本出願は、参照することで本明細書に援用される2011年6月23日出願の米国特許仮出願第61/500,484号及び2012年1月31日出願の米国特許出願第13/363,014号の利益をここに主張する。
図を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、3次元アレイを構成する半導体材料帯片スタック及び直交する導電線を示すために図から充填材料を取り除いた3次元の書き込み可能な抵抗メモリアレイの2x2部分の斜視図である。この図では、2平面だけを示す。しかしながら、平面の数は非常に大きな数まで増やすことができる。図1に示したように、メモリアレイは、集積回路基板に形成され、下地の半導体又は他の構造(図示せず)を覆う絶縁層10を有する。メモリアレイは、絶縁材料21,22,23,24によって分離された半導体材料帯片11,12,13,14の複数のスタックを含む。スタックは、図に示したようにY軸方向に延びて隆起しているので、半導体材料帯片11〜14は、ストリングとして構成される。半導体材料帯片11及び13は、第1のメモリ平面においてストリングとして機能することができる。半導体材料帯片12及び14は、第2のメモリ平面においてストリングとして機能することができる。この例では、アンチヒューズ材料等のメモリ材料の層15は、複数の半導体材料帯片スタックを覆い、他の例においては、少なくとも半導体材料帯片の側壁を覆う。複数の導電線16,17は、複数の半導体材料帯片スタックに直交して一面に配置される。導電線16,17は、複数の半導体材料帯片スタックと共形の表面を有して、複数のスタックによって画定されるトレンチ(例えば、20)を充填するとともにスタック上の半導体材料帯片11〜14の側面と導電線16,17との間の交点における界面領域に多層アレイを画定する。シリサイド(例えば、タングステンシリサイド、コバルトシリサイド、チタンシリサイド)の層18,19を導電線16,17の上面を覆って形成することができる。
メモリ材料の層15は、例えば、1〜5ナノメータ程度の厚さを有する、二酸化シリコン、酸窒化シリコン又は他の酸化シリコン等のアンチヒューズ材料から構成することができる。窒化シリコン等、他のアンチヒューズ材料を用いてもよい。半導体材料帯片11〜14は、第1の導電型(例えば、p型)を有する半導体材料であってもよい。導電線16,17は、第2の導電型(例えば、n型)を有する半導体材料であってもよい。例えば、半導体材料帯片11〜14は、p型ポリシリコンを用いて作ることができる。一方、導電線16,17は、比較的高濃度にドープされたn+型ポリシリコンを用いて作ることができる。半導体材料帯片の幅は、ダイオードの動作を支えるための空乏領域に充分な空間を提供するものでなければならない。結果として、アノードとカソードの中間に書き込み可能なアンチヒューズ層を有するpn接合によって形成された整流器を備えるメモリセルは、ポリシリコンの帯片と線との交点の3次元アレイとして形成される。他の実施形態においては、タングステン又はドープされた金属酸化膜の電導性帯片上の酸化タングステンのような遷移金属酸化物を含む、別の書き込み可能な抵抗メモリアレイ材料を用いることができる。そのような材料は、書き込み可能であるとともに消去可能であり、セル当たり複数ビットを記憶する動作のために用いることができる。
図2は、導電線16と半導体材料帯片14の交差点に形成されたメモリセルをX−Z平面で切り取った断面図を示す。活性領域25,26は、導電線16と半導体材料帯片14との間の帯片14の両面に形成される。自然のままの状態では、アンチヒューズ材料の層15は、高抵抗である。プログラミング後、アンチヒューズ材料が降伏することで、アンチヒューズ材料内の活性領域25,26の一方又は両方が低抵抗状態であるとみなされる。ここに説明する実施形態では、各メモリセルが半導体材料帯片14のそれぞれの面に1つずつ、2つの活性領域25,26を有する。図3は、導電線16,17と半導体材料帯片14との交差点に形成されたメモリセルのX−Y平面における断面図を示す。導電線16によって画定されたワード線からアンチヒューズ材料の層15を通る半導体材料帯片14までの電流路を図示する。
電子電流は、図3において破線矢印で示したようにn+導電線16からp型半導体材料帯片へと向かい、半導体材料帯片に沿って(破線矢印)、選択メモリセルの状態を測定可能なセンスアンプまで流れる。典型的な実施形態において、アンチヒューズ材料として約1ナノメータの厚さの酸化シリコンの層を用いると、プログラミングパルスは、約1マイクロ秒のパルス幅を有する5〜7ボルトのパルスを含んでもよく、以下に図17を参照して説明するようにオンチップ制御回路の制御下で印加される。読出しパルスは、構成に基づくパルス幅を有する1〜2ボルトのパルスを含んでもよく、以下に図17を参照して説明するようにオンチップ制御回路の制御下で印加される。読出しパルスは、プログラミングパルスよりもずっと短くすることができる。
図4は、メモリセルの2平面を示す概略図であり、それぞれの平面は6つのセルを有する。メモリセルは、アノードとカソードとの間のアンチヒューズ材料の層を表す破線を有するダイオード記号によって表されている。メモリセルの2平面は、第1のワード線WLn及び第2のワード線WLn+1として機能する導電線60,61の、アレイの第1の層及び第2の層においてストリングBLn,BLn+1及びBLn+2として機能する、半導体材料帯片51,52の第1のスタックと、半導体材料帯片53,54の第2のスタックと、半導体材料帯片55,56の第3のスタックとの交点に画定される。メモリセルの第1の平面は、半導体材料帯片52上のメモリセル30,31と、半導体材料帯片54上のメモリセル32,33と、半導体材料帯片56上のメモリセル34,35と、を含む。メモリセルの第2の平面は、半導体材料帯片51上のメモリセル40,41と、半導体材料帯片53上のメモリセル42,43と、半導体材料帯片55上のメモリセル44,45と、を含む。図に示したように、ワード線WLnとして機能する導電線60は、図1に示したスタック間のトレンチ20の材料に対応する垂直方向の拡張部60−1,60−2,60−3を含み、導電線60を各平面において例示した3つの半導体材料帯片に沿ってメモリセルに結合させる。多くの層を有するアレイを、本明細書に記載した通りに実施することで、チップ当たりテラビットに近づく又はテラビットに達する超高密度メモリを可能とすることができる。
