JP4905774B2 - 物品収納設備 - Google Patents
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Description
そこで、従来の物品収納設備では、物品搬送用移動体に対して昇降自在な昇降台を設け、この昇降台に二つの物品移載手段を水平方向に並べて設けているものがある(例えば、特許文献1参照。)
この特許文献1では、物品搬送用移動体を水平移動および昇降台を昇降作動することにより二つの物品移載手段の夫々が物品を移載することができるので、一台の物品搬送用移動体にて二つの物品を同時に搬送することができ、搬送能力の向上を図り得る。
この特許文献2では、水平方向において、物品収納棚の中央部分に共有範囲を設け、その共有範囲の両端に単独範囲を設けている。共有範囲に対しては、二台の物品搬送用移動体のいずれもが侵入可能であるが、共有範囲には二台の物品搬送用移動体が同時に侵入することを制限し、物品搬送用移動体どうしの衝突の発生を防止している。そして、二つの単独範囲では、物品搬送用移動体による物品搬送を同時に行うことができ、搬送能力の向上を図り得る。
前記物品搬送用移動体として、同一の軌道を水平移動する状態で二台設けられ、前記物品移載手段は、前記物品搬送用移動体に立設された単一の昇降ポストに沿って昇降自在に設けられ、前記昇降ポストは、前記物品搬送用移動体の水平移動方向において残りの一台の物品搬送用移動体が位置する側とは反対側に立設され、
前記物品移載手段は、前記昇降ポストに対して前記物品搬送用移動体の水平移動方向で残りの一台の物品搬送用移動体が位置する側に設けられ、
前記二台の物品搬送用移動体は、それらが備える前記物品移載手段を水平方向に隣接する前記収納部の夫々に対応する物品移載位置に位置させるべく、水平移動方向に近付けて位置させることができるように構成されている点にある。
そして、昇降ポストを立設する箇所は、物品搬送用移動体の水平移動方向において残りの一台の物品搬送用移動体が位置する側とは反対側であるので、昇降ポストが邪魔になることなく、水平移動方向に二台の物品搬送用移動体を極力近づけて位置させることができる。したがって、水平方向に隣接する収納部の夫々に対応する棚側の物品移載位置に物品移載手段を位置させるべく、二台の物品搬送用移動体を位置させながら、二台の物品搬送用移動体にて複数の物品を搬送することができ、それだけ効率よく物品搬送を行うことができる。
そして、製作誤差や磨耗により走行レールの厚みが均一でない場合であっても、その厚みの異なる分だけを弾性体の弾性変形により吸収し、走行レールに対する規制輪体の接触圧力を適正に維持できることになる。
したがって、走行車輪の走行レールからの浮上を的確に規制できることとなって、物品搬送用移動体の加減速時に物品搬送用移動体が後傾状態や前傾状態となるのを抑制でき、走行車輪から走行レールに対して駆動力を適正に伝達することができない、あるいは、走行車輪がスリップするなどの問題の発生を的確に抑制できることになる。
〔第一実施形態〕
まず、第一実施形態における物品収納設備について説明すると、この物品収納設備は、図1に示すように、複数の収納部1を縦横に並べて備えた物品収納棚2と、その物品収納棚2と入出庫用の物品支持部3との間で物品Bを搬送する物品搬送用移動体としてのスタッカークレーン4とから構成されている。
そして、前後一対の支柱5と左右一対の載置支持部6とにより一つの収納部1が形成され、この収納部1が縦横に複数並べて設けられている。
二つの物品収納棚2の間には、物品収納棚2の水平方向の全範囲および入出庫用の物品支持部3にわたる軌道としての走行レール7が床面に設置され、物品収納棚2の水平方向の全範囲および入出庫用の物品支持部3にわたるガイドレール8が上方側に設置されている。そして、スタッカークレーン4がガイドレール8にて案内されながら走行レール7上を水平移動するように設けられている。
前記走行レール7の両端部のうち、入出庫用の物品支持部3側の端部には、スタッカークレーン4の運転を管理する地上側コントローラ9が設けられ、この地上側コントローラ9が、どの収納部1にどの物品を収納しているかなどの収納情報を管理している。
られている。二台のスタッカークレーン4の夫々は、図2に示すように、走行レール7に沿って走行して水平移動自在な走行台車10と、この走行台車10に対して昇降自在な昇降台11と、この昇降台11に備えさせた物品移載手段としての移載装置12(例えば、フォーク式の移載装置)とから構成されている。
