JP4026462B2 - 物品保管設備 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば複数の搬送装置を備えた物品保管設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記物品保管設備は、物品を保管する複数の物品保管部と、この物品保管部と所定の搬入出口との間で物品の搬送を行なう複数の出し入れ装置とを備え、搬入出口において物品の出し入れを行うように構成されている。すなわち、物品保管部として、保管棚に上下多段かつ左右に並設された物品を保管可能な区画空間を備え、搬送装置として、スタッカークレーンを備えている。これら各スタッカークレーンはそれぞれ、前記保管棚に沿って走行する走行車体(走行体)、この走行車体に垂設されたマストに沿って昇降される昇降台(昇降体)、およびこの昇降台上に設けられ、物品保管部(保管棚の区画空間)と搬入出口において前記物品の受け渡しを行うフォーク装置(物品の受け渡し手段)を有しており、これらスタッカークレーンの動作により搬入出口と物品保管部との間で物品の入出庫、保管棚の一方の物品保管部と他方の物品保管部との間での物品の移載が行われる。
【0003】
このような物品保管設備では、上記各スタッカークレーンの最大受電容量を加算した受電容量により、電力会社との契約を行い、電力を購入している。前記契約した受電容量が大きいと、基本料金が高くなることから、受電容量を削減する試みが行われている。たとえば、スタッカークレーンの走行車体を走行駆動する走行駆動部の負荷(容量)が最大となるピークタイミングと昇降台を昇降駆動する昇降駆動部の負荷(容量)が最大となるピークタイミングを、現在位置と目標とする物品保管部または搬入出口の位置により推測し、これらピークタイミングをずらす制御を実行することにより物品保管設備としての負荷(容量)の最大値を低減し、受電容量を削減している(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−180806号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、走行駆動部の負荷が最大となるピークタイミングと昇降駆動部の負荷が最大となるピークタイミングを推測し、実際にずらす制御は、各駆動部の性質や搬送している物品の重量や外部環境などの要因によりうまく実行されず、契約した受電容量を超えてしまう恐れがあった。
【0006】
そこで、本発明は、受電容量を制限できる物品保管設備を提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、物品を保管する複数の物品保管部と、前記物品保管部に沿って走行する走行体、前記物品保管部と搬入出口へ昇降される昇降体、および前記走行体上または前記昇降体上に設けられ前記物品保管部と前記搬入出口において前記物品の移載を行う移載手段を有する複数の搬送装置とを備えた物品保管設備であって、
前記各搬送装置は、前記走行体を走行駆動する走行駆動部の走行の受電容量と、前記昇降体を昇降駆動する昇降駆動部の昇降の受電容量と、前記移載手段を駆動する移載駆動部の移載の受電容量を認識し、これら走行の受電容量と昇降の受電容量と移載の受電容量を所定受電容量に制限するように制御し、前記各搬送装置の走行の受電容量と昇降の受電容量と移載の受電容量が規定受電容量以上となると、あるいは前記規定受電容量を超えると予測すると、前記各搬送装置が入庫動作中か出庫動作中かどうかを確認し、入庫動作中の搬送装置を確認すると、この入庫動作中の搬送装置へ中断指令を出力し、各搬送装置の走行駆動部と昇降駆動部と移載駆動部による物品の出庫動作を、各搬送装置の走行駆動部と昇降駆動部と移載駆動部による物品の入庫動作よりも優先して行うことを特徴とするものである。
【0008】
上記構成によれば、各搬送装置毎に走行の受電容量と昇降の受電容量と移載の受電容量が認識され、これら走行受電容量と昇降受電容量と移載受電容量は所定受電容量に制限するように制御され、よって複数の搬送装置からなる物品保管設備の総受電容量が所定受電容量に制限される。また各搬送装置の移載の受電容量と走行の受電容量と昇降の受電容量が規定受電容量以上となると、あるいは前記規定受電容量を超えると予測されると、各搬送装置による物品の入庫動作が中断されて、各搬送装置による物品の出庫動作が、物品の入庫動作より優先して行われ、物品保管設備からの物品の出庫が予定通りに実行される。
【0009】
また請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明であって、前記各搬送装置に予め優先して作業を実行する優先順位を設定し、前記各搬送装置が入庫動作中か出庫動作中かどうかを確認して、各搬送装置が全て出庫作業中のとき、優先順位が最も低い搬送装置へ中断指令を出力することを特徴とするものである。
【0010】
上記構成によれば、前記各搬送装置が、入庫動作中か出庫動作中かどうかが確認され、各搬送装置が全て出庫作業中のとき、優先順位が最も低い搬送装置へ中断指令が出力される。
【0011】
また請求項3に記載の発明は、上記請求項1または請求項2に記載の発明であって、前記各搬送装置は、前記中断指令を入力すると、走行制御部による走行動作と、昇降制御部による昇降動作と、移載制御部による移載動作を遅延して行うことを特徴とするものである。
【0012】
