止位置に位置させた状態で、第1対象収納部1a及び第2対象収納部1bとの間で物品Wを適切に同時移載できない可能性がある。
そのため、移動制御は、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの棚横幅方向での離間距離を、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの棚横幅方向での離間距離と同じ距離に修正するために、第1移載装置11aを基準停止位置から棚横幅方向に沿って移動させるスライド制御を実行する。
また、上述のように物品収納棚2に傾きが生じている場合でも、物品収納棚2が傾いている状態で収納部1に対する目標停止位置を学習させることで、移載装置11を対象収納部に対する目標停止位置に移動させた状態で当該移載装置11を対象収納部に対する適正位置に位置させることができる。
しかし、目標停止位置を学習させた後に物品収納棚2の傾きが進行した場合には、移載装置11を対象収納部に対する目標停止位置に移動させたとしても、当該移載装置11を対象収納部に対する適正位置から棚横幅方向にずれる場合がある。
そのため、制御装置Hは、移動制御を実行した後、移載制御を実行する前に、検出装置Sの検出情報に基づいて、移載装置11が対象収納部や対象移載部に対して適正位置から棚横幅方向にずれている位置ずれ状態であると判断した場合は、移載装置11を棚横幅方向に沿って移動させて移載装置11を適正位置に移動させる修正移動制御を実行する。
また、制御装置Hは、位置ずれ状態と判別した場合に、移載装置11と適正位置との棚横幅方向のずれ量に基づいて、目標停止位置を棚横幅方向にずらした位置に補正する補正制御を実行する。
次に、図9に示すスタッカークレーン3の作用図、及び、図10に示すフローチャートに基づいて、移動制御、修正移動制御及び補正制御について説明を加える。尚、第1対象収納部1aに対して設定されている目標停止位置を第1目標停止位置と称し、第2対象収納部1bに対して設定されている目標停止位置を第2目標停止位置と称して説明する場合がある。
制御装置Hには、物品収納棚2に備えられている複数の収納部1の夫々について、走行基準位置から目標停止位置までの距離を示す走行距離情報、及び、昇降基準位置から目標停止位置までの距離を示す昇降距離情報と、が記憶されている。昇降距離情報については、1つの収納部1に対して第1昇降体用と第2昇降体用との2つの昇降距離情報を記憶してもよく、また1つの収納部1に対して第1昇降体用と第2昇降体用とを兼用する1つの昇降距離情報を記憶してもよい。
また、制御装置Hには、第2移載装置11bの基準停止位置から第1移載装置11aの基準停止位置までの棚横幅方向での距離を示す基準離間距離情報が記憶されている。
ちなみに、走行基準位置は、走行経路Rにおける棚横幅方向のHP側端部に設定されている。昇降基準位置は、昇降体10の昇降経路における上下方向の下端部に設定されている。
そして、移動制御では、第2対象収納部1bについての走行距離情報に基づいて、第2対象収納部1bに対する目標走行停止位置を設定し、その目標走行停止位置に走行台車8を走行移動させるべく、走行用モータM1の作動を制御(走行制御)する。また、移動制御では、第2対象収納部1bについての昇降距離情報に基づいて第2対象収納部1bに対する目標昇降停止位置を設定し、その目標昇降停止位置に第2昇降体10bを昇降移動させるべく、第2昇降用モータM2bの作動を制御(第2昇降制御)する。
移動制御では、第1対象収納部1aの昇降距離情報に基づいて第1対象収納部1aに対する目標昇降停止位置を設定し、その目標昇降停止位置に第1昇降体10aを昇降移動させるべく、第1昇降用モータM2aの作動を制御(第1昇降制御)する。また、移動制御では、第1対象収納部1aの走行距離情報、第2対象収納部1bの走行距離情報、及び、基準離間距離情報に基づいて、第1移載装置11aの基準停止位置から目標スライド停止位置までのスライド移動量D1を算出し、その目標スライド停止位置に第1移載装置11aをスライド移動させるべく、第1スライド装置12aのスライド用モータM5の作動を制御(スライド制御)する。
つまり、夫々を基準停止位置に位置させた第1移載装置11aと第2移載装置11bとの棚横幅方向での離間距離D2(図9参照、基準離間距離情報が示す距離)が、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの棚横幅方向での離間距離D3(図9参照、第1対象収納部1aの走行距離情報が示す距離と第2対象収納部1bの走行距離情報が示す距離との差)とを比較し、これらの離間距離が異なる場合は、移動制御において、走行制御と第1昇降制御と第2昇降制御とともにスライド制御を実行し、これらの離間距離が同じ場合は、移動制御において、走行制御と第1昇降制御と第2昇降制御とを実行し、スライド制御は実行しない。
このように移動制御を実行することで、基準停止位置又は目標スライド停止位置に位置する第1移載装置11aが第1目標停止位置に位置し、基準停止位置に位置する第2移載装置11bが第2目標停止位置に位置する。
尚、図9では、図9(a)に示すように、走行制御と第1昇降制御と第2昇降制御とを実行した後に、図9(b)に示すように、スライド制御を実行するように図示したが、スライド制御は、走行制御や第1昇降制御や第2昇降制御と同時に行ってもよい。
移動制御は、第2目標停止位置に第2移載装置11bが位置するように、第2昇降体10bを昇降移動させ且つ走行台車8を走行移動させるとともに、第1目標停止位置に第1移載装置11aが位置するように、第1昇降体10aを昇降移動させ且つ第1移載装置11aをスライド移動させる制御である。尚、第1実施形態の移動制御は、第1移動制御及び第3移動制御に相当する。
ちなみに、本実施形態では、移動制御を実行するときに、第1移載装置11a及び第2移載装置11bの一方又は両方が基準停止位置からずれて位置している場合は、移動制御を実行する前、又は移動制御の実行中に、基準停止位置からずれて位置している移載装置11を基準停止位置に移動させる制御が行われる。尚、第2移載装置11bについては、移動制御を実行するときに基準停止位置からずれて位置している場合に、基準停止位置からずれて位置している第2移載装置11bを基準停止位置に移動させる制御を行い、第1移載装置11aについては、移動制御を実行するときに基準停止位置からずれている場合に、スライド制御として、基準停止位置からずれて位置している第1移載装置11aを目標スライド停止位置に移動させる制御を行ってもよい。
次に、修正移動制御及び補正制御について説明する。
制御装置Hは、移動制御を実行した後、移載制御を実行する前に、第1移載装置11aに備えられている第1検出装置Saにて第1対象収納部1aに対して備えられている被検出部Tを撮像し、第2移載装置11bに備えられている第2検出装置Sbにて第2対象収納部1bに対して備えられている被検出部Tを撮像する。
第1検出装置Saの撮像情報に基づいて、第1移載装置11aが第1対象収納部1aに対して適正位置から棚横幅方向にずれている位置ずれ状態であるか否かを判別する。
