JP2013150626A - 発酵乳の製造方法,及び発酵乳 - Google Patents

発酵乳の製造方法,及び発酵乳 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は,十分な硬さと滑らかさを有する発酵乳の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は,基本的には,ヨーグルトミックスを脱酸素(脱気)し,UHT処理を施したものを用いて発酵すると,十分な硬さを有するのみならず,非常に食感が滑らかな発酵乳を得ることができるという知見に基づくものである。具体的には,ヨーグルトミックスに含まれる酸素濃度を低減する第1の脱酸素工程と,前記第1の脱酸素工程の後のヨーグルトミックスを110℃以上の温度にて,1秒間以上加熱し,殺菌する超高温殺菌工程と,前記超高温殺菌工程の後に,ヨーグルトミックスを発酵させる発酵工程と,を含む発酵乳の製造方法に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は,十分な硬さと滑らかさを有する発酵乳の製造方法などに関する。より具体的に説明すると,本発明は,発酵乳の原料となるヨーグルトミックスに脱酸素処理を施した後,あえてUHT処理を施したものを用いて発酵させるセットタイプヨーグルトなどの発酵乳の製造方法などに関する。
ヨーグルトなどの発酵乳は,輸送される際に型崩れが起こらないように,ある程度の硬さを有することが望ましい。一方,発酵乳が硬すぎると,食感が優れないので,滑らかさのある発酵乳が望まれる。
従来,発酵乳を製造する場合,ヨーグルトミックス(原料乳)を高温短時間殺菌(HTST)処理したものを発酵させていた。これは,ヨーグルトミックスを超高温殺菌(UHT)処理すると,十分な硬さを有する発酵乳を得ることができなかったためである。UHT処理は,一般的に120℃〜130℃で約2秒間加熱殺菌する処理である。一般的に日本国内で市販されている牛乳は,UHT処理が施されている。UHT処理により,原乳中の多くの菌が死滅し,更にタンパク質が大きく変性する。このため,UHT処理されたヨーグルトミックスを用いてヨーグルトを製造すると,得られる発酵乳がもろいものとなる。
すなわち,市販されているUHT処理を施された牛乳を用いて発酵乳を製造すると,得られる発酵乳の硬度が低いという問題がある。
このため,発酵乳の製造方法は,ヨーグルトミックスを85℃〜95℃で数分程度殺菌(HTST)処理するのが一般的であった。例えば,特開2004−180526号公報の段落[0018]には,以下の記載がある。すなわち,「調乳後,発酵乳原料は一般的な殺菌条件である85〜95℃で5〜15分殺菌し,その後,通常どおり,発酵乳原料を37〜43℃程度に冷却し,乳酸菌スターターを添加混合して,発酵前の発酵乳原料を調製する」と記載されている。
また,特開2005−176603号公報(特許文献1)の試験例2には,ヨーグルトミックスを95℃で5分間加熱殺菌したものにスターターを加え,窒素ガスを混合させて酸素濃度を低減させ,43℃で静置発酵させた例が開示されている。
更に,特開2006−288309号公報(特許文献2)の試験例2では,ヨーグルトミックスを95℃で5分間加熱殺菌したものにスターターを加え,窒素ガスを混合させて酸素濃度を低減させ,43℃で3時間静置発酵させた例が開示されている。
しかしながら,これらHTST処理されたヨーグルトミックスを用いて発酵乳を製造した場合,得られる発酵乳は,従来品に比べると優れているものの,滑らかさに改良の余地がある。
特開2005−176603号公報 特開2006−288309号公報
本発明は,十分な硬さと滑らかさを有する発酵乳の製造方法,特にセットタイプヨーグルトの製造方法を提供することを目的とする。さらに本発明は,そのような製造方法により製造された発酵乳を提供することを目的とする。
本発明は,基本的には,ヨーグルトミックスを脱酸素(脱気)し,UHT処理を施したものを用いて発酵すると,十分な硬さを有するのみならず,食感が滑らかな発酵乳を得ることができるという知見に基づくものである。
より具体的に説明すると,本発明の発酵乳の製造方法は,ヨーグルトミックスに含まれる酸素濃度を低減する第1の脱酸素工程と,前記第1の脱酸素工程の後のヨーグルトミックスを,110℃以上の温度にて1秒間以上加熱し,殺菌する超高温殺菌工程と,前記超高温殺菌工程の後に,ヨーグルトミックスを発酵させる発酵工程と,を含む発酵乳の製造方法などに関する。