上記構成によれば、中断指令を入力した搬送装置は、走行制御部による走行動作と、昇降制御部による昇降動作と、移載制御部による移載動作を遅延させて行わせる。
【0013】
また請求項4に記載の発明は、物品を保管する複数の物品保管部と、前記物品保管部に沿って走行する走行体、前記物品保管部と搬入出口へ昇降される昇降体、および前記走行体上または前記昇降体上に設けられ前記物品保管部と前記搬入出口において前記物品の移載を行う移載手段を有する複数の搬送装置とを備えた物品保管設備であって、
前記各搬送装置は、前記走行体を走行駆動する走行駆動部の走行の受電容量と、前記昇降体を昇降駆動する昇降駆動部の昇降の受電容量と、前記移載手段を駆動する移載駆動部の移載の受電容量を認識し、これら走行の受電容量と昇降の受電容量と移載の受電容量を所定受電容量に制限するように制御し、前記各搬送装置の走行の受電容量と昇降の受電容量と移載の受電容量が規定受電容量以上となると、あるいは前記規定受電容量を超えると予測すると、各搬送装置の移載駆動部による物品の移載動作を、前記走行駆動部による走行動作、前記昇降駆動部による昇降動作より優先して行い、前記走行駆動部による走行動作と前記昇降駆動部による昇降動作を遅延させて行うことを特徴とするものである。
【0014】
上記構成によれば、各搬送装置毎に走行の受電容量と昇降の受電容量と移載の受電容量が認識され、これら走行受電容量と昇降受電容量と移載受電容量は所定受電容量に制限するように制御され、よって複数の搬送装置からなる物品保管設備の総受電容量が所定受電容量に制限される。また各搬送装置の移載の受電容量と走行の受電容量と昇降の受電容量が規定受電容量以上となると、あるいは前記規定受電容量を超えると予測されると、各搬送装置の移載駆動部による物品の移載動作が、走行駆動部による走行動作、昇降駆動部による昇降動作より優先して行われ、走行駆動部による走行動作と昇降駆動部による昇降動作が遅延して行われ、移載手段による物品の移載が優先して終了される。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態における物品保管設備の概略斜視図である。
【0030】
図1に示すように、物品保管設備SUは、複数(図では3基)の自動倉庫(棚設備の一例)FSから構成され、各自動倉庫FSにはそれぞれ、図2に示すように、物品出し入れ方向が互いに対向するように間隔を隔てて設置した2基の保管棚Aと、それらの保管棚Aどうしの間に形成された作業通路Bを自動走行するスタッカークレーン(搬送装置の一例)Cとが設けられ、各保管棚Aには物品(商品など)Fを載せたパレットPを保管する複数の物品保管部Dが上下多段かつスタッカークレーンCの走行方向(以下、前後方向と称す)に並設されている。
【0031】
前記作業通路Bには、保管棚Aの長手方向に沿って走行レール1が設置され、作業通路Bの一端側(スタッカークレーンのホーム・ポジション側;HP側)に設置した物品搬出入部Eには、スタッカークレーンCを制御して搬入出口と物品保管部Dとの間において物品Fの出し入れを行うとともに、各物品保管部Dに保管されている物品Fを管理する地上コントローラ(制御手段)56(図5)を内蔵した地上制御盤E1と、走行レール1を挟んで、物品捌き手段および搬入出口を形成する一対のコンベヤ装置E2(E2a,E2b)とが設けられ、スタッカークレーンCは、入出庫指令に基づいて走行レール1に沿って走行して、コンベヤ装置E2と物品保管部Dとの間での物品Fの出し入れを行う入出庫用の搬送車として構成されている。また各コンベヤ装置E2a,E2bには、HP位置に移動してきたスタッカークレーンCとの間でパレットPを受け渡すために、パレットPをコンベヤ装置Eの載置面から持ち上げるリフタQが設けられている。
【0032】
前記物品保管部Dの保管棚Aにおける位置(棚番;物品保管部Dを特定する情報)は、バンクのナンバー(保管棚Aの列ナンバー)とレベルのナンバー(保管棚Aの最も下段の物品保管部Dからの段のナンバー)とベイのナンバー(HP位置からの物品保管部Dの前後方向ナンバー)により特定され、物品保管部Dに対する前記入出庫データは、「作業モード(実行する作業情報;入庫作業、出庫作業、ピッキング作業のいずれかが指定される)」、「使用するコンベヤ装置の別(左右のいずれか一方が指定される)」、「棚番(作業を実行する物品保管部Dのバンク−ベイ−レベル)」から構成される。
【0033】
前記スタッカークレーンCは、走行レール1に案内されて物品保管部Dに沿って走行する走行車体(走行体の一例)2と、この走行車体2に垂設された前後一対の昇降マスト(柱体)4に沿って(支持案内されて)物品保管部Dとコンベヤ装置E2へ昇降される昇降台(昇降体の一例)3を有し、この昇降台3に、物品保管部Dとコンベヤ装置E2において物品Fの移載を行うフォーク装置(移載手段の一例)5を設けており、スタッカークレーンCは、前記昇降台3(フォーク装置5)に物品Fを載置して搬送する。上記フォーク装置5は、ランニングフォークを使用したフォーク方式としている。
【0034】
また天井部には、走行レール1に対向してガイドレール6が敷設され、上記一対の昇降マスト4の上端部には、これら上端部を連結するとともに、前記ガイドレール6を左右から挟み込んで、スタッカークレーンCの走行に伴ってスタッカークレーンCの上部位置を規制する上部フレーム7が設けられている。
【0035】
