JP2007001770A - 物品収納設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送能力の向上を効果的に実現できる物品収納設備の提供。
【解決手段】制御手段が、異なる収納部1を収納対象として複数の物品の入庫が指令された場合には、複数の物品搬送用移動体4の夫々に備えさせた複数の物品移載手段12を入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、複数の物品移載手段12にて入出庫用の物品支持部から物品を受け取る受け取り用の移載を行い、次に、複数の物品搬送用移動体4の夫々に備えさせた複数の物品移載手段12を受け取った物品を収納すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、受け取った物品を収納部1に収納するように移載すべく、複数の物品搬送用移動体4の水平移動、複数の物品移載手段12の昇降作動、および、複数の物品移載手段12の移載作動を制御する同時入庫処理を実行するように構成されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、複数の収納部を縦横に並べて備えた物品収納棚と、その物品収納棚と入出庫用の物品支持部との間で物品を搬送すべく、軌道上を水平移動自在でかつ物品移載手段を昇降自在に備えた物品搬送用移動体と、その物品搬送用移動体の作動を制御する制御手段とが設けられ、前記制御手段が、前記複数の収納部の夫々に対応する棚側の物品移載位置および前記入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に前記物品移載手段を移動させるべく、前記物品搬送用移動体の水平移動および前記物品移載手段の昇降作動を制御し、かつ、前記棚側の物品移載位置および前記入出庫側の物品移載位置において前記物品移載手段が前記収納部および前記入出庫用の物品支持部に対して物品移載を行うべく、前記物品移載手段の移載作動を制御するように構成されている物品収納設備に関する。
上記のような物品収納設備は、物品搬送用移動体が物品収納棚と入出庫用の物品支持部との間で物品の搬送を行うことにより、入出庫用の物品支持部に存在する物品を物品収納棚の収納部に収納する入庫、あるいは、物品収納部の収納部に収納されている物品を入出庫用の物品支持部に取り出す出庫を行うものである。
このような物品収納設備では、入庫や出庫の作業時間を短縮するために、搬送能力の向上が求められている。
そこで、従来の物品収納設備では、物品搬送用移動体に対して昇降自在な昇降台を設け、この昇降台に二つの物品移載手段を水平方向に並べて設けているものがある(例えば、特許文献1参照。)
この特許文献1では、物品搬送用移動体を水平移動および昇降台を昇降作動することにより二つの物品移載手段の夫々が物品を移載することができるので、一台の物品搬送用移動体にて二つの物品を同時に搬送することができ、搬送能力の向上を図り得る。
また、他の従来の物品収納設備では、物品搬送用移動体として同一の軌道を水平移動する状態で二台が設けられ、入出庫用の物品支持部として物品収納棚の両側脇に設置する状態で二つ設けられ、二台の物品搬送用移動体のうち、一方の物品搬送用移動体が一方の入出庫用の物品支持部と物品収納棚との間で物品搬送を行い、他方の物品搬送用移動体が他方の入出庫用の物品支持部と物品収納棚との間で物品搬送を行うものがある(例えば、特許文献2参照。)。
この特許文献2では、水平方向において、物品収納棚の中央部分に共有範囲を設け、その共有範囲の両端に単独範囲を設けている。共有範囲に対しては、二台の物品搬送用移動体のいずれもが侵入可能であるが、共有範囲には二台の物品搬送用移動体が同時に侵入することを制限し、物品搬送用移動体どうしの衝突の発生を防止している。そして、二つの単独範囲では、物品搬送用移動体による物品搬送を同時に行うことができ、搬送能力の向上を図り得る。
特開2000−229708号公報 特開2002−175117号公報
上記特許文献1では、昇降台に二つの物品移載手段を水平方向に並べて備えているので、物品収納棚における複数の収納部のうちの異なる収納部を収納対象として二つの物品の
入庫が指令された場合あるいは物品収納棚における複数の収納部のうちの異なる収納部を取り出し対象として二つの物品の出庫が指令された場合は、異なる収納部に一つずつ物品を移載することになる。
すなわち、二つの物品を異なる収納部に入庫する場合には、二つの物品を異なる収納部に収納するように移載する際に、まず、二つの物品移載手段のうち一方の物品移載手段を収納すべき収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置させて収納部に収納するように移載して一つの物品を収納する。次に、他方の物品移載手段を収納すべき収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置させて収納部に収納するように移載して残りの一つの物品を収納する。
したがって、一台の物品搬送用移動体に二つの物品移載手段を備えるものの、収納部に対する移載については一つの物品移載手段の搬送能力しか得られず、搬送能力の向上を効果的に図ることができない虞がある。
上記特許文献2では、二台の物品搬送用移動体が設けられているものの、物品収納棚における共有範囲に対しては二台の物品搬送用移動体が同時に侵入できないので、その共有範囲では二台の物品搬送用移動体が同時に物品搬送を行うことができない。したがって、共有範囲の物品収納棚の一部に対する物品搬送では、一台の物品搬送用移動体の搬送能力しか得られず、搬送能力の向上を効果的に図ることができない虞がある。
本発明は、かかる点に着目してなされたものであり、その目的は、搬送能力の向上を効果的に実現できる物品収納設備を提供する点にある。
この目的を達成するために、本発明にかかる物品収納設備の第1特徴構成は、複数の収納部を縦横に並べて備えた物品収納棚と、その物品収納棚と入出庫用の物品支持部との間で物品を搬送すべく、軌道上を水平移動自在でかつ物品移載手段を昇降自在に備えた物品搬送用移動体と、その物品搬送用移動体の作動を制御する制御手段とが設けられ、前記制御手段が、前記複数の収納部の夫々に対応する棚側の物品移載位置および前記入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に前記物品移載手段を移動させるべく、前記物品搬送用移動体の水平移動および前記物品移載手段の昇降作動を制御し、かつ、前記棚側の物品移載位置および前記入出庫側の物品移載位置において前記物品移載手段が前記収納部および前記入出庫用の物品支持部に対して物品移載を行うべく、前記物品移載手段の移載作動を制御するように構成されている物品収納設備において、
前記物品搬送用移動体として、同一の軌道を水平移動する状態で複数台が設けられ、前記入出庫用の物品支持部が、複数の前記物品搬送用移動体を水平移動方向に並んで位置させて、夫々に備えさせた前記物品移載手段により物品を移載することができるように構成され、前記制御手段が、前記物品収納棚における複数の収納部のうちの異なる収納部を収納対象として複数の物品の入庫が指令された場合には、前記複数の物品搬送用移動体の夫々に備えさせた複数の前記物品移載手段を前記入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、それら複数の物品移載手段にて前記入出庫用の物品支持部から物品を受け取る受け取り用の移載を行い、次に、前記複数の物品搬送用移動体の夫々に備えさせた複数の前記物品移載手段を前記物品収納棚における受け取った物品を収納すべき収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、受け取った物品を収納部に収納するように移載すべく、前記複数の物品搬送用移動体の水平移動、前記複数の物品移載手段の昇降作動、および、前記複数の物品移載手段の移載作動を制御する同時入庫処理を実行するように構成されている点にある。
すなわち、複数の物品を異なる収納部に入庫する場合には、制御手段が複数の物品搬送用移動体を作動させる同時入庫処理を実行する。
この同時入庫処理では、まず、複数の物品搬送用移動体の夫々について、それに備えさ
せた物品移載手段を入出庫側の物品移載位置に位置させて受け取り用の移載を行うべく、複数の物品搬送用移動体の水平移動、複数の物品移載手段の昇降作動、および、複数の物品移載手段の移載作動を制御するので、入出庫用の物品支持部に存在する複数の物品を複数の物品搬送用移動体にて各別に受け取ることができる。
次に、複数の物品搬送用移動体の夫々について、それに備えさせた物品移載手段を受け取った物品を収納すべき収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、受け取った物品を収納部に収納するように移載すべく、複数の物品搬送用移動体の水平移動、複数の物品移載手段の昇降作動、および、複数の物品移載手段の移載作動を制御するので、複数の物品搬送用移動体が入出庫用の物品支持部側から物品収納棚側への同一方向に水平移動しながら、受け取った複数の物品を複数の物品搬送用移動体にて各別に収納することができる。
そして、受け取った物品を収納すべき収納部を、物品搬送用移動体の水平移動方向に異なるようにすることによって、複数の物品搬送用移動体をその水平移動方向に異なる位置に位置させながら、受け取った複数の物品を複数の物品搬送用移動体にて同時に収納部に収納させることができる。
したがって、入出庫用の物品支持部に存在する複数の物品を受け取るときには、複数の物品搬送用移動体にて一斉に受け取り、受け取った複数の物品を複数の物品搬送用移動体にて一斉に収納することができるので、複数の物品を複数の物品搬送用移動体にて一斉に入庫できることとなって、搬送能力の向上を効果的に実現できる物品収納設備を提供できるに至った。
本発明にかかる物品収納設備の第2特徴構成は、複数の収納部を縦横に並べて備えた物品収納棚と、その物品収納棚と入出庫用の物品支持部との間で物品を搬送すべく、軌道上を水平移動自在でかつ物品移載手段を昇降自在に備えた物品搬送用移動体と、その物品搬送用移動体の作動を制御する制御手段とが設けられ、前記制御手段が、前記複数の収納部の夫々に対応する棚側の物品移載位置および前記入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に前記物品移載手段を移動させるべく、前記物品搬送用移動体の水平移動および前記物品移載手段の昇降作動を制御し、かつ、前記棚側の物品移載位置および前記入出庫側の物品移載位置において前記物品移載手段が前記収納部および前記入出庫用の物品支持部に対して物品移載を行うべく、前記物品移載手段の移載作動を制御するように構成されている物品収納設備において、