図5は、3次元アレイを構成する半導体材料帯片スタック及び直交する導電線を示すために図から充填材料を取り除いた3次元電荷トラップメモリアレイの2x2部分の斜視図である。この図では、2層だけを示す。しかしながら、層の数は、非常に大きな数まで増やすことができる。図5に示したように、メモリアレイは、集積回路基板に形成され、下地の半導体又は他の構造(図示せず)を覆う絶縁層110を有する。メモリアレイは、絶縁材料121,122,123,124によって分離された半導体材料帯片111,112,113,114の複数のスタック(そのうち2つのみを図に示す)を含む。スタックは、図に示したようにY軸方向に延びて隆起しているので、半導体材料帯片111〜114は、ストリングとして構成される。半導体材料帯片111及び113は、第1のメモリ平面においてストリングとして機能することができる。半導体材料帯片112及び114は、第2のメモリ平面においてストリングとして機能することができる。
第1のスタックにおける半導体材料帯片111と112の間の絶縁材料121及び第2のスタックにおける半導体材料帯片113と114の間の絶縁材料123の有効な酸化層の厚さは、約40nm以上である。ここで、実効酸化層厚(EOT)は、二酸化シリコンの比誘電率と選択絶縁材料の比誘電率の比率に従って正規化された絶縁材料の厚さである。ここで、「約40nm」という用語を用いているのは、このタイプの構造を製造する際に典型的に起こるように、10%程度のばらつきを説明するためである。絶縁材料の厚さは、構造の隣接する層におけるセル同士の間の干渉を低減させる決定的な役割を担うことができる。実施形態によっては、層間の充分な絶縁が実現できる限り、絶縁材料のEOTは、30nmの薄さでもよい。
この例では、誘電電荷トラップ構造等のメモリ材料の層115は、複数の半導体材料帯片スタックを被覆する。複数の導電線116,117は、複数の半導体材料帯片スタックの上に直交して配置される。導電線116,117は、複数の半導体材料帯片スタックと共形の表面を有して、複数のスタックによって画定されるトレンチ(例えば、120)を充填するとともに、スタック上の半導体材料帯片111〜114の側面と導電線116,117との交点における界面領域に多層アレイを画定する。シリサイド(例えば、タングステンシリサイド、コバルトシリサイド、チタンシリサイド)の層118,119を導電線116,117の上面を覆って形成することができる。
このようにして導電線111〜114上のチャネル領域にナノワイヤ又はナノチューブ構造を提供することにより、ナノワイヤMOSFET型セルも構成することができる。このことは、ポール(Paul)等、「ナノワイヤ及びナノチューブデバイス性能におけるプロセス変動の影響(Impact of a Process Variation on Nanowire and Nanotube Device Performance)」、米国電気電子学会電子デバイスに関するトランザクション(IEEE Transactions on Electron Devices),第54巻,第9号,2007年9月、に記載されており、この記事は、本明細書中に完全に記載されてものとして参照により援用される。
結果として、NAND型フラッシュアレイに構成されたSONOS型メモリセルの3次元アレイを形成することができる。ソース、ドレイン及びチャネルは、シリコン(S)半導体材料帯片111〜114に形成され、メモリ材料の層115は、酸化シリコン(O)から形成することができるトンネル誘電体層97と、窒化シリコン(N)から形成することができる電荷蓄積層98と、酸化シリコン(O)から形成することができる阻止誘電体層99とを含み、ゲートは、導電線116,117のポリシリコン(S)を含む。
半導体材料帯片111〜114は、p型半導体材料であってもよい。導電線116,117は、同一又は異なる導電型(例えば、p+型)を有する半導体材料であってもよい。例えば、半導体材料帯片111〜1114は、p型ポリシリコン又はp型エピタキシャル単結晶シリコンを用いて作ることができ、導電線116,117は、比較的高濃度にドープされたp+型ポリシリコンを用いて作ることができる。
あるいは、半導体材料帯片111〜114は、n型半導体材料であってもよい。導電線116,117は、同一又は異なる導電型(例えば、p+型)を有する半導体材料であってもよい。このn型帯片の配置によって、埋込みチャネル空乏層式電荷トラップメモリセルになる。例えば、半導体材料帯片111〜1114は、n型ポリシリコン又はn型エピタキシャル単結晶シリコンを用いて作ることができ、導電線116,117は、比較的高濃度にドープされたp+型ポリシリコンを用いて作ることができる。n型半導体材料帯片に対する典型的なドーピング濃度は、約1018/cm3とすることができ、利用可能な実施形態では、1017/cm3〜1019/cm3の範囲内があり得る。n型半導体材料帯片の使用は、無接合の実施形態において特に有益であり、NANDストリングに沿って電気伝導度を向上させることで、より高い読出し電流が可能となる。
このように、電荷蓄積構造を有する電界効果トランジスタを含むメモリセルは、交点の3次元アレイに形成される。25ナノメータ程度の隆起したスタック間の間隙を有する、25ナノメータ程度の半導体材料帯片及び導電線の幅の大きさを用いると、数十層(例えば、30層)を有するデバイスは、単一チップにおいてテラビットの記憶容量(1012)に到達することができる。
メモリ材料の層115は、他の電荷蓄積構造を含むこともできる。例えば、ゼロバイアス下で逆「U」字型価電子帯を形成する材料の複合体を含む誘電体トンネル層97を含む、バンドギャップ操作SONOS(BE−SONOS)電荷蓄積構造を用いることができる。ある実施形態では、複合トンネル誘電体層は、正孔トンネル層と呼ばれる第1の層と、バンドオフセット層と呼ばれる第2の層と、分離層と呼ばれる第3の層を含む。本実施形態の層115の正孔トンネル層は、例えば、堆積後NOアニール又は堆積時にNOを雰囲気に加えることによる窒化物形成とともに、現場蒸気発生ISSG法を用いて形成された二酸化シリコンを半導体材料帯片の側面に含む。二酸化シリコンの第1の層の厚さは、20Å未満であり、15Å以下であることが好ましい。代表的な実施形態での厚さは、10Å又は12Åである。
本実施形態におけるバンドオフセット層は、例えば、ジクロロシランDCS及びNH3前駆体を680℃で使用する低圧化学蒸着法LPCVを用いて形成される、正孔トンネル層に位置する窒化シリコンを含む。別のプロセスでは、バンドオフセット層は、N2O前駆体を使用する同様のプロセスを用いて形成された酸窒化シリコンを含む。窒化シリコンのバンドオフセット層の厚さは、30Å未満、好ましくは、25Å未満である。
本実施形態における分離層は、例えば、LPCVD高温酸化(HTO)蒸着法を用いて形成される、窒化シリコンのバンドオフセット層に位置する二酸化シリコンを含む。二酸化シリコンの分離層の厚さは、35Å未満であり、25Å以下であることが好ましい。この三層トンネル層は、逆U字型価電子帯エネルギーレベルとなる。