前記昇降台3は、図3および図4に示すように、その左右両側に連結した昇降用チェーン8にて吊下げ支持され、この昇降用チェーン8は、上部フレーム7に設けた案内スプロケット9と一方の昇降マスト4に設けた案内スプロケット10とに巻き掛けられて、走行車体2の一端に装備した巻き取りドラム11に連結されている。そして、巻き取りドラム11を昇降用電動モータ12にて正逆に駆動回転させて、昇降用チェーン8の繰り出しや巻き取り操作で昇降台3を駆動昇降させるように構成されている。
【0036】
また昇降台3の昇降位置は、図3および図4に示すように、走行車体2上に設けられた第1測距装置14の検出情報に基づいて管理される。この第1測距装置14は、垂直測距用のビーム光を投射し、その反射光により距離を測定する第1レーザ測距計15と、昇降台3の下面に設置され、レーザ測距計15から投射されたビーム光を反射する第1反射体(ミラー)16から構成されている。この第1測距装置14の検出情報は、図5に示すように、本体コントローラ33の昇降制御部60に入力されている。
【0037】
前記走行車体2には、図3および図4に示すように、走行レール1上を走行自在な前後二つの車輪21と、走行レール1に対する車体横幅方向での位置を規制するように走行レール1に係合する前後二箇所に且つスタッカークレーンCの走行方向とは直角な方向(以下、左右方向と称す)に一対に設けた下部位置規制用ローラ22と、走行用電動モータ23とが設けられている。そして、二つの車輪21のうちの車体前後方向の一端側の車輪が、走行用電動モータ23にて駆動させる推進用の駆動輪21aに構成され、車体前後方向の他端側の車輪が、遊転自在な従動輪21bとして構成されている。
【0038】
走行車体2の走行位置は、図2〜図4に示すように、走行車体2の一方の側面に設けられた第2測距装置(距離検出手段の一例)25の検出情報(移動距離の情報)に基づいて管理される。この第2測距装置25は、水平測距用のビーム光を投射し、その反射光により距離を測定する第2レーザ測距計26と、作業通路Bの一端側(HP側)に設置され、第2レーザ測距計26から投射されたビーム光を反射する第2反射体(図示せず)から構成されている。また走行車体2に、走行車体2がコンベヤ装置E2とのパレットPの受け渡し位置(上記HP位置)に位置することを、HP位置に配置された被検出体(図示せず)を検出することにより検出するHP検出器28が設けられている。これら第2測距装置25の検出情報とHP検出器28の検出情報は、図5に示すように、本体コントローラ33の走行制御部61に入力されている。
【0039】
また上部フレーム7に、ガイドレール6に対する車体横幅方向での位置を規制するようにガイドール6に係合する前後二箇所に且つ左右一対に設けた上部位置規制用ローラ31(図3)が設けられ、スタッカークレーンCは、上記下部位置規制用ローラ22と上部位置規制用ローラ31にて倒れ止めされながら、走行用電動モータ23による駆動で走行レール1に沿って自走自在に構成されている。
【0040】
また走行車体2上には、HP側の昇降マスト4の外方位置に、コンピュータからなる本体コントローラ33を内蔵した本体制御盤Gが設けられており、走行車体2の他方の側面には、物品搬出入部Eの地上コントローラ56とのデータの送受信を行う第1光送受信器34が設けられている。
【0041】
また図5に示すように、本体制御盤Gには、本体コントローラ33の他に、走行用電動モータ23を駆動する走行用インバータ36と、昇降用電動モータ12を駆動する昇降用インバータ37と、フォーク装置5の移載用モータ35を駆動する移載用インバータ38が設けられており、前記走行用電動モータ23と走行用インバータ36により走行車体2を走行駆動する走行駆動部が形成され、前記昇降用電動モータ12と昇降用インバータ37により昇降台3を昇降駆動する昇降駆動部が形成され、さらに前記移載用モータ35と移載用インバータ38によりフォーク装置5を移載駆動する移載駆動部が形成されている。
【0042】
また図2に示すように、走行レール1に沿って作業通路B上に所定間隔置きにL字形状のブラケット41が設けられた、これらブラケット41に垂直に支持されるハンガー42を介して給電レール43が垂直に走行レール1に沿って敷設されており、走行車体2の他方の側面には、この給電レール43より給電される集電子44が設けられ、図5に示すように、この集電子44より本体制御盤G内に設けた第1遮断器46を介して上記走行用インバータ36と昇降用インバータ37と移載用インバータ38へ給電され、また本体制御盤G内に設けた第2遮断器47を介して本体コントローラ33用の電源装置48へ給電されている。また上記走行用インバータ36へ給電されている電流(負荷電流)、すなわち走行駆動部の走行の受電容量を測定する測定手段として、本体制御盤G内にCT(変流器)49と走行用電流変換器50が設けられ、また上記昇降用インバータ37へ給電されている電流(負荷電流)、すなわち昇降駆動部の昇降の受電容量を測定する測定手段として、本体制御盤G内にCT51と昇降用電流変換器52が設けられ、さらに上記移載用インバータ38へ給電されている電流(負荷電流)、すなわち移載駆動部の移載の受電容量を測定する測定手段として、本体制御盤G内にCT53と移載用電流変換器54が設けられ、これら電流変換器50,52,54によりそれぞれ検出された負荷電流値、すなわち受電容量は本体コントローラ33の電流監視部63へ入力されている。これにより、スタッカークレーンC(本体コントローラ33)は、走行の受電容量と昇降の受電容量と移載の受電容量を認識している。
【0043】
