JP6627677B2 - 物品収納設備 - Google Patents

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本発明は、物品を収納する収納部を上下方向及び左右方向に並ぶ状態で複数備えた物品収納棚と、前記物品収納棚の棚奥行方向で手前に位置する移動空間を移動して前記収納部に物品を入庫する入庫作業を処理する物品搬送装置と、前記物品搬送装置の前記入庫作業を制御する制御部と、を備えた物品収納設備に関する。
上記のような物品収納設備は、各種の品物を収納したコンテナや各種の品物を載置支持するパレット等の物品を物品収納棚に収納した状態で保管するのに用いられる。物品収納設備は物品搬送装置を備えており、物品を収納部に入庫する入庫作業や収納部から物品を出庫する出庫作業を物品搬送装置が行う。物品搬送装置の入庫作業及び出庫作業は制御部により制御される。
物品搬送装置により物品を入庫する場合、制御部は、まず、複数の収納部のうち物品を入庫する対象となる入庫先収納部を選択する。そして、当該入庫先収納部へ物品を入庫するべく、物品搬送装置の入庫作業を制御する。
物品搬送装置は、移動空間において床面上を走行する走行台車と、走行台車に立設されるマストと、マストに沿って昇降移動可能な昇降台と、昇降台に支持されて物品を収納部との間で移載する移載装置と、を有している。入庫対象の物品を入庫作業により入庫先収納部に入庫する場合は、入庫先収納部に対する移載用位置に移載装置を位置させるべく、当該移載位置に対応する目標走行位置に走行台車を走行させるとともに、当該移載位置に対応する目標昇降位置に昇降台を昇降させる。
ところで、入庫作業において、入庫先収納部についての目標走行位置に対して走行台車が停止する場合には、マストは慣性力により、マストの下端を支点として左右方向に撓むため、走行台車が停止した後にマストがしばらくの期間揺れる。特に、マストの揺れ特性からマストの上方ほど振幅が大きい。このようなマストの揺れは、物品収納棚の上方に位置する収納部に物品を入庫する場合には無視できないものとなる。すなわち、マストが揺れている状態で上方の収納部に物品を入庫しようとすると、物品が収納部を形成する支柱組に干渉してしまい、物品を収納部に適切に入庫できず、マストの揺れが減衰して振幅がある程度小さく収束するまで移載装置による移載動作を開始せずに待機する必要があるため、入庫作業効率が悪くなるという問題が生じる。
このような問題の解決を図った従来の物品収納設備として、物品収納棚に入庫される物品の左右方向の長さ(以下、単に「物品幅」ともいう。)を制御部が管理して、横幅の小さな物品を複数の収納部のうちの上方の収納部に入庫し、横幅の大きな物品を複数の収納部のうちの下方の収納部に入庫すべく物品搬送装置の作動を制御するように構成された物品収納設備がある(例えば特許文献1)。
横幅の小さな物品を収納部に入庫する場合には収納部の幅と物品の幅との差が大きくなるため、物品が収納部を形成する支柱組と干渉する可能性が低くなる。すなわち、特許文献1の物品収納設備は、マストのある程度の揺れが許容される横幅の小さな物品を上方の収納部に収納し、マストが撓むことにより収納部の外枠と干渉する可能性が高くなる横幅の大きな物品を下方の収納部に入庫するように構成されている。そのため、特許文献1の物品収納設備では、上方の収納部に物品を入庫する場合でも、マストの揺れが収束するまで待機する時間を短縮することが可能であり、入庫作業効率の低下を抑制することが可能となっていた。
特開2007−217102号公報
ところで、上述のような物品収納設備の物品収納棚は、特許文献1のものもそうであるが、前後一対の縦部材を左右方向に等間隔で並設し、隣接する縦部材の間に収納部を上下方向に並ぶ状態に設けて構成されている。そのため、上下方向に並ぶ複数の収納部の横幅は、隣接する縦部材の間隔によって設定され、隣接する縦部材の間隔は、設備で取り扱う物品の最大横幅に基づいて設定されている。隣接する縦部材の間隔は、一般に、マストの揺れの影響を受け易い上方の収納部に最大横幅の物品を入庫する場合を想定して、最大横幅の物品をある程度の入庫作業効率で入庫することができるように、マストの揺れが完全に収束していない状態で入庫できる程度に大きな間隔に設定される。
つまり、下方の収納部はマストの揺れの影響を受け難いにも関わらず、上下方向に並ぶ複数の収納部の横幅は、上方の収納部の横幅を基準として同一に形成されることになり、下方の収納部に物品を入庫すると収納部を形成する隣接する縦部材と物品との間に左右方向で無駄な空間が形成されており、物品収納棚の収納効率の向上に向けて課題があった。
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、物品搬送装置が収納部に物品を入庫する場合の入庫作業効率を確保しながら物品収納棚の収納効率の向上を図ることが可能な物品収納設備を提供する点にある。
上記課題を解決するため、本発明にかかる物品収納設備の特徴構成は、物品を収納する収納部を上下方向及び左右方向に並ぶ状態で複数備えた物品収納棚と、前記物品収納棚の棚奥行方向で手前に位置する移動空間を移動して前記収納部に物品を入庫する入庫作業を処理する物品搬送装置と、前記物品搬送装置の前記入庫作業を制御する制御部と、を備えた物品収納設備において、前記物品収納棚における複数の前記収納部は、上下方向に沿って延びる縦部材を左右方向に一定の設置間隔を隔てて複数分散する状態で備えると共に予め設定された設定高さより下方に位置する下方領域に属する下方収納部と前記設定高さより上方に位置する上方領域に属する上方収納部とに区分けされ、前記収納部の左右方向の長さである収納部幅は、左右方向で隣接する2つの前記縦部材により設定され、前記物品搬送装置は、前記移動空間において床面上を走行する走行台車と、前記走行台車に立設されるマストと、前記マストに沿って昇降移動可能な昇降台と、前記昇降台に支持されて物品を前記収納部との間で移載する移載装置と、を有し、前記入庫作業の対象となる物品である入庫対象物品は、左右方向の長さである物品幅が前記収納部幅より小さい許容幅以下であり、前記入庫対象物品は、前記物品幅が、前記許容幅以下で且つ基準幅より大きい大物品を含み、前記入庫対象物品についての前記物品幅の情報である幅情報を当該入庫作業の開始前に取得する幅情報取得部をさらに備え、前記制御部は、前記幅情報に基づいて前記入庫対象物品が前記大物品であるか否かを判別し、当該入庫対象物品が前記大物品であると判別した場合は、当該入庫対象物品を前記下方収納部に入庫すべく前記物品搬送装置の入庫作業を制御するように構成され、前記設置間隔は、前記大物品のうち前記物品幅が前記許容幅と等しい最大物品を前記下方収納部に入庫した場合に前記最大物品と前記縦部材との左右方向の離間距離が、予め設定された設定距離となる長さに設定され、また、前記設置間隔は、前記最大物品の前記物品幅である最大物品幅と、前記走行台車の停止誤差による左右方向の位置ずれ及び前記縦部材の設置時における左右方向の位置ずれの双方又はいずれか一方に基づいて設定される誤差寸法と、前記走行台車の停止後であって物品の移載開始時における、前記マストの上端の撓み量に基づいて設定される寸法と、を合算した値よりも小さく、前記最大物品幅と、前記誤差寸法と、を合算した値以上に設定されている点にある。
本特徴構成によれば、物品収納設備は、物品幅が許容幅以下の物品として、物品幅が基準幅以下の物品と、物品幅が基準幅よりも大きな大物品と、を収納部に入庫する。また、収納部の収納部幅は、左右方向で隣接すると共に上下方向に沿って延びる2つの縦部材により設定されている。そのため、上下方向に並ぶ複数の収納部それぞれの収納部幅は、隣接する2つの縦部材の設置間隔によって定まる。また、複数の収納部は、予め設定された設定高さを境に下方収納部と上方収納部とに区分けされている。通常、設置間隔は、移載開始時における揺れるマストの上端部の最大撓みを考慮して、最も上方に位置する収納部に最大物品を入庫する場合に必要となる当該最大物品と縦部材との左右方向の離間距離を基準に設定される。しかし、本特徴構成によれば、隣接する2つの縦部材の設置間隔は、物品幅が許容幅と等しい最大物品を下方収納部に入庫した場合に当該最大物品と縦部材との左右方向の離間距離が、予め設定された設定距離となる長さに設定されている。このように、本特徴構成では、隣接する2つの縦部材の設置間隔は、従来の物品収納設備のようにマストの上端部の最大撓みを最大物品を上方収納部に入庫する場合に考慮して設定されたものではなく、小物品を上方収納部に入庫する場合にマストの上端部の最大撓みを考慮して設定することになるので、隣接する2つの縦部材の設置間隔は、従来の設置間隔よりも狭くなる。