本発明によれば,十分な硬さと滑らかさを有する発酵乳の製造方法,特にセットタイプヨーグルトの製造方法を提供できる。さらに本発明によれば,そのような製造方法により製造された発酵乳を提供することができる。
図1は,殺菌乳(牛乳)の種類と硬度の関係を示すグラフである。 図2は,殺菌乳(還元脱脂乳)の種類と硬度の関係を示すグラフである。 図3は,殺菌乳(牛乳)の無脂乳固形分濃度と発酵時間の関係を示すグラフである。 図4は,発酵乳をカードメーターで測定した結果の一例を示すグラフである。
本発明の第一の態様 以下,本発明の実施形態を説明する。本発明の第一の実施態様である発酵乳の製造方法は,基本的には,ヨーグルトミックスに含まれる酸素濃度を低減する第1の脱酸素工程と,前記第1の脱酸素工程の後のヨーグルトミックスを,110℃以上の温度にて1秒間以上加熱し,殺菌する超高温殺菌工程と,前記超高温殺菌工程の後に,ヨーグルトミックスを発酵させる発酵工程と,を含む発酵乳の製造方法に関する。
なお,発酵乳を製造するための原料,装置,製造条件などは,例えば,特開2004−180526号公報,特開2005−176603号公報,特開2006−288309号公報,米国特許第6025008号明細書,米国特許第5482723号明細書,米国特許第5096731号明細書,米国特許第4938973号明細書(これらの文献は,参照することにより本明細書に取り入れられる。)などに開示されており,適宜採用することができる。
本明細書において「発酵乳」とは,ヨーグルト,乳等省令で定義される「発酵乳」,「乳製品乳酸菌飲料」,「乳酸菌飲料」の何れであっても良い。本発明の製造方法により得られる発酵乳は,ある程度の硬度を有することが期待されるので,本明細書おける「発酵乳」として,セットタイプヨーグルト(固形状発酵乳),ソフトヨーグルト(糊状発酵乳)又はドリンクヨーグルト(液状発酵乳)などのヨーグルトがあげられる。本発明における好ましい発酵乳は,プレーンヨーグルトなどのセットタイプヨーグルトである。一般に,プレーンヨーグルトは,容器に原料を充填させ,その後に発酵させること(後発酵)により製造される。一方,ソフトヨーグルトやドリンクヨーグルトは,発酵させた発酵乳を微粒化処理や均質化処理した後に,容器に充填させること(前発酵)により製造される。本発明の発酵乳の製造方法は,上記のいずれの製造方法にも用いることができるが,好ましくは後発酵により発酵乳を製造する場合に用いることができる。
従来,ヨーグルトミックスを110℃以上のような高温にさらすと,ヨーグルトミックス中のタンパク質が変性するため,商品として十分な硬度をもったヨーグルトが得られなかった。本発明では,ヨーグルトミックスに不活性ガスをあえて混入するなどして酸素を脱気することで,タンパク質を保護し,これによって,従来,ヨーグルトの製造には採用されなかったUHT処理を施した場合に,商品として十分な硬さを有しつつ,極めて滑らかなヨーグルトを得ることができると考えられる。以下,本発明の各工程について詳細に説明する。
第1の脱酸素工程 第1の脱酸素工程は,ヨーグルトミックスに不活性ガスを混入するか,低圧や真空で脱気するなどして,ヨーグルトミックス中に存在している酸素を取り除くための工程である。この工程により,酸素が除かれる他,タンパク質が保護されると推測される。
「ヨーグルトミックス」は,ヨーグルトなどの発酵乳の原料となるもので,原料乳や発酵乳ミックスなどとも呼ばれる。本発明では,公知のヨーグルトミックスを適宜用いることができる。ヨーグルトミックスには,殺菌前のものも,殺菌後のものも含まれる。ヨーグルトミックスの具体的な原料として,水,生乳,殺菌処理した乳,脱脂乳,全脂粉乳,脱脂粉乳,バターミルク,バター,クリーム,ホエータンパク質濃縮物(WPC),ホエータンパク質単離物(WPI),α(アルファ)−La,β(ベータ)−Lgなどがあげられる。あらかじめ温めたゼラチンなどを適宜添加しても良い。ヨーグルトミックスは,公知であり,公知の方法に従って調整すれば良い。
脱酸素工程では,例えば,ヨーグルトミックス中の溶存酸素を不活性ガスにより置換するための公知の装置を適宜用いることができる。具体的には,例えば,特開2001−78665号公報,特開2001−9206号公報,又は特開2005−110527号公報(これらの文献は,参照することにより本明細書に取り入れられる。)に開示される装置を適宜用いて不活性ガスによりヨーグルトミックス中に溶解している酸素を追い出せば良い。