前記物品搬送用移動体として、同一の軌道を水平移動する状態で複数台が設けられ、前記入出庫用の物品支持部が、複数の前記物品搬送用移動体を水平移動方向に並んで位置させて、夫々に備えさせた前記物品移載手段により物品を移載することができるように構成され、前記制御手段が、前記物品収納棚における複数の収納部のうちの異なる収納部を取り出し対象として複数の物品の出庫が指令された場合には、前記複数の物品搬送用移動体の夫々に備えさせた複数の前記物品移載手段を前記物品収納棚における取り出すべき収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、それら複数の物品移載手段にて前記収納部から物品を取り出す取り出し用の移載を行い、次に、前記複数の物品搬送用移動体の夫々に備えさせた複数の前記物品移載手段を前記入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、取り出した物品を前記入出庫用の物品支持部に移載すべく、前記複数の物品搬送用移動体の水平移動、前記複数の物品移載手段の昇降作動、および、前記複数の物品移載手段の移載作動を制御する同時出庫処理を実行するように構成されている点にある。
すなわち、異なる収納部に収納されている複数の物品を出庫する場合には、制御手段が複数の物品搬送用移動体を作動させる同時出庫処理を実行する。
この同時出庫処理では、まず、複数の物品搬送用移動体の夫々について、それに備えさせた物品移載手段を取り出すべき収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置させて取り
出し用の移載を行うべく、複数の物品搬送用移動体の水平移動、複数の物品移載手段の昇降作動、および、複数の物品移載手段の移載作動を制御するので、異なる収納部に収納されている複数の物品を複数の物品搬送用移動体にて各別に取り出すことができる。
そして、物品を取り出すべき収納部を、物品搬送用移動体の水平移動方向に異なるようにすることによって、複数の物品搬送用移動体をその水平移動方向に異なる位置に位置させながら、複数の物品を複数の物品搬送用移動体にて同時に収納部から取り出すことができる。
次に、複数の物品搬送用移動体の夫々について、それに備えさせた物品移載手段を入出庫側の物品移載位置に位置させて、取り出した物品を入出庫用の物品支持部に移載すべく、複数の物品搬送用移動体の水平移動、複数の物品移載手段の昇降作動、および、複数の物品移載手段の移載作動を制御するので、複数の物品搬送用移動体が物品収納棚側から入出庫用の物品支持部側への同一方向に水平移動しながら、取り出した複数の物品を複数の物品搬送用移動体にて各別に入出庫用の物品支持部に移載できる。
したがって、異なる収納部に収納されている複数の物品を取り出すときには、複数の物品搬送用移動体にて一斉に取り出し、取り出した複数の物品を複数の物品搬送用移動体にて一斉に入出庫用の物品支持部に移載できるので、複数の物品を複数の物品搬送用移動体にて一斉に出庫できることとなって、搬送能力の向上を効果的に実現できる物品収納設備を提供できるに至った。
本発明にかかる物品収納設備の第3特徴構成は、上記第1特徴構成において、前記物品搬送用移動体が二台であり、前記制御手段は、前記物品収納棚における一つの収納部を収納対象として一つの物品の入庫が指令された場合には、前記二台の物品搬送用移動体のうち一台の物品搬送用移動体を作動させる形態で、その物品搬送用移動体に備えさせた前記物品移載手段を前記入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、その物品移載手段にて前記入出庫用の物品支持部から物品を受け取る受け取り用の移載を行い、次に、前記物品搬送用移動体に備えさせた前記物品移載手段を前記物品収納棚における受け取った物品を収納すべき収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、受け取った物品を収納部に収納するように移載すべく、前記物品搬送用移動体の水平移動、前記物品移載手段の昇降作動、および、前記物品移載手段の移載作動を制御する単独入庫処理を実行するように構成されている点にある。
すなわち、一つの物品を入庫する場合には、制御手段が一台の物品搬送用移動体を作動させる単独入庫処理を実行する。
この単独入庫処理では、まず、物品搬送用移動体に備えさせた物品移載手段を入出庫側の物品移載位置に位置させて受け取り用の移載を行うべく、一台の物品搬送用移動体の水平移動、その物品搬送用移動体に備えさせた物品移載手段の昇降作動、および、その物品移載手段の移載作動を制御する。次に、物品を受け取った物品搬送用移動体に備えさせた物品移載手段を受け取った物品を収納すべき収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、受け取った物品を収納部に収納するように移載すべく、一台の物品搬送用移動体の水平移動、その物品搬送用移動体に備えさせた物品移載手段の昇降作動、および、その物品移載手段の移載作動を制御する。
したがって、一つの物品を入庫する場合には、一台の物品搬送用移動体にて入庫でき、無駄な物品搬送用移動体の作動を抑制しながら、入庫を効率よく行うことができる。
そして、例えば、二台の物品搬送用移動体のうち物品収納棚側に位置する物品搬送用移動体を作動させ、かつ、入出庫用の物品支持部側に位置する物品搬送用移動体についてはそれに備えさせた物品移載手段を入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させた状態に待機させておくことにより、入出庫用の物品支持部側に位置する物品搬送用移動体が邪魔になることなく、物品収納棚側に位置する物品搬送用移動体を水平
移動させることができ、搬送能力の向上に繋がる。
本発明にかかる物品収納設備の第4特徴構成は、上記第2特徴構成において、前記物品搬送用移動体が二台であり、前記制御手段は、前記物品収納棚における一つの収納部を取り出し対象として一つの物品の出庫が指令された場合には、前記二台の物品搬送用移動体のうち一台の物品搬送用移動体を作動させる形態で、その物品搬送用移動体に備えさせた前記物品移載手段を前記物品収納棚における取り出すべき収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、その物品移載手段にて前記収納部から物品を取り出す取り出し用の移載を行い、次に、前記物品搬送用移動体に備えさせた前記物品移載手段を前記入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、取り出した物品を前記入出庫用の物品支持部に移載すべく、前記物品搬送用移動体の水平移動、前記物品移載手段の昇降作動、および、前記物品移載手段の移載作動を制御する単独出庫処理を実行するように構成されている点にある。
すなわち、一つの物品を出庫する場合には、制御手段が一台の物品搬送用移動体を作動させる単独出庫処理を実行する。
この単独出庫処理では、まず、物品搬送用移動体に備えさせた物品移載手段を物品収納棚における取り出すべき収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置させて取り出し用の移載を行うべく、一台の物品搬送用移動体の水平移動、その物品搬送用移動体に備えさせた物品移載手段の昇降作動、および、その物品移載手段の移載作動を制御する。次に、物品を取り出した物品搬送用移動体に備えさせた物品移載手段を入出庫側の物品移載位置に位置させて、取り出した物品を入出庫用の物品支持部に移載すべく、一台の物品搬送用移動体の水平移動、その物品搬送用移動体に備えさせた物品移載手段の昇降作動、および、その物品移載手段の移載作動を制御する。
したがって、一つの物品を出庫する場合には、一台の物品搬送用移動体にて出庫でき、無駄な物品搬送用移動体の作動を抑制しながら、出庫を効率よく行うことができる。
そして、例えば、二台の物品搬送用移動体のうち物品収納棚側に位置する物品搬送用移動体を作動させ、かつ、入出庫用の物品支持部側に位置する物品搬送用移動体についてはそれに備えさせた物品移載手段を入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させた状態で待機させておくことにより、入出庫用の物品支持部側に位置する物品搬送用移動体が邪魔になることなく、物品収納棚側に位置する物品搬送用移動体を水平移動させることができ、搬送能力の向上に繋がる。
本発明にかかる物品収納設備の第5特徴構成は、上記第3特徴構成において、前記物品搬送用移動体が二台であり、前記制御手段は、前記物品収納棚における複数の収納部のうちの異なる収納部を収納対象として複数の物品の入庫が指令された場合には、前記物品搬送用移動体の水平移動方向における二台の前記物品搬送用移動体の夫々の現在位置に基づいて、前記同時入庫処理の実行と前記単独入庫処理の連続実行とのうち選択した一方を実行するように構成されている点にある。
複数の物品を異なる収納部に入庫する場合に、単純に同時入庫処理を実行すると、二台の物品搬送用移動体の現在位置によっては、物品搬送用移動体の水平移動距離などが長くなり、処理終了に至るまでに時間がかかる場合がある。
そこで、複数の物品を異なる収納部に入庫する場合には、制御手段が、単純に同時入庫処理を実行するのではなく、二台の物品搬送用移動体の夫々の現在位置に基づいて、同時入庫処理の実行と単独入庫処理の連続実行とのうち選択した一方を実行する。したがって、より効率よい処理を行うことができ、搬送能力の向上に繋がる。
本発明にかかる物品収納設備の第6特徴構成は、上記第4特徴構成において、前記物品
搬送用移動体が二台であり、前記制御手段は、前記物品収納棚における複数の収納部のうちの異なる収納部を取り出し対象として複数の物品の出庫が指令された場合には、前記物品搬送用移動体の水平移動方向における二台の前記物品搬送用移動体の夫々の現在位置に基づいて、前記同時出庫処理の実行と前記単独出庫処理の連続実行とのうち選択した一方を実行するように構成されている点にある。
異なる収納部に収納されている複数の物品を出庫する場合に、単純に同時出庫処理を実行すると、二台の物品搬送用移動体の現在位置によっては、物品搬送用移動体の水平移動距離などが長くなり、処理終了に至るまでに時間がかかる場合がある。