そのため、本特徴構成にかかる物品収納設備は、物品収納棚が備える複数の収納部それぞれの収納部幅を小さくすることができる。従って、所定の設置空間に設置される物品収納棚としてより多くの収納部を備えた物品収納棚を構成することができ、設備の収納効率を向上させることができる。
さらに、本特徴構成によれば、制御部は、入庫作業の開始前に幅情報取得部により取得された物品幅の幅情報に基づいて、入庫対象物品が基準幅よりも大きな大物品であるか否かを判別する。そして、入庫対象物品が大物品であると判別した場合は、制御部は、当該入庫対象物品を下方収納部に入庫すべく物品搬送装置の入庫作業を制御する。これにより、大物品はマストの撓みの影響が少ない下方収納部へと入庫されるため、走行台車が停止してから移載装置の移載を開始が許容できる状態になるまでの待機時間、つまり、走行台車が停止してからマストの揺れが減衰して、縦部材と物品とが干渉しない程度まで振幅が小さくなるまでの時間は、大物品を上方収納部に入庫する場合に比べて短く設定でき、収納部に物品を入庫する場合の入庫作業効率を確保できる。
このように、本特徴構成にかかる物品収納設備によれば、物品搬送装置が収納部に物品を入庫する場合の入庫作業効率を確保しながら物品収納棚の収納効率の向上を図ることができる。
また、従来の物品収納設備において、左右方向で隣接する縦部材の設置間隔は、マストの揺れの影響を受け易い上方の収納部に最大横幅の物品を入庫する場合を想定して設定されていた。また、一般的に、隣接する縦部材の設置間隔の設定には、走行台車の停止誤差による左右方向の位置ずれ及び縦部材の設置時における左右方向の位置ずれの双方又はいずれか一方に基づいて設定される誤差寸法が考慮されている。すなわち、従来の物品収納設備において、隣接する縦部材の設置間隔は、最大物品幅と、誤差寸法と、マストの上端における撓み量に基づいて設定された寸法と、を合算した値に設定されていた。
本特徴構成によれば、縦部材の設置間隔が、最大物品幅と、誤差寸法と、マストの上端における撓み量に基づいて設定された寸法と、を合算した値よりも小さい値に設定されている。そのため、従来の構成に比べて設置間隔を狭くすることができる。すなわち、隣接する縦部材により設定される収納部幅を小さくすることができ、物品収納棚の収納効率の向上を図ることができる。また、本特徴構成によれば、当該設置間隔が、最大物品幅と、誤差寸法と、を合算した値以上に設定されている。そのため、更に収納部幅を小さくして物品収納棚の収納効率の向上を図りつつも、適切な設置間隔を保って物品の移載時に当該物品と縦部材とが干渉する可能性を抑制することができる。
本発明にかかる物品収納設備の他の特徴構成は、物品を収納する収納部を上下方向及び左右方向に並ぶ状態で複数備えた物品収納棚と、前記物品収納棚の棚奥行方向で手前に位置する移動空間を移動して前記収納部に物品を入庫する入庫作業を処理する物品搬送装置と、前記物品搬送装置の前記入庫作業を制御する制御部と、を備えた物品収納設備において、前記物品収納棚における複数の前記収納部は、上下方向に沿って延びる縦部材を左右方向に一定の設置間隔を隔てて複数分散する状態で備えると共に予め設定された設定高さより下方に位置する下方領域に属する下方収納部と前記設定高さより上方に位置する上方領域に属する上方収納部とに区分けされ、前記収納部の左右方向の長さである収納部幅は、左右方向で隣接する2つの前記縦部材により設定され、前記物品搬送装置は、前記移動空間において床面上を走行する走行台車と、前記走行台車に立設されるマストと、前記マストに沿って昇降移動可能な昇降台と、前記昇降台に支持されて物品を前記収納部との間で移載する移載装置と、を有し、前記入庫作業の対象となる物品である入庫対象物品は、左右方向の長さである物品幅が前記収納部幅より小さい許容幅以下であり、前記入庫対象物品は、前記物品幅が、前記許容幅以下で且つ基準幅より大きい大物品を含み、前記入庫対象物品についての前記物品幅の情報である幅情報を当該入庫作業の開始前に取得する幅情報取得部をさらに備え、前記制御部は、前記幅情報に基づいて前記入庫対象物品が前記大物品であるか否かを判別し、当該入庫対象物品が前記大物品であると判別した場合は、当該入庫対象物品を前記下方収納部に入庫すべく前記物品搬送装置の入庫作業を制御し、前記入庫対象物品が前記大物品でないと判別した場合は、当該入庫対象物品について前記物品幅の大きなものほど複数の前記収納部のうち下方側に位置する前記収納部に入庫すべく前記物品搬送装置の入庫作業を制御するように構成され、前記設置間隔は、前記大物品のうち前記物品幅が前記許容幅と等しい最大物品を前記下方収納部に入庫した場合に前記最大物品と前記縦部材との左右方向の離間距離が、予め設定された設定距離となる長さに設定されている点にある。
本特徴構成によれば、物品収納設備は、物品幅が許容幅以下の物品として、物品幅が基準幅以下の物品と、物品幅が基準幅よりも大きな大物品と、を収納部に入庫する。また、収納部の収納部幅は、左右方向で隣接すると共に上下方向に沿って延びる2つの縦部材により設定されている。そのため、上下方向に並ぶ複数の収納部それぞれの収納部幅は、隣接する2つの縦部材の設置間隔によって定まる。また、複数の収納部は、予め設定された設定高さを境に下方収納部と上方収納部とに区分けされている。通常、設置間隔は、移載開始時における揺れるマストの上端部の最大撓みを考慮して、最も上方に位置する収納部に最大物品を入庫する場合に必要となる当該最大物品と縦部材との左右方向の離間距離を基準に設定される。しかし、本特徴構成によれば、隣接する2つの縦部材の設置間隔は、物品幅が許容幅と等しい最大物品を下方収納部に入庫した場合に当該最大物品と縦部材との左右方向の離間距離が、予め設定された設定距離となる長さに設定されている。このように、本特徴構成では、隣接する2つの縦部材の設置間隔は、従来の物品収納設備のようにマストの上端部の最大撓みを最大物品を上方収納部に入庫する場合に考慮して設定されたものではなく、小物品を上方収納部に入庫する場合にマストの上端部の最大撓みを考慮して設定することになるので、隣接する2つの縦部材の設置間隔は、従来の設置間隔よりも狭くなる。
そのため、本特徴構成にかかる物品収納設備は、物品収納棚が備える複数の収納部それぞれの収納部幅を小さくすることができる。従って、所定の設置空間に設置される物品収納棚としてより多くの収納部を備えた物品収納棚を構成することができ、設備の収納効率を向上させることができる。
さらに、本特徴構成によれば、制御部は、入庫作業の開始前に幅情報取得部により取得された物品幅の幅情報に基づいて、入庫対象物品が基準幅よりも大きな大物品であるか否かを判別する。そして、入庫対象物品が大物品であると判別した場合は、制御部は、当該入庫対象物品を下方収納部に入庫すべく物品搬送装置の入庫作業を制御する。これにより、大物品はマストの撓みの影響が少ない下方収納部へと入庫されるため、走行台車が停止してから移載装置の移載を開始が許容できる状態になるまでの待機時間、つまり、走行台車が停止してからマストの揺れが減衰して、縦部材と物品とが干渉しない程度まで振幅が小さくなるまでの時間は、大物品を上方収納部に入庫する場合に比べて短く設定でき、収納部に物品を入庫する場合の入庫作業効率を確保できる。
このように、本特徴構成にかかる物品収納設備によれば、物品搬送装置が収納部に物品を入庫する場合の入庫作業効率を確保しながら物品収納棚の収納効率の向上を図ることができる。
また、物品幅が基準幅を超える大物品は、マストの撓みの影響が少ない下方収納部に入庫しなければ縦部材へ干渉するおそれがある。一方、物品幅が基準幅以下となる大物品以外の物品は上方収納部及び下方収納部の双方に入庫することができる。しかし、大物品ではなくとも、物品幅の大きな物品であるほど、物品幅の小さな物品に比べて縦部材への干渉の可能性が高くなる。本特徴構成によれば、制御部により大物品と判別されなかった入庫対象物品は、物品が入庫されていない空きの収納部が複数ある場合は、物品幅の大きな物品であるほど相対的に下方の収納部に入庫する。そのため、複数の空きの収納部に対して適切な物品幅の入庫対象物品を入庫することができる。従って、入庫対象物品の入庫時に、入庫対象物品と縦部材との間の離間距離が必要以上に大きくなるのを抑制することができる。その結果、本特徴構成にかかる物品収納設備は、設備全体として収納効率を大幅に向上させることができる。