第1移載装置11aが位置ずれ状態と判別した場合において、第1移載装置11aと適正位置との棚横幅方向でのずれ量が予め設定されている第1設定ずれ量(例えば3mm)以上である場合は、第1移載装置11aを適正位置に移動させるべく第1スライド装置12aの作動を制御する第1修正移動制御を実行する。
また、第1移載装置11aが位置ずれ状態ではないと判別した場合、及び、第1移載装置11aが位置ずれ状態と判別した場合でも第1移載装置11aと適正位置との棚横幅方向でのずれ量が第1設定ずれ量未満である場合は、第1修正移動制御を実行しない。
ちなみに、設定ずれ量は、第1移載装置11aが第1対象収納部1aに対する適正位置から設定ずれ量だけ棚横幅方向にずれていたとしても、第1移載装置11aにより物品Wを移載したときに第1移載装置11aが物品収納棚2に干渉する等の問題が生じない距離に設定されている。
そして、第1移載装置11aが位置ずれ状態と判別した場合は、第1移載装置11aと適正位置との棚横幅方向でのずれ量が第1設定ずれ量以上か第1設定ずれ量未満かに関わらず、第1移載装置11aと適正位置との棚横幅方向でのずれ量に基づいて、第1対象収納部1aに対する目標停止位置をずれ量分だけ棚横幅方向にずらした位置に補正して、第1対象収納部1aに対する目標停止位置を更新する第1補正制御を実行する。
また、第2検出装置Sbの撮像情報に基づいて、第2移載装置11bが第2対象収納部1bに対して適正位置から棚横幅方向にずれている位置ずれ状態であるか否かを判別する。
第2移載装置11bが位置ずれ状態と判別した場合において、第2移載装置11bと適正位置との棚横幅方向でのずれ量が第2設定ずれ量(例えば3mm)以上である場合は、第2移載装置11bを適正位置に移動させるべく第2スライド装置12bの作動を制御する第2修正移動制御を実行する。
また、第2移載装置11bが位置ずれ状態ではないと判別した場合、及び、第2移載装置11bが位置ずれ状態と判別した場合でも第2移載装置11bと適正位置との棚横幅方向でのずれ量が第2設定ずれ量未満である場合は、第2修正移動制御を実行しない。
そして、第2移載装置11bが位置ずれ状態と判別した場合は、第2移載装置11bと適正位置との棚横幅方向でのずれ量が第2設定ずれ量以上か第2設定ずれ量未満かに関わらず、第2移載装置11bと適正位置との棚横幅方向でのずれ量に基づいて、第2対象収納部1bに対する目標停止位置をずれ量分だけ棚横幅方向にずらした位置に補正する第2補正制御を実行する。
このように第1補正制御及び第2補正制御を実行することで、この第1補正制御や第2補正制御の対象となった収納部1を対象収納部として移動制御を実行するときは、補正された目標停止位置に移載装置11を移動させるようにスタッカークレーン3の作動を制御されるため、目標停止位置に位置する移載装置11が対象収納部に対する適正位置に位置することが期待できる。
尚、第1設定ずれ量及び第2設定ずれ量が設定ずれ量に相当し、これら第1設定ずれ量と第2設定ずれ量との値は異なっていてもよい。
〔第2実施形態〕
次に、本発明にかかる物品搬送設備の第2実施形態を図面に基づいて説明する。
尚、第2実施形態を説明するにあたり、第1実施形態と異なる移動制御について主に説明し、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図11(a)に示すように、移動制御では、第1対象収納部1aの走行距離情報と第2対象収納部1bの走行距離情報とに基づいて、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの棚横幅方向での中央に昇降案内マスト9が位置するように目標走行停止位置を設定し、目標走行停止位置に走行台車8を走行移動させるべく、走行用モータM1の作動を制御(走行制御)する。
また、移動制御では、第1対象収納部1aの昇降距離情報に基づいて第1対象収納部1aに対する目標昇降停止位置を設定し、その目標昇降停止位置に第1昇降体10aを昇降移動させるべく、第1昇降用モータM2aの作動を制御(第1昇降制御)する。
また、移動制御では、第2対象収納部1bの昇降距離情報に基づいて第2対象収納部1bに対する目標昇降停止位置を設定し、その目標昇降停止位置に第2昇降体10bを昇降移動させるべく、第2昇降用モータM2bの作動を制御(第2昇降制御)する。
また、図11(b)に示すように、移動制御では、第1対象収納部1aの走行距離情報、第2対象収納部1bの走行距離情報、及び、基準離間距離情報に基づいて、第1移載装置11aの基準停止位置から目標スライド停止位置までのスライド移動量D1、及び、第2移載装置11bの基準停止位置から目標スライド停止位置までのスライド移動量D1を算出し、第1移載装置11a及び第2移載装置11bの夫々を目標スライド停止位置にスライド移動させるべく、第1スライド装置12aのスライド用モータM5及び第2スライド装置12bのスライド用モータM5の作動を制御(第2スライド制御)する。
つまり、夫々を基準停止位置に位置させた第1移載装置11aと第2移載装置11bとの棚横幅方向での離間距離D2(図11参照、基準離間距離情報が示す距離)が、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの棚横幅方向での離間距離D3(図11参照、第1対象収納部1aの走行距離情報が示す距離と第2対象収納部1bの走行距離情報が示す距離との差)とを比較し、これらの離間距離が異なる場合は、移動制御において、走行制御と第1昇降制御と第2昇降制御とともに第1スライド制御及び第2スライド制御を実行し、これらの離間距離が同じ場合は、移動制御において、走行制御と第1昇降制御と第2昇降制御とを実行し、スライド制御は実行しない。
ちなみに、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの棚横幅方向での中央に昇降案内マスト9が位置するように目標走行停止位置を設定しているため、第2スライド制御における第1移載装置11aがスライド移動する方向と第2移載装置11bがスライド移動する方向とは反対方向となり、また、第2スライド制御における第1移載装置11aのスライド移動量D1と第2移載装置11bのスライド移動量D1とは同じ値となる。
このように移動制御を実行することで、基準停止位置又は目標スライド停止位置に位置する第1移載装置11aが第1目標停止位置に位置し、基準停止位置又は目標スライド停止位置に位置する第2移載装置11bが第2目標停止位置に位置する。
尚、図11では、図11(a)に示すように、走行制御と第1昇降制御と第2昇降制御とを実行した後に、図11(b)に示すように、第1スライド制御と第2スライド制御とを実行するように図示したが、第1スライド制御及び第2スライド制御は、走行制御や第1昇降制御や第2昇降制御と同時に行ってもよい。
尚、第2実施形態の移動制御は、第2移動制御及び第3移動制御に相当する。
〔第3実施形態〕
次に、本発明にかかる物品搬送設備の第3実施形態を図面に基づいて説明する。
