JPWO2020031562A1 - 自動倉庫、及び、搬送装置 - Google Patents

自動倉庫、及び、搬送装置 Download PDF

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Abstract

横行機構に異常が発生した場合に搬送能力が低下することを抑制する。自動倉庫1は、スタッカクレーン9と、切換部60と、移載制御部41と、を備える。スタッカクレーン9は、第1方向に沿って走行する走行台車11と、走行台車11に設けられた昇降台と、昇降台に設けられた第1移載装置21と、昇降台に設けられた第2移載装置23と、第1移載装置21を昇降台上において横行させる横行機構25と、を有する。切換部60は、第1移載装置21を横行可能とする第1状態と、第1移載装置21を横行不可とする第2状態とを切り換える。移載制御部41は、切換部60により第2状態が選択されたら、第1移載装置21を横行させることなく、第1棚部及び第2棚部に対応する位置に、第1移載装置21及び第2移載装置23を移動させる。

Description

本発明は、荷の入出庫を行う自動倉庫に関し、特に、載置部との間で荷の移載を行う移載装置が搬送装置の走行方向に移動可能な自動倉庫に関する。
従来、荷を載置できる載置部を有するラックと、載置部との間で荷の移載をする移載装置を搭載しラックの長さ方向に移動する搬送装置と、を備える自動倉庫が知られている。
この自動倉庫において、複数の載置部との間で同時に荷の移載を行うことを目的として、搬送装置に複数の移載装置を走行方向に並べて配置する技術が知られている。さらに、当該搬送装置において、複数の移載装置のうちの一部を搬送装置本体に対して走行方向に移動可能とすることで、移載装置間の配置間隔を変更可能とする技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
これにより、各移載装置の配置間隔を、荷を移載しようとする各載置部の配置間隔に対応するように任意に変更できる。
特許第2518763号
従来の自動倉庫においては、移載装置を搬送装置本体に対して走行方向に移動させる機構(横行機構と呼ぶ)において、当該機構の駆動部分(例えば、モータ及び/又は駆動ベルト)などに異常が生じた場合には、搬送装置全体が停止されていた。そのため、横行機構に異常が発生してしまうと、横行機構により移載装置を搬送装置本体に対して走行方向に移動させる必要がない場合にも、荷の搬送ができなくなっていた。例えば、作業者により横行機構の異常を解消するまで、荷の搬送ができなくなっていた。
本発明の目的は、自動倉庫において、横行機構に異常が発生した場合であっても、横行機構を使用することなく荷の搬送を継続させることにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係る自動倉庫は、搬送装置と、切換部と、移載制御部と、第1載置部と、第2載置部と、を備える。搬送装置は、走行部と、支持台と、第1移載装置と、第2移載装置と、横行機構と、を有する。
走行部は、第1方向に沿って走行する。支持台は、走行部に設けられる。
第1移載装置は、支持台に設けられ、第1載置部との間で荷の移載を行う。
第2移載装置は、支持台において第1移載装置に対して第1方向に並んで設けられ、第2載置部との間で荷の移載を行う。
横行機構は、支持台上において第1移載装置を第1方向に横行させる。
切換部は、第1状態と第2状態とを切り換える。第1状態は、第1移載装置を横行可能とする状態である。第2状態は、第1移載装置を横行不可とする状態である。
移載制御部は、現在の第1移載装置及び第2移載装置の位置と、第1載置部及び第2載置部の位置と、に基づいて、走行部及び/又は横行機構を制御する。
また、移載制御部は、切換部により第2状態が選択されたら、第1移載装置を横行させることなく、走行部を制御して、第1載置部及び第2載置部に対応する位置に、第1移載装置及び第2移載装置を移動させる。
上記の自動倉庫においては、切換部により第2状態が選択されたときに、移載制御部が、第1移載装置を横行させることなく、第1移載装置を第1載置部に移動させ、第2移載装置を第2載置部に移動させる制御を実行している。
これにより、横行機構に異常が発生して第1移載装置を横行させることができなくなっても、切換部により第2状態を選択することで、走行部の移動により、第1移載装置及び第2移載装置を、目的の載置部(第1載置部及び第2載置部)の配置位置に移動させることができる。例えば、横行機構に異常が発生した場合であっても、切換部により第1移載装置を横行不可(第2状態)とすれば、作業者が横行機構の異常を解消するまでの間、走行部の移動により荷の搬送を継続できる。
このようにして、上記の自動倉庫においては、横行機構に異常が発生しても、横行機構を用いることなく荷の搬送を継続できる。その結果、横行機構に異常が発生したときの搬送装置の搬送能力の低下を抑制できる。
上記の自動倉庫は、第1ステーションと、第2ステーションと、をさらに備えてもよい。
第1ステーションは、自動倉庫に対して荷が入庫及び/又は出庫されるステーションであり、第1移載装置との間で荷が移載される。
第2ステーションは、自動倉庫に対して荷が入庫及び/又は出庫されるステーションであり、第2移載装置との間で荷が移載される。
また、第1ステーションと第2ステーションとは、支持台上の原点位置に存在する第1移載装置と第2移載装置との間で同時に荷のやりとりが可能な距離だけ離れている。
これにより、第1移載装置が横行できない場合であっても、第1移載装置及び第2移載装置を用いて、第1ステーション及び第2ステーションとの間で荷の移載を実行できる。
また、上記のステーションは載置部と比較して使用頻度が高い。
その一方で、2つの載置部間の距離は選択される載置部の位置により異なっている。そのため、第1移載装置と第2移載装置との距離を特定の2つの載置部間の距離としても、当該特定の2つの載置部以外の2つの載置部が選択された場合には、選択された2つの載置部の位置によっては、第1移載装置と第2移載装置により同時に荷の移載を実行できないことがある。
従って、載置部と比較して使用頻度が高い第1ステーションと第2ステーションとの間の距離と、支持台上の原点位置に存在する第1移載装置と第2移載装置との距離とを一致させることにより、横行機構に異常が生じた場合であっても、発生頻度が高い、第1ステーションと第1移載装置との間の荷のやりとりと、第2ステーションと第2移載装置との間の荷のやりとりとの同時実行を実現できる。その結果、荷の搬送効率の低下を抑制できる。
上記の自動倉庫は、横行位置検出部と、記憶部と、横行制御部と、をさらに備えてもよい。
横行位置検出部は、支持台上における第1移載装置の位置を検出する。
記憶部は、第1移載装置の支持台上における原点位置を記憶する。
横行制御部は、切換部により第1状態が選択されたら、横行位置検出部にて検出された位置を、支持台上における第1移載装置の位置に関する横行位置情報として出力する。一方、切換部により第2状態が選択されたら、記憶部に記憶された原点位置を、横行位置情報として出力する。この場合、移載制御部は、横行位置情報に基づいて第1移載装置の位置を決定する。
これにより、切換部により第1状態が選択された場合、すなわち、横行機構が正常動作している場合には、横行位置検出部により検出された位置の実測値を、第1移載装置の支持台における位置として使用できる。
その一方、切換部により第2状態が選択された場合、すなわち、横行機構に異常が発生している場合には、第1移載装置が原点位置に存在しているとし、横行機構の異常を無視して、荷の搬送を継続できる。
上記の自動倉庫は、横行制御部をさらに備えてもよい。横行制御部は、切換部により第1状態が選択されたら、第1移載装置の支持台上における原点位置から第1移載装置が横行できる範囲を表す横行範囲情報を、第1移載装置が横行可能な横行可能範囲として出力する。
一方、切換部により第2状態が選択されたら、第1移載装置が原点位置から横行しないことを表す疑似横行範囲情報を、上記の横行可能範囲として出力する。
この場合、移載制御部は、横行制御部が出力する横行可能範囲に基づいて、横行機構の制御量を決定する。
これにより、切換部により第1状態が選択された場合には、横行機構により第1移載装置を横行可能として、荷の搬送を継続できる。
その一方、切換部により第2状態が選択された場合には、第1移載装置を原点位置から横行させないとして、荷の搬送を継続できる。
また、切換部による第1状態と第2状態との切り換えにより、横行可能範囲の出力値を切り換えるだけで、横行機能の有効/無効を切り換えることができる。その結果、横行に関する制御を、横行可能範囲の切り換えによる有効/無効の切り換え以外の部分で共通化できる。
移載制御部は、荷の移載先である第1載置部と第2載置部との間の距離が横行可能範囲内になければ、第1移載装置を横行させないと決定してもよい。
この場合、移載制御部は、第1移載装置又は第2移載装置の一方で荷の移載を行った後、走行部を走行させ、他方の移載装置により荷の移載を行う。
これにより、第1移載装置を横行できない場合、又は、第1移載装置を横行機構により横行させるだけでは不十分な場合に、走行部により第1移載装置及び第2移載装置を搬送装置の走行方向に移動させて、荷の搬送を継続できる。
本発明の他の見地に係る搬送装置は、第1方向に沿って配置された複数の載置部を有するラックを備える自動倉庫において、複数の載置部の間で荷を搬送する。搬送装置は、走行部と、支持台と、第1移載装置と、第2移載装置と、横行機構と、移載制御部と、を備える。走行部は、第1方向に沿って走行する。支持台は、走行部に設けられる。第1移載装置は、支持台に設けられ、ラックの第1載置部との間で荷の移載を行う。第2移載装置は、支持台において第1移載装置とは第1方向に並んで設けられ、ラックの第2載置部との間で荷の移載を行う。横行機構は、支持台上において第1移載装置を第1方向に横行させる。移載制御部は、現在の第1移載装置及び第2移載装置の位置と、第1載置部及び第2載置部の位置と、に基づいて走行部及び/又は横行機構を制御する。
また、移載制御部は、第1移載装置を横行不可とする第2状態とされたら、第1移載装置を横行させることなく、走行部を制御して、第1載置部及び第2載置部に対応する位置に第1移載装置及び第2移載装置を移動させる。
上記の搬送装置において第2状態とされた場合に、移載制御部は、第1移載装置を横行させることなく、第1移載装置を第1載置部に移動させ、第2移載装置を第2載置部に移動させる制御を実行している。
これにより、例えば、横行機構に異常が発生して第1移載装置を横行させることができなくなっても、走行部の移動により、第1移載装置及び第2移載装置を、目的の載置部(第1載置部及び第2載置部)の配置位置に移動させることができる。例えば、横行機構に異常が発生した場合に第2状態とすれば、作業者が横行機構の異常を解消するまでの間、走行部の移動により荷の搬送を継続できる。
このようにして、上記の搬送装置においては、横行機構に異常が発生しても、横行機構を用いることなく荷の搬送を継続できる。その結果、横行機構に異常が発生したときの搬送装置の搬送能力の低下を抑制できる。
上記の搬送装置は、横行位置検出部と、記憶部と、横行制御部と、をさらに備えてもよい。横行位置検出部は、支持台上における第1移載装置の位置を検出する。記憶部は、第1移載装置の支持台上における原点位置を記憶する。横行制御部は、第1移載装置を横行可能とする第1状態とされたら、横行位置検出部にて検出された位置を、支持台上における第1移載装置の位置に関する横行位置情報として出力する。一方、第2状態とされたら、記憶部に記憶された原点位置を、横行位置情報として出力する。この場合、移載制御部は、横行位置情報に基づいて第1移載装置の位置を決定する。