本発明にかかる物品収納設備の他の特徴構成は、物品を収納する収納部を上下方向及び左右方向に並ぶ状態で複数備えた物品収納棚と、前記物品収納棚の棚奥行方向で手前に位置する移動空間を移動して前記収納部に物品を入庫する入庫作業を処理する物品搬送装置と、前記物品搬送装置の前記入庫作業を制御する制御部と、を備えた物品収納設備において、前記物品収納棚における複数の前記収納部は、上下方向に沿って延びる縦部材を左右方向に一定の設置間隔を隔てて複数分散する状態で備えると共に予め設定された設定高さより下方に位置する下方領域に属する下方収納部と前記設定高さより上方に位置する上方領域に属する上方収納部とに区分けされ、前記収納部の左右方向の長さである収納部幅は、左右方向で隣接する2つの前記縦部材により設定され、前記物品搬送装置は、前記移動空間において床面上を走行する走行台車と、前記走行台車に立設されるマストと、前記マストに沿って昇降移動可能な昇降台と、前記昇降台に支持されて物品を前記収納部との間で移載する移載装置と、を有し、前記入庫作業の対象となる物品である入庫対象物品は、左右方向の長さである物品幅が前記収納部幅より小さい許容幅以下であり、前記入庫対象物品は、前記物品幅が、前記許容幅以下で且つ基準幅より大きい大物品を含み、前記入庫対象物品についての前記物品幅の情報である幅情報を当該入庫作業の開始前に取得する幅情報取得部をさらに備え、前記制御部は、前記幅情報に基づいて前記入庫対象物品が前記大物品であるか否かを判別し、当該入庫対象物品が前記大物品であると判別した場合は、当該入庫対象物品を前記下方収納部に入庫すべく前記物品搬送装置の入庫作業を制御するように構成され、前記設置間隔は、前記大物品のうち前記物品幅が前記許容幅と等しい最大物品を前記下方収納部に入庫した場合に前記最大物品と前記縦部材との左右方向の離間距離が、予め設定された設定距離となる長さに設定され、前記物品搬送装置は、物品を下方から支持するパレットごと前記入庫対象物品を搬送して前記収納部に入庫するように構成され、前記基準幅は、前記パレットの左右方向の長さであるパレット幅に設定され、前記制御部は、前記物品幅の情報である前記幅情報に基づいて、前記物品幅が前記パレット幅より大きい物品を前記大物品であると判別するように構成されている点にある。
本特徴構成によれば、物品収納設備は、物品幅が許容幅以下の物品として、物品幅が基準幅以下の物品と、物品幅が基準幅よりも大きな大物品と、を収納部に入庫する。また、収納部の収納部幅は、左右方向で隣接すると共に上下方向に沿って延びる2つの縦部材により設定されている。そのため、上下方向に並ぶ複数の収納部それぞれの収納部幅は、隣接する2つの縦部材の設置間隔によって定まる。また、複数の収納部は、予め設定された設定高さを境に下方収納部と上方収納部とに区分けされている。通常、設置間隔は、移載開始時における揺れるマストの上端部の最大撓みを考慮して、最も上方に位置する収納部に最大物品を入庫する場合に必要となる当該最大物品と縦部材との左右方向の離間距離を基準に設定される。しかし、本特徴構成によれば、隣接する2つの縦部材の設置間隔は、物品幅が許容幅と等しい最大物品を下方収納部に入庫した場合に当該最大物品と縦部材との左右方向の離間距離が、予め設定された設定距離となる長さに設定されている。このように、本特徴構成では、隣接する2つの縦部材の設置間隔は、従来の物品収納設備のようにマストの上端部の最大撓みを最大物品を上方収納部に入庫する場合に考慮して設定されたものではなく、小物品を上方収納部に入庫する場合にマストの上端部の最大撓みを考慮して設定することになるので、隣接する2つの縦部材の設置間隔は、従来の設置間隔よりも狭くなる。
そのため、本特徴構成にかかる物品収納設備は、物品収納棚が備える複数の収納部それぞれの収納部幅を小さくすることができる。従って、所定の設置空間に設置される物品収納棚としてより多くの収納部を備えた物品収納棚を構成することができ、設備の収納効率を向上させることができる。
さらに、本特徴構成によれば、制御部は、入庫作業の開始前に幅情報取得部により取得された物品幅の幅情報に基づいて、入庫対象物品が基準幅よりも大きな大物品であるか否かを判別する。そして、入庫対象物品が大物品であると判別した場合は、制御部は、当該入庫対象物品を下方収納部に入庫すべく物品搬送装置の入庫作業を制御する。これにより、大物品はマストの撓みの影響が少ない下方収納部へと入庫されるため、走行台車が停止してから移載装置の移載を開始が許容できる状態になるまでの待機時間、つまり、走行台車が停止してからマストの揺れが減衰して、縦部材と物品とが干渉しない程度まで振幅が小さくなるまでの時間は、大物品を上方収納部に入庫する場合に比べて短く設定でき、収納部に物品を入庫する場合の入庫作業効率を確保できる。
このように、本特徴構成にかかる物品収納設備によれば、物品搬送装置が収納部に物品を入庫する場合の入庫作業効率を確保しながら物品収納棚の収納効率の向上を図ることができる。
また、本特徴構成によれば、制御部は、入庫対象物品の物品幅がパレット幅より大きいと判別した場合には当該対象物品を大物品として下方収納部に入庫すべく物品搬送装置の作動を制御することになる。すなわち、本特徴構成にかかる物品収納設備によれば、パレットにより下方から支持された物品がパレットからはみ出しているか否かにより大物品か否かを判別し、物品搬送装置の作動を制御することができる。
また、上記の各構成において、前記設置間隔は、前記離間距離が、前記最大物品を前記下方領域において最も下方に位置する前記下方収納部に入庫した場合に予め設定された設定距離となる長さに設定されていると好適である。
本特徴構成によれば、設置間隔は、マストの揺れの影響をほとんど受けない最も下方に位置する収納部に最大物品を入庫した場合の当該最大物品と縦部材との左右方向の離間距離を基準に設定される。すなわち、本特徴構成による設置間隔は、マストの揺れがほとんど考慮されずに設定されるため、左右方向で隣接する縦部材の設置間隔は、より狭いものとなる。
そのため、本特徴構成にかかる物品収納設備は、複数の収納部それぞれの収納部幅をより小さくすることができる。従って、設備全体としてより一層収納効率を向上させることができる。
また、上記の各構成において、前記設置間隔は、前記最大物品の前記物品幅である最大物品幅と、前記走行台車の停止誤差による左右方向の位置ずれ及び前記縦部材の設置時における左右方向の位置ずれの双方又はいずれか一方に基づいて設定される誤差寸法と、前記走行台車の停止後であって物品の移載開始時における、前記マストの上端の撓み量に基づいて設定される寸法と、を合算した値よりも小さく、前記最大物品幅と、前記誤差寸法と、を合算した値以上に設定されていると好適である。
従来の物品収納設備において、左右方向で隣接する縦部材の設置間隔は、マストの揺れの影響を受け易い上方の収納部に最大横幅の物品を入庫する場合を想定して設定されていた。また、一般的に、隣接する縦部材の設置間隔の設定には、走行台車の停止誤差による左右方向の位置ずれ及び縦部材の設置時における左右方向の位置ずれの双方又はいずれか一方に基づいて設定される誤差寸法が考慮されている。すなわち、従来の物品収納設備において、隣接する縦部材の設置間隔は、最大物品幅と、誤差寸法と、マストの上端における撓み量に基づいて設定された寸法と、を合算した値に設定されていた。
本特徴構成によれば、縦部材の設置間隔が、最大物品幅と、誤差寸法と、マストの上端における撓み量に基づいて設定された寸法と、を合算した値よりも小さい値に設定されている。そのため、従来の構成に比べて設置間隔を狭くすることができる。すなわち、隣接する縦部材により設定される収納部幅を小さくすることができ、物品収納棚の収納効率の向上を図ることができる。また、本特徴構成によれば、当該設置間隔が、最大物品幅と、誤差寸法と、を合算した値以上に設定されている。そのため、更に収納部幅を小さくして物品収納棚の収納効率の向上を図りつつも、適切な設置間隔を保って物品の移載時に当該物品と縦部材とが干渉する可能性を抑制することができる。
物品収納設備の平面図 物品収納設備を棚奥行方向に見た図 制御ブロック図 マストの撓みを模式的に示した図 本実施形態の収納部幅を示した図 入庫制御を示すフローチャート マストの撓みを模式的に示した図 第二実施形態にかかる入庫制御を示すフローチャート 従来の収納部幅を示した図
