JP7314916B2 - 物品搬送設備 - Google Patents

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Description

本発明は、物品を収納する収納部を複数備えた物品収納棚と、前記物品収納棚の前面に沿う走行方向に沿って設定された有端の走行経路と、前記物品を搬送する2台の搬送ユニットと、2台の前記搬送ユニットの双方を制御する制御装置と、を備えた物品搬送設備に関する。
このような物品搬送設備の一例が、特許第4273423号公報(特許文献1)に開示されている。以下、背景技術の説明において括弧内に示された符号は、特許文献1のものである。
特許文献1に開示された物品搬送設備では、2台の搬送ユニット(4a,4b)のうち1台の搬送ユニット(4a)に、搬送を継続できない異常が発生した場合に、正常な搬送ユニット(4b)によって、上記異常の搬送ユニット(4a)を押して退避位置(T)まで退避させている。しかしながら、この間には、正常な搬送ユニット(4b)は搬送作業を行えないため、設備全体として稼働率が低下することになる。
特許第4273423号公報
上記実状に鑑みて、2台の搬送ユニットのうち1台に搬送を継続できない異常が発生した場合であっても、設備全体の稼働率の低下を少なく抑えることが可能な物品搬送設備が望まれる。
本開示に係る物品搬送設備は、
物品を収納する収納部を複数備えた物品収納棚と、
前記物品収納棚の前面に沿う走行方向に沿って設定された有端の走行経路と、
前記物品を搬送する2台の搬送ユニットと、
2台の前記搬送ユニットの双方を制御する制御装置と、を備えた物品搬送設備であって、
2台の前記搬送ユニットのそれぞれは、前記走行経路に沿って走行する走行部と、前記物品を保持する保持部と、複数の前記収納部のうちの移載対象箇所とされた前記収納部と前記保持部との間で前記物品の移載を行う移載部と、自己の現在位置を検出する自位置検出部と、を備え、
2台の前記走行部は、前記走行経路上において互いにすれ違いできないように構成され、
異常の発生により異常停止した前記搬送ユニットを異常ユニットとし、正常に稼働可能な前記搬送ユニットを正常ユニットとして、
前記制御装置は、
2台の前記正常ユニットを、互いに干渉しないように稼働させる通常稼働制御を実行可能であると共に、
2台の前記搬送ユニットのうち一方が前記異常ユニットとされ、他方が前記正常ユニットとされた場合に、第1異常時制御と退避制御と第2異常時制御とを実行可能であり、
前記第1異常時制御は、前記正常ユニットが前記異常ユニットに干渉せずに前記収納部との間で前記物品の移載を行うことが可能な移載可能範囲を、前記物品収納棚の一部の範囲に設定すると共に、前記移載可能範囲内に含まれる複数又は単数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御であり、
前記退避制御は、前記走行経路における前記走行方向の端部領域に設定された退避位置に前記異常ユニットを移動させるための制御であり、
前記第2異常時制御は、前記異常ユニットを前記退避位置に退避させた状態で、前記第1異常時制御で設定される前記移載可能範囲よりも広い範囲に前記移載可能範囲を設定すると共に、当該移載可能範囲に含まれる複数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御であり、
前記制御装置は、前記正常ユニットの現在位置と前記異常ユニットの現在位置とに基づいて、前記正常ユニットが前記異常ユニットに干渉せずに前記走行経路上において走行可能な範囲である走行可能範囲を設定し、
前記移載可能範囲における前記走行方向の範囲は、前記走行可能範囲に基づいて設定される
本構成によれば、2台の搬送ユニットのうち1台が、異常の発生により異常停止した場合に、制御装置によって第1異常時制御を実行する。この第1異常時制御では、正常に稼働可能な正常ユニットが異常停止した異常ユニットに干渉せずに収納部との間で物品の移載を行うことが可能な移載可能範囲を、物品収納棚の一部の範囲に設定する。そして、この移載可能範囲内に含まれる複数又は単数の収納部を移載対象箇所として正常ユニットを稼働させる。このような構成により、異常ユニットを退避位置まで移動させるのを待たずに、正常ユニットが稼働できる範囲内に限定して当該正常ユニットを稼働させることができる。従って、設備全体として稼働率が低下することを少なく抑えることができる。また、退避制御が行われ、異常ユニットが退避位置に移動した後には、第2異常時制御の実行により、第1異常時制御で設定される移載可能範囲よりも広い範囲に含まれる複数の収納部を移載対象箇所として、正常ユニットを稼働させることができる。従って、この点においても、設備全体として稼働率が低下することを少なく抑えることができる。
本開示に係るその他の物品搬送設備は、
物品を収納する収納部を複数備えた物品収納棚と、
前記物品収納棚の前面に沿う走行方向に沿って設定された有端の走行経路と、
前記物品を搬送する2台の搬送ユニットと、
2台の前記搬送ユニットの双方を制御する制御装置と、を備えた物品搬送設備であって、
2台の前記搬送ユニットのそれぞれは、前記走行経路に沿って走行する走行部と、前記物品を保持する保持部と、複数の前記収納部のうちの移載対象箇所とされた前記収納部と前記保持部との間で前記物品の移載を行う移載部と、を備え、
2台の前記走行部は、前記走行経路上において互いにすれ違いできないように構成され、
異常の発生により異常停止した前記搬送ユニットを異常ユニットとし、正常に稼働可能な前記搬送ユニットを正常ユニットとして、
前記制御装置は、
2台の前記正常ユニットを、互いに干渉しないように稼働させる通常稼働制御を実行可能であると共に、
2台の前記搬送ユニットのうち一方が前記異常ユニットとされ、他方が前記正常ユニットとされた場合に、第1異常時制御と退避制御と第2異常時制御とを実行可能であり、
前記第1異常時制御は、前記正常ユニットが前記異常ユニットに干渉せずに前記収納部との間で前記物品の移載を行うことが可能な移載可能範囲を、前記物品収納棚の一部の範囲に設定すると共に、前記移載可能範囲内に含まれる複数又は単数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御であり、
前記退避制御は、前記走行経路における前記走行方向の端部領域に設定された退避位置に前記異常ユニットを移動させるための制御であり、
前記第2異常時制御は、前記異常ユニットを前記退避位置に退避させた状態で、前記第1異常時制御で設定される前記移載可能範囲よりも広い範囲に前記移載可能範囲を設定すると共に、当該移載可能範囲に含まれる複数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御であり、
前記走行方向における2台の前記搬送ユニットの相対距離を検出する相対距離検出部を更に備え、
前記制御装置は、前記正常ユニットの現在位置と前記相対距離検出部の検出結果とに基づいて、前記異常ユニットが停止した位置である異常停止位置を検出し、当該異常停止位置に基づいて、前記正常ユニットが前記異常ユニットに干渉せずに前記走行経路上において走行可能な範囲である走行可能範囲を設定し、
前記移載可能範囲における前記走行方向の範囲は、前記走行可能範囲に基づいて設定される。
本開示に係るその他の物品搬送設備は、
物品を収納する収納部を複数備えた物品収納棚と、
前記物品収納棚の前面に沿う走行方向に沿って設定された有端の走行経路と、
前記物品を搬送する2台の搬送ユニットと、
2台の前記搬送ユニットの双方を制御する制御装置と、を備えた物品搬送設備であって、
2台の前記搬送ユニットのそれぞれは、前記走行経路に沿って走行する走行部と、前記物品を保持する保持部と、複数の前記収納部のうちの移載対象箇所とされた前記収納部と前記保持部との間で前記物品の移載を行う移載部と、を備え、
2台の前記走行部は、前記走行経路上において互いにすれ違いできないように構成され、
異常の発生により異常停止した前記搬送ユニットを異常ユニットとし、正常に稼働可能な前記搬送ユニットを正常ユニットとして、
前記制御装置は、
2台の前記正常ユニットを、互いに干渉しないように稼働させる通常稼働制御を実行可能であると共に、