そこで、異なる収納部に収納されている複数の物品を出庫する場合には、制御手段が、単純に同時出庫処理を実行するのではなく、二台の物品搬送用移動体の夫々の現在位置に基づいて、同時出庫処理の実行と単独出庫処理の連続実行とのうち選択した一方を実行する。したがって、より効率よい処理を行うことができ、搬送能力の向上に繋がる。
本発明にかかる物品収納設備の第7特徴構成は、上記第1または第2特徴構成において、前記物品搬送用移動体が二台であり、前記制御手段は、前記物品収納棚における収納部を収納対象として物品の入庫が指令されかつ前記物品収納棚における収納部を取り出し対象として物品の出庫が指令された場合には、前記二台の物品搬送用移動体のうち前記物品収納棚側に位置する物品搬送用移動体を作動させる形態で、その物品搬送用移動体に備えさせた前記物品移載手段を前記入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、その物品移載手段にて前記入出庫用の物品支持部から物品を受け取る受け取り用の移載を行い、次に、前記物品搬送用移動体に備えさせた前記物品移載手段を前記物品収納棚における受け取った物品を収納すべき収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、受け取った物品を収納部に収納するように移載すべく、前記物品搬送用移動体の水平移動、前記物品移載手段の昇降作動、および、前記物品移載手段の移載作動を制御する単独入庫処理と、前記二台の物品搬送用移動体のうち前記物品収納棚側に位置する物品搬送用移動体を作動させる形態で、その物品搬送用移動体に備えさせた前記物品移載手段を前記物品収納棚における取り出すべき収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、その物品移載手段にて前記収納部から物品を取り出す取り出し用の移載を行い、次に、前記物品搬送用移動体に備えさせた前記物品移載手段を前記入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、取り出した物品を前記入出庫用の物品支持部に移載すべく、前記物品搬送用移動体の水平移動、前記物品移載手段の昇降作動、および、前記物品移載手段の移載作動を制御する単独出庫処理とを順次連続して実行するように構成されている点にある。
すなわち、物品の入庫と物品の出庫とが連続する場合には、制御手段が、物品収納棚側に位置する一台の物品搬送用移動体を作動させる単独入庫処理と物品収納棚側に位置する一台の物品搬送用移動体を作動させる単独出庫処理とを順次連続して実行するので、物品収納棚側に位置する一台の物品搬送用移動体を連続して作動させながら、入庫と出庫とを行うことができる。
そして、単独入庫処理を終了すると、物品収納棚側に位置する物品搬送用移動体は、それに備えさせた物品移載手段を収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置する。したがって、その後、単独出庫処理を実行する際に、物品収納棚における取り出すべき収納部に対応する棚側の物品移載位置までの物品搬送用移動体の水平移動距離や物品移載手段の昇降距離が短くなる。
また、単独出庫処理を終了すると、物品収納棚側に位置する物品搬送用移動体は、それに備えさせた物品移載手段を入出庫側の物品移載位置に位置する。したがって、その後、単独入庫処理を実行すると、物品搬送用移動体を水平移動させたりあるいは物品移載手段を昇降作動させなくても、物品収納棚側に位置する物品搬送用移動体にてそのまま入出庫用の物品支持部から物品を受け取ることができる。
このようにして、物品の入庫と物品の出庫とが連続する場合には、単独入庫処理と単独出庫処理とを順次連続して実行することにより、物品搬送用移動体の水平移動距離や物品移載手段の昇降距離を極力短いものとでき、それだけ搬送能力の向上に繋がる。
本発明にかかる物品収納設備の第8特徴構成は、前記物品搬送用移動体には、前記物品移載手段が上下方向に並ぶ状態で複数設けられ、前記制御手段は、前記物品収納棚における複数の収納部のうちの高さの異なる収納部を移載対象として複数の物品の移載を行う場合には、前記複数の物品移載手段を移載対象の収納部に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、物品を移載すべき収納部との間で移載すべく、前記複数の物品搬送用移動体の夫々における前記複数の物品移載手段の昇降作動および前記複数の物品移載手段の移載作動を制御するように構成されている点にある。
すなわち、物品搬送用移動体の水平移動方向では同じ位置でかつ高さの異なる収納部を移載対象として複数の物品の移載を行う場合には、制御手段が、複数の物品移載手段を高さの異なる棚側の物品移載位置に位置させて、それら複数の物品移載手段にて物品の移載を行うべく、物品搬送用移動体における複数の物品移載手段の昇降作動および複数の物品移載手段の移載作動を制御するので、物品搬送用移動体における複数の物品移載手段にて高さの異なる収納部に一斉に複数の物品を移載できる。
したがって、一台の物品搬送用移動体にて複数の物品を同時に搬送することができるので、それだけ搬送能力の向上に繋がる。
本発明にかかる物品収納設備の第9特徴構成は、前記物品搬送用移動体は二台であり、
前記物品移載手段は、前記物品搬送用移動体に立設された単一の昇降ポストに沿って昇降自在に設けられ、前記昇降ポストは、前記物品搬送用移動体の水平移動方向において残りの一台の物品搬送用移動体が位置する側とは反対側に立設されている点にある。
すなわち、物品移載手段の昇降を案内するために、物品搬送用移動体に単一の昇降ポストを立設するだけでよく、それだけ構成の簡素化を図ることができる。
そして、昇降ポストを立設する箇所は、物品搬送用移動体の水平移動方向において残りの一台の物品搬送用移動体が位置する側とは反対側であるので、昇降ポストが邪魔になることなく、水平移動方向に二台の物品搬送用移動体を極力近づけて位置させることができる。したがって、水平方向に隣接する収納部の夫々に対応する棚側の物品移載位置に物品移載手段を位置させるべく、二台の物品搬送用移動体を位置させながら、二台の物品搬送用移動体にて複数の物品を搬送することができ、それだけ効率よく物品搬送を行うことができる。
本発明にかかる物品収納設備の第10特徴構成は、上記第9特徴構成において、前記物品搬送用移動体が、前記軌道の長手方向に間隔を隔てた前後の走行車輪により前記軌道としての走行レール上を走行するように構成され、前記前後の走行車輪の夫々について、前記走行レールに対して上方への移動が規制されるように接触して前記走行車輪の前記走行レールからの浮上を規制する規制輪体が設けられている点にある。
物品搬送用移動体を水平移動させる場合に、慣性力によって、物品搬送用移動体を加速させるときには物品搬送用移動体が後傾状態となり、また、物品搬送用移動体を減速させるときには物品搬送用移動体が前傾状態となる。このように、物品搬送用移動体が後傾状態や前傾状態となると、前後の走行車輪の一方側が走行レールから浮上してしまい、走行車輪から走行レールに対して駆動力を適正に伝達することができない、あるいは、走行車輪がスリップするなどの問題を生じることになる。そして、上記第9特徴構成で述べた如く、物品搬送用移動体に単一の昇降ポストを立設することにより、物品搬送用移動体の長さを短くできるものの、前後の走行車輪の間隔が短くなるので、物品搬送用移動体の加減速時に後傾状態や前傾状態となり易く、上述の問題が顕著になる虞がある。
そこで、第10特徴構成の如く、前後の走行車輪の夫々について、走行レールに対して上方への移動が規制されるように接触して走行車輪の走行レールからの浮上を規制する規制輪体を設けることにより、物品搬送用移動体の加減速時に物品搬送用移動体が後傾状態や前傾状態となるのを抑制することができることとなって、上述の問題の発生を抑制することができることになる。
本発明にかかる物品収納設備の第11特徴構成は、前記規制輪体が、前記走行レールに対して弾性体の弾性力にて接触圧力をもって接する状態で設けられている点にある。
すなわち、規制輪体が、走行レールに対して弾性体の弾性力にて接触圧力をもって接することにより、弾性体の弾性力の反動により走行車輪を走行レールに圧接させて、走行車輪の走行レールからの浮上を規制できることになる。
そして、製作誤差や磨耗により走行レールの厚みが均一でない場合であっても、その厚みの異なる分だけを弾性体の弾性変形により吸収し、走行レールに対する規制輪体の接触圧力を適正に維持できることになる。
したがって、走行車輪の走行レールからの浮上を的確に規制できることとなって、物品搬送用移動体の加減速時に物品搬送用移動体が後傾状態や前傾状態となるのを抑制でき、走行車輪から走行レールに対して駆動力を適正に伝達することができない、あるいは、走行車輪がスリップするなどの問題の発生を的確に抑制できることになる。
本発明にかかる物品収納設備の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第一実施形態〕
まず、第一実施形態における物品収納設備について説明すると、この物品収納設備は、図1に示すように、複数の収納部1を縦横に並べて備えた物品収納棚2と、その物品収納棚2と入出庫用の物品支持部3との間で物品Bを搬送する物品搬送用移動体としてのスタッカークレーン4とから構成されている。
前記物品収納棚2は、前後一対の支柱5が水平方向に間隔を隔てて複数立設され、前後一対の支柱5の夫々には、水平方向に延びる載置支持部6を上下方向に間隔を隔てて複数配設されている。
そして、前後一対の支柱5と左右一対の載置支持部6とにより一つの収納部1が形成され、この収納部1が縦横に複数並べて設けられている。
前記物品収納棚2は、物品出し入れ方向が互いに対向するように間隔を隔てて二つ設置され、入出庫用の物品支持部3は、物品収納棚2の側脇など物品収納棚2の水平方向に隣接する箇所において、互いに対向するように間隔を隔てて二つ設置されている。
二つの物品収納棚2の間には、物品収納棚2の水平方向の全範囲および入出庫用の物品支持部3にわたる軌道としての走行レール7が床面に設置され、物品収納棚2の水平方向の全範囲および入出庫用の物品支持部3にわたるガイドレール8が上方側に設置されている。そして、スタッカークレーン4がガイドレール8にて案内されながら走行レール7上を水平移動するように設けられている。