尚、第3実施形態を説明するにあたり、第1実施形態と異なる移載装置11の構成について主に説明し、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図12に示すように、第1移載装置11aは、第1昇降体10aに対して棚横幅方向に沿ってスライド移動自在に支持された移動台51と、当該移動台51を第1昇降体10aに対して棚横幅方向に沿ってスライド移動させる移動用モータ(図示せず)と、移動台51に対して棚横幅方向に沿ってスライド移動自在に支持され且つ棚前後方向に沿って出退自在な一対のクランプフォーク装置52と、当該一対のクランプフォーク装置52を移動台51に対して棚横幅方向に沿って移動させる一対のクランプ用モータ53と、を備えている。
そして、第1移載装置11a及び第2移載装置11bは、一対のクランプフォーク装置52にて物品Wを棚横幅方向に挟持させた接近状態(物品Wの棚横幅方向での大きさに応じて接近状態の一対のクランプフォーク装置52の離間距離は異なる)でクランプフォーク装置52を第1対象収納部1aに向けて突出させた後、一対のクランプフォーク装置52を接近状態から互いに設定量ずつ離間させた離間状態に切り換えて物品Wに対する挟持を解除し、その後、クランプフォーク装置52を棚前後方向に沿って引退させて、物品Wを第1対象収納部1aに移載する。
ちなみに、第1移載装置11aに備えられている移動台51や移動用モータにて第1スライド装置12aが構成され、第2移載装置11bに備えられている移動台51や移動用モータにて第2スライド装置12bが構成されている。
〔別実施形態〕
(1)上記第1〜第3実施形態では、スタッカークレーン3の走行台車8に単一の昇降案内マスト9のみを立設し、その単一の昇降案内マスト9にて第1昇降体10aと第2昇降体10bとを昇降案内したが、スタッカークレーン3の走行台車8に第1の昇降案内マスト9と第2の昇降案内マスト9との2本の昇降案内マスト9を立設し、第1の昇降案内マスト9にて第1昇降体10aを昇降案内し、第2の昇降案内マスト9にて第2昇降体10bを昇降案内するように構成してもよい。
このように2本の昇降案内マスト9を立設した場合では、第1の昇降案内マスト9は第1マスト14aに相当し、第2の昇降案内マスト9は第2マスト14bに相当する。
そして、このように2本の昇降案内マスト9を立設した場合では、第1昇降体10aと第2昇降体10bとを2本の昇降案内マスト9の間に位置するように配設してもよく、また、2本の昇降案内マスト9の上端部同士を連結用部材にて連結して、2本の昇降案内マスト9と連結用部材とで門型に構成してもよい。
(2)上記第1〜第3実施形態では、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの同時移載可能な位置関係を、第2対象収納部1bが、第1対象収納部1aが属する列の4つ隣の列に属している位置関係としたが、スタッカークレーン3の構成により第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの同時移載可能な位置関係を適宜変更してもよい。具体的には、例えば、第1〜第3実施形態のように単一の昇降案内マスト9を採用した場合において、その昇降案内マスト9を棚横幅方向に細く構成して、第2対象収納部1bが、第1対象収納部1aが属する列の3つ隣の列に属している位置関係を、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの同時移載可能な位置関係としてもよく、また、2本の昇降案内マスト9の間に第1昇降体10aと第2昇降体10bとを配設した場合において、第2対象収納部1bが、第1対象収納部1aが属する列の隣の列に属している位置関係を、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの同時移載可能な位置関係としてもよい。
(3)上記第1〜第3実施形態では、制御装置Hが修正移動制御や補正制御を実行したが、物品収納棚2の傾きの進行が遅い又は物品収納棚2の傾きが進行しないことが想定される場合等では、制御装置Hが修正移動制御や補正制御の一方や双方を実行しなくてもよい。
(4)上記第1〜第3実施形態では、第1スライド装置12a及び第2スライド装置12bを設けたが、これら第1スライド装置12a及び第2スライド装置12bのうちの一方又は双方を設けなくてもよい。
つまり、例えば、第1実施形態において第1修正移動制御を実行しない場合等、第1移載装置11aを第1昇降体10aに対して棚横幅方向にスライド移動させる必要がない場合は、第1スライド装置12aを設けなくてもよい。また、例えば、物品収納棚2が傾いていない又は傾きが小さいために、第1移載装置11aと第2移載装置11bとで異なる段に属する収納部1との間で同時移載する場合でも、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの棚横幅方向での間隔を変更する必要がない場合は、第1スライド装置12a及び第2スライド装置12bの双方を設けなくてもよい。
ちなみに、第1スライド装置12aと第2スライド装置12bとのうちの第1スライド装置12aのみを備えた場合は、選択部h1は、複数の収納部1の中から、棚横幅方向の離間距離D2が第1スライド装置12aによる第1移載装置11aと第2移載装置11bとの最小離間距離以上で且つ最大離間距離以下であって同じ又は異なる高さに位置する2つの収納部1を第1対象収納部1a及び第2対象収納部1bとして選択する。
また、第1〜第3実施形態では、一対の移載装置11のうち、OP側に位置する移載装置11を第1移載装置11aとし、HP側に位置する移載装置11を第2移載装置11bとしたが、一対の移載装置11のうち、HP側に位置する移載装置11を第1移載装置11aとし、OP側に位置する移載装置11を第2移載装置11bとしてもよい。
(5)第1〜第3実施形態では、第1スライド装置12aによる第1移載装置11aの移動範囲と第2スライド装置12bによる第2移載装置11bの移動範囲を、これらの移動範囲の合計が棚横幅方向に隣接する一対の収納部1の離間距離未満になるように設定したが、これらの移動範囲の合計が棚横幅方向に隣接する一対の収納部1の離間距離以上になるように設定してもよい。
このように移動範囲の合計を、棚横幅方向に隣接する一対の収納部1の離間距離以上に設定することで、例えば、第2対象収納部1bが、第1対象収納部1aが属する列の4つ隣の列に属している位置関係に加えて、第2対象収納部1bが、第1対象収納部1aが属する列の5つ隣の列に属している位置関係も、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの同時移載可能な位置関係とすることができる。
(6)第1実施形態では、移載装置11を、フォーク装置26とコンベヤ装置27とで構成し、第3実施形態では、移載装置11を、クランプ装置にて構成したが、移載装置11の構成は適宜変更してもよい。
具体的には、例えば、移載装置11を、コンベヤ装置27を備えずにフォーク装置26のみで構成してもよい。