2台の前記搬送ユニットのうち一方が前記異常ユニットとされ、他方が前記正常ユニットとされた場合に、第1異常時制御と退避制御と第2異常時制御とを実行可能であり、
前記第1異常時制御は、前記正常ユニットが前記異常ユニットに干渉せずに前記収納部との間で前記物品の移載を行うことが可能な移載可能範囲を、前記物品収納棚の一部の範囲に設定すると共に、前記移載可能範囲内に含まれる複数又は単数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御であり、
前記退避制御は、前記走行経路における前記走行方向の端部領域に設定された退避位置に前記異常ユニットを移動させるための制御であり、
前記第2異常時制御は、前記異常ユニットを前記退避位置に退避させた状態で、前記第1異常時制御で設定される前記移載可能範囲よりも広い範囲に前記移載可能範囲を設定すると共に、当該移載可能範囲に含まれる複数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御であり、
前記制御装置は、2台の前記搬送ユニットのうちの1台が異常停止した場合に、前記第1異常時制御の実行が可能であるか否かを判定する実行可能判定を行い、前記第1異常時制御の実行が可能であると判定した場合に、自動的に前記第1異常時制御を実行する。
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
物品搬送設備の斜視図 物品搬送設備の平面図 搬送ユニットの側面図 物品搬送設備の制御ブロック図 通常稼働制御を実行する際の制御マップ 第1異常時制御を実行する際の制御マップ 退避制御の実行後、第2異常時制御を実行する際の制御マップ 走行経路に異物が存在する場合の制御マップ 異常ユニットの現在位置を把握できない場合の制御マップ 物品搬送設備において行われる制御手順を示すフローチャート 退避制御の手順を示すフローチャート 第2実施形態に係る物品搬送設備において行われる制御手順を示すフローチャート
〔第1実施形態〕
以下、物品搬送設備の第1実施形態について説明する。
〔物品搬送設備の機械的構成〕
物品搬送設備の機械的構成について説明する。図1及び図2に示すように、物品搬送設備100は、物品Wを収納する収納部30を複数備えた物品収納棚3と、物品収納棚3の前面に沿う走行方向Xに沿って設定された有端の走行経路Rと、物品Wを搬送する2台の搬送ユニットUと、を備えている。「物品収納棚3の前面」とは、当該物品収納棚3における物品Wの出し入れ口に相当する部分が設けられる面である。より詳しくは、物品収納棚3に設けられた収納部30に対して搬送ユニットUが物品Wを移載する場合に、物品収納棚3の端部領域において、移載される物品Wが通過する仮想面である。図示の例では、一対の物品収納棚3が、走行経路Rを挟んで互いに反対側に設けられている。一対の物品収納棚3のそれぞれは、その前面を走行経路Rに向けた状態で、走行経路Rに隣接して配置されている。
以下では、物品収納棚3と走行経路Rとが並ぶ方向を「並び方向Y」とする。走行方向Xと並び方向Yとは、平面視で直交している。また、走行方向Xにおける一方側を「走行方向第1側X1」とし、走行方向Xにおける他方側を「走行方向第2側X2」とする。
物品収納棚3は、走行方向X及び並び方向Yに所定間隔を空けて配列されていると共に各位置において上下方向に沿って配置された複数の支柱31と、複数の支柱31を連結する複数の連結部材32と、物品Wを収納するための収納部30を構成する載置板33と、を備えている。物品Wは、載置板33に載置された状態で、収納部30に収納される。本実施形態では、複数の収納部30は、走行方向X及び上下方向に並んで配置されている。
複数の収納部30は、並び方向Yに沿う並び方向Y視において、走行方向X及び上下方向に並ぶ格子状に配置されている。
本実施形態では、物品搬送設備100は、物品収納棚3への入庫対象となる物品Wを搬入する搬入装置99と、物品収納棚3からの出庫対象となる物品Wを搬出する搬出装置98と、を備えている。搬入装置99及び搬出装置98のそれぞれは、物品収納棚3に対して走行方向Xの外側に配置されると共に、走行経路Rに対して並び方向Yに隣接して配置されている。搬入装置99及び搬出装置98のそれぞれは、走行経路R上の搬送ユニットUとの間で物品Wの受け渡しを行うことが可能に構成されている。入庫対象の物品Wは、搬入装置99によって設備外部から搬入され、搬入装置99から搬送ユニットUに引き渡される。そして、当該物品Wは、搬送ユニットUによって物品収納棚3における収納部30へ移載される。反対に、出庫対象の物品Wは、物品収納棚3における収納部30から搬送ユニットUによって取り出される。そして、当該物品Wは、搬送ユニットUから搬出装置98へ引き渡され、搬出装置98によって搬出される。本例では、搬入装置99及び搬出装置98は、コンベヤにより構成されている。
ここでは、2台の搬送ユニットUのうち一方を第1搬送ユニットU1とし、他方を第2搬送ユニットU2とする。第1搬送ユニットU1と第2搬送ユニットU2とは、同じ走行経路R上に配置されている。第1搬送ユニットU1は、第2搬送ユニットU2に対して走行方向第1側X1に配置されている。第2搬送ユニットU2は、第1搬送ユニットU1に対して走行方向第2側X2に配置されている。第1搬送ユニットU1の構造と第2搬送ユニットU2の構造とは、同等である。以下、第1搬送ユニットU1と第2搬送ユニットU2とを特に区別しない場合には、両者を「搬送ユニットU」と総称する場合がある。
図1~図3に示すように、第1搬送ユニットU1は、走行経路Rに沿って走行する第1走行部11と、物品Wを保持する第1保持部14と、複数の収納部30のうちの移載対象箇所とされた収納部30と第1保持部14との間で物品Wの移載を行う第1移載部15と、を備えている。第2搬送ユニットU2についても同様に、第2走行部21と、第2保持部24と、第2移載部25と、を備えている。本実施形態では、第1走行部11及び第2走行部21のそれぞれが、「走行部」に相当する。また、第1保持部14及び第2保持部24のそれぞれが、「保持部」に相当する。また、第1移載部15及び第2移載部25のそれぞれが、「移載部」に相当する。
2台の走行部、すなわち、第1走行部11と第2走行部21とは、走行経路R上において互いにすれ違いできないように構成されている。本実施形態では、走行経路Rは、走行方向Xに沿って延在する走行レールRaを備えている。第1走行部11と第2走行部21とは、同じ走行レールRa上を走行するように構成されている。なお、本例では、走行方向Xに沿って延在する案内レールRbが、走行レールRaに対して上方に配置されている(図3参照)。案内レールRbは、第1搬送ユニットU1及び第2搬送ユニットU2のそれぞれの上部を案内するレールである。
図3に示すように、本実施形態では、第1搬送ユニットU1は、第1走行部11から上方に延在するように設けられた第1マスト12と、第1マスト12の上端に設けられ、案内レールRbによって走行方向Xに案内される第1被案内部13と、第1マスト12に支持され、第1マスト12に沿って昇降する第1昇降部16と、を備えている。第1昇降部16は、第1保持部14及び第1移載部15を支持している。本例では、第1昇降部16は、第1マスト12に対して走行方向第2側X2に突出するように設けられている。
第1搬送ユニットU1は、第1走行部11を走行経路Rに沿って走行させる第1走行駆動部M1aと、第1昇降部16を第1マスト12に沿って昇降させる第1昇降駆動部M1bと、を備えている。このような構成により、第1搬送ユニットU1は、物品Wを保持可能な第1保持部14を、走行方向X及び上下方向に沿って並ぶ複数の収納部30のそれぞれに対応した位置に移動させることができる。そして本例では、第1移載部15は、第1保持部14を第1昇降部16に対して並び方向Yに沿って出退させることにより、第1保持部14に保持された物品Wを収納部30へ移載可能であると共に、収納部30に収納された物品Wを取り出すことが可能に構成されている。
本実施形態では、第1移載部15は、第1保持部14を駆動する第1移載駆動部M1cを備えている。例えば、第1移載駆動部M1cは、第1保持部14に連結された無端体及び当該無端体が巻回された回転体と、当該回転体を回転駆動するモータと、を備えている。本例では、第1保持部14は、物品Wを載置するように構成され、第1移載部15によって並び方向Yに出退される。すなわち、第1保持部14は、フォーク式の移載機の一部を構成している。