これにより、第1状態とされた場合、すなわち、横行機構が正常動作している場合には、横行位置検出部により検出された位置の実測値を、第1移載装置の支持台における位置として使用できる。その一方、第2状態とされた場合、すなわち、横行機構に異常が発生している場合には、第1移載装置が原点位置に存在しているとし、横行機構の異常を無視して、荷の搬送を継続できる。
上記の搬送装置は、横行制御部をさらに備えてもよい。横行制御部は、第1移載装置を横行可能とする第1状態とされたら、第1移載装置の支持台上における原点位置から第1移載装置が横行できる範囲を表す横行範囲情報を、第1移載装置が横行可能な横行可能範囲として出力する。その一方、第2状態とされたら、第1移載装置が原点位置から横行しないことを表す疑似横行範囲情報を、横行可能範囲として出力する。この場合、移載制御部は、横行制御部が出力する横行可能範囲に基づいて、横行機構の制御量を決定する。
これにより、第1状態とされた場合には、横行機構により第1移載装置を横行可能として、荷の搬送を継続できる。その一方、第2状態とされた場合には、第1移載装置を原点位置から横行させないとして、荷の搬送を継続できる。
また、第1状態と第2状態との切り換えにより、横行可能範囲の出力値を切り換えるだけで、横行機能の有効/無効を切り換えることができる。その結果、横行に関する制御を、横行可能範囲の切り換えによる有効/無効の切り換え以外の部分で共通化できる。
上記の搬送装置において、移載制御部は、荷の移載先である第1載置部と第2載置部との間の距離が横行可能範囲内になければ、第1移載装置を横行させないと決定してもよい。その一方、第1移載装置又は第2移載装置の一方で荷の移載を行った後、走行部を走行させ、他方の移載装置により荷の移載を行ってもよい。
これにより、第1移載装置を横行できない場合、又は、第1移載装置を横行機構により横行させるだけでは不十分な場合に、走行部により第1移載装置及び第2移載装置を搬送装置の走行方向に移動させて、荷の搬送を継続できる。
本発明に係る自動倉庫では、横行機構に異常が発生して第1移載装置を横行させることができなくなっても、第1移載装置及び第2移載装置を、目的の載置部の配置位置に移動させて、荷の搬送を継続できる。
第1実施形態に係る自動倉庫の構成を示す図。 移載装置が入出庫ステーションに到達したときの様子の一例を示す図。 スタッカクレーンの全体図。 第1昇降台を下から見た図。 コントローラの制御構成を示す図。 第1実施形態に係る自動倉庫の動作を示すフローチャート。 駆動指令の算出動作を示すフローチャート。 移載装置間距離の最小値と横行範囲の定義を模式的に示す図。 動作例1における荷の載置状態の一例を示す図。 動作例1で横行が有効である場合の荷の移載動作を模式的に示す図(その1)。 動作例1で横行が有効である場合の荷の移載動作を模式的に示す図(その2)。 動作例1で横行が無効である場合の荷の移載動作を模式的に示す図(その1)。 動作例1で横行が無効である場合の荷の移載動作を模式的に示す図(その2)。 動作例1で横行が無効である場合の荷の移載動作を模式的に示す図(その3)。 動作例2における荷の載置状態の一例を示す図。 動作例2で横行が有効である場合の荷の移載動作を模式的に示す図(その1)。 動作例2で横行が有効である場合の荷の移載動作を模式的に示す図(その2)。 動作例2で横行が有効である場合の荷の移載動作を模式的に示す図(その3)。 動作例3における荷の移載動作を模式的に示す図(その1)。 動作例3における荷の移載動作を模式的に示す図(その2)。
1.第1実施形態
(1)自動倉庫全体
図1及び図2を用いて、本発明に係る一実施形態としての自動倉庫を説明する。図1は、自動倉庫1の構成を示す図である。図2は、移載装置が入出庫ステーションに到達したときの様子の一例を示す図である。
自動倉庫1は、荷Aの保管、入庫及び出庫が可能な施設である。具体的には、自動倉庫1は、ラック3と、入庫ステーション5と、出庫ステーション7と、スタッカクレーン9と、を備える。
(2)ラック
ラック3は、荷Aを保管するための施設である。図1に示すように、ラック3は、第1方向(図1の矢印X方向)に沿って延びている。本実施形態において、ラック3は、下ガイドレール27(後述)を挟んで第2方向(図1の矢印Y方向)に2つ配置されている。
図1に示すように、ラック3は、支柱31と、棚部33(載置部の一例)と、を有する。
支柱31は、高さ方向に延びる部材であり、第2方向に対しては前後一対設けられている。その一方、支柱31は、第1方向に対しては、所定の間隔を空けて配置されている。具体的には、図1に示すように、第1方向に対しては、一対の支柱31の間に4つの棚部33が配置されるように設けられている。なお、一対の支柱31の間に存在する棚部33の数は4に限られず、任意の数とできる。
棚部33は、荷Aが載置される間口を第1方向に沿って複数形成する。また、棚部33は、ラック3の高さ方向に対して複数段設けられる。
(3)入出庫ステーション
入庫ステーション5(第1ステーション又は第2ステーションの一例)は、荷Aを入庫するためのステーションである。図1に示すように、入庫ステーション5は、いずれかのラック3の第1方向の端部に配置される。
図1に示す例では、入庫ステーション5は、下ガイドレール27(後述)よりも紙面上側に配置されたラック3の、紙面の右側の端部に配置されている。
出庫ステーション7(第2ステーション又は第1ステーションの一例)は、荷Aを出庫するためのステーションである。図1に示すように、出庫ステーション7は、入庫ステーション5が配置された側のラック3とは反対側のラック3の第1方向の端部に配置される。
図1に示す例では、出庫ステーション7は、下ガイドレール27よりも紙面下側に配置されたラック3の、紙面の右側の端部に配置されている。
入庫ステーション5及び出庫ステーション7は、それぞれ、入庫及び出庫のために荷Aを搬送するコンベアを有している。
図1及び図2に示すように、本実施形態において、入庫ステーション5と出庫ステーション7は、第1方向においてずれて配置されている。具体的には、図2に示すように、スタッカクレーン9が第1方向の入庫ステーション5及び出庫ステーション7の配置側に到達したときに、第1昇降台17(後述)上の原点位置O(後述)に存在する第1移載装置21のフロントフック21a(後述)が入庫ステーション5側に移動でき、かつ、第2昇降台19(後述)上の第2移載装置23のフロントフック23a(後述)が出庫ステーション7側に移動できる位置関係となるように配置されている。
すなわち、入庫ステーション5と出庫ステーション7とは、第1方向においては、第1昇降台17上の原点位置Oに存在する第1移載装置21と第2移載装置23とにより、同時に荷Aの移載が可能な距離だけ離れている。なお、第1昇降台17上の原点位置Oは、例えば、第1昇降台17のX方向における端部(例えば、後側の端部)と定義される。その他、例えば、第1昇降台17のX方向における中心位置を原点位置Oとしてもよい。
これにより、横行機構25(後述)に異常が発生し、第1移載装置21が第1方向に移動(横行)できない場合であっても、第1移載装置21及び第2移載装置23を用いて、入庫ステーション5及び出庫ステーション7との間で荷Aの移載を実行できる。
(4)スタッカクレーン
スタッカクレーン9(搬送装置の一例)は、第1方向に沿って移動することで、複数の棚部33、入庫ステーション5、及び/又は出庫ステーション7との間で荷Aを搬送する装置である。図3を用いて、スタッカクレーン9の具体的な構成について説明する。図3は、スタッカクレーン9の全体図である。
スタッカクレーン9は、走行台車11(走行部の一例)と、第1昇降軸13と、第2昇降軸15と、第1昇降台17(支持台の一例)と、第2昇降台19(支持台の一例)と、第1移載装置21と、第2移載装置23と、横行機構25と、コントローラ40と、を有する。
走行台車11は、第1方向に延びる下ガイドレール27上を走行可能な装置であって、例えば、下ガイドレール27上にて回転する車輪と、当該車輪を回転させるモータと、により構成される装置である。
第1昇降軸13及び第2昇降軸15は、走行台車11の第1方向における端部から高さ方向に延びる部材である。第1昇降軸13及び第2昇降軸15は、上部で連結されており、連結部分が上ガイドレール29(図3)に案内される。
なお、以下の説明においては、走行台車11の第1昇降軸13が設けられた側を、第1方向の前側と定義し、第2昇降軸15が設けられた側を、第1方向の後側と定義する。
(5)昇降台
第1昇降台17は、走行台車11に設けられた第1昇降軸13により支持され、第1昇降モータ17aの駆動により第1昇降軸13に沿って移動することで、高さ方向に昇降する。第1昇降台17は、その上面に第1移載装置21を搭載する。
第2昇降台19は、走行台車11に設けられた第2昇降軸15により支持され、第2昇降モータ19aの駆動により第2昇降軸15に沿って移動することで、高さ方向に昇降する。第2昇降台19は、その上面に第2移載装置23を搭載する。
(6)移載装置
第1移載装置21は、第1昇降台17に搭載され、ラック3の棚部33への荷Aの入庫、又は、入庫ステーション5との間の荷Aの移載を実行する装置である。第1移載装置21は、それぞれが独立して第2方向に移動可能な一対のフロントフック21aを有する。フロントフック21aは、荷Aの前面にフックを引っ掛けるフロントフック方式の移載装置である。
以下、第1移載装置21により荷Aの移載を行うときの動作を、第1移載装置21と棚部33との間で荷Aを移載するときの動作を例に挙げて説明する。
第1移載装置21が棚部33へ荷Aを入庫するときには、荷Aを支持したフロントフック21aを棚部33へ移動して、フロントフック21aにて支持した荷Aを棚部33に載置(荷Aの支持を解除)し、その後、フロントフック21aを第1昇降台17側へ移動させる。
一方、例えば、入庫ステーション5から第1移載装置21へ荷Aを移載するときには、フロントフック21aを入庫ステーション5へ移動して、入庫ステーション5に載置された荷Aをフロントフック21aにて支持し、その後、荷Aを支持したフロントフック21aを第1昇降台17側へ移動させる。
なお、第1移載装置21に搭載されるフロントフック21aの数は2つに限られず、任意の数とできる。
また、第1移載装置21は、フロントフック式の移載装置に限られない。例えば、荷Aを引っ掛けるフックを有する他の移載装置、荷Aを挟持するクランプ部を有する移載装置などの、荷Aを棚部33などとの間で移載する任意の移載装置を用いることができる。
荷Aを引っ掛けるフックを有する他の移載装置としては、例えば、荷Aの後端にフックを引っ掛けるリアフック方式の移載装置などがある。
上記のように、第1移載装置21は荷Aの入庫を実行するものであるが、上記のフロントフック式の移載装置又はリアフック方式の移載装置が一対搭載された第1移載装置21においては、第1移載装置21と棚部33などとの間で荷Aの入庫と出庫とを同時に実行することもできる。
その他、第1移載装置21として、荷Aを載置可能なフォークを用いるスライドフォーク式の移載装置を使用することもできる。
第2移載装置23は、棚部33から第2移載装置23への荷Aの出庫、又は、出庫ステーション7との間の荷Aの移載を実行する装置であり、第2方向に伸縮可能な一対のフロントフック23aを有する。
第2移載装置23が棚部33から荷Aを出庫するときには、フロントフック23aを棚部33に移動して、棚部33に載置された荷Aをフロントフック23aにて支持し、その後、フロントフック23aを第2昇降台19側へ移動させる。
一方、例えば、出庫ステーション7から第2移載装置23へ荷Aを移載するときには、荷Aを支持したフロントフック23aを出庫ステーション7へ移動して、出庫ステーション7に支持した荷Aを載置(荷Aの支持を解除)し、その後、フロントフック23aを第2昇降台19側へ移動させる。