上記本体コントローラ33は、地上コントローラ56から後述する第2光送受信器、第1光送受信器34を介して前記入出庫データを受けて、第1測距装置14の検出情報をフィードバックしながら昇降用インバータ37を介して昇降用電動モータ12を制御して昇降台3を指定された昇降位置に昇降させる昇降制御部60と、HP検出器28の検出信号により更正される第2測距装置25の検出情報をフィードバックしながら走行用インバータ36を介して走行用電動モータ23を制御して走行車体2を指定された走行位置に移動させる走行制御を実行する走行制御部61と、移載用インバータ38を介してフォーク装置5の移載用モータ35を駆動し、フォーク装置5を出退作動させて物品Fを移載させる移載制御部62と、電流変換器50,52,54により検出された各負荷電流値、すなわち各受電容量を監視する電流監視部63(詳細は後述する)から構成される。
【0044】
この本体コントローラ33により制御されて、物品Fの搬送並びに各物品保管部Dなどとの間の物品Fの移載が行われる。すなわち、本体コントローラ33は、入出庫データの作業モードが入庫作業モードのとき、指定されたコンベヤ装置E2から指定された棚番の物品保管部Dへ物品Fを移載し、すなわち入庫し、また入出庫データの作業モードが出庫作業モードのとき、指定された棚番の物品保管部Dから指定されたコンベヤ装置E2へ物品Fを移載し、すなわち出庫し、また入出庫データの作業モードがピッキング作業モードのとき、指定された棚番の物品保管部Dから指定されたコンベヤ装置E2へ物品Fを移載し、すなわち一旦出庫し、物品Fのピッキングが終了すると、コンベヤ装置E2から元の棚番の物品保管部Dへ残りの物品Fを再び入庫する。
【0045】
また本体コントローラ33の昇降制御部60から昇降台3の昇降を実行しているとき、昇降制御中の信号が地上コントローラ56へ出力され、走行制御部61から走行車体2の走行を実行しているとき、走行制御中の信号が地上コントローラ56へ出力され、移載制御部62からフォーク装置5の出退を実行しているとき、移載制御中の信号が地上コントローラ56へ出力される。これら昇降制御中/走行制御中/移載制御中の信号を制御中の動作モードと称す。
【0046】
また上記物品搬出入部Eには、上記第1光送受信器34に対向して第2光送受信器55(図5)が設けられている。また地上制御盤E1には、コンピュータからなる地上コントローラ56が収納され、表面には地上設定器57が設けられ、また地上コントローラ56に、地上設定器57と第2光送受信器55が接続され、さらに2台のコンベヤ装置E2と上位コンピュータJが接続されている。また各コンベヤ装置E2a,E2bのリフタQにはそれぞれ、持ち上げたパレットPの重量を測定するロードセルからなる重量センサ58(図5)が設けられ、これら重量センサ58により測定されたパレットPの重量のデータは各コンベヤ装置E2へ入力されている。
【0047】
各コンベヤ装置E2のコントローラ(図示せず)は地上コントローラ56より入庫指令を受けると、搬入出口へ搬入されたパレットPをHP位置まで搬送し、続いてリフタQで持ち上げてスタッカークレーンCへ渡し、また入庫指令によりパレットPをリフタQで持ち上げたときに重量センサ58によりパレットPの重量を測定してその測定データを地上コントローラ56へ出力する。また地上コントローラ56より出庫指令を受けると、リフタQを持ち上げてスタッカークレーンCよりパレットPを受け取り、続いて搬入出口まで搬送する。
【0048】
また前記上位コンピュータJは、3基の自動倉庫FSの物品Fの入出庫を統括するコンピュータであり、地上コントローラ56へ出庫予定情報(出庫する物品Fのコード)を出力する。
【0049】
上記電流監視部63を図6に示すブロック図により詳細に説明する。
図6に示すように、走行用電流変換器50により検出された走行用インバータ36へ供給されている負荷電流値(以下、走行受電容量と称す)と昇降用電流変換器52により検出された昇降用インバータ37へ供給されている負荷電流値(以下、昇降受電容量と称す)と移載用インバータ38へ供給されている負荷電流値(以下、移載受電容量と称す)をそれぞれ、光送受信器34,35を介して地上コントローラ56へ送信している。なお、走行受電容量と昇降受電容量と移載受電容量は、地上コントローラ56より上位コンピュータJへ転送される。
【0050】
また走行受電容量と昇降受電容量を加算する第1加算器69が設けられ、この第1加算器69の出力である、走行受電容量と昇降受電容量の合計値が予め設定された第1規定受電容量以上であるかどうかを検出し、また前記走行受電容量と昇降受電容量の合計値の増減の傾向により第1規定受電容量を超えてしまう恐れがあるかを予測する第1比較器70が設けられ、さらに第1加算器69の出力値に移載受電容量を加算する第2加算器71が設けられ、この第2加算器71の出力である、走行受電容量と昇降受電容量と移載受電容量の合計値が予め設定された第2規定受電容量以上であるかどうかを検出し、また前記走行受電容量と昇降受電容量と移載受電容量の合計値の増減の傾向により第2規定受電容量を超えてしまう恐れがあるかを予測する第2比較器72が設けられ、これら比較器70,72の出力を、光送受信器34,35を介して地上コントローラ56へ送信している。
【0051】
上記地上コントローラ56は、図7に示すように、在庫管理部81と、入出庫データ形成部82と、受電容量判断部83から形成されている。