第2搬送ユニットU2についても、第1搬送ユニットU1と同様に、第2マスト22、第2被案内部23、第2昇降部26、第2走行駆動部M2a、及び第2昇降駆動部M2bを備えている。そして、第2移載部25についても、第1移載部15と同様に、第2保持部24を駆動する第2移載駆動部M2cを備えている。
本実施形態では、第1搬送ユニットU1及び第2搬送ユニットU2のそれぞれは、自己の現在位置を検出する自位置検出部SPを備えている。自位置検出部SPは、第1走行部11及び第2走行部21のそれぞれに設けられている。本例では、第1搬送ユニットU1に備えられた自位置検出部SPは、走行経路Rにおける走行方向第1側X1の端部領域に設定された第1ホームポジションHP1(図2参照)から第1走行部11までの距離を検出する。これにより、走行経路Rにおける第1搬送ユニットU1の現在位置を検出することができる。第2搬送ユニットU2に備えられた自位置検出部SPについても同様に、走行経路Rにおける走行方向第2側X2の端部領域に設定された第2ホームポジションHP2(図2参照)から第2走行部21までの距離を検出する。これにより、走行経路Rにおける第2搬送ユニットU2の現在位置を検出することができる。自位置検出部SPは、例えば、ロータリエンコーダを用いて構成することができる。なお、図2に示すように、第1ホームポジションHP1は、第1搬送ユニットU1が稼働しない場合の当該第1搬送ユニットU1の待機位置であり、並び方向Y視において物品収納棚3と重複しない位置に設定されている。また、第2ホームポジションHP2は、第2搬送ユニットU2が稼働しない場合の当該第2搬送ユニットU2の待機位置であり、並び方向Y視において物品収納棚3と重複しない位置に設定されている。
本実施形態では、物品搬送設備100は、走行方向Xにおける2台の搬送ユニットUの相対距離を検出する相対距離検出部SLを備えている。本例では、第1搬送ユニットU1及び第2搬送ユニットU2の双方が、相対距離検出部SLを備えている。第1搬送ユニットU1の相対距離検出部SLは、第1走行部11に設けられている。第2搬送ユニットU2の相対距離検出部SLは、第2走行部21に設けられている。相対距離検出部SLは、例えば、レーザ測距計により構成することができる。第1走行部11に設けられた相対距離検出部SLは、第2走行部21に向けてレーザを照射し、第2走行部21によって反射したレーザを受光することにより第1走行部11から第2走行部21までの距離を検出する。第2走行部21に設けられた相対距離検出部SLは、第1走行部11に向けてレーザを照射し、第1走行部11によって反射したレーザを受光することにより第2走行部21から第1走行部11までの距離を検出する。
更に、本実施形態では、物品搬送設備100は、走行経路Rに存在する異物F(図8参照)を検出する異物検出部SFを備えている。ここでは、第1搬送ユニットU1及び第2搬送ユニットU2の双方に、異物検出部SFが設けられている。第1搬送ユニットU1の異物検出部SFは、第1走行部11に対して走行方向第2側X2に隣接する範囲を検出範囲としている。例えば、異物検出部SFは、カメラにより構成することができる。図3に示す例では、第1搬送ユニットU1の異物検出部SFは、第1マスト12から走行方向第2側X2に突出する第1昇降部16に設けられており、第1昇降部16の下方を検出範囲としている。これにより、第1走行部11に対して走行方向第2側X2に隣接する範囲に存在する異物Fを検出可能となっている。また、第2搬送ユニットU2の異物検出部SFは、第2マスト22から走行方向第1側X1に突出する第2昇降部26に設けられており、第2昇降部26の下方を検出範囲としている。これにより、第2走行部21に対して走行方向第1側X1に隣接する範囲に存在する異物Fを検出可能となっている。
〔物品搬送設備の制御的構成〕
次に、物品搬送設備100の制御的構成について説明する。
図4に示すように、第1搬送ユニットU1は、第1搬送ユニットU1の動作を制御する第1コントローラC1を備えている。第2搬送ユニットU2は、第2搬送ユニットU2の動作を制御する第2コントローラC2を備えている。そして、物品搬送設備100は、2台の搬送ユニットUの双方を制御する上位コントローラCtを備えている。詳細には、上位コントローラCtは、第1コントローラC1に指令を送信することにより第1搬送ユニットU1を制御し、第2コントローラC2に指令を送信することにより第2搬送ユニットU2を制御するように構成されている。本実施形態では、上位コントローラCtが、「制御装置」に相当する。
上位コントローラCtは、設備内における複数の物品Wの保管や移動等を統括的に管理する。上位コントローラCtは、第1コントローラC1及び第2コントローラC2との間で、有線又は無線により通信可能に構成されている。上位コントローラCt、第1コントローラC1、及び第2コントローラC2は、例えば、マイクロコンピュータ等のプロセッサ、メモリ等の周辺回路等を備えている。そして、これらのハードウェアとコンピュータ等のプロセッサ上で実行されるプログラムとの協働により、各機能が実現される。
本実施形態では、物品搬送設備100は、上位コントローラCtに各種指令を入力するための操作部Opを備えている。例えば、作業者が操作部Opを操作して指令を入力することで、上位コントローラCtが、当該入力された指令に基づいて、第1搬送ユニットU1及び第2搬送ユニットU2を制御する。操作部Opは、例えば、指令を入力可能なキーボードやタッチパネル等の入力装置を備えている。
第1コントローラC1は、上位コントローラCtからの指令を受けて、第1搬送ユニットU1の動作を制御する。具体的には、第1コントローラC1は、第1走行駆動部M1a、第1昇降駆動部M1b、及び第1移載駆動部M1cのうち少なくとも1つを制御する。
また、第1コントローラC1は、自位置検出部SPにより検出した第1搬送ユニットU1の現在位置の情報、相対距離検出部SLにより検出した第1搬送ユニットU1と第2搬送ユニットU2との相対距離の情報、及び、異物検出部SFにより検出した走行経路Rに存在する異物F(図8参照)の情報を、上位コントローラCtに送信する。
第2コントローラC2は、上位コントローラCtからの指令を受けて、第2搬送ユニットU2の動作を制御する。具体的には、第2コントローラC2は、第2走行駆動部M2a、第2昇降駆動部M2b、及び第2移載駆動部M2cのうち少なくとも1つを制御する。
また、第2コントローラC2は、自位置検出部SPにより検出した第2搬送ユニットU2の現在位置の情報、相対距離検出部SLにより検出した第2搬送ユニットU2と第1搬送ユニットU1との相対距離の情報、及び、異物検出部SFにより検出した走行経路Rに存在する異物F(図8参照)の情報を、上位コントローラCtに送信する。
本実施形態では、上位コントローラCtは、物品収納棚3に設けられた複数の収納部30のうち物品Wを移載することが可能な収納部30を示す制御マップMを作成し、当該制御マップMに基づいて2台の搬送ユニットUのそれぞれを制御する。図5~図9は、上位コントローラCtが作成する制御マップMのイメージである。
ここで、物品搬送設備100では、有端の走行経路Rに沿って走行する搬送ユニットUを2台用いて物品Wを搬送している。そのため、2台の搬送ユニットUのうち1台の搬送ユニットUに搬送を継続できない異常が発生すると、他方の搬送ユニットUにも影響が及ぶことになる。本開示に係る物品搬送設備100は、2台の搬送ユニットUの何れにも異常が発生していない場合や、2台の搬送ユニットUのうち1台の搬送ユニットUに異常が発生した場合などであっても、各種状況に応じた物品Wの搬送を行うことができるように構成されている。以下では、異常の発生により異常停止した搬送ユニットUを異常ユニットUaとし、正常に稼働可能な搬送ユニットUを正常ユニットUnとして、物品搬送設備100において行われる制御について説明する。