なお、本実施形態において、第2昇降台19には横行機構25に対応する機構が設けられていないので、第2移載装置23は、第2昇降台19上にて第1方向に移動しない。
また、第2移載装置23は荷Aの出庫を実行するものであるが、上記のフロントフック式の移載装置又はリアフック方式の移載装置が一対搭載された第2移載装置23においては、第2移載装置23と棚部33などとの間で荷Aの入庫と出庫とを同時に実行することもできる。
上記のように、横行機構25により横行可能な第1移載装置21を荷Aの入庫に使用し、横行しない第2移載装置23を荷Aの出庫に使用する。これは、荷Aを出庫する棚部33は、出庫指令に基づいて決定されるが、荷Aを入庫する棚部33は、荷Aを入庫できる棚部33であればよいためである。
すなわち、荷Aを出庫する棚部33が出庫指令に基づいて決定され、荷Aを入庫する棚部33を、荷Aを出庫する棚部33の近傍と決定することで、第1移載装置21と第2移載装置23による同時移載の可能性を高くできる。
(7)横行機構
横行機構25は、第1昇降台17上において、第1移載装置21を第1方向に移動させるための機構である。以下の説明において、「横行」とは、第1移載装置21が第1昇降台17上において第1方向に移動することを意味する。
図4を用いて、横行機構25の詳細構成について説明する。図4は、第1昇降台を下から見た図である。図4に示すように、横行機構25は、横行モータ251と、横行ベルト253と、位置情報取得部255と、を有する。
横行モータ251は、第1昇降台17の第1方向の前側に設けられた空間SPにおいて、第1方向の前側の端部に取り付けられている。横行モータ251の回転軸には第1プーリー251aが取り付けられている。第1プーリー251aは、横行モータ251の回転により、第2方向の軸回りに回転する。
また、横行モータ251の回転軸には、回転軸の回転量を測定するエンコーダ251b(図5)(横行位置検出部の一例)が取り付けられている。エンコーダ251bは、横行モータ251の回転軸の回転角度が変化すると、それに応じてパルス信号を出力する。エンコーダ251bから出力されるパルス信号の数を計数することで、回転軸の回転量(回転角度)を測定できる。
また、横行モータ251の回転軸の回転量は第1移載装置21の第1昇降台17上における横行量に対応するので、エンコーダ251bから出力されるパルス数の計数値に基づいて、第1昇降台17上における第1移載装置21の位置を測定できる。
横行モータ251が取り付けられている空間SPにおいて、第1方向の後側の端部には、第2プーリー257が取り付けられている。第2プーリー257は、第2方向の軸回りに回転する。
横行ベルト253は、第1プーリー251aと第2プーリー257との間に架け渡されたベルトである。横行ベルト253には、第1プーリー251aと第2プーリー257との間の部分に接続部材259が取り付けられている。接続部材259は、第1移載装置21にも接続されることで、横行ベルト253と第1移載装置21とを接続する。
上記構成において、横行モータ251により第1プーリー251aが回転すると、それに従って、横行ベルト253に取り付けられた接続部材259が第1方向に移動する。
第1移載装置21は接続部材259に接続されているので、接続部材259の第1方向への移動に従って、第1移載装置21は第1昇降台17上において横行する。
位置情報取得部255は、第1昇降台17上における第1移載装置21の第1方向の位置に関する情報を取得する。位置情報取得部255は、検出部材255aと、第1センサ255bと、第2センサ255cと、を有する。
検出部材255aは、第1方向に沿って所定の長さ延び、第1移載装置21の第2方向側から下方向に延びる部材である。検出部材255aは、第1昇降台17の第2方向の少なくとも1つの側面の近傍にて、第1昇降台17の所定の高さ位置まで延びている。
また、検出部材255aは、第1移載装置21の横行に従って、第1方向に移動する。
第1センサ255bは、第1昇降台17の第2方向の側面のうち、検出部材255aが下方向に延びる側の側面に取り付けられる。第1センサ255bは、第1移載装置21の横行に従って第1方向に移動する検出部材255aを検出する。
第2センサ255cは、第1昇降台17の第1センサ255bが取り付けられた側面において、第1センサ255bよりも第1方向の前側に取り付けられる。第2センサ255cは、第1移載装置21の横行に従って第1方向に移動する検出部材255aを検出する。
第1センサ255b及び第2センサ255cは、例えば、検出部材255aによる光の遮断又は反射を検出する光電センサである。
上記構成を有する位置情報取得部255は、第1センサ255bにより検出部材255aが検出されていれば、第1昇降台17上において第1移載装置21が横行可能な範囲(横行範囲と呼ぶ)内に存在していることを、第1移載装置21の位置に関する情報として取得する。
一方、位置情報取得部255は、第2センサ255cにより検出部材255aが検出されたら、第1移載装置21が第1昇降台17上における原点位置Oに存在していることを、第1移載装置21の位置に関する情報として取得する。
上記の構成を有する位置情報取得部255により、エンコーダ251bのみでなく、第1センサ255b及び第2センサ255cによる検出部材255aの検出の有無によっても、第1移載装置21の第1昇降台17上における位置に関する情報を取得できる。その結果、例えば、エンコーダ251bに異常が生じて、エンコーダ251bによる第1移載装置21の位置の測定ができなくなっても、第1センサ255bによる検出部材255aの検出により、第1移載装置21が横行範囲内に存在しているか否かを判断できる。また、第2センサ255cによる検出部材255aの検出により、第1移載装置21が原点位置Oに存在しているか否かを判定できる。
また、エンコーダ251bのみでなく、第1センサ255b及び第2センサ255cによる検出部材255aの検出の有無によっても、第1移載装置21の第1昇降台17上における位置に関する情報を取得できることにより、エンコーダ251bに異常が発生しているか否かを判断できる。
具体的には、例えば、第1センサ255bによる検出部材255aの検出があるにもかかわらず、エンコーダ251bによる第1移載装置21の位置の測定値が横行範囲内にないことを示している場合には、エンコーダ251bに異常があると判断でき、当該異常を通知できる。
また、例えば、第2センサ255cによる検出部材255aの検出があるにもかかわらず、エンコーダ251bによる第1移載装置21の位置の測定値が原点位置Oを示していない場合には、エンコーダ251bに異常があると判断でき、当該異常を通知できる。
さらに、位置情報取得部255が、第1移載装置21が横行範囲内に存在しているか否か、及び、第1移載装置21が原点位置Oに存在しているか否かを判定できることにより、第1移載装置21がメカストッパ(後述)に衝突することを防ぐことができる。
なお、第1昇降台17には、位置情報取得部255の設置位置よりも第1方向の前側において、フロントメカストッパー(図示せず)が設けられている。フロントメカストッパーは、第1移載装置21が横行範囲を超えてさらに第1方向の前側に移動しないようにする機械的なストッパーである。
また、位置情報取得部255の設置位置よりも第1方向の後側には、リアメカストッパー(図示せず)が設けられている。リアメカストッパーは、第1移載装置21が横行範囲を超えてさらに第1方向の後側に移動しないようにする機械的なストッパーである。
第1移載装置21が、上記の構成を有する横行機構25により横行可能であることにより、棚部33間の距離がラック3の位置によって異なっていても、荷Aを移載する目標の棚部33の近傍までスタッカクレーン9を移動し、当該位置において第1移載装置21を横行させて棚部33間の距離に対応するように第1移載装置21の第1昇降台17における位置を調整することで、第1移載装置21による荷Aの移載と、第2移載装置23による荷Aの移載とを同時に実行できる。例えば、2つの棚部33間に支柱31が存在する場合と存在しない場合とでは当該棚部33間の距離が異なる。しかし、第1移載装置が横行可能であることにより第1移載装置21と第2移載装置23との間の距離を調整することができるため、2つの棚部33間の支柱31の有無による当該2つの棚部33間の距離の違いに対応することができる。
また、例えば、荷Aを移載する目標の2つの棚部33が支柱31を挟んで存在する場合であっても、第1移載装置による荷Aの移載と、第2移載装置23による荷Aの移載と、を同時に実行して、これら2つの棚部33との間の荷Aの移載を同時に実行できる。
さらに、棚部33間の距離は、ラック3の組立精度及び/又は経年劣化により、ラック3の位置によって異なってくる場合もある。例えば、棚部33間の距離は、当該棚部33は配置されたラック3の高さ位置によって異なる。このような場合でも、第1移載装置21を横行させて棚部33間の距離に対応するように第1移載装置21の第1昇降台17における位置を調整することで、第1移載装置21による荷Aの移載と、第2移載装置23による荷Aの移載とを同時に実行できる。
(8)コントローラ(制御構成)
コントローラ40は、CPUと、記憶装置(例えば、RAM、ROM、ハードディスク、SSDなど)と、各種インターフェースと、を備えたコンピュータシステムであって、スタッカクレーン9を制御する。
以下、図5を用いて、コントローラ40の制御構成を説明する。図5は、コントローラ40の制御構成を示す図である。
コントローラ40は、移載制御部41と、横行制御部43と、を有する。なお、コントローラ40が有する上記の各構成要素の機能は、コントローラ40を構成するコンピュータシステムで実行可能なプログラムにより実現されてもよい。また、当該プログラムは、コントローラ40の記憶装置に記憶されてもよい。
(9)移載制御部
移載制御部41は、自動倉庫1における荷Aの移載を統括する上位コントローラ50から荷Aの移載指令を受信し、受信した移載指令に基づいて、走行台車11、第1昇降モータ17a、第2昇降モータ19a、第1移載装置21、及び第2移載装置23の駆動指令を算出し、対応する装置に算出した駆動指令を出力する。
これにより、移載制御部41は、上位コントローラ50から受信した移載指令に基づいて、走行台車11による第1方向の走行、第1昇降台17及び第2昇降台19の昇降、第1移載装置21及び第2移載装置23による荷Aの移載、を制御できる。
また、移載制御部41は、上位コントローラ50から受信した移載指令に基づいて、横行モータ251の駆動指令を算出し、横行制御部43へ出力する。
さらに、移載制御部41は、スタッカクレーン9に設けられた各種センサ及び/又はスイッチSWの状態を取得する。また、必要に応じて、各種センサ及び/又はスイッチSWの状態に基づいた制御を実行する。
具体的には、移載制御部41は、スタッカクレーン9の走行方向における位置を検出するセンサ、第1昇降台17の高さ方向における位置を検出するセンサ、第2昇降台19の高さ方向における位置を検出するセンサから、これらの現在位置を取得する。
(10)横行制御部
横行制御部43は、横行機構25の横行モータ251を制御して、第1移載装置21の横行を制御する。また、横行制御部43は、移載制御部41に対して、第1移載装置21の第1昇降台17上における位置に関する情報(横行位置情報と呼ぶ)、及び、第1移載装置21の横行範囲に関する情報を出力する。
横行制御部43は、記憶部43aと、実制御部43bと、疑似制御部43cと、制御切換部43dと、を有する。
記憶部43aは、コントローラ40の記憶装置に形成された記憶領域の一部であり、横行制御に関する各種情報を記憶する。具体的には、記憶部43aは、原点位置情報I1と、横行範囲情報I2と、疑似横行範囲情報I3と、を記憶する。