第1の位置での価電子帯エネルギーレベルは、半導体本体との界面と第1の位置との間の薄い領域を正孔が通過するように誘起するのに充分な電界が、第1の位置の後の価電子帯エネルギーレベルを、第1の位置の後の複合トンネル誘電体内の正孔トンネル障壁を効果的に取り除くレベルに上昇させるのにも充分であるようになっている。この構造は、三層トンネル誘電体層に逆U字形価電子帯エネルギーレベルを確立し、高速の電界アシスト正孔トンネルを可能とするとともに、セルからデータを読み出したり、隣接するセルを書き込みしたりする等の他の操作のために電界のない部分又は、小さい電界の存在する部分の複合トンネル誘電体を通る電荷リークを効果的に防止することができる。
代表的なデバイスにおいて、メモリ材料の層には、2nm未満の二酸化シリコン層、3nm未満の窒化シリコン層及び、4nm未満の二酸化シリコン層を含むバンドギャップ操作複合トンネル誘電体層が含まれる。ある実施形態においては、複合トンネル誘電体層は、極薄酸化シリコン層O1(例えば、15Å以下)、極薄窒化シリコン層N1(例えば、30Å以下)及び、極薄酸化シリコン層O2(例えば、35Å以下)で構成されるため、半導体本体との界面から15Å以下のオフセットで、価電子帯エネルギーレベルが約2.6eV増加する。O2層は、第2のオフセット(例えば、界面から約30Å〜45Å)において、低価電子帯エネルギーレベル(より高い正孔トンネル障壁)及びより高い伝導帯エネルギーレベルによって、N1層を電荷トラップ層から分離する。正孔トンネルを誘起するのに充分な電界は、第2の位置の後の価電子帯エネルギーレベルを、正孔トンネル障壁を効果的に取り除くレベルへ上昇させるが、それは、第2の位置の界面からの距離がより離れているためである。従って、O2層は、電界アシスト正孔トンネルを著しく妨げることなく、低電界時のリークを阻止する操作トンネル誘電体の性能を向上させる。
本実施形態のメモリ材料の層115における電荷トラップ層は、例えば、LPCVDを用いて形成した、50Åよりも厚い、例えば、本実施形態では約70Åを含む厚さの窒化シリコンを含む。例えば、酸窒化シリコン(SixOyNz)、シリコンリッチな窒化物、シリコンリッチな酸化物、ナノ粒子が埋め込まれたトラップ層等を含む他の電荷トラップ材料及び構造を用いてもよい。
本実施形態のメモリ材料の層115における阻止誘電体層は、50Åよりも厚く、例えば、本実施形態では約90Åを含む二酸化シリコンの層を含み、湿式炉酸化プロセスによる窒化物から湿式転換法によって形成することができる。高温酸化(HTO)又はLPCVD−SiO2を用いる他の実施形態を実施してもよい。他の阻止誘電体は、酸化アルミニウムのような高k材料を含むことができる。
代表的な実施形態では、正孔トンネル層は、13Åの厚さの二酸化シリコン、バンドオフセット層は、20Åの厚さの窒化シリコン、分離層は、25Åの厚さの二酸化シリコン、電荷トラップ層は、70Åの厚さの窒化シリコン、そして、阻止誘電体は、90Åの厚さの酸化シリコンであってもよい。ゲート材料は、導電線116,117に用いたp+ポリシリコン(仕事関数は、約5.1eV)である。
図6は、導電線116と半導体材料帯片114の交差点に形成された電荷トラップメモリセルをX−Z平面で切り取った断面図を示す。活性電荷トラップ領域125,126は、導電線116と帯片114との間の帯片114の両面に形成される。ここで説明する実施形態においては、図6に示したように、各メモリセルは、活性電荷蓄積領域125、126を半導体材料帯片114の各面にひとつずつ有するダブルゲート電界効果トランジスタである。
図7は、導電線116,117と半導体材料帯片114との交差点に形成された電荷トラップメモリセルをX−Y平面で切り取った断面図を示す。半導体材料帯片114を下る電流路を図示する。図の中に破線矢印で示した電子電流は、p型半導体材料帯片に沿って、選択メモリセルの状態を測定可能なセンスアンプまで流れる。ワード線として機能する導電線116,117の間のソース/ドレイン領域128,129,130は、ワード線の下のチャネル領域の導電型と反対の導電型を有する、ソース及びドレインのドーピングなしに「無接合」とすることができる。無接合の実施形態では、電荷トラップ電界効果トランジスタは、p型チャネル構造を有することができる。また、実施形態によっては、ワード線を画定した後の自己整列インプラントにおいてソース及びドレインのドーピングを実施してもよい。
別の実施形態において半導体材料帯片111〜114は、無接合配列における低濃度にドープされたn型半導体本体を用いて実現できるので、電荷トラップセルに対して自然にシフトした低閾値分布を有する、デプレッションモードにおいて動作可能な埋込みチャネル型電界効果トランジスタとなる。
図8は、多くの平面及び多くのワード線を含むことができる立方体の代表的なものである、NAND構成において配置された9つの電荷トラップセルを有するメモリセルの2平面を示す概略図である。メモリセルの2平面は、ワード線WLn-1、ワード線WLn及びワード線WLn+1として機能する導電線160,161,162の、半導体材料帯片の第1のスタック、半導体材料帯片の第2のスタック及び半導体材料帯片の第3のスタックとの交点に画定される。
メモリセルの第1の平面は、半導体材料帯片のNANDストリングにメモリセル70,71,72と、半導体材料帯片のNANDストリングにメモリセル73,74,75と、半導体材料帯片のNANDストリングにメモリセル76,77,78とを含む。メモリセルの第2の平面は、この例では立方体の底平面に対応し、第1の平面と同様にNANDストリングに配置されたメモリセル(例えば、80,82,84)を含む。
図に示したように、ワード線WLnとして機能する導電線161は、図5に示すスタック間のトレンチ120の材料に対応する垂直方向の拡張部を含んで、導電線161を、全ての平面における半導体材料帯片同士の間のトレンチ内の界面領域にあるメモリセル(第1の平面のセル71,74,77)に結合する。
ビット線とソース線はメモリストリングの両端にあり、ビット線106,107,108は、メモリストリングの異なるスタックに接続され、ビット線信号BLn−1,BLn,BLn+1によって制御される。信号SSLnによって制御されるソース線86は、本配列の上部平面のNANDストリングを終端させる。同様に、信号SSLn+1によって制御されるソース線87は、本構成の下部平面のNANDストリングを終端させる。