そして、スタッカークレーン4は、走行台車10の水平移動、昇降台11の昇降作動、および、移載装置12の移載作動により、入出庫用の物品支持部3に存在する物品Bを物品収納棚2の収納部1に収納する入庫、あるいは、物品収納棚2の収納部1に収納されている物品Bを入出庫用の物品支持部3に取り出す出庫を行うように構成されている。
二つの荷受台13のうち、物品収納棚2から遠い側に位置するものを第一荷受台13aとし、物品収納棚2に近い側に位置するものを第二荷受台13bとしている。
そして、第一スタッカークレーン4aは、第一荷受台13aと物品収納棚2との間での物品搬送を行い、第二スタッカークレーン4bは、第二荷受台13bと物品収納棚2との間での物品搬送を行う。
前記昇降台11は、昇降用チェーン15にて吊下げ支持され、この昇降用チェーン15は、ガイドレール8に沿って案内される上部フレーム16に設けた案内スプロケット17と昇降ポスト14の下方側に設けた案内スプロケット18とに巻き掛けられて、走行台車10の一端に装備した巻き取りドラム19に連結されている。
そして、巻き取りドラム19をインバータ式の昇降用電動モータ20にて正逆に駆動回転させて、昇降用チェーン15の繰り出し操作や巻き取り操作で昇降台11を昇降作動させるように構成されている。
そして、昇降用レーザ測距計21は、昇降台11の昇降方向において、走行台車10に設けられたミラー23の配設位置を基準位置として、その基準位置と昇降台11との距離を検出することにより、昇降経路上における昇降台11の昇降位置を検出するように構成されている。
そして、走行用電動モータ25にて駆動輪24aを正逆に回転駆動することにより、走行台車10を水平移動させるように構成されている。
そして、走行用レーザ測距計26は、地上側に設置されている反射板27に向けて投射して、走行レール7の端部からの走行台車10の距離を検出することにより、走行経路上における走行台車10の走行位置を検出するように構成されている。
そして、クレーン制御装置28は、複数の収納部1の夫々に対応する棚側の物品移載位置および入出庫用の物品支持部3に対応する入出庫側の物品移載位置に移載装置12を移動させるべく、走行台車10の水平移動および昇降台11の昇降作動を制御し、かつ、棚側の物品移載位置および入出庫側の物品移載位置において移載装置12が収納部1および入出庫用の物品支持部3に対して物品移載を行うべく、移載装置12の移載作動を制御するように構成されている。
そして、クレーン制御装置28は、走行用レーザ測距計26の検出情報に基づいて走行台車10を指令された走行用目標停止位置に走行させるべく、走行台車10の水平移動を制御する走行制御を行う走行制御部28a、昇降用レーザ測距計21の検出情報に基づいて昇降台11を指令された昇降用目標停止位置に昇降させるべく、昇降台11の昇降作動を制御する昇降制御を行う昇降制御部28b、収納部1および入出庫用の物品支持部3に対して物品移載を行うべく、移載装置12の移載作動を制御する移載制御を行う移載制御部28cなどから構成されている。
前記昇降制御部28bにおける昇降制御では、昇降用電動モータ20を作動開始させて昇降台11の昇降作動を開始し、昇降用レーザ測距計21にて検出される昇降台11の昇降位置が指令された昇降用目標停止位置になると、昇降用電動モータ20の作動を停止させてブレーキをかけて昇降用目標停止位置に昇降台11を停止させるべく、昇降用電動モータ20の作動を制御する。
前記移載制御部28cにおける移載制御では、フォーク式の移載装置12を作動させ、フォークを突出させて物品Bを掬い取るあるいは物品Bを卸し、その後フォークを引退させるべく、移載装置12の移載作動を制御する。
そして、クレーン制御装置28は、地上側コントローラ9からの指令に基づいて、走行制御部28aによる走行制御、昇降制御部28bによる昇降制御、および、移載制御部28cによる移載制御を行うことにより、入出庫用の物品支持部3に存在する物品Bを物品収納棚2の収納部1に収納する入庫、あるいは、物品収納棚2の収納部1に収納されている物品Bを入出庫用の物品支持部3に取り出す出庫を行う。
このようにして、複数のスタッカークレーン4の作動を制御する制御手段Hが、地上側コントローラ9と二つのクレーン制御装置28とから構成されている。
前記制御手段Hは、入庫処理として、同時入庫処理と第一の単独入庫処理と第二の単独入庫処理との三種類の入庫処理を実行可能であり、出庫処理として、同時出庫処理と第一の単独出庫処理と第二の単独出庫処理との三種類の出庫処理を実行可能である。