原点位置情報I1は、第1移載装置21の第1昇降台17上における原点位置Oに関する情報である。原点位置情報I1は、例えば、第1移載装置21が原点位置Oに存在するときに、エンコーダ251bから出力されるパルス数の計数値とできる。
その他、第1昇降台17に対する第1方向の相対的な座標値(例えば、0)を、原点位置情報I1とすることもできる。
横行範囲情報I2は、第1移載装置21及び横行機構25が正常動作する場合に、第1移載装置21が原点位置Oから横行できる範囲を表す情報である。横行範囲情報I2は、例えば、第1移載装置21が原点位置Oから横行可能な最大距離とすることができる。
その他、横行範囲情報I2を、第1移載装置21が原点位置Oから上記の最大距離だけ横行したときにエンコーダ251bから出力されるパルス数の計数値とできる。
さらに、横行範囲情報I2を、第1移載装置21が原点位置Oから横行可能な最大距離をパルス数に換算した値とすることもできる。
疑似横行範囲情報I3は、第1移載装置21及び/又は横行機構25にて異常が発生した場合に、第1移載装置21が原点位置Oから横行しないことを表す情報である。疑似横行範囲情報I3は、例えば、「0」値とすることができる。
その他、第1移載装置21が原点位置Oに存在するときにエンコーダ251bから出力されるパルス数の計数値を、疑似横行範囲情報I3とすることもできる。
実制御部43bは、制御切換部43dを介して移載制御部41から入力した横行モータ251の駆動指令に基づいて、横行モータ251を制御する。
また、切換部60により第1状態(後述)が選択されている場合に、第1移載装置21が横行可能な範囲である横行可能範囲を出力するよう移載制御部41から指令があったときには、実制御部43bは、記憶部43aに記憶された横行範囲情報I2を、横行可能範囲として移載制御部41に出力する。
一方、切換部60により第1状態(後述)が選択されている場合に、横行位置情報を出力するよう移載制御部41から指令があったときには、実制御部43bは、現在のエンコーダ251bのパルス数の計測値、及び/又は、当該計測値を第1方向における座標値を、横行位置情報として移載制御部41に出力する。
実制御部43bは、さらに、位置情報取得部255の第1センサ255b及び第2センサ255cからのセンサ出力に基づいて、第1移載装置21が第1昇降台17上における位置を監視する。
具体的には、第1センサ255bにより検出部材255aが検出されていない場合には、実制御部43bは、第1移載装置21に異常が発生したことを、移載制御部41に通知する。
また、第2センサ255cにより検出部材255aが検出された場合には、実制御部43bは、第1移載装置21が原点位置Oに存在すると判断する。
なお、実制御部43bは、第2センサ255cにより検出部材255aが検出されたタイミングにおけるエンコーダ251bのパルス数の計数値を、第1移載装置21の新たな原点位置Oとしてもよい。このとき、実制御部43bは、当該計数値(又は当該計数値の座標値への変換値)にて、現在記憶部43aに記憶されている原点位置情報I1を更新してもよい。
または、実制御部43bは、エンコーダ251bの測定値が予め設定された原点位置Oの値(更新なし)を示す一方、第2センサ255cにより検出部材255aが検出されていない場合に、エンコーダ251b(の測定値)に異常があると判断し、エンコーダ251bに異常がある旨を通知してもよい。
疑似制御部43cは、横行に関する「擬似的な」制御を実行する。具体的には、以下のような擬似的な制御を実行する。
切換部60により第2状態(後述)が選択されている場合に、横行可能範囲を出力するよう移載制御部41から指令があったときには、記憶部43aに記憶された疑似横行範囲情報I3を、横行可能範囲として移載制御部41に出力する。つまり、疑似制御部43cは、切換部60により第2状態(後述)が選択されている場合に、第1移載装置21の横行可能範囲が原点位置Oだけであること、すなわち、横行可能範囲が0であることを出力する。
一方、切換部60により第2状態(後述)が選択されている場合に、横行位置情報を出力するよう移載制御部41から指令があったときには、記憶部43aに記憶された原点位置情報I1を、横行位置情報として移載制御部41に出力する。つまり、疑似制御部43cは、切換部60により第2状態(後述)が選択されている場合に、第1移載装置21が第1昇降台17上において常に原点位置Oに存在していることを出力する。
また、疑似制御部43cは、位置情報取得部255の第1センサ255b及び第2センサ255cが正常な検出結果を出力していることを通知する。
すなわち、疑似制御部43cは、切換部60により第2状態(後述)が選択されている場合に、第1移載装置21が原点位置Oに停止した状態で第1移載装置21及び/又は横行機構25が正常に動作していることを示す情報を出力することを、擬似的な制御として実行している。
制御切換部43dは、切換部60において設定された状態に基づいて、移載制御部41と実制御部43bとを接続するか、又は、移載制御部41と疑似制御部43cとを接続するかを決定する。
切換部60は、第1移載装置21を横行可能とする第1状態と、第1移載装置21を横行不可とする第2状態と、を切り換えて設定(選択)する。本実施形態において、切換部60は、例えば、切換スイッチを有するリモートコントローラである。
他の実施形態において、切換部60は、横行機構25及び/又は第1移載装置21に異常が発生しているか否かを自動的に判断し、当該判断に基づいて第1状態と第2状態とを自動的に切り換えて設定する装置であってもよい。
切換部60が、第1移載装置21を横行可能とする状態(第1状態と呼ぶ)に設定された場合には、制御切換部43dは、移載制御部41と実制御部43bとを接続する。すなわち、移載制御部41から出力される信号(駆動指令など)は、実制御部43bへ入力される。一方、実制御部43bから出力される信号(横行位置情報、横行可能範囲など)は、移載制御部41へ入力される。
一方、切換部60が、第1移載装置21を横行不可とする状態(第2状態と呼ぶ)に設定された場合には、制御切換部43dは、移載制御部41と疑似制御部43cとを接続する。すなわち、移載制御部41から出力される信号は、疑似制御部43cへ入力される。一方、疑似制御部43cから出力される信号は、移載制御部41へ入力される。
なお、上記及び図5においては、制御切換部43dがスイッチなどのハードウェアであると仮定してその機能を説明したが、制御切換部43dの機能は、ソフトウェアとしても実現できる。
例えば、切換部60の設定状態によって処理を分岐する条件分岐により、制御切換部43dの機能をソフトウェアとして実現できる。具体的には、切換部60が第1状態に設定されていれば実制御部43bの処理を実行し、第2状態に設定されていれば疑似制御部43cの処理を実行する条件分岐により、制御切換部43dを実現できる。
なお、横行機構25及び/又は第1移載装置21に異常が発生し、切換部60により第2状態を選択する場合には、まず、荷Aの移載を一旦停止し、第1移載装置21を、第1昇降台17上の原点位置Oまで移動させる。本実施形態において、上記の第1移載装置21の原点位置Oへの移動は、作業者により実行される。その後、切換部60にて第2状態を選択し、荷Aの移載を再開する。
その他、横行機構25以外の機構を第1昇降台17に設け、当該機構により第1移載装置21を原点位置Oまで自動的に移動させてもよい。
(11)自動倉庫の動作
以下、図6及び図7を用いて、上記の構成を有する第1実施形態に係る自動倉庫1における動作を説明する。図6は、第1実施形態に係る自動倉庫1の動作を示すフローチャートである。図7は、駆動指令の算出動作を示すフローチャートである。
以下においては、コントローラ40が上位コントローラ50から1つの移載指令を受信したときに、第1移載装置21及び第2移載装置23を、移載先の棚部33、入庫ステーション5、又は出庫ステーション7の位置まで移動させて、第1移載装置21及び第2移載装置23と移載先の棚部33又はステーションとの間で荷Aの移載を実行するまでの動作を説明する。
また、以下の説明においては、受信した移載指令が、第1移載装置21及び第2移載装置23を用いて棚部33との間で荷Aを同時移載(荷Aの入庫と出庫とを同時に実行)する指令であると仮定する。また、説明を簡単にするために、第1移載装置21にて荷Aを入庫する入庫先の棚部33(第1棚部であり、第1載置部の一例)は1つとし、第2移載装置23にて荷Aを出庫する出庫元の棚部33(第2棚部であり、第2載置部の一例)も1つとする。
ステップS1において、上位コントローラ50から移載指令を受信すると、移載制御部41は、受信した移載指令に基づいて、走行台車11、第1昇降モータ17a、及び第2昇降モータ19a、及び/又は、横行モータ251の駆動指令を算出する。
駆動指令を算出するにあたり、移載制御部41は、まず、スタッカクレーン9、第1昇降台17、及び、第2昇降台19の現在位置を、スタッカクレーン9に設けられた各センサなどから取得する。
また、移載制御部41は、横行制御部43から現在の横行位置情報及び横行可能範囲を取得する。
具体的には、切換部60において第1状態が選択されている場合(ステップS2で「第1状態」)、横行制御部43の実制御部43bが移載制御部41に接続されている。
よって、移載制御部41は、ステップS3において、横行制御部43から、現在のエンコーダ251bのパルス数の計数値、すなわち、エンコーダ251bにより検出された第1移載装置21の第1昇降台17上における位置の実測値を、現在の横行位置情報として取得する。
また、ステップS4において、横行制御部43から、記憶部43aに記憶された横行範囲情報I2、すなわち、第1移載装置21の横行可能範囲として予め決められた0でない設定値を、現在の横行可能範囲として取得する。
一方、切換部60において第2状態が選択されている場合(ステップS2で「第2状態」)、横行制御部43の疑似制御部43cが移載制御部41に接続されている。
よって、移載制御部41は、ステップS5において、横行制御部43から、原点位置情報I1、すなわち、第1移載装置21の第1昇降台17上における原点位置Oを、現在の横行位置情報として取得する。
また、ステップS6において、横行制御部43から、記憶部43aに記憶された疑似横行範囲情報I3、すなわち、第1移載装置21が原点位置Oから横行しないときの横行可能範囲を、現在の横行可能範囲として取得する。
上記のようにして、スタッカクレーン9の現在位置、第1昇降台17の現在位置、第2昇降台19の現在位置、現在の横行位置情報、及び、現在の横行可能範囲を取得後、移載制御部41は、ステップS7において、受信した移載指令に基づいて、スタッカクレーン9の各部の駆動指令を算出し出力する。具体的には、図7に示すフローに従って、駆動指令を算出し出力する。
駆動指令を算出するに際して、移載制御部41は、最初に、第1移載装置21を横行させるか否かを決定する。当該決定に際して、移載制御部41は、ステップS71において、まず、第1棚部と第2棚部との間の距離(棚部間距離と呼ぶ)を算出する。
棚部間距離は、例えば、第1棚部の第1方向における位置に関する情報(例えば、第1棚部の座標値)と、第2棚部の第1方向における位置に関する情報(例えば、第2棚部の座標値)と、の差分(の絶対値)として算出できる。
棚部33の第1方向における位置に関する情報は、例えば、コントローラ40などの記憶装置に予め記憶されている。
次に、移載制御部41は、ステップS72において、棚部間距離が横行可能範囲内にあるか否かを判断する。具体的には、棚部間距離が第1移載装置21と第2移載装置23との間の距離(移載装置間距離と呼ぶ)の最大値以下であり、かつ、棚部間距離が移載装置間距離の最小値以上であれば、棚部間距離が横行可能範囲内にあると決定する。