特開2001−78665号公報には以下の装置が開示されている。すなわち,同公報には,「牛乳等の溶存酸素を窒素ガスと置換する装置において,原料タンクと送液パイプで連結された窒素ガス置換タンクを設けると共に,前記送液パイプには,原料タンク側に窒素ガス供給手段を連結すると共に,前記窒素ガス置換タンク側に窒素ガス混合分散機を介装して,送液パイプの窒素ガス供給手段より上流側に連接した分岐送液パイプの他端を窒素ガス置換タンク内に導き,該部に噴霧ノズルを連接し,前記各送液パイプ,窒素ガス供給手段及び連接分岐パイプに流量制御装置を備えたことを特徴とした牛乳等の窒素ガス置換装置」が開示されている。
特開2001−9206号公報には以下の装置が開示されている。すなわち,同公報には,「真空チャンバー内に分散盤が垂直軸を中心にして回転可能に支持され,高速回転中の前記分散盤上に供給された処理液を遠心力の作用により分散させて,液中の気泡類を脱泡・脱気する構成の装置において,前記分散盤を多段に配設して,各分散盤に処理液を分配供給することを特徴とする多段式脱泡・脱気装置」が開示されている。
特開2005−110527号公報には以下の装置が開示されている。すなわち,同公報には,「脱気手段と,気泡の破泡手段とを具備する飲料製造装置」が開示されている。
「不活性ガス」は,ヘリウム,ネオン,アルゴン,キセノンなどの希ガスの他,窒素などのガスであっても良い。
なお,不活性ガスを混入する代わりに,ヨーグルトミックス中に溶解している酸素を脱気により取り除いても構わない。このような脱気装置としては,特開2002−370006号公報,又は特開2005−304390号公報(これらの文献は,参照することにより本明細書に取り入れられる。)に開示される装置を適宜用いることができる。
特開2002−370006号公報には以下の装置が開示されている。すなわち,同公報には,「中空糸膜を用いて脱気する装置であって,該中空糸膜が非多孔質中空糸膜からなり,かつ膜密度が2000〜7000m2/m3の範囲であることを特徴とする液体処理装置」が開示されている。
特開2005−304390号公報には以下の装置が開示されている。すなわち,同公報には,「飲料を微粒子化し減圧雰囲気に曝すことにより,前記飲料中の溶存酸素濃度を低下させる装置であって,前記飲料の微粒子化は,前記飲料を加圧噴霧させることにより平均粒子径50μ(マイクロ)m以上1000μm以下の微粒子とすることを特徴とする,飲料中の溶存酸素濃度を低下させる装置」が開示されている。
第1の脱酸素工程は,上記の装置などを用いて適宜行えば良い。具体的には,例えば,ヨーグルトミックスに溶解している酸素の量(溶存酸素濃度,DO)が,5ppm以下,好ましくは3ppm以下,より好ましくは2ppm以下となる程度まで脱酸素を行えば良い。
超高温殺菌工程 超高温殺菌工程は,第1の脱酸素工程の後のヨーグルトミックスを110℃以上の温度にて,1秒間以上加熱し,殺菌するための工程である。なお,第1の脱酸素工程と超高温殺菌工程との間に何らかの工程が含まれていても構わない。超高温殺菌工程により雑菌が死滅する他,タンパク質が適度に変性する。
本明細書において,「超高温殺菌処理(UHT)」とは,発酵乳の原料となる原料混合物を110℃以上の温度にて,1秒間以上加熱し,殺菌する処理を意味する。UHTの温度として,好ましくは120℃以上140℃以下であり,より好ましくは120℃以上130℃以下である。一方,加熱温度を135℃以上155℃以下,好ましくは135℃以上150℃以下,より好ましくは135℃以上145℃以下とすることで,より滑らかな発酵乳を得ることができる。また,UHTの時間として,好ましくは1秒間以上5分間以下であり,より好ましくは1秒間以上2分間以下であり,更に好ましくは,1秒以上1分間以下であるが,1.5秒間以上3秒間以下のように短時間であっても十分に殺菌効果を得ることができる。なお,発酵乳の滑らかさの観点から3秒以上5秒以下が好ましい。
超高温殺菌処理は,公知の装置を用いて適宜行えば良い。なお,超高温殺菌工程の後に適宜冷却を行っても良い。すなわち,超高温殺菌工程の後に冷却工程を行っても良い。冷却工程は,加熱殺菌工程で加熱されたヨーグルトミックスを発酵温度近くの温度まで冷却するための工程である。冷却方法は,発酵乳の冷却工程において用いられる公知の方法を採用すれば良く,例えば,加熱されたヨーグルトミックスを熱交換器により冷却すれば良い。