上述のように、図5~図9は、上位コントローラCtが作成する制御マップMのイメージであり、上位コントローラCtは、当該制御マップMに基づいて搬送ユニットUを制御する。図5~図9のそれぞれにおいて、上方に示されるマトリクスは、並び方向Y視における物品収納棚3を表したものである。ここでは、走行方向X及び上下方向に沿って格子状に並べられた複数の収納部30が示されている。また、図5~図9のそれぞれにおいて、マトリクス(物品収納棚3)の下方には、平面視における、走行経路Rと搬送ユニットUとの模式図を示している。これらの図において、物品収納棚3における走行方向Xの位置と、搬送ユニットUの走行方向Xの位置とは、相互に対応している。なお本例では、図1に示すように、走行経路Rを並び方向Yに挟んで互いに対向するように一対の物品収納棚3が配置されているが、図5~図9では、一対の物品収納棚3のうち1つを示している。
図5に示すように、上位コントローラCtは、2台の正常ユニットUnを、互いに干渉しないように稼働させる通常稼働制御を実行可能である。本実施形態では、上位コントローラCtは、通常稼働制御では、物品収納棚3の一部の収納部30を、2台の搬送ユニットU同士で物品Wの受け渡しを行うための中継箇所となる中継用収納部30rとして設定する。本例では、上位コントローラCtは、物品収納棚3における走行方向Xの中間領域に設けられた収納部30を、中継用収納部30rとして設定する。本例では、物品収納棚3における走行方向Xの中央位置において上下方向に並ぶ1列全ての収納部30が、中継用収納部30rとして設定されている。図5~図9において、物品収納棚3の一部において太枠で囲まれた範囲が、物品収納棚3における走行方向Xの中心を示している。そして、当該太枠の範囲に斜線が付されている場合には、当該太枠の範囲の複数の収納部30が中継用収納部30rとして設定されていることを示している。
中継用収納部30rは、以下のように利用される。例えば、第1搬送ユニットU1が搬送する物品Wを、中継用収納部30rよりも走行方向第2側X2に配置された収納部30へ移載する場合には、まず第1搬送ユニットU1が中継用収納部30rへ物品Wを移載し、このようにして中継用収納部30rに収納された物品Wを、第2搬送ユニットU2が取り出して目的の収納部30へ移載する。
上位コントローラCtは、通常稼働制御では、2台の正常ユニットUnの何れかによって物品Wを移載することが可能な移載可能範囲Rtを、物品収納棚3における全範囲に設定する。すなわち、通常稼働制御では、物品収納棚3における全ての収納部30が、移載対象箇所となり得る。
図6及び図7に示すように、上位コントローラCtは、2台の搬送ユニットUのうち一方が異常ユニットUaとされ、他方が正常ユニットUnとされた場合に、第1異常時制御と退避制御と第2異常時制御とを実行可能である。図示の例では、第1搬送ユニットU1が異常ユニットUaとされ、第2搬送ユニットU2が正常ユニットUnとされている。但し、上記とは反対に、第2搬送ユニットU2が異常ユニットUaとされ、第1搬送ユニットU1が正常ユニットUnとされることもある。
図6は、上位コントローラCtが第1異常時制御を実行する際の制御マップMを示している。第1異常時制御は、正常ユニットUnが異常ユニットUaに干渉せずに収納部30との間で物品Wの移載を行うことが可能な移載可能範囲Rtを、物品収納棚3の一部の範囲に設定すると共に、移載可能範囲Rt内に含まれる複数又は単数の収納部30を移載対象箇所として正常ユニットUnを稼働させる制御である。上位コントローラCtは第1異常時制御では、物品収納棚3における移載可能範囲Rt以外の範囲を、物品Wの移載を禁止する移載禁止範囲Rpとして設定する。図6に示す物品収納棚3において、着色された範囲が移載禁止範囲Rpであり、着色されていない範囲が移載可能範囲Rtである。
本実施形態では、上位コントローラCtは、正常ユニットUnの現在位置と異常ユニットUaの現在位置とに基づいて、正常ユニットUnが異常ユニットUaに干渉せずに走行経路R上において走行可能な範囲である走行可能範囲Rrを設定する。そして、移載可能範囲Rtにおける走行方向Xの範囲は、走行可能範囲Rrに基づいて設定される。すなわち、走行可能範囲Rr内において、上下方向に並ぶ全ての収納部30が設けられた範囲が、移載可能範囲Rtとして設定される。正常ユニットUnの現在位置は、正常ユニットUnに設けられた自位置検出部SPによって検出することができる。ここで、異常ユニットUaの現在位置は、通常であれば、異常ユニットUaに設けられた自位置検出部SPにより検出することが可能である。しかし、異常ユニットUaに生じた異常の種類が不明である場合などには、自位置検出部SPにも異常が生じている可能性があるため、異常ユニットUaに設けられた自位置検出部SPの信頼性は低い。そこで、本実施形態では、上位コントローラCtは、正常ユニットUnの現在位置と相対距離検出部SLの検出結果とに基づいて、異常ユニットUaが停止した位置である異常停止位置Ps(現在位置)を検出する。そして、上位コントローラCtは、当該異常停止位置Psに基づいて、正常ユニットUnが異常ユニットUaに干渉せずに走行経路R上において走行可能な範囲である走行可能範囲Rrを設定する。すなわち本実施形態では、正常に稼働する正常ユニットUnに設けられた相対距離検出部SLを利用して、現在位置が既知である正常ユニットUnと、異常ユニットUaとの位置関係から、異常ユニットUaの現在位置(異常停止位置Ps)を検出している。これにより、2台の搬送ユニットUのうち1台に異常が生じた場合であっても、2台の搬送ユニットUそれぞれの現在位置を精度良く検出することが可能となっている。
ここで、2台の搬送ユニットUのうち1台に、搬送を継続できない異常が発生した場合には、2台の搬送ユニットUの相互間での物品Wの受け渡しは不可能となり、中継用収納部30rが中継用として機能しなくなる。そこで本実施形態では、上位コントローラCtは、第1異常時制御では、中継用収納部30r(図5参照)の設定を解除する。これにより、上位コントローラCtは、中継用収納部30rの設定を解除することで、中継用収納部30rとして設定されていた収納部30を、物品Wを収納するための通常の収納部30として利用することができ、その分、物品収納棚3の収納効率を向上させることができる。本実施形態では、上位コントローラCtは、物品収納棚3における中継用収納部30rが設定されている範囲が、走行方向Xにおいて異常ユニットUaよりも正常ユニットUnの側(図示の例では走行方向第2側X2)にある場合に、中継用収納部30rとして設定されていた収納部30を移載可能範囲Rtに含める。
図7は、上位コントローラCtが、退避制御の実行後に第2異常時制御を実行する際の制御マップMを示している。退避制御は、走行経路Rにおける走行方向Xの端部領域に設定された退避位置Peに異常ユニットUaを移動させるための制御である。本実施形態では、退避位置Peは、物品収納棚3の全範囲に含まれる複数の収納部30を移載対象箇所として正常ユニットUnを稼働させた場合に、正常ユニットUnと干渉しない位置に設定されている。ここでは、退避位置Peは、並び方向Y視において物品収納棚3と重複しない位置に設定されている。本実施形態では、上述した搬送ユニットUのホームポジションHPが、退避位置Peとされる。具体的には、第1搬送ユニットU1が異常ユニットUaである場合には、第1ホームポジションHP1が当該異常ユニットUaの退避位置Peとされ、第2搬送ユニットU2が異常ユニットUaである場合には、第2ホームポジションHP2が当該異常ユニットUaの退避位置Peとされる。
退避制御では、可能な限り、異常ユニットUaの退避位置Peへの移動を、異常ユニットUaの走行部の駆動力により行う。具体的には、異常ユニットUaの走行部、ここでは第1搬送ユニットU1の第1走行部11が正常に稼働する場合には、上位コントローラCtは、異常ユニットUaである第1搬送ユニットU1に指令して、第1走行部11の駆動力を用いて退避位置Peへ移動させる。本実施形態では、上位コントローラCtは、第1異常時制御の実行を開始した後、第1異常時制御の実行中に退避制御を実行する。そして上位コントローラCtは、異常ユニットUaを退避位置Peまで移動させた後は、第1異常時制御に連続して第2異常時制御に移行する。本例では、上位コントローラCtは、異常ユニットUaが退避位置Peまで移動したと判定した後に第1異常時制御を終了して、第2異常時制御を開始する。これにより、搬送ユニットUが稼働しない期間が生じることを抑制でき、設備全体として稼働率が低下することを少なく抑えることができる。