以下、夫々の処理について図4〜図9に基づいて説明する。
図4〜図9は、物品収納設備の一部を省略した側面図であり、左端に入出庫用の物品支持部3が位置し、その入出庫用の物品支持部3よりも右側に物品収納棚2が位置する。
ちなみに、この同時入庫処理を実行する際には、第一荷受台13aと第二荷受台13bとの両方に物品Bを載置させることになるが、二つの物品Bのうち物品収納棚2の奥側に収納すべき物品Bを第二荷受台13bに載置させるようにしている。
第一クレーン制御装置28Aに対する入庫指令は、第一荷受台13aに載置されている物品Bを収納部1に収納させるための指令であり、第一荷受台13aに対応する入出庫側の物品移載位置および物品Bを収納すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置についての昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが指令される。
第二クレーン制御装置28Bに対する入庫指令は、第二荷受台13bに載置されている物品Bを収納部1に収納させるための指令であり、第二荷受台13bに対応する入出庫側の物品移載位置および物品Bを収納すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置についての昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが指令される。
また、物品Bを収納すべき収納部1については、スタッカークレーン4の水平移動方向において、第二クレーン制御装置28Bに対する入庫指令よりも第一クレーン制御装置28Aに対する入庫指令の方が入出庫用の物品支持部3に近い側になるように指令される。
第一クレーン制御装置28Aでは、まず、第一スタッカークレーン4aが第一荷受台13aに載置されている物品Bを受け取るべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。次に、第一スタッカークレーン4aがその受け取った物品Bを収納すべき収納部1に収納すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
第二クレーン制御装置28Bでは、第二スタッカークレーン4bが第二荷受台13bに載置されている物品Bを受け取り、次に、第二スタッカークレーン4bがその受け取った物品Bを収納すべき収納部1に収納すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
前記制御手段Hは、第一スタッカークレーン4aを作動させる形態で、第一スタッカークレーン4aに備えさせた移載装置12を入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、その移載装置12にて入出庫用の物品支持部から物品Bを受け取る受け取り用の移載を行い、次に、第一スタッカークレーン4aに備えさせた移載装置12を物品収納棚2における受け取った物品Bを収納すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、受け取った物品Bを収納部1に収納するように移載すべく、第一スタッカークレーン4aの水平移動、移載装置12の昇降作動、および、移載装置12の移載作動を制御する。
第一クレーン制御装置28Aでは、まず、第一スタッカークレーン4aが第一荷受台13aに載置されている物品Bを受け取り、次に、第一スタッカークレーン4aがその受け取った物品Bを収納すべき収納部1に収納すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
第二クレーン制御装置28Bでは、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行わず、第二スタッカークレーン4bをその場に待機させる。
そして、制御手段Hは、第二スタッカークレーン4bを作動させる形態で、第二スタッカークレーン4bに備えさせた移載装置12を入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、その移載装置12にて入出庫用の物品支持部から物品Bを受け取る受け取り用の移載を行い、次に、第二スタッカークレーン4bに備えさせた移載装置12を物品収納棚2における受け取った物品Bを収納すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、受け取った物品Bを収納部1に収納するように移載すべく、第二スタッカークレーン4bの水平移動、移載装置12の昇降作動、および、移載装置12の移載作動を制御する。