発酵工程 発酵工程は,超高温殺菌工程の後のヨーグルトミックスを発酵させるための工程である。発酵工程は,2段階発酵などであっても構わない。発酵工程を経ることで,商品価値のある発酵乳を得ることができる。なお,超高温殺菌処理と発酵工程との間に,冷却工程や冷却工程以外の工程が含まれていても構わない。なお,本発明においては,好ましくはヨーグルトミックスにスターターを混合し,発酵するものである。
「スターター」として,公知のスターターを適宜用いることができる。好ましいスターターとして乳酸菌スターターがあげられ,乳酸菌スターターとして,ラクトバチルス・ブルガリカス(L.bulgaricus),ストレプトコッカス・サーモフィルス(S.thermophilus),ラクトバチルス・ラクティス(L.lactis),ラクトバチルス・ガッセリ(L.gasseri)又はビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)の他,発酵乳の製造に一般的に用いられる乳酸菌や酵母の中から1種又は2種以上を用いることできる。これらの中では,コーデックス規格でヨーグルトスターターとして規格化されているラクトバチルス・ブルガリカス(L.bulgaricus)とストレプトコッカス・サーモフィルス(S.thermophilus)の混合スターターをベースとするスターターが好ましい。このヨーグルトスターターをベースとして,更に得ようとする発酵乳に応じて,ラクトバチルス・ガッセリ(L.gasseri)やビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)などの他の乳酸菌を加えても良い。スターターの添加量は,公知の発酵乳の製造方法において採用されている量などを適宜採用すれば良い。スターターの接種方法は,発酵乳を製造する際に用いられる公知の方法に従って行えば良い。
発酵温度などの発酵条件は,ヨーグルトミックスに添加された乳酸菌の種類や,求める発酵乳の風味などを考慮して適宜調整すれば良い。具体的な例として,発酵室内の温度(発酵温度)を30℃以上50℃以下に維持するものがあげられる。この温度であれば,一般的に乳酸菌が活動しやすいので,効果的に発酵を進めることができる。このときの発酵温度として,より好ましくは40℃以上45℃以下,更に好ましくは41℃以上44℃以下があげられる。この温度であれば,超高温殺菌処理する前にヨーグルトミックスの酸素濃度を低減してから発酵することによる,発酵乳の食感や硬度を改善する効果が大きな意味を持つこととなる。すなわち,この温度では,このような処理を施さないで得られる発酵乳に比べて,より優れた発酵乳を得ることができた。超高温殺菌処理する前にヨーグルトミックスの酸素濃度を低減しない,従来の超高温殺菌処理をしてから発酵すると,得られる発酵乳が実用上で必要な所定の硬度とならない。これに対して,超高温殺菌処理する前にヨーグルトミックスの酸素濃度を低減してから発酵すると,得られる発酵乳が実用上で必要な所定の硬度となる。
発酵時間は,スターターや発酵温度などに応じて適宜調整すれば良く,具体的には1時間以上5時間以下があげられ,2時間以上4時間以下であっても良い。
例えば,後発酵の場合,ヨーグルトミックスとスターターとの混合物を容器に充填する。そして,その容器を所定温度の発酵室にいれ,所定時間で維持して,ヨーグルトミックスを発酵させる。これにより発酵乳を得ることができる。
本発明の第二の態様 本発明の第二の実施態様である発酵乳の製造方法は,上記の第一の実施態様である発酵乳の製造方法において,超高温殺菌工程の後のヨーグルトミックスに含まれる酸素濃度を低減する第2の脱酸素工程と,前記第2の脱酸素工程の後に,ヨーグルトミックスを発酵させる前記発酵工程と,を含む発酵乳の製造方法である。
より具体的に説明すると,ヨーグルトミックスに含まれる酸素濃度を低減する第1の脱酸素工程と,前記第1の脱酸素工程の後のヨーグルトミックスを110℃以上の温度にて,1秒間以上加熱し,殺菌する超高温殺菌工程と,超高温殺菌工程の後のヨーグルトミックスに含まれる酸素濃度を低減する第2の脱酸素工程と,前記第2の脱酸素工程の後に,ヨーグルトミックスを発酵させる前記発酵工程と,を含む発酵乳の製造方法である。