第2異常時制御は、異常ユニットUaを退避位置Peに退避させた状態で、物品収納棚3の全範囲に含まれる複数の収納部30を移載対象箇所として正常ユニットUnを稼働させる制御である。本実施形態では、上位コントローラCtは、第2異常時制御では、上述の第1異常時制御の場合と同様に、中継用収納部30r(図5参照)の設定を解除する。
従って、上位コントローラCtは、第2異常時制御では、物品収納棚3の全範囲を、移載可能範囲Rtとして設定する。
ここで本実施形態では、上位コントローラCtは、2台の搬送ユニットUのうちの1台が異常停止した場合に、第1異常時制御の実行が可能であるか否かを判定する実行可能判定を行い、第1異常時制御の実行が可能であると判定した場合に、自動的に第1異常時制御を実行する。
図3を参照して上述したように、第1搬送ユニットU1に設けられた異物検出部SFは、第1走行部11に対して走行方向第2側X2に隣接する範囲を検出範囲としており、第2搬送ユニットU2に設けられた異物検出部SFは、第2走行部21に対して走行方向第1側X1に隣接する範囲を検出範囲としている。そして、例えば、第1搬送ユニットU1及び第2搬送ユニットU2のいずれかが異常ユニットUaとなった場合には、正常ユニットUnは、異常ユニットUaと干渉しない範囲で異常ユニットUaの側へゆっくりと走行しつつ、異物検出部SFによる異物Fの有無の検出を行う。これにより、異常ユニットUaよりも正常ユニットUn側の全域において、走行経路Rに異物Fが存在する場合には、当該異物Fを検出することができる。このようにして、物品搬送設備100は、2台の搬送ユニットUのうち1台に異常が発生した場合に、異常ユニットUaよりも正常ユニットUn側において走行経路Rに存在する異物Fを検出する異物検出部SFを備えている。
本実施形態では、上記の実行可能判定において第1異常時制御の実行が可能であると判定するための条件には、異物検出部SFによって異物F(図8参照)が検出されていないこと、及び、異常ユニットUaの位置が検出されていること、が含まれる。すなわち本実施形態において、上位コントローラCtは、異物検出部SFによって異物F(図8参照)が検出されていないこと、及び、異常ユニットUaの位置が検出されていることの双方を条件として、第1異常時制御を実行する。
上位コントローラCtは、例えば図8に示すように、異常ユニットUaよりも正常ユニットUnの側(ここでは第1搬送ユニットU1よりも走行方向第2側X2)に異物Fがあることが検出されている場合には、物品収納棚3の全範囲を移載禁止範囲Rpとして設定し、第1異常時制御は実行しない。異物Fは、例えば、搬送中に落下した物品Wなどである。図8には、異物Fとして物品Wを例示しているが、設備内において用いられた機器や道具なども異物Fの対象となる。本実施形態では、上位コントローラCtは、走行経路Rにおける異常ユニットUaを挟んで正常ユニットUnとは反対側に異物Fがある場合には、正常ユニットUnによる物品Wの搬送が可能であると判断し、第1異常時制御を実行する。例えば、第1搬送ユニットU1が異常ユニットUaである場合において、当該第1搬送ユニットU1よりも走行方向第1側X1に異物Fがある場合には、第1搬送ユニットU1よりも走行方向第2側X2における第2搬送ユニットU2の稼働には影響がないため、上位コントローラCtは、第1異常時制御を実行する。
また、上位コントローラCtは、例えば図9に示すように、異常ユニットUaの位置が適切に検出されていない場合には、物品収納棚3の全範囲を移載禁止範囲Rpとして設定し、第1異常時制御は実行しない。異常ユニットUaの位置が適切に検出されていない場合には、異常ユニットUaの現在位置が定かではなく、このような状態で正常ユニットUnを稼働させると、正常ユニットUnが異常ユニットUaに干渉する可能性がある。異常ユニットUaの位置が検出されていることを、第1異常時制御を実行するための条件の1つとすることで、上記のように正常ユニットUnと異常ユニットUaとが干渉することを回避することができる。
次に、上位コントローラCtが行う制御の手順について、図10のフローチャートを参照して説明する。
まず、上位コントローラCtは、搬送ユニットUに異常が発生したか否かを判断する(ステップ#1)。この判断は、第1搬送ユニットU1の第1コントローラC1及び第2搬送ユニットU2の第2コントローラC2からの異常の通知に基づいて行われる。上位コントローラCtは、搬送ユニットUに異常が発生したと判断した場合には(ステップ#1:Yes)、その異常が、2台の搬送ユニットUのうち1台の異常であるか否かを判断する(ステップ#2)。上位コントローラCtは、1台の異常であると判断した場合には(ステップ#2:Yes)、走行経路Rに異物Fが有るか否かを判断する(ステップ#3)。
この異物Fの有無の判断は、上述したように、正常ユニットUnの異物検出部SFによる検出結果に基づいて行われる。上位コントローラCtは、走行経路Rに異物Fが無いと判断した場合には(ステップ#3:Yes)、異常ユニットUaの現在位置が把握可能であるか否かを判断する(ステップ#4)。この判断は、上述のように、正常ユニットUnの現在位置と相対距離検出部SLによる検出結果とに基づいて異常ユニットUaの現在位置が検出できているか否かによって行われる。上位コントローラCtは、異常ユニットUaの現在位置を把握可能であると判断した場合には(ステップ#4:Yes)、第1異常時制御を開始する(ステップ#5)。なお、上位コントローラCtは、ステップ#2、#3、#4のいずれかにおいて「No」と判断した場合には、設備の稼働が不可能であることを報知して(ステップ#12)、ルーチンを終了する。
上位コントローラCtは、第1異常時制御を開始した後、退避制御を実行する(ステップ#6)。この退避制御の内容は、図11を用いて後に説明する。その後、上位コントローラCtは、退避制御が完了したか否かを判断する(ステップ#7)。上位コントローラCtは、退避制御が完了したと判断した場合には(ステップ#7:Yes)、第1異常時制御を終了すると共に(ステップ#8)、第2異常時制御を開始する(ステップ#9)。
その後、上位コントローラCtは、異常ユニットUaが復旧したか否かを判断する(ステップ#10)。この判断は、復旧前に異常ユニットUaであった搬送ユニットUのコントローラ(第1コントローラC1又は第2コントローラC2)による、復旧した旨の通知に基づいて行われ、或いは、作業者による操作部Opへの入力に基づいて行われる。上位コントローラCtは、異常ユニットUaが復旧したと判断した場合には(ステップ#10:Yes)、第2異常時制御を終了して(ステップ#11)、ルーチンを終了する。
退避制御(ステップ#6)では、図11に示すように、上位コントローラCtは、まず、異常ユニットUaが走行可能であるか否かを判断する(ステップ#61)。異常ユニットUaが走行可能である場合(ステップ#61:Yes)、上位コントローラCtは、異常ユニットUaの退避位置Peへの走行を開始させる(ステップ#61)。そして、異常ユニットUaが退避位置Peに到達したら(ステップ#63:Yes)、退避制御を完了する。一方、異常ユニットUaが走行不能である場合(ステップ#61:No)、上位コントローラCtは、第1異常時制御における正常ユニットUnの動作を停止させる(ステップ#64)。すなわち、第1異常時制御を一時停止させる。そして、上位コントローラCtは、作業者に対して異常ユニットUaを退避位置Peへ移動させるように案内を行う(ステップ#65)。この案内は、例えば、表示部による表示や音声出力部による音声出力等で行う。この場合、異常ユニットUaの退避位置Peへの移動は、異常ユニットUaの走行部の駆動力とは別の駆動力により行われる。ここで、「別の駆動力」とは、異常ユニットUa以外の装置や作業者等によるものである。例えば、正常ユニットUnを異常ユニットUaに連結し、正常ユニットUnの走行部の駆動力により異常ユニットUaを移動させても良い。また、作業者が走行経路Rに入って、異常ユニットUaを退避位置Peまで押して移動させても良い。そして、異常ユニットUaが退避位置Peに到達したら(ステップ#63:Yes)、退避制御を完了する。異常ユニットUaが退避位置Peに到達したことの判断は、例えば、退避位置Peに異常ユニットUaが到達したことを検出するセンサを設け、当該センサによる検出結果に基づいて行うと好適である。また、異常ユニットUaのコントローラ(第1コントローラC1又は第2コントローラC2)による、異常ユニットUaが退避位置Peまで移動した旨の通知に基づいて、或いは、操作部Opを用いた作業者による退避位置Peへの移動完了の旨の入力操作に基づいて、行っても良い。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態に係る物品搬送設備100について説明する。本実施形態では、上記第1実施形態と比べて、第1異常時制御を実行するための条件が異なる。以下では、上記第1実施形態と異なる点について主に説明する。特に説明しない点については、上記第1実施形態と同様である。