前記走行レール7の両端部のうち、入出庫用の物品支持部3側の端部には、スタッカークレーン4の運転を管理する地上側コントローラ9が設けられ、この地上側コントローラ9が、どの収納部1にどの物品を収納しているかなどの収納情報を管理している。
前記スタッカークレーン4として、同一の走行レール7を水平移動する状態で二台設け
られている。二台のスタッカークレーン4の夫々は、図2に示すように、走行レール7に沿って走行して水平移動自在な走行台車10と、この走行台車10に対して昇降自在な昇降台11と、この昇降台11に備えさせた物品移載手段としての移載装置12(例えば、フォーク式の移載装置)とから構成されている。
そして、スタッカークレーン4は、走行台車10の水平移動、昇降台11の昇降作動、および、移載装置12の移載作動により、入出庫用の物品支持部3に存在する物品Bを物品収納棚2の収納部1に収納する入庫、あるいは、物品収納棚2の収納部1に収納されている物品Bを入出庫用の物品支持部3に取り出す出庫を行うように構成されている。
また、入出庫用の物品支持部3として、図1に示すように、物品Bを載置する荷受台13がスタッカークレーン4の水平移動方向に並ぶ状態で二つ設けられている。このようにして、入出庫用の物品支持部3が、二台のスタッカークレーン4を水平移動方向に並んで位置させて、夫々に備えさせた移載装置12により荷受台13との間で物品Bを移載することができるように構成されている。
この第一実施形態では、二台のスタッタークレーン4のうち、入出庫用の物品支持部3側に位置するものを第一スタッカークレーン4aとし、物品収納棚2側に位置するものを第二スタッカークレーン4bとしている。
二つの荷受台13のうち、物品収納棚2から遠い側に位置するものを第一荷受台13aとし、物品収納棚2に近い側に位置するものを第二荷受台13bとしている。
そして、第一スタッカークレーン4aは、第一荷受台13aと物品収納棚2との間での物品搬送を行い、第二スタッカークレーン4bは、第二荷受台13bと物品収納棚2との間での物品搬送を行う。
前記走行台車10には、昇降台11を昇降操作自在に案内支持する単一の昇降ポスト14が立設され、この昇降ポスト14の立設箇所は、スタッカークレーン4の水平移動方向において残りの一台のスタッカークレーン4が位置する側とは反対側に立設されている。
前記昇降台11は、昇降用チェーン15にて吊下げ支持され、この昇降用チェーン15は、ガイドレール8に沿って案内される上部フレーム16に設けた案内スプロケット17と昇降ポスト14の下方側に設けた案内スプロケット18とに巻き掛けられて、走行台車10の一端に装備した巻き取りドラム19に連結されている。
そして、巻き取りドラム19をインバータ式の昇降用電動モータ20にて正逆に駆動回転させて、昇降用チェーン15の繰り出し操作や巻き取り操作で昇降台11を昇降作動させるように構成されている。
前記走行台車10には、その水平方向に測距用のビーム光を投射する昇降用レーザ測距計21と、その昇降用レーザ測距計21にて投射されたビーム光の進路を鉛直上方に屈曲させて昇降台11の下面に設置された反射板22に照射するためのミラー23とが設けられている。
そして、昇降用レーザ測距計21は、昇降台11の昇降方向において、走行台車10に設けられたミラー23の配設位置を基準位置として、その基準位置と昇降台11との距離を検出することにより、昇降経路上における昇降台11の昇降位置を検出するように構成されている。
また、走行台車10には、走行レール7上を走行自在な前後二つの車輪24が設けられ、二つの車輪24のうちの水平移動方向の一端側の車輪が、インバータ式の走行用電動モータ25にて駆動される駆動輪24aとして構成され、水平移動方向の他端側の車輪が、遊転自在な従動輪24bとして構成されている。
そして、走行用電動モータ25にて駆動輪24aを正逆に回転駆動することにより、走行台車10を水平移動させるように構成されている。
前記走行台車10には、水平方向に測距用のビーム光を投射する走行用レーザ測距計26が設けられ、走行レール7の両端部の夫々には、走行用レーザ測距計21からのビーム光を反射する反射板27が設けられている。
そして、走行用レーザ測距計26は、地上側に設置されている反射板27に向けて投射して、走行レール7の端部からの走行台車10の距離を検出することにより、走行経路上における走行台車10の走行位置を検出するように構成されている。
二台のスタッカークレーン4の夫々には、図3に示すように、タッカークレーン4の運転を制御するクレーン制御装置28が設けられ、このクレーン制御装置28に対して、昇降用レーザ測距計21の検出情報および走行用レーザ測距計26の検出情報が入力されるように構成されている。
第一スタッカークレーン4aにおける第一クレーン制御装置28Aと第二スタッカークレーン4bにおける第二クレーン制御装置28Bとは、同様の構成をしている。
そして、クレーン制御装置28は、複数の収納部1の夫々に対応する棚側の物品移載位置および入出庫用の物品支持部3に対応する入出庫側の物品移載位置に移載装置12を移動させるべく、走行台車10の水平移動および昇降台11の昇降作動を制御し、かつ、棚側の物品移載位置および入出庫側の物品移載位置において移載装置12が収納部1および入出庫用の物品支持部3に対して物品移載を行うべく、移載装置12の移載作動を制御するように構成されている。
説明を加えると、棚側の物品移載位置と入出庫側の物品移載位置との夫々は、昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とから定められる位置である。入出庫側の物品移載位置は、二つの荷受台13の夫々について定められており、二つの荷受台13の夫々について昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが設定されている。棚側の物品移載位置については、複数の収納部1の夫々について定められており、複数の収納部1の夫々について昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが設定されている。
そして、クレーン制御装置28は、走行用レーザ測距計26の検出情報に基づいて走行台車10を指令された走行用目標停止位置に走行させるべく、走行台車10の水平移動を制御する走行制御を行う走行制御部28a、昇降用レーザ測距計21の検出情報に基づいて昇降台11を指令された昇降用目標停止位置に昇降させるべく、昇降台11の昇降作動を制御する昇降制御を行う昇降制御部28b、収納部1および入出庫用の物品支持部3に対して物品移載を行うべく、移載装置12の移載作動を制御する移載制御を行う移載制御部28cなどから構成されている。
前記走行制御部28aにおける走行制御では、走行用電動モータ25を作動開始させて走行台車10の水平移動を開始し、走行用レーザ測距計26にて検出される走行台車10の走行位置が指令された走行用目標停止位置になると、走行用電動モータ25の作動を停止させてブレーキをかけて走行用目標停止位置に走行台車10を停止させるべく、走行用電動モータ25の作動を制御する。
前記昇降制御部28bにおける昇降制御では、昇降用電動モータ20を作動開始させて昇降台11の昇降作動を開始し、昇降用レーザ測距計21にて検出される昇降台11の昇降位置が指令された昇降用目標停止位置になると、昇降用電動モータ20の作動を停止させてブレーキをかけて昇降用目標停止位置に昇降台11を停止させるべく、昇降用電動モータ20の作動を制御する。
前記移載制御部28cにおける移載制御では、フォーク式の移載装置12を作動させ、フォークを突出させて物品Bを掬い取るあるいは物品Bを卸し、その後フォークを引退させるべく、移載装置12の移載作動を制御する。
前記クレーン制御装置28と地上側コントローラ9との間では、各種の情報が通信自在であり、地上側コントローラ9が第一クレーン制御装置28Aと第二クレーン制御装置28Bとの二台のクレーン制御装置28に対して各種の指令を行う。
そして、クレーン制御装置28は、地上側コントローラ9からの指令に基づいて、走行制御部28aによる走行制御、昇降制御部28bによる昇降制御、および、移載制御部28cによる移載制御を行うことにより、入出庫用の物品支持部3に存在する物品Bを物品収納棚2の収納部1に収納する入庫、あるいは、物品収納棚2の収納部1に収納されている物品Bを入出庫用の物品支持部3に取り出す出庫を行う。
このようにして、複数のスタッカークレーン4の作動を制御する制御手段Hが、地上側コントローラ9と二つのクレーン制御装置28とから構成されている。
前記制御手段Hが実行可能な処理について説明する。
前記制御手段Hは、入庫処理として、同時入庫処理と第一の単独入庫処理と第二の単独入庫処理との三種類の入庫処理を実行可能であり、出庫処理として、同時出庫処理と第一の単独出庫処理と第二の単独出庫処理との三種類の出庫処理を実行可能である。
以下、夫々の処理について図4〜図9に基づいて説明する。
図4〜図9は、物品収納設備の一部を省略した側面図であり、左端に入出庫用の物品支持部3が位置し、その入出庫用の物品支持部3よりも右側に物品収納棚2が位置する。
まず、図4に基づいて同時入庫処理について説明する。この同時入庫処理は、第一スタッカークレーン4aと第二スタッカークレーン4bとの二台のスタッカークレーン4にて入庫を行うものである。
ちなみに、この同時入庫処理を実行する際には、第一荷受台13aと第二荷受台13bとの両方に物品Bを載置させることになるが、二つの物品Bのうち物品収納棚2の奥側に収納すべき物品Bを第二荷受台13bに載置させるようにしている。
前記制御手段Hは、図中点線で示すように、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの夫々に備えさせた二つの移載装置12を入出庫側の物品移載位置に位置させて、それら二つの移載装置12にて入出庫用の物品支持部3から物品Bを受け取る受け取り用の移載を行い、次に、図中実線で示すように、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの夫々に備えさせた二つの移載装置12を物品収納棚2における受け取った物品Bを収納すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、受け取った物品Bを収納部1に収納するように移載すべく、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの水平移動、二つの移載装置12の昇降作動、および、二つの移載装置12の移載作動を制御する。
説明を加えると、地上側コントローラ9は、第一スタッカークレーン4aにおける第一クレーン制御装置28Aおよび第二スタッカークレーン4bにおける第二クレーン制御装置28Bの両方に対して入庫指令を行う。