移載装置間距離の最小値は、第1移載装置21が原点位置Oにあるときの移載装置間距離とできる。また、移載装置間距離の最大値は、移載装置間距離の最小値と上記のステップS4又はステップS6にて取得した横行可能範囲との和として算出できる。また、切換部60により第2状態が選択されている場合には、第1移載装置21が原点位置Oから横行できないので、移載装置間距離の最大値は、移載装置間距離の最小値と等しくなる。
第1移載装置21が原点位置Oにあるときの移載装置間距離(移載装置間距離の最小値)は、予め測定されてコントローラ40などの記憶装置に記憶されている。
棚部間距離が横行可能範囲内にある場合(ステップS72で「Yes」)、移載制御部41は、第1移載装置21を横行させると決定する。
このとき、移載制御部41は、例えば、第1移載装置21の横行とスタッカクレーン9の走行とにより、第1移載装置21を第1棚部の第1方向の位置に対応する位置まで移動させる。また、スタッカクレーン9の走行により、第2移載装置23を第2棚部の第1方向の位置に対応する位置まで移動させる。
さらに、第1昇降台17の昇降により、第1移載装置21を第1棚部の高さ位置に対応する高さ位置まで移動させる。さらに、第2昇降台19の昇降により、第2移載装置23を第2棚部の高さ位置に対応する高さ位置まで移動させる。
なお、必要に応じて、第1移載装置21の横行のみ、又は、スタッカクレーン9の走行のみにて、第1移載装置21を第1棚部の第1方向の位置に対応する位置まで移動させることもできる。
具体的には、移載制御部41は、例えば、ステップS73において、棚部間距離と現在の移載装置間距離との差に基づいて、横行により第1移載装置21を第1棚部の第1方向の位置に対応する位置に移動させる、横行モータ251の駆動指令を算出する。
また、現在のスタッカクレーン9の位置と第2棚部の第1方向における位置との差分に基づいて、走行台車11の駆動指令を算出する。
さらに、第1棚部及び第2棚部の高さ方向の位置と、現在の第1昇降台17及び第2昇降台19の高さ方向の位置と、に基づいて、第1昇降モータ17a及び第2昇降モータ19aの駆動指令を算出する。
上記の走行台車11の駆動指令と、横行モータ251の駆動指令と、昇降台の駆動指令とにより、横行を用いて第1移載装置21を第1棚部に正対させ、第2移載装置23を第2棚部に正対させる指令を算出できる。
ステップS73においては、第1移載装置21の横行後に走行台車11を走行させる駆動指令を算出してもよいし、走行台車11の走行後に第1移載装置21を横行させる駆動指令を算出してもよいし、第1移載装置21の横行と走行台車11の走行とを同時に実行する駆動指令を算出してもよい。
さらに、ステップS74において、第1移載装置21の横行とスタッカクレーン9の走行後に、第1移載装置21のフロントフック21aと第2移載装置23のフロントフック23aとを同時に駆動する駆動指令を算出する。
以上のようにして、第1移載装置21の横行が可能であれば、第1移載装置21による第1棚部への荷Aの入庫と、第2移載装置23による第2棚部からの荷Aの出庫と、を同時に実行できる
なお、横行させずに第1移載装置21を第1棚部に正対させ、第2移載装置23を第2棚部に正対させることができる場合には横行させずに同時移載を実行できる。
一方、棚部間距離が横行可能範囲内にない場合(ステップS72で「No」)、すなわち、棚部間距離が移載装置間距離の最大値よりも大きいか、又は、棚部間距離が移載装置間距離の最小値よりも小さい場合、移載制御部41は、第1移載装置21を横行させないと決定する。
このとき、移載制御部41は、第1移載装置21による第1棚部への荷Aの入庫と、第2移載装置23による第2棚部からの荷Aの出庫と、を個別に実行する駆動指令を算出する。
すなわち、スタッカクレーン9の走行のみにより、第1移載装置21を第1棚部の第1方向の位置に対応する位置まで移動させ、第2移載装置23を第2棚部の第1方向の位置に対応する位置まで移動させる、走行台車11の駆動指令を算出する。
また、第1昇降台17の昇降により、第1移載装置21を第1棚部の高さ位置に対応する高さ位置まで移動させる、第1昇降台17の駆動指令を算出する。さらに、第2昇降台19の昇降により、第2移載装置23を第2棚部の高さ位置に対応する高さ位置まで移動させる、第2昇降台19の駆動指令を算出する。
具体的には、ステップS75において、スタッカクレーン9の走行のみにより、第1移載装置21を第1棚部の第1方向の位置に対応する位置まで移動し、第2移載装置23を第2棚部の第1方向の位置に対応する位置まで移動する、走行台車11の駆動指令を算出する。
また、第1棚部及び第2棚部の高さ方向の位置と、現在の第1昇降台17及び第2昇降台19の高さ方向の位置と、に基づいて、第1昇降モータ17a及び第2昇降モータ19aの駆動指令を算出する。
上記の走行台車11の駆動指令と昇降台の駆動指令とにより、横行を用いることなく、第1移載装置21を第1棚部に正対させ、第2移載装置23を第2棚部に正対させる指令を算出できる。
その後、ステップS76において、第1移載装置21が第1棚部に正対したらフロントフック21aを駆動し、第2移載装置23が第2棚部に正対したらフロントフック23aを駆動する駆動指令、すなわち、第1移載装置21のフロントフック21aと第2移載装置のフロントフック23aを個別に駆動する駆動指令を算出する。
なお、上記において、最初に、スタッカクレーン9を移動及び/又は第1昇降台17を昇降させて第1移載装置21を第1棚部に正対させ、第1移載装置21により第1棚部へ荷Aを入庫し、その後、当該位置からスタッカクレーン9を移動及び/又は第2昇降台19を昇降させて第2移載装置23を第2棚部に正対させ、第2移載装置23により第2棚部から荷Aを出庫する駆動指令を算出してもよい。
または、その逆に、最初に、スタッカクレーン9を移動及び/又は第2昇降台19を昇降させて第2移載装置23を第2棚部に正対させ、第2移載装置23により第2棚部から荷Aを出庫し、その後、当該位置からスタッカクレーン9を移動及び/又は第1昇降台17を昇降させて第1移載装置21を第1棚部に正対させ、第1移載装置21により第1棚部へ荷Aを入庫する駆動指令を算出してもよい。
以上のステップS75〜S76を実行することにより、荷Aの入庫先である第1棚部と、荷Aの出庫元である第2棚部との間の距離が横行可能範囲内になく、第1移載装置21を横行させないと決定したときに、第1移載装置21又は第2移載装置23の一方で荷Aの入庫又は出庫を行った後、走行台車11(スタッカクレーン9)を第1方向に走行させ、他方の移載装置により荷Aの出庫又は入庫を行う駆動指令を算出できる。
上記のステップS71〜S76を実行後、移載制御部41は、ステップS77において、算出した各駆動指令を、スタッカクレーン9の対応する各部に出力する。
スタッカクレーン9の各部に対応する駆動指令が出力されると、ステップS8(図6)において、入力した駆動指令に従ってスタッカクレーン9の各部が動作し、第1移載装置21による荷Aの入庫と、第2移載装置23による荷Aの出庫が実行される。
(12)荷の移載に関する動作例
(12−1)概略
以下、第1実施形態に係る自動倉庫1において、上記のステップS1〜S8、及び、ステップS71〜S77を実行することにより、どのように荷Aの入庫と出庫(移載)が行われるかを、幾つかの動作例を用いて説明する。
以下においては、切換部60により第1状態が選択されていたとすれば、(I)第1移載装置21と第2移載装置23との移載装置間距離を、横行により、第1棚部と第2棚部との間の棚部間距離と一致させることができる場合(動作例1と呼ぶ)、(II)移載装置間距離を横行により棚部間距離と一致させることができない場合(動作例2と呼ぶ)、についての移載動作を説明する。
また、各動作例において、(i)切換部60により第1状態が選択された場合(第1移載装置21による横行が有効である状態)と、(ii)切換部60により第2状態が選択された場合(第1移載装置21による横行が無効である状態)と、について移載動作を説明する。
さらに、切換部60によりいずれの状態が選択されているにもかかわらず、横行させることなく荷Aの入庫と出庫とを同時に実行できる場合(動作例3と呼ぶ)における移載動作についても説明する。
以下の説明においては、図8に示すように、第1昇降台17上の原点位置Oは、第1昇降台17の第1方向における後側の端部とする。また、第1移載装置21の第1方向における後側の端部の位置を第1移載装置21の位置の基準とする。すなわち、第1移載装置21の第1方向における後側の端部が原点位置Oにあるときに、第1移載装置21が原点位置Oに存在すると定義する。
また、図8に示すように、移載装置間距離の最小値は、第1昇降台17において原点位置Oに存在する第1移載装置21の第1方向前側のフロントフック21aと第2移載装置23の第1方向前側のフロントフック23aとの間の距離とし、Dと表す。また、横行範囲情報I2、すなわち、第1移載装置21の横行可能な距離の最大値をΔと表す。よって、横行可能時の移載装置間距離の最大値は、D+Δと表すことができる。
図8は、移載装置間距離の最小値と横行範囲の定義を模式的に示す図である。図8の(A)は第1昇降台17及び第2昇降台19の上面図を示し、図8の(B)は第1昇降台17及び第2昇降台19の側面図を示す。
(12−2)動作例1における移載動作
以下、移載装置間距離を横行により棚部間距離と一致させることができる場合の荷Aの移載(動作例1)について説明する。
動作例1においては、図9Aに示すように、第1方向前側に存在する棚部33(第1棚部)に「a」と付された荷Aを第1移載装置21にて入庫し、1本の支柱31をまたいで距離d1だけ離れて第1方向後側に存在する棚部33(第2棚部)に載置された荷A(「b」と付する)を第2移載装置23にて出庫するものとする。
図9Aは、動作例1における荷の載置状態の一例を示す図である。
また、後述する図9Bなどに示すように、荷Aの移載を開始前において、第1移載装置21の第1方向前側のフロントフック21aにより第1棚部に入庫する荷Aが支持されているものとする。
(i)横行が有効である場合の移載動作
以下、図9B及び図9Cを用いて、動作例1で横行が有効である場合の荷Aの移載動作を説明する。図9B及び図9Cは、動作例1で横行が有効である場合の荷Aの移載動作を模式的に示す図である。なお、この動作例においては、D≦d1≦D+Δとの関係が成立するものとする。
横行が有効である場合、上位コントローラ50から移載指令を受信すると、移載制御部41は、エンコーダ251bから出力されるパルス数の計数値を、現在の横行位置情報として取得する。また、記憶部43aに記憶された横行範囲情報I2(=Δ)を、現在の横行可能範囲として取得する。
このとき、棚部間距離であるd1は、ステップS72において、移載装置間距離の最小値D以上であり、かつ、移載装置間距離の最大値D+Δ以下であるため、現在定められた横行可能範囲内にあると判断される。その結果、移載制御部41は、ステップS72において、第1移載装置21を横行させると決定する。
第1移載装置21を横行させると決定すると、移載制御部41は、走行台車11、第1昇降モータ17a、及び第2昇降モータ19aの駆動指令に加えて、第1移載装置21の第1方向前側のフロントフック21aを第1棚部の第1方向の位置に対応する位置に移動させる横行モータ251の駆動指令を算出する。
移載制御部41は、例えば、現在の移載装置間距離(図9Bにおいては、距離D1とする)と距離d1との差分(d1−D1)に基づいて、横行モータ251の駆動指令を算出する。
駆動指令が算出されて各部に出力された後、荷Aの移載動作が開始される。
ここで、上記の荷Aの移載動作において、走行台車11、第1昇降モータ17a、及び第2昇降モータ19aの駆動(スタッカクレーン9による走行/昇降台の昇降)が最初に実行された結果、第2移載装置23の第1方向前側のフロントフック23aが第2棚部に正対したとする。