また、例えば、移載装置11をクランプ装置にて構成した場合に、一対のクランプフォーク装置52を一対のクランプ用モータ53にて各別に棚横幅方向に移動させるように構成してもよく、また、一対のクランプフォーク装置52を単一のクランプ用モータ53にて互いに遠近離間移動するように棚横幅方向に同期移動させるように構成してもよい。
ちなみに、一対のクランプフォーク装置52を一対のクランプ用モータ53にて各別に棚横幅方向に移動させるように構成した場合では、一対のクランプフォーク装置52を同じ方向にスライド移動させるようにして移載装置11を棚横幅方向にスライド移動させてもよい。
この場合では、第1移載装置11aにおける一対のクランプ用モータ53が第1スライド装置12aに相当し、第1移載装置11aが第1スライド装置12aの機能を兼ね備えている。また、第2移載装置11bにおける一対のクランプ用モータ53が第2スライド装置12bに相当し、第2移載装置11bが第2スライド装置12bの機能を兼ね備えている。
そして、一対のクランプフォーク装置52を一対のクランプ用モータ53にて各別に棚横幅方向に移動させるように移載装置11を構成した場合では、一対のクランプフォーク装置52の片方のみを棚横幅方向に移動させることや、一対のクランプフォーク装置52の双方を棚横幅方向で同じ方向や互いに異なる方向に移動させるときに、一方のクランプフォーク装置52と他方のクランプフォーク装置52とで移動距離を異ならせることで、移載装置11の棚横幅方向での中央位置の変更と、一対のクランプフォーク装置52の棚横幅方向での間隔の変更と、を行うことができる。
そのため、収納部1に収納されている物品Wの棚横幅方向の中央位置と、移載装置11の棚横幅方向の中央位置と、が棚横幅方向にずれている場合に、上述の如く一対のクランプフォーク装置52の片方又は双方を移動させることで、物品Wの棚横幅方向の中央位置と移載装置11の棚横幅方向の中央位置との位置合わせができる。
そして、棚横幅方向での寸法が異なる複数種類の物品Wが物品収納棚2の収納部1に収納されている場合では、上述の如く一対のクランプフォーク装置52の片方又は双方を移動させることで、一対のクランプフォーク装置52の棚横幅方向での間隔を、収納部1に収納されている物品Wの寸法に応じた間隔に変更できる。
このような物品Wと移載装置11との位置合わせ及び一対のクランプフォーク装置52の間隔の変更は、第1スライド装置12aと第2スライド装置12bとの双方を備えることで、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの双方で行うことができる。
第1移載装置11aの一対のクランプフォーク装置52が、棚横幅方向に並ぶ一対の第1フォーク装置52aに相当し、これら一対の第1フォーク装置52aは、棚前後方向に出退移動し且つ一対のクランプ用モータ53(第1スライド装置12a)にて棚横幅方向に各別に移動するように構成されている。
また、第2移載装置11bの一対のクランプフォーク装置52が、棚横幅方向に並ぶ一対の第2フォーク装置52bに相当し、これら一対の第2フォーク装置52bは、棚前後方向に出退移動し且つ一対のクランプ用モータ53(第2スライド装置12b)にて棚横幅方向に各別に移動するように構成されている。
ちなみに、第1移載装置11aは、一対の第1フォーク装置52aにて物品Wを棚横幅方向に挟持した状態で一対の第1フォーク装置52aを棚前後方向に出退させることで、第1移載装置11aと第1対象収納部1aとの間で物品Wを移載するように構成してもよく、また、一対の第1フォーク装置52aの夫々に棚横幅方向に出退する係合部を備え、当該係合部を物品Wに係合させた状態で一対の第1フォーク装置52aを棚前後方向に出退させることで、第1移載装置11aと第1対象収納部1aとの間で物品Wを移載するように構成してもよい。また、一対の第2フォーク装置52bについても、一対の第1フォーク装置52aと同様に、挟持の他に係合により、第2移載装置11bと第2対象収納部1bとの間で物品Wを移載するようにしてもよい。
(7)上記第1〜第3実施形態では、物品収納棚2を、棚横幅方向に複数並ぶ状態で床面から立設された支柱2aと、その支柱2aから棚横幅方向に突出する状態で支柱2aに取り付けられた載置支持体2bと、を備えて構成したが、図35に示すように、物品収納棚2を、棚横幅方向に複数並ぶ状態で床面から立設された支柱2aと、棚横幅方向に隣接する支柱2aに亘って架設された棚板2cと、を備えて構成してもよい。
このように、物品収納棚2に棚板2cを備えて構成した場合、図35に示すように、棚横幅方向に隣接する支柱2aの間に、棚横幅方向に並ぶ複数の収納部1を並設してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、複数の収納部1の夫々を、棚前後方向に並ぶ状態で2つの物品Wを収納可能に構成したが、複数の収納部1の夫々を、棚前後方向に1つの物品Wのみを収納可能に構成してもよい。
(8)上記第1〜第3実施形態では、物品収納棚2における収納部1の位置を固定したが、棚横幅方向の大きさが異なる複数種類の物品Wを物品収納棚2に収納するために、物品収納棚2に、棚横幅方向の大きさが異なる複数種類の収納部1を設定する場合は、物品収納棚2における収納部1の位置を変化させてもよい。
つまり、制御装置Hが、第1移載装置11aから第1対象収納部1aに物品Wを移載する場合又は第2移載装置11bから第2対象収納部1bに物品Wを移載する場合に、物品収納棚2における収納部1が形成されていない空き領域に、移載する物品Wの種類(物品Wの横幅)に応じた大きさの収納部1を設定し、且つ、第1対象収納部1aから第1移載装置11aに物品Wを移載する場合又は第2対象収納部1bから第2移載装置11bに物品Wを移載する場合に、当該物品Wが収納されていた収納部1を空き領域に設定するように構成してもよい。尚、制御装置Hが、物品収納棚2における収納部1を管理する制御部としての機能を備えている。
具体的には、例えば、図35に示すように、複数種類の物品Wとして、小型物品WS、中型物品WM、大型物品WLの3種類の物品Wがある場合に、制御装置Hは、物品収納棚2における1つの段における隣接する支柱2aの間の区画Eを、小型収納部1Sを棚横幅方向に並ぶ状態で7か所に形成する小型区画ES、中型収納部1Mを棚横幅方向に並ぶ状態で6カ所に形成する中型区画EM、大型収納部1Lを棚横幅方向に並ぶ状態で5か所に形成する大型区画EL、収納部1を形成しない空き区画EF、のいずれかとして管理する。ちなみに、中型物品WMは、小型物品WSより棚横幅方向に長い物品Wであり、大型物品WLは、中型物品WMより横幅方向に長い物品Wである。また、小型収納部1Sは、小型物品WSを収納するための収納部1である。中型収納部1Mは、中型物品WMを収納するための収納部1であり、小型収納部1Sよりも幅広に形成されている。大型収納部1Lは、大型物品WLを収納するための収納部1であり、中型収納部1Mよりも幅広に形成されている。