第一クレーン制御装置28Aに対する入庫指令は、第一荷受台13aに載置されている物品Bを収納部1に収納させるための指令であり、第一荷受台13aに対応する入出庫側の物品移載位置および物品Bを収納すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置についての昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが指令される。
第二クレーン制御装置28Bに対する入庫指令は、第二荷受台13bに載置されている物品Bを収納部1に収納させるための指令であり、第二荷受台13bに対応する入出庫側の物品移載位置および物品Bを収納すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置についての昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが指令される。
また、物品Bを収納すべき収納部1については、スタッカークレーン4の水平移動方向において、第二クレーン制御装置28Bに対する入庫指令よりも第一クレーン制御装置28Aに対する入庫指令の方が入出庫用の物品支持部3に近い側になるように指令される。
第一クレーン制御装置28Aと第二クレーン制御装置28Bとは、物品Bを受け取る荷受台13と物品Bを収納すべき収納部1とが異なるものの、基本的には同じ処理を実行するように構成されている。
第一クレーン制御装置28Aでは、まず、第一スタッカークレーン4aが第一荷受台13aに載置されている物品Bを受け取るべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。次に、第一スタッカークレーン4aがその受け取った物品Bを収納すべき収納部1に収納すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
第二クレーン制御装置28Bでは、第二スタッカークレーン4bが第二荷受台13bに載置されている物品Bを受け取り、次に、第二スタッカークレーン4bがその受け取った物品Bを収納すべき収納部1に収納すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
次に、図5に基づいて第一の単独入庫処理について説明する。この第一の単独入庫処理は、二台のスタッカークレーン4のうち入出庫用の物品支持部3側に位置するスタッカークレーン4である第一スタッカークレーン4aにて入庫を行うものである。
前記制御手段Hは、第一スタッカークレーン4aを作動させる形態で、第一スタッカークレーン4aに備えさせた移載装置12を入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、その移載装置12にて入出庫用の物品支持部から物品Bを受け取る受け取り用の移載を行い、次に、第一スタッカークレーン4aに備えさせた移載装置12を物品収納棚2における受け取った物品Bを収納すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、受け取った物品Bを収納部1に収納するように移載すべく、第一スタッカークレーン4aの水平移動、移載装置12の昇降作動、および、移載装置12の移載作動を制御する。
説明を加えると、地上側コントローラ9は、第一クレーン制御装置28Aに対して入庫指令を行い、かつ、第二クレーン制御装置28Bに対して待機指令を行う。この待機指令は、第二スタッカークレーン4bをその場に待機させるための指令である。
第一クレーン制御装置28Aでは、まず、第一スタッカークレーン4aが第一荷受台13aに載置されている物品Bを受け取り、次に、第一スタッカークレーン4aがその受け取った物品Bを収納すべき収納部1に収納すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
第二クレーン制御装置28Bでは、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行わず、第二スタッカークレーン4bをその場に待機させる。
次に、図6に基づいて第二の単独入庫処理について説明する。この第二の単独入庫処理は、二台のスタッカークレーン4のうち物品収納棚2側に位置するスタッカークレーン4である第二スタッカークレーン4bにて入庫を行うものである。
そして、制御手段Hは、第二スタッカークレーン4bを作動させる形態で、第二スタッカークレーン4bに備えさせた移載装置12を入出庫用の物品支持部に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、その移載装置12にて入出庫用の物品支持部から物品Bを受け取る受け取り用の移載を行い、次に、第二スタッカークレーン4bに備えさせた移載装置12を物品収納棚2における受け取った物品Bを収納すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、受け取った物品Bを収納部1に収納するように移載すべく、第二スタッカークレーン4bの水平移動、移載装置12の昇降作動、および、移載装置12の移載作動を制御する。
説明を加えると、地上側コントローラ9は、第一クレーン制御装置28Aに対してHP用の待機指令を行い、かつ、第二スタッカークレーン4bにおける第二クレーン制御装置28Bに対して入庫指令を行う。このHP用の待機指令は、第一スタッカークレーン4aに備えさせた移載装置12を入出庫側の物品移載位置に位置させた状態に第一スタッカークレーン4aを待機させるための指令であり、第一荷受台13aに対応する入出庫側の物品移載位置についての昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが指令される。
第一クレーン制御装置28Aでは、第一スタッカークレーン4aに備えさせた移載装置12を第一荷受台13aに対応する入出庫側の物品移載位置に位置させるべく、走行制御部23aによる走行制御、および、昇降制御部23bによる昇降制御を行う。
第二クレーン制御装置28Bでは、まず、第二スタッカークレーン4bが第二荷受台13bに載置されている物品Bを受け取り、次に、第二スタッカークレーン4bがその受け取った物品Bを収納すべき収納部1に収納すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
次に、図7に基づいて同時出庫処理について説明する。この同時出庫処理は、第一スタッカークレーン4aと第二スタッカークレーン4bとの二台のスタッカークレーン4にて出庫を行うものである。
そして、制御手段Hは、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの夫々に備えさせた二つの移載装置12を物品収納棚2における取り出すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、それら複数の移載装置12にて収納部1から物品Bを取り出す取り出し用の移載を行い、次に、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの夫々に備えさせた二つの移載装置12を入出庫用の物品支持部3に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、取り出した物品Bを入出庫用の物品支持部3に移載すべく、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの水平移動、二つの移載装置12の昇降作動、および、二つの移載装置12の移載作動を制御する。
説明を加えると、地上側コントローラ9は、第一クレーン制御装置28Aおよび第二クレーン制御装置28Bの両方に対して出庫指令を行う。
第一クレーン制御装置28Aに対する出庫指令は、収納部1に収納されている物品Bを第一荷受台13aに取り出すための指令であり、物品Bを取り出すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置および第一荷受台13aに対応する入出庫側の物品移載位置についての昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが指令される。
第二クレーン制御装置28Bに対する出庫指令は、収納部1に収納されている物品Bを第二荷受台13bに取り出すための指令であり、物品Bを取り出すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置および第二荷受台13bに対応する入出庫側の物品移載位置についての昇降用目標停止位置と走行用目標停止位置とが指令される。
また、物品Bを取り出すべき収納部1については、スタッカークレーン4の水平移動方向において、第二クレーン制御装置28Bに対する出庫指令よりも第一クレーン制御装置28Aに対する出庫指令の方が入出庫用の物品支持部3に近い側になるように指令される。
第一クレーン制御装置28Aと第二クレーン制御装置28Bとは、物品Bを取り出すべき収納部1とその取り出した物品Bを移載する荷受台13とが異なるものの、基本的には同じ処理を実行するように構成されている。
第一クレーン制御装置28Aでは、まず、第一スタッカークレーン4aが収納部1に収納されている物品Bを取り出すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。次に、第一スタッカークレーン4aがその取り出した物品Bを第一荷受台13aに移載すべく、走行制御部
23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
第二クレーン制御装置28Bでは、第二スタッカークレーン4bが走行台車7の水平移動方向に異なる収納部1に収納されている物品Bを取り出し、次に、第二スタッカークレーン4bがその取り出した物品Bを第二荷受台13bに移載すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
次に、図8に基づいて第一の単独出庫処理について説明する。この第一の単独出庫処理は、第一スタッカークレーン4aにて出庫を行うものである。