ストリング選択トランジスタ85,88,89は、本構成においてNANDストリングとビット線BLn-1,BLn,BLn+1のそれぞれとの間に接続される。ストリング選択線83は、ワード線に対して平行である。
ブロック選択トランジスタ90〜95は、NANDストリングをソース線のうちのひとつに結合する。この例における接地選択信号GSLは、ブロック選択トランジスタ90〜95のゲートに結合され、導電線160,161,162と同じ方法で実現することができる。ストリング選択トランジスタ及びブロック選択トランジスタは、実施形態によっては、同一ゲート酸化膜として同じ誘電体スタックをメモリセルとして用いることができる。典型的な他の実施形態においては、ゲート酸化膜が代わりに用いられる。また、チャネルの長さ及び幅は、トランジスタにスイッチ機能を提供する設計者の意図を満たすように調節することができる。
下記に示す他の実施形態はGSL接地選択線と該GSL接地選択線によって制御される選択トランジスタ90〜95を除いている。このような実施形態はソース線とメモリセルの間のダイオードによって、メモリストリングのソース線端部での電荷フローを制御する。
図9は、図5のような構造の別の構造の斜視図である。図において同様の構造には同様の参照符号を用い、説明は繰り返さない。図9は、ワード線を形成するエッチング工程の結果として、絶縁層110の表面110A及び半導体材料帯片113,114の側面113A,114Aが、ワード線として機能する導電線(116)同士の間で露出している点において図5とは異なる。従って、操作によって害を与えることなしに、メモリ材料の層115をワード線同士の間で完全又は部分的にエッチングすることができる。しかしながら、いくつかの構造においては、ここに説明したもののように誘電電荷トラップ構造を形成するメモリ層115を介してエッチングする必要はない。
図10は、図6の構造のようなX−Z平面におけるメモリセルの断面図である。図10は、図6と同一のものであり、図9のような構造が、この断面図では、図5の構造で実現されたものと同じメモリセルになることを説明するものである。図11は、図7のようなX−Y平面におけるメモリセルの断面図である。図11は、半導体材料帯片114の側面(例えば、114A)に沿った領域128a,129a,130aのメモリ材料が除去可能である点において図7とは異なる。
図12〜16は、アレイ形成のための微細加工による位置合わせ工程である2つのパターンマスキング工程だけを用いて、上述したような3次元メモリアレイを実現するための基本的プロセスの流れにおける各段階を説明するものである。図12は、絶縁層210,212,214及び導体層211、213を交互に堆積させた結果の構造を示すが、これは、ドープされた半導体を、例えばチップのアレイエリアのブランケット堆積に用いて形成した。実施例によっては、導体層211,213は、n型又はp型のドーピングを有するポリシリコン又はエピタキシャル単結晶シリコンを用いて実現することができる。層間絶縁層210,212,214は、例えば、二酸化シリコン、他の酸化シリコン又は、窒化シリコンを用いて実現することができる。これらの層は、当技術分野で利用可能な低圧化学蒸着法LPCVD法等を含む様々な方法で形成することができる。
図13は、半導体材料帯片の複数の隆起したスタック250を画定するために用いた第1のリソグラフィによるパターニング工程の結果を示すが、ここで、半導体材料帯片は、導体層211,213の材料を用いて実現され、絶縁層212,214によって分離される。深く高いアスペクト比のトレンチを、カーボンハードマスク及び反応性イオンエッチングを適用するリソグラフィに基づくプロセスを用いて、多くの層を支えるスタックに形成することができる。
図14A及び図14Bはそれぞれ、アンチヒューズセル構造等の書き込み可能な抵抗メモリ構造を含む実施形態及びSONOS型メモリセル構造等の書き込み可能な電荷トラップメモリ構造を含む実施形態の次の段階を示す。
図14Aは、メモリ材料が図1に示したようなアンチヒューズ構造の場合のように単一層から構成される本実施形態におけるメモリ材料の層215のブランケット堆積の結果を示す。あるいは、ブランケット堆積ではなく、酸化プロセスを用いて半導体材料帯片の露出した面に、メモリ材料として機能する酸化物を形成することができる。
図14Bは、図4に関連して上述したトンネル層397、電荷トラップ層398及び、阻止層399を含む多層電荷トラップ構造を含む層315のブランケット堆積の結果を示す。図14A及び図14Bに示したように、メモリ層215,315を、半導体材料帯片の隆起したスタック(図13の250)に対して共形して堆積させる。
図15は、ワード線として機能する導電線に用いられる、n型又はp型のドーピングを有するポリシリコン等の導電材料を堆積させて層225を形成する、高アスペクト比充填工程の結果を示す。また、ポリシリコンが用いられる実施形態においては、シリサイド226の層を層225の一面に形成することができる。図に示したように、説明した実施形態のポリシリコンの低圧化学蒸着法等の高アスペクト比堆積法の技術を用いて、隆起したスタック同士の間のトレンチ220を完全に充填するが、高アスペクト比10ナノメータ程度の狭いトレンチさえも完全に充填する。
図16は、3次元メモリアレイ用のワード線として機能する複数の導電線260を画定するために用いた第2のリソグラフィによるパターニング工程の結果を示す。第2のリソグラフィによるパターニング工程は、隆起したスタックをエッチングせずに、導電線同士の間の高アスペクト比のトレンチをエッチングするために、アレイの最小線幅の単一マスクを利用する。ポリシリコンは、酸化シリコン又は窒化シリコンに対してポリシリコンの選択性が高いエッチング工程を用いてエッチングすることができる。従って、導体及び絶縁層をエッチングするための同一マスクに基づき、下地の絶縁層210で停止する交互のエッチングプロセスを用いる。
任意の製造工程には、複数の導電線の上にハードマスクを形成するとともに、ワード線、接地選択線及びストリング選択線を形成する工程が含まれる。ハードマスクは、窒化シリコンの比較的厚い層又はイオンインプラント工程を阻止できる他の材料を用いて形成することができる。ハードマスクを形成した後で、半導体材料帯片におけるドーピング濃度を増加させ、それによって、半導体材料帯片に沿った電流路の抵抗を低減させる。制御されたインプラントのエネルギーを利用することにより、インプラントを底部の半導体材料帯片及びスタックの上に重なった各半導体材料帯片まで透過させることができる。