そして、制御装置Hは、空き区画EFとして管理している区画Eに小型物品WSを収納する場合に、当該空き区画EFとして管理していた区画Eを小型区画ESとして管理し、空き区画EFとして管理している区画Eに中型物品WMを収納する場合に、当該空き区画EFとして管理していた区画Eを小型区画ESとして管理し、空き区画EFとして管理している区画Eに大型物品WLを収納する場合に、当該空き区画EFとして管理していた区画Eを大型区画ELとして管理するようになっている。つまり、空き区画EFに最初に収納する物品Wの種類に基づいて当該区画Eの区分が設定される。
また、制御装置Hは、小型区画ESや中型区画EMや大型区画ELとして管理している区画Eから全ての物品Wを取り出した場合は、当該小型区画ESや中型区画EMや大型区画ELとして管理されていた区画Eを空き区画EFとして管理し直す。つまり、一旦、区分が設定された区画Eにおける物品Wが全て取り出されると、当該区画Eは空き区画EFに設定される。
このように、区画Eごとに、収納部1と空き区画EFとを管理するようにしてもよい。
また、例えば、制御装置Hが、1つの段における隣接する支柱2aの間の区画について、当初はその区画の全てを空き領域としておき、物品Wを物品収納棚2に収納する場合に、その収納する物品Wの種類の大きさに応じた収納部1(例えば、収納する物品Wの横幅に物品の両側に一対のクランプフォーク装置52を突入させる空きスペースを形成するための設定値を加えた大きさの収納部1)を設定し、その収納部1を設定した領域以外の領域を空き領域としての設定を維持するようにして、1つの区画に複数種類の収納部1と空き領域とを混在させる形態で管理するようにしてもよい。また、この場合、制御装置Hは、収納部1として管理している領域から物品Wを取り出した後は、当該収納部1として管理されていた領域を空き領域として管理し直す。
このように、収納部1ごとに、収納部1と空き領域とを管理するようにしてもよい。
そして、上述の如く、物品収納棚2に、棚横幅方向の大きさが異なる複数種類の収納部1を設定する場合、制御装置Hは、第1移載装置11aから第1対象収納部1aに物品Wを移載するときは、複数の収納部1の中から、当該物品Wの種類に対応した大きさの収納部1を第1対象収納部1aとして選択し、第2移載装置11bから第2対象収納部1bに物品Wを移載するときは、複数の収納部1の中から、当該物品Wの種類に対応した大きさの収納部1を第2対象収納部1bとして選択するように構成する。
ちなみに、制御装置Hは、複数の収納部1の中から第1対象収納部1aや第2対象収納部1bを選択するが、この複数の収納部1には、空き区画EFに形成され得る収納部1や空き領域に形成され得る収納部1も含まれる。
次に、一対のクランプフォーク装置52を一対のクランプ用モータ53にて各別に棚横幅方向に移動させるように移載装置11を構成し、区画単位で、収納部1と空き領域とを管理する場合についての、制御の一例を説明する。
尚、スライド移動範囲における棚横幅方向の一対の端部のうち、移動制御の実行の開始直前に第2移載装置11bが位置する端部を主端部として、第2移載装置11bにおける一対のクランプフォーク装置52のうち、主端部に対して副端部が位置する方向のクランプフォーク装置52が主端部に位置する状態を、当該主端部に第2移載装置11bが位置している状態を主状態としている。また、スライド移動範囲における棚横幅方向の一対の端部のうち、主端部とは反対側の端部を副端部として、第2移載装置11bにおける一対のクランプフォーク装置52のうち、副端部に対して主端部が位置する方向のクランプフォーク装置52が副端部に位置する状態を、当該副端部に第2移載装置11bが位置している状態を副状態としている。
説明を加えると、移動制御の実行の開始直前に、図36に示すように、スライド移動範囲のOP側の端部に位置している場合は、このOP側の端部が主端部であり、図36に示すように、第2移載装置11bがOP側の端部に位置する状態が主状態となり、図37に示すように、第2移載装置11bがHP側の端部に位置する状態が副状態となる。
また、移動制御の実行の開始直前に、図37に示すように、スライド移動範囲のHP側の端部に位置している場合は、このHP側の端部が主端部であり、図37に示すように、第2移載装置11bがHP側の端部に位置する状態が主状態となり、図36に示すように、第2移載装置11bがOP側の端部に位置する状態が副状態となる。
移動制御では、まず、主状態の第2移載装置11bを第2目標停止位置に位置させたと仮定した場合に、第1移載装置11aを第1目標停止位置に位置させることができるか否かを判断する。
そして、移動制御では、第1移載装置11aを第1目標停止位置に位置させることができると判断したときは、主状態で第2目標停止位置に第2移載装置11bが位置するように、第2昇降体10bを昇降移動させ且つ走行台車8を走行移動させるとともに、第1目標停止位置に第1移載装置11aが位置するように、第1昇降体10aを昇降移動させ且つ第1スライド装置12aを動作させる。
また、移動制御では第1移載装置11aを第1目標停止位置に位置させることができないと判断したときは、副状態で第2目標停止位置に第2移載装置11bが位置するように、第2スライド装置12bを作動させ且つ第2昇降体10bを昇降移動させ且つ走行台車8を走行移動させるとともに、第1目標停止位置に第1移載装置11aが位置するように、第1昇降体10aを昇降移動させ且つ第1スライド装置12aを動作させる。
次に、移動制御について説明を加える。尚、入庫用選択処理や出庫用選択処置により同時移載可能な位置関係の2つの収納部1(第1対象収納部1aと第2対象収納部1b)が選択されているとする。
図36の第2移載装置11bのように、OP側の端部を主端部として、移動制御を実行する直前の第2移載装置11bが当該主端部に位置する状態では、制御装置Hは、次のように第1移載装置11aを第1目標停止位置に位置させることができるか否かを判別する。
つまり、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの棚横幅方向での離間距離D3が、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの双方が自身のスライド移動範囲のOP側の端部に位置する状態(図36に示す状態)における、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの棚横幅方向での離間距離D2より同じ又は小さい場合は、制御装置Hは、第1移載装置11aを第1目標停止位置に位置させることができると判断し、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの双方が自身のスライド移動範囲のOP側の端部に位置する状態における第1移載装置11aと第2移載装置11bとの棚横幅方向での離間距離D2より大きい場合は、制御装置Hは、第1移載装置11aを第1目標停止位置に位置させることができないと判断する。
また、図37の第2移載装置11bのように、HP側の端部を主端部として、移動制御を実行する直前の第2移載装置11bが主端部に位置する状態では、制御装置Hは、次のように第1移載装置11aを第1目標停止位置に位置させることができるか否かを判別する。