以下、本実施形態にかかる物品収納設備1について図面に基づいて説明する。
〔物品収納設備の概要〕
図1及び図2に示すように、本実施形態にかかる物品収納設備1は、物品Gを収納する収納部21を上下方向及び左右方向に並ぶ状態で複数備えた物品収納棚2と、物品収納棚2の棚奥行方向で手前に位置する移動空間Sを移動して収納部21に物品Gを入庫する入庫作業を処理する物品搬送装置としてのスタッカークレーン3と、物品Gを搬出入する搬出入装置5と、を備えている。また、図3に示すように、物品収納設備1は、スタッカークレーン3の入庫作業を制御する制御部としての上位制御装置4CPを備えている。なお、本実施形態では、物品収納設備1は、物品Gを上部で支持するパレットPを有している。パレットPは、物品Gと共に搬出入装置5により搬出入され、また、スタッカークレーン3により収納部21に入庫される。なお、上記「左右方向」は、棚奥行方向に対して水平面で直交する方向を示す。また、図1では、移動空間Sを挟んで対向する一対の物品収納棚2を示しているが、物品収納棚2は、棚奥行方向に複数備えられていても良い。その場合には、棚奥行方向で対向する一対の物品収納棚2のそれぞれの間に、移動空間Sが設定され、これら移動空間Sのそれぞれにスタッカークレーン3が備えられる。
〔物品収納棚〕
図2に示すように、物品収納棚2における複数の収納部21は、上下方向に沿って延びる縦部材25を左右方向に一定の設置間隔Iを隔てて複数分散する状態で備えている。収納部21は、左右方向で隣接する縦部材25の間に上下方向に並ぶ状態で複数設けられている。すなわち、収納部21の左右方向の長さである収納部幅は、左右方向で隣接する2つの縦部材25により設定されている。そして、隣接する縦部材25のそれぞれには、板状に形成された一対の載置支持部材26が互いに左右方向で対向するように設けられている。収納部21は、一対の載置支持部材26が物品Gが載置されたパレットPの左右方向における両端部を下方から支持することで物品GをパレットPごと収納するように構成されている。
〔物品搬送装置〕
図1及び図2に示すように、物品搬送装置してのスタッカークレーン3は、移動空間Sにおいて床面上を左右方向に走行する走行台車31と、走行台車31に立設されるマスト32と、マスト32に沿って昇降移動可能な昇降台33と、昇降台33に支持されて物品GをパレットPごと収納部21との間で移載するスライドフォーク式の移載装置34と、を有している。また、スタッカークレーン3は、上位制御装置4CPと制御情報を送信及び受信する下位制御装置3CPを備えている(図3参照)。走行台車31には、移動空間Sにおいて床面上に左右方向に沿って設置された案内レール90上を走行自在な一対の車輪35が設けられている。一対の車輪35のうちの一方の車輪が、走行用電動モータ31M(図3参照)にて駆動される駆動輪35Aとして構成されている。他方の車輪が、駆動輪35Aに従動する従動輪35Bとして構成されている。なお、移載装置34としては物品Gを移載し得るものであれば良く、本実施形態のようなスライドフォーク式に限られない。例えば、移載装置は、フックを備えたプッシュプル式の移載装置であっても良い。
マスト32は、走行台車31の左右方向の両端部において、上方に延びるように立設されている。すなわち、マスト32は、走行台車31に対して一対設けられている。一対のマスト32の上端部は、上部フレーム36により相互に連結されている。上部フレーム36には、複数の上部スプロケット37が設けられている。また、一対のマスト32のうちの一方のマスト32における床面から上方に距離を置いた位置には、中間スプロケット38が設けられている。
昇降台33は、上部フレーム36における左右方向の両側に連結した昇降用チェーン3Cにより吊り下げ支持されている。昇降用チェーン3Cは、上部スプロケット37と中間スプロケット38とに巻き掛けられると共に走行台車31の左右方向の一端部に設けられた巻き取りドラム3Dに連結されている。巻き取りドラム3Dは、昇降用電動モータ33Mにより駆動されて正逆回転することができる。昇降用電動モータ33Mにて巻き取りドラム3Dを駆動させることにより、繰り出しや巻き取りといった昇降用チェーン3Cの操作が行われる。このようにして昇降用チェーン3Cを操作することにより、スタッカークレーン3は、昇降台33をマスト32に沿って昇降移動させることができる。
案内レール90の左右方向の一端部には、左右方向に沿って測距用のビーム光を投射する走行用レーザ測距計31Lが設けられている。走行台車31における、走行用レーザ測距計31Lに対して左右方向で対向する位置には、走行用レーザ測距計31Lから投射されるビーム光を反射する水平光反射板3Hが設けられている。走行用レーザ測距計31Lは、水平光反射板3Hにビーム光を投射することにより、走行台車31の水平移動距離を検出することができる。すなわち、走行用レーザ測距計31Lは、左右方向における走行台車31の位置である走行位置を検出することができる。このように、物品収納設備1は、走行位置検出装置としての走行用レーザ測距計31Lを備えている。
走行台車31には、水平方向に沿って測距用のビーム光を投射する昇降用レーザ測距計33Lが設けられている。また、走行台車31には、昇降用レーザ測距計33Lが水平方向に投射するビーム光を上方に屈曲させる斜ミラー39が設けられている。斜ミラー39は、昇降用レーザ測距計33Lにより水平方向に投射されたビーム光を略垂直に屈曲させるべく水平面に対して略45°上方に傾いた状態で設けられている。斜ミラー39により上方に屈曲されたビーム光は、昇降台33の底面に設けられた垂直光反射板3Vに照射される。従って、昇降用レーザ測距計33Lは、ビーム光を、斜ミラー39を介して垂直光反射板3Vに投射可能に構成されている。昇降用レーザ測距計33Lは、垂直光反射板3Vにビーム光を投射することにより、当該垂直光反射板3Vが設けられた昇降台33の昇降移動距離を検出することができる。すなわち、昇降用レーザ測距計33Lは、上下方向における昇降台33の位置である昇降位置を検出することができる。このように、スタッカークレーン3は、昇降位置検出装置としての昇降用レーザ測距計33Lを備えている。
〔搬出入装置〕
搬出入装置5は、スタッカークレーン3との間で物品Gを受け渡し可能に構成されている。図1に示すように、搬出入装置5は、物品Gを左右方向に搬送するローラコンベア51と、当該物品Gをローラコンベア51から上方に離間させるリフタ52と、を備えている。搬出入装置5は、ローラコンベア51により、スタッカークレーン3との物品Gの受け渡しが可能な物品受け渡し位置91まで当該物品Gを搬送することができる。また、搬出入装置5は、物品受け渡し位置91でスタッカークレーン3の移載装置34がフォークにより物品Gをすくい取れるように、当該物品Gをローラコンベア51から上方に離間させることができる。なお、移載装置34としてスライドフォーク式を用いない場合(例えばプッシュプル式の移載装置を用いる場合)等、物品Gをローラコンベア51から上方に離間させる必要がない場合には、リフタ52を設けなくても良い。
〔制御構成〕
図3に示すように、上位制御装置4CPには、固定側の上位光送受信装置4LIが接続されている。スタッカークレーン3が備える下位制御装置3CPには、移動側の下位光送受信装置3LIが接続されている。上位光送受信装置4LIと下位光送受信装置3LIとは、光信号を送受信可能に構成されている。このため、上位制御装置4CPと下位制御装置3CPとは、互いに各種の情報を送受信することができる。
すなわち、搬出入装置5により搬送される物品Gを物品収納棚2の収納部21に入庫する入庫要求や物品Gを物品収納棚2の収納部21から出庫する出庫要求などが指令部92に入力されると、上位制御装置4CPは、上位光送受信装置4LI及び下位光送受信装置3LIを介して下位制御装置3CPに運転指令情報を送信する。下位制御装置3CPは、上位制御装置4CPから受信した運転指令情報に基づいて、走行用電動モータ31M、昇降用電動モータ33M及び移載装置34の作動を制御する。また、下位制御装置3CPは、昇降用レーザ測距計33Lの検出情報を、下位光送受信装置3LI及び上位光送受信装置4LIを介して上位制御装置4CPに送信する。