そして、制御手段Hは、第一スタッカークレーン4aを作動させる形態で、第一スタッカークレーン4aに備えさせた移載装置12を物品収納棚2における取り出すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、その移載装置12にて収納部1から物品Bを取り出す取り出し用の移載を行い、次に、第一スタッカークレーン4aに備えさせた移載装置12を入出庫用の物品支持部3に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、取り出した物品Bを入出庫用の物品支持部3に移載すべく、第一スタッカークレーン4aの水平移動、移載装置12の昇降作動、および、移載装置12の移載作動を制御する。
説明を加えると、地上側コントローラ9は、第一クレーン制御装置28Aに対して出庫指令を行い、かつ、第二クレーン制御装置28Bに対して待機指令を行う。
第一クレーン制御装置28Aでは、まず、第一スタッカークレーン4aが収納部1に収納されている物品Bを取り出し、次に、第一スタッカークレーン4aがその取り出した物品Bを第一荷受台13aに移載すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
第二クレーン制御装置28Bでは、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行わず、第二スタッカークレーン4bをその場に待機させる。
次に、図9に基づいて第二の単独出庫処理について説明する。この第二の単独出庫処理は、第二スタッカークレーン4bにて出庫を行うものである。
そして、制御手段Hは、第二スタッカークレーン4bを作動させる形態で、第二スタッカークレーン4bに備えさせた移載装置12を物品収納棚2における取り出すべき収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、その移載装置12にて収納部1から物品Bを取り出す取り出し用の移載を行い、次に、第二スタッカークレーン4bに備えさせた移載装置12を入出庫用の物品支持部3に対応する入出庫側の物品移載位置に位置させて、取り出した物品Bを入出庫用の物品支持部3に移載すべく、第二スタッカークレーン4bの水平移動、移載装置12の昇降作動、および、移載装置12の移載作動を制御する。
説明を加えると、地上側コントローラ9は、第一クレーン制御装置28Aに対してHP用の待機指令を行い、かつ、第二クレーン制御装置28Bに対して出庫指令を行う。
第一クレーン制御装置28Aでは、第一スタッカークレーン4aに備えさせた移載装置12を第一荷受台13aに対応する入出庫側の物品移載位置に位置させるべく、走行制御部23aによる走行制御、および、昇降制御部23bによる昇降制御を行う。
第二クレーン制御装置28Bでは、まず、第二スタッカークレーン4bが収納部1に収納されている物品Bを取り出し、次に、第二スタッカークレーン4bがその取り出した物品Bを第一荷受台13aに移載すべく、走行制御部23aによる走行制御、昇降制御部23bによる昇降制御、および、移載制御部23cによる移載制御を行う。
このようにして、制御手段Hは、複数の処理を実行可能であるが、物品Bの入庫や出庫が指令されると、その指令内容に応じて、実行可能な複数の処理から選択した処理を実行
するように構成されている。
前記制御手段Hがどのような処理を実行するかについて、図10のフローチャートに基づいて説明する。
前記制御手段Hは、物品Bの入庫が指令された場合には、その指令内容が異なる収納部1を収納対象として複数の物品Bの入庫を指令するものであると、同時入庫処理の実行かまたは第一の単独入庫処理の連続実行かを選択する入庫用選択処理を行い、その入庫用選択処理にて選択した処理を実行する(ステップ1〜4)。また、制御手段Hは、その指令内容が一つの収納部1を収納対象として一つの物品Bの入庫を指令するものであると、第二の単独入庫処理を実行する(ステップ5,6)。
前記制御手段は、物品Bの出庫が指令された場合には、その指令内容が異なる収納部1を取り出し対象として複数の物品Bの出庫を指令するものであると、同時出庫処理の実行かまたは第一の単独出庫処理の連続実行かを選択する出庫用選択処理を行い、その出庫用選択処理にて選択した処理を実行する(ステップ7〜10)。また、制御手段Hは、その指令内容が一つの収納部1を取り出し対象として一つの物品Bの出庫を指令するものであると、第二の単独出庫処理を実行する(ステップ11,12)。
前記制御手段Hは、ある収納部1を収納対象とする物品Bの入庫とある収納部1を取り出し対象とする物品Bの出庫が指令された場合には、第二の単独入庫処理と第二の単独出庫処理との連続実行を行う(ステップ13,14)。
以下、物品Bの入庫や出庫の指令内容ごとに場合分けして説明を加える。
まず、図10のステップ2〜4において述べた如く、異なる収納部1を収納対象として複数の物品Bの入庫が指令された場合について説明する。
この場合には、制御手段Hが入庫用選択処理を実行するが、この入庫用選択処理では、制御手段Hが、スタッカークレーン4の水平移動方向における二台のスタッカークレーン4の夫々の現在位置に基づいて、同時入庫処理の実行と第一の単独入庫処理の連続実行とのいずれかを選択する。
説明を加えると、地上側コントローラ9は、第一クレーン制御装置28Aおよび第二クレーン制御装置28Bとの通信により、第一スタッカークレーン4aの現在位置と第二スタッカークレーン4bの現在位置とを取得している。地上側コントローラ9は、取得した第一スタッカークレーン4aの現在位置と第二スタッカークレーン4bの現在位置とに基づいて、同時入庫処理の実行と第一の単独入庫処理の連続実行とのいずれかを選択する。そして、地上側コントローラ9は、選択した処理を実行すべく、第一クレーン制御装置28Aおよび第二クレーン制御装置28Bに対する指令を行う。
このようにして、制御手段Hは、二台のスタッカークレーン4の現在位置に基づいて、同時入庫処理の実行と単独入庫処理の連続実行とのうち選択した一方を実行する。
図11の表に示すように、スタッカークレーン4の水平移動方向において、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bが入出庫用の物品支持部3に位置するとき、第一スタッカークレーン4aが入出庫用の物品支持部3に位置しかつ第二スタッカークレーン4bが物品収納棚2の手前側範囲に位置するとき、および、第一スタッカークレーン4aが物品収納棚2の手前側範囲に位置しかつ第二スタッカークレーン4bが物品収納棚2の手前側範囲に位置するときには、同時入庫処理を実行する。
第一スタッカークレーン4aが入出庫用の物品支持部3に位置しかつ第二スタッカークレーン4bが物品収納棚2の奥側範囲に位置するとき、および、第一スタッカークレーン4aが物品収納棚2に位置しかつ第二スタッカークレーン4bが物品収納棚2の奥側範囲に位置するときには、第一の単独入庫処理を連続実行する。
図11の表において、物品収納棚2の手前側範囲とは、物品収納棚2の水平方向において、入出庫用の物品支持部3に隣接する端部から設定距離だけ水平方向に離れた箇所までの範囲であり、残りの範囲を物品収納棚2の奥側範囲としている。
次に、図10のステップ5,6において述べた如く、一つの収納部1を収納対象として一つの物品Bの入庫が指令された場合について説明する。
この場合には、図12の表に示すように、制御手段Hは、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの現在位置にかかわらず、第二の単独入庫処理を実行する。
次に、図10のステップ8〜10において述べた如く、異なる収納部1を取り出し対象として複数の物品Bの出庫が指令された場合について説明する。
この場合には、制御手段Hが出庫用選択処理を実行するが、この出庫用選択処理では、制御手段Hが、スタッカークレーン4の水平移動方向における二台のスタッカークレーン4の夫々の現在位置に基づいて、同時出庫処理の実行と第一の単独出庫処理の連続実行とのいずれかを選択する。
このようにして、制御手段Hは、二台のスタッカークレーン4の現在位置に基づいて、同時出庫処理の実行と単独出庫処理の連続実行とのうち選択した一方を実行する。
図11の表に示すように、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bが入出庫用の物品支持部3に位置するとき、第一スタッカークレーン4aが入出庫用の物品支持部3に位置しかつ第二スタッカークレーン4bが物品収納棚2の手前側範囲に位置するとき、および、第一スタッカークレーン4aが物品収納棚2の手前側範囲に位置しかつ第二スタッカークレーン4bが物品収納棚2の手前側範囲に位置するときには、同時出庫処理を実行する。
第一スタッカークレーン4aが入出庫用の物品支持部3に位置しかつ第二スタッカークレーン4bが物品収納棚2の奥側範囲に位置するとき、および、第一スタッカークレーン4aが物品収納棚2に位置しかつ第二スタッカークレーン4bが物品収納棚2の奥側範囲に位置するときには、第一の単独出庫処理を連続して実行する。
次に、図10のステップ11,12において述べた如く、一つの収納部1を取り出し対象として一つの物品Bの出庫が指令された場合について説明する。
この場合には、図12の表に示すように、制御手段Hは、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの現在位置にかかわらず、第二の単独出庫処理を実行する。
次に、図10のステップ13,14において述べた如く、物品収納棚2における収納部1を収納対象として物品Bの入庫が指令されかつ物品収納棚2における収納部1を取り出し対象として物品Bの出庫が指令された場合について説明する。
この場合には、図11の表に示すように、制御手段Hは、第一スタッカークレーン4aおよび第二スタッカークレーン4bの現在位置にかかわらず、第二の単独入庫処理と第二の単独出庫処理とを順次連続して実行する。
そして、制御手段Hは、第二の単独入庫処理と第二の単独出庫処理とを順次連続して実行しているときに、あらたに物品Bの入庫が指令されかつ収納部1を取り出し対象として物品Bの出庫が指令された場合には、第二の単独入庫処理と第二の単独出庫処理との連続実行を終えるまでに、第一の単独入庫処理と第一の単独出庫処理との連続実行を行う割り込み処理が実行可能か否かを判別し、実行可能であると、割り込み処理を実行するように構成されている。
説明を加えると、制御手段Hは、第二の単独入庫処理と第二の単独出庫処理との連続実行により第二スタッカークレーン4bに備えさせた移載装置12を入出庫側の物品移載位置に位置させるまでの通常処理時間と、第一の単独入庫処理と第一の単独出庫処理との連続実行を行う割り込み処理を実行したときに第一スタッカークレーン4aに備えさせた移