この発酵乳の製造方法は,先に説明した第一の実施態様である発酵乳の製造方法と同様であるので繰り返しを避けるため,記載を引用することとして省略する。なお,第2の脱酸素工程についても,第1の脱酸素工程と同様の装置を用いて,同様の条件の下に行えば良い。
UHT処理を施したヨーグルトミックスへ更に脱酸素(脱気)処理したものを用いると,このような処理を施さないで得られる発酵乳に比べて,より滑らかな発酵乳を得ることができた。そして,このとき,ヨーグルトミックスの組成変動などに関係なく,発酵時間をほぼ一定の範囲内にコントロールできるという予期せぬ効果が得られた。
発酵温度などの発酵条件は,ヨーグルトミックスに添加された乳酸菌の種類や,求める発酵乳の風味などを考慮して適宜調整すれば良い。具体的な例として,発酵室内の温度(発酵温度)を30℃以上50℃以下に維持するものがあげられる。この温度であれば,一般的に乳酸菌が活動しやすいので,効果的に発酵を進めることができる。このときの発酵温度として,より好ましくは35℃以上40℃以下,更に好ましくは36℃以上39℃以下があげられる。この温度であれば,超高温殺菌処理する前にヨーグルトミックスの酸素濃度を低減し,更に発酵する前にヨーグルトミックスの酸素濃度を低減することによる,発酵乳の食感や滑らかさを改善する効果が大きな意味を持つこととなる。すなわち,この温度では,このような処理を施さないで得られる発酵乳に比べて,より優れた発酵乳及びその製造方法を得ることができた。超高温殺菌処理する前にヨーグルトミックスの酸素濃度を低減しない,あるいは超高温殺菌処理する前にヨーグルトミックスの酸素濃度を低減するが,発酵する前にヨーグルトミックスの酸素濃度を低減しないで発酵すると,得られる発酵乳が十分に滑らかとならないこともあり,その製造方法においては実用上で必要な一定の発酵時間でコントロールしにくい。これに対して,超高温殺菌処理する前にヨーグルトミックスの酸素濃度を低減し,更に発酵する前にヨーグルトミックスの酸素濃度を低減して発酵すると,得られる発酵乳が十分に滑らかとなり,その製造方法においては実用上で必要な一定の発酵時間でコントロールできることとなる。
本発明の発酵乳(ヨーグルト)は,十分な硬さと滑らかさの食感や物性を有することが特徴である。これらの特徴は,その発酵乳を車両などで運んだり,実際に食したりして,従来品と比較することで,明らかに認識できるが,カードメーターの解析結果からも説明できる。つまり,発酵乳の物性は例えば,ネオカードメーターM302(アイテクノエンジニアリング社製:旧・飯尾電機社製)を使用して評価できる。このカードメーターでは,100gの重りを付けたヨーグルトナイフで,発酵乳の侵入角度を測定し,この測定値を曲線で表現する。この際,ナイフの高さを縦軸をとし,100gにさらに加えた加重を横軸とする。そして,縦軸の10mmと横軸の10gとを同じ距離とする。その侵入角度曲線の破断に至るまでの距離が硬度(硬さ,弾力性)(g)の指標であり,角度(度)が滑らかさの指標である。
以下,実施例を用いて本発明を具体的に説明する。本発明は,以下の実施例に限定されることなく,公知の手法に基づく様々な改良を加えることができるものである。
実施例1.殺菌乳(牛乳)の種類と硬度(カードテンション)の関係 実施例1では,殺菌乳(牛乳)の種類(生乳の殺菌条件)がヨーグルトの物性に与える影響について検討した。未殺菌乳(生乳)90kgを30kgずつ3種類へ分割し,3種類の殺菌条件で処理して,ヨーグルトミックスを調製した。このヨーグルトミックスの無脂乳固形分(SNF)濃度は8.7重量%であった。各殺菌条件は,(i) 脱酸素処理なしの生乳を高温短時間殺菌(95℃で2分間)処理(ヨーグルトミックス用の従来の殺菌条件),(ii) 脱酸素処理なしの生乳を超高温殺菌(130℃で2秒間)処理(牛乳用の従来の殺菌条件),(iii) 脱酸素処理あり(溶存酸素濃度2〜3ppm)の生乳を超高温殺菌(130℃で2秒間)処理とした。以下では,これらで処理された殺菌乳について,(i)の処理乳を「通常のHTST処理乳」,(ii) の処理乳を「通常のUHT処理乳」,(iii) の処理乳を「脱酸素のUHT処理乳」ともいう。