上位制御装置4CPには、搬出入装置5の物品受け渡し位置91に対応して予め設定された目標走行位置及び目標昇降位置をそれぞれ示す情報と、複数の収納部21のそれぞれに対応して予め設定された目標走行位置及び目標昇降位置をそれぞれ示す情報と、が記憶されている。上位制御装置4CPは、これら記憶された目標走行位置を示す情報と走行用レーザ測距計31Lの検出情報とに基づいて、目標走行位置に走行台車31を停止させるようにスタッカークレーン3の作動を制御する。また、上位制御装置4CPは、上記記憶された目標昇降位置を示す情報と昇降用レーザ測距計33Lの検出情報とに基づいて目標昇降位置に昇降台33を停止させるようにスタッカークレーン3の作動を制御する。また、下位制御装置3CPは、移載装置34が物品受け渡し位置91や収納部21との間で物品GをパレットPごと移載するように、移載装置34の作動を制御する。
図3に示すように、物品収納設備1は、入庫作業の対象としての入庫対象物品についての物品幅Gwの情報である幅情報Iwを当該入庫作業の開始前に取得する幅情報取得部6をさらに備えている。本実施形態では、幅情報取得部6は、搬出入装置5に備えられている。幅情報取得部6は、搬出入装置5に設けられた物品幅検出センサ93により検出された幅情報Iwを取得可能に構成されている。図1に示すように、物品幅検出センサ93は、ローラコンベア51の流れ方向に直交する方向に検出光を投射している。そして、物品幅検出センサ93は、ローラコンベア51上を所定の速度で搬送される入庫対象物品により検出光が遮られる時間と、ローラコンベア51の搬送速度と、から物品幅Gwを取得可能に構成されている。
入庫要求や出庫要求などの物品搬送要求が指令部92から上位制御装置4CPに入力されると、上位制御装置4CPは、光送受信装置3LI・4LIを介して下位制御装置3CPに、運転指令情報を送信する。入庫要求が上位制御装置4CPに入力された場合には、上位制御装置4CPは、幅情報取得部6が取得した入庫対象物品の幅情報Iwに基づいて、入庫対象物品が大物品であるか否かを判別する。なお、上位制御装置4CPによる物品種別の判別についての詳細は、後述する。
〔入庫作業の制御〕
下位制御装置3CPは、入庫指令としての運転指令情報を受信すると、物品受け渡し位置91に対応して予め設定された走行位置に走行台車31を停止させるように走行用電動モータ31Mを制御する。さらに、下位制御装置3CPは、物品受け渡し位置91に対応して予め設定された昇降位置に昇降台33を停止させるように昇降用電動モータ33Mを制御する。当該位置にてスタッカークレーン3が移載装置34により入庫対象物品を受け取った後は、下位制御装置3CPは、複数の収納部21のうちの入庫対象の収納部21に対応する走行位置に走行台車31を停止させるように走行用電動モータ31Mを制御する。そして、下位制御装置3CPは、当該入庫対象の収納部21に対応する昇降位置に昇降台を停止させるように昇降用電動モータ33Mを制御する。こうして昇降台33が入庫対象の収納部21に対応する昇降位置に停止すると、下位制御装置3CPは、収納部21に入庫対象物品を入庫させるように移載装置34を制御する。入庫対象物品が収納部21の載置支持部材26にて載置支持されることにより、入庫対象物品の入庫が完了する。入庫を終えたスタッカークレーン3は、上位制御装置4CPによる次の指令により下位制御装置3CPに制御されるか、或いは、当該指令を待つ準備位置で待機すべく下位制御装置3CPに制御される。
〔出庫作業の制御〕
下位制御装置3CPは、出庫指令としての運転指令情報を受信すると、複数の収納部21のうちの出庫対象の物品Gを収納する収納部21に対応する走行位置に走行台車31を停止させるように走行用電動モータ31Mを制御する。さらに、下位制御装置3CPは、当該収納部21に対応する昇降位置に昇降台33を停止させるように昇降用電動モータ33Mを制御する。こうして昇降台33が当該収納部21に対応する昇降位置に停止すると、下位制御装置3CPは、当該収納部21から物品Gを出庫させるように移載装置34を制御する。当該位置にてスタッカークレーン3が移載装置34により物品Gを出庫した後は、下位制御装置3CPは、物品受け渡し位置91に対応する走行位置及び昇降位置に走行台車31及び昇降台33を停止させるように走行用電動モータ31M及び昇降用電動モータ33Mを制御する。そして、当該収納部21から出庫された物品Gは、物品受け渡し位置91において、スタッカークレーン3から搬出入装置5へ受け渡される。
〔縦部材の設置間隔の設定〕
以上説明したように、スタッカークレーン3は、案内レール90上を走行する走行台車31により、物品受け渡し位置91と収納部21との間を左右方向に移動可能に構成されている。走行台車31の加速時及び減速時には、スタッカークレーン3のマスト32は左右方向の慣性力を受ける。この慣性力により、マスト32には、走行台車31との接続部である下端部を支点としたモーメントが作用する。慣性力はマスト32の全体に作用するが、支点から遠ざかるマスト32の上方ほど、モーメントの特性により大きなモーメントが作用することになる。従って、マスト32の上方ほど当該慣性力の影響を受け易くなる。
図4は、走行台車31の減速時に発生する慣性力により、マスト32が撓んだ様子を模式的に示した図である。図4に示すように、走行台車31の減速時には、マスト32は左右方向の慣性力を受けて左右方向に撓み、走行台車31が停止した後しばらくの期間揺れることになる。一般に、撓みは、棒状部材(本明細書でいうマスト32)が集中荷重を受ける場合には棒状部材の長さの三乗に比例して大きくなり、分布荷重を受ける場合には棒状部材の長さの四乗に比例して大きくなることが知られている。すなわち、起立した棒状部材において、支点(本明細書でいうマスト32の下端)に近い部分では撓み量はそれほど大きくはならないものの、支点から上方に距離を置いた部分ほど撓み量は幾何級数的に大きくなる。図4では、走行台車31が停止してから予め設定された揺れ減衰設定時間が経過した時点(移載開始時)でのマスト32の任意の高さにおける撓み量(マスト32の下端に対する左右方向での相対変位量)を撓み量δとし、マスト32の上端における撓み量を最大撓み量δmaxとして示している。なお、走行台車31のマスト32は、走行台車31に対する据え付け精度や走行台車31の加減速に伴う慣性力により、上記移載開始時において撓み以外にも鉛直方向に対する傾きも発生している。以下では、上記の撓み量δには、マスト32の傾きに起因した左右方向の相対変位量も含んでいるものとして説明する。
図9は、従来の物品収納設備にかかる収納部幅すなわち設置間隔Ioを示した図である。図9におけるCo(Co/2+Co/2)は最大物品Gmaxと縦部材25との左右方向の離間距離を示している。最大物品Gmaxの物品幅を最大物品幅Wmaxとして、図9によれば、設置間隔Ioは次式のように表される。
設置間隔Io=最大物品幅Wmax+離間距離Co・・・(1)
図9に示すように、従来の設置間隔Ioは、収納部21に入庫されることが予想される最大物品Gmaxをマスト32の最大撓み量δmaxの影響を受ける最も上方に位置する収納部21に入庫した場合に離間距離Coが、予め設定された設定距離Dsoとなる長さに設定されていた。すなわち、離間距離Coは次式のように表される。
離間距離Co=設定距離Dso・・・(2)
設定距離Dsoは、走行台車31の停止誤差による左右方向の位置ずれ及び縦部材25の設置時における左右方向の位置ずれ等の誤差寸法Deと、最大撓み量δmaxと、が考慮されている。すなわち、設定距離Dsoは、次式のように表される。
設定距離Dso=誤差寸法De+最大撓み量δmax・・・(3)
従って、従来の設置間隔Ioは次式のように表される。
設置間隔Io=最大物品幅Wmax+誤差寸法De+最大撓み量δmax・・・(4)
このように従来の設置間隔Ioは、最大物品Gmaxを入庫する場合の最大撓み量δmaxが考慮されたものであるので、最も上方に位置する収納部21に最大物品Gmaxを入庫する場合であっても、撓みに起因した縦部材25への干渉は起こらない。前述したように、上下方向に並ぶ複数の収納部21の収納部幅は、縦部材25の設置間隔Ioによって一律に決まっているので、従来の設置間隔Ioの設定によれば、いずれの収納部21であっても最大物品幅Wmax以下の物品幅Gwの物品Gを入庫することができるものである。しかし、従来の設置間隔Ioの設定では、全ての収納部21の収納部幅が、最も上方に位置する収納部21に最大物品Gmaxを入庫する場合を基準にして設定されていたため、例えば物品幅Gwの小さな物品Gを入庫した場合には、離間距離Coが、予め設定された設定距離Dsoより大きくなる。すなわち、この場合には、離間距離Coが余分に大きくなり、収納効率が悪くなることがあった。