前記在庫管理部81は、物品保管部Dの棚番毎に、物品保管部Dに保管している物品Fのコード(物品Fを特定する情報であればよい)と数量を記憶し、入出庫の作業終了毎に更新して在庫を管理している。
【0052】
また前記入出庫データ形成部82は、上位コンピュータJから入力した出庫予定データまたは地上設定器57から入力した入出庫データに応じて入庫データまたは出庫データを形成して光送受信装置55,34を介して本体コントローラ33へ出力している。
【0053】
すなわち、上記上位コンピュータJから出庫予定データ、すなわち単数または順に出庫する複数の物品Fのコード(物品Fを特定する情報)が入力されてくると、これら物品Fのコードにより在庫管理部81の在庫管理情報を検索して各物品Fを保管している物品保管部Dの棚番を求め、“物品Fのコードと物品保管部Dの棚番からなる出庫データ”を形成して管理し、出庫するコンベヤ装置E2を指定した出庫データを光送受信装置55,34を介して本体コントローラ33へ出力し、コンベヤ装置E2へ出庫動作を指令する。また出庫作業が終了する毎に次の出庫データを光送受信装置55,34を介して本体コントローラ33へ出力する。
【0054】
また地上設定器57から、物品Fを入庫するコンベヤ装置E2と物品Fのコードと数量を含む入庫データが入力されると、在庫管理部81の在庫管理情報から空きの物品保管部Dの棚番を検索して、この空きの物品保管部Dの棚番と入庫するコンベヤ装置E2からなる入庫データを形成して光送受信装置55,34を介して本体コントローラ33へ出力し、コンベヤ装置E2へ入庫動作を指令する。また地上設定器57から、出庫する物品Fのコードを含む出庫データが入力されると、この物品Fのコードにより在庫管理部81の在庫管理情報を検索して各物品Fを保管している物品保管部Dの棚番を求め、この物品保管部Dの棚番と出庫するコンベヤ装置E2からなる出庫データを形成して光送受信装置55,34を介して本体コントローラ33へ出力し、コンベヤ装置E2へ出庫動作を指令する。
【0055】
また入出庫データ形成部82は、現在実行している作業モードを上位コンピュータJへ出力(報告)している。
また上記受電容量判断部83は、本体コントローラ33の電流監視部63より送信されてくる走行受電容量と昇降受電容量と移載受電容量を上位コンピュータJへ転送するとともに、入庫の際に重量センサ58により測定される物品F(パレットPを含む)の重量と、昇降制御部60と走行制御部61と移載制御部62からそれぞれ送信されてくる制御中(走行制御中/昇降制御中/移載制御中)の動作モードと、本体コントローラ33の電流監視部63から送信されてくる比較器70,72の出力信号により以下の(a)、および(b)あるいは(c)の判断動作を行っている。また上位コンピュータJより後述する中断指令を入力すると、本体コントローラ33へ転送している。上記(b)の判断動作、あるいは(c)の判断動作のいずれを実行するかは、予め地上コンピュータ56へ設定される。
[地上コントローラ56の受電容量の判断動作]
(a).第2比較器72がオン、すなわち走行受電容量と昇降受電容量と移載受電容量の合計値が予め設定された第2規定受電容量以上のとき、動作モードを確認し、移載制御中の場合、移載制御部62の制御を優先し、昇降制御部60と走行制御部61とに対して所定時間、走行動作と昇降動作を中断する中断指令を出力し、昇降制御部60と走行制御部61の制御を遅延して動作させる。
(b).第2比較器72がオフで、第1比較器70がオン、すなわち走行受電容量と昇降受電容量の合計値が予め設定された第1規定受電容量以上のとき、入出庫作業中の物品Fの重量が所定重量以上の場合、昇降制御部60に対して所定時間、昇降動作を中断する中断指令を出力し、昇降制御部60の制御を遅延して動作させ、入出庫作業中の物品Fの重量が所定重量より軽い場合、走行制御部61に対して所定時間、走行動作を中断する中断指令を出力し、走行制御部61の制御を遅延して動作させる。
【0056】
なお、走行受電容量と昇降受電容量の合計値が予め設定された第1規定受電容量以上のとき、物品Fの重量に依らずに、予め設定された昇降制御部60または走行制御部61のいずれか一方へ動作を中断する中断指令を出力するようにすることも可能であり、このとき中断指令を入力した昇降制御部60または走行制御部61は制御を遅延して動作させる。
(c).第2比較器72がオフで、第1比較器70がオン、すなわち走行受電容量と昇降受電容量の合計値が予め設定された第1規定受電容量以上のとき、入出庫作業中の物品Fの重量が重くなるにしたがって、下げる加速度の度合いを大きくし、走行制御部61と昇降制御部60に対して設定した加速度を送信して加速度を落とした走行動作と昇降動作を実行させる。なお、走行制御部61または昇降制御部60のいずれか一方の加速度を落とすようにすることも可能である。
【0057】
また前記上位コンピュータJは、3台の自動倉庫FSの各地上コントローラ56から送信されてくる、各自動倉庫FSの走行受電容量と昇降受電容量と移載受電容量と作業モード(入庫動作中/出庫動作中)により以下の(d)の判断動作を行っている。なお、上位コンピュータJには、予め優先して実行する自動倉庫FS(優先して駆動される搬送装置)の設定として、各自動倉庫FSに優先順位が設定されている。
[上位コンピュータJの受電容量の判断動作]