これら3種類の殺菌乳(殺菌処理済みのヨーグルトミックス)を15kgずつ,合計で6種類へ分割し,2種類の発酵条件で処理して,発酵乳(ヨーグルト)を調製した。各発酵条件は,(i) 脱酸素処理なしの通常温度の発酵(43℃)処理(ヨーグルトの従来の発酵条件),(ii) 脱酸素処理あり(溶存酸素濃度2〜3ppm)の低温の発酵(37℃)処理とした。以下では,これらの発酵処理について,(i)の発酵を「通常の発酵」,(ii)の発酵を「脱酸素低温の発酵」ともいう。発酵処理では,殺菌乳へ乳酸菌スターター(ラクトバチルス・ブルガリカス(L.bulgaricus JCM 1002T)とストレプトコッカス・サーモフィルス(S.thermophilus ATCC 19258)の混合培養物)2重量%を接種した。これらの未発酵乳(原料,6種類)を容器に充填した後に,所定の温度で保持し,乳酸酸度が0.7%に到達した段階で,発酵処理を終了した。こうして得られた発酵乳(6種類)を10℃に冷却し,最終製品とした。発酵時間は3〜5時間程度であった。なお,乳酸酸度(%)はフェノールフタレインを指示薬とし,0.1規定の水酸化ナトリウムで滴定して算出した。そして,各発酵乳のカードテンション(CT)を測定した。その結果を図1に示す。図1は,殺菌乳(牛乳)の種類と硬度の関係を示すグラフである。なお,一般に発酵乳の硬度(カードテンション)として,30g以上が好ましい。図1から,(i)のケースでは,通常の発酵を行ったときや,脱酸素処理を行い低温にて発酵を行ったときであっても,製品として十分な硬度を有することがわかる。また,(ii)のケースでは,通常の発酵を行ったときに硬度が不足し,製品として必ずしも満足のいくものではなかった。一方,(ii)のケースでは,脱酸素処理を行い低温にて発酵を行ったときには,製品として十分な硬度を有することがわかる。次に,(iii)のケースでは,通常の発酵を行ったときや,脱酸素処理を行い低温にて発酵を行ったときであっても,製品として十分な硬度を有することがわかる。
図1で,「通常のHTST処理乳」を原料とした場合,「通常の発酵」で製造しても「脱酸素低温の発酵」で製造しても,発酵乳の硬さは品質上,十分であった。ただし,「通常の発酵」ではカードメーターの角度が60度程度,「脱酸素低温の発酵」では角度が40度程度であり,発酵乳の組織や舌触りの滑らかさが十分ではないものもあった。「通常のUHT処理乳」を原料とし,「通常の発酵」で製造する場合,発酵乳の硬さは品質上,十分ではなく,「脱酸素低温の発酵」で製造する場合,十分であった。このとき,「通常の発酵」では角度が30度程度,「脱酸素低温の発酵」では角度が30度程度であり,「脱酸素低温の発酵」では,発酵乳の硬さと滑らかさが優れていた。「脱酸素のUHT処理乳」を原料とした場合,「通常の発酵」で製造しても「脱酸素低温の発酵」で製造しても,発酵乳の硬さは品質上,十分であった。ヨーグルトミックス(例えば,生乳100%)を脱酸素処理(溶存酸素濃度1〜4ppm程度)した後,UHT処理して発酵乳を製造した場合,従来と同じく脱酸素処理せずにUHT処理して発酵乳を製造した場合に比べて,組織(ヨーグルトカード)が強固になった。このとき,「通常の発酵」ではカードメーターの角度が30度程度,「脱酸素低温の発酵」では角度が20度程度であり,「脱酸素低温の発酵」では,発酵乳の硬さと滑らかさが特に優れていた。なお,図1には,ヨーグルトミックスのSNF濃度が8.7重量%の場合を示したが,SNF濃度が8.3重量%の場合でも同様な傾向が見られた。
今回の検討で実証できたように,ヨーグルトミックスをUHT処理した場合がHTST処理した場合に比べて,風味の面(“おいしさ”の観点)で勝っている。これは食感が滑らかになることが主要因である。一方,ヨーグルトミックスをUHT処理して製造した発酵乳では通常,組織(ヨーグルトカード)が著しく軟化し,商品を流通する際(輸送中)の衝撃に耐えうる組織が得られなかった。特に生乳のみを原料(ヨーグルトミックス)とし,UHT処理して製造した発酵乳(生乳100%のヨーグルト)では,無脂乳固形分(SNF)が通常の発酵乳に比べて低いため,組織が軟化するという問題が顕著となっていた。そのため,風味の面で優れていても,品質の面でUHT処理を断念せざるを得なかった。これに対して,今回の検討により,従来技術では実現不可能であった「生乳100%のヨーグルト(UHT処理した牛乳100%のセットタイプヨーグルト)」を具体的な商品として実現できたこととなる。