ハードマスクを取り除き、導電線の上面に沿ってシリサイド層が露出する。アレイの上部一面に層間誘電体を形成した後で、例えば、タングステンの充填材を用いるコンタクトプラグが形成されるバイアをあける。上に重なる金属線をパターニングしてBL線としてデコーダ回路に接続する。図示したように、1本のワード線、1本のビット線及び、1本のソース線を用いて選択セルにアクセスする3平面の復号化ネットワークが確立される。「3次元メモリの平面復号化方法及びデバイス(Plane Decoding Method and Device for Three Dimensional Memories)」と題する米国特許第6,906,940号を参照されたい。
選択アンチヒューズ型セルを書き込みするために本実施形態では、選択ワード線を−7ボルトでバイアスすることができ、非選択ワード線は0ボルトに設定でき、選択ビット線は0ボルトに設定でき、非選択ビット線は0ボルトに設定でき、選択SL線は−3.3ボルトに設定でき、非選択SL線は0ボルトに設定できる。選択セルを読み出すために本実施形態では、選択ワード線は−1.5ボルトでバイアスすることができ、非選択ワード線は0ボルトに設定でき、選択ビット線は0ボルトに設定でき、非選択ビット線は0ボルトに設定でき、選択SL線は−3.3ボルトに設定でき、非選択SL線は0ボルトに設定できる。
図17は、本発明の一実施形態に係る集積回路を単純化したブロック図である。集積回路線875は、本明細書に説明した通りに実現した3次元の書き込み可能な抵抗メモリアレイ860(RRAM(登録商標))を半導体基板上に含む。行デコーダ861は、複数のワード線に結合され、メモリアレイ860の行に沿って配列される。列デコーダ863は、メモリアレイ860のメモリセルからデータを読み出したり書き込んだりするためのメモリアレイ860における列に沿って配列される複数のビット線864に結合される。平面デコーダ858は、ソース線859上のメモリアレイ860における複数の平面に結合される。バス865を介してアドレスを列デコーダ863、行デコーダ861及び平面デコーダ858に供給する。ブロック866内のセンスアンプ及びデータ入力構造体は、この例では、データバス867を介して列デコーダ863に結合される。データは、集積回路875の入力/出力ポート又は集積回路875の内部又は外部の他のデータソースからデータ入力線871を介してブロック866内のデータ入力構造体に供給される。例示した実施形態において、汎用プロセッサ、専用アプリケーション回路又は、書き込み可能な抵抗セルアレイによって支援されたシステムオンチップの機能を提供するモジュールの組み合わせ等の他の回路874が集積回路に含まれる。データは、ブロック866内のセンスアンプから、集積回路875の入力/出力ポート又は集積回路875の内部又は外部の他のデータの送り先へデータ出力線872を介して供給される。
バイアス配置ステートマシン869を用いるこの実施例のコントローラは、電圧源を介して発生される又は提供されるバイアス配置供給電圧の印加を制御する、もしくは、ブロック868において、読出し電圧、消去電圧等を供給する。コントローラは、当技術分野において公知の専用論理回路を用いて実現することができる。別の実施形態においてコントローラは、同じ集積回路に実装してもよい、デバイスの動作を制御するためにコンピュータプログラムを実行する汎用プロセッサを含む。さらに他の実施形態においては、専用論理回路及び汎用プロセッサの組み合わせを用いて、コントローラを実現してもよい。
図18は、本発明の一実施形態に係る集積回路を単純化したブロック図である。集積回路線975は、本明細書に説明したように実現され、半導体基板上で、メモリストリングにダイオードを含む3次元のNAND型フラッシュメモリアレイ960を含む。行デコーダ961は、複数のワード線926に結合され、メモリアレイ960における行に沿って配列される。列デコーダ963は、アレイ960のメモリセルからデータを読み出したり書き込んだりするためのメモリアレイ960の列に沿って配列される複数のビット線964に結合される。平面デコーダ958は、ソース線959を介してメモリアレイ960における複数の平面に結合される。バス965を介してアドレスを、ページバッファを含む列デコーダ963、行デコーダ961及び平面デコーダ958に供給する。ブロック966内のセンスアンプ及びデータ入力構造体は、この例では、データバス967を介して列デコーダ963に結合される。データは、集積回路975の入力/出力ポート又は集積回路975の内部又は外部の他のデータソースからデータ入力線971を介してブロック966内のデータ入力構造体へ供給される。例示した実施形態において、汎用プロセッサ、専用アプリケーション回路又は、NAND型フラッシュメモリセルアレイによって支援されたシステムオンチップの機能を提供するモジュールの組み合わせ等の他の回路974が集積回路に含まれる。データは、ブロック966内のセンスアンプから、集積回路975の入力/出力ポート又は集積回路975の内部又は外部の他のデータの送り先へデータ出力線972を介して供給される。
バイアス配置ステートマシン969を用いるこの実施例のコントローラは、電圧源を介して発生される又は提供されるバイアス配置供給電圧の印加を制御する、もしくは、ブロック986において、読出し電圧、消去電圧、書込み電圧、消去確認電圧及び、書込み確認電圧等を供給する。コントローラは、当技術分野において公知の専用論理回路を用いて実現されてもよい。別の実施形態においてコントローラは、デバイスの動作を制御するコンピュータプログラムを実行する汎用プロセッサであり、同じ集積回路に実現されてもよい。さらに他の実施形態においては、専用論理回路及び汎用プロセッサの組み合わせを用いてコントローラを実現してもよい。
図19は、製造されてテストされた8層の垂直ゲート、薄膜トランジスタ、BE−SONOS電荷トラップNAND型デバイスの一部分のTEM断面図であり、図8及び図23に示したように復号化のために配列されている。デバイスは、75nmハーフピッチで作成された。チャネルは、厚さ約18nmのn型ポリシリコンであった。追加の接合インプラントは用いなかったので、無接合の構造となった。Z方向にチャネルを絶縁するための帯片間の絶縁材料は、厚さ約40nmの二酸化シリコンであった。ゲートは、p+型ポリシリコン線によって提供された。SSLデバイスは、メモリセルより長いチャネルを有した。テストデバイスは、32本のワード線の無接合NANDストリングを実現した。図19における下部帯片の幅が上部帯片の幅より広いのは、徐々に広くなる帯片をトレンチとして有する先細りの側壁になる構造を形成するために用いたトレンチエッチングが深くなり、帯片間の絶縁材料が、ポリシリコンよりもエッチングされるためである。