(d).図8に示すように、各自動倉庫FS毎に、走行受電容量と昇降受電容量と移載受電容量を加算して(ステップ−1)、合計した受電容量が所定受電容量以上の自動倉庫FSの存在を検出すると、あるい合計した受電容量の増減の傾向により所定受電容量を超えると予測される自動倉庫FSを検出すると(ステップ−2)、各自動倉庫FSの作業モード(入庫動作中/出庫動作中)を確認し(ステップ−3)、入庫動作中の自動倉庫FSを確認すると、この入庫動作中の自動倉庫FSの地上コントローラ56へ中断指令を出力し、この自動倉庫FSのスタッカークレーンCの制御を遅延して動作させる(ステップ−4)。
【0058】
ステップ−3において、各自動倉庫FSの作業モードが全て出庫動作中のとき、優先順位が最も低い自動倉庫FSの地上コントローラ56へ中断指令を出力し、この自動倉庫FSのスタッカークレーンCの制御を遅延して動作させる(ステップ−5)。
【0059】
中断指令を入力した地上コントローラ56は、本体コントローラ33の走行制御部61と昇降制御部62と移載制御部63に対して、所定時間、動作を中断する中断指令を出力してスタッカークレーンCの制御を遅延して動作させる。
【0060】
以下、上記スタッカークレーンCによる入出庫動作時の地上コントローラ56と上位コンピュータJにおける処理を説明する。
▲1▼.スタッカークレーンCの本体コントローラ33は、電流監視部50により求められた走行受電容量と昇降受電容量と移載受電容量と比較器70,72の出力信号を、光送受信器34,55を介して地上コントローラ56へ送信し、地上コントローラ56は、この本体コントローラ33から送信されてきた走行受電容量と昇降受電容量と移載受電容量と、実行している入出庫作業のモードを、上位コンピュータJへ送信する。
【0061】
▲2▼.上位コンピュータJは、上記(d)の判断動作を行う。この判断動作(d)により、自動倉庫FSの地上コントローラ56へ中断指令を出力する。上位コンピュータJより中断指令を入力した自動倉庫FSの地上コントローラ56は、本体コントローラ33の昇降制御部60と走行制御部61と移載制御部62へ中断指令を光送受信器55,34を介して送信し、地上コントローラ56より中断指令を受信した本体コントローラ33の昇降制御部60と走行制御部61と移載制御部62は、所定時間、制御を遅延して動作する。
【0062】
これにより、自動倉庫FSのいずれかの各自動倉庫FSにおいて、その受電容量が予め設定された規定受電容量以上あるいは規定受電容量を超えると予測されると、作業モードが入庫モード、すなわち入庫作業中の自動倉庫FSに対して中断指令が出力され、作業モードが入庫モードである自動倉庫FSがない場合は、予め設定された優先順位が低い、すなわち優先が設定されていない自動倉庫FSに対して中断指令が出力され、中断指令を入力した自動倉庫FSの移載動作と昇降動作と走行動作が遅延されて動作される。
【0063】
▲3▼.地上コントローラ56は、上記(a)の判断動作を行う。判断動作(a)により昇降制御部60と走行制御部61に対して中断指令を光送受信器55,34を介して送信し、地上コントローラ56より中断指令を受信した本体コントローラ33の昇降制御部60と走行制御部61は、所定時間、制御を遅延して動作する。
【0064】
これにより、走行受電容量と昇降受電容量と移載受電容量の合計値が予め設定された第2規定受電容量以上あるいは第2規定受電容量を超える恐れがあると予測されるとき、移載動作の実行が優先され、昇降動作と走行動作が遅延されて動作され、移載受電容量と走行受電容量と昇降受電容量が所定受電容量に制限されるように制御される。
【0065】
▲4▼.地上コントローラ56は、上記(b)あるいは(c)の判断動作を行う。判断動作(b)あるいは(c)により昇降制御部60または走行制御部61に対して中断指令、あるいは低く設定された加速度を光送受信器55,34を介して送信し、地上コントローラ56より中断指令を受信した本体コントローラ33の昇降制御部60または走行制御部61は、所定時間、制御を遅延して動作し、あるいは地上コントローラ56より低く設定された加速度を受信した本体コントローラ33の昇降制御部60または走行制御部61は、加速度を下げて昇降動作または走行動作を実行する。
【0066】
これにより、走行受電容量と昇降受電容量の合計値が予め設定された規定受電容量以上あるいは規定受電容量を超える恐れがあると予測されるとき、(b)の判断動作では昇降動作と走行動作の一方が実行されて他方が遅延されて動作され、(c)の判断動作では加速度が低く設定され、走行受電容量と昇降受電容量が所定受電容量に制限するように制御される。
【0067】
以上のように本実施の形態によれば、自動倉庫FS毎、すなわちスタッカークレーンC毎に走行の受電容量と昇降の受電容量が認識され、これら走行受電容量と昇降受電容量が所定受電容量に制限するように制御されることにより、複数のスタッカークレーンCからなる物品保管設備の総受電容量を所定受電容量に制限でき、確実に契約した受電容量を維持することができる。
【0068】
また本実施の形態によれば、各スタッカークレーンCの走行受電容量と昇降受電容量が規定受電容量以上となると、あるいは前記規定受電容量を超えると予測されると、各スタッカークレーンCの走行駆動部による走行動作または昇降駆動部による昇降動作の一方が遅延して動作されることにより、またスタッカークレーンCが搬送している物品Fの重量に基づいて、走行動作と昇降動作のいずれかを遅延するのか選択され、一方が遅延して動作されることにより、スタッカークレーンCの走行受電容量と昇降受電容量が分散され、よって最大受電容量が低減されて走行受電容量と昇降受電容量を所定受電容量に制限することができる。また物品Fの重量に大きく影響される走行動作または昇降動作の受電容量を制限することができる。