実施例2.殺菌乳(還元脱脂乳)の種類と硬度(カードテンション)の関係 実施例2では,殺菌乳(還元脱脂乳)の種類(還元脱脂乳の殺菌条件)がヨーグルトの物性に与える影響について検討した。還元脱脂乳(脱脂粉乳を10重量%で水に溶解(還元)した液体)2kgを1kgずつ2種類へ分割し,2種類の殺菌条件で処理して,ヨーグルトミックスを調製した。各殺菌条件は,(i) 脱酸素処理なしの還元脱脂乳をオートクレーブ(121℃で1分間)処理(牛乳用の従来の殺菌を模擬的に再現した条件),(ii) 脱酸素処理あり(溶存酸素濃度1〜2ppm)の還元脱脂乳をオートクレーブ(121℃で1分間)処理とした。以下では,これらで処理された殺菌乳について,(i)の還元乳を「通常のUHT処理還元乳」,(ii)の還元乳を「脱酸素のUHT処理還元乳」ともいう。
これら2種類の殺菌乳(殺菌処理済みのヨーグルトミックス)を500gずつ,合計で4種類へ分割し,2種類の発酵条件で処理して,発酵乳(ヨーグルト)を調製した。各発酵条件は,実施例1と同等である。その結果を図2に示す。図2は,殺菌乳(還元脱脂乳)の種類と硬度の関係を示すグラフである。
図2から,「通常のUHT処理還元乳」を原料とした場合,「通常の発酵」で製造しても「脱酸素低温の発酵」で製造しても,発酵乳の硬さは品質上,十分ではないことがわかる。このとき,「通常の発酵」では角度が30度程度,「脱酸素低温の発酵」では角度が30度程度であり,いずれも発酵乳の滑らかさは優れていた。「脱酸素のUHT処理還元乳」を原料とした場合,「通常の発酵」で製造しても「脱酸素低温の発酵」で製造しても,発酵乳の硬さは品質上,十分であった。このとき,「通常の発酵」では角度が30度程度,「脱酸素低温の発酵」では角度が20度程度であり,「脱酸素低温の発酵」では,発酵乳の硬さと滑らかさが特に優れていた。
実施例3.殺菌乳(牛乳)の無脂乳固形分(SNF)濃度と発酵時間の関係 実施例3では,殺菌乳(牛乳)の無脂乳固形分(SNF)濃度がヨーグルトの発酵時間に与える影響について検討した。未殺菌乳(生乳)100kgを逆浸透(RO)膜で濃縮した後に、脱酸素処理あり(溶存酸素濃度2〜3ppm)してから超高温殺菌(130℃で2秒間)で処理した。この殺菌濃縮乳を水で希釈し,4種類のSNF濃度でヨーグルトミックスを調製した。このヨーグルトミックスのSNF濃度は9.5重量%,8.9重量%,8.3重量%,8.0重量%であった。
これら4種類の殺菌乳(殺菌処理済みのヨーグルトミックス)を5kgずつ,合計で8種類へ分割し,2種類の発酵条件で処理して,発酵乳(ヨーグルト)を調製した。各発酵条件は,実施例1と同等である。その結果を図3に示す。図3は,殺菌乳(牛乳)の無脂乳固形分濃度と発酵時間の関係を示すグラフである。すなわち,脱酸素低温(37℃)の発酵と,通常の発酵(43℃)とを行い,乳酸酸度が0.7%に到達するまでの時間を比較したものである。
図3で,「通常の発酵」では,SNF濃度の減少に伴い,発酵時間が3〜5時間と増加したのに対して,「脱酸素低温の発酵」では,SNF濃度に関係なく,発酵時間が約3時間で一定となった。生乳100%のヨーグルトの場合、年間を通じてミックス(生乳)の組成(固形分,SNFなど)が変動するため、「通常の発酵」で製造すると、発酵時間も3〜5時間で変動することとなる。ところが、生乳100%のヨーグルトを「脱酸素のUHT処理乳」と「脱酸素低温の発酵」の組合せで製造すると、生乳の組成に関係なく、発酵時間が変動せず、3時間に収束し、一定でコントロール(制御)できた。すなわち,図3から,脱酸素低温(37℃)の発酵では,無脂乳固形分濃度が変化に,ほぼ一律かつ短時間で発酵が進むことがわかる。一方,通常の発酵では,無脂乳固形分が少なくなるにつれ,発酵時間が長くかかることがわかる。なお,牛乳に含まれる無脂乳固形分は,季節により変動する。そして,発酵時間が変動すると,製造(生産)時間を調整しなければならないなどの問題が生じうる。本発明の発酵乳の製造方法を用いれば,季節により牛乳に含まれる無脂乳固形分が変動しても発酵時間が変動しない。よって,本発明によれば,極めて生産性の高い,発酵乳の製造方法を提供できることとなる。このような観点から,本発明の発酵乳の製造方法の好ましい態様は,無視乳固形分濃度を9.5%から8.0%へと変化させた場合に発酵時間が,1倍以上1.3倍以下のものであり,より好ましくは1倍以上1.2倍以下のものであり,さらに好ましくは1倍以上1.1倍以下のものである。
実施例4.本発明の発酵乳の物性についての検証 ネオカードメーターM302(アイテクノエンジニアリング社製:旧・飯尾電機社製)を使用して本発明の発酵乳の物性を測定した結果の一例を図4に示す。なお,このカードメーターでの硬度(カードテンション)が30g以上,好ましくは40g以上だと,商品を流通する際(輸送中)の衝撃などで破砕されない,適切な硬さの発酵乳だということになる。一方,このカードメーターでの角度は0〜90度の数値となり,この角度が小さい程,組織の滑らかな発酵乳だと判断できることになる。