図20は、半導体本体のNANDストリングの共通ソース線端部にダイオード(例えば、ダイオード2592)を含む実施形態の斜視図である。この構造には、半導体材料帯片1414,1413,1412を基板1410上の複数の隆起したスタックのそれぞれの平面に含む、複数の隆起したスタックが含まれる。複数の導電線1425−1、1425−2〜1425−n(図では、分かりやすくするために3つだけを示す)は、上述したように、スタックを通って直交して延びるワード線として機能するとともに記憶層の上で共形である。導電線1427は、ストリング選択線(SSL)として機能し、これらの線は、ワード線として機能する複数の導電線に対して平行に配置される。これらの導電線は、ワード線として機能する導電線に用いられるn型又はp型をドーピングされたポリシリコン等の導電材料1491によって形成される。シリサイド層1426は、ワード線、及びストリング選択線として機能する導電線の最上部を覆うことができる。
領域1415において、半導体材料帯片1414,1413,1412は、共通ソース選択線の配線によって同じ平面の他の半導体材料帯片及び平面デコーダ(図示せず)に接続される。ダイオード(例えば、1492)を、共通ソース選択線(CSL1,CSL2,CSL3)とワード線1425−1〜1425−nに結合されたメモリセルとの間に配置する。領域1415においては、各平面の半導体材料帯片のn型ソース線端部はP+線若しくは注入によって共に接続され、共通ソース線とワード線の間の各メモリストリングのソース線端部にPNダイオードを形成する。半導体材料帯片は段差の接続領域を用いて共通ソース選択線の配線に延長される。
半導体材料帯片のビット線端部では、プラグ1450、1451は半導体材料帯片1414,1413,1412をビット線BLn,BLn+1に接続させる。プラグ1450、1451はドープトポリシリコン、タングステン、又はその他の垂直配線技術を用いても良い。上に重なるビット線BLn,BLn+1はプラグ1450、1451と列デコーダ回路(図示しない)との間を接続する。各層のソース線SLは、別々に復号される。ストリング選択線SLL、ワード線WL及びビット線BLは、多層スタックの垂直方向に共通である。図20に示した構造において、ストリング選択ゲート及び共通ソース選択ゲートとなるようにコンタクトをアレイに形成する必要がない。
図20の構造の種々の実施形態はソース側(ソース線)逆センシングを用いる。種々の実施形態では、ダイオードは、読み出し及び書込み禁止動作中の漂遊電流パスを抑制する。
図21は、多くの平面及び多くのワード線を含むことができる立方体の代表的なものである、NAND構成に配置された6つの電荷トラップセルを有するメモリセルの2平面を示す概略図である。メモリセルの2平面は、ワード線として機能する導電線1159、1160,1161,1162の交点に、半導体材料帯片の第1のスタック及び半導体材料帯片の第2のスタックを有して画定される。
図示のように、ワード線WLnとして機能する導電線1161は、スタック間の図5に示すトレンチ120の材料に対応する垂直方向の拡張部を含んで、導電線1161を、全ての平面における半導体材料帯片間のトレンチ内の界面領域にあるメモリセル(第1の平面のセル1171,1174)に結合する。
ストリング選択トランジスタ1196,1197は本構造において、それぞれのNANDストリングと、対応するビット線BL1,BL2との間に接続される。同様に、立方体の底平面上の類似のストリング選択トランジスタは、本構造においてそれぞれのNANDストリングと、対応するビット線BL1,BL2との間に接続されるので、列の復号化をビット線に適用する。ストリング選択線1106は、図20に示したように、ストリング選択トランジスタ1196,1197に接続され、ワード線に対して平行に配置される。
この例においては、ダイオード1110,1111,1112,1113は、ストリングと、対応するソース線との間に接続される。ダイオード1110,1111,1112,1113は、各レイヤーのNANDストリングと共通ソース参照線に接続する。このダイオード位置は書き込み禁止をサポートする。
この構造において共通ソース基準線は、平面デコーダによって復号される。ストリング選択トランジスタは、実施形態によっては、ゲート酸化膜として同じ誘電体スタックをメモリセルとして用いることができる。他の実施形態においては、典型的なゲート酸化膜が代わりに用いられる。また、チャネルの長さ及び幅は、トランジスタにスイッチ機能を提供する設計者の意図を満たすように調節することができる。書込み動作の説明をする。ここで、対象セルは、図21のセルAであり、書込みディスターブ条件については、セルBに関しては、同一平面/ソース線及び同一行/ワード線上にあり、かつ、異なる列/ビット線上のセルを対象セルとし、セルCに関しては、同一行/ワード線及び同一列/ビット線上にあり、かつ、異なる平面/ソース線上のセルを対象セルとし、セルDに関しては、同一行/ワード線上のセルを対象セルとするが、当該対象セルとは異なる列/ビット線及び異なる平面/ソース線上のセルであり、セルEに関しては、同一平面/ソース線及び同一列/ビット線上にあり、かつ、異なる行/ワード線にあるセルを対象セルとする。
この構造によると、ストリング選択線は、ブロックごとに復号される。ワード線は、行単位で復号される。共通ソース線は、平面単位で復号される。ビット線は、列単位で復号される。
図22は、図20のようなアレイにおける書込み動作の一例ためのタイミング図である。書込みインターバルは、T1,T2,T3と分類された3つの主要なセグメントに分割される。
第1フェーズT1の期間では、非選択のビット線BLsはストリング選択線SSLのVCC電圧と非選択ビット線BLsのVCC電圧によって自己昇圧される(セルB,C)。チャンネル電圧VchはメモリセルB,Dのために昇圧される。
第2フェーズT2の期間では、非選択のソース線SLsは高電圧HVに引き上げられる。チャンネル電圧Vchは非選択のソース線SLsに接続する、セルCのような、メモリセルについては直接昇圧される。ソース線SLが0Vでビット線BLsが3.3Vのとき、既に昇圧された、セルBのチャンネル電圧Vchは低い漏れで逆バイアスされるソース線SLのダイオードによってソース線SLを介して漏れたりしない。
第3フェーズT3の期間では、セルAが書き込まれる。逆チャンネルは既に第1フェーズT1の期間に形成されている。セルAが書き込まれる間、メモリセルB,C,Dのそれぞれ昇圧されたチャンネル電圧VchはメモリセルB,C,Dが書き込まれるのを防止する。