この点に鑑みて、本実施形態にかかる物品収納設備1は以下のように構成されている。すなわち、前述したように、走行台車31に近い位置では撓み量δはそれほど大きくはならないものの、走行台車31から上方に距離を置いた位置に行くほどマスト32の撓み量δは幾何級数的に大きくなる。本実施形態では、図4において模式的に示すように、マスト32の撓み量δが小さいと判断できる高さが、設定高さShとして予め設定されている。そして、本実施形態では、物品収納棚2は、予め設定された設定高さShより下方に位置する下方領域Dtに属する下方収納部22と設定高さShより上方に位置する上方領域Utに属する上方収納部23とに区分けされている(図6も参照)。マスト32の上方に行くほど撓み量δが幾何級数的に大きくなることに鑑みて、設定高さShは、下方領域Dtが上方領域Utより大きくなるように設定されている。また、本実施形態では、入庫作業の対象となる物品である入庫対象物品は、左右方向の長さである物品幅Gwが収納部幅より小さい許容幅Wa以下となっている。さらに、本実施形態では、入庫対象物品は、物品幅Gwが、許容幅Wa以下で且つ基準幅Swより大きい大物品を含んでいる。なお、本明細書において許容幅Waとは、収納部幅から誤差寸法Deを差し引いた幅である。許容幅Waより大きな物品幅Gwの物品Gは、走行台車31の停止制度や縦部材25の設置誤差等によっては物品Gの入庫時において縦部材25と干渉する可能性が極めて高いものされ、入庫対象物品となることはない。また、基準幅Swとは、大物品とそれ以外の物品Gとを区別する基準となる幅である。基準幅Swは、下方領域Dtと上方領域Utとを区分けする設定高さShに対応して予め設定される。すなわち、後述するように、基準幅Swより大きな物品幅Gwの物品Gは、大物品として判別されると共に設定高さShより下方に位置する下方領域Dtに属する下方収納部22に入庫されるようになっている。そして、基準幅Sw以下の物品幅Gwの物品Gは、設定高さShより上方に位置する上方領域Utに属する上方収納部23に入庫されるようになっている。
図5は、本実施形態にかかる物品収納設備1の収納部幅、すなわち設置間隔Iを示した図である。図5におけるIは設置間隔(収納部幅)を示しており、Waは許容幅としての最大物品幅Wmaxであり「最大物品の物品幅」に対応している。また、Swは基準幅を、Cf(Cf/2+Cf/2)は離間距離を、それぞれ示している。すなわち、設置間隔Iは次式のように表される。
設置間隔I=最大物品幅Wmax(許容幅Wa)+離間距離Cf・・・(5)
図5に示す収納部21は、下方収納部22である。ここで、本実施形態では、設置間隔Iは、大物品のうち物品幅Gwが許容幅Waと等しい最大物品Gmaxを下方収納部22に入庫した場合に最大物品Gmaxと縦部材25との左右方向の離間距離Cfが、予め設定された設定距離Dsfとなる長さに設定されている。そのため、離間距離Cfは最大撓み量δmaxが考慮されていない。すなわち、離間距離Cfは誤差寸法Deに略等しく、次式のように表される。
離間距離Cf=設定距離Dsf≒誤差寸法De・・・(6)
従って、本実施形態では、設置間隔Iは次式のように表される。
設置間隔I=最大物品幅Wmax(許容幅Wa)+誤差寸法De・・・(7)
このような設置間隔Iの設定によれば、従来に比べて同じ幅の物品Gを入庫する場合でも収納部幅を小さくすることができる。この結果、物品収納棚2により多くの収納部21を設けることができ、収納効率を向上させることができる。なお、本実施形態では、後述するように、最大物品Gmaxを含む大物品は、上位制御装置4CPによって下方収納部22にのみ入庫されるようになっている。従って、縦部材25との干渉のおそれがある上方収納部23に、最大物品Gmaxを含む大物品が入庫されることはない。さらに、設置間隔Iは、離間距離Cfが、最大物品Gmaxを下方領域Dtにおいて最も下方に位置する下方収納部22に入庫した場合に予め設定された設定距離Dsfとなる長さに設定されていると良い。下方領域Dtにおいて最も下方に位置する下方収納部22では、マスト32の撓み量δをほとんど無視することができる。そのため、離間距離Cfをさらに狭めることができる。これにより、物品収納棚2についてさらに多くの収納部21を備える構成とすることができ、全体としてより一層収納効率を向上させることができる。
〔物品の判別〕
次に、上位制御装置4CPによる大物品の判別について説明する。上位制御装置4CPは、幅情報Iwに基づいて入庫対象物品が大物品であるか否かを判別し、当該入庫対象物品が大物品であると判別した場合は、当該入庫対象物品を下方収納部22に入庫すべくスタッカークレーン3の入庫作業を制御するように構成されている。本実施形態では、基準幅は、パレットPの左右方向の長さであるパレット幅Pwに設定されている。そして、上位制御装置4CPは、物品幅Gwの情報である幅情報Iwに基づいて、物品幅Gwがパレット幅Pwより大きい物品Gを大物品であると判別するように構成されている。また、上位制御装置4CPには、パレット幅Pwの情報が予め記憶されている。以上のように、本実施形態では、大物品とそうでない物品Gとを区別する基準幅が、パレット幅Pwと等しくされている。そのため、パレットPに載置された物品GがパレットPからはみ出している場合に当該物品Gを大物品と判別し、はみ出していない場合に大物品でないと判別することになる。
図6に示すように、上位制御装置4CPは、幅情報取得部6により送信された入庫対象物品の幅情報Iwを受信して、入庫対象物品の物品幅Gwがパレット幅Pwより大きいか否かを判別する(ステップ#1)。入庫対象物品の物品幅Gwがパレット幅Pwより大きいと判別した場合、すなわち、入庫対象物品が大物品であると判別した場合は、上位制御装置4CPは、当該入庫対象物品を下方領域Dtに属する下方収納部22に入庫するように、下位制御装置3CPに入庫指令をする(ステップ#2)。入庫対象物品の物品幅Gwがパレット幅Pwより大きくないと判別した場合、すなわち、入庫対象物品が大物品でないと判別した場合は、上位制御装置4CPは、当該入庫対象物品を上方領域Utに属する上方収納部23に入庫するように、下位制御装置3CPに入庫指令をする(ステップ#3)。
なお、以上では、上位制御装置4CPが、大物品でないと判別された入庫対象物品を上方収納部23へ入庫するように、下位制御装置3CPに入庫指令をする例について述べた。しかし、上位制御装置4CPは、入庫対象物品が大物品でないと判別した場合は、当該入庫対象物品について物品幅Gwの大きなものほど複数の収納部21のうち下方側に位置する収納部21に入庫すべくスタッカークレーン3の入庫作業を制御するように構成されていれば良い。すなわち、パレット幅Pwを超える大物品は下方収納部22に入庫しなければ縦部材25へ干渉する危険性があるが、パレット幅Pw以下となる大物品以外の物品Gは上方収納部23及び下方収納部22の双方に入庫することができる。しかし、大物品ではなくとも、物品幅Gwの大きな物品Gであるほど物品幅Gwの小さな物品Gに比べて縦部材25へ干渉する危険性がある。従って、上位制御装置4CPにより大物品と判別されなかった入庫対象物品は、物品Gが入庫されていない空きの収納部21が複数ある場合は、大きいものほど相対的に下方の収納部21に入庫する。この構成によれば、複数の空きの収納部21に対して適切な物品幅Gwの物品Gを入庫することができ、物品Gの入庫時に、物品Gと縦部材25との間の離間距離Cfが必要以上に大きくなるのを抑制することができる。その結果、物品収納設備1は、全体として収納効率を大幅に向上させることができる。
以上のように、本実施形態にかかる物品収納設備1は、収納部幅、すなわち縦部材25の設置間隔Iが、最大物品Gmaxを下方収納部22に入庫した場合を基準に設定されている。すなわち、本実施形態では、設置間隔Iは、マスト32の最大撓み量δmaxが考慮されたものでない。そのため、本実施形態にかかる物品収納設備1は、従来に比べて同じ幅の物品Gを入庫する場合でも収納部幅を小さくでき、収納効率を向上させることができる。また、上位制御装置4CPにより、入庫対象物品が大物品とそうでない物品Gとに判別されると共に、大物品はマスト32の撓み量δを考慮する必要性の低い下方収納部22へ、大物品でない物品Gは縦部材25へ干渉する可能性が低いものとして上方収納部23へ、それぞれ入庫される。従って、収納効率を向上させつつも入庫対象物品を縦部材25に干渉させることなく安全に入庫作業を行うことができる。