載装置12を入出庫側の物品移載位置に位置させるまでの割り込み処理時間とを求める。そして、制御手段Hは、通常処理時間よりも割り込み処理時間の方が短いときには、割り込み処理が実行可能であると判別する。
例えば、第二の単独入庫処理、第二の単独出庫処理の順に連続実行しているときには、通常処理時間として、第二の単独出庫処理において第二スタッカークレーン4bに備えさせた移載装置12を第二荷受台13bに位置させるまでの時間を求める。一方、割り込み処理時間として、第一の単独入庫処理、第一の単独出庫処理の順に連続実行したときに、第一の単独出庫処理において第一スタッカークレーン4aに備えさせた移載装置12を第一荷受台13aに位置させるまでの時間を求める。
このようにして、第二スタッカークレーン4aにて物品搬送を行っているときにあらたな物品Bの入庫と物品Bの出庫とが指令された場合には、その第二スタッカークレーン4aによる物品搬送が終わるまで待ってから第二スタッカークレーン4aにて次の物品搬送を連続して行うのではなく、その第二スタッカークレーン4aによる物品搬送が終わるまでに、作動停止状態にある第一スタッカークレーン4aにて物品搬送を行うことができる。したがって、複数のスタッカークレーン4にて物品搬送を極力同時に行うことができ、搬送能力の向上に繋がる。
また、上述のような割り込み処理の実行は、第二の単独入庫処理と第二の単独出庫処理とを順次連続して実行しているときに、あらたに物品Bの入庫が指令されかつ収納部1を取り出し対象として物品Bの出庫が指令された場合に限らず、第二の単独入庫処理を実行しているときにあらたに一つの物品Bの入庫が指令された場合、第二の単独出庫処理を実行しているときにあらたに一つの物品Bの出庫が指令された場合にも適応可能である。
すなわち、制御手段Hは、複数のスタッカークレーン4のうち物品収納棚2側のスタッカークレーン4が物品Bを搬送する搬送処理中でありかつ残りのスタッカークレーン4が作動停止状態である場合に、あらたに物品Bの入庫および物品Bの出庫が指令されると、搬送処理中のスタッカークレーン4がその搬送処理を終了するまでに、作動停止状態であるスタッカークレーン4を作動させて搬送処理を実行する割り込み搬送処理を実行可能な否かを判別し、実行可能であると、その割り込み搬送処理を実行するように構成することができる。
このような構成とすると、物品Bの入庫および物品Bの出庫の指令が連続して発生した場合など、複数のスタッカークレーン4のうち物品収納棚2側に位置するスタッカークレーン4にて物品搬送を行っているときにあらたな物品Bの入庫および物品Bの出庫とが指令される場合には、その物品搬送中のスタッカークレーン4による物品搬送が終わるのを待ってから次の物品搬送を行うのではなく、その物品搬送中のスタッカークレーン4による物品搬送が終わるまでに、作動停止状態にあるスタッカークレーンにて物品搬送を行うことができ、搬送能力の向上を図ることができる。
〔第二実施形態〕
次に、第二実施形態の物品収納設備について説明するが、この第二実施形態は、上記第一実施形態における物品搬送用移動体に備えさせる物品移載手段についての別実施形態である。以下、この物品移載手段について説明を加え、その他の構成については、上記第一実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
前記物品搬送用移動体としてのスタッカークレーン4には、図13に示すように、物品移載手段としての移載装置12が上下方向に並ぶ状態で複数設けられている。
スタッカークレーン4における走行台車10には、移載装置12を備えさせた昇降台1
1が上下方向に並ぶ状態で二つ設けられ、二つの昇降台11が走行台車10対して各別に昇降自在に設けられている。
そして、制御手段Hは、物品収納棚2における複数の収納部1のうちの高さの異なる収納部1を移載対象として複数の物品の移載を行う場合には、複数の移載装置12を移載対象の収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させて、物品Bを移載すべき収納部1との間で移載すべく、二台のスタッカークレーン4の夫々における二つの移載装置12の昇降作動および二つの移載装置12の移載作動を制御するように構成されている。
図13では、同時入庫処理における物品収納設備の側面図を示している。
説明を加えると、クレーン制御装置28の昇降制御部28bは、二つの移載装置12を高さの異なる収納部1に対応する棚側の物品移載位置に位置させるべく、二つの昇降台11の昇降作動を各別に制御するように構成されている。
そして、クレーン制御装置28の移載制御部28cは、高さの異なる収納部1の夫々に対して物品移載を行うべく、二つの移載装置12の移載作動を制御するように構成されている。
また、図示は省略しているが、第一荷受台13aと第二荷受台13bの夫々を上下方向に複数段積み上げることにより、入出庫用の物品支持部3が、複数の移載装置12を上下方向に並んで位置させて、複数の移載装置12により物品Bを移載することができるように構成されている。
このようにして、一台のスタッカークレーン4にて複数の物品Bを同時に入庫または出庫できることになり、図13に示すものでは、二台のスタッカークレーン4にて最大四つの物品Bを同時に入庫できるように構成されている。
この第二実施形態では、昇降台11の昇降位置の検出については、昇降用レーザ測距計21に代えて、図示は省略するが、例えば、二つの昇降台11の夫々に対して昇降台11の昇降に伴って回転自在なロータリーエンコーダなどを設け、クレーン制御装置28が、二つのロータリーエンコーダの検出情報に基づいて、二つの昇降台11の夫々について昇降位置を検出する。
〔第三実施形態〕
次に、第三実施形態の物品収納設備について説明するが、この第三実施形態は、上記第一実施形態における物品搬送用移動体としてのスタッカークレーン4についての別実施形態である。以下、このスタッカークレーン4について説明を加え、その他の構成については、上記第一実施形態と同様であるので、その説明は省略する。
図14に示すように、走行台車10には、単一の昇降ポスト14が立設されており、この昇降ポスト14の立設箇所は、スタッカークレーン4の水平移動方向において残りの一台のスタッカークレーン4が位置する側とは反対側に立設されている。
そして、スタッカークレーン4の走行台車10には、軌道としての走行レール7の長手方向に間隔を隔てて前後の走行車輪24a,24bが設けられており、前後の走行車輪24のうち、スタッカークレーン4の水平移動方向において残りの一台のスタッカークレーン4が位置する側とは反対側の走行車輪24aが走行用電動モータ25にて駆動される駆動輪として構成され、スタッカークレーン4の水平移動方向において残りの一台のスタッカークレーン4が位置する側の走行車輪24bが遊転自在な従動輪として構成されている。
上述した昇降ポスト14についての構成、及び、前後の走行車輪24についての構成は、上記第一実施形態と同様である。そして、走行台車10に立設する昇降ポスト14を単一のものにすることにより、走行台車10の前後幅を短くでき、水平方向に隣接する収納
部3の夫々に対応する棚側の物品移載位置に二台のスタッカークレーン4の移載装置12を位置させるように二台のスタッカークレーン4を位置させることができることになる。したがって、同時入庫処理において物品Bを収納すべき二つの収納部3が水平移動方向に隣接する二つの収納部3である場合、および、同時出庫処理において物品Bを取り出すべき二つの収納部3が水平移動方向に隣接する二つの収納部3である場合においても、収納部3との間での物品Bの移載を二台のスタッカークレーン4が同時に行うことができることになる。
しかしながら、走行台車10の前後幅を短くすることにより、走行台車10を水平移動させる場合に、慣性力によって、走行台車10を加速させるときには走行台車10が後傾状態となり、また、走行台車10を減速させるときには走行台車10が前傾状態となって、前後の走行車輪24a,24bの一方側が走行レール7から浮上する虞がある。
そこで、前後の走行車輪24a,24bの夫々について、走行レール7に対して上方への移動が規制されるように接触して走行車輪24a、24bの走行レール7からの浮上を規制する規制輪体29が設けられている。
以下、規制輪体29について説明を加えるが、前後の走行車輪24a,24bの夫々に対して設けられる規制輪体29は、同様の構成であるので、図15〜図21に基づいて、前後の走行車輪24a,24bのうち、駆動輪としての走行車輪24aに対して設けられる規制輪体29について説明する。
図15〜図17に示すように、走行台車10の前後方向の端部には、走行車輪24を水平軸心周りに回転自在に支持する支持枠30が設けられ、この支持枠30の上部に昇降ポスト14が立設されている。また、支持枠30には、昇降台11に備える案内ローラを案内支持する案内レール31が設けられている。
前記規制輪体29は水平軸心周りに回転自在に支持されており、この規制輪体29を昇降操作して規制輪体29の走行レール7に対する接触圧力を調節する倍力式の調節手段32が設けられている。そして、規制輪体29に加え、走行レール7に対して側方への移動が規制されるように接触して走行台車10を走行レール7に沿って案内する案内輪体33が設けられている。この案内輪体33は、支持枠30に連結支持された案内用支持体45に縦軸心周りに回転自在に支持されている。
前記駆動輪としての走行車輪24aは、走行用電動モータ25にて回転駆動されるように設けられており、走行用電動モータ25の他に減速機構やブレーキ機構(図示は省略)も設けられている。そして、これら走行用電動モータ25、減速機構、ブレーキ機構などの駆動部がカバー(図示は省略)にて覆われている。
前記走行車輪24aの外周部には、ウレタンゴムにて構成された環状の走行用タイヤ24cが取り付けられている。また、規制輪体29の外周部にも、ウレタンゴムにて構成された弾性体としての環状の規制用タイヤ29aが取り付けられている。
図16および図19に示すように、走行レール7は、走行車輪24aの走行用タイヤ24cと接触する走行用案内面7aが上面部に形成され、且つ、規制輪体29の規制用タイヤ29aと接触する規制用案内面7bが走行用案内面7aの裏側に左右一対形成されたT字状に形成されている。
前記規制輪体29は、走行レール7の規制用案内面7bの下方側に配置され、走行レール7の規制用案内面7bに対して下方側から接触することにより、走行レール7に対して上方への移動が規制されるように接触して走行車輪24の走行レール7からの浮上を規制するように構成されている。そして、規制輪体29は、走行レール7に対して規制用タイヤ29aの弾性力にて接触圧力をもって接することにより、走行車輪24の走行レール7からの浮上を的確に規制するように構成されている。