本実施形態では、上位コントローラCtは、2台の搬送ユニットUのうちの1台が異常停止した場合に、その旨を報知すると共に第1異常時制御の実行指令を受付可能な状態となり、実行指令が受け付けられた場合に、第1異常時制御を実行する。本例では、上位コントローラCtは、操作部Opを介して、実行指令を受け付ける(図4参照)。具体的には、作業者が操作部Opを操作して実行指令を入力することで、上位コントローラCtは、この実行指令を受け付けて第1異常時制御を実行する。実行指令を受け付ける場合、操作部Opの表示画面には、第1異常時制御の実行指令の受付画面が表示されると好適である。
次に、本実施形態において上位コントローラCtが行う制御の手順について、図12のフローチャートを参照して説明する。
上位コントローラCtは、搬送ユニットUに異常が発生したか否かを判断する(ステップ#21)。上位コントローラCtは、搬送ユニットUに異常が発生したと判断した場合には(ステップ#21:Yes)、その異常が、2台の搬送ユニットUのうち1台の異常であるか否かを判断する(ステップ#22)。上位コントローラCtは、1台の異常ではないと判断した場合、すなわち2台の搬送ユニットUが異常であると判断した場合には(ステップ#22:No)、設備の稼働が不可能であることを報知して(ステップ#31)、ルーチンを終了する。上位コントローラCtは、1台の異常であると判断した場合には(ステップ#22:Yes)、第1異常時制御の実行指令を受付可能な状態となり、実行指令が有ったか否かを判断する(ステップ#23)。そして、上位コントローラCtは、実行指令有りと判断した場合には(ステップ#23:Yes)、第1異常時制御を実行する(ステップ#24)。一方、上位コントローラCtは、実行指令が無い場合には(ステップ#23:No)、ルーチンを終了する。第1異常時制御を開始した後のルーチンは、上記第1実施形態の場合と同様であるため説明を省略する。
〔その他の実施形態〕
次に、物品搬送設備のその他の実施形態について説明する。
(1)上記の実施形態では、上位コントローラCtが、第1異常時制御の実行を開始した後、第1異常時制御の実行中に退避制御を実行する例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、上位コントローラCtは、第1異常時制御が終了した後に、退避制御を実行しても良い。
(2)上記の実施形態では、上位コントローラCtは、正常ユニットUnの現在位置と相対距離検出部SLの検出結果とに基づいて、異常ユニットUaが停止した位置である異常停止位置Ps(現在位置)を検出する例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、上位コントローラCtは、異常ユニットUaの自位置検出部SPが正常である場合には、この自位置検出部SPによって異常ユニットUaの異常停止位置Ps(現在位置)を検出しても良い。
(3)上記の実施形態では、異物検出部SFが、第1搬送ユニットU1及び第2搬送ユニットU2の双方に設けられている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、異物検出部SFは、走行経路Rに存在する異物Fを検出するために適した位置に設けられていれば良い。例えば、異物検出部SFは、物品収納棚3に設けられていても良いし、或いは、設備の天井や床面に設けられていても良い。なお、物品搬送設備100に異物検出部SFが設けられない構成とすることもできる。
(4)上記の実施形態では、上位コントローラCtは、通常稼働制御では、物品収納棚3の一部の収納部30を中継用収納部30rとして設定する例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、上位コントローラCtは、通常稼働制御において、中継用収納部30rを設定しなくても良い。
(5)上記の実施形態では、退避位置Peが、並び方向Y視において物品収納棚3と重複しない位置に設定されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、退避位置Peは、並び方向Y視において物品収納棚3と重複する位置に設定されていても良い。
(6)上記の実施形態では、第1保持部14が、物品Wを載置するように構成され、第1移載部15によって並び方向Yに出退されるフォーク式に構成されている例ついて説明した。しかし、このような例に限定されることなく、第1移載部15は、第1保持部14と収納部30との間で物品Wを移載可能であれば良い。一例として、第1保持部14が並び方向Yに移動不能に固定されており、第1移載部15は、第1保持部14に対して走行方向Xの両側に配置されると共に並び方向Yに出退する出退アームを備えていても良い。この場合、出退アームは、第1保持部14に保持された物品Wあるいは収納部30に保持された物品Wを走行方向Xの両側から保持して並び方向Yに移動させる。これにより、第1移載部15は、第1保持部14と収納部30との間で物品Wを移載するように構成される。
(7)上記の実施形態では、搬入装置99及び搬出装置98のそれぞれが、物品収納棚3に対して走行方向Xの外側に配置されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、搬入装置99及び搬出装置98のうち少なくとも一方は、物品収納棚3における走行方向Xの中間領域に配置されていても良い。この場合、例えば、物品収納棚3は、走行方向Xに分割配置された複数の棚を備えており、複数の棚における走行方向Xの間に、搬入装置99及び搬出装置98のうち少なくとも一方が配置される。
(8)なお、上述した実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した物品搬送設備について説明する。
物品を収納する収納部を複数備えた物品収納棚と、
前記物品収納棚の前面に沿う走行方向に沿って設定された有端の走行経路と、
前記物品を搬送する2台の搬送ユニットと、
2台の前記搬送ユニットの双方を制御する制御装置と、を備えた物品搬送設備であって、
2台の前記搬送ユニットのそれぞれは、前記走行経路に沿って走行する走行部と、前記物品を保持する保持部と、複数の前記収納部のうちの移載対象箇所とされた前記収納部と前記保持部との間で前記物品の移載を行う移載部と、を備え、
2台の前記走行部は、前記走行経路上において互いにすれ違いできないように構成され、
異常の発生により異常停止した前記搬送ユニットを異常ユニットとし、正常に稼働可能な前記搬送ユニットを正常ユニットとして、
前記制御装置は、
2台の前記正常ユニットを、互いに干渉しないように稼働させる通常稼働制御を実行可能であると共に、
2台の前記搬送ユニットのうち一方が前記異常ユニットとされ、他方が前記正常ユニットとされた場合に、第1異常時制御と退避制御と第2異常時制御とを実行可能であり、
前記第1異常時制御は、前記正常ユニットが前記異常ユニットに干渉せずに前記収納部との間で前記物品の移載を行うことが可能な移載可能範囲を、前記物品収納棚の一部の範囲に設定すると共に、前記移載可能範囲内に含まれる複数又は単数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御であり、
前記退避制御は、前記走行経路における前記走行方向の端部領域に設定された退避位置に前記異常ユニットを移動させるための制御であり、