【0069】
また本実施の形態によれば、各スタッカークレーンCの走行受電容量と昇降受電容量が規定受電容量以上となると、あるいは前記規定受電容量を超えると予測されると、各スタッカークレーンCの走行駆動部による走行動作または昇降駆動部による昇降動作が、加速度を下げて行われることにより、またスタッカークレーンC上に載置された物品Fの重量が重くなるにしたがって加速度を下げて行われることにより、走行受電容量または昇降受電容量が減少され、よって最大受電容量が低減されて走行受電容量と昇降受電容量を所定受電容量に制限でき、確実に契約した受電容量を維持することができる。
【0070】
また本実施の形態によれば、各スタッカークレーンCの走行受電容量と昇降受電容量が規定受電容量以上となると、あるいは前記規定受電容量を超えると予測されると、予め設定された優先の(優先順の高い)スタッカークレーンCの駆動を行われ、すなわち優先が設定されていない(優先順の低い)スタッカークレーンCの駆動は中断されることにより、物品保管設備の総受電容量を所定受電容量に制限でき、確実に契約した受電容量を維持することができる。
【0071】
また本実施の形態によれば、各スタッカークレーンCの移載受電容量と走行受電容量と昇降受電容量が規定受電容量以上となると、あるいは前記規定受電容量を超えると予測されると、各スタッカークレーンCの移載受電容量と走行受電容量と昇降受電容量が所定受電容量に制限されることにより、複数のスタッカークレーンCからなる物品保管設備の総受電容量を所定受電容量に制限でき、確実に契約した受電容量を維持することができる。
【0072】
また本実施の形態によれば、各スタッカークレーンCの移載受電容量と走行受電容量と昇降受電容量が規定受電容量以上となると、あるいは前記規定受電容量を超えると予測されると、各スタッカークレーンCの移載手段による物品Fの移載動作が、走行駆動部の走行動作、昇降駆動部の昇降動作より優先して行われることにより、移載手段による物品Fの移載を確実に先に終了することができる。
【0073】
また本実施の形態によれば、各スタッカークレーンCの移載受電容量と走行受電容量と昇降受電容量が規定受電容量以上となると、あるいは前記規定受電容量を超えると予測されると、各スタッカークレーンCによる物品Fの出庫動作が、物品Fの入庫動作より優先して行われることにより、物品保管設備SUからの物品Fの出庫を予定通りに実行することができる。
【0074】
なお、本実施の形態では、物品保管設備SUを構成する棚設備を、搬送装置として昇降体上に移載手段を設けたスタッカークレーンCを使用した自動倉庫FSとしているが、このような自動倉庫FS、スタッカークレーンCに限ることはなく、図9に示すような、物品保管庫FS’としてもよい。この物品保管庫FS’では、前方側に位置する一方の収納棚Aの下部側の物品収納部Dを利用して上下2段の物品Fの搬入出口が設けられ、この搬入出口にそれぞれ物品Fを収納棚Aに対して搬出入するためにコンベヤ装置E2a,E2bが設けられ、また搬出入口の近傍に、地上制御盤E1が設けられている。また、一対の収納棚Aの前後中間部には、物品Fを各物品収納部Dとコンベヤ装置E2a,E2bとの間に亘って搬送し、入出庫を行う搬送装置として、保管棚Aの上下高さのほぼ全域にわたって垂直方向に昇降される昇降体である昇降台3と、この昇降台3上に横動自在に設けられる走行体2’と、この走行体2’上に設けられ、保管棚Aの物品保管部Dまたはコンベヤ装置E2a,E2bに対して物品Fの受け渡しを行うフォーク装置5を備えた搬送装置を設けている。
【0075】
また本実施の形態では、移載用電動モータ35に専用のインバータ38を設けているが、この移載用インバータ38を設けることなく、走行用インバータ36を移載用電動モータ35と走行用電動モータ23で共用することも可能である。このとき、走行用インバータ36を移載用電動モータ35と走行用電動モータ23とで切換えて使用し、移載制御時には、走行用インバータ36へ移載制御部62より移載指令を出力し、またこのときの走行用電流変換器50により計測される電流(負荷電流)は移載の受電容量として認識される。
【0076】
また本実施の形態では、左右方向に並設された各保管棚Aをそれぞれ、前後方向に物品保管部Dを有する構成としているが、各保管棚Aを前後方向のみでなく左右方向(奥行き方向)に物品保管部Dを並べた構成とすることもできる。このとき、フォーク装置5を、フォーク(出し入れ具)が各保管棚Aの左右方向の各物品保管部Dに対して位置決め出退可能な構成(ダブルディープタイプ)とする。
【0077】
また本実施の形態では、物品Fの移載を行うフォーク装置(移載手段の一例)5をランニングフォークを使用したフォーク方式としているが、フォーク方式に限ることはなく、互いに接近離間方向に移動自在で物品Fの側面を挟持する一対の搬送用ベルトを備えたサイドベルト方式、あるいは互いに接近離間方向に移動自在で物品Fの側面を挟持して物品Fを移載する一対のフォークを備えたサイドクランプ方式、あるいは物品Fに取っ手がある場合にこの取っ手を把持あるいは支持して物品Fを移載するフック方式、あるいは物品Fに裏面にフォークが移動して裏面から物品Fを押して物品保管部Dから昇降台3上へ移載し、物品Fに前面にフォークが移動して前面から物品Fを押して昇降台3から物品保管部D上へ移載するアーム方式のフォーク装置とすることができる。