第二クレーン制御装置28Bでは、まず、第二スタッカークレーン4bが第二荷受台13bに載置されている物品Bを受け取り、次に、第二スタッカークレーン4bがその受け取った物品Bを収納すべき収納部1に収納すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
そして、制御手段Hは、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの夫々に備えさせた二つの移載装置12を物品収納棚2における取り出すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、それら複数の移載装置12にて収納部1から物品Bを取り出す取り出し用の移載を行い、次に、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの夫々に備えさせた二つの移載装置12を入出庫用の物品支持部3に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、取り出した物品Bを入出庫用の物品支持部3に移載すべく、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの水平移動、二つの移載装置12の昇降作動、および、二つの移載装置12の移載作動を制御する。
第一クレーン制御装置28Aに対する出庫指令は、収納部1に収納されている物品Bを第一荷受台13aに取り出すための指令であり、物品Bを取り出すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置および第一荷受台13aに対応する入出庫側の物品移載位置についての昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが指令される。
第二クレーン制御装置28Bに対する出庫指令は、収納部1に収納されている物品Bを第二荷受台13bに取り出すための指令であり、物品Bを取り出すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置および第二荷受台13bに対応する入出庫側の物品移載位置についての昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが指令される。
また、物品Bを取り出すべき収納部1については、スタッカークレーン4の水平移動方向において、第二クレーン制御装置28Bに対する出庫指令よりも第一クレーン制御装置28Aに対する出庫指令の方が入出庫用の物品支持部3に近い側になるように指令される。
第一クレーン制御装置28Aでは、まず、第一スタッカークレーン4aが収納部1に収納されている物品Bを取り出すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。次に、第一スタッカークレーン4aがその取り出した物品Bを第一荷受台13aに移載すべく、走行制御部
23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
第二クレーン制御装置28Bでは、第二スタッカークレーン4bが走行台車7の水平移動方向に異なる収納部1に収納されている物品Bを取り出し、次に、第二スタッカークレーン4bがその取り出した物品Bを第二荷受台13bに移載すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
そして、制御手段Hは、第一スタッカークレーン4aを作動させる形態で、第一スタッカークレーン4aに備えさせた移載装置12を物品収納棚2における取り出すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、その移載装置12にて収納部1から物品Bを取り出す取り出し用の移載を行い、次に、第一スタッカークレーン4aに備えさせた移載装置12を入出庫用の物品支持部3に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、取り出した物品Bを入出庫用の物品支持部3に移載すべく、第一スタッカークレーン4aの水平移動、移載装置12の昇降作動、および、移載装置12の移載作動を制御する。