図23には、図20の構造に好適な読出しバイアスの条件を示す。図23に示した基板410上の構造のバイアス条件によると、パス電圧を非選択ワード線及び読出し基準電圧を選択ワード線に印加して読み出すために、セルの平面をバイアスする。選択共通ソース線は、約2Vに接続され、非選択共通ソース線は、約0Vに接続されるが、ストリング選択線SSLは約3.3Vに接続される。選択されたビット線BLnは約0Vに接続され、非選択のビット線BLn+1は、プレチャージレベルの約2Vに結合される。非選択のビット線BLn+1のプレチャージレベルの2Vは選択ソース線から非選択ビット線への浮遊読み出し電流の流れを防止する。
この例におけるページ復号化は、共通ソース線及び平面復号化を用いて達成することができる。そのため、任意の読出しバイアス条件に対して、ビット線と同じ数のビット数を有するページは、3次元アレイの選択共通ソース線若しくは平面毎に読み出すことができる。選択共通ソース線は、約2Vの参照電圧に設定されるが、他の共通ソース線は、約0Vに設定される。非選択平面のビット線パスにおけるダイオードは、漂遊電流を防止する。
ページ読み出し動作において、各ワード線は、立方体の平面毎に1度読み出される。同様に、ページ毎に行われる書き込み動作の間、書込み禁止条件は、ページに対する書き込み動作の所要回数、すなわち、平面毎に1度、に耐えられるだけ十分なものでなければならない。そのため、メモリセルの8つの平面を含むブロックに対する書込み禁止条件は、非選択セルに対する8サイクルの書き込みに耐えるものでなければならない。
なお、ビット線ストリングのダイオードは、典型的に約0.7Vとなるダイオード接合部の電圧低下を補償するために、ビット線のバイアスを若干昇圧させる必要がある。
図22と図23の読み出し動作において、各ソース線SLは、ソース側読み出し(若しくは逆読み出し)を行うため、いくらかの正電圧を印加する。よってソース線SLsは接地電圧にどどまる接地線GLとは区別される。
図24は、ブロック消去動作のバイアス条件を説明する図である。図に示した構造において、ワード線は、約−5V等の負の電圧に結合され、共通ソース線及びビット線は、約8Vの正の電圧に結合され、ストリング選択線SSLは、約+8V等適度に高いパス電圧に結合される。これにより、ソース線バイアスのパンチスルー現象の基準が抑制される。BLの高電圧要件は、BLドライバ設計によって満たされている。あるいは、ワード線及びストリング選択線を接地し、共通ソース線を13V等高電圧に接続する。
自己昇圧の期間、PNダイオードは、数十マイクロ秒内でブーストチャネル電圧〜8Vを維持しなければならない。8Vでの逆方向バイアスの予想されるリーク電流は、ブースト電位を維持するために100pAよりも小さくなければならない。もちろん、降伏電圧は、8Vよりもかなり大きくなければならない。低ターンオン電圧(例えば、<0.7V)により、感知することが難しくなることを防止する。
図25は、メモリストリングとソース線構造の間のストリングにショットキーダイオードを含む3次元NANDフラッシュメモリ構造の斜視図である。本実施形態では、半導体pn接合よりも、ダイオード2592はショットキー金属半導体ダイオードとされる。ソース線端部に形成される金属シリサイドはショットキーダイオードを形成する。金属シリサイドはシリコンよりももっと低抵抗であり、ソース線の抵抗を減らす。例示されるシリサイド材料は、白金、ニッケル、チタン、コバルトであり。注意深い作成作業により、ショットキーデバイスバリアのバンド図において十分なバリア高さは金属/シリコン接合部での高いON/OFF比を維持する。ショットキーバリアはブレークダウン電圧を有し、それは逆バイアスで8V超の大きさである。
図26はメモリストリングとソース線構造の間のストリングにダイオードを含む3次元NANDフラッシュメモリ構造の垂直チャンネルバージョン斜視図である。
垂直チャンネルの3次元アレイは、90度回転させた、図21の水平チャンネルの3次元アレイに似ている。当該垂直チャンネルの3次元アレイでは、NANDストリングの半導体材料帯片が基板1410から垂直に延長される。ソース線CSL1,CSL2,CSL3のそれぞれは互いに電気的に隔離されている。
図27A及び28Bは、3次元NAND型フラッシュメモリアレイの一部分の透過型電子顕微鏡(TEM)画像である。
75nmハーフピッチ(4F2)VGデバイスのTEM画像を示す。チャネルの幅と長さはそれぞれ、30nmと40nmであり、チャネルの高さは30nmである。各デバイスは、ダブルゲート(垂直ゲート)水平チャネルデバイスであり、チャネルドーピングは、読出し電流を増やすために、低濃度にドーピングされたn型(埋め込みチャネルデバイス)である。ビット線BLプロファイルは、平坦なONOトポロジーを作るために最適化される。処理を最適化することで小さい側壁の凹部が得られる。ビット線BLの側壁に、極めて平坦なONOを配置する。
図27Aは、アレイのX方向における断面図である。電荷トラップBE−SONOSデバイスが各チャネルの2側面で成長する。各デバイスは、ダブルゲートデバイスである。チャネル電流は水平に流れ、ゲートは縦方向に共通である。側壁のONO凹部は、最小化される。
図27Bは、アレイのY方向における断面図である。ピッチが狭くビット線(BL)幅が小さいため、集束イオンビーム(FIB)透過型電子顕微鏡(TEM)画像では、BL線(水平半導体帯片)及びスペースにランディングするポリゲートを含む二重の画像を示す。チャネルの長さは、示したデバイスにおいては、40nm程度である。
図28は、実験的に測定したPNダイオードのI−V特性のグラフである。
ポリシリコンPNダイオードの順方向及び逆方向のI−V特性は、垂直ゲート(VG)3次元NANDアレイにおいて接続されたPNダイオードで直接測定される。ポリシリコンの高さ/幅のサイズは、30nm/30nmである。逆方向のリークは、逆バイアス8Vで10pAよりも随分低いが、これは、既にセルフブースティングの要件には十分であり、浮遊読み出し電流パスを取り除く一助となる。逆ブレークダウン電圧の大きさは8Vの逆バイアスよりは大きく、選択したメモリセルの書き込みを行って近くの非選択メモリセルの書き込みを防止するためのチャンネル電圧の自己昇圧に十分である。ドレインバイアスVdが与えられ、7.5VのVpass電圧(Vcwl若しくは制御ワード線と示される)が全てのワード線WLsと選択ソース線SSLに与えられる。P+Nダイオード(幅30nm及び高さ30nm)は、5桁よりも大きいオン/オフ比を良好に示す。ダイオードの順方向ターンオン電圧の大きさは約0.8Vである。順方向ダイオード電流が飽和し、NANDストリングの直列抵抗によってクランプされる。
図29は、実験的に測定したポリシリコンダイオードを接続した3次元NAND型メモリの書き込み禁止特性のグラフである。