つまり、第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの棚横幅方向での離間距離D3が、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの双方が自身のスライド移動範囲のHP側の端部に位置する状態(図37に示す状態)における、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの棚横幅方向での離間距離D2より同じ又は小さい場合は、制御装置Hは、第1移載装置11aを第1目標停止位置に位置させることができると判断し、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの双方が自身のスライド移動範囲のOP側の端部に位置する状態における第1移載装置11aと第2移載装置11bとの棚横幅方向での離間距離D2より大きい場合は、制御装置Hは、第1移載装置11aを第1目標停止位置に位置させることができないと判断する。
ちなみに、本実施形態では、第1スライド装置12aによる第1移載装置11aのスライド移動範囲と第2スライド装置12bによる第2移載装置11bのスライド移動範囲とが同じである。このような場合は、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの双方が自身のスライド移動範囲のOP側の端部に位置する状態における、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの棚横幅方向での離間距離D2と、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの双方が自身のスライド移動範囲のHP側の端部に位置する状態における、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの棚横幅方向での離間距離D2と、は同じ長さとなる。
尚、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの離間距離は、第1移載装置11aにおける一対のクランプフォーク装置52の棚横幅方向の中心位置から、第2移載装置11bにおけるクランプフォーク装置52の棚横幅方向の中心位置までの距離である。
そして、図39のフローチャートに示すように、第2移載装置11bが主状態のままで第1移載装置11aを第1目標位置に移動させ且つ第2移載装置11bを第2目標位置に移動させることが可能であり、且つ、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの離間距離D2が第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの離間距離D3が同じ場合は、走行制御と第1昇降制御と第2昇降制御を実行して、第1移載装置11aを第1目標停止位置に位置させ、且つ、第2移載装置11b(主状態)を第2目標停止位置に位置させる。
そして、第2移載装置11bが主状態のままで第1移載装置11aを第1目標位置に移動させ且つ第2移載装置11bを第2目標停止位置に移動させることが可能であるものの、第1移載装置11aと第2移載装置11bとの離間距離D2が第1対象収納部1aと第2対象収納部1bとの離間距離D3が異なる(小さい)場合は、走行制御と第1昇降制御と第2昇降制御と第1スライド制御とを実行して、第1移載装置11aを第1目標停止位置に位置させ、且つ、第2移載装置11b(主状態)を第2目標停止位置に位置させる。
また、第2移載装置11bが主状態のままでは第1移載装置11aを第1目標位置に移動させ且つ第2移載装置11bを第2目標停止位置に移動させることができない場合は、走行制御と第1昇降制御と第2昇降制御と第1スライド制御と第2スライド制御とを実行して、第1移載装置11aを第1目標停止位置に位置させ、且つ、第2移載装置11b(副状態)を第2目標停止位置に位置させる。
第1スライド制御は、主状態又は副状態の第2移載装置11bが第2目標停止位置に位置するときに第1移載装置11aが第1目標停止位置に位置するように、第1スライド装置12aを制御する。
第2スライド制御は、第2移載装置11bを主状態から副状態に変化させるべく、第2移載装置11bがスライド移動範囲のOP側の端部に位置する場合に、第2移載装置11bをスライド移動範囲のHP側の端部に移動させ、第2移載装置11bがスライド移動範囲のHP側の端部に位置する場合に、第2移載装置11bをスライド移動範囲のOP側の端部に移動させるように、第2スライド装置12bを制御する。
ちなみに、移動制御における第2スライド制御により主状態(例えば、HP側の端部に位置する状態)から副状態(例えば、OP側の端部に位置する状態)に変化した第2移載装置11bは、スライド移動範囲の端部に位置するため、当該移動制御の次に行う移動制御では、その副状態であった状態が主状態(例えば、OP側の端部に位置する状態)となる。
尚、主状態を、第2移載装置11bがスライド移動範囲の一方の端部(例えば、OP側の端部)に位置する状態に固定的に設定し、第2スライド制御により第2移載装置11bをスライド移動範囲の他方の端部に移動させて第2移載装置11bの状態を副状態(例えば、HP側の端部に位置する状態)に変化させた場合は、次の移動制御を実行するまでに、第2移載装置11bをスライド移動範囲の一方の端部(例えば、OP側の端部)に移動させて、第2移載装置11bを主状態に復帰させるようにしてもよい。
(9)上記実施形態では、複数の収納部1の夫々を、棚前後方向に並ぶ状態で2つの物品Wを収納可能に構成したが、複数の収納部1の一部又は全てを、物品Wを1つのみ収納可能に構成してもよい。
また、上記実施形態では、第1移載装置11a及び第2移載装置11bの夫々を、棚前後方向に並ぶ状態で2つの物品Wを支持可能に構成したが、第1移載装置11a及び第2移載装置11bの一方又は双方を、物品Wを1つのみ支持可能に構成してもよい。
(10)上記実施形態では、スタッカークレーン3の移動経路を間に挟むとともに前面同士が対向する状態で物品収納棚2を一対備えたが、スタッカークレーン3の移動経路に対して棚前後方向の一方側にのみ物品収納棚2を備えてもよい。
1 収納部
1a 第1対象収納部
1b 第2対象収納部
2 物品収納棚
3 スタッカークレーン
8 走行台車
10a 第1昇降体
10b 第2昇降体
11a 第1移載装置
11b 第2移載装置
12a 第1スライド装置
12b 第2スライド装置
14 昇降案内マスト
14a 第1マスト
14b 第2マスト
H 制御装置
h1 選択部
W 物品

Claims (16)

  1. 複数の収納部が、上下方向に複数段且つ棚横幅方向に複数列配置された物品収納棚と、
    前記物品収納棚の前方を前記棚横幅方向に沿って走行移動するスタッカークレーンと、
    を備えている物品搬送設備であって、
    前記スタッカークレーンが、
    前記棚横幅方向に沿って走行自在な走行台車と、
    前記走行台車に立設された第1マストと、
    前記第1マストと同じ前記走行台車に立設された第2マストと、
    前記第1マストに沿って案内される第1昇降体と、