図18および図19に示すように、調節手段32は、規制輪体29を支持枠30に対して昇降可能に支持しており、規制用タイヤ29aの弾性変形によって、規制輪体29の走行レール7に対する接触圧力を調節するように構成されている。
前記調節手段32は、支持枠30に固定支持されたベースホルダ34に水平軸心周りに回転操作自在に支持された操作部材35、および、その操作部材35に外嵌支持されかつ規制輪体29を水平軸心周りで回転自在に支持する支持部材36から構成されている。
図20および図21に示すように、操作部材35は、ベースホルダ34に対して回転軸心X周りで回転自在に支持されており、支持部材36は、操作部材35に対して揺動軸心Y周りで揺動自在に支持されている。そして、操作部材35の回転軸心Xと支持部材36の揺動軸心Yとは偏芯状態で設けられている。このように、倍力式の調節手段32は偏芯カム機構にて構成されている。
この調節手段32の動きを説明すると、前記操作部材35を回転軸心X周りに回転操作すると、規制輪体29の自重や規制輪体29が走行レール7にて上方への移動が規制されることにより、支持部材36は操作部材35に対して揺動軸心Y周りで揺動することになり、支持部材36がその姿勢を維持しながら支持枠30に対して昇降するように構成されている。
そして、操作部材36を回転軸心X周りに回転操作して、上下方向での支持部材36の位置を調節することにより、規制輪体29の走行レール7に対する接触圧力を調節するように構成されている。
また、操作部材35の回転を規制する規制状態とその回転の規制を解除する解除状態とに切換可能なロック手段37が設けられている。このロック手段37は、凸状の係合部38とこの係合部38に係合される凹状の被係合部39とから構成されている。そして、係合部38と被係合部39とを係合することにより規制状態となり、係合部38と被係合部39との係合を解除することにより解除状態となる。
前記係合部38は、棒状の調節部材40の先端部に下方側に突出する状態で形成されている。調節部材40は、ベースホルダ34に対して水平軸心周りで揺動自在に支持された揺動部材41の先端部に形成された孔部に対してスライド移動自在に内嵌されている。調節部材40のネジ部に螺合して揺動部材41を挟み込むことにより揺動部材41に対する調節部材40のスライド移動を規制するスライド規制部材42が設けられている。このスライド規制部材42にて揺動部材41に対する調節部材40のスライド移動を規制することにより、調節部材40が揺動部材41と一体的に揺動するように構成されている。また、係合部38が形成された調節部材40の先端部の上方には、揺動部材41の揺動を規制する揺動規制部材43が設けられている。この揺動規制部材43は、ボルト44にてベースホルダ34から突出する状態で固定されており、調節部材40に当接して調節部材40の揺動を規制するように構成されている。
前記被係合部39は、操作部材35の外周部に一定角度(例えば、10度)ごとに形成されており、操作部材35の外周部の全長のうち、半分の180度にわたって合計19個の被係合部39が形成されている。
前記規制輪体29の走行レール7に対する接触圧力を調節するときの動きについて説明する。
まず、揺動規制部材43を固定するボルト44を緩めるあるいは取り外すことにより、揺動規制部材43による調節部材40の揺動の規制を解除する。そして、揺動部材41を調節部材40と一体的に水平軸心周りで揺動させることにより、係合部38と被係合部39との係合を解除する。このように、係合部38と被係合部39との係合を解除することにより、操作部材35を回転操作可能となって、操作部材35を回転操作することにより
、上下方向での支持部材36の位置を調節して、規制輪体29の走行レール7に対する接触圧力を調節する。
規制輪体29の走行レール7に対する接触圧力を調節すると、揺動部材41を調節部材40と一体的に水平軸心周りで揺動させることにより、係合部38と被係合部39とを係合させる。係合部38と被係合部39とを係合させることができないときには、スライド規制部材42を調節部材40の長手方向に移動させて、揺動部材41に対して調節部材40をスライド移動可能とする。そして、係合部38と被係合部39とを係合させることができるように、揺動部材41に対して調節部材40をスライド移動させる。その後、スライド規制部材42にて揺動部材41を挟み込むことにより揺動部材41に対する調節部材40のスライド移動を規制した状態で、揺動部材41を調節部材40と一体的に水平軸心周りで揺動させることにより、係合部38と被係合部39とを係合させる。
係合部38と被係合部39とを係合させると、ボルト44にて揺動規制部材43を固定して揺動規制部材43にて調節部材40の揺動の規制することにより、係合部38と被係合部39との係合を維持させる。
〔別実施形態〕
(1)上記第一〜第三実施形態では、制御手段Hが同時入庫処理と同時出庫処理とを実行可能であるが、同時入庫処理のみを実行可能としたり、あるいは、同時出庫処理のみを実行可能として実施することも可能である。
(2)上記第一〜第三実施形態では、制御手段Hが、複数の物品Bの入庫が指令され
た場合には、同時入庫処理の実行かあるいは第一の単独入庫処理の連続実行かを行うようにしているが、複数の物品Bの入庫が指令された場合には、常時、同時入庫処理の実行を行うようにしてもよい。
また、複数の物品Bの出庫が指令された場合についても、同時出庫処理の実行かあるいは第一の単独出庫処理の連続実行かを行うようにしているが、常時、同時出庫処理の実行を行うようにしてもよい。
(3)上記第一〜第三実施形態では、制御手段Hが、複数の物品Bの入庫が指令された場合に第一の単独入庫処理の連続実行を行うことがあるが、この処理に代えて、第二の単独入庫処理の連続実行を行うようにしてもよい。
また、複数の物品Bの出庫が指令された場合についても、第一の単独出庫処理の連続実行に代えて、第二の単独出庫処理の連続実行を行うようにしてもよい。
(4)上記第一〜第三実施形態では、入庫用選択処理において、第一スタッカークレーン4aの現在位置と第二スタッカークレーン4bの現在位置とに基づいて、同時入庫処理の実行か第一の単独入庫処理の連続実行かを選択するようにしているが、この選択を行う際の条件は、第一スタッカークレーン4aの現在位置と第二スタッカークレーン4bの現在位置とに限られるものではなく、各種の条件が適応可能である。
また、出庫用選択処理においても、第一スタッカークレーン4aの現在位置と第二スタッカークレーン4bの現在位置とに限らず、各種の条件によって、同時出庫処理の実行か第一の単独出庫処理の連続実行かを選択できる。
(5)上記第一〜第三実施形態では、走行台車10に昇降台11を昇降操作自在に案内支持する単一の昇降ポスト14を立設しているが、走行台車10に立設する昇降ポスト14の数は適宜変更が可能であり、例えば、水平移動方向において走行台車10の両端部の夫々に昇降ポスト14を立設することができる。
(6)上記第一〜第三実施形態では、走行経路上における走行台車10の走行位置や昇降経路上における昇降台11の昇降位置を検出するに当り、走行用レーザ測距計26や昇降
用レーザ測距計21を設けているが、どのような構成によって、走行経路上における走行台車10の走行位置や昇降経路上における昇降台11の昇降位置を検出するかは適宜変更が可能である。
例えば、走行台車10の走行や昇降台11の昇降に伴って回転自在なロータリーエンコーダなどを設けて、走行経路上における走行台車10の走行位置や昇降経路上における昇降台11の昇降位置を検出することも可能である。
また、走行用レーザ測距計26を設ける場合に、上記第一実施形態とは逆に、走行レール7の両端部に走行用レーザ測距計26を設定し、走行台車10に反射板27を設置することも可能である。この場合には、走行用レーザ測距計26の検出情報が地上側コントローラ9に入力され、地上側コントローラ9がクレーン制御装置28に対して走行台車10の走行位置を通信するように構成されている。
(7)上記第一〜第三実施形態では、二台のスタッカークレーン4を設けた例を示したが、三台以上のスタッカークレーン4を設けて実施することも可能である。
第一実施形態における物品収納設備の斜視図 第一実施形態におけるスタッカークレーンの側面図 第一実施形態における物品収納設備のブロック図 同時入庫処理におけるスタッカークレーンの動作を示す図 第一の単独入庫処理におけるスタッカークレーンの動作を示す図 第二の単独入庫処理におけるスタッカークレーンの動作を示す図 同時出庫処理におけるスタッカークレーンの動作を示す図 第一の単独出庫処理におけるスタッカークレーンの動作を示す図 第二の単独出庫処理におけるスタッカークレーンの動作を示す図 制御手段における制御動作を示すフローチャート 複数の物品の入庫、複数の物品の出庫、および、物品の入庫と出庫とが指令されたときに実行する処理を示す表 一つの物品の入庫および一つの物品の出庫が指令されたときに実行する処理を示す表 第二実施形態における物品収納設備の側面図 第三実施形態におけるスタッカークレーンの側面図 第三実施形態におけるスタッカークレーンの要部側面図 第三実施形態におけるスタッカークレーンの要部縦断面図 第三実施形態におけるスタッカークレーンの要部平面図 図15の要部拡大図 図16の要部拡大図 図18の要部拡大図 図19の要部拡大図
符号の説明
1 収納部
2 物品収納棚
3 入出庫用の物品支持部
4 物品搬送用移動体
7 軌道としての走行レール
12 物品移載手段
14 昇降ポスト
24 走行車輪
29 規制輪体
29a 弾性体
B 物品
H 制御手段

Claims (1)

  1. 複数の収納部を縦横に並べて備えた物品収納棚と、
    その物品収納棚と入出庫用の物品支持部との間で物品を搬送すべく、軌道上を水平移動自在でかつ物品移載手段を昇降自在に備えた物品搬送用移動体とが設けられている物品収納設備であって、
    前記物品搬送用移動体として、同一の軌道を水平移動する状態で二台設けられ、
    前記物品移載手段は、前記物品搬送用移動体に立設された単一の昇降ポストに沿って昇降自在に設けられ、
    前記昇降ポストは、前記物品搬送用移動体の水平移動方向において残りの一台の物品搬送用移動体が位置する側とは反対側に立設されている物品収納設備。
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