このとき、図9Bの(1)に示すように、棚部間距離(=d1)と現在の移載装置間距離(=D1)とが一致しない場合には、この2つの距離の差分(d1−D1)に基づいて算出された駆動指令により、横行モータ251が駆動され、第1移載装置21が横行する。
その後、図9Bの(2)に示すように、第1移載装置21の第1方向前側のフロントフック21aが第1棚部と正対したときに第1移載装置21の横行が終了し、棚部間距離と移載装置間距離がd1で等しくなる。その結果、第2移載装置23の第1方向前側のフロントフック23aが第2棚部と正対するとともに、第1移載装置21の第1方向前側のフロントフック21aが第1棚部と正対する。
その後、図9Cの(3)に示すように、第1移載装置21の第1方向前側のフロントフック21aが荷Aを支持した状態で第1棚部側へと移動し、その後、第1棚部において荷Aの支持を解除する。これにより、図9Cの(4)に示すように、荷Aが第1棚部に入庫される。その後、上記フロントフック21aが第1移載装置21側へ移動する。
それと同時に、第2移載装置23の第1方向前側のフロントフック23aが第2棚部側へと移動し、第2棚部に載置された荷Aを支持する。当該フロントフック23aが荷Aを支持した状態で第2移載装置23側へ移動する。これにより、図9Cの(4)に示すように、荷Aが第2棚部から出庫される。第1移載装置21の横行が可能な場合には、上記のようにして、第1移載装置21による荷Aの入庫と、第2移載装置23による荷Aの出庫とを同時に実行できる。
なお、上記の荷Aの移載動作において、スタッカクレーン9による走行及び昇降台の昇降と第1移載装置21の横行が同時に実行されてもよいし、第1移載装置21の横行が実行された後にスタッカクレーン9による走行及び昇降台の昇降が実行されてもよい。
(ii)横行が無効である場合の移載動作
以下、図9D〜図9Fを用いて、動作例1で横行が無効である場合の荷Aの移載動作を説明する。図9D〜図9Fは、動作例1で横行が無効である場合の荷Aの移載動作を模式的に示す図である。この例において、棚部間距離d1は、移載装置間距離の最大値(=D)よりも大きい(d>D)と仮定する。また、横行が無効である場合、第1移載装置21は、第1昇降台17上において原点位置Oに存在する。
横行が無効である場合、上位コントローラ50から移載指令を受信すると、移載制御部41は、記憶部43aに記憶された原点位置情報I1を、現在の横行位置情報として取得する。また、記憶部43aに記憶された疑似横行範囲情報I3(0値)を、現在の横行可能範囲として取得する。
従って、横行が無効である場合には、移載装置間距離の最小値も移載装置間距離の最大値も、ともにDとなる。
このとき、棚部間距離であるd1は、ステップS72において、移載装置間距離の最大値(=D)よりも大きいため、現在定められた横行可能範囲にないと判断される。その結果、移載制御部41は、ステップS72において、第1移載装置21を横行させないと決定する。
第1移載装置21を横行させないと決定すると、移載制御部41は、走行台車11、第1昇降モータ17a、及び第2昇降モータ19aの駆動指令のみを算出する。具体的には、スタッカクレーン9による走行及び第1昇降台17の昇降により第1移載装置21のフロントフック21aを第1棚部に正対させる駆動指令と、スタッカクレーン9による走行及び第2昇降台19の昇降により第2移載装置23のフロントフック23aを第2棚部に正対させる駆動指令と、を算出する。
駆動指令が算出されて各部に出力された後、荷Aの移載動作が開始される。
ここで、上記の荷Aの移載動作において、フロントフック23aを第2棚部に正対させる駆動指令が最初に実行された結果、第2移載装置23の第1方向前側のフロントフック23aが第2棚部に正対したとする。
このとき、図9Dの(1)に示すように、棚部間距離(=d1)と現在の移載装置間距離(=D)とが一致しない場合には、まず、図9Dの(2)に示すように、現在位置においてフロントフック23aを第2棚部側へ移動させ、その後、第2棚部に載置された荷Aをフロントフック23aにて支持する。さらに、荷Aを支持した状態でフロントフック23aを第2移載装置23側へ移動させることで、第2移載装置23により第2棚部から荷Aを出庫する。その結果、図9Eの(3)に示すように、第1移載装置21のフロントフック21aにより荷Aが支持されるとともに、第2移載装置のフロントフック23aにより荷Aが支持される。
その後、図9Eの(4)に示すように、スタッカクレーン9の走行及び第1昇降台17の昇降により、第1移載装置21の第1方向前側のフロントフック21aを第1棚部と正対させる。
フロントフック21aを第1棚部に正対させた後、図9Fの(5)に示すように、荷Aを支持した状態でフロントフック21aを第1棚部側へ移動させ、その後、第1棚部において荷Aの支持を解除する。これにより、図9Fの(6)に示すように、荷Aが第1棚部に入庫される。その後、上記フロントフック21aが第1移載装置21側へ移動する。
上記のようにして、横行機構25に異常が生じたときに切換部60により第2状態とすることにより、例えば、第2移載装置23による荷Aの出庫を実行した後、スタッカクレーン9の走行により第1移載装置21を第1棚部に正対させ、第1移載装置21による荷Aの入庫を実行するといった、横行を用いることなく、荷Aの入庫と出庫とを実行できる。その結果、横行機構25が有効である場合と比較して搬送能力は低下するが、横行機構25の異常による従来のような搬送の停止を防止できる。
なお、上記の荷Aの移載動作において、最初に第1移載装置21のフロントフック21aを第1棚部に正対させて第1移載装置21による第1棚部への荷Aの入庫を実行し、その後、第2移載装置23のフロントフック23aを第2棚部に正対させて第2移載装置23による第2棚部からの荷Aの出庫を実行してもよい。
(12−3)動作例2における移載動作
以下、移載装置間距離を横行によっても棚部間距離と一致させることができない場合の荷Aの移載(動作例2)について説明する。
動作例2においては、図10Aに示すように、第1方向前側に存在する棚部33(第1棚部)に「a」と付された荷Aを第1移載装置21にて入庫し、1本の支柱31をまたいで距離d2だけ離れて第1方向後側に存在する棚部33(第2棚部)に載置された荷A(「b」と付する)を第2移載装置23にて出庫するものとする。この動作例2においては、d2>D+Δとの関係が成立するものとする。
図10Aは、動作例2における荷の載置状態の一例を示す図である。
また、後述する図10Bなどに示すように、荷Aの移載を開始前において、第1移載装置21の第1方向前側のフロントフック21aにより第1棚部に入庫する荷Aが支持されているものとする。
(i)横行が有効である場合の移載動作
以下、図10B〜図10Dを用いて、動作例2で横行が有効である場合の荷Aの移載動作を説明する。図10B〜図10Dは、動作例2で横行が有効である場合の荷Aの移載動作を模式的に示す図である。
横行が有効である場合、上位コントローラ50から移載指令を受信すると、移載制御部41は、エンコーダ251bから出力されるパルス数の計数値を、現在の横行位置情報として取得する。また、記憶部43aに記憶された横行範囲情報I2(=Δ)を、現在の横行可能範囲として取得する。
このとき、棚部間距離であるd2は、ステップS72において、移載装置間距離の最大値D+Δよりも大きいため、現在定められた横行可能範囲内にないと判断される。その結果、移載制御部41は、ステップS72において、第1移載装置21を横行させないと決定する。
第1移載装置21を横行させないと決定すると、移載制御部41は、走行台車11、第1昇降モータ17a、及び第2昇降モータ19aの駆動指令のみを算出する。具体的には、スタッカクレーン9による走行及び第1昇降台17の昇降により第1移載装置21のフロントフック21aを第1棚部に正対させる駆動指令と、スタッカクレーン9による走行と第2昇降台19の昇降により第2移載装置23のフロントフック23aを第2棚部に正対させる駆動指令と、算出する。
駆動指令が算出されて各部に出力された後、荷Aの移載動作が開始される。
ここで、上記の荷Aの移載動作において、フロントフック23aを第2棚部に正対させる駆動指令が最初に実行された結果、第2移載装置23の第1方向前側のフロントフック23aが第2棚部に正対したとする。
このとき、図10Bの(1)に示すように、棚部間距離(=d2)と現在の移載装置間距離(=D2)が一致していないので、まず、図10Bの(2)に示すように、現在位置においてフロントフック23aを第2棚部側へ移動させ、その後、第2棚部に載置された荷Aをフロントフック23aにて支持する。さらに、荷Aを支持した状態でフロントフック23aを第2移載装置23側へ移動させることで、第2移載装置23により第2棚部から荷Aを出庫する。その結果、図10Cの(3)に示すように、第1移載装置21のフロントフック21aにより荷Aが支持されるとともに、第2移載装置のフロントフック23aにより荷Aが支持される。
その後、図10Cの(4)に示すように、スタッカクレーン9の走行及び第1昇降台17の昇降により、第1移載装置21の第1方向前側のフロントフック21aを第1棚部と正対させる。フロントフック21aを第1棚部に正対させた後、図10Dの(5)に示すように、荷Aを支持した状態でフロントフック21aを第1棚部側へ移動させ、その後、第1棚部において荷Aの支持を解除する。これにより、図10Dの(6)に示すように、荷Aが第1棚部に入庫される。その後、上記フロントフック21aが第1移載装置21側へ移動する。
上記の移載動作により、棚部間距離が横行可能範囲外にある場合でも、例えば、第2移載装置23による荷Aの出庫を実行した後、スタッカクレーン9の走行により第1移載装置21を第1棚部に正対させ、第1移載装置21による荷Aの入庫を実行するといった、荷Aの入庫と出庫とを実行できる。
(ii)横行が無効である場合の移載動作
動作例2で横行が無効である場合の荷Aの移載動作は、上記にて説明した横行が有効である場合の移載動作と同一である。よって、ここでは説明を省略する。
(12−4)動作例3における移載動作
以下、図11A及び図11Bを用いて、切換部60によりいずれの状態が選択されているにもかかわらず、第1移載装置21を横行させることなく荷Aの入庫と出庫とを同時に実行できる場合(動作例3と呼ぶ)における移載動作を説明する。図11A及び図11Bは、動作例3における荷Aの移載動作を模式的に示す図である。
動作例3においては、図11Aに示すように、第1方向前側に存在する棚部33(第1棚部)に「a」と付された荷Aを第1移載装置21にて入庫し、距離d1だけ離れて第1方向後側に存在する棚部33(第2棚部)に載置された荷A(「b」と付する)を第2移載装置23にて出庫するものとする。この動作例3においては、荷Aが載置された2つの棚部33の間に支柱31が存在せず、d1=Dとの関係が成立するものとする。なお、荷Aが載置された2つの棚部33の間に支柱31が存在し、かつ、d1=Dが成立する場合にも、以下の動作を実行できる。
また、図11Aに示すように、荷Aの移載を開始前において、第1移載装置21の第1方向前側のフロントフック21aにより第1棚部に入庫する荷Aが支持されているものとする。
従って、動作例3においては、第2移載装置23の第1方向前側のフロントフック23aが第2棚部に正対した後、図11Aの(2)に示すように、荷Aを支持した状態でフロントフック21aを第1棚部側へ移動させ、その後、第1棚部において荷Aの支持を解除する。これにより、図11Bの(3)に示すように、荷Aが第1棚部に入庫される。その後、上記フロントフック21aが第1移載装置21側へ移動する。
それと同時に、第2移載装置23の第1方向前側のフロントフック23aが第2棚部側へと移動し、第2棚部に載置された荷Aを支持する。当該フロントフック23aが荷Aを支持した状態で第2移載装置23側へ移動する。これにより、図11Bの(3)に示すように、荷Aが第2棚部から出庫される。