    前記第1昇降体とは独立して昇降自在に前記第2マストに沿って案内され且つ前記第1昇降体と平面視で前記棚横幅方向に並ぶ第2昇降体と、
    前記第1昇降体に支持されて前記収納部と自己との間で物品を移載する第1移載装置と、
    前記第2昇降体に支持されて前記収納部と自己との間で物品を移載する第2移載装置と、を備えている物品搬送設備。
  2. 前記第1昇降体に支持された第1スライド装置を更に備え、
    前記第1スライド装置は、前記第1移載装置を、前記第1昇降体に対して前記棚横幅方向に沿って移動させる請求項1に記載の物品搬送設備。
  3. 前記第1スライド装置による前記第1移載装置の移動範囲が、前記棚横幅方向に隣接する一対の前記収納部の離間距離未満に設定されている請求項2に記載の物品搬送設備。
  4. 前記第2昇降体に支持された第2スライド装置を更に備え、
    前記第2スライド装置は、前記第2移載装置を、前記第2昇降体に対して前記棚横幅方向に沿って移動させる請求項2又は3に記載の物品搬送設備。
  5. 前記第1スライド装置による前記第1移載装置の移動範囲及び前記第2スライド装置による前記第2移載装置の移動範囲が、これらの移動範囲の合計が前記棚横幅方向に隣接する一対の前記収納部の離間距離未満となるように設定されている請求項4に記載の物品搬送設備。
  6. 前記第1移載装置が物品を移載する対象となる前記収納部を第1対象収納部とし、前記第2移載装置が物品を移載する対象となる前記収納部を第2対象収納部として、
    前記複数の収納部の中から、前記棚横幅方向の離間距離が前記第1スライド装置による前記第1移載装置と前記第2移載装置との最小離間距離以上で且つ最大離間距離以下であって同じ又は異なる高さに位置する2つの前記収納部を前記第1対象収納部及び前記第2対象収納部として選択する選択部と、
    前記スタッカークレーンの作動を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置が、前記第2移載装置と前記第2対象収納部との間で物品を移載できる位置である第2目標停止位置に前記第2移載装置が位置するように、前記第2昇降体を昇降移動させ且つ前記走行台車を走行移動させるとともに、前記第1移載装置と前記第1対象収納部との間で物品を移載できる位置である第1目標停止位置に前記第1移載装置が位置するように、前記第1昇降体を昇降移動させ且つ前記第1スライド装置を動作させる制御である、第1移動制御を実行する請求項2〜5のいずれか1項に記載の物品搬送設備。
  7. 前記第2昇降体に支持された第2スライド装置を更に備え、
    前記第2スライド装置は、前記第2移載装置を、前記第2昇降体に対して前記棚横幅方向に沿ってスライド移動範囲で移動させ、
    前記選択部は、前記複数の収納部の中から、前記棚横幅方向の離間距離が前記第1スライド装置及び前記第2スライド装置による前記第1移載装置と前記第2移載装置との最小離間距離以上で且つ最大離間距離以下であって同じ又は異なる高さに位置する2つの前記収納部を前記第1対象収納部及び前記第2対象収納部として選択し、
    前記スライド移動範囲における前記棚横幅方向の一対の端部のうち、前記第1移動制御の実行の開始直前に前記第2移載装置が位置する端部を主端部として、当該主端部に前記第2移載装置が位置している状態を主状態とし、当該主端部とは反対側の端部を副端部として、当該副端部に前記第2移載装置が位置している状態を副状態とし、
    前記第1移動制御は、
    前記主状態の前記第2移載装置を前記第2目標停止位置に位置させたと仮定した場合に、前記第1移載装置を前記第1目標停止位置に位置させることができるときは、前記主状態で前記第2目標停止位置に前記第2移載装置が位置するように、前記第2昇降体を昇降移動させ且つ前記走行台車を走行移動させるとともに、前記第1目標停止位置に前記第1移載装置が位置するように、前記第1昇降体を昇降移動させ且つ前記第1スライド装置を動作させ、
    前記主状態の前記第2移載装置を前記第2目標停止位置に位置させたと仮定した場合に、前記第1移載装置を前記第1目標停止位置に位置させることができないときは、前記副状態で前記第2目標停止位置に前記第2移載装置が位置するように、前記第2スライド装置を作動させ且つ前記第2昇降体を昇降移動させ且つ前記走行台車を走行移動させるとともに、前記第1目標停止位置に前記第1移載装置が位置するように、前記第1昇降体を昇降移動させ且つ前記第1スライド装置を動作させる制御である、請求項6記載の物品搬送設備。
  8. 前記第1移載装置は、前記棚横幅方向に並ぶ一対の第1フォーク装置を備え、
    前記一対の第1フォーク装置は、第1駆動装置にて前記棚前後方向に出退移動し且つ前記第1スライド装置にて前記棚横幅方向に各別に移動するように構成され、
    前記第2移載装置は、前記棚横幅方向に並ぶ一対の第2フォーク装置を備え、
    前記一対の第2フォーク装置は、前記棚前後方向に出退移動し且つ前記第2スライド装置にて前記棚横幅方向に各別に移動するように構成され、
    前記第2移載装置における前記一対の第2フォーク装置のうち、前記主端部に対して副端部が位置する方向の第2フォーク装置が前記主端部に位置する状態を、前記主状態とし、
    前記第2移載装置における前記一対の第2フォーク装置のうち、前記副端部に対して前記主端部が位置する方向の第2フォーク装置が前記副端部に位置する状態を、前記副状態としている請求項7記載の物品搬送設備。
  9. 物品として、棚横幅方向の大きさが異なる複数種類の物品があり、
    前記収納部として、棚横幅方向の大きさが異なる複数種類の収納部があり、
    前記選択部は、前記第1移載装置から前記第1対象収納部に物品を移載するときは、当該物品の種類に対応した大きさの収納部を前記第1対象収納部として選択し、前記第2移載装置から前記第2対象収納部に物品を移載するときは、当該物品の種類に対応した大きさの収納部を前記第2対象収納部として選択するように構成され、
    前記物品収納棚における収納部を管理する制御部は、前記第1移載装置から前記第1対象収納部に物品を移載する場合又は前記第2移載装置から前記第2対象収納部に物品を移載する場合に、前記物品収納棚における前記収納部が形成されていない空き領域に、移載する物品の種類に応じた大きさの収納部を設定し、且つ、前記第1対象収納部から前記第1移載装置に物品を移載する場合又は前記第2対象収納部から前記第2移載装置に物品を移載する場合に、当該物品が収納されていた前記収納部を前記空き領域に設定する請求項8記載の物品搬送設備。
  10. 前記第1移載装置が物品を移載する対象となる前記収納部を第1対象収納部とし、前記第2移載装置が物品を移載する対象となる前記収納部を第2対象収納部として、
    前記複数の収納部の中から、前記棚横幅方向の離間距離が前記第1スライド装置及び前記第2スライド装置による前記第1移載装置と前記第2移載装置との最小離間距離以上で且つ最大離間距離以下であって同じ又は異なる高さに位置する2つの収納部を前記第1対象収納部及び前記第2対象収納部として選択する選択部と、