〔第二実施形態〕
以下、第二実施形態にかかる物品収納設備について説明する。なお、第二実施形態について特に説明しない点については、第一実施形態と同様である。前述したように、マスト32の上方に行くほど撓み量δが幾何級数的に大きくなる。そのため、マスト32における上方領域Utに対応する範囲では、少しの上下方向の位置変化は大きな撓み量δの変化に起因することになる。この点に鑑みて、第二実施形態では、上方領域Utは、上下方向で複数の領域に区分けされている。図7に示すように、第二実施形態では、上方領域Utは、第一上方領域Ut1と、第二上方領域Ut2と、第三上方領域Ut3と、に区分けされている。これら3つの領域は、下方から順に、第一上方領域Ut1、第二上方領域Ut2、第三上方領域Ut3、となっている。下方領域Dt、第一上方領域Ut1、第二上方領域Ut2、第三上方領域Ut3は、記載の順に大きな領域に設定されている。さらに、これらの領域に対応して、上方収納部23は、第一上方領域Ut1に属する第一上方収納部23Ut1と、第二上方領域Ut2に属する第二上方収納部23Ut2と、第三上方領域Ut3に属する第三上方収納部23Ut3と、に区分けされている(図8参照)。上位制御装置4CPには、入庫対象物品が大物品であるか否かを判別する基準となる主基準幅Swと、第一上方収納部23Ut1に入庫すべき物品Gを判別する基準となる第一基準幅Sw1と、第二上方収納部23Ut2に入庫すべき物品G及び第三上方収納部23Ut3に入庫すべき物品Gを判別する基準となる第二基準幅Sw2と、が予め設定されている。これら主基準幅Sw、第一基準幅Sw1、第二基準幅Sw2は、記載の順に大きな幅に設定されている。
次に、上位制御装置4CPによる各収納部21へ入庫すべき入庫対象物品の判別について説明する。上位制御装置4CPは、主基準幅Sw、第一基準幅Sw1、第二基準幅Sw2に基づいて各収納部21へ入庫すべき入庫対象物品を判別し、当該判別した入庫対象物品を下方収納部22、第一上方収納部23Ut1、第二上方収納部23Ut2又は第三上方収納部23Ut3に入庫するように、下位制御装置3CPに入庫指令をする。
図8に示すように、上位制御装置4CPは、幅情報取得部6により送信された入庫対象物品の幅情報Iwを受信して、入庫対象物品の物品幅Gwが主基準幅Swより大きいか否かを判別することにより、入庫対象物品が大物品であるか否かを判別する(ステップ#11)。入庫対象物品の物品幅Gwが主基準幅Swより大きいと判別した場合、すなわち、入庫対象物品が大物品であると判断した場合は、上位制御装置4CPは、当該入庫対象物品を下方収納部22へ入庫するように下位制御装置3CPに入庫指令をする(ステップ#12)。入庫対象物品の物品幅Gwが主基準幅Swより大きくないと判断した場合は、上位制御装置4CPは、入庫対象物品の物品幅Gwが第一基準幅Sw1より大きいか否かを判別する(ステップ#13)。入庫対象物品の物品幅Gwが第一基準幅Sw1より大きいと判断した場合は、上位制御装置4CPは、当該入庫対象物品を第一上方収納部23Ut1へ入庫するように下位制御装置3CPに入庫指令をする(ステップ#14)。入庫対象物品の物品幅Gwが第一基準幅Sw1より大きくないと判別した場合は、上位制御装置4CPは、入庫対象物品の物品幅Gwが第二基準幅Sw2より大きいか否かを判別する(ステップ#15)。入庫対象物品の物品幅Gwが第二基準幅Sw2より大きいと判別した場合は、上位制御装置4CPは、当該入庫対象物品を第二上方収納部23Ut2へ入庫するように下位制御装置3CPに入庫指令をする(ステップ#16)。入庫対象物品の物品幅Gwが第二基準幅Sw2より大きくないと判別した場合は、上位制御装置4CPは、当該入庫対象物品を第三上方収納部23Ut3へ入庫するように下位制御装置3CPに入庫指令をする(ステップ#17)。
以上のように、第二実施形態にかかる物品収納設備は、上位制御装置4CPにより、複数の収納部21をマスト32の撓み量δに応じて細かく領域分けすると共に、これらの各収納部21に応じた物品幅Gwの入庫対象物品を入庫することができる。そのため、縦部材25の設置間隔Iにより収納部幅が一律に設定された収納部21を、物品幅Gwの異なる複数の入庫対象物品に応じて有効活用することができる。従って、第二実施形態にかかる物品収納設備は、物品Gの収納効率をさらに一層向上させることができる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施形態では、物品Gとして物品Gを例に説明し、当該物品GをパレットPの上部で支持する構成について説明した。しかし、物品Gとしては、棚横幅方向の長さが異なる複数種のコンテナ(折り畳みコンテナ含をむ)等であっても良い。この構成では、パレットPを用いなくても良い。
(2)上記実施形態では、物品幅検出センサ93が、ローラコンベア51の流れ方向に直交する方向にビーム光を投射しており、ローラコンベア51上を流れてくる入庫対象物品により当該ビーム光が遮られる時間と、ローラコンベア51の搬送速度と、から物品幅Gwを検出可能に構成されている例について説明した。しかし、物品幅検出センサ93は、止まっている入庫対象物品の物品幅Gwを検出可能に構成されていても良い。すなわち、止まっている入庫対象物品に対して物品幅検出センサ93がローラコンベア51の流れ方向を移動し、入庫対象物品の物品幅Gwを検出するように構成されていても良い。
(3)上記実施形態では、幅情報取得部6が搬出入装置5に備えられている例について説明した。しかし、幅情報取得部は案内レール90上に設けられて、入庫対象物品の移載途中に物品幅Gwが検出されるように構成されていても良い。また、幅情報取得部が、入庫対象物品の幅情報を少なくとも含む物品属性情報を受信することにより当該入庫対象物品の幅情報を取得するように構成してもよい。
(4)上記実施形態では、走行台車31の走行位置を検出する走行位置検出装置として走行用レーザ測距計31Lを備えた例について説明した。また、昇降台33の昇降位置を検出する昇降位置検出装置として昇降用レーザ測距計33Lを備えた例について説明した。しかし、走行位置検出装置、昇降位置検出装置としては、例えばロータリエンコーダやポテンショメータ等、各種の検出装置を用いることができる。
(5)縦部材としては、上下方向に延在することで、上下方向に並ぶ複数の収納部の収納部幅を設定し得る部材であれば良い。例えば、縦部材として、板状の部材などを用いることができる。
(6)上記の実施形態では、設置間隔Iが、最大物品幅Wmaxを基準として設定された例について説明した。しかし、設置間隔Iは、物品幅Gwとしての最大物品幅Wmaxを基準として設定されるだけでなく、物品Gの重量も併せて考慮されると良い。すなわち、マスト32の撓みは、マスト32の下端部(支点)から上方にいくほど大きくなる他、物品Gの重量にも起因して、物品Gの重量が重いほど大きくなる。これは、物品Gの重量が重くなるほど慣性力が大きくなることによる。従って、設置間隔Iは、物品幅Gwが最大物品幅Wmaxであり且つ重量が物品収納設備1に収納することができる最大の重量である物品Gを最大物品Gmaxとして、この最大物品Gmaxを基準に設定されると良い。この場合、設置間隔Iは、最大物品幅Wmaxと、誤差寸法Deと、最大物品Gmaxの重量に起因したマスト32の撓み量と、を合算した値となる。
(7)上記の実施形態では、設置間隔Iが、最大物品幅Wmaxと、誤差寸法Deと、を合算した値に設定されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、設置間隔は、当該合算した値以上であって、且つ、最大物品幅と、誤差寸法と、マストの上端の撓み量に基づいて設定される寸法(最大撓み量)と、を合算した値よりも小さく設定されていれば良い。このような構成によれば、収納部幅を小さくして物品収納棚の収納効率の向上を図りつつも、適切な設置間隔を保って物品の移載時に当該物品と縦部材とが干渉する可能性を抑制することができる。
(8)上記実施形態は単なる例示に過ぎず、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。上記実施形態は、矛盾の生じない範囲で組み合わすことができる。
1 :物品収納設備
2 :物品収納棚
3 :スタッカークレーン(物品搬送装置)
4CP :上位制御装置(制御部)
6 :幅情報取得部
21 :収納部
Dt :下方領域