第一クレーン制御装置28Aでは、まず、第一スタッカークレーン4aが収納部1に収納されている物品Bを取り出し、次に、第一スタッカークレーン4aがその取り出した物品Bを第一荷受台13aに移載すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
第二クレーン制御装置28Bでは、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行わず、第二スタッカークレーン4bをその場に待機させる。
そして、制御手段Hは、第二スタッカークレーン4bを作動させる形態で、第二スタッカークレーン4bに備えさせた移載装置12を物品収納棚2における取り出すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、その移載装置12にて収納部1から物品Bを取り出す取り出し用の移載を行い、次に、第二スタッカークレーン4bに備えさせた移載装置12を入出庫用の物品支持部3に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、取り出した物品Bを入出庫用の物品支持部3に移載すべく、第二スタッカークレーン4bの水平移動、移載装置12の昇降作動、および、移載装置12の移載作動を制御する。
第一クレーン制御装置28Aでは、第一スタッカークレーン4aに備えさせた移載装置12を第一荷受台13aに対応する入出庫側の物品移載位置に位置させるべく、走行制御部23aによる走行制御、および、昇降制御部23bによる昇降制御を行う。
第二クレーン制御装置28Bでは、まず、第二スタッカークレーン4bが収納部1に収納されている物品Bを取り出し、次に、第二スタッカークレーン4bがその取り出した物品Bを第一荷受台13aに移載すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
するように構成されている。
前記制御手段Hがどのような処理を実行するかについて、図10のフローチャートに基づいて説明する。
前記制御手段Hは、物品Bの入庫が指令された場合には、その指令内容が異なる収納部1を収納対象として複数の物品Bの入庫を指令するものであると、同時入庫処理の実行かまたは第一の単独入庫処理の連続実行かを選択する入庫用選択処理を行い、その入庫用選択処理にて選択した処理を実行する(ステップ1〜4)。また、制御手段Hは、その指令内容が一つの収納部1を収納対象として一つの物品Bの入庫を指令するものであると、第二の単独入庫処理を実行する(ステップ5,6)。
前記制御手段は、物品Bの出庫が指令された場合には、その指令内容が異なる収納部1を取り出し対象として複数の物品Bの出庫を指令するものであると、同時出庫処理の実行かまたは第一の単独出庫処理の連続実行かを選択する出庫用選択処理を行い、その出庫用選択処理にて選択した処理を実行する(ステップ7〜10)。また、制御手段Hは、その指令内容が一つの収納部1を取り出し対象として一つの物品Bの出庫を指令するものであると、第二の単独出庫処理を実行する(ステップ11,12)。
前記制御手段Hは、ある収納部1を収納対象とする物品Bの入庫とある収納部1を取り出し対象とする物品Bの出庫が指令された場合には、第二の単独入庫処理と第二の単独出庫処理との連続実行を行う(ステップ13,14)。
まず、図10のステップ2〜4において述べた如く、異なる収納部1を収納対象として複数の物品Bの入庫が指令された場合について説明する。
この場合には、制御手段Hが入庫用選択処理を実行するが、この入庫用選択処理では、制御手段Hが、スタッカークレーン4の水平移動方向における二台のスタッカークレーン4の夫々の現在位置に基づいて、同時入庫処理の実行と第一の単独入庫処理の連続実行とのいずれかを選択する。
このようにして、制御手段Hは、二台のスタッカークレーン4の現在位置に基づいて、同時入庫処理の実行と単独入庫処理の連続実行とのうち選択した一方を実行する。
第一スタッカークレーン4aが入出庫用の物品支持部3に位置しかつ第二スタッカークレーン4bが物品収納棚2の奥側範囲に位置するとき、および、第一スタッカークレーン4aが物品収納棚2に位置しかつ第二スタッカークレーン4bが物品収納棚2の奥側範囲に位置するときには、第一の単独入庫処理を連続実行する。