前記第2異常時制御は、前記異常ユニットを前記退避位置に退避させた状態で、前記第1異常時制御で設定される前記移載可能範囲よりも広い範囲に前記移載可能範囲を設定すると共に、当該移載可能範囲に含まれる複数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御である。
本構成によれば、2台の搬送ユニットのうち1台が、異常の発生により異常停止した場合に、制御装置によって第1異常時制御を実行する。この第1異常時制御では、正常に稼働可能な正常ユニットが異常停止した異常ユニットに干渉せずに収納部との間で物品の移載を行うことが可能な移載可能範囲を、物品収納棚の一部の範囲に設定する。そして、この移載可能範囲内に含まれる複数又は単数の収納部を移載対象箇所として正常ユニットを稼働させる。このような構成により、異常ユニットを退避位置まで移動させるのを待たずに、正常ユニットが稼働できる範囲内に限定して当該正常ユニットを稼働させることができる。従って、設備全体として稼働率が低下することを少なく抑えることができる。また、退避制御が行われ、異常ユニットが退避位置に移動した後には、第2異常時制御の実行により、第1異常時制御で設定される移載可能範囲よりも広い範囲に含まれる複数の収納部を移載対象箇所として、正常ユニットを稼働させることができる。従って、この点においても、設備全体として稼働率が低下することを少なく抑えることができる。
ここで、
前記制御装置は、前記第1異常時制御の実行を開始した後、前記第1異常時制御の実行中に前記退避制御を実行する、と好適である。
本構成によれば、第1異常時制御の実行中に異常ユニットを退避位置まで移動させることができ、異常ユニットを退避位置まで移動させた後は、第1異常時制御に連続して第2異常時制御に移行することができる。従って、本構成によれば、搬送ユニットが稼働しない期間が生じることを抑制でき、設備全体として稼働率が低下することを少なく抑えることができる。
また、
前記走行方向における2台の前記搬送ユニットの相対距離を検出する相対距離検出部を備え、
前記制御装置は、前記正常ユニットの現在位置と前記相対距離検出部の検出結果とに基づいて、前記異常ユニットが停止した位置である異常停止位置を検出し、当該異常停止位置に基づいて、前記正常ユニットが前記異常ユニットに干渉せずに前記走行経路上において走行可能な範囲である走行可能範囲を設定し、
前記移載可能範囲における前記走行方向の範囲は、前記走行可能範囲に基づいて設定される、と好適である。
本構成によれば、正常ユニットの現在位置と2台の搬送ユニットの相対距離とに基づいて、移載可能範囲を設定することができる。従って、移載可能範囲を適切に設定することができる。
また、
前記退避制御では、前記異常ユニットの前記退避位置への移動を、前記異常ユニットの前記走行部の駆動力により、又は、それとは別の駆動力により行い、
前記制御装置は、前記異常ユニットが前記退避位置まで移動したと判定した後に前記第1異常時制御を終了して、前記第2異常時制御を開始する、と好適である。
本構成によれば、異常ユニットの退避位置への移動を、そのときの状況に応じた適切な手段により実現することができる。また、異常ユニットが退避位置まで移動したと判定した後に第2異常時制御を開始するため、正常ユニットと異常ユニットとの干渉を回避して、適切に第2異常時制御を実行することができる。
また、
前記制御装置は、前記通常稼働制御では、前記物品収納棚の一部の前記収納部を、2台の前記搬送ユニット同士で前記物品の受け渡しを行うための中継箇所となる中継用収納部として設定し、前記第1異常時制御及び前記第2異常時制御では、前記中継用収納部の設定を解除する、と好適である。
本構成によれば、第1異常時制御及び第2異常時制御を実行する場合に、中継用収納部を、物品を収納するための通常の収納部として利用することができ、その分、物品収納棚の収納効率を向上させることができる。
また、
前記制御装置は、2台の前記搬送ユニットのうちの1台が異常停止した場合に、その旨を報知すると共に前記第1異常時制御の実行指令を受付可能な状態となり、前記実行指令が受け付けられた場合に、前記第1異常時制御を実行する、と好適である。
本構成によれば、例えば、作業者による実行指令の入力により、制御装置は第1異常時制御を実行する。従ってこの場合、作業者の判断に基づいて必要と判断された場合に、第1異常時制御を実行させることができる。
また、上記のように前記制御装置が前記実行指令を受け付ける構成とは別に、
前記制御装置は、2台の前記搬送ユニットのうちの1台が異常停止した場合に、前記第1異常時制御の実行が可能であるか否かを判定する実行可能判定を行い、前記第1異常時制御の実行が可能であると判定した場合に、自動的に前記第1異常時制御を実行する、と好適である。
本構成によれば、制御装置が、実行可能判定を行うことによって第1異常時制御の実行が可能であると判断した場合には自動的に第1異常時制御を実行し、そうでない場合には第1異常時制御を実行しないようにできる。従って、本構成によれば、作業者等の手間を省いて迅速に第1異常時制御を実行することができる。従って、設備全体として稼働率が低下することを更に少なく抑えることができる。
また、前記制御装置が前記実行可能判定を行う構成において、
前記異常ユニットよりも前記正常ユニット側において前記走行経路に存在する異物を検出する異物検出部を備え、
前記実行可能判定において前記第1異常時制御の実行が可能であると判定するための条件には、前記異物検出部によって前記異物が検出されていないこと、及び、前記異常ユニットの位置が検出されていること、が含まれる、と好適である。
異常ユニットよりも正常ユニット側において走行経路に異物が存在する場合には、走行経路に沿って移動する正常ユニットが当該異物に干渉する可能性がある。また、異常ユニットの位置が不明であると、走行経路に沿って移動する正常ユニットが異常ユニットに干渉する可能性がある。しかしながら本構成によれば、制御装置は、少なくとも、異物検出部によって異物が検出されていないこと及び異常ユニットの位置が検出されていることの双方を条件として、第1異常時制御の実行が可能であると判定する。従って、本構成によれば、正常ユニットが異物や異常ユニットに干渉することを回避しつつ、適切に第1異常時制御を実行することができる。
本開示に係る技術は、物品を収納する収納部を複数備えた物品収納棚と、前記物品収納棚の前面に沿う走行方向に沿って設定された有端の走行経路と、前記物品を搬送する2台の搬送ユニットと、2台の前記搬送ユニットの双方を制御する制御装置と、を備えた物品搬送設備に利用することができる。
100 :物品搬送設備
U :搬送ユニット
Ua :異常ユニット
Un :正常ユニット
3 :物品収納棚
30 :収納部
30r :中継用収納部
11 :第1走行部(走行部)
14 :第1保持部(保持部)
15 :第1移載部(移載部)
21 :第2走行部(走行部)
24 :第2保持部(保持部)
25 :第2移載部(移載部)
Ct :上位コントローラ(制御装置)
SF :異物検出部
SL :相対距離検出部
W :物品
F :異物
Pe :退避位置
Ps :異常停止位置
R :走行経路
Rr :走行可能範囲
Rt :移載可能範囲
X :走行方向
Y :並び方向

Claims (8)

  1. 物品を収納する収納部を複数備えた物品収納棚と、
    前記物品収納棚の前面に沿う走行方向に沿って設定された有端の走行経路と、
    前記物品を搬送する2台の搬送ユニットと、
    2台の前記搬送ユニットの双方を制御する制御装置と、を備えた物品搬送設備であって、
    2台の前記搬送ユニットのそれぞれは、前記走行経路に沿って走行する走行部と、前記物品を保持する保持部と、複数の前記収納部のうちの移載対象箇所とされた前記収納部と前記保持部との間で前記物品の移載を行う移載部と、自己の現在位置を検出する自位置検出部と、を備え、
    2台の前記走行部は、前記走行経路上において互いにすれ違いできないように構成され、
    異常の発生により異常停止した前記搬送ユニットを異常ユニットとし、正常に稼働可能な前記搬送ユニットを正常ユニットとして、
    前記制御装置は、