Ut :上方領域
22 :下方収納部
23 :上方収納部
25 :縦部材
31 :走行台車
32 :マスト
33 :昇降台
34 :移載装置
Cf :離間距離
Dsf :設定距離
G :物品
Gmax :最大物品
Gw :物品幅
I :設置間隔
Iw :幅情報
P :パレット
Pw :パレット幅
S :移動空間
Sh :設定高さ
Sw :基準幅
Wa :許容幅

Claims (5)

  1. 物品を収納する収納部を上下方向及び左右方向に並ぶ状態で複数備えた物品収納棚と、前記物品収納棚の棚奥行方向で手前に位置する移動空間を移動して前記収納部に物品を入庫する入庫作業を処理する物品搬送装置と、前記物品搬送装置の前記入庫作業を制御する制御部と、を備えた物品収納設備であって、
    前記物品収納棚における複数の前記収納部は、上下方向に沿って延びる縦部材を左右方向に一定の設置間隔を隔てて複数分散する状態で備えると共に予め設定された設定高さより下方に位置する下方領域に属する下方収納部と前記設定高さより上方に位置する上方領域に属する上方収納部とに区分けされ、
    前記収納部の左右方向の長さである収納部幅は、左右方向で隣接する2つの前記縦部材により設定され、
    前記物品搬送装置は、前記移動空間において床面上を走行する走行台車と、前記走行台車に立設されるマストと、前記マストに沿って昇降移動可能な昇降台と、前記昇降台に支持されて物品を前記収納部との間で移載する移載装置と、を有し、
    前記入庫作業の対象となる物品である入庫対象物品は、左右方向の長さである物品幅が前記収納部幅より小さい許容幅以下であり、
    前記入庫対象物品は、前記物品幅が、前記許容幅以下で且つ基準幅より大きい大物品を含み、
    前記入庫対象物品についての前記物品幅の情報である幅情報を当該入庫作業の開始前に取得する幅情報取得部をさらに備え、
    前記制御部は、前記幅情報に基づいて前記入庫対象物品が前記大物品であるか否かを判別し、当該入庫対象物品が前記大物品であると判別した場合は、当該入庫対象物品を前記下方収納部に入庫すべく前記物品搬送装置の入庫作業を制御するように構成され、
    前記設置間隔は、前記大物品のうち前記物品幅が前記許容幅と等しい最大物品を前記下方収納部に入庫した場合に前記最大物品と前記縦部材との左右方向の離間距離が、予め設定された設定距離となる長さに設定され
    また、前記設置間隔は、
    前記最大物品の前記物品幅である最大物品幅と、
    前記走行台車の停止誤差による左右方向の位置ずれ及び前記縦部材の設置時における左右方向の位置ずれの双方又はいずれか一方に基づいて設定される誤差寸法と、
    前記走行台車の停止後であって物品の移載開始時における、前記マストの上端の撓み量に基づいて設定される寸法と、を合算した値よりも小さく、
    前記最大物品幅と、
    前記誤差寸法と、を合算した値以上に設定されている物品収納設備。
  2. 物品を収納する収納部を上下方向及び左右方向に並ぶ状態で複数備えた物品収納棚と、前記物品収納棚の棚奥行方向で手前に位置する移動空間を移動して前記収納部に物品を入庫する入庫作業を処理する物品搬送装置と、前記物品搬送装置の前記入庫作業を制御する制御部と、を備えた物品収納設備であって、
    前記物品収納棚における複数の前記収納部は、上下方向に沿って延びる縦部材を左右方向に一定の設置間隔を隔てて複数分散する状態で備えると共に予め設定された設定高さより下方に位置する下方領域に属する下方収納部と前記設定高さより上方に位置する上方領域に属する上方収納部とに区分けされ、
    前記収納部の左右方向の長さである収納部幅は、左右方向で隣接する2つの前記縦部材により設定され、
    前記物品搬送装置は、前記移動空間において床面上を走行する走行台車と、前記走行台車に立設されるマストと、前記マストに沿って昇降移動可能な昇降台と、前記昇降台に支持されて物品を前記収納部との間で移載する移載装置と、を有し、
    前記入庫作業の対象となる物品である入庫対象物品は、左右方向の長さである物品幅が前記収納部幅より小さい許容幅以下であり、
    前記入庫対象物品は、前記物品幅が、前記許容幅以下で且つ基準幅より大きい大物品を含み、
    前記入庫対象物品についての前記物品幅の情報である幅情報を当該入庫作業の開始前に取得する幅情報取得部をさらに備え、
    前記制御部は、前記幅情報に基づいて前記入庫対象物品が前記大物品であるか否かを判別し、当該入庫対象物品が前記大物品であると判別した場合は、当該入庫対象物品を前記下方収納部に入庫すべく前記物品搬送装置の入庫作業を制御し、前記入庫対象物品が前記大物品でないと判別した場合は、当該入庫対象物品について前記物品幅の大きなものほど複数の前記収納部のうち下方側に位置する前記収納部に入庫すべく前記物品搬送装置の入庫作業を制御するように構成され、
    前記設置間隔は、前記大物品のうち前記物品幅が前記許容幅と等しい最大物品を前記下方収納部に入庫した場合に前記最大物品と前記縦部材との左右方向の離間距離が、予め設定された設定距離となる長さに設定されている物品収納設備。
  3. 物品を収納する収納部を上下方向及び左右方向に並ぶ状態で複数備えた物品収納棚と、前記物品収納棚の棚奥行方向で手前に位置する移動空間を移動して前記収納部に物品を入庫する入庫作業を処理する物品搬送装置と、前記物品搬送装置の前記入庫作業を制御する制御部と、を備えた物品収納設備であって、
    前記物品収納棚における複数の前記収納部は、上下方向に沿って延びる縦部材を左右方向に一定の設置間隔を隔てて複数分散する状態で備えると共に予め設定された設定高さより下方に位置する下方領域に属する下方収納部と前記設定高さより上方に位置する上方領域に属する上方収納部とに区分けされ、
    前記収納部の左右方向の長さである収納部幅は、左右方向で隣接する2つの前記縦部材により設定され、
    前記物品搬送装置は、前記移動空間において床面上を走行する走行台車と、前記走行台車に立設されるマストと、前記マストに沿って昇降移動可能な昇降台と、前記昇降台に支持されて物品を前記収納部との間で移載する移載装置と、を有し、
    前記入庫作業の対象となる物品である入庫対象物品は、左右方向の長さである物品幅が前記収納部幅より小さい許容幅以下であり、
    前記入庫対象物品は、前記物品幅が、前記許容幅以下で且つ基準幅より大きい大物品を含み、
    前記入庫対象物品についての前記物品幅の情報である幅情報を当該入庫作業の開始前に取得する幅情報取得部をさらに備え、
    前記制御部は、前記幅情報に基づいて前記入庫対象物品が前記大物品であるか否かを判別し、当該入庫対象物品が前記大物品であると判別した場合は、当該入庫対象物品を前記下方収納部に入庫すべく前記物品搬送装置の入庫作業を制御するように構成され、
    前記設置間隔は、前記大物品のうち前記物品幅が前記許容幅と等しい最大物品を前記下方収納部に入庫した場合に前記最大物品と前記縦部材との左右方向の離間距離が、予め設定された設定距離となる長さに設定され
    前記物品搬送装置は、物品を下方から支持するパレットごと前記入庫対象物品を搬送して前記収納部に入庫するように構成され、
    前記基準幅は、前記パレットの左右方向の長さであるパレット幅に設定され、
    前記制御部は、前記物品幅の情報である前記幅情報に基づいて、前記物品幅が前記パレット幅より大きい物品を前記大物品であると判別するように構成されている物品収納設備。
  4. 前記設置間隔は、前記離間距離が、前記最大物品を前記下方領域において最も下方に位置する前記下方収納部に入庫した場合に予め設定された設定距離となる長さに設定されている請求項1から3のいずれか一項に記載の物品収納設備。
  5. 前記設置間隔は、
    前記最大物品の前記物品幅である最大物品幅と、
    前記走行台車の停止誤差による左右方向の位置ずれ及び前記縦部材の設置時における左右方向の位置ずれの双方又はいずれか一方に基づいて設定される誤差寸法と、
    前記走行台車の停止後であって物品の移載開始時における、前記マストの上端の撓み量に基づいて設定される寸法と、を合算した値よりも小さく、
    前記最大物品幅と、
    前記誤差寸法と、を合算した値以上に設定されている請求項から4のいずれか一項に記載の物品収納設備。
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