このようにして、例えば、図11Aに示すように、第2移載装置23の第1方向前側のフロントフック23aが第2棚部に正対した後、棚部間距離d1が移載装置間距離の最小値Dと等しい場合、すなわち、d1=Dとの関係が成立する場合には、第1移載装置21による荷Aの入庫と、第2移載装置23による荷Aの出庫とを同時に実行できる。
(13)まとめ
第1実施形態に係る自動倉庫1においては、以下のような効果を得られる。
(I)切換部60により第1移載装置21を横行不可とする第2状態が選択されたときに、移載制御部41が、第1移載装置21を横行させることなく、第1移載装置21を第1棚部に移動させ、第2移載装置23を第2棚部に移動させる指令を算出し出力している。
これにより、横行機構25に異常が発生して第1移載装置21を横行させることができなくなっても、切換部60により第2状態を選択することで、スタッカクレーン9の移動により、第1移載装置21及び第2移載装置23を、目的の棚部の位置まで移動させることができる。例えば、横行機構25に異常が発生した場合であっても、切換部60により第1移載装置21を横行不可(第2状態)とすれば、作業者が横行機構25の異常を解消するまでの間、スタッカクレーン9の移動により荷Aの搬送を継続できる。
このようにして、自動倉庫1においては、横行機構25に異常が発生しても、横行機構25を用いることなく荷Aの搬送を継続できる。その結果、横行機構25に異常が発生したときの搬送能力の低下を抑制できる。
(II)入庫ステーション5と出庫ステーション7とは、第1昇降台17上の原点位置Oに存在する第1移載装置21と第2移載装置23とにより同時に荷Aの移載が可能な距離だけ離れている。
これにより、第1移載装置21が横行できない場合であっても、第1移載装置21及び第2移載装置23を用いて、入庫ステーション5及び出庫ステーション7との間で荷Aの移載を実行できる。
これにより、第1移載装置21が横行できない場合であっても、第1移載装置21及び第2移載装置23を用いて、入庫ステーション5及び出庫ステーション7との間で荷の移載を実行できる。
また、上記のステーションは棚部33と比較して使用頻度が高い。
その一方で、2つの棚部33間の距離は選択される棚部33の位置により異なっている。そのため、第1移載装置21と第2移載装置23との距離を特定の2つの棚部33間の距離としても、当該特定の2つの棚部33以外の2つの棚部33が選択された場合には、選択された2つの棚部33の位置によっては、第1移載装置21と第2移載装置23により同時に荷Aの移載を実行できないことがある。
従って、棚部33と比較して使用頻度が高い入庫ステーション5と出庫ステーション7との間の距離と、第1昇降台17上の原点位置Oに存在する第1移載装置21と第2移載装置23との距離とを一致させることにより、横行機構25に異常が生じた場合であっても、発生頻度が高い、入庫ステーション5と第1移載装置21との間の荷Aのやりとりと、出庫ステーション7と第2移載装置23との間の荷Aのやりとりを同時に実行できる。その結果、荷Aの搬送効率の低下を抑制できる。
(III)移載制御部41は、横行制御部43から出力される横行位置情報に基づいて、第1移載装置21の第1昇降台17上の位置を決定している。
横行制御部43は、ステップS2において切換部60により第1状態が選択されていると判断されたら、ステップS3において、エンコーダ251bにて検出された位置を、横行位置情報として出力する。
一方、ステップS2において切換部60により第2状態が選択されていると判断されたら、ステップS5において、記憶部43aに記憶された原点位置情報I1(原点位置O)を、横行位置情報として出力する。
これにより、切換部60により第1状態が選択された場合、すなわち、横行機構25が正常動作している場合には、エンコーダ251bにより検出された位置の実測値を、第1移載装置21の第1昇降台17上の位置として使用できる。
その一方、切換部60により第2状態が選択された場合、すなわち、横行機構25に異常が発生している場合には、第1移載装置21が原点位置Oに存在しているとし、横行機構25の異常を無視して、荷Aの搬送を継続できる。
(IV)移載制御部41は、横行制御部43から出力される横行可能範囲に基づいて、横行機構25(横行モータ251)の制御量を決定している。
横行制御部43は、ステップS2において切換部60により第1状態が選択されていると判断されたら、ステップS4において、第1移載装置21の第1昇降台17上における原点位置Oから第1移載装置21が横行できる範囲を表す横行範囲情報I2(=Δ)を、横行可能範囲として出力する。
一方、ステップS2において切換部60により第2状態が選択されていると判断されたら、ステップS6において、第1移載装置21が原点位置Oから横行しないことを表す疑似横行範囲情報I3(0値)を、横行可能範囲として出力する。
これにより、切換部60により第1状態が選択された場合には、横行機構25により第1移載装置21を横行可能として、荷Aの搬送を継続できる。
その一方、切換部60により第2状態が選択された場合には、第1移載装置21を原点位置Oから横行させないとして、荷Aの搬送を継続できる。
また、切換部60による第1状態と第2状態との切り換えにより、横行可能範囲の出力値を切り換えるだけで、横行機能の有効/無効を切り換えることができる。その結果、横行に関する制御を、横行可能範囲の切り換えによる有効/無効の切り換え以外の部分(移載制御部41及び実制御部43b)で共通化できる。
例えば、横行制御部43を、横行機構25を制御する実制御部43bと、横行に関する擬似的な制御を実行する疑似制御部43cと、切換部60において設定された状態に基づいて、移載制御部41と実制御部43bとを接続するか、又は、移載制御部41と疑似制御部43cと接続するかを決定する制御切換部43dと、により構成することができる。
これにより、横行に関する既存の制御部分(実制御部43bと移載制御部41)について変更を加えることなく、新たな機能の追加(疑似制御部43cと制御切換部43dの追加)により、上記にて説明した横行に関する制御を実現できる。なぜなら、横行機構25などに異常が生じた際の処理を、既存の実制御部43b及び移載制御部41に追加する必要がないからである。
その結果、既存のコントローラに上記の横行に関する機能を組み込む際の作業者の負担を軽減できる。これは、以下の理由による。
一般的に、既存の制御部分に変更を加えて新たな機能を実現する場合には、既存の他の制御部分にも上記変更の影響が及び、当該他の制御部分にも変更を加える必要がある。このような既存の制御部分の多くに変更を加えることは、作業者にとって大きな負担となる。
その一方で、新たな制御部分の追加により新たな機能を実現する場合には、既存の制御部分に当該追加の影響が及びにくく、既存の制御部分の変更はほとんど必要ない。既存の制御部分に変更を加える必要がないので、作業者の負担を軽減できる。
(V)移載制御部41は、ステップS72において棚部間距離(第1棚部と第2棚部との間の距離)が横行可能範囲内にないと判断したら、第1移載装置21を横行させないと決定している。
この場合、移載制御部41は、ステップS75及びS76において、第1移載装置21又は第2移載装置23の一方で荷Aの移載を行った後、走行台車11(スタッカクレーン9)を走行させ、他方の移載装置により荷Aの移載を行う指令を算出する。
これにより、第1移載装置21を横行できない場合(例えば、上記の動作例1で横行が無効である場合)、又は、第1移載装置21を横行機構25により横行させるだけでは不十分な場合(例えば、上記の動作例2の場合)であっても、荷Aの搬送を継続できる。
2.他の実施形態
以上、本発明の一の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(A)図6及び図7に示されたフローチャートを用いて説明した各処理は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、処理の順序及び内容を変更できる。
(B)スタッカクレーン9に1つの昇降台を設け、1つの昇降台に複数の移載装置を搭載してもよい。この場合、複数の移載装置のうちの一部を横行可能としてもよい。
このような構成の昇降台と移載装置に対しても、上記にて説明した処理を適用できる。
(C)上記の動作例2(横行によっても移載装置間距離を棚部間距離と一致させることができない場合)において、棚部間距離が移載装置間距離の最大値よりも大きい場合には、第1移載装置21を横行させて移載装置間距離をその最大値とした後に、スタッカクレーン9の走行により第1移載装置21及び第2移載装置23を、それぞれ、第1棚部及び第2棚部の第1方向の位置に対応する位置に移動させてもよい。
その逆に、棚部間距離が移載装置間距離の最小値よりも小さい場合には、第1移載装置21を横行させて移載装置間距離をその最小値とした後に、スタッカクレーン9の走行により第1移載装置21及び第2移載装置23を、それぞれ、第1棚部及び第2棚部の第1方向の位置に対応する位置に移動させてもよい。
これにより、荷Aの搬送のためのスタッカクレーン9の走行距離を短縮できる。
(D)例えば、第1移載装置21を用いて距離が短い棚部33間(例えば、隣接した棚部33間)で荷Aの移載を実行する場合には、第1移載装置21の横行のみで荷Aの搬送を実行してもよい。
(E)スタッカクレーン9に限られず、昇降台と横行可能な移載装置とを備える他の搬送装置に対しても、上記にて説明した処理を適用できる。
(F)第1移載装置21が第1昇降台17上で横行可能なだけでなく、第2移載装置23が第2昇降台19上で横行可能となっていてもよい。この場合、第1移載装置21又は第2移載装置23の少なくとも一方の横行が不可能となった場合に、上記の第1実施形態にて説明した荷Aの搬送動作を実行できる。
(G)第1実施形態のエンコーダ251b以外の物体の位置及び/又は距離を測定するために用いられるセンサによっても、第1昇降台17上における第1移載装置21の位置を測定できる。このようなセンサとして、例えば、距離センサ、バーコードリーダなどを用いることができる。
(H)横行機構25の構成は、主に図4を用いて説明した場合に限られず、例えば、エアシリンダを用いた機構など、移載装置を移動できる構成の機構とすることもできる。
(I)入庫ステーション5及び/又は出庫ステーション7は、それぞれ、原点位置Oに存在する第1移載装置21のフロントフック21aと、第2移載装置23のフロントフック23aとにより同時に荷Aの移載が可能であってもよい。
すなわち、入庫ステーション5及び/又は出庫ステーション7との間では、第1移載装置21と第2移載装置23とで最大4つの荷Aの移載を同時に実行可能となっていてもよい。
(J)上記の入庫ステーション5は荷Aの入庫のみでなく出庫も可能であってもよく、出庫ステーション7は荷Aの出庫のみでなく入庫も可能であってもよい。この場合、上記2つのステーションを入庫のためのステーションとして用いてもよいし、出庫のためのステーションとして用いてもよい。
本発明は、載置部との間で荷の移載を行う移載装置が、搬送装置の走行方向に移動可能となった自動倉庫に広く適用できる。
1 自動倉庫
3 ラック
31 支柱
33 棚部
5 入庫ステーション
7 出庫ステーション
9 スタッカクレーン
11 走行台車
13 第1昇降軸
15 第2昇降軸
17 第1昇降台
17a 第1昇降モータ
19 第2昇降台
19a 第2昇降モータ
21 第1移載装置
21a フロントフック
23 第2移載装置
23a フロントフック
25 横行機構
251 横行モータ
251a 第1プーリー
251b エンコーダ
253 横行ベルト
255 位置情報取得部
255a 検出部材
255b 第1センサ
255c 第2センサ
257 第2プーリー
259 接続部材
27 下ガイドレール
29 上ガイドレール
40 コントローラ