    2台の前記正常ユニットを、互いに干渉しないように稼働させる通常稼働制御を実行可能であると共に、
    2台の前記搬送ユニットのうち一方が前記異常ユニットとされ、他方が前記正常ユニットとされた場合に、第1異常時制御と退避制御と第2異常時制御とを実行可能であり、
    前記第1異常時制御は、前記正常ユニットが前記異常ユニットに干渉せずに前記収納部との間で前記物品の移載を行うことが可能な移載可能範囲を、前記物品収納棚の一部の範囲に設定すると共に、前記移載可能範囲内に含まれる複数又は単数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御であり、
    前記退避制御は、前記走行経路における前記走行方向の端部領域に設定された退避位置に前記異常ユニットを移動させるための制御であり、
    前記第2異常時制御は、前記異常ユニットを前記退避位置に退避させた状態で、前記第1異常時制御で設定される前記移載可能範囲よりも広い範囲に前記移載可能範囲を設定すると共に、当該移載可能範囲に含まれる複数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御であり、
    前記制御装置は、前記正常ユニットの現在位置と前記異常ユニットの現在位置とに基づいて、前記正常ユニットが前記異常ユニットに干渉せずに前記走行経路上において走行可能な範囲である走行可能範囲を設定し、
    前記移載可能範囲における前記走行方向の範囲は、前記走行可能範囲に基づいて設定される、物品搬送設備。
  2. 物品を収納する収納部を複数備えた物品収納棚と、
    前記物品収納棚の前面に沿う走行方向に沿って設定された有端の走行経路と、
    前記物品を搬送する2台の搬送ユニットと、
    2台の前記搬送ユニットの双方を制御する制御装置と、を備えた物品搬送設備であって、
    2台の前記搬送ユニットのそれぞれは、前記走行経路に沿って走行する走行部と、前記物品を保持する保持部と、複数の前記収納部のうちの移載対象箇所とされた前記収納部と前記保持部との間で前記物品の移載を行う移載部と、を備え、
    2台の前記走行部は、前記走行経路上において互いにすれ違いできないように構成され、
    異常の発生により異常停止した前記搬送ユニットを異常ユニットとし、正常に稼働可能な前記搬送ユニットを正常ユニットとして、
    前記制御装置は、
    2台の前記正常ユニットを、互いに干渉しないように稼働させる通常稼働制御を実行可能であると共に、
    2台の前記搬送ユニットのうち一方が前記異常ユニットとされ、他方が前記正常ユニットとされた場合に、第1異常時制御と退避制御と第2異常時制御とを実行可能であり、
    前記第1異常時制御は、前記正常ユニットが前記異常ユニットに干渉せずに前記収納部との間で前記物品の移載を行うことが可能な移載可能範囲を、前記物品収納棚の一部の範囲に設定すると共に、前記移載可能範囲内に含まれる複数又は単数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御であり、
    前記退避制御は、前記走行経路における前記走行方向の端部領域に設定された退避位置に前記異常ユニットを移動させるための制御であり、
    前記第2異常時制御は、前記異常ユニットを前記退避位置に退避させた状態で、前記第1異常時制御で設定される前記移載可能範囲よりも広い範囲に前記移載可能範囲を設定すると共に、当該移載可能範囲に含まれる複数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御であり、
    前記走行方向における2台の前記搬送ユニットの相対距離を検出する相対距離検出部を更に備え、
    前記制御装置は、前記正常ユニットの現在位置と前記相対距離検出部の検出結果とに基づいて、前記異常ユニットが停止した位置である異常停止位置を検出し、当該異常停止位置に基づいて、前記正常ユニットが前記異常ユニットに干渉せずに前記走行経路上において走行可能な範囲である走行可能範囲を設定し、
    前記移載可能範囲における前記走行方向の範囲は、前記走行可能範囲に基づいて設定される、物品搬送設備。
  3. 物品を収納する収納部を複数備えた物品収納棚と、
    前記物品収納棚の前面に沿う走行方向に沿って設定された有端の走行経路と、
    前記物品を搬送する2台の搬送ユニットと、
    2台の前記搬送ユニットの双方を制御する制御装置と、を備えた物品搬送設備であって、
    2台の前記搬送ユニットのそれぞれは、前記走行経路に沿って走行する走行部と、前記物品を保持する保持部と、複数の前記収納部のうちの移載対象箇所とされた前記収納部と前記保持部との間で前記物品の移載を行う移載部と、を備え、
    2台の前記走行部は、前記走行経路上において互いにすれ違いできないように構成され、
    異常の発生により異常停止した前記搬送ユニットを異常ユニットとし、正常に稼働可能な前記搬送ユニットを正常ユニットとして、
    前記制御装置は、
    2台の前記正常ユニットを、互いに干渉しないように稼働させる通常稼働制御を実行可能であると共に、
    2台の前記搬送ユニットのうち一方が前記異常ユニットとされ、他方が前記正常ユニットとされた場合に、第1異常時制御と退避制御と第2異常時制御とを実行可能であり、
    前記第1異常時制御は、前記正常ユニットが前記異常ユニットに干渉せずに前記収納部との間で前記物品の移載を行うことが可能な移載可能範囲を、前記物品収納棚の一部の範囲に設定すると共に、前記移載可能範囲内に含まれる複数又は単数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御であり、
    前記退避制御は、前記走行経路における前記走行方向の端部領域に設定された退避位置に前記異常ユニットを移動させるための制御であり、
    前記第2異常時制御は、前記異常ユニットを前記退避位置に退避させた状態で、前記第1異常時制御で設定される前記移載可能範囲よりも広い範囲に前記移載可能範囲を設定すると共に、当該移載可能範囲に含まれる複数の前記収納部を前記移載対象箇所として前記正常ユニットを稼働させる制御であり、
    前記制御装置は、2台の前記搬送ユニットのうちの1台が異常停止した場合に、前記第1異常時制御の実行が可能であるか否かを判定する実行可能判定を行い、前記第1異常時制御の実行が可能であると判定した場合に、自動的に前記第1異常時制御を実行する、物品搬送設備。
  4. 前記異常ユニットよりも前記正常ユニット側において前記走行経路に存在する異物を検出する異物検出部を備え、
    前記実行可能判定において前記第1異常時制御の実行が可能であると判定するための条件には、前記異物検出部によって前記異物が検出されていないこと、及び、前記異常ユニットの位置が検出されていること、が含まれる、請求項に記載の物品搬送設備。
  5. 前記制御装置は、前記第1異常時制御の実行を開始した後、前記第1異常時制御の実行中に前記退避制御を実行する、請求項1から4のいずれか一項に記載の物品搬送設備。
  6. 前記退避制御では、前記異常ユニットの前記退避位置への移動を、前記異常ユニットの前記走行部の駆動力により、又は、それとは別の駆動力により行い、
    前記制御装置は、前記異常ユニットが前記退避位置まで移動したと判定した後に前記第1異常時制御を終了して、前記第2異常時制御を開始する、請求項1からのいずれか一項に記載の物品搬送設備。
  7. 前記制御装置は、前記通常稼働制御では、前記物品収納棚の一部の前記収納部を、2台の前記搬送ユニット同士で前記物品の受け渡しを行うための中継箇所となる中継用収納部として設定し、前記第1異常時制御及び前記第2異常時制御では、前記中継用収納部の設定を解除する、請求項1からのいずれか一項に記載の物品搬送設備。
  8. 前記制御装置は、2台の前記搬送ユニットのうちの1台が異常停止した場合に、その旨を報知すると共に前記第1異常時制御の実行指令を受付可能な状態となり、前記実行指令が受け付けられた場合に、前記第1異常時制御を実行する、請求項1又は2に記載の物品搬送設備。
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