セルA,B,C,Dの典型的な書込み禁止特性を示す。これらの実験的結果は図22に示した3つのフェーズ(T1,T2、T3)の書き込みを基礎とする。この場合、VCC=3.3V,HV=8V,Vpass=9Vである。ISPP(階段状のバイアスを有する)法をセルAに適用する。グラフは、4Vよりも大きいディスターブのないウィンドウを示す。これは、ダイオードの絶縁特性の産物である。
図30は、実験的に測定した、書き込みと消去メモリセルのチェックボード型分布を有するpnダイオードを接続した3次元NAND型メモリの閾値電圧分布のグラフである。
単レベルセルSLCのチェックボード(CKB)型分布はPNダイオード復号化3次元メモリアレイに使用される。立体的な感覚で、最も近いセルは最悪のディスターブの場合、反対状態に書き込まれる。従来のページ書き込みや書き込み禁止(セルBの条件)の方法は各層で実施され、次いで他の非選択ソース線(セルC、D)を禁止とする。ページ書き込みは他の層に順次進められる。非選択セルでは、多くのソースの3次元アレイにおける行ストレス及び列ストレスを受ける。
図31は、ソース線構造とメモリストリングとの間のストリングにダイオードを含む、3次元NAND型フラッシュメモリアレイ構造のレイアウト図である。
図31のレイアウト図において、半導体帯片のスタックは垂直帯片として短いダッシュの一点鎖線で示される。半導体帯片のスタックは、上部のビット線コンタクト構造から底部のソース線コンタクト構造まで延長される。
半導体帯片のスタックの上に重ねられるのは、水平ワード線と、水平ストリング選択線SSLであり、両方とも長いダッシュの一点鎖線で示される。ストリング線SSLはいすれかの半導体帯片のスタックとビット線コンタクト構造に対応したスタックの間の選択可能な電気的結合をもたらす選択トランジスタデバイスを制御する。図示のワード線は1からNまで番号が付与され、ワード線デコーダによって電気的に制御される。1つの実施形態では、ブロック当たり64のワード線があり、他の実施形態ではワード線の数は異なっている。
ワード線及びストリング選択線SSL上に重ねられるのは、垂直に延長されるソース線ML1 SLである。段差の接続構造が図の底部に示される。これは異なるソース線ML1 SLをNAND型メモリセルストリングのスタックの異なる平面位置に電気的に接続させる。ソース線ML1 SLは対応するソース線ML2 SLと段差の接続構造で終端するように示されるが、該構造を見るのに簡単なように、ソース線ML1 SLは長く延長されていても良い。
ソース線ML1 SLの上に重ねられるのは、水平に延長されるソース線ML2 SLである。ソース線ML2 SLはデコーダからの信号を運び、ソース線ML1 SLはこれらのデコーダの信号をNAND型メモリセルストリングのスタックの特別な平面位置に接続させる。ソース線ML2 SLは対応するソース線ML1 SLで終端するように示されるが、該構造を見るのに簡単なように、ソース線ML2 SLは長く延長されていても良い。
図示のように、4つのソース線ML2 SLと4つのソース線ML1 SLがある。これは4つの平面位置に給電するのに十分である。4つの平面位置は、NAND型メモリセルストリングの各スタックの4つのNAND型メモリセルストリングによって提供される。全部のスタックに亘って同じ積層位置のNAND型メモリセルストリングは同じ平面位置にある。他の実施形態では、NAND型メモリセルストリングの各スタック内のNAND型メモリセルストリングの対する数と、及びソース線ML2 SLとソース線ML1 SLの対応する数とは異なる数の平面位置を含む。
ソース線ML1 SLの上に重ねられるのは、ビット線ML3であり、図の上部で接続構造に接続される。狭いピッチのビット線は半導体帯片の異なるスタックに電気的に接続される。図示のように、8つのビット線ML3がある。これらはNAND型メモリセルストリングの8つのスタックに接続するのに十分である。他の実施形態は異なる数のスタックを含む。
図31のレイアウトは、上部接続構造及び/又は底部接続構造について反転できるものである。このレイアウトでは、一例としてX方向、Y方向のハーフピッチは42nmである。Y方向のサイズは、図の上部から図の下部に向けて次のように与えられる。ビット線の接続構造の半分は約0.2ミクロンである。SSLチャンネル長さは0.25ミクロンである。ワード線、本件の64個のワード線は、2.668ミクロンである。最下部のワード線から底部のソース線接続構造の距離は0.3ミクロンである。ソース線接続構造の半分は0.2ミクロンである。
図32はソース線構造とメモリストリングとの間のストリングにダイオードを含む、3次元NAND型フラッシュメモリアレイ構造の他のレイアウト図である。
図32はのレイアウトは図31と似ている。図31のレイアウトのようではなく、図32では、ビット線BLはソース線SLと同じ金属層にあり、ビット線BLとソース線SLの低い層の両方とも図で同じ垂直方向に延長される。ソース線の上の層は、ビット線BLと金属層ML2より高い、ソース線SLの低い層の両方に上から重なる、金属層ML2のソース線SLは全てソース線の接続構造の一方の側とされ、本件では全てソース線の接続構造の上とされる。金属層ML2、ML1の間で巡らされている図示のソース線SLは、ビット線BLの256本毎に水平方向に生じる。巡らされている図示のソース線SLは、約16本のビット線BLのオーバーヘッドを占有する。
図33はソース線構造とメモリストリングとの間のストリングにダイオードを含む、3次元NAND型フラッシュメモリアレイ構造のまた他のレイアウト図である。
図33はのレイアウトは図32と似ている。金属層ML2のソース線SLは全てソース線の接続構造の一方の側とされる図32のレイアウトのようではなく、図33では、金属層ML2のソース線SLはソース線の接続構造の両側に振り分けられる。2つの隣接ブロックのソース線は分けられ、図示の如くされる。図示のブロックの上下の追加のブロックは図示のソース線とは独立のソース線を有する。
図34は、ソース線構造とメモリストリングとの間のストリングにダイオードを含む、3次元NAND型フラッシュメモリ構造の斜視図である。
図35は、ソース線構造とメモリストリングとの間のストリングにダイオードを含む、3次元NAND型フラッシュメモリ構造の他の斜視図である。
図34、図35の両方で、ワード線WLとソース線接続構造の間で接地選択線GSLは設けられておらず、ワード線WLとソース線接続構造の間で接地選択線制御デバイスは設けられていない。
本発明は、詳述した好適な実施形態及び例を参照して開示されているが、これらの例示は限定する意味においてではなく、例示を意図するものであることが理解される。当業者であれば、本発明の精神及び以下の請求項の範囲内である修正及び組み合わせを容易に行うことができるものと考えられる。