前記のカードメーターで実際に測定すると,例えば,従来の発酵乳では,硬度が30g以上の50〜100g程度,あるいは100g以上で十分な数値となるが,角度が60度以上,更には70度以上となり,滑らかさが十分とは言えないこともあった。これに対して,本発明の発酵乳は,例えば,硬度が30g以上であり,例えば,30〜100gとなり,好ましくは30〜80g程度,より好ましくは30〜60g程度あるいは100g以上で十分な数値となる。さらに,本発明の発酵乳は,例えば,上記のようにして測定した滑らかさの指標である角度が,例えば30度以下となり,より詳しく説明すると,30度未満である15〜28度となり,好ましくは15〜25度,より好ましくは20〜25度となって,滑らかさも十分であった。
実施例5.脱酸素発酵による発酵時間短縮効果についての検証無脂乳固形分9.5重量%,脂肪分3重量%のヨーグルトミックスを用い,第1の脱酸素工程を経るものと,そうでないものの発酵時間の相違について検討した。乳酸菌の添加量及び発酵温度は,下記表1に記載されるとおりである。表1においては,乳酸菌酸度が0.7%に到達するまでに要した時間(h)をもって対比している。いずれの場合にも,脱酸素工程を経ることにより,発酵時間が短縮されることがわかる。特に高温(例えば,43℃以上,好ましくは45℃以上)において発酵時間の短縮が顕著である。すなわち,生産性を高めるためには,発酵時間が短いほど好ましいといえるが,その様な観点からは,第1の脱酸素工程を経るものであって,発酵温度が43℃以上とすることで,発酵時間を極めて短縮できるので生産性が向上し,好ましいといえる。
Figure 2013150626
本発明の発酵乳の製造方法は,ヨーグルトなどの発酵乳を製造できるので,食品産業などの分野において利用されうる。

Claims (9)

  1. ヨーグルトミックスに含まれる酸素濃度を低減する第1の脱酸素工程と,
    前記第1の脱酸素工程の後のヨーグルトミックスを,110℃以上の温度にて1秒間以上加熱し,殺菌する超高温殺菌工程と,
    前記超高温殺菌工程の後に,1時間以上5時間以下の間,ヨーグルトミックスを発酵させる発酵工程と,
    を含むセットタイプのヨーグルトである発酵乳の製造方法。
  2. 前記発酵工程における発酵温度が,40℃以上45℃以下である
    請求項1に記載の発酵乳の製造方法。
  3. 前記第1の脱酸素工程は,ヨーグルトミックスに溶解している酸素の量(溶存酸素濃度)が,5ppm以下となるまで脱酸素を行う工程である
    請求項1又は請求項2に記載の発酵乳の製造方法。
  4. 前記ヨーグルトミックスは,生乳である
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の発酵乳の製造方法。
  5. 前記ヨーグルトミックスの無脂乳固形分濃度は,8.0重量%以上9.5重量%以下である
    請求項1から請求項4のいずれかに記載の発酵乳の製造方法。
  6. 前記超高温殺菌工程の後に,ヨーグルトミックスに含まれる酸素濃度を低減する第2の脱酸素工程をさらに含み,
    前記ヨーグルトミックスを発酵させる発酵工程は,前記第2の脱酸素工程の後に,ヨーグルトミックスを,35℃以上40℃以下の発酵温度で発酵させる工程である
    請求項1から請求項5のいずれかに記載の発酵乳の製造方法。
  7. 前記超高温殺菌工程は,ヨーグルトミックスを,120℃以上140℃以下の温度にて1秒間以上5分間以下加熱し,殺菌する工程である
    請求項1から請求項6のいずれかに記載の発酵乳の製造方法。
  8. 前記発酵乳は,カードメーター(ネオカードメーターM302:アイテクノエンジニアリング社製)による測定値において,硬度が30g以上であり,角度が30℃未満である
    請求項1から請求項7のいずれかに記載の発酵乳の製造方法。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の発酵乳の製造方法により製造された発酵乳。
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