【0078】
また本実施の形態では、搬入出部Eの一対のコンベヤ装置E2a,E2bを物品Fの搬入出を行う搬入出口として使用しているが、これらコンベヤ装置E2a,E2bを、物品Fの搬入口専用または搬出口専用として使用することもできる。また物品Fの捌き手段として、コンベヤ装置E2a,E2bを使用しているが、固定式の物品受け台、自走台車、リフター付物品受け台などを使用することもできる。
【0079】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、搬送装置毎に走行の受電容量と昇降の受電容量が認識され、これら走行受電容量と昇降受電容量は所定受電容量に制限するように制御されることにより、複数の搬送装置からなる物品保管設備の総受電容量を所定受電容量に制限することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における物品保管設備の斜視図である。
【図2】同物品保管設備を形成する自動倉庫の要部斜視図である。
【図3】同物品保管設備のスタッカークレーンの概略構成図である。
【図4】同物品保管設備のスタッカークレーンの要部拡大図である。
【図5】同物品保管設備の本体コントローラの制御構成図である。
【図6】同物品保管設備の本体コントローラの電流監視部のブロック図である。
【図7】同物品保管設備の地上コントローラの制御構成図である。
【図8】同物品保管設備の上位コンピュータのフローチャートである。
【図9】本発明の他の実施の形態における物品保管設備を形成する物品保管庫の要部斜視図である。
【符号の説明】
SU 物品保管設備
FS 自動倉庫
FS’ 物品保管庫
A 収納棚
B 作業通路
C スタッカークレーン
D 物品収納部
E 物品搬入出部
E1 地上制御盤
E2 コンベヤ装置(搬入出口)
F 物品
G 本体制御盤
J 上位コンピュータ
P パレット
1 走行レール
2 走行車体
2’ 走行体
3 昇降台
4 昇降マスト
5 フォーク装置
12 昇降用電動モータ
14,25 測距装置
23 走行用電動モータ
33 本体コントローラ
34,55 光送受信器
35 移載用電動モータ
36,37,38 インバータ
43 給電レール
49,51,53 CT
50,52,54 電流変換器
56 地上コントローラ
58 重量センサ

Claims (4)

  1. 物品を保管する複数の物品保管部と、前記物品保管部に沿って走行する走行体、前記物品保管部と搬入出口へ昇降される昇降体、および前記走行体上または前記昇降体上に設けられ前記物品保管部と前記搬入出口において前記物品の移載を行う移載手段を有する複数の搬送装置とを備えた物品保管設備であって、
    前記各搬送装置は、前記走行体を走行駆動する走行駆動部の走行の受電容量と、前記昇降体を昇降駆動する昇降駆動部の昇降の受電容量と、前記移載手段を駆動する移載駆動部の移載の受電容量を認識し、これら走行の受電容量と昇降の受電容量と移載の受電容量を所定受電容量に制限するように制御し、
    前記各搬送装置の走行の受電容量と昇降の受電容量と移載の受電容量が規定受電容量以上となると、あるいは前記規定受電容量を超えると予測すると、前記各搬送装置が入庫動作中か出庫動作中かどうかを確認し、入庫動作中の搬送装置を確認すると、この入庫動作中の搬送装置へ中断指令を出力し、各搬送装置の走行駆動部と昇降駆動部と移載駆動部による物品の出庫動作を、各搬送装置の走行駆動部と昇降駆動部と移載駆動部による物品の入庫動作よりも優先して行うこと
    を特徴とする物品保管設備。
  2. 前記各搬送装置に予め優先して作業を実行する優先順位を設定し、
    前記各搬送装置が入庫動作中か出庫動作中かどうかを確認して、各搬送装置が全て出庫作業中のとき、優先順位が最も低い搬送装置へ中断指令を出力すること
    を特徴とする請求項1に記載の物品保管設備。
  3. 前記各搬送装置は、前記中断指令を入力すると、走行制御部による走行動作と、昇降制御部による昇降動作と、移載制御部による移載動作を遅延して行うこと
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の物品保管設備。
  4. 物品を保管する複数の物品保管部と、前記物品保管部に沿って走行する走行体、前記物品保管部と搬入出口へ昇降される昇降体、および前記走行体上または前記昇降体上に設けられ前記物品保管部と前記搬入出口において前記物品の移載を行う移載手段を有する複数の搬送装置とを備えた物品保管設備であって、
    前記各搬送装置は、前記走行体を走行駆動する走行駆動部の走行の受電容量と、前記昇降体を昇降駆動する昇降駆動部の昇降の受電容量と、前記移載手段を駆動する移載駆動部の移載の受電容量を認識し、これら走行の受電容量と昇降の受電容量と移載の受電容量を所定受電容量に制限するように制御し、
    前記各搬送装置の走行の受電容量と昇降の受電容量と移載の受電容量が規定受電容量以上となると、あるいは前記規定受電容量を超えると予測すると、各搬送装置の移載駆動部による物品の移載動作を、前記走行駆動部による走行動作、前記昇降駆動部による昇降動作より優先して行い、前記走行駆動部による走行動作と前記昇降駆動部による昇降動作を遅延させて行うこと
    を特徴とする物品保管設備。
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