41 移載制御部
43 横行制御部
43a 記憶部
43b 実制御部
43c 疑似制御部
43d 制御切換部
50 上位コントローラ
60 切換部
A 荷
I1 原点位置情報
I2 横行範囲情報
I3 疑似横行範囲情報
O 原点位置
SP 空間

一方、例えば、第2移載装置23から出庫ステーション7へ荷Aを移載するときには、荷Aを支持したフロントフック23aを出庫ステーション7へ移動して、出庫ステーション7に支持した荷Aを載置(荷Aの支持を解除)し、その後、フロントフック23aを第2昇降台19側へ移動させる。
なお、本実施形態において、第2昇降台19には横行機構25に対応する機構が設けられていないので、第2移載装置23は、第2昇降台19上にて第1方向に移動しない。

Claims (18)

  1. 第1方向に沿って走行する走行部と、
    前記走行部に設けられる支持台と、
    前記支持台に設けられ、第1載置部との間で荷の移載を行う第1移載装置と、
    前記支持台において前記第1移載装置とは前記第1方向に並んで設けられ、第2載置部との間で荷の移載を行う第2移載装置と、
    前記支持台上において前記第1移載装置を前記第1方向に横行させる横行機構と、
    を有する搬送装置と、
    前記第1移載装置を横行可能とする第1状態とするか、又は、前記第1移載装置を横行不可とする第2状態とするか、を切り換える切換部と、
    現在の前記第1移載装置及び前記第2移載装置の位置と、前記第1載置部及び前記第2載置部の位置と、に基づいて前記走行部及び/又は前記横行機構を制御する移載制御部と、を備え、
    前記移載制御部は、前記切換部により前記第2状態が選択されたら、前記第1移載装置を横行させることなく、前記走行部を制御して、前記第1載置部及び前記第2載置部に対応する位置に前記第1移載装置及び前記第2移載装置を移動させる、
    自動倉庫。
  2. 前記自動倉庫に対して前記荷が入庫及び/又は出庫され、前記第1移載装置との間で前記荷が移載される第1ステーションと、
    前記自動倉庫に対して前記荷が入庫及び/又は出庫され、前記第2移載装置との間で前記荷が移載される第2ステーションと、
    をさらに備え、
    前記第1ステーションと前記第2ステーションとは、前記支持台上の原点位置に存在する前記第1移載装置と前記第2移載装置との間で同時に前記荷のやりとりが可能な距離だけ離れている、
    請求項1に記載の自動倉庫。
  3. 前記支持台上における前記第1移載装置の位置を検出する横行位置検出部と、
    前記第1移載装置の前記支持台上における原点位置を記憶する記憶部と、
    前記切換部により前記第1状態が選択されたら、前記横行位置検出部にて検出された位置を、前記支持台上における前記第1移載装置の位置に関する横行位置情報として出力し、
    前記切換部により前記第2状態が選択されたら、前記記憶部に記憶された前記原点位置を、前記横行位置情報として出力する、
    横行制御部と、
    をさらに備え、
    前記移載制御部は、前記横行位置情報に基づいて前記第1移載装置の位置を決定する、請求項1に記載の自動倉庫。
  4. 前記支持台上における前記第1移載装置の位置を検出する横行位置検出部と、
    前記第1移載装置の前記支持台上における原点位置を記憶する記憶部と、
    前記切換部により前記第1状態が選択されたら、前記横行位置検出部にて検出された位置を、前記支持台上における前記第1移載装置の位置に関する横行位置情報として出力し、
    前記切換部により前記第2状態が選択されたら、前記記憶部に記憶された前記原点位置を、前記横行位置情報として出力する、
    横行制御部と、
    をさらに備え、
    前記移載制御部は、前記横行位置情報に基づいて前記第1移載装置の位置を決定する、請求項2に記載の自動倉庫。
  5. 前記切換部により前記第1状態が選択されたら、前記第1移載装置の前記支持台上における原点位置から前記第1移載装置が横行できる範囲を表す横行範囲情報を、前記第1移載装置が横行可能な横行可能範囲として出力し、
    前記切換部により前記第2状態が選択されたら、前記第1移載装置が前記原点位置から横行しないことを表す疑似横行範囲情報を、前記横行可能範囲として出力する、
    横行制御部をさらに備え、
    前記移載制御部は、前記横行制御部が出力する前記横行可能範囲に基づいて、前記横行機構の制御量を決定する、請求項1に記載の自動倉庫。
  6. 前記切換部により前記第1状態が選択されたら、前記第1移載装置の前記支持台上における原点位置から前記第1移載装置が横行できる範囲を表す横行範囲情報を、前記第1移載装置が横行可能な横行可能範囲として出力し、
    前記切換部により前記第2状態が選択されたら、前記第1移載装置が前記原点位置から横行しないことを表す疑似横行範囲情報を、前記横行可能範囲として出力する、
    横行制御部をさらに備え、
    前記移載制御部は、前記横行制御部が出力する前記横行可能範囲に基づいて、前記横行機構の制御量を決定する、請求項2に記載の自動倉庫。
  7. 前記切換部により前記第1状態が選択されたら、前記第1移載装置の前記支持台上における原点位置から前記第1移載装置が横行できる範囲を表す横行範囲情報を、前記第1移載装置が横行可能な横行可能範囲として出力し、
    前記切換部により前記第2状態が選択されたら、前記第1移載装置が前記原点位置から横行しないことを表す疑似横行範囲情報を、前記横行可能範囲として出力する、
    横行制御部をさらに備え、
    前記移載制御部は、前記横行制御部が出力する前記横行可能範囲に基づいて、前記横行機構の制御量を決定する、請求項3に記載の自動倉庫。
  8. 前記切換部により前記第1状態が選択されたら、前記第1移載装置の前記支持台上における原点位置から前記第1移載装置が横行できる範囲を表す横行範囲情報を、前記第1移載装置が横行可能な横行可能範囲として出力し、
    前記切換部により前記第2状態が選択されたら、前記第1移載装置が前記原点位置から横行しないことを表す疑似横行範囲情報を、前記横行可能範囲として出力する、
    横行制御部をさらに備え、
    前記移載制御部は、前記横行制御部が出力する前記横行可能範囲に基づいて、前記横行機構の制御量を決定する、請求項4に記載の自動倉庫。
  9. 前記移載制御部は、
    前記荷の移載先である前記第1載置部と前記第2載置部との間の距離が前記横行可能範囲内になければ、前記第1移載装置を横行させないと決定し、
    前記第1移載装置又は前記第2移載装置の一方で前記荷の移載を行った後、前記走行部を走行させ、他方の移載装置により前記荷の移載を行う、
    請求項5に記載の自動倉庫。
  10. 前記移載制御部は、
    前記荷の移載先である前記第1載置部と前記第2載置部との間の距離が前記横行可能範囲内になければ、前記第1移載装置を横行させないと決定し、
    前記第1移載装置又は前記第2移載装置の一方で前記荷の移載を行った後、前記走行部を走行させ、他方の移載装置により前記荷の移載を行う、
    請求項6に記載の自動倉庫。
  11. 前記移載制御部は、
    前記荷の移載先である前記第1載置部と前記第2載置部との間の距離が前記横行可能範囲内になければ、前記第1移載装置を横行させないと決定し、
    前記第1移載装置又は前記第2移載装置の一方で前記荷の移載を行った後、前記走行部を走行させ、他方の移載装置により前記荷の移載を行う、
    請求項7に記載の自動倉庫。
  12. 前記移載制御部は、
    前記荷の移載先である前記第1載置部と前記第2載置部との間の距離が前記横行可能範囲内になければ、前記第1移載装置を横行させないと決定し、
    前記第1移載装置又は前記第2移載装置の一方で前記荷の移載を行った後、前記走行部を走行させ、他方の移載装置により前記荷の移載を行う、
    請求項8に記載の自動倉庫。
  13. 第1方向に沿って配置された複数の載置部を有するラックを備える自動倉庫において、前記複数の載置部の間で荷を搬送する搬送装置であって、
    前記第1方向に沿って走行する走行部と、
    前記走行部に設けられる支持台と、
    前記支持台に設けられ、前記ラックの第1載置部との間で荷の移載を行う第1移載装置と、
    前記支持台において前記第1移載装置とは前記第1方向に並んで設けられ、前記ラックの第2載置部との間で荷の移載を行う第2移載装置と、
    前記支持台上において前記第1移載装置を前記第1方向に横行させる横行機構と、
    現在の前記第1移載装置及び前記第2移載装置の位置と、前記第1載置部及び前記第2載置部の位置と、に基づいて前記走行部及び/又は前記横行機構を制御する移載制御部と、
    を備え、
    前記移載制御部は、前記第1移載装置を横行不可とする第2状態とされたら、前記第1移載装置を横行させることなく、前記走行部を制御して、前記第1載置部及び前記第2載置部に対応する位置に前記第1移載装置及び前記第2移載装置を移動させる、
    搬送装置。
  14. 前記支持台上における前記第1移載装置の位置を検出する横行位置検出部と、
    前記第1移載装置の前記支持台上における原点位置を記憶する記憶部と、
    前記第1移載装置を横行可能とする第1状態とされたら、前記横行位置検出部にて検出された位置を、前記支持台上における前記第1移載装置の位置に関する横行位置情報として出力し、前記第2状態とされたら、前記記憶部に記憶された前記原点位置を、前記横行位置情報として出力する横行制御部と、
    をさらに備え、
    前記移載制御部は、前記横行位置情報に基づいて前記第1移載装置の位置を決定する、請求項13に記載の搬送装置。
  15. 前記第1移載装置を横行可能とする第1状態とされたら、前記第1移載装置の前記支持台上における原点位置から前記第1移載装置が横行できる範囲を表す横行範囲情報を、前記第1移載装置が横行可能な横行可能範囲として出力し、前記第2状態とされたら、前記第1移載装置が前記原点位置から横行しないことを表す疑似横行範囲情報を、前記横行可能範囲として出力する横行制御部をさらに備え、
    前記移載制御部は、前記横行制御部が出力する前記横行可能範囲に基づいて、前記横行機構の制御量を決定する、請求項13に記載の搬送装置。
  16. 前記第1移載装置を横行可能とする第1状態とされたら、前記第1移載装置の前記支持台上における原点位置から前記第1移載装置が横行できる範囲を表す横行範囲情報を、前記第1移載装置が横行可能な横行可能範囲として出力し、前記第2状態とされたら、前記第1移載装置が前記原点位置から横行しないことを表す疑似横行範囲情報を、前記横行可能範囲として出力する横行制御部をさらに備え、
    前記移載制御部は、前記横行制御部が出力する前記横行可能範囲に基づいて、前記横行機構の制御量を決定する、請求項14に記載の搬送装置。
  17. 前記移載制御部は、
    前記荷の移載先である前記第1載置部と前記第2載置部との間の距離が前記横行可能範囲内になければ、前記第1移載装置を横行させないと決定し、
    前記第1移載装置又は前記第2移載装置の一方で前記荷の移載を行った後、前記走行部を走行させ、他方の移載装置により前記荷の移載を行う、
    請求項15に記載の搬送装置。
  18. 前記移載制御部は、
    前記荷の移載先である前記第1載置部と前記第2載置部との間の距離が前記横行可能範囲内になければ、前記第1移載装置を横行させないと決定し、
    前記第1移載装置又は前記第2移載装置の一方で前記荷の移載を行った後、前記走行部を走行させ、他方の移載装置により前記荷の移載を行う、
    請求項16に記載の搬送装置。
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