    前記スタッカークレーンの作動を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置が、前記棚横幅方向で前記第1対象収納部と前記第2対象収納部との間に設定されている目標走行停止位置に前記走行台車が位置するように、前記走行台車を走行移動させるとともに、前記第1移載装置と前記第1対象収納部との間で物品を移載できる位置である第1目標停止位置に前記第1移載装置が位置するように、前記第1昇降体を昇降移動させ且つ前記第1スライド装置を動作させ、前記第2移載装置と前記第2対象収納部との間で物品を移載できる位置である第2目標停止位置に前記第2移載装置が位置するように、前記第2昇降体を昇降移動させ且つ前記第2スライド装置を動作させる制御である、第2移動制御を実行する請求項4又は5に記載の物品搬送設備。
  11. 前記第1スライド装置による前記第1移載装置の移動範囲の中央に前記第1移載装置の基準停止位置が設定され、
    前記第2スライド装置による前記第2移載装置の移動範囲の中央に前記第2移載装置の基準停止位置が設定され、
    前記第1移載装置の基準停止位置と前記第2移載装置の基準停止位置との前記棚横幅方向での中央位置が、前記第1対象収納部と前記第2対象収納部との前記棚横幅方向での中央位置となる位置に、前記目標走行停止位置が設定されている請求項10記載の物品搬送設備。
  12. 前記走行台車に、昇降案内マストが1本のみ立設され、
    前記第1マスト及び前記第2マストが、共通の前記昇降案内マストにより構成され、
    前記第1昇降体と前記第2昇降体とが、前記昇降案内マストを挟んで前記棚横幅方向の両側に配置されている請求項1〜11のいずれか1項に記載の物品搬送設備。
  13. 前記棚横幅方向に対して平面視で直交する方向を棚前後方向として、
    前記複数の収納部の夫々が、前記棚前後方向に並ぶ状態で2つの物品を収納可能に構成され、
    前記第1移載装置及び前記第2移載装置の夫々が、前記棚前後方向に並ぶ状態で2つの物品を支持可能に構成され、
    前記第1移載装置が物品を移載する対象となる前記収納部を第1対象収納部とし、前記第2移載装置が物品を移載する対象となる前記収納部を第2対象収納部として、
    前記スタッカークレーンの作動を制御する制御装置が、前記第1移載装置と前記第1対象収納部との間で物品を移載できる位置である第1目標停止位置に前記第1移載装置が位置し且つ前記第2移載装置と前記第2対象収納部との間で物品を移載できる位置である第2目標停止位置に前記第2移載装置が位置するように、前記走行台車を走行移動させ且つ前記第1昇降体及び前記第2昇降体を昇降移動させる制御である、第3移動制御を実行する請求項1〜12の何れか1項に記載の物品搬送設備。
  14. 前記制御装置は、前記第1目標停止位置に前記第1移載装置が位置し且つ前記第2目標停止位置に前記第2移載装置が位置する状態で、第1移載制御と第2移載制御との双方を同時に行う同時移載制御を実行し、
    第1移載制御として、前記第1移載装置を制御して前記第1移載装置から前記第1対象収納部に1個又は2個の物品を移載する第1収納移載制御と、前記第1移載装置を制御して前記第1対象収納部から前記第1移載装置に1個又は2個の物品を移載する第1取出移載制御と、があり、
    前記第2移載制御として、前記第2移載装置を制御して前記第2移載装置から前記第2対象収納部に1個又は2個の物品を移載する第2収納移載制御と、前記第2移載装置を制御して前記第2対象収納部から前記第2移載装置に1個又は2個の物品を移載する第2取出移載制御と、がある請求項13に記載の物品搬送設備。
  15. 前記物品収納棚が、前記スタッカークレーンの移動経路を間に挟むとともに前面同士が対向する状態で一対備えられ、
    前記制御装置は、第1の前記同時移載制御、前記第3移動制御、第2の前記同時移載制御の順に実行する場合において、第1の前記同時移載制御で前記第1取出移載制御及び前記第2収納移載制御を実行した場合は、第2の前記同時移載制御では、前記第1収納移載制御及び前記第2取出移載制御を実行し、第1の前記同時移載制御で前記第1収納移載制御及び前記第2取出移載制御を実行した場合は、第2の前記同時移載制御では、前記第1取出移載制御及び前記第2収納移載制御を実行し、
    第1の前記同時移載制御において実行する前記第1取出移載制御及び前記第2取出移載制御では、移載対象の前記収納部に収納されている2つの物品のうちの奥側の物品が出庫対象の物品であり且つ手前側の物品が出庫対象ではない物品である場合に、出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との2個の物品を、前記一対の物品収納棚のうちの一方の前記物品収納棚の収納部から前記第1移載装置又は前記第2移載装置に移載し、
    第2の前記同時移載制御において実行する前記第1収納移載制御及び前記第2収納移載制御では、前記第1移載装置又は前記第2移載装置に出庫対象の物品と出庫対象ではない物品とが支持されている場合に、これら出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との2個の物品のうちの出庫対象ではない物品のみを、前記第1移載装置又は前記第2移載装置から前記一対の物品収納棚のうちの他方の前記物品収納棚の前記収納部に移載する請求項14に記載の物品搬送設備。
  16. 前記制御装置は、第2の前記同時移載制御、前記第3移動制御、第3の前記同時移載制御の順に実行する場合において、第2の前記同時移載制御で前記第1取出移載制御及び前記第2収納移載制御を実行した場合は、第3の前記同時移載制御では、前記第1収納移載制御及び前記第2取出移載制御を実行し、第2の前記同時移載制御で前記第1収納移載制御及び前記第2取出移載制御を実行した場合は、第3の前記同時移載制御では、前記第1取出移載制御及び前記第2収納移載制御を実行し、
    第2の前記同時移載制御において実行する前記第1取出移載制御及び前記第2取出移載制御では、移載対象の前記収納部に収納されている2つの物品のうちの奥側の物品が出庫対象の物品であり且つ手前側の物品が出庫対象ではない物品である場合に、出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との2個の物品を、前記一対の物品収納棚のうちの一方の前記物品収納棚の収納部から前記第1移載装置又は前記第2移載装置に移載し、
    第3の前記同時移載制御において実行する前記第1収納移載制御及び前記第2収納移載制御では、前記第1移載装置又は前記第2移載装置に出庫対象の物品と出庫対象ではない物品とが支持されている場合に、これら出庫対象の物品と出庫対象ではない物品との2個の物品のうちの出庫対象ではない物品のみを、前記第1移載装置又は前記第2移載装置から前記一対の物品収納棚のうちの他方の前記物品収納棚の前記収納部に移載する請求項15に記載の物品搬送設備。
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