図11の表において、物品収納棚2の手前側範囲とは、物品収納棚2の水平方向において、入出庫用の物品支持部3に隣接する端部から設定距離だけ水平方向に離れた箇所までの範囲であり、残りの範囲を物品収納棚2の奥側範囲としている。
この場合には、図12の表に示すように、制御手段Hは、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの現在位置にかかわらず、第二の単独入庫処理を実行する。
この場合には、制御手段Hが出庫用選択処理を実行するが、この出庫用選択処理では、制御手段Hが、スタッカークレーン4の水平移動方向における二台のスタッカークレーン4の夫々の現在位置に基づいて、同時出庫処理の実行と第一の単独出庫処理の連続実行とのいずれかを選択する。
このようにして、制御手段Hは、二台のスタッカークレーン4の現在位置に基づいて、同時出庫処理の実行と単独出庫処理の連続実行とのうち選択した一方を実行する。
第一スタッカークレーン4aが入出庫用の物品支持部3に位置しかつ第二スタッカークレーン4bが物品収納棚2の奥側範囲に位置するとき、および、第一スタッカークレーン4aが物品収納棚2に位置しかつ第二スタッカークレーン4bが物品収納棚2の奥側範囲に位置するときには、第一の単独出庫処理を連続して実行する。
この場合には、図12の表に示すように、制御手段Hは、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの現在位置にかかわらず、第二の単独出庫処理を実行する。
この場合には、図11の表に示すように、制御手段Hは、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの現在位置にかかわらず、第二の単独入庫処理と第二の単独出庫処理とを順次連続して実行する。
説明を加えると、制御手段Hは、第二の単独入庫処理と第二の単独出庫処理との連続実行により第二スタッカークレーン4bに備えさせた移載装置12を入出庫側の物品移載位置に位置させるまでの通常処理時間と、第一の単独入庫処理と第一の単独出庫処理との連続実行を行う割り込み処理を実行したときに第一スタッカークレーン4aに備えさせた移
載装置12を入出庫側の物品移載位置に位置させるまでの割り込み処理時間とを求める。そして、制御手段Hは、通常処理時間よりも割り込み処理時間の方が短いときには、割り込み処理が実行可能であると判別する。
次に、第二実施形態の物品収納設備について説明するが、この第二実施形態は、上記第一実施形態における物品搬送用移動体に備えさせる物品移載手段についての別実施形態である。以下、この物品移載手段について説明を加え、その他の構成については、上記第一実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
スタッカークレーン4における走行台車10には、移載装置12を備えさせた昇降台1
1が上下方向に並ぶ状態で二つ設けられ、二つの昇降台11が走行台車10対して各別に昇降自在に設けられている。
図13では、同時入庫処理における物品収納設備の側面図を示している。
そして、クレーン制御装置28の移載制御部28cは、高さの異なる収納部1の夫々に対して物品移載を行うべく、二つの移載装置12の移載作動を制御するように構成されている。
また、図示は省略しているが、第一荷受台13aと第二荷受台13bの夫々を上下方向に複数段積み上げることにより、入出庫用の物品支持部3が、複数の移載装置12を上下方向に並んで位置させて、複数の移載装置12により物品Bを移載することができるように構成されている。
このようにして、一台のスタッカークレーン4にて複数の物品Bを同時に入庫または出庫できることになり、図13に示すものでは、二台のスタッカークレーン4にて最大四つの物品Bを同時に入庫できるように構成されている。
次に、第三実施形態の物品収納設備について説明するが、この第三実施形態は、上記第一実施形態における物品搬送用移動体としてのスタッカークレーン4についての別実施形態である。以下、このスタッカークレーン4について説明を加え、その他の構成については、上記第一実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
そして、スタッカークレーン4の走行台車10には、軌道としての走行レール7の長手方向に間隔を隔てて前後の走行車輪24a,24bが設けられており、前後の走行車輪24のうち、スタッカークレーン4の水平移動方向において残りの一台のスタッカークレーン4が位置する側とは反対側の走行車輪24aが走行用電動モータ25にて駆動される駆動輪として構成され、スタッカークレーン4の水平移動方向において残りの一台のスタッカークレーン4が位置する側の走行車輪24bが遊転自在な従動輪として構成されている。
部3の夫々に対応する棚側の物品移載位置に二台のスタッカークレーン4の移載装置12を位置させるように二台のスタッカークレーン4を位置させることができることになる。したがって、同時入庫処理において物品Bを収納すべき二つの収納部3が水平移動方向に隣接する二つの収納部3である場合、および、同時出庫処理において物品Bを取り出すべき二つの収納部3が水平移動方向に隣接する二つの収納部3である場合においても、収納部3との間での物品Bの移載を二台のスタッカークレーン4が同時に行うことができることになる。
そこで、前後の走行車輪24a,24bの夫々について、走行レール7に対して上方への移動が規制されるように接触して走行車輪24a、24bの走行レール7からの浮上を規制する規制輪体29が設けられている。
前記規制輪体29は水平軸心周りに回転自在に支持されており、この規制輪体29を昇降操作して規制輪体29の走行レール7に対する接触圧力を調節する倍力式の調節手段32が設けられている。そして、規制輪体29に加え、走行レール7に対して側方への移動が規制されるように接触して走行台車10を走行レール7に沿って案内する案内輪体33が設けられている。この案内輪体33は、支持枠30に連結支持された案内用支持体45に縦軸心周りに回転自在に支持されている。
前記走行車輪24aの外周部には、ウレタンゴムにて構成された環状の走行用タイヤ24cが取り付けられている。また、規制輪体29の外周部にも、ウレタンゴムにて構成された弾性体としての環状の規制用タイヤ29aが取り付けられている。
前記規制輪体29は、走行レール7の規制用案内面7bの下方側に配置され、走行レール7の規制用案内面7bに対して下方側から接触することにより、走行レール7に対して上方への移動が規制されるように接触して走行車輪24の走行レール7からの浮上を規制するように構成されている。そして、規制輪体29は、走行レール7に対して規制用タイヤ29aの弾性力にて接触圧力をもって接することにより、走行車輪24の走行レール7からの浮上を的確に規制するように構成されている。
前記調節手段32は、支持枠30に固定支持されたベースホルダ34に水平軸心周りに回転操作自在に支持された操作部材35、および、その操作部材35に外嵌支持されかつ規制輪体29を水平軸心周りで回転自在に支持する支持部材36から構成されている。
この調節手段32の動きを説明すると、前記操作部材35を回転軸心X周りに回転操作すると、規制輪体29の自重や規制輪体29が走行レール7にて上方への移動が規制されることにより、支持部材36は操作部材35に対して揺動軸心Y周りで揺動することになり、支持部材36がその姿勢を維持しながら支持枠30に対して昇降するように構成されている。
そして、操作部材36を回転軸心X周りに回転操作して、上下方向での支持部材36の位置を調節することにより、規制輪体29の走行レール7に対する接触圧力を調節するように構成されている。
前記被係合部39は、操作部材35の外周部に一定角度(例えば、10度)ごとに形成されており、操作部材35の外周部の全長のうち、半分の180度にわたって合計19個の被係合部39が形成されている。
まず、揺動規制部材43を固定するボルト44を緩めるあるいは取り外すことにより、揺動規制部材43による調節部材40の揺動の規制を解除する。そして、揺動部材41を調節部材40と一体的に水平軸心周りで揺動させることにより、係合部38と被係合部39との係合を解除する。このように、係合部38と被係合部39との係合を解除することにより、操作部材35を回転操作可能となって、操作部材35を回転操作することにより
、上下方向での支持部材36の位置を調節して、規制輪体29の走行レール7に対する接触圧力を調節する。
規制輪体29の走行レール7に対する接触圧力を調節すると、揺動部材41を調節部材40と一体的に水平軸心周りで揺動させることにより、係合部38と被係合部39とを係合させる。係合部38と被係合部39とを係合させることができないときには、スライド規制部材42を調節部材40の長手方向に移動させて、揺動部材41に対して調節部材40をスライド移動可能とする。そして、係合部38と被係合部39とを係合させることができるように、揺動部材41に対して調節部材40をスライド移動させる。その後、スライド規制部材42にて揺動部材41を挟み込むことにより揺動部材41に対する調節部材40のスライド移動を規制した状態で、揺動部材41を調節部材40と一体的に水平軸心周りで揺動させることにより、係合部38と被係合部39とを係合させる。
係合部38と被係合部39とを係合させると、ボルト44にて揺動規制部材43を固定して揺動規制部材43にて調節部材40の揺動の規制することにより、係合部38と被係合部39との係合を維持させる。
(1)上記第一〜第三実施形態では、制御手段Hが同時入庫処理と同時出庫処理とを実行可能であるが、同時入庫処理のみを実行可能としたり、あるいは、同時出庫処理のみを実行可能として実施することも可能である。
た場合には、同時入庫処理の実行かあるいは第一の単独入庫処理の連続実行かを行うようにしているが、複数の物品Bの入庫が指令された場合には、常時、同時入庫処理の実行を行うようにしてもよい。
また、複数の物品Bの出庫が指令された場合についても、同時出庫処理の実行かあるいは第一の単独出庫処理の連続実行かを行うようにしているが、常時、同時出庫処理の実行を行うようにしてもよい。
また、複数の物品Bの出庫が指令された場合についても、第一の単独出庫処理の連続実行に代えて、第二の単独出庫処理の連続実行を行うようにしてもよい。
また、出庫用選択処理においても、第一スタッカークレーン4aの現在位置と第二スタッカークレーン4bの現在位置とに限らず、各種の条件によって、同時出庫処理の実行か第一の単独出庫処理の連続実行かを選択できる。
用レーザ測距計21を設けているが、どのような構成によって、走行経路上における走行台車10の走行位置や昇降経路上における昇降台11の昇降位置を検出するかは適宜変更が可能である。
例えば、走行台車10の走行や昇降台11の昇降に伴って回転自在なロータリーエンコーダなどを設けて、走行経路上における走行台車10の走行位置や昇降経路上における昇降台11の昇降位置を検出することも可能である。
また、走行用レーザ測距計26を設ける場合に、上記第一実施形態とは逆に、走行レール7の両端部に走行用レーザ測距計26を設定し、走行台車10に反射板27を設置することも可能である。この場合には、走行用レーザ測距計26の検出情報が地上側コントローラ9に入力され、地上側コントローラ9がクレーン制御装置28に対して走行台車10の走行位置を通信するように構成されている。
2 物品収納棚
3 入出庫用の物品支持部
4 物品搬送用移動体
7 軌道としての走行レール
12 物品移載手段
14 昇降ポスト
24 走行車輪
29 規制輪体
29a 弾性体
B 物品
Claims (3)
- 複数の収納部を縦横に並べて備えた物品収納棚と、
その物品収納棚と入出庫用の物品支持部との間で物品を搬送すべく、軌道上を水平移動自在でかつ物品移載手段を昇降自在に備えた物品搬送用移動体とが設けられている物品収納設備であって、
前記物品搬送用移動体として、同一の軌道を水平移動する状態で二台設けられ、
前記物品移載手段は、前記物品搬送用移動体に立設された単一の昇降ポストに沿って昇降自在に設けられ、
前記昇降ポストは、前記物品搬送用移動体の水平移動方向において残りの一台の物品搬送用移動体が位置する側とは反対側に立設され、
前記物品移載手段は、前記昇降ポストに対して前記物品搬送用移動体の水平移動方向で残りの一台の物品搬送用移動体が位置する側に設けられ、
前記二台の物品搬送用移動体は、それらが備える前記物品移載手段を水平方向に隣接する前記収納部の夫々に対応する物品移載位置に位置させるべく、水平移動方向に近付けて位置させることができるように構成されている物品収納設備。 - 前記物品搬送用移動体は、前記軌道の長手方向に間隔を隔てた前後の走行車輪により前記軌道としての走行レール上を走行するように構成され、
前記前後の走行車輪の夫々について、前記走行レールに対して上方への移動が規制されるように接触して前記走行車輪の前記走行レールからの浮上を規制する規制輪体が設けられている請求項1に記載の物品収納設備。 - 前記規制輪体が、前記走行レールに対して弾性体の弾性力にて接触圧力をもって接する状態で設けられている請求項2に記載の物